JPWO2018158832A1 - 横流電流検出装置、横流電流検出方法、および、回転子 - Google Patents

横流電流検出装置、横流電流検出方法、および、回転子 Download PDF

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Abstract

横電流検出装置は、測定対象の回転子1を内部に挿入可能な固定子冶具2と、固定子巻線5に電圧を印加する電圧源6と、回転子1を回転させる負荷用モータ10とを備え、トルク計9が、固定子冶具2の内部に発生する回転磁界の回転方向に対して回転子1が逆回転しているときに負荷用モータ10の特性値を測定し、判定機13が、トルク計9で測定した特性値が、予め設定された閾値より大きい場合に、回転子1に横流電流が発生していると判定する。

Description

この発明は横流電流検出装置、横流電流検出方法、および、回転子に関し、特に、かご形誘導機の回転子の試験を行うための横流電流検出装置及び横流電流検出方法、および、検出対象の回転子に関するものである。
一般に、電動機、発電機などの回転電機には、回転子が用いられている。回転子は、出荷前に、良品か否かを検出するための適合試験が行われる。適合試験の際に、回転子を回転電機に組み込んだ状態で性能検査を行えば、十分に良否の判定を行うことができる。しかしながら、そのような試験には、時間も手間もかかるため、回転子を全数検査することは、実用上不可能である。
そのため、回転電機に組み込まずに回転子の適合試験を行うための装置が開発されている(例えば特許文献1や特許文献2参照)。
特許文献1および特許文献2に記載の従来の装置においては、試験対象の回転子を固定子に挿入させた状態で、回転子を回転させ、その時のトルクの値、および、固定子に電源を接続した時の固定子の電流値に基づいて、回転子の良品と不良品とを選別する。
実開昭62−42082号公報 特開昭62−290339号公報
特許文献1および特許文献2に記載の従来の試験装置においては、固定子の回転磁界の回転方向と同じ方向の回転である正回転の領域でのみ、回転子のトルクおよび固定子の電気特性を測定している。そのため、当該試験装置における試験においては、横流電流の有無によるトルクの差異が現れにくく、横流電流の発生を明確に検出することができなかった。ここで、横流電流について説明する。例えば、スキュー付きの回転子を持つかご形誘導電動機が通電駆動されている場合に、回転子の2次導体を構成する導体棒において、隣接する導体棒間に電位差が発生する。その電位差により、回転子鉄心を周方向に流れる電流を、横流電流という。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、回転子の横流電流を明確かつ容易に検出することが可能な、回転子、横流電流検出装置、および、横流電流検出方法を得ることを目的としている。
この発明は、固定子鉄心と前記固定子鉄心に巻回された固定子巻線とを有し、測定対象の回転子を内部に挿入可能な固定子冶具と、前記固定子冶具の前記内部に回転磁界を発生させる電圧を前記固定子巻線に印加する電圧源と、前記固定子冶具の前記内部に挿入された状態の前記回転子を回転させる負荷用モータと、前記負荷用モータの特性値を測定する測定機と、前記測定機が測定した前記負荷用モータの特性値に基づいて、前記回転子に横流電流が発生しているか否かを判定する判定機とを備え、前記判定機は、前記回転子の回転方向が前記回転磁界の回転方向と逆向きの逆回転のときに前記測定機で測定した前記負荷用モータの特性値を、予め設定された閾値と比較することで、前記横流電流の発生の有無を判定する、横流電流検出装置である。
この発明によれば、固定子の回転磁界の回転方向と反対方向の回転である逆回転領域で、負荷用モータの特性値を測定して、特性値と閾値とを比較することにより、明確かつ容易に回転子の横流電流を検出することができるという顕著な効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置の変形例の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置に設けられた保持機構支持部の一例の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置に設けられた保持機構支持部の一例の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置に設けられた保持機構支持部の一例の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置に設けられた保持機構支持部の一例の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置における横流電流検出方法の処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置の測定対象の回転子鉄心の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置の測定対象の回転子の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置で検出した横流電流の大小によるトルク特性の違いを示す図である。 