JPWO2019049234A1 - 平面検出器の歪み量算出方法 - Google Patents

平面検出器の歪み量算出方法 Download PDF

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Abstract

X線撮影装置1の平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する場合には、まず、ユーザは、光源2と平面検出器3との間に校正ファントム10が配置される。そして、校正ファントム10の姿勢が初期状態から変化させられ、その変化の前後で光源2からX線が出射されて、複数の投影像が生成される。また、生成された複数の投影像における球体の像の座標に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。そのため、校正ファントム10における複数の球体の位置を事前に計測する作業や、校正ファントム10における複数の球体の寸法を事前に確認する作業などを省くことができ、作業負担を軽減できる。

Description

本発明は、光源からの測定光を受光する平面検出器の検出面の歪み量を算出するための方法に関するものである。
従来より、光源からの測定光を受光する検出器として、平面検出器が利用されている。例えば、X線を用いた検査装置では、平面検出器は、光源と間隔を隔てて配置されており、これらの間に測定対象物が配置される。この状態で、光源からX線が照射され、平面検出器において、測定物に照射された後のX線が受光される。そして、平面検出器からの検出信号に基づいて、X線画像が形成される。
一般的に、このような装置で用いられる平面検出器の検出面は、完全な平面ではなく、微小な歪みが生じている。そのため、平面検出器からの検出信号には、歪みによって生じる誤差(ずれ)が含まれてしまう。そして、その検出信号をそのまま用いてX線画像を形成すると、画像の精度が低下してしまう。
そこで、平面検出器の検出面の歪み量を算出する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載の方法では、中心位置の座標が既知の鋼球を複数備えた校正ファントム(校正体)を、光源と平面検出器との間に配置する。この状態で、光源から平面検出器に向けてX線を照射する。そして、平面検出器からの検出信号に基づいて形成されたX線画像(鋼球の画像)の中心位置、及び、鋼球の実際の中心位置に基づいて、平面検出器の検出面の歪みを算出している。
特許文献2に記載の方法では、径の寸法が既知の鋼球を複数備えた校正ファントムを、光源と平面検出器との間に配置する。この状態で、光源から平面検出器に向けてX線を照射する。そして、平面検出器からの検出信号に基づいて形成されたX線画像(鋼球の画像)の径、及び、鋼球の実際の径の寸法に基づいて、平面検出器の検出面の歪みを算出している。
上記のようにして算出した歪み量に基づいて、平面検出器からの検出信号を補正すれば、検出信号に含まれる誤差を少なくできる。
米国特許出願公開第2013/0230150号明細書 米国特許第9146327号明細書
上記した従来の算出方法を用いる場合には、校正ファントムを準備する際の作業負担が増大する可能性があるという不具合があった。
具体的には、上記した特許文献1に記載の方法を用いる場合には、事前に校正ファントムに含まれる複数の鋼球の中心位置の座標を高精度で計測して求めておく必要があり、作業が煩雑になるという不具合があった。
また、上記した特許文献2に記載の方法を用いる場合には、校正ファントムに含まれる複数の鋼球の径が同一となる必要があるため、高精度で校正ファントムを製造する必要があった。また、実際に鋼球の径が同一か否かを確認する必要もあり、作業が煩雑になるという不具合があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、作業負担を軽減できる平面検出器の歪み量算出方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る平面検出器の歪み量算出方法は、光源からの測定光を受光する平面検出器の検出面の歪み量を算出するための方法である。前記平面検出器の歪み量算出方法は、ファントム配置ステップと、投影像生成ステップと、歪み量算出ステップとを含む。前記ファントム配置ステップでは、前記光源と前記検出面との間に、複数の構造物が配列された校正ファントムを配置する。前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムの姿勢又は位置の少なくとも一方を初期状態から変化させ、その変化の前後で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光をそれぞれ前記検出面で受光することにより、複数の投影像を生成する。前記歪み量算出ステップでは、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に基づいて、前記検出面の歪み量を算出する。
このような方法によれば、1つの校正ファントムの姿勢又は位置の少なくとも一方を初期状態から変化させることにより、複数の投影像を生成し、その複数の投影像における複数の構造物の座標に基づいて検出面の歪み量を算出する。
そのため、校正ファントムにおける複数の構造物の位置を事前に計測する必要性や、校正ファントムにおける複数の構造物を高精度で同一に製造する必要性を排除できる。
その結果、校正ファントムにおける複数の構造物の位置を事前に計測する作業や、校正ファントムにおける複数の構造物の寸法を事前に確認する作業などを省くことができ、作業負担を軽減できる。
