JPWO2018179983A1 - イムノクロマトグラフ用血球分離膜及びイムノクロマトグラフ用ストリップ - Google Patents

イムノクロマトグラフ用血球分離膜及びイムノクロマトグラフ用ストリップ Download PDF

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Abstract

平均流量孔径が0.06μm超1μm未満であり、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第1の基材と、前記第1の基材の上流側に連結され、前記第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに下記式(1)を満たす平均流量孔径xを有し、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第2の基材と、を備えた、イムノクロマトグラフ用血球分離膜及びこれを含むイムノクロマトグラフ用ストリップ。
<x<5μm 式(1)

Description

本開示は、イムノクロマトグラフ用血球分離膜及びイムノクロマトグラフ用ストリップに関する。
近年、検査時間の短縮、及び検査の項目、場所、測定者を問わないという利点から、Point of Care Testing(POCT)のニーズが増加している。イムノクロマトグラフ法はPOCTに有用であり、血液や尿などの被検試料を試験ストリップ上に直接滴下するなどの簡単な操作のみで、被検試料中の対象物質を簡便かつ迅速に検出することができる。
この手法では、抗原とこれに対する抗体による特異的反応を利用することで、特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出することができる。イムノクロマトグラフ用試験ストリップは、一般に、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、クロマトグラフィー媒体、吸収パッドから構成される。サンプルパッドに被検試料が添加されると、被検試料中の被検出物質がコンジュゲートパッドに含まれている標識抗体と特異的に結合して複合体を形成し、試験ストリップを下流に展開していく。複合体はクロマトグラフィー媒体に固定化された検出用抗体に捕捉され、呈色反応により検出が可能になる。
被検試料が全血の場合、全血をそのまま試験ストリップに添加すると試験ストリップ全体が赤色に染められ、呈色反応を判別することが非常に困難になる。このため、検査前に全血から血球成分を分離し、血漿や血清を被検試料として用いる必要があるが、血球成分を分離するためには遠心分離等の操作が必要であり、簡易性及び迅速性の観点から好ましくない。
最近では試験ストリップに血球分離膜を設置する方法が開発されており、血球分離膜としてガラス繊維やカルボキシメチルセルロース(CMC)繊維等からなる繊維系シートが用いられていた(例えば特許文献1:特開2013−181870号公報、特許文献2:特開2002−350428号公報、特許文献3:特開平11−248708号公報、特許文献4:特開2002−214236号公報及び特許文献5:特開2015−72181号公報参照)。
しかしながら、従来の繊維系シートを用いた血球分離膜では溶血の抑制が不十分であった。溶血が発生すると赤血球からヘモグロビンが放出され、呈色反応を判別することが非常に困難になる。
そこで、本発明の一実施形態は、上述した課題を解決すべく、溶血の少ないイムノクロマトグラフ用血球分離膜及びこれを含むイムノクロマトグラフ用ストリップを提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
[1] 平均流量孔径が0.06μm超1μm未満であり、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第1の基材と、前記第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、前記第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに下記式(1)を満たす平均流量孔径xを有し、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第2の基材と、を備えた、イムノクロマトグラフ用血球分離膜。
<x<5μm 式(1)
[2] 前記第1の基材に水を滴下した場合、滴下1秒後の表面の接触角が0〜30度である、上記[1]に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[3] 前記第2の基材に水を滴下した場合、滴下1秒後の表面の接触角が0〜30度である、上記[1]または[2]に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[4] 前記第1の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mm以上5mm以下である、上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[5] 前記第2の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、親水性繊維系シートからなる第3の基材をさらに備えた、上記[1]〜[4]のいずれか一つに記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[6] 前記第3の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mm以上5mm以下である、上記[5]に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[7] 前記第1の基材の膜厚が1μm以上150μm未満であり、空孔率が50%以上95%未満である、上記[1]〜[6]のいずれか一つに記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
[8] 上記[1]〜[7]のいずれか一つに記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を含む、イムノクロマトグラフ用ストリップ。
本発明の一実施形態によれば、溶血の少ないイムノクロマトグラフ用血球分離膜を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用血球分離膜の概略構成を示した模式図である。 本発明の他の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用血球分離膜の概略構成を示した模式図である。 本発明の更に他の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用血球分離膜の概略構成を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用ストリップの概略構成を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用ストリップの断面を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用ストリップの断面を模式的に示した図である。
以下に、本発明の実施の形態について順次説明するが、これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。なお、本明細書全体において、数値範囲で「〜」を用いた場合、各数値範囲にはその上限値と下限値を含むものとする。
[イムノクロマトグラフ用血球分離膜]
本発明の一実施形態は、平均流量孔径が0.06μm超1μm未満であり、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第1の基材と、前記第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、前記第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに下記式(1)を満たす平均流量孔径xを有し、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第2の基材と、を備えた、イムノクロマトグラフ用血球分離膜である。
