JPWO2017217395A1 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

重み付き最小二乗法に基づく画像の平滑化において、必要とする計算リソースを減少させる。画像処理装置100は、入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する第1の平滑化部110と、第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する第2の平滑化部120とを含む。

Description

本開示は、画像処理に関する。
ノイズ除去の前処理として画像信号を構造成分と振動成分に分離する手法が知られている。ここにおいて、構造成分とは、画像の平坦領域と強いエッジにより構成される成分をいい、骨格成分ともいう。また、振動成分とは、入力された画像信号と構造成分の差分信号をいい、テクスチャ成分やノイズ成分により構成される。例えば、画像信号から分離された振動成分のノイズを低減させ、ノイズ低減後の振動成分を構造成分と合成することで、画像のエッジやテクスチャを維持しながらノイズを低減させることが可能である。
このような画像信号の分離に関連する技術として、非特許文献1、2に開示された技術が知られている。非特許文献1、2は、重み付き最小二乗法に基づく画像の平滑化を開示している。以下においては、重み付き最小二乗法に基づいて画像を平滑化するフィルタのことを「WLS(Weighted Least Squares)フィルタ」ともいう。
Zeev Farbman, Raanan Fattal, Dani Lischinski, Richard Szeliski: Edge-preserving decompositions for multi-scale tone and detail manipulation. ACM Trans. Graph. 27(3) (2008). Dongbo Min, Sunghwan Choi, Jiangbo Lu, Bumsub Ham, Kwanghoon Sohn, Minh N. Do: Fast Global Image Smoothing Based on Weighted Least Squares. IEEE Transactions on Image Processing 23(12): 5638-5653 (2014).
非特許文献1、2に開示された技術には、例えば、メモリの使用量が多いという技術的課題がある。
本開示の例示的な目的は、重み付き最小二乗法に基づく画像の平滑化において、必要とする計算リソースを減少させることである。
一の態様において、入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する第1の平滑化手段と、前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する第2の平滑化手段とを備える画像処理装置が提供される。
別の態様において、入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行し、前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する画像処理方法が提供される。
さらに別の態様において、コンピュータに、入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する処理と、前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する処理とを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体が提供される。
本開示によれば、重み付き最小二乗法に基づく画像の平滑化において、必要とする計算リソースが減少する。
図1は、画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、画像処理装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図3Aは、第1の平滑化処理の実行手順の一例を示す模式図である。 図3Bは、第2の平滑化処理の実行手順の一例を示す模式図である。 図3Cは、第2の平滑化処理の実行手順の別の例を示す模式図である。 図4は、画像処理システムの構成の一例を示すブロック図である。 図5は、画像処理部の構成の一例を示すブロック図である。 図6は、画像処理システムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、画像処理部の構成の別の例を示すブロック図である。 図8は、画像処理部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図9Aは、中間画像バッファに記憶されるデータの一例を示す模式図である。 図9Bは、中間画像バッファに記憶されるデータの別の例を示す模式図である。 図10は、画像処理部の構成のさらに別の例を示すブロック図である。 図11は、画像処理部が実行する処理の別の例を示すフローチャートである。 図12は、コンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
[WLSフィルタについて]
一般的なWLSフィルタは、例えば、入力画像をf、入力画像に対応するガイド画像をgとするとき、以下の式(1)で表されるエネルギーJ(u)を最小化する画像信号uを算出し、uを構造成分として出力する(例えば、非特許文献2参照)。ここにおいて、p、qは、画素の位置を表す。また、λは、右辺の第1項と第2項のバランスを調整するためのパラメータを表す。また、N(p)は、近傍画素の集合を表す。ここでいう近傍画素は、例えば、ある1つの画素を囲む8画素である。
Figure 2017217395
