JPWO2019004447A1 - 医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、安定性に優れる医薬組成物を提供すること。ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上である、医薬組成物。

Description

本発明は、医薬組成物等に関する。
以下の構造式:
Figure 2019004447
で表されるペマフィブラート(化学名:(2R)−2−[3−({1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル[3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル]アミノ}メチル)フェノキシ]ブタン酸((2R)-2-[3-([1,3-Benzoxazol-2-yl[3-(4-methoxyphenoxy)propyl]amino]methyl)phenoxy]butanoic acid)、国際一般名:Pemafibrate)若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は、優れたPPARαアゴニスト活性を有し、血漿トリグリセライド濃度の低下やHDLコレステロールの増加等の作用を示し、脂質異常症(高脂血症)の予防や治療に有用であること(特許文献1、非特許文献1、2)や、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)の予防や治療に有用であること(特許文献2)が知られている。
ところで、医薬品の有効成分として有用な化合物は通常何らかの医薬組成物として製剤化されて投与されることとなるが、医薬組成物が製造されてから投与されるまでに長期間経過することも珍しいことではない。そのため、期待する薬効の発揮の観点や予期せぬ副作用の回避の観点から、医薬組成物中での有効成分の安定性の確保が極めて重要となる。
国際公開第2005/023777号パンフレット 国際公開第2015/005365号パンフレット
Yukiyoshi Yamazaki, et al., Synthesis, 2008(7), 1017-1022. Fruchart JC., Cardiovasc Diabetol., 2013; 12: 82.
しかしながら、有効成分の安定性はその物理的・化学的特性に大きく左右されるところ、当該特性はその化学構造等から予め予測出来ないことが多く、医薬組成物を実際に製造して初めて問題が判明することも少なくない。そのため、医薬組成物中での有効成分の安定性を確保する技術の確立には多大な試行錯誤を要するのが通常である。
そして、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物については、上記のような薬理効果を示すということが報告されているのみであり、医薬組成物とすることについてはこれまでに具体的に検討がされておらず、医薬組成物中での安定性についてはこれまでに全く報告されていなかった。
このような背景の下、本発明者らが、安定性に優れるペマフィブラート含有医薬組成物を提供するため、ペマフィブラートの物理的・化学的特性につき鋭意検討したところ、ペマフィブラートそのものは弱酸性の低pH値を示すものの、その安定性は低pH環境では極めて不良であり分解物が生じることが判明した。
したがって、本発明の課題は、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、安定性に優れる医薬組成物を提供することにある。
そこで、本発明者らは、ペマフィブラートの安定性について更に検討を進めた結果、ペマフィブラートは、高pH環境では安定性が極めて良好であり、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上となるように製剤化することによって、安定性に優れるペマフィブラート含有医薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上である、医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物を、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上となるように製剤化する工程を含む、医薬組成物中のペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の安定化方法を提供するものである。
本発明によれば、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、安定性に優れる医薬組成物を提供することができる。
<ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物>
本明細書において「ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物」には、ペマフィブラート(化学名:(2R)−2−[3−({1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル[3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル]アミノ}メチル)フェノキシ]ブタン酸((2R)-2-[3-([1,3-Benzoxazol-2-yl[3-(4-methoxyphenoxy)propyl]amino]methyl)phenoxy]butanoic acid)、国際一般名:Pemafibrate)そのもののほか、ペマフィブラートの薬学上許容される塩、さらにはペマフィブラートやその薬学上許容される塩と、水やアルコール(例えば、エタノール)等との溶媒和物も含まれる。薬学上許容される塩としては特に限定されないが、例えば、酸付加塩や塩基付加塩等が挙げられる。酸付加塩としては、具体的には、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような無機酸との酸付加塩;安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等の有機酸との酸付加塩が挙げられる。また、塩基付加塩としては、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミンとの塩;リシン、アルギニン、シンコニン、シンコニジン等の有機塩基との塩基付加塩等が挙げられる。
ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は公知の化合物であり、例えば、特許文献1、非特許文献1、米国特許第7,109,226号明細書に開示の方法により製造することができる。本発明においては、非特許文献1に記載の方法で製造できる、ペマフィブラートの結晶(好適には、第十七改正日本薬局方 融点測定法第1法に従って測定したとき、95〜101℃、特に好適には97〜100℃の融点を示す結晶)を用いるのが好ましい。なお、これらの文献の内容は、参照として本明細書に組み込まれる。
