JPH07327297A - 圧電スピーカ - Google Patents

圧電スピーカ

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JPH07327297A
JPH07327297A JP14095394A JP14095394A JPH07327297A JP H07327297 A JPH07327297 A JP H07327297A JP 14095394 A JP14095394 A JP 14095394A JP 14095394 A JP14095394 A JP 14095394A JP H07327297 A JPH07327297 A JP H07327297A
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JP
Japan
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sheet
piezoelectric
thickness
holding layer
acoustic impedance
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JP14095394A
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English (en)
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Chitose Nakatani
千歳 中谷
Shigeru Sadamura
茂 定村
Shigeo Endo
重郎 遠藤
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Hitachi Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 周波数特性等が非常に優れた圧電スピーカを
提供する。 【構成】 シート状の有機物中に多数の圧電素子を配列
してなる複合圧電体シート4と、この複合圧電体シート
の両面に設けた電極6A,6Bと、前記電極に張設され
て前記シート状の複合圧電体シートを湾曲形状に保持さ
せると共に音響インピーダンスをマッチングさせるため
の音響インピーダンスマッチング保持層8と、前記複合
圧電体シートの周囲を保持するための保持枠10とを備
えるようにする。これにより、歪みの少ない周波数特性
の良好な再生を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子を利用したス
ピーカに係り、特に複合圧電体を用いた圧電スピーカに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スピーカはボイスコーンに接続
されたボイスコイルに音声信号を流すことにより、この
コイルの発生する磁界と永久磁石の磁界の相互作用によ
りボイスコーンを機械的に振動させ、これにより空気を
振動させて音声を再生するようになっている。
【0003】音声の再生においては人間の可聴周波数で
ある数10Hzから数10KHzまでの広範囲に渡って
効率良く且つ歪みが生じないように再生することが理想
的であるが、一般的には1つのスピーカではそのような
広範囲の周波数領域をカバーすることができないので各
領域に対応させた複数のスピーカが用いられている。ま
た、このような永久磁石を用いたマグネットスピーカは
音圧を高めるためには寸法が大きくなり、また重量も重
いものとなる。
【0004】ところで、近年においてはステレオ装置や
テレビジョン等の音響装置において小型軽量化及び薄型
化の要請が非常に高まってきており、このような要請に
応えて極めて薄く且つ軽量の圧電スピーカが開発されて
いる。この圧電スピーカは、例えばチタンジルコン酸鉛
(PZT)系セラミックスの薄板を用い、この両面に電
極を形成し、金属製振動板に貼り付けた後、音声信号を
加えることにより、圧電効果によりこの振動板を振動さ
せて音声を再生するようになっている。
【0005】しかしながら、金属製振動板と圧電セラミ
ックス単体から構成される従来の圧電スピーカは、弾性
的に自由度が低く、しかも音響的にも硬いものとなり、
更には、高調波も発生し易く歪みが多分に生じてしまう
という問題点があった。
【0006】このような問題点を解決するために、圧電
セラミックスと樹脂等の有機物とを混在させることによ
り圧電セラミックスの有する圧電効果と有機物の持つ弾
力性とを組み合わせた複合圧電体シートを用いたスピー
