JPWO2017168823A1 - ユーザーインターフェースモジュール及びスマートデバイス - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、薄型でシームレスな表面を有し、指紋認証位置の発光表示、静電容量タッチでのオンオフ制御及び超音波方式による精度の高い指紋認証及び認証結果の表示を、全て一か所で実現することができるユーザーインターフェースモジュールと、スマートデバイスを提供することである。本発明のユーザーインターフェースモジュールは、有機ELモジュールと指紋認証モジュールを有し、有機ELモジュールは、有機ELパネルが電気接続部材1により接続され、指紋認証モジュールは、指紋認証デバイスが電気接続部材2により接続されている構成で、前記有機ELパネルは封止材料による固体封止構成を有し、指紋認証デバイスは超音波方式の指紋認証デバイスであり、有機ELパネルが形成する発光エリアと、指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアが重複していることを特徴とする。

Description

本発明は、発光機能、タッチ検出機能及び指紋認証機能を有するユーザーインターフェースモジュールと、それを具備したスマートデバイスに関する。
従来、平面状の光源体としては、導光板を用いた発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、LEDと略記する。)や、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、以下、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機EL素子、あるいはOLEDと略記する。)等が挙げられる。
その中でも、面発光の光源としての有機EL素子は、近年ではTVなどのアプリケーションに加え、照明用の面光源としても注目され、各所で開発が進められている。有機EL素子は、面発光体であり、これまでの光源とは異なり、薄型で、将来的には曲げたりすることができる(フレキシブル性ともいう)、という点が最も特徴のある強みである。
近年、有機EL素子は、フィルム基板を用いた薄型のフレキシブルOLEDの開発が主流となりつつあり、その薄さやフレキシブル性といった利点を活かして、スマートデバイス、特にスマートフォンやタブレットの光源、例えば、バックライト、機能性キー用ライト、装飾用ライト、カメラ補助光、などに適用できる可能性も見いだされてきた。
さらに、単に光るだけの一画素OLED光源(照明)については、別機能をパネル内に取り込んだ多機能の有機EL素子の開発が進められ、例えば、有機EL素子の特性を利用した温度検知、有機ELパネルの電極面を検知電極として使ったタッチ検知機能などの開発がなされている。また、有機ELパネルと多機能デバイスとの組み合わせ利用についても、広く検討が進められている。
その一つとして、スマートフォンやタブレット、PC等に、操作体(例えば、指やタッチペン等)による近接(以下、「ホバリング」ともいう)や接触(以下、「タッチ」ともいう)により、認証を行う認証デバイス機能を組み込むというトレンドが広がってきている。
一例である指による指紋認証方式としては、銀行のATM(Automated Teller Machine、現金自動支払機)、携帯電話機、PDA(Personal Data Assistant,携帯情報端末)、パーソナルコンピュータ等において、使用者を特定する方法として、使用者の指紋、静脈、声紋、虹彩等の生体パターンにより個人認証の必要性が増大している。その中でも、指紋は最も歴史が古く、実績のある生体認証方式である。古くから全反射プリズムを用いた指紋入力装置が実用化されているが、現状では小型化が難しいため、ノートパソコンやPDA、携帯電話機などの携帯端末には不向きとされていた。上記のような状況を踏まえ、薄型化、小型化の進んだ様々な指紋入力装置の開発がなされてきている。
例えば、特許3684233号公報には、配線基板上の固体撮像素子の横に照明用光源としてLEDを配置し、当該照明用のLEDから出た光が指内部に入り、散乱光が指紋を通過して固体撮像素子に入り、指紋パターンを認識する方法が開示されている。
また、特開2005−18595号公報には、固体撮像素子の横に照明用LEDが配置され、当該照明用LEDから出た光が保護部材を通過して指内部に入り、散乱光が指紋、保護部材を通過して固体撮像素子に入り、指紋パターンを認識する方法が開示されている。
また、特開2003−233805号公報や特開2005−38406号公報には、回路基板上にイメージセンサー(固体撮像素子)、保護部材を積層配置し、保護部材表面に指を密着させる方法で、回路基板上で光センサーの横に照明用LEDが配置され、その光を、ライトガイドを通して指に当てる方法が開示されている。
また、特許文献1には、照明用光源としてLEDを使用し、指と撮像素子の相対位置を移動させながら、指内部の散乱光により生じる指紋パターンを撮像素子で撮影する指紋入力装置が開示されている。
また、特許文献2には、LEDからの光を指に照射し、指からの光を撮像素子で受光する光学式指紋入力装置で、特定の構造を有する撮像チップを具備している構成が提案されている。
しかしながら、上記で提案されている各指紋認証装置においては、照明用の光源としては導光板を有するLEDを使用しているため、照明部としては、導光板等の組み入れにより、厚い構成となるため、装置の薄膜化という観点からは、大きな障害となっていた。
その一方で、指紋センサーの主流である静電容量式の指紋認証方法は、読み取り精度の不足、指の状態(指表面の濡れや乾燥)での読み取りエラー、デバイスと指紋面間の間隙としては0.1mm以内であることが必要となり、指紋認証装置のセット設置エリアへの穴あけが必須の要件となっており、加工工程の増加等が問題となっていた。
その現状を踏まえ、次世代型の高認証精度の指紋認証方式として超音波方式の開発が各所で開始され始めた。超音波方式を用いた指紋認証の場合、読み取り方法の工夫で指紋表面の凹凸に限らず、三次元的に内部構造も読み取ることが可能となるため、既存の静電容量式よりも指紋認証精度が高くなる(例えば、特許文献3及び特許文献4参照。)。
さらに、超音波方式では、ガラス、プラスチックなどの外装部材を通過させることが可能であり、デバイス設置エリアへの穴あけが不要となるため、高いデザイン性への設計要求に応えることができるなど、様々な特徴点がある。特に、スマートフォンやタブレットなどは、シームレスなデザインとして、機械的ボタンを廃止してボタンレスのフラットなユーザインターフェース(以下、「UI」と略記する。)を求める傾向にあり、各社が超音波式の指紋認証方式の導入に向けての検討が進められている。
しかしながら、モジュール表面において機械ボタンを廃止したシームレスデザインを採用した場合、ユーザーに指紋認証位置や操作するタイミングが分かりづらいというデメリットがあり、このようなデザイン性の高いシームレスなフラットUIを実現するためには、指紋認証部の位置(デバイス設置位置)の明示、認証タイミングのアラート、認証結果の即時反映、製品、システム、サービスを使用した、または使用を予期したことに起因する人の知覚(認知)や反応である「ユーザーエクスピアリエンス」(以下、「UX」と略記する。)の観点も踏まえた設計、使い勝手を検討する必要がある。
これに対し、例えば、表面への印刷や認証エリアのみ色を変えるなどの設計対応をとった場合、デザイン性が大きく損なわれてシームレスフラットUIにならないという問題があった。
上記、UXの観点と設計のアプローチとして、ライティングの利用が検討されている。未使用時はシームレス、かつ目に見えないデザインとし、必要となったタイミングで光を利用して認証の位置や結果をユーザーへ直感的に伝えるUIが可能となる。特に、スペース制約の多いスマートデバイスでは、認証場所=光る場所、が必須となってくる。従来の発光部材であるLEDチップを利用したソリューションでは、導光のための微細な樹脂ドットおよび光を効率的に取り出すためのエアギャップが必須となり、これらが指紋画像生成ノイズ増大および超音波透過率の著しい低下を招くなど、なかなか有効なアプローチ方法が見つけられずにいた。
特開2007−328511号公報 特開2005−118289号公報 米国特許第2010/0239133号明細書 米国特許第2015/0241393号明細書
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、薄型でかつシームレスな表面を有し、指紋認証位置の発光表示、静電容量タッチでのオンオフ制御及び超音波方式による精度の高い指紋認証及び認証結果の表示を、全て一か所で実現することができるユーザーインターフェースモジュールと、それを具備したスマートデバイスを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を進めた結果、有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、指紋認証モジュールとを有し、有機エレクトロルミネッセンスモジュールは、封止材料による固体封止構成を有するフィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルを有し、前記指紋認証デバイスは超音波方式の指紋認証デバイスであり、前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが形成する発光エリアと、前記指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることを特徴とするユーザーインターフェースモジュールにより、薄型でかつフラットな形状で、認証位置の発光表示、静電容量タッチ機能及び超音波方式による精度の高い指紋認証機能を備えたユーザーインターフェースモジュールを提供できることを見出した。
すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段により解決される。
1.有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、指紋認証モジュールとを有するユーザーインターフェースモジュールであって、
前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールは、フィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルに電気接続部材1が接続されている構成であり、
前記指紋認証モジュールは、指紋認証デバイスに電気接続部材2が接続されている構成であり、
前記フィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルは、封止材料による固体封止構成を有し、
前記指紋認証デバイスは、超音波方式の指紋認証デバイスであり、
前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが形成する発光エリアと、前記指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることを特徴とするユーザーインターフェースモジュール。
2.前記指紋認証モジュールが、前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面とは反対側の面側に電気的な接続なしに積層配置されていることを特徴とする第1項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
3.前記指紋認証モジュールが、前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面側の上部に電気的な接続なしに積層配置されていることを特徴とする第1項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
4.前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、内部の対向する位置に面状の一対の電極を有し、前記一対の電極が発光素子駆動回路ユニットに接続され、かつ前記一対の電極のいずれか一方がタッチ検出電極であり、当該タッチ検出電極が静電容量方式のタッチ検出回路ユニットに接続され、タッチ検出を行った後、指紋認証デバイスによる指紋認証を行うことを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
5.前記有機エレクトロルミネッセンスパネルに接続されている電気接続部材1と、前記指紋認証デバイスに接続されている電気接続部材2が、一体化した共通の電気接続部材により構成されていることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
6.前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、一対の電極間に発光色の異なる複数の発光ユニットを積層していることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
7.前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、前記発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルの発光期間と、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチタッチ検出期間とが分離されていることを特徴とする第4項から第6項のいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
