JPWO2018079583A1 - 電気音響変換器および電気音響変換装置 - Google Patents

電気音響変換器および電気音響変換装置 Download PDF

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Abstract

本技術は、小型かつ良好な特性で、安定した形状を保つことができるようにする電気音響変換器および電気音響変換装置に関する。電気音響変換器は、シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシートと、第1のシートと略同形状であり、第1のシートに重ねられて配置された第2のシートとを備える。本技術は電気音響変換器に適用することができる。

Description

本技術は電気音響変換器および電気音響変換装置に関し、特に、小型かつ良好な特性で、安定した形状を保つことができるようにした電気音響変換器および電気音響変換装置に関する。
従来、圧電材料を用いたオーディオデバイスの1つとして、半球状の振動体の両面に駆動電極を形成したスピーカがある。そのようなスピーカとして、圧電性高分子フィルムが、周縁よりも頂部が膨れだして湾曲した構造とされ、その表裏両面に電極が形成されている圧電スピーカが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、広い周波数帯域にわたって良好な再生周波数特性を確保するために、ダイナミックスピーカと圧電スピーカとを組み合わせてなる複合型スピーカも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭59−158199号公報 特開2004−147077号公報
しかしながら上述した技術では、小型かつ良好な特性で、形状が安定したスピーカを得ることは困難であった。
例えば特許文献1に記載の圧電スピーカでは、フィルム素材である圧電性高分子フィルムが柔らかいことから、圧電性高分子フィルム部分の形状は不安定であり、商品としてみると容易にユーザ動作による陥没等の外観損傷を生じさせてしまう。
また、特許文献2に記載の複合型スピーカでは、ダイナミックスピーカが含まれていることから、圧電スピーカの利点の1つである薄型化が困難となってしまう。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、小型かつ良好な特性で、安定した形状を保つことができるようにするものである。
本技術の第1の側面の電気音響変換器は、シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシートと、前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートとを備える。
前記第2のシートを不織布とすることができる。
電気音響変換器には、前記第1のシートと略同形状であり、前記第2のシートにおける前記第1のシート側とは反対側に重ねられて配置された、シート状の圧電材料からなる第3のシートをさらに設けることができる。
前記第2のシートを圧電材料とすることができる。
前記第2のシートは前記第1のシートに接着されているようにすることができる。
前記第1のシートおよび前記第2のシートは、前記第1のシートおよび前記第2のシートの端部分に設けられた押え部が、フレーム固定部材とフレームベースとの間に挟まれて押えられることにより固定されているようにすることができる。
前記フレーム固定部材および前記フレームベースには、前記第1のシートおよび前記第2のシートを露出させる開口部が設けられているようにすることができる。
前記フレーム固定部材および前記フレームベースの少なくとも何れか一方には、前記フレーム固定部材と前記フレームベースとが並ぶ第1の方向と略垂直な第2の方向から見たときに、前記第1の方向に対して開口部の幅が変化するようにテーパ部が形成されているようにすることができる。
前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が広くなるように形成されているようにすることができる。
前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が狭くなるように形成されているようにすることができる。
本技術の第1の側面においては、電気音響変換器に、シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシートと、前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートとが設けられる。
本技術の第2の側面の電気音響変換装置は、シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、前記第1の電気音響変換器と並列に接続され、前記第1の電気音響変換器とは前記第1のシートおよび前記第2のシートの面積が異なる第2の電気音響変換器とを備える。
前記第1の電気音響変換器と前記第2の電気音響変換器のうちの低域用の電気音響変換器には、前記低域用の電気音響変換器を保護するとともに周波数特性を調整するための保護調整部が接続されているようにすることができる。
前記保護調整部を、保護抵抗またはローパスフィルタとすることができる。
本技術の第2の側面においては、電気音響変換装置に、シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、前記第1の電気音響変換器と並列に接続され、前記第1の電気音響変換器とは前記第1のシートおよび前記第2のシートの面積が異なる第2の電気音響変換器とが設けられる。
本技術の第1の側面および第2の側面によれば、小型かつ良好な特性で、安定した形状を保つことができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載された何れかの効果であってもよい。
圧電オーディオデバイスの外観の構成例を示す斜視図である。 圧電オーディオデバイスの外観の構成例を示す側面図である。 圧電オーディオデバイスの他の外観の構成例を示す斜視図である。 圧電オーディオデバイスの他の構成例を示す断面図である。 電極配線について説明する図である。 圧電オーディオ装置の外観の構成例を示す図である。 圧電オーディオ装置の回路構成例を示す図である。 圧電オーディオ装置の周波数特性を示す図である。 高域用と低域用の圧電オーディオデバイスの周波数特性を示す図である。 低域用の圧電オーディオデバイスのインピーダンス特性を示す図である。 製造処理を説明するフローチャートである。 圧電オーディオデバイスの製造工程例を示す図である。 圧電オーディオデバイスの製造工程例を示す図である。
以下、図面を参照して、本技術を適用した実施の形態について説明する。
〈第1の実施の形態〉
〈圧電オーディオデバイスの構成例〉
本技術は、シート状の圧電デバイスを湾曲させて得られた湾曲音響シートと、その湾曲音響シートと略同形状の補強シートとを重ね合わせて電気音響変換器とすることで、小型かつ良好な特性で、安定した形状を保持することができるようにするものである。
以下に、本技術を適用した実施の形態の例として、圧電オーディオデバイスおよび圧電オーディオ装置について説明するが、それらの実施形態は本技術に基づいて採択された例示的な実施形態であり、本技術はそれらの実施形態に特有な事項に基づいて限定解釈されるものではない。
図1および図2は、本技術を適用した圧電オーディオデバイスの外観の構成例を示す図である。すなわち、図1は、本技術を適用した圧電オーディオデバイスの斜視図であり、図2は、本技術を適用した圧電オーディオデバイスの側面図である。なお、図1および図2において、互いに対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
まず、図1および図2を参照して、本技術を適用した圧電オーディオデバイスについて説明する。図1および図2に示す圧電オーディオデバイス11は、入力された音響信号としての電気信号に応じて振動し、音響信号を音へと変換する電気音響変換器、すなわちスピーカユニットである。
圧電オーディオデバイス11は湾曲音響シート21、補強シート22、フレームリング23、およびフレームベース24を有している。
