JPWO2018199015A1 - 経皮吸収型製剤およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の経皮吸収型製剤は、支持体;ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;ゴム系接着剤を含有する粘着層;および剥離ライナー;をこの順で備える。本発明によれば、ロチゴチンを含有する市販の経皮吸収型製剤と同等の皮膚透過性を有する一方で、例えば、同製剤と比較してより高い粘着性を提供することができ、および/または亜硫酸塩を含有させることなくロチゴチンまたはその塩の安定性を保持することができる。これにより、本発明の経皮吸収型製剤は、患者の皮膚からの脱落、および/または患者の皮膚過敏症の誘発を防止して、ロチゴチンまたはその塩を患者に適切に投与することが可能となる。

Description

本発明は、経皮吸収型製剤およびその製造方法に関し、より詳細にはロチゴチンまたはその塩を有効成分として含有する経皮吸収型製剤およびその製造方法に関する。
ロチゴチンは、D3/D2/D1ドーパミンレセプターアゴニスト作用を有し、パーキンソン病および中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)の治療に有用な医薬品の有効成分である。ロチゴチンは、例えば、支持体とライナーとの間にロチゴチンを含む粘着層を配置して構成される、経皮吸収型製剤の剤形で使用され、日本国では、「ニュープロ(登録商標)パッチ」の商品名で市販されている(非特許文献1)。
このようなロチゴチンを含有する経皮吸収型製剤として、特許文献1〜4には、ロチゴチンおよびポリビニルピロリドンを、2種類の接着剤(例えば、アクリル系感圧接着剤およびシリコーン系感圧接着剤)で構成される粘着層に分散させた、いわゆるマイクロリザーバー型の製剤技術が開示されている。
しかし、これら特許文献1〜4に記載の経皮吸収型製剤は、粘着層を構成するシリコーン系感圧接着剤が充分な粘着性を有しておらず、皮膚への貼付が必ずしも満足し得るものとは言い難い。
一方、特許文献5には、ロチゴチン由来の結晶析出抑制のために、ロジン系樹脂とゴム系粘着成分とを含有するゴム系接着剤を用いる、いわゆるマトリックス型の製剤技術が開示されている。さらに、特許文献6には、ゴム系接着剤を用い、ロチゴチンの分解生成物の生成抑制剤として、メルカプトベンズイミダゾールまたは亜硫酸塩を用いる、いわゆるマトリックス型の製剤技術が開示されている。
しかし、特許文献5および6に記載の経皮吸収型製剤では、ロチゴチンの皮膚透過性が不充分であることが指摘されている。また、当該亜硫酸塩は皮膚過敏症(亜硫酸塩過敏症)を誘発するおそれがある化合物である。より多くの患者への適用を考慮すると、経皮吸収型製剤への当該化合物の使用を可能な限り回避することが所望されている。
このことから、従来製剤から代替可能なロチゴチンを含有する新たな経皮吸収製剤の開発が所望されている。
特表2002−509878号公報 特表2004−536054号公報 特表2010−532390号公報 特表2016−500086号公報 特開2014−177428号公報 特開2013−079220号公報
「ニュープロ(登録商標)パッチ」添付文書
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、従来のロチゴチン市販製剤と比較して、例えば、粘着力の向上によって皮膚への貼付が良好である、皮膚過敏症(亜硫酸塩過敏症)を誘発する懸念を回避し得る、有効成分としてロチゴチンまたはその塩の安定性を向上させる等の優れた特性を有する、経皮吸収型製剤およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、支持体;
ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;
ゴム系接着剤を含有する粘着層;および
剥離ライナー;
をこの順で備える、経皮吸収型製剤である。
1つの実施形態では、上記リザーバー層はフィルム状の層構造を有する。
1つの実施形態では、上記剥離ライナーはシリコーン処理された表面を有する。
1つの実施形態では、上記ゴム系接着剤は、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよび天然ゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム系化合物である。
さらなる実施形態では、上記ゴム系接着剤はポリイソブチレンである。
1つの実施形態では、上記リザーバー層はさらにジブチルヒドロキシトルエンを含有する。
さらなる実施形態では、上記ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量は0.01mg以上4mg以下である。
1つの実施形態では、上記リザーバー層は亜硫酸塩を含有しない。
1つの実施形態では、上記ロチゴチンまたはその塩の一部は上記リザーバー層から上記粘着層内に移行しており、そして該ロチゴチンまたはその塩の総含有量のうちの80重量%から99.9重量%は該リザーバー層に滞留している。
本発明はまた、経皮吸収型製剤の製造方法であって、
支持体;ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;ゴム系接着剤を含有する粘着層;および剥離ライナー;をこの順で配置するように積層する工程を包含する、方法である。
1つの実施形態では、上記積層工程において、上記粘着層は上記ロチゴチンまたはその塩を含有していない。
1つの実施形態では、上記積層工程において、
上記リザーバー層の総重量は5g/mから50g/mであり、
上記粘着層に含まれる上記ゴム系接着剤と上記リザーバー層に含まれる上記基材との合計重量を100とした場合の含有される上記ロチゴチンまたはその塩の重量の比率は5から50であり、そして
