JPWO2018030404A1 - 誘導音生成装置 - Google Patents

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Abstract

誘導音生成装置が複数の動作モードを有する場合に、動作モードを容易に判別可能とする。誘導音を背景音と重ねてユーザに聞かせるための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置は、動作モードに応じた変調音信号を生成する誘導音生成部13と、少なくとも前記誘導音を出力する出力部16と、複数の動作モードのうちいずれかの動作モードを、自動的にまたはユーザの操作にしたがって設定するモード設定部11と、設定された動作モードに応じて当該誘導音生成装置の動作を制御する制御部12とを備える。制御部12は、複数の動作モードのそれぞれにおいて、i)誘導音および背景音の少なくとも一方の性質、ならびに、ii)誘導音と背景音との関係性、の少なくとも一方を他の動作モードとは異ならせることにより、複数の動作モードを聴覚で区別可能とする。

Description

以下の開示は、人間の心身状態を誘導するための誘導音を生成する装置に関する。
近年、睡眠の改善やリラクゼーション効果を付与するための研究が行われている。人の脳波と心身状態には関連性があり、一般的に安静な状態になるほど脳波の周波数は低くなっていく。そこで、睡眠をより深い方向へ誘導する場合(睡眠誘導)には脳波の周波数をより低く、睡眠をより浅い方向へ誘導する場合(覚醒誘導)には脳波の周波数をより高くする、といった制御が検討されている。
このように、人間の心身状態を、脳波を介して誘導するための従来の技術の一例として、例えば、特許文献1には、学習または鑑賞しようとする音声自体の低周波電気信号を2系統とし、2系統の低周波電気信号の周波数差を、所望する脳波の周波数faに設定して、左右の耳のそれぞれに出力することによって、脳波の周波数を周波数faに誘導する装置が開示されている。
特許第2750502号公報
このように、誘導音によって脳波の制御は実現できると考えられるが、誘導音単体を聞かせると、とむしろ耳障りで気になってしまう場合も多い。そこで、誘導音ができるだけ気にならないようにするため、BGM等の背景音に誘導音を重ねて再生することが考えられる。
しかし、背景音と誘導音とを重ねて再生する場合、誘導音が気にならなくなる反面、流れている誘導音がどのような心身状態へ誘導しようとしているのかがわかりづらくなるというデメリットがある。これは、誤操作などでユーザが望む制御と逆の制御が設定されてしまった場合に、ユーザがそのことに気付かず、逆効果をもたらすことにつながるおそれがある。例えば、就寝時に誤って覚醒誘導モードに設定してしまうと、覚醒状態へ誘導するための誘導音が再生され、却って眠りを妨げる、という事態を招いたりする。
そこで、以下の開示においては、人間の心身状態を誘導する音を生成する誘導音生成装置において、複数の動作モードを有する場合に、ユーザが動作モードを容易に判別可能とすることを目的とする。
本発明の一実施形態における誘導音生成装置は、ユーザの心身状態を誘導する誘導音を背景音と重ねてユーザに聞かせるための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置において、予め用意された音信号を動作モードに応じた制御周波数で変調した変調音信号を、前記誘導音として生成する誘導音生成部と、少なくとも前記誘導音を出力する出力部と、前記複数の動作モードのうちいずれかの動作モードを、自動的にまたはユーザの操作にしたがって設定するモード設定部と、前記モード設定部により設定された動作モードに応じて当該誘導音生成装置の動作を制御する制御部とを備えている。前記制御部は、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、
i)前記誘導音および前記背景音の少なくとも一方の性質、ならびに、
ii)前記誘導音と前記背景音との関係性、
の少なくとも一方を他の動作モードとは異ならせることにより、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする。
本実施形態の開示によれば、人間の心身状態を誘導する音を生成するための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置であって、ユーザが動作モードを容易に判別することが可能な誘導音生成装置を提供できる。
図1は、第1の実施形態における誘導音生成装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、脳波の種類と周波数、および特徴を表す図である。 図3は、第1の実施形態の実施例1−1における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図4は、実施例1−2における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施例1−3における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図6は、実施例1−4における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図7は、実施例1−5における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図6は、実施例1−6における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図9は、睡眠段階の時間変化の一例、及び、明晰夢モードにおける制御タイミングを示す図である。 図10は、第2の実施形態における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図11は、実施例3−1における誘導音と背景音との関係性の一例を示す模式図である。 図12は、第3の実施形態の実施例3−1における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図13は、実施例3−2における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図14は、実施例3−2における誘導音と背景音との関係性の一例を示す模式図である。 図15は、第4の実施形態において、モード検知可能動作を時限的にするタイミングの一例を示す図である。 図16は、第4の実施形態において、モード検知可能動作を時限的にするタイミングの一例を示す図である。 図17は、第4の実施形態において、モード検知可能動作を時限的にするタイミングの一例を示す図である。 図18は、第4の実施形態において、モード検知可能動作を時限的にするタイミングの一例を示す図である。 図19は、第5の実施形態における誘導音生成装置の動作を示すフローチャートである。 図20は、第6の実施形態における誘導音生成装置の概略構成を示すブロック図である。 図21は、第7の実施形態における誘導音生成装置の概略構成を示すブロック図である。 図22は、第8の実施形態における誘導音生成装置の概略構成を示すブロック図である。
本発明の第1の構成にかかる誘導音生成装置は、ユーザの心身状態を誘導する誘導音を背景音と重ねてユーザに聞かせるための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置において、予め用意された音信号を動作モードに応じた制御周波数で変調した変調音信号を、前記誘導音として生成する誘導音生成部と、少なくとも前記誘導音を出力する出力部と、前記複数の動作モードのうちいずれかの動作モードを、自動的にまたはユーザの操作にしたがって設定するモード設定部と、前記モード設定部により設定された動作モードに応じて当該誘導音生成装置の動作を制御する制御部とを備えている。前記制御部は、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、
i)前記誘導音および前記背景音の少なくとも一方の性質、ならびに、
ii)前記誘導音と前記背景音との関係性、
の少なくとも一方を他の動作モードとは異ならせることにより、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする。
第1の構成によれば、ユーザの心身状態を誘導する誘導音を背景音と重ねてユーザに聞かせるための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置において、複数の動作モードを聴覚で区別可能とする。すなわち、第1の構成では、制御部が、複数の動作モードのそれぞれにおいて、i)前記誘導音および前記背景音の少なくとも一方の性質、ならびに、ii)前記誘導音と前記背景音との関係性、の少なくとも一方を他の動作モードとは異ならせることにより、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする。なお、第1の構成においては、背景音は、誘導音生成装置で生成されたものであっても良いし、環境音であっても良い。この構成により、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザは、音を聞くだけで、動作モードが不適切であることに気づくことが可能となる。