この発明の実施の形態1に係る横流電流検出装置で検出した横流電流の大小による効率特性の違いを示す図である。 この発明の実施の形態1および5に係る横流電流が発生する回転子の斜視図である。 この発明の実施の形態1および5に係る横流電流が発生する回転子の二次導体の斜視図である。 回転子の短絡箇所数に起因するトルク特性の違いを示す図である。 基本波と5次逆相高調波によるトルク特性の図である。 この発明の実施の形態2に係る横流電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る横流電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る横流電流検出装置の構成を示す構成図である。
以下、図面を用いて、この発明の実施の形態に係る横流電流検出装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による横流電流検出装置の構成を示す概略図である。測定対象の回転子1は、固定子冶具2の内部に挿入され、固定子冶具2により回転自在に保持されている。回転子1は、回転子鉄心と、回転子鉄心の周囲に設けられた2次導体とから構成されている。回転子1の構成については後述するが、簡単に説明すると、図8に一例を示す回転子1の回転子鉄心31の周囲に、図13に一例を示す2次導体38を設けることで、図9または図12に示すような回転子1が生成される。実施の形態1においては、回転子1として、例えば、かご形誘導機に用いられる普通かご形回転子を例に挙げて説明するが、それに限定されるものではない。実施の形態1に係る横流電流検出装置は、深溝形回転子、二重かご形回転子などの全てのかご形誘導機で使用される回転子全般に適用可能である。
回転子1の回転軸7は、保持機構3を介して、2つの保持機構支持部14に支持されている。保持機構支持部14は、図1においては、2つ設けられているが、2以上であれば任意の個数でよい。保持機構3は、例えば、ボールベアリングまたはすべり軸受けから構成される。あるいは、保持機構3は、回転子1に組付けられているものを用いても良い。
固定子冶具2は、固定子鉄心4と固定子巻線5とから構成されている。固定子鉄心4は、円環状にプレス打抜きされた鉄心板を複数枚積層した積層鋼板から形成されている。固定子巻線5は、固定子鉄心4に巻き回されている。固定子巻線5には、電圧源6が接続される。電圧源6は、例えば三相電圧源から構成される。しかしながら、その場合に限らず、電圧源6は、固定子冶具2の内部に回転磁界が発生するような電圧波形を発生させることが可能な電圧源であれば、いずれの電圧源から構成してもよい。例えば固定子冶具2の固定子巻線5がコンデンサモータの構成になっている場合は、電圧源6は単相交流の電圧源から構成しても良い。
回転子1の回転軸7は、カップリング8とトルク計9とを介して、負荷用モータ10の回転軸11と接続されている。負荷用モータ10は、制御機12に接続されている。制御機12は、負荷用モータ10の速度を制御する。制御機12は、例えば、サーボアンプから構成される。負荷用モータ10には、負荷用モータ10の特性値を測定するための測定機が設置される。図1の例では、当該測定機として、トルク計9が設けられている。トルク計9は、負荷用モータ10のトルクを計測する測定機として機能する。トルク計9には、判定機13が接続されている。トルク計9で計測された負荷用モータ10のトルク値は、判定機13に入力される。
保持機構3は、保持機構支持部14に支持されている。また、固定子冶具2は、固定子冶具支持部15に支持されている。トルク計9は、トルク計支持部16に支持されている。負荷用モータ10は、負荷用モータ支持部17に支持されている。これらの支持部14〜17は、装置基部18に固定されている。横流電流検出装置の配置の方向は、製造ラインに合わせて変更可能である。図1においては、回転軸7,11が水平になるように横流電流検出装置が配置されている。しかしながら、それに限らず、例えば回転軸7,11が垂直になるように横流電流検出装置を配置してもよい。その場合には、支持部14〜17の2つの端部のうち、装置基部18に接合している一端と、自由端となっている他端との間で応力の偏りが生じないように、支持部14〜17の両端を保持するように、装置基部18を2個設置することが可能である。このように、状況に応じて、装置基部18を2個以上設置して、支持部14〜17の少なくとも両端を保持するようにしてもよい。また、回転子1の固定子冶具2内への挿入が容易になるように、図2に示すように、固定子冶具支持部15を、回転軸7の軸方向、すなわち、図1の水平方向に、移動可能にすることもできる。その場合には、装置基部18に対して、固定子冶具支持部15を移動させるための移動装置を設置する必要がある。図2の例においては、ボールねじ19とボールねじ駆動モータ20とから構成された移動装置が設置されている。当該移動装置においては、ボールねじ駆動モータ20がボールねじ19を回転させることで、固定子冶具支持部15を移動させる。なお、移動装置は、図2の例に限定されることはなく、移動装置を、リニアモータ、エアーシリンダー、油圧シリンダー、水圧シリンダーなどから構成するようにしても良い。