(2)また、前記校正ファントムには、前記複数の構造物が平面的に配列されていてもよい。前記平面検出器の歪み量算出方法は、射影行列決定ステップをさらに備えてもよい。前記射影行列決定ステップでは、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に、前記検出面の歪み量及び前記複数の構造物の座標の計測誤差をそれぞれ未知数として付加した補正投影座標を用いて、前記初期状態以外の当該補正投影座標を初期状態の当該補正投影座標に対応するように射影変換するときの射影行列を決定する。前記歪み量算出ステップでは、前記初期状態の補正投影座標と、前記射影行列を用いて射影変換することで得られる座標との誤差が小さくなる最適値となるように、前記検出面の歪み量を算出してもよい。
このような方法によれば、検出面の歪み量を付加した補正投影座標と、射影行列を用いて射影変換を行った座標とを用いることにより、平面検出器の検出面の歪み量を容易に算出できる。
(3)また、前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムに直交する軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、4つの投影像を生成してもよい。
このような方法によれば、簡易な方法で、複数の投影像を生成できる。
(4)また、前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムを前記初期状態、当該初期状態から左右反転させた状態、及び、当該初期状態から上下反転させた状態で、それぞれ前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、3つの投影像を生成してもよい。
このような方法によれば、平面検出器の歪み量を算出する際に処理するデータの量を少なくでき、データ処理の負荷を軽減できる。
(5)また、前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムに直交する軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させるとともに、前記初期状態から表裏反転させた状態で前記軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、8つの投影像を生成してもよい。
このような方法によれば、多量のデータに基づいて、平面検出器の歪み量を算出できる。
そのため、平面検出器の歪み量を高精度で算出できる。
(6)また、前記複数の構造物は、前記校正ファントムに直交する軸を中心に、半径の異なる複数の円周上に配列されていてもよい。前記投影像生成ステップでは、前記軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から所定角度ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、複数の投影像を生成してもよい。
このような方法によれば、校正ファントムを様々な角度で回転させて、複数の投影画像を生成できる。
(7)また、前記校正ファントムには、前記複数の構造物が立体的に配置されてもよい。前記平面検出器の歪み量算出方法は、座標推定ステップをさらに含んでもよい。前記座標推定ステップでは、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に基づいて、前記校正ファントムにおける前記複数の構造物の三次元座標を推定する。前記歪み量算出ステップでは、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に前記検出面の歪み量を未知数として付加した補正投影座標と、推定された前記複数の構造物の三次元座標を前記検出面にそれぞれ投影することにより得られる座標との誤差が小さくなる最適値となるように、前記検出面の歪み量を算出してもよい。
このような方法によれば、校正ファントムにおいて複数の構造物が平面的に配置されていない場合であっても、その校正ファントムを用いて、平面検出器の検出面の歪み量を算出できる。
(8)また、前記投影像生成ステップでは、CT撮影用の回転ステージを用いて、前記校正ファントムに対する回転又は移動の少なくとも一方を行ってもよい。
このような方法によれば、複数の投影像を容易に生成できる。
(9)また、前記複数の構造物は、それぞれ球体であってもよい。
このような方法によれば、校正ファントムを簡易に構成できる。そして、その校正ファントムを用いて、平面検出器の検出面の歪み量を算出できる。
(10)また、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標は、前記複数の構造物を構成する各球体の中心位置の座標であってもよい。
このような方法によれば、複数の投影像における複数の構造物の座標を容易に計測できる。
本発明によれば、校正ファントムにおける複数の構造物の位置を事前に計測する必要性や、校正ファントムにおける複数の構造物を高精度で同一に製造する必要性を排除できる。そのため、校正ファントムにおける複数の構造物の位置を事前に計測する作業や、校正ファントムにおける複数の構造物の寸法を事前に確認する作業などを省くことができ、作業負担を軽減できる。
本発明の第1実施形態に係る平面検出器の歪み量算出方法を説明するための図であって、歪み量を算出する対象となる検出器を備えたX線分析装置を概略的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係る平面検出器の歪み量算出方法で用いられる校正ファントムを示した見取り図である。 平面検出器からの検出信号に基づいて生成される複数の投影像を概略的に示した図である。 本発明の第4実施形態に係る平面検出器の歪み量算出方法で用いられる校正ファントムを示した見取り図である。 本発明の第5実施形態に係る平面検出器の歪み量算出方法を説明するための図である。