該リザーバー層の重量を100とした場合の該粘着層の重量の比率が100から1000であるように、該リザーバー層と該粘着層とが積層される。
本発明はまた、支持体;
ロチゴチンまたはその塩と基材とジブチルヒドロキシトルエンとを含むリザーバー層;
粘着層;および
剥離ライナー;
をこの順で備える、経皮吸収型製剤である。
1つの実施形態では、上記リザーバー層がフィルム状の層構造を有する。
1つの実施形態では、上記ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量は0.01mg以上4mg以下である。
1つの実施形態では、上記粘着層はゴム系接着剤を含有し、そして上記剥離ライナーはシリコーン処理された表面を有する。
1つの実施形態では、上記ゴム系接着剤は、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよび天然ゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム系化合物である。
さらなる実施形態では、上記ゴム系接着剤はポリイソブチレンである。
1つの実施形態では、上記ロチゴチンまたはその塩の一部は上記リザーバー層から上記粘着層内に移行しており、そして該ロチゴチンまたはその塩の総含有量のうちの80重量%から99.9重量%は該リザーバー層に滞留している。
本発明はまた、経皮吸収型製剤の製造方法であって、
支持体;ロチゴチンまたはその塩と基材とジブチルヒドロキシトルエンとを含むリザーバー層;粘着層;および剥離ライナー;をこの順で配置するように積層する工程を包含する、方法である。
1つの実施形態では、上記積層工程において、
上記リザーバー層の総重量は5g/mから50g/mであり、
上記粘着層に含まれる粘着基剤と上記リザーバー層に含まれる上記基材との合計重量を100とした場合の上記ロチゴチンまたはその塩の重量の比率は5から50であり、そして
該リザーバー層の重量を100とした場合の該粘着層の重量の比率が100から1000であるように、該リザーバー層と該粘着層とが積層されている。
本発明によれば、皮膚に対する高い粘着性を長時間にわたって維持し得る。これにより、製剤を皮膚に貼付けた後、容易に離脱することにより所望量のロチゴチンまたはその塩を皮膚から透過させる機会の喪失を回避することができる。
本発明の経皮吸収型製剤の一例を示す図であって、(a)は当該経皮吸収型製剤の斜視図であり、そして(b)は、(a)に示す製剤のA−A方向断面図である。 本発明の経皮吸収型製剤の製造方法の例を示す図であって、当該製剤を構成する積層手順を説明するための模式図である。
以下、本発明について詳述する。なお、本発明は下記のみによって限定されるものではなく、本発明はその目的を達成する限りにおいて種々の実施形態を有し得る。
図1は、本発明の経皮吸収型製剤の一例を示す。図1の(a)に示すように、本発明の経皮吸収型製剤100は、矩形などの所定形状の外観を有する貼付剤である。図1に示す本発明の1つの実施形態では、経皮吸収型製剤100は、支持体110と、リザーバー層120と、粘着層130と、剥離ライナー140とをこの順で備える(図1の(b))。
本発明の経皮吸収型製剤の大きさは、必ずしも限定されないが、例えば、2cm〜50cm、あるいは3cm〜50cmの面積を有する。より具体的には、経皮吸収型製剤100は、例えば、5cm、10cm、15cm、20cm、30cm、40cmの面積を有する表面(貼付面)を有し、好ましくは四隅が丸く成型された矩形(例えば、正方形)の外観を有する。
ここで、本明細書中に用いられる用語「この順で」とは、本発明の経皮吸収型製剤に含まれる支持体、リザーバー層、粘着層、および剥離ライナーが配置される順序のみを表すことを意味し、特に記載した場合を除き、本発明の作用および効果を阻害しない範囲において、当該支持体、リザーバー層、粘着層、または剥離ライナーを構成する1つの部材とこれらを構成する他の部材との間に別の部材(例えば、層)が配置されている場合も包含して言う。
図1の(b)において、本発明の経皮吸収型製剤100は、支持体110と、リザーバー層120と、粘着層130と、剥離ライナー140とがこの順で積層された構造を有する。このような積層構造は、例えば、特許文献1〜4に記載されるようなマイクロリザーバー型の経皮吸収型製剤と比較してその構造が単純であり、より容易に製造することが可能となる。
支持体110は、経皮吸収型製剤においてリザーバー層120や粘着層130を支持し、かつリザーバー層120を覆うことにより患者等がリザーバー層120に直接触れないようにするための役割を果たす。
支持体110の構造および材料は、経皮吸収型製剤の分野において一般的に用いるものであれば特に限定されるものではない。支持体110の構造としては、例えば、織布、不織布、編布などの布帛、フィルムまたはシートなどが挙げられる。支持体を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂またはそれらの繊維物(例えば、フィラメント)、レーヨンなどの再生繊維、綿などの天然繊維、および紙などのパルプ繊維が挙げられる。当該技術分野において汎用されており、かつ入手が容易であるとの理由から、支持体110には、ポリエチレンテレフタレートからなる不織布が好ましく用いられる。
支持体110の厚みは、必ずしも限定されないが、例えば10μm〜80μmである。
本発明において、リザーバー層120は、支持体110と粘着層130との間に設けられている。さらに、図1の(b)に示す実施形態では、リザーバー層120は、一方の面が支持体110と接触し、かつ他方の面が粘着層130と接触するように設けられている。
リザーバー層120は、ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有する。さらに、リザーバー層は、好ましくはフィルム状の層構造を有する。このような層構造は、例えば特許文献1〜4に記載されるようなマイクロリザーバー型の経皮吸収型製剤に採用されるリザーバーとは明確に区別される。