カが、例えば特開昭61−205099号公報、特開昭
62−24770号公報、特開昭63−4799号公報
等に示され、種々開発されてきた。
【0007】この複合圧電体シートを用いたスピーカ
は、エポキシ系樹脂等の有機物の格子状シートに多数の
圧電素子を埋め込んで複合圧電体シートを形成し、この
シートの両面に電極板を形成して全体が平板状或いはド
ーム状に固定して構成されている。そして、電極の一面
には、音質調整用の薄膜を形成して音質の改善を図るこ
とも行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧電スピー
カの再生周波数特性は、その構成部材の材質、厚さ、形
状等により微妙に変化し、また、その出力特性も上記し
た要素によって大きく左右される。しかるに、上述した
ように複合圧電体シートを用い且つ音質調整用の薄膜を
形成する等して種々の改善を図ったとはいえ、高音域に
おける歪特性、中音域における音圧特性等の実際の再生
特性は未だ十分なものではなく、通常のマグネットスピ
ーカに対抗するためには更なる改善が必要とされるのが
現状である。
【0009】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、周波数特性等が非常に優れた圧電スピーカを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、再生時の周波数特性や出力特性は、主に複合圧電
体シート中の圧電素子の体積比、複合圧電体シート中の
有機物の材質、スピーカ形成時の複合圧電体シートの曲
率半径、更に音質を改善する音響インピーダンスマッチ
ング層の材質等により大きく影響され、これらを最適な
ものに選択することにより周波数特性等を大幅に改善す
ることができる、という知見を得ることによりなされた
ものである。
【0011】すなわち、本発明は、上記問題点を解決す
るために、シート状の有機物中に多数の圧電素子を配列
してなる複合圧電体シートと、この複合圧電体シートの
両面に設けた電極と、前記電極に張設されて前記シート
状の複合圧電体シートを湾曲形状に保持させると共に音
響インピーダンスをマッチングさせるための音響インピ
ーダンスマッチング保持層と、前記複合圧電体シートの
周囲を保持するための保持枠とを備えるようにしたもの
である。
【0012】
【作用】本発明は、以上のように構成することにより、
比較的高域における音圧の平坦性、周波数特性を改善で
き、しかも歪みの発生も非常に抑制することができる。
音響インピーダンスマッチング保持層としては比較的軟
らかな樹脂、例えば日本工業規格による硬度がA60〜
A90の範囲の材料、例えばポリウレタン樹脂、シリコ
ンゴム樹脂、シリコンワニス等を用いることにより音調
の改善を一層図ることができ、また、複合圧電体シート
中の有機物として比較的硬い樹脂、例えばエポキシ樹脂
を用いることにより、シート自体の湾曲形状を保持する
機能も兼ね備える。この結果、マッチング保持層の厚み
を減少させることができ、その分だけ出力(音圧)の減
少を少なくできる。
【0013】上記複合圧電体シート中の有機物として比
較的硬い樹脂、例えばエポキシ樹脂を用いた場合には、
マッチング保持層の厚みは、複合圧電体シートの湾曲形
状を保持して振動時に高調波の発生を抑制し得る厚み
0.1mm以上とし、また、比較的軟らかい樹脂、例え
ばポリウレタン樹脂を用いた場合には、マッチング保持
層の厚みは0.5mm以上とする。これにより、再生時
における歪みの発生を大幅に抑制しつつ良好な周波数特
性を得ることができる。
【0014】更に、複合圧電体シート中の圧電素子の体
積比率は40%〜80%の範囲内に設定する。体積比率
が高過ぎると、出力特性は向上するが歪みの発生が過度
になり、また体積比率が低過ぎると逆に歪みの発生は低
下して良好となるが出力特性が低下してしまう。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係る圧電スピーカの一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の圧電
スピーカを示す要部拡大断面図、図2は図1に示す圧電
スピーカに用いる複合圧電体シートを示す拡大斜視図、
図3は圧電スピーカを示す断面図、図4は複合圧電体シ
ートを形成するための他の方法を説明するための図、図
5は圧電スピーカの保持枠の形状を示す図、図6は圧電
スピーカの複合圧電体シートの湾曲状態を説明するため
の概略断面図である。
【0016】図示するようにこの圧電スピーカ2は、圧
電素子と有機物よりなる複合圧電体シート4と、この両