次に、保持機構支持部14の構成について説明する。保持機構支持部14は、例えば、1枚の板状部材から構成する。当該板状部材の中央部には、保持機構3が挿入するための孔、すなわち貫通穴が設けられている。あるいは、保持機構支持部14を構成する板状部材を、図3に示すように、孔の位置で上部21と下部22とに分割されている2枚の板から構成するようにしてもよい。その場合には、回転子1を保持機構支持部14に挿入する際に、図3に示すように、上部21を持ち上げることで、上部21を下部22から離間させる。これにより、回転子1が挿入しやすくなる。あるいは、図4に示すように、上部24と下部25とを蝶番23で結合させておき、回転子1を保持機構支持部14に挿入する際に、図4に示すように、蝶番23で上部24を下部25に対して開放する。さらに、保持機構支持部14を構成する板状部材を、図5に示すように、3方向に配置された3つの把持部品26から構成するようにしてもよい。その場合には、回転子1を保持機構支持部14に挿入する際には、把持部品26を3方向外側に広げて、回転子1を挿入しやすくする。また、回転子1の挿入後は、回転子1を3方向から把持部品26で把持する。このように、保持機構支持部14を図3〜図6のいずれかに示した構成とすることで、保持機構支持部14に回転子1を容易に挿入可能な隙間を設けることが可能となる。
図6は、図5の変形例である。上記の図5では、保持機構支持部14を構成する板状部材を3つの把持部品26から構成する例について示した。これに対し、図6においては、保持機構支持部14が、中央部に孔27が設けられた1枚の板状部材と、当該板状部材の孔27に設けられた3つの把持部品26とから構成されている。図6では、3つの把持部品26を外側に広げた状態を示している。この状態においては、3つの把持部品26の先端は、破線で示される内径28に揃っている。このとき、内径28は回転子1の外周面よりも大きく、内径28と回転子1の外周面とは互いに干渉しない。そのため、回転子1を回転軸7の軸方向からも挿入可能となる。これにより、横流電流検出装置を製造ラインへ設置する際の横流電流検出装置の配置の自由度が向上する。
本実施の形態1に係る横流電流検出装置は、以上のように構成されている。回転子1を逆回転させ、その状態で、トルク計9により負荷用モータ10のトルクを計測する。なお、逆回転とは、回転子1の回転方向が、固定子冶具2の内部に発生する回転磁界の回転方向と逆向きの回転のことをいう。そうして得られたトルク値をトルク計9から判定機13に送信する。判定機13では、トルク計9から入力されたトルク値とあらかじめ設定された閾値とを比較し、トルク値が閾値を超えた場合に、回転子1を、横流電流が発生する回転子と判断する。閾値は、横流電流の発生しない回転子と発生する回転子とを作成し、それぞれのトルク値を測って、2つのトルク値の間の範囲内に存在する任意の値とすればよい。
図7に、測定開始から判定終了に至るまでの横流電流検出装置の処理の流れを示すフローチャートを示す。
まず、ステップS1においては、回転子1を、保持機構3を介して保持機構支持部14に取り付けるとともに、固定子冶具2に挿入する。
次に、ステップS2においては、電圧源6から、固定子冶具2の固定子巻線5に対して、固定子冶具2の内部に回転磁界を発生させるような電圧波形を持った電圧を印加する。
次に、ステップS3においては、制御機12が、負荷用モータ10を駆動することで、カップリング8とトルク計9を介して回転子1を回転させる。制御機12は、回転子1が固定子冶具2が発生する回転磁界と同じ速度で回転する無負荷状態、すなわち、滑りsが、s=0の状態から、逆回転すなわちs>1の状態になるまで、負荷用モータ10で回転子1の回転速度を変化させていく。
ステップS4においては、カップリング8を介して回転子1と負荷用モータ10とに接続されたトルク計9を用いて、逆回転の状態の負荷用モータ10のトルクを測定する。
