JPWO2018088485A1 - 共変性シリコーン - Google Patents

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Abstract

下記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有する共変性シリコーン、または、下記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有する共変性シリコーンを提供する。(I)X1R1SiO2/2単位(式中、X1は保護アミノ基含有有機基であり、R1は1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。)(II)X2R1SiO2/2単位(式中、X2はアルコキシシリル基含有有機基であり、R1は前記式(I)と同様。)(III)X3R1SiO2/2単位(式中、X3はエポキシ基含有有機基であり、R1は前記式(I)と同様。)

Description

本発明は、新規な共変性シリコーンに関し、より具体的には、重合体用変性剤として好適な共変性シリコーンに関する。
オルガノポリシロキサン構造を備えるシリコーン化合物は、各種重合体を改質するための重合体用変性剤として広く使用されている。たとえば、特許文献1には、エポキシ基含有有機基により変性されたオルガノポリシロキサン構造を備えるシリコーン化合物を、共役ジエン系重合体を変性するための変性剤として用いる技術が開示されている。
また、特許文献2には、ポリシロキサン基およびオニウムになり得る基を有する特定のヒドロカルビルオキシシラン化合物を、共役ジエン系重合体を変性するための変性剤として用いる技術が開示されている。なお、この特許文献2の技術においては、このようなヒドロカルビルオキシシラン化合物の具体例として、SiR(OR)(OR)(RX)で表される化合物が開示されている(R、R、R、Rは、アルキル基、アルケニル基等であり、Xはオニウムになり得る基。)。
一方で、近年においては、共役ジエン系重合体などの各種重合体において、各種要求特性を満足させるという観点より、このような重合体に用いられる変性剤においても、更なる改善が求められている。一例を挙げると、共役ジエン系重合体などにおいては、タイヤ用途に用いた場合に、低燃費なタイヤを製造するという観点より、低燃費性に優れていることが求められ、このような要求に応えるべく、変性剤においても、更なる改善が求められている。
特開2004−231905公報 特開2012−193277公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、新規な共変性シリコーンに関し、より具体的には、重合体用変性剤として好適な共変性シリコーンを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、保護アミノ基含有有機基、アルコキシシリル基含有有機基、およびエポキシ基含有有機基から選ばれる少なくとも2種以上を同一分子中に有する共変性シリコーン、または、保護アミノ基含有有機基を2以上同一分子中に有する共変性シリコーンが、重合体用変性剤として好適であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、下記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有する共変性シリコーン、または、下記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有する共変性シリコーンが提供される。
(I)XSiO2/2単位(式中、Xは保護アミノ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。)
(II)XSiO2/2単位(式中、Xはアルコキシシリル基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
(III)XSiO2/2単位(式中、Xはエポキシ基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
本発明の共変性シリコーンは、直鎖状、分岐鎖状、または環状のポリシロキサン構造を備えるものであることが好ましい。
本発明の共変性シリコーンは、前記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる2種、または2以上の前記式(I)で示されるジシロキシ単位が、下記式(A)で示される分子内でシロキサン結合を形成した構造を備えることが好ましい。
−X’RSi−O−SiX’’R− (A)
(上記式(A)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基、または、X’およびX’’は、共に前記式(I)におけるXであり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様。)
本発明の共変性シリコーンは、下記式(1−1)、(1−2)、(2−1)または(2−2)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2018088485
(上記式(1−1)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30である。)
Figure 2018088485
(上記式(1−2)中、Xは、前記式(I)と同様であり、Rは、前記式(I)と同様である。a’は2以上の整数、c’は0または正の整数であり、a’+c’は3〜30である。)
Figure 2018088485
(上記式(2−1)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500である。)
Figure 2018088485
(上記式(2−2)中、Xは、前記式(I)と同様であり、Rは、前記式(I)と同様である。m’は2以上の整数、p’は0または正の整数であり、m’+p’は2〜500である。)
本発明の共変性シリコーンにおいて、Xで示される前記保護アミノ基含有有機基が、下記式(3)、(4)または(5)で示される基であることが好ましい。
Figure 2018088485
(上記式(3)中、R11〜R14は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。eは1〜12の整数である。fは1〜12の整数である。)
Figure 2018088485
(上記式(4)中、R15〜R20は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。gは1〜12の整数である。)
Figure 2018088485
(上記式(5)中、R21,R22は、炭素数1〜6のアルキル基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。また、hは1〜12の整数である。)
本発明の共変性シリコーンは、前記式(I)で示されるジシロキシ単位と、前記式(II)および/または前記式(III)で示されるジシロキシ単位とを有し、「分子内におけるXで示される基の個数/分子内におけるXで示される基とXで示される基との個数の和」が0.2〜10の範囲であることが好ましい。
本発明の共変性シリコーンは、前記式(1−1)で示される化合物であることが好ましく、前記式(1−1)中、cが0であり、a+bが3〜6であり、X’が前記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることが好ましい。
本発明の共変性シリコーンは、前記式(2−1)で示される化合物であることが好ましく、前記式(2−1)中、pが0であり、m+nが2〜100であり、X’が前記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上の前駆体とをヒドロシリル化反応させる工程を有する、上記いずれかの共変性シリコーンの製造方法が提供される。
本発明の共変性シリコーンの製造方法において、前記ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンが、下記式(1’)または(2’)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2018088485
(上記式(1’)中、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30である。)
Figure 2018088485
(上記式(2’)中、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500である。)
また、本発明によれば、上記いずれかの共変性シリコーンを含有する、重合体用変性剤が提供される。
さらに、本発明によれば、上記いずれかの共変性シリコーンを含む、化粧料原料、化粧料、表面処理剤または分散剤が提供される。
