JPWO2018100810A1 - 鍛造クランク軸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

製造方法は、予備成形工程と、成形工程と、仕上げ鍛造工程とを含む。予備成形工程では、中間荒地(24)をビレットから形成する。成形工程では、中間荒地(24)の複数の粗ジャーナル部(24j)のそれぞれを一対の保持型(60)によって鉛直方向に圧下して保持した状態で、保持型(60)の圧下方向および中間荒地(24)の軸方向とは垂直な方向に粗ピン部(24p)を偏心させるとともに中間荒地(24)の軸方向に中間荒地(24)を圧下する。仕上げ鍛造工程では、粗ピン部(24p)の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された最終荒地(25)を、一対のプレス型を用いて鉛直方向に圧下することによって、複数のジャーナル部(J)、複数のピン部(P)、および複数のクランクアーム部(A)を含む仕上げ鍛造材(26)を形成する。これにより、鍛造クランク軸に疵が発生するのをより低減できる。

Description

本発明は、クランク軸を製造する方法に関し、特に、熱間鍛造によりクランク軸を製造する方法に関する。
自動車、自動二輪車、農業機械または船舶等のレシプロエンジンにおいて、ピストンの往復運動を回転運動に変換して動力を取り出すには、クランク軸が不可欠である。クランク軸は、型鍛造または鋳造によって製造できる。特に、高強度と高剛性がクランク軸に要求される場合、型鍛造によって製造されたクランク軸(以下、「鍛造クランク軸」ともいう)が多用される。
図1Aおよび図1Bは、一般的な鍛造クランク軸の形状例を示す模式図である。そのうちの図1Aは全体図、図1BはIB−IB断面図である。図1Bでは、クランク軸の形状の理解を容易にするため、一つのクランクアーム部A7と、そのクランクアーム部A7と一体のカウンターウエイト部W7と、クランクアーム部A7と繋がるピン部P4およびジャーナル部J4とを抽出して示す。
図1Aおよび図1Bに例示するクランク軸11は、4気筒エンジンに搭載され、4気筒−8枚カウンターウエイトのクランク軸である。そのクランク軸11は、5つのジャーナル部J1〜J5、4つのピン部P1〜P4、フロント部Fr、フランジ部Fl、および、8枚のクランクアーム部(以下、「アーム部」ともいう)A1〜A8から構成される。アーム部A1〜A8は、ジャーナル部J1〜J5とピン部P1〜P4をそれぞれつなぐ。また、8枚(全部)のアーム部A1〜A8は、カウンターウエイト部(以下、「ウエイト部」ともいう)W1〜W8を一体で有する。クランク軸11の軸方向の前端にはフロント部Frが設けられ、後端にはフランジ部Flが設けられる。フロント部Frは、先頭の第1ジャーナル部J1とつながり、フランジ部Flは、最後尾の第5ジャーナル部J5とつながる。
以下では、ジャーナル部J1〜J5、ピン部P1〜P4、アーム部A1〜A8およびウエイト部W1〜W8のそれぞれを総称するとき、その符号は、ジャーナル部で「J」、ピン部で「P」、アーム部で「A」、ウエイト部で「W」とも記す。また、アーム部Aおよびそのアーム部Aと一体のウエイト部Wをまとめて「ウェブ」ともいう。
ピン部の先端であるピントップPTは、図1Bに示すように、ピン部P4のうちでジャーナル部J4の中心から最も遠い部位である。
このような形状の鍛造クランク軸は、一般に、ビレットを原材料とする。そのビレットでは、ビレット長手方向に垂直な断面、すなわち横断面が丸形または角形であり、断面積が全長にわたって一定である。以下、ビレットや荒地の長手方向、クランク軸の軸方向に垂直な断面を「横断面」、平行な断面を「縦断面」という。また、横断面の断面積を単に「断面積」という。鍛造クランク軸の製造では、予備成形工程、型鍛造工程およびバリ抜き工程がその順に設けられる。また、必要に応じ、整形工程がバリ抜き工程の後に設けられる。通常、予備成形工程は、ロール成形と曲げ打ちの各工程を含み、型鍛造工程は、荒打ちと仕上げ打ちの各工程を含む。
図2A〜図2Fは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程を説明するための模式図である。そのうちの図2Aはビレット、図2Bはロール荒地、図2Cは曲げ荒地、図2Dは荒鍛造材、図2Eは仕上げ鍛造材、図2Fは鍛造クランク軸をそれぞれ示す。図2A〜図2Fは、図1Aおよび図1Bに示す形状のクランク軸の製造工程を示す。
図2A〜図2Fに示す製造方法では、以下のようにして鍛造クランク軸11が製造される。まず、図2Aに示すような所定の長さのビレット12を加熱炉によって加熱した後、予備成形工程でロール成形および曲げ打ちをその順に行う。ロール成形では、例えば孔型ロールを用いてビレット12を圧延して絞る。これにより、ビレット12の体積を軸方向に配分し、中間素材であるロール荒地13を得る(図2B参照)。次に、曲げ打ちでは、ロール荒地13を軸方向と垂直な方向から部分的に圧下する。これにより、ロール荒地13の体積を配分し、更なる中間素材である曲げ荒地14を得る(図2C参照)。
続いて、荒打ち工程では、曲げ荒地14を上下に一対の金型を用いて鍛造することにより、荒鍛造材15を得る(図2D参照)。その荒鍛造材15には、クランク軸(最終製品)のおおよその形状が造形される。さらに、仕上げ打ち工程では、荒鍛造材15を上下に一対の金型を用いて鍛造することにより、仕上げ鍛造材16を得る(図2E参照)。その仕上げ鍛造材16には、最終製品のクランク軸と合致する形状が造形される。これら荒打ちおよび仕上げ打ちのとき、互いに対向する金型の型割面の間から余材が流出することにより、バリBが形成される。このため、荒鍛造材15および仕上げ鍛造材16は、いずれも、周囲にバリBが大きく付いている。
バリ抜き工程では、例えば、バリ付きの仕上げ鍛造材16を一対の金型によって挟んで保持した状態で、刃物型によってバリBを打ち抜く。これにより、仕上げ鍛造材16からバリBが除去され、バリ無し鍛造材が得られる。そのバリ無し鍛造材は、図2Fに示す鍛造クランク軸11とほぼ同じ形状である。