面に均一に貼り合わせた2つの電極6A、6Bと、一方
の電極6Aの表面に貼り合わせた音響インピーダンスマ
ッチング保持層8と、この積層体の周囲を保持する例え
ば金属や樹脂等よりなる保持枠10(図3参照)とによ
り主に構成されている。尚、図中、9は他方の電極6B
の表面に貼り合わせた電極酸化防止用の保護膜である。
そして、上記2つの電極6A、6Bから図示しないリー
ド線を引き出し、これに音声信号源12から音声信号を
印加することにより、圧電効果により複合圧電体シート
4が厚み方向へ振動して音声が発せられることになる。
図1においては説明のために各部材は平面状に形成され
ているが、実際には、図3に示すようにシート全体はマ
ッチング保持層8側を凸にして湾曲状態に保持される。
【0017】上記複合圧電体シート4を形成するには、
まず厚み方向へ一様に分極処理された厚み0.5mmの
PZT系セラミックスを平面度の出ている加工用治具プ
レートに固定し、厚さ0.2mmのブレードを用いて、
溝深さ0.3mm、ピッチ1.0mmでその表面に格子
状に溝入れ加工を行う。そして、この加工により生じた
格子状の溝内に有機物、例えばポリウレタン樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコンゴム等を充填し、これを固化させた
後、溝部分を加工用治具プレート面に当てて加工し、格
子面が現れるまで研削除去した。図2にこのように形成
された複合圧電体シート4の斜視図を示す。図中角柱状
になされた斜線部分は圧電素子14を示し、これを連結
する格子部分は有機物16を示す。ここで、加工時のブ
レードの厚み、溝ピッチを適宜選択することにより、複
合圧電体シート4中の圧電素子の体積比率を変化させる
ことができる。また、この複合圧電体シート4中に用い
る有機物の材質(硬さ)を選択することにより、マッチ
ング保持層8の形状保持機能の程度を増減させることが
できる。
【0018】また、電極6A、6Bは、アルミニウム膜
或いはCr−Au膜の導電膜により構成される。音響イ
ンピーダンスマッチング保持層8は、圧電体シート4の
振動を適正に空気振動に伝達するためのマッチング機能
と、非常に可撓性に富む圧電体シート4の湾曲状態を保
持する形状保持機能と、この内側に張設してある電極6
Aの酸化防止等を図る酸化防止機能を兼ね備えており、
例えばポリウレタン樹脂等により形成される。このマッ
チング保持層8の厚み、材質、硬さ等を選択することに
より再生時における最適な周波数特性を得ることができ
る。
【0019】また、保護膜9としては、比較的軟らかで
且つ非常に薄い有機物、例えばポリウレタン樹脂を用い
る。この場合、マッチング保持層8の厚みを薄くし、そ
の分、保護層9の厚みを厚くするようにしてもよく、い
ずれにしてもマッチング保持層8と保護層9全体でシー
トの湾曲形状を保持できればよい。本実施例における各
部材の厚みの代表例として、例えば圧電体シート4の厚
みL1は0.2mm、両電極6A、6Bの厚みL2は
0.3μm、音響インピーダンスマッチング保持層8の
厚みL3は3.0mm、保護膜9の厚みL4は0.1m
mとなる。
【0020】上述した複合圧電体シート4の形成方法と
しては有機物を充填する溝を加工形成するためにブレー
ドを用いたが、これを用いることなく、図4に示すよう
にして形成してもよい。図4は複合圧電体シートを形成
するための他の方法を示す図であり、図4(A)はセラ
ミックグリーンシートを示す平面図、図4(B)は図4
(A)に示す図の断面図、図4(C)は上記セラミック
グリーンシートを焼成したセラミック平板にクラックを
入れた状態を示す図、図4(D)は溝及び図4(C)に
示す工程で形成したクラックに樹脂を入れた状態を示す
図である。
【0021】まず、図4(A)及び図4(B)に示すよ
うにセラミック粉と有機バインダーからなる比較的軟ら
かな厚み約0.5mmのPZT系セラミックグリーンシ
ート20の表面に、例えばステンレス或いはプラスチッ
ク等により成形された格子状型枠(図示せず)を押し付
けてその表面に格子状の溝22を形成する。この場合、
溝22の深さはセラミックグリーンシート20の底部に
達しないような深さとして溝切りしない部分を僅かに残
し、この時点ではまだセラミックグリーンシート片にバ
ラバラに分離しないようにしておく。
【0022】次に、厚み方向途中まで溝入れ加工したセ
ラミックグリーンシート20を所定の温度(1150〜
1250℃)で焼成して焼き固め、これを例えば図4
(C)に示すように可撓性部材、例えばゴム等よりなる
可撓性板24上に接着載置し、この状態で可撓性板を2