本発明によれば、重合体用変性剤として好適な共変性シリコーンを提供することができる。本発明の共変性シリコーンは、重合体用変性剤として好適に使用できる。
本発明の共変性シリコーンは、下記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有する共変性シリコーン、または、下記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有する共変性シリコーンである。
(I)XSiO2/2単位(式中、Xは保護アミノ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。)
(II)XSiO2/2単位(式中、Xはアルコキシシリル基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
(III)XSiO2/2単位(式中、Xはエポキシ基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
まず、本発明の共変性シリコーンが、上記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有する共変性シリコーン(以下、適宜、「第1の態様に係る共変性シリコーン」とする。)である場合について、説明する。
本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンは、上記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有するものであればよく、たとえば、上記式(I)で示されるジシロキシ単位および上記式(II)で示されるジシロキシ単位を有するもの、上記式(I)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するもの、上記式(II)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するもの、さらには、上記式(I)で示されるジシロキシ単位、上記式(II)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するもの、などが挙げられる。また、上記式(I)で示されるジシロキシ単位としては、構造の異なる2種以上のものを含有するものであってもよく、同様に、上記式(II)、(III)で示されるジシロキシ単位としても、構造の異なる2種以上のものを含有するものであってもよい。
本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンとしては、上記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有するものであればよいが、重合体用変性剤としての効果、たとえば、重合体用変性剤として用いた場合に、重合体と、シリカなどの充填剤との親和性を高めることができ、これにより各種特性の向上効果が高いという観点より、上記式(I)で示されるジシロキシ単位を少なくとも含有するものが好ましく、上記式(I)で示されるジシロキシ単位および上記式(II)で示されるジシロキシ単位を有するもの、上記式(I)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するものがより好ましい。
上記式(I)で示されるジシロキシ単位は、式:XSiO2/2で表される単位であり、式(I)中、Xは保護アミノ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。
で示される保護アミノ基含有有機基としては、アミノ基に保護基が導入された構造であればよく、特に限定されないが、第1級アミノ基(すなわち、−NH)の2つの水素原子を、アミノ基の保護基として作用する基で置換された構造を有する保護アミノ基を含有する基であることが好ましい。このような保護基としては、特に限定されず、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能であり、かつ、脱保護することにより第1級アミノ基を与える基であることが好ましい。このような保護基としては、具体的には、ヒドロカルビル基またはシリル基などが挙げられる。なお、このような保護アミノ基含有有機基は、保護基が脱保護することで、第1級アミノ基または第2級アミノ基を含有するものとなり、これにより、主としてシリカなどの充填剤との親和性を向上させるために作用すると考えられる。
保護アミノ基含有有機基としては、保護基としてシリル基を有するものとして、たとえば、下記式(3)で示される基、下記式(4)で示される基、または下記式(5)で示される基などが好適に挙げられる。
Figure 2018088485
上記式(3)中、R11〜R14は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。R11〜R14としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が好適に例示され、特に、R11〜R14で表される基の全てがメチル基であってもよく、R11〜R14で表される基の1または2以上がメチル基以外のアルキル基(たとえば、tert−ブチル基)であり、残りがメチル基であってもよい。また、eは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数であり、fは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。
Figure 2018088485
上記式(4)中、R15〜R20は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。R15〜R20としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が好適に例示され、特に、R15〜R20で表される基の全てがメチル基であってもよく、R15〜R20で表される基の1または2以上がメチル基以外のアルキル基(たとえば、tert−ブチル基)であり、残りがメチル基であってもよい。また、gは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。
Figure 2018088485
上記式(5)中、R21,R22は、炭素数1〜6のアルキル基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。R21,R22としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が好適に例示され、特に、R21,R22で表される基の両方がメチル基であってもよく、R21,R22で表される基のうち、一方がメチル基以外のアルキル基(たとえば、tert−ブチル基)であり、他方がメチル基であってもよい。また、hは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。
上記式(3)で示される基中において、−SiR1112−(CH−SiR1314−で示される基が、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能な保護基として作用するものである。同様に、上記式(4)で示される基中において、−SiR151617で示される基、および−SiR181920で示される基が、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能な保護基として作用するものである。
保護アミノ基含有有機基としては、保護基として良好に作用し、しかも、脱保護反応も良好に行えるという点より、保護基としてシリル基を有するものが好ましく、上記式(3)で示される基、および上記式(4)で示される基が好ましい。
保護アミノ基含有有機基を構成する保護アミノ基の具体例としては、ビス(トリヒドロカルビルシリル)アミノ基、ビス(ジヒドロカルビルヒドロシリル)アミノ基、1−アザ−ジシラ−1−シクロヒドロカルビル基、(トリヒドロカルビルシリル)(ヒドロカルビル)アミノ基、(ジヒドロカルビルヒドロシリル)(ヒドロカルビル)アミノ基、1−アザ−2−シラ−1−シクロヒドロカルビル基、ジヒドロカルビルアミノ基、1−アザ−1−シクロヒドロカルビル基などが挙げられる。
また、上記式(I)で示されるジシロキシ単位XSiO2/2を構成する、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基であり、好ましくは1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
上記式(II)で示されるジシロキシ単位は、式:XSiO2/2で表される単位であり、式(II)中、Xはアルコキシシリル基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。