整形工程では、バリ無し鍛造材の要所を上下から金型でわずかに圧下し、バリ無し鍛造材を最終製品の寸法形状に矯正する。ここで、バリ無し鍛造材の要所は、例えば、ジャーナル部J、ピン部P、フロント部Fr、フランジ部Flなどといった軸部、さらにはアーム部Aおよびウエイト部Wである。こうして、鍛造クランク軸11が製造される。
図2A〜図2Fに示す製造工程は、図1Aおよび図1Bに示す4気筒−8枚カウンターウエイトのクランク軸に限らず、様々なクランク軸に適用できる。例えば、4気筒−4枚カウンターウエイトのクランク軸にも適用できる。
4気筒−4枚カウンターウエイトのクランク軸の場合、8枚のアーム部A1〜A8のうち、一部のアーム部がウエイト部Wを一体で有する。例えば先頭の第1アーム部A1、最後尾の第8アーム部A8および中央の2枚のアーム部(第4アーム部A4、第5アーム部A5)がウエイト部Wを一体で有する。また、残りのアーム部、具体的には、第2、第3、第6および第7のアーム部(A2、A3、A6、A7)は、ウエイト部を有さず、その形状が長円状となる。
その他に、3気筒エンジン、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、8気筒エンジン等に搭載されるクランク軸であっても、製造工程は同様である。なお、ピン部の配置角度の調整が必要な場合は、バリ抜き工程の後に、ねじり工程が追加される。
鍛造クランク軸の製造に関する技術は、従来から提案されている。例えば、国際公開第2014/038183号(特許文献1)の図3および図4には、ジャーナル部となる粗ジャーナル部を挟み込んで保持する固定ジャーナル型と、ピン部となる粗ピン部を偏心させるピン型とを含む装置が開示されている。この装置では、固定ジャーナル型とピン型の移動方向が同じである。
特開2000−94087号公報(特許文献2)には、荒打ち加工および仕上げ打ち加工による型鍛造によってクランク軸を製造する方法が開示されている。この方法では、荒打ち加工において、ピン部のピン側の外周にはバリを形成しない。
特開2012−161819号公報(特許文献3)には、ジャーナル部となる部位を保持するジャーナル保持型と、ピン部となる部位を保持するピン部保持型とを含む装置が開示されている。ピン部保持型は、軸方向スライドと、径方向スライドとを含む。そのため、ピン保持型は、金型の圧下方向および素材の軸方向に移動可能である。
国際公開第2014/038183号 特開2000−94087号公報 特開2012−161819号公報
上述したように、仕上げ打ち工程では、荒鍛造材を上下に一対の金型を用いて鍛造する。このとき、金型と対向する位置に荒鍛造材のバリが存在すると、バリの部分が疵となる恐れがある。また、仕上げ打ち工程において荒鍛造材をプレス装置にセットする際に、荒鍛造材の配置が安定しないと、疵などの不良が発生しやすくなる。以上のような状況から、疵の発生をより低減できる新たな製造方法が求められていた。
本発明の目的の1つは、疵の発生をより低減できる鍛造クランク軸の製造方法を提供することである。
本発明の一実施形態による鍛造クランク軸の製造方法は、回転中心となる複数のジャーナル部と、ジャーナル部に対して偏心している複数のピン部と、複数のピン部と複数のジャーナル部とをつなぐ複数のクランクアーム部と、を備える鍛造クランク軸の製造方法である。複数のクランクアーム部の少なくとも1つはカウンターウエイト部を含む。製造方法は、
複数のジャーナル部となる複数の粗ジャーナル部と、複数のピン部となる複数の粗ピン部と、複数のクランクアーム部となる複数の第1粗クランクアーム部と、を含む中間荒地をビレットから形成する予備成形工程と、
中間荒地の複数の粗ジャーナル部のそれぞれを一対の保持型によって鉛直方向に圧下して保持した状態で、保持型の圧下方向および中間荒地の軸方向とは垂直な方向に粗ピン部を偏心させるとともに中間荒地の軸方向に中間荒地を圧下することによって、第1粗クランクアーム部よりもクランクアーム部の形状に近い第2粗クランクアーム部を含む最終荒地を形成する成形工程と、
粗ピン部の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された最終荒地を、一対のプレス型を用いて鉛直方向に圧下することによって、複数のジャーナル部、複数のピン部、および複数のクランクアーム部を含む仕上げ鍛造材を形成する仕上げ鍛造工程と、を含む。
本発明の鍛造クランク軸の製造方法によれば、疵の発生をより低減できる。
図1Aは、一般的な鍛造クランク軸の全体形状の一例を示す模式図である。 図1Bは、図1AのIB−IB断面図である。 図2Aは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程で用いられるビレットを示す模式図である。 図2Bは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程におけるロール荒地を示す模式図である。 図2Cは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程における曲げ荒地を示す模式図である。 図2Dは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程における荒鍛造材を示す模式図である。 図2Eは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程における仕上げ鍛造材を示す模式図である。 図2Fは、従来の一般的な鍛造クランク軸の製造工程における鍛造クランク軸を示す模式図である。 図3Aは、本実施形態の製造方法に用いられるビレットの一例を示す模式図である。 図3Bは、本実施形態の製造方法で製造される初期荒地の一例を示す模式図である。 図3Cは、本実施形態の製造方法で製造される中間荒地の一例を示す模式図である。 図3Dは、本実施形態の製造方法で製造される最終荒地の一例を示す模式図である。 図3Eは、本実施形態の製造方法で製造される仕上げ鍛造材の一例を示す模式図である。 図3Fは、本実施形態の製造方法で製造される鍛造クランク軸の一例を示す模式図である。 