ロチゴチンは、(6S)−6−[プロピル[2−(チオフェン−2−イル)エチル]アミノ]−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールの化学名で表され、D3/D2/D1ドーパミンレセプターアゴニスト作用を有し、例えば、パーキンソン病および中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)を治療するための有効成分として用いられる。ロチゴチンは、非晶質体、あるいはI型またはII型の結晶多形で構成される。本発明に用いられるロチゴチンは、非晶質体であることが好ましい。ロチゴチンはまた、本発明の経皮吸収型製剤の基材に溶解した状態で存在することが好ましい。
ロチゴチンの塩は、薬学上許容し得る塩であれば、無機塩または有機塩のいずれをも包含する。このようなロチゴチンの塩の例としては、ロチゴチン塩酸塩が挙げられる。
ここで、本発明の経皮吸収型製剤100において、ロチゴチンまたはその塩は、多くは主にリザーバー層120内に含まれているが、一部は後述するようにリザーバー層120から粘着層130に移行した状態で存在する。このため、本発明においてロチゴチンまたはその塩の含有量は、1つの経皮吸収型製剤中の全量(すなわち、経皮吸収型製剤全体に含まれる量)を基準にして選択される。本発明におけるロチゴチンまたはその塩の含有量は、治療目的(すなわち、本発明の経皮吸収型製剤が、パーキンソン病、または中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)のいずれの治療のために使用されるか)によって変わるため、必ずしも限定されないが、経皮吸収型製剤あたり、例えば、0.5mg〜20mgの範囲から選択される。より具体的には、本発明においてロチゴチンまたはその塩の含有量は、市販のロチゴチン製剤(例えば、日本国で市販されている「ニュープロ(登録商標)パッチ」および米国で市販されている「NEUPRO PATCH」)と同様の含有量(例えば、2.25、4.5、6.75、9、13.5および18mg)が採用されてもよい。
リザーバー層120において、基材は上記ロチゴチンまたはその塩を保持する役割を果たす。
基材は、経皮吸収型製剤の分野において一般的に用いるものであれば特に限定されないが、例えば、親水性または水溶性の基材が好適には選択され得る。基材を構成する材料の例としては、ゼラチン、カンテン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プロピレンカーボネート、カルボキシメチルセルロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、無水マレイン酸共重合体およびカラギーナン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。これらの材料は、例えば、製造に適した粘度となるように組み合わせて使用され得る。例えば、ポリビニルピロリドンとヒドロキシプロピルセルロースとの組み合わせが採用される場合、ポリビニルピロリドン100重量部に対して、10重量部〜200重量部のヒドロキシプロピルセルロースが混合される。このような割合でポリビニルピロリドンとヒドロキシプロピルセルロースとを組み合わせることにより、本発明の経皮吸収型製剤の製造の際にロチゴチンの非晶性を好ましくは安定的に保持することができる。
リザーバー層120は抗酸化剤を含有していてもよい。抗酸化剤は、主としてリザーバー層120に含まれるロチゴチンまたはその塩に由来する分解生成物の生成を抑制する、生成抑制剤として作用することができる。このような抗酸化剤の例としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩、メルカプトベンズイミダゾール、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピルなどのフェノール系抗酸化剤、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸およびそのエステル誘導体、エデト酸ナトリウム、クエン酸、ジクロイソシアヌール酸カリウム、大豆レシチン、チモール、トコフェロールおよびそのエステル誘導体、1,3−ブチレングリコール、ベンゾトリアゾールおよびモノチオグリセリン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
一方、本発明の1つの実施形態では、皮膚過敏症(亜硫酸塩過敏症)の誘発を回避する観点から、リザーバー層120に添加される抗酸化剤として、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウムおよびピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩を含有していない。さらに、本発明のさらなる実施形態では、リザーバー層120には、例えば、当該亜硫酸塩に代わり、上記抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエンが含有されている。
本発明の経皮吸収型製剤において、例えば、抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエンが使用される場合、当該ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量は、一製剤あたり、例えば、4mg以下、好ましくは0.01mg以上4mg以下である。あるいは、リザーバー層120の重量と粘着層130の重量との合計を100%とした場合、当該ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量は、好ましくは0.01重量%〜1重量%、より好ましくは0.05重量%〜0.5重量%である。あるいは、当該ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量は、製剤の単位面積を基準として、好ましくは0.00025mg/cm〜0.8mg/cm、より好ましくは0.001mg/cm〜0.05mg/cmである。