1.X線分析装置の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る平面検出器3の歪み量算出方法を説明するための図であって、歪み量を算出する対象となる平面検出器3を備えたX線撮影装置1を概略的に示した図である。
X線撮影装置1は、光源2と、平面検出器3と、制御部4とを備えている。
光源2は、X線光源であって、測定光としてのX線を出射する。
平面検出器3は、光源2と間隔を隔てて配置されている。平面検出器3は、X線を検出するX線検出器である。平面検出器3は、平板状に形成されおり、その平面部分が光源2と対向している。平面検出器3における光源2と対向する面には、検出面31が設けられている。検出面31は、光源2からのX線を受光する受光面である。
制御部4は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部4には、平面検出器3が電気的に接続されている。制御部4は、平面検出器3からの検出信号に基づいてX線画像を生成(撮影)する処理を行う。
X線撮影装置1を用いてX線画像を生成する場合には、まず、光源2と、平面検出器3との間に、撮影対象物(図示せず)が配置される。この状態で、光源2からX線が照射される。そして、撮影対象物に照射された後のX線が平面検出器3の検出面31で受光される。平面検出器3は、検出したX線に応じて検出信号を出力する。制御部4は、平面検出器3からの検出信号に基づいて、X線画像を生成する。この生成されたX線画像は、表示部(図示せず)に表示される。
このようなX線撮影装置1において、平面検出器3の検出面31には、通常、微小な歪みが生じている。そのため、平面検出器3からの検出信号には、歪みによって生じる誤差が含まれる。
そこで、X線撮影装置1を用いる場合には、X線撮影に先立って、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。そして、X線撮影の際には、この算出した歪み量に基づいて、平面検出器3からの検出信号が補正され、補正された後の検出信号に基づいて、X線画像が生成される。
X線撮影装置1は、このような補正を行うための構成を備えている。具体的には、X線撮影装置1は、光源2と、平面検出器3との間に、校正ファントム10を保持するための保持部(図示せず)を備えている。この保持部は、水平方向に延びる軸線を中心として回転可能に構成されている。また、X線撮影装置1は、回転駆動部5を備えている。回転駆動部5は、保持部に駆動力を付与するように構成されている。回転駆動部5は、制御部4と電気的に接続されている。
詳しくは後述するが、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する際には、保持部によって、校正ファントム10が保持される。そして、光源2から校正ファントム10に向けてX線が照射され、そのX線が平面検出器3で検出される。また、回転駆動部5からの駆動力が保持部に付与されることにより、校正ファントム10は、水平方向に延びる軸Lを中心として回転される。そして、校正ファントム10の姿勢(配置)が変化した状態で、光源2から校正ファントム10に向けてX線が照射され、そのX線が平面検出器3で検出される。
このように、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する際には、1つの校正ファントム10から、複数のX線画像(投影像)が生成される。そして、生成された複数のX線画像(投影像)に基づいて、後述するように、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
2.校正ファントムの構成
図2は、校正ファントム10を示した見取り図である。
校正ファントム10は、ベース板101と、複数の球体102とを備えている。
ベース板101は、正面視正方形状の平板状に形成されており、例えば、ガラス材料からなる。
複数の球体102は、例えば、鋼球である。複数の球体102は、ベース板101の一方の面に固定されている。複数の球体102は、ベース板101の一方の面に平面的に配列されており、幅方向(左右方向)、及び、幅方向と直交する直交方向(鉛直方向)において、互いにほぼ等間隔を隔てて格子状に配置されている。ベース板101の幅方向(左右方向)に配置される球体102の数、及び、ベース板101の直交方向(鉛直方向)に配置される球体102の数は同一である。すなわち、ベース板101の一方の面には、複数の球体102が、面の中心に対して対称となるように配置されている。この例では、幅方向(左右方向)に5個の球体102が配置され、直交方向(鉛直方向)に5個の球体102が配置されており、合計で25個の球体102が、ベース板101の一方の面に配置されている。複数の球体102は、複数の構造物の一例である。
なお、この例では、複数の球体102を区別するために、各球体102に1〜25の固有の番号を付して説明する。具体的には、図2に示す左上に位置する球体から右に向かって、1〜25の番号を順々に付する。より具体的には、図2に示す最も上方に位置する球体102の番号を、左から右に向かって1〜5とし、上から2番目に位置する球体102の番号を、左から右に向かって6〜10とし、上から3番目に位置する球体102の番号を、左から右に向かって11〜15とし、上から4番目に位置する球体102の番号を、左から右に向かって16〜20とし、最も下方に位置する球体102の番号を、左から右に向かって21〜25とする。すなわち、図2において、最も上方かつ左方に位置する球体102aの番号は、1であり、最も上方かつ右方に位置する球体102bの番号は、5であり、最も下方かつ左方に位置する球体102cの番号は、21であり、最も下方かつ右方に位置する球体102dの番号は、25である。
3.歪み量の算出
