JPWO2017195291A1 - 誘導型液面レベル検出器 - Google Patents

誘導型液面レベル検出器 Download PDF

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Abstract

軸方向に沿って巻線密度が変化するコイル(21)と、内側に燃料(90)が出入自在な空間(S20)を有するコイル部(20)と、空間(S20)内で軸方向に移動自在に配置され、コイル(21)と電磁結合可能な導電リング(11)を有するフロート(10)と、コイル(21)に電気接続されるとともに、コイル(21)のインダクタンス(Ls)に基づき、液面レベルを演算する演算部(30)と、を備え、を備え、フロート(10)は、導電リング(11)の内側に樹脂の発泡体(12)を充填して形成した。

Description

本発明は、車両用の燃料タンク内に設置される液面レベルの検出に用いられ、とくに、コイルと液面に連動するフロートとの電磁結合の状態によって液面を検出する誘導型液面レベル検出器に関する。
車両用燃料タンクの液面レベル検出器として、例えばアームの先端に設けたフロートの動きに連動して、接点を複数の電極上で摺動させる方式が広く用いられている。しかし、このような方式では、支点を中心に回転するアームとフロートの動作領域として、扇形の広いスペースが必要であり、ポンプ等の他の機器の構造や配置に制約が加わることが多かった。
そこで、垂直方向に延びたコイルの外側にリング状のフロートを配置して、フロートの位置によるコイルのインダクタンス変化を利用した電磁誘導式(誘導型)の液面レベル検出器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭62−200231号公報(第6欄〜第11欄、第1図〜第3図)
しかしながら、上述したリング状のフロートを液面に応じてスムーズに動作させるには、充分な浮力を得るために、径を大きくする必要があった。また、フロートは上下にしか移動しないが、動作領域がコイルの外側にあるため、フロートの通り道となる液面レベル検出器の近くに燃料ポンプ等その他の機器を設置することができず、やはり他の機器の構造や配置に制約が加わることが多かった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、機器の構造や配置に制約を加えることなく、正確に液面レベルを検出できる誘導型液面レベル検出器を得ることを目的とする。
本発明の誘導型液面レベル検出器は、軸方向が液面に交差するように液体を貯留する容器に設置され、前記軸方向に沿って巻線密度が変化するコイルと、内側に前記液体が出入自在な空間を有するコイル部と、前記コイル部の内側の空間内で前記軸方向に移動自在に配置され、前記コイルと電磁結合可能な導電リングを有するフロートと、前記コイルに電気接続されるとともに、前記コイルのインダクタンスに基づき、前記液面レベルを演算する演算部と、を備え、前記フロートは、前記導電リングの内側に樹脂の発泡体を充填して形成したことを特徴とする。
本発明の誘導型液面レベル検出器によれば、液面に応じて移動するフロートを発泡体で形成してコイルの内部に配置したため、機器の構造や配置に制約を加えることがなく、正確に液面レベルを検出することができる。
本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器に用いるフロートの構成を示す平面図と側面図と側断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器におけるコイルとフロートとの磁気結合を示す回路図である。 本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器の動作特性である液面に対するコイルのインダクタンスを示す特性図である。 本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器におけるフロートとコイルの内周面との間に液滴が介在したときの状態を示す模式図である。 比較例にかかるフロートとコイルの内周面との間に液滴が介在したときの状態を示す模式図である。
実施の形態1.