この例では、図1中、上側、つまりフレームリング23側において、湾曲音響シート21が露出されるようになされており、このフレームリング23側が音を再生するときに、圧電オーディオデバイス11により音が放射される側となっている。以下では、圧電オーディオデバイス11の音が放射される側の面、つまり湾曲音響シート21の露出されている側の面を、特に放射面とも称する。
また、圧電オーディオデバイス11では、図2中、下側、つまりフレームベース24側から見たときに補強シート22が露出されるようになされており、補強シート22が露出されている側の面が放射面と対向する面、つまり放射面と反対側の面となっている。
湾曲音響シート21は、例えば音響効果を有するシート状の圧電デバイスを素材として、その一部が深さdを有する立体形状となるように成型加工により圧電デバイスを湾曲させることで得られたものである。すなわち、成型された圧電デバイスの湾曲した形状、つまり立体形状を有する部分が湾曲音響シート21となっている。また、湾曲音響シート21を構成する圧電デバイスは、シート状の圧電材料の両面にそれぞれシート状の電極を設けた構成とされている。さらに、圧電デバイスには必要に応じて電極を保護するカバー層が設けられている。
この例では圧電オーディオデバイス11を放射面側から見たときに、湾曲音響シート21が放射面側とは反対の面側に突となる凹面形状となっており、具体的には湾曲音響シート21は半径rの球を平面により切り取って得られた、深さdを有する球冠形状となっている。
ここでは、例えば深さdは5mm程度とされている。例えば湾曲音響シート21における球冠形状の深さdを小さくすると、圧電オーディオデバイス11の低域部分の周波数特性を向上させることができる。また、湾曲音響シート21の形状の曲率等により、圧電オーディオデバイス11により再生される音の指向性を調整することができる。
また、例えば湾曲音響シート21を構成する圧電材料は、シート状で可撓性を有する、高分子セラミックスを分散させた高分子複合圧電体などとされる。このような圧電材料は、電圧が印加されると極性に応じて伸びたり縮んだりするため、圧電材料の伸縮を利用して湾曲音響シート21を湾曲(振動)させることで音響変換を実現することができる。
電気エネルギと機械エネルギを変換する性質は圧電効果と呼ばれており、この圧電効果を有するためには予め分極処理を圧電材料に施しておく必要がある。分極処理とは、例えば高い温度のもとでセラミックスに直流高電圧を印加して自発分極の向きを揃え極性を与える処理である。
以下では、湾曲音響シート21や後述する他の湾曲音響シートには予め分極処理が施されているものとする。例えば湾曲音響シート21は、成型加工が行われる前の段階で分極処理が施された状態となっているものとする。
補強シート22は、シート状の部材を、その一部が湾曲音響シート21と略同じ形状を有するように成型加工により湾曲させることで得られたものである。すなわち、成型された部材の湾曲した形状、つまり立体形状を有する部分が補強シート22となっている。
したがって、補強シート22も凹面形状、具体的には例えば半径rの球を平面により切り取って得られた、深さdを有する球冠形状となっている。
補強シート22は、例えば圧電デバイスとは異なる、音響効果を有さない材料から構成される。より具体的には、例えば補強シート22は不織布などからなる。なお、以下では補強シート22が不織布からなるものとして説明を続ける。
例えば圧電オーディオデバイス11では、補強シート22が湾曲音響シート21における、放射面とは反対側の面に重ねられて接着剤等により接着されている。
このように湾曲音響シート21に対して補強シート22を重ねて配置することで、湾曲音響シート21と補強シート22を合わせた湾曲形状の面の硬さが、任意の所望する硬さとなるように制御することができるので、音圧の損失を制御することができる。具体的には、例えば圧電オーディオデバイス11の周波数特性におけるピークやディップを低減させることができる。
さらに、圧電オーディオデバイス11では、圧電材料からなる湾曲音響シート21を振動させて音を出力させるので、小型で、つまり薄型で、かつ広い周波数帯域にわたって良好な再生周波数特性を確保することができる。特に、湾曲音響シート21に対して補強シート22を重ねて設けることで、形状が安定するだけでなく、湾曲音響シート21のみを用いる場合と比較してさらに良好な周波数特性を得ることができる。
また、湾曲音響シート21および補強シート22には、それらと一体的に設けられた略リング形状の押え部25が設けられている。
すなわち、成型加工された圧電デバイスにおける湾曲音響シート21とされない部分と、成型加工された不織布における補強シート22とされない部分とが押え部25となっている。したがって、この例では、押え部25は湾曲音響シート21と補強シート22の端部分に沿うようにして湾曲音響シート21および補強シート22と一体的に、つまり連続的に形成されている。
例えば圧電オーディオデバイス11の製造時には、シート状の圧電デバイスと不織布が重ねられて接着剤等により接着され、それらの圧電デバイスと不織布に対して同時に成型加工が行われて湾曲音響シート21、補強シート22、および押え部25が形成される。
なお、湾曲音響シート21となるシート状の圧電デバイスと、補強シート22となるシート状の不織布とに対して成型加工を行うときには、その工程において圧電デバイスと不織布とを接着させる必要がある。そこで、例えば成型工程中では、圧電デバイスと不織布の何れか一方、またはそれらの両方に接着剤が塗布される。その他、例えば不織布に熱可塑性接着剤を塗布しておき、成型工程において湾曲音響シート21と接着できるようにしてもよい。
湾曲音響シート21や補強シート22の成型方法は、例えば圧空成型の他、プレス成型、真空成型など、どのようなものであってもよく、複数の成型方法を組み合わせた方法により成型が行われるようにしてもよい。
また、ここでは放射面側に湾曲音響シート21が配置され、その湾曲音響シート21の放射面側とは反対側に補強シート22が配置される例について説明するが、放射面側に補強シート22が配置され、その補強シート22の放射面側とは反対側に湾曲音響シート21が配置されてもよい。そのような場合であっても、圧電デバイスと不織布の少なくとも何れか一方に接着剤が塗布されるようにすればよい。
湾曲音響シート21には、電極を引き出すための電極部26−1および電極部26−2が接続されている。
例えば電極部26−1は湾曲音響シート21を構成する圧電デバイスの放射面側に設けられた電極に接続されており、電極部26−2は湾曲音響シート21を構成する圧電デバイスの放射面側とは反対側に設けられた電極に接続されている。これらの電極部26−1および電極部26−2は、例えば音響信号線を介して増幅器に接続される。
このように電極部26−1および電極部26−2を設けることで、圧電オーディオデバイス11と再生制御機器とを容易に接続することができるようになる。なお、以下、電極部26−1および電極部26−2を特に区別する必要のない場合、単に電極部26とも称することとする。
なお、ここでは2つの電極部26が互いに隣接して配置される場合について説明するが、これらの電極部26は、例えば左端と右端など、互いに離れた位置等、任意の位置に配置することができる。このことは、以降において説明する湾曲音響シートに接続される電極部についても同様である。
フレームリング23およびフレームベース24は、中央部分が円形状にくり抜かれたリング形状の部材から形成されており、これらのフレームリング23およびフレームベース24によって、湾曲音響シート21および補強シート22が固定されている。
すなわち、圧電オーディオデバイス11では、フレームリング23と、フレームベース24との間に押え部25と電極部26が挟み込まれるように配置されている。そして、止め具27によってフレームリング23がフレームベース24に押さえ付けられて、これにより湾曲音響シート21および補強シート22がフレームベース24に対して固定される。
なお、押え部25は、湾曲音響シート21および補強シート22を好適に押さえることができる程度の幅となるように形成されればよい。しかし、例えば押え部25の幅、つまり押え部25の面積を必要最小限の面積とすると、超高周波数帯域の再生で圧電オーディオデバイス11のインピーダンスの低下により影響が生じることを抑えることができる。
その他、例えば押え部25の幅を広くし、フレームベース24におけるフレームリング23と当接する側の面全体が押え部25により覆われるようにしてもよい。