ガイド画像は、入力画像と相関を有する画像である。例えば、ガイド画像は、入力画像と同一のシーンを異なる条件で撮影した画像である。具体的には、ガイド画像は、入力画像がフラッシュを使用せずに撮影された場合において、入力画像と同一の被写体をフラッシュを使用して撮影された画像であってもよい。あるいは、ガイド画像は、入力画像のうちの近赤外成分を分離した近赤外画像であってもよい。なお、ガイド画像は、入力画像そのものであってもよい。ここでは、g=f、すなわち、ガイド画像と入力画像が同一であるとする。
p,q(g)は、画素p、qの画素値の類似性に基づいて決定される重みである。wp,q(g)は、パラメータσcを用いて、以下の式(2)のように表すことができる。なお、ここでいう画素値は、画素の明るさ、輝度などをモノクロ又はカラーで表す数値であり、例えば、所定の色空間によって表された階調値である。
Figure 2017217395
式(1)のJ(u)を最小にするuの値は、以下の式(3)で表される線型方程式を解くことで算出される。ここにおいて、Iは、単位行列である。なお、行列Aの要素は、以下の式(4)で表される。
Figure 2017217395

Figure 2017217395
式(3)より、uは、行列(I+λA)の逆行列を求めることで算出される。すなわち、uは、以下の式(5)を満たす。
Figure 2017217395
ここで、入力画像の幅に相当する画素数をW、高さに相当する画素数をH、面積に相当する画素数をS(=W×H)とすると、u及びfはS成分のベクトルであり、I及びAはS行S列の行列である。したがって、式(5)を用いてuを算出するためには、大規模な逆行列を解く必要があり、計算リソース(メモリ、処理能力、処理時間など)も要する。
一方で、式(1)に相当する演算を画像全体に対して実行するのではなく、水平方向と垂直方向に分けて実行する方法がある(非特許文献2参照)。すなわち、この方法は、2次元のWLSフィルタを水平方向と垂直方向の2つの1次元フィルタに分離する。説明の便宜上、以下においては、このような1次元のWLSフィルタを「Fast WLSフィルタ」ともいう。
そうすると、式(4)におけるN(m)、すなわち近傍画素の集合は、水平方向又は垂直方向のいずれかに隣接する画素のみとなる。そのため、式(3)における行列(I+λA)は、三重対角行列になる。したがって、この方法によれば、逆行列を計算することなく、前進消去及び後退代入のみでuを算出することが可能である。
しかし、Fast WLSフィルタを用いた場合であっても、垂直方向のフィルタ処理を開始するためには水平方向のフィルタ処理が全て終了している必要があるため、遅延が生じるという問題がある。また、この場合、水平方向のフィルタ処理が実行された画像(いわゆる中間画像)を一時記憶するメモリは、入力画像の一部ではなく全部を記憶できる容量が要求される。
本開示に係る実施形態は、重み付き最小二乗法に基づく平滑化処理において生じるこのような問題を解消し、少ない計算リソースで重み付き最小二乗法に基づく平滑化処理を実行可能にする。その詳細は以下のとおりである。
[第1実施形態]
図1は、一実施形態に係る画像処理装置100の構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、第1の平滑化部110と第2の平滑化部120とを少なくとも含んで構成される。画像処理装置100は、入力画像に対して平滑化処理を実行し、処理後のデータを出力する。
第1の平滑化部110は、入力画像に対し、重み付け最小二乗法に基づく1次元の平滑化処理を実行する。第1の平滑化部110は、平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する。第1の方向は、例えば、画像が水平方向及び垂直方向に配列された画素により構成されるとき、これらの方向のいずれかである。また、第1の平滑化部110が実行する平滑化処理の単位は、1ライン毎であってもよいし、複数ライン毎であってもよい。
第1の平滑化部110による平滑化処理を、以下においては「第1の平滑化処理」ともいう。第1の平滑化処理は、例えば、Fast WLSフィルタを用いて実行されるが、画像の平滑化を可能にする他の1次元的なフィルタであってもよい。
第2の平滑化部120は、第1の平滑化部110により第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付け最小二乗法に基づく1次元の平滑化処理を実行する。第2の平滑化部120は、平滑化処理を、第1の方向と異なる第2の方向へ、所定のブロック毎に実行する。第2の方向は、画像が水平方向及び垂直方向に配列された画素により構成されるとき、第1の方向と直交する方向である。また、ここでいうブロックは、画像の全体ではなく一部である。
第2の平滑化部120による平滑化処理を、以下においては「第2の平滑化処理」ともいう。第2の平滑化処理は、第2の方向に並ぶ画素の全部ではなく一部を単位として実行される点において、(第1の方向に並ぶ画素の全部を単位として実行される)第1の平滑化処理と異なる。第2の平滑化処理は、処理を実行する単位と方向のほかは、第1の平滑化処理と同様であってもよい。
図2は、画像処理装置100が実行する処理を示すフローチャートである。ステップS11において、第1の平滑化部110は、入力画像に対する第1の平滑化処理を開始する。第1の平滑化部110は、所定ライン毎に第1の平滑化処理を実行する。例えば、第1の平滑化部110は、入力画像の第1行に対して第1の平滑化処理を実行した後、第2行に対して同様の処理を実行する、といった動作を繰り返す。
ステップS12において、第2の平滑化部120は、第1の平滑化部110により第1の平滑化処理が実行された入力画像に対する第2の平滑化処理を開始する。第2の平滑化部120がステップS12の処理を開始するタイミングは、第1の平滑化部110が1ブロック分の入力画像に対して第1の平滑化処理の実行を終了したタイミング(又はそれ以降)である。
図3A、図3B及び図3Cは、第1の平滑化処理及び第2の平滑化処理の実行手順を示す模式図である。第1の平滑化処理は、図3Aに示されるように、所定ライン(1ライン又は複数ライン)毎に実行される。つまり、第1の平滑化部110は、あるラインについて処理を実行するとき、当該ラインの画素全体に対して一度に処理を実行する。
