JPWO2019049927A1 - 安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物 - Google Patents

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Abstract

乾燥酵素組成物の組成上の工夫により蛋白質脱アミド酵素組成物の安定性を向上させる技術を提供する。乾燥酵素組成物において、蛋白質脱アミド酵素ともに、塩化マグネシウムを共存させること、又は、1w/v%の濃度で水に溶解させた時のpHが2以上5未満となるように調整することによって、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の安定性を向上させることができる。

Description

本発明は、安定化された蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物に関する。
蛋白質脱アミド酵素はEC番号としてEC 3.5.1.44が割り当てられている酵素であり、蛋白質中のグルタミン、アスパラギンのアミド基を加水分解し、グルタミン酸、アスパラギン酸に変換しアンモニアを遊離する。蛋白質脱アミド酵素は、蛋白質の機能性(溶解性、乳化特性、泡末特性、ゲル化特性など)の向上、小麦グルテンのドウの伸展性の向上、小麦アレルゲン誘発性の低下、農産物からの蛋白質抽出効率の向上、蛋白質溶液中でのカルシウム溶解性の向上など様々な用途に適用可能であり、産業上の利用性の高い酵素である。
蛋白質脱アミド酵素は自然界に広く存在する。最も良く知られたものとしては、特許文献1、2に記載された微生物由来のプロテイングルタミナーゼが挙げられる。非特許文献1では、発芽中の小麦、インゲン豆、カボチャの種子から、蛋白質中のグルタミン残基を脱アミドする酵素の存在が報告されている。また、非特許文献2では、細菌(Bacillus circulans)の菌体内に、ペプチド中のグルタミン残基を脱アミド化する酵素であるペプチドグルタミナーゼの存在が報告されている。さらに、非特許文献2では、蛋白質脱アミド酵素溶液のpH安定性がpH5から9までであることが記載されている。
なお、アミド基に作用する酵素として蛋白質脱アミド酵素よりも古くから知られている酵素として、トランスグルタミナーゼが挙げられる。トランスグルタミナーゼは、EC番号としてEC 2.3.2.13が割り当てられているアシル転移酵素であり、蛋白質脱アミド酵素は、構造および特性等の点でトランスグルタミナーゼとは全く異なる酵素として知られている。
酵素を産業用酵素剤として利用する場合には保存安定性が重要となる。十分な保存安定性を維持するための手段としては、変異による酵素自身の性質の改質、及び安定化剤の添加などが挙げられる。
例えば特許文献3には、安定性改良のため蛋白質脱アミド酵素に特定の変異を導入する、変異型蛋白質脱アミド酵素の設計について記載されている。
特開2000−50887号公報 特開2001−218590号公報 国際公開第2010/029685号
Vaintraub, I.A., Kotova, L.V. & Shaha, R. (1996) Protein deamidases from germinating seeds. Physiol. Plantarum. 96, 662-666. Kikuchi, M., Hayashida, H., Nakano, E. & Sakaguchi K. (1971) Peptidoglutaminase. Enzymes for selective deamidation of γ-amido of peptide-bound glutamine. Biochemistry 10, 1222-1229.
蛋白質脱アミド酵素については、特許文献3のように酵素自身に変異を導入することにより安定性を改良することが知られている。しかしながら、酵素組成物の組成上の工夫により蛋白質脱アミド酵素の安定性を改良する方法は知られていない。
そこで、本発明の目的は、酵素組成物の組成上の工夫により蛋白質脱アミド酵素組成物の安定性を向上させる技術を提供することにある。
本発明者は、酵素組成物において蛋白質脱アミド酵素に対して安定性を向上させる安定剤について検討したところ、蛋白質アミド酵素独自の安定性向上に、蛋白質脱アミド酵素を乾燥組成物とし且つ塩化マグネシウムを配合すること、又は、蛋白質脱アミド酵素を乾燥組成物とし且つ溶解時のpHが5未満となるように調製することが有効であることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
本発明は以下の発明を含む。
項1. 蛋白質脱アミド酵素と、塩化マグネシウムとを含む、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
項2. 前記塩化マグネシウムの含有量が1.0〜10.0重量%である、項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
項3. 前記塩化マグネシウムの含有量が1.0〜6.0重量%である、項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
項4. 前記塩化マグネシウムの含有量が0.01〜2.0mg/uである、項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
項5. 蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させる安定性向上方法であって、
乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素ともに、塩化マグネシウムを共存させる、安定性向上方法。
項6. 1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
項7. 蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させる安定性向上方法であって、
乾燥酵素組成物を1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満となるように調整する、安定性向上方法。
項8. pH2以上5未満である蛋白質脱アミド酵素を含む酵素液を用意する工程と、前記酵素液を乾燥させる工程とを含む、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の製造方法。
本発明によれば、乾燥酵素組成物の組成上の工夫により蛋白質脱アミド酵素組成物の安定性を向上させる技術が提供される。
[1.蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物]