医薬組成物におけるペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の含有量は特に限定されず、製剤の種類、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定することができる。例えば、1日あたり、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を、ペマフィブラートのフリー体に換算して0.05〜0.8mg、より好適には0.075〜0.6mg、特に好適には0.1〜0.4mg服用できる量を含有せしめることができる。
医薬組成物におけるペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の含有量としては、医薬組成物全質量に対して、ペマフィブラートのフリー体換算で0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.01〜1質量%であるのがより好ましく、0.05〜0.5質量%であるのが特に好ましい。
本明細書において、医薬組成物を「水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値」とは、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物を、ペマフィブラートのフリー体換算の濃度が5μg/mLとなるように水に溶解又は分散し、得られた液のpHを25℃で測定して得られる値を意味する。なお、水としては、精製水を用いる。
水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値としては、ペマフィブラートの安定性の観点から、7以上である必要があるが、約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)であるのが好ましく、約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)であるのがより好ましく、約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)であるのが更に好ましく、約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0)であるのが特に好ましい。ここで、上記「7以上」とは、小数点以下1桁目を四捨五入して7になる範囲を包含する概念である。
医薬組成物を、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値を前記の範囲に調整する具体的手段は特に限定されず、当業者であれば、pH値を適宜確認しつつ、製剤添加物等の配合成分の種類及び量を調整する等により適宜調整できるが、具体的には例えば、中性〜塩基性の、製薬上許容される担体(製剤添加物)(具体的には例えば、水に溶解又は分散した場合の25℃でのpH値が前記の範囲を示すもの)を医薬組成物に配合する等の手段を用いることができる。
ここで、中性〜塩基性の製剤添加物としては、特に限定されないが、例えばセルロース又はその塩(例えば、結晶セルロース、粉末セルロースなど)、ヒドロキシアルキルセルロース又はその塩(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース(なお、ヒドロキシプロピルセルロースは、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度でないヒドロキシプロピルセルロースのいずれでもよい)、メチルセルロースなど)、カルボキシアルキルセルロース若しくはその誘導体(架橋重合物)又はそれらの塩(例えば、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウムなど)等のセルロース類;コメデンプン、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、バレイショデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ等のデンプン類;クロスポビドン;ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウムゲル・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸一水素ナトリウム、メグルミン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸二カリウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、カオリン、ベントナイト等の制酸剤;ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ポリビニルアルコール(完全けん化物)、マクロゴール4000、マクロゴール6000等の多価アルコール;L−アルギニン、L−ヒスチジン等の塩基性アミノ酸;L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスパラギン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸四ナトリウム四水塩、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム水和物、グリチルリチン酸三ナトリウム、グルコン酸カルシウム水和物、L−グルタミン酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム六水和物、サリチル酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、パントテン酸カルシウム、ポリアクリル酸部分中和物、無水クエン酸ナトリウム等のカルボン酸塩類;5'−イノシン酸二ナトリウム、5'−グアニル酸二ナトリウム、無水ピロリン酸ナトリウム等のリン酸塩類;乾燥亜硫酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;グァーガム等の多糖類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;アセスルファムカリウム等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、これらの中性〜塩基性の製剤添加物はいずれも公知の成分であり、公知の方法により製造しても良く、また、市販品を使用しても良い。