8.前記発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルが連続的に発光し、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチ検出期間が周期的に出現する駆動方式であることを特徴とする第4項から第6項のいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
9.第1項から第8項までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュールを具備したことを特徴とするスマートデバイス。
本発明の上記手段により、薄型でかつフラットな形状で、認証位置の発光表示、静電容量タッチ機能及び超音波方式による精度の高い指紋認証機能を備えたユーザーインターフェースモジュールと、それを具備したスマートデバイスを提供することができる。
本発明で規定する構成からなるユーザーインターフェースモジュールの技術的特徴とその効果の発現機構は、以下のとおりである。
スマートフォン、タブレットやPCの普及に伴い、それらのモバイルに認証機能、特に、指紋認証機能を組み入れ、機器のロックの解除等を行う方法が検討されている。
指紋認証方式としては、現在、静電容量方式、電界方式、感熱方式、感圧方式、イメージセンサーや光電変換方式等が広く検討されている。
スマートフォン等に組み入れる場合には、位置を表示するため、表面カバーガラスの所定の位置を円形にくり貫き、そこにホームボタンを配置する方法が多く、シームレスでフラットなユーザーインターフェースモジュールを形成することができなかった。
また、上記方式では、光照射部より、指表面に光をあて、その反射光により指紋の認証を行う方法であるが、指紋認証デバイスの多くは、途中に光不透過性の部材が存在すると、指紋認証ができないため、必然的に上記光照射用部材(例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子等)は、指紋認証デバイスの測定を妨げないよう、その周辺部に配置されることになるため、モジュールの小型化に対しては障害となっていた。
上記課題に対し、近年、指紋認証方法として、光不透過性デバイスが測定経路に存在しても、影響を受けにくい方法として、超音波方式の指紋認証方法に着目した。
超音波方式は、音波を指先に向けて送信し、その反射音波を捕らえることを基本とし、皮膚、空気、指紋隆線の音響の抵抗に相違があることに基づいて認証する方法であり、反射音波は指紋の画像領域の把握と指紋の隆線構造の計算に使われる。この超音波方式では、薄い手袋を通しても指の皮膚の中の指紋模様を描くことができるため、汚れや油が手に付着していても、品質の良い画像を読取ることができるとされている。
上記超音波方式の指紋認証デバイスに対し、発光光源として、一般的に普及しているLEDを適用することが考えられるが、LEDでは光を取り出すためには、エアー層を設けることが必須の構成となるが、超音波の発信経路中に、エアー層が存在するとそこで超音波の強度が低下し、指紋認証画像形成時のノイズの増大等を引き起こし、精度の高い指紋認証を行うことができないという問題があった。
本発明者は、上記課題を踏まえ鋭意検討を進めた結果、指紋認証に関し、高精度の超音波方式の指紋認証モジュールを用いるとともに、認証位置を表示する等の発光デバイスとして、封止材料による固体封止構成を有し、構造中にエアー層の無く、好ましくはタッチ検出機能を備えた有機エレクトロルミネッセンスパネルを適用し、超音波方式の指紋認証モジュールと電気的な接続なしに積層している構成のユーザーインターフェースモジュールとすることにより、有機エレクトロルミネッセンスパネルの発光による位置の表示、タッチ検出操作による超音波方式による認証機能の作動開始、及び高い精度での指紋認証を一か所でまとめて行うことができ、かつスマートデバイスにおいては、ホームボタンの設置が不要となり、シームレスでフラットなユーザーインターフェースモジュールを実現することができた。
本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する有機エレクトロルミネセンスパネルの構成の一例を示す概略上面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する有機エレクトロルミネセンスパネルの構成の一例を示す概略断面図 本発明に適用可能な有機エレクトロルミネッセンスパネルの基本構成を示す概略断面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略上面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略断面図 図1A及び図1Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと、図2A及び図2Bに記載の指紋認証デバイスを電気的な接続なしに積層して形成したユーザーインターフェースモジュールの構成の一例を示す概略断面図(実施形態1) 図1A及び図1Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと、図2A及び図2Bに記載の指紋認証デバイスを電気的な接続なしに積層して形成したユーザーインターフェースモジュールの構成の一例を示す概略上面図(実施形態1) 本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する光透過型の指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略上面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを構成する光透過型の指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略断面図 図1A及び図1Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと、図4A及び図4Bに記載の光透過型の指紋認証デバイスを電気的な接続なしに積層して形成したユーザーインターフェースモジュールの構成の他の一例を示す概略断面図(実施形態2) 図1A及び図1Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと、図4A及び図4Bに記載の光透過型の指紋認証デバイスを電気的な接続なしに積層して形成したユーザーインターフェースモジュールの構成の他の一例を示す概略上面図(実施形態2) 図4A及び図4Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと指紋認証デバイスを、一体化した共通の電気接続部材で接合したユーザーインターフェースモジュールの構成の一例を示す概略断面図(実施形態3) 図4A及び図4Bに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルと指紋認証デバイスを、一体化した共通の電気接続部材で接合したユーザーインターフェースモジュールの構成の一例を示す概略上面図(実施形態3) 本発明に好適なタンデム構成の有機エレクトロルミネッセンスパネルの構成の一例を示す概略断面図(実施形態4) 有機エレクトロルミネッセンスパネルを駆動させる回路の一例を示す駆動回路図(実施形態5) 有機エレクトロルミネッセンスパネルを構成する発光素子駆動回路ユニットの構成の一例を示す概略回路図 図9に記載の駆動回路における発光期間とタッチ検出期間の一例を示すタイミングチャート 図9に記載の駆動回路における発光期間とタッチ検出期間の他の一例(逆印加電圧付与)を示すタイミングチャート 図9に記載の駆動回路の発光期間における回路作動の一例を示す回路作動図 図9に記載の駆動回路のタッチ検出期間における回路作動の一例を示す回路作動図 有機エレクトロルミネッセンスパネルの他の一例(常時発光)である実施形態6のタッチ検出期間における回路作動の一例を示す回路作動図(実施形態6) 実施形態6において連続して発光する発光期間と間欠タッチ検出期間により構成されるタイミングチャート 本発明のユーザーインターフェースモジュールを組み入れたスマートデバイスの構成の一例を示す正面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを組み入れたスマートデバイスの構成の一例を示す側面断面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールを組み入れたスマートデバイスの構成の一例を示す背面図 本発明のユーザーインターフェースモジュールによる指紋認証の一例を示す作業フロー図
本発明のユーザーインターフェースモジュールは、有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、指紋認証モジュールとを有し、有機エレクトロルミネッセンスモジュールは、封止材料による固体封止構成を有するフィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルを有し、前記指紋認証デバイスは超音波方式の指紋認証デバイスであり、前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが形成する発光エリアと、前記指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることを特徴とする。この特徴は、各請求項に係る発明に共通する、又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の目的とする効果をより発現できる観点から、指紋認証モジュールが、有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面とは反対側の面側に電気的な接続なしに積層配置されている構成であることが、有機エレクトロルミネッセンスデバイスによる効率的な発光と、高い精度でのタッチ検出を行うことができる点で好ましい。
また、指紋認証モジュールを有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面側の上部に電気的な接続なしに積層配置する構成とすることが、超音波方式の指紋認証デバイスと操作体である指とがより近接することにより、認証精度をより高めることができる。
また、有機エレクトロルミネッセンスパネルとして、内部の対向する位置に面状の一対の電極を有し、前記一対の電極が発光素子駆動回路ユニットに接続され、かつ一対の電極のいずれか一方がタッチ検出電極であり、タッチ検出電極が静電容量方式のタッチ検出回路ユニットに接続され、タッチ検出を行った後、指紋認証デバイスによる指紋認証を行う方法とすることが、より迅速に、かつ高度の操作体のタッチ操作の検出と、指紋認証を行うことができる点で好ましい。
また、前記有機エレクトロルミネッセンスパネルに接続されている電気接続部材1と、前記指紋認証デバイスに接続されている電気接続部材2を、一体化した共通の電気接続部材により構成することが、構成の簡素化をより達成することができる点で好ましい。
また、有機エレクトロルミネッセンスパネルが一対の電極間に発光色の異なる複数の発光ユニットを積層している構成であることが、調色機能を付与させることができ、発光色の違いにより、視覚的に各操作を表示、指示することができる点で好ましい。
また、有機エレクトロルミネッセンスパネルが、前記発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルの発光期間と、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチタッチ検出期間とが分離されていることが、指等の操作体のタッチを高い精度で検出することができる点で好ましい態様である。
また、発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルが連続的に発光し、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチ検出期間が周期的に出現する駆動方式であることが、有機エレクトロルミネッセンスパネルの回路を簡素化でき、効率的なセンシング機能を実現することができる観点から好ましい。
本発明でいう「ユーザーインターフェースモジュール」とは、機械、特に、デバイスとその利用者との間で情報のやり取りを行うためのインターフェースである。ユーザーインターフェースモジュールでは、入力はユーザーがシステムを操作する手段であり、例えば、モジュールを保持することによる発光、あるいは指にタッチ操作、指紋認証であり、出力は、ユーザーがタッチあるいは指紋認証した結果を表示する手段である。本発明においては、有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、指紋認証モジュールとを有する構成のデバイスをユーザーインターフェースモジュールと定義する。
本発明においては、ユーザーインターフェースモジュールは、以下、「UIモジュール」と略記する場合がある。
本発明でいう有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」ともいう。)とは、一対の対向電極及び有機機能層ユニットにより構成されている発光エリアを有する素子である。
本発明でいう「有機機能層ユニット」とは、後述の図1A及び図1Bで説明するが、一例としては、基材上に、第1のキャリア輸送機能層群1(例えば、正孔注入層、正孔輸送層等)と、リン光性化合物等を含有する発光層と、第2のキャリア輸送機能層群2(例えば、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層等)が積層配置されている構成をいう。
