JPWO2019058872A1 - 加工方法、プラネタリキャリアの製造方法及びプラネタリキャリア - Google Patents

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Abstract

圧粉成形体からなる被削材に対して転削工具を相対的に径方向に移動させて、前記被削材を貫通する開口を形成する加工方法であって、前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、前記転削工具が進入する側を前記被削材の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を備える加工方法。

Description

本開示は、加工方法、プラネタリキャリアの製造方法及びプラネタリキャリアに関する。
本出願は、2017年9月20日出願の日本出願第2017−180570号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
特許文献1には、焼結前の圧粉成形体に機械加工を施し、所定の形状に加工した圧粉成形体を焼結する焼結体の製造方法が開示されており、その一例として、マシニングセンタを用いてプラネタリキャリア用の圧粉成形体を機械加工し、これを焼結してプラネタリキャリアを作製することが記載されている。
特開2017−106085号公報
本開示の加工方法は、
圧粉成形体からなる被削材に対して転削工具を相対的に径方向に移動させて、前記被削材を貫通する開口を形成する加工方法であって、
前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
前記転削工具が進入する側を前記被削材の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を備える。
図1は、プラネタリキャリアの一例を示す概略斜視図である。 図2は、プラネタリキャリア用の圧粉成形体の一例を示す概略斜視図である。 図3は、図2のIII−III線で切断した圧粉成形体の概略断面図である。 図4は、実施形態に係る加工方法における前加工工程を説明する概略図である。 図5は、実施形態に係る加工方法における後加工工程を説明する概略図である。
[本開示が解決しようとする課題]
圧粉成形体は、金属粉末を加圧成形して押し固めただけの状態であり、焼結後の焼結体のように粒子同士が金属結合しておらず、粒子同士が機械的に絡まり合うことにより形状を保持している。そのため、焼結前の圧粉成形体を切削工具で切削した場合、焼結後に切削する場合に比較して、切削が容易であり、加工コストを低減できる。しかしながら、圧粉成形体は、焼結後のように粒子同士が強固に結合しておらず脆いため、切削加工による欠けが発生し易いなどの特性がある。例えば、圧粉成形体を切削して表裏に貫通する開口を形成した場合、切削工具が抜ける側の部分に欠けが発生することがある。
そこで、本開示は、圧粉成形体に転削工具で表裏に貫通する開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる加工方法を提供することを目的の一つとする。
[本開示の効果]
本開示の加工方法は、圧粉成形体に転削工具で表裏に貫通する開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。
[本開示の実施形態の説明]
圧粉成形体からなる被削材に対して転削工具(例、サイドカッタ)を相対的に径方向に移動させて、被削材にその表裏面を貫通する開口を形成した場合、転削工具の切れ刃の回転軌跡に沿って、開口の両側に円弧状の切削面が形成される。各々の切削面は、開口を構成する内壁面のうち、側壁面を構成する。ここで、被削材の転削工具が進入する側(切れ刃が切り込まれる側)を表面側とするとき、側壁面と被削材の表面とで形成される角部が鈍角となり、側壁面と被削材の裏面とで形成される角部が鋭角となる。
転削工具を一方向にのみ回転させて開口を形成した場合、一方の切削面(側壁面)は切れ刃が鋭角側から鈍角側に抜けるように切削され、他方の切削面(側壁面)は切れ刃が鈍角側から鋭角側に抜けるように切削される。このとき、特に、他方の側壁面において、切れ刃が抜ける鋭角側の角部に欠けが発生し易い。これは、切れ刃が鋭角側に抜ける場合、鋭角側の角部が切削負荷に耐えられず、切れ刃が鈍角側に抜ける場合に比較して欠けが発生し易いためと考えられる。以下、本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の実施形態に係る加工方法は、
