JPWO2018012401A1 - スラットおよびブラインド - Google Patents
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Abstract
一方向に延在する板状の光透過性の基材と、複数の凸状構造物からなり基材の少なくとも一方の面に設けられた光学機能層と、基材の少なくとも一方の面に設けられた複数の突起と、を備え、基材の厚さ方向に沿う突起の寸法は、基材の厚さ方向に沿う凸状構造物の寸法より、大きい、スラットおよび当該スラットを複数備える、ブラインド。
Description
本発明の一つの態様は、スラットおよびブラインドに関するものである。
本願は、2016年7月11日に、日本に出願された特願2016−137054号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2016年7月11日に、日本に出願された特願2016−137054号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、窓など建屋の開口部に設置して、屋内に入る太陽からの日射を調整し、また、屋外から屋内が見えるのを防ぐために、ブラインドが使用されている。このようなブラインドとして、日射の取り込み量並びに外視線及び内視線に対する透視性を調整するための透明調光体を備えたブラインドが知られている(特許文献1)。このようなブラインドは、スラットの基材表面に凹凸面が設けられている。
凹凸面が設けられたスラットを収納した場合、上下のスラット同士が接触することで凹凸面に傷などが生じて、光学機能が損なわれる虞があった。
本発明の一つの態様は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、光学機能層の損傷を抑制したスラットおよびブラインドを提供することを目的の一つとしている。
本発明の一態様であるスラットは、一方向に延在する板状の光透過性の基材と、複数の凸状構造物からなり前記基材の少なくとも一方の面に設けられた光学機能層と、前記基材の少なくとも一方の面に設けられた複数の突起と、を備え、前記基材の厚さ方向に沿う前記突起の寸法は、前記基材の厚さ方向に沿う前記凸状構造物の寸法より、大きい。
前記光学機能層は、前記基材の両面にそれぞれ設けられた第1の光学機能層および第2の光学機能層を含み、前記基材の厚さ方向に沿う前記凸状構造物の寸法が、前記第1の光学機能層の前記凸状構造物の高さと前記第2の光学機能層の前記凸状構造物の高さの和である構成としてもよい。
前記複数の突起は、前記基材の両面にそれぞれ設けられた複数の第1突起および複数の第2突起を含み、前記第1突起および前記第2突起は、前記基材の厚さ方向から見て重なり合う位置に配置され、前記基材の厚さ方向に沿う前記突起の寸法が、前記第1突起の高さと前記第2突起の高さの和である構成としてもよい。
前記突起が設けられた面と反対側の面に設けられた嵌合凸部を備え、前記嵌合凸部は、前記基材の厚さ方向から見て互いに隣り合う前記突起の間に位置する構成としてもよい。
複数の前記突起は、前記基材の延在方向から見て隙間なく配置されている構成としてもよい。
前記基材には、コードを挿通させる孔部が設けられ、前記突起は、前記基材の延在方向と直交する方向から見て、前記孔部と異なる位置に設けられている構成としてもよい。
前記基材が、延在方向に平行な基準線に沿って折り曲げられている構成としてもよい。
前記基材が、前記基準線に対して一方側に位置する第1板体と他方側に位置する第2板体とを有し、前記光学機能層および前記突起は、前記第1板体および前記第2板体のうち何れか一方又は両方に設けられている構成としてもよい。
前記突起は、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の延在方向と直交する方向に長尺な形状を有する構成としてもよい。
前記基材の延在方向の両端には、互いに嵌合可能な凸部および凹部がそれぞれ設けられている構成としてもよい。
前記突起が、着色されている構成としてもよい。
上記のスラットを複数備える、ブラインド。
本発明の一つの態様によれば、光学機能層の損傷を抑制したスラットおよびブラインドを提供できる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態として、例えば図1に示すブラインド(採光装置)1について説明する。
なお、図1は、ブラインド1の外観を示す斜視図である。また、以下の説明において、ブラインド1の位置関係(上下、左右、前後)については、ブラインド1の使用時における位置関係(上下、左右、前後)に基づくものとし、特に説明がない限りは、図面においても、ブラインド1の位置関係は、紙面に対する位置関係と一致するものとする。
先ず、本発明の第1実施形態として、例えば図1に示すブラインド(採光装置)1について説明する。
なお、図1は、ブラインド1の外観を示す斜視図である。また、以下の説明において、ブラインド1の位置関係(上下、左右、前後)については、ブラインド1の使用時における位置関係(上下、左右、前後)に基づくものとし、特に説明がない限りは、図面においても、ブラインド1の位置関係は、紙面に対する位置関係と一致するものとする。
ブラインド1は、図1に示すように、互いに間隔を空けて水平方向に平行に並ぶ複数のスラット2と、複数のスラット2を鉛直方向に吊り下げ自在に支持する支持機構3と、を主として構成されるブラインドである。ブラインド1では、複数のスラット2を昇降自在に支持すると共に、複数のスラット2を傾動自在に支持している。
複数のスラット2は、採光性を有する複数の採光スラット(スラット)4により構成される採光部5と、採光部5の下方に位置して、遮光性を有する複数の遮光スラット(スラット)6により構成される遮光部7とを有している。なお、以下の説明において、採光スラット4と遮光スラット6とを特に区別しない場合は、スラット2としてまとめて扱うものとする。
遮光部7を構成する遮光スラット6は、遮光性を有する長板状の基材11からなる。基材11は、いわゆるブラインド用のスラットとして一般的に使用されているものであればよく、例えば、金属製や木製、樹脂製のものを挙げることができる。また、基材11の表面に塗装等を施したものを挙げることができる。
採光部5を構成する採光スラット4は、室外側から入射した光を室内側の天井に向けて出射する。これにより、室内空間を、照明を使うことなく明るく照らすことができる。採光部5の具体的な構成については、後段において詳細に説明する。
支持機構3は、鉛直方向(複数のスラット2の短手方向)に平行に並ぶ複数のラダーコード12と、複数のラダーコード12の上端部を支持する固定ボックス13と、複数のラダーコード12の下端部に取り付けられる昇降バー14とを備えている。
図2A、図2Bは、ブラインド1の要部を拡大した斜視図であり、図2Aは、各スラット2の間を開いた状態を示し、図2Bは、各スラット2の間を閉じた状態を示す。
ラダーコード12は、複数のスラット2の中央部を挟んだ左右の両側に一対並んで配置されている。各ラダーコード12は、互いに平行に並ぶ前後一対の縦コード15a,15bと、縦コード15a,15bの間に掛け渡された上下一対の横コード16a,16bと、を有し、且つ、横コード16a,16bが縦コード15a,15bの長手方向(鉛直方向)に等間隔に並んで配置された構成を有している。各スラット2は、縦コード15a,15bと横コード16a,16bとの各間に挿入された状態で配置されている。
図1に示すように、固定ボックス13は、互いに平行に並ぶ複数のスラット2の最上部に位置して、これら複数のスラット2と平行に並んで配置されている。一方、昇降バー14は、互いに平行に並ぶ複数のスラット2の最下部に位置して、これら複数のスラット2と平行に並んで配置されている。各ラダーコード12を構成する縦コード15a,15bは、昇降バー14の自重により鉛直下向きに引っ張られた状態で、固定ボックス13より垂下されている。
支持機構3は、複数のスラット2を昇降操作するための昇降操作部17と、複数のスラット2を傾動操作するための傾動操作部18とを備えている。
昇降操作部17は、図1および図2A、図2Bに示すように、複数の昇降コード(コード)19を有している。複数の昇降コード19は、それぞれラダーコード12を構成する縦コード15a、15bと平行に並んで配置されている。また、複数の昇降コード19は、各スラット2に形成された孔部20を貫通した状態で、その下端部が昇降バー14に取り付けられている。
また、複数の昇降コード19は、その上端側が固定ボックス13の内部で引き回されて、固定ボックス13の一方側に設けられた窓部21から引き出されている。窓部21から引き出された昇降コード19は、操作コード22の一端と連結されている。操作コード22の他端は、昇降バー14の一端部に取り付けられている。
昇降操作部17では、昇降バー14が最下部に位置する状態から、操作コード22を引っ張ることによって、昇降コード19が固定ボックス13の内側へと引き込まれる。これにより、複数のスラット2が下部側から順に昇降バー14の上に重なり合いながら、昇降バー14と共に上昇する。昇降コード19は、窓部21の内側に設けられたストッパー(図示せず。)により固定される。これにより、昇降バー14を任意の高さ位置で固定することができる。逆に、ストッパーによる昇降コード19の固定を解除することによって、昇降バー14を自重により降下させることができる。これにより、再び昇降バー14を最下部に位置させることができる。
傾動操作部18は、図1に示すように、固定ボックス13の一方側に操作レバー23を有している。操作レバー23は、軸回りに回動自在に取り付けられている。傾動操作部18では、操作レバー23を軸回りに回動させることによって、図2Aに示すラダーコード12を構成する縦コード15a,15bを互いに逆向きに上下方向に移動操作することができる。これにより、図2Aに示す各スラット2の間を開いた状態と、図2Bに示す各スラット2の間を閉じた状態との間で、複数のスラット2を互いに同期させながら傾動させることができる。