次元的に伸張或いは格子状型枠(焼成時の収縮率を考慮
して上記型枠よりも小さい小型型枠)を押し付ける等し
て加圧または衝撃力により上記格子状の溝22の下部に
クラック26を形成し、セラミックグリーンシート20
を溝22に沿って多数のセラミックス片に分割する。
【0023】次に、図4(D)に示すように可撓性板2
4を、上記セラミックグリーンシート20の載置されて
いる面が僅かに凸状になるように円弧状に屈曲させる
等、可撓性板24を左右及び前後方向に伸長させて溝2
2及びクラック26を拡開させ、この状態でこの溝22
内やクラック26内にその上方より有機物24、例えば
ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコンゴム等を充
填する。そして、この樹脂を固化させた後、表面を平坦
に研削することにより、図2に示したと同様な複合圧電
体シートを形成することができる。
【0024】このような製造方法によれば、ブレードに
よる煩雑で時間のかかる溝入れ加工を施す必要がなく容
易に且つ安価にシートを形成することができる。ここ
で、複合圧電体シート中の圧電素子の体積比率を変える
には、溝を形成する格子状型枠の厚みを適宜選択するこ
とにより溝幅を変えるようにすればよい。
【0025】尚、焼成後のセラミックグリーンシート2
0にクラックを入れる方法としては、上記した方法に限
定されず、セラミックグリーンシートを可撓性板24に
接着載置した後に、この可撓性板を平面上で引き延ばす
ことやこの可撓性板と一体的に金型等で球面状に屈曲さ
せることによってもクラックを形成することができる
し、また、クラックした後の小片がバラバラにならない
ような処置をして可撓性板に載置する前にセラミックグ
リーンシートにクラックを形成し、その後、このクラッ
ク板全体を可撓性板上に載置するようにしてもよい。
【0026】また、溝22及びクラック26内に有機物
を充填する際に可撓性板を屈曲させて溝幅を拡開させる
が、この場合、可撓性板を球面状に屈曲させる等して全
ての溝及びクラックを拡開させた状態で同時に有機物を
充填するようにしてもよいし、可撓性板上において相互
に直交する方向に別々に屈曲させてそれぞれ縦方向及び
横方向に沿った溝及びクラックに有機物を充填させるよ
うにしてもよい。
【0027】シート全体の周囲を保持する保持枠10の
形状としては、種々のものが適用でき、例えば図5
(A)に示すように円形状、図5(B)に示すように楕
円形状、図5(C)に示すように略長方形状、図5
(D)に示すように略正方形状、或いは図示されていな
いが多角形状等に設定することができる。また、保持枠
10自体を図5(E)に示すように3次元的に湾曲させ
て形成するようにしてもよい。更には、図5(F)に示
すように複合圧電体シート4を円筒体或いは断面楕円の
弧形状の筒体の一部を形成するように屈曲形成し、この
周縁部を保持するように保持枠10を設けるようにして
もよい。
【0028】また、前述のように複合圧電体シート4
は、平面ではなくドーム状に湾曲状態に屈曲されるが、
後述するようにこの場合、図6に示すようにスピーカの
開口部18における断面形状において、保持枠10、1
0の距離、すなわち円弧状シート断面の弦の長さLの所
定の倍数、例えば30倍の曲率半径Rによって形成され
る球面形状よりも大きな膨らみを持った湾曲形状に圧電
体シートを成形し、音圧特性の改善を図るようにする。
【0029】圧電スピーカの周波数特性や出力特性(音
圧)等は前述のように複合圧電体シート中のセラミック
ス製圧電素子の体積比、複合圧電体シート中の有機物の
材質、音質を改善する音響インピーダンスマッチング保
持層の材質、複合圧電体シートの曲率等に大きく影響さ
れるのでこれらの各要素についての最適範囲を設定す
る。
【0030】まず、複合圧電体シート中のセラミックス
圧電素子の体積比は40%〜80%の範囲内に設定す
る。すなわち、図7はシート中の圧電素子の体積比を種
々変更した時の周波数と音圧との関係を示すグラフ、図
8は複合圧電体シート中の圧電素子の体積比に対する音
圧の最大値と最小値の比の利得を示すグラフである。こ
の時、音響インピーダンスマッチング保持層の硬さは、
JIS(日本工業規格)の規定によるA70に設定さ
れ、ポリウレタンを使用している。尚、このグラフにお
いては周波数2KHzの点を基準として各値の相対値を
求めている。
【0031】図7から明らかなように圧電素子の体積比
PZT に関係なく、約2KHz〜3KHzの周波数にお
いて音圧(相対値)はピークを示しているが体積比が1
1%、25%と小さい場合には音圧は高い周波数域にお
いて低くなり過ぎ、好ましくない。