第1の構成において、前記制御周波数は、脳波の誘導周波数とすることができる(第2の構成)。この第2の構成によれば、制御周波数を適切に設定することにより、ユーザの脳波を誘導し、心身状態を制御することができる。
第1または第2の構成において、前記複数の動作モードは、睡眠誘導モード、覚醒誘導モード、明晰夢モード、睡眠防止モード、リラックスモード、および、集中モード、から選ばれる少なくとも2つの動作モードを含むことが好ましい(第3の構成)。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の高さを他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第4の構成)。このように、誘導音の高さを動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音色を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第5の構成)。このように、誘導音の音色を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音量を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第6の構成)。このように、誘導音の音量を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の変調方式を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第7の構成)。このように、誘導音の変調方式を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第7の構成において、前記変調音信号生成部は、前記複数の動作モードの一つにおいて、前記制御周波数に基づいて振幅変調した誘導音を生成し、前記複数の動作モードの他の一つにおいて、前記制御周波数に基づいて周波数変調した誘導音を生成するものとしても良い(第8の構成)。
あるいは、第7の構成において、前記複数の動作モードの一つにおいて、前記変調音信号生成部は、周波数差が前記制御周波数決定部で決定された制御周波数である2つの音信号を生成し、前記出力部は2つのスピーカを有し、前記2つの音信号は、前記2つのスピーカからそれぞれ出力されるものとしても良い(第9の構成)
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音像定位を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第10の構成)。このように、誘導音の音像定位を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、予め用意された音信号から前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音の再生音量の設定を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第11の構成)。このように、背景音の再生音量を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、予め用意された音信号から前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音生成部で背景音を生成する際の音響効果を他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第12の構成)。このように、背景音の音響効果を動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、予め用意された複数種類の音信号からいずれかの音信号を選択して前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音生成部で背景音を生成する際に選択する音信号を、他の動作モードとは異ならせるものとしても良い(第13の構成)。このように、動作モードによって互いに異なる背景音を用いることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、背景音において支配的な周波数領域と、誘導音の周波数帯域との関係性を異ならせるものとしても良い(第14の構成)。例えば、ある動作モードにおいては、背景音において周波数分布が大きい領域に誘導音を加え、他の動作モードにおいては、背景音において周波数分布がまばらな領域に誘導音を加える。これにより、前者の場合に比べて後者の場合において、背景音に対して誘導音が際立って聞こえることとなる。これにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音と背景音との音量バランスを異ならせるものとしても良い(第15の構成)。このように、誘導音と背景音との音量バランスを、動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第15のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする制御を時限的に行うものとしても良い(第16の構成)。このように、複数の動作モードを聴覚で区別可能とする制御を時限的に行い、それ以外においては、通常の誘導音生成動作を行うことにより、本来の誘導効果を損なうことなく、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれによる動作の開始に先立って、開始される動作モードを表す予告音を出力させるものとしても良い(第17の構成)。このように、開始される動作モードの予告音を出力することにより、複数の動作モードのいずれによる動作が開始されるのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第17のいずれかの構成において、動作によって動作音を生じさせる機械の前記動作音が前記背景音として用いられ、前記制御部が、前記機械を制御することにより、前記背景音の性質または前記背景音と前記誘導音との関係性を異ならせるものとしても良い(第18の構成)。このように、機械の動作音を、誘導音をマスキングする背景音として用いることもできる。また、制御部が機械の動作を制御することによって、動作音の音質を異ならせることができる。このように、背景音としての機械の動作音の音質や誘導音との関係性を、動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第18の構成において、前記機械が、送風ファンと、前記送風ファンを駆動するファンモータとを備え、前記制御部が、前記ファンモータを制御することにより、前記背景音の性質または前記背景音と前記誘導音との関係性を異ならせるものとしても良い(第19の構成)。このように、送風ファンの送風音を、誘導音をマスキングする背景音として用いることもできる。また、ファンモータを制御することによって送風ファンの回転数を変化させて送風音の音質を異ならせることができる。このように、背景音としての送風音の音質や誘導音との関係性を、動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
第1〜第3のいずれかの構成において、環境音を検出する音源検出部をさらに備え、
前記音源検出部で検出された環境音が前記背景音として用いられるものとしても良い(第19の構成)。このように、環境音を背景音として用い、さらに、誘導音の性質または前記背景音と前記誘導音との関係性を、動作モードによって異ならせることにより、複数の動作モードのいずれで動作しているのかを、ユーザが聴覚で検知することが可能となる。
[実施の形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
以下の各実施形態では、誘導音生成装置を用いてユーザの睡眠を制御する例について説明する。ただし、誘導音生成装置の用途は睡眠制御に限定されず、人間の心身状態の様々な制御に誘導音生成装置を適用可能である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態にかかる誘導音生成装置は、複数の動作モードを有しており、動作モードの違いをユーザが聴覚だけで検知できるように、動作モード毎の誘導音の性質を異ならせる機能を有している。
図1は、第1の実施形態における誘導音生成装置の概略構成を示すブロック図である。第1の実施形態における誘導音生成装置1は、モード設定部11、制御部12、誘導音生成部13、背景音生成部14、合成部15、および出力部16を備えている。
モード設定部11は、誘導音生成装置1の動作モードを、ユーザが設定することを可能とする。例えば、本実施形態では、動作モードとして、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとを有する。誘導音生成装置1は、睡眠誘導モードでは、睡眠を誘う誘導音を出力し、覚醒誘導モードでは、睡眠から覚醒させる誘導音を出力する。ユーザは、モード設定部11によって所望の動作モードを選択する。また、選択した動作モードでの動作を開始する時刻をタイマーでセットすることもできる。さらに、複数の動作モードを選択し、動作モードを切り替える順序やそれぞれの動作モードでの動作を開始する時刻を設定することもできる。
