JPWO2017216916A1 - 電子決済システム、電子決済方法、プログラム、および非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体 - Google Patents

電子決済システム、電子決済方法、プログラム、および非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

電子決済システムは、第1バリューを格納する第1ウォレット(11a)および第2バリューを格納する第2ウォレット(11b)に関連付けられた可搬デバイス(100)と、可搬デバイス(100)との間で近接場通信を行うことによりバリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末(200)と、を備える。電子決済システムは、第1近接場通信を介し、第1バリューによる支払を試行する第1決済処理と、第1決済処理が第1バリューの不足により失敗し、第1近接場通信が切断され、失敗から所定の時間内に第2近接場通信が確立すると、第2近接場通信を介し、第1バリューおよび第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済処理と、を実行する。

Description

本発明は、電子決済システム、電子決済方法、プログラム、および非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体に関する。
対価を支払うことで商品やサービスの提供を受ける取引において、電子マネーを利用するシステムが種々提案されている。電子マネーシステムでは、現金を財布に入れて持ち歩くかわりに、可搬デバイス(財布に相当する。)に対応付けられ、電子情報により表現される電子バリュー(財布の中の現金に相当する。)によって、支払を行う。
電子バリューの支払の際には、支払者は、可搬デバイスを、商品やサービスの提供者が操作するリーダ/ライタに近接させることにより、短時間だけ翳して、可搬デバイスとリーダ/ライタの間でNFC(Near Field Communication;近接場通信)を確立し、この通信によって、可搬デバイスに対応付けられる電子バリューを、支払分だけ減少させる。NFCでは、可搬デバイスとリーダ/ライタは接触する必要はないが、距離を典型的には数mm程度まで近付ける必要がある。
可搬デバイスとしては、キャッシュカードやクレジットカードにNFC用の電子回路を組み込んだものが広く使われている。この電子回路は、一般的には、リーダ/ライタから発せられるNFC用の電波による電磁誘導で生じる電力によって動作する。また、携帯電話やスマートフォンなどの携帯端末に、同様のNFC用の電子回路を組み込むことにより、可搬デバイスとして用いることができるようにしたものも存在する。
現在では、日常生活のいたるところにおいて電子マネーによる支払が可能となっている。購入者は、販売店の店頭に備え付けられているリーダ/ライタを介し、商品の代金を支払うことも可能である。また、公共交通機関を利用する場合に、無人ゲートに設置されたリーダ/ライタを用いて、交通機関の運賃を電子マネーで支払うことも可能である。
可搬デバイスに電子バリューをチャージする(可搬デバイスに対応付けられている電子バリューの値を増加させる)場合、可搬デバイスの所有者が現金を支払い、リーダ/ライタが可搬デバイスに記録されている電子バリューの値を支払われた現金に対応する数値で増加させることとなる。現金の支払が介在するために、電子バリューを増加させる(チャージする)処理には、手間と時間がかかりやすい。
可搬デバイスに対応付けられた電子バリューを簡易にチャージするための技術が提案されている。例えば、特許文献1では、可搬デバイスとして用いることが可能な携帯端末に、その時点での現金の授受なく、対応付けられた電子バリューをチャージするための技術を開示している。
特開2009−271769号公報
しかし、可搬デバイスに対応付けられた電子バリューをチャージする処理を、より簡易に、ユーザに負担をかけずに実施する技術へのニーズが存在する。特に、決済中に可搬デバイスに対応付けられた電子バリューの残額が不足することが判明した場合には、可搬デバイスの所有者はいったんその決済を取りやめ(あるいは当該決済が拒否され)、電子バリューをチャージしたうえで、再びその決済を行う必要がある。このような処理は、可搬デバイスの所有者にも、決済を受ける事業者にとっても時間と労力の負担をかけるものとなっている。
特許文献1では、単に携帯端末からのチャージ要求に応じ、電子マネーサーバが電子バリューを増加させるチャージ応答を送信しているだけである。そのため、電子バリューの残額不足により決済ができなかった場合、可搬デバイスの持ち主は携帯端末を操作して携帯端末からチャージ要求を発し、携帯端末に電子バリューがチャージされてから、再び決済を行う必要がある。
本発明は、上記の課題を解決しようとするものであり、決済中に電子バリューの残額が不足することが判明した場合であっても、迅速に決済を完了させることを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る電子決済システムは、
電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスと、前記可搬デバイスとの間で近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末と、を備える電子決済システムであって、
前記可搬デバイスと前記決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューによる支払を試行する第1決済処理と、
前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスと前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済処理と、を実行する。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記決済端末は、
前記第1決済処理で前記可搬デバイスから支払を受け付けると、当該可搬デバイスに関連付けられている前記第1ウォレットから前記決済額に相当する前記バリューを拠出し、
前記第2決済処理で前記可搬デバイスから支払を受け付けると、当該可搬デバイスに関連付けられている前記第1ウォレットおよび前記第2ウォレットを含むウォレットから、前記決済額に相当する前記バリューを拠出する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記可搬デバイスは、前記第1ウォレットに格納されている前記第1バリューおよび前記第2ウォレットに格納されている前記第2バリューを記録するメモリーを備え、
前記第1決済処理で前記バリューによる支払を行うと、前記記録されている第1バリューを前記決済額に相当する数値減少させ、
前記第2決済処理で前記バリューによる支払を行うと、前記記録されている前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した前記合計バリューを前記決済額に相当する数値減少させる、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムは、
前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗してから、前記可搬デバイスが前記決済端末から前記近接場通信ができない位置まで離されたことを検出する検出部を備え、
前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記可搬デバイスが前記決済端末から前記近接場通信ができない位置まで離されたことが検出された後、前記失敗から所定の時間内に前記第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介して前記第2決済処理を実行する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記決済端末は、前記第1決済処理の結果を前記可搬デバイスの使用者に通知する通知部を備え、
前記通知部は、前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗したことを通知するときに、前記決済額が前記合計バリュー以下である場合には、前記決済額が前記合計バリューよりも大きい場合とは異なる様態で通知する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムは、
前記第2決済処理が成功すると、前記第1ウォレットに前記第1バリューとして0を格納し、前記第2ウォレットに前記第2バリューとして前記合計バリューから前記決済額を引いた残額の数値を格納する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムは、
前記第2近接場通信が確立すると、前記第1ウォレットに前記第1バリューとして前記合計バリューの数値を格納し、前記第2ウォレットに0を前記第2バリューとして格納して、前記第2決済処理を開始する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記可搬デバイスは、当該可搬デバイスに関連付けられた前記バリューを増加させるチャージ金額を受け付けるチャージ部を備え、