【0032】また、再生時には、効率に影響する音圧特
性も重要であるが、ある程度の周波数範囲に亘ってこの
音圧特性が平坦である点、すなわちフラットネスも良好
でなければならない。図8は1KHzから10KHzま
での音圧の最大値と最小値の比の利得を示し、フラット
ネスの評価を行ったグラフであるが、この値が小さい
程、フラットネスは良い。図から明らかなように体積比
が略40%から80%の範囲において音圧の最大値と最
小値の比の利得が12dB以下となってフラットネスが
良好な値を示している。このように図7及び図8のグラ
フを勘案すると、圧電素子の体積率40%〜80%の範
囲が音圧、フラットネス共に良好である点が判明する。
従って、複合圧電体シート4の作成時には、ブレード厚
みや有機物充填用の溝ピッチを適切に選択して圧電素子
の体積比を上述した範囲内に納める。
【0033】また、再生時には再生音声の歪みや出力
が、音響インピーダンスマッチング保持層8(図1参
照)の材質や硬さや厚みによっても影響されるが、歪み
もなく音響インピーダンスを向上させ且つ複合圧電体シ
ートの湾曲形状を保持しつつ出力効率も高く維持するた
めには保護膜9の厚みとマッチング保持層8の厚みの総
和を0.5mm〜5.0mmの範囲内に設定し、これら
を比較的軟らかな材質で且つJIS−A60〜A90の
範囲の硬さのものを用いる。
【0034】この点についてコンピュータシミュレーシ
ョンに基づいて具体的に説明する。図9はコンピュータ
シミュレーションによる振動モードを示す図であり、図
9(A)は厚さ0.2mmの複合圧電体シート4の両面
にマッチング保持層8として比較的軟らかい材質の樹
脂、すなわちポリウレタン樹脂をそれぞれ厚み0.2m
mで形成した場合の振動モードを示し、図9(B)は両
面のポリウレタン樹脂の厚みをそれぞれ0.5mmで形
成した場合の振動モードを示し、図9(C)は両面のポ
リウレタン樹脂の厚みをそれぞれ1.0mmで形成した
場合の振動モードを示し、図9(D)は両面のポリウレ
タン樹脂の厚みをそれぞれ2.0mmで形成した場合の
振動モードを示し、図9(E)は両面のポリウレタン樹
脂の厚みをそれぞれ3.0mmで形成した場合の振動モ
ードを示す。尚、各図における圧電体シートの曲率半径
はそれぞれ200mmに設定され、強制振動周波数は1
KHzに設定されており、また、一方のポリウレタン樹
脂は保護膜として機能するものである。また、各振動モ
ードの変位は拡大して示されている。
【0035】図から明らかなように保護膜9及びマッチ
ング保持層8の厚みが薄過ぎると逆位相の振動も生じて
しまい、高調波も発生して特性上好ましくない。この理
由は、保持層の厚みが薄過ぎて圧電体シートの湾曲形状
を保持し得ず、振動状態が安定しないからである(図9
(A)、図9(B)参照)。
【0036】また、保護膜9及びマッチング保持層8の
厚みを大きくすると(図9(C)、図9(D)参照)、
振動は逆位相がなく安定してくる。尚、圧電体シート中
の有機材料として比較的硬いエポキシ樹脂を用いた場合
には、マッチング保持層の厚みを0.1mm程度まで薄
くしても安定した振動を得ることができる。しかしなが
ら、マッチング保持層の厚みが過度に大きくなると(図
9(E)参照)、振幅は小さくなり感度が低下して効率
が悪化する。従って、保護膜9及びマッチング保持層8
を合わせた厚みは過度に大きくできないことが判明す
る。
【0037】この場合、片面側の保護膜9の厚みを他面
側のマッチング保持層8の厚みの半分以下に設定するこ
とにより感度を高くして音圧を大きく設定することがで
きる。この点について説明すると、図10は一面のマッ
チング保持層8の厚みを3.0mmに固定し、他面の保
護膜9の厚みを種々変化させた時の音圧(相対値)を示
すグラフである。このグラフより明らかなように保護膜
の厚みを小さくする程、感度が上昇して音圧が高くな
り、良好な特性を示している。特に保護膜の厚みがマッ
チング保持層の厚みの半分以下(グラフ中では1.5m
m以下)に設定することにより、振動が安定した状態で
その出力効率を高く維持することができる。
【0038】ここで、マッチング保持層と保護層のトー
タルの厚みについて検討する。図11はマッチング保持
層の厚みを3mm及び2mmに固定した状態で、保護膜
の厚みを種々変更してトータル厚を変えた時の2KHz
における相対音圧を示す。これによれば、トータル膜厚
が5.0mmを超えて大きくなると急激に感度が低下
し、相対音圧は限界値を超えて低くなるので好ましくな
いことが判明する。従って、図1に示すように片面側に
は電極6Bの酸化を防止し得る程度の僅かな厚み(0.