<x<5μm 式(1)
本発明の一実施形態によれば、溶血の少ないイムノクロマトグラフ用血球分離膜を提供することができる。具体的には、本発明の一実施形態では、特定の孔径を有する2種類の親水性のポリオレフィン微多孔膜を組み合わせて使用しているため、第2の基材に血液を滴下し、第2の基材から第1の基材に向かって血液が浸透していく過程で、溶血を十分に抑制しつつ、効率良く血球を分離することができる。そして、第1の基材を通過した液体においては血球がほぼ完全に分離されて、高品質な血漿を抽出することができる。また、本発明の一実施形態の分離膜によれば、短い時間で血球を分離することができる。従って、特段の遠心分離等の操作も必要なく、簡便かつ迅速にイムノクロマトグラフ法による検査を行うことができる。さらに、本発明の一実施形態の分離膜はポリオレフィン微多孔膜を用いて構成されているため、溶出物が少なく、精度の高い検査も可能となる。
以下本発明の一実施形態の各構成要素について詳細に説明する。
[第1の基材]
本発明の一実施形態において、第1の基材は平均流量孔径が0.06μm超1μm未満であり、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜である。ここで、当該ポリオレフィン微多孔膜は、多数のフィブリル状のポリオレフィンが互いに連結して三次元網目状構造を構成し、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜である。また、第1の基材は親水性のポリオレフィン微多孔膜であるが、ポリオレフィン自体は疎水性の樹脂であるため、後述する親水化処理方法により化学的あるいは物理的に膜の表面及び/または内部に親水性機能を付与している。
(平均流量孔径)
本発明の一実施形態において、第1の基材の平均流量孔径は0.06μm超1μm未満であることが重要である。第1の基材の平均流量孔径が0.06μm以下である場合、分離後の血漿成分の展開が良くないため、十分に検査を行うことができない。このような観点では、第1の基材の平均流量孔径は0.08μm以上がより好ましく、0.1μm以上がさらに好ましい。第1の基材の平均流量孔径が1μm以上である場合、第1の基材と第2の基材の界面での血球分離が難しくなるため、第1の基材まで血球が浸透してしまい、分離性能が良くない。このような観点では、第1の基材の平均流量孔径は0.9μm以下がより好ましく、0.8μm以下がさらに好ましい。
ここで、ポリオレフィン微多孔膜の平均流量孔径は、PMI社のパームポロメーター(型式:CFP−1200−AEXL)を用い、浸液にPMI社製のガルウィック(表面張力=15.9dynes/cm)を用いて、ASTM E1294−89に規定するハーフドライ法に基づき、平均流量孔径(μm)を求めることができる。
(厚み)
本発明の一実施形態において、第1の基材の膜厚は1〜150μmであることが好ましく、さらに好ましくは5〜130μmであり、特に好ましくは20〜110μmである。ポリオレフィン微多孔膜の膜厚が150μm以下である場合、ベッドボリュームが少ないため多くの血漿が得られるため好ましい。一方、膜厚が1μm以上である場合、十分な力学強度が得られやすくなり、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好になるため好ましい。
(空孔率)
本発明の一実施形態において、第1の基材の空孔率は50〜95%であることが好ましく、より好ましくは60%〜90%である。空孔率が50%以上である場合、液の展開性が良好なものとなるため好ましい。一方、空孔率が95%以下である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。ここで、ポリオレフィン微多孔膜の空孔率(ε)は、ポリオレフィン微多孔膜の目付け(g/m)、真密度(g/cm)、膜厚(μm)より、下記式(2)により算出する。
ε(%)={1−Ws/(ds・t)}×100 式(2)
Ws:目付け(g/m
ds:ポリオレフィンの真密度(g/cm
t:膜厚(μm)
(1マイクロメートル厚みあたりのガーレ値)
本発明の一実施形態において、第1の基材の1マイクロメートル厚みあたりのガーレ値(100cc空気透過時間)は0.01〜1秒/100cc/μmであることが好ましく、0.01〜0.6秒/100cc/μmであることがさらに好ましく、0.01〜0.3秒/100cc/μmであることが特に好ましい。当該ガーレ値が1.0秒/100cc/μm以下である場合、液の展開性が良好なものとなる点で好ましい。一方、当該ガーレ値が0.01秒/100cc/μm以上である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。
(接触角)
本発明の一実施形態において、第1の基材を水平面に設置し、その表面に水を滴下した場合に、滴下1秒後の液滴の表面接触角が0〜30度であることが好ましく、0〜20度であることがさらに好ましい。該1秒後の接触角が30度以下である場合、液の展開性が良好なものとなる点で好ましい。
(ポリオレフィン)
本発明の一実施形態において、ポリオレフィン微多孔膜を構成するポリオレフィン組成物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体などが挙げられる。特に、ポリエチレンが好ましく、高密度ポリエチレンや、高密度ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの混合物等が好適である。
本発明の一実施形態に用いるポリオレフィンとしては、重量平均分子量が9×10以上である超高分子量ポリエチレンを1〜10重量%含むポリオレフィン組成物を用いることが好ましく、超高分子量ポリエチレン2〜8重量%含む組成物であることがさらに好ましく、特に超高分子量ポリエチレンを3〜6重量%含む組成物であることが好ましい。また、2種以上のポリエチレンを適量配合することによって、延伸時のフィブリル化に伴うネットワーク網状構造を形成させ、空孔発生率を増加させる効用がある。2種以上のポリエチレンを配合した後の重量平均分子量は2×10〜1×10であることが好ましい。特に、重量平均分子量が9×10以上である超高分子量ポリエチレンと、重量平均分子量が2×10〜8×10で密度が0.92〜0.96g/cmである高密度ポリエチレンとを、重量割合で5:95〜30:70で混合させたポリオレフィン組成物が好ましい。
なお、重量平均分子量は、ポリオレフィン微多孔膜の試料をo-ジクロロベンゼン中に加熱溶解し、GPC(Waters社製 Alliance GPC 2000型、カラム;GMH6−HTおよびGMH6−HTL)により、カラム温度135℃、流速1.0mL/分の条件にて測定を行うことで得られる。分子量の校正には分子量単分散ポリスチレン(東ソー社製)を用いることができる。
(ポリオレフィン微多孔膜の製造方法)
本発明の一実施形態において、ポリオレフィン微多孔膜は、下記に示す方法で好ましく製造することができる。即ち、(I)ポリエチレンを含むポリオレフィン組成物と大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤とを含む溶液を調整する工程、(II)これを溶融混練し、得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却固化してゲル状成形物を得る工程、(III)ゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(一次延伸)および溶剤の乾燥を行いゲル状成形物の延伸物を得る工程、(IV)ゲル状成形物の延伸物を少なくとも一方向に延伸(二次延伸)する工程により好ましく製造することができる。