なお、ステップS3とステップS4との順番は入れ替えても良い。その場合には、回転子1が、固定子冶具2が発生する回転磁界と同じ速度で回転する無負荷状態、すなわち、滑りsがs=0の状態から、負荷用モータ10のトルクの測定を開始し、逆回転すなわちs>1の状態になるまで、負荷用モータ10で回転子1の回転速度を変化させて、負荷用モータ10のトルクを測定する。こうすることで、正回転すなわち0<s≦1の時の測定結果および逆回転すなわちs>1の時の両方の測定結果が得られる。そうして得られた正回転の時の測定結果と正回転用閾値とを比較して、正回転用閾値との差異が予め定めた割合より大きい場合に、回転子1が不良品であると検出することができる。なお、ここで、正回転用閾値について説明する。ダイカストで問題なく適正に形成された2次導体38を有する回転子1を用いて、負荷用モータ10のトルクを予め測定して、当該測定結果を正回転用閾値として記憶しておく。こうして、測定対象の回転子を正回転させたときの測定結果と正回転用閾値とを比較することで、回転子1が良品か不良品かを検出することができる。この場合の不良品とは、例えば、回転子1の2次導体38に鬆が入って二次抵抗が設計値よりも高くなっている場合、あるいは、回転子1の2次導体38を構成する導体棒33が切れてゲルゲス現象が発生している場合などが挙げられる。なお、上記の方法では、逆回転の時のトルクを測定して横流電流の発生を検出する前に、回転子1の2次導体の不良を検出することも可能となる。なお、正回転用閾値との差異に対して予め定めておく上記割合は、良品として許容できる任意の値を設定すればよい。
次に、ステップS5においては、逆回転の時のトルク計9の測定結果を判定機13に取り込み、測定結果のトルクと予め設定された逆回転用閾値とを比較する。測定結果のトルクが逆回転用閾値以下の場合はステップS6に進み、測定結果のトルクが逆回転用閾値より大きい場合はステップS7に進む。
ステップS6では、測定結果のトルクが逆回転用閾値以下であるため、横流電流無しと判断する。
ステップS7では、測定結果のトルクが逆回転用閾値より大きいため、横流電流有りと判断する。
横流電流の検出において、逆回転時の電気特性の測定が有用な事を確認するため、以下に実験結果を示す。図8に、今回の実験で使用した回転子1の回転子鉄心31の斜視図を示す。ここでは、回転子1として、かご形回転子を例に挙げて説明する。回転子鉄心31は、電磁鋼板を円環状にプレス打抜きした鉄心板を複数枚積層した積層鋼板から構成されている。回転子鉄心31の外周部に、アルミニウムをダイカストして作成した2次導体38を設けることで、回転子1が形成される。そうして形成された回転子1の斜視図を図9に示す。図9に示すように、回転子1においては、回転子鉄心31の上端部および下端部に短絡環32が設けられ、回転子鉄心31の外周部に、複数の導体棒33から構成された2次導体38が設けられている。図9の状態の回転子1を、500℃まで加熱して冷却する熱処理を、計2回施した。熱処理前と熱処理後に滑りとトルクの関係を測定した結果を図10に示す。図10において、横軸は、測定対象の回転子1の滑りを表わし、縦軸は、トルク計9で測定されたトルクを示す。また、図10において、プロット「×」が、熱処理をする前の“横流電流 大”の回転子の測定結果を示し、プロット「〇」が、熱処理をした“横流電流 小”の回転子の測定結果を示す。また、ここで、滑りは、下記の式(1)で表される。
滑り=((固定子の回転磁界の回転速度)−(回転子の回転速度))
/(固定子の回転磁界の回転速度) (1)
図10のグラフから、熱処理をした“横流電流 小”の回転子は、熱処理をする前の“横流電流 大”の回転子よりも、逆回転時のトルクが低下していることが分かる。これは、2次導体38を構成するアルミニウムと回転子鉄心31を構成する電磁鋼板との熱膨張率の違いにより、熱処理によって加熱された2次導体38と回転子鉄心31との導通が切断されて、横流電流が小さくなったためと考えられる。
また、図11に、滑りと効率との関係を示す。図11において、横軸は、測定対象の回転子1の滑りを表わし、縦軸は、効率を示す。また、プロット「×」が、熱処理をする前の“横流電流 大”の回転子の測定結果を示し、プロット「〇」が、熱処理をした“横流電流 小”の回転子の測定結果を示す。図11における滑りs=1.3の時には、熱処理ありの“横流電流 小”の回転子の場合の効率は、熱処理なしの“横流電流 大”の回転子の場合の効率を4.3%上回る。上記の実験結果から、熱処理を2回施した“横流電流 小”の回転子のトルク値を横流電流無しの場合とし、熱処理なしの“横流電流 大”の回転子のトルク値を横流電流有りの場合として、2つのトルク値の間の範囲内に存在する任意の値を逆回転用閾値とすれば、測定対象の回転子が横流電流有りか無しかを判定することができる。