前記第2ウォレットは、
(1)前記第2近接場通信が確立したときに、0を前記第2バリューとして格納する場合、または、
(2)前記チャージ部が前記第2バリューを増加させる場合、
に限って前記第2バリューを変更する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記チャージ部は、前記受け付けたチャージ金額と、前記格納されている第2バリューとの合計が、前記第2バリューの上限の値よりも小さい場合、前記第1バリューを当該受け付けたチャージ金額に相当する値増加させる、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記チャージ部は、前記第2バリューを、前記受け付けたチャージ金額のうち一定割合に相当する値、または、前記受け付けたチャージ金額のうち一定額に相当する値増加させる、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記チャージ部は、前記第2バリューが推奨下限の数値以下である場合は、前記第2バリューが前記推奨下限の数値より多い場合に比べて多い値、前記第2バリューを増加させる、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記決済端末は、
前記近接場通信が確立すると、当該近接場通信の相手である可搬デバイスを示す識別情報を取得し、
前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に、間に他の可搬デバイスとの近接場通信が確立することなく、前記第1近接場通信が確立したときに前記取得された識別情報が示す可搬デバイスとの間で近接場通信が確立すると、前記第2決済処理を開始する、
ものであってもよい。
上記第1の観点に係る電子決済システムでは、
前記可搬デバイスは、前記決済端末との間で近接場通信が確立すると、当該確立した近接場通信の相手である決済端末を示す識別情報を取得し、
前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に、間に他の決済端末との近接場通信が確立することなく、前記第1近接場通信が確立したときに前記取得された識別情報が示す決済端末との間で近接場通信が確立すると、前記第2決済処理を開始する、
ものであってもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る電子決済方法は、
電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスと、前記可搬デバイスとの間で近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末と、による電子決済方法であって、
前記可搬デバイスと前記決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューによる支払を試行する第1決済ステップと、
前記第1決済ステップでの支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスと前記決済端末との間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済ステップと、を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとの間で、近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末として機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記可搬デバイスとの間で確立された第1近接場通信を介して前記第1バリューによる支払を試行する第1決済手順、
前記第1決済手順での支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスとの間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済手順、
を実行させる。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとして機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記バリューによる決済を行う決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューを支払上限額として第1決済を可能とする第1決済手順、
前記第1決済が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューを前記支払上限額として第2決済を可能とする第2決済手順、
を実行させる。
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体は、
コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとの間で、近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末として機能させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、
前記コンピュータに、
前記可搬デバイスとの間で確立された第1近接場通信を介して前記第1バリューによる支払を試行する第1決済手順、
前記第1決済手順での支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスとの間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済手順、
を実行させるプログラムを記録する。
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体は、
コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとして機能させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、
前記コンピュータに、
前記バリューによる決済を行う決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューを支払上限額として第1決済を可能とする第1決済手順、
前記第1決済が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューを前記支払上限額として第2決済を可能とする第2決済手順、
を実行させるプログラムを記録する。
本発明によれば、決済中に電子バリューの残額が不足することが判明した場合であっても、迅速に決済を完了させることが可能となる。
実施の形態1に係る電子決済システムの機能構成を示すブロック図である。 可搬デバイスのハードウェア構成を示すブロック図である。 決済端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 メモリーに記録されるデータの内容を示す図である。 決済処理のフローチャートである。 チャージ処理のフローチャートである。 実施の形態2に係る電子決済システムの機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
<実施の形態1>
電子決済システムにおける電子バリューは、現金に類する価値を有するものである。電子バリューは、現金と相互もしくは一方から他方へ交換が可能なように、同じ通貨単位で管理されることもあるし、独自の単位を採用して交換の際に換算することもある。また、ユーザのアクション(商品の購入やアンケートへの回答、店舗への来店等)に応じて付与される各種のポイントを、電子バリューとして利用することも可能である。
本実施の形態では、ストアドバリュー(stored-value)型と呼ばれる電子決済システムを念頭に説明する。ストアドバリュー型システムでは、ユーザが取引において対価として支払うことが可能な電子バリュー(「残高」とも称される。)を、電子回路を組み込んだカードや携帯電話、スマートフォンなどの各種の可搬デバイスに対応付けて管理する。
ストアドバリュー型システムでは、可搬デバイスが有する電子回路に、利用可能な電子バリューの数値を記憶させるのが一般的である。この態様は、財布に現金が入っている状態に相当する。すなわち、可搬デバイスに対応付けられるバリューは、「財布の中に残っている現金」に対応する。
商品やサービスの提供者は、可搬デバイスと通信可能なリーダ/ライタを利用することにより、ユーザからの対価の支払を受け付ける。ユーザが可搬デバイスをリーダ/ライタに翳すと、可搬デバイスとリーダ/ライタの通信が可能となり、リーダ/ライタから可搬デバイスへ、各種のコマンドを送信すると、そのコマンドの実行結果が可搬デバイスからリーダ/ライタへ送信される。
たとえば、問い合わせコマンドを利用することにより、実行結果として、現在可搬デバイスに対応付けられている電子バリューの数値を取得することができる。