制御部12は、モード設定部11によって設定された動作モードに従い、誘導音生成部13および背景音生成部14の動作を制御する。
誘導音生成13は、予め用意した単音の音信号に基づいて、複数の動作モードに応じて互いに異なる誘導音信号を生成する。
背景音生成部14には、背景音信号の音源が格納されており、この音源から、動作モードに応じた背景音信号を生成する。背景音信号の音源としては、任意の音信号を用いることができるが、動作モードに応じて適切な音信号を用いることが好ましい。背景音生成部14の音源は1種類に限定されることはなく、複数種類であっても良い。音源としては、CDに記録されている音楽や、インターネットを介してダウンロードした音楽等を用いることもできる。また、背景音の音源は音楽でなくても良い。
合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音と、背景音生成部14で生成された背景音とを加算する。
出力部16は、例えばスピーカであって、合成部15によって加算された音信号を出力する。出力部16としてのスピーカは、左右の耳に対応して2つ設けられている。ただし、スピーカは、1つだけでも良いし、3つ以上であっても良い。出力部16としてのスピーカは、ヘッドフォンやイヤフォンであっても良い。
誘導音生成部13によって制御周波数faに基づいて変調された変調音信号を、誘導音として出力することにより、脳波を制御周波数faに誘導することができる。ただし、単音の音信号を制御周波数faに基づいて変調した変調音だけでは、耳障りな音となる可能性がある。従って、本実施形態では、背景音生成部3によって生成された変調音信号を、背景音生成部14で生成された背景音信号に加算してから出力する。このため、変調音信号と加算するための背景音信号は、変調音信号を隠すための音信号と言える。これにより、変調音信号を含む音信号が耳障りな音として聞こえるのを防ぐことができる。
本実施形態において、動作モードには、前述したように、睡眠誘導モードおよび覚醒誘導がある。睡眠誘導モードは、就寝時に深い睡眠へと導くためのモードである。覚醒誘導モードは、起床時にスムーズに覚醒へと導くためのモードである。なお、動作モードはこれらの2つのモードのみに限定されない。他の動作モードの例については後述する。
図2は、脳波の種類と周波数、及び特徴を表す図である。脳波の種類がγ波の場合、その周波数は26〜70Hzであって、ユーザは興奮状態にある。脳波の種類がβ波の場合、その周波数は14〜38Hzであって、ユーザは通常の日常生活の状態にある。脳波の種類がα波の場合、その周波数は8〜14Hzであって、ユーザはリラックス状態にある。脳波の種類がθ波の場合、その周波数は4〜8Hzであって、ユーザは入眠時の状態にある。脳波の種類がδ波の場合、その周波数は0.5〜4Hzであって、ユーザは深い睡眠状態にある。
図2に示すように、脳波の周波数が低いほど、身体状態は安静な状態となっている。特に、脳波が周波数8Hz以下のθ波、δ波の場合には、睡眠状態となっており、4Hz以下のδ波の場合には、深い睡眠状態となっている。このため、ユーザの睡眠状態を制御するためには、大まかには、脳波を低い周波数へと導けば、より深い睡眠状態へと導くことができ、脳波を高い周波数へと導けば、より浅い睡眠状態または覚醒状態へと導くことができる。
誘導音生成部13は、予め用意した単音の音信号に対して、複数の動作モードのそれぞれに対して異なる処理を施して、誘導音信号を生成する。単音には、基音だけでなく、基音と倍音が含まれるものも含まれる。ユーザが聞いたときに違和感の無い音とするためには、誘導音はシンプルな音信号の方が好ましい。ここでは、単音の音信号から誘導音信号を生成するものとして説明するが、誘導音の基となる信号は単音に限られず、例えばメロディのような音信号であっても良い。
例えば、睡眠誘導モードにおいては、誘導音生成13は、予め用意した単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。制御周波数faは、脳波を誘導する目標周波数に設定される。脳波を所定の周波数faに誘導することによって、所定の周波数faの大きさに応じて、ユーザを睡眠状態に導いたり、睡眠している状態やウトウトしている状態から覚醒状態に導いたりすることができる。
本実施形態においては、睡眠誘導モードでは、ユーザを深い睡眠へと導くために、制御周波数faを8Hz以下の周波数とする。このとき、ユーザの生体情報(ユーザの体動、心拍数、呼吸数等)を取得して脳波を推定し、推定した脳波より低い周波数に制御周波数faを設定するようにしても良い。すなわち、睡眠状態が深くなるにつれて、生体情報から推定される脳波の周波数が少しずつ低くなるので、制御周波数faが少しずつ低くなるように設定する。
これとは逆に、覚醒誘導モードでは、起床時にスムーズに覚醒へと導くための動作モードである。前述のように、覚醒状態においては脳波の周波数が睡眠時よりも高くなるので、脳波をより高い周波数に導くために、覚醒誘導モード時の誘導音としては、高い周波数を持つ音信号を用いることが望ましい。
上述のように、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとは、好適な誘導音の周波数が異なっている。しかし、誘導音の周波数のわずかな違いはユーザが容易に認識できるものではなく、動作モードの設定を誤った場合等にユーザがそれに気づくことは難しい。そのような場合、心身状態に対して所望の効果とは逆の効果がもたらされてしまうことがある。例えば、眠りたいのに覚醒誘導モードの誘導音が流されて眠れなくなってしまう、等の問題が生じる。
そのため、本実施形態においては、動作モードに応じて、誘導音生成部13が、ユーザが動作モードの違いを検知可能な性質を有する誘導音を生成する。そのような性質として、以下にいくつかの具体例(実施例1−1〜実施例1−6)を示す。
[実施例1−1]
実施例1−1では、誘導音生成部13が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の高さを異ならせる。図3は、実施例1−1における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
制御部12は、動作モードが睡眠誘導モードに設定された(あるいは、睡眠誘導モードで動作するようタイマー設定された時刻が到来した)と判断する(S1でYES)と、誘導音生成部13へ、動作モードが睡眠誘導モードであることを指示する信号を出力する(S2)。そして、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。
一方、S1で動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、制御部12は、誘導音生成部13へ、動作モードが覚醒誘導モードであることを指示する信号を出力する(S4)。そして、誘導音生成部13は、睡眠誘導モードの場合にS3で生成される誘導音よりも、周波数の高い誘導音を生成する(S5)。例えば、変調周波数8Hz以上で、かつ、S3で生成される誘導音よりも1オクターブ以上高い周波数の誘導音を生成する。ここで、睡眠誘導モードの誘導音の周波数と、覚醒誘導モードの誘導音の周波数とは、ユーザがその違いを検知できる程度の差異があることが必要である。例えば、1オクターブ程度の差異があれば、ユーザが動作モードの違いを聴覚だけで検知できる。
そして、合成部15がS3またはS5で生成された誘導音信号を、背景音生成部14で生成された背景音信号と加算し(S6)、加算して得られた合成音を、出力部16から出力する(S7)。
実施例1−1では、覚醒誘導モードの誘導音を、睡眠誘導モードの誘導音よりも、ユーザが検知できる程度に高い周波数の音信号とすることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。なお、上記の逆に、睡眠誘導モードの誘導音の周波数を、覚醒誘導モードの誘導音の周波数よりも高くしても良い。
[実施例1−2]
実施例1−2では、誘導音生成部13が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の音色を異ならせる。図4は、実施例1−2における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、実施例1−1とは異なる点についてのみ説明する。
動作モードが睡眠誘導モードであると判断された場合、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3a)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、S3aにおいて、誘導音生成部13は、この誘導音信号を正弦波信号として生成する。
一方、動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S5a)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、S5aにおいて、誘導音生成部13は、この誘導音信号を三角波信号として生成する。
実施例1−2では、覚醒誘導モードの誘導音を、睡眠誘導モードの誘導音とは異なる音色とすることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