また、今回の実験において、図9に示す回転子の他に、2次導体38の隣接する導体棒33間を強制的に短絡した回転子を2種類作成した。1つ目は、導体棒33の軸方向の中央部において、隣接する導体棒33間を一周短絡させた回転子(以下、回転子1Aとする)、2つ目は、導体棒33の軸方向の一方の端部から全長の1/3の部分と2/3の部分の合計2箇所において、隣接する導体棒33間を一周短絡させた回転子(以下、回転子1Bとする)とした。軸方向の中央部において短絡させた回転子1Aの斜視図を図12に示す。また、回転子1Aの2次導体の形状を、図13に示す。図13の拡大図に示されるように、隣接する導体棒33間に、短絡部34が接続されている。短絡部34は、導体棒33と同じ材料から形成すればよい。また、短絡部34は、導体棒33と同時に、ダイカストにより構成すればよい。図12および図13に示されるように、短絡部34が回転子1Aの全周に配置されている。なお、回転子1Bでも同様に、短絡部34が回転子1Bの全周に配置されている。但し、回転子1Bでは、短絡部34が、導体棒33の全長の1/3の部分と2/3の部分の合計2箇所に設けられている。
回転子1Aおよび回転子1Bに、上記と同様の熱処理をそれぞれ2回施し、逆回転時のトルク値をそれぞれ測定し、それらのトルク値と図9に示す短絡部の無い回転子1のトルク値とを比較した結果を図14に示す。図14において、短絡部無しの回転子1を“横流電流 小”とし、軸方向中央部を一周短絡させた回転子1Aを“横流電流 中”とし、軸方向2箇所を一周短絡させた回転子1Bを“横流電流 大”とした。図14において、横軸は、測定対象の誘導機の滑りを表わし、縦軸は、トルク計で測定されたトルクを示す。また、プロット「×」が、2つの短絡部を有し、熱処理をした“横流電流 大”の回転子1Bの測定結果を示し、プロット「△」が、1つの短絡部を有し、熱処理をした“横流電流 中”の回転子1Aの測定結果を示し、プロット「〇」が、短絡部が無く、熱処理をした“横流電流 小”の回転子1の測定結果を示す。図14から、短絡部34を設けた回転子1A,1Bの逆回転時のトルクが上昇しており、横流電流が多いほど逆回転時のトルクが大きくなることが分かる。“横流電流 大”の回転子1Bの場合の滑りs=1.3のトルクは、“横流電流 小”の回転子1の場合の滑りs=1.3のトルクに対して約51%増加する。一方、滑りs=0.25の時には、“横流電流 大”の回転子1Bの場合のトルクは、“横流電流 小”の回転子1の場合のトルクに対して約4.1%減少する。
以上の実験により、正回転時のトルクの減少割合に比べて、逆回転時のトルクの増加割合が約12.4倍大きくなるため、横流電流を逆回転時のトルク値で検査することの妥当性が確認できる。
なお、上記の現象は物理的に以下のように説明できる。まず、横流電流の発生しない回転子を考える。回転子1が、スキューされた複数の導体棒33を有すると、空間的に分布する高調波磁束により、それらの導体棒33に生じる誘起電圧が打ち消される。例えば、電気角72°のスキューでは、空間5次高調波磁束から生じる誘起電圧を打ち消すことができる。これにより、空間5次高調波磁束が原因で発生する高調波損失、電磁振動・電磁騒音、後述する非同期高調波トルクなどの発生を低減することができる。実際の回転電機では、固定子の起磁力高調波により基本波以外の高調波も発生する。例えば、3相交流が通電される固定子では、基本波の他に、基本波の5倍の空間分布で基本波とは逆方向に回転する空間5次逆相高調波が発生する。また、基本波の7倍の空間分布で基本波と同じ方向に回転する空間7次正相高調波も発生する。ここで、空間5次逆相高調波に着目すれば、5次逆相高調波に対する同期回転速度は、基本波に対する滑りs=1.2の回転速度となる。
図15に、滑りとトルクの関係の概念図を示す。図15において、実線35が基本波のトルクカーブであり、点線36が5次逆相高調波のトルクカーブである。この5次逆相高調波が発生させるトルクを高調波非同期トルクと呼ぶ。一般的に回転子のスキューで空間高調波が発生させる二次電流が小さくなるため、高調波非同期トルクは基本波のトルクよりも小さくなる。しかし、回転子の回転子鉄心31と2次導体38が導通すると、導体棒33の方向だけでなく周方向にも電流が流れるようになるため、高調波に対するスキューの効果が減じられる。すると、大きな高調波非同期トルクが発生することになる。ここで、空間5次逆相高調波に着目すれば、図12の短絡部34に5次逆相高調波磁束の誘起電圧が誘導され、横流電流が流れることになる。この横流電流は、比較的低抵抗の2次導体だけでなく、高抵抗の積層鋼板、および、微小断面の導通部にも流れるため、抵抗が高くなる。基本波に対する滑りsが1.2より大きくなると、空間5次逆相高調波に対して二次抵抗が高い特性となるため、図10のように滑りs>1.2の領域で、常に大きなトルクが発生することになる。また、短絡部34に加わる基本波の誘起電圧も滑りが大きくなると、横流電流により見かけ上スキューが小さくなるだけでなく、2次抵抗が高くなると見なせることから、トルクが大きくなる。このため、0<s<1.2の領域では、5次高調波と基本波に対する効果が相殺されて、トルクの変化が少なくなる。