減少コマンドでは、当該コマンドに指定された電子バリューだけ、可搬デバイスに対応付けられている電子バリューを減少させる。これは、財布から現金を取り出したことに対応する。すなわち、減少コマンドは、商品やサービスの提供を受ける取引において、対価を支払う際、すなわち「課金」の際に利用される。
増加コマンドは、当該コマンドに指定された電子バリューだけ、可搬デバイスに対応付けられている電子バリューを増加させる。これは、財布に現金を入れることに対応する。増加コマンドは、たとえば店頭で、ユーザが店員に現金を支払うかわりに、当該現金に相当する電子バリューを可搬デバイスにチャージする際に利用される。
なお、可搬デバイスが、インターネット等のコンピュータ通信網を介した通信を行う機能を有する場合には、可搬デバイス内で動作するアプリケーションが、コンピュータ通信網を介して送られたコマンドに呼応して、可搬デバイスに対応付けられる電子バリューの取得や増減を行うことも可能である。この場合には、リーダ/ライタを利用せずに、対価の支払や電子バリューのチャージが可能となる。
減少コマンドや増加コマンドなどで、電子バリューの増減が行われる、ということは、支払者と提供者との間でバリューの移動が起きたことを意味する。提供者は、このバリューの移動の情報を、電子決済サーバに伝達する。電子決済サーバは、電子決済サービス全体の運営者により運営されている。電子決済サーバに蓄積された決済情報を合算すれば、提供者がその期間内に得た、あるいは、失った電子バリューの総額が得られる。
提供者は、電子バリューを獲得しているのであれば、運営者から現金等に交換して手に入れることができる。一方、電子バリューを失っているのであれば、提供者は、運営者に対して、当該電子バリューに対する現金等の支払をする責務を負う。
なお、提供者と、電子決済サービス全体の運営者との間に、中間的な業者が介在することもある。この業者は、電子決済サービスの事業者と呼ばれ、提供者が電子バリューによる支払を受けるために必要なインフラストラクチャの準備や電子バリューの取扱いについての助言やサポートを行う。
本実施形態では、リーダ/ライタとして機能する決済端末と、その通信可能範囲に入っている可搬デバイスと、の通信にはNFCを採用するが、赤外線通信やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))を採用してもよい。
なお、本発明は、サーババリュー方式と呼ばれる電子決済システムに適用することも可能である。サーババリュー方式では、可搬デバイスからは、電子バリューの財布に相当するアカウントの識別情報が取得され、運営者もしくは事業者のサーバ内において、当該アカウントと、当該アカウントにおける電子バリューと、が管理される。すなわち、サーババリュー方式では、可搬デバイスは、アカウントを識別するための識別タグとして機能するが、そのアカウントに対応付けられている電子バリューそのものを記憶することはない。サーババリュー方式に適用した場合の形態については、後述する実施の形態2として説明する。
また、本実施の形態では、支払に供される電子バリューの一例として、電子マネーを用いる例について説明する。しかしながら、本実施の形態は、いわゆる電子マネーに限らず、企業によって付与されたポイントなど、電子決済の場において現金の代わりとして用いることができる電子バリューに応用することが可能である。
本実施の形態にかかる電子決済システムは、図1に示す可搬デバイス100と、決済端末200とを備えるものである。可搬デバイス100は、ユーザUにより携行される。決済端末200は、販売店や、公共交通機関のゲート等に設置される。ユーザUは、販売店において商品を購入する際、または公共交通機関を利用する際に、現金を支払う代わりに、携行する可搬デバイス100を決済端末200に、近接場通信による決済が可能となる程度の距離まで近接させる。決済端末200は、決済が可能となった可搬デバイス100に対応付けられているウォレット11から、決済に必要な金額に相当する電子バリューの移動を受ける。これをもって、決済端末200を設置した事業者は、ユーザUからの決済を受けることができる。
可搬デバイス100には、図1に示すように、大きく分けて三つの機能(ウォレット11、支払部12、チャージ部13)を提供する。
ウォレット11は、可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューを格納する。可搬デバイス100の持ち主(ユーザU)は、現金を格納する物理的な財布と同じように、ウォレット11に格納された電子バリューを用いて決済することが可能である。
支払部12は、決済端末200との近接場通信において、現金に代わる電子バリューの支払を行う。支払部12は、決済端末200からの信号に応じ、可搬デバイス100に対応付けられている電子バリューを決済端末200に提示する(または、可搬デバイス100に対応付けられている電子バリューが決済端末200から提示された決済額を支払うのに十分であるか応答する)。また、支払部12は、決済端末200から送信された信号に応じ、ウォレット11に対応付けられている電子バリューを減少させる。支払部12は、決済端末200からの信号に応じて可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューを減少させ、その結果を決済端末200に報告する。決済端末200が、可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューが減少したことの報告を受け付けて記録することにより、ユーザUから決済端末200を設置した事業者への電子バリューの移動が完了する。
チャージ部13は、可搬デバイス100に対応付けられている電子バリューの数値を増加させる。チャージ部13は、可搬デバイス100との近接場通信が可能なチャージ装置から、可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューを増加させる信号を受け付けると、その信号に応じて可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューを増加させる。一般的には、決済端末200もチャージ装置として利用可能である。チャージ部13は、チャージ装置からの信号に応じ、ウォレット11に電子バリューを格納する。
ウォレット11は、図1に示すように、第1ウォレット11aと、第2ウォレット11bとを備える。第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bは、それぞれ独立に電子バリューを格納することができる。以降においては、第1ウォレット11aに格納された電子バリューを第1バリュー、第2ウォレット11bに格納された電子バリューを第2バリューと記載する。
第1ウォレット11aは、通常の財布と同様に、日常的な決済で利用可能なウォレットである。一方、第2ウォレット11bは、例えば財布につけられた隠し袋の内側のように、通常の決済においては用いられず、特定の条件が満たされた場合にのみ格納された電子バリューを拠出することが可能となるウォレットである。本願発明では、第1ウォレット11aと第2ウォレット11bとを組み合わせて利用可能とすることにより、上述の課題を解決するものである。
決済端末200は、図1に示すように、機能面では、決済部21および通知部22を備える。
決済部21は、可搬デバイス100と近接場通信を行うことにより、可搬デバイス100に対応付けられた電子バリューによる決済を行う。具体的には、決済端末200が行う決済額を支払うのに十分な電子バリューが可搬デバイス100に対応付けられているかを判定し、対応付けられていると判定した場合には、可搬デバイス100から決済額に相当する電子バリューの支払を受け付ける。
通知部22は、決済部21による決済の結果を、可搬デバイス100のユーザUに提示する。決済部21が、可搬デバイス100から決済額に相当する電子バリューの支払を受け付けた場合、通知部22は、決済が行われたこと、および当該決済の内容を表示する。決済部21が、可搬デバイス100には決済額を支払うのに十分な電子バリューが対応付けられていないと判定した場合、通知部22は、決済が拒否されたことを表示する。
本実施の形態では、可搬デバイス100は、キャッシュカードやクレジットカードなどのカードにIC(Integrated Circuit)を搭載したものである。可搬デバイス100は、図2に示すように、内部にICチップ110と、カードアンテナコイル120とを備える。
ICチップ110は、多数の素子が一つのチップ状の形状に形成されたものであり、その内部には、データを記録するメモリー、あるいはデータに基づいて計算を行うプロセッサに対応する素子が構成されたものである。ICチップ110は、コントローラ111、送受信制御部112、メモリー113、電源部114を備え、後述する動作を実現する。
コントローラ111は、プロセッサ、あるいはプログラムを記録したROM(Read Only Memory)などを備え、ICチップ110全体の動作を制御するものである。
送受信制御部112は、コントローラ111が生成した信号を、近距離無線通信に適合した搬送波に変換し、カードアンテナコイル120に出力する。また、逆に、カードアンテナコイル120が受信したデータ信号を含む搬送波を復号し、コントローラ111に出力する。
メモリー113は、データを記録する不揮発性の記録媒体を備えるものであり、上述した第1バリューおよび第2バリューを示すデータを記録する。