(採光スラット)
図3は、採光スラット4の概略構成を示す斜視図である。
採光スラット4は、第1の面41aおよび第2の面41bを有し左右方向に延在する板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層(採光層)42と、基材41の第1の面41aに設けられた一対の突起43と、を備える。
図3は、採光スラット4の概略構成を示す斜視図である。
採光スラット4は、第1の面41aおよび第2の面41bを有し左右方向に延在する板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層(採光層)42と、基材41の第1の面41aに設けられた一対の突起43と、を備える。
(基材)
基材41は、左右方向を長手方向として延びる板形状を有する。
基材41は、例えば熱可塑性ポリマーや熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の樹脂類等からなる光透過性の基材が用いられる。アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等などからなる光透過性の基材が用いられる。具体的には、例えばトリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネイト(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)等の光透過性の板材が好ましく用いられる。そのほかに基材41は、ガラス基材であってもよい。基材41の厚みは任意である。また、複数の材質が積層された積層構造であってもよい。
基材41の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。
これにより、十分な透明性を得ることができる。
基材41は、左右方向を長手方向として延びる板形状を有する。
基材41は、例えば熱可塑性ポリマーや熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の樹脂類等からなる光透過性の基材が用いられる。アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等などからなる光透過性の基材が用いられる。具体的には、例えばトリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネイト(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)等の光透過性の板材が好ましく用いられる。そのほかに基材41は、ガラス基材であってもよい。基材41の厚みは任意である。また、複数の材質が積層された積層構造であってもよい。
基材41の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。
これにより、十分な透明性を得ることができる。
(光学機能層)
図4は、採光スラット4を左右方向から見た際の拡大図である。
図4に示すように、光学機能層42は、複数の凸状構造物45からなる。複数の凸状構造物45は、基材41の長手方向(延在方向)と平行に筋状に延びる。また、複数の凸状構造物45は、基材41の短手方向(延在方向と直交する方向)に並んで設けられている。なお、他の図において、光学機能層42の凹凸形状の図示を省略する。
図4は、採光スラット4を左右方向から見た際の拡大図である。
図4に示すように、光学機能層42は、複数の凸状構造物45からなる。複数の凸状構造物45は、基材41の長手方向(延在方向)と平行に筋状に延びる。また、複数の凸状構造物45は、基材41の短手方向(延在方向と直交する方向)に並んで設けられている。なお、他の図において、光学機能層42の凹凸形状の図示を省略する。
凸状構造物45は、断面三角形状のプリズム体を構成している。具体的に、この凸状構造物45は、基材41の第1の面41aと対向する第1の面部45aと、第1の角部45dを挟んで第1の面部45aと隣接する第2の面部45bと、第1の角部45dとは反対側の第2の角部45eを挟んで第1の面部45aと隣接し且つ第3の角部45fを挟んで第2の面部45bと隣接する第3の面部(反射面:側面)45cとを有している。
複数の凸状構造物45の間には、空気(空隙部46)が存在しているため、第2の面部45b及び第3の面部45cが凸状構造物45の構成材料と空気との界面となる。複数の凸状構造物45の間には、他の低屈折率材料で充填してもよい。しかしながら、凸状構造物45の内部と外部との界面の屈折率差は、外部にいかなる低屈折率材料が存在する場合よりも空気が存在する場合に最大となる。したがって、空気が存在する場合は、スネル(Snell)の法則より、凸状構造物45に入射した光のうち、第2の面部45b又は第3の面部45cで全反射する光の臨界角が最も小さくなる。これにより、第2の面部45b又は第3の面部45cで全反射される光の入射角の範囲が最も広くなることから、凸状構造物45に入射した光を基材41の他面側へと効率良く導くことができる。結果として、凸状構造物45に入射した光の損失が抑えられ、基材41の他面から出射される光の輝度を高めることができる。
図5は、採光スラット4に入射した光の光路を示す模式図である。
図5に示すように、光学機能層42の凸状構造物45は、各採光スラット4の一面に対して斜め上方から内部に入射した光Lを、各採光スラット4の他面から外部へと斜め上方に向けて出射する。凸状構造物45の第2の面部45bから各採光突起9に入射した光Lは、第3の面部45cで全反射した後、室内の天井に向かう光Lとして、基材41の第2の面41bから出射される。これにより、窓ガラスを通して室内に入射した光Lを天井に向けて効率良く照射することができる。したがって、天井で反射された光は、照明光の代わりとして、室内を広範囲に亘って明るく照らすことになる。この場合、室内の照明設備を消灯することによって、日中に室内の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。すなわち、本実施形態の光学機能層42は、採光層として機能する。
図5に示すように、光学機能層42の凸状構造物45は、各採光スラット4の一面に対して斜め上方から内部に入射した光Lを、各採光スラット4の他面から外部へと斜め上方に向けて出射する。凸状構造物45の第2の面部45bから各採光突起9に入射した光Lは、第3の面部45cで全反射した後、室内の天井に向かう光Lとして、基材41の第2の面41bから出射される。これにより、窓ガラスを通して室内に入射した光Lを天井に向けて効率良く照射することができる。したがって、天井で反射された光は、照明光の代わりとして、室内を広範囲に亘って明るく照らすことになる。この場合、室内の照明設備を消灯することによって、日中に室内の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。すなわち、本実施形態の光学機能層42は、採光層として機能する。
凸状構造物45は、例えば、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の光透過性及び感光性を有する有機材料で構成されている。また、これらの有機材料に、重合開始剤やカップリング剤、モノマー、有機溶媒等を混合したものを用いることができる。さらに、重合開始剤は、安定剤、禁止剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、連鎖移動剤、他の光重合性単量体等のように、各種の添加成分を含んでいてもよい。凸状構造物45は、K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
なお、基材41の屈折率と凸状構造物45の屈折率とは略同等であることが望ましい。
その理由は、例えば、基材41の屈折率と凸状構造物45の屈折率とが大きく異なる場合、光が凸状構造物45から基材41に入射したときに、これら凸状構造物45と基材41との界面で不要な光の屈折や反射が生じることがある。この場合、所望の採光特性が得られない、輝度が低下するなどの不具合が生じる虞があるからである。
その理由は、例えば、基材41の屈折率と凸状構造物45の屈折率とが大きく異なる場合、光が凸状構造物45から基材41に入射したときに、これら凸状構造物45と基材41との界面で不要な光の屈折や反射が生じることがある。この場合、所望の採光特性が得られない、輝度が低下するなどの不具合が生じる虞があるからである。
本実施形態の凸状構造物45は、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて基材41の上に形成することができる。また、フォトリソグラフィ技術を用いる方法以外にも、溶融押し出し法や型押し出し法、インプリント法などの方法によって、凸状構造物45を形成することができる。溶融押し出し法や型押し出し法などの方法では、基材41と凸状構造物45は同一の樹脂によって一体に形成される。
また、凸状構造物45については、長手方向と直交する方向の断面が、上述した断面三角形状のプリズム体により構成されたものに限らず、例えば、図6Aに示す凸状構造物45Aのように、断面直角三角形状のプリズム体により構成されたものであってもよく、図6Bに示す凸状構造物45Bのように、断面台形(矩形)状のプリズム体により構成されていてもよく、その断面形状についても、五角形や六角形など適宜変更を加えることができる。さらに、図6Cに示す、長手方向に直交する方向の断面が六角形状の凸状構造物45Cを設けてもよい。加えて、図6Dに示すように、基材41の第2の面41b側に凸条構造物45Cを設けてもよい。