なお、誘導音の音色を異ならせる方法として、ここでは正弦波と三角波とで区別する例を示したが、この方法には限定されない。例えば、異なる楽器音(例えばバイオリンとフルート)、生楽器音とシンセサイザー音、または男性の声と女性の声等、音色の違いが聴覚だけで検知できる態様であれば、任意の方法を採用することができる。
[実施例1−3]
実施例1−3では、誘導音生成部13が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の音量を異ならせる。図5は、実施例1−3における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、実施例1−1とは異なる点についてのみ説明する。
動作モードが睡眠誘導モードであると判断された場合、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3b)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、S3bにおいて、誘導音生成部13は、この誘導音の音量を小音量に設定する。
一方、動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S5b)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、S5bにおいて、誘導音生成部13は、この誘導音の音量を、睡眠誘導モードの誘導音よりも大音量に設定する。
実施例1−3では、覚醒誘導モードの誘導音の音量を、睡眠誘導モードの誘導音の音量よりも大きくすることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。なお、上記の逆に、睡眠誘導モードの誘導音の音量を、覚醒誘導モードの誘導音の音量よりも大きくしても良い。
[実施例1−4]
実施例1−4では、誘導音生成部13が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の変調方式を、AM変調とFM変調との間で異ならせる。図6は、実施例1−4における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、実施例1−1とは異なる点についてのみ説明する。
動作モードが睡眠誘導モードであると判断された場合、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3c)。なお、S3cでは、誘導音生成部13は、この誘導音信号をAM変調方式の信号として生成する。AM変調によれば、音の振幅が周期的に変化する。AM変調は、振幅変調または音量ビブラート等と同等である。振幅変調によって誘導音を生成する。たとえば、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。なお、振幅変調音は、このように周波数が異なる音を重ねる方法の他に、振幅を変調する方法によっても生成することができる。例えば、元の音信号f(t)に、振幅変調としてa(t)を乗算することにより、振幅変調音a(t)f(t)を生成することができる。
一方、動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S5c)。なお、S5cにおいて、誘導音生成部13は、この誘導音信号をFM変調方式の信号として生成する。FM変調によれば、音の周波数が周期的に変化する。FM変調は、周波数変調または音程ビブラート等と同等である。例えば、元の音信号が周波数fxの単音である場合、このfxを周期的に変動させることにより、周波数変調音を誘導音として生成することができる。例えば制御周波数faで周期的に揺らすとすると、元の音信号の周波数をfx+Δfsin(2π fa t)のように時間変化
させることで、周波数変調音を生成できる。
実施例1−4では、覚醒誘導モードと睡眠誘導モードの変調方式を異ならせることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。なお、上記の具体例では、睡眠誘導モードをAM変調方式、覚醒誘導モードをFM変調方式としたが、その逆であっても良い。
[実施例1−5]
実施例1−5では、誘導音生成部13が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の変調方式を、モノラルビートとバイノーラルビートとの間で異ならせる。図7は、実施例1−5における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、実施例1−1とは異なる点についてのみ説明する。
動作モードが睡眠誘導モードであると判断された場合、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3d)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。S7では、出力部16の2つのスピーカから、同じ音が出力される。この誘導音は、いわゆるモノラルビートの誘導音である。
一方、動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S5d)。このとき、誘導音生成部13は、2種類の誘導音を生成する。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、第1の誘導音として生成する。また、周波数fxの単音の音信号を第2の誘導音として生成する。合成部15は、第1の誘導音と第2の誘導音をそれぞれ背景音と加算する。出力部16は、2つのスピーカの一方から、第1の誘導音と背景音とを加算した音信号を出力し、他方のスピーカから、第2の誘導音と背景音とを加算した音信号を出力する。これにより、覚醒誘導モードでは、ユーザは、2つのスピーカから、周波数の差がfaである2種類の信号を同時に聞くこととなる。この誘導音は、いわゆるバイノーラルビートの誘導音である。
以上のとおり、実施例1−5では、睡眠誘導モードではモノラルビート音、覚醒誘導モードではバイノーラルビート音を聞くこととなるので、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
なお、この実施例では、睡眠誘導モードではモノラルビート音、覚醒誘導モードではバイノーラルビート音を出力するものとしたが、その逆に、睡眠誘導モードではバイノーラルビート音、覚醒誘導モードではモノラルビート音を出力するようにしても良い。
また、バイノーラルビート音を生成する際に、上記の説明では、周波数fx−faの音信号と周波数fxの音信号とを生成するものとした。しかし、2つの信号の周波数差がfaであれば良い。例えば、誘導音生成部13が、周波数fx−fa/2の音信号と周波数fx+fa/2の音信号とを生成するようにしても良い。
[実施例1−6]
実施例1−6では、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて、誘導音の音像定位を互いに異ならせる。図8は、実施例1−6における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、実施例1−1とは異なる点についてのみ説明する。
動作モードが睡眠誘導モードであると判断された場合、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3e)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。このとき、誘導音生成部13は、誘導音の音像定位を右寄りに設定する。すなわち、出力部16がステレオ再生に対応していれば、左右のチャンネルの音量バランスを制御することにより、音像定位の調整が可能である。
一方、動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S5e)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。このとき、誘導音生成部13は、誘導音の音像定位を左寄りに設定する。
以上のとおり、実施例1−6では、睡眠誘導モードでは音像定位を右寄り、覚醒誘導モードでは音像定位を左寄りと設定する。これにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
なお、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとの間で音像定位の違いをユーザが検知できれば良いので、音像定位の具体的な設定は上記の具体例に限定されない。例えば、睡眠誘導モードでは音像定位を中央とし、覚醒誘導モードでは左寄りまたは右寄りにする等、音像定位は任意に設定することができる。
[動作モードの他の例]
以上、第1の実施形態において誘導音の性質を動作モード毎に異ならせるための具体例を説明した。上記の説明においては、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードの2種類の動作モードを有する場合を例示した。しかし、動作モードはこの2種類に限定されず、他にも以下のような動作モードを採用することが可能である。前述の睡眠誘導モードおよび覚醒誘導モードや以下に開示する動作モードを含む複数の動作モードを有する場合に、それぞれの動作モードにおける誘導音の性質を、ユーザが聴覚で検知できる態様で互いに異ならせることにより、誤った動作モードが設定された場合等に、それを検知することが可能となる。