このようにフレームリング23とフレームベース24により押え部25を固定することで、成型された湾曲音響シート21および補強シート22の形状をより安定的に保持することができる。なお、湾曲音響シート21および補強シート22を固定する固定部材は、フレームリング23とフレームベース24で示される円形状に限らず、矩形枠状の部材等どのようなものであってもよい。
また、図1に示すようにフレームリング23の中央のくり抜かれた部分が、放射面側にある湾曲音響シート21全体を露出させる開口部28となっている。開口部28の図1中、横方向の幅は湾曲音響シート21の図中、横方向の幅と同じかそれよりも広くなるように形成されている。
同様に、図2に示すようにフレームベース24の中央のくり抜かれた部分が、放射面側とは反対側にある補強シート22全体を露出させる開口部29となっている。開口部29の図2中、横方向の幅は補強シート22の図2中、横方向の幅と略同じとなるように形成されている。
さらに、フレームリング23およびフレームベース24には、圧電オーディオデバイス11の周波数特性を調整するためのテーパ部が設けられている。
すなわち、例えば図1に示すように、フレームリング23のエッジ部分にはテーパ部30が形成されている。また、図2に示すようにフレームベース24のエッジ部分にはテーパ部31が形成されている。
これらのテーパ部30およびテーパ部31は、フレームリング23とフレームベース24により固定された湾曲音響シート21等から発せられる音響(音)に対する影響、すなわち周波数特性を制御することができる。
例えばテーパ部30は、フレームリング23の内側の縁に沿うように、フレームリング23における湾曲音響シート21近傍の部分に形成されている。
そして、フレームリング23を図2中、奥行き方向に見たときに、つまりフレームリング23をフレームリング23とフレームベース24とが並ぶ方向と略垂直な方向から見たときに、図2中、縦方向に対して開口部28の図2中、横方向の幅が変化するようにテーパ部30が形成されている。
特に、ここでは図2中、縦方向における湾曲音響シート21から遠い位置ほど、開口部28の図2中、横方向の幅が広くなるようにテーパ部30が形成されている。
換言すれば、フレームリング23におけるフレームベース24側では、フレームリング23の内径が小さく、フレームベース24側とは反対側にいくほどフレームリング23の内径が大きくなっている。以下では、湾曲音響シート21や補強シート22がある側の位置ほど開口部の幅が小さく(狭く)なるようなテーパ構造を順テーパ構造とも称することとする。
一方、図2に示すようにテーパ部31は、フレームベース24の内側の縁に沿うように、フレームベース24における補強シート22近傍の部分に形成されている。
フレームベース24を図2中、奥行き方向に見たときに、つまりフレームベース24をフレームリング23とフレームベース24とが並ぶ方向と略垂直な方向から見たときに、図2中、縦方向に対して開口部29の図2中、横方向の幅が変化するようにテーパ部31が形成されている。
特に、ここでは図2中、縦方向における補強シート22から遠い位置ほど、開口部29の図2中、横方向の幅が狭くなるようにテーパ部31が形成されている。
換言すれば、フレームベース24におけるフレームリング23側では、フレームベース24の内径が大きく、フレームリング23側とは反対側にいくほどフレームベース24の内径が小さくなっている。以下では、湾曲音響シート21や補強シート22がある側の位置ほど開口部の幅が大きく(広く)なるようなテーパ構造を逆テーパ構造とも称することとする。
このようにフレームリング23やフレームベース24にテーパ部を形成してテーパ構造とすることで、湾曲音響シート21や補強シート22の表面近傍の空気に対する露出度合いを調整することができる。これにより、所望の周波数特性に調整することができる。
なお、テーパ部30やテーパ部31は、フレームリング23とフレームベース24により押え部25を押さえることができるようになっていれば、どのような構造でもよい。
また、ここではフレームリング23とフレームベース24の両方にテーパ部が設けられる構成を例として説明するが、フレームリング23とフレームベース24の何れか一方のみにテーパ部が設けられるようにしてもよいし、フレームリング23とフレームベース24の何れにもテーパ部が設けられないようにしてもよい。
さらに、テーパ部30やテーパ部31のテーパ構造は、順テーパ構造と逆テーパ構造の何れであってもよい。特にテーパ部30を順テーパ構造とし、テーパ部31を逆テーパ構造とすると、良好な周波数特性を得ることができる。このとき押え部25の一部はフレームリング23とフレームベース24により押さえられていなくてもよい。
以上のような圧電オーディオデバイス11は、電極部26から音響信号としての電気信号が供給されると動作し、音響信号に応じた音を出力する。すなわち、音響信号が供給されると、湾曲音響シート21が音響信号に応じて振動し、これにより音が再生される。
ここで、湾曲音響シート21を構成する素材として、フレキシブルな圧電材料を用いた場合における圧電オーディオデバイス11の音圧に関する感度について説明する。
成型加工を施すことにより湾曲音響シート21は曲面形状となっており、圧電効果を有する圧電オーディオデバイス11の音圧の感度は、もっぱら湾曲音響シート21部分における面積と厚さに関係する。
すなわち、一般的なコンデンサの容量Cの式に従うようにして、湾曲音響シート21部分の面積が大きい方が、また湾曲音響シート21部分の厚さが薄い方が感度を向上させることができる。換言すれば、同じ電圧を印加したときでもより大きい音圧を得ることができる。
例えば圧電オーディオデバイス11の感度を向上させていき、所望の音圧を得ようとするとき、湾曲音響シート21部分の面積をより大きくすること、および湾曲音響シート21部分の厚さをより薄くすることは、何れも湾曲音響シート21部分の形状の安定性を低下させることになる。
そこで、圧電オーディオデバイス11では、例えば補強シート22が湾曲音響シート21とは異なる、音響効果を有さない不織布などの材料により形成され、湾曲音響シート21と補強シート22が重ねられて配置される。これにより、圧電オーディオデバイス11の感度を向上させつつ、湾曲音響シート21の成型の形状の保持力を強化させることができる。また、ダイナミックスピーカ等を用いることなく、小型、つまり薄型で良好な周波数特性の圧電オーディオデバイス11を得ることができる。
以上のように、圧電オーディオデバイス11では、圧電材料からなる湾曲音響シート21と、不織布からなる補強シート22とを重ねて配置することで、小型かつ良好な周波数特性で、形状が安定した電気音響変換器を得ることができる。
〈第1の実施の形態の変形例1〉
〈圧電オーディオデバイスの構成例〉
なお、以上においては、湾曲音響シート21や補強シート22が放射面側とは反対側に突である凹面形状である例について説明した。しかし、湾曲音響シート21や補強シート22は、例えば図3に示すように、放射面側に突である凸面形状とされてもよい。なお、図3において図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図3は、本技術を適用した圧電オーディオデバイスの他の構成例を示す斜視図を示している。図3に示す圧電オーディオデバイス61は、湾曲音響シート21、補強シート22、フレームリング23、およびフレームベース71を有している。なお、補強シート22は湾曲音響シート21の図中、下側に重ねられて配置されているため、図3では補強シート22は湾曲音響シート21に隠れて見えない状態となっている。
この圧電オーディオデバイス61では、図中、上側が放射面側となっており、湾曲音響シート21および補強シート22は、それらの端部分に設けられた押え部25がフレームリング23とフレームベース71とにより押さえられることにより固定されている。
図3では、湾曲音響シート21および補強シート22は、図中、上側に突となる凸面形状となっており、具体的には湾曲音響シート21および補強シート22は、半径rの球を平面により切り取って得られた、深さdを有する球冠形状となっている。
また、圧電オーディオデバイス61では、フレームベース71の外形は直方体形状となっており、フレームベース71の放射面側の面の一部分にフレームリング23が押し当てられて、止め具27によりフレームリング23がフレームベース71に固定されている。つまり、この例ではフレームベース71における放射面側の面は、フレームリング23全体よりも広くなっている。さらに、フレームベース71には、テーパ部31に対応するテーパ部も形成されている。