図1〜図6は、本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器の構成あるいは動作を説明するためのもので、図1は誘導型液面レベル検出器を燃料タンク内に設置した状態を示す断面模式図、図2は誘導型液面レベル検出器の特徴的部分であるフロートの構成を示すもので図2(a)は平面図、図2(b)は側面図、図2(c)は図2(a)のC−C線による断面図である。また、図3は誘導型液面レベル検出器におけるコイルとフロート(厳密には導電リング部分)との磁気結合を示す回路図である。
そして、図4は本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器の動作特性として、横軸を液面レベル、縦軸をコイルのインダクタンスとして液面レベルとインダクタンスの関係を示す特性図である。なお、図5と図6はフロートの特徴的部分である鍔部の効果を模式的に示すためのもので、詳細は後述する。
本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器1は、図1に示すように、車両用の燃料タンク50内に設置されるものである。そして、燃料タンク50が水平状態(車両が水平面上に停車時)の場合の液面L90に対してコイル21の軸方向が垂直になるように設置され、燃料90が出入自在な空間S20を内側に有するコイル部20と、コイル21と電磁結合可能な導電リング11を有し、空間S20内で液面L90に追随するフロート10と、コイル21のインダクタンスLsにより、液面レベルを演算する演算部30と、を備えるものである。
燃料タンク50の上板51には、上方に開口する開口部50aが設けられ、開口部50aには、フランジ60がパッキン52を挟み込むようにしてネジ止めされ、気密を確保している。そして、フランジ60に形成された下方に延びるステイ61に、コイル部20を固定するためのスナップフィット機構が設けられている。
コイル部20は、内部に筒状の空間S20を有する筒状をなし、ステイ61に固定するため、筒状の部分から拡大する固定部25が一端に形成され、他端には空間S20と燃料タンク50との間で燃料90の流出入が可能となる開口部20aが設けられている。より具体的には、ポリフェニレンスルファイド樹脂(PPS:Poly Phenylene Sulfide)製の外径14.4mm、内径13mmの内管部22と、内管部22を巻き芯として軸方向に沿って巻線密度が変化するように巻回され、空心コイルをなすコイル21と、を備えている。さらに、コイル21を封止するように、固定部25とともに一体的に形成された外管部23を設けている。これにより、コイル部20の固定部25以外の部分は、外径17mmの円筒状をなし、コイル21が燃料90に直接触れないようにしている。
内管部22は、30mm長さの5段のブロック(Bc1〜Bc5)が軸方向に連なるように構成され、ブロックBc毎に巻線の巻き数を変化させている。本実施の形態1においては、取付け状態で下側となるブロックBc1から上側となるブロックBc5にかけて0、45、62、73、85というように、上段になるほど巻き数を多くしている。コイル21はブロックをまたいでつながっており、巻き数が0の場合も含め、ブロックBc毎のコイルを単位コイルと定義すると、単位コイルごとに巻線密度が変化することになる。
そして、5つの単位コイル(ブロックBc1〜ブロックBc5)を連ねたコイル21は、軸方向長さが150mmとなり、コイル部20がステイ61に固定された状態で、燃料タンク50の底面近くまで延伸するようになる。これにより、燃料90がほぼ空の状態から満タンの状態まで、空間S20内の液面L90を変化させることができる。
なお、コイル部20には、コイル21を外部回路と電気接続するためのリード線26が設けられ、リード線26はフランジ60に設けたコネクタ62を介して演算部30に電気接続されるように構成している。
一方、液面L90に追随して空間S20内を上下動するフロート10は、図2に示すように、コイル21と電磁結合するための導電リング11と、導電リング11の内部空間に充填され、導電リング11と一体に成形された浮力用の発泡体12で構成されている。