1mm程度)だけポリエチレン樹脂の保護膜9を張設
し、反対面側に十分な厚さ(3.0mm程度)のポリウ
レタン樹脂よりなるマッチング保持層8を張設すること
によりその特性を最適にできる。
【0039】また、この時のマッチング保持層の硬さ
(JIS−A規格)について検討すると、図12はマッ
チング保持層の硬さを種々変えた時の周波数に対する音
圧(相対値)の変化を示し、図13はJIS−A規格硬
度に対する、1KHzから10KHzまでの音圧の最大
値と最小値の比の利得を示し、フラットネスの評価を行
うものである。図から明らかなようにマッチング保持層
の硬さが大きくなる程、音圧は上昇して良好である。但
し、硬さがJIS−A規格でA91になると音圧の変化
が大きくなり過ぎてフラットネスが低下する。また、音
圧の最大値と最小値の比の利得は、JIS−A70の硬
さを最小値としてそれよりも硬くなっても軟らかくなっ
てもこの利得が大きくなってフラットネスが低下する。
従って、前述のように音圧特性及びフラットネス特性と
もに満足する硬さの範囲はJIS−A60〜JIS−A
90の範囲となる。
【0040】この場合、マッチング保持層8は、空気と
の音響インピーダンスを整合させ且つ高調波もなくして
歪みを減少させると共に再生音域を広くする長所を持つ
反面、厚過ぎると出力が低下して効率を悪化させる短所
を持つことから複合圧電体シート4中の有機物として比
較的硬い樹脂、例えばエポキシ樹脂を用いてこの機械的
強度を上げ、マッチング保持層8としてはこの音響イン
ピーダンスを空気と整合させるために比較的軟らかい樹
脂、例えばポリウレタン樹脂を用いるのが好ましい。
【0041】このように圧電体シートの機械的強度を上
げることによりこの形成保持機能を有するマッチング保
持層8の厚みをその音響インピーダンス特性を劣化させ
ない範囲で薄くすることができ、従って、その分出力特
性が劣化することを防止して出力効率を向上させること
ができる。このように複合圧電体シートの有機物として
例えば硬いエポキシ樹脂を用いてこの機械的強度を上げ
た場合には、形状保持機能を有するマッチング保持層の
厚みと保護膜の厚みの総和を0.1mmまで小さく設定
することができる。
【0042】また、このように適正なマッチング保持層
8を設けることにより再生音域も広げることができ、1
台のスピーカで高音域のみならず中音域の周波数も再生
することができ、ツイータとスコーカの機能も兼ね備え
ることができる。
【0043】更に、再生時の出力特性はスピーカの振動
体の曲率半径に大きく左右されるが、振動体である複合
圧電体シートの曲率を所定の値以上の大きさに設定す
る。以下にこの点について説明する。図14は複合圧電
体シートの曲率半径が200mmの場合と500mmの
場合のコンピュータシミュレーションによる振動モード
の一例を示す図であり、図15は複合圧電体シートの曲
率半径Rとその時のシート断面の弦の長さL(図6参
照)の比に対する音圧(相対値)の関係を示すグラフで
ある。
【0044】図14(A)は曲率半径が500mmの場
合の、図14(B)は曲率半径が200mmの場合の振
動モードをそれぞれ示し、圧電体シートの厚みは0.2
mm、保護膜の厚みは0.1mm、マッチング保持層の
厚みは3.0mmにそれぞれ設定されている。この図か
ら明らかなように曲率半径Rが小さい程、すなわち曲面
の曲率が大きい程振幅が大きくなり、出力効率が増加傾
向にある。
【0045】ここで図15を参照すると、上述した傾向
が明確に現れており、R/Lが小さくなる程、すなわち
図6において複合圧電体シート4の膨らみが上方へ突出
して大きくなる程急激に音圧(出力)は増大して効率が
良くなっている。この理由は、弦の長さLを一定とする
と、曲率半径Rが小さくなって圧電体シートの膨らみが
大きくなる程、圧電体シート中の圧電素子の体積が増加
して電気機械変換効率が向上するため及び振動面の曲面
効果が増加するためと考えられる。
【0046】通常のマグネットスピーカの音圧の下限値
に対応するR/L比の値は約30であり、図6において
この時のシート断面形状は実線で示されている。従っ
て、R/L≦30の関係式によって規定されるシート湾
曲形状(R/L=30によって規定されるシート曲面よ
りも上方へ大きく膨らんだ形状)に設定することにより
高い音圧特性を得ることができる。尚、好ましくはR/
L=20によって規定されるシート曲面よりも大きく膨
らんだ形状とする。図中破線で示すR/L=0.5の曲
線は、弦の長さLを直径とする半円弧であり、シート湾
曲形状は断面円弧形状に限定されず、これよりも更に膨
らんだ断面楕円形状(図6中において2点鎖線にて示
す)としてもよい。この時のシート湾曲形状は回転楕円
面形状となる。このようなR/L≦30の関係式は、図
5に示す保持枠10の中心を通るどの方向の断面形状を