以上のように湾曲音響シート21や補強シート22の形状は、湾曲した形状であればどのような形状であってもよい。
例えば湾曲音響シート21や補強シート22の形状は、その他、断面が正方形状等の略四角形となり、かつ深さdを有する冠形状とされてもよい。また、例えば湾曲音響シート21や補強シート22の形状は、放射面側と反対側の部分が所定の半径r1の球の一部となる球帯形状であり、その部分よりも放射面側の部分が半径r2の球の一部である球冠形状となるような球帯と球冠を組み合わせた複合的な立体形状(湾曲形状)とされてもよい。
湾曲音響シート21や補強シート22の形状を適切に調整すれば、圧電オーディオデバイスで得られる音の音質を調整することができる。
〈第1の実施の形態の変形例2〉
〈圧電オーディオデバイスの構成例〉
さらに、以上においては圧電オーディオデバイス11には、湾曲音響シート21と補強シート22の2つのシートが設けられる例について説明した。しかし、圧電オーディオデバイスに、互いに重ねられた略同形状の3以上のシートが設けられるようにし、それらの3以上のシートのうちの少なくとも1つが音響効果を有する湾曲音響シートとされるようにしてもよい。
そのような場合、例えば圧電オーディオデバイス11は、図4に示すように構成される。なお、図4において図1または図2における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図4は、3つのシートが設けられる場合における圧電オーディオデバイス11の断面図を示している。この例では、圧電オーディオデバイス11の構成は、図1および図2に示した圧電オーディオデバイス11に対して、さらに湾曲音響シート101が設けられた構成となっている。すなわち、図4に示す圧電オーディオデバイス11では、3つのシートとして湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101が設けられており、湾曲音響シート21および補強シート22は、図1および図2に示した例と同じ形状となっている。
この例では、図中、上側が放射面側となっており、湾曲音響シート21の放射面側とは反対側に補強シート22が重ねられて配置されている。また、補強シート22の放射面側、つまり湾曲音響シート21側とは反対側には湾曲音響シート101が重ねられて配置されている。そして、これらの湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101は略同形状となっている。このような配置から、図4の圧電オーディオデバイス11では、開口部29側では湾曲音響シート101全体が露出するようになされている。
湾曲音響シート101は、例えば音響効果を有するシート状の圧電デバイスを素材として、その一部が深さdを有する立体形状となるように成型加工により圧電デバイスを湾曲させることで得られたものである。また、湾曲音響シート101としての圧電デバイスは、圧電材料の両面にそれぞれ電極を設けた構成とされている。さらに、圧電デバイスには必要に応じて電極を保護するカバー層が設けられている。
図4の圧電オーディオデバイス11では、成型加工された圧電デバイスにおける湾曲音響シート21とされない部分と、成型加工された不織布における補強シート22とされない部分と、成型加工された圧電デバイスにおける湾曲音響シート101とされない部分とが押え部25となっている。そして、この押え部25がフレームリング23とフレームベース24の間に挟まれて押さえられ、これにより湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101がフレームベース24に固定されている。
湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101の成型工程では、湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101が互いに接着されている必要がある。そのため、成型工程では、例えば補強シート22の両面に接着剤が塗布されて、湾曲音響シート21と補強シート22が接着されるとともに、補強シート22と湾曲音響シート101も接着される。その他、例えば補強シート22に熱可塑性接着剤を塗布しておき、成型工程において湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101を同時に接着できるようにしてもよい。
以上のように、略同形状の湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101を重ねて配置することでも、図1に示した圧電オーディオデバイス11と同様に、小型かつ良好な周波数特性で、形状が安定した電気音響変換器を得ることができる。
また、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101は予め分極処理されたものであるが、これらの湾曲音響シート21と湾曲音響シート101の電極配線は、例えば図5の矢印Q11や矢印Q12に示すような配線とすることができる。なお、図5において、図4における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図5に示す例では、湾曲音響シート21は圧電材料131と、その圧電材料131の両方の面に設けられた電極132および電極133とから構成されている。特に、この例では電極132が図1に示した電極部26−1に接続され、電極133が図1に示した電極部26−2に接続される。
同様に、湾曲音響シート101は圧電材料134と、その圧電材料134の両方の面に設けられた電極135および電極136とから構成されている。
図4に示した圧電オーディオデバイス11では、湾曲音響シート21および湾曲音響シート101として圧電デバイスが用いられており、それらの圧電デバイスの各面から電極を引き出す必要がある。
また、図4に示した圧電オーディオデバイス11では、湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101は一体的に成型されているから、何れも同じ方向に凹凸を有している。
いま、例えば図5の矢印Q11に示すように、湾曲音響シート21および湾曲音響シート101に供給される音響信号が、電極132および電極133について順相であり、電極135および電極136についても順相であるとする。この場合、電極132および電極135が+側の電極となり、電極133および電極136がグランド側(以下、G側とも称する)、つまり−側の電極となる。
そこで、+側同士の電極132と電極135とを接続するとともに、G側同士の電極133と電極136とを接続することで、電気音響変換された出力は何れも図中、上方向または下方向という同じ方向となる。すなわち、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101が同じ方向に振動する。これにより、再生される音の音圧を向上させることができる。
また、例えば矢印Q12に示すように、湾曲音響シート21および湾曲音響シート101に供給される音響信号が、電極132および電極133について順相であるが、電極135および電極136については逆相であるとする。この場合、逆相では+側とG側とが入れ替わるので、電極132および電極136が+側の電極となり、電極133および電極135がG側の電極となる。
そこで、+側同士の電極132と電極136とを接続するとともに、G側同士の電極133と電極135とを接続することで、電気音響変換された出力は何れも図中、上方向または下方向という同じ方向となる。すなわち、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101が同じ方向に振動する。これにより、再生される音の音圧を向上させることができる。
このように湾曲音響シート21と湾曲音響シート101の電極を接続することにより、成型された湾曲音響シート21、補強シート22、および湾曲音響シート101の形状をより安定的に保持することができるとともに、音圧の感度を向上させることができる。
なお、図4に示した圧電オーディオデバイス11では、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101の間に補強シート22が設けられる例について説明したが、補強シート22が設けられず、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101が互いに隣接するように重ねられて設けられるようにしてもよい。湾曲音響シート21や湾曲音響シート101に設けられた電極の表面は絶縁処理されていることから、これらの湾曲音響シート21と湾曲音響シート101を直接重ね合わせても圧電オーディオデバイス11の特性や動作に影響が生じることはない。