平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する際には、ユーザは、複数の球体102が配置されている校正ファントム10の面が平面検出器3の検出面31とほぼ平行となるようにして、図1に示すように、校正ファントム10を光源2と平面検出器3との間に配置する(ファントム配置ステップ)。
そして、この状態で、光源2からX線が照射され、校正ファントム10を通過した後のX線が、平面検出器3の検出面31で検出される。制御部4は、平面検出器3からの検出信号に基づいて、投影像を生成する。生成された投影像は、記憶部(図示せず)に記憶される。このときの校正ファントム10の姿勢が初期状態である。この例では、校正ファントム10は、図2に示す状態(番号1の球体102aが左上に配置される状態)が初期状態となるようにして、光源2と平面検出器3との間に配置される。
また、この状態(初期状態)から、校正ファントム10を、軸Lを中心として、光源2から平面検出器3に向かう方向に見て時計回りに90°回転させる。そして、校正ファントム10が初期状態から90°回転した状態で、光源2からX線が照射され、校正ファントム10を通過した後のX線が、平面検出器3の検出面31で検出される。制御部4は、平面検出器3からの検出信号に基づいて、投影像を生成する。生成された投影像は、記憶部(図示せず)に記憶される。
その後、同様に、校正ファントム10を、軸Lを中心として、初期状態から180°回転させた状態と、初期状態から270°回転させた状態とのそれぞれで、光源2からX線が照射される。そして、制御部4によって、生成された投影像は、記憶部に記憶される。
このように、校正ファントム10に直交する軸Lを中心に、校正ファントム10が初期状態から90°ずつ回転され、それぞれの回転位置で校正ファントム10を透過するX線が平面検出器3の検出面31で受光される。そして、それぞれの回転位置での校正ファントム10に対応する投影像が生成される(投影像生成ステップ)。この例では、4つの投影像が生成される。
図3は、平面検出器3からの検出信号に基づいて生成される複数の投影像を概略的に示した図である。
図3では、初期状態の姿勢の校正ファントム10にX線を照射させたときの投影像を投影像0として示しており、初期状態から90°回転させた姿勢の校正ファントム10にX線を照射させたときの投影像を投影像1として示しており、初期状態から180°回転させた姿勢の校正ファントム10にX線を照射させたときの投影像を投影2として示しており、初期状態から270°回転させた姿勢の校正ファントム10にX線を照射させたときの投影像を投影像3として示している。
図3では、便宜上、球体102a(番号1)に対応する球体像202a、球体102b(番号5)に対応する球体像202b,球体102c(番号21)に対応する球体像202c,球体102d(番号25)に対応する球体像202dのみを示している。また、各投影像の姿勢を区別するため、球体像202aには、斜線を施している。
制御部4は、記憶部に記憶されている複数の投影像、すなわち、図3に示す複数の投影像に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する。具体的には、制御部4は、図3に示す複数の投影像における複数の球体像202の中心位置の座標に基づいて、以下のようにして、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する。
まず、制御部4は、各投影像における各球体像202の中心位置の座標を求める。ここで、投影像iにおける番号kの球体像202の座標をR[i][k]とする。
R[i][k]には、平面検出器3の検出面31の歪み量、及び、校正ファントム10の各球体102を計測する際に生じる計測誤差が含まれている。計測誤差は、例えば、X線ノイズや、電気系ノイズなどのほか、球体102が真球でないなど、各球体102に歪みがあることに起因して生じる。
歪み量は、平面検出器3の検出面31における位置に固有の値である。そのため、各投影像において、同一の位置に同一の歪み量が生じる。例えば、図3では、各投影像における同一の位置Aには、同一の歪み量が生じている。
投影像における球体像202の位置をjとすると、jは、f(i,k)で表すことができる。このf(i,k)は、投影像iの情報(i)、及び、球体102の番号kの情報(k)から値が求まる関数であり、これらの情報から球体像202の位置jが求められることを意味している。
位置jでの歪み量をd[j]とすると、このd[j]は、d[f(i,k)]として表すことができる。具体的には、d[f(i,k)]は、i番目の投影像において、番号kに対応する球体像202が位置する場所での歪み量を表している。また、投影像iを生成する際における番号kの球体102の計測誤差をe[i][k]とすると、R[i][k]を補正した後の補正投影座標であるR´´[i][k]は、下記式(1)で表される。ここでは、計測誤差をe[i][k]は、射影行列を求めるために用いる一部の座標のみ(後述する4つの座標)を算出対象とし、それ以外の座標では0とする。
Figure 2019049234
また、射影行列A[i]を用いて、補正投影座標であるR´´[i][k]を射影したr´´[i][k]は、下記式(2)で表される。
Figure 2019049234
式(2)において、A[i]は、投影像iを補正した像から、投影像0を補正した像への射影行列である。式(2)において、iとして、1〜3を代入するとともに、kとして、複数の球体102から選択した少なくとも4つの番号を代入し、さらに式(1)を用いることで、A[i]が求まる(決定される)。この例では、kとして、番号1,5,21,25を代入する。
これにより、A[1]、A[2]、A[3]が決定される。A[1]は、補正投影像1(投影像1を補正した後の投影像)から補正投影像0(投影像0を補正した後の投影像)への射影行列であり、A[2]は、補正投影像2(投影像2を補正した後の投影像)から補正投影像0への射影行列であり、A[3]は、補正投影像3(投影像3を補正した後の投影像)から補正投影像0への射影行列である。