なお、こうした市販品としては例えば、アスコルビン酸ナトリウム(BASFジャパン(株))、L−アスパラギン酸ナトリウム(昭和化工(株))、L−アルギニン(味の素(株))、keltone(アイエスピー・ジャパン(株))、5'−イノシン酸二ナトリウム(味の素(株))、エデト酸カルシウム二ナトリウム(第一化学薬品(株))、無水亜硫酸ナトリウム(日産化学工業(株))、キサンタンガム(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、5'−グアニル酸二ナトリウム(味の素(株))、ECG−505(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、クエン酸ナトリウム水和物(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、グルコン酸カルシウム(富田製薬(株))、L−グルタミン酸ナトリウム(味の素(株))、Ac−Di−Sol(旭化成(株))、コリドンCL(BASFジャパン(株))、ノイシリンA(富士化学工業(株))、フローライト((株)トクヤマ)、ケイ酸マグネシウム(富田製薬(株))、ケイ酸マグネシウムアルミニウム(富田製薬(株))、セオラス(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、合成ケイ酸アルミニウム(富田製薬(株))、合成ヒドロタルサイト(富田製薬(株))、コハク酸二ナトリウム六水和物(上野製薬(株))、コンドロイチン硫酸ナトリウム(日医工(株))、酸化マグネシウム(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、L−酒石酸ナトリウム(昭和化工(株))、酒石酸ナトリウムカリウム(昭和化工(株))、サナルミン(協和化学工業(株))、水酸化アルミニウム(昭和電工(株))、水酸化アルミニウムゲル(富田製薬(株))、クムライト(協和化学工業(株))、サナルミンB(協和化学工業(株))、CAVAMAX W6 Pharma((株)シクロケム)、CAVAMAX W7 Pharma((株)シクロケム)、水酸化マグネシウム(富田製薬(株))、炭酸カルシウム(キシダ化学(株))、炭酸マグネシウム(富田製薬(株))、沈降炭酸カルシウム(純正化学(株))、L−HPC(信越化学工業(株))、バレイショデンプン(松谷化学工業(株))、パントテン酸カルシウム(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、Nartrosol(アイエスピー・ジャパン(株))、HPS−101(フロイント産業(株))、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株))、アクパーナ(住友精化(株))、クラレポバール(クラレ(株))、TC−5(信越化学工業(株))、ARBOCEL(レッテンマイヤージャパン(株))、NIKKOL HCO−40(日光ケミカルズ(株))、NIKKOL HCO−50(日光ケミカルズ(株))、ゴーセノール(日本合成化学工業(株))、マクロゴール200(日本油脂(株))、マクロゴール4000(日本油脂(株))、マクロゴール6000(日本油脂(株))、マクロゴール20000(日本油脂(株))、無水クエン酸ナトリウム(昭和化工(株))、無水リン酸一水素ナトリウム(和光純薬(株))、ノイシリン(富士化学工業(株))、METOLOSE(信越化学工業(株))、リン酸二カリウム(三栄源エフ・エフ・アイ(株))等が挙げられる。
本発明の医薬組成物としては、セルロース類、デンプン類、クロスポビドン、制酸剤及びカルボン酸塩類よりなる群から選ばれる1種以上を少なくとも用いて上記pH値に調整されたものが好ましく、セルロース類、デンプン類及びクロスポビドンよりなる群から選ばれる1種以上を少なくとも用いて上記pH値に調整されたものがより好ましい。
本明細書において「医薬組成物」の剤形は特に限定されず、固形状、半固形状、又は液状製剤のいずれであってもよく、その利用目的等に応じて選択することができる。医薬組成物の剤形としては、例えば、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形が挙げられる。具体的には例えば、経口投与用の剤形としては、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤、丸剤等の固形製剤;経口ゼリー剤等の半固形状製剤;経口液剤(例えば、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤などを含む)等の液状製剤等が挙げられる。また、非経口投与用の剤形としては、注射剤、吸入剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、座剤、外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。
医薬組成物の剤形としては、服用のし易さ及び製造のし易さの観点から、固形製剤であるのが好ましく、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤及び丸剤から選ばれる固形製剤が特に好ましい。
本発明の医薬組成物は、その剤形に応じて公知の方法により製造することができる。
例えば、医薬組成物が固形製剤である場合には、粉砕、混合、造粒、乾燥、整粒、分級、充填、打錠、コーティング等の単位操作を適宜組み合わせることにより製造することができる。
より具体的には例えば、医薬組成物の剤形が顆粒剤、散剤、丸剤等の粒状の製剤の場合、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の製剤添加物を用い、これらの成分を混合した後、押出造粒、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒、噴霧造粒、溶融造粒、破砕造粒等の公知の造粒方法により造粒して造粒物を得、さらに必要に応じて分級、整粒等することで製造することができる。なお、得られた造粒物は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
また、医薬組成物の剤形が錠剤の場合、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の適当な製剤添加物を用い、これらの成分を混合して混合物を得、これを直接圧縮(打錠)すること(直接粉末圧縮法)や、上記の造粒物を必要に応じて分級、整粒等したあと圧縮(打錠)すること(半乾式顆粒圧縮法、乾式顆粒圧縮法、湿式顆粒圧縮法など)により製造することができる。なお、得られた圧縮物(錠剤)は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
さらに、医薬組成物の剤形がカプセル剤の場合、上記の造粒物や圧縮物を、カプセルに充填すればよい。
医薬組成物には、製薬上許容される担体(製剤添加物)を加えてもよい。こうした製剤添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、可塑剤、フィルム形成剤、粉体、難水溶性高分子物質、抗酸化剤、矯味剤、甘味剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの製剤添加物としては、具体的には例えば、医薬品添加物辞典2016(株式会社薬事日報社発行)、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Seventh Edition(Pharmaceutical Press社発行)等に収載されたものを用いればよい。また、製剤添加物としては、上記した中性〜塩基性の製剤添加物を用いてもよい。