工程(I)ではポリオレフィン組成物と大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤とを含む溶液を調整する。ここで溶液は好ましくは熱可逆的ゾル・ゲル溶液であり、すなわち該ポリオレフィンを該溶剤に加熱溶解させることによりゾル化させ、熱可逆的ゾル・ゲル溶液を調整する。工程(I)における大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤としてはポリオレフィンを十分に溶解できるものであれば特に限定されない。以下溶媒の大気圧における沸点を括弧内に記すが、好ましくはテトラリン(206〜208°C)、エチレングリコール(197.3°C)、デカリン(187〜196℃)、トルエン(110.6°C)、キシレン(138〜144℃)、ジエチルトリアミン(107℃)、エチレンジアミン(116℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)、ヘキサン(69°C)等の液体溶剤が好ましく挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。なかでもデカリン、キシレンが好ましい。
工程(I)の溶液においては、ポリオレフィン微多孔膜の血球分離性能を制御する観点から、ポリオレフィン組成物の濃度を10〜40重量%とすることが好ましく、さらには15〜35重量%が好ましい。また、ポリオレフィン組成物の濃度を低くすると、力学強度が低くなる傾向にあるためハンドリング性が悪くなり、さらには、ポリオレフィン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する傾向にある。また、ポリオレフィン組成物の濃度を高くすると空孔が形成され難くなる傾向がある。
工程(II)は、工程(I)で調整した溶液を溶融混練し、得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却固化してゲル状成形物を得る。好ましくはポリエチレン組成物の融点乃至融点+65℃の温度範囲においてダイより押出して押出物を得、ついで前記押出物を冷却してゲル状成形物を得る。成形物としてはシート状に賦形することが好ましい。冷却は水溶液または有機溶媒へのクエンチでもよいし、冷却された金属ロールへのキャスティングでもどちらでもよいが、一般的には水またはゾル・ゲル溶液時に使用した揮発性溶媒へのクエンチによる方法が使用される。
工程(III)はゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(一次延伸)および溶剤の乾燥を行いゲル状成形物の延伸物を得る工程である。工程(III)の一次延伸工程は、二軸延伸が好ましく、縦延伸、横延伸を別々に実施する逐次二軸延伸、縦延伸、横延伸を同時に実施する同時二軸延伸いずれの方法も好適に用いることが可能である。一次延伸の延伸倍率(縦延伸倍率と横延伸倍率の積)は、ポリオレフィン微多孔膜の血球分離性能を制御する観点から、1.1倍から3倍が好ましく、延伸時の温度は75℃以下の温度が好ましい。また、工程(III)の乾燥工程はゲル状成形物が変形しない温度であれば特に制限なく実施されるが、60℃以下で行われることが特に好ましい。
また乾燥工程は、一次延伸と同時に行っても良く、また段階的に行っても良い。例えば予備乾燥しながら一次延伸し、しかる後、乾燥処理(本乾燥)を行って、工程(IV)の二次延伸に供しても良いし、また予備乾燥と本乾燥の間に一次延伸を行い、工程(IV)の二次延伸に供しても良い。延伸は、乾燥を制御し、溶剤を好適な状態に残存させた状態でも行うことが出来る。
工程(IV)は、ゲル状成形物の延伸物を少なくとも一方向に延伸(二次延伸)する工程である。ここで工程(IV)の二次延伸工程は、二軸延伸が好ましく、縦延伸、横延伸を別々に実施する逐次二軸延伸、縦延伸、横延伸を同時に実施する同時二軸延伸、いずれの方法も好適に用いることが可能である。また縦方向に複数回延伸した後に横方向に延伸する方法、縦方向に延伸し横方向に複数回延伸する方法、逐次二軸延伸した後にさらに、縦方向および/または横方向に1回もしくは複数回延伸する方法も好ましい。
二次延伸の延伸倍率(縦延伸倍率と横延伸倍率の積)は、ポリオレフィン微多孔膜の血球分離性能を制御する観点から、好ましくは10〜65倍であり、より好ましくは15〜55倍である。延伸倍率を大きくすると、ポリエチレン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する傾向がある。また、延伸倍率を低くすると厚み斑が大きくなる傾向がある。延伸は、溶剤が除去された後に行われるが、乾燥を制御して、溶剤を好適な状態に残存させた状態で行うことも出来る。延伸温度は、ポリオレフィン微多孔膜の血球分離性能を制御する観点から、90〜135℃が好ましく、さらに好ましい延伸温度は90〜125℃である。
また(IV)の二次延伸工程に次いで熱固定処理を行っても良い。熱固定温度は、ポリオレフィン微多孔膜の血球分離性能を制御する観点から、120〜160℃であることが好ましく、125〜150℃であることがさらに好ましい。熱固定温度を高くすると、ポリエチレン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する。
この製法により、高度な多孔質構造を有したポリエチレン微多孔膜を製造することが可能になる。
(親水化処理)
本発明の一実施形態において、親水化処理方法は、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理、および、親水性材料のコーティング、親水性モノマーのグラフト重合からなる群より選ばれる少なくとも1種の方法であることが好ましい。孔の内部まで親水効果を満たすためには、プラズマ処理、親水性材料のコーティング、親水性モノマーのグラフト重合が好ましい。親水性材料とは、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレン-ポリビニルアルコール共重合体、ポリウレタン、ポリアクリルアミド等が挙げられる。親水性モノマーとは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルアルコール、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルスルホン酸等が挙げられる。
[第2の基材]
本発明の一実施形態において、第2の基材は第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに上記式(1)を満たす平均流量孔径xを有し、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる。「微多孔膜」および「親水性」の定義は第1の基材と同様である。第2の基材を第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結する態様としては、図1に例示するように、血球分離膜100において第1の基材10の最も大きい表面積を有する表面の一辺と、第2の基材11の最も大きい表面積を有する表面の一辺とが、長さを揃えて平行になるように第1の基材と第2の基材を重ねて連結する態様を含む。また、図2に示すように、血球分離膜200において第1の基材20と第2の基材21の幅方向長さが異なるものを重ねた場合でも良い。ただし、第1の基材及び第2の基材の形状及び連結態様はこれらに限定されるものではなく、例えば第1の基材と第2の基材とが全面に亘り重なった態様等も含む。また、本開示において基材同士が「連結」した状態とは、単純に2枚の基材同士が互いに重なり合って配置された状態(接着されていない)であってもよく、あるいは接着剤やホットプレスにより基材同士が接着された状態であってもよい。尚、本開示においては、イムノクロマトグラフにおいてサンプルを添加する側を上流、又は上流側、クロマトグラフが展開して行く方向を下流又は下流側とする。本発明の一実施形態に係るイムノクロマトグラフ用ストリップにおいて、第2の基材は第1の基材の上流側に連結される。
(平均流量孔径)