電源部114は、カードアンテナコイル120を介して受信した搬送波による誘電電流を抽出し、ICチップ110全体で利用可能な電力として供給する。
カードアンテナコイル120は、決済端末200から送信された搬送波による信号をICチップ110に伝達する。また、カードアンテナコイル120は、ICチップ110から搬送波の伝達を受けると、その搬送波を周囲に放射する。決済端末200と可搬デバイス100が近接している場合には、決済端末200は、カードアンテナコイル120に搬送波を送信し、またカードアンテナコイル120からの搬送波を受信することにより、可搬デバイス100との近接場通信を行うことができる。
本実施の形態にかかる可搬デバイス100は、電力を恒常的に貯蔵するバッテリを持たず、カードアンテナコイル120を介して受信した搬送波による誘導電流から抽出された電力により動作する。可搬デバイス100は、通信が行われる場合には、通信相手となる決済端末200から供給される電力によって動作するため、電池の交換や、バッテリの充電といった手間が不要である。もっとも、バッテリを備える端末(携帯端末やスマートフォンなど)に組み込まれたNFC用の回路により可搬デバイス100の機能が実現される場合、内部のバッテリからの電力供給により動作するものであってもよい。
本実施形態にかかる決済端末200は、図3に示すように、ハードウェアとして、制御部210、記録装置220、操作デバイス230、ディスプレイ240、ネットワークインターフェース250、近接場通信制御部260、決済端末アンテナコイル261といった構成を備える。制御部210、記録装置220、操作デバイス230、ディスプレイ240、ネットワークインターフェース250、近接場通信制御部260は、互いに内部バス290を介して接続されている。また、近接場通信制御部260は、決済端末アンテナコイル261と接続されている。
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM(Random Access Memory)などを備える。制御部210のCPUが、ROMまたはRAMに記録されているプログラムを実行することにより、制御部210は、決済端末200全体の動作を制御する。制御部210は、必要に応じて記録装置220からプログラム等のデータを読み出し、また記録装置220にデータを保存する。
また、制御部210はタイマ211を備える。制御部210は、タイマ211を利用することで、現在の時刻を示す情報を取得し、時間を計測することができる。
記録装置220は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等の記録装置を備え、決済端末200が稼動するために必要なデータを記憶する。
操作デバイス230は、キーボードやマウス等を備え、操作者による入力操作を受け付けて制御部210に伝達する。
ディスプレイ240は、液晶ディスプレイ等を備え、決済端末200が提示すべき情報を表示する。また、決済端末200は、液晶タッチパネルなど画面を表示する機能と、当該画面表示に対応する操作を受け付ける機能とを同時に実現するデバイスを備え、このデバイスが操作デバイス230とディスプレイ240の機能を並行して提供するものであってもよい。
ネットワークインターフェース250は、決済端末200をネットワーク(図示せず)に接続する。決済端末200が、ネットワークを介して他機器に情報を送信し、あるいは他機器から情報を受信する際、ネットワークインターフェース250は、制御部210から内部バス290を介して受信した情報を、ネットワークを介して他機器へ送信し、また他機器からネットワークを介して受信した情報を、内部バス290を介して制御部210へ送信する。
ネットワークインターフェース250は、例えばケーブルを介して決済端末200をネットワークに接続してもよいし、あるいは無線通信により決済端末200をネットワークに接続してもよい。ケーブルによる場合も無線通信による場合も、その通信規格は任意である。
近接場通信制御部260は、決済端末200が可搬デバイス100と近接場通信を行う際に、制御部210から伝達された信号を近距離無線通信に適合した搬送波に変換し、決済端末アンテナコイル261に出力する。また、逆に、決済端末アンテナコイル261が受信したデータ信号を含む搬送波を復号し、制御部210に出力する。
決済端末アンテナコイル261は、近接場通信制御部260から伝達された搬送波を周囲に放射する。また、決済端末アンテナコイル261は、可搬デバイス100のカードアンテナコイル120から放射された搬送波による信号を近接場通信制御部260に伝達する。
内部バス290は、決済端末200内の構成要素(制御部210、記録装置220、操作デバイス230、ディスプレイ240、ネットワークインターフェース250、近接場通信制御部260等)間での情報のやり取りを中継する。例えば、制御部210は、アクセス対象のデータを、内部バス290を介して記録装置220から読み出す。
一般に、制御部210で実行されるプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、ROM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な非一時的(non-transitory)な情報記録媒体に記録することができる。この情報記録媒体は、決済端末200のハードウェアとは独立して配布できるものであってもよい。
可搬デバイス100は、NFCチップに記録された固有のID番号(識別番号)を備える。識別番号は、発行元により他の可搬デバイスと重複しないように管理されたうえでチップに記録されており、発行元以外は編集することができない。
可搬デバイス100のメモリー113には、図4に示すように、少なくとも3つのデータ(可搬デバイス100の識別番号a1、第1バリューa2、第2バリューa3)が記録される。識別番号a1は、可搬デバイス100に与えられ、NFCチップに記録された固有のID番号を示すデータである。第1バリューa2は、可搬デバイス100の第1ウォレット11aに関連付けられている電子バリューの数値を示すデータである。第2バリューa3は、可搬デバイス100の第2ウォレット11bに関連付けられている電子バリューの数値を示すデータである。
本実施の形態にかかる電子決済システムでは、可搬デバイス100と決済端末200との間での決済は、決済端末200により実行される決済処理により行われる。決済端末200は、決済端末アンテナコイル261を介して近接場通信が可能な範囲に可搬デバイス100が入ると、図5に示す決済処理を開始する。ここから、図5を参照し、決済処理について説明する。
決済処理の最初に、決済端末200は、可搬デバイス100との間で近接場通信を確立する(ステップS11)。具体的には、決済端末200は、可搬デバイス100との間で情報を交換し、可搬デバイス100の識別番号、可搬デバイス100に関連付けられている電子バリューの規格や種類などを示す情報を取得する。決済端末200は、取得した情報が、近接場通信による電子バリューの決済に適合するものであるか否かを判定し、適合するものであると判定した場合には、近接場通信による決済の相手方として可搬デバイス100を認証し、決済のためのコマンド通信が可能な状態となるよう接続を確立する。
次に決済端末200は、可搬デバイス100に関連づけられている第1バリューが、決済に必要な額(決済額)以上であるか否かを判定する(ステップS12)。決済端末200は、可搬デバイス100に、第1ウォレット11aに記録されている数値を参照するためのコマンドを出力し、その応答を受け付ける。または、決済端末200は可搬デバイス100に、決済額を伝達し、第1ウォレット11aに記録されている第1バリューの数値が決済額以上であるかを問合せ、その応答を受け付ける。
ステップS12で、第1バリューが決済額以上であると判定した場合(ステップS12:YES)、決済端末200は、第1バリューにより決済を行う(ステップS13)。決済端末200は、可搬デバイス100の第1ウォレット11aに記録されている数値を、決済額に相当する値減少させる。ステップS13の決済を行うと、決済端末200は、決済処理を終了する。
ステップS12で、第1バリューが決済額以上ではないと判定した場合(ステップS12:NO)、決済端末200は、当該決済を拒否する(ステップS14)。すなわち、決済ができなかったことをユーザUに通知し、確立されている近接場通信を切断する。
続いて決済端末200は、決済を拒否してから所定時間内に同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立するか判定する(ステップS15)。決済端末200は、タイマ211から時刻を示す情報を取得しつつ、近接場通信が可能となる範囲にカードアンテナコイル120が入った場合、近接場通信によって相手方の可搬デバイスから識別番号を取得する。取得した識別番号が、ステップS11で取得した識別番号と一致する場合には、決済端末200は、相手方の可搬デバイスとの間で近接場通信を確立し、ステップS11と同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立したと判定する。一方、ステップS11で取得した識別番号と同じ識別番号を有する可搬デバイスとの間で近接場通信が確立しないまま所定の時間が経過した場合、決済端末200は、所定時間内に同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立しなかったと判定する。