さらに、リザーバー層120には、上記ロチゴチンまたはその塩および基材、ならびに必要に応じて含有される抗酸化剤以外に、その他の成分が含まれていてもよい。リザーバー層120に含まれていてもよいその他の成分の例としては、無機粉体、界面活性剤、架橋剤、架橋コントロール剤、粘着増強剤、pH調節剤、清涼化剤、水溶性高分子化合物、防腐剤、色素、および保湿剤、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。リザーバー層120に含まれるその他の成分の量は、特に限定されず、当業者によって適切な含有量が選択され得る。
リザーバー層120の厚みは、必ずしも限定されないが、例えば5μm〜50μmである。
本発明において、粘着層130は、リザーバー層120と剥離ライナー140との間に設けられている。さらに、図1の(b)に示す実施形態では、粘着層130は、一方の面がリザーバー層120と接触し、かつ他方の面が剥離ライナー140と接触するように設けられている。
粘着層130は、剥離ライナー140を剥がして露出した面を患者の皮膚に直接貼付けることにより、リザーバー層120に含まれていたロチゴチンまたはその塩を当該患者の皮膚を通じて患者の身体に送達する役割を果たす。
本発明においては、粘着層130は粘着基剤を含有する。粘着基材の例としては、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、およびシリコーン系接着剤、ならびにそれらの組み合わせから構成される接着剤が挙げられる。ゴム系接着剤は、経皮吸収型製剤の分野において一般的に用いるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよび天然ゴム、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。アクリル系接着剤の具体的な例としては、イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ヘキシルジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシエチルセロソルブアクリレート等の単官能(メタ)アクリレート、およびポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。シリコーン系接着剤の具体的な例としては、オルガノポリシロキサン、ジオルガノポリシロキサン、およびオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明においては、皮膚に対する粘着力が高いという理由から、粘着層130には、ゴム系接着剤が粘着基材として選択されることが好ましい。
粘着層130は、リザーバー層120を積層する前においては、上記ロチゴチンまたはその塩を含有していない。しかし、図1の(b)に示すように、リザーバー層120を粘着層130に積層した後は、リザーバー層120に含まれるロチゴチンまたはその塩の一部が徐々に粘着層130に移行し、かつ拡散する。このため、粘着層130におけるロチゴチンまたはその塩の含有量は、リザーバー層120と積層した後の一定期間は経時的に増加し、その後安定した状態で使用に供される。このようにロチゴチンまたはその塩の粘着層130への移行が最終的に安定した状態において、本発明の経皮吸収型製剤100は、ロチゴチンまたはその塩の総含有量のうちの好ましくは80重量%〜99.9重量%がリザーバー層120に滞留し、あるいはロチゴチンまたはその塩の総含有量のうちの好ましくは0.1重量%〜20重量%が粘着層130に滞留している。
本発明において、粘着層130は、上記リザーバー層120からのロチゴチンまたはその塩の移行に関して、経皮吸収型製剤の製造後から使用開始までに要する時間を短縮する観点から、可能な限り早い時間で、ロチゴチンまたはその塩の飽和量に達する性質を有していることが好ましい。粘着層130における当該飽和量に要する時間は、リザーバー層120に予め添加するロチゴチンまたはその塩の濃度と、リザーバー層120および粘着層130に設定される各層の重量を調節することにより、変動可能である。例えば、本発明の経皮吸収型製剤100を構成する支持体110と、リザーバー層120と、粘着層130と、剥離ライナー140とを積層する際に、リザーバー層120の総重量が好ましくは5g/m〜50g/mであり、粘着層130に含まれるゴム系接着剤とリザーバー層120に含まれる基材との合計重量を100とした場合の含有されるロチゴチンまたはその塩の重量の比率が好ましくは5〜50であり、そしてリザーバー層120の重量を100とした場合の粘着層130の重量の比率が好ましくは100〜1000であれば、リザーバー層120に添加したロチゴチンまたはその塩の一部をより早期に粘着層130に移行かつ拡散することができ、粘着層130内のロチゴチンまたはその塩の含有量を、より短時間で飽和量にまで上昇させることが可能となる。