一方、第2の平滑化処理は、図3B、図3Cに示されるように、所定のブロック毎に実行される。図3Bの例において、第2の平滑化部120は、ブロックB1に対して第2の平滑化処理を実行した後に、ブロックB2に対する第2の平滑化処理を実行する、といった動作を順次繰り返す。この例において、第2の平滑化部120は、各ブロックの範囲内の画素を用いた垂直方向の第2の平滑化処理を各列について実行する。
なお、図3Bの例と図3Cの例の相違点は、隣り合うブロックが共通の画素を含むか否かにある。第2の平滑化部120は、第2の平滑化処理を、これらのいずれの例に従って実行してもよい。図3Cの例の場合、すなわちブロックが重複(オーバーラップ)する場合の動作の詳細は、第2実施形態において説明される。
以上のとおり、本実施形態の画像処理装置100は、第2の平滑化処理を所定のブロック毎に実行する構成を有する。この構成は、入力画像の全体に対して第1の平滑化処理を実行してから第2の平滑化処理を実行する構成と比べて、第2の平滑化処理の実行タイミングを早めることが可能である。また、本実施形態の構成は、入力画像の全体に対して第1の平滑化処理を実行してから第2の平滑化処理を実行する構成と比べて、第1の平滑化処理が実行された入力画像を一時記憶するメモリの容量を少なくすることが可能である。したがって、画像処理装置100は、重み付き最小二乗法に基づく画像の平滑化において、必要とする計算リソースを減少させることが可能である。
[第2実施形態]
図4は、別の実施形態に係る画像処理システム200の構成を示すブロック図である。画像処理システム200は、入力部210と、画像処理部220と、出力部230とを含んで構成される。画像処理部220は、第1実施形態の画像処理装置100の一例に相当する。
入力部210は、画像データの入力を受け付ける。入力部210は、画像処理部220に画像データを供給する。入力部210は、例えば、デジタルカメラ、イメージスキャナなどの撮像機器や、画像データが記録されたデータベースを含み得る。あるいは、入力部210は、このような撮像機器やデータベースと接続する有線又は無線の通信インタフェースを含んで構成されてもよい。なお、入力部210は、画像データを一時的に記憶する入力バッファを含んでもよい。入力部210を介して画像処理部220に入力される画像データが表す画像のことを、以下においては「入力画像」ともいう。
画像処理部220は、入力部210を介して入力された画像データに対して画像処理を実行する。画像処理部220が実行する画像処理は、重み付き最小二乗法に基づく平滑化処理を少なくとも含む。ただし、画像処理部220は、この平滑化処理以外の画像処理を当該平滑化処理の前又は後に実行してもよい。
出力部230は、画像処理部220により画像処理が実行された画像データを出力する。ここでいう出力は、画像の表示、記録、伝送などを含む。出力部230は、表示装置、画像形成装置(プリンタ等)、記憶装置(又は記憶媒体)などを含み得る。あるいは、出力部230は、このような装置と接続する有線又は無線の通信インタフェースを含んで構成されてもよい。また、出力部230は、入力部210と一体に構成されてもよい。なお、出力部230は、画像処理後の画像データを一時的に記憶する出力バッファを含んでもよい。
図5は、画像処理部220の構成を示すブロック図である。画像処理部220は、第1の平滑化部221と、第2の平滑化部222と、累積加算部223と、正規化部224とを含んで構成される。
第1の平滑化部221は、入力画像に対し、重み付け最小二乗法に基づく1次元の平滑化処理を実行する。第1の平滑化部221は、第1実施形態の第1の平滑化部110と同様に、第1の平滑化処理を実行する。
第2の平滑化部222は、第1の平滑化部221により第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付け最小二乗法に基づく1次元の平滑化処理を実行する。第2の平滑化部222は、第1実施形態の第2の平滑化部120と同様に、第2の平滑化処理を実行する。
第2の平滑化部222は、図3Cに例示されたように、ブロックを重複させて第2の平滑化処理を実行する。第2の平滑化部222は、あらかじめ決められた冗長度に応じた態様で第2の平滑化処理を実行する。ここにおいて、冗長度とは、WLSフィルタの出力値(推定値)の1画素当たりの個数をいう。本実施形態の冗長度は、(重複するブロックが少ない)画像の上端及び下端の画素を除き、いずれの画素においても同一の値である。
累積加算部223は、第2の平滑化部222により第2の平滑化処理が実行された入力画像を累積加算する。累積加算部223は、第2の平滑化部222による出力値を画素毎に累積加算する。換言すれば、累積加算部223は、第2の平滑化部222による各画素の出力値をその冗長度に応じた回数累積加算する。
正規化部224は、累積加算部223により累積加算された入力画像を冗長度に応じて正規化する。ここでいう正規化は、第2の平滑化部222による出力値を所定の数値で除することである。例えば、正規化部224は、第2の平滑化部222による出力値を冗長度に応じた数値で除してもよい。
図6は、画像処理システム200が実行する処理を示すフローチャートである。ステップS21において、入力部210は、画像データの入力を受け付ける。ステップS22において、第1の平滑化部221は、入力画像に対して第1の平滑化処理を実行する。ステップS23において、第2の平滑化部222は、第1の平滑化処理が実行された入力画像に対して第2の平滑化処理を実行する。
ステップS24において、累積加算部223は、第2の平滑化部222による出力値を画素毎に累積加算する。ステップS25において、正規化部224は、累積加算部223により累積加算された出力値を正規化する。正規化部224は、累積加算が終了した画素から順に正規化を実行する。ステップS26において、出力部230は、ステップS22〜S25に示される画像処理が実行された画像データを出力する。