このように補強シート22が設けられず、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101が設けられるようにしても、湾曲音響シート21と湾曲音響シート101とを重ねることで形状を安定させることができる。これにより、小型かつ良好な周波数特性で、形状が安定した電気音響変換器を得ることができる。この場合、例えば湾曲音響シート21を構成する圧電材料と湾曲音響シート101を構成する圧電材料とを成型加工前の前処理の段階で接着剤等により接着し、貼り合わせる等することができる。
〈第2の実施の形態〉
〈圧電オーディオ装置の構成例〉
次に、本技術を、以上において説明した圧電オーディオデバイスを複数有する圧電オーディオ装置に適用した実施の形態について説明する。
図6は、本技術を適用した圧電オーディオ装置の外観の構成例を示す図である。
図6に示す圧電オーディオ装置201は、入力された音響信号としての電気信号に応じて振動し、音響信号を音へと変換する電気音響変換装置、すなわちスピーカ(スピーカシステム)である。
この例では、圧電オーディオ装置201は圧電オーディオデバイス211、圧電オーディオデバイス212−1、圧電オーディオデバイス212−2、フレーム213、およびベース214を有している。
圧電オーディオ装置201では、板状のフレーム213には、図1に示した圧電オーディオデバイス11に対応する3つの圧電オーディオデバイス211、圧電オーディオデバイス212−1、および圧電オーディオデバイス212−2が設けられている。
また、フレーム213の図中、下側にはベース214が固定されており、このベース214によって圧電オーディオ装置201が自立することができるようになされている。
圧電オーディオデバイス211は、例えば図1に示した圧電オーディオデバイス11と同じ構成となっており、特に高域の周波数帯域の音を再生するための高域用のスピーカユニットである。
これに対して、圧電オーディオデバイス212−1および圧電オーディオデバイス212−2は、例えば図1に示した圧電オーディオデバイス11と同じ構成となっており、特に低域の周波数帯域の音を再生するための低域用のスピーカユニットである。
なお、以下、圧電オーディオデバイス212−1および圧電オーディオデバイス212−2を特に区別する必要のない場合、単に圧電オーディオデバイス212とも称することとする。
ここでは、高域用の圧電オーディオデバイス211と、低域用の圧電オーディオデバイス212とは同じ構成となっているが、高域用の圧電オーディオデバイス211の湾曲音響シートおよび補強シートの面積は、低域用の圧電オーディオデバイス212の湾曲音響シートおよび補強シートの面積よりも小さくなっている。つまり、圧電オーディオデバイス211の大きさは、圧電オーディオデバイス212の大きさよりも小さくなっている。
ここで、圧電オーディオデバイス211や圧電オーディオデバイス212の湾曲音響シートおよび補強シートとは、図2に示した湾曲音響シート21および補強シート22に対応するものであり、圧電オーディオデバイス211と圧電オーディオデバイス212とでは、この湾曲音響シートと補強シートの面部分の面積が異なる。
なお、圧電オーディオデバイス211および圧電オーディオデバイス212の構成や、それらの圧電オーディオデバイスの湾曲音響シートの形状は、図1に示した例に限らず、その他、図3や図4に示した構成や形状など、どのような構成および形状であってもよい。また、圧電オーディオデバイス211と圧電オーディオデバイス212とで構成が異なっていたり、それらの湾曲音響シートの形状が異なっていたりしてもよい。
圧電オーディオデバイス211と圧電オーディオデバイス212の構成は、それらの圧電オーディオデバイス211と圧電オーディオデバイス212が並列接続可能であれば、どのような構成であってもよい。例えば低域用と高域用の圧電オーディオデバイスの構成は、それらの圧電オーディオデバイスの音圧差などを考慮して選択すればよい。
圧電オーディオ装置201では、高域用の圧電オーディオデバイス211と、低域用の2つの圧電オーディオデバイス212とが電気的に並列に接続されている。これにより、圧電オーディオ装置201を一体のスピーカシステムとして1つのチャンネルの増幅器により駆動することが可能である。
なお、ここでは低域用として2つの圧電オーディオデバイス212が設けられる例について説明するが、低域用の圧電オーディオデバイス212は1つであってもよいし、3以上であってもよい。同様に、高域用の圧電オーディオデバイス211も2以上設けられるようにしてもよい。さらに、中域用の圧電オーディオデバイスも設けられるなど、3以上の互いに湾曲音響シートの面積が異なる圧電オーディオデバイスが圧電オーディオ装置201に設けられるようにしてもよい。
〈圧電オーディオ装置の回路構成例〉
次に、図6に示した圧電オーディオ装置201の回路構成について説明する。図7は、圧電オーディオ装置201の回路構成例を示す図である。なお、図7において図6における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図7に示す圧電オーディオ装置201は、圧電オーディオデバイス211、圧電オーディオデバイス212−1、圧電オーディオデバイス212−2、および保護調整部241を有している。
また、圧電オーディオ装置201には、増幅器251および信号処理部252を有する外部の音響再生制御装置が接続されている。
すなわち、圧電オーディオデバイス211、圧電オーディオデバイス212−1、および圧電オーディオデバイス212−2は、増幅器251に対して並列に接続されている。特に低域用の圧電オーディオデバイス212−1および圧電オーディオデバイス212−2の一方の電極と、増幅器251との間には、保護調整部241が直列に接続されている。この保護調整部241は、高域用の圧電オーディオデバイス211には接続されていない。すなわち、保護調整部241は、高域用の圧電オーディオデバイス211に対しては直列に接続されていない。
例えば圧電オーディオデバイス211における、図1に示した電極部26−1に対応する電極部と、図1に示した電極部26−2に対応する電極部とが、それぞれ異なる音響信号線を介して増幅器251に接続されている。
同様に、圧電オーディオデバイス212における、図1に示した電極部26−1に対応する電極部と、図1に示した電極部26−2に対応する電極部とが、それぞれ異なる音響信号線を介して増幅器251に接続されており、そのうちの一方の電極部と増幅器251との間には保護調整部241が直列に接続されている。
保護調整部241は、例えば保護抵抗などからなり、圧電オーディオデバイス212や増幅器251を保護するとともに、圧電オーディオデバイス212、すなわち圧電オーディオ装置201の周波数特性を調整する。
なお、保護調整部241としての保護抵抗の抵抗値は、圧電オーディオ装置201全体のインピーダンスや、高域用の圧電オーディオデバイス211の周波数特性と、低域用の圧電オーディオデバイス212の周波数特性とのクロスオーバーの特性などが考慮されて定められた値とされる。また、保護調整部241は、保護抵抗の他、例えば保護抵抗とインダクタからなるローパスフィルタなどとされてもよい。
音響信号に基づく音の再生時には、信号処理部252により、適宜、音響信号に対して音響特性の補正処理等の各種の処理が行われ、その結果得られた音響信号が信号処理部252から増幅器251へと供給される。
そして、音響信号は増幅器251において増幅されて圧電オーディオデバイス211および圧電オーディオデバイス212へと供給される。このとき、増幅器251の一方の端から出力された音響信号は、直接、圧電オーディオデバイス211に供給されるとともに、保護調整部241を介して圧電オーディオデバイス212にも供給される。また、増幅器251の他方の端から出力された音響信号は、直接、圧電オーディオデバイス211および圧電オーディオデバイス212に供給される。
すると、圧電オーディオデバイス211および圧電オーディオデバイス212は、供給された音響信号に応じて振動し、音を再生する。