なお、粘着層130は、成形性を向上する観点から適宜可塑剤を含有していてもよい。可塑剤は、経皮吸収型製剤の分野において一般的に用いるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、石油系オイル(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族プロセスオイルなど)、液状脂肪酸エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、リノール酸イソプロピルなど)、植物系オイル(オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油など)、液状ゴム(液状ポリイソブチレン、液状ポリブテン、液状ポリイソプレンなど)、グリセリン、クロロブタノール、酢酸ビニル樹脂、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、D−ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、ピロリドン類、フィトステロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80(登録商標)およびモノステアリン酸グリセリン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。可塑剤は、粘着層130に使用される粘着基材の種類によって適宜選択されるが、例えば、粘着基材としてポリイソブチレン(ゴム系接着剤)を選択した場合、入手が容易でありかつポリイソブチレンとの親和性が高いとの理由から、可塑剤としてミリスチン酸イソプロピルを用いることが好ましい。粘着層130に含まれる可塑剤の量は、特に限定されず、当業者によって適切な含有量が選択され得る。
さらに、粘着層130には、上記接着剤および必要に応じて含有される可塑剤以外に、その他の成分が含まれていてもよい。粘着層130に含まれていてもよいその他の成分の例としては、無機粉体、界面活性剤、架橋剤、架橋コントロール剤、粘着増強剤、pH調節剤、清涼化剤、水溶性高分子化合物、防腐剤、色素、および保湿剤、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。粘着層130に含まれるその他の成分の量は、特に限定されず、当業者によって適切な含有量が選択され得る。
粘着層130の厚みは、必ずしも限定されないが、例えば30μm〜70μmである。
剥離ライナー140は、本発明の経皮吸収型製剤100の一方の最外層を構成する。さらに、図1の(b)に示す実施形態では、剥離ライナー140は、一方の面が粘着層130と接触するように設けられている。
剥離ライナー140は、患者の皮膚に粘着層130を直接貼付けるまで当該粘着層130を保護する役割を果たす。
剥離ライナー140を構成する材料は、経皮吸収型製剤の分野において一般的に用いるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、紙や、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレン等の樹脂フィルムまたはシートが挙げられる。
粘着層130と直接接触し得る剥離ライナー140は、粘着層130からの剥離性を高めるために、シリコーン処理またはエンボス加工などの表面処理が施された剥離面を有していてもよい。とりわけ、特許文献1〜4に記載の経皮吸収型製剤では、粘着層にシリコーン系感圧接着剤を用いるため、シリコーン系感圧接着剤との親和性が高いシリコーンによる表面処理が施された剥離ライナーを使用することができないという問題もあった。しかし、本発明においては、例えば、上記のように粘着層130にゴム系接着剤を含有させた場合、シリコーン処理した剥離面を有する剥離ライナー140を積極的に使用することができる。当該シリコーン処理した剥離ライナーは入手が容易であることから、本発明の経皮吸収型製剤をより容易に製造することができる。
本発明の経皮吸収型製剤は、支持体;ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;粘着基材を含有する粘着層;および剥離ライナー;をこの順で配置するように積層することにより製造される。
このような製造には、経皮吸収型製剤の分野において一般的に採用される手段が使用され得る。
本発明の経皮吸収型製剤のより具体的な製造方法の例について、図2を用いて以下に説明する。
本発明の第1の製造方法では、まず、剥離ライナー140上に、粘着層130を構成するための上記粘着基材(例えば、ゴム系接着剤)および溶媒(例えば、ヘプタンなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される可塑剤および/またはその他の成分とを含有する溶液が展延され、その後展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、剥離ライナー140および粘着層130で構成される積層体150が作製される(図2の(1−(a)))。
他方、支持体110上に、リザーバー層120を構成するための基材、ロチゴチンまたはその塩および溶媒(例えば、アセトン、メタノールなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される抗酸化剤および/またはその他の成分とを含有する溶液が展延され、その展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、リザーバー層120および支持体110から構成される積層体160が作製される(図2の(1−(b)))。
その後、積層体150および積層体160は、各積層体の粘着層130の露出面とリザーバー層120の露出面とが互いに対向するように配置され(図2の(1−(c1)))、貼り合わされる(図2の(1−(c2)))。その後、必要に応じて所望の大きさおよび形状に切断されてもよい。
このようにして、本発明の経皮吸収型製剤100を製造することができる。