本実施形態の光学機能層42は採光層であり、左右方向に延びる凸状構造物45と、凸状構造物45同士の間に設けられた空隙部46と、を有し、プリズム構造により、内面反射した光を室内天井側に反射させる場合を例示した。しかしながら、光学機能層42は、このような場合に限定されない。例えば、光学機能層42は、入射した光を拡散させることでグレア光を抑制しつつ室内側に光を出射して室内を照らす光拡散層(例えば、図21の第2の光学機能層242B)であってもよい。
また、光学機能層42は、入射した光の反射を抑制する低反射層であってもよい。低反射層は、可視光波長以下の微細な錘構造により、光の屈折率の急激な変化を無くすことで界面反射を抑制するモスアイ構造を用いて構成されている。また、低反射層は、例えば、多層膜を有し、干渉により光学的に外光を反射させるAR処理膜から構成されていてもよい。採光スラット4の光学機能層42として低反射層を採用することで、入射した光を反射し難くする。これにより、採光スラット4の表面(すなわち低反射層の表面)に反射像が写ることが抑制され、表面のゆがみを目立ち難くすることができる。
(突起)
一対の突起43は、基材41の第1の面41aの幅方向(短手方向)両側端部に位置する。一対の突起43は、基材41の第1の面41aから基材41の厚さ方向に突出している。一対の突起43は、それぞれ基材41の延在方向に沿って筋状に延びている。
一対の突起43は、基材41の第1の面41aの幅方向(短手方向)両側端部に位置する。一対の突起43は、基材41の第1の面41aから基材41の厚さ方向に突出している。一対の突起43は、それぞれ基材41の延在方向に沿って筋状に延びている。
図7は、複数の採光スラット4を基材41の厚さ方向に複数積層する場合の左右方向から見た模式図である。なお、図7および以降の図において、光学機能層42の凸状構造物45のプリズム構造の図示を省略する。
図7(および図4)に示すように、突起43の高さHは、光学機能層42の凸状構造物45の高さJより大きい。すなわち、基材41の厚さ方向に沿う突起43の寸法Hは、基材41の厚さ方向に沿う凸状構造物45の寸法Jより、大きい。したがって、複数の採光スラット4を積層した場合に、下側の採光スラット4の突起43が上側の採光スラット4の基材41の第2の面41bに接触し、下側の採光スラット4の凸状構造物45と上側の採光スラット4との接触が抑制される。これにより、光学機能層42に傷が生じることを防ぐことができる。すなわち、採光スラット4を積層した場合であっても、光学機能層42に傷が生じ難く光学機能が損なわれることがないブラインド1を提供できる。
図7(および図4)に示すように、突起43の高さHは、光学機能層42の凸状構造物45の高さJより大きい。すなわち、基材41の厚さ方向に沿う突起43の寸法Hは、基材41の厚さ方向に沿う凸状構造物45の寸法Jより、大きい。したがって、複数の採光スラット4を積層した場合に、下側の採光スラット4の突起43が上側の採光スラット4の基材41の第2の面41bに接触し、下側の採光スラット4の凸状構造物45と上側の採光スラット4との接触が抑制される。これにより、光学機能層42に傷が生じることを防ぐことができる。すなわち、採光スラット4を積層した場合であっても、光学機能層42に傷が生じ難く光学機能が損なわれることがないブラインド1を提供できる。
本実施形態の突起43は、基材41と共に、溶融押し出し法又は型押し出し法などの方法により、同一の樹脂材料により一体的に形成されている。また、突起43の構成材料は、光学機能層42と同じであってもよいが、突起43が光学機能層42の凸状構造物45に接触した場合に、凸状構造物45を傷つけないために、エラストマー材料であってもよく、また表面が軟質な材料であってもよい。さらに、軽量化のために基材41を薄く形成する場合などにおいて、採光スラット4の剛性に課題がある場合は、突起43として金属などの高剛性材料を採用することで、採光スラット4の剛性を高めてもよい。
図2A及び図2Bに示すように、延在方向に延びる突起43には、部分的に欠落した間隙部43aが設けられている。間隙部43aは、ブラインド1を正面から見たとき、昇降コード19およびラダーコード12と重なって配置されている。昇降コード19は、採光スラット4の孔部20に挿通されているため、間隙部43aが基材41の延在方向と直交する方向から見て孔部20と重なる。言い換えると、突起43は、基材41の延在方向と直交する方向から見て、孔部20と異なる位置にのみ設けられている。昇降コード19およびラダーコード12が設けられた箇所では、上下の採光スラット4同士の間に、ラダーコード12の横コード16a,16bが介在することで、採光スラット4同士が直接的に接触し難い。
すなわち、孔部20の近傍では、光学機能層42がラダーコード12によって保護されるため、突起43が欠落していても、光学機能層42の損傷が十分に抑制される。また、間隙部43aを設けることで、必要な箇所のみに突起43を配置して、採光スラット4の軽量化を図ることができる。
すなわち、孔部20の近傍では、光学機能層42がラダーコード12によって保護されるため、突起43が欠落していても、光学機能層42の損傷が十分に抑制される。また、間隙部43aを設けることで、必要な箇所のみに突起43を配置して、採光スラット4の軽量化を図ることができる。
突起43は、基材41に対して異なる色に着色されていてもよい。光学機能層42および基材41は透光性の材料からなるため、突起43に着色を施すことで採光スラット4において突起43のみが浮き上がって視認される。これにより、ブラインド1の意匠性を高めることができる。
突起43は、本実施形態の形状に限らず様々な形状を採用できる。
例えば、図8Aに示す突起43Aのように、左右方向から見た形状が台形形状であってもよく、図8Bに示す突起43Bのように三角形状であってもよく、図8Cに示す突起43Cのように上側が丸みを帯びた形状であってもよい。また、図8Dに示す突起43Dのように基材41の幅方向両側から光学機能層42に覆いかぶさるように傾斜して配置されていてもよい。図8Eに示す突起43Eのように、幅方向に3つ並んで配置されていてもよく、図8Fに示す突起43Fのように、幅方向両側に異なる形状を有していてもよく、図8Gに示す突起43Gのように、幅方向端部より内側に設けられていてもよい。
例えば、図8Aに示す突起43Aのように、左右方向から見た形状が台形形状であってもよく、図8Bに示す突起43Bのように三角形状であってもよく、図8Cに示す突起43Cのように上側が丸みを帯びた形状であってもよい。また、図8Dに示す突起43Dのように基材41の幅方向両側から光学機能層42に覆いかぶさるように傾斜して配置されていてもよい。図8Eに示す突起43Eのように、幅方向に3つ並んで配置されていてもよく、図8Fに示す突起43Fのように、幅方向両側に異なる形状を有していてもよく、図8Gに示す突起43Gのように、幅方向端部より内側に設けられていてもよい。
(製造方法)
図9〜図13を基に採光スラット4の様々な実施形態について説明する。
図9は、第1の製造方法を示す図である。
第1の製造方法によれば、基材41および突起43は、樹脂材料からなり、押し出し法により一体的に形成されている。さらに、基材41の第1の面41aに、別途製造された光学機能層42を接着固定することで、採光スラット4が製造される。
図9〜図13を基に採光スラット4の様々な実施形態について説明する。
図9は、第1の製造方法を示す図である。
第1の製造方法によれば、基材41および突起43は、樹脂材料からなり、押し出し法により一体的に形成されている。さらに、基材41の第1の面41aに、別途製造された光学機能層42を接着固定することで、採光スラット4が製造される。
図10は、第2の製造方法を示す図である。
第2の製造方法によれば、基材41および光学機能層42は、樹脂材料からなり、押し出し法により一体的に成形されている。さらに、基材41の第1の面41aに、突起43を接着固定することで、採光スラット4が製造される。
第2の製造方法によれば、基材41および光学機能層42は、樹脂材料からなり、押し出し法により一体的に成形されている。さらに、基材41の第1の面41aに、突起43を接着固定することで、採光スラット4が製造される。
図11は、第3の製造方法を示す図である。
第3の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、基材41の幅方向両側を第1の面41a側に折り曲げることで、採光スラット4が製造される。
第3の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、基材41の幅方向両側を第1の面41a側に折り曲げることで、採光スラット4が製造される。
図12は、第4の製造方法を示す図である。
第4の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、ディスペンサー49を用いて、基材41の第1の面41aに樹脂材料を射出して、当該樹脂材料を硬化させることで突起43を形成し、採光スラット4が製造される。
第4の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、ディスペンサー49を用いて、基材41の第1の面41aに樹脂材料を射出して、当該樹脂材料を硬化させることで突起43を形成し、採光スラット4が製造される。
図13は、第5の製造方法を示す図である。
第5の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、打ち抜き加工により基材41および光学機能層42を基材41の第1の面41a側に突出させることで、突起43を形成する。この製造方法によれば、突起43のための別部材を必要としないため、軽量化が実現できる。一方で、この製造方法によれば、突起43の形成に伴い変形した光学機能層42の一部は、光学機能が低下する。