このようにして、制御部4は、複数の投影像(投影像1〜3)における複数の球体像202の座標(複数の球体像202の座標のうち一部の球体像202の座標)、並びに、これらの座標における歪み量をd[j]及び計測誤差e[i][k]に基づいて、射影行列A[i]を決定する(射影行列決定ステップ)。
式(1)において、iに0を代入すると、投影像0(初期状態)での補正投影座標であるR´´[0][k]を表す式となる。
投影像0を補正した後の補正投影座標と、投影像1〜3のそれぞれを補正した後、その補正後の座標を射影変換した座標とは、ほぼ等しくなると考えられる。
すなわち、式(1)から導かれるR´´[0][k]と、式(2)のr´´[i][k]とは、ほぼ等しくなると考えられる。
そこで、誤差評価関数Errを下記式(3)のように定義する。
Figure 2019049234
制御部4では、この誤差評価関数Errが小さくなる最適値となるように、非線形最適化により、歪み量d[j](歪み量d[f(i,k)])、及び、計測誤差e[i][k]を求める。なお、誤差評価関数Errが小さくなる最適値とは、R´´[0][k]とr´´[i][k]との誤差が十分小さくなる値や、この誤差を算出する処理を繰り返し実施したときにぶれ幅が少なくなる値などである。
このように、制御部4は、投影像1〜3における複数の球体像202の座標に、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]、及び、射影行列を用いるために用いた4つの座標(一部の座標)の球体102の計測誤差e[i][k]を未知数として付加した補正投影座標を、上記した射影行列決定ステップで決定した射影行列A[i]を用いて射影変換する。制御部4は、その変換後の座標をr´´[i][k]とする。
そして、制御部4は、初期状態で生成された投影像0における複数の球体像202の座標に、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]、及び、球体102の計測誤差e[i][k]を未知数として付加した補正投影座標R´´[0][k]と、射影変換することで得られる座標r´´[i][k]との誤差が小さくなる最適値となるように、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]及び計測誤差e[i][k]を算出する(歪み量算出ステップ:式(3))。
このようにして算出された平面検出器3の検出面31の歪み量は、記憶部に記憶される。そして、X線撮影装置1を用いてX線撮影が行われる場合には、この歪み量に基づいて、平面検出器3からの検出信号が補正され、補正された後の検出信号に基づいて、X線画像が生成される。なお、上記した説明は、歪み量d[j]に、投影像中心からの距離に比例した歪み量であるΔd[j]を加算した場合も同様に成り立つ。
4.作用効果
(1)本実施形態では、図1に示すように、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する場合には、光源2と平面検出器3との間に校正ファントム10が配置される(ファントム配置ステップ)。そして、校正ファントム10の姿勢が初期状態から変化させられ、その変化の前後で光源2からX線が出射されて、複数の投影像(投影像0〜3)が生成される(投影像生成ステップ)。また、生成された複数の投影像における球体102の像(球体像202)の座標に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される(歪み量算出ステップ)。
そのため、校正ファントム10における複数の球体102の位置を事前に計測する必要性や、校正ファントム10における複数の球体102を高精度で同一に製造する必要性を排除できる。
その結果、校正ファントム10における複数の球体102の位置を事前に計測する作業や、校正ファントム10における複数の球体102の寸法を事前に確認する作業などを省くことができ、作業負担を軽減できる。
(2)また、本実施形態では、制御部4は、複数の投影像における複数の球体像202の座標(複数の球体像202の座標のうち一部の球体像202の座標)、並びに、これらの座標における歪み量d[j]及び計測誤差e[i][k]に基づいて、射影行列A[i]を決定する(射影行列決定ステップ)。そして、制御部4は、初期状態で生成された投影像0における複数の球体像202の座標に、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]、及び、球体102の計測誤差e[i][k]を未知数として付加した補正投影座標R´´[0][k]と、射影変換することで得られる座標r´´[i][k]との誤差が小さくなる最適値となるように、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]及び計測誤差e[i][k]を算出する(歪み量算出ステップ)。
このように、平面検出器3の検出面31の歪み量、及び、球体102の計測誤差を付加した補正投影座標と、射影行列を用いて射影変換を行った座標とを用いることにより、平面検出器3の検出面31の歪み量d[j]を容易に算出できる。
(3)また、本実施形態では、校正ファントム10に直交する軸Lを中心に校正ファントム10が初期状態から90°ずつ回転され、それぞれの回転位置で校正ファントム10を透過するX線が平面検出器3の検出面31で受光される。そして、それぞれの回転位置での校正ファントム10に対応する投影像が生成されることで、4つの投影像が生成される(投影像生成ステップ)。
そのため、簡易な方法で、複数の投影像を生成できる。
(4)また、本実施形態では、図2に示すように、校正ファントム10における複数の構造物は、それぞれ球体102として構成される。