導電リング11は、外径φが11mm、肉厚tが0.3mm、単位コイル以上の長さH=30mmを有するアルミニウム(Al)製の円管である。一方、発泡体12は、ニトリルゴム(NBR:Acrylonitrile-Butadiene Rubber)を発泡させたもので、図示しない金型に導電リング11をセットし、導電リング11の内部でニトリルゴムを発泡・加硫して形成している。その際、発泡体の長さH(34mm)は導電リング11より長く、導電リング11の両端からそれぞれ2mmはみ出すように形成している。さらに、はみ出した部分は、導電リング11の外径面11fから0.6mm突出する外径12.2mmの鍔部12gとなっている。
これにより、コイル21の軸長さ約150mmに対して、約30mmの導電リング11の可動範囲は約120mmと、空間S20の軸方向長さの8割をカバーし、アーム式と比べてカバー領域を容易に増加させることができた。そして、燃料タンク50内に貯留されたガソリン、軽油等の燃料90にフロート10が浮き、燃料の増減による液面L90のレベルに応じて、導電リング11が上下動する。
このとき、コイル21と導電リング11は、図3に示すように電磁結合するが、結合係数をkとすると、コイル21のインダクタンスLsは式(1)で表すことができる。
Figure 2017195291
ここに、Lsは電磁結合した場合のコイル21のインダクタンス、Lは電磁結合しない場合のコイル21のインダクタンス、Lは導電リング11のインダクタンス、Rは導電リング11の抵抗、ωは共振角周波数、kはコイル21と導電リング11の結合係数である。
このとき、コイル21のインダクタンス変化を大きくするためには、R≪ωLとしたい。ここで、共振周波数を約100kHzとすると、ωLは約1.8mΩとなり、これに対して、導電リング11の抵抗値Rを十分小さくするためには、肉厚tを0.1mmより厚くする必要がある。一方、導電リング11を容易に製作できる肉厚は0.3mm以上であり、本実施の形態においては、抵抗値と製作の容易性の両方を満足し、かつ最も軽量化できる厚みとして肉厚t=0.3mmとした。
その結果、R≪ωLが成り立ち、式(1)の分母の第1項を削除することができるので、コイル21のインダクタンスLsを式(2)で表すことができる。
=L(1−k) ・・・・(2)
その際、導電リング11の長さは単位コイルの長さ以上であるので、導電リング11の位置が異なれば、導電リング11の電磁結合対象である巻線数が異なることになる。そのため、液面レベルに連動する導電リング11のコイル21の軸方向の位置により、コイル21と導電リング11の結合係数kが変化して、コイル21のインダクタンスLsを変化させることができる。そして、コイル21と電気接続された演算部30によって、インダクタンスLsから燃料90の液面L90のレベル(液面レベル)を演算できるようになっている。その際、上述した単位コイルごとの巻き数の組合せにより、図4に示すようなリニアリティの高い出力を得ることができている。
次に、浮力について考える。浮力Fは式(3)で表される。
=ρVg ・・・・(3)
ここに、Fは導電リング11と発泡体12の合体、つまりフロート10にはたらく浮力、ρは燃料90の密度、Vは導電リング11と発泡体12を合体した体積(フロート10の体積)、gは重力加速度である。なお、発泡体12は使用圧力において実質的に非圧縮性である。
燃料90がガソリンである場合には、その密度ρは約740kg/mであり、フロートの体積Vは3.32×10−6であるので、フロート10にかかる浮力Fは約0.024Nとなる。また、発泡体12を構成する発泡NBRの密度は約250kg/m(空隙率≒80%)、導電リング11を構成するアルミニウムの密度は約2680kg/mであるので、フロート10にかかる重力は約0.015Nである。
本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器10では、導電リング11の構成材料をアルミニウムとしたので、フロート10にかかる重力を、浮力Fに比べて小さくでき、4割近くの部分が液面L90から出て確実に燃料90中で浮かすことができる。一方、導電リング11の構成材料として、他の導電材料である銅、黄銅、鉄で同じ厚みの筒を形成した場合には、重力が浮力Fを超えるので、燃料90中で浮くことができない。また、導電リング11の構成材料として同じアルミニウムを選定しても、肉厚tが0.7mmを超えると、重力が浮力Fを超えるので浮くことができない。なお、発泡体12としては、機械的な安定性を保つための限界近くまで空隙率を増大させているので、これ以上浮力を増大させることは困難であり、上述した材料(Al)及び厚み(0.3〜0.7mm)の選定が有効である。
次に、フロート10とコイル部20の内壁面20iとの機械的作用として、摩擦・衝突等による劣化、および燃料の影響による動きの低下について検討する。