第5の製造方法によれば、予め基材41に光学機能層42を形成した後、打ち抜き加工により基材41および光学機能層42を基材41の第1の面41a側に突出させることで、突起43を形成する。この製造方法によれば、突起43のための別部材を必要としないため、軽量化が実現できる。一方で、この製造方法によれば、突起43の形成に伴い変形した光学機能層42の一部は、光学機能が低下する。
図14は、第6の製造方法を示す図である。
第6の製造方法は、光学機能層42の凸状構造物45と突起43とを基材41の第1の面41a上に形成する方法である。
まず、一対のローラー60、60を回転させて、板状の基材41を送り出す。
次いで、樹脂塗布装置61により、基材41の一方の面(第1の面41a)に光硬化性樹脂80を塗布する。
次いで、光硬化性樹脂80に、回転する転写ロール金型62の転写面62aを押圧すると共に、光硬化性樹脂80に、紫外線等の光63を照射する。これにより、基材41の第1の面41aに転写ロール金型62の転写面62aに形成された凹凸形状を転写した凸状構造物45および突起43を形成する。
次いで、裁断装置64により、基材41を裁断して採光スラット4を形成する。
第6の製造方法は、光学機能層42の凸状構造物45と突起43とを基材41の第1の面41a上に形成する方法である。
まず、一対のローラー60、60を回転させて、板状の基材41を送り出す。
次いで、樹脂塗布装置61により、基材41の一方の面(第1の面41a)に光硬化性樹脂80を塗布する。
次いで、光硬化性樹脂80に、回転する転写ロール金型62の転写面62aを押圧すると共に、光硬化性樹脂80に、紫外線等の光63を照射する。これにより、基材41の第1の面41aに転写ロール金型62の転写面62aに形成された凹凸形状を転写した凸状構造物45および突起43を形成する。
次いで、裁断装置64により、基材41を裁断して採光スラット4を形成する。
図15は、転写ロール金型62の斜視図である。転写ロール金型62の転写面62aは、第1の凹溝95および第2の凹溝93を含む。第1の凹溝95は、凸状構造物45に対応する溝であり、転写面62aの全幅に亘って複数形成されている。また、第2の凹溝93は、転写ロール金型62の軸方向に沿って延びており、転写面62aに一対設けられている。転写面62aにおいて、第1の凹溝95と第2の凹溝93とは、平行に延びている。したがって、転写ロール金型62を用いることで、凸状構造物45および突起43が同方向に筋状に延びる採光スラット4を形成できる。
図16は、第6の製造方法に採用可能な変形例の転写ロール金型62Aの斜視図である。転写ロール金型62Aの転写面62aには、互いに直交して延びる第1の凹溝95Aと第2の凹溝93Aとが形成されている。本変形例の転写ロール金型62Aによれば、凸状構造物45と直交する突起43を有する採光スラットを形成することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の採光スラット104について説明する。
図17は、採光スラット104の斜視図である。
第2実施形態の採光スラット104は、第1実施形態の採光スラット4と比較して、基材41の延在方向に沿って、配列された複数の突起143を有する点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、第2実施形態の採光スラット104について説明する。
図17は、採光スラット104の斜視図である。
第2実施形態の採光スラット104は、第1実施形態の採光スラット4と比較して、基材41の延在方向に沿って、配列された複数の突起143を有する点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット104は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層(採光層)42と、基材41の第1の面41aに設けられた複数の突起143と、を備える。
突起143は、それぞれ基材41の第1の面41aの幅方向両側において、基材41の延在方向に沿って所定の間隔をあけて並んでいる。各突起143は、基材41の厚さ方向から見て略正方形の形状を有し、基材41の厚さ方向に突出している。
採光スラット104は、ラダーコード12(図2A及び図2B参照)を介して巻き上げられて収納されるため、ラダーコード12の操作を軽くするため、軽量化することが望まれる。本実施形態によれば、突起143が、所定の間隔をあけて間欠的に配置されていることで、採光スラット104を軽量化できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の採光スラット204について説明する。
図18は、採光スラット204を左右方向から見た模式図である。図19は、複数の採光スラット204を基材41の厚さ方向に積層した状態の左右方向から見た模式図である。なお、図18および図19において、第1および第2の光学機能層242A、242Bの詳細構造の図示を省略する。
次に、第3実施形態の採光スラット204について説明する。
図18は、採光スラット204を左右方向から見た模式図である。図19は、複数の採光スラット204を基材41の厚さ方向に積層した状態の左右方向から見た模式図である。なお、図18および図19において、第1および第2の光学機能層242A、242Bの詳細構造の図示を省略する。
第3実施形態の採光スラット204は、第1実施形態の採光スラット4と比較して、光学機能層242が基材41の両面にそれぞれ設けられた第1の光学機能層242Aおよび第2の光学機能層242Bを含む点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット204は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた第1の光学機能層242Aおよび一対の突起243と、第2の面41bに設けられた第2の光学機能層242Bと、を備える。
図20は、採光スラット204を左右方向から見た際の部分拡大図である。また、図21は、採光スラット204に入射した光の光路を示す模式図である。
本実施形態の第1の光学機能層242Aは、第1実施形態の光学機能層42(図4参照)と同様の構成を有し採光機能を奏する。第1の光学機能層(採光層)242Aは、基材41の長手方向(延在方向)と平行に筋状に延びる複数の第1の凸状構造物245からなる。第1の凸状構造物245は、断面三角形状のプリズム体を構成している。複数の第1の凸状構造物245の各間には、空気(空隙部246)が存在している。
本実施形態の第1の光学機能層242Aは、第1実施形態の光学機能層42(図4参照)と同様の構成を有し採光機能を奏する。第1の光学機能層(採光層)242Aは、基材41の長手方向(延在方向)と平行に筋状に延びる複数の第1の凸状構造物245からなる。第1の凸状構造物245は、断面三角形状のプリズム体を構成している。複数の第1の凸状構造物245の各間には、空気(空隙部246)が存在している。
図21に示すように、本実施形態の第2の光学機能層242Bは、入射した光を拡散させることでグレア光を抑制しつつ室内側に光を出射して室内を照らす光拡散層である。第2の光学機能層242Bは、基材41の長手方向(延在方向)と平行に筋状に延びてレンチキュラーレンズ構造を構成する複数の第2の凸状構造物248からなる。また、複数の第2の凸状構造物248は、基材41の短手方向(延在方向と直交する方向)に並んで設けられている。第2の凸状構造物248のレンズ面は、鉛直面内で曲率を有し、水平面内では曲率を有していない。すなわち、第2の光学機能層(光拡散層)242Bは、光拡散特性に異方性を有しており、上下方向に強い光拡散性を示すように構成されている。
なお、本実施形態では、第2の光学機能層242Bとして、上下方向に光を拡散してグレア光を抑制する光拡散層を例示したが、第2の光学機能層242Bは、光学機能を奏する層であればこれに限らない。例えば、第2の光学機能層242Bは、第1の光学機能層242Aと同様の採光層であってもよい。また、第2の光学機能層242Bは、水平方向に強く拡散性を示す異方性の光拡散層であってもよく、光を散乱するためにアスペクト比が5〜500程度の粒子を分散させた等方性散乱構造の等方性の光拡散層であってもよい。加えて、第2の光学機能層242Bは、入射した光の反射を抑制する低反射層であってもよい。
一対の突起243は、第1実施形態と同様に、基材41の第1の面41aの幅方向(短手方向)両側端部に位置する。一対の突起243は、基材41の第1の面41aから基材41の厚さ方向に突出している。一対の突起243は、それぞれ基材41の延在方向に沿って筋状に延びている。
図19(および図20)に示すように、突起243の高さHは、第1の凸状構造物245の高さJ1と第2の凸状構造物248の高さJ2の和より大きい。すなわち、基材41の厚さ方向に沿う突起243の寸法は、基材41の厚さ方向に沿う凸状構造物の寸法(すなわち、第1の凸状構造物245の高さJ1と第2の凸状構造物248の高さJ2の和)より、大きい。これにより、複数の採光スラット204を積層した場合に、下側の採光スラット204の突起243が上側の採光スラット204の基材41の第2の面41bに接触し、第1の光学機能層242Aと第2の光学機能層242Bとが互いに接触することがない。これにより、第1の光学機能層242Aおよび第2の光学機能層242Bに傷が生じることを抑制できる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の採光スラット304について説明する。