本発明でいう「発光エリア」とは、層厚方向で、陽極、有機機能層ユニット及び陰極の全てが存在している領域をいう。
本発明でいう有機エレクトロルミネッセンスパネル(以下、「有機ELパネル」ともいう。)とは、有機EL素子に対し、封止用接着剤及び封止部材により封止した構成をいう。
本発明でいう有機エレクトロルミネッセンスモジュール(以下、「有機ELモジュール」ともいう。)とは、有機ELパネルに、静電容量方式のタッチ検出回路ユニットと発光素子駆動回路ユニットとが接続され、発光機能とタッチ検出機能を併せ持つ構成を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスに、電気接続部材1、例えば、フレキシブルプリント回路(以下、「FPC」ともいう。)が接続されている構成をいう。
また、本発明でいう有機エレクトロルミネッセンスデバイス(以下、「有機ELデバイス」ともいう。)とは、静電容量方式のタッチ検出回路ユニットと発光素子駆動回路ユニットとが接続されている構成をいう。
本発明でいう指紋認証デバイスとは、基板、例えば、ポリフッ化ビニリデンやポリ乳酸により構成されている透明基板上に、超音波を送信する超音波送信部と、超音波の検出体である指からの超音波の反射を受信するための圧電レシーバー層から構成される指紋認証エリアが設けられ、それぞれ指紋認証用電極ターミナルが接続されている構成で、検出体の指紋形状を3次元的に検出、認証するデバイスである。
本発明でいう「指紋認証モジュール」とは、上記指紋認証デバイスに、電気接続部材2、例えば、フレキシブルプリント回路(以下、「FPC」ともいう。)が接続されている構成をいう。
本発明でいう「光透過性」とは、波長550nmにおける光透過率が60%以上であることをいい、好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。また、「非光透過性」とは、波長550nmにおける光透過率が40%以下であることをいい、好ましくは30%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。
以下、本発明の構成要素、及び本発明を実施するための形態について、図を交えて詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。なお、各図の説明において、構成要素の末尾の括弧内で記載した数字は、各図に記載されている構成要素の符号を表す。
《ユーザーインターフェースモジュール》
本発明のUIモジュールは、有機ELモジュールと、指紋認証モジュールとを有し、前記有機ELモジュールは、フィルム状の有機ELパネルが電気接続部材1により接続されている構成であり、前記指紋認証モジュールは、指紋認証デバイスが電気接続部材2により接続されている構成であり、前記フィルム状の有機ELパネルは、封止材料による固体封止構成を有し、前記指紋認証デバイスは、超音波方式の指紋認証デバイスであり、前記有機ELパネルが形成する発光エリアと、前記指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることを特徴とする。
〔実施形態1〕
実施形態1は、最表面側(指紋タッチ面側)に有機ELパネルを配置し、発光面とは反対の面側に指紋認証デバイスを配置した構成である。
実施形態のUIモジュールの全体構成を説明する前に、UIモジュールを構成する有機ELパネルと指紋認証デバイスの構成の詳細について、図を交えて説明する。
(有機ELパネルの構成)
図1Aは、有機ELモジュールを構成する有機ELパネルの構成の一例を示す概略上面図であり、図1Bはその概略断面図である。図2は、有機ELパネルのより具体的な構成の一例を示す概略断面図である。
図1Aは、有機ELパネル(100)を下面の封止部材(105)側から見た概略図である。有機ELパネル(100)は、透明基板(101)上に、有機EL素子により構成される発光エリア(103)と、その周辺部を封止用接着剤(104)及び封止部材(105)により構成されている封止構造部を有している。更に、有機EL素子の端部から陽極(102)からの引出電極1(102A)と、陰極(109)からの引出電極2(109A)が形成されており(詳細は、図2参照。)、後述する電気接接続部材等を介して発光素子駆動回路ユニットやタッチ検出回路ユニットに接続されている。
図1Bは、上記図1Aで説明した有機ELパネル(100)のA−A切断面における概略断面図であり、透明基板(101)側が発光面となるように表示している。図1Bにおいて、透明基板(101)上に有機EL素子の陽極及びその引出電極1(102A)が形成され、その上部に発光エリア(103)が構成され、その周辺部を封止用接着剤(104)で封止し、その周辺部に封止部材(105)で封止された固体封止構造を形成している。本発明に係る有機ELパネル(100)においては、その構造内に、空気等の気体層を有していないことが特徴である。
透明基板(101)の端部には、有機EL素子の陰極又は陽極からのそれぞれの引出電極(102A及び109A)が形成されている。
図2は、上記説明した有機ELパネルのより具体的な構成の一例を示す概略断面図である。
図2の有機ELパネル(100)の構成の一例を示す概略断面図においては、上面部から、透明基板(101)上に、陽極(102)及び引出電極1(102A)と、例えば、正孔注入層、正孔輸送層等から構成される有機機能層群1(106)と、発光層(107)と、例えば、電子輸送層、電子注入層等から構成される有機機能層群2(108)が、順次積層されて、発光エリア(103)を構成している。また、陽極(102)の引出電極1(102A)が、透明基板(101)の端部まで形成されている。一方、陰極(109)の引出電極2(109A)が同じく、透明基板(101)の端部に形成されている。
発光エリア(103)の外周部は封止用接着剤(104)で封止され、その表面に、封止部材(105)が配置され、外部環境からの有害ガス(酸素、水分等)の発光エリアへの浸透を防止している。図2の構成においては、発光面は、紙面の上部側であり、発光層(107)から表面側に位置する透明基板(101)、陽極(102)、有機機能層群1(106)は光透過性の高い材料により構成されていることが好ましい態様である。
本発明に係る有機ELパネルにおいては、発光エリア(103)が1画素から構成され、発光エリア内に、超音波方式による指紋の認証の妨げとなる配線等が存在していないため、高い精度で指紋認証を行うことができる。
なお、有機エレクトロルミネッセンスパネルの具体的な構成要素及び製造方法の詳細については、後述する。
(指紋認証デバイス)
図3Aは、実施形態1のUIモジュールを構成する指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略上面図であり、図3Bは、その概略断面図である。
図3Aは、指紋認証デバイス(200)の構成の一例を示す概略上面図である。図3Aにおいて、指紋認証デバイス基板(201)上に、微細な画素に分割され、超音波を送信する超音波送信部と、超音波の検出体である指からの超音波の反射を受信するための圧電レシーバー層から構成される超音波センサーアレイである指紋認証エリア(202)が形成され、指紋認証エリア(202)により、反射波を用いて指の指紋構造を検出用に構成されている。指紋認証エリア(202)には、それぞれ指紋認証用電極ターミナル1(203A)及び指紋認証用電極ターミナル2(203B)が配置され、それぞれ指紋画像認証部(不図示)に接続されている。
図3Bは、図3Aで説明した指紋認証デバイス(200)のA−A切断面における概略断面図であり、紙面の上面側が指紋検知面となるように表示している。
指紋認証デバイス(200)は、基本的には、超音波を発信する超音波送信部と、指に当たり反射してくる反射波を受信する圧電材料により構成されている圧電レシーバー部から構成されている。
圧電レシーバー部を構成する圧電材料としては、圧力を印加することにより、加えられた圧力に比例した分極(表面電荷)が発現する現象、あるいは、電界を印加することにより、物質が変形する現象である圧電効果を発現する材料を用いる。
圧電材料として適用可能な材料としては、
1)天然結晶としては、ベルリナイト(リン酸アルミニウム)、蔗糖、石英(水晶)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)、トパーズ(AlSiO(F,OH))、トルマリン等、
2)人工結晶としては、オルトリン酸ガリウム(GaPO)、ランガサイト(LaGaSiO14)等、
3)人工セラミックとしては、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸亜鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb[ZrTi1−x]O、略称:PZT)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、タングステン酸ナトリウム(NaWO)、酸化亜鉛(ZnO)、BaNaNb等、
4)鉛フリーセラミックとしては、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO)、ビスマスフェライト(BiFeO)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO)、チタン酸ビスマス(BiTi12)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO)等、
5)ポリマー材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(PVDF−TrFE)共重合体などの強誘電性ポリマーが挙げられます。PVDF共重合体の例は、モル比が60:40のPVDF:TrFE、モル比が70:30のPVDF−TrFE、モル比が80:20のPVDF−TrFE、及びモル比が90:10のPVDR−TrFEを挙げることができる。使用することができる圧電材料の他の例としては、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)ホモポリマーおよびコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホモポリマーおよびコポリマー、ジイソプロピルブロマイド(DIPAB)、PLLA(ポリ乳酸)等が挙げられる。
本発明においては、PZT、チタン酸バリウム、PVDF、PLLAが好ましく、また後述する実施形態2で適用する圧電フィルム基材には、PVDF、PLLA等のポリマー材料を適用することが好ましい。
なお、超音波方式の指紋認証デバイスの詳細については、例えば、米国特許公開第2010/0239133号明細書、又は米国特許公開第2015/0241393号明細書に記載されている内容を参照、選択して、適宜適用することができ、ここではその詳細な説明については省略する。
(UIモジュールの構成:実施形態1)
本発明のUIモジュールは、図1A及び図1Bで説明した有機ELパネルが電気接続部材1により接続されている有機ELモジュールと、図2A及び図2Bで説明した指紋認証デバイスが電気接続部材2により接続されている構成である指紋認証モジュールが、電気的な接続なしに積層配置されている構成である。
図4Aは、図1A及び図1Bに記載の有機ELパネルと、図2A及び図2Bに記載の指紋認証デバイスを電気的な接続なしに積層して形成したUIモジュールの構成の一例を示す概略断面図であり、図4Bは、同じくその概略上面図(実施形態1)である。
図4Aは、実施形態1のUIモジュールの概略断面図である。
図4Aにおいては、紙面の上側が発光面、詳しくはスマートデバイスにおける発光面側である。表面側には、スマートデバイスを構成する透明の表面カバーガラス(301)であり、UIモジュール(300)の配置位置には、ホームボタン等の設置が不要であり、穴加工等を施す必要が無い均一でフラットな構成とすることができる。
表面カバーガラス(301)の下部には、図1Bで説明した有機ELパネル(100)と、その引出電極(102A)に電気的接続材料を介して電気接続部材1であるFPC1(フレキシブルプリント回路1、302)が接続されている構成の有機ELモジュール(100M)が配置されている。
次いで、有機ELモジュール(100M)の下部に、接着層(304)を介して、指紋認証モジュール(200M)が電気的な接続なしに配置されている。
指紋認証モジュール(200M)は、図3Bで示した指紋認証デバイス(200)の指紋認証用電極ターミナル1及び指紋認証用電極ターミナル2を、電気的接続材料を介して、電気接続部材2であるFPC2(フレキシブルプリント回路2、303)が接続されている構成である。
図4Bは、上記図4Aで説明したUIモジュール(300)の概略上面図である。構成は、図4Aの説明と同様であり、その詳細な説明は省略する。
本発明のUIモジュールにおいては、有機ELモジュール(100M)の発光エリア(103)と、指紋認証モジュール(200M)の指紋認証エリア(202)の少なくとも一部が重複していることを特徴とする。図4A及び図4Bでは、有機ELモジュール(100M)の発光エリア(103)が、指紋認証モジュール(200M)の指紋認証エリア(202)の全面に配置されている最も好ましい例を示してある。
図4A及び図4Bに示す構成において、接着層(304)は、有機ELモジュール(100M)と、指紋認証モジュール(200M)を、電気的な接続なしに接着することができる機能を有していれば、特に制限はなく、例えば、公知の接着材料を用いて形成することが好ましく、その場合は合成樹脂系接着剤であることが好ましい。