図4Aは、予備成形工程の一工程の一例における圧下前を模式的に示す縦断面図である。 図4Bは、予備成形工程の一工程の一例における圧下終了時を模式的に示す縦断面図である。 図5Aは、予備成形工程の他の工程の一例における圧下開始時を模式的に示す縦断面図である。 図5Bは、予備成形工程の他の工程の一例における圧下終了時を模式的に示す縦断面図である。 図6Aは、成形工程の一例の開始前の状態を模式的に示す縦断面図である。 図6Bは、成形工程の一例の途中の状態を模式的に示す縦断面図である。 図6Cは、成形工程の一例の終了時の状態を模式的に示す縦断面図である。 図7Aは、成形工程の一例の開始前の状態を模式的に示す水平方向の断面の上面図である。 図7Bは、成形工程の一例の終了時の状態を模式的に示す水平方向の断面の上面図である。 図8Aは、成形工程の一例の開始前の状態におけるジャーナル部およびその近傍の固定保持型を示す図である。 図8Bは、成形工程の一例の終了時の状態におけるジャーナル部およびその近傍の固定保持型を示す図である。 図9Aは、成形工程の一例の開始前の状態における粗ピン部およびその近傍のピン偏心型を示す図である。 図9Bは、成形工程の一例の終了時の状態における粗ピン部およびその近傍のピン偏心型を示す図である。 図10Aは、成形工程の一例の開始前の状態における第1粗アーム部およびその近傍の固定保持型を示す図である。 図10Bは、成形工程の一例の終了時の状態における第2粗アーム部およびその近傍の固定保持型を示す図である。 図11は、成形工程における軸方向圧下工程とピン偏心工程との関係を模式的に示すグラフである。 図12Aは、成形工程の開始時の状態における成形装置を模式的に示す縦断面図である。 図12Bは、成形工程の途中の状態における成形装置を模式的に示す縦断面図である。 図12Cは、成形工程の終了時の状態における成形装置を模式的に示す縦断面図である。 図13Aは、成形工程の開始時の状態における成形装置を模式的に示す横断面図である。 図13Bは、成形工程の途中の状態における成形装置を模式的に示す横断面図である。 図13Cは、成形工程の終了時の状態における成形装置を模式的に示す横断面図である。 図14は、成形工程における成形装置の各部の動作を模式的に示すグラフである。
本発明の実施形態について、以下に説明する。なお、以下の説明では本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。
(鍛造クランク軸の製造方法)
本実施形態の製造方法は、回転中心となる複数のジャーナル部(ジャーナル部J)と、ジャーナル部Jに対して偏心している複数のピン部(ピン部P)と、複数のピン部Pと複数のジャーナル部Jとをつなぐ複数のクランクアーム部(アーム部A)と、を備える鍛造クランク軸の製造方法である。複数のクランクアーム部の少なくとも1つはカウンターウエイト部Wを含む。本実施形態の製造方法は、予備成形工程、成形工程、および仕上げ鍛造工程を含む。
本実施形態で製造される鍛造クランク軸の例には、上述した例が含まれる。複数のクランクアーム部Aの全てがカウンターウエイト部Wを含んでもよいし、複数のクランクアーム部Aの一部のみがカウンターウエイト部Wを含んでもよい。
予備成形工程は、複数のジャーナル部Jとなる複数の粗ジャーナル部と、複数のピン部Pとなる複数の粗ピン部と、複数のクランクアーム部Aとなる複数の第1粗クランクアーム部と、を含む中間荒地をビレットから形成する工程である。予備成形工程は、複数の工程を含んでもよい。予備成形工程に限定はなく、公知の方法を用いてもよい。例えば、背景技術の欄で説明した予備成形工程を用いてもよい。
成形工程は、中間荒地の複数の粗ジャーナル部のそれぞれを一対の保持型によって鉛直方向に圧下して保持した状態で、保持型の圧下方向および中間荒地の軸方向とは垂直な方向(水平方向)に粗ピン部を偏心させるとともに中間荒地の軸方向に中間荒地を圧下することによって、第1粗クランクアーム部よりもクランクアーム部A(鍛造クランク軸のクランクアーム部A)の形状に近い第2粗クランクアーム部を含む最終荒地を形成する工程である。以下では、第1粗クランクアーム部および第2粗クランクアーム部をそれぞれ、「第1粗アーム部」および「第2粗アーム部」と称する場合がある。
保持型は、中間荒地の軸方向に移動しない固定保持型と、中間荒地の軸方向に移動する移動保持型とを含む。移動保持型は、粗ジャーナル部を保持した状態で軸方向に移動する。成形工程は、保持型とピン偏心型とを用いて行うことができる。ピン偏心型は、粗ピン部を偏心させる型であり、ピン部の偏心方向に移動可能である。
成形工程において、鍛造クランク軸(最終製品)のピン部の偏心量と同じだけ中間荒地の粗ピン部を偏心させてもよい。あるいは、鍛造クランク軸のピン部の偏心量に近い量だけ中間荒地の粗ピン部を偏心させてもよい。この場合、後の工程(例えば仕上げ鍛造工程)において、粗ピン部をさらに偏心させる。
仕上げ鍛造工程は、粗ピン部の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された最終荒地を、一対のプレス型を用いて鉛直方向に圧下することによって、複数のジャーナル部J、複数のピン部P、および複数のクランクアーム部Aを含む仕上げ鍛造材を形成する工程である。そのため、仕上げ鍛造材のジャーナル部、ピン部、およびクランクアーム部の各部の形状は、鍛造クランク軸(最終製品)のそれらの形状と実質的に同じである。なお、仕上げ鍛造材は、必要に応じて、ねじり工程に供してもよい。後にねじり工程を行う場合などでは、仕上げ鍛造材の全体形状は、鍛造クランク軸の全体形状と同じとは限らない。ねじり工程を行わない場合、仕上げ鍛造材の形状は、バリを除いて鍛造クランク軸の形状と実質的に同じであってもよい。
一対のプレス型には、仕上げ鍛造材の形状が型彫りされているプレス型を用いる。仕上げ鍛造工程に特に限定はなく、公知の方法を用いてもよい。
仕上げ鍛造材のバリは、バリを除去するバリ抜き工程を仕上げ鍛造工程の後に行うことによって除去できる。バリ抜き工程に特に限定はなく、公知のバリ抜き方法を用いてもよい。