第2の基材は第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに上記式(1)を満たす平均流量孔径xを有することが重要である。このような第2の基材は、全血中から大部分の血球を分離するとともに、第1の基材における血漿の展開均一性を向上させる。第2の基材の孔径xが第1の基材の孔径xより大きいことで、大部分の血球を分離できる。このような観点では、第2の基材の孔径xは第1の基材の孔径xよりも0.01μm以上大きいことが好ましく、0.1μm以上大きいことがより好ましく、1μm以上大きいことがさらに好ましく、2.2μm以上大きいことが特に好ましい。一方、第2の基材の孔径xが5μm未満であると、血球の分離性能が向上する。このような観点では、第2の基材の孔径xは4.5μm以下が好ましく、4μm以下がさらに好ましい。なお、平均流量孔径の測定法は第1の基材と同じである。
(厚み)
本発明の一実施形態において、第2の基材の膜厚は10〜190μmであることが好ましく、さらに好ましくは20〜170μmであり、特に好ましくは30〜150μmである。第2の基材の膜厚が190μm以下である場合、ベッドボリュームが少ないため多くの血漿が得られるため好ましい。一方、第2の基材の膜厚が10μm以上である場合、十分な力学強度が得られやすくなり、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好になるため好ましい。
(空孔率)
本発明の一実施形態において、第2の基材の空孔率は50〜95%であることが好ましく、より好ましくは60%〜95%である。第2の基材の空孔率が50%以上である場合、液の展開性が良好なものとなるため好ましい。一方、第2の基材の空孔率が95%以下である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。なお、空孔率の測定法は第1の基材と同じである。
(1マイクロメートル厚みあたりのガーレ値)
本発明の一実施形態において、第2の基材の1マイクロメートル厚みあたりのガーレ値(100cc空気透過時間)は0.001〜0.01秒/100cc/μmであることが好ましく、0.001〜0.006秒/100cc/μmであることがさらに好ましく、0.001〜0.004秒/100cc/μmであることが特に好ましい。当該ガーレ値が0.01秒/100cc/μm以下である場合、液の展開性が良好なものとなる点で好ましい。一方、当該ガーレ値が0.001秒/100cc/μm以上である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。
(接触角)
本発明の一実施形態において、第2の基材を水平面に設置し、その表面に水を滴下した場合に、滴下1秒後の液滴の表面接触角が0〜30度であることが好ましく、0〜20度であることがさらに好ましい。該1秒後の接触角が30度以下である場合、液の展開性が良好なものとなる点で好ましい。
なお、第2の基材についても、使用するポリオレフィン、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、及び、親水化処理に関しては上記第1の基材と同じである。
[第3の基材]
本発明の一実施形態の血球分離膜においては、第2の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、親水性繊維系シートからなる第3の基材をさらに備えることが好ましい。第3の基材を第2の基材の少なくとも一部に重ねて連結する態様は、第2の基材を第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結する態様と同様である。一例として、第3の基材を備える血球分離膜300を図3に示す。血球分離膜300は、第1の基材30、第2の基材31及び第3の基材32を含む。また、本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用ストリップにおいて、第3の基材は第2の基材の上流側に連結される。第3の基材は、第2の基材において目詰まりを発生させるような粗大成分を取り除くことができ、第2の基材の目詰まりを低減することができる。親水性繊維系シートとは、親水性繊維あるいは親水化処理された疎水性繊維からなる、不織布、紙、織布等の繊維を含むシートであり、特に不織布が好ましい。親水性繊維とは、セルロース、PVA、CMC、綿、麻等が挙げられる。疎水性繊維とは、ガラス繊維、PET、ポリエステル、ナイロン等が挙げられる。親水化処理に関しては上記第1の基材と同様の手法を用いることができる。
(厚み)
本発明の一実施形態において、第3の基材の膜厚は100〜500μmであることが好ましく、さらに好ましくは150〜400μmであり、特に好ましくは200〜300μmである。第3の基材の膜厚が500μm以下である場合、ベッドボリュームが少ないため多くの血漿が得られるため好ましい。一方、膜厚が100μm以上である場合、十分な力学強度が得られやすくなり、加工時等におけるハンドリング性も良好になるため好ましい。
(空孔率)
本発明の一実施形態において、第3の基材の空孔率は50〜95%であることが好ましく、さらに好ましくは60%〜93%であり、特に好ましくは70〜90%である。空孔率が50%以上である場合、液の展開性が良好なものとなるため好ましい。一方、空孔率が95%以下である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。なお、空孔率の測定法は以下の実施例で示した方法と同じである。
(目付)
本発明の一実施形態において、第3の基材の目付は30〜80g/mであることが好ましく、さらに好ましくは40〜70g/m、特に好ましくは50〜60g/mである。目付が80g/m以下である場合、液の展開性が良好なものとなるため好ましい。一方、目付が30g/m以上である場合、膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。
[イムノクロマトグラフ用ストリップ]
本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用ストリップは、被検出物質を含有する可能性のある液体状のサンプルを検査するためのイムノクロマトグラフ用ストリップであって、本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を含む。本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用ストリップは、血球分離膜のほかに、サンプルを添加するためのサンプルパッドと、前記被検出物質と特異的に結合する標識物質を含有するコンジュゲートパッドと、前記被検出物質と特異的に結合する検出試薬を固定化した、クロマトグラフィー媒体と、を備えていてもよい。尚、ストリップの幅、形状に関しては、特に限定されるものでもなく、操作しやすい幅、形状であれば問題ない。
具体的に、図4に本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用ストリップAの構成を示す。イムノクロマトグラフ用ストリップAは、展開方向(図4において矢印Xで示す方向)の上流から下流に向かって、サンプルを添加するサンプルパッド12、全血試料から血球成分を分離するための血球分離膜100(第2の基材11及び第1の基材10を含む)、標識物質を含有するコンジュゲートパッド13、被検出物質と特異的に結合する検出試薬を固定化したクロマトグラフィー媒体14、余分なサンプルを吸収する吸収パッド15がこの順に、プラスチック等からなる長尺状の支持体板16上に固定されて構成されている。クロマトグラフィー媒体14には検出部17が設けられている。図4〜図6では検出部17の領域を黒線で可視的に例示している。