なお、画像処理部220は、ブロックの重複の有無に応じて異なる処理を実行してもよい。例えば、画像処理部220は、ブロックに重複がある場合には図6に示された処理を実行する一方、ブロックに重複がない場合にはステップS24、S25の処理を省略(スキップ)してもよい。
以上のとおり、本実施形態の画像処理システム200は、第2の平滑化処理をブロック単位で実行する構成を有する。この構成は、第1実施形態の画像処理装置100と同様に、必要とする計算リソースを減少させることが可能である。また、画像処理システム200は、ブロックを重複させて第2の平滑化処理を実行し、その出力値を累積加算及び正規化する構成を有する。換言すれば、本実施形態の画像処理システム200は、第2の平滑化処理を冗長的に実行する構成を有する。画像処理システム200は、この構成により、出力画像の画質を向上させることが可能である。
ブロックに重複がない場合、画像中の各ブロックの境界に相当する部分において、階調差が生じるなどしてブロックの境界が目立つ(視認されやすくなる)ことにより、出力画像の画質を低下させるおそれがある。一方、本実施形態のように、ブロックを重複させるとともに、第2の平滑化部222による出力値に対して累積加算及び正規化を実行することによって、例えば、階調が連続的に変化するような画像に階調差を生じにくくさせることが可能である。したがって、本実施形態の画像処理システム200によれば、ブロックを重複させる構成を有しない場合よりも出力画像の画質を向上させることが可能である。
[第3実施形態]
図7は、さらに別の実施形態に係る画像処理部300の構成を示すブロック図である。画像処理部300は、第2実施形態の画像処理部220と置き換え可能な構成である。画像処理部300は、画像処理部220の具体例に相当するともいえる。
画像処理部300は、ライン読込部301と、第1のWLS部302と、第1の書込部303と、中間画像バッファ304と、ブロック読込部305と、第2のWLS部306と、第2の書込部307と、累積画像バッファ308と、ライン書出部309と、ライン情報管理部310とを含んで構成される。
ライン読込部301は、画像データを所定のライン毎に読み込む。ただし、以下の説明において、ライン読込部301は、画像データを1ラインずつ読み込むものとする。ライン読込部301は、読み込まれた画像データを第1のWLS部302に供給する。
第1のWLS部302は、ライン読込部301により読み込まれた1ライン分の画像データに対し、1次元のWLSフィルタ処理をライン方向(水平方向)に実行する。第1のWLS部302は、WLSフィルタ処理が実行された画像データを第1の書込部303に供給する。第1の書込部303は、WLSフィルタ処理が実行された画像データを中間画像バッファ304に書き込む。
中間画像バッファ304は、第1の書込部303により書き込まれた画像データを一時的に記憶する。中間画像バッファ304は、画像データの全ライン分よりも少ない所定のライン分の記憶容量を有すれば足りる。中間画像バッファ304は、所定のライン分の画像データが記憶されている場合において、別のラインの画像データが新たに書き込まれるとき、既存の画像データのうち最先に書き込まれたラインの画像データを新たな画像データで上書きするように構成される。
説明の便宜上、以下においては、中間画像バッファ304に記憶されている画像データを「中間画像データ」ともいい、当該画像データが表す画像を「中間画像」ともいう。ここでいう中間画像は、換言すれば、WLSフィルタ処理が一方向のみに実行され、他方向に実行されていない状態の画像であるともいえる。
ブロック読込部305は、中間画像バッファ304に記憶されている画像データをブロック単位で読み込む。ブロック読込部305は、1ブロック分以上の画像データが中間画像バッファ304に書き込まれている場合に画像データを読み込むように構成される。ブロック読込部305は、読み込まれた画像データを第2のWLS部306に供給する。
第2のWLS部306は、ブロック読込部305により読み込まれたブロック単位の画像データに対し、1次元のWLSフィルタ処理を実行する。第2のWLS部306は、第1のWLS部302と異なる方向にWLSフィルタ処理を実行する。すなわち、第2のWLS部306は、WLSフィルタ処理を垂直方向に実行する。第2のWLS部306は、このようなWLSフィルタ処理をブロック単位の画像データの各列について実行する。第2のWLS部306は、WLSフィルタ処理が実行された画像データを第2の書込部307に供給する。
第2の書込部307は、第2のWLS部306によりWLSフィルタ処理が実行された画像データを累積画像バッファ308に書き込む。第2の書込部307は、第2のWLS部306による出力値を画素毎に書き込むように構成される。すなわち、第2の書込部307は、同一の画素に相当する出力値が累積加算されるように、第2のWLS部306による出力値を累積画像バッファ308に書き込む。
累積画像バッファ308は、第2の書込部307により書き込まれた画像データを一時的に記憶する。累積画像バッファ308は、第2のWLS部306による出力値を画素毎に記憶するように構成される。すなわち、累積画像バッファ308は、同一の画素に相当する出力値を累積加算するように構成される。
ライン書出部309は、累積画像バッファ308に記憶された画像データを読み出し、正規化して書き出す。ライン書出部309は、例えば、正規化された画像データを出力バッファに書き込む。ライン書出部309は、累積画像バッファ308に記憶された画像データの読み出しをライン単位で実行する。
ライン情報管理部310は、ライン情報を管理する。ここにおいて、ライン情報とは、処理対象のラインを特定するための情報をいう。ライン情報は、例えば、画像データの各ラインを表す昇順(又は降順)の番号である。本実施形態のライン情報は、第1行を「0」、第2行を「1」、・・・、第(n+1)行を「n」とする昇順の番号であるとし、以下「y」とも表記される。図7において、ライン情報の経路は、破線によって示されている。