所定時間内に同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立しなかった場合(ステップS15:NO)、決済端末200は、決済処理を終了する。決済端末200は、決済を拒否してから所定の時間が経過するまで可搬デバイス100との間で近接場通信が確立しなかった場合、または、前回近接場通信を確立した可搬デバイス100とは異なる可搬デバイスが近接場通信可能な範囲に入った場合には、決済処理を終了する。なお、可搬デバイス100とは異なる可搬デバイスが近接場通信可能な範囲に入った場合には、決済端末200は、実行中の決済処理を終了したうえで、新たに決済処理を開始する。
所定時間内に同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立した場合(ステップS15:YES)、決済端末200は、可搬デバイス100に関連づけられている第1バリューと第2バリューとの総額(合計バリュー)が、決済に必要な額(決済額)以上であるか否かを判定する(ステップS16)。決済端末200は、可搬デバイス100に、第1ウォレット11aに記録されている数値と第2ウォレット11bに記録されている数値との和である合計バリューの数値を参照するためのコマンドを出力し、その応答を受け付ける。または、決済端末200は可搬デバイス100に、決済額を伝達し、可搬デバイス100に記録されている合計バリューの数値が決済額以上であるかを問合せ、その応答を受け付ける。
ステップS16で、合計バリューが決済額以上であると判定した場合(ステップS16:YES)、決済端末200は、合計バリューにより決済を行う(ステップS17)。決済端末200は、可搬デバイス100の第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bに記録されている数値から、決済額に相当する値を減少させる。減少させる様態については、後述するようにいろいろな形態が考えられる。ステップS17の決済を行うと、決済端末200は、決済処理を終了する。
ステップS16で、合計バリューが決済額以上ではないと判定した場合(ステップS16:NO)、決済端末200は、決済を拒否する(ステップS18)。すなわち、決済ができなかったことをユーザUに通知し、確立されている近接場通信を終了する。ステップS18を終えると、決済端末200は決済処理を終了する。
本実施の形態では、決済端末200は決済処理により、可搬デバイス100に関連付けられた電子バリューによる支払を受け付ける。ステップS14(第1決済処理)で試行された第1バリューによる支払が、第1バリューの不足により決済が拒否された場合であっても、ユーザUが、所定の時間(例えば、5秒程度)以内に再び可搬デバイス100を決済端末200に近接させると、決済端末200はステップS17(第2決済処理)にて合計バリューによる支払を試行する。そのため、第1バリューが決済額に及ばないことが第1決済処理で判明した場合であっても、ユーザUは再び同可搬デバイス100を決済端末200に近接させることにより、短時間で、合計バリューによって決済することが可能である。
第1決済処理において第1バリューでの支払が拒否され、ユーザUが合計バリューでの支払を望む場合、ユーザUに求められる対応は、所定時間内に再び可搬デバイス100を決済端末200に近接させることだけである。そのため、ユーザUが必要とする対応は簡単であるし、また第1決済処理の失敗から第2決済処理の完了までの所要時間も短い。このように、可搬デバイス100と決済端末200を備える電子決済システムによれば、決済中に電子バリューが不足することが判明した場合であっても、迅速に決済を完了させることが可能となる。
また、上述した決済処理では、ステップS14で第1近接場通信を切断した後、それに続くステップS15で、同じ可搬デバイスとの間で再び近接場通信が確立するか判定しており、ユーザUが可搬デバイス100を決済端末200から離したか否かを判定していない。すなわち、ユーザUが、決済ができなかったことを示す通知をうけたあと、可搬デバイス100を決済端末200から離さなかった場合にも、決済端末200は、再び可搬デバイス100との間で近接場通信を確立し、ステップS16以降の処理を行う。
このような処理を避けるために、決済端末200は、第1決済処理(ステップS14)で決済の拒否をユーザに通知してから、可搬デバイス100が、決済端末200から近接場通信ができない位置まで一旦離されたことを検出する機構を備えるものであってもよい。この場合、例えば、決済端末200は、第1決済処理が第1バリューの不足により失敗してから、所定の期間、定期的に、近接場通信が可能となる範囲にある可搬デバイスの識別番号を収集する処理を繰り返す。決済端末200は、収集された識別番号に、第1決済処理での決済相手である可搬デバイス100の識別番号が含まれなくなると、決済処理の次のステップ(ステップS15)に移動する。
このような機構を備えることにより、第1決済処理の失敗後、ユーザUが可搬デバイス100をすぐに決済端末200から離さなかった場合であっても、そのまま第2決済処理が実行されることを避けることができる。すなわち、合計バリューでの決済を行うための条件として、ユーザUが意図して可搬デバイス100を決済端末200から離し、そのあとすぐに近づけることが必要であると明確にすることができる。
なお、決済端末200と可搬デバイス100とが近接場通信ができない位置まで一旦離されたことを検出する機構は、決済端末200ではなく、可搬デバイス100が備えるものであってもよい。
本実施の形態での決済処理では、最初の決済試行(ステップS12)では、第1バリューのみによる決済を試行し、それが失敗した場合のみ、2回目の合計バリューによる決済(ステップS16)を試行する。最初から合計バリューによる決済を試行する場合とは異なり、ユーザUは、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューを使用するか否かを判断する機会を得られる。すなわち、ユーザUは、ステップS12での決済が失敗することによって第1ウォレット11aに格納されている電子バリューの残額が少なくなっていることを認知し、そのうえで、第2ウォレット11bに格納されている電子バリュー(非常時に備えて格納されているもの)を決済に使用するか否かを判断することが可能である。
また、決済端末200は通知部22を備え、ユーザUに、可搬デバイス100との間で行われた決済の結果を通知するものであってもよい。この場合、通知部22は、決済処理のステップS13で第1バリューによる決済を行った場合、決済が実行されたこと、決済により移動した電子バリューの値、決済後に第1ウォレット11aに残存する電子バリューの値などをユーザUに通知する。また、通知部22は、ステップS14またはステップS18で決済を拒否した場合、決済が拒否されたことをユーザUに通知する。
通知部22は、ステップS14で決済を拒否する場合、単に第1決済処理で決済が拒否されたことだけをユーザUに通知するだけでなく、決済額が合計バリューよりも小さいか否かをユーザUに通知するものであってもよい。この場合、決済端末200は、ステップS12で第1バリューが決済額に満たないと判定した後、ステップS14の前に、決済額が合計バリュー以下であるか否かを判定する。決済額が合計バリューより大きいと判定した場合、ステップS14において、通知部22は、単に決済が拒否されたことをユーザUに通知する。この場合、ユーザUが一旦可搬デバイス100を決済端末200から離し、再び近づけた場合であっても、合計バリューが決済額に及ばないため、決済端末200は再び決済を拒否する。
一方、ステップS12で第1バリューが決済額に満たないと判定した後、決済額が合計バリュー以下であると判定した場合、ステップS14において通知部22は、決済が拒否されたことに加え、再度可搬デバイス100を決済端末200に近接させることにより、合計バリューによる決済ができることを通知してもよい。ユーザUが合計バリューによる決済を望む場合、再び可搬デバイス100を決済端末200に近接させることにより、合計バリューによる決済をすることが可能となる。このように、通知部22は、第1決済処理が第1バリューの不足により失敗したことを通知するときに、決済額が合計バリュー以下である場合には、決済額が合計バリューよりも大きい場合とは異なる様態で通知するものであってもよい。
ここまで述べた決済処理において、ステップS17での合計バリューによる決済が終わった後に第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bに残される電子バリューの値については、いろいろな形態が考えられる。例えば、決済端末200は、合計バリューでの決済がなされると、第1ウォレット11aに0を格納し、第2ウォレット11bに、決済前の合計バリューの値から決済額を引いた残額の数値を格納するものであってもよい。逆に、第2ウォレット11bに0を格納し、第1ウォレット11aに、残額の数値を格納するものであってもよい。