この場合、再生される音の周波数帯域のうちの低域については、専ら低域用の圧電オーディオデバイス212で再生され、再生される音の周波数帯域のうちの高域については、専ら高域用の圧電オーディオデバイス211で再生される。
ところで、圧電オーディオ装置201全体の周波数特性は、例えば図8に示すようになる。なお、図8において横軸は周波数を示しており、縦軸は音圧を示している。
図8は、圧電オーディオ装置201について測定された、システム全体の周波数特性を示している。この例では、圧電オーディオ装置201の周波数特性として、低域から超高域まで各周波数で十分な音圧が確保され、ピークやディップの少ない良好な周波数特性が得られていることが分かる。
圧電オーディオ装置201では、2kHz付近の周波数が、高域用の圧電オーディオデバイス211の音圧と、低域用の圧電オーディオデバイス212の音圧とが等しくなるクロスオーバー付近の周波数となっている。
このクロスオーバー付近の周波数帯域では、圧電オーディオデバイス211の自然の特性により減衰された周波数特性と、直列接続された保護調整部241によって減衰された2つの圧電オーディオデバイス212の周波数特性とが合わさって、良好な周波数特性が得られる。
図9は、高域用の圧電オーディオデバイス211について測定された周波数特性と、低域用の2つの圧電オーディオデバイス212について測定された周波数特性を示す図である。なお、図9において横軸は周波数を示しており、縦軸は音圧を示している。
図9では、曲線L11は低域用の2つの圧電オーディオデバイス212で同時に音を再生したときの周波数特性を示しており、曲線L12は高域用の圧電オーディオデバイス211のみで音を再生したときの周波数特性を示している。
この例では、曲線L11と曲線L12とで音圧が略等しくなる2kHz付近がクロスオーバーの周波数となっている。
また、曲線L12から分かるように、低域部分の周波数帯域では圧電オーディオデバイス211の湾曲音響シートの面積に起因して音圧が降下している。
これに対して、曲線L11から分かるように、高域部分の周波数帯域では保護調整部241に起因して音圧が降下している。
しかし、これらの圧電オーディオデバイス211と圧電オーディオデバイス212とを合わせて用いると、図8に示したように低域から、40kHz以上の超高域の周波数まで、広い周波数帯域にわたってピークやディップの少ない良好な周波数特性を得ることができる。
ここで、圧電オーディオ装置201について、40kHz以上の超高域の再生を考慮した場合の作用について説明する。
図10は、低域用の2つの圧電オーディオデバイス212のインピーダンス特性、すなわち各周波数におけるインピーダンスの一例を示している。なお、図10において横軸は周波数を示しており、縦軸はインピーダンスを示している。
図10から分かるように、圧電オーディオデバイス212は容量性の周波数特性を有している。したがって、周波数が高いとインピーダンスが低くなり、図10に示す例において高域では圧電オーディオデバイス212のインピーダンスが低くなっていることが分かる。
そのため、一般的にはシステムを保護するために増幅器と各圧電オーディオデバイスとの間に直列に保護抵抗が接続される。しかし、超高域の周波数帯域の再生を考慮した場合、保護抵抗は分圧効果を生じさせ、結果的に超高域において音圧降下が生じてしまう。
そこで、圧電オーディオ装置201では、インピーダンスの低い低域用の2つの圧電オーディオデバイス212に対してのみ保護調整部241を接続し、高域用の圧電オーディオデバイス211の経路には保護調整部241の影響が生じないような構成とされている。
これは、音響効果を有する湾曲音響シートの面積が比較的小さい高域用の圧電オーディオデバイス211は、超高域においても十分なインピーダンスを確保できるため、保護のために保護調整部241を接続する必要性が、低域用の圧電オーディオデバイス212よりも少ないことによる。
これに対して、湾曲音響シートの面積が比較的大きい低域用の圧電オーディオデバイス212については、保護調整部241を接続することで圧電オーディオデバイス212が保護されている。また、保護調整部241を接続することで、圧電オーディオデバイス212の周波数特性の調整を行うことができる。例えば保護調整部241としての保護抵抗の抵抗値を適切に調整することで、図9の曲線L11に示した圧電オーディオデバイス212の周波数特性を変化させることができる。
以上のように、圧電オーディオデバイス211には保護調整部241が接続されず、圧電オーディオデバイス212のみに保護調整部241が接続される構成とすることで、適切に圧電オーディオ装置201を保護しつつ、超高域においても良好な周波数特性を得ることができる。
<圧電オーディオデバイスの製造方法>
ところで、以上において説明した圧電オーディオデバイスは、例えば圧空成型等により製造することが可能である。
ここで、圧電オーディオデバイスの圧空成型による製造方法について、図11乃至図13を参照して説明する。
なお、図11は、圧電オーディオデバイスを製造する製造処理を説明するフローチャートであり、図12および図13は、圧電オーディオデバイスの製造工程について説明する図である。なお、図12および図13において互いに対応する部分には同じ符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図11に示す製造処理では、ステップS11において金型が加熱される。
すなわち、圧電オーディオデバイスを製造する製造装置である圧空成型機は、例えば図12の矢印Q41に示すように、所定の深さを有する立体形状の金型301と、空気圧による成型加工を行うためのシリンダ形状の空圧部302とを有している。
金型301は、その表面部分に製造しようとする圧電オーディオデバイスの湾曲音響シートの放射面部分と略同形状の凹部311を有しており、この金型301には図示せぬ加熱機構や冷却機構が接続されている。
また、空圧部302における金型301側の面には、例えばシリコンなどの耐熱性を有する部材からなり、金型301と空圧部302との間の空間が密閉された空間となるようにするためのリング形状の固定部312が設けられている。
この固定部312は圧電オーディオデバイスの材料となるシート形状の圧電材料(圧電デバイス)とシート部材を金型301に押さえ付けて、それらの圧電デバイスとシート部材が動かないように固定するためにも用いられる。
ここで、圧電材料は圧電オーディオデバイスの湾曲音響シートと、押さえ部の一部とを形成する部材であり、シート部材は圧電オーディオデバイスの補強シートと、押さえ部の一部とを形成する部材である。
さらに、金型301には図中、点線で描かれた小さな貫通孔313−1乃至貫通孔313−7が設けられている。なお、以下、貫通孔313−1乃至貫通孔313−7を特に区別する必要のない場合、単に貫通孔313とも称することとする。
この例では、金型301表面における凹部311の部分に、金型301の図中、上側の表面と、金型301の図中、下側の表面とを貫通する微小な径の貫通孔313が複数形成されている。これらの貫通孔313は、後述するように圧空成型時に空気を逃すためのものである。
ステップS11の処理は加熱工程の処理であり、金型301が図示せぬ加熱機構により加熱される。なお、金型301の加熱温度は、圧電オーディオデバイスの材料となる圧電材料の特性が考慮されて決定される。ここでは、例えば金型301の加熱の設定温度はキュリー点よりも低い温度とされ、圧電材料(圧電デバイス)が有する圧電性の消失が発生しないようにされる。
ステップS12において、圧電オーディオデバイスの材料となるシート部材に対する前処理等が、必要に応じて行われる。
この前処理工程では、例えば図12の矢印Q42に示すように圧電オーディオデバイスの材料となるシート部材331に切り込みを入れることによりスリット332が形成される。この例では矩形シート状のシート部材331には、対角線方向に長い互いに垂直な直線からなる十字型のスリット332が形成されている。
なお、このスリット332は、後述する圧空成型時に空気を逃すためのものであり、スリット332の形状はどのような形状であってもよい。例えば矢印Q43に示すように、矩形シート状のシート部材331に直線状の平行な2つの切り込みが入れられて、それらの切り込みがスリット333−1およびスリット333−2とされるようにしてもよい。
この前処理工程ではこの他、圧電材料とシート部材が接着される。例えば接着剤が用いられて、第1の圧電材料と第2の圧電材料が接着される。また、例えば第1の圧電材料と第2の圧電材料との間に接着剤が塗布されたシート部材を挟むように配置し、それらを貼り合わせることで第1の圧電材料と第2の圧電材料が接着される。