イムノクロマトグラフ用ストリップAの使用方法について、図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6はイムノクロマトグラフ用ストリップAの厚み方向の断面を模式的に示したものである。尚、図面においては、同一の部材については同一の符号を用いる。まず、被検出物質を含む可能性のあるサンプルをサンプルパッド12上に滴下すると、血球を分離して血漿を抽出する血球分離膜100により血球成分が適宜除去された上で、コンジュゲートパッド13へとサンプルが移動する。コンジュゲートパッド13にはサンプル中の被検出物質と結合可能な抗体を用いた標識物質が含まれているため、コンジュゲートパッド13において被検出物質と標識物質が結合して複合体が形成され、この複合体を含んだサンプルがクロマトグラフィー媒体14の上流側へと移動する(図6の(a)の状態)。クロマトグラフィー媒体14においてサンプルは検出部17へ向かって移動し、サンプル中に被検出物質が含まれている場合は、検出部17において被検出物質と標識物質の複合体が検出試薬に特異的に結合することにより、検出部17に標識物質が濃縮される(図6の(b)の状態)。これにより、目視または適当な機器を用いてサンプル中に被検出物質が存在することを定性および定量的に分析することができる。その後、吸収パッド15において、余分なサンプルが吸収される。
以下、イムノクロマトグラフで分析できるサンプルおよびイムノクロマトグラフ用ストリップ各構成について、詳細に説明する。
(サンプル)
本発明において、イムノクロマトグラフ用ストリップで分析できるサンプルとしては、血球および被検出物質を含む可能性のあるサンプルである限り、特に限定されるものではなく、例えば、生物学的試料、特には動物(特にヒト)の体液(例えば、血液、血清、血漿、髄液、涙液、汗、尿、膿、鼻水、又は喀痰)若しくは排泄物(例えば、糞便)、臓器、組織、粘膜や皮膚、それらを含むと考えられる搾過検体(スワブ)、うがい液等が挙げられる。
被検出物質としては、それに特異的に結合する物質が存在するものであれば特に限定されず、蛋白質、ペプチド、核酸、糖(特に糖タンパク質の糖部分、糖脂質の糖部分等)、複合糖質などを例示することができる。「特異的に結合する」とは、生体分子が持つ親和力に基づいて結合することを意味する。このような親和力に基づく結合としては、抗原と抗体との結合、糖とレクチンとの結合、ホルモンと受容体との結合、酵素と阻害剤との結合、相補的核酸同士及び核酸と核酸結合蛋白質との結合などが挙げられる。従って、被検出物質が抗原性を有する場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体を例示することができる。また、被検出物質が糖の場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはレクチンタンパク質を例示することもできる。具体的な被検出物質としては、例えば、癌胎児性抗原(CEA)、HER2タンパク、前立腺特異抗原(PSA)、CA19−9、α−フェトプロテイン(AFP)、免疫抑制酸性タンパク(IPA)、CA15−3、CA125、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、便潜血、トロポニンI、トロポニンT、CK−MB、CRP、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、梅毒抗体、インフルエンザウイルス、ヒトヘモグロビン、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原、HBs抗体、HBs抗原、ロタウイルス、アデノウイルス、アルブミン、糖化アルブミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イムノクロマトグラフでは、(i)前記サンプルをそのまま用いる場合、(ii)前記サンプルを適当な抽出用溶媒を用いて抽出して得られる抽出液として用いる場合、(iii)前記サンプルまたは抽出液を適当な希釈剤で希釈して得られる希釈液として用いる場合、(iv)前記サンプルまたは抽出液を適当な方法で濃縮して得られる濃縮液として用いる場合、(v)上記(i)〜(iv)のいずれかの液体に標識物質を含ませて、あらかじめ標識物質と被検出物質を複合化させておく場合、のいずれでもよい。抽出用溶媒あるいは希釈剤としては、通常の免疫学的分析法で用いられる溶媒(例えば、水、生理食塩液、又は緩衝液等)を用いることができる。
本発明では、必要であれば展開液を用いても良い。展開液は、イムノクロマトグラフ法において移動相を構成する液体であり、クロマトグラフィー媒体上を、被検出物質を含むサンプルと共に移動する。このような展開液であれば、どのようなものであっても良い。展開液は、サンプルと共に展開させる場合に限らず、サンプルとは別の流路から展開させて最終的にクロマトグラフィー媒体に連結するような構成であってもよい。
(サンプルパッド)
サンプルパッドは、例えばセルロース、ガラス、ポリウレタン、ポリアセテート、酢酸セルロース、ナイロン、ポリオレフィン及び綿等の各種繊維の1種あるいは2種以上からなる不織布、紙状体、織布あるいは微多孔膜を用いることができるが、これらに限定されるものではない。サンプルパッドは、添加された被検出物質を含むサンプルを受入れるだけでなく、サンプル中の不溶物粒子等を濾過する機能をも兼ねる。また、検査の際、サンプル中の被検出物質がサンプルパッドの材質に非特異的に吸着し、検査精度を低下させることを防止するため、サンプルパッドを構成する材料は、予め非特異的吸着防止処理して用いても良い。サンプルパッドは単独のシートのみならず、必要に応じて不織布等の他のシートと重ねて併用することもできる。
(血球分離膜)
本発明の一実施形態及び他の一実施形態におけるイムノクロマトグラフ用血球分離膜について説明する。例えば、図1に示す分離膜100は、第1の基材10と、その上流側となる側に連結された第2の基材11とを有している。図2に示す分離膜200は、第1の基材20と、その上流側となる側に連結された第2の基材21とを有している。また、図3に示す分離膜300は、第1の基材30と、その上流側となる側に連結された第2の基材31と、さらにその上流側となる側に連結された第3の基材32とを有している。
第1の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さ(図1、図2及び図3における第1の基材と第2の基材の長尺状の連結部分の幅方向の長さ、すなわち、第1の基材と第2の基材とが展開方向に沿って重なる部分の長さL1)は1mm〜5mmが好ましい。当該連結部分の長さが1mm以上だと、血漿の展開性が向上する。このような観点では、当該連結部分の長さは2mm以上がより好ましい。当該連結部分の長さが5mm以下だと必要な検体量が少なくて済む。このような観点では、当該連結部分の長さは4mm以下がより好ましい。
第2の基材と第3の基材の重なる部分の短手方向の長さ(図3における第2の基材と第3の基材の長尺状の連結部分の幅方向の長さ、すなわち、第2の基材と第3の基材とが展開方向に沿って重なる部分の長さL2)は1mm〜5mmが好ましい。当該連結部分の長さが1mm以上だと、血漿の展開性が向上する。このような観点では、当該連結部分の長さは2mm以上がより好ましい。当該連結部分の長さが5mm以下だと必要な検体量が少なくて済む。このような観点では、当該連結部分の長さは4mm以下がより好ましい。
(コンジュゲートパッド)
コンジュゲートパッドは、例えばセルロース、ガラス、ポリウレタン、ポリアセテート、酢酸セルロース、ナイロン、ポリオレフィン、及び綿等の各種繊維の1種あるいは2種以上からなる不織布、紙状体、織布あるいは微多孔膜を用いることができるが、これらに限定されるものではない。コンジュゲートパッドは、標識物質を含む懸濁液を一定量含浸させ、乾燥させて作製できる。
(標識物質)
本発明の一実施形態において、標識物質は、被検出物質と特異的に結合する結合部と、判定するための標識部を有している。標識部としては不溶性担体や酵素等を用いることができるが、目視で判定しやすい点で不溶性担体が好ましい。不溶性担体を用いる場合は、結合部を不溶性担体に感作することにより調製することができる。結合部は対象とする被検出物質に応じて適宜選定すれば良い。
不溶性担体には、金、銀、白金のようなコロイド状金属粒子、酸化鉄のようなコロイド状金属酸化物粒子、硫黄などのコロイド状非金属粒子及び合成高分子よりなるラテックス粒子、その他を用いることができる。特に金コロイドが、検出が簡便で好ましい。
