JPWO2017163500A1 - 穀類の搗精度評価方法および染色液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

染色液の取扱いが安全・安心な米粒の搗精度評価方法を提供する。
穀類の搗精度評価方法は、染色液を使用して穀粒を染色する染色ステップと、穀粒に光を照射する照射ステップと、光を照射された穀粒からの反射光及び透過光のうち、少なくとも一方の光量を検出する光量検出ステップと、光量検出ステップで検出した光量に基づいて、穀粒の搗精度を演算する演算ステップと、メチレンブルー及びエオシンを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して染色液を作成する染色液調製ステップと、を備える。

Description

本発明は、穀類の搗精度評価方法および染色液の製造方法に関する。
従来から、穀粒の外皮を取り除いて精白粒にすると消化吸収や食味が向上することが知られている。米粒の場合、原料となる玄米を精米機に供給して搗精(精白)することで除糠が行われ、精白米に加工される。そして、玄米を精白米に加工したときの歩留り、すなわち、玄米に対する仕上がり精白米の重量割合が、製品に表示される。この歩留まりは、精白米の白さの度合いとも相関を有している。つまり、精米が進むに連れて米粒の重量が減少する一方(糠層が除去された分だけ重量が減少する。このときの糠の除去割合を歩留率とか、搗精度合とか、精白度合とか言ったりする。以下、総称して「搗精度」という。)、玄米から糠層を除去していくと、胚乳部に近づく(白米に移行する)に連れて米粒表面の色の白さ(以下、「白度」という。)が増すのである。
玄米を精白米に加工するときの精白の程度は、これら搗精度と白度とによって評価することができる。しかしながら、精米機の種類、性能や精米法によって同じ搗精度であっても白度が違ったり、白度が同じでも搗精度が違うことがある。この差は、砕米率や糠層の剥離の程度に起因することが考えられる。
玄米の糠層の剥離の程度を評価する方法としては、化学的に評価する方法としてニューMG試薬(以下、「NMG染色液」という。)による米粒の染色法が知られており、研究機関や精米工場などで実施されてきた。この試薬は、玄米の果皮、種皮部を緑色に、糊粉層を青色に、胚乳部をピンク色に染色する。
しかし、この評価方法では糠層の剥離の程度の微妙な差を、人間の目視に頼るものであるから、必ずしも正確な評価が得られるとは限らなかった。
そこで、特許文献1に記載の米粒の加工精度判定方法が開発されている。この方法は、(A)NMG染色液を使用して米粒を染色する染色ステップと、(B)米粒を測定部に供給する移送ステップと、(C)測定部にて米粒に光を照射する照射ステップと、(D)照射された米粒からの反射光及び透過光のうち少なくとも一つの光量を検出する光量検出ステップと、(E)光量検出ステップで検出した光量に基づいて、米粒の搗精度を演算する演算ステップと、を備えている。
この方法は、NMG染色液を使用して米粒を染色する染色ステップと、光量検出ステップと、を備えることにより、米粒表面の性状、あるいは米粒個体の色に関係なく、常に精白加工の度合、つまり搗精度に応じて米粒が発色する。したがって、単一の光量測定によって、正確な米粒の搗精度判定ができる。
しかしながら、上記特許文献1では、以下のような問題点があった。
(1)染色ステップで使用するNMG染色液は、危険性や飲用毒性が高く、厳重な取扱いが必要となる。すなわち、同染色液は、有機溶媒としてメタノールが使用されているために、引火性が高く、保管場所・使用場所における火気や電気火花について念入りに注意する必要がある。
(2)染色ステップにおいて、染色前の米粒を水で洗浄する必要があるが、水で洗浄すると、NMG染色液が内部まで染み込んで染色ムラが生じたり、糠層が剥がれやすくなる。
(3)染色ステップにおいて、米粒への染色の程度を目視で確認しているため、検査者によって、染色の程度の評価に個人差が生じる。
特開平4−95756号公報
上記従来技術の問題点にかんがみれば、染色液の取扱いを安全・安心に行えることが望ましい。また、米粒表面に全体的にムラなく染色が行われることが望ましい。さらには、搗精度の評価にも個人差が生じない米粒の搗精度評価方法を提供することが望ましい。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態によれば、穀粒の搗精度評価方法が提供される。この穀粒の搗精度評価方法は、染色液を使用して穀粒を染色する染色ステップと、穀粒に光を照射する照射ステップと、光を照射された穀粒からの反射光及び透過光のうち、少なくとも一方の光量を検出する光量検出ステップと、光量検出ステップで検出した光量に基づいて、穀粒の搗精度を演算する演算ステップと、メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して染色液を作成する染色液調製ステップと、を備える。