本発明は、蛋白質脱アミド酵素と塩化マグネシウムとを含む、安定化された蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物と、所定濃度で水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である、安定化された蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物と、を提供する。なお、所定濃度で水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物においては、塩化マグネシウムを含んでもよいし、含まなくてもよい。
[1−1.蛋白質脱アミド酵素]
本発明における蛋白質脱アミド酵素は、プロテイングルタミナーゼとも称され、蛋白質の側鎖のアミド基に作用して、側鎖カルボキシル基とアンモニアとに加水分解する酵素である。至適温度は例えば60℃付近、至適pHは例えばpH6付近である。蛋白質脱アミド酵素が作用する側鎖のアミド基を有するアミノ酸残基としては、アスパラギン残基及びグルタミン残基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、蛋白質脱アミド酵素の基質である蛋白質には、分子量5000以上、好ましくは10,000〜2,000,000の蛋白質が挙げられるが、分子量が5000未満のポリペプチド(ジペプチドを含む)も含む。さらに、蛋白質脱アミド酵素の基質である蛋白質の形態としては、アミノ酸残基のみで構成される蛋白質単体の形態であってもよいし、糖、脂質等と複合した複合蛋白質の形態であってもよい。
なお、本発明における蛋白質アミド酵素は、蛋白質の側鎖のアミド基に作用するものであっても、トランスグルタミナーゼ活性は有さない。トランスグルタミナーゼ活性は、トランスグルタミナーゼに見られるように、蛋白質のグルタミン残基とリジン残基の間でのイソペプチド形成を触媒する活性である。また、本発明における蛋白質脱アミド酵素は、プロテアーゼ活性も有さない。プロテアーゼ活性は、種々のプロテーゼに見られるように、蛋白質のペプチド結合を加水分解する活性である。
本発明における蛋白質脱アミド酵素の由来となる生物は、蛋白質中の側鎖のアミド基に作用し、ペプチド結合の切断及び蛋白質の架橋を伴わず脱アミドする活性を有する酵素を産生可能である限り特に限定されない。蛋白質脱アミド酵素の由来となる生物としては、例えば、シトファガレス(Cytophagales)、アクチノマイセテス(Actinomycetes)、及びフラボバクテリアチェ(Flavobacteriaceae)に分類される細菌が挙げられ、より具体的には、クリセオバクテリウム(Chryseobacterium)属、フラボバクテリウム(Flavobacteium)属、エンペドバクター(Empedobacter)属、スフインゴバクチリウム(Sphingobacterium)属、アウレオバクテリウム(Aureobacterium)属及びミロイデス(Myroides)属に属する微生物が挙げられ、好ましくはクリセオバクテリウム(Chryseobacterium)属に属する微生物が挙げられ、より好ましくはクリセオバクテリウム(Chryseobacterium)属に属する新菌クリセオバクテリウム・エスピー(Chryseobacterium sp.)No. 9670(FERM BP−7351)が挙げられる。
本発明における蛋白質脱アミド酵素のアミノ酸配列は、蛋白質中の側鎖のアミド基に作用し、ペプチド結合の切断及び蛋白質の架橋を伴わず脱アミドする活性を有する限り特に限定されない。安定性向上効果をより好ましく得る観点から、好ましくは、配列番号1で表されるアミノ酸配列(1-135はプレプロ配列、136〜320は成熟体配列)を有するタンパク質、配列番号2で表されるアミノ酸配列(配列番号1で表されるアミノ酸配列の成熟体配列)及び、配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、蛋白質中の側鎖のアミド基に作用し、ペプチド結合の切断及び蛋白質の架橋を伴わず脱アミドする活性を有するタンパク質が挙げられ、より好ましくは、配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質が挙げられる。また、当該活性を有する限り、蛋白質脱アミド酵素のアミノ酸配列は、配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列と例えば70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上の同一性を有するアミノ酸配列であってよい。なお、同一性とは、当該技術分野において公知の数学的アルゴリズムを用いて2つのアミノ酸配列をアラインさせた場合の、最適なアラインメント(好ましくは、該アルゴリズムは最適なアラインメントのために配列の一方もしくは両方へのギャップの導入を考慮し得るものである)における、オーバーラップする全アミノ酸残基に対する、同一アミノ酸残基の割合(%)を意味する。
蛋白質脱アミド酵素の分子量(SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量)としては、例えば18,000〜22,000、好ましくは20,000程度が挙げられる。蛋白質脱アミド酵素の至適pHとしては、例えば5〜7、好ましくは5.5〜6.5、より好ましくは6程度が挙げられる。当該至適pHは、基質溶液(10mmol/lのZ−Gln−Glyを含む)100μl[40mmol/lブリットン−ロビンソン緩衝液(pH3〜12)]を各pHで37℃で5分間予熱後、0.32μgの蛋白質脱アミド酵素を含む酵素液10μlを加え、37℃で60分間反応し、酵素活性を測定することによって得る。蛋白質脱アミド酵素の至適温度としては、例えば50〜70℃、好ましくは55〜65℃、より好ましくは60℃付近が挙げられる。当該至適温度は、基質溶液(10mmol/lのZ−Gln−Glyを含む)100μl[176mmol/lリン酸緩衝液(pH6.5)]に1.21μgの蛋白質脱アミド酵素を含む酵素溶液10μlを添加して、各温度で60分間反応し、酵素活性を測定することによって得る。蛋白質脱アミド酵素のpH安定性としては、例えば5〜9が挙げられる。当該pH安定性は、0.75μgの蛋白質脱アミド酵素を含む酵素溶液22μl[40mmol/lブリットン−ロビンソン緩衝液(pH3〜12)]を30℃で18時間処理し、その後残存する酵素活性を測定することによって得る。蛋白質脱アミド酵素の温度安定性としては、50℃以下が挙げられる。当該温度安定性は、1.76μgの蛋白質脱アミド酵素を含む酵素溶液43μl[50mmol/lリン酸緩衝液(pH7.0)]を10分間、各温度で放置した後、残存する酵素活性を測定することによって得る。
蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(100重量%)中の蛋白質脱アミド酵素の含有量は特に限定されないが、例えば0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、より好ましくは0.3重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上が挙げられ、例えば20重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5.0重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下が挙げられる。