また、決済端末200は、第1バリューでの決済が失敗してから所定時間内に近接場通信(第2近接場通信)が確立した場合に、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューを第1ウォレット11aに移動する処理をするものであってもよい。この場合の決済処理では、ステップS15において第2近接場通信が確立すると、決済端末200は、第1ウォレット11aに合計バリューに相当する数値を格納するとともに、第2ウォレット11bに0を格納する。その後、ステップS16(第2決済処理)においては、決済端末200は合計バリューとして第1ウォレット11aに格納されている電子バリューを読み出し、決済を行う。
本実施の形態における可搬デバイス100は、ウォレット11に格納されている電子バリューにより決済を行う。そのため、ユーザUは、決済に先立ってウォレット11に電子バリューを格納する必要がある。可搬デバイス100のウォレット11に電子バリューを格納する(チャージする)場合、ユーザUは、可搬デバイス100を、チャージ装置との間で近接場通信により、ウォレット11に格納されている電子バリューを増加させることとなる。すなわち、ユーザUは、チャージ装置を設置した事業者に現金を支払うことで、それと等価の電子バリューを増加させる信号を、チャージ装置から可搬デバイス100に近接場通信で送信することができる。この処理により、可搬デバイス100のウォレット11に、支払った現金と等価な電子バリューが格納される。
ウォレット11には、第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bがあり、それぞれ独立に電子バリューを格納する。そのため、ウォレット11に電子バリューをチャージする場合、受け付けられた信号が示す電子バリューを、第1ウォレット11aと第2ウォレット11bとに配分する必要がある。可搬デバイス100は、チャージ装置から電子バリューをチャージする信号を受け取った場合、図6に示すチャージ処理を実行し、電子バリューを配分する。
可搬デバイス100は、チャージ装置から電子バリューをチャージするための近接場通信が確立すると、図6に示すチャージ処理を開始する。
チャージ処理の最初に、可搬デバイス100は、チャージ装置から送信される、電子バリューを増加させるための信号が示す金額(チャージ金額)を受け付ける(ステップS21)。
次に可搬デバイス100は、受け付けたチャージ金額を第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bに格納する配分を決定する(ステップS22)。可搬デバイス100は、規定された条件に従い、ステップS21で受け付けたチャージ金額のうちどの程度を第1ウォレット11aに格納し、どの程度を第2ウォレット11bに格納するかを決定する。
次に可搬デバイス100は、ステップS22で定めた配分に従い、第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bに格納されている電子バリューを増加させる(ステップS23)。可搬デバイス100は、ステップS22で第1ウォレット11aに配分された電子バリューに相当する値、第1バリューの値を増加させ、第2ウォレット11bに配分された電子バリューに相当する値、第2バリューの値を増加させる。ステップS23を終えると、可搬デバイス100は、チャージ処理を終了する。可搬デバイス100は、このチャージ処理を実行することにより、チャージ部13として機能する。
チャージ処理のステップS22においては、それぞれユーザUによる入力に基づいて、第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bに格納する電子バリューの値を定めてもよい。一方、ユーザUには第2バリューの値を明示的に提示することなく、可搬デバイス100が自動で配分するようにしてもよい。例えば、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューの値の変動を、(1)上述した「第2近接場通信の確立」に伴って第1ウォレット11aに電子バリューを移動し、第2ウォレット11bには0を格納する場合、(2)チャージ処理の際に、第2ウォレット11bに配分された電子バリューに相当する値、第2バリューの値を増加させる場合、に限定することも可能である。そのようにした場合、第2バリューの値はユーザUにとって確認することが難しくなる。そのため、ユーザUが第2バリューを使用するための心理的なハードルが高くなり、ユーザUを、ごく限られた緊急度の高い状況においてのみ、第2バリューを使用するように促すことができる。
また、上述したチャージ処理のステップS22において、受け付けたチャージ金額を第1ウォレット11aと第2ウォレット11bに割り振る配分は任意であり、例として、以下のような配分が可能である。
例えば、チャージ部13が受け付けた金額が、非常に小さい額であるケースを考える。また、第2ウォレット11bに格納できる金額に上限が設定されているとする。チャージ部13が受け付けたチャージ金額が小さく、チャージ金額とその時点で第2ウォレット11bに格納されている電子バリュー(第2バリュー)との合計が、第2ウォレット11bに設定されている上限まで到達しない場合には、受け付けたチャージ金額をすべて第1ウォレット11aに格納し、第2ウォレット11bにはチャージしないものであってもよい。チャージ部13が受け付けた金額が小さい場合、それをチャージしたユーザUは、その電子マネーを日常的な目的に使用するためにチャージした蓋然性が高い。そのため、入金された小さな金額から、さらに小さい金額を差し引いて非常用の用途向けに割り当てる意義が薄いためである。
また、チャージ部13は、受け付けた金額のうち一定割合に相当する値、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューを増加させるものであってもよい。この場合、一例としてあらかじめチャージ金額のうち10%が第2ウォレット11bにチャージされるものと設定されていると、チャージ部13が1000円を受け付けると、チャージ部13は第1ウォレット11aに900円分、第2ウォレット11bに100円分の電子バリューを格納する。
チャージ部13は、受け付けた金額のうち一定額に相当する値、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューを増加させるものであってもよい。この場合、一例としてあらかじめチャージ金額のうち100円が第2ウォレット11bにチャージされるものと設定されていると、チャージ部13が2000円を受け付けると、チャージ部13は第1ウォレット11aに1900円分、第2ウォレット11bに100円分の電子バリューを格納する。
このように、ユーザUが可搬デバイス100に電子バリューをチャージする際に、その都度ユーザUに、第1ウォレット11aおよび第2ウォレット11bにチャージする金額を入力させるのではなく、チャージ部13が自動で割り振ることが可能である。このようにすることで、ユーザUは、二つの電子ウォレットを個別に管理せず、一つの電子ウォレット(ウォレット11)として、簡易に扱うことができる。
また、第2ウォレット11bにチャージされている電子バリューの量が少なくなっていると、第1ウォレット11aでの支払ができなくなった場合に備えた非常用のウォレットとして第2ウォレットが機能しない。そのため、そのような状況下では第2ウォレット11bへ電子バリューを早く格納することが推奨される。そのため、第2ウォレット11bに、第2ウォレット11bへの電子バリューの格納が強く推奨される状態を示すための閾値(推奨下限)を設定しておき、チャージ部13は、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが推奨下限の数値以下である場合には、そうでない場合に比べて多い値、第2バリューを増加させるものであってもよい。
例えば、推奨下限が500円と設定されており、かつ、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが推奨下限の数値以下である場合には、チャージ金額のうち200円、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが推奨下限より多い場合には、チャージ金額のうち100円を格納するとする。この場合、ユーザUが同じ額(例えば、1000円など)をウォレット11にチャージした場合であっても、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが500円以下の場合には、第2ウォレット11bに200円が格納され、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが501円以上の場合には、第2ウォレット11bに100円が格納されることになる。すなわち、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが少ない場合には、そうでない場合に比べて多い値、第2バリューを増加させ、比較的早く、第2ウォレット11bに格納されている電子バリューが少ない状態を解消することができる。
また、ここまで説明した例では、決済処理のステップS15において、決済端末200は、単に「第1決済処理で決済を拒否された可搬デバイスと、所定時間内に、再び近接場通信が確立するか否か」を判定しているだけである。しかし、これに限られず、決済端末200は、可搬デバイス100による決済が失敗してから、再び同可搬デバイス100との間で近接場通信が確立するまでの間に、他の可搬デバイスとの間で近接場通信が確立することがあった場合には、(当該他の可搬デバイスとの間で決済をするために)実行中の決済処理を中止するものであってもよい。