合成樹脂系接着剤としては、例えば、感圧接着剤、熱硬化型接着剤、光硬化型接着剤を用いることができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー樹脂、ウレタン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂などを含有する接着剤が挙げられる。
また、各モジュールに電気接続部材であるFPC(フレキシブルプリント回路)は、フレキシブル基板上の一方の面側に静電容量型の検出回路部と、裏面側に配線部を有している。
本発明に適用可能な電気接続部材(FPC)は、フレキシブル基板の表面側に、回路部を有し、フレキシブル基板の裏面側には、駆動ICと接続するための裏面側配線を有している構成である。
電気接続部材(FPC)を構成するフレキシブル基板としては、透明でフレキシブル性を有し、かつ十分な機械的強度を備えたプラスチック材料より形成された基板であれば特に制限はなく、例えば、ポリイミド樹脂(PI)、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、シクロオレフィン樹脂(COP)等により形成された基板が挙げられるが、好ましくは、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)により形成された基板である。
電気接続部材(FPC)を構成する表面側の回路部と裏面側配線は、導電性を有する金属材料で構成されていることが好ましく、例えば、金、銀、銅、ITO等を挙げることができるが、本発明では、銅により形成することが好ましい。
また、各デバイスとFPCを電気的に接続する導電性接着剤としては、導電性を備えた部材であれば特に制限はないが、異方性導電膜(ACF)、導電性ペースト、又は金属ペーストであることが好ましい態様である。
異方性導電膜(ACF)とは、例えば、熱硬化性樹脂に混ぜ合わせた導電性を持つ微細な導電性粒子を有する層を挙げることができる。本発明に用いることができる導電性粒子含有層としては、異方性導電部材としての導電性粒子を含有する層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本発明に係る異方性導電部材として用いることができる導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。市販されているACFとしては、例えば、MF−331(日立化成製)などの、樹脂フィルムにも適用可能な低温硬化型のACFを挙げることができる。
金属粒子としては、例えば、ニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、ニッケル、銀、銅が好ましい。これらの表面酸化を防ぐ目的で、表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁被膜を施したものを用いてもよい。
金属被覆樹脂粒子としては、例えば、樹脂コアの表面をニッケル、銅、金、及びパラジウムのいずれかの金属を被覆した粒子が挙げられる。同様に、樹脂コアの最外表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、樹脂コアの表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
また、金属ペーストとしては、市販されている金属ナノ粒子ペースト、例えば、銀粒子ペースト、銀−パラジウム粒子ペースト、金粒子ペースト、銅粒子ペースト等を適宜選択して用いることができる。金属ペーストとしては、例えば、大研化学社から販売されている有機EL素子基板用銀ペースト(CA−6178、CA−6178B、CA−2500E、CA−2503−4、CA−2503N、CA−271等、比抵抗値:15〜30mΩ・cm、スクリーン印刷法で形成、硬化温度:120〜200℃)、LTCC用ペースト(PA−88(Ag)、TCR−880(Ag)、PA−Pt(Ag・Pt))、ガラス基板用銀ペースト(US−201、UA−302、焼成温度:430〜480℃)等を挙げることができる。
〔実施形態2〕
本発明のUIモジュールにおいては、指紋認証モジュールが、有機ELモジュールの発光面側の上部に、電気的な接続なしに配置されている構成であることが好ましい形態の一つである(実施形態2)。
実施形態2におけるUIモジュールでは、適用する有機ELモジュールの構成としては、基本的には、実施形態1で説明した有機ELモジュール(100M)と同様のものを適用することができる。
一方、実施形態2においては、指紋認証モジュールとしては、光透過型指紋認証モジュールを適用することを特徴とする。
(光透過型指紋認証モジュール)
図5Aは、本発明のUIモジュールに適用が可能な光透過型指紋認証デバイスの構成の一例を示す概略上面図であり、図5Bはその概略断面図である。
図5A及び図5Bに記載の光透過型指紋認証デバイス(204)においては、光透過性を有する圧電フィルム基板(207)の上面の表面カバーガラス側(指紋タッチ面側、あるいは発光面側)には、特定の間隔で、ストライプ状の複数の上面側透明電極(205)が配置され、それぞれは、指紋認証用電極ターミナル1(203A)に接続されている。
一方、圧電フィルム基板(207)の背面側には、同じくストライプ状の複数の下面側透明電極(206)が、前記上面側透明電極(205)とクロス(交差)するように配置され、指紋認証用電極ターミナル2(203B)に接続されている。
光透過型指紋認証デバイス(204)を構成する光透過性を有する圧電フィルム基板(207)としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(PVDF−TrFE)共重合体などの強誘電性ポリマーが挙げられます。PVDF共重合体の例は、モル比が60:40のPVDF:TrFE、モル比が70:30のPVDF−TrFE、モル比が80:20のPVDF−TrFE、及びモル比が90:10のPVDR−TrFEを挙げることができる。使用することができる圧電材料の他の例としては、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)ホモポリマーおよびコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホモポリマーおよびコポリマー、ジイソプロピルブロマイド(DIPAB)、PLLA(ポリ乳酸)等が挙げられる。
また、上面側透明電極(205)あるいは下面側透明電極(206)を形成する透明導電性材料としては、Ag、Au等の金属又は金属を主成分とする合金、CuI、あるいは金属酸化物、導電性ポリマー等を挙げることができる。
金属酸化物としては、透明性及び導電性に優れる材料であれば、特に限定されない。金属酸化物層に使用できる金属酸化物としては、例えば、ITO(スズドープ酸化インジウム)、IZO(酸化インジウム・酸化亜鉛)、IGO(ガリウムドープ酸化インジウム)、IWZO(酸化インジウム・酸化スズ)、ZnO(酸化亜鉛)、GZO(Gaドープ酸化亜鉛)、IGZO(インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物)等が挙げられる。
また、本発明に適用可能な導電性ポリマー又はオリゴマーは、π共役系導電性ポリマーとポリアニオンとを含む導電性ポリマーであることが、製膜時のシート抵抗が低いことから好ましい。このような導電性ポリマーは、後述するπ共役系導電性ポリマーを形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述のポリアニオンの存在下で、化学酸化重合することによって容易に製造できる。
上記のような導電性ポリマーは市販もされており、本発明においては市販材料も好ましく用いることができる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT−PSS)が、Heraeus社からCleviosシリーズとして、Aldrich社からPEDOT/PSSの483095又は560596として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学工業社からORMECONシリーズとして市販されている。
本発明に係る光透過型指紋認証デバイス(204)においては、図5A及び図5Bで説明したように、それぞれの透明電極(205及び206)は、圧電フィルム基板(207)の上面側及び下面側に、それぞれX方向、Y方向に交差する配置で形成される。
指紋認証においては、それぞれにより形成される各画素をスキャンする形で電圧を、各指紋認証用電極ターミナル(203A及び203B)を経由して各透明電極に印加して、画素ごとに指面に向けて超音波を放射し、表面カバーガラス上の指紋の表面凹凸構造に応じて変化する反射波の強度を各画素が受け、圧電効果により発生する電圧を読み取り、画素エリアごとの凹凸画像を形成することにより、指紋認証を行う。
なお、超音波方式の指紋認証デバイスの詳細については、例えば、米国特許公開第2010/0239133号明細書、又は米国特許公開第2015/0241393号明細書に記載されている内容を参照、選択して、適宜適用することができる。
(実施形態2のUIモジュール)
図6Aは、光透過型指紋認証モジュールを適用した本発明のUIモジュール(実施形態2)の構成の一例を示す概略断面図であり、図6Bはその概略正面図であり、表面カバーガラス側(指紋タッチ面側)に光透過型指紋認証モジュールを配置し、その下部側に有機ELモジュールを配置した構成である。このような構成とすることにより、操作体である指と指紋認証デバイスとの距離がより近接し、超音波の強度ロスが少なく、高い精度で指紋認証を行うことができる。
図6Aは、実施形態2のUIモジュール(300T)の概略断面図である。
図6Aにおいては、紙面の上側が発光面、詳しくはスマートデバイスにおける表面側である。表面側には、スマートデバイスを構成する透明の表面カバーガラス(301)であり、UIモジュール(300T)を配位するエリアには、ホームボタン等の設置が不要であり、穴加工等を施す必要がなく、均一でフラットな構成とすることができる。
表面カバーガラス(301)の下部には、図5A及び図5Bで説明した光透過型指紋認証デバイス(204)と、各指紋認証用電極ターミナル(203A及び203B)に電気的接続材料を介して電気接続部材2であるFPC2(303)が接続されている構成の光透過型指紋認証モジュール(204M)が配置されている。
次いで、光透過型指紋認証モジュール(204M)の下部に、接着層(304)を介して、前記図4A及び図4Bで説明したのと同様の有機ELモジュール(100M)が配置されている。
図6Bは、上記図6Aで説明したUIモジュール(300T)の概略上面図である。構成は、図6Aの説明と同様であり、その詳細な説明は省略する。
図6A及び図6Bに記載の実施形態2のUIモジュール(300T)においても、有機ELモジュール(100M)の発光エリア(103)と、光透過型指紋認証モジュール(204M)の指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることが好ましく。図6A及び図6Bでは、有機ELモジュール(100M)の発光エリア(103)が、光透過型指紋認証モジュール(204M)の指紋認証エリアの全面に配置されている最も好ましい例を示してある。
図6A及び図6Bに示す構成において、接着層(304)、FPC1(302)、FPC2(303)等、前記実施形態1で説明したのと同様のものを適用することができる。
(実施形態3のUIモジュール)
本発明のUIモジュールにおいては、前記有機ELパネルに接続されている電気接続部材1と、前記指紋認証デバイスに接続されている電気接続部材2を、一体化した共通の電気接続部材により構成することが、好ましい形態の一つである(実施形態3)。
図7Aは、前記図4A及び図4Bに記載の有機ELパネルと指紋認証デバイスを、共通の電気接続部材で接合したUIモジュールの構成の一例を示す概略断面図であり、図7Bはその概略上面図である。
実施形態3においては、図4に記載の実施形態1の構成に対し、電気接続部材1であるFPC1(302)と、電気接続部材2であるFPC2(303)とを共通化した一体型電気接続部材であるFPC3(305)を導入して構成としていることが特徴である。
《有機ELパネルの詳細な構成》
次いで、本発明のUIモジュールに適用する有機ELパネルを構成する有機EL素子の具体的な構成について説明する。
〔有機EL素子の構成1〕
有機ELパネル(100)を構成する有機EL素子は、例えば、前記図2で例示したように、上面部から、透明基板(101)上に、陽極(102)及び引出電極1(102A)と、例えば、正孔注入層、正孔輸送層等から構成される有機機能層群1(106)と、発光層(107)と、例えば、電子輸送層、電子注入層等から構成される有機機能層群2(108)が、順次積層されて、発光エリア(103)を構成している。また、陽極(102)の引出電極1(102A)が、透明基板(101)の端部まで形成されている。一方、陰極(109)の引出電極2(109A)が同じく、透明基板(101)の端部に形成されている。それぞれの引出電極1(102A)及び引出電極2(109A)は、前記図4及び図6で記載したように、各電気接続ユニットであるFPC1(302)に接続されている。
発光エリア(103)の外周部は封止用接着剤(104)で封止され、その表面に、封止部材(105)が配置され、外部環境からの有害ガス(酸素、水分等)の発光エリアへの浸透を防止している。図2の構成においては、発光面は、紙面の上部側であり、発光層(107)から表面側に位置する透明基板(101)、陽極(102)、有機機能層群1(106)は光透過性の高い材料により構成されていることが好ましい態様である。