圧粉成形体からなる被削材に対して転削工具を相対的に径方向に移動させて、前記被削材を貫通する開口を形成する加工方法であって、
前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
前記転削工具が進入する側を前記被削材の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を備える。
上記加工方法によれば、圧粉成形体を切削して表裏に貫通する開口を形成する際、前加工工程で第1の転削工具を用い、切れ刃が第1の側壁面の鋭角角部から鈍角角部に抜けるように第1の転削工具を回転させて切削し、第1の側壁面を形成する。その後、後加工工程で、第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、切れ刃が第2の側壁面の鋭角角部から鈍角角部に抜けるように第2の転削工具を回転させて切削し、第2の側壁面を形成する。よって、各々の側壁面がそれぞれ、切れ刃が鋭角側から鈍角側に抜けるように切削して形成されるため、欠けが発生し難く、側壁面の鋭角角部に欠けが発生することを抑制できる。
ここで、前加工工程では、第2の側壁面に削り代を残して切削するため、削り代の切れ刃が抜ける第2の側壁面の鋭角角部に欠けが発生しても、後加工工程で第2の側壁面の削り代を切削することから、削り代に発生した欠けが除去される。よって、第2の側壁面の鋭角側の角部に欠けが残ることはない。したがって、上記加工方法は、圧粉成形体に転削工具で表裏に貫通する開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。
(2)上記加工方法の一態様として、前記第1の転削工具及び前記第2の転削工具が千鳥刃のサイドカッタであることが挙げられる。
上記一態様によれば、転削工具として千鳥刃のサイドカッタを用いることで、切削抵抗を抑えることができ、欠けの発生を低減できる。千鳥刃とは、サイドカッタの周方向に並ぶ複数の切れ刃が工具の厚さ方向に交互にずれて配置された構造である。
(3)上記加工方法の一態様として、前記被削材がプラネタリキャリア用の圧粉成形体であることが挙げられる。
プラネタリキャリアは、概略的には、柱部の両端に円盤状のプレート部を有し、柱部の間に開口が形成された構成である。被削材となるプラネタリキャリア用の圧粉成形体の形状としては、円筒状の胴部の両端に円盤状のプレート部が形成された形状が挙げられる。
プラネタリキャリアを作製する場合は、プラネタリキャリア用の圧粉成形体の胴部を切削して開口を周方向に複数形成し、開口間に柱部を形成することで、プラネタリキャリアの形状に加工する。上記一態様によれば、本実施形態の加工方法により開口の側壁面を欠けがないように加工できるので、柱部の両側壁面に欠けがないプラネタリキャリアを作製できる。
(4)上記加工方法の一態様として、前記第1の転削工具の回転中心は前記開口の周方向の中心と前記外周面の中心とを通る中心線よりも前記第1の側壁面側にあり、
前記後加工工程において、前記第2の転削工具の回転中心は前記中心線よりも前記第2の側壁面側にあることが挙げられる。
上記一態様によれば、効率的に削り代を残すことができる。そのため、上記加工方法は、圧粉成形体に転削工具で表裏に貫通する開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。
(5)本開示の実施形態に係るプラネタリキャリアの製造方法は、
複数の柱部の両端にプレート部を有し、前記柱部の間に開口が形成されたプラネタリキャリアの製造方法であって、
円筒状の胴部の両端に前記プレート部が一体に形成された圧粉成形体を用意する準備工程と、
前記圧粉成形体の前記胴部を転削工具で切削して、前記胴部の内外を貫通する前記開口を形成し、前記開口の間に前記柱部を形成する加工工程と、
加工した前記圧粉成形体を焼結する焼結工程と、を備え、
前記加工工程は、
前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
前記転削工具が進入する側を前記胴部の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を有する。
上記プラネタリキャリアの製造方法によれば、圧粉成形体の胴部に転削工具で開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。したがって、柱部の両側壁面に欠けがないプラネタリキャリアを製造できる。また、柱部と両プレート部とを一体形成することができる。