で示されるアルコキシシリル基含有有機基としては、アルコキシシリル基を含有する基であればよく、特に限定されないが、アルコキシシリル基として、モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基のいずれを含有するものであってもよく、たとえば、下記式(6)で表される基が挙げられる。
Figure 2018088485
上記式(6)において、R23は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、R24は、ケイ素原子結合水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリロキシ基、またはハロゲン原子である。jは1〜20の整数であり、好ましくは3〜10の整数、より好ましくは4〜8の整数であり、kは1〜3の整数である。なお、kが2または3である場合、R23は、複数存在することとなるが、複数のR23は互いに同じであっても異なっていてもよい。同様に、kが1である場合、R24は、複数存在することとなるが、複数のR24は互いに同じであっても異なっていてもよい。
アルコキシシリル基含有有機基に含まれるアルコキシシリル基の具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;ジメトキシメチル基、ジエトキシメチル基、ジメトキシエチル基、ジエトキシエチル基などのジアルコキシアルキルシリル基;メトキシジメチル基、エトキシジメチル基、メトキシジエチル基、エトキシジエチル基などのモノアルコキシジアルキル基;などが挙げられる。これらのなかでも、重合体用変性剤としての効果、たとえば、重合体用変性剤として用いた場合に、重合体と、シリカなどの充填剤との親和性を高めることができ、これにより各種特性の向上効果が高いという観点より、トリアルコキシシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基がより好ましい。
また、上記式(II)で示されるジシロキシ単位XSiO2/2を構成する、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基であり、好ましくは1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
上記式(III)で示されるジシロキシ単位は、式:XSiO2/2で表される単位であり、式(III)中、Xはエポキシ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。
で示されるエポキシ基含有有機基としては、エポキシ基を含有する有機基であればよく、特に限定されないが、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、2−(3,4−エポキシノルボルニル)エチル基、2−(3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシル)−2−メチルエチル基等のエポキシシクロアルキルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも、グリシドキシアルキル基が好ましく、3−グリシドキシプロピル基が特に好ましい。
また、上記式(III)で示されるジシロキシ単位XSiO2/2を構成する、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基であり、好ましくは1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
本発明の第1の態様に係る共変性シリコーン中における、上記式(I)で示されるジシロキシ単位、上記式(II)で示されるジシロキシ単位、および上記式(III)で示されるジシロキシ単位の含有割合は、特に限定されないが、たとえば、本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンが、上記式(I)で示されるジシロキシ単位と、上記式(II)または上記式(III)で示されるジシロキシ単位とを有するものである場合には、「分子内におけるXで示される基の個数/分子内におけるXで示される基とXで示される基との個数の和」が0.1〜20の範囲であってよく、0.2〜10の範囲が好ましい。
あるいは、本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンが、上記式(II)で示されるジシロキシ単位と、上記式(III)で示されるジシロキシ単位とを有するものである場合には、「分子内におけるXで示される基の個数/分子内におけるXで示される基の個数」が0.1〜10の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜9の範囲がより好ましく、1〜6の範囲がさらに好ましい。
なお、本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンが、上記式(II)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するものである場合には、重合体用変性剤としての効果をより高めることができるという観点より、上記式(II)で示されるジシロキシ単位中に含まれる、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基として、上記式(6)中のjが、3〜10の整数であるものを含有し、かつ、分子中にケイ素原子結合水素原子を含有しないものが好ましく、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基として、上記式(6)中のjが、4〜8の整数であるものを含有することがより好ましく、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基として、上記式(6)中のjが、4〜8の整数であるものを含有し、かつ、分子中にケイ素原子結合水素原子を含有しないものが特に好ましい。なお、上記式(II)で示されるジシロキシ単位および上記式(III)で示されるジシロキシ単位を有するものである場合において、「分子中にケイ素原子結合水素原子を含有しない」とは、分子中に含まれるR、X、Xのいずれも、ケイ素原子結合水素原子を含有しないことを意味する。具体的には、分子中に含まれる全てのRが、1価炭化水素基、または水酸基であり、また、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基が上記式(6)で示される基である場合には、分子中に含まれる全てのR24が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリロキシ基、またはハロゲン原子であることを意味する。
本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンは、その構造は、特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状、または環状のいずれのポリシロキサン構造を有するものであってもよい。
また、本発明の第1の態様に係る共変性シリコーンは、上記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる2種が、下記式(A)で示される分子内でシロキサン結合を形成した構造を備えるものであることが好ましく、下記式(1−1)または下記式(2−1)で示される化合物であることがより好ましい。
−X’RSi−O−SiX’’R− (A)
上記式(A)中、X’およびX’’は、上記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、上記式(I)〜(III)と同様である。
Figure 2018088485
上記式(1−1)中、X’およびX’’は、上記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、上記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30である。
Figure 2018088485
上記式(2−1)中、X’およびX’’は、上記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、上記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500である。
上記式(1−1)中、X’およびX’’は、上記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であればよいが、X’が、Xで示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることが好ましく、X’が、上記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