あるいは、本発明の第2の製造方法では、まず、剥離ライナー140上に、粘着層130を構成するための上記粘着基材(例えば、ゴム系接着剤)および溶媒(例えば、ヘプタンなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される抗酸化剤および/またはその他の成分とを含有する溶液が展延され、その後展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、剥離ライナー140と粘着層130との積層体が作製される((図2の(2−(a)))。
次いで、得られた積層体の粘着層130の露出面に、リザーバー層120を構成するための基材、ロチゴチンまたはその塩および溶媒(例えば、アセトン、メタノールなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される抗酸化剤および/またはその他の成分とを含有する溶液を展延し、その展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、粘着層130上にさらにリザーバー層120が積層される(図2の(2−(b)))。
その後、得られた積層体のリザーバー層120の露出面に支持体110が配置され、積層される(図2の(2−(c)))。
このようにして、本発明の経皮吸収型製剤100を製造してもよい。
あるいは、本発明の第3の製造方法では、まず、支持体110上に、リザーバー層120を構成するための基材、ロチゴチンまたはその塩および溶媒(例えば、アセトン、メタノールなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される抗酸化剤および/またはその他の成分とを含有する溶液が展延され、その展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、リザーバー層120と支持体110との積層体が作製される(図2の(3−(a)))。
次いで、得られた積層体のリザーバー層120の露出面に、粘着層130を構成するための上記粘着基材(例えば、ゴム系接着剤)および溶媒(例えば、ヘプタンなどの有機溶媒)と、必要に応じて添加される可塑剤および/またはその他の成分とを含有する溶液が展延され、その後展延した溶液から溶媒を除去して乾燥することにより、リザーバー層120上に粘着層130が積層される(図2の(3−(b)))。
その後、得られた積層体の粘着層130の露出面に剥離ライナー140が配置され、積層される(図2の(3−(c)))。
このようにして、本発明の経皮吸収型製剤100を製造してもよい。
再び図1の(b)を参照すると、本発明の経皮吸収型製剤100は、剥離ライナー140を粘着層130から剥がし、粘着層130の露出面を患者の皮膚(例えば、肩、上腕部、腹部、側腹部、臀部、大腿部のいずれかの正常な皮膚)に貼付することにより使用される。粘着層130を皮膚に貼付けた後は、リザーバー層120から粘着層130に移行しかつ拡散したロチゴチンまたはその塩が皮膚表面に分配され、さらに皮膚中を拡散し、そして皮下から血中に移行する。また、当該ロチゴチンまたはその塩が皮膚表面に分配されることにより、ロチゴチンまたはその塩の濃度が減少した粘着層130には、リザーバー層120から新たなロチゴチンまたはその塩が粘着層130に提供される。
このようにして、本発明の経皮吸収型製剤100からのロチゴチンまたはその塩の患者への経皮送達が可能となる。
上記のように本発明の経皮吸収型製剤100は、患者の皮膚に直接接触する粘着層130以外に、ロチゴチンまたはその塩を含有して保持するリザーバー層120を備えることから、リザーバー型の製剤に分類される。
一般に、経皮吸収型製剤は、患者が皮膚に当該製剤を貼付した際に、有効成分が製剤から皮膚表面に分配され、さらに皮膚中を拡散し、最終的に皮下から血中に移行する製剤である。経皮吸収型製剤の分野において、特段の事情が無い限りは、当業者は、より単純な構造を有する、特許文献5および6に開示されているマトリックス型を採用することが想定される。これに対し、従来では、(特許文献1〜4のマイクロリザーバー型も含む)リザーバー型の経皮吸収型製剤は、あくまで製剤から薬剤の分配の時間を長くしたいという特段の事情に基づき、マトリックス型製剤の応用として採用されるに過ぎない。例えば、有効成分の製剤から皮膚表面への分配(すなわち皮膚透過性)を高めたいのであれば、当業者は、皮膚と接触する粘着層により多くの有効成分を含むことができるマトリックス型を選択することが想定される。
これに対し、本発明の経皮吸収型製剤は、驚くべきことに当該マトリックス型よりも良好な皮膚透過性を示す。このことから、本発明の経皮吸収型製剤は、従来のマトリックス型製剤を凌駕する点でも有用である。
さらに、本発明の本発明の経皮吸収型製剤では、従来のマトリックス型の製剤のように、ロチゴチンまたはその塩の分解を抑制するために、抗酸化剤として亜硫酸塩を含有させることを必須としていない。すなわち、当該亜硫酸塩に代えて、抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエンを用いた場合には、ロチゴチンまたはその塩を含有する従来のマトリックス型の製剤と比較して、皮膚過敏症を発症する懸念からも解放され得る。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
表1に記載の処方にて、ロチゴチン経皮吸収型製剤(E1)を以下のようにして作製した。
ポリイソブチレン16gおよびミリスチン酸イソプロピル4gを、90mLのヘプタンに溶解した溶液を調製した。次いで、この溶液を、約5mg/cm(厚み50μm)となるように、剥離ライナー(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み75μm)の上に展延し、70℃にて15分間で溶媒を除去して乾燥することにより、剥離ライナー/粘着層の積層体(E1a)を得た。