(6)上記プラネタリキャリアの製造方法の一態様として、前記第1の転削工具の回転中心は前記開口の周方向の中心と前記外周面の中心とを通る中心線よりも前記第1の側壁面側にあり、
前記後加工工程において、前記第2の転削工具の回転中心は前記中心線よりも前記第2の側壁面側にあることが挙げられる。
上記一態様によれば、効率的に削り代を残すことができる。そのため、上記加工方法は、圧粉成形体に転削工具で表裏に貫通する開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。
(7)本開示の実施形態に係るプラネタリキャリアは、
複数のプレート部と、
前記複数のプレート部を繋ぐ柱部を含み、
前記柱部は、外周面と内周面と側壁面を有し、
前記側壁面は、プラネタリキャリアの軸に垂直な断面において外周側に中心を有する円弧形状であり、
前記複数のプレート部と前記柱部は一体の焼結体である。
上記プラネタリキャリアは、圧粉成形体を転削工具により加工することで、柱部の側壁面を円弧形状に形成する。これによりプレート部と柱部を一体に形成し、柱部の両側壁面に欠けがないプラネタリキャリアとすることができる。さらに、側壁面が円弧形状であるために柱部の強度が高くなる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る加工方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<加工方法の概要>
実施形態に係る加工方法は、圧粉成形体からなる被削材に対して被削材の表面から転削工具を相対的に被削材の径方向に移動させて、被削材にその表裏面を貫通する開口を形成する加工方法であり、前加工工程と後加工工程とを備える。ここでは、開口を構成する内壁面のうち、転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とする。側壁面と被削材の表面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、側壁面と被削材の裏面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とする。
実施形態の加工方法において、前加工工程は、転削工具として、第1の転削工具を用い、切れ刃が第1の側壁面の鋭角角部から鈍角角部に抜けるように第1の転削工具を回転させて切削する。後加工工程は、転削工具として、第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、切れ刃が第2の側壁面の鋭角角部から鈍角角部に抜けるように第2の転削工具を回転させて切削する。実施形態の加工方法の特徴の1つは、前加工工程で第1の側壁面を形成すると共に、第2の側壁面に削り代を残して切削した後、後加工工程で削り代を切削して第2の側壁面を形成する点にある。以下、図1〜図5を参照して、実施形態の加工方法について具体的に説明する。ここにおいて、削り代とは、第2の側壁面上にあるまだ加工されていない部分のことである。
以下では、図1に示すような焼結部品を製造するにあたり、焼結前の圧粉成形体の加工に実施形態の加工方法を適用する場合を例に挙げて説明する。図1に示す焼結部品は、自動車の変速機に組み込まれるプラネタリキャリア1である。プラネタリキャリア1は、間隔をあけて対向する一対の円盤状のプレート部11、12と、プレート部11、12同士を連結する複数(この例では3つ)の柱部13とを有し、柱部13の間に複数(この例では3つ)の開口20が形成された構成である。ここでは、プレート部11側を上側、プレート部12側を下側とする。プレート部11の上面には、軸孔を有するボス15が中央に設けられており、ボス15の内周面にはスプライン15sが形成されている。プレート部12の外周面には、ギア歯16が形成されている。開口20には、プラネタリギア(図示せず)が回転自在に装着される。
図1に示すプラネタリキャリア1の形状に加工する前の被削材は、図2の下図に示すようなプラネタリキャリア用の圧粉成形体10である。圧粉成形体10の形状は、円筒状の胴部31の両端に円盤状のプレート部11、12が形成され、プレート部11の上面に軸孔を有するボス15が設けられた形状である。図2の下図に示す圧粉成形体10は、図2の上図に示すような円筒状の圧粉成形体100にマシニングセンタを用いて切削加工や穴開け加工などの機械加工を施し、圧粉成形体100から一体削り出しによって作製している。そのため、圧粉成形体10の胴部31とプレート部11、12とは一体に形成されている。圧粉成形体10の胴部31は、機械加工により外周面31oと内周面31iが形成されている。