上記の横流電流の検出処理は、回転子の温度上昇に注意して実施する必要がある。前記の通り、2次導体38を構成するアルミニウムと回転子鉄心31を構成する電磁鋼板との熱膨張率は異なるため、回転子1の温度変化に伴って2次導体38と回転子鉄心31との接触状況が変化する。一方、回転電機の逆回転時には、大きな2次銅損が発生することが知られており、特に横流電流が流れる部分は接触抵抗が存在するため、損失が大きい。横流電流による損失で横流電流発生部分の温度が上昇し、2次導体38と回転子鉄心31との接触状況が一時的に変わってしまうために、横流電流発生状況が変化してしまう恐れがある。この課題に対処するためには、回転子1の温度が上昇しないように、電圧源6から固定子冶具2に印加する電圧を低くすれば良い。その理由は、印加電圧を下げると、回転子1で発生する2次銅損も低下するためである。また、電圧を印加する時間も短くして、回転子1の温度が上昇する前に測定することもできる。更に、固定子冶具2への電圧印加前に、予め回転子1を既定の回転数で逆回転させて、回転速度に達した後に電圧を印加すれば、電圧の印加時間は最低限に抑えられる。図15では、滑り1.3付近のトルクに最も大きな差が出ているため、この逆回転トルクが最大となる回転数だけで運転してその回転数におけるトルクを測定しても判定することができる。固定子冶具2に印加する電圧値や印加時間の決定は、横流電流が発生する回転子1の逆回転試験を実施して、横流電流が発生しない回転子1の定格回転数での予め定められた温度以下となるようにすればよい。温度は定格回転数での回転子1の表面の温度を直接測って決定してもよいし、あるいは、固定子冶具2のコイル温度上昇許容値または軸受温度上昇許容値で定められる温度に決定しても良い。
以上のように、本実施の形態1によれば、判定機13が、回転子1が逆回転しているときに測定機で測定した負荷用モータ10の特性値を閾値と比較することで、回転子1の横流電流の発生の有無を判定する。このように、逆回転領域で、負荷用モータ10の特性値を測定することにより、明確かつ容易に回転子1の横流電流を検出することができる。
さらに、実施の形態1において、回転子1を逆回転させて回転子1の回転速度が予め設定された回転速度に達した時点以降に、電圧源6から固定子巻線5に印加される電圧の電圧値および印加時間は、回転子1の温度が予め定められた温度以下となるように設定することが望ましい。その場合には、温度上昇が一定以下となることにより、回転子1の2次導体38と回転子鉄心31との接触状況を定格運転時と等しくすることができる。
実施の形態2.
図16は、この発明の実施の形態2に係る横流電流検出装置の構成を示す概略図である。図16に示すように、実施の形態2では、上記の実施の形態1のトルク計9の代わりに、負荷用モータ10と制御機12との間の電線に電流計29が設置されている。電流計29には、判定機13が接続されている。
実施の形態2においては、電流計29が、負荷用モータ10の特性値を測定するための測定機を構成している。電流計29は、負荷用モータ10に流れる総電流を計測する測定機として機能する。電流計29で測定された電流値は、判定機13に入力される。
なお、図16においては、図1に示したトルク計9を設けていないため、トルク計支持部16も設けられていない。また、図1においては、回転軸7と回転軸11との間にトルク計9が設けられていたため、カップリング8が2つ必要であったが、図16においては、カップリング8は1つだけで良い。
他の構成については、図1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
実施の形態2では、負荷用モータ10を永久磁石モータとする。また、負荷用モータ10の制御方式を、d軸電流Idを常に0に保つ「Id=0制御」とすると、負荷用モータ10の総電流は、負荷用モータ10のトルクに比例するため、総電流を電流計29で測定し、総電流に対して予め設定した閾値と、測定した総電流とを判定機13で比較することにより、回転子1が不良品か否かを検出することができる。
また、総電流はトルクに比例するため、判定機13で容易に総電流からトルクを算定することができる。そのため、判定機13で算出されるトルクに対して予め閾値を設けておき、当該閾値と算出されるトルクとの比較により、上記の実施の形態1と同様に、横流電流の有無を判定することができる。
実施の形態2では、上記の実施の形態1と異なり、可動部を持つトルク計9を使用しないことにより、量産ラインでの耐久性・メンテナンス性が向上する。
なお、実施の形態2において、負荷用モータ10のトルクが大きくなって、回転子鉄心31が磁気飽和してくると、総電流とトルクとの比例関係が成り立たなくなるため、負荷用モータ10は、総電流とトルクとの比例関係が成り立つ領域でのみ使用しなければならない。そのため、負荷用モータ10の定格トルクは、横流電流検出装置で扱うトルクに比べて、十分大きなものにする。また、固定子冶具2に印加する電圧を負荷用モータ10の定格トルクに合わせて調整しても良い。
以上のように、実施の形態2においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、実施の形態2では、可動部を持つトルク計9を使用しないことにより、量産ラインでの耐久性・メンテナンス性が向上する。
実施の形態3.