一方で、ロチゴチン1.8g、ポリビニルピロリドン1.8g、ヒドロキシプロピルセルロース0.8gおよびジブチルヒドロキシトルエン0.02gを、10mLのアセトンおよび40mLのメタノールに溶解した溶液を、約1mg/cm(厚み11μm)となるように、支持体(ポリエチレンテレフタレート製の不織布を積層したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み12μm)の不織布の上に展延し、70℃にて15分間で溶媒を除去して乾燥することにより、フィルム型リザーバー層/支持体の積層体(E1b)を得た。
上記で得られた剥離ライナー/粘着層の積層体(E1a)と、フィルム型リザーバー層/支持体の積層体(E1b)とを、各積層体の粘着層の露出面とフィルム型リザーバー層の露出面が対向するように貼り合わせ、その後、正方形の適切な大きさに切断して、表1に記載の処方を有するロチゴチン経皮吸収型製剤(E1)を作製した。
Figure 2018199015
(比較例1)
既存の市販製剤(ニュープロ(登録商標)パッチ4.5mg,大塚製薬株式会社製;(面積10cm))を、比較例1のロチゴチン経皮吸収型製剤(C1)として用いた。
(比較例2)
表2に記載の処方にて、ロチゴチン経皮吸収型製剤(C2)を以下のようにして作製した。
ロチゴチン1.8g、ジブチルヒドロキシトルエン0.02g、ポリイソブチレン17.7gおよびミリスチン酸イソプロピル4.9gを、10mLのアセトンおよび100mLのヘプタンに溶解した溶液を調製した。次いで、この溶液を、約6mg/cm(厚み61μm)となるように、長尺状の剥離ライナー(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み75μm)の上に展延し、70℃にて15分間で溶媒を除去して乾燥することにより、剥離ライナー/粘着層の積層体(C2a)を得た。
上記で得られた、剥離ライナー/粘着層の積層体(C2a)の粘着層の露出面に、支持体(ポリエチレンテレフタレート製の不織布を積層したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み12μm)の不織布側の露出面を貼り合わせ、その後、正方形の適切な大きさに切断して、表2に記載の処方を有するロチゴチン経皮吸収型製剤(C2)を作製した。
Figure 2018199015
(比較例3)
表3に記載の処方にて、ロチゴチン経皮吸収型製剤(C3)を以下のようにして作製した。
ロチゴチン1.8g、ジブチルヒドロキシトルエン0.02g、アクリル系接着剤(WO2014/34939号公報に記載のアクリル系粘着剤(構成成分としてジアセトンアクリルアミドを含むアクリル系共重合体を含有する、粘着剤(I)) ;以下MASとも言う;固形分38%)17.7gおよびミリスチン酸イソプロピル4.9gを、63mLの酢酸エチルに溶解した溶液を調製した。次いで、この溶液を、約6mg/cm(厚み61μm)となるように、長尺状の剥離ライナー(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み75μm)の上に展延し、70℃にて、15分間で溶媒を除去して乾燥することにより、剥離ライナー/粘着層の積層体(C3a)を得た。
上記で得られた、剥離ライナー/粘着層の積層体(3Ca)の粘着層の露出面に、支持体(ポリエチレンテレフタレート製の不織布を積層したポリエチレンテレフタレート製フィルム;厚み12μm)の不織布側の露出面を貼り合わせ、その後、正方形の適切な大きさに切断して、表3に記載の処方を有するロチゴチン経皮吸収型製剤(C3)を作製した。
Figure 2018199015
(比較例4)
比較例1の剥離ライナーを剥がし、別途用意したシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚み75μm)を新たな剥離ライナーを貼り合わせ、ロチゴチン経皮吸収型製剤(C4)を作製した。
(実験例1:粘着力評価試験)
ユカタンマイクロピッグ摘出皮膚(雌性、5ヶ月齢)に実施例1および比較例1で得られた経皮吸収型製剤(E1)および(C1)を貼付し、さらに、各製剤の上から2kgのローラーを1往復させて圧着させた。圧着後、1分後(貼付直後)および24時間後に粘着力試験器にて、毎分300±30mmの速さで製剤を引き剥がし、各製剤を引き剥がし終わるまでの荷重を粘着力として測定した。測定は各製剤および各時間について各々3回実施し、それらの平均値±標準偏差を算出した。得られた結果を表4に示す。
Figure 2018199015
表4に示すように、実施例1で得られた製剤(E1)は、比較例1の製剤(C1)よりも貼付直後から高い粘着性を示しており、患者の皮膚への貼付に対して脱落し難いものであったことがわかる。
(実験例2:結晶生成状態の観察)
実施例1および比較例1〜3で得られた経皮吸収型製剤(E1)、(C1)、(C2)および(C3)を2.5cm片に切断し、これらの試験片をアルミ包材にて包装し、5℃、25℃および40℃で1ヵ月または3ヵ月間保管し、保管後の各試験片に含まれるロチゴチンの結晶生成の状態を目視および偏光顕微鏡にて観察した。保管開始時の観察も同様に行った。
各観察について、結晶が観察されなかった試験片を○で表し、結晶が観察された試験片を×で表した。得られた結果を表5に示す。
Figure 2018199015
表5に示すように、比較例2の製剤(C2)から作製した試験片では、保管開始時の結果を除き、いずれの温度においても保管後1ヶ月または3ヶ月において、結晶の析出を確認した。このため、比較例2の製剤(C2)は後述する実験例3の皮膚透過試験を行うまでもなく、その皮膚透過性が実施例1、比較例1および3の製剤(E1)、(C1)および(C3)と比較して劣ることがわかる。
(実験例3:皮膚透過試験)