不溶性担体は、目視による判定を容易にするためには有色であることが好ましい。コロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子は、それ自体が粒径に応じた特定の自然色を呈するものであり、その色彩を標識として利用することができる。
コロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子には、例えば、コロイド状金粒子、コロイド状銀粒子、コロイド状白金粒子、コロイド状酸化鉄粒子、コロイド状水酸化アルミニウム粒子などが挙げられる。特に、コロイド状金粒子とコロイド状銀粒子が適当な粒径において、コロイド状金粒子は赤色、コロイド状銀粒子は黄色を示す点で好ましい。これらのコロイド状金属粒子の平均粒径は1〜500nm、特に強い色調が得られる10nm〜150nm、より好ましくは20〜100nmの範囲内であることがさらに好ましい。
コロイド状金属粒子として、例えばコロイド状金粒子を用いる場合には、市販のものを用いてもよい。あるいは、常法、例えば塩化金酸をクエン酸ナトリウムで還元する方法によりコロイド状金粒子を調製することができる。
結合部をコロイド状金属粒子に感作する方法としては、物理吸着や化学結合などの公知の方法が使用できる。例えば、コロイド状金粒子に抗体を感作した標識物質は、金粒子がコロイド状に分散した溶液に抗体を加えて物理吸着させた後、牛血清アルブミン溶液を添加して抗体が未結合である粒子表面をブロッキングすることにより調製する。
(クロマトグラフィー媒体)
クロマトグラフィー媒体は、クロマトグラフィー媒体用基材と、この基材の少なくとも一部に形成され、かつ、被検出物質と特異的に結合する検出試薬が固定化された検出部と、を備えている。検出部は、被検出物質と特異的に結合する検出試薬が固定化された領域である。具体的に、図4に示したように、検出部17はクロマトグラフィー媒体用基材の任意の位置において、当該基材の幅方向に沿って直線状に形成されていることが好ましいが、これに限定されず、例えば、円形のスポット、数字、文字や+、−などの記号等でもよい。被検出物質が複数ある場合はそれぞれに対応した検出試薬を固定化して、クロマトグラフィー媒体上に複数の検出部を形成しても良い。
また、クロマトグラフィー媒体上には、検出部の下流側に、標識物質と特異的に結合するコントロール用物質を固定化した領域であるコントロール部を更に形成してもよい。コントロール部が設けられている場合、サンプルが検出部を通過した後にコントロール部へ移動すると、標識物質がコントロール用物質に特異的に結合することにより、コントロール部に標識物質が濃縮される。これにより、目視または適当な機器を用いてコントロール部までサンプルが移動したことを確認でき、検査が完了したかどうかを把握できる。
本発明の一実施形態で用いられる検出試薬は、被検出物質と特異的に結合する物質、例えば抗体あるいは抗原である。検出試薬を基材に固定化する方法としては、検出試薬を基材に物理的又は化学的手段により直接固定化する方法と、検出試薬をラテックス粒子などの微粒子に物理的又は化学的に結合し、この微粒子を基材に固定化する間接固定化方法のいずれを用いても良い。
直接的に固定化する方法としては、物理吸着を利用しても良いし、共有結合によってもよい。共有結合ではクロマトグラフィー媒体の活性化には一般的に臭化シアン、グルタルアルデヒド、カルボジイミド等が用いられるが、いずれの方法も用いることができる。間接的に固定化する方法としては、不溶性微粒子に検出試薬を結合した後に、クロマトグラフィー媒体に固定化する方法がある。不溶性微粒子の粒径はクロマトグラフィー媒体に捕捉されるが移動することのできないサイズのものを選択することができ、好ましくは平均粒径5μm程度以下の微粒子である。これらの粒子としては抗原抗体反応に使用されるものが種々知られており、本発明の一実施形態でもこれら公知の粒子を使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体などの乳化重合法によって得られる有機高分子ラテックス粒子などの有機高分子物質の微粒子、ゼラチン、ベントナイト、アガロース、架橋デキストランなどの微粒子、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナなどの無機酸化物や無機酸化物にシランカップリング処理などで官能基を導入した無機粒子等が挙げられる。本発明の一実施形態においては、感度調整の容易さ等から直接固定化の方が好ましい。また、クロマトグラフィー媒体への検出試薬の固定化には、いろいろな方法が使用できる。例えば、マイクロシリンジ、調節ポンプ付きペン、インキ噴射印刷等、種々の技術が使用可能である。
検出試薬を固定化した後、非特異的な吸着により分析の精度が低下することを防止するため、必要に応じて、クロマトグラフィー媒体に、公知の方法でブロッキング処理を行うことができる。一般にブロッキング処理はウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質が好適に用いられる。かかるブロッキング処理後に、必要に応じて、Tween20、TritonX−100、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、SDBS(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)等の界面活性剤を1つ又は2つ以上組み合わせて洗浄してもよい。
(吸収パッド)
吸収パッドは、最終的に流れ着いたサンプルを吸収するものである。このような吸収パッドとしては、例えばセルロ−ス濾紙、不織布、布、セルロースアセテート等吸水性材料が用いられる。添加されたサンプルの展開先端部(流れているサンプルの最先端部)が吸収パッドに届いてからの展開速度は、吸収パッドの材質、大きさなどにより異なるので、その選定により被検出物質の測定に合った速度を設定することができる。
イムノクロマトグラフの用途としては、インフルエンザ、B型肝炎、食中毒などの感染症診断、妊娠診断、心筋梗塞などの各種マーカー診断等が挙げられる。
以下、本発明の一実施形態に関する実施例、比較例および各種測定方法について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[測定方法]
以下、本発明の一実施形態に関する実施例で用いた測定方法について説明する。
(膜厚)
サンプルの膜厚は、接触式の膜厚計(ミツトヨ社製)にて20点測定し、これを平均することで求めた。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用いた。測定圧は0.1Nとした。
(空孔率)
構成材料がa、b、c…、nからなり、構成材料の重量がWa、Wb、Wc…、Wn(g/cm)であり、それぞれの真密度がxa、xb、xc…、xn(g/cm)で、着目する層の膜厚をt(cm)としたとき、空孔率ε(%)は以下の式(3)より求めた。
ε={1−(Wa/xa+Wb/xb+Wc/xc+…+Wn/xn)/t}×100 式(3)
(ガーレ値)
1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間τは以下のように求めた。JIS P8117に従って、面積642mmのサンプルの空気透過時間(秒/100cc)Tを測定した。上記の空気透過時間と膜厚みから下記式(4)により1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間を求めた。
τ = T/t 式(4)
T:JIS P8117に従い測定した空気透過時間(秒/100cc)
t:膜厚(μm)
(平均流量孔径)
ポリオレフィン微多孔膜の平均流量孔径は、PMI社のパームポロメーター(型式:CFP−1200−AEXL)を用い、浸液にPMI社製のガルウィック(表面張力=15.9dynes/cm)を用いて、ASTM E1294−89に規定するハーフドライ法に基づき、平均流量孔径(μm)を求めた。なお、測定温度は25℃であり、測定圧力は0〜150psiの範囲で変化させた。