第1の形態によれば、メチレンブルー及びエオシンを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った溶媒(メタノールを除く)を混合することによって、染色液が作成される。つまり、染色液の作成の際に、従来技術で使用されていた有機溶媒であるメタノールに代えて、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った溶媒が使用される。このため、従来技術と比べて染色液の致死量が軽減されるので、染色液の取扱い時の吸入、故意の摂取、誤飲がなされても、従来技術と比べて安全・安心である。したがって、染色液の取扱いが容易で、危険性も軽減する。
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、穀類の搗精度評価方法は、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲になるよう濃度調製した、メタノール以外の溶液を使用して、染色ステップの後であって照射ステップの前に、染色液で染色された穀粒を洗浄する洗浄ステップを備える。
第2の形態によれば、溶解パラメータSP値が、13〜18の範囲、好ましくは14〜16の範囲になるよう濃度調製した溶液(メタノールを除く)を使用して、染色液で染色された穀粒が洗浄される。したがって、水洗浄する場合と比較して穀粒の中心部まで染色液が染み込むことがなくなり、染色が穀粒全体にムラなく行われる。このため、穀粒の染色の程度を容易に目視確認でき、その評価に個人差が生じにくい。
本発明の第3の形態によれば、第1または第2の形態において、染色液調製ステップにおいて作成する染色液の組成は、0.1%のメチレンブルーと、0.1%のエオシンと、99.8%のエタノール水溶液と、からなる。
本発明の第4の形態によれば、第1または第2の形態において、染色液調製ステップにおいて作成する染色液の組成は、0.1%のメチレンブルーと、0.1%のエオシンと、99.8%のイソプロパノール水溶液と、からなる。
本発明の第5の形態によれば、第1ないし第4のいずれかの形態において、溶媒はエタノール水溶液であり、エタノール水溶液の濃度は80%である。本発明の第6の形態によれば、第2の形態、または、第2の形態を含む第3ないし第5のいずれかの形態において、溶液はエタノール水溶液であり、エタノール水溶液の濃度は80%濃度である。
本発明の第7の形態によれば、第1ないし第4のいずれかの形態において、溶媒はイソプロパノール水溶液であり、イソプロパノール水溶液の濃度は72.5%である。本発明の第8の形態によれば、第2の形態、または、第2の形態を含む第3ないし第5のいずれかの形態において、溶液はイソプロパノール水溶液であり、イソプロパノール水溶液の濃度は72.5%である。
本発明の第8の形態によれば、穀類の搗精度評価を行うために穀粒を染色するための染色液の製造方法が提供される。この染色液の製造方法は、メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して、染色液を得るステップを備える。第8の形態によれば、第1の形態と同様の効果を奏する。第2ないし第7の形態のいずれかを第8の形態に付加することも可能である。
本発明の一実施形態による搗精度評価方法を実施するための米粒の判別装置の構成を示す概略説明図である。 本発明の一実施形態による米粒の搗精度評価方法を実施するためのフロー図である。 米粒の搗精度評価方法を実施するための測定フロー図である。 米粒の搗精度評価の演算結果の一例である。 従来の米粒の搗精度評価方法を実施するためのフロー図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態にしたがった搗精度評価方法を実施するための米粒の判別装置の構成を示す概略説明図である。符号1は、染色液を使用して米粒を染色する染色工程(S3)で用いる器具である。符号2は、染色後の米粒の色を観察(後述する照射工程(S7)、光量検出工程(S8)にて使用する)するための撮像装置である。符号3は、撮像装置2で撮像した画像に基づいて米粒の搗精度を演算する(搗精度演算工程(S9)にて使用する)判別装置である。