賦形剤としては、具体的には例えば、ケイ酸アルミニウム、無水硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機系賦形剤;アメ粉、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、果糖、カラメル、カンテン、キシリトール、パラフィン、結晶セルロース、粉末セルロース、ショ糖、麦芽糖、乳糖、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、プルラン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、マルチトール、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、トレハロース、還元パラチノース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、クエン酸カルシウム等の有機系賦形剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら賦形剤の中では、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、白糖、マンニトールが好ましい。
崩壊剤としては、具体的には例えば、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等のスーパー崩壊剤やカルメロース、カルメロースカルシウム、デンプン、ショ糖脂肪酸エステル、ゼラチン、デキストリン、デヒドロ酢酸及びその塩、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら崩壊剤の中では、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウムが好ましい。
結合剤としては、具体的には例えば、牛脂硬化油、硬化油、水素添加植物油、ダイズ硬化油、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ミツロウ、モクロウ等の油脂類の他、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、デキストリン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポビドン、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら結合剤の中では、カルナウバロウ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポビドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEが好ましい。
滑沢剤としては、具体的には例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら滑沢剤の中では、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウムが好ましい。
可塑剤としては、具体的には例えば、クエン酸トリエチル、グリセリン、ゴマ油、ソルビトール、ヒマシ油、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイン酸エステル)等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら可塑剤の中では、クエン酸トリエチル、グリセリン、ソルビトールが好ましい。
フィルム形成剤としては、具体的には例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸又はその塩;カラギーナン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース等のカルボキシアルキルセルロース;キサンタンガム;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等のヒドロキシアルキルセルロースフタレート;プルラン;ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルフタレート;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらフィルム形成剤の中では、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースが好ましい。
粉体としては、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素等の有機粉体又は無機粉体が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら粉体の中では、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素が好ましい。
難水溶性高分子物質としては、具体的には例えば、カルボキシビニルポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
抗酸化剤としては、具体的には例えば、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酢酸トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、天然ビタミンE、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
矯味剤としては、具体的には例えば、リモネン、ピネン、カンフェン、サイメン、シネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、ロジノール、ボルネオール、イソボルネオール、メントン、カンフル、オイゲノール、シンゼイラノール等のテルペン;トウヒ油、オレンジ油、ハッカ油、樟脳白油、ユーカリ油、テレピン油、レモン油、ショウキョウ油、チョウジ油、ケイヒ油、ラベンダー油、ウイキョウ油、カミツレ油、シソ油、スペアミント油等のテルペンを含有する精油;アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸及びこれらの塩等の酸味剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
甘味剤としては、例えば、アスパルテーム、ステビア、スクラロース、グリチルリチン酸、ソーマチン、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