真皮側をレシーバに向けた状態で、ヘアレスマウス摘出皮膚(日本エスエルシー株式会社より購入)を縦型拡散セルへセットした。次いで、このレシーバに、レシーバ液として0.05mol/LのMcIlvaine緩衝液(pH7.4)1.2mLを添加し、角質層側のドナーに実施例1、比較例1および3の製剤(E1)、(C1)および(C3)から作製した1.77cmの試験片をそれぞれ貼付した。その後24時間にわたって、所定時間ごとにレシーバから0.6mLのレシーバ液を採取し、レシーバ液中のロチゴチン濃度をHPLC法で測定した。なお、所定時間ごとに0.6mLのレシーバ液を採取した後には、レシーバに0.6mLの新しい0.05mol/LのMcIlvaine緩衝液を補充した。この測定および操作を、各試験片について6回行った。
各時点で測定したロチゴチン濃度を合算することにより、24時間にわたる累積皮膚透過量を「平均値±標準偏差」として算出した。算出した結果を表6に示す。
Figure 2018199015
表6に示すように、実施例1の製剤(E1)から得られた試験片の累積皮膚透過量は、比較例1の透過量と同等であった。一方、比較例3の製剤(C3)から得られた試験片の累積皮膚透過量は、実施例1および比較例1の透過量と比較して著しく低かった。これにより、実験例1および3で得られた結果を総合すると、実施例1で得られた製剤(E1)は、比較例1の既存の市販製剤(C1)に対して、同等の皮膚透過性を満足するとともに、より優れた粘着性を有していることがわかる。
(実験例4:剥離性の確認)
実施例1および比較例4で得られた経皮吸収型製剤(E1)および(C4)について、それぞれの剥離ライナーを剥がそうとしたところ、実施例1の製剤(E1)の剥離ライナーは容易に剥がれたが、比較例4の製剤(C4)の剥離ライナーは剥がすことが困難であった。
(実験例5:総類縁物質の含有割合(%)の測定)
実施例1および比較例1で得られた製剤(E1)および(C1)を暗所にて60℃(湿度75%)で保存した。保存開始時点、保存開始から0.25、0.5、1、2ヶ月後の各時点における各製剤中のロチゴチンの総類縁物質の量をHPLC(UV254nm)で測定し、ロチゴチン含有量に対する相対比率として総類縁物質の含有率(%)として算出した。得られた結果を表7に示す。
Figure 2018199015
表7に示すように、実施例1で得られた製剤(E1)のロチゴチンの総類縁物質の含有割合は、保存期間が長くなるほど、比較例1の製剤(C1)よりも低い値で推移していたことがわかる。
本発明によれば、ロチゴチンを含有する市販の経皮吸収型製剤と同等の皮膚透過性を有する一方で、例えば、同製剤と比較してより高い粘着性を提供することができ、および/または亜硫酸塩を含有させることなくロチゴチンまたはその塩の安定性を保持することができる。これにより、本発明の経皮吸収型製剤は、患者の皮膚からの脱落、および/または患者の皮膚過敏症の誘発を防止して、ロチゴチンまたはその塩を患者に適切に投与することが可能となる。したがって、本発明の経皮吸収型製剤は、パーキンソン病や中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)の治療に用いられる製剤の製造において有用である。
100 経皮吸収型製剤
110 支持体
120 リザーバー層
130 粘着層
140 剥離ライナー
150,160 積層体

Claims (12)

  1. 支持体;
    ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;
    ゴム系接着剤を含有する粘着層;および
    剥離ライナー;
    をこの順で備える、経皮吸収型製剤。
  2. 前記リザーバー層がフィルム状の層構造を有する、請求項1に記載の経皮吸収型製剤。
  3. 前記剥離ライナーがシリコーン処理された表面を有する、請求項1または2に記載の経皮吸収型製剤。
  4. 前記ゴム系接着剤が、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよび天然ゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴム系化合物である、請求項1から3のいずれかに記載の経皮吸収型製剤。
  5. 前記ゴム系接着剤が、ポリイソブチレンである、請求項4に記載の経皮吸収型製剤。
  6. 前記リザーバー層がさらにジブチルヒドロキシトルエンを含有する、請求項1から5のいずれかに記載の経皮吸収型製剤。
  7. 前記ジブチルヒドロキシトルエンの総含有量が0.01mg以上4mg以下である、請求項6に記載の経皮吸収型製剤。
  8. 前記リザーバー層が亜硫酸塩を含有しない、請求項1から7のいずれかに記載の経皮吸収型製剤。
  9. 前記ロチゴチンまたはその塩の一部が前記リザーバー層から前記粘着層内に移行しており、そして該ロチゴチンまたはその塩の総含有量のうちの80重量%から99.9重量%が該リザーバー層に滞留している、請求項1から8のいずれかに記載の経皮吸収型製剤。
  10. 経皮吸収型製剤の製造方法であって、
    支持体;ロチゴチンまたはその塩と基材とを含有するリザーバー層;ゴム系接着剤を含有する粘着層;および剥離ライナー;をこの順で配置するように積層する工程を包含する、方法。
  11. 前記積層工程において、前記粘着層が前記ロチゴチンまたはその塩を含有していない、請求項10に記載の方法。
  12. 前記積層工程において、
    前記リザーバー層の総重量が5g/mから50g/mであり、
    前記粘着層に含まれる前記ゴム系接着剤と前記リザーバー層に含まれる前記基材との合計重量を100とした場合の含有される前記ロチゴチンまたはその塩の重量の比率が5から50であり、そして
    該リザーバー層の重量を100とした場合の該粘着層の重量の比率が100から1000であるように、該リザーバー層と該粘着層とが積層される、請求項11に記載の方法。
JP2019514485A 2017-04-26 2018-04-23 経皮吸収型製剤およびその製造方法 Pending JPWO2018199015A1 (ja)

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