[1−2.塩化マグネシウム]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物には塩化マグネシウムを含むことができる。塩化マグネシウムは、蛋白質脱アミド酵素の安定化剤として用いられる。塩化マグネシウムを安定化剤として用いることにより、本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は優れた安定性を備えることができる。
塩化マグネシウムの含有量は特に限定されないが、安定性向上効果を好ましく得る観点から、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物全体の重量(100重量%)に対する割合として、例えば1.0〜10.0重量%が挙げられる。安定性向上効果をより好ましく得る観点から、上述の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物全体の重量に対する割合の範囲の下限としては、好ましくは1.5重量%以上、より好ましくは2.0重量%以上、更に好ましくは2.5重量%以上、一層好ましくは3.0重量%以上、より一層好ましくは3.5重量%以上、特に好ましくは4.0重量%以上が挙げられ、当該割合の範囲の上限としては、好ましくは9.0重量%以下、より好ましくは7.0重量%以下、更に好ましくは6.5重量%以下が挙げられる。具体的な塩化マグネシウムの含有量の範囲としては、1.0〜9.0重量%、1.0〜7.0重量%、1.0〜6.5重量%、1.5〜10.0重量%、1.5〜9.0重量%、1.5〜7.0重量%、1.5〜6.5重量%、2.0〜10.0重量%、2.0〜9.0重量%、2.0〜7.0重量%、2.0〜6.5重量%、3.0〜10.0重量%、3.0〜9.0重量%、3.0〜7.0重量%、3.0〜6.5重量%、3.5〜10.0重量%、3.5〜9.0重量%、3.5〜7.0重量%、3.5〜6.5重量%、4.0〜10.0重量%。4.0〜9.0重量%、4.0〜7.0重量%、4.0〜6.5重量%が挙げられる。
さらに、安定性向上効果に加え、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性(例えば固結及び/又は潮解に対する抑制性)を良好に得る観点から、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物全体の重量に対する割合として、例えば1.0〜6.0重量%が挙げられる。蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性(例えば固結及び/又は潮解に対する抑制性)をより良好に得る観点から、上述の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物全体の重量に対する割合の範囲の上限としては、好ましくは5.5重量%以下、より好ましくは5.0重量%以下、さらに好ましくは4.5重量%以下、一層好ましくは4.0重量%以下が挙げられる。安定性向上効果に加えて蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性を考慮した場合の具体的な塩化マグネシウムの含有量の範囲としては、1.0〜5.5重量、1.0〜5.0重量%、1.0〜4.5重量%、1.0〜4.0重量%が挙げられる。
さらに、塩化マグネシウムの含有量は、安定性向上効果を好ましく得る観点から、蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量として、例えば0.01〜2.0mg/uが挙げられる。安定性向上効果をより好ましく得る観点から、上述の蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量の範囲のより好ましい下限としては、0.02mg/u以上、好ましくは0.03mg/u以上、より好ましくは0.04mg/u以上、更に好ましくは0.05mg/u以上、一層好ましくは0.06mg/u以上、より一層好ましくは0.07mg/u以上、特に好ましくは0.08mg/u以上が挙げられ、当該蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量の範囲のより好ましい上限としては、1.0mg/u以下、好ましくは0.50mg/u以下、より好ましくは0.20mg/u以下、更に好ましくは0.18mg/u以下、一層好ましくは0.14mg/u以下、特に好ましくは0.13mg/u以下が挙げられる。具体的な塩化マグネシウムの含有量の範囲としては、0.01〜1.0mg/u、0.01〜0.50mg/u、0.01〜0.20mg/u、0.01〜0.18mg/u、0.01〜0.14mg/u、0.01〜0.13mg/u、0.02〜2.0mg/u、0.02〜1.0mg/u、0.02〜0.50mg/u、0.02〜0.20mg/u、0.02〜0.18mg/u、0.02〜0.14mg/u、0.02〜0.13mg/u、0.03〜2.0mg/u、0.03〜1.0mg/u、0.03〜0.50mg/u、0.03〜0.20mg/u、0.03〜0.18mg/u、0.03〜0.14mg/u、0.03〜0.13mg/u、0.04〜2.0mg/u、0.04〜1.0mg/u、0.04〜0.50mg/u、0.04〜0.20mg/u、0.04〜0.18mg/u、0.04〜0.14mg/u、0.04〜0.13mg/u、0.05〜2.0mg/u、0.05〜1.0mg/u、0.05〜0.50mg/u、0.05〜0.20mg/u、0.05〜0.18mg/u、0.05〜0.14mg/u、0.05〜0.13mg/u、0.06〜2.0mg/u、0.06〜1.0mg/u、0.06〜0.50mg/u、0.06〜0.20mg/u、0.06〜0.18mg/u、0.06〜0.14mg/u、0.06〜0.13mg/u、0.07〜2.0mg/u、0.07〜0.20mg/u、0.07〜1.0mg/u、0.07〜0.50mg/u、0.07〜0.18mg/u、0.07〜0.14mg/u、0.07〜0.13mg/u、0.08〜2.0mg/u、0.08〜1.0mg/u、0.08〜0.50mg/u、0.08〜0.20mg/u、0.08〜0.18mg/u、0.08〜0.14mg/u、0.08〜0.13mg/uが挙げられる。
さらに、安定性向上効果に加え、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性(例えば固結及び/又は潮解に対する抑制性)を良好に得る観点から、蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量として、例えば0.02〜0.12mg/uが挙げられる。蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性(例えば固結及び/又は潮解に対する抑制性)をより良好に得る観点から、上述の蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量の範囲のより好ましい上限としては、0.12mg/u以下、好ましくは0.11mg/u以下、より好ましくは0.10mg/u以下、さらに好ましくは0.09mg/u以下、一層好ましくは0.08mg/u以下が挙げられる。安定性向上効果に加えて蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性を考慮した場合の具体的な塩化マグネシウムの含油量の範囲としては、0.02〜0.11mg/u、0.02〜0.10mg/u、0.02〜0.09mg/u、0.02〜0.08mg/uが挙げられる。