そのため、校正ファントム10を簡易に構成できる。そして、その校正ファントム10を用いて、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出できる。
(5)また、本実施形態では、複数の投影像における複数の球体102の座標として、球体像202の中心位置の座標が選択される。
そのため、複数の投影像における複数の球体102の座標(球体102に対応する座標)を容易に計測できる。
5.第2実施形態
以下では、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上記した第1実施形態と同様の構成及び方法については、同一の符号等を用いることにより説明を省略する。
上記した第1実施形態では、校正ファントム10が初期状態から90°ずつ回転され、それぞれの回転位置で校正ファントム10を透過するX線が平面検出器3の検出面31で受光されることで、4つの投影像が生成される。
対して、第2実施形態では、3つの投影像が生成される。そして、この3つの投影像に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
具体的には、第2実施形態では、校正ファントム10を保持する保持部は、水平方向に延びる軸線を中心として回転可能に構成されるとともに、鉛直方向に延びる軸線を中心として回転可能に構成される。そして、保持部は、回転駆動部5(図1参照)からの駆動力が付与されることにより、校正ファントム10を保持した状態で、水平方向に延びる軸線を中心として回転されるとともに、鉛直方向に延びる軸線を中心として回転される。
平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する場合には、投影像生成ステップにおいて、校正ファントム10を初期状態、当該初期状態から左右反転(鉛直軸まわりに回転)させた状態、及び、当該初期状態から上下反転(水平軸周りに回転)させた状態で、それぞれ校正ファントム10を透過する光源2からのX線を平面検出器3の検出面31で受光することにより、3つの投影像を生成する。そして、歪み量算出ステップにおいて、生成された3つの投影像における球体102の像(球体像202)の座標に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
このような第2実施形態によれば、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する際に処理するデータの量を少なくでき、データ処理の負荷を軽減できる。
6.第3実施形態
第3実施形態では、第2実施形態と同様の構成を用いて、投影像生成ステップにおいて、8つの投影像を生成する。具体的には、校正ファントム10に直交する軸Lを中心に、校正ファントム10を初期状態から90°ずつ回転させるとともに、初期状態から表裏反転させた状態で、軸Lを中心にして校正ファントム10を初期状態から90°ずつ回転させる。そして、それぞれの回転位置で校正ファントム10を透過する光源2からのX線を平面検出器3の検出面31で受光することにより、8つの投影像を生成する。そして、歪み量算出ステップにおいて、生成された8つの投影像における球体102の像(球体像202)の座標に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
このような第3実施形態によれば、多量のデータに基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出できる。
そのため、平面検出器3の検出面31の歪み量を高精度で算出できる。
7.第4実施形態
図4は、第4実施形態に係る平面検出器3の歪み量算出方法で用いられる校正ファントム10を示した見取り図である。
上記した第1実施形態では、図2に示すように、校正ファントム10において、複数の球体102は、幅方向(左右方向)、及び、直交方向(鉛直方向)において、互いにほぼ等間隔を隔てて配置されている。そして、この校正ファントム10を用いて投影像が生成される。
対して、第2実施形態では、図4に示すように、校正ファントム10において、複数の球体102は、ベース板101の一方の面において、同心円上に配置されている。
具体的には、第2実施形態では、複数の球体102は、ベース板101の一方の面において、軸Lを中心とする円周C1,C2上に配置されている。円周C1の半径は、円周C2の半径よりも小さい。
複数の球体102は、円周C1,C2上に等角度間隔で配置されている。円周C1上に配置される球体102の数と、円周C2上に配置される球体102の数とは同一である。円周C1上に配置される球体102と、円周C2上に配置される球体102とは、同じ角度位置となるようにベース板101上に固定されている。
この例では、複数の球体102は、円周C1,C2上に45°間隔で配置されている。
そして、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する場合には、投影像生成ステップにおいて、校正ファントム10を軸Lを中心として、45°ずつ回転させ、それぞれの回転位置で校正ファントム10を透過する光源2からのX線を平面検出器3の検出面31で受光することにより、複数の投影像を生成する。そして、歪み量算出ステップにおいて、生成された複数の投影像における球体102の像(球体像202)の座標に基づいて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
このような第4実施形態によれば、校正ファントム10を様々な角度で回転させて、複数の投影画像を生成できる。
8.第5実施形態
図5は、第5実施形態に係る平面検出器3の歪み量算出方法を説明するための図である。
上記した第1実施形態では、複数の球体102が平面的に配列された校正ファントム10を用いて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