また、上記式(1−1)中、aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30であればよいが、cが0であり、a+bが3〜30であることが好ましく、cが0であり、a+bが3〜6であることがより好ましく、cが0であり、a+bが4〜6であることが特に好ましい。重合度の異なる環状シロキサンの混合物でもよい。
また、上記式(2−1)中、X’およびX’’は、上記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であればよいが、X’が、Xで示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることが好ましく、X’が、上記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
また、上記式(2−1)中、mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500であればよいが、pが0であり、m+nが2〜500であることが好ましく、pが0であり、m+nが2〜100であることがより好ましく、pが0であり、m+nが2〜50の範囲の数であってよく、3〜30であることが特に好ましい。また重合度の異なる2種類以上の鎖状シロキサンの混合物であってもよい。
次いで、本発明の共変性シリコーンが、上記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有する共変性シリコーン(以下、適宜、「第2の態様に係る共変性シリコーン」とする。)である場合について、説明する。
本発明の第2の態様に係る共変性シリコーンは、上記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有するものであればよく、上記式(I)で示されるジシロキシ単位として同一のものを2以上有するものであってもよく、あるいは、上記式(I)で示されるジシロキシ単位として構造の異なる2種以上のものを有するものであってもよい。
上記式(I)で示されるジシロキシ単位は、式:XSiO2/2で表される単位であり、式(I)中、Xは保護アミノ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。X、Rとしては、上述した第1の態様に係る共変性シリコーンと同様とすることができ、その好ましい態様についても、上述した第1の態様に係る共変性シリコーンの場合と同様である。
本発明の第2の態様に係る共変性シリコーンは、その構造は、特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状、または環状のいずれのポリシロキサン構造を有するものであってもよい。
また、本発明の第2の態様に係る共変性シリコーンは、2以上の上記式(I)で示されるジシロキシ単位が、下記式(A)で示される分子内でシロキサン結合を形成した構造を備えるものであることが好ましく、下記式(1−2)または下記式(2−2)で示される化合物であることがより好ましい。
−X’RSi−O−SiX’’R− (A)
上記式(A)中、X’およびX’’は、共に上記式(I)におけるXであり、Rは、Rは、上記式(I)と同様である。
Figure 2018088485
上記式(1−2)中、Xは、上記式(I)と同様であり、Rは、上記式(I)と同様である。a’は2以上の整数、c’は0または正の整数であり、a’+c’は3〜30である。
Figure 2018088485
上記式(2−2)中、Xは、上記式(I)と同様であり、Rは、上記式(I)と同様である。m’は2以上の整数、p’は0または正の整数であり、m’+p’は2〜500である。
上記式(1−2)中、Xは、上記式(I)と同様であるが、Xは、上記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であることが好ましい。また、上記式(1−2)中、a’は2以上の整数、c’は0または正の整数であり、a’+c’は3〜30であればよいが、c’が0であり、a’が3〜30であることが好ましく、c’が0であり、a’が3〜6であることがより好ましく、c’が0であり、a’が4〜6であることが特に好ましい。重合度の異なる2種類以上の環状シロキサンの混合物であってもよい。
また、上記式(2−2)中、Xは、前記式(I)と同様であるが、Xは、上記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であることが好ましい。また、上記式(2−2)中、m’は2以上の整数、p’は0または正の整数であり、m’+p’は2〜500であればよいが、p’ が0であり、m’が2〜500であることが好ましく、p’ が0であり、m’が2〜100であることがより好ましく、p’ が0であり、m’が3〜50の範囲の数であってよく、3〜30であることが特に好ましい。重合度の異なる2種類以上の鎖状シロキサンの混合物であってもよい。
本発明の第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンの製造方法としては、特に限定されないが、たとえば、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上の前駆体とをヒドロシリル化反応させる方法が好適である。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンとしては、目的とする化合物に応じたものを使用すればよいが、下記(1’)または(2’)で示される化合物を好適に用いることができる。
Figure 2018088485
上記式(1’)中、Rは、上記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30であり、cが0であり、a+bが3〜30であることが好ましく、cが0であり、a+bが3〜6であることがより好ましく、cが0であり、a+bが4〜6であることが特に好ましい。
Figure 2018088485
上記式(2’)中、Rは、上記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500であり、pが0であり、m+nが2〜500であることが好ましく、pが0であり、m+nが2〜100であることがより好ましく、pが0であり、m+nが3〜50の範囲の数であってよく、3〜30であることが特に好ましい。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上の前駆体(以下、適宜、「前駆体」とする。)とを反応させる際における、これらの使用割合は、目的とする共変性シリコーン中に含有させる、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基の割合に応じて適宜選択すればよい。また、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基のうち2以上の基を導入させる場合には、これらの各基に対応する前駆体を反応させる順序は特に限定されない。前駆体とは、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上の基を含む前駆体である。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、前駆体とを反応装置内に導入する方法は任意の方法を用いることができるが、これらの化合物の混合モル比が、上述した範囲から外れないようにすることが好ましい。また、加熱条件下で、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン中に前駆体を導入してもよいし、またその逆でもよいが、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基のうち2以上の基を導入させる場合には、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン中に、各基に対応する前駆体を順番に添加し、それぞれ別々に反応させることが好ましい。また、この反応を加熱して行う場合の温度は、後述する好適な反応温度の範囲内とすることが好ましい。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、前駆体との反応温度は目的とする反応が進行する限り特に限定されず、任意の温度でこの反応を行うことができるが、反応は加熱下で行ってもよい。加熱下で反応を行う場合、反応温度は30℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
また、上記の反応は、任意の圧力で行うことができ、特に圧力に関する制限はないが、用いる原料の沸点との関係によって、常圧で加熱した場合に目的とする温度に到達しない場合や、常圧における反応では反応の完結までに必要な時間が著しく長い場合は、加圧下で反応を行ってもよい。