図22は、採光スラット304を左右方向から見た模式図である。図23は、複数の採光スラット304を基材41の厚さ方向に積層する場合の左右方向から見た模式図である。なお、図22および図23において、第1および第2の光学機能層242A、242Bの詳細構造の図示を省略する。
次に、第4実施形態の採光スラット304について説明する。
図22は、採光スラット304を左右方向から見た模式図である。図23は、複数の採光スラット304を基材41の厚さ方向に積層する場合の左右方向から見た模式図である。なお、図22および図23において、第1および第2の光学機能層242A、242Bの詳細構造の図示を省略する。
本実施形態の採光スラット304は、光学機能層242が基材41の両面にそれぞれ設けられた第1の光学機能層242Aおよび第2の光学機能層242Bを含む点において、第3実施形態と類似している。一方で、本実施形態の採光スラット304は、第3実施形態と比較して、突起343は、基材41の両面にそれぞれ設けられた第1の突起343Aおよび第2の突起343Bを含む点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット304は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた第1の光学機能層242Aおよび一対の第1の突起343Aと、第2の面41bに設けられた第2の光学機能層242Bおよび一対の第2の突起343Bと、を備える。
一対の第1の突起343Aおよび一対の第2の突起343Bは、第1の面41aおよび第2の面41bにおいて、基材41の幅方向(短手方向)両側端部に位置する。一対の第1の突起343Aおよび一対の第2の突起343Bは、それぞれ第1の面41aおよび第2の面41bから基材41の厚さ方向に突出している。一対の第1の突起343Aおよび一対の第2の突起343Bは、それぞれ基材41の延在方向に沿って筋状に延びている。
第1の突起343Aおよび第2の突起343Bは、基材41の厚さ方向から見て、互いに重なり合っている。
第1の突起343Aおよび第2の突起343Bは、基材41の厚さ方向から見て、互いに重なり合っている。
図22に示すように、第1の突起343Aの高さH1は、第1の光学機能層242Aの第1の凸状構造物245の高さJ1より大きい。同様に、第2の突起343Bの高さH2は、第2の光学機能層242Bの第2の凸状構造物248の高さJ2より大きい。複数の採光スラット304を積層した場合に、第1の突起343Aおよび第2の突起343Bが互いに接触して、第1の光学機能層242Aと第2の光学機能層242Bとが互いに接触することがない。これにより、第1の光学機能層242Aおよび第2の光学機能層242Bに傷が生じることを抑制できる。
なお、第1の光学機能層242Aと第2の光学機能層242Bとの接触を抑制するためには、基材41の厚さ方向に沿う突起343の寸法(すなわち、第1の突起343Aの高さH1と第2の突起343Bの高さH2の和)が、基材41の厚さ方向に沿う凸状構造物の寸法(すなわち、第1の凸状構造物245の高さJ1と第2の凸状構造物248の高さJ2の和)より、大きければよい。
なお、第1の光学機能層242Aと第2の光学機能層242Bとの接触を抑制するためには、基材41の厚さ方向に沿う突起343の寸法(すなわち、第1の突起343Aの高さH1と第2の突起343Bの高さH2の和)が、基材41の厚さ方向に沿う凸状構造物の寸法(すなわち、第1の凸状構造物245の高さJ1と第2の凸状構造物248の高さJ2の和)より、大きければよい。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態の採光スラット404について説明する。
図24は、採光スラット404の斜視図である。図25は、複数の採光スラット404を基材41の厚さ方向に積層した状態の斜視図である。
次に、第5実施形態の採光スラット404について説明する。
図24は、採光スラット404の斜視図である。図25は、複数の採光スラット404を基材41の厚さ方向に積層した状態の斜視図である。
本実施形態の採光スラット404は、第1実施形態と比較して基材41の突起443が設けられた面(第1の面41a)と反対側の面(第2の面41b)に、突起443の間に嵌る嵌合凸部444が設けられている点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット404は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層42および複数の突起443と、第2の面41bに設けられた複数の嵌合凸部444と、を備える。
複数の突起443は、基材41の第1の面41aの幅方向両側において、基材41の延在方向に沿って所定の間隔をあけて並んでいる。複数の突起443同士の間には、間隙部443aが設けられている。それぞれの突起443は、平面視で矩形状を有する。
複数の嵌合凸部444は、基材41の第2の面41bの幅方向量において、基材41の延在方向に沿って並んでいる。嵌合凸部444は、基材41の厚さ方向から見て、複数の突起443同士の間に位置する間隙部443aと重なり合って配置されている。すなわち、嵌合凸部444は、基材41の厚さ方向から見て互いに隣り合う突起443の間に位置する。したがって本実施形態によれば、複数の採光スラット404を積層した場合に、嵌合凸部444が間隙部443aに嵌り、積層された採光スラット404が、基材41の長さ方向にずれにくくすることができる(図25参照)。
なお、嵌合凸部444の高さ(すなわち基材41の厚さ方向に沿う寸法)は、突起443の高さと同じ、又は小さい。これにより、突起443の高さを光学機能層42の凸状構造物45の高さより大きくすることで、嵌合凸部444の高さに依存せずに、光学機能層42を保護することができる。
なお、嵌合凸部444の高さ(すなわち基材41の厚さ方向に沿う寸法)は、突起443の高さと同じ、又は小さい。これにより、突起443の高さを光学機能層42の凸状構造物45の高さより大きくすることで、嵌合凸部444の高さに依存せずに、光学機能層42を保護することができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態の採光スラット504について説明する。
図26は、採光スラット504の斜視図である。また、図27は、採光スラット504を左右方向から見た側面図である。
次に、第6実施形態の採光スラット504について説明する。
図26は、採光スラット504の斜視図である。また、図27は、採光スラット504を左右方向から見た側面図である。
本実施形態の採光スラット504は、第1実施形態と比較して突起543の構成が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット504は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層42と、基材41の第1の面41aに設けられた複数の突起543と、を備える。
複数の突起543は、基材41の第1の面41aにおいて、格子状(四角格子状)に並んでいる。複数の突起543は、基材41の延在方向および基材41の延在方向と直交する方向にそれぞれ所定間隔で並んで配置されている。それぞれの突起543は、基材41の第1の面41aから基材41の厚さ方向に沿って膨らんだドーム形状を有する。突起543は、例えば、基材41上に設けられた光学機能層42の上側に、未硬化で粘性の高い樹脂材料を滴下した後に硬化させることで形成できる(図12参照)。
突起543は、高さH(基材41の厚さ方向に沿う寸法)が、光学機能層42の凸状構造物45の高さJ(基材41の厚さ方向に沿う寸法)より大きい。これにより、採光スラット504を上下に積層した場合であっても、突起543が、基材41の第2の面41bと接触するため、光学機能層42を保護することができる。なお、本実施形態の突起543は、光学機能層42上に形成されているが、突起543の基材41の厚さ方向に沿う寸法とは、基材41の第1の面41aから、突起543の頂点までの距離を意味する。
本実施形態によれば、突起543が基材41の第1の面41aにおいて、均一に分布して配置されているため、積層されたスラット同士がずれた場合であっても、光学機能層42を効果的に保護しやすい。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態の採光スラット604について説明する。
図28は、採光スラット604の斜視図である。また、図29は、採光スラット604を左右方向から見た側面図である。
次に、第7実施形態の採光スラット604について説明する。
図28は、採光スラット604の斜視図である。また、図29は、採光スラット604を左右方向から見た側面図である。
本実施形態の採光スラット604は、第6実施形態と比較して突起643の配置が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット604は、板状の光透過性の基材41と、基材41の第1の面41aに設けられた光学機能層42と、基材41の第1の面41aに設けられた複数の突起643と、を備える。
複数の突起643は、基材41の第1の面41aにおいて、基材41の延在方向に対し傾いて配列された格子状(四角格子状)に並んでいる。それぞれの突起643は、基材41の第1の面41aから基材41の厚さ方向に沿って膨らんだドーム形状を有する。