ステップS13において圧電オーディオデバイスの材料となるシート、すなわち圧電材料とシート部材が金型の上面に配置される。
例えば図12の矢印Q44に示すように、圧電オーディオデバイスの材料として、適切な大きさにカットされたシート状の圧電材料341−1および圧電材料341−2と、シート部材331とが用いられるとする。
この場合、圧電材料341−1と圧電材料341−2の間にシート部材331がある状態で、それらの圧電材料341−1、シート部材331、および圧電材料341−2が揃えて重ねられ、加熱された金型301の空圧部302側の面(上面)に配置される。なお、以下、圧電材料341−1および圧電材料341−2を特に区別する必要のない場合、単に圧電材料341とも称することとする。
続いて、ステップS14において、金型上に配置された圧電材料およびシート部材が加熱される。
すなわち、図13の矢印Q45に示すように、金型301上に圧電材料341およびシート部材331が配置された状態で空圧部302が金型301に対して機械的に押さえ付けられる。このとき圧電材料341およびシート部材331が固定部312により金型301上面に押さえ付けられて固定されるとともに、金型301の上面、空圧部302の金型301側の面、および固定部312により囲まれる空間(以下、圧空成型空間とも称することとする)は密閉された状態となる。つまり、圧電材料341およびシート部材331が配置された圧空成型空間に一定以上の気密性が与えられる。
このような状態で継続して金型301への加熱が行われると、金型301により圧電材料341およびシート部材331が加熱されることになる。なお、圧電材料341およびシート部材331の加熱時間は、製造する圧電オーディオデバイスの特性が考慮されて適切に決定される。
ステップS15において圧電材料およびシート部材が圧空成型される。
この圧空成型工程では、例えば図13の矢印Q46に示すように、金型301により圧電材料341およびシート部材331が加熱されている状態で、金型301上面に配置された圧空成型空間内の圧電材料341およびシート部材331に対して、空圧部302により空気圧が加えられる。
このようにすることで、空気圧によって圧電材料341およびシート部材331が金型301の凹部311に圧着し、圧電材料341およびシート部材331の中央部分が凹部311の形状に圧空成型される。すなわち、圧電材料341およびシート部材331の中央部分が凹部311と同様の深さを有する立体形状に成型される。
ここで、圧電材料341のうちの圧空成型された立体形状部分、つまり凹部311と略同じ形状に成型された部分が、上述した圧電オーディオデバイスの湾曲音響シート部分となる。同様に、シート部材331のうちの圧空成型された立体形状部分、つまり凹部311と略同じ形状に成型された部分が、上述した圧電オーディオデバイスの補強シート部分となる。また、圧電材料341およびシート部材331における、湾曲音響シート部分や補強シート部分の端に設けられた残りの部分が押さえ部となる。
図13に示す例では、空圧部302は、その後方より気体を送り出して圧空成型空間に圧力を加えることができる構造となっている。
さらに、金型301表面における凹部311の部分には、金型301を貫通する微小な径の貫通孔313が複数形成されている。
圧空成型工程では貫通孔313を介して、圧電材料341およびシート部材331と、凹部311との間にある空気を圧空成型空間の外へと逃すことができるようになされている。また、シート部材331にはスリット332が設けられているので、圧空成型時には、このスリット332により圧電材料341とシート部材331との間の空気を逃すことができる。
このように貫通孔313やスリット332により空気を逃すことによって、圧空成型時に圧電材料341とシート部材331の部分におけるしわや気泡の発生を抑制することができ、見栄えも音響特性も良好な圧電オーディオデバイスを得ることができる。特に、複数の貫通孔313が設けられる場合、それらの貫通孔313は、金型301表面において等間隔に並ぶように設けられたり、同心円状に並ぶように設けられたりすることで、より適切に空気を逃すことができるようになり、圧空成型時の加工精度を向上させることができる。
一般的に圧電材料341等は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネートなどの通気性が非常に低い樹脂フィルムがカバー層として用いられている。そのため、圧空成型工程において空気を逃がすことができるようにすることで、圧電材料341とシート部材331をより好適に密着させることができる。
ステップS16において、圧電材料およびシート部材に対して圧力が加えられたままの状態で、それらの圧電材料およびシート部材の全体が冷却される。
この冷却工程では、例えば図13の矢印Q46に示した状態から金型301が冷却され、これにより圧電材料341とシート部材331に対して圧力が加えられた状態で、それらの圧電材料341とシート部材331が冷却される。その結果、所定の温度で成型された圧電材料341とシート部材331は、圧電材料341とシート部材331とが接着された状態のまま形状を保持することができるようになる。
ステップS17において、成型された圧電材料およびシート部材が一体となった状態のまま、それらの圧電材料およびシート部材が離型される。
例えば図12および図13に示した例では、圧電材料341とシート部材331が金型301から取り外される。
以上の工程により、所定の深さを有する立体形状からなる湾曲音響シートおよび補強シートと、それらの湾曲音響シートおよび補強シートに対して連続一体的であり、湾曲音響シートおよび補強シートの少なくとも一部を固定するための押さえ部とが同時に成型されたことになる。
ステップS18において、圧電材料とシート部材が適宜、加工される。
すなわち、例えば図12および図13に示した例において、圧電材料341とシート部材331の端部分が押さえ部の形状等に合わせてカットされたり、圧電材料341に対して電極を引き出すための電極部が設けられたりする加工工程が行われる。
以上のようにして加工が行われると、最終的に圧電オーディオデバイスが得られ、製造処理は終了する。
例えば図12および図13に示した例では、圧電オーディオデバイスとして、図4に示した圧電オーディオデバイス11と同様のものが得られる。この例では、図12や図13の圧電材料341の中央部分が、図4における湾曲音響シート21や湾曲音響シート101に対応し、図12や図13のシート部材331の中央部分が、図4における補強シート22に対応する。
なお、ここでは、2つの圧電材料と1つのシート部材を重ね合わせる例について説明したが、2つの圧電材料を重ね合わせる場合や、1つの圧電材料と1つのシート部材を重ね合わせる場合においても図11を参照して説明した製造処理と同様の処理で圧電オーディオデバイスを製造することができる。
また、1つの圧電材料と1つのシート部材を重ね合わせる場合などにおいて、シート部材としては、例えば不織布のように通気性を有する材料とすることが望ましい。このとき、通気性が高い材料であれば圧空成型工程において、圧電材料とシート部材の間の空気を逃がすことができるので、圧電材料とシート部材をより好適に密着させることができる。
なお、例えば図12および図13を参照して説明したように、2つの圧電材料の間に1つのシート部材が配置される場合においても、シート部材として不織布のように通気性を有する材料を使用することができる。この様な構成とすることで、通気性を有する材料では圧空成型工程において圧電材料とシート部材の間の空気を逃がすことができるので、一方の圧電材料とシート部材、および他方の圧電材料とシート部材をより好適に密着させることができる。
さらに、シート部材のシート面において、そのシート面には接着剤として熱可塑性接着剤が塗布されていてもよいし、シート部材の素材として例えばエラストマー樹脂が用いられたフィルム状の接着剤(例えば、熱可塑性接着剤)を用いてもよい。このときシート面は常温においては他の圧電材料等と接着性を有さず、所定の温度を超えて加熱したとき接着性を有するようになるので、圧空成型工程において加熱されている間だけ接着性を有している。すなわち、圧空成型工程において、例えば2つの圧電材料の間に配置されたシート部材としてのフィルム状の接着剤により、それらの2つの圧電材料が接着される。そのため、圧空成型工程においていっそう取扱いが容易になり、好適に成型加工を行うことができる。