画像処理部300の各部の詳細な動作は、以下のとおりである。なお、以下の説明において、ブロックは、8ライン分のサイズであるとする。また、中間画像バッファ304の記憶容量は、nライン分であるとし、具体的には1ブロック分の画像データと同等(すなわちn=8)であるとする。
図8は、画像処理部300が実行する処理を示すフローチャートである。ステップS301において、ライン情報管理部310は、ライン情報yを初期化する。具体的には、ライン情報管理部310は、ライン情報yを「0」に設定する。
ステップS302において、ライン読込部301は、ライン情報yに応じたラインの画像データを読み込む。例えば、y=0の場合、ライン読込部301は、画像データの第1行のラインを読み込む。同様に、y=1の場合、ライン読込部301は、画像データの第2行のラインを読み込む。
ステップS303において、第1のWLS部302は、ライン読込部301により読み出されたラインの画像データに対してWLSフィルタ処理を実行する。ステップS304において、第1の書込部303は、WLSフィルタ処理が実行された画像データを中間画像バッファ304に書き込む。
ステップS305において、ライン情報管理部310は、ライン情報yが(n−1)以上であるか判断する。ライン情報管理部310は、ライン情報yが(n−1)未満である場合(S305:NO)、ステップS306においてライン情報yをインクリメントする。具体的には、ライン情報管理部310は、yを「1」増加させる。
ステップS306の後、ステップS302〜S305の処理が再度実行される。ステップS304において、第1の書込部303は、以下のように画像データを中間画像バッファ304に書き込む。なお、ここにおいて、中間画像バッファ304を行列vmidによって表すものとする。また、中間画像バッファ304の第i行第j列の要素をvmid(i,j)とする。
第1のWLS部302の1ライン分の出力値をvhwlsとし、その第j列の要素をvhwls(j)とする。また、画像データの1ライン当たりの画素数(すなわち水平方向の画素数)をWとすると、vmid及びvhwlsは、以下の式(6)の関係を満たす。ただし、kは、k=y mod nを満たす。すなわち、kは、yをnで除したときの剰余と一致する。
Figure 2017217395
図9A及び図9Bは、中間画像バッファ304に記憶されるデータの一例を示す模式図である。図9Aは、中間画像バッファ304がy=0〜7までの8ライン分の画像データを記憶する例を示した図である。一方、図9Bは、図9Aに示される状態の後、中間画像バッファ304がy=8、9の2ライン分の画像データをさらに記憶する例を示した図である。
y=8、9の2ライン分の画像データは、それぞれ、y=0、1のそれぞれのラインの画像データが記憶されていた記憶領域に書き込まれる。y=8のラインの画像データが書き込まれるタイミングにおいて、ブロック読込部305は、y=0のラインの画像データを既に読み出している。そのため、第1の書込部303は、y=0のラインの画像データが書き込まれていた記憶領域にy=8のラインの画像データを上書きすることが可能である。
このようにすれば、中間画像バッファ304は、nライン分の記憶容量を有していれば十分である。したがって、この構成によれば、中間画像バッファ304は、画像データの全ライン分の記憶容量を有する場合よりも少ない記憶容量で動作可能である。
ライン情報yが(n−1)以上である場合(S305:YES)、ブロック読込部305は、ステップS307の処理を実行する。ステップS307において、ブロック読込部305は、中間画像バッファ304からnライン分の画像データをまとめて読み出す。
中間画像バッファ304に記憶されている画像データは、図9Bに例示されたように、ラスタスキャンによって順次読み出すことができるように記憶されているとは限らない。そのため、ブロック読込部305は、m=(y+1) mod nを満たすmを用いて読み出すべき先頭のラインを特定し、以後mを(n−1)回インクリメントさせることによってnライン分の画像データを読み出す。
ブロック読込部305は、中間画像バッファ304のライン数を超えないようにライン情報を算出する。具体的には、ブロック読込部305は、m’=m mod nを満たすm’をライン情報として用いる。ブロック読込部305により読み込まされる画像データをv’midとすると、その各要素v’mid(l,j)は、次の式(7)を満たす。
Figure 2017217395
例えば、図9Bの例は、y=9の場合を示している。この場合、ブロック読込部305は、m=(9+1) mod 8=2、すなわち中間画像バッファ304の第3行を先頭として8ライン分のデータをサイクリックに読み出すことで、当該データを入力画像と同じ並びで読み出すことが可能である。
ステップS308において、第2のWLS部306は、ブロック読込部305により読み込まれた画像データに対してWLSフィルタ処理を実行する。第2のWLS部306は、8ライン分の画像データに対し、WLSフィルタ処理を垂直方向に実行する。第2のWLS部306は、このようなフィルタ処理をブロック毎にW回実行する。
ステップS305の判断から明らかなように、第2のWLS部306は、ライン情報がy≧n−1を満たす場合にWLSフィルタ処理を実行する。第2のWLS部306は、ライン情報がy≧n−1を満たした後は、先頭のラインを順次切り替えながらWLSフィルタ処理を繰り返し実行する。
ステップS309において、第2の書込部307は、第2のWLS部306によりWLSフィルタ処理が実行された画像データを累積画像バッファ308に累積的に書き込む。換言すれば、第2の書込部307は、入力画像において同一の画素に相当するデータを加算して記録する。
ここで、累積画像バッファ308を行列vcumによって表し、その第i行第j列の要素をvcum(i,j)とする。また、第2のWLS部306からの出力値を行列vvwlsによって表し、その第i行第j列の要素をvvwls(i,j)とする。第2の書込部307は、具体的には、次の式(8)を満たすようにデータを累積画像バッファ308に書き込む。このような計算を実行することで、第2の書込部307は、同一の画素に相当する出力値を累積加算することが可能である。