図2の上図に示す圧粉成形体100は、金属粉末を含む原料粉末を金型で一軸加圧成形したものであり、金型により、内周面にボス15に形成されるスプライン15sが成形され、外周面にプレート部12に形成されるギア歯16が成形されている。加圧成形の圧力(面圧)は、例えば600MPa以上、更に1000MPa以上とすることが挙げられる。面圧を高くすることで、圧粉成形体100を高密度化して相対密度を高くすることができる。これにより、焼結して得られる焼結部品の相対密度を高くでき、強度が向上する。
面圧の上限は、特に限定されないが、例えば1200MPa以下とすることが挙げられる。圧粉成形体100の相対密度は、例えば85%以上、更に90%以上とすることが挙げられる。ここでいう「相対密度」は、真密度に対する実際の密度([実測密度/真密度]の百分率)のことを意味する。真密度は、原料粉末に用いる金属粉末の密度とする。
〈金属粉末〉
原料粉末に用いる金属粉末は、焼結部品を構成する主たる材料であり、金属粉末としては、例えば、鉄又は鉄を主成分とする鉄合金(鉄系材料)、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金(アルミニウム系材料)、銅又は銅を主成分とする銅合金(銅系材料)などの各種金属の粉末が挙げられる。プラネタリキャリアなどの機械部品の場合、代表的には、純鉄粉や鉄合金粉などの鉄系粉末が用いられる。ここで、「主成分とする」とは、構成成分として、当該元素を50質量%超、好ましくは80質量%以上、更に90質量%以上含有することを意味する。鉄合金としては、Cu,Ni,Sn,Cr,Mo及びCから選択される少なくとも1種の合金化元素を含有することが挙げられる。上記合金化元素は、鉄系材料の焼結部品の機械的特性の向上に寄与する。上記合金化元素のうち、Cu,Ni,Sn,Cr及びMoの含有量は、合計で0.5質量%以上6.0質量%以下、更に1.0質量%以上3.0質量%以下とすることが挙げられる。Cの含有量は、0.2質量%以上2.0質量%以下、更に0.4質量%以上1.0質量以下とすることが挙げられる。また、金属粉末として鉄粉を用い、上記合金化元素の粉末(合金化粉末)を添加してもよい。この場合、加工した圧粉成形体を焼結することによって、鉄が合金化元素と反応して合金化される。合金化元素の含有量は、製品となる焼結部品の用途や仕様に応じて所定の組成になるように適宜設定される。
金属粉末の平均粒子径は、例えば20μm以上、更に50μm以上150μm以下とすることが挙げられる。金属粉末の平均粒子径を上記範囲内とすることで、取り扱い易く、成形し易い。金属粉末の平均粒子径は、金属粉末を構成する粒子の平均粒径のことであり、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した体積粒度分布における累積体積が50%となる粒径(D50)とする。
<加工方法の詳細>
本実施形態では、図2の下図に示すプラネタリキャリア用の圧粉成形体10を被削材とし、圧粉成形体10の胴部31を転削工具40で切削して、表裏に貫通する開口20(図3参照)を形成する場合を説明する。圧粉成形体10は、プレート部11が上側、プレート部12が下側となるように台座(図示せず)に固定されている。転削工具40は、外周の切れ刃45が圧粉成形体10の胴部31に対向するように回転軸46に取り付けられており、圧粉成形体10に対して径方向(水平方向)に移動可能である。この例では、胴部31の外周面31oを表面、内周面31iを裏面とし、胴部31の外周面31o側から転削工具40が進入する。
〈転削工具〉
図2に示す転削工具40は、外周に切れ刃45を有するフライスであり、この例では、転削工具40として、サイドカッタを用いる。切れ刃45は、例えば、超硬合金、高速度工具鋼、サーメットなどで形成されている。
転削工具40(サイドカッタ)は、円盤状のボディの外周に複数の切れ刃45(加工用インサート)が回転方向に取り付けられており、この例では、周方向に並ぶ複数の切れ刃45が厚さ方向に交互にずれて配置された、所謂千鳥刃のサイドカッタである。転削工具40の中心には回転軸46を取り付けるボス孔が形成されており、回転軸46により転削工具40が回転する。転削工具40のサイズは、形成する開口20(図3参照)の大きさなど(周方向の長さ)によって適宜選択すればよく、転削工具40の外径Dは例えば30mm以上130mm以下、転削工具40の厚さLは例えば4mm以上16mm以下である。この例では、外径Dが100mm、厚さLが12mmである。