本実施形態の製造方法は、必要に応じて、仕上げ鍛造工程後(例えばバリ抜き工程後)に、整形工程を行ってもよい。ピン部の配置角度の調整が必要な場合は、仕上げ鍛造工程後(例えばバリ抜き工程後)に、ねじり工程を行ってもよい。ねじり工程、および上述した予備成形工程、成形工程および仕上げ鍛造工程は、いずれも、熱間で一連に行われる。
本実施形態の製造方法では、水平方向に延びる保持型の型割面に余材を流出させることによって最終荒地にバリが形成されるように成形工程を行ってもよい。本実施形態の製造方法では、成形工程および仕上げ鍛造工程のいずれの場合も、中間荒地または最終荒地は、粗ピン部の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された状態で成形される。そのため、バリが形成されるように成形工程が行われたとしても、仕上げ鍛造工程において、ジャーナル部、ピン部とクランクアーム部のように体積差がある部位での巻き込み疵を抑制することができる。
成形工程では、鍛造クランク軸のフロント部Frとなる粗フロント部、鍛造クランク軸のフランジ部Flとなる粗フランジ部、および、粗ピン部から選ばれる少なくとも1つの部分にバリが形成されてもよい。
成形工程において、粗ピン部の偏心の終了よりも後に、軸方向への中間荒地の圧下を終了してもよい。この構成によれば、カウンターウエイト部からクランクアーム部のピン側への体積流動を抑制でき、カウンターウエイト部の体積を容易に確保できる。
成形工程において、粗ピン部の偏心の終了よりも前に、軸方向への中間荒地の圧下を終了してもよい。この構成によれば、最終荒地のピンショルダ部分の形状をより仕上げ鍛造材に近い形状に成形することができ、仕上げ鍛造工程での最終荒地のプレス型への座りがより安定する。
成形工程において、粗ピン部の偏心の終了と同時に、軸方向への中間荒地の圧下を終了してもよい。この構成によれば、カウンターウエイト部からクランクアーム部のピン側への体積流動を抑制でき、カウンターウエイト部の体積を容易に確保できる。また、成形工程の時間が短いため、鍛造クランク軸の生産効率が向上する。
成形工程における軸方向への中間荒地の圧下は、油圧シリンダによって行われてもよい。油圧シリンダを用いることによって、軸方向への中間荒地の圧下を、粗ピン部の偏心とは独立に制御することが容易になる。
成形工程における粗ピン部の偏心は、楔機構を用いて行われてもよい。例えば、成形工程における粗ピン部の偏心は、ボルスタベースに固定された楔を用いて行われてもよい。粗ピン部の偏心は、楔機構によって移動するピン偏心型を用いて行うことができる。ピン偏心型の詳細については後述する。
以下に、本実施形態の鍛造クランク軸の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
1.製造工程例
本実施形態の製造方法が対象とする鍛造クランク軸は、回転中心となる複数のジャーナル部Jと、そのジャーナル部Jに対して偏心した複数のピン部Pと、ジャーナル部Jとピン部Pをつなぐ複数のアーム部A(カウンターアーム部)とを含む。複数のアーム部Aのうちの少なくとも1つは、ウエイト部W(カウンターウエイト部)を含む。本実施形態の製造方法の一例では、図1Aおよび図1Bに示す4気筒−8枚カウンターウエイトのクランク軸が製造される。また、他の一例では、前述の4気筒−4枚カウンターウエイトのクランク軸等が製造される。
図3A〜図3Fは、本実施形態の鍛造クランク軸の製造工程例を説明するための模式図である。図3A〜図3Fで説明する一例では、図1に示した形状のクランク軸が製造される。図3Aはビレット、図3Bは初期荒地、図3Cは中間荒地、図3Dは最終荒地、図3Eは仕上げ鍛造材、図3Fは鍛造クランク軸(最終製品)をそれぞれ示す。
まず、被加工材であるビレット22のうち、ピン部となる部位(以下、「ピン相当部」ともいう)およびジャーナル部となる部位(以下、「ジャーナル相当部」ともいう)の断面積を減少させ、断面積が小さい部分23aを形成する。これによって、図3Bに示す初期荒地23を得る。この工程には、例えば、レデュースロールやクロスロールを用いてもよい。
次に、体積をさらに配分するため、一対のプレス型で初期荒地23を圧下し、中間荒地24を形成する。この圧下方法に特に限定はなく、公知の方法を適用できる。中間荒地24は、ジャーナル部Jとなる粗ジャーナル部24jと、ピン部Pとなる粗ピン部24pと、アーム部Aとなる第1粗アーム部24a(第1粗クランクアーム部)、フロント部Frとなる粗フロント部24fr、および、フランジ部Flとなる粗フランジ部24flと、を含む。
ビレット22から中間荒地24を形成する工程が、予備成形工程である。図3Bおよび図3Cで説明した工程は一例であり、他の工程によって中間荒地を形成してもよい。予備成形工程の詳細については後述する。
次に、成形工程を行う。成形工程では、中間荒地24から最終荒地25を形成する。図3Dに示すように、最終荒地25は、第1粗アーム部24aよりもアーム部Aの形状に近い第2粗アーム部25a(第2粗クランクアーム部)を含む。最終荒地25は、粗ピン部25p、粗ジャーナル部25j、粗フロント部25fr、および、粗フランジ部25flを含む。成形工程の詳細については後述する。
仕上げ鍛造工程では、従来の仕上げ打ち工程と同様に、型鍛造を行う。仕上げ鍛造工程によって、最終荒地25から仕上げ鍛造材26を形成する。図3Eに示すように、仕上げ鍛造材26は、複数のジャーナル部J、複数のピン部P、および複数のアーム部Aを含む(符号の一部を省略する)。図3Eでは、仕上げ鍛造材工程においてバリBが形成される一例を示している。仕上げ鍛造工程の詳細については後述する。
バリ抜き工程では、例えば、バリ付きの仕上げ鍛造材26を一対の金型によって挟んで保持した状態で、刃物型によってバリBを打ち抜き、仕上げ鍛造材26からバリBを除去する。これにより、図3Fに示す鍛造クランク軸21(最終製品)が得られる。鍛造クランク軸21の各部の名称については、図1Aおよび図1Bで説明したため、説明を省略する。
2.予備成形工程の一例