[1−3.塩化カルシウム]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物には、塩化カルシウムがさらに含まれていてもよい。塩化カルシウムは、粉末特性向上剤及び/又は安定化助剤として用いることができる。塩化カルシウムを塩化マグネシウムと併用することによって、本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、より優れた粉末特性(例えば固結及び/又は潮解に対する抑制性)を備えることができる。
塩化カルシウムの含有量は特に限定されないが、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性を好ましく向上させる観点から、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物全体の重量に対する割合として、例えば1.0重量%以上、好ましくは2.0重量%以上、より好ましくは2.5重量%以上が挙げられ、例えば10.0重量%以下、好ましくは8.0重量%以下、より好ましくは6.5重量%以下、さらに好ましくは6.0重量%以下、一層好ましくは5.5重量%以下が挙げられる。具体的な塩化カルシウムの含有量の範囲としては、1.0〜10.0重量%、1.0〜8.0重量%、1.0〜6.5重量%、1.0〜6.0重量%、1.0〜5.5重量%、2.0〜10.0重量%、2.0〜8.0重量%、2.0〜6.5重量%、2.0〜6.0重量%、2.0〜5.5重量%、2.5〜10.0重量%、2.5〜8.0重量%、2.5〜6.5重量%、2.5〜6.0重量%、2.5〜5.5重量%が挙げられる。
また、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の粉末特性を好ましく向上させる観点から、塩化マグネシウムと塩化カルシウムとの総量100重量部に対する量として、例えば15重量部以上、好ましくは30重量部以上、より好ましくは35重量部以上が挙げられ、例えば95重量部以下、好ましくは90重量部以下、より好ましくは85重量部以下、更に好ましくは70重量部以下、一層好ましくは65重量部以下が挙げられる。塩化マグネシウムと塩化カルシウムとの総量100重量部に対する量の具体的な範囲としては、15〜95重量部、15〜90重量部、15〜85重量部、15〜70重量部、15〜65重量部、30〜95重量部、30〜90重量部、30〜85重量部、30〜70重量部、30〜65重量部、35〜95重量部、35〜90重量部、35〜85重量部、35〜70重量部、35〜65重量部が挙げられる。
[1−4.その他の成分]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物には、上述の成分以外に、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、例えば、デキストリン、難消化性デキストリン、デンプン、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、トレハロースなどの糖賦形剤;塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの塩類;パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール等の防腐剤;抗酸化剤;乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質などの各種タンパク質(蛋白質脱アミド酵素を除く);ペプチド;アミノ酸;乳酸菌;ビタミン;ミネラル(上記塩類を除く);油脂;各種エキス(肉エキス、酵母エキスなど);核酸等を含んでいてもよい。
[1−5.水に溶解させた場合のpH]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物が、蛋白質脱アミド酵素と塩化マグネシウムとを含む安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物である場合、蛋白質脱アミド乾燥組成物を1w/v%の濃度となるように水に溶解させた場合のpH(25℃におけるpH。以下において同様。)としては特に限定されず、たとえば、2以上が挙げられ、8以下が挙げられ、具体的な範囲として、2〜8が挙げられる。さらに、塩化マグネシウムを含まない場合に比べた塩化マグネシウムによる安定性向上効果をより有効に得る観点では、水に溶解させた場合のpHは4以上であることが好ましく、8以下であることが好ましく、具体的な範囲として、4〜8が挙げられる。
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物が、所定濃度で水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物である場合、蛋白質脱アミド乾燥組成物を1w/v%の濃度となるように水に溶解させた場合のpH(25℃におけるpH。以下において同様。)としては、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物において安定性向上効果を得る観点から2以上5未満である。安定性向上効果をより好ましく得る観点から、当該pHの範囲の上限は好ましくは4以下、より好ましくは3以下が挙げられる。具体的なpHの範囲としては、2〜4(2以上4以下)、2〜3が挙げられる。液体状態の蛋白質脱アミド酵素組成物ではpH5〜9で安定であるが、本発明の蛋白質脱アミド酵素組成物では、乾燥状態とし且つ水に溶解させた場合のpHを2以上5未満とすることで、水に溶解させた場合のpHを5〜9とした場合に比べて蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させることができる。水に溶解させた場合のpHが2以上5未満となる本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、上述の塩化マグネシウムを含んでいなくとも蛋白質脱アミド酵素の安定性向上効果を得ることができる。
[1−6.形態]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の形態としては、乾燥状態である限り特に限定されず、例えば、粉末状、顆粒状等が挙げられ、好ましくは粉末状が挙げられる。また、本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、噴霧乾燥物、凍結乾燥物、真空乾燥物等の態様のものが挙げられ、好ましくは、噴霧乾燥物及び凍結乾燥物が挙げられる。