具体的には、決済端末200は、決済処理のステップS15において、所定時間内であっても、ステップS11とは異なる識別番号を持つ可搬デバイスとの間で近接場通信が確立した場合、所定時間の経過を待たずに、ステップS15および決済処理全体を終了する。そのようにすることで、決済端末200は、第1決済処理が第1バリューの不足により失敗し、第1近接場通信が切断され、第1決済処理での決済の失敗から所定の時間内に、間に他の可搬デバイスとの近接場通信が確立することなく、先の第1近接場通信が確立したときに取得された識別情報が示す可搬デバイスとの間で近接場通信が確立した場合にかぎり、第2決済処理を開始する。このようにすることで、第1バリューの不足により決済が失敗した後に、他の可搬デバイスで決済を行いたい場合に、所定時間の経過を待たずに他の可搬デバイスを用いて決済できる。
また、逆に、可搬デバイス100が、決済端末200との間での第1決済処理の決済が失敗してから、再び決済端末200との間で近接場通信が確立するまでの間に、他の決済端末との間で近接場通信が確立することがあった場合には、(ウォレット11に格納されている電子バリューの値に変動が生じた可能性があるため)実行中の決済処理を中止するものであってもよい。
具体的には、可搬デバイス100は、決済端末との間で近接場通信が確立すると、当該確立した近接場通信の相手である決済端末を示す識別情報を取得する機能を備える。可搬デバイス100は、決済処理のステップS14で決済端末200との間での第1決済処理が第1バリューの不足により失敗したあと、他の決済端末との間で近接場通信が確立された場合、当該他の決済端末の識別情報を取得する。可搬デバイス100は、取得された他の決済端末の識別情報と、決済処理のステップS11で取得された決済端末200の識別情報とを比較し、一致するか否かを判定する。可搬デバイス100は、取得された他の決済端末の識別情報と、決済端末200の識別情報とが一致しないと判定した場合には、所定時間内に再び決済端末200との間で近接場通信が確立したとしても、決済端末200に決済処理を中止する指示を示す信号を送信し、以後の決済処理をキャンセルする。このようにすることで、第1バリューの不足により第1決済処理の決済が失敗してから、再び決済端末200との間で近接場通信が確立する間に、ウォレット11に格納されている電子バリューの量に変動があった場合には、実行中の決済処理をキャンセルすることが可能となる。
<実施の形態2>
実施の形態1においては、いわゆるストアドバリュー型と呼ばれる、可搬デバイスが電子バリューの値を保有する形態の電子決済システムについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、いわゆるサーババリュー型の電子決済システムにおいても適用可能である。この形態について、以下、図7を参照して説明する。
本実施の形態にかかる電子決済システムは、図7に示すように、可搬デバイス101と、決済端末201と、サーバ301とを備えるものである。可搬デバイス101、および、決済端末201は、それぞれ実施の形態1における可搬デバイス100および決済端末200に対応するものである。
本実施の形態にかかる可搬デバイス101は、内部にウォレット11を備えない。それに代えて、可搬デバイス101は、電子決済システムにおいて可搬デバイス101を認証するための認証部14を備える。
サーバ301は、ウォレット31を備え、可搬デバイス101に対応付けられた電子バリューを格納する。ウォレット31は、第1ウォレット31aおよび第2ウォレット31bを備え、これらはそれぞれ独立に電子バリューを格納する。これらは、実施の形態1におけるウォレット11、第1ウォレット11a、第2ウォレット11bにそれぞれ対応する。
本実施の形態では、ウォレット31が格納する電子バリューに関する情報は、可搬デバイス101ではなく、サーバ301が保有している。そのため、決済端末201は、可搬デバイス101に関連付けられているウォレット31に格納されている電子バリューにより決済を行うためには、サーバ301と通信を行う必要がある。
具体的には、決済端末201は、可搬デバイス101との間で近接場通信が確立すると、認証部14を介し、可搬デバイス101の識別番号を取得する。決済端末201は、取得した識別番号を示す信号をサーバ301に送信する。サーバ301は、決済端末201から受信した信号が示す識別番号に基づき、可搬デバイス101に対応付けられたウォレット31を特定する。決済端末201は、第1決済処理で可搬デバイス101から支払を受け付けると、第1ウォレット31aから決済額に相当する電子バリューを拠出することにより、決済を行う。また、決済端末201は、第2決済処理で可搬デバイス101から支払を受け付けると、第1ウォレット31aおよび第2ウォレット31bを含むウォレット31から決済額に相当する電子バリューを拠出することにより、決済を行う。
ここまで述べた、本発明の各実施形態にかかる各デバイス(決済端末、可搬デバイス、およびサーバ)は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto-Optical disk)など、非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行するデバイスを構成しても良い。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
また、本発明の各実施形態に係る各デバイス(決済端末、可搬デバイス、およびサーバ)は、1台で実現されるものに限定されない。複数のコンピュータが上述した各部の機能を分担することにより、それらの複数のコンピュータからなる一つのシステムとして各機能を提供するものであってもよい。
また、上述した各実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
11:ウォレット
11a:第1ウォレット
11b:第2ウォレット
12:支払部
13:チャージ部
14:認証部
21:決済部
22:通知部
31:ウォレット
31a:第1ウォレット
31b:第2ウォレット
100:可搬デバイス
101:可搬デバイス
110:ICチップ
111:コントローラ
112:送受信制御部
113:メモリー
114:電源部
120:カードアンテナコイル
200:決済端末
201:決済端末
210:制御部
211:タイマ
220:記録装置
230:操作デバイス
240:ディスプレイ
250:ネットワークインターフェース
260:近接場通信制御部
261:決済端末アンテナコイル
290:内部バス
301:サーバ
U:ユーザ

Claims (18)

  1. 電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスと、前記可搬デバイスとの間で近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末と、を備える電子決済システムであって、
    前記可搬デバイスと前記決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューによる支払を試行する第1決済処理と、
    前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスと前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済処理と、を実行する、
    ことを特徴とする電子決済システム。
  2. 前記決済端末は、
    前記第1決済処理で前記可搬デバイスから支払を受け付けると、当該可搬デバイスに関連付けられている前記第1ウォレットから前記決済額に相当する前記バリューを拠出し、
    前記第2決済処理で前記可搬デバイスから支払を受け付けると、当該可搬デバイスに関連付けられている前記第1ウォレットおよび前記第2ウォレットを含むウォレットから、前記決済額に相当する前記バリューを拠出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  3. 前記可搬デバイスは、前記第1ウォレットに格納されている前記第1バリューおよび前記第2ウォレットに格納されている前記第2バリューを記録するメモリーを備え、
    前記第1決済処理で前記バリューによる支払を行うと、前記記録されている第1バリューを前記決済額に相当する数値減少させ、
    前記第2決済処理で前記バリューによる支払を行うと、前記記録されている前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した前記合計バリューを前記決済額に相当する数値減少させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  4. 前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗してから、前記可搬デバイスが前記決済端末から前記近接場通信ができない位置まで離されたことを検出する検出部を備え、