本発明に係る有機ELパネル(100)では、上記で説明したような気体層を有していない固体封止構造であることを特徴とするものである。
以下に、有機EL素子の構成の代表例を示す。
(i)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔注入輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔注入輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(v)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(vi)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
本発明に適用可能な有機EL素子の概要については、例えば、特開2013−157634号公報、特開2013−168552号公報、特開2013−177361号公報、特開2013−187211号公報、特開2013−191644号公報、特開2013−191804号公報、特開2013−225678号公報、特開2013−235994号公報、特開2013−243234号公報、特開2013−243236号公報、特開2013−242366号公報、特開2013−243371号公報、特開2013−245179号公報、特開2014−003249号公報、特開2014−003299号公報、特開2014−013910号公報、特開2014−017493号公報、特開2014−017494号公報等に記載されている構成を挙げることができる。
〔有機EL素子の構成2:タンデム型有機EL素子(実施形態4)〕
本発明のUIモジュールにおいては、適用する有機ELパネルが、発光色の異なる複数の発光ユニットを積層している、いわゆるタンデム型の有機EL素子であることが好ましい形態(実施形態4)である。タンデム型の有機EL素子を適用することにより、後述の図18で示すようなUIモジュールの操作ステップにおいて、それぞれのステップに対応して、異なる発光色で発光をさせることができ、視覚面で操作精度を高める、あるいは各ステップのメッセージを発光色で表示することができる点で好ましい。
図8は、本発明に好適な三つの発光ユニット(U)を有するタンデム構成の有機ELパネルの構成の一例を示す概略断面図である。
図8において、有機ELパネル(100)は、透明基板(101)上の対向する位置で陽極(102)と陰極(109)が配置されている。
透明電極である陽極(102)と、陰極(109)との間には、発光層を含む有機機能層群から構成される第1の発光ユニット(U1)、第2の発光ユニット(U2)及び第3の発光ユニット(U3)が積層形成され、各発光ユニット間には、独立した接続端子(不図示)を有している中間電極層(111A及び111B)と、中間層(110A及び110B)が配置されている。
それぞれ、陽極(102)と第1の中間電極層(111A)間は、リード線(112)で配線され、それぞれの接続端子に駆動電圧V1として2〜40V程度を印加することにより、第1の発光ユニット(U1)が発光する。同様に、第1の中間電極層(111A)と第2の中間電極層(111B)間もリード線で配線され、それぞれの接続端子に駆動電圧V2として2〜40V程度を印加することにより、第2の発光ユニット(U2)が発光する。同様に、第2の中間電極層(111B)と陰極(109)間も、リード線で配線され、それぞれの接続端子に駆動電圧V3として2〜40V程度を印加することにより、第3の発光ユニット(U3)が発光する。
有機EL素子デバイスの駆動に際し、駆動電圧V1、駆動電圧V2、駆動電圧V3としては、直流電圧を印加する場合には、陽極(102)を+の極性とし、陰極(109)を−の極性として、電圧2〜40Vの範囲内で印加し、さらに各中間電極層に対しては陽極と陰極との中間電圧で印加する。
図8に示すような三つの発光ユニットから構成されるタンデム構造の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、例えば、第1の発光ユニット(U1)を構成する発光層には青色発光性化合物を含有してB発光ユニットとし、第2の発光ユニット(U2)を構成する発光層には緑色発光性化合物を含有してG発光ユニットとし、第3の発光ユニット(U3)を構成する発光層には赤色発光性化合物を含有してR発光ユニットとし、各駆動電圧V1〜V3を適宜調整することにより、白色発光、あるいは所望の色調の発光を実現することができる。
なお、図8に示す有機ELパネルにおいては、封止構造及び引出電極等の記載は省略してある。
更に、有機ELパネルを構成する有機EL素子の詳細について説明する。
〔透明基板〕
本発明に係る有機EL素子に適用可能な透明基板(101)としては、例えば、ガラス、プラスチック等の透明材料を挙げることができる。好ましく用いられる透明な透明基板(101)としては、ガラス、石英、樹脂フィルムを挙げることができる。
ガラス材料としては、例えば、シリカガラス、ソーダ石灰シリカガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。これらのガラス材料の表面には、隣接する層との密着性、耐久性、平滑性の観点から、必要に応じて、研磨等の物理的処理、無機物又は有機物からなる被膜や、これらの被膜を組み合わせたハイブリッド被膜を形成することができる。
樹脂フィルムの構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類及びそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル及びポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)及びアペル(商品名三井化学社製)等のシクロオレフィン系樹脂等を挙げることができる。
有機EL素子においては、上記説明した透明基板(101)上に、必要に応じて、ガスバリアー層を設ける構成であってもよい。
ガスバリアー層を形成する材料としては、水分や酸素など、有機EL素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などの無機物を用いることができる。更に、ガスバリアー層の脆弱性を改良するため、これら無機層と有機材料からなる有機層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
(陽極)
有機EL素子を構成する陽極としては、Ag、Au等の金属又は金属を主成分とする合金、CuI、あるいはインジウム−スズの複合酸化物(ITO)、SnO及びZnO等の金属酸化物を挙げることができるが、金属又は金属を主成分とする合金であることが好ましく、更に好ましくは、銀又は銀を主成分とする合金である。
透明陽極を、銀を主成分として構成する場合、銀の純度としては、99%以上であることが好ましい。また、銀の安定性を確保するためにパラジウム(Pd)、銅(Cu)及び金(Au)等が添加されていてもよい。
透明陽極は銀を主成分として構成されている層であるが、具体的には、銀単独で形成しても、あるいは銀(Ag)を含有する合金から構成されていてもよい。そのような合金としては、例えば、銀・マグネシウム(Ag・Mg)、銀・銅(Ag・Cu)、銀・パラジウム(Ag・Pd)、銀・パラジウム・銅(Ag・Pd・Cu)、銀・インジウム(Ag・In)などが挙げられる。
上記陽極を構成する各構成材料の中でも、本発明に係る有機EL素子を構成する陽極としては、銀を主成分として構成し、厚さが2〜20nmの範囲内にある透明陽極であることが好ましいが、更に好ましくは厚さが4〜12nmの範囲内である。厚さが20nm以下であれば、透明陽極の吸収成分及び反射成分が低く抑えられ、高い光透過率が維持されるため好ましい。
本発明でいう銀を主成分として構成されている層とは、透明陽極中の銀の含有量が60質量%以上であることをいい、好ましくは銀の含有量が80質量%以上であり、より好ましくは銀の含有量が90質量%以上であり、特に好ましくは銀の含有量が98質量%以上である。また、本発明に係る光透過性を有する透明陽極でいう「透明」とは、波長550nmでの光透過率が60%以上であることをいう。
透明陽極においては、銀を主成分として構成されている層が、必要に応じて複数の層に分けて積層された構成であっても良い。
また、本発明においては、陽極が、銀を主成分として構成する透明陽極である場合には、形成する透明陽極の銀膜における銀原子の均一性を高める観点から、その下部に、下地層を設けることが好ましい。下地層としては、特に制限はないが、銀原子と相互作用を生じる窒素原子又は硫黄原子を有する有機化合物を含有する層であることが好ましく、当該下地層上に、透明陽極を形成する方法が好ましい態様である。
〔中間電極〕
本発明に係る有機EL素子においては、陽極と陰極との間に、有機機能層群と発光層から構成される有機機能層ユニットを二つ以上積層した構造を有し、二つ以上の有機機能層ユニット間を、電気的接続を得るための独立した接続端子を有する中間電極層ユニットで分離した構造をとることができる。
〔発光層〕
有機EL素子を構成する発光層は、発光材料としてリン光発光化合物が含有されている構成が好ましい。
この発光層は、電極又は電子輸送層から注入された電子と、正孔輸送層から注入された正孔とが再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接する層との界面であってもよい。
このような発光層としては、含まれる発光材料が発光要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。この場合、各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
発光層の厚さの総和は、1〜100nmの範囲内にあることが好ましく、より低い駆動電圧を得ることができることから1〜30nmの範囲内がさらに好ましい。なお、発光層の厚さの総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む厚さである。
以上のような発光層は、後述する発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法(ラングミュア・ブロジェット、Langmuir Blodgett法)及びインクジェット法等の公知の方法により形成することができる。
また、発光層は、複数の発光材料を混合してもよく、リン光発光材料と蛍光発光材料(蛍光ドーパント、蛍光性化合物ともいう)とを同一発光層中に混合して用いてもよい。発光層の構成としては、ホスト化合物(発光ホスト等ともいう)及び発光材料(発光ドーパント化合物ともいう。)を含有し、発光材料により発光させることが好ましい。
〈ホスト化合物〉
発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)におけるリン光発光のリン光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。さらにリン光量子収率が0.01未満であることが好ましい。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、あるいは、複数種のホスト化合物を用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機電界発光素子を高効率化することができる。また、後述する発光材料を複数種用いることで、異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
発光層に用いられるホスト化合物としては、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもよい。
本発明に適用可能なホスト化合物としては、例えば、特開2001−257076号公報、同2001−357977号公報、同2002−8860号公報、同2002−43056号公報、同2002−105445号公報、同2002−352957号公報、同2002−231453号公報、同2002−234888号公報、同2002−260861号公報、同2002−305083号公報、米国特許公開第2005/0112407号明細書、米国特許公開第2009/0030202号明細書、国際公開第2001/039234号、国際公開第2008/056746号、国際公開第2005/089025号、国際公開第2007/063754号、国際公開第2005/030900号、国際公開第2009/086028号、国際公開第2012/023947号、特開2007−254297号公報、欧州特許第2034538号明細書等に記載されている化合物を挙げることができる。
〈発光材料〉
本発明で用いることのできる発光材料としては、リン光発光性化合物(リン光性化合物、リン光発光材料又はリン光発光ドーパントともいう。)及び蛍光発光性化合物(蛍光性化合物又は蛍光発光材料ともいう。)が挙げられる。
〈リン光発光性化合物〉
リン光発光性化合物とは、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいリン光量子収率は0.1以上である。
上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は、種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明においてリン光発光性化合物を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて、上記リン光量子収率として0.01以上が達成されればよい。