[1−7.製造方法]
蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、蛋白質脱アミド酵素を準備する工程、蛋白質脱アミド酵素を含む酵素液を調製する工程、及び、当該酵素液を乾燥させる工程を含む。
[1−7−1.蛋白質脱アミド酵素を準備する工程]
蛋白質脱アミド酵素を準備する工程において、蛋白質脱アミド酵素は、上述の「1−1.蛋白質脱アミド酵素」に記載した由来生物から公知の培養方法で当業者によって適宜製造することができる。培養方法としては、固体培養法及び液体培養法などの培養法が挙げられるが、好ましくは液体培養法が利用される。
培地としては、使用する微生物が生育可能な培地であれば、特に限定されない。使用できる培地としては、蛋白質脱アミド酵素を生産する微生物が生育可能且つ蛋白質脱アミド酵素を生産可能な培地であれば、如何なるものでも良い。例えば、グルコース、シュクロース、グリセリン、デキストリン、糖蜜、有機酸等の炭素源、更に硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、或いは、ペプトン、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、肉エキス等の窒素源、更にカリウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リン酸塩、マンガン塩、鉄塩、亜鉛塩等の無機塩を添加したものを用いることができる。
培地のpHは例えば約3〜9、好ましくは約5.0〜8.0程度に調製し、培養温度は通常約10〜50℃、好ましくは約20〜37℃程度で、12時間〜20日間、好ましくは1〜7日間程度好気的条件下で培養する。培養法としては例えば振盪培養法、ジャーファーメンターによる好気的深部培養法が利用できる。
得られた培養液から蛋白質脱アミド酵素を通常の手段で単離し、本発明の蛋白質脱アミド酵素を得ことができる。例えば培養液から、蛋白質脱アミド酵素を単離精製するには、遠心分離、UF濃縮、塩析、イオン交換樹脂等の各種クロマトグラフィーを組み合わせ、常法により処理して、精製した蛋白質脱アミド酵素を得ることができる。
また、市販の蛋白質脱アミド酵素(例えば、天野エンザイム株式会社が提供するProtein−glutaminase“Amano”500等)を出発原料に用いてもよい。
[1−7−2.酵素液を調製する工程]
酵素液を調製する工程においては、蛋白質脱アミド酵素と塩化マグネシウムとを含む安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の製造の場合は、蛋白質脱アミド酵素が、塩化マグネシウム、及び必要に応じ、塩化カルシウム及び上述の他の成分からなる群から選択される成分を含む酵素液として調製される。酵素液の調製においては、例えば、塩化マグネシウムを、材料の総重量(乾燥重量換算)に対して例えば1.0〜10.0重量%、又は、蛋白質脱アミド酵素の活性当たりの量として例えば0.01〜2.0mg/u含ませることができる。より具体的には、上述の「1−2.塩化マグネシウム」に記載の量で含ませることができる。またこの場合、酵素液のpHは特に限定されず、たとえば2以上が挙げられ、8以下が挙げられる。さらに、塩化マグネシウムを含まない場合に比べた塩化マグネシウムによる安定性向上効果をより有効に得る観点では、酵素液のpHは4以上に調整することが好ましく、8以下に調整することが好ましい。より具体的には、上述の「1−5.水に溶解させた場合のpH」に記載のpHが挙げられる。また、塩化カルシウムを含ませる場合は、塩化カルシウムを、材料の乾燥重量の総量に対する割合として例えば1.0重量%以上、10.0重量%以下、又は、塩化マグネシウムと塩化カルシウムとの総量100重量部に対する量が15重量部以上、85重量部以下となる量で含ませるこができる。より具体的には、上述の「1−2.塩化カルシウム」に記載の量で含ませることができる。
酵素液を調製する工程においては、所定濃度で水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の製造の場合は、酵素液のpHは2以上5未満に調整することができ、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物において安定性向上効果を好ましく得る観点から、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3に調整することができる。
[1−7−3.酵素液を乾燥させる工程]
酵素液を乾燥させる工程では、上述の工程で得られた酵素液を乾燥させる。乾燥の手法としては、例えば凍結乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥等が挙げられる。これによって、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物が得られる。
[1−8.用途]
本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、各種蛋白質に作用させることにより、蛋白質中のアミド基を直接脱アミドすることができる。その結果生じた脱アミド化蛋白質は、負電荷の増加に伴い、pIの低下、水和力の上昇、静電反発力の上昇がもたらされる。更に蛋白質の高次構造の変化により、表面疎水性の上昇がもたらされる。これらの効果により、可溶性・分散性の向上、起泡性・泡沫安定性の向上、乳化性・乳化安定性の向上など、蛋白質の機能性の改善がもたらされる。
従って、本発明の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物は、食品分野において広く用いることができる。具体的には、通常の食品のpH範囲である弱酸性条件環境において植物性蛋白質の可溶性、分散性、乳化性などを向上させる用途(例えば、コーヒー・ホワイトナー、ジュースなどの酸性飲料、ドレッシング、マヨネーズ、クリームの製造用途);植物性難溶解性蛋白質の可溶性、分散性の増大化(例えば、小麦グルテンを用いた天ぷら粉等の製造用途);製パン・製菓におけるドウの改質用途(例えば、クラッカー、ビスケット、クッキー、ピザや或いはパイのクラストの製造用途);食品中のアレルギー性蛋白質におけるアレルゲンの除去又は低減化用途(例えば、小麦アレルギー患者用の食品の製造用途);蛋白質のミネラル感受性を低下させ、蛋白質及びミネラルを含む液体中の可溶性ミネラル含量を高め、ミネラルの人体への吸収性を高める用途(例えば、高ミネラル(例えばカルシウム)含有飲料、ミネラル(例えばカルシウム)の吸収促進剤の製造用途);苦みを低下させる用途、プロテアーゼの蛋白質分解率を向上させる用途、及び/又はグルタミン酸含有量を増強させる用途(例えば、アミノ酸系調味料(動物性蛋白質の加水分解物(HAP)、植物性蛋白質の加水分解物(HVP))、味噌・醤油の製造用途)等が挙げられる。
[2.安定性向上方法]