以上のようにして圧電オーディオデバイスを製造することで、圧電オーディオデバイスを好適に成型することができる。
なお、ここでは圧電オーディオデバイスの製造方法、つまり圧電オーディオデバイスの成型方法として、圧空成型を用いる場合を例として説明した。特に、圧電オーディオデバイスの成型方法として圧空成型を採用すれば、プレス成型等を採用した場合よりも、低コストで圧電オーディオデバイスを得ることができ、また圧電材料やシート部材の厚みを自由に設計したり変更したりしても容易に成型を行うことができる。しかし、圧電オーディオデバイスの成型方法は、その他、プレス成型や真空成型、それらを組み合わせた成型方法など、どのような方法であってもよい。
ところで、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
(1)
シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシートと、
前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートと
を備える電気音響変換器。
(2)
前記第2のシートは不織布である
(1)に記載の電気音響変換器。
(3)
前記第1のシートと略同形状であり、前記第2のシートにおける前記第1のシート側とは反対側に重ねられて配置された、シート状の圧電材料からなる第3のシートをさらに備える
(2)に記載の電気音響変換器。
(4)
前記第2のシートは圧電材料からなる
(1)に記載の電気音響変換器。
(5)
前記第2のシートは前記第1のシートに接着されている
(1)乃至(4)の何れか一項に記載の電気音響変換器。
(6)
前記第1のシートおよび前記第2のシートは、前記第1のシートおよび前記第2のシートの端部分に設けられた押え部が、フレーム固定部材とフレームベースとの間に挟まれて押えられることにより固定されている
(1)乃至(5)の何れか一項に記載の電気音響変換器。
(7)
前記フレーム固定部材および前記フレームベースには、前記第1のシートおよび前記第2のシートを露出させる開口部が設けられている
(6)に記載の電気音響変換器。
(8)
前記フレーム固定部材および前記フレームベースの少なくとも何れか一方には、前記フレーム固定部材と前記フレームベースとが並ぶ第1の方向と略垂直な第2の方向から見たときに、前記第1の方向に対して開口部の幅が変化するようにテーパ部が形成されている
(7)に記載の電気音響変換器。
(9)
前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が広くなるように形成されている
(8)に記載の電気音響変換器。
(10)
前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が狭くなるように形成されている
(8)に記載の電気音響変換器。
(11)
湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、
シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有し、前記第1のシートまたは前記第2のシートとは面積が異なる第3のシートを有する第2の電気音響変換器と
を備える電気音響変換装置。
(12)
前記第1の電気音響変換器と前記第2の電気音響変換器のうちの低域用の電気音響変換器には、前記低域用の電気音響変換器を保護するとともに周波数特性を調整するための保護調整部が接続されている
(11)に記載の電気音響変換装置。
(13)
前記保護調整部は、保護抵抗またはローパスフィルタである
(12)に記載の電気音響変換装置。
(14)
湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、
湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第3のシート、および前記第3のシートと略同形状であり、前記第3のシートに重ねられて配置された第4のシートを有し、前記第3のシートおよび前記第4のシートは前記第1のシートおよび前記第2のシートとは面積が異なる第2の電気音響変換器と
を備える電気音響変換装置。
11 圧電オーディオデバイス, 21 湾曲音響シート, 22 補強シート, 23 フレームリング, 24 フレームベース, 25 押え部, 28 開口部, 29 開口部, 30 テーパ部, 31 テーパ部, 101 湾曲音響シート, 201 圧電オーディオ装置, 211 圧電オーディオデバイス, 212−1,212−2,212 圧電オーディオデバイス, 241 保護調整部

Claims (14)

  1. シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有する第1のシートと、
    前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートと
    を備える電気音響変換器。
  2. 前記第2のシートは不織布である
    請求項1に記載の電気音響変換器。
  3. 前記第1のシートと略同形状であり、前記第2のシートにおける前記第1のシート側とは反対側に重ねられて配置された、シート状の圧電材料からなる第3のシートをさらに備える
    請求項2に記載の電気音響変換器。
  4. 前記第2のシートは圧電材料からなる
    請求項1に記載の電気音響変換器。
  5. 前記第2のシートは前記第1のシートに接着されている
    請求項1に記載の電気音響変換器。
  6. 前記第1のシートおよび前記第2のシートは、前記第1のシートおよび前記第2のシートの端部分に設けられた押え部が、フレーム固定部材とフレームベースとの間に挟まれて押えられることにより固定されている
    請求項1に記載の電気音響変換器。
  7. 前記フレーム固定部材および前記フレームベースには、前記第1のシートおよび前記第2のシートを露出させる開口部が設けられている
    請求項6に記載の電気音響変換器。
  8. 前記フレーム固定部材および前記フレームベースの少なくとも何れか一方には、前記フレーム固定部材と前記フレームベースとが並ぶ第1の方向と略垂直な第2の方向から見たときに、前記第1の方向に対して開口部の幅が変化するようにテーパ部が形成されている
    請求項7に記載の電気音響変換器。
  9. 前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が広くなるように形成されている
    請求項8に記載の電気音響変換器。
  10. 前記テーパ部は、前記第1の方向における前記第1のシートおよび前記第2のシートから遠い位置ほど開口部の幅が狭くなるように形成されている
    請求項8に記載の電気音響変換器。
  11. 湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、
    シート状の圧電材料からなり、湾曲した形状を有し、前記第1のシートまたは前記第2のシートとは面積が異なる第3のシートを有する第2の電気音響変換器と
    を備える電気音響変換装置。
  12. 前記第1の電気音響変換器と前記第2の電気音響変換器のうちの低域用の電気音響変換器には、前記低域用の電気音響変換器を保護するとともに周波数特性を調整するための保護調整部が接続されている
    請求項11に記載の電気音響変換装置。
  13. 前記保護調整部は、保護抵抗またはローパスフィルタである
    請求項12に記載の電気音響変換装置。
  14. 湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第1のシート、および前記第1のシートと略同形状であり、前記第1のシートに重ねられて配置された第2のシートを有する第1の電気音響変換器と、
    湾曲した形状を有し、シート状の圧電材料からなる第3のシート、および前記第3のシートと略同形状であり、前記第3のシートに重ねられて配置された第4のシートを有し、前記第3のシートおよび前記第4のシートは前記第1のシートおよび前記第2のシートとは面積が異なる第2の電気音響変換器と
    を備える電気音響変換装置。
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