リン光発光性化合物は、一般的な有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、白金化合物(白金錯体系化合物)又は希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明においては、少なくとも一つの発光層が、二種以上のリン光発光性化合物が含有されていてもよく、発光層におけるリン光発光性化合物の濃度比が発光層の厚さ方向で変化している態様であってもよい。
本発明に使用できる公知のリン光発光性化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物等が挙げられる。
Nature 395,151(1998)、Appl.Phys.Lett.78,1622(2001)、Adv.Mater.19,739(2007)、Chem.Mater.17,3532(2005)、Adv.Mater.17,1059(2005)、国際公開第2009/100991号、国際公開第2008/101842号、国際公開第2003/040257号、米国特許公開第2006/835469号明細書、米国特許公開第2006/0202194号明細書、米国特許公開第2007/0087321号明細書、米国特許公開第2005/0244673号明細書等に記載の化合物を挙げることができる。
また、Inorg.Chem.40,1704(2001)、Chem.Mater.16,2480(2004)、Adv.Mater.16,2003(2004)、Angew.Chem.lnt.Ed.2006,45,7800、Appl.Phys.Lett.86,153505(2005)、Chem.Lett.34,592(2005)、Chem.Commun.2906(2005)、Inorg.Chem.42, 1248 (2003)、国際公開第2009/050290号、国際公開第2009/000673号、米国特許第7332232号明細書、米国特許公開第2009/0039776号、米国特許第6687266号明細書、米国特許公開第2006/0008670号明細書、米国特許公開第2008/0015355号明細書、米国特許第7396598号明細書、米国特許公開第2003/0138657号明細書、米国特許第7090928号明細書等に記載の化合物を挙げることができる。
また、Angew.Chem.lnt.Ed.47,1(2008)、Chem.Mater.18,5119(2006)、Inorg.Chem.46,4308(2007)、Organometallics 23,3745(2004)、Appl.Phys.Lett.74,1361(1999)、国際公開第2006/056418号、国際公開第2005/123873号、国際公開第2005/123873号、国際公開第2006/082742号、米国特許公開第2005/0260441号明細書、米国特許第7534505号明細書、米国特許公開第2007/0190359号明細書、米国特許第7338722号明細書、米国特許第7279704号明細書、米国特許公開第2006/103874号明細書等に記載の化合物も挙げることができる。
さらには、国際公開第2005/076380号、国際公開第2008/140115号、国際公開第2011/134013号、国際公開第2010/086089号、国際公開第2012/020327号、国際公開第2011/051404号、国際公開第2011/073149号、特開2009−114086号公報、特開2003−81988号公報、特開2002−363552号公報等に記載の化合物も挙げることができる。
本発明においては、好ましいリン光発光性化合物としてはIrを中心金属に有する有機金属錯体が挙げられる。さらに好ましくは、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも1つの配位様式を含む錯体が好ましい。
上記説明したリン光発光性化合物(リン光発光性金属錯体ともいう)は、例えば、Organic Letter誌、vol3、No.16、2579〜2581頁(2001)、Inorganic Chemistry,第30巻、第8号、1685〜1687頁(1991年)、J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第41巻、第12号、3055〜3066頁(2002年)、New Journal of Chemistry.,第26巻、1171頁(2002年)、European Journal of Organic Chemistry,第4巻、695〜709頁(2004年)、さらにこれらの文献中に記載されている参考文献等に開示されている方法を適用することにより合成することができる。
〈蛍光発光性化合物〉
蛍光発光性化合物としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素又は希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
〔有機機能層群〕
次いで、有機機能層ユニットを構成する各層について、電荷注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び阻止層の順に説明する。
(電荷注入層)
電荷注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、電極と発光層の間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)にその詳細が記載されており、正孔注入層と電子注入層とがある。
電荷注入層としては、一般には、正孔注入層であれば、陽極と発光層又は正孔輸送層との間、電子注入層であれば陰極と発光層又は電子輸送層との間に存在させることができるが、本発明においては、透明電極に隣接して電荷注入層を配置させることを特徴とする。また、中間電極で用いられる場合は、隣接する電子注入層及び正孔注入層の少なくとも一方が、本発明の要件を満たしていれば良い。
正孔注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、透明電極である陽極に隣接して配置される層であり、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
正孔注入層は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、正孔注入層に用いられる材料としては、例えば、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、トリアリールアミン誘導体、カルバゾール誘導体、インドロカルバゾール誘導体、イソインドール誘導体、アントラセンやナフタレン等のアセン系誘導体、フルオレン誘導体、フルオレノン誘導体、及びポリビニルカルバゾール、芳香族アミンを主鎖又は側鎖に導入した高分子材料又はオリゴマー、ポリシラン、導電性ポリマー又はオリゴマー(例えば、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン):PSS(ポリスチレンスルホン酸)、アニリン系共重合体、ポリアニリン、ポリチオフェン等)等が挙げられる。
トリアリールアミン誘導体としては、α−NPD(4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル)に代表されるベンジジン型や、MTDATA(4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン)に代表されるスターバースト型、トリアリールアミン連結コア部にフルオレンやアントラセンを有する化合物等が挙げられる。
また、特表2003−519432号公報や特開2006−135145号公報等に記載されているようなヘキサアザトリフェニレン誘導体も同様に正孔輸送材料として用いることができる。
電子注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、陰極と発光層との間に設けられる層のことであり、陰極が本発明に係る透明電極で構成されている場合には、当該透明電極に隣接して設けられ、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
電子注入層は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、電子注入層に好ましく用いられる材料の具体例としては、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等に代表されるアルカリ金属化合物、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等に代表されるアルカリ金属ハライド層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物層、酸化モリブデン、酸化アルミニウム等に代表される金属酸化物、リチウム8−ヒドロキシキノレート(Liq)等に代表される金属錯体等が挙げられる。また、本発明における透明電極が陰極の場合は、金属錯体等の有機材料が特に好適に用いられる。電子注入層はごく薄い膜であることが望ましく、構成材料にもよるが、その層厚は1nm〜10μmの範囲が好ましい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層及び電子阻止層も正孔輸送層の機能を有する。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー及びチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物を用いることができ、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(略称:TPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン及びN−フェニルカルバゾール等が挙げられる。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法及びLB法(ラングミュア・ブロジェット、Langmuir Blodgett法)等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmの範囲である。この正孔輸送層は、上記材料の一種又は二種以上からなる一層構造であってもよい。
また、正孔輸送層の材料に不純物をドープすることにより、p性を高くすることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報及びJ.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
このように、正孔輸送層のp性を高くすると、より低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層は、電子を輸送する機能を有する材料から構成され、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は、単層構造又は複数層の積層構造として設けることができる。
単層構造の電子輸送層及び積層構造の電子輸送層において、発光層に隣接する層部分を構成する電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、カソードより注入された電子を発光層に伝達する機能を有していれば良い。このような材料としては、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン、アントロン誘導体及びオキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送層の材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した高分子材料又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(略称:Znq)等及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送層の材料として用いることができる。
電子輸送層は、上記材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法及びLB法等の公知の方法により、薄膜化することで形成することができる。電子輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmの範囲内である。電子輸送層は上記材料の一種又は二種以上からなる単一構造であってもよい。
(阻止層)
阻止層としては、正孔阻止層及び電子阻止層が挙げられ、上記説明した有機機能層ユニット3の各構成層の他に、必要に応じて設けられる層である。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層等を挙げることができる。
正孔阻止層とは、広い意味では、電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、電子輸送層の構成を必要に応じて、正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは、広い意味では、正孔輸送層の機能を有する。電子阻止層は、正孔を輸送する機能を有しつつ、電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。本発明に適用する正孔阻止層の層厚としては、好ましくは3〜100nmの範囲であり、さらに好ましくは5〜30nmの範囲である。