図17は、この発明の実施の形態3による横流電流検出装置の構成を示す概略図である。上記の実施の形態2の電流計29の代わりに、電力計30が設置されている。他の構成については、上記の実施の形態2と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
実施の形態3においては、電力計30が、負荷用モータ10の特性値を測定するための測定機を構成している。電力計30は、負荷用モータ10への入力電力を計測する測定機として機能する。電力計30で測定された入力電力の値は、判定機13に入力される。
実施の形態3では、実施の形態2と同様に、負荷用モータ10を永久磁石モータとしている。永久磁石モータの損失、例えば機械損、銅損、鉄損が入力電力に比べて十分小さい場合、入力電力を1秒あたりの回転数で除した値がトルクとなるため、同一回転数での入力電力はトルクに比例する。そのため、入力電力を電力計30で測定し、入力電力に対して予め設定した閾値と、測定した入力電力とを判定機13で比較することにより、回転子1が不良品か否かを検出することができる。
また、入力電力はトルクに比例するため、判定機13で、容易に、入力電力からトルクを算定できる。そのため、判定機13で算出されるトルクに対して予め閾値を設けておき、当該閾値と算出されるトルクとの比較により、上記の実施の形態1と同様に、横流電流の有無を判定することができる。
実施の形態3では、上記の実施の形態1と異なり、可動部を持つトルク計9を使用しないことにより、量産ラインでの耐久性・メンテナンス性が向上する。
負荷用モータ10の定格トルクに比べて、検出中のトルクが大きくなると、銅損や鉄損が増加して誤差が生じる。そのため、実施の形態3においても、実施の形態2と同じく、負荷用モータ10の定格トルクは、横流電流検出装置で扱うトルクに比べて十分大きなものにする。また、電圧源6から固定子冶具2に印加する電圧を負荷用モータ10の定格トルクに合わせて調整しても良い。
以上のように、実施の形態3においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。また、実施の形態3では、可動部を持つトルク計9を使用しないことにより、量産ラインでの耐久性・メンテナンス性が向上する。
実施の形態4.
図18は、この発明の実施の形態4に係る横流電流検出装置の構成を示す概略図である。実施の形態4においては、上記の実施の形態2の電流計29の代わりに、負荷角計測器37が設置されている。他の構成については、上記の実施の形態2と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
実施の形態4においては、負荷角計測器37が、負荷用モータ10の特性値を測定するための測定機を構成している。負荷角計測器37は、誘起電圧と端子電圧の位相差である負荷角を計算する。負荷角計測器37で求められた負荷角は、判定機13に入力される。
実施の形態4では、負荷用モータ10をPMモータとしている。このとき、負荷角δは、誘起電圧Eと端子電圧Vと1次リアクタンス電圧I×Xsとに基づいて、下記の式(2)により計算できる。
Figure 2018158832
1次リアクタンスXsは、あらかじめ測定した値を用いる。また、誘起電圧EはPMモータの逆起電力定数と角速度から算出することができる。PMモータへの入力電流Iは、負荷角を計算する負荷角計測器37に内蔵した電流計で測定すればよい。
同一回転数の場合、トルクが増加すると負荷角も増加する。従って、負荷角に対して閾値を予め設けて、求めた負荷角と閾値とを比較することで、横流電流の有無を判定機13で判定することができる。
また、負荷用モータ10が3相のPMモータの場合、負荷用モータ10の出力Pは、誘起電圧Eと端子電圧Vと1次リアクタンスXsと負荷角δとに基づいて、以下の式(3)により計算することができる。
Figure 2018158832
さらに、出力Pを1秒あたりの回転数で除算することで、負荷用モータ10のトルクを求めることもできる。
このように、判定機13で容易に負荷用モータ10の出力Pおよびトルクを算定できるため、算出した出力Pやトルクに対して予め閾値を設けておくことで、回転子1の横流電流の有無を容易に判定することもできる。
この場合、負荷用モータ10の銅損の影響を受けにくいため、正確に出力やトルクを求めることができ、高精度に横流電流の検出をすることができる。
以上のように、実施の形態4においても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態4では、可動部を持つトルク計9を使用しないことにより、量産ラインでの耐久性・メンテナンス性が向上する。さらに、実施の形態4では、判定機13で、負荷角計測器37で測定した負荷角を用いて負荷用モータ10の出力およびトルクを算定するようにしたので、銅損による誤差が小さくなり、高精度に横流電流の測定を行うことができる。
実施の形態5.