本発明は、蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物において、蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させる方法も提供する。具体的には、本発明の安定性向上方法は、乾燥酵素組成物において、蛋白質脱アミド酵素とともに、塩化マグネシウムを共存させることを特徴とする。又は、本発明の安定性向上方法は、蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物を1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満となるように調整すること(具体的には、上述の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の製造方法における酵素液を調製する工程で記載したように、酵素液のpHを2以上5未満に調整することによって行うことができる。)を特徴とする。
なお、安定性は、後述の実施例に記載のように、例えば所定条件での保存後の残存活性等で測定することができる。安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の安定性は、安定性向上方法を実施しない場合と比べて向上した安定性であれば特に限定されないが、例えば40℃で1ヶ月保存後の残存活性が60%以上であることが挙げられ、好ましくは65%以上、よりに好ましくは70%以上、更に好ましくは75%以上、より一層好ましくは80%以上である。なお、上述において、安定性向上方法を実施しない場合とは、蛋白質脱アミド酵素とともに塩化マグネシウムを共存させることを特徴とする態様にあっては塩化マグネシウムを共存させない蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物をいい、乾燥酵素組成物を1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満となるように調整することを特徴とする態様にあっては当該pHが5以上となるように調整された蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物をいう。
本発明の安定性向上方法において、使用される成分の種類や含有量、水に溶解させた場合のpH、乾燥酵素組成物の製造方法及び形態等については、上述の「1.蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物」の欄に記載の通りである。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[蛋白質脱アミド酵素の準備]
以下の試験例において、蛋白質脱アミド酵素としては、天野エンザイム株式会社製蛋白質脱アミド酵素製剤「Protein−glutaminase“Amano”500」(クリセオバクテリウム属由来)、500u/gを用いた。「Protein−glutaminase“Amano”500」は、蛋白質脱アミド酵素以外にデキストリンを含み、活性が500u/gとなるように調整された酵素製剤である。なお、蛋白質脱アミド酵素は、以下の方法で取得してもよい。クリセオバクテリウム・エスピー No.9670(Chryseobacterium sp. No.9670)を、特許文献2に記載の方法に準じ、LB Base培地(Gibco社製)で25℃、2〜7日間振盪培養し、その後遠心上清を得る。培養終了後、培養液を遠心分離(12000rpm、4℃、20分間)し、上清を粗酵素液として得、限外ろ過(UF)濃縮(SEP-0013)、塩析、フェニールセファロース、セファクリルS−100により処理し酵素を精製する。
[蛋白質脱アミド酵素を含む組成物における蛋白質脱アミド酵素活性の測定法]
以下の試験例において、蛋白質脱アミド酵素を含む組成物における蛋白質脱アミド酵素活性は以下のように測定した。なお、以下において、基質であるZ−Gln−Glyは、N−ベンジルオキシカルボニル-L-グルタミニルグリシンを表す。
1.30mM Z−Gln−Glyを含む0.2Mリン酸緩衝液(pH6.5)1.0mlへ0.002% Triton−Xを含む0.2Mリン酸緩衝液(pH6.5)を用いて適当に希釈した試料溶液0.1mlを添加し、37℃にて10分間インキュベートした後、0.4Mトリクロロ酢酸1.0ml添加し、反応を停止した。
2.テストキットアンモニア(wako純薬)にて遊離アンモニア量を定量した。
具体的には、反応液0.2mlを精製水0.8mlと混合した後に、発色試液A(0.43Mフェノール、0.5Mペンタシアノニトリル鉄(III)酸ナトリウム二水塩溶液)1.0mlを加えて混合し、更に発色試液B(0.89M水酸化カリウム水溶液)0.5mlを加えて混合し、そこへ発色試液C(炭酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム水溶液)1.0mlを加えて混合した後に、37℃にて20分間インキュベートした。その後、波長630nmによる吸光度(A1)を測定した。
3.ブランクとして試料溶液0.1mlへ0.4Mトリクロロ酢酸1.0ml添加した後に、30mM Z−Gln−Glyを含む0.2Mリン酸緩衝液(pH6.5)1.0mlを混合した溶液も同様の発色操作を行い、吸光度(A2)を測定した。
4.1分間に1μmolのアンモニアを生成する酵素量を1uとし、蛋白質脱アミド酵素活性(PG活性)を次式より算出した。
PG活性(u/g)= F x (A1-A2) x (1/17.03) x (2.1/0.1) x (1/10) x N
F:アンモニア検量線の作成により算出される定数
17.03:アンモニア分子量
2.1:反応液総量
0.1:試料添加量
10:反応時間(分)
N:希釈倍数
[試験例1:塩化マグネシウムによる安定性向上効果の検証−1]
(1)蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の調製
「Protein−glutaminase“Amano”500」(天野エンザイム株式会社製)(500u/g)を水に溶解し、塩化マグネシウムを、表1に示す配合(蛋白質脱アミド酵素、デキストリン、塩化マグネシウムを含む蛋白質脱アミド酵素製剤の総重量(乾燥重量換算)に対する重量割合、及び蛋白質脱アミド酵素活性当たりの蛋白質脱アミド酵素製剤の重量)となるように溶解させ、酵素液を得た。また、比較例として、塩化マグネシウムを含まない(無添加)酵素液、及び塩化マグネシウムをシステイン又は塩化カルシウムに置き換えた酵素液も同様に、表1に示す配合(タンパク質脱アミド酵素及びデキストリンを含む蛋白質脱アミド酵素製剤、並びに、蛋白質脱アミド酵素、デキストリン及びシステイン又は塩化カルシウムを含む蛋白質脱アミド酵素製剤の総重量(乾燥重量換算)に対する重量割合、及び蛋白質脱アミド酵素活性当たりの重量)で調製した。これらの酵素液は、1M塩酸及び1M水酸化ナトリウムを用いてpH6.0(25℃)に調整した。
酵素液(pH調整後)をスプレードライヤー(EYELA SPRAY DRYER SD-1000)にて粉末化し、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物を噴霧乾燥品として得た。