図4A〜図5Bは、予備成形工程の一例を示す模式図である。図4Aおよび図4Bは、図3Bに示す初期荒地23を形成する工程を示す。図5Aおよび図5Bは、図3Cに示す中間荒地24を形成する工程を示す。
図4Aには、横断面が丸形であるビレット22と、上下で一対のプレス型30とを示す。プレス型30は、上型31と、下型32とを含む。上型31および下型32は、ビレット22から初期荒地23を形成するための形状を有する。
まず、図4Aに示すように、上型31と下型32の間にビレット22を配置する。この状態で、上型31を下降させてビレット22を圧下することによって、ピン相当部およびジャーナル相当部の断面積を減少させ、断面積が小さい部分23aを形成する。このようにして、初期荒地23を得る。初期荒地23において、ピン相当部の断面およびジャーナル相当部の断面はそれぞれ、楕円形である。それらの楕円形の長軸は、図4Bの紙面に垂直な方向に延びる。
次に、図5Aおよび図5Bに示すように、上下で一対のプレス型40によって、初期荒地23をプレス成形する。プレス型40は、上型41と下型42とを含む。上型41および下型42は、初期荒地23から中間荒地24を形成するための形状を有する。
まず、図5Aに示すように、上型41と下型42との間に初期荒地23を配置する。このとき、ピン相当部およびジャーナル相当部の断面の楕円形の長軸が鉛直方向(圧下方向)と平行になるように配置した状態で行われる。すなわち、楕円形のピン相当部およびジャーナル相当部の断面の長軸は、図5Aの紙面の上下方向と平行な方向に配置される。換言すれば、プレス型30により形成された初期荒地23を、初期荒地23の軸周りに90°回転させてプレス型40に配置する。
次に、上型41を下降させて初期荒地23を圧下し、中間荒地24を形成する。中間荒地24は、ジャーナル部Jとなる粗ジャーナル部24j、ピン部Pとなる粗ピン部24p、アーム部Aとなる第1粗アーム部24a(第1粗クランクアーム部)、フロント部Frとなる粗フロント部24fr、および、フランジ部Flとなる粗フランジ部24flを含む(図3C参照)。粗ピン部24pは、粗ジャーナル部24jに対して、ピン部Pの偏心方向にわずかに偏心している。中間荒地24の軸方向の長さは、最終製品である鍛造クランク軸の軸方向の長さよりも長い。
3.成形工程の一例
図6A〜図6C、図7Aおよび図7Bは、成形工程の一例を示す模式図である。図6Aおよび図7Aは成形工程の開始前の状態を、図6Bは成形工程の一例の途中の状態を、図6Cおよび図7Bは成形工程の終了時の状態を示す模式図である。図6Aおよび図6Bは、図7Aの線VIA−VIAにおける縦断面図である。具体的には、図7Aにおいて、中間荒地24の中心線を結んだ縦断面である。図6Cは、図7Bの線VIC−VICにおける縦断面図である。図7Aは、図6Aの線VIIA−VIIAにおける水平方向の断面を示す上面図である。図7Bは、図6Cの線VIIB−VIIBにおける水平方向の断面を示す上面図である。より具体的には、図7Aおよび図7Bは、保持型60の型割面よりわずかに下方の断面図である。理解を容易にするため、図6A〜図6C、図7Aおよび図7Bにおいて、中間荒地24および最終荒地25の輪郭を太い点線で示す。また、図7Aおよび図7Bには、後述する楔受け部材72aの一部の輪郭を細い点線で示す。
図6Aを参照して、成形工程では、保持型60およびピン偏心型71を用いる。保持型60は、固定保持型61、可動保持型62、フロント側保持型63、およびフランジ側保持型64を含む。これらの型を移動させる機構については後述する。これらの型はそれぞれ、上型および下型を含む。すなわち、保持型60は、一対の保持型(下方の保持型60aおよび上方の保持型60b)である。具体的には、固定保持型61は、下型である固定保持型61aと上型である固定保持型61bとを含む。可動保持型62は、下型である可動保持型62aと、上型である可動保持型62bとを含む。フロント側保持型63は、下型であるフロント側保持型63aと上型であるフロント側保持型63bとを含む。フランジ側保持型64は、下型であるフランジ側保持型64aと、上型であるフランジ側保持型64bとを含む。ピン偏心型71は、下型であるピン偏心型71aと、上型であるピン偏心型71bとを含む。
下方の型は、後述するボルスターベース102aの上に配置されている。上方の型は、後述するダイクッションベース104によって支持されており、ダイクッションベース104の移動に伴って鉛直方向に移動する。
保持型60は、粗ジャーナル部24jを保持する型である。保持型60のうち、固定保持型61は、中間荒地24の軸方向に移動しない。一方、可動保持型62、フロント側保持型63、およびフランジ側保持型64は、中間荒地24の軸方向に移動可能である。ピン偏心型71は、粗ピン部24pを偏心させる型であり、保持型60の圧下方向および中間荒地24の軸方向と垂直な方向に移動可能である。各保持型60とピン偏心型71とは、第1粗アーム部が形成、配置される空間を構成するための凹部60cおよび凹部71cを有する(図6A)。
まず、図6Aおよび図7Aに示すように、下方の型の上に中間荒地24を載置する。このとき、粗ピン部24pを偏心させる方向が保持型60の圧下方向および中間荒地24の軸方向と垂直な方向となるように中間荒地24を載置する。成形工程の開始前の段階では、それぞれの型は、荒地の軸方向に間隔をおいて配置されている。
次に、ダイクッションベース104とともに上方の型を下降させ、一対の保持型60によって粗ジャーナル部24jのそれぞれを鉛直方向に圧下して保持する。図6Bに示すように、粗ジャーナル部24jは保持型60によって固定される。固定保持型61によって保持された粗ジャーナル部24jは、水平方向に移動しない。
次に、粗ジャーナル部24jが保持された状態で、粗ピン部24pを偏心させるとともに、中間荒地24の軸方向に中間荒地24を圧下する。これらによって、図6Cおよび図7Bに示すように、最終荒地25が形成される。以下では、粗ピン部24pを偏心させる工程をピン偏心工程と称する場合があり、軸方向に中間荒地24を圧下する工程を軸方向圧下工程と称する場合がある。