上記の反応は、不活性ガス下、たとえば、窒素およびアルゴンなどから選択される不活性ガスの雰囲気下で行なうことが好ましい。また原料であるケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、前駆体とに含まれる水分量もできる限り少なくすることが好ましい。
また、上記の反応は、必要に応じて有機溶媒、たとえば、トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘキサン、エチレンクロライド、クロロホルム、トリクロロエチレン、およびシクロヘキサンなどから選択される、活性水素を含まない有機溶媒を反応溶媒として使用してもよい。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、前駆体とのヒドロシリル化反応に用いる触媒としては、たとえば、長周期型周期律表における第VIII属遷移金属系の触媒が挙げられ、好ましくは、白金系触媒である。このような白金系触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、および白金のカルボニル錯体などが挙げられる。用いる触媒の使用量は目的の反応が進行する限り、特に限定されない。
本発明の第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンは、以上のようにして製造することができる。そして、本発明の第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンは、重合体用変性剤として好適であり、より具体的には、重合体用変性剤として用いた場合に、重合体と、シリカなどの充填剤との親和性を高めることができ、これにより各種特性を向上させることができるものであるため、各種重合体用の変性剤として好適に用いることができる。特に、本発明の第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンを変性剤として用いて変性させた重合体に、シリカなどの充填剤を配合することにより得られる重合体組成物は、重合体と、シリカなどの充填剤との分散性を良好なものとすることができるため、シリカなどの充填剤を配合することによる各種特性の向上効果をより適切に高めることが可能となる。一例を挙げると、本発明の第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンを、共役ジエン系重合体の変性剤として用いることにより、低燃費性を向上させることができるものである。
重合体用変性剤として用いる場合、本発明の共変性シリコーンは単独でも2種類以上の混合物であってもよい。具体的には、以下の共変性シリコーンの混合物が、重合体用変性剤として用いることが出来る。
(I)第1の態様および第2の態様に係る共変性シリコーンの混合物
(II)第1の態様または第2の態様に係る共変性シリコーンであって、シロキサン重合度、変性基または変性率の異なる共変性シリコーンの混合物
(III)第1の態様または第2の態様に係る共変性シリコーンであって、主鎖のシロキサン構造が鎖状または環状である共変性シリコーンの混合物
(IV)上記の(I)〜(III)の組み合わせに係る共変性シリコーンの混合物
上記の共変性シリコーン、またはその混合物は、他の変性シリコーンと組み合わせて重合体用変性剤用途に用いてもよい。例えば、エポキシ変性シリコーン、アルコキシシリル基含有有機基により変性された公知のシリコーンとの混合物として重合体用変性剤用途に用いてもよい。
上記の共変性シリコーン、またはその混合物を重合体用変性剤用途に用いる場合、すなわち、重合体用変性剤として使用する場合における、変性の対象となる重合体としては、たとえば、共役ジエンゴムなどが挙げられる。共役ジエンゴムとしては、共役ジエンの単独重合体や共役ジエンとスチレンとの共重合体などが挙げられる。
上記の共変性シリコーン、またはその混合物を重合体用変性剤用途に用いる場合、すなわち、重合体用変性剤として使用する場合における、その使用量としては特に限定されないが、共役ジエンゴムの製造に用いる重合開始剤1モルに対して、好ましくは0.15〜20モル程度とすればよい。
本発明の共変性シリコーンは、重合体変性剤以外の用途に制限なく用いることが出来る。例えば、化粧料原料、化粧料、外用剤、表面処理剤、および分散剤が例示でき、特に、シリカ等の粉体成分の表面処理剤、粉体成分を含む化粧料原料、シリカ等の粉体成分の分散剤として用いることが可能であり、粉体成分のスラリー、粉体と共変性シリコーン、任意の油剤を含む分散体組成物等を形成することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。実施例において、「部」はいずれも質量部を意味する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
(共変性シリコーン1の製造)
反応器に下記式(7)で表されるメチルハイドロジェンシクロシロキサン31.8gを仕込み、窒素流通下で攪拌しながら40℃まで加温した。
Figure 2018088485
次いで、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を1.3g添加し、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミン53.3gを反応温度40〜75℃に保つように滴下した。滴下終了後に70〜75℃で攪拌を1時間継続した後、反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法(残存したSi−H基をKOHのエタノール/水溶液によって分解し、発生した水素ガスの体積から反応率を計算する)により反応率が約50%であることを確認した。次に、5−ヘキセニルトリメトキシシラン74.8gを反応温度70〜80℃に保つように滴下した。滴下終了後、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を0.4g添加し、80℃で攪拌を1時間継続した。反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法により反応が完結したことを確認した。反応液を減圧下で155℃に加熱して3時間低沸分を溜去したのち、下記式(8)で表される共変性シリコーン1を134.3g得た。なお、下記式(8)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン1について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、300mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム1の製造)
窒素雰囲気下、オートクレーブに、シクロヘキサン800部、1,3−ブタジエン94.8部、スチレン25.2部、およびテトラメチルエチレンジアミン0.187部を仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.045部を添加し、60℃で重合を開始した。60分間重合反応を継続し、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、上記にて得られた共変性シリコーン1 1.35部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.50倍モル)を添加し、30分間反応させた後、重合停止剤としてメタノール0.064部を添加して、共役ジエン系重合体を含有する溶液を得た。そして、得られた重合体成分100部に対して、老化防止剤として2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名「イルガノックス1520」)0.15部を溶液に添加した後、スチームストリッピングにより、溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴム1を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム1の重量平均分子量(Mw)は528,000であった。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求めた。具体的な測定条件は、以下のとおりとした。
測定器:高速液体クロマトグラフ(東ソー社製、商品名「HLC−8220」)
カラム:東ソー社製、商品名「GMH−HR−H」を二本直列に連結した。
検出器:示差屈折計(東ソー社製、商品名「RI−8220」)
溶離液:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
(ゴム組成物およびゴム架橋物の製造)