以下、主に図3〜図5を参照して、前加工工程と後加工工程を説明する。図3は、加工前の圧粉成形体10の胴部31の横断面であり、開口20を形成する前の状態を示している。図3では、形成する開口20の第1の側壁面21、第2の側壁面22を点線で示している。また、図中において、胴部31の中心をO、開口20の周方向の中心をP、OPを通る中心線をX、第1の転削工具41の回転中心をO、第2の転削工具42の回転中心をOとして適宜示す。なお、胴部31の中心Oは、外周面31oの中心と一致する。
図3に示すように、開口20の両側に形成される第1の側壁面21、第2の側壁面22は円弧状であり、胴部31に開口20を形成したとき、第1の側壁面21又は第2の側壁面22と外周面31oとで形成される鈍角角部21a、22aが鈍角、第1の側壁面21又は第2の側壁面22と内周面31iとで形成される鋭角角部21b、22bが鋭角になる(図5も参照)。
(前加工工程)
前加工工程は、図4に示すように、第1の転削工具41を用い、切れ刃45が第1の側壁面21の鋭角側(鋭角角部21bが形成される側)から鈍角側(鈍角角部21aが形成される側)に抜けるように第1の転削工具41を回転させて切削する。第1の転削工具41は、上述した千鳥刃のサイドカッタであり、右回り(時計回り)に回転する。また、転削工具41の回転中心Oは、中心線Xに対して第1の側壁面21側(図4の右側)にずれた位置に設定されている。
第1の転削工具41で切削するときは、回転中心Oを第1の側壁面21側にずらした状態で中心線Xと平行に第1の転削工具41を水平方向に移動させ、胴部31の外周面31o側から進入させる。これにより、転削工具41の切れ刃45によって胴部31を切削して、開口20の第1の側壁面21を形成する。このとき、転削工具41の切れ刃45の回転軌跡(図中、二点鎖線で示す)に沿って円弧状の第1の側壁面21が形成され、第1の側壁面21と外周面31oとのなす角度が鈍角になる鈍角角部21aと、第1の側壁面21と内周面31iとのなす角度が鋭角になる鋭角角部21bがそれぞれ形成される。第1の側壁面21の曲率半径の大きさは、転削工具41の外径Dによって決まる。
また、第2の側壁面22に削り代24(図中、クロスハッチングで示す)を残して切削する。この例では、第1の転削工具41の回転中心Oを第1の側壁面21側にずれた位置に設定することにより、第2の側壁面22に所定の削り代24を残している。転削工具41で切削した場合、転削工具41の切れ刃45によって第1の側壁面21側が切削されると同時に、第2の側壁面22側も切削されることになる。第2の側壁面22側では、第1の側壁面21側とは反対に切れ刃45が鈍角側から鋭角側に抜けるように切削されるため、削り代24の鋭角角部24bには欠けが発生することがある。削り代24の厚さ(周方向の長さ)は、削り代24に発生する欠けが第2の側壁面22に達しない厚さに設定されている。
削り代24の厚さは、転削工具41の回転中心Oのずれ量dによって調整することが可能である。転削工具41のずれ量dは、削り代24に発生する欠けが第2の側壁面22に達しないように適宜設定すればよく、例えば1mm以上、更に2mm以上とすることが挙げられる。この例では、転削工具41のずれ量dを3mmに設定している。転削工具41のずれ量dの上限は、形成する開口20の大きさや転削工具41の外径Dによっても変わるが、例えば6mm以下、更に5mm以下とすることが挙げられる。
(後加工工程)
後加工工程は、図5に示すように、第2の転削工具42を用い、切れ刃45が第2の側壁面22の鋭角側(鋭角角部22bが形成される側)から鈍角側(鈍角角部22aが形成される側)に抜けるように第2の転削工具42を回転させて切削する。第2の転削工具42は、上述した前加工工程(図4参照)で用いた第1の転削工具41と同じ千鳥刃のサイドカッタであり、第1の転削工具41とは切れ刃45の向きが逆向きになっている。第2の転削工具42の回転方向は、第1の転削工具41とは逆方向であり、左回り(反時計回り)に回転する。図5に示す第2の転削工具42は、第1の転削工具41と同形状、同サイズのサイドカッタを上下逆にして回転軸46に取り付けている。また、転削工具42の回転中心Oは、中心線Xに対して第2の側壁面22側(図5の左側)にずれた位置に設定されている。
第2の転削工具42で切削するときは、回転中心Oを第2の側壁面22側にずらした状態で中心線Xと平行に第2の転削工具42を水平方向に移動させ、胴部31の外周面31o側から進入させる。これにより、転削工具42の切れ刃45によって削り代24(図4参照)を切削して、開口20の第1の側壁面21を形成する。このとき、転削工具42の切れ刃45の回転軌跡(図中、二点鎖線で示す)に沿って円弧状の第2の側壁面22が形成され、第2の側壁面22と外周面31oとのなす角度が鈍角になる鈍角角部22aと、第2の側壁面22と内周面31iとのなす角度が鋭角になる鋭角角部22bがそれぞれ形成される。