<明晰夢モード>
明晰夢モードとは、明晰夢が見られるように導くためのモードである。明晰夢とは、自分で夢と自覚しながら見る夢のことであり、例えば空を飛ぶ夢等のように、夢の状況を自由にコントロールできるのが特徴である。
ドイツの研究チームは、論文(Nature Neuroscience, June 2014, Volume 17, P810-812)の中で、脳波を約40Hzに誘導することにより、高い確率で明晰夢が見られること
を発表している。明晰夢を見ている間、人の脳は軽い興奮状態にある。すなわち、睡眠中に、脳を軽い興奮状態に導くことにより、明晰夢を見ることができる可能性がある。
従って、明晰夢モード時に、誘導音生成部13は、誘導する脳波の周波数(制御周波数fa)として、30Hz以上の周波数を設定する。誘導する脳波の周波数を30Hz以上に設定することにより、脳を軽い興奮状態に導くことができ、明晰夢が見られるように導くことができる。ドイツの研究チームが発表したように、30Hz以上の周波数のうち、40Hzの周波数を、誘導する脳波の周波数に設定することが好ましい。
明晰夢モードは、ユーザが明晰夢を見ることを希望するときだけアクティブになることが好ましい。従って、ユーザが明晰夢モードをオンにして、ユーザの睡眠中に他の制御モードがアクティブになっていない場合に、明晰夢モードがアクティブになる。例えば、睡眠誘導モードが終了して一定時間経過後(例えば30分後)に他の制御モードがアクティブになっていなければ、その時点で明晰夢モードによる制御を開始する。明晰夢モードによる制御時間は、例えば所定時間に制限しても良いし、ユーザが設定するようにしても良い。
明晰夢モードの作動時に出力部16から音信号を出力する際には、少しずつ音量を上げていくことが好ましい。また、明晰夢モードの作動時には、ユーザに夢を見ていることを気づかせるための音声をスピーカから流すことが好ましい。このスピーカは、出力部16を構成するスピーカでも良いし、出力部16を構成するスピーカとは別のスピーカでも良い。ユーザに夢を見ていることを気づかせるための音声とは、例えば「あなたは今、夢の中にいます」というような音声である。このような音声を同時に流すことにより、より明晰夢を見ることができる可能性が高くなる。
図9は、睡眠段階の時間変化の一例、及び、明晰夢モードにおける制御タイミングを示す図である。図9において、横軸は時間を表し、縦軸は睡眠段階を表している。ただし、縦軸は、図9の上側に向かうほど、浅い睡眠段階となっている。
図9において、時刻T10からT11の間は、睡眠誘導モードによる制御が行われている。睡眠誘導モードが終了してから一定時間(例えば30分)経過後の時刻T12において、明晰夢モードが開始されている。明晰夢モードでの制御時には、制御周波数faが30Hz以上の周波数に設定されるため、脳波は「覚醒」段階に制御される。明晰夢モードでは、身体としては睡眠状態であるが、脳波としては「覚醒」よりも一段上の軽い「興奮」状態になる。
明晰夢モードによれば、ユーザを明晰夢に誘導することができる。動作モードに明晰夢モードが含まれている場合、他の動作モードと明晰夢モードとの誘導音の性質を互いに異ならせることにより、例えば、明晰夢モードによる制御が始まるべき時刻に覚醒誘導モードによる制御が始まった場合等に、ユーザがそれを検知することができる。
<睡眠防止モード>
睡眠防止モードは、例えば車の運転中等の、眠ってはいけない状況で使用される。睡眠防止モードでは、図2に示したβ波またはγ波の脳波(14Hz以上の脳波)を誘導するような、誘導音を生成する。
<リラックスモード>
人間がリラックスしたときは、α波の脳波が出ることが知られている。したがって、α波を誘導することにより、リラックス効果を得ることができると考えられる。リラックスモードでは、図2に示したα波の脳波(8Hz〜14Hzの脳波)を誘導するような、誘導音を生成する。
<集中モード>
人間が集中状態にあるときも、α波の脳波が出ることが知られている。したがって、α波を誘導することにより、集中効果を得ることができると考えられる。集中モードでは、図2に示したα波の脳波(8Hz〜14Hzの脳波)を誘導するような、誘導音を生成する。なお、リラックスモードと集中モードでの誘導音の周波数の範囲が重なっていたとしても、上述したように誘導音の性質を異ならせることで、ユーザは、リラックスモードと集中モードを異なるモードとして区別することができる。なお、集中しているときにはFmθと呼ばれるθ波が出ることがあるとの報告もある。したがって、集中モードの場合に、θ波の範囲4Hz〜8Hzも、目標とする脳波の周波数に含めても良い。この場合、4Hz〜14Hzの脳波を誘導するような誘導音を生成する。
[第2の実施形態]
第2の実施形態にかかる誘導音生成装置は、複数の動作モードを有しており、動作モードの違いをユーザが聴覚だけで検知できるように、動作モード毎に背景音の性質を異ならせる機能を有している。すなわち、第1の実施形態では、動作モード毎に誘導音の性質を異ならせたのに対して、第2の実施形態では、背景音の性質を異ならせる。
そのため、本実施形態においては、動作モードに応じて、背景音生成部14が、ユーザが動作モードの違いを検知可能な性質を有する背景音を生成する。なお、以下の具体例においては、動作モードとして睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとの2種類の動作モードを例示するが、動作モードの種類はこれらのみに限られず、第1の実施形態で説明したような様々な動作モードを設けることができる。
第2の実施形態では、背景音生成部14が、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて背景音の音源の性質を異ならせる。図10は、第2の実施形態における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
制御部12は、動作モードが睡眠誘導モードに設定された(あるいは、睡眠誘導モードで動作するようタイマー設定された時刻が到来した)と判断する(S11でYES)と、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが睡眠誘導モードであることを指示する信号を出力する(S12)。誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S13)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、背景音生成部14は、睡眠誘導モード用の背景音を生成する(S14)。
一方、S11で動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、制御部12は、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが覚醒誘導モードであることを指示する信号を出力する(S15)。誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S16)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。また、背景音生成部14は、覚醒誘導モード用の背景音を生成する(S17)。
このとき、背景音生成部14が生成する睡眠誘導モード用の背景音と、覚醒誘導モード用の背景音とは、ユーザが聴覚だけで識別できるよう、異なった性質を有する。背景音の音源として、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとで同じ音源を用いる場合は、背景音生成部14は、動作モードによって音量や音響効果を異ならせる。例えば、睡眠誘導モード用の背景音の再生音量よりも、覚醒誘導モード用の背景音の再生音量を大きくする。動作モードによって音響効果を異ならせる場合は、例えば、睡眠誘導モードではローパスフィルタを用いて低音を強調し、覚醒誘導モードではハイパスフィルタを用いて高音を強調することも考えられる。また、第1の実施形態で説明した明晰夢モードを採用する場合は、リヴァーブをかけることも考えられる。
あるいは、背景音の音源として、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとで異なる音源を用いることで、背景音の性質を異ならせても良い。この場合、ユーザが(あるいは自動設定またはプリセット等でも良い)、各動作モードに対応したプレイリストを作成しておき、背景音生成部14が、動作モードに対応したプレイリストからランダムに曲を選択して背景音として用いる。
合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音信号と、背景音生成部14で生成された背景音信号とを加算し(S18)、出力部16から出力する(S19)。
以上のように、第2の実施形態では、覚醒誘導モードと睡眠誘導モードとにおいて背景音の性質を互いに異ならせることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態にかかる誘導音生成装置は、複数の動作モードを有しており、動作モードの違いをユーザが聴覚だけで検知できるように、誘導音と背景音との関係性を動作モード毎に異ならせる機能を有している。