対して、第5実施形態では、複数の球体102が立体的に配置された校正ファントム100を用いて、平面検出器3の検出面31の歪み量が算出される。
具体的には、第5実施形態では、平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する際には、ファントム配置ステップにおいて、光源2と平面検出器3との間に、校正ファントム100が配置される。
校正ファントム100は、上記した校正ファントム10を、水平面に沿うようにして鉛直方向に間隔を隔てて3つ配置した部材である。また、各校正ファントム10では、5つの球体102がベース板101上に配置されている。具体的には、各校正ファントム10では、その中心をベース板101の中心とする五角形の頂点上に球体102が配置されている。また、校正ファントム100は、CT撮影用の回転ステージ(図示せず)に載置されており、この回転ステージの動作により、鉛直方向に延びる軸Sを中心として回転可能である。なお、校正ファントム100は、CT撮影用の移動ステージ(図示せず)に載置されており、この移動ステージの動作により、所定方向に移動可能な構成であってもよい。
平面検出器3の検出面31の歪み量を算出する場合には、投影像生成ステップにおいて、校正ファントム100が軸Sを中心として、72°ずつ回転され、それぞれの回転位置で校正ファントム100を透過する光源2からのX線が平面検出器3の検出面31で受光されることにより、5つの投影像が生成される。
そして、この5つの投影像における球体102の座標(球体像の座標)に基づいて、校正ファントム100における複数の球体102の三次元座標が推定される(座標推定ステップ)。
具体的には、5つの投影像における球体102(球体像の座標)をT[i][k]とし、投影像の位置jにおける歪み量をg[j]とすると、各投影像における複数の球体102の座標を補正した補正投影座標T´´[i][k]は、T[i][k]−g[j]で表される。なお、補正投影座標T´´[i][k]を求める際に、T[i][k]に対して、g[j]のみならず、球体102の計測誤差を付加してもよい。
そして、その補正投影座標T´´[i][k]から、周知のバンドル調整法を用いることにより、校正ファントム100における複数の球体102の三次元座標(P(x,y,z))が推定される。また、バンドル調整法を用いることにより、三次元座標(P(x,y,z))を平面検出器3の検出面31に再投影することで得られる座標を再投影座標t[i][k]とすると、再投影座標t[i][k]と補正投影座標T´´[i][k]とは、ほぼ等しくなると考えられる。
制御部4は、補正投影座標T´´[i][k]と、再投影座標t[i][k]との誤差が小さくなる最適値となるように、非線形最適化により、歪み量g[j]を求める。なお、誤差が小さくなる最適値とは、補正投影座標T´´[i][k]と、再投影座標t[i][k]との誤差が十分小さくなる値や、この誤差を算出する処理を繰り返し実施したときにぶれ幅が少なくなる値などが挙げられる。
なお、上記した方法において、未知数となる値は、120個である。具体的には、各投影像における投影場所15個の歪み量に関し、水平方向の成分、及び、鉛直方向の成分が発生するため、30個の未知数が発生する。また、校正ファントム100に含まれる15個の球体102の座標に関し、それぞれの三次元成分が発生するため45個の未知数が発生する。また、位置関係パラメータに関して、投影像ごとに9個の未知数が発生するため、45個の未知数が発生する。これらの合計で、120個の未知数が発生する。一方、上記した説明から導かれる方程式は、各撮影像における球体102の像の座標ごと成り立ち、各像ごとに水平方向の成分、及び、鉛直方向の成分が発生するため、合計で150個の式が成り立つ。
すなわち、成り立つ式の数が、未知数の数よりも多いため、これらの未知数を求めることができる。よって、未知数としての歪み量g[j]も求めることができる。
このように、第5実施形態では、ファントム配置ステップにおいて、複数の球体102が立体的に配置された校正ファントム100が、光源2と平面検出器3との間に配置される。そして、補正投影座標T´´[i][k]から、バンドル調整法を用いることにより、校正ファントム100における複数の球体102の三次元座標(P(x,y,z))が推定される。また、補正投影座標T´´[i][k]と、三次元座標(P(x,y,z))を平面検出器3の検出面31に再投影することで得られる座標を再投影座標t[i][k]との誤差が小さくなる最適値となるように、歪み量g[j]が算出される。
そのため、複数の球体102が立体的に配置される校正ファントム100であっても、その校正ファントム100を用いて、平面検出器3の検出面31の歪み量g[j]を算出できる。
また、第5実施形態では、投影像生成ステップでは、CT撮影用の回転ステージを用いて、校正ファントム100の回転動作を行う。
そのため、複数の投影像を容易に生成できる。
9.変形例
上記の実施形態では、X線撮影装置1に適用される平面検出器3の歪み量を算出するとして説明した。しかし、歪み量算出方法は、光源からX線以外の光が出射される装置に用いられる平面検出器の歪み量を算出する場合にも用いることができる。
また、上記した実施形態では、校正ファントム10に設けられる複数の構造物は、球体102であるとして説明した。しかし、校正ファントム10において、球体以外の形状の部材を構造物として設けてもよい。
また、上記した実施形態では、校正ファントムを変化させる前の状態を初期状態として説明した。しかし、校正ファントムを変化させた後のいずれかの状態を初期状態とし、上記した方法により、平面検出器の歪み量を算出してもよい。すなわち、校正ファントムの初期状態とは、平面検出器の歪み量を算出する際における校正ファントムの基準の状態(基準状態)である。