〔陰極〕
陰極は、有機機能層群や発光層に正孔を供給するために機能する電極膜であり、金属、合金、有機又は無機の導電性化合物若しくはこれらの混合物が用いられる。具体的には、金、アルミニウム、銀、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属、ITO、ZnO、TiO及びSnO等の酸化物半導体などが挙げられる。
陰極は、これらの導電性材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させて作製することができる。また、第2電極としてのシート抵抗は、数百Ω/sq.以下が好ましく、膜厚は通常5nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲で選ばれる。
なお、有機EL素子が、陰極側からも発光光Lを取り出す、両面発光型の場合には、光透過性の良好な陰極を選択して構成すればよい。
〔封止部材〕
有機EL素子を封止するのに用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と、陰極及び透明基板とを接着剤で接着する固体封止方法を適用することを特徴とする。
封止部材としては、有機EL素子の表示領域を覆うように配置されていればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また透明性及び電気絶縁性は特に限定されない。
具体的には、ガラス板、ポリマー板、フィルム、金属板、フィルム等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を挙げることができる。また、ポリマー板を構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。金属板としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、クロム、チタン、モリブテン、シリコン、ゲルマニウム及びタンタルからなる群から選ばれる一種以上の金属又は合金が挙げられる。
封止部材としては、有機EL素子を薄膜化することができる観点から、ポリマーフィルム及び金属フィルムを好ましく使用することができる。さらに、ポリマーフィルムは、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3ml/m・24h・atm(1atmは、1.01325×10Paである)以下であって、温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましい。
〔有機EL素子の製造方法〕
有機EL素子の代表的な製造方法としては、透明基板上に、陽極、有機機能層群1、発光層、有機機能層群2及び陰極を積層して積層体を形成する。
まず、透明基板を準備し、該透明基板上に、所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲内の膜厚となるように、蒸着やスパッタリング等の方法を適用して形成させ、陽極を形成する。同時に、陽極端部に、外部電源と接続する接続電極部を形成する。
次に、この上に、有機機能層群1を構成する正孔注入層及び正孔輸送層、発光層、有機機能層群2を構成する電子輸送層等を順に積層する。
これらの各有機機能層の形成は、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、蒸着法、印刷法等があるが、均質な層が得られやすく、かつ、ピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法又はスピンコート法が特に好ましい。更に、層ごとに異なる形成法を適用しても良い。これらの各層の形成に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度が50〜450℃、真空度が1×10−6〜1×10−2Pa、蒸着速度が0.01〜50nm/秒、基板温度が−50〜300℃、層厚が0.1〜5μmの範囲内で、各条件を適宜選択して形成することが望ましい。
以上のようにして有機機能層群1、発光層及び有機機能層群2を形成した後、この上部に陰極を蒸着法やスパッタ法などの薄層形成方法によって形成する。この際、陰極は、有機機能層群を介して陽極に対して絶縁状態を保ちつつ、有機機能層群の上方から透明基板の周縁に端子部分を引き出した形状に電極パターンを形成する。
陰極の形成後、これら透明基板、陽極、有機機能層群、発光層及び陰極を封止材で封止する。すなわち、陽極及び陰極の端子部分を露出させた状態で、透明基板上に、少なくとも有機機能層群を覆う封止材を設ける。
《有機ELパネルの機能》
本発明のUIモジュールにおいては、本発明に係る有機ELデバイスは、内部の対向する位置に面状の一対の電極を有し、一対の電極が発光素子駆動回路ユニットに接続され、かつ一対の電極のいずれか一方がタッチ検出電極であり、当該タッチ検出電極が静電容量方式のタッチ検出回路ユニットに接続され、発光機能とタッチ検出機能の2つの機能を具備していることが好ましい態様である。特に、実施形態1における構成において、その効果をより発揮させることができる。
本発明でいうタッチ検出機能とは、操作体による接触又は近接をいい、有機ELデバイスに対し、操作体として、例えば、指やタッチペンを用い、接触(タッチ)や近接(ホバリング)により、静電容量の変化による操作を行う方法であり、以下、これらの接触(タッチ)や近接(ホバリング)による検出を、総称してタッチ検出という。このタッチ操作を検出した後、指紋認証モジュールを作動させて、指紋認証を開始する。
以下、図を交えて、発光素子駆動回路ユニット及びタッチ検出回路ユニットの詳細について説明する。
(実施形態5)
図9は、有機ELデバイスを駆動させる回路構成の一例を示す駆動回路図(実施形態5)である。
図9に示す有機ELデバイス(1)の駆動回路図において、中央の破線で示した有機ELパネル(2)は、有機EL素子(22)の陽極(不図示、図2の102)に接続している陽極の引出電極1(25、図1〜図6に記載の102A)と、有機EL素子(22)の陰極(不図示、図2の109)に接続している陰極の引出電極2(26、図1〜図6の109A))を有し、両引出電極間にダイオードである有機EL素子(22)と、コンデンサー(21、Cel)が接続されている。
左側の発光素子駆動回路ユニット(12)では、陽極(不図示)より引き出された引出電極1(25)がスイッチ1(SW1)を介して、発光素子駆動回路部(23)に接続され、一方、陰極(不図示)から引きだされた引出電極2(26)がスイッチ2(SW2)を介して、発光素子駆動回路部(23)に接続されている。また、発光素子駆動回路部(23)は、グランド(27)につながれている。このグランド(27)は、詳しくはシグナル・グランドと呼ばれている。
この発光素子駆動回路ユニット(12)には、定電流駆動回路、あるいは定電圧駆動回路が組み込まれ、有機EL素子の発光のタイミングを制御し、必要に応じて、逆バイアス印加(逆印加電圧)する発光素子駆動回路部(23)を有する。また、図9では、発光素子駆動回路部(23)と、SW1とSW2とがそれぞれ独立した構成で示してあるが、必要に応じて、発光素子駆動回路部(23)内に、スイッチ1(SW1)及び/又はスイッチ2(SW2)が組み込まれた構成であってもよい。
本発明でいう発光素子駆動回路ユニット(12)とは、図9の破線で示すように、引出電極1(25)、SW1、発光素子駆動回路部(23)、SW2及び引出電極2(26)で構成されている回路範囲をいう。
本発明に係る発光素子駆動回路部(23)としては、その構成に特に制限はなく、従来の公知の発光素子駆動回路部(有機EL素子駆動回路)を適用することができる。一般に、発光素子駆動回路は、例えば、後述の図5に示すようなあらかじめ設定した発光素子の発光パターンに応じて、アノード電極とカソード電極との間に、発光素子である有機EL素子の発光光量に応じて電流を印加する機能を有するものである。この光素子駆動回路としては、昇圧型又は降圧型のDC−DCコンバーター回路、電流値のフィードバック回路、DC−DCコンバーターのスイッチ制御回路等からなる定電流回路が知られており、また、特開2002−156944号公報、特開2005−265937号公報、特開2010−040246号公報等に記載されている発光素子駆動回路を参照することができる。
本発明に適用可能な発光素子駆動回路部(23)の一例を図10に示す。
図10は、本発明に係る発光素子駆動回路部を有する発光素子駆動回路ユニットの構成の一例を示す概略回路図である。
図10において、発光素子駆動回路部(23)は、昇圧型又は降圧型のDC−DCコンバーター回路(31)、DC−DCコンバーターのスイッチ素子制御回路(32)、電流値のフィードバック回路(33)を有している。例えば、検出抵抗をR、比較電位をVrefとすると、有機EL素子(22)に流れる電流IOLEDがVref/Rとなるように、有機EL素子(22)のアノード電位がDC−DCコンバーター回路(31)で昇圧又は降圧されることにより、定電流回路とすることができる。ここで、フィードバック回路(33)は、V=Vrefとなるように、DC−DCコンバーター回路(31)の出力Voutにフィードバックを掛ける。例えば、Vref=0.19V、R=100Ωとすると、定電流値Vref/R=1.9mAとなるように、VoutがDC−DCコンバーター回路(31)により調整される。
一方、図9の右側に記載したタッチ検出回路ユニット(14)は、タッチ検出電極として機能させる陽極(不図示)から引き出した引出電極1(25)を、スイッチ3(SW3)を介してタッチ検出回路部(24)に接続され、このタッチ検出回路部(24)は、グランド(27)につながれている。このタッチ検出回路部(24)内部にスイッチ3(SW3)が組み込まれている構成であってもよい。
接触方式のタッチ検出回路部(24)としては、その構成に特に制限はなく、従来の公知のタッチ検出回路部を適用することができる。一般に、タッチ検出回路は、増幅器、フィルター、AD変換器、整流平滑回路、比較器等で構成され、代表例としては、自己容量検出方式、直列容量分圧比較方式(オムロン方式)等を挙げることができ、また、特表2009−543246号公報、特開2010−231565号公報、特開2012−073783号公報、特開2013−088932号公報、特開2013−80290号公報、特開2014−053000号公報、特開2014−99189号候公報、特開2014−132441号公報、特開2014−157402号公報、特開2014−229302号公報等に記載されているタッチ検出回路を参照することができる。
また、有機ELデバイスにおいては、ホバリング検出(近接検出)方式に対しても対応することができる。
ホバリング検出とは、近接検出あるいは3次元タッチパネル検出ともいわれ、指がタッチパネル等に接触していないホバリング状態(近接状態)にあっても、指の座標位置情報を取得することができる方法である。
ホバリング検出に関する具体的な制御方法については、例えば、特表2009−543246号公報、特開2010−231565号公報、特開2013−80290号公報、特開2014−99189号候公報、特開2014−132441号公報、特開2014−157402号公報、特開2014−229302号公報等に記載されている方法を、適宜選択して採用することができる。
また、スイッチ1〜3(SW1〜SW3)は、FET(電界効果トランジスター)、TFT(薄膜フィルムトランジスター)等のスイッチ機能を備えたものであればよく、特に制限はない。
次いで、図9で示す有機ELデバイスの駆動回路における発光期間とタッチ検出期間との時系列的な作動について、タイミングチャートを用いて説明する。
図11は、実施態様4における発光期間とタッチ検出期間の一例を示すタイミングチャートである。
図11に示す駆動回路構成よりなる有機ELデバイス(1)においては、各スイッチのON/OFF制御で、発光素子駆動回路ユニット(12)により制御する有機ELパネルの発光期間と、タッチ検出回路ユニット(14)により制御するタッチタッチ検出期間とを分離して駆動させることで、アイコン部におけるタッチセンサー機能を発現させることができる。
図11の最上段のカラムは、発光素子駆動回路ユニット(12)におけるSW1のON/OFFの作動タイミングを示すチャートであり、その下に、同じく、SW2、SW3の作動タイミングを示してある。ここで示すチャートでは、ハイ期間がスイッチのON状態を示している。
最下段のカラムは、有機EL素子(OLED)に対する印加電圧の履歴を示すチャートで、SW1及びSW2が「ON」の状態になると、OLEDオフ電圧から電圧が上昇し、発光に必要な電圧となった時点で発光が開始される。次いで、SW1及びSW2を「OFF」にすると、OLEDへの電流供給が停止し、消灯される。しかしながら、SW1及びSW2を「OFF」にしても、瞬時に消灯することはなく、OLED充放電時定数τに従い、一定の時間(t1)を要して消灯する。
一方、SW3は、タッチ検出回路ユニット(14)の駆動をコントロールするスイッチであり、SW1及びSW2が「ON」の状態では「OFF」状態とし、SW1及びSW2を「OFF」にした後、「ON」にして、タッチ検出を行う。ただし、SW3を「ON」とするタイミングは、上記説明したSW1及びSW2を「OFF」にしたのち、所定の待機時間(t1)を経たのち、「ON」とする。この待機期間(t1)としては、OLED充放電時定数τの0τ〜5τ程度の範囲内であることが好ましい。