容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、上記にて得られた変性共役ジエン系ゴム1 100部を30秒素練りし、次いでシリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)50部、プロセスオイル(新日本石油社製、商品名「アロマックス T−DAE」)20部、およびシランカップリング剤:ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製、商品名「Si69」)6.0部を添加して、110℃を開始温度として1.5分間混練後、シリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)25部、酸化亜鉛3部、ステアリン酸2部および老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」)2部を添加し、更に2.5分間混練し、ミキサーから混練物を排出させた。混錬終了時の混練物の温度は150℃であった。そして、得られた混練物を、室温まで冷却した後、再度ブラベンダータイプミキサー中で、110℃を開始温度として2分間混練した後、ミキサーから混練物を排出させた。次いで、50℃のオープンロールで、得られた混練物に、硫黄1.40部、架橋促進剤:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーNS−P」、大内新興化学工業社製)1.2部、およびジフェニルグアニジン(商品名「ノクセラーD」、大内新興化学工業社製)1.2部を加えてこれらを混練した後、シート状のゴム組成物を取り出した。
次いで、得られたゴム組成物を、160℃で20分間プレス架橋して、長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmのゴム架橋物の試験片を作製し、この試験片について、下記方法にしたがって、ウエットグリップ性および低燃費性の評価を行なった。結果を表1に示す。
(ウエットグリップ性)
上記にて得られた試験片について、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製、製品名「ARES」)を用い、動的歪み0.5%、10Hzの条件で0℃におけるtanδを測定した。このtanδの値については、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、ウエットグリップ性に優れる。
(低燃費性能)
上記にて得られた試験片について、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製、製品名「ARES」)を用い、動的歪み2.5%、10Hzの条件で60℃におけるtanδを測定した。このtanδの値については、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、低発熱性に優れる。
[実施例2]
(共変性シリコーン2の製造)
実施例1において、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの代わりに、1−アリル−2,2’,5,5’−テトラメチル−(1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン)52.8gを用いた以外は、実施例1と同様に合成して、下記式(9)で表される共変性シリコーン2を得た。なお、下記式(9)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン2について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、230mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム2、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン1に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン2 1.35部を使用した以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系ゴム2を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム2の重量平均分子量(Mw)は478,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム2を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
(共変性シリコーン3の製造)
反応器に下記式(10)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン38.0gを仕込み、窒素流通下で攪拌しながら40℃まで加温した。
Figure 2018088485
次いで、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を0.9g添加し、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミン79.7gを反応温度40〜80℃に保つように滴下した。滴下終了後に80℃で攪拌を1.5時間継続した後、反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法(残存したSi−H基をKOHのエタノール/水溶液によって分解し、発生した水素ガスの体積から反応率を計算する)により反応率が約70%であることを確認した。次に、5−ヘキセニルトリメトキシシラン45.0gを反応温度80〜90℃に保つように滴下した。滴下終了後、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を0.9g添加し、90〜100℃で攪拌を12時間継続した。反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法により反応が完結したことを確認した。反応液を減圧下で150℃に加熱して3.5時間低沸分を溜去したのち、下記式(11)で表される共変性シリコーン3を138.6g得た。下記式(11)で表される構造はH−NMRによっても確認された。得られた共変性シリコーン3について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、1040mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム3の製造)
窒素雰囲気下、オートクレーブに、シクロヘキサン800部、1,3−ブタジエン94.8部、スチレン25.2部、およびテトラメチルエチレンジアミン0.187部を仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.042部を添加し、60℃で重合を開始した。60分間重合反応を継続し、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、上記にて得られた共変性シリコーン3 1.963部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を添加し、30分間反応させた後、重合停止剤としてメタノール0.064部を添加して、共役ジエン系重合体を含有する溶液を得た。そして、得られた重合体成分100部に対して、老化防止剤として2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名「イルガノックス1520」)0.15部を溶液に添加した後、スチームストリッピングにより、溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴム3を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム3の重量平均分子量(Mw)は444,000であった。
(ゴム組成物およびゴム架橋物の製造)