言い換えると、本実施形態では、背景音生成部14が、誘導音の際立たせ方を動作モードによって異ならせることにより、あるモードにおいてはユーザが誘導音を背景音から聞き分けられるようにし、他のモードにおいてはユーザが誘導音を背景音から聞き分けられないようにする。以下に、具体的な実施例を説明する。なお、以下の実施例においては、動作モードとして睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとの2種類の動作モードを例示するが、動作モードの種類はこれらのみに限られず、第1の実施形態で説明したような様々な動作モードを設けることができる。
[実施例3−1]
実施例3−1では、背景音の周波数分布を検出し、睡眠誘導モードでは、背景音において誘導音が際立つ周波数領域に誘導音を加え、覚醒誘導モードでは、背景音において誘導音が際立たない周波数領域に誘導音を加える。すなわち、図11に示すように、背景音を周波数解析して得られる周波数分布において、睡眠誘導モードでは、背景音において周波数分布が小さい領域に誘導音を加える。覚醒誘導モードでは、背景音において支配的な周波数領域に誘導音を加える。これにより、睡眠誘導モードでは、ユーザが背景音から誘導音を聞き分けやすいのに対して、覚醒誘導モードでは、背景音から誘導音が際立たないので、ユーザは、動作モードの差異を検知することができる。
図12は、実施例3−1における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
制御部12は、動作モードが睡眠誘導モードに設定された(あるいは、睡眠誘導モードで動作するようタイマー設定された時刻が到来した)と判断する(S21でYES)と、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが睡眠誘導モードであることを指示する信号を出力する(S22)。背景音生成部14は、使用する背景音を周波数解析し、支配的な周波数領域を検出する(S23)。誘導音生成部13は、S23で検出された背景音における支配的な周波数領域とは異なる領域の周波数を、誘導音の周波数として決定する。すなわち、背景音における支配的な周波数領域に属しない周波数fxを有する単音の音信号を用い、制御周波数faを8Hz以下の周波数として、誘導音を生成する(S24)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音と背景音生成部14から得られた背景音とを合成し(S28)、出力部16から、合成された音を出力する(S29)。
一方、S21で動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、制御部12は、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが覚醒誘導モードであることを指示する信号を出力する(S25)。背景音生成部14は、使用する背景音を周波数解析し、支配的な周波数領域を検出する(S26)。誘導音生成部13は、S26で検出された背景音における支配的な周波数領域内の周波数を、誘導音の周波数として決定する。すなわち、背景音における支配的な周波数領域に属する周波数fxを有する単音の音信号を用い、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として、誘導音を生成する(S27)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音と背景音生成部14から得られた背景音とを合成し(S28)、出力部16から、合成された音を出力する(S29)。
以上のように、本実施例では、複数の動作モードにおいて、誘導音が背景音から際立って聞こえる程度を互いに異ならせることにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
なお、この実施例では、睡眠誘導モードにおいて誘導音を聞き分けやすい状態とし、覚醒誘導モードにおいて誘導音を聞き分けにくい状態とする例を示した。しかし、この逆に、覚醒誘導モードにおいて誘導音を聞き分けやすい状態とし、睡眠誘導モードにおいて誘導音を聞き分けにくい状態としても良い。
[実施例3−2]
図13は、実施例3−2における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。
制御部12は、動作モードが睡眠誘導モードに設定された(あるいは、睡眠誘導モードで動作するようタイマー設定された時刻が到来した)と判断する(S21でYES)と、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが睡眠誘導モードであることを指示する信号を出力する(S22)。誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S23)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音と背景音生成部14から得られた背景音とを合成し(S24a)、出力部16から、合成された音を出力する(S28)。なお、S24aにおいて、合成部15は、睡眠誘導モードの誘導音が際立つ(誘導音が背景音から聞き分けやすい)ように、図14の左側に示すように、誘導音の音量と背景音の音量との差を大きくする。
一方、S21で動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、制御部12は、誘導音生成部13および背景音生成部14へ、動作モードが覚醒誘導モードであることを指示する信号を出力する(S25)。誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hzよりも大きい周波数(例えば16Hz以上がより好ましい)として誘導音を生成する(S26)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。合成部15は、誘導音生成部13で生成された誘導音と背景音生成部14から得られた背景音とを合成する(S27a)。このとき、合成部15は、覚醒誘導モードの誘導音が際立たない(誘導音が背景音から聞き分けにくい)ようにするために、図14の右側に示すように、誘導音の音量と背景音の音量との差を小さくする。
以上のように、本実施例では、覚醒誘導モードと睡眠誘導モードとにおいて、誘導音と背景音の音量のバランスを互いに異ならせる。これにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
なお、上記の説明では、誘導音と背景音との両方の音量を変化させる例を示したが、誘導音と背景音のいずれか一方の音量のみを変化させることで、誘導音と背景音の音量バランスを動作モード毎に異ならせても良い。つまり、背景音の音量のみを調整することにより、あるモードでは誘導音が際立つようにし、他のモードでは誘導音が際立たないようにしても良い。また、誘導音の音量を動作モード毎に異ならせる例は、第1の実施形態(実施例1−3)において説明したとおりである。
[第4の実施形態]
第4の実施形態にかかる誘導音生成装置は、第1の実施形態〜第3の実施形態において例示したように、動作モードの違いをユーザが聴覚だけで検知できるように、誘導音および背景音の少なくとも一方の性質または誘導音および背景音の関係性を、動作モード毎に異ならせる機能を有している。
しかしながら、動作モードの違いを聴覚で検知できるようにすることによって、本来の誘導効果が阻害される場合もある。例えば、第3の実施形態で説明したように、モードの判別のために誘導音を背景音から聞き分けやすくしたいが、誘導効果の観点から見ると、誘導音は背景音から際立ちにくい低音の方が好ましい、といったような場合である。
そのために、本実施形態では、第1の実施形態〜第3の実施形態において例示したような、動作モードの違いをユーザが聴覚で検知できる態様による動作(モード検知可能動作)を、時限的に実施する。
例えば、図15に示すように、複数の動作モードのうち、設定された動作モードによる動作を開始した時刻t0から、所定の時間が経過する時刻t1まで、モード検知可能動作を行う。そして、時刻t1以降は、その動作モードにおいて所望の効果を奏するために最適な誘導音および背景音による動作(以降、「通常動作」と称する。)を行う。ただし、時刻t1においてモード検知可能動作から通常動作へ完全に切り替えるのではなく、モード検知可能動作による出力音と通常動作による出力音とがオーバーラップしたり、フェードアウトまたはフェードインしたりするようにしても良い。このようにすることで、一つの動作モードの開始時から所定の時間だけ、その動作モードを聴覚で検知可能とすることで、例えば、動作モードが誤って設定されたことをユーザが検知することができる。また、所定の時間が経過した後は、その動作モードの誘導効果を得るための最適な誘導音および合成音を出力することにより、所望の誘導効果を最大限に得ることができる。
あるいは、図16に示すように、複数の動作モードのうち、ある動作モードによる動作を開始した時刻t0から、所定の時間が経過する時刻t1まで、通常動作を行う。時刻t1以降に、モード検知可能動作による動作(第1〜第3の実施形態で説明したいずれかの動作)を行う。ただし、時刻t1において通常動作からモード検知可能動作へ完全に切り替えるのではなく、モード検知可能動作による出力音と通常動作による出力音とがオーバーラップしたり、フェードアウトまたはフェードインしたりするようにしても良い。