本実施形態によれば、突起643が基材41の延在方向に対して傾いて配列された格子状に並んでいることで、図29に示すように、複数の突起643は、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されている。複数の採光スラット604が上下方向に積層されると、採光スラット604は、基材41の短手方向にずれやすい。したがって、基材41の延在方向からみて突起同士の間に隙間があると、当該隙間において上側の基材41が傾いて下側の光学機能層42に接触する虞がある(図27の二点鎖線参照)。これに対して、本実施形態によれば、複数の突起643が、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されていることで、上側の採光スラット604が基材41の短手方向にずれ、さらに傾いた場合であっても、光学機能層42を効果的に保護できる。
(第7実施形態の変形例1)
図30は、第7実施形態の変形例1の採光スラット604Aの平面図である。採光スラット604Aは、第7実施形態と比較して突起643Aの配置が異なる。
図30は、第7実施形態の変形例1の採光スラット604Aの平面図である。採光スラット604Aは、第7実施形態と比較して突起643Aの配置が異なる。
突起643Aは、基材41の第1の面41aにおいて、三角格子又は六角格子上に配列されている。また、各三角格子および各六角格子は、基材41の延在方向に対して傾いて配列されている。第7実施形態と同様に、複数の突起643Aは、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されている。本変形例に示すように、突起643Aの配列は、四角格子状に配列される場合に限らず、その他の配列であっても、上述の第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第7実施形態の変形例2)
図31は、第7実施形態の変形例2の採光スラット604Bの平面図である。また、図32は、採光スラット604Bを左右方向から見た側面図である。採光スラット604Bは、第7実施形態と比較して突起643Bの配置が異なる。
図31は、第7実施形態の変形例2の採光スラット604Bの平面図である。また、図32は、採光スラット604Bを左右方向から見た側面図である。採光スラット604Bは、第7実施形態と比較して突起643Bの配置が異なる。
突起643Bは、基材41の第1の面41aにおいて、不規則に配列されている。また、図32に示すように、複数の突起643Bは、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されている。これにより、上述の第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第7実施形態の変形例3〜8)
図33A〜図33Fは、それぞれ第7実施形態の変形例3〜変形例8の採光スラット604C〜60Hを示す斜視図である。
すなわち、第7実施形態の突起643は、その他に以下の突起643C〜643Hの配置を採用できる。
図33Aに示す突起643Cのように、基材41の延在方向に対して斜め方向に直線的に配列されていてもよい。
図33Bに示す突起643Dのように基材41の短手方向を長軸とする楕円形状を有し、突起643Dを基材41の延在方向に対して斜め方向に直線的に配列されていてもよい。
図33Cに示す突起643Eのように基材41の短手方向に筋状に延びて等間隔に複数配置されていてもよい。
図33Dに示す突起643Fのように基材41の延在方向に対して斜め方向に筋状に延びて等間隔に複数配置されていてもよい。
図33Eに示す突起643Gのように基材41の延在方向に対して直線的に蛇行しながら延びていてもよい。
さらに、図33Fに示す突起643Hのように基材41の延在方向に対して湾曲して蛇行しながら延びていてもよい。
上述した、これらの突起643C〜643Hは、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されている。したがって、上述の第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、変形例4〜変形例8(図33B〜図33F)の突起643D〜643Hのように、基材41の厚さ方向から見て、基材41の延在方向と直交する方向に長尺な形状を有することで、基材41の延在方向から見た隙間を小さく(又は隙間なく)、突起643D〜643Hを配置することが容易となる。
図33A〜図33Fは、それぞれ第7実施形態の変形例3〜変形例8の採光スラット604C〜60Hを示す斜視図である。
すなわち、第7実施形態の突起643は、その他に以下の突起643C〜643Hの配置を採用できる。
図33Aに示す突起643Cのように、基材41の延在方向に対して斜め方向に直線的に配列されていてもよい。
図33Bに示す突起643Dのように基材41の短手方向を長軸とする楕円形状を有し、突起643Dを基材41の延在方向に対して斜め方向に直線的に配列されていてもよい。
図33Cに示す突起643Eのように基材41の短手方向に筋状に延びて等間隔に複数配置されていてもよい。
図33Dに示す突起643Fのように基材41の延在方向に対して斜め方向に筋状に延びて等間隔に複数配置されていてもよい。
図33Eに示す突起643Gのように基材41の延在方向に対して直線的に蛇行しながら延びていてもよい。
さらに、図33Fに示す突起643Hのように基材41の延在方向に対して湾曲して蛇行しながら延びていてもよい。
上述した、これらの突起643C〜643Hは、基材41の延在方向から見て隙間なく配置されている。したがって、上述の第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、変形例4〜変形例8(図33B〜図33F)の突起643D〜643Hのように、基材41の厚さ方向から見て、基材41の延在方向と直交する方向に長尺な形状を有することで、基材41の延在方向から見た隙間を小さく(又は隙間なく)、突起643D〜643Hを配置することが容易となる。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態の採光スラット704について説明する。
図34は、採光スラット704を左右方向から見た側面図である。また、図35A、図35Bは、採光スラット704を搭載したブラインドの要部を拡大した斜視図であり、図35Aは、各採光スラット704の間を開いた状態を示し、図35Bは、各採光スラット704の間を閉じた状態を示す。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、第8実施形態の採光スラット704について説明する。
図34は、採光スラット704を左右方向から見た側面図である。また、図35A、図35Bは、採光スラット704を搭載したブラインドの要部を拡大した斜視図であり、図35Aは、各採光スラット704の間を開いた状態を示し、図35Bは、各採光スラット704の間を閉じた状態を示す。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図35A、図35Bに示すように、採光スラット704は、平行に並ぶ複数のラダーコード12の間に配置されている。各ラダーコード12は、互いに平行に並ぶ前後一対の縦コード15a,15bと、縦コード15a,15bの間に掛け渡された上下一対の横コード16a,16bと、を有し、且つ、横コード16a,16bが縦コード15a,15bの長手方向(鉛直方向)に等間隔に並んで配置された構成を有している。採光スラット704は、縦コード15a,15bと横コード16a,16bとの各間に挿入された状態で配置されている。
図34に示すように、採光スラット704は、板状の光透過性の基材741と、基材741の第1の面741aの異なる領域に設けられた第1の光学機能層742Aと第2の光学機能層742Bとを備える。
基材741は、延在方向に平行な基準線Lに沿って折り曲げられた形状を有する。基材741は、第1の面741aにおいて、基準線Lを挟んで第1領域751と第2領域752とに区分される。
基材741の第1の面741aには、幅方向両端に基材741の厚さ方向に突出する第1の突起743Aがそれぞれ設けられている。また、基材741の第1の面741aには、基準線Lに沿って延び基材741の厚さ方向の突出する第2の突起743Bが設けられている。
基材741の第1の面741aには、幅方向両端に基材741の厚さ方向に突出する第1の突起743Aがそれぞれ設けられている。また、基材741の第1の面741aには、基準線Lに沿って延び基材741の厚さ方向の突出する第2の突起743Bが設けられている。
基材741の第1領域751において、第1の突起743Aと第2の突起743Bの間には、第1の光学機能層742Aが設けられている。また、基材741の第2領域752において、第1の突起743Aと第2の突起743Bの間には、第1の光学機能層742Aが設けられている。
第1の光学機能層742Aは、例えば図21の第1の光学機能層242Aと同様の構成を備えた採光層である。また、第2の光学機能層742Bは、例えば図21の第2の光学機能層242Bと同様の構成を備えた光拡散層である。なお、図34において、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bに各々含まれる凸状構造物の詳細な図示を省略する。
第1の光学機能層742Aの凸状構造物(詳細な図示を省略)の高さは、第1の突起743Aおよび第2の突起743Bの高さより小さい。したがって、第1領域751において、第1の光学機能層742Aは、第1の突起743Aおよび第2の突起743B同士を結ぶ直線K1より下側(基材741側)に位置する。同様に、第2の光学機能層742Bの凸状構造物(詳細な図示を省略)の高さは、第1の突起743Aおよび第2の突起743Bの高さより小さい。したがって、第2領域752において、第2の光学機能層742Bは、第1の突起743Aおよび第2の突起743B同士を結ぶ直線K2より下側(基材741側)に位置する。本実施形態によれば、複数の採光スラット704を積層して配置した場合に、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bと上側の採光スラット704との接触が抑制される。