摩擦・衝突による劣化については、フロート10の長手方向の両端で、発泡体12による鍔部12gが導電リング11に対して径方向に突出しているので、導電リング11が直接コイル部20の内壁に接触することがない。
そのため、車両の移動に伴い、振動、上下動、回転運動等が生じても、内壁面20iには、内壁面20iの構成材(PPS)より硬いアルミニウムの導電リング11ではなく、PPSよりもやわらかいNBRの発泡体12が当たることになる。その結果、コイル部20の内壁面20iに傷がつくことはなく、使用を続けても機械的に粗面化されるようなことはない。そのため、内壁面20iとフロート10との摩擦係数の増大を抑制し、空間S20内での液面L90に追随したフロート10の滑らかな動きを保つことができる。さらには、内壁面20iの表面に傷が生じることもなく、例えば、鍔部12gが傷部分へ引っかかるような現象を防止することもできる。また、導電リング11の端部(エッジ)が内壁面20iに当たることもないので、仮に内壁面20iに傷があったとしても、エッジが引っかかることなく、フロート10を液面に追随してスムーズに動かすことができる。
燃料の影響による動きの低下としては、内壁面20iとフロート10間に介在する燃料90の表面張力により、フロート10と内壁面20iとの間にかかる荷重が増大して、フロート10の動きが悪くなることが考えられる。乾燥状態においては、フロート10と内壁面20iとの間には、例えば、軸の傾きに応じて生じる荷重程度しか作用しない。そして、上述したように内壁面20iが粗面化されることもないため、フロート10が内壁面20iのある部分に貼りついて動かなくなるようなことはない。
しかし、フロート10は、上述したように、少なくとも下半分は液中に浸かっており、また、振動等により上部も液をかぶる場合がある。この場合、フロート10と内壁面20iとの間の燃料の表面張力により、フロート10が内壁面20iに向けて引っ張られ、フロート10と内壁面20iとの間にかかる荷重が増加して、摩擦力が増大することになる。一方、表面張力は2物体間に介在する液滴断面の周囲長に比例する。また、車両用の燃料タンクでは、45度の傾斜状体での試験も想定されている。
そこで、本実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器1においては、フロート10と内壁面20i間に燃料が介在し、かつ、軸が傾いた状態であっても、確実にフロート10が内壁面20i上を摺動できるよう、液滴の表面張力の影響を低減できる構成とした。具体的には、液滴断面の周囲長を低減するため、液滴に濡れる範囲が鍔部12gに留まり、導電リング11の外径面11fに達しないように、鍔部12gの突出量Egを最適化した。
図5と図6は鍔部の効果を模式的に示すものであり、図5は実施例として、液滴に濡れる範囲を抑制するに十分な突出量を有する鍔部を設けた場合のフロートとコイルの内壁面との間に介在する液滴の状態を模式的に示すもので、図5(a)は軸方向に垂直な断面図であり、図5(b)のA−A線に対応する。図5(b)は図5(a)のB−B線に対応する断面図、図5(c)はフロートとコイル内壁との間に介在する液滴の断面の外形を示す模式図である。また、図6は比較例として、突出量が不足した鍔部を設けた場合のフロートとコイルの内壁面との間に介在する液滴の状態を模式的に示すもので、図6(a)は軸方向に垂直な断面図であり、図6(b)のA−A線に対応する。図6(b)は図6(a)のB−B線に対応する断面図、図6(c)はフロートとコイル内壁との間に介在する液滴の断面の外形を示す模式図である。実施例、比較例ともに、コイル部20としては同じ仕様であり、フロートのみ異なるので、図6のうち、実施例と異なる部分の符号の末尾には「C」を付している。
実施例にかかるフロート10(鍔部12gの突出量Eg=0.6mm)を用いた場合は、図5に示すように、内壁面20iとフロート10との間に介在する液滴90dは、上下の鍔部12gのみに接触し、導電リング11の外径面11fには達していない。その際、液滴90dは上下の鍔部12gに応じて2か所に分かれ、断面の外形Bfの周囲長の合計は約13mmとなった。なお、液滴90dの断面形状は、フロート10と内壁面20iとの接触点あるいは接触部分の中央からフロート10の軸に向かって引いた垂線に垂直で、液滴90dの厚みの中間部分を通る平面での形状を想定している。また、通常使用時には、両端の鍔部12gのうち、上方の鍔部12gは液面L90から出ているが、振動等により、燃料が一時的にフロート10の上方にかぶることも想定し、上下ともに濡れた場合について検討している。