ピン偏心工程は、保持型60の圧下方向に対して垂直な方向(すなわち水平方向)で且つ中間荒地24の軸方向に対して垂直な方向にピン偏心型71を移動させることによって行う。この実施形態の一例では、両端の2つのピン偏心型71の移動方向と、中央の2つのピン偏心型71の移動方向とが逆方向である(図7Aの矢印参照)。図7Bに示すように、ピン偏心型71aは、楔受け部材72aに押されて移動する。同様に、図6Cに示すように、上方に位置するピン偏心型71bも、後述する楔受け部材72bに押されてピン偏心型71aと同じ方向に移動する。
成形工程の開始前の状態(図6Aおよび図7Aの状態)における、粗ジャーナル部24jおよびその近傍の固定保持型61の断面を、図8Aに模式的に示す。成形工程の終了時の状態(図6Cおよび図7Bの状態)における、粗ジャーナル部25jおよびその近傍の固定保持型61の断面を、図8Bに模式的に示す。これらの図は、中間荒地の軸方向に垂直な断面図であり、固定保持型61はその一部のみを示す。理解を容易にするため、図8Aおよび図8Bには、粗ジャーナル部24jおよび粗ジャーナル部25jの中心を通る鉛直線である、中心線JCTを示す。同様に、以下で説明する図9A、図9B、図10A、および図10Bにも、中心線JCTを示す。ただし、図9A〜図10Bにおける中心線JCTの位置は、理解を容易にするための模式的な例示に過ぎない。
成形工程の開始前の状態(図6Aおよび図7Aの状態)における、粗ピン部24pおよびその近傍のピン偏心型71の断面を、図9Aに模式的に示す。成形工程の終了時の状態(図6Cおよび図7Bの状態)における、粗ピン部25pおよびその近傍のピン偏心型71の断面を、図9Bに模式的に示す。これらの図は、中間荒地の軸方向に垂直な断面図である。図9Aおよび図9Bに示す粗ジャーナル部の中心線JCTの位置から明らかなように、図9Bの粗ピン部25pは偏心されている。図9Aに示すように、ピン偏心型71は、粗ピン部24pが配置される空間を有する。
成形工程の開始前の状態(図6Aおよび図7Aの状態)における、第1粗アーム部24aおよびその近傍の固定保持型61の断面を、図10Aに模式的に示す。成形工程の終了時の状態(図6Cおよび図7Bの状態)における、第2粗アーム部25aおよびその近傍の固定保持型61の断面を、図10Bに模式的に示す。これらの図は、中間荒地24の軸方向に垂直な断面図で、且つ、固定保持型61のうち粗アーム部が形成、配置される空間の部分、すなわち凹部60cの断面を示す図である。図10Aに示すように、保持型60は、第1粗アーム部24aが配置される空間を有する。軸方向圧下に伴って材料が当該空間に移動する。その結果、第1粗アーム部24aよりもアーム部Aの形状に近い形状を有する第2粗アーム部25aが形成される。図10Aおよび図10Bに示すように、第2粗アーム部25aの断面積は、第1粗アーム部24aの断面積よりも大きくなっている。
図6Aを参照して、軸方向圧下工程は、フロント側保持型63およびフランジ側保持型64を、両者が近づくように移動させることによって行う。このとき、フロント側保持型63およびフランジ側保持型64は、中間荒地24の軸方向に移動する。
成形工程では、最終荒地25にバリが形成されてもよい。本実施形態の製造方法では、後述するように、仕上げ鍛造工程における最終荒地25の載置方向が、ピン偏心工程を有する成形工程における中間荒地24の載置方向と同じである。すなわち、ピン偏心工程および仕上げ鍛造工程のいずれも、粗ピン部24pおよび25pの偏心方向が水平方向に平行になるように配置される。そのため、成形工程において水平方向に延びる保持型60の型割面(下型と上型との対向面)にバリが出ても、そのバリが仕上げ鍛造工程における疵発生の原因となることが避けられる。
一方、ピン偏心工程における荒地の載置方向と、仕上げ鍛造工程における荒地の載置方向とが90°異なる従来の製造方法では、ピン偏心工程で金型の型割面にバリが出ると、最終製品における疵の原因となる恐れがある。載置方向が90°異なる場合、ピン偏心工程において金型の型割面に形成されたバリが、次の仕上げ鍛造工程において、プレス型と対向する位置に配置されるからである。
成形工程におけるピン偏心工程および軸方向圧下工程のタイミングについて、図11を参照して説明する。図11の横軸は全工程の進行(時間経過)を表し、縦軸は各工程の進行度を表す。ここで、ピン偏心工程の進行度とは、ピン偏心工程における粗ピン部の最終位置までの移動距離を100%としたときの、粗ピン部の移動距離の割合を意味する。軸方向圧下工程の進行度とは、軸方向圧下工程における中間荒地の軸方向の最終の圧下量(軸方向に短くなった距離)を100%としたときの、中間荒地の軸方向の圧下量の割合を意味する。
図11の実線1は、ピン偏心工程の終了と同時に軸方向圧下工程が終了する場合を示している。図11の点線2aおよび点線2bはそれぞれ、ピン偏心工程の終了前に軸方向圧下工程が終了する場合を示している。図11の一点鎖線3は、ピン偏心工程の終了後に軸方向圧下工程が終了する場合を示している。
ピン偏心型の移動方向と保持型の移動方向とが同じ鉛直方向である従来の製造方法では、ピン偏心型の移動は、保持型を型開きさせる力として働く場合がある。すなわち、ジャーナル型割れ部分などで材料の噛み出しが発生するリスクがあった。そのため、従来の製造方法では、材料の噛み出しのリスクを低くするためには、ピン偏心工程が終了する前に軸方向圧下工程を終了させることが重要であった。これに対し、本実施形態の製造方法では、ピン偏心型71の移動方向は水平方向であり、保持型60の圧下方向(鉛直方向)および中間荒地24の軸方向に対して垂直である。そのため、ピン偏心型の移動は保持型を型開きさせる力として働きにくく、ジャーナル型割れ部分などでの材料の噛み出しのリスクが低い。そのため、本実施形態の製造方法では、ピン偏心工程の終了と同時にまたはピン偏心工程の終了よりも後に、軸方向圧下工程を終了させても、噛み出しのリスクが高くなることを抑制できる。