1 X線撮影装置
2 光源
3 平面検出器
10 校正ファントム
31 検出面
100 校正ファントム
102 球体
L 軸

Claims (10)

  1. 光源からの測定光を受光する平面検出器の検出面の歪み量を算出するための方法であって、
    前記光源と前記検出面との間に、複数の構造物が配列された校正ファントムを配置するファントム配置ステップと、
    前記校正ファントムの姿勢又は位置の少なくとも一方を初期状態から変化させ、その変化の前後で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光をそれぞれ前記検出面で受光することにより、複数の投影像を生成する投影像生成ステップと、
    前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に基づいて、前記検出面の歪み量を算出する歪み量算出ステップとを含むことを特徴とする平面検出器の歪み量算出方法。
  2. 前記校正ファントムには、前記複数の構造物が平面的に配列されており、
    前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に、前記検出面の歪み量及び前記複数の構造物の座標の計測誤差をそれぞれ未知数として付加した補正投影座標を用いて、前記初期状態以外の当該補正投影座標を初期状態の当該補正投影座標に対応するように射影変換するときの射影行列を決定する射影行列決定ステップをさらに備え、
    前記歪み量算出ステップでは、前記初期状態の補正投影座標と、前記射影行列を用いて射影変換することで得られる座標との誤差が小さくなる最適値となるように、前記検出面の歪み量を算出することを特徴とする請求項1に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  3. 前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムに直交する軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、4つの投影像を生成することを特徴とする請求項2に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  4. 前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムを前記初期状態、当該初期状態から左右反転させた状態、及び、当該初期状態から上下反転させた状態で、それぞれ前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、3つの投影像を生成することを特徴とする請求項2に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  5. 前記投影像生成ステップでは、前記校正ファントムに直交する軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させるとともに、前記初期状態から表裏反転させた状態で前記軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から90°ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、8つの投影像を生成することを特徴とする請求項2に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  6. 前記複数の構造物は、前記校正ファントムに直交する軸を中心に、半径の異なる複数の円周上に配列されており、
    前記投影像生成ステップでは、前記軸を中心に前記校正ファントムを前記初期状態から所定角度ずつ回転させ、それぞれの回転位置で前記校正ファントムを透過する前記光源からの測定光を前記検出面で受光することにより、複数の投影像を生成することを特徴とする請求項2に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  7. 前記校正ファントムには、前記複数の構造物が立体的に配置されており、
    前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に基づいて、前記校正ファントムにおける前記複数の構造物の三次元座標を推定する座標推定ステップをさらに含み、
    前記歪み量算出ステップでは、前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標に前記検出面の歪み量を未知数として付加した補正投影座標と、推定された前記複数の構造物の三次元座標を前記検出面にそれぞれ投影することにより得られる座標との誤差が小さくなる最適値となるように、前記検出面の歪み量を算出することを特徴とする請求項1に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  8. 前記投影像生成ステップでは、CT撮影用の回転ステージを用いて、前記校正ファントムに対する回転又は移動の少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項7に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  9. 前記複数の構造物は、それぞれ球体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
  10. 前記複数の投影像における前記複数の構造物の座標は、前記複数の構造物を構成する各球体の中心位置の座標であることを特徴とする請求項9に記載の平面検出器の歪み量算出方法。
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