Figure 2017217395
ステップS310において、ライン書出部309は、累積画像バッファ308から1ライン分の画像データを読み出す。ライン書出部309は、累積画像バッファ308に画像データが書き込まれているとき、すなわちライン情報がy≧n−1を満たすときに累積画像バッファ308から画像データを読み出す。累積画像バッファ308から読み出される画像データのライン情報は、m=(y+1) mod nとして算出される。ライン書出部309により出力される画像データをvoutとすると、ライン書出部309は、次の式(9)によって正規化を実行する。
Figure 2017217395
式(9)において、ncumは、各ラインの累積加算回数を表す。すなわち、voutは、累積画像バッファ308に書き込まれた出力値(vcum(m,j))を累積加算回数(ncum)で除した値である。なお、ncumは、次の式(10)によって算出される。この累積加算回数は、冗長度の一例に相当する数値である。ncum=nの場合、冗長度は、ブロックのサイズと一致しているといえる。
Figure 2017217395
ステップS311において、ライン情報管理部310は、ライン情報がy≧H−1を満たすか判断する。ライン情報(y)が最終ライン(H−1)を示す場合(S311:YES)、ライン書出部309は、ステップS312の処理を実行する。一方、ライン情報が最終ラインに相当しない場合、すなわちy<H−1である場合(S311:NO)、ライン情報管理部310は、ステップS306においてライン情報yをインクリメントする。
ライン情報が最終ラインを示す場合は、累積画像バッファ308に新たな画像データが入力されないことを意味する。そのため、ステップS312において、ライン書出部309は、累積画像バッファ308に書き込まれている画像データを全て読み出し、正規化して出力する。
なお、ライン書出部309は、あるラインの画像データを累積画像バッファ308から読み出したら、累積画像バッファ308の当該ラインをリセットする。具体的には、ライン書出部309は、第mラインをリセットする場合、次の式(11)のように「0」を書き込む。
Figure 2017217395
本実施形態の画像処理部300によれば、第2実施形態の画像処理システム200と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、画像処理部300によれば、垂直方向への冗長的なWLSフィルタ処理と当該処理に対応する累積加算及び正規化を実行することにより、出力画像の画質を向上させることが可能である。
また、画像処理部300は、中間画像バッファ304がブロックに対応した記憶容量を有していれば足りる。したがって、画像処理部300は、例えば、入力される画像データの全ラインを記憶可能な記憶容量を有する場合に比べ、メモリの使用量を少なくすることが可能である。
[第4実施形態]
図10は、さらに別の実施形態に係る画像処理部400の構成を示すブロック図である。画像処理部400の構成は、第3実施形態の画像処理部300の構成と部分的に共通する。画像処理部400において、画像処理部300と共通する構成要素は、第3実施形態と同一の符号によって説明される。また、本実施形態において、画像処理部400の説明は、第3実施形態の画像処理部300と共通する部分に関して適宜省略される。
画像処理部400は、ライン読込部301と、第1のWLS部302と、第1の書込部303と、中間画像バッファ304と、ブロック読込部305と、累積画像バッファ308と、ライン情報管理部310とを含んで構成される。これらの構成は、第3実施形態の構成(図7参照)と共通である。これに加え、画像処理部400は、第2のWLS部401と、係数算出部402と、第2の書込部403と、累積係数バッファ404と、ライン書出部405とを含んで構成される。
第2のWLS部401は、第3実施形態の第2のWLS部306と同様に、ブロック読込部305により読み込まれたブロック単位の画像データに対して垂直方向の1次元のWLSフィルタ処理を実行する。加えて、第2のWLS部401は、WLSフィルタ処理の過程で算出される隣接画素との画素値の差分に基づく画像特徴量(以下「差分情報」という。)を算出する。ここでいう隣接画素は、ある画素と垂直方向に隣接する画素の一方又は双方を指す。
係数算出部402は、第2のWLS部401により算出された差分情報に基づいて所定の係数を算出する。以下においては、係数算出部402により算出される係数のことを「重み係数」ともいう。重み係数は、入力画像(特に入力画像のエッジ)と相関を有する値である。
第2の書込部403は、第2のWLS部401によりWLSフィルタ処理が実行された画像データと、係数算出部402により算出された重み係数とに基づいて画像データを累積画像バッファ308に書き込む。また、第2の書込部403は、係数算出部402により算出された重み係数を累積係数バッファ404に書き込む。
累積係数バッファ404は、係数算出部402により算出された重み係数を一時的に記憶する。重み係数は、累積画像バッファ308に記憶される画像データと同様に、累積的に記憶される。累積係数バッファ404に記憶される重み係数は、冗長度の一例に相当する。
ライン書出部405は、ライン情報管理部310から供給されるライン情報に基づいて、累積画像バッファ308に記憶された画像データのうちの1ライン分のデータと、累積係数バッファ404に記憶された重み係数とを読み込む。ライン書出部405は、重み係数を用いて正規化された画像データを出力する。
図11は、画像処理部400が実行する処理を示すフローチャートである。なお、図11に示される処理のうち、ステップS301〜S307の処理は、第3実施形態の画像処理部300が実行する処理(図8参照)と同様である。