本実施形態によれば、延在方向に平行な基準線Lに沿って折り曲げられている基材741を用いた採光スラット704により、ブラインドの光学機能を高める場合であっても、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bを保護することができる。
なお、本実施形態の採光スラット704は、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bを共に備えるが、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bのうち何れか一方を備える構成であってもよい。
なお、本実施形態の採光スラット704は、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bを共に備えるが、第1の光学機能層742Aおよび第2の光学機能層742Bのうち何れか一方を備える構成であってもよい。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態の採光スラット804について説明する。
図36Aは、採光スラット804の斜視図であり、図36B、図36Cは、それぞれ採光スラット804の延在方向両端の拡大斜視図である。
次に、第9実施形態の採光スラット804について説明する。
図36Aは、採光スラット804の斜視図であり、図36B、図36Cは、それぞれ採光スラット804の延在方向両端の拡大斜視図である。
本実施形態の採光スラット804は、第1実施形態と比較して基材841の延在方向両端部に互いに嵌合可能な凸部855および凹部856がそれぞれ設けられている点が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
採光スラット804は、板状の光透過性の基材841と、基材841の第1の面841aに設けられた光学機能層42と、基材841の第1の面841aに設けられた突起843と、を備える。
突起843は、光学機能層42の周囲を囲むように枠状に形成されている。突起843の高さは、光学機能層42の凸状構造物45の高く、採光スラット804を積層した場合に、光学機能層42を保護する。
基材841は、左右方向を長手方向として延びる板形状を有する。基材841の延在方向の一方の端面には、基材841の短手方向に沿って延びる凸部855が設けられている。また、基材841の延在方向の他方の端面には、基材841の短手方向に沿って延びる凹部856が設けられている。
図37は、本実施形態の採光スラット804を水平方向に並べて、端面の凸部855と凹部856を嵌合させた様子を示す斜視図である。図37に示すように、互いに隣接する採光スラット804の凸部855と凹部856とが、互いに嵌合する。これにより、複数の採光スラット804は、互いに連結して延在方向に延長した1つのスラットを形成する。すなわち、本実施形態の採光スラット804によれば、設置対象の窓の大きさに応じて、自由に延在方向の長さを調整することができる。なお、複数の採光スラット804を水平方向に連結させた連結体の両端に位置する凸部855および凹部856には、キャップを取り付けて保護してもよい。また、本実施形態では、平坦な基材841に嵌合構造を採用した場合を例示して説明したが、延在方向と平行な基準線に沿って折り曲げられた基材に対して上述の嵌合構造を採用してもよい。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態のブラインド(採光装置)901について説明する。図38は、ブラインド901の全体構成を示す斜視図である。ブラインド901は、縦型のブラインドである。すなわち、第1実施形態のブラインド1と比較して、各スラットが鉛直方向に吊下げられている点が異なる。
次に、第10実施形態のブラインド(採光装置)901について説明する。図38は、ブラインド901の全体構成を示す斜視図である。ブラインド901は、縦型のブラインドである。すなわち、第1実施形態のブラインド1と比較して、各スラットが鉛直方向に吊下げられている点が異なる。
ブラインド901は、窓の上側に位置し水平方向に延びるレール部913と、レール部913から吊下げられ横方向に並んで配置された短冊状の複数の採光スラット904と、を備える。また、レール部913には、内部に傾動機構(図示略)を有し、採光スラット904を傾動させる。
図39A、図39Bは、ブラインド901の複数の採光スラット904の模式的に示す斜視図である。
本実施形態の採光スラット904は、遮光領域904aと光学機能領域904bとに区分される。遮光領域904aは、採光スラット904の鉛直方向中程から下側に位置し、光学機能領域904bは、採光スラット904の鉛直方向中程から上側に位置する。採光スラット904は、遮光領域904aでは、室外から入射した光を遮り室内側に入射することを抑制し、光学機能領域904bでは、室外側から入射した光を室内側の天井に向けて出射する。
本実施形態の採光スラット904は、遮光領域904aと光学機能領域904bとに区分される。遮光領域904aは、採光スラット904の鉛直方向中程から下側に位置し、光学機能領域904bは、採光スラット904の鉛直方向中程から上側に位置する。採光スラット904は、遮光領域904aでは、室外から入射した光を遮り室内側に入射することを抑制し、光学機能領域904bでは、室外側から入射した光を室内側の天井に向けて出射する。
採光スラット904は、第1の面941aおよび第2の面941bを有し鉛直方向に延在する板状の光透過性の基材941と、基材941の光学機能領域904bにおいて第1の面941aに設けられた光学機能層(採光層)942と、基材941の第1の面941aに設けられた一対の突起943と、を備える。また、採光スラット904は、基材941の一方の面(第1の面941a)が、太陽の動きを追随して、太陽の方位を向くように可動する回転軸950を有する。採光スラット904は、回転軸950を中心として回転可能に構成されている。
基材941は、遮光領域904aにおいて塗装が施されるなどして透光性が抑制されている。また、基材941は、遮光領域904aにおいて遮光性の材料からなり光学機能領域904bにおいて透光性の材料からなる部材から構成されていてもよい。
光学機能層942は、基材941の長手方向(延在方向)と直交する方向に筋状に延びる複数の凸状構造物945からなる。光学機能層942は、例えば図21の第1の光学機能層(採光層)242A又は第2の光学機能層(光拡散層)242Bと同様の構成を有する。
一対の突起943は、基材941の第1の面941aにおいて、光学機能領域904bを挟むように上下に配置されている。突起943は、基材941と直交する方向に沿って筋状に延びている。突起943は、基材941の厚さ方向に突出している。突起943の高さは、光学機能層942の凸状構造物945の高さより大きい。これにより、複数の採光スラット904が水平方向に束ねられる等して接触した場合であっても、突起943が光学機能層942に傷が生じることを抑制することができる。
さらに本実施形態によれば、突起943は、基材941の延在方向と直交する方向(基材941の短手方向)に筋状に延びている。すなわち、突起943は、基材941の延在方向から見て隙間なく配置されている。これにより、水平方向に重なり合った採光スラット904が、基材941の短手方向にずれ、さらに傾いた場合であっても、光学機能層942を効果的に保護できる。
[採光システム]
図40は、採光装置(ブラインド)および採光システムを備えた部屋モデルを示す図であって、図41のJ−J’線に沿う断面図である。図41は、部屋モデル2000の天井を示す平面図である。
図40は、採光装置(ブラインド)および採光システムを備えた部屋モデルを示す図であって、図41のJ−J’線に沿う断面図である。図41は、部屋モデル2000の天井を示す平面図である。
部屋モデル2000において、外光が導入される部屋2003の天井2003aを構成する天井材は、高い光反射性を有していてもよい。図40および図41に示すように、部屋2003の天井2003aには、光反射性を有する天井材として、光反射性天井材2003Aが設置されている。光反射性天井材2003Aは、窓2002に設置された採光装置2010からの外光を室内の奥の方に導入することを促進することを目的とするもので、窓際の天井2003aに設置されている。具体的には、天井2003aの所定の領域E(窓2002から約3mの領域)に設置されている。
この光反射性天井材2003Aは、先に述べたように、採光装置2010(上述した何れかの実施形態の採光装置)が設置された窓2002を介して室内に導入された外光を室内の奥の方まで効率よく導く働きをする。採光装置2010から室内の天井2003aへ向けて導入された外光は、光反射性天井材2003Aで反射され、向きを変えて室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを照らすことになり、当該机上面2005aを明るくする効果を発揮する。
光反射性天井材2003Aは、拡散反射性であってもよいし、鏡面反射性であってもよいが、室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを明るくする効果と、室内に居る人とって不快なグレア光を抑える効果を両立するために、両者の特性が適度にミックスされたものが好ましい。