また、本発明の医薬組成物としては、上記製薬上許容される担体の中でも、乳糖水和物、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、クエン酸トリエチル、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸及びカルナウバロウよりなる群から選ばれる1種以上を含有するものが好ましい。
本発明の医薬組成物の適用疾患は何ら限定されず、現時点で公知の、又は将来的に見出される、ペマフィブラートの投与が有効であるとされる疾患の予防又は治療に広く用いることができる。
例えば、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は優れたPPARαアゴニスト活性を有し、血漿トリグリセライド濃度の低下やHDLコレステロールの増加等の作用を有する。従って、本発明の医薬組成物は、好適には、脂質異常症(高脂血症、より詳細には例えば、原発性高脂血症、続発性高脂血症等)の予防及び/又は治療剤として、さらに好適には高トリグリセライド血症の予防及び/又は治療剤等として使用できる。
また、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)の予防又は治療に有用である。従って、本発明の医薬組成物は、NAFLD(より好適には、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎))の予防及び/又は治療剤等としても使用できる。
さらに、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は、原発性胆汁性肝硬変の治療剤等として使用してもよい。
医薬組成物の服用経路は特に限定されず、適用する疾患、製剤の種類、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定することができるが、服用の容易性の観点から、経口投与が好ましい。また、医薬組成物は、1日につき1〜4回程度に分けて、食前、食間、食後、就寝前等に服用することができる。
なお、本明細書は、これらに何ら限定されるものでは無いが、例えば以下の態様を開示する。
[1−1] ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))である、医薬組成物。
[1−2] ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))である、医薬組成物。
[1−3] 製薬上許容される担体としてセルロース類、デンプン類、クロスポビドン、制酸剤及びカルボン酸塩類よりなる群から選ばれる1種以上を少なくとも使用して、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))に調整されたものである、[1−2]記載の医薬組成物。
[1−4] 乳糖水和物、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、クエン酸トリエチル、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸及びカルナウバロウよりなる群から選ばれる1種以上を含有する、[1−1]〜[1−3]のいずれか記載の医薬組成物。
[1−5] 固形製剤である、[1−1]〜[1−4]のいずれか記載の医薬組成物。
[1−6] 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1−1]〜[1−5]のいずれか記載の医薬組成物。
[1−7] 脂質異常症(高脂血症、より詳細には例えば、原発性高脂血症、続発性高脂血症等)、NAFLD(より好適には、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎))及び原発性胆汁性肝硬変から選ばれる疾患の予防及び/又は治療剤である、[1−1]〜[1−6]のいずれか記載の医薬組成物。
[2−1] ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物を、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))となるように製剤化する工程を含む、医薬組成物中のペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の安定化方法。
[2−2] ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体を含有する医薬組成物を、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))となるように製剤化する工程を含む、医薬組成物中のペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の安定化方法。
[2−3] 製剤化工程が、製薬上許容される担体としてセルロース類、デンプン類、クロスポビドン、制酸剤及びカルボン酸塩類よりなる群から選ばれる1種以上を少なくとも使用して、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上(好ましくは約7.0以上(より好適には約7.0〜約12.0)、より好ましくは約8.0以上(より好適には約8.0〜約12.0)、更に好ましくは約8.0超(より好適には約8.0超且つ約12.0以下)、特に好ましくは約9.0以上(より好適には約9.0〜約12.0))となるように製剤化する工程である、[2−2]記載の方法。
[2−4] 医薬組成物が、乳糖水和物、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、クエン酸トリエチル、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸及びカルナウバロウよりなる群から選ばれる1種以上を含有するものである、[2−1]〜[2−3]のいずれか記載の方法。
[2−5] 医薬組成物が、固形製剤である、[2−1]〜[2−4]のいずれか記載の方法。
[2−6] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[2−1]〜[2−5]のいずれか記載の方法。
[2−7] 医薬組成物が、脂質異常症(高脂血症、より詳細には例えば、原発性高脂血症、続発性高脂血症等)、NAFLD(より好適には、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎))及び原発性胆汁性肝硬変から選ばれる疾患の予防及び/又は治療剤である、[2−1]〜[2−6]のいずれか記載の方法。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
なお、以下の試験例において、HPLCを用いた測定は、カラムとしてODSカラムを、検出器として紫外吸光光度計をそれぞれ用いて行った。