ステップS401において、第2のWLS部401は、ブロック読込部305により読み込まれた画像データに対して垂直方向のWLSフィルタ処理を実行する。また、第2のWLS部401は、WLSフィルタ処理に際し、ガイド画像を用いて差分情報を算出する。ガイド画像は、例えば、入力画像そのものであるか、あるいは入力画像と同一シーンの画像であって入力画像よりもエッジが良好に保存された画像である。
第2のWLS部401は、式(1)の右辺第二項におけるwp,q(g)の算出において、ガイド画像の隣接画素との差分情報を算出する。具体的には、差分情報は、これをdとすると、次の式(12)により算出可能である。式(12)により算出される差分情報dは、エッジやテクスチャなどの隣接画素との画素値の変化が大きい領域においては大きくなり、画素値の変化が小さい平坦な領域においては小さくなる。
Figure 2017217395
第2のWLS部401は、ブロック単位の画像データの各列について差分情報dを算出する。以下においては、第j列の差分情報をd(j)とする。第2のWLS部401は、差分情報d(j)を係数算出部402に供給する。
なお、差分情報は、式(12)のdに限定されない。差分情報は、隣接画素との画素値の差を表すことが可能であれば、他の数値であってもよい。例えば、差分情報は、隣接画素との画素値の差分(すなわちgp−gq)の絶対値の総和であってもよいし、当該差分の最大値又は(負の)最小値の絶対値の総和であってもよい。
ステップS402において、係数算出部402は、第2のWLS部401により算出された差分情報に基づいて重み係数を算出する。具体的には、重み係数は、これをw(j)とすると、次の式(13)により算出可能である。式(13)により算出される重み係数w(j)は、エッジを含むブロックから得られたWLSフィルタの出力値の重みを小さくし、平坦なブロックから得られたWLSフィルタの出力値の重みを大きくする。
Figure 2017217395
なお、重み係数の重み付けの具体的な方法は、式(13)のようなガウス関数による重み付けに限定されない。例えば、重み付けの方法は、差分情報の逆数が用いられてもよく、シグモイド関数などの同様の性質を有する関数が用いられてもよい。要するに、重み係数は、差分情報d(j)が大きいほど小さく、差分情報d(j)が小さいほど大きくなるように設定されればよい。
ステップS403において、第2の書込部403は、画像データを累積画像バッファ308に累積加算するとともに、重み係数を累積係数バッファ404に累積加算する。具体的には、第2の書込部403は、次の式(14)を満たすようにデータを累積画像バッファ308に書き込む。式(14)は、右辺第二項に重み係数w(j)を含んでいる点において式(8)と相違する。
Figure 2017217395
また、第2の書込部403は、画像データと同様の要領で、重み係数w(j)を累積加算する。具体的には、第2の書込部403は、累積加算された重み係数を行列wcumによって表し、その第i行第j列の要素をwcum(i,j)とすると、次の式(15)を満たすように重み係数を累積係数バッファ404に書き込む。
Figure 2017217395
ステップS404において、ライン書出部405は、ライン書出部309と同様に、累積画像バッファ308から1ライン分の画像データ(vcum(m,j))を読み出す。また、ライン書出部405は、累積加算された重み係数(wcum(m,j))を累積係数バッファ404から読み出す。ライン書出部405により出力される画像データをvoutとすると、ライン書出部405は、次の式(16)によって正規化を実行する。
Figure 2017217395
ステップS405において、ライン情報管理部310は、ライン情報がy≧H−1を満たすか判断する。この判断は、第3実施形態のステップS311(図8参照)と同様に実行される。ステップS406において、ライン書出部405は、累積画像バッファ308に書き込まれている画像データを全て読み出し、ステップS404と同様の要領で正規化して出力する。
なお、ライン書出部405は、あるラインの画像データを累積画像バッファ308から読み出したら、式(11)に従って累積画像バッファ308の当該ラインをリセットする。同様に、ライン書出部405は、累積係数バッファ404もリセットする。具体的には、ライン書出部405は、次の式(17)のように「0」を書き込むことで累積係数バッファ404をリセットする。
Figure 2017217395
以上のとおり、本実施形態の画像処理部400は、隣接画素との画素値の差分に応じた重み係数に基づいて正規化を実行する構成を有する。この構成は、エッジが保存(維持)された平滑化処理を可能にする。したがって、画像処理部400によれば、例えば第3実施形態の画像処理部300に比べ、平滑化における画質の向上が可能である。
第3実施形態において、各画素の出力値は、複数回のWLSフィルタ処理の出力値(推定値)の平均値であり、換言すれば、全ての推定値を同じ重み付けで統合した値である。しかし、エッジの周辺にある(エッジではない)画素に対し、エッジを含むブロックからの推定値を統合すると、エッジが鈍り、出力画像のエッジにボケが生じる可能性がある。
一方、本実施形態の画像処理部400は、エッジを含むブロックから得られた推定値については重みを小さくし、エッジを含まない平坦なブロックから得られた推定値については重みを大きくする重み係数を用いて正規化を実行する。このような正規化によれば、出力される画素値に対してエッジを含むブロックから得られた推定値が与える影響を相対的に小さくすることが可能である。したがって、画像処理部400によれば、第3実施形態の画像処理部300に比べ、エッジに生じ得るボケを抑制することが可能である。
[変形例]
本開示は、上述された第1実施形態〜第4実施形態に限定されない。本開示は、当業者が把握し得る変形又は応用を適用した形態を含み得る。例えば、本開示は、以下に記載される変形例を含む。また、本開示は、本明細書に記載された事項を必要に応じて適宜に組み合わせた形態を含み得る。例えば、特定の実施形態を用いて説明された事項は、矛盾を生じない範囲において、他の実施形態に対しても適用され得る。
(変形例1)