この例では、第2の転削工具42の外径Dが第1の転削工具41の外径Dと同じであり、転削工具42の回転中心Oのずれ量dを転削工具41のずれ量d(図4参照)と同じ(3mm)に設定している。そのため、第2の側壁面22のRの大きさは第1の側壁面21と同じであり、第1の側壁面21と第2の側壁面22とは中心線Xに対して対称形状に形成されている。また、転削工具42の回転中心Oを転削工具41の回転中心Oよりも第2の側壁面22側にずれた位置に設定しているため、転削工具42の切れ刃45によって第1の側壁面21側が切削されることはない。
以上の工程により、圧粉成形体10の胴部31に開口20が形成される。ここで、形成する開口20の上下方向の高さよりも転削工具41、42の厚さLが小さい場合は、各工程において転削工具41、42の高さ位置を変えて、開口20の高さが所定の高さに達するまで繰り返し行う。残りの開口20も同様にして形成することで、図5に示すように、開口20の間に柱部13が形成されたプラネタリキャリア1(図1参照)の形状に加工する。
加工後、圧粉成形体10を焼結することによって、焼結体からなるプラネタリキャリア1が得られる。焼結条件は、金属粉末の組成に応じて公知の条件を適用できる。金属粉末が鉄系粉末の場合、焼結温度を、例えば1100℃以上1400℃以下、更に1200℃以上1300℃以下とすることが挙げられる。焼結時間は、例えば15分以上150分以下、更に20分以上60分以下とすることが挙げられる。
{実施形態の効果}
上述した実施形態に係る加工方法は、次の作用効果を奏する。
圧粉成形体10に開口20を形成する際、前加工工程(図4参照)で第1の転削工具41を用い、切れ刃45が第1の側壁面21の鋭角側から鈍角側に抜けるように転削工具41を回転させて切削し、第1の側壁面21を形成する。その後、後加工工程(図5参照)で第2の転削工具42を用い、切れ刃45が第2の側壁面22の鋭角側から鈍角側に抜けるように転削工具42を回転させて切削し、第2の側壁面22を形成する。よって、切れ刃45によって切削される第1の側壁面21及び第2の側壁面22がそれぞれ、切れ刃45が鋭角側から鈍角側に抜けるように切削して形成されるため、第1の側壁面21及び第2の側壁面22の鋭角角部21b、22bに欠けが発生することを抑制できる。更に、前加工工程では、第2の側壁面22に削り代24を残して切削するため、削り代24の切れ刃45が抜ける鋭角角部24bに欠けが発生しても、後加工工程で第2の側壁面22の削り代24を切削することから、削り代24に発生した欠けが除去される。よって、第2の側壁面22の鋭角角部22bに欠けが残ることはない。
また、第1及び第2の転削工具41、42に千鳥刃のサイドカッタを用いることで、切削抵抗を抑えることができ、欠けの発生を低減できる。
{実施形態の用途}
実施形態の加工方法は、焼結前の圧粉成形体に開口を形成する場合に適用でき、例えば、プラネタリキャリアなどの焼結部品の製造に好適に利用可能である。
以上説明した本開示の実施形態に関連して、更に以下の付記を開示する。
[付記1]
複数の柱部の両端にプレート部を有し、前記柱部の間に開口が形成されたプラネタリキャリアの製造方法であって、
円筒状の胴部の両端に前記プレート部が一体に形成された圧粉成形体を用意する準備工程と、
前記圧粉成形体の前記胴部を転削工具で切削して、前記胴部の内外を貫通する前記開口を形成し、前記開口の間に前記柱部を形成する加工工程と、
加工した前記圧粉成形体を焼結する焼結工程と、を備え、
前記加工工程は、
前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
前記転削工具が進入する側を前記胴部の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を有する。
上記付記1に記載のプラネタリキャリアの製造方法によれば、上述した本開示の実施形態で説明したように、圧粉成形体の胴部に転削工具で開口を形成する際、開口の側壁面を欠けがないように加工できる。したがって、柱部の両側壁面に欠けがないプラネタリキャリアを製造できる。また、柱部と両プレート部とを一体形成することができる。
[付記2]
上記付記1に記載のプラネタリキャリアの製造方法により製造されたプラネタリキャリア。
上記付記2に記載のプラネタリキャリアは、柱部の両側壁面に欠けがない。また、柱部と両プレート部とが一体形成されている。