図11に示すタイミングチャートにおいて、SW1及びSW2を「ON」にしてから「OFF」にするまでの期間が発光期間(LT)であり、SW1及びSW2を「OFF」にして、待機時間(t1)を経て、SW3を「ON」にしてタッチ検出を行った後、「OFF」にするまでの期間が、タッチ検出期間(ST)であり、LT+t1+STを1フレーム期間(1FT)と称する。
本発明において、有機ELデバイスにおける発光期間(LT)、タッチ検出期間(ST)及び1フレーム期間(1FT)としては、特に制限はなく、適用する環境に適した条件を適宜選択することができるが、一例としては、OLEDの発光期間(LT)としては、0.1〜2.0msec.の範囲内であり、タッチ検出期間(ST)としては0.05〜0.3msec.の範囲内であり、1フレーム期間(1FT)としては、0.15〜2.3msecの範囲内とすることができる。また、1フレーム期間(1FT)としては、フリッカ低減の目的からは、60Hz以上とすることが好ましい。
図12は、実施態様4における発光期間とタッチ検出期間の他の一例として、OLEDに逆バイアス印加電圧を付与する方法によるタイミングチャートである。
図12では、図11に記載のOLED印加電圧パターンに対し、SW1及びSW2を「ON」にした後、発光期間の最後で「OFF」にする直前に、アノード電極とカソード電極間に逆印加電圧(逆バイアス電圧の印加)を付与することにより、OLED消灯時の充放電を抑制したタイミングチャートで、SW3のパターンとしては、図11で示したような待機時間(t1)を設ける必要がない。
図13は、実施態様4の発光期間(LT)における回路作動の一例を示す回路作動図である。
図13で示すように、実施態様4の発光期間(LT)では、SW1及びSW2を「ON」の状態にし、発光素子駆動回路部(23)で発光条件を制御して、発光制御情報ルート(28)に従って、有機EL素子(22)を発光させる。
この時、タッチ検出回路ユニット(14)に接続しているSW3は「OFF」の状態とする。
図14は、実施態様4のタッチ検出期間(ST)における回路作動の一例を示す回路作動図である。
図14において、発光素子駆動回路ユニット(12)のSW1及びSW2を「OFF」にして、発光素子駆動回路を開放にし、タッチ検出回路ユニット(14)のスイッチ3(SW3)を「ON」にした状態で、有機ELパネル(2)を構成している検出電極である陽極(不図示)の上面部を指(15)によりタッチあるいはホバリングすることにより、指(15)と検出電極である陽極との間に静電容量(Cf)が生じる。静電容量(Cf)はアース(16)につながっている。29は、タッチ検出時のタッチ検出情報ルートである。
この時、SW1及びSW2は「OFF」状態で、一対の電極が有機ELパネルの電気容量が検出されないフローティング電位の状態となっているため、静電容量としてCf>Celの状態であるため、タッチ検出が可能となる。
(実施形態6)
本発明においては、発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機ELパネルが連続的に発光し、タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチ検出期間が周期的に出現する駆動方式であること好ましい形態の一つである(実施形態6)。
図15は、有機ELデバイスの他の一例である実施態様5で、発光素子駆動回路部により制御する有機ELパネルが連続的に発光し、タッチ検出回路部(24)により制御するタッチ検出期間(ST)が周期的に出現する駆動方式の一例で、指食時の駆動回路図を例示してある。具体的には、図9に示した構成に対し、SW1及びSW2を削除し、前記発光素子駆動回路部(23)と前記タッチ検出回路部(24)のグラウンドを結ぶ配線間にコンデンサー(30)を具備したことを特徴とする構成である。
図15において、発光素子駆動回路ユニット(12)側は、スイッチが存在していないため、常時回路がつながった状態にあり、有機EL素子(22)が連続して発光している状態となる。
一方、右側に記載したタッチ検出回路ユニット(14)には、タッチ検出電極として機能させる陽極(不図示)から引き出した引出電極1(25)を、スイッチ3(SW3)を介してタッチ検出回路部(24)に接続され、このタッチ検出回路部(24)は、途中に、コンデンサー(30)を経由してグランド(27)につながれている。
図15では、タッチ検出回路ユニット(14)のSW3を「ON」の状態とし、有機ELパネル(2)を構成している検出電極である陽極のカラス基板上面部を指(15)によりタッチすることにより、指(15)と検出電極である陽極(不図示)間に静電容量(Cf)が生じ、タッチを検出することができる。
図16は、実施態様5における連続して発光する発光期間と、SW3の[ON/OFF]による制御される間欠センシング期間により構成されるタイミングチャートであり、前記図11で示したようなSW1及びSW2が存在しておらず、回路が常時繋がった状態になっているため、下段に示すように、OLED印加電圧は、常に「ON」の状態にあり、常時発光している。これに対し、タッチ検出回路ユニット(14)のSW3を「ON/OFF」することにより、タッチ検出を周期的に行うことができる。
《スマートデバイス》
図17は、本発明のUIモジュールを具備したスマートデバイスの一例を示す概略構成図である。
本発明のスマートデバイス(400)は、図1〜図16で説明した発光機能とタッチ検出機能を有する有機ELパネル(100)と、超音波方式の指紋認証デバイス(200)により構成されているUIモジュール(300)を内部に具備している。
図17Aは、スマートデバイス(400)の正面図であり、表面カバーガラス(301)、液晶表示部(402)、UIモジュールが配置されているUIモジュール設置エリア(403)により構成されている。
図17Bは、スマートデバイス(400)の側面断面図であり、均一構成の表面カバーガラス(301)の下部に、有機ELパネル(100)と超音波方式の指紋認証デバイス(200)により構成されているUIモジュール(300)が配置されている。404は裏面カバー部材である。
図17Cは、スマートデバイス(400)の背面図であり、裏面カバー部材(404)の下部に、本発明のUIモジュール(300)が配置されている。
《指紋認証における作業フロー》
図18に、上記説明したUIモジュールを用いた指紋認証までの作業フローの一例を示す。
S100:初めに、操作者がスマートデバイスを持ち上げる動作を行う
S101:持ち上げる動作に連動して、タンデム構成の有機EL素子を具備している有機ELパネルが青色に点滅発光し、認証のタイミングを操作者に通知する
S102:操作者が、黄色に点滅しているUIモジュールが配置されている位置(図17の403)を指でタップする
S103:超音波方式の指紋認証デバイスが駆動し、操作者の指紋認証を開始する
S104:超音波による3次元指紋パターン画像を作成し、すでに登録してある指紋パターンデータと照合する。
S105:指紋認証の結果、「不一致」であれば有機ELパネルを赤色発光させ、操作者に不可(NO)であることを表示する
S106:指紋認証の結果、「一致」であれば有機ELパネルを緑色発光させ、操作者に「YES」であることを表示する
S107:登録されている画像と一致していることが確認されると、スマートデバイスのロックが解除され、画面操作が可能となる。
本発明のユーザーインターフェースモジュールは、薄型でかつフラットな形状で、認証位置の発光表示、静電容量タッチ機能及び超音波方式による精度の高い指紋認証機能を備えたユーザーインターフェースモジュールであり、スマートフォンやタブレット等の各種スマートデバイスに好適に利用できる。
1 有機ELデバイス
2、100 有機ELパネル
12 発光素子駆動回路ユニット
14 タッチ検出回路ユニット
15 指
16 接地(アース)
21 コンデンサー(Cel)
22 有機EL素子
23 発光素子駆動回路部
24 タッチ検出回路部
25、102A 引出電極1
26、109A 引出電極2
27 グランド
28 発光制御情報ルート
29 タッチ検出情報ルート
30 コンデンサー(Cs)
31 DC−DCコンバーター回路
32 DC−DCコンバーターのスイッチ素子制御回路
33 電流値のフィードバック回路
100M 有機ELモジュール
101 透明基板
102 陽極
103 発光エリア
104 封止用接着剤
105 封止部材
106 有機機能層群1
107 発光層
108 有機機能層群2
109 陰極
110A、110B 下地層
111A、111B 中間電極層
112 リード線
200 指紋認証デバイス
200M 指紋認証モジュール
201 指紋認証デバイス基板
202 指紋認証エリア
203A 指紋認証用電極ターミナル1
203B 指紋認証用電極ターミナル2
204 光透過型指紋認証デバイス
204M 光透過型指紋認証モジュール
205 上面側透明電極
206 下面側透明電極
207 圧電フィルム基板
300 UIモジュール(実施形態1)
300T UIモジュール(実施形態2)
301 表面カバーガラス
302 電気接続部材1(FPC1)
303 電気接続部材2(FPC2)
304 接着層
305 一体型電気接続部材(FPC3)
400 スマートデバイス
402 液晶表示部
403 UIモジュール設置エリア
404 裏面カバー部材
1FT 1フレーム期間
Cf 指触時の静電容量
L 発光光
LT 発光期間
検出抵抗
ST センシング期間
SW1 スイッチ1
SW2 スイッチ2
SW3 スイッチ3
t 待機時間
τ OLED充放電時定数
U、U1、U2、U3 発光ユニット

Claims (9)

  1. 有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、指紋認証モジュールとを有するユーザーインターフェースモジュールであって、
    前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールは、フィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルに電気接続部材1が接続されている構成であり、
    前記指紋認証モジュールは、指紋認証デバイスに電気接続部材2が接続されている構成であり、
    前記フィルム状の有機エレクトロルミネッセンスパネルは、封止材料による固体封止構成を有し、
    前記指紋認証デバイスは、超音波方式の指紋認証デバイスであり、
    前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが形成する発光エリアと、前記指紋認証デバイスが形成する指紋認証エリアの少なくとも一部が重複していることを特徴とするユーザーインターフェースモジュール。
  2. 前記指紋認証モジュールが、前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面とは反対側の面側に電気的な接続なしに積層配置されていることを特徴とする請求項1に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  3. 前記指紋認証モジュールが、前記有機エレクトロルミネッセンスモジュールの発光面側の上部に電気的な接続なしに積層配置されていることを特徴とする請求項1に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  4. 前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、内部の対向する位置に面状の一対の電極を有し、前記一対の電極が発光素子駆動回路ユニットに接続され、かつ前記一対の電極のいずれか一方がタッチ検出電極であり、当該タッチ検出電極が静電容量方式のタッチ検出回路ユニットに接続され、タッチ検出を行った後、指紋認証デバイスによる指紋認証を行うことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  5. 前記有機エレクトロルミネッセンスパネルに接続されている電気接続部材1と、前記指紋認証デバイスに接続されている電気接続部材2が、一体化した共通の電気接続部材により構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  6. 前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、一対の電極間に発光色の異なる複数の発光ユニットを積層していることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  7. 前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、前記発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルの発光期間と、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチタッチ検出期間とが分離されていることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  8. 前記発光素子駆動回路ユニットにより制御する有機エレクトロルミネッセンスパネルが連続的に発光し、前記タッチ検出回路ユニットにより制御するタッチ検出期間が周期的に出現する駆動方式であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュール。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のユーザーインターフェースモジュールを具備したことを特徴とするスマートデバイス。
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