入力される画像データに対して実行される画像処理方法は、入力画像に応じて、又はユーザの操作に応じて異なってもよい。例えば、画像処理装置は、ある画像データに対しては第3実施形態の画像処理方法を適用し、別の画像データに対しては第4実施形態の画像処理方法を適用することができるように構成されてもよい。
(変形例2)
中間画像バッファ304、累積画像バッファ308、累積係数バッファ404といったメモリは、1つの記憶媒体によって構成されてもよく、それぞれ異なる記憶媒体によって構成されてもよい。
(変形例3)
本開示に係る各装置(画像処理装置100、画像処理システム200、画像処理部300及び画像処理部400)の具体的なハードウェア構成は、さまざまなバリエーションが含まれ、特定の構成に限定されない。例えば、各装置は、ソフトウェアを用いて実現されてもよく、複数のハードウェアを用いて各種処理を分担するように構成されてもよい。
図12は、各装置を実現するコンピュータ装置500のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置500は、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、記憶装置504と、ドライブ装置505と、通信インタフェース506と、入出力インタフェース507とを含んで構成される。本開示に係る各装置は、図12に示される構成(又はその一部)によって実現され得る。
CPU501は、RAM503を用いてプログラム508を実行する。プログラム508は、ROM502に記憶されていてもよい。また、プログラム508は、メモリカード等の記録媒体509に記録され、ドライブ装置505によって読み出されてもよいし、外部装置からネットワーク510を介して送信されてもよい。通信インタフェース506は、ネットワーク510を介して外部装置とデータをやり取りする。入出力インタフェース507は、周辺機器(入力装置、表示装置など)とデータをやり取りする。通信インタフェース506及び入出力インタフェース507は、データを取得又は出力するための構成要素として機能することができる。
なお、各装置の構成要素は、単一の回路(プロセッサ等)によって構成されてもよいし、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。ここでいう回路(circuitry)は、専用又は汎用のいずれであってもよい。
上述された実施形態において単体の装置として説明された構成は、複数の装置に分散して設けられてもよい。例えば、画像処理装置100、画像処理部300又は画像処理部400は、クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータ装置によって実現されてもよい。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2016年6月14日に出願された日本出願特願2016−118057を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100 画像処理装置
110 第1の平滑化部
120 第2の平滑化部
200 画像処理システム
210 入力部
220 画像処理部
221 第1の平滑化部
222 第2の平滑化部
223 累積加算部
224 正規化部
230 出力部
300 画像処理部
301 ライン読込部
302 第1のWLS部
303 第1の書込部
304 中間画像バッファ
305 ブロック読込部
306 第2のWLS部
307 第2の書込部
308 累積画像バッファ
309 ライン書出部
310 ライン情報管理部
400 画像処理部
401 第2のWLS部
402 係数算出部
403 第2の書込部
404 累積係数バッファ
405 ライン書出部
500 コンピュータ装置

Claims (7)

  1. 入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する第1の平滑化手段と、
    前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する第2の平滑化手段と
    を備える画像処理装置。
  2. 前記第2の平滑化手段は、前記第2の平滑化処理を、所定の冗長度に応じたブロック毎に実行し、
    前記第2の平滑化処理が実行された入力画像を累積加算する累積加算手段と、
    前記累積加算された入力画像を前記冗長度に応じて正規化する正規化手段とを備える
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記冗長度は、前記入力画像に対応するガイド画像の前記第2の方向の画像特徴量に応じて異なる
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像特徴量は、前記ガイド画像を構成する画素と当該画素に隣接する画素との画素値の差を表す
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記ブロックのサイズと一致する前記冗長度を含む
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行し、
    前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する
    画像処理方法。
  7. コンピュータに、
    入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第1の平滑化処理を、第1の方向へ所定ライン毎に実行する処理と、
    前記第1の平滑化処理が実行された入力画像に対し、重み付き最小二乗法に基づく1次元の第2の平滑化処理を、前記第1の方向と異なる第2の方向へ所定のブロック毎に実行する処理と
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体。
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