または、図17に示すように、モード検知可能動作と通常動作とを適当な間隔で交互に繰り返すようにしても良い。この場合も上記と同様に、モード検知動作による出力音と通常動作による出力音とがオーバーラップしたり、フェードアウトまたはフェードインしたりするようにしても良い。
あるいは、図18に示すように、ある動作モードで動作中に、誘導音生成装置1に対してユーザがモード確認操作を行うと、その操作から所定の時間だけ(図18における時刻t2〜t3)、モード検知可能動作にて動作するようにしても良い。モード確認操作は、誘導音生成装置1およびそのコントローラにおける機械的ボタンの押下や、タッチパネル画面に対するタッチ操作等を含む。また、この誘導音生成装置1がスマートフォン等の携帯端末のアプリケーションソフトウエアとして実現される場合には、当該携帯端末におけるアプリケーションソフトウエアの表示や、端末を振る操作等の操作が、モード確認操作となり得る。モード検知可能動作の終了時点は、ユーザ操作があったとき、あるいは、開始から所定時間が経過したとき、とすれば良い。例えば、機械的ボタンによってモード確認操作がなされる場合は、ボタンを押し続けている間だけ、モード検知可能動作をさせても良い。あるいは、ボタンを押下したときから例えば10秒間だけ、モード検知可能動作をさせても良い。
[第5の実施形態]
第5の実施形態にかかる誘導音生成装置は、第1の実施形態〜第3の実施形態において説明したように、複数の動作モードを有しており、動作モードの違いをユーザが聴覚で検知できるように、誘導音および背景音の少なくとも一方の性質または誘導音と背景音の関係性が、動作モード毎に異なっている。また、それぞれの動作モードの開始前に、動作モードの種類によって異なる予告音を出力する。
図19は、第5の実施形態における誘導音生成装置1の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、第1の実施形態における実施例1−1の変形例として、第5の実施形態を説明する。
制御部12は、動作モードが睡眠誘導モードに設定された(あるいは、睡眠誘導モードで動作するようタイマー設定された時刻が到来した)と判断する(S1でYES)と、誘導音生成部13へ、動作モードが睡眠誘導モードであることを指示する信号を出力する(S2)。そして、誘導音生成部13は、制御周波数faを8Hz以下の周波数として誘導音を生成する(S3)。すなわち、単音の音信号の周波数fxを、予め設定された制御周波数faだけシフトさせた周波数fx−faの音信号を生成し、周波数fxの単音の音信号と加算することによって得られる変調音信号を誘導音として生成する。
一方、S1で動作モードが覚醒誘導モードに設定されたと判断すると、制御部12は、誘導音生成部13へ、動作モードが覚醒誘導モードであることを指示する信号を出力する(S4)。そして、誘導音生成部13は、睡眠誘導モードの場合にS3で生成される誘導音よりも、周波数の高い誘導音を生成する(S5)。ここで、睡眠誘導モードの誘導音の周波数と、覚醒誘導モードの誘導音の周波数とは、ユーザがその違いを検知できる程度の差異があることが必要である。例えば、1オクターブ程度の差異があれば、ユーザが動作モードの違いを聴覚で検知できる。
そして、合成部15がS3またはS5で生成された誘導音信号を、背景音生成部14で生成された背景音信号と加算し(S6)、出力部16から出力する(S7a)。このとき、出力部16は、睡眠誘導モードまたは覚醒誘導モードの開始前に、それぞれの動作モードの誘導音と同じ周波数を持つビートの無い音(ダミー誘導音)を、ユーザに動作モードを検知させるための予告音として出力する。
なお、ここでは、睡眠誘導モードと覚醒誘導モードとにおいて誘導音の性質を異ならせると共に、その誘導音と同じ周波数を持つダミー誘導音を予告音として用いる例を説明した。しかし、予告音の例はこのようなダミー誘導音に限定されず、動作モードをユーザが判別可能な音であれば、任意の音を用いることができる。例えば、背景音の音源を予告音として用いても良い。この場合は、動作モード毎に異なる音源を予告音として用いることで、ユーザが動作モードを検知することができる。あるいは、背景音および誘導音とは無関係な音(例えば動作モードを告げる音声アナウンス)等を予告音として用いても良い。
以上のとおり、第5の実施形態では、動作モードの開始前に、動作モードを判別可能な予告音を出力することにより、動作モードが誤って設定された場合等に、ユーザがそれに気づくことができる。
[第6の実施形態]
第6の実施形態にかかる誘導音生成装置は、第1〜第5の実施形態の変形例である。第1〜第5の実施形態では、誘導音生成部13からの出力と、背景音生成部14からの出力とを合成部15において加算してから出力する。これに対して、第6の実施形態にかかる誘導音生成装置2は、図20に示すように、合成部15を持たず、出力部16aと出力部16bとを有する。誘導音生成部13から出力される誘導音は出力部16aへ出力され、背景音生成部14から出力される背景音は出力部16bへ出力される。出力部16a,16bはそれぞれがスピーカを有し、誘導音と背景音とを別個に出力する。
この構成によっても、第1〜第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第7の実施形態]
第7の実施形態にかかる誘導音生成装置は、第1〜第5の実施形態の変形例である。第1〜第5の実施形態では、背景音生成部14において背景音を生成し、誘導音生成部13からの出力と、背景音生成部14からの出力とを合成部15において加算してから出力する。これに対して、第7の実施形態にかかる誘導音生成装置3は、図21に示すように、背景音生成部14と合成部15とを持たない。その代わりに、ファンモータ17および送風ファン18を有し、送風ファン18の送風音(ファンモータの運転音を含む)を背景音として用いる。また、制御部12内に、動作モードに応じてファンモータ17へ制御信号を出力するファン制御部12aを有する。
送風ファン18は、ファンモータ17によって回転駆動され、空気流を生じさせる。ファンモータ17は、ファン制御部12aからの制御信号に応じて送風ファン18の回転数を調整する。なお、送風ファン18の回転数によって、送風音の音量や音色を変えることができる。したがって、第2の実施形態において背景音の音量や音色を変えることも、この構成によって実現することができる。
この構成においては、誘導音生成部13から出力された誘導音は出力部16から出力され、送風ファン18の送風音が背景音としてこの誘導音と共にユーザの耳に届くことにより、ユーザの心身状態を誘導する。すなわち、この構成によっても、第1〜第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、送風ファン18としては、例えば、扇風機、空調機、ファンヒータ、加湿器、除湿器、イオン発生器、空気清浄機、または、芳香剤のディフューザ(diffuser)等の、様々な機器のファンを利用することができる。
また、送風ファンからの送風音の他に、様々な機械の動作音(騒音)を、その機械の動作制御によって音の性質(音量、音色、周波数、振幅等)を変えられることを条件として、背景音として利用することができる。例えば、コンプレッサー音、エンジン音、燃焼音等を利用することができる。
[第8の実施形態]
第8の実施形態にかかる誘導音生成装置は、第1の実施形態、第3の実施形態(実施例3−1のみ)、第4の実施形態、および第5の実施形態の変形例である。これらの実施形態では、背景音生成部14において背景音を生成し、誘導音生成部13からの出力と、背景音生成部14からの出力とを合成部15において加算してから出力する。これに対して、第8の実施形態にかかる誘導音生成装置4は、図22に示すように、背景音生成部14と合成部15とを持たない。その代わりに、ユーザが居る環境の音(環境音)を背景音として検出する音源検出部19を備えている。このため、音源検出部19は、マイクロフォン等を備えている。
音源検出部19は、環境音を検出し、制御部12へその情報を出力する。制御部12は、環境音に関する情報を誘導音生成部13へ渡す。誘導音生成部13は、環境音に関する情報に基づいて、例えば、環境音の大きさに応じて誘導音の音量等を適切に設定する等して、誘導音を生成する。また、例えば、前述の第3の実施形態の実施例3−1の場合は、環境音を周波数解析することによって、複数の動作モードにおける誘導音の際立たせ方を異ならせる。
この構成においては、誘導音生成部13から出力された誘導音は出力部16から出力され、環境音と共にユーザの耳に届くことにより、ユーザの心身状態を誘導する。すなわち、この構成によっても、第1〜第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、背景音生成部14および合成部15を持たないことにより、装置の構成を簡略化することができる。
なお、ここでは、第1〜第5の実施形態で説明した背景音生成部14を持たずに音源検出部19を備えた構成を例示したが、第1〜第5の実施形態の構成に加えて、音源検出部19をさらに備えた構成としても良い。そして、音源検出部19が背景音として適切な環境音を検出できなかった場合には、背景音生成部14で背景音を生成するものとしても良い。
[その他の実施形態]