[試験例1]ペマフィブラートそのもののpH値と、各種pH環境下での安定性の検討
まず、ペマフィブラートそのもののpH値の測定を行った。
すなわち、ペマフィブラートのフリー体を5μg/mLの濃度で精製水に溶解又は分散させた後、得られた液の25℃におけるpH値を測定した。その結果を表1に示す。
また、別途、ペマフィブラートの各pH環境下における安定性を評価するため、以下の検討を行った。
すなわち、2013年版米国薬局方(U.S.Pharmacopeia)、及び第十七改正日本薬局方の緩衝液に関する記載に準じ、25℃で以下のpH値を示す緩衝液を調製した。
pH2.0(塩酸・塩化カリウム緩衝液);
pH3.0及び4.0(フタル酸水素カリウム緩衝液);
pH6.0及び7.0(リン酸塩緩衝液);
pH8.0、9.0及び10.0(ホウ酸・塩化カリウム・水酸化ナトリウム緩衝液);
pH11.0(アンモニア・塩化アンモニウム緩衝液);
pH12.0(リン酸塩緩衝液)。
得られた各緩衝液に、5μg/mLとなる量のペマフィブラートのフリー体を溶解又は分散させて、各種pH条件の試験液を得た。得られた各種試験液を80℃にて96時間保存した。96時間保存後の各試験液中のペマフィブラート由来の分解物(類縁物質)の量を、以下の方法により評価した。
すなわち、各試験液にアセトニトリルを加えた後、これを、HPLC装置を用いて分析した。クロマトグラム上の類縁物質に由来するピーク面積の合計を、ペマフィブラートとその類縁物質に由来するピークの面積の合計に対する比率(%)として評価し、この比率を「類縁物質総量(%)」とした。
この結果を表2に示す。
Figure 2019004447
Figure 2019004447
表1記載の結果から、ペマフィブラートそのものは酸性物質であり、水に溶解又は分散させた場合にpH5.9程度の弱酸性を示すことが明らかとなった。
一方、表2記載の結果から、ペマフィブラートは、pH6.0以下で大きく不安定化し、pH値の低下に伴い類縁物質量が増加することがわかった。これに対し、pH7.0以上の環境では安定であり、特にpH8.0を超えると類縁物質の生成は殆ど認められなかった。
以上の試験結果から、ペマフィブラートそのものの示すpH値の環境ではペマフィブラートの安定性は不十分であり、製剤添加物の添加等の手段により、ペマフィブラートのpH環境を7以上の高pH環境とすることで、ペマフィブラートの安定性に優れる医薬組成物が得られることが明らかとなった。
[試験例2]安定性試験
試験例1の結果を踏まえ、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が、製剤添加物の配合によって7以上に調整されたペマフィブラート含有医薬組成物(錠剤)を製造し、その安定性を確認した。
<実施例1の錠剤の製造>
ペマフィブラート、乳糖水和物、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、及び結晶セルロースを混合した後、精製水を用いて練合し、造粒し、乾燥した後、整粒して造粒物を得た。得られた造粒物にステアリン酸マグネシウムを混合した後、打錠し、1錠(120mg)当たりにペマフィブラートをフリー体換算で0.1mg含有する中心錠を得た。
次に、酸化チタン、クエン酸トリエチル、ヒプロメロース及び軽質無水ケイ酸を精製水に溶解又は分散させ、フィルムコーティング液を得た。通気型コーティング機を用いて、上記中心錠にフィルムコーティング液をコーティングし、さらにカルナウバロウを加えて艶出しを行い、1錠当たり125mgのフィルムコーティング錠を得た。
<実施例1の錠剤のpH値の確認>
実施例1の錠剤をすりつぶし、錠剤末を得た。この錠剤末を精製水に溶解又は分散させ、錠剤の水溶液・水分散液中に含まれるペマフィブラートの濃度が5μg/mLとなるよう精製水の量を調整した。
得られた錠剤の水溶液・水分散液のpH値を25℃にて測定したところ、7.7であった。
<実施例1中の錠剤中のペマフィブラートの安定性>
実施例1の錠剤をポリエチレン製ボトルに充填し、25℃、60%相対湿度の条件下で24ヶ月間保存した。
保存開始時、及び24ヶ月間保存後の、錠剤中のペマフィブラート由来の分解物(類縁物質)の量を、以下の方法により評価した。
すなわち、保存開始時、及び24ヶ月間保存後の錠剤を、HPLC装置を用いて分析した。クロマトグラム上の類縁物質に由来するピーク面積の合計を、ペマフィブラートに由来するピークの面積に対する比率(%)として評価し、この比率を「類縁物質総量(%)」とした。
結果を表3に示す。
Figure 2019004447
表3記載の結果から明らかなように、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7.7である実施例1の錠剤は、安定性に優れ、24ヶ月間保存後においても類縁物質量の増加は実質的に確認されなかった。
以上の結果から、製剤添加物の添加により、ペマフィブラートのpH環境を7以上の高pH環境とすることで、ペマフィブラートの安定性に優れる医薬組成物が得られることが確認された。
[製造例1〜6]
表4、5に記載の成分及び分量(mg)を1錠当りに含有する錠剤を、常法により製造できる。なお、表中の「pH値」は、各錠剤をすりつぶして錠剤末を得、これを、液中に含まれるペマフィブラートの濃度が5μg/mLとなる量の精製水に溶解・分散させて得られる水溶液・水分散液のpH値を25℃にて測定する場合の値を意味する。
Figure 2019004447
Figure 2019004447
本発明によれば、血漿トリグリセライド濃度の低下やHDLコレステロールの増加等の作用を示すペマフィブラートを含有し、安定性に優れる医薬組成物を提供できるため、例えば医薬品産業等において利用できる。

Claims (6)

  1. ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有し、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上である、医薬組成物。
  2. 前記pH値が7.0〜12.0である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 中性〜塩基性の製剤添加物を更に含有する、請求項1又は2記載の医薬組成物。
  4. 固形製剤である、請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬組成物。
  5. 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬組成物。
  6. ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物を、水に溶解又は分散した場合に得られる液のpH値が7以上となるように製剤化する工程を含む、医薬組成物中のペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の安定化方法。
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