(2)安定性評価
得られた噴霧乾燥品をそれぞれGXフィルム袋(凸版印刷株式会社)に入れ、ヒートシールで密封した後、−20℃及び60℃それぞれの温度条件にて2日保存した。保存後の蛋白質脱アミド酵素活性を測定し、残存活性(%)を、−20℃の蛋白質脱アミド酵素活性に対する60℃の蛋白質脱アミド酵素活性として百分率で導出した。
結果を表1に示す。塩化マグネシウムを含む場合(実施例1)は、塩化マグネシウムを含まない場合(比較例1)、塩化マグネシウムの代わりにシステインを含む場合(比較例2)、及び塩化マグネシウムの代わりに塩化カルシウムを含む場合(比較例3)に比べて、安定性が向上した。このように、塩化マグネシウムが蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物に対して優れた安定化効果を奏することを確認した。
Figure 2019049927
[試験例2:塩化マグネシウムによる安定性向上効果の検証−2]
(1)蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の調製
塩化マグネシウムの重量割合を2.5重量%としたことを除いて、試験例1と同様に同様に、噴霧乾燥品として蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例2)を調製し、以下の安定評価試験に供した。また、試験例1で得られた、無添加の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(比較例1)及び当該重量割合が6.5重量%である蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例1)についても、以下の安定性評価試験に供した。
(2)安定性評価
得られた噴霧乾燥品をそれぞれGXフィルム袋(凸版印刷株式会社)に入れ、ヒートシールで密封した後、−20℃及び40℃それぞれの温度条件にて1ヶ月保存した。保存後の蛋白質脱アミド酵素活性を測定し、残存活性(%)を、−20℃の蛋白質脱アミド酵素活性に対する40℃の蛋白質脱アミド酵素活性として百分率で導出した。
無添加の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(比較例1)及び当該重量割合がそれぞれ2.5重量%及び6.5重量%である蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例2及び実施例1)についての安定性評価の結果を表2に示す。表2に示されるように、いずれの実施例の場合も、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の安定化効果が確認された。このように、塩化マグネシウムが蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物に対して優れた安定化効果を奏することを確認した。
Figure 2019049927
[試験例3:塩化マグネシウムと塩化カルシウムの併用による粉体特性向上効果の検証](1)蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の調製
「Protein−glutaminase“Amano”500」(天野エンザイム株式会社製)(500u/g)を水に溶解し、塩化マグネシウム、又は塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを、表3に示す配合(蛋白質脱アミド酵素、デキストリン、及び塩化マグネシウムを含む、又はさらに塩化カルシウムを含む蛋白質脱アミド酵素製剤を含む蛋白質脱アミド酵素製剤の総重量(乾燥重量換算)に対する重量割合、及び蛋白質脱アミド酵素活性当たりの蛋白質脱アミド酵素製剤の重量)となるように溶解させ、酵素液を得た。酵素液は、1M塩酸及び1M水酸化ナトリウムを用いてpH6(25℃)に調整した。
酵素液(pH調整後)をスプレードライヤー(EYELA SPRAY DRYER SD-1000)にて粉末化し、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物を噴霧乾燥品として得た。
(2)安定性評価
得られた噴霧乾燥品をそれぞれGXフィルム袋(凸版印刷株式会社)に入れ、ヒートシールで密封した後、−20℃及び40℃それぞれの温度条件にて1ヶ月保存した。保存後の蛋白質脱アミド酵素活性を測定し、残存活性(%)を、−20℃の蛋白質脱アミド酵素活性に対する40℃の蛋白質脱アミド酵素活性として百分率で導出した。
(3)粉末特性評価
得られた噴霧乾燥品をそれぞれGXフィルム袋(凸版印刷株式会社)に入れ、ヒートシールで密封した後、40℃の温度条件にて1ヶ月保存した後、粉末の外観を目視で観察し、以下の基準に基づいて粉末特性を評価した。
○:固結及び潮解が観察されなかった。
△:軽度の固結又は潮解が観察された。
×:重度の固結又は潮解が観察された。
結果を表3に示す。塩化マグネシウム単独の場合(実施例1)では、無添加の場合(比較例1)では観察されなかった軽度の固結が観察されたものの、酵素乾燥組成物として許容可能な程度であった。塩化マグネシウム単独の場合(実施例1)と塩化マグネシウムに塩化カルシウムを併用した場合(実施例3〜5)を比較すると、安定性は低下傾向にあるものの優れた安定性レベルは維持されており、それに加え、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の固結が抑制されて粉末特性が向上することが確認された。
Figure 2019049927
[試験例4:溶液時のpHが乾燥組成物の安定性に与える影響の検証]
(1)蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の調製
「Protein−glutaminase“Amano”500」(天野エンザイム株式会社製)(500u/g)を水に溶解し、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを、表4に示す配合(蛋白質脱アミド酵素、デキストリン、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含む蛋白質脱アミド酵素製剤の総重量(乾燥重量換算)に対する重量割合、及び蛋白質脱アミド酵素活性当たりの蛋白質脱アミド酵素製剤の重量)となるように溶解させ、酵素液を得た。なお、表4で「無添加」と記載された例では、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含まない酵素液を得た。これらの酵素液は、1M塩酸及び/又は1M水酸化ナトリウムを用いてpH(25℃)を2、3、4、5、6、7及び8に調整した。
酵素液(pH調整後)をスプレードライヤー(EYELA SPRAY DRYER SD-1000)にて粉末化し、蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物を噴霧乾燥品として得た。