以上、上述した実施形態は例示に過ぎない。よって、本発明の実施形態は上述した具体例に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上述の実施形態においては、ユーザがモード設定部によって所望の動作モードを選択して設定するものとしたが、好適な動作モードを自動的に判断する仕組みを別途設けても良い。例えば、非侵襲センサを用いてユーザの心身状態を測定し、測定された心身状態を改善するような動作モードに自動的に設定がなされるようにしても良い。
例えば、ユーザの運転時、勉強時、仕事時、リラックスしたい時等に、ユーザの心身状態を制御する際に用いることができる。例えば、運転時や勉強時、仕事時等において、非侵襲センサによって検出される生体情報(例えば呼吸数や心拍数等)に基づいて、ユーザが睡眠しそうになっていると判定すると、制御周波数faをそのときの脳波の周波数(推定周波数)よりも高い周波数に設定し、脳波の周波数を、より高い周波数に導くことによって、ユーザを覚醒状態に導くことができる。また、ユーザがリラックスしたい時には、制御周波数faを、脳波がα波の状態に対応する8〜14Hzに設定することによって、リラックスさせることができる。あるいは、非侵襲センサによって検出される生体情報に基づいて、ユーザが興奮状態にあると判定すると、その時の脳波の周波数(推定周波数)よりも低い周波数に制御周波数faを設定するとともに、脳波の推定周波数に基づいて、制御周波数faを少しずつ低くしていくことにより、スムーズに脳波をα波の状態に導くことができる。
上記実施形態(変形例を含む)で説明した誘導音生成装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)、マイクロプロセッサ、プロセッサ等により行われる。それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。記憶装置(記憶媒体)は、一時的でない有形のものであり、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。なお、上記実施形態に係る誘導音生成装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年8月9日に出願された日本国特許出願:特願2016−156640に対して、優先権の利益を主張するものであり、それを参照することにより、その内容の全てを本書に含めるものである。
11…モード設定部、12…制御部、12a…ファン制御部、13…誘導音生成部、14…背景音生成部、15…合成部、16…出力部、17…ファンモータ、18…送風ファン、19…音源検出部

Claims (20)

  1. ユーザの心身状態を誘導する誘導音を背景音と重ねてユーザに聞かせるための、複数の動作モードを有する誘導音生成装置において、
    予め用意された音信号を動作モードに応じた制御周波数で変調した変調音信号を、前記誘導音として生成する誘導音生成部と、
    少なくとも前記誘導音を出力する出力部と、
    前記複数の動作モードのうちいずれかの動作モードを、自動的にまたはユーザの操作にしたがって設定するモード設定部と、
    前記モード設定部により設定された動作モードに応じて当該誘導音生成装置の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、
    i)前記誘導音および前記背景音の少なくとも一方の性質、ならびに、
    ii)前記誘導音と前記背景音との関係性、
    の少なくとも一方を他の動作モードとは異ならせることにより、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする、誘導音生成装置。
  2. 前記制御周波数は、脳波の誘導周波数である、請求項1に記載の誘導音生成装置。
  3. 前記複数の動作モードが、睡眠誘導モード、覚醒誘導モード、明晰夢モード、睡眠防止モード、リラックスモード、および、集中モード、から選ばれる少なくとも2つの動作モードを含む、請求項1または2に記載の誘導音生成装置。
  4. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の高さを他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  5. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音色を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  6. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音量を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  7. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の変調方式を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  8. 前記変調音信号生成部は、
    前記複数の動作モードの一つにおいて、前記制御周波数に基づいて振幅変調した誘導音を生成し、
    前記複数の動作モードの他の一つにおいて、前記制御周波数に基づいて周波数変調した誘導音を生成する、請求項7に記載の誘導音生成装置。
  9. 前記複数の動作モードの一つにおいて、
    前記変調音信号生成部は、周波数差が前記制御周波数決定部で決定された制御周波数である2つの音信号を生成し、
    前記出力部は2つのスピーカを有し、前記2つの音信号は、前記2つのスピーカからそれぞれ出力される、請求項7に記載の誘導音生成装置。
  10. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音の音像定位を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  11. 予め用意された音信号から前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、
    前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音の再生音量の設定を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  12. 予め用意された音信号から前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、
    前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音生成部で背景音を生成する際の音響効果を他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  13. 予め用意された複数種類の音信号からいずれかの音信号を選択して前記背景音を生成する背景音生成部をさらに備え、
    前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、前記背景音生成部で背景音を生成する際に選択する音信号を、他の動作モードとは異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  14. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、背景音において支配的な周波数領域と、誘導音の周波数帯域との関係性を異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  15. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれにおいて、誘導音と背景音との音量バランスを異ならせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  16. 前記制御部が、前記複数の動作モードを聴覚で区別可能とする制御を時限的に行う、請求項1〜15のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  17. 前記制御部が、前記複数の動作モードのそれぞれによる動作の開始に先立って、開始される動作モードを表す予告音を出力させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  18. 動作によって動作音を生じさせる機械の前記動作音が前記背景音として用いられ、
    前記制御部が、前記機械を制御することにより、前記背景音の性質または前記背景音と前記誘導音との関係性を異ならせる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
  19. 前記機械が、送風ファンと、前記送風ファンを駆動するファンモータとを備え、
    前記制御部が、前記ファンモータを制御することにより、前記背景音の性質または前記背景音と前記誘導音との関係性を異ならせる、請求項18に記載の誘導音生成装置。
  20. 環境音を検出する音源検出部をさらに備え、
    前記音源検出部で検出された環境音が前記背景音として用いられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導音生成装置。
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