取り出しても満足することが必要であり、例えば図5
(C)に示す長方形の保持枠10の場合にはその中心を
通って縦方向及び横方向に切断した断面形状を取り出し
てもそのいずれにおいても上記した関係式を満たすこと
が必要である。また、図5(F)に示す場合には、図中
水平方向の断面形状が上記した関係式を満たすことが必
要である。
【0047】このように、複合圧電体シートの湾曲形状
の膨らみ状態を所定の大きさ以上に設定することによ
り、再生時の音圧(出力)を高く維持することができ、
効率を高くすることができる。尚、上記したシート断面
形状は、厳密に円弧形状或いは楕円形状になっていなく
てもよく、ある程度変形していてもよいのは勿論であ
る。また、上記関係式を満たすようなシート湾曲形状の
膨らみであるならばその変形の程度は問わない。
【0048】図1に示す構造において、圧電体シート中
の有機物、保護膜の有機物及びマッチング保持層の有機
物としてそれぞれポリウレタン樹脂を用い、圧電体シー
トの大きさ16cm×16cmに設定したスピーカにつ
いて実際に周波数特性を評価したところ、図16に示す
グラフを得た。
【0049】グラフ中、曲線Aは歪み特性を、曲線Bは
周波数特性を、曲線Cはインピーダンス特性をそれぞれ
示す。この図から明らかなように1500〜20000
Hzの中・高音域においては感度が良好で高い音圧特性
を示すと共にその出力は比較的平坦で高いフラットネス
を示している(曲線B)。また、この周波数領域におい
ては歪みの大きさも低く押さえられ、良好な結果を示し
ていることが判明する(曲線A)。
【0050】このように本発明によれば、複合圧電スピ
ーカの周波数特性や出力特性を大幅に改善することがで
き、音質の良好な省スペース、省エネルギ型のスピーカ
を提供することができる。従って、液晶壁掛けテレビジ
ョン用スピーカ、車載スピーカ、携帯電話、大型平板ス
ピーカ等の厚さを極力薄くすることの要求されるスピー
カとして採用することができる。
【0051】尚、上記実施例ではスピーカボックスを用
いていない場合について説明したが、これにスピーカボ
ックスを設けるようにしてもよい。また、図3に示すよ
うに圧電体シートは、マッチング保持層を設けた側に突
状に湾曲された形状のスピーカについて説明したが、こ
れを反対方向、すなわち保護膜側に突状に湾曲させるよ
うにしてもよい。
【0052】また、上記実施例にあっては、音響インピ
ーダンスマッチング保持層8を一層の例えばポリウレタ
ン樹脂層により構成して、これに複合圧電体シートの形
状を湾曲状態に保持させる形状保持機能と音響インピー
ダンスをマッチングさせるマッチング機能とを兼ね備え
るようにしたがこれに限定されず、図17に示すように
このマッチング保持層8を複合圧電体シートの形状を保
持する形状保持層30と音響インピーダンスをマッチン
グさせるマッチング層32とよりなる2層構造としても
よい。この場合には、形状保持層30の材質としては前
述のように日本工業規格による硬度がA60〜A90の
範囲内にある材料、例えば樹脂を用いる。また、マッチ
ング層32としては、シリコンゴム樹脂、シリコンワニ
ス等を用いることができる。更に、形状保持層30やマ
ッチング層32を多層にすれば、音響特性が更に向上す
ることは勿論である。
【0053】更に、上記実施例にあっては単一の平板状
の複合圧電体シートを1枚用いたスピーカについて説明
したが、これに限定されず、例えば所定形状の複合圧電
体シートを多数枚平面的に配列させて全体として1つの
スピーカを構成するようにしてもよい。これによれば、
中音域或いは低音域の周波数帯域もカバーすることがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電スピ
ーカによれば次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。音響インピーダンスマッチング保持層により
複合圧電体シートを湾曲形状に保持すると共に音調の改
善を図るようにしたので、周波数特性及び出力特性を大
幅に改善した圧電スピーカを提供することができる。従
って、小型、薄型化のスピーカの要求される音響装置へ
適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電スピーカを示す要部拡大断面図で
ある。
【図2】図1に示す圧電スピーカに用いる複合圧電体シ
ートを示す拡大斜視図である。
【図3】圧電スピーカを示す断面図である。
【図4】複合圧電体シートを形成するための他の方法を
説明するための図である。
【図5】圧電スピーカの保持枠の形状を示す図である。
【図6】複合圧電体シートの湾曲状態を説明するための
概略断面図である。
【図7】複合圧電体シート中の圧電素子の体積比を種々
変更した時の周波数と音圧との関係を示すグラフであ