上記の実施の形態1〜4に係る横流電流検出装置を用いて、図10または図14に示される測定結果に基づいて、逆回転時にトルクが大きくなる回転子を選別することもできる。例えば、逆回転時にトルクを大きくするために、図12及び図13に示す回転子1Aを作成すれば、正回転時の最大トルクよりも、逆回転時の最大トルクが大きくなる。逆回転時には、トルクは回転方向と逆向きに、すなわち制動力を発生することから、回転電機の逆転防止に有用である。例えば、風圧がかかっているファン、気圧、水圧、または、油圧等が加わっているポンプ、コンプレッサーなどの逆回転防止、そして、エレベーター、エスカレータ等の自重および利用者またはつり合い錘の重量によるずり落ちまたはずり上がりの防止、電車および自動車の坂道発進時の後退防止、ホイストおよびクレーンの逆回転防止、船のスクリューの逆回転防止等に用いることができる。
以上のように、実施の形態1〜4で示した回転子1を、滑りが1.2より大きいとき、すなわち、逆回転のときの負荷用モータ10のトルクが、滑りが1より小さいとき、すなわち、正回転のときの最大トルクよりも大きくなるように構成すれば、逆回転領域で、回転方向と逆向きのトルクを発生させることにより、回転電機の逆転防止の効果を持つことができる。
1 回転子、2 固定子冶具、3 保持機構、4 固定子鉄心、5 固定子巻線、6 電圧源、7 回転軸、8 カップリング、9 トルク計、10 負荷用モータ、11 回転軸、12 制御機、13 判定機、14 保持機構支持部、15 固定子冶具支持部、16 トルク計支持部、17 負荷用モータ支持部、18 装置基部、19 ボールねじ、20 ボールねじ駆動モータ、29 電流計、30 電力計、31 回転子鉄心、32 短絡環、33 導体棒、34 短絡部、37 負荷角計測器。

Claims (9)

  1. 固定子鉄心と前記固定子鉄心に巻回された固定子巻線とを有し、測定対象の回転子を内部に挿入可能な固定子冶具と、
    前記固定子冶具の前記内部に回転磁界を発生させる電圧を前記固定子巻線に印加する電圧源と、
    前記固定子冶具の前記内部に挿入された状態の前記回転子を回転させる負荷用モータと、
    前記負荷用モータの特性値を測定する測定機と、
    前記測定機が測定した前記負荷用モータの特性値に基づいて、前記回転子に横流電流が発生しているか否かを判定する判定機と
    を備え、
    前記判定機は、前記回転子の回転方向が前記回転磁界の回転方向と逆向きの逆回転のときに前記測定機で測定した前記負荷用モータの特性値を、予め設定された閾値と比較することで、前記横流電流の発生の有無を判定する、
    横流電流検出装置。
  2. 前記測定機は、前記負荷用モータのトルクを検出するトルク計から構成される、
    請求項1に記載の横流電流検出装置。
  3. 前記測定機は、前記負荷用モータに流れる電流を測定する電流計から構成される、
    請求項1に記載の横流電流検出装置。
  4. 前記測定機は、前記負荷用モータへ入力される電力を測定する電力計から構成される、
    請求項1に記載の横流電流検出装置。
  5. 前記測定機は、前記負荷用モータの誘起電圧と端子電圧との位相差である負荷角を測定する負荷角計測器から構成される、
    請求項1に記載の横流電流検出装置。
  6. 前記回転子を逆回転させて前記回転子の回転速度が予め設定された回転速度に達した時点以降に、前記電圧源から前記固定子巻線に印加される電圧の電圧値および印加時間は、前記回転子の温度が予め定められた温度以下となるように設定される、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の横流電流検出装置。
  7. 前記回転子は、前記逆回転のときの前記負荷用モータのトルクが、前記回転子の回転方向が前記回転磁界の回転方向と同じ正回転のときの最大トルクよりも大きくなるように構成されている、
    請求項1から6までのいずれか1項に記載の横流電流検出装置。
  8. 測定対象の回転子を固定子冶具の内部に挿入するステップと、
    前記固定子冶具の前記内部に回転磁界を発生させる電圧を、前記固定子冶具に印加するステップと、
    前記回転子を負荷用モータで回転させるステップと、
    前記負荷用モータの特性値を測定するステップと、
    前記回転子の回転方向が前記回転磁界の回転方向と逆向きの状態において測定した前記負荷用モータの前記特性値を予め設定された閾値と比較することで、前記回転子に横流電流が発生しているか否かを判定するステップと
    を備えた、横流電流検出方法。
  9. 回転電機の固定子の内部に挿入されて用いられる回転子であって、
    前記回転子の回転方向が前記固定子の内部に発生する回転磁界の回転方向と逆向きの逆回転のときの前記回転電機のトルクが、前記回転子の回転方向が前記回転磁界の回転方向と同じ正回転のときの前記回転電機の最大トルクよりも大きくなるように構成されている、回転子。
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