容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、上記にて得られた変性共役ジエン系ゴム3 100部を30秒素練りし、次いでシリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)53部、プロセスオイル(新日本石油社製、商品名「アロマックス T−DAE」)30部、およびシランカップリング剤:ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製、商品名「Si69」)6.4部を添加して、110℃を開始温度として1.5分間混練後、シリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)27部、酸化亜鉛3部、ステアリン酸2部および老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」)2部を添加し、更に2.5分間混練し、ミキサーから混練物を排出させた。混錬終了時の混練物の温度は150℃であった。混練物を、室温まで冷却した後、再度ブラベンダータイプミキサー中で、110℃を開始温度として2分間混練した後、ミキサーから混練物を排出させた。次いで、50℃のオープンロールで、得られた混練物に、硫黄1.50部、架橋促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーCZ−G」、大内新興化学工業社製)1.8部、および架橋促進剤:ジフェニルグアニジン(商品名「ノクセラーD」、大内新興化学工業社製)1.5部を加えてこれらを混練した後、シート状のゴム組成物を取り出した。
次いで、得られたゴム組成物を、160℃で20分間プレス架橋して、長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmのゴム架橋物の試験片を作製し、この試験片について、実施例1と同様にして、低燃費性の評価を行なった。結果を表2に示す。
[実施例4]
(共変性シリコーン4の製造)
実施例3において、5−ヘキセニルトリメトキシシランの代わりに、アリルグリシジルエーテル45.3gを用いるとともに、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンとアリルグリシジルエーテルとのモル比が1:1となるように変更した以外は実施例3と同様に合成して、下記式(12)で表される共変性シリコーン4を得た。なお、下記式(12)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン4について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、890mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム4、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン4 1.665部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム4を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム4の重量平均分子量(Mw)は552,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム4を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例5]
(共変性シリコーン5の製造)
実施例3において、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンと5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を、モル比で6:1となるように変更した以外は、実施例3と同様に合成して、下記式(13)で表される共変性シリコーン5を得た。なお、下記式(13)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン5について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、1940mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム5、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン5 2.556部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム5を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム5の重量平均分子量(Mw)は395,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム5を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例6]
(共変性シリコーン6の製造)
実施例3において、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンと5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を、モル比で1:4となるように変更した以外は、実施例3と同様に合成して、下記式(14)で表される共変性シリコーン6を得た。なお、下記式(14)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン6について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、250mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム6、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン6 2.574部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム6を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム6の重量平均分子量(Mw)は611,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム6を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例7]
(共変性シリコーン7の製造)
実施例3において、5−ヘキセニルトリメトキシシランを使用せず、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を117.1gとした以外は、実施例3と同様に合成して、下記式(15)で表される共変性シリコーン7を得た。なお、下記式(15)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン7について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、4410mm/sであった。
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム7、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン7 2.547部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム7を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム7の重量平均分子量(Mw)は292,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム7を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例8]
(共変性シリコーン8の製造)
実施例3において、上記式(11)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサンに代えて、下記式(16)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン44.0gを使用するとともに、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を75.4g、5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を25.5gとし、これらの割合をモル比で3:1となるように変更した以外は、実施例3と同様に合成して、下記式(17)で表される共変性シリコーン8を得た。なお、下記式(17)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン8について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、230mm/sであった。
Figure 2018088485
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム8、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン8 1.809部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム8を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム8の重量平均分子量(Mw)は420,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム8を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例1]