    前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記可搬デバイスが前記決済端末から前記近接場通信ができない位置まで離されたことが検出された後、前記失敗から所定の時間内に前記第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介して前記第2決済処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  5. 前記決済端末は、前記第1決済処理の結果を前記可搬デバイスの使用者に通知する通知部を備え、
    前記通知部は、前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗したことを通知するときに、前記決済額が前記合計バリュー以下である場合には、前記決済額が前記合計バリューよりも大きい場合とは異なる様態で通知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  6. 前記第2決済処理が成功すると、前記第1ウォレットに前記第1バリューとして0を格納し、前記第2ウォレットに前記第2バリューとして前記合計バリューから前記決済額を引いた残額の数値を格納する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  7. 前記第2近接場通信が確立すると、前記第1ウォレットに前記第1バリューとして前記合計バリューの数値を格納し、前記第2ウォレットに0を前記第2バリューとして格納して、前記第2決済処理を開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  8. 前記可搬デバイスは、当該可搬デバイスに関連付けられた前記バリューを増加させるチャージ金額を受け付けるチャージ部を備え、
    前記第2ウォレットは、
    (1)前記第2近接場通信が確立したときに、0を前記第2バリューとして格納する場合、または、
    (2)前記チャージ部が前記第2バリューを増加させる場合、
    に限って前記第2バリューを変更する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電子決済システム。
  9. 前記チャージ部は、前記受け付けたチャージ金額と、前記格納されている第2バリューとの合計が、前記第2バリューの上限の値よりも小さい場合、前記第1バリューを当該受け付けたチャージ金額に相当する値増加させる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子決済システム。
  10. 前記チャージ部は、前記第2バリューを、前記受け付けたチャージ金額のうち一定割合に相当する値、または、前記受け付けたチャージ金額のうち一定額に相当する値増加させる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子決済システム。
  11. 前記チャージ部は、前記第2バリューが推奨下限の数値以下である場合は、前記第2バリューが前記推奨下限の数値より多い場合に比べて多い値、前記第2バリューを増加させる、
    ことを特徴とする請求項10に記載の電子決済システム。
  12. 前記決済端末は、
    前記近接場通信が確立すると、当該近接場通信の相手である可搬デバイスを示す識別情報を取得し、
    前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に、間に他の可搬デバイスとの近接場通信が確立することなく、前記第1近接場通信が確立したときに前記取得された識別情報が示す可搬デバイスとの間で近接場通信が確立すると、前記第2決済処理を開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  13. 前記可搬デバイスは、前記決済端末との間で近接場通信が確立すると、当該確立した近接場通信の相手である決済端末を示す識別情報を取得し、
    前記第1決済処理が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に、間に他の決済端末との近接場通信が確立することなく、前記第1近接場通信が確立したときに前記取得された識別情報が示す決済端末との間で近接場通信が確立すると、前記第2決済処理を開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
  14. 電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスと、前記可搬デバイスとの間で近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末と、による電子決済方法であって、
    前記可搬デバイスと前記決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューによる支払を試行する第1決済ステップと、
    前記第1決済ステップでの支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスと前記決済端末との間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済ステップと、を備える、
    ことを特徴とする電子決済方法。
  15. コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとの間で、近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末として機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記可搬デバイスとの間で確立された第1近接場通信を介して前記第1バリューによる支払を試行する第1決済手順、
    前記第1決済手順での支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスとの間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済手順、
    を実行させるプログラム。
  16. コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとして機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記バリューによる決済を行う決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューを支払上限額として第1決済を可能とする第1決済手順、
    前記第1決済が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューを前記支払上限額として第2決済を可能とする第2決済手順、
    を実行させるプログラム。
  17. コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとの間で、近接場通信を行うことにより前記バリューによる決済額の支払を受け付ける決済端末として機能させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、
    前記コンピュータに、
    前記可搬デバイスとの間で確立された第1近接場通信を介して前記第1バリューによる支払を試行する第1決済手順、
    前記第1決済手順での支払が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記可搬デバイスとの間で第2近接場通信が確立されると、当該第2近接場通信を介して前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューによる支払を試行する第2決済手順、
    を実行させるプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体。
  18. コンピュータを、電子決済に用いられるバリューである第1バリューを格納する第1ウォレットおよび前記電子決済に用いられるバリューである第2バリューを格納する第2ウォレットに関連付けられた可搬デバイスとして機能させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、
    前記コンピュータに、
    前記バリューによる決済を行う決済端末との間で確立された第1近接場通信を介し、前記第1バリューを支払上限額として第1決済を可能とする第1決済手順、
    前記第1決済が前記第1バリューの不足により失敗し、前記第1近接場通信が切断され、前記失敗から所定の時間内に前記決済端末との間で第2近接場通信が確立すると、当該第2近接場通信を介し、前記第1バリューおよび前記第2バリューを合算した合計バリューを前記支払上限額として第2決済を可能とする第2決済手順、
    を実行させるプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体。
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