なお、得られた蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(pH2、3、4、5、6、7及び8それぞれの酵素液から得られたもの)を再び1w/v%となるように水に再溶解させると、再溶解後のpH(25℃)は、それぞれ、2、3、4、5、6、7及び8であった。
(2)安定性評価
得られた噴霧乾燥品をそれぞれGXフィルム袋(凸版印刷株式会社)に入れ、ヒートシールで密封した後、−20℃及び40℃それぞれの温度条件にて1ヶ月保存した。保存後の蛋白質脱アミド酵素活性を測定し、残存活性(%)を、−20℃の蛋白質脱アミド酵素活性に対する40℃の蛋白質脱アミド酵素活性として百分率で導出した。
結果を表4に示す。塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含まない蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物においては、酵素液時のpHが2〜4である蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例6〜8)は、酵素液時のpHが5〜8である蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(比較例4〜7)に比べて高い安定性が確認された。特に、酵素液時のpHが2〜3である蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例6〜7)は安定性が顕著に高いことが確認された。一方、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含有する蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例9〜15)においては、同じ酵素液時のpHで比較するといずれの場合も、無添加の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物(実施例6〜8及び比較例4〜7)に比べて安定性が向上した。無添加の蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物に比べた場合の安定性の向上の程度は、特にpH4〜8である場合に顕著であった。
Figure 2019049927
[試験例5:液状品の場合]
(1)蛋白質脱アミド酵素液状組成物の調製
「Protein−glutaminase“Amano”500」(天野エンザイム株式会社製)(500u/g)をBrixが25%となるように水に溶解し、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを、表5に示す量(蛋白質脱アミド酵素、デキストリン、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムの総重量(乾燥重量換算)に対する量、及び、乾燥製剤とした場合の蛋白質脱アミド酵素活性当たりの重量)となるように溶解させ、酵素液を得た。なお、表6で「無添加」と記載された例では、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含まない酵素液を得た。酵素液は、1M塩酸及び/又は1M水酸化ナトリウムを用いてpH(25℃)を6及び7に調整することで、蛋白質脱アミド酵素液状組成物を得た。
(2)安定性評価
得られた液状品をポリプロピレンチューブに入れ、蓋をした後、40℃にて1ヶ月保存した。保存後の保存後の蛋白質脱アミド酵素活性を測定し、残存活性(%)を、保存前のの蛋白質脱アミド酵素活性に対する保存後の蛋白質脱アミド酵素活性として百分率で導出した。
結果を表5に示す。液状組成物では、無添加の液状組成物(比較例8〜9)及び塩化マグネシウム及び炭酸カルシウムを含む液状組成物(比較例10〜11)のいずれにおいても、pHが低いと安定性が低くなった。一方、上述の表4で示したとおり、粉末組成物では酵素液時のpHが小さいほど反対に安定性が高い。すなわち、液状組成物と粉末組成物とで、pHが安定性に対して与える影響が全く異なることを確認した。
さらに、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含む液状組成物(比較例10〜11)では、同じpHで比較するといずれの場合も無添加の液状組成物(比較例8〜9)に比べて安定性が低下した。一方、上述の表1〜表4に示したとおり、粉末組成物では、無添加に比べて塩化マグネシウム又は塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含む場合の方が反対に安定性が高い。すなわち、液状組成物と乾燥組成物とで、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムが安定性に対して与える影響が全く異なることを確認した。
Figure 2019049927
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。

Claims (8)

  1. 蛋白質脱アミド酵素と塩化マグネシウムとを含む、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
  2. 前記塩化マグネシウムの含有量が1.0〜10.0重量%である、請求項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
  3. 前記塩化マグネシウムの含有量が1.0〜6.0重量%である、請求項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
  4. 前記塩化マグネシウムの含有量が0.01〜2.0mg/uである、請求項1に記載の安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
  5. 蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させる安定性向上方法であって、
    乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素ともに、塩化マグネシウムを共存させる、安定性向上方法。
  6. 1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満である、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物。
  7. 蛋白質脱アミド酵素を含む乾燥酵素組成物において、前記蛋白質脱アミド酵素の安定性を向上させる安定性向上方法であって、
    乾燥酵素組成物を1w/v%となるように水に溶解させた場合のpHが2以上5未満となるように調整する、安定性向上方法。
  8. pH2以上5未満である蛋白質脱アミド酵素を含む酵素液を用意する工程と、前記酵素液を乾燥させる工程とを含む、安定化蛋白質脱アミド酵素乾燥組成物の製造方法。
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