ただし、本実施形態の製造方法は、ピン偏心工程の終了よりも前に軸方向圧下工程を終了させることを排除するものではない。ピン偏心工程の終了よりも前に軸方向圧下工程が終了すれば、ピン偏心工程において中間荒地24の材料の流動が抑制されにくい。形成される最終荒地25の粗ピン部25pのピンショルダ部分(図3D)に欠肉が生じにくいため、粗ピン部25p近傍の形状を精密に形成しやすい。これにより、最終荒地のピンショルダ部分の形状をより仕上げ鍛造材に近い形状に成形することができ、仕上げ鍛造工程での最終荒地の金型への座りがより安定する。
成形工程で用いられる成形装置の一例として、成形装置100の構成を、図12Aおよび図13Aに模式的に示す。理解を容易にするため、説明に不要な箇所は図示を省略または簡略化しており、さらに装置部分のハッチングを省略している。図12Aは、中間荒地24の軸方向に平行な縦断面を示す。図13Aは、中間荒地の軸方向に垂直な横断面を示し、具体的には、ピン偏心型71の部分における横断面を模式的に示す。図12Aおよび図13Aは、成形工程の開始前の状態を示す。
成形装置100は、プレート(成形装置本体)101、ボルスターベース102、ダイクッションシリンダ(伸縮機構)103、ダイクッションベース104、油圧シリンダ(水平シリンダ)105、およびピン偏心用の楔106を含む。プレート101は、下方のプレート101aと上方のプレート101bとを含む。ボルスターベース102は、下方のボルスターベース102aと上方のボルスターベース102b(ベース)とを含む。
ボルスターベース102は、プレート101によって支持されている。ダイクッションベース104は、ダイクッションシリンダ103を介してボルスターベース102bに支持されている。ダイクッションシリンダ103は、粗ジャーナル部の圧下および保持に必要な荷重では縮まらず、プレート101による全ての荷重が加わったときに縮まるシリンダである。
油圧シリンダ105は、軸方向に中間荒地24を圧下するシリンダである。図12Aに示す成形装置100は、粗フロント部24fr側および粗フランジ部24fl側の両方に油圧シリンダ105を備える。2つの油圧シリンダ105によって、中間荒地24の両端を中間荒地24の軸方向に圧下する。
下方の保持型60aおよび下方のピン偏心型71aはそれぞれ、ボルスターベース102a上に配置されている。上方の保持型60bおよび上方のピン偏心型71bはそれぞれ、ダイクッションベース104に支持される。例えば、それらの型は、ダイクッションベース104から突き出た金具(L字金具)によって吊り下げられる。保持型60のうち、可動保持型62、フロント側保持型63、およびフランジ側保持型64は、荒地の軸方向と平行な方向に移動可能である。
図13Aを参照して、ピン偏心用の楔106は、ダイクッションベース104を貫通している。そのため、楔106は、ダイクッションベース104とは独立に移動する。楔106は、傾斜面を備える。楔106は、ボルスターベース102bに固定されている。プレート101bは、ダイクッションシリンダ(伸縮機構)103を介して保持型60bを押すプレートである。
ピン偏心型71aの端部は、楔受け部材72aに接続されている。より具体的には、ピン偏心型71aは、楔受け部材72aに対して中間荒地24の軸方向に相対的に移動可能なように、ピン偏心型71aの端部が楔受け部材72aに接続されている(図7Aおよび図7B参照)。図13Aに示すように、楔受け部材72aは、楔106の傾斜面と対向する傾斜面を備える。同様に、ピン偏心型71bの端部も、楔受け部材72bに接続されている。より具体的には、楔受け部材72bに対して中間荒地の軸方向に相対的に移動可能なように、ピン偏心型71bの端部が楔受け部材72bに接続されている。楔受け部材72bは、楔106の傾斜面と対向する傾斜面を備える。
楔受け部材72aおよび72bは、ピンの偏心方向にのみ移動可能である。一方、ピン偏心型71aは、ピンの偏心方向に加え、中間荒地の軸方向にも移動可能である。同様に、ピン偏心型71bは、ピンの偏心方向に加え、中間荒地の軸方向にも移動可能である。ピン偏心型71は中間荒地の軸方向に移動するため、楔受け部材72a(および楔受け部材72b)は、図7Aに示すように、中間荒地の軸方向に延びた形状を有する。
図12Aおよび図13Aの状態にある成形装置100の下型と上型との間に、中間荒地24を配置する。中間荒地24は、粗ピン部24pの偏心方向が、水平方向と平行になるように配置される。このように配置することによって、水平方向に質量が配分され、水平方向の質量バランスがとりやすくなる。その結果、配置された中間荒地24の姿勢が安定し、成形工程における成形不良の発生を抑制できる。
成形工程では、プレート101を下降させることによって、粗ジャーナル部24jの保持と、ピン偏心工程とを行う。さらに、成形工程では、油圧シリンダ105を駆動することによって軸方向圧下工程を行う。
図12Aを参照して、プレート101bの下降に伴って、ボルスターベース102bおよびそれに支持された上方の型も鉛直方向に下降する。保持型60aと保持型60bとが当接するまで保持型60bが下降することによって、粗ジャーナル部24jが圧下されて保持型60に保持される。この成形工程の途中の状態を図12Bおよび図13Bに示す。図12Bおよび図13Bはそれぞれ、図12Aおよび図13Aと同じ部分の断面図である。
保持型60aと保持型60bとが当接した状態でさらにプレート101bを下降させると、ダイクッションシリンダ103が縮む。ダイクッションシリンダ103には、プレート101bによる荷重によって縮むシリンダが用いられる。ダイクッションシリンダ103が縮むことによって、ダイクッションベース104の位置は変わらずに、ピン偏心用の楔106が下降を続ける。
図13Bを参照して、楔106が下降すると、楔106の傾斜面が楔受け部材72aおよび72bの傾斜面を押す。その結果、楔受け部材72aおよび72bは、ピン偏心方向に移動する。それに伴い、ピン偏心型71aおよび71bは、ピン偏心方向に移動する。
図12Bを参照して、2つの油圧シリンダ105は、フロント側保持型63とフランジ側保持型64とが近づくように両者を圧下する。それに伴い、移動保持型62およびピン偏心型71も、中央の固定保持型61に近づくように中間荒地の軸方向に移動する。以上の動作により、ピン偏心型71は、保持型60の圧下方向および中間荒地の軸方向とは垂直な方向の両方の方向に移動する。