1 プラネタリキャリア(焼結部品)
10 圧粉成形体(被削材)
100 圧粉成形体
11、12 プレート部
13 柱部
15 ボス
15s スプライン
16 ギア歯
20 開口
21 第1の側壁面
22 第2の側壁面
21a、22a 鈍角角部
21b、22b、24b 鋭角角部
24 削り代
31 胴部
31o 外周面
31i 内周面
40 転削工具
41 第1の転削工具
42 第2の転削工具
45 切れ刃
46 回転軸

Claims (7)

  1. 圧粉成形体からなる被削材に対して転削工具を相対的に径方向に移動させて、前記被削材を貫通する開口を形成する加工方法であって、
    前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
    前記転削工具が進入する側を前記被削材の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
    前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
    前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を備える加工方法。
  2. 前記第1の転削工具及び前記第2の転削工具が千鳥刃のサイドカッタである請求項1に記載の加工方法。
  3. 前記被削材がプラネタリキャリア用の圧粉成形体である請求項1又は請求項2に記載の加工方法。
  4. 前記前加工工程において、前記第1の転削工具の回転中心は前記開口の周方向の中心と前記外周面の中心とを通る中心線よりも前記第1の側壁面側にあり、
    前記後加工工程において、前記第2の転削工具の回転中心は前記中心線よりも前記第2の側壁面側にある請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加工方法。
  5. 複数の柱部の両端にプレート部を有し、前記柱部の間に開口が形成されたプラネタリキャリアの製造方法であって、
    円筒状の胴部の両端に前記プレート部が一体に形成された圧粉成形体を用意する準備工程と、
    前記圧粉成形体の前記胴部を転削工具で切削して、前記胴部の内外を貫通する前記開口を形成し、前記開口の間に前記柱部を形成する加工工程と、
    加工した前記圧粉成形体を焼結する焼結工程と、を備え、
    前記加工工程は、
    前記開口を構成する内壁面のうち、前記転削工具の外周面の切れ刃によって切削される切削面の各々を第1の側壁面と前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面とし、
    前記転削工具が進入する側を前記胴部の外周面、前記外周面に対向する面を内周面、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記外周面とで鈍角を形成する角部を鈍角角部、前記第1の側壁面又は前記第2の側壁面と前記内周面とで鋭角を形成する角部を鋭角角部とするとき、
    前記転削工具として、第1の転削工具を用い、その切れ刃が前記第1の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第1の転削工具を回転させて、前記第1の側壁面を形成すると共に、前記第2の側壁面上に削り代を残して切削する前加工工程と、
    前記転削工具として、前記第1の転削工具とは切れ刃の向きが逆向きの第2の転削工具を用い、その切れ刃が前記第2の側壁面の前記鋭角角部から前記鈍角角部に抜けるように前記第2の転削工具を回転させて、前記削り代を切削して前記第2の側壁面を形成する後加工工程と、を有するプラネタリキャリアの製造方法。
  6. 前記前加工工程において、前記第1の転削工具の回転中心は前記開口の周方向の中心と前記外周面の中心とを通る中心線よりも前記第1の側壁面側にあり、
    前記後加工工程において、前記第2の転削工具の回転中心は前記中心線よりも前記第2の側壁面側にある請求項5に記載のプラネタリキャリアの製造方法。
  7. 複数のプレート部と、
    前記複数のプレート部を繋ぐ柱部を含み、
    前記柱部は、外周面と内周面と側壁面を有し、
    前記側壁面は、プラネタリキャリアの軸に垂直な断面において外周側に中心を有する円弧形状であり、
    前記複数のプレート部と前記柱部は一体の焼結体であるプラネタリキャリア。
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