(共変性シリコーン9の製造)
実施例3において、上記式(11)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサンに代えて、下記式(18)で表されるメチルハイドロジェンシロキサン75.2gを使用するとともに、5−ヘキセニルトリメトキシシランを使用せず、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を74.9gとした以外は、実施例3と同様に合成して、下記式(19)で表される共変性シリコーン9を得た。なお、下記式(19)で表される構造はH−NMRによっても確認された。そして、得られた共変性シリコーン9について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、6mm/sであった。
Figure 2018088485
Figure 2018088485
(変性共役ジエン系ゴム9、ゴム組成物、およびゴム架橋物の製造)
共変性シリコーン3に代えて、上記にて得られた共変性シリコーン9 0.284部を使用した以外は、実施例3と同様にして、変性共役ジエン系ゴム9を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム9の重量平均分子量(Mw)は229,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム3に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム9を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2018088485
Figure 2018088485
表1、表2に示すように、本発明の共変性シリコーンは、重合体用変性剤として用いた場合に、重合体の特性を適切に向上させることが可能であることが確認できる。本実施例のように、一具体例としての共役ジエン系ゴムの変性剤として用いた場合に、低燃費性能を向上させることが可能であることが確認できる。

Claims (12)

  1. 下記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる少なくとも2種類以上を同一分子中に有する共変性シリコーン、または、下記式(I)で示されるジシロキシ単位を2以上同一分子中に有する共変性シリコーン。
    (I)XSiO2/2単位(式中、Xは保護アミノ基含有有機基であり、Rは1価炭化水素基、ケイ素原子結合水素原子または水酸基である。)
    (II)XSiO2/2単位(式中、Xはアルコキシシリル基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
    (III)XSiO2/2単位(式中、Xはエポキシ基含有有機基であり、Rは前記式(I)と同様。)
  2. 直鎖状、分岐鎖状、または環状のポリシロキサン構造を備える請求項1に記載の共変性シリコーン。
  3. 前記式(I)〜(III)で示されるジシロキシ単位から選ばれる2種、または2以上の前記式(I)で示されるジシロキシ単位が、下記式(A)で示される分子内でシロキサン結合を形成した構造を備える請求項1または2に記載の共変性シリコーン。
    −X’RSi−O−SiX’’R− (A)
    (上記式(A)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基、または、X’およびX’’は、共に前記式(I)におけるXであり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様。)
  4. 下記式(1−1)、(1−2)、(2−1)または(2−2)で示される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の共変性シリコーン。
    Figure 2018088485
    (上記式(1−1)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(1−2)中、Xは、前記式(I)と同様であり、Rは、前記式(I)と同様である。a’は2以上の整数、c’は0または正の整数であり、a’+c’は3〜30である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(2−1)中、X’およびX’’は、前記式(I)〜(III)におけるX〜Xから選ばれる互いに異なる基であり、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(2−2)中、Xは、前記式(I)と同様であり、Rは、前記式(I)と同様である。m’は2以上の整数、p’は0または正の整数であり、m’+p’は2〜500である。)
  5. で示される前記保護アミノ基含有有機基が、下記式(3)、(4)または(5)で示される基である請求項1〜4のいずれかに記載の共変性シリコーン。
    Figure 2018088485
    (上記式(3)中、R11〜R14は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。eは1〜12の整数である。fは1〜12の整数である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(4)中、R15〜R20は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。gは1〜12の整数である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(5)中、R21,R22は、炭素数1〜6のアルキル基であり、これらは互いに同一であっても相違してもよい。また、hは1〜12の整数である。)
  6. 前記式(I)で示されるジシロキシ単位と、前記式(II)および/または前記式(III)で示されるジシロキシ単位とを有し、「分子内におけるXで示される基の個数/分子内におけるXで示される基とXで示される基との個数の和」が0.2〜10の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の共変性シリコーン。
  7. 前記式(1−1)で示される化合物であり、
    前記式(1−1)中、cが0であり、a+bが3〜6であり、X’が前記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上である請求項5に記載の共変性シリコーン。
  8. 前記式(2−1)で示される化合物であり、
    前記式(2−1)中、pが0であり、m+nが2〜100であり、X’が前記式(3)または(4)で示される保護アミノ基含有有機基であり、X’’が、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上である請求項5に記載の共変性シリコーン。
  9. ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、Xで示される保護アミノ基含有有機基、Xで示されるアルコキシシリル基含有有機基、およびXで示されるエポキシ基含有有機基から選ばれる1種以上の前駆体とをヒドロシリル化反応させる工程を有する請求項1〜8のいずれかに記載の共変性シリコーンの製造方法。
  10. 前記ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンが、下記式(1’)または(2’)で示される化合物である請求項9に記載の共変性シリコーンの製造方法。
    Figure 2018088485
    (上記式(1’)中、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。aは正の整数、bは正の整数、cは0または正の整数であり、a+b+cは3〜30である。)
    Figure 2018088485
    (上記式(2’)中、Rは、前記式(I)〜(III)と同様である。mは正の整数、nは正の整数、pは0または正の整数であり、m+n+pは2〜500である。)
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の共変性シリコーンを含有する、重合体用変性剤。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の共変性シリコーンを含む、化粧料原料、化粧料、表面処理剤または分散剤。
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