フロート10と内壁面20iとの間に液滴90dが介在すると、液滴90dの表面張力によって、フロート10がコイル部20の内壁面20iに押し付けられ、フロート10と内壁面20i間に働く摩擦力が増大する。しかし、図5に示すように、液滴90dの接触範囲を鍔部12g部分に限定できた場合、フロート10と内壁面20i間に働く摩擦力を0.1N以下に抑えることができた。その結果、例えば、コイル部20の軸が45°に傾くような状態においても、コイル部20の内壁面20i上でフロート10をスムーズに摺動させることができた。
一方、鍔部12gCの径方向における突出量Egを0.1mmにした比較例にかかるフロート10Cにおいては、図6に示すように、内壁面20iとフロート10との間に介在する液滴90dは、導電リング11の外径面11fにも達している。この場合、液滴90dは、上下の鍔部12gをまたぐ一つながりとなり、断面の外形BfCの周囲長は約73mmと実施例の5倍以上になった。表面張力は液滴90dの周囲長に比例するので、フロート10と内壁面20i間に働く摩擦力が増大し、例えば、コイル部20の軸が45°に傾くような状態においては、フロート10が内壁面20i上に貼りついて動かなくなった。
そこで、鍔部12gの導電リング11の外径面11fからの突出量をパラメータとして、液滴90dが介在した時のフロート10の内壁面20i上での摺動性を評価した。その評価結果を表1に示す。
Figure 2017195291
表1に示すように、突出量Egを0.15mmに設定した時は、フロート10が内壁面20i上に貼りついて動かなくなることがあり(△)、0.1mmにしたときは、ほとんどの場合動かなくなった(×)。一方、突出量Egを0.2mm、0.3mm、0.5mm、0.6mm(実施例)、0.7mmというように、0.2mm以上にしたところ、コイル部20の軸が45°に傾くような状態においても、コイル部20の内壁面20i上でフロート10をスムーズに摺動させることができた。一方、電磁結合の安定性からは、鍔部12gの突出量Egをむやみに増大させることは好ましくなく、0.6mm以下が好適である。
なお、本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器1は、振動等の影響が大きな車両用の燃料タンク50に設置されるときに、最も効果を奏することができる。しかし、それに限ることなく、産業機器等に設けられるタンクやその他の液体貯留容器に適用してもよい。また、鍔部12gの突出量Egや内壁面20iとの材質の組合せは、燃料90としてガソリンを用いたときに最も効果を奏することができるが、それに限ることなく、軽油、オイル、灯油等の他の油性液体でもよい。あるいは水性の液体でもよい。
また、上記実施の形態では、軸が液面L90に垂直になるように設置した場合について記載したが、必ずしも垂直である必要はなく、液面L90に交差する、つまり液面L90に対して傾いていればよい。さらに、発泡体12の材料である樹脂として、NBRを適用した例を記載したが、これに限ることはなく、導電性でなければ、他の高分子材料または無機材料、あるいはそれらの複合材料でもよい。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる誘導型液面レベル検出器1によれば、軸方向が液面L90に交差するように液体(燃料90)を貯留する容器(燃料タンク50)に設置され、軸方向に沿って巻線密度が変化するコイル21と、内側に液体(燃料90)が出入自在な空間S20を有するコイル部20と、コイル部20の内側の空間S20内で軸方向に移動自在に配置され、コイル21と電磁結合可能な導電リング11を有するフロート10と、コイル21に電気接続されるとともに、コイル21のインダクタンスLsに基づき、液面L90のレベル(液面レベル)を演算する演算部30と、を備え、フロート10は、導電リング11の内側に樹脂の発泡体12を充填して形成したので、コイル部20の外径を特段に大きくすることなく、液面に応じて移動するフロート10の動作域をコイル部20内に収められるので、ポンプ等の機器の構造や配置に制約を加えることがない。また、フロート10の動作域が露出していないので外部から動きを邪魔されることがなく、発泡体12の浮力も傷等によって変化しないので、正確に液面L90のレベルを検出することができる。