(接触角)
測定装置として、協和界面科学株式会社製 全自動接触角計 DMo-701FEおよびInterface Measurement and Analysis System FAMASを使い、静的接触角を測定した。親水化処理を施したポリオレフィン微多孔膜に対して、2μLの純水を試料上に滴下し、大気中常圧下、24℃、相対湿度60%における滴下1秒後の接触角を測定した。測定には、SUS(ステンレス鋼)製の18G針を使用するシリンジを用いた。
(血球分離性能の確認)
以下の実施例及び比較例で作製した分離膜について、血球分離性能を次の通り確認した。
各基材をプラスチック板上に両面テープで固定し、ポリスチレンチューブを1cm程に切断したものを一番上流の基材上に置いた。基材は、第1の基材の上流側に第2の基材を重ねて置いて連結し、第3の基材を含む場合には第2の基材のさらに上流側に第3の基材を重ねて置いて連結した。チューブにブタ鮮血を200μL程度入れ、膜に展開させた。評価基準としては以下のA、B、C、Dである。
A:第1の基材と第2の基材の界面で血球が分離され、第1の基材へは血漿のみ展開する。
B:第1の基材へ血液が展開し、第1の基材中で血球が分離される。
C:第1の基材へ血液は展開するが、血球が分離されない。
D:第1の基材へ血液が展開しない。
(溶血の確認)
血球分離性能の確認と同様の試験を実施し、第1の基材の下流側において溶血の有無を目視により判定した。評価基準としては以下のA、B、C、Dである。
A:完全に溶血なし
B:極僅かに赤く見えるが、実用上問題ない
C:少し溶血が確認され、実用上不十分
D:鮮明な溶血あり
(血漿量の確認)
血球分離性能の確認と同様の試験を実施し、分離後の血漿部分の面積より得られた血漿量を評価した。評価基準としては、比較例1の血漿部分の面積を100とした場合に、各実施例及び比較例における血漿部分の面積を比較例1の血漿部分の面積で除算した面積比率をもとめ、以下のA、B、C、Dで評価した。
A:面積比率が200%以上
B:面積比率が150%以上200%未満
C:面積比率が100%以上150%未満
D:面積比率が100%未満
(分離時間)
血球分離性能の確認と同様の試験を実施し、血漿が基材中を移動し停止するまでの時間を目視により測定した。評価基準としては、比較例1の分離時間を100とした場合に、各実施例及び比較例における分離時間を比較例1の分離時間で除算して分離時間比率をもとめ、以下のA、B、C、Dで評価した。
A:分離時間比率が100%未満
B:分離時間比率が100%以上150%未満
C:分離時間比率が150%以上200%未満
D:分離時間比率が200%以上
(耐溶出性)
基材を塩化メチレンに所定の時間浸漬した後に、基材を取り除き、浸漬後の塩化メチレン溶液の重量を計測した。これとは別に前述した計測した重量と継続同重量の新品の塩化メチレンを準備し、各々から塩化メチレンを蒸発させて完全に溶媒を除去した(乾固)後に、各々の重量を測定した。新品の塩化メチレンを完全に除去した後の重量増分を基準として、ポリオレフィン微多孔膜を浸漬した後の塩化メチレン溶液を乾固させた後の重量増分の比を算出した。評価基準としては以下のA、B、C、Dである。
A:1.01倍以下
B:1.01倍超、1.05倍以下
C:1.05倍超
D:測定不可
[実施例1]
第1の基材は次の通り作製した。ポリオレフィン樹脂として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン3.8重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン21.2重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.2倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度90℃にて倍率4.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9倍で延伸し、その後直ちに144℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
第2の基材は次の通り作製した。ポリオレフィン樹脂として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.4倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9倍で延伸し、その後直ちに127℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
第1の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mmになるように積層して(接着なし)、本発明の一実施形態におけるイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。この分離膜の物性値及び評価結果については、表1に示す。以下の実施例及び比較例についても同様に表1に示す。
[実施例2]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン5.8重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン17.2重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が23重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.8倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度90℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9.0倍で延伸し、その後直ちに144℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[実施例3]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン7.5重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン17.5重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.6倍で一次延伸をした後に、本乾燥を105℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度90℃にて倍率4.5倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9.0倍で延伸し、その後直ちに147℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[実施例4]
第2の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.4倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度90℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9.0倍で延伸し、その後直ちに145℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[実施例5]
第3の基材として、PET不織布にプラズマ処理を施し、第3の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mmになるように積層した(接着なし)。
このような第3の基材を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[実施例6]
第3の基材として、平均流量孔径の異なる2種類のPET不織布A及びBにプラズマ処理を施し、PET不織布Aの上流側にPET不織布Bを重ね、各不織布の重なる部分の短手方向の長さが1mmになるように積層し(接着なし)、これを第3の基材とした。そして、不織布Aと第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mmになるように積層した(接着なし)。