る。
【図8】複合圧電体シート中の圧電素子の体積比に対す
る音圧の最大値と最小値の比の利得を示すグラフであ
る。
【図9】コンピュータシミュレーションによる振動モー
ドを示す図である。
【図10】音響インピーダンスマッチング保持層の厚み
を一定にした場合における保護膜の厚みと音圧との関係
を示すグラフである。
【図11】マッチング保持層の厚みを固定した状態で保
護膜の厚みを変更してトータル厚を変えた時の相対音圧
を示すグラフである。
【図12】音響インピーダンスマッチング保持層の硬さ
を種々変えた時の周波数に対する音圧の変化を示すグラ
フである。
【図13】JIS−A規格硬度に対する音圧の最大値と
最小値の比の利得を示すグラフである。
【図14】複合圧電体シートの曲率半径が200mmの
場合と500mmの場合のコンピュータシミュレーショ
ンによる振動モードの一例を示す図である。
【図15】複合圧電体シートの曲率半径Rとその時のシ
ート断面の弦の長さLの比に対する音圧の関係を示すグ
ラフである。
【図16】本発明の圧電スピーカの実際の特性を示すグ
ラフである。
【図17】音響インピーダンスマッチング保持層の変形
例を示す図である。
【符号の説明】 2 圧電スピーカ 4 複合圧電体シート 6A、6B 電極 8 音響インピーダンスマッチング保持層 9 保護膜 10 保持枠 12 音声信号源 14 圧電素子 16 有機物 18 開口部
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 重郎 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号 日 立金属株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の有機物中に多数の圧電素子を
    配列してなる複合圧電体シートと、この複合圧電体シー
    トの両面に設けた電極と、前記電極に張設されて前記シ
    ート状の複合圧電体シートを湾曲形状に保持させると共
    に音響インピーダンスをマッチングさせるための音響イ
    ンピーダンスマッチング保持層と、前記複合圧電体シー
    トの周囲を保持するための保持枠とを備えたことを特徴
    とする圧電スピーカ。
  2. 【請求項2】 前記音響インピーダンスマッチング保持
    層の反対面に前記電極を保護するための保護膜を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の圧電スピーカ。
  3. 【請求項3】 前記音響インピーダンスマッチング保持
    層の厚みと前記保護膜の厚みが異なることを特徴とする
    請求項2記載の圧電スピーカ。
  4. 【請求項4】 前記音響インピーダンスマッチング保持
    層の厚みに対し、前記保護膜の厚みが2分の1以下とな
    ることを特徴とする請求項3記載の圧電スピーカ。
  5. 【請求項5】 前記音響インピーダンスマッチング保持
    層の厚みと前記保護膜の厚みの総和は0.1mm〜5.
    0mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4
    記載の圧電スピーカ。
  6. 【請求項6】 前記音響インピーダンスマッチング保持
    層は、比較的軟らかな樹脂よりなり、前記複合圧電体シ
    ートの有機物は比較的硬い樹脂よりなることを特徴とす
    る請求項1乃至5記載の圧電スピーカ。
  7. 【請求項7】 前記比較的軟らかな樹脂はポリウレタン
    樹脂であり、前記比較的硬い樹脂はエポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項6記載の圧電スピーカ。
  8. 【請求項8】 前記比較的軟らかな樹脂は、日本工業規
    格による硬度がA60〜A90の範囲内にあることを特
    徴とする請求項6または7記載の圧電スピーカ。
  9. 【請求項9】 前記複合圧電体シートの有機物がポリウ
    レタン樹脂の時は、前記音響インピーダンスマッチング
    保持層の厚みは0.5mm以上であることを特徴とする
    請求項1乃至8記載の圧電スピーカ。
  10. 【請求項10】 前記複合圧電体シートの有機物がエポ
    キシ樹脂の時は、前記音響インピーダンスマッチング保
    持層の厚みは0.1mm以上であることを特徴とする請
    求項1乃至8記載の圧電スピーカ。
  11. 【請求項11】 前記複合圧電体シート中の圧電素子の
    体積比率は40%〜80%の範囲内にあることを特徴と
    する請求項1乃至10記載の圧電スピーカ。
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