このように、採光装置2010によって室内に導入された光の多くは、窓2002の付近の天井に向かうが、窓2002の近傍は光量が十分である場合が多い。そのため、上記のような光反射性天井材2003Aを併用することによって、窓付近の天井(領域E)に入射した光を、窓際に比べて光量の少ない室内の奥の方へ振り分けることができる。
光反射性天井材2003Aは、例えば、アルミニウムのような金属板に数十ミクロン程度の凹凸によるエンボス加工を施したり、同様の凹凸を形成した樹脂基材の表面にアルミのような金属薄膜を蒸着したりして作製することができる。あるいは、エンボス加工によって形成される凹凸がもっと大きな周期の曲面で形成されていてもよい。
さらに、光反射性天井材2003Aに形成するエンボス形状を適宜変えることによって、光の配光特性や室内における光の分布を制御することができる。例えば、室内の奥の方に延在するストライプ状にエンボス加工を施した場合は、光反射性天井材2003Aで反射した光が、窓2002の左右方向(凹凸の長手方向に交差する方向)に拡がる。部屋2003の窓2002の大きさや向きが限られているような場合は、このような性質を利用して、光反射性天井材2003Aによって光を水平方向へ拡散させると共に、室内の奥の方向へ向けて反射させることができる。
採光装置2010は、部屋2003の採光システムの一部として用いられる。採光システムは、例えば、採光装置2010と、複数の室内照明装置2007と、窓に設置された日射調整装置2008と、これらの制御系と、天井2003aに設置された光反射性天井材2003Aと、を含む部屋全体の構成部材から構成される。
部屋2003の窓2002には、上部側に採光装置2010が設置され、下部側に日射調整装置2008が設置されている。ここでは、日射調整装置2008として、ブラインドが設置されているが、これに限らない。
部屋2003には、複数の室内照明装置(照明装置)2007が、窓2002の左右方向および室内の奥行き方向に格子状に配置されている。これら複数の室内照明装置2007は、採光装置2010と併せて部屋2003の全体の照明システムを構成している。
図40および図41に示すように、例えば、窓2002の左右方向の長さL1が18m、部屋2003の奥行方向の長さL2が9mのオフィスの天井2003aを示す。ここでは、室内照明装置2007は、天井2003aの横方向および奥行方向に、それぞれ1.8mの間隔Pをおいて格子状に配置されている。より具体的には、50個の室内照明装置2007が10行×5列に配列されている。
室内照明装置2007は、室内照明器具2007aと、明るさ検出部2007bと、制御部2007cと、を備え、室内照明器具2007aに明るさ検出部2007bおよび制御部2007cが一体化されて構成されたものである。
室内照明装置2007は、室内照明器具2007aおよび明るさ検出部2007bをそれぞれ複数ずつ備えていてもよい。但し、明るさ検出部2007bは、各室内照明器具2007aに対して1個ずつ設けられる。明るさ検出部2007bは、室内照明器具2007aが照明する被照射面の反射光を受光して、被照射面の照度を検出する。ここでは、明るさ検出部2007bによって、室内に置かれた机2005の机上面2005aの照度を検出する。
各室内照明装置2007に1個ずつ設けられた制御部2007cは、互いに接続されている。各室内照明装置2007は、互いに接続された制御部2007cにより、各々の明るさ検出部2007bが検出する机上面2005aの照度が一定の目標照度L0(例えば、平均照度:750lx)になるように、それぞれの室内照明器具2007aのLEDランプの光出力を調整するフィードバック制御を行っている。
図42は、採光装置によって室内に採光された光(自然光)の照度と、室内照明装置による照度(採光システム)との関係を示すグラフである。図42において、縦軸は机上面の照度(lx)を示し、横軸は窓からの距離(m)を示している。また、図中の破線は、室内の目標照度を示している。(●:採光装置による照度、△:室内照明装置による照度、◇:合計照度)
図42に示すように、採光装置2010により採光された光に起因する机上面照度は、窓近傍ほど明るく、窓から遠くなるに従ってその効果は小さくなる。採光装置2010を適用した部屋では、昼間において窓からの自然採光によりこのような部屋奥方向への照度分布が生じる。そこで、採光装置2010は、室内の照度分布を補償する室内照明装置2007と併用して用いられる。室内天井に設置された室内照明装置2007は、それぞれの装置の下の平均照度を明るさ検出部2007bによって検出し、部屋全体の机上面照度が一定の目標照度L0になるように調光制御されて点灯する。したがって、窓近傍に設置されているS1列、S2列はほとんど点灯せず、S3列、S4列、S5列と部屋奥方向に向かうに従って出力を上げながら点灯される。結果として、部屋の机上面は自然採光による照度と室内照明装置2007による照明の合計で照らされ、部屋全体に亘って執務をする上で十分とされる机上面照度である750lx(「JIS Z9110 照明総則」の執務室における推奨維持照度)を実現することができる。
以上述べたように、採光装置2010と採光システム(室内照明装置2007)とを併用することにより、室内の奥の方まで光を届けることが可能となり、室内の明るさをさらに向上させることができると共に部屋全体に亘って執務をする上で十分とされる机上面照度を確保することができる。したがって、季節や天気による影響を受けずにより一層安定した明るい光環境が得られる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。各実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
なお、上述の実施形態において、光学機能層が、採光層、光拡散層、低反射層である場合について例示して説明したが、光学機能層は光の特性を利用して何らかの光学的な機能を奏する層であれば、如何なる構成であってもよい。
本発明の一つの態様は、光学機能層の損傷を抑制することが必要なスラットおよびブラインドなどに適用することができる。
1,901…ブラインド(採光装置)、2,4,6,104,204,304,404,504,604A,604B,604C,704,804,904…採光スラット(スラット)、11,43,741,841,941…基材、19…昇降コード(コード)、20…孔部、42,242,242A,242B,742A、742B,941,942…光学機能層、43,43A,43B,43C,43D,43E,43F,43G,143,243,343,443,543,643,643C,643D,643E,643F,643G,643H,743A,743B,843,943…突起、45,45A,45B,45C,145,245,248,945…凸状構造物、444…嵌合凸部、855…凸部、856…凹部
Claims (12)
- 一方向に延在する板状の光透過性の基材と、
複数の凸状構造物からなり前記基材の少なくとも一方の面に設けられた光学機能層と、
前記基材の少なくとも一方の面に設けられた複数の突起と、を備え、
前記基材の厚さ方向に沿う前記突起の寸法は、前記基材の厚さ方向に沿う前記凸状構造物の寸法より、大きい、スラット。 - 前記光学機能層は、前記基材の両面にそれぞれ設けられた第1の光学機能層および第2の光学機能層を含み、
前記基材の厚さ方向に沿う前記凸状構造物の寸法が、前記第1の光学機能層の前記凸状構造物の高さと前記第2の光学機能層の前記凸状構造物の高さの和である、
請求項1に記載のスラット。 - 前記複数の突起は、前記基材の両面にそれぞれ設けられた複数の第1突起および複数の第2突起を含み、
前記第1突起および前記第2突起は、前記基材の厚さ方向から見て重なり合う位置に配置され、
前記基材の厚さ方向に沿う前記突起の寸法が、前記第1突起の高さと前記第2突起の高さの和である、
請求項1又は2に記載のスラット。 - 前記突起が設けられた面と反対側の面に設けられた嵌合凸部を備え、
前記嵌合凸部は、前記基材の厚さ方向から見て互いに隣り合う前記突起の間に位置する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のスラット。 - 複数の前記突起は、前記基材の延在方向から見て隙間なく配置されている、
請求項1〜4の何れか一項に記載のスラット。 - 前記基材には、コードを挿通させる孔部が設けられ、
前記突起は、前記基材の延在方向と直交する方向から見て、前記孔部と異なる位置に設けられている、
請求項1〜5の何れか一項に記載のスラット。 - 前記基材が、延在方向に平行な基準線に沿って折り曲げられている、
請求項1〜6の何れか一項に記載のスラット。 - 前記基材が、前記基準線に対して一方側に位置する第1板体と他方側に位置する第2板体とを有し、
前記光学機能層および前記突起は、前記第1板体および前記第2板体のうち何れか一方又は両方に設けられている、
請求項7に記載のスラット。 - 前記突起は、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の延在方向と直交する方向に長尺な形状を有する、
請求項1〜8の何れか一項に記載のスラット。 - 前記基材の延在方向の両端には、互いに嵌合可能な凸部および凹部がそれぞれ設けられている、
請求項1〜9の何れか一項に記載のスラット。 - 前記突起が、着色されている、
請求項1〜10の何れか一項に記載のスラット。 - 請求項1〜11のうち何れか一項に記載のスラットを複数備える、ブラインド。
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- 2017-07-06 JP JP2018527563A patent/JPWO2018012401A1/ja active Pending
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