とくに、フロート10には、導電リング11の(軸方向の)両端のそれぞれで、導電リング11の外径面11fから(径方向に)突出する鍔部12gが発泡体12により形成されているので、内壁面20iに傷がつくことはなく、使用を続けても機械的に粗面化されるようなことはない。その結果、内壁面20iとフロート10との摩擦係数の増大を抑制し、フロート10の滑らかな動きを保つことができる。
さらに、鍔部12gの導電リング11の外径面11fに対する突出量Egを0.2mm以上にすれば、内壁面20iとフロート10との間に介在する液滴90dが濡れる範囲を導電リング11の外径面11fまで拡大することがない。その結果、フロート10と内壁面20iとの間の摩擦力を低減してフロート10の摺動性を確保することができる。
その際、突出量Egを0.6mm以下にすれば、コイル21と導電リング11との電磁結合も安定し、フロート10の位置により、インダクタンスLsを確実に変化させることができる。
導電リング11の構成材としては、密度、電気伝導度といった材料の物性、および必要な肉厚を有する筒状体への加工の容易性から、アルミニウムあるいはアルミニウムを主成分とする合金が最適である。
そして、アルミニウムあるいはアルミニウムを主成分とする合金で構成した導電リング11の肉厚を0.3mm以上、0.7mm以下にすれば、容易に入手でき、電磁結合性能、浮力条件をともに満たすフロート10を形成することができる。
コイル(コイル部20)は、巻線密度が異なる単位コイルを軸方向に連ねたものであり、
導電リング11の軸方向長さが、単位コイルの軸方向の長さ以上であるので、巻線密度が5段階しか変化していなくとも、フロート10の位置変化に対してインダクタンスLsを無段階で変化させることができる。
1:誘導型液面レベル検出器、 10:フロート、 11:導電リング、 11f:外径面、 12:発泡体、 12g:鍔部、
20:コイル部、 20a:開口部、 21:コイル、 22:内管部、 23:外管部、 25:固定部、
30:演算部、
50:燃料タンク、 50a:開口部、 51:上板、
60:フランジ、 61:ステイ、 62:コネクタ、
90:燃料、 90d:液滴、
Bc:ブロック(単位コイル)、 Eg:突出量、 L90:液面、 L:(電磁結合がない場合の)コイルのインダクタンス、 Ls:(導電リングと電磁結合した)コイルのインダクタンス、 S20:空間。

Claims (7)

  1. 軸方向が液面に交差するように液体を貯留する容器に設置され、前記軸方向に沿って巻線密度が変化するコイルと、内側に前記液体が出入自在な空間を有するコイル部と、
    前記コイル部の内側の空間内で前記軸方向に移動自在に配置され、前記コイルと電磁結合可能な導電リングを有するフロートと、
    前記コイルに電気接続されるとともに、前記コイルのインダクタンスに基づき、前記液面のレベルを演算する演算部と、を備え、
    前記フロートは、前記導電リングの内側に樹脂の発泡体を充填して形成したことを特徴とする誘導型液面レベル検出器。
  2. 前記フロートには、前記導電リングの両端のそれぞれで、前記導電リングの外径面から突出する鍔部が前記発泡体により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導型液面レベル検出器。
  3. 前記鍔部の前記導電リングの外径面に対する突出量は、0.2mm以上であることを特徴とする請求項2に記載の誘導型液面レベル検出器。
  4. 前記突出量は、0.6mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の誘導型液面レベル検出器。
  5. 前記導電リングは、アルミニウムで形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の誘導型液面レベル検出器。
  6. 前記導電リングの肉厚は、0.3mm以上、0.7mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の誘導型液面レベル検出器。
  7. 前記コイルは、巻線密度が異なる単位コイルを前記軸方向に連ねたものであり、
    前記導電リングの軸方向長さが、前記単位コイルの軸方向の長さ以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の誘導型液面レベル検出器。
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