図12Cおよび図13Cに、成形工程の終了時における成形装置100の状態を示す。図12Cおよび図13Cはそれぞれ、図12Aおよび図13Aと同じ部分の断面図である。
図12Cおよび図13Cの状態では、楔106の下降およびそれに伴う粗ピン部24pの偏心が完了している。また、油圧シリンダ105による、軸方向への中間荒地24の圧下が完了している。この状態では、最終荒地25の軸方向に隣接する型(保持型60を構成する各型、および、ピン偏心型71)は、接触している。
ピン偏心方向が鉛直方向である場合、そのための機構を、型の上方および下方に配置することが必要になる。そのような場合、装置の高さが高くなる。一方、本実施形態の方法は、ピン偏心方向が水平であるため、そのような問題を回避できる。そのため、本実施形態の方法は、高さが低くコンパクトな装置で実施することが可能である。
図14は、上側のプレート101bの移動、ダイクッションベース104の移動、ピン偏心、および軸方向圧下について、それぞれのタイミングの一例を模式的に示す図である。横軸は、全工程の進行(時間経過)を示す。図14は、ピン偏心と軸方向圧下とが同時に始まり、ピン偏心が終了する前に軸方向圧下が終了する一例について示している。なお、ピン偏心の開始と終了のタイミングは、楔106、楔受け部材72aおよび72bの形状などを変更することによって変更が可能である。あるいは、ピン偏心型71を油圧シリンダなどのアクチュエータによって移動させることも可能である。この場合、ピン偏心型71の移動のタイミングを、他の工程のタイミングとは独立に自由に設定できる。そのため、成形工程の自由度が高くなり、より品質が高い最終荒地25を形成することが可能となる。
以上のようにして、最終荒地25(図3D参照)が形成される。最終荒地25の粗ジャーナル部25j、粗ピン部25p、および第2粗アーム部25aは、中間荒地24のそれらに比べて、最終製品のジャーナル部J、ピン部P、およびアーム部Aに近い形状を有する。
4.仕上げ鍛造工程の一例
仕上げ鍛造工程では、一対のプレス型を用いて、粗ピン部25pの偏心方向および最終荒地25の軸方向とは垂直な方向に最終荒地25を圧下する。この圧下によって、複数のジャーナル部J、複数のピン部P、および複数のクランクアーム部Aを含む仕上げ鍛造材26(図3E参照)を形成する。仕上げ鍛造工程は、公知の装置を用いて行うことができる。この場合に用いられるプレス型には、一般的なプレス型を用いることができる。
本実施形態の製造方法では、仕上げ鍛造工程における最終荒地25の載置方向が、成形工程における中間荒地24および最終荒地25の載置方向と同じである。すなわち、成形工程および仕上げ鍛造工程のいずれの場合も、中間荒地または最終荒地は、粗ピン部の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された状態で成形される。そのため、成形工程において保持型の型割面にバリが出ても、そのバリが、仕上げ鍛造工程において巻き込み疵を発生させることを抑制できる。
本発明は、鍛造クランク軸の製造に利用できる。
21:鍛造クランク軸
22:ビレット
24:中間荒地
25:最終荒地
26:仕上げ鍛造材
60:保持型、71:ピン偏心型
A、A1〜A8:クランクアーム部、 B:バリ、
J、J1〜J5:ジャーナル部、 P、P1〜P4:ピン部、
Fr:フロント部、 Fl:フランジ部、
W、W1〜W8:カウンターウエイト部

Claims (6)

  1. 回転中心となる複数のジャーナル部と、前記ジャーナル部に対して偏心している複数のピン部と、前記複数のピン部と前記複数のジャーナル部とをつなぐ複数のクランクアーム部と、を備える鍛造クランク軸の製造方法であって、
    前記複数のクランクアーム部の少なくとも1つはカウンターウエイト部を含み、
    前記製造方法は、
    前記複数のジャーナル部となる複数の粗ジャーナル部と、前記複数のピン部となる複数の粗ピン部と、前記複数のクランクアーム部となる複数の第1粗クランクアーム部と、を含む中間荒地をビレットから形成する予備成形工程と、
    前記中間荒地の前記複数の粗ジャーナル部のそれぞれを一対の保持型によって鉛直方向に圧下して保持した状態で、前記保持型の圧下方向および前記中間荒地の軸方向とは垂直な方向に前記粗ピン部を偏心させるとともに前記中間荒地の軸方向に前記中間荒地を圧下することによって、前記第1粗クランクアーム部よりも前記クランクアーム部の形状に近い第2粗クランクアーム部を含む最終荒地を形成する成形工程と、
    前記粗ピン部の偏心方向が水平方向と平行になるように配置された前記最終荒地を、一対のプレス型を用いて鉛直方向に圧下することによって、前記複数のジャーナル部、前記複数のピン部、および前記複数のクランクアーム部を含む仕上げ鍛造材を形成する仕上げ鍛造工程と、を含む鍛造クランク軸の製造方法。
  2. 水平方向に延びる前記保持型の型割面に余材を流出させることによって前記最終荒地にバリが形成されるように前記成形工程を行う、請求項1に記載の鍛造クランク軸の製造方法。
  3. 前記成形工程において、前記粗ピン部の偏心の終了よりも後に、前記軸方向への前記中間荒地の圧下を終了する、請求項1または2に記載の鍛造クランク軸の製造方法。
  4. 前記成形工程において、前記粗ピン部の偏心の終了よりも前に、前記軸方向への前記中間荒地の圧下を終了する、請求項1または2に記載の鍛造クランク軸の製造方法。
  5. 前記成形工程において、前記粗ピン部の偏心の終了と同時に、前記軸方向への前記中間荒地の圧下を終了する、請求項1または2に記載の鍛造クランク軸の製造方法。
  6. 前記成形工程における前記軸方向への前記中間荒地の圧下は、油圧シリンダによって行われ、
    前記粗ピン部の偏心は、伸縮機構を介して前記保持型を押すベースに固定された楔を用いて行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鍛造クランク軸の製造方法。
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