このような第3の基材を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[実施例7〜8]
第1の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さを表1の通り変更した以外は、実施例1と同様にして本発明の一実施形態のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例1]
第1、第2の基材として、親水化処理としてプラズマ処理を施した平均流量孔径8μmのポリエチレン微多孔膜を用いた。
このような第1、第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例2]
第1、第2の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.4倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度90℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9.0倍で延伸し、その後直ちに145℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1、第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例3]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.4倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9倍で延伸し、その後直ちに127℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例4]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.2倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9倍で延伸し、その後直ちに145℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例5]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン23.7重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が25重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.2倍で一次延伸をした後に、本乾燥を57℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率3.0倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率9倍で延伸し、その後直ちに145℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例6]
第1の基材として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン6.0重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン24.0重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が30重量%となるようにして流動パラフィン67.5重量部とデカリン(デカヒドロナフタレン)2.5重量部の混合溶剤と混ぜ、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度155℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向に1.0倍で一次延伸をした後に、本乾燥を105℃の温度雰囲気下にて5分間行って、ベーステープとした(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率5.5倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度105℃にて倍率10倍で延伸し、その後直ちに140℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。このようにして得られたポリエチレン微多孔膜に、親水化処理としてプラズマ処理を施した。
このような第1の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例7]
第2の基材として、イムノクロマトグラフ用グラスファイバーを用いた。
このような第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例8]
第2の基材として、セルロース繊維から成る親水性不織布を用いた。
このような第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。
[比較例9]
第2の基材として、親水化処理としてプラズマ処理を施したPET不織布を用いた。
このような第2の基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてイムノクロマトグラフ用血球分離膜を作製した。

2017年3月30日に出願された日本国特許出願2017−067891号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (8)

  1. 平均流量孔径が0.06μm超1μm未満であり、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第1の基材と、
    前記第1の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、前記第1の基材の平均流量孔径をxとしたときに下記式(1)を満たす平均流量孔径xを有し、かつ、親水性のポリオレフィン微多孔膜からなる第2の基材と、を備えた、イムノクロマトグラフ用血球分離膜。
    <x<5μm 式(1)
  2. 前記第1の基材に水を滴下した場合、滴下1秒後の表面の接触角が0〜30度である、請求項1に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  3. 前記第2の基材に水を滴下した場合、滴下1秒後の表面の接触角が0〜30度である、請求項1または請求項2に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  4. 前記第1の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mm以上5mm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  5. 前記第2の基材の少なくとも一部に重ねて連結され、親水性繊維系シートからなる第3の基材をさらに備えた、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  6. 前記第3の基材と第2の基材の重なる部分の短手方向の長さが1mm以上5mm以下である、請求項5に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  7. 前記第1の基材の膜厚が1μm以上150μm未満であり、空孔率が50%以上95%未満である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のイムノクロマトグラフ用血球分離膜を含む、イムノクロマトグラフ用ストリップ。
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