染色工程で用いる器具1は、試験管立て4と、試験管立て4にて支持される試験管5と、吸水用のろ紙6と、試薬を計量して試験管5に注入するピペット(図示せず)と、を備えていてもよい。撮像装置2としては、例えば、文字や写真、絵などの原画をデジタル画像データに変換する市販のスキャナーを用いることができる。また、判別装置3としては、例えば、携帯型のタブレット端末やノート型の汎用パーソナルコンピュータを採用することができる。撮像装置2と判別装置3とは、ケーブル7を介してデータ通信可能に接続されている。
撮像装置2の構成を詳述すると、撮像装置2は、概して、本体8と、本体8の上面に配置されたガラス等を有する画像読取部9と、画像読取部9を被覆する開閉カバー10と、を備えている。本体8の内部には、画像読取部9へ向けて光を照射する光源と、被撮像物からの反射光および透過光のうちの少なくとも一方を受光するスキャニング用の受光部と、が備えられている(いずれも図示せず)。光源は、例えば、白色蛍光灯や白色LED等などであってもよい。受光部は、例えば、カラーCCDラインセンサー等であってもよい。
画像読取部9において転動しやすくこぼれ易い被撮像物(米粒などのバラ状物等)は、底面が透明な専用の試料トレー11上に収容され、この試料トレー11ごと画像読取部9に載置される。これによって、被撮像物の取扱いが容易となる。しかも、画像読取部9を測定の都度、清掃する必要もないので、利便性がよくなる。試料トレー11は、透明な底面部11aと、底面部11aの四方を取り囲む立ち上がり壁11b〜11eと、一対の把手11f,11fと、を備えている。試料トレー11に収容される米粒は、厳密に整然と整列される必要はなく、米粒の粒どうしが重ならない程度に分散された状態で収容されていればよい。なぜなら、画像読取部9を介して受光部によって取得した画像は、その後に判別装置3での画像処理により、複数の米粒を整然と整列させることができるためである。
判別装置3は、本体部12と表示部13とを備えている。本体部12は、画像処理部と特徴抽出部と比較演算部とを備えている。これらの機能は、本体部12にインストールされた所定のプログラムをCPUが実行することによって実現される。画像処理部は、撮像装置2により撮像される米粒の撮像データを画像処理する。特徴抽出部は、米粒の色彩に関する光学情報や外形に関係する形状情報等を抽出する。比較演算部は、特徴抽出部において抽出される各情報を、品位を判別するためにあらかじめ記憶された閾値等と比較する。表示部13は、比較演算部において得られた結果を表示する。
なお、上記米粒の判別装置は、上記のスキャニング方式に限定されることはなく、例えば、特開2008−298695号公報に開示されるような米粒を一粒ずつ流下させながら画像を取得する形式であってもよい。本実施形態においては、図1のようなスキャニング方式のグレインスキャナー(株式会社サタケ製、型式:RSQI10A)を使用した。
以下、上記構成の装置を利用した本発明の一実施形態にしたがった米粒の搗精度評価方法を図2を参照して説明する。
図2は本発明の一実施形態にしたがった米粒の搗精度評価方法を実施するためのフロー図である。なお、図5は、従来の米粒の搗精度評価方法を実施するためのフロー図であり、図2と対比して説明することとする。
<NMG原液作成(染色液調製)工程(S1)>
ステップS1は、メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、メタノールに代わる安全・安心な溶媒を添加してNMG原液を作成する工程である。安全・安心なメタノールに代わる溶媒に関して、本願発明者は、鋭意検討した結果、二成分系溶液の溶解度の目安として用いられる溶解パラメータ(SP値)に着目した。メタノールの溶解パラメータ(SP値)は14.5〜14.8として知られており、この値を指標として安全・安心な溶媒を作成することで代替溶媒が使用可能となる。代替溶媒として、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲、好ましくは14〜16の範囲となるように濃度調整を行った溶媒(メタノールを除く)が使用されてもよい。
例えば、安全・安心な溶媒を作成する際にエタノールを使用する場合、80%のエタノールと20%の水とを混合すれば、溶解パラメータ(SP値)は14.8となった。また、安全・安心な溶媒を作成する際にイソプロピルアルコール(IPA)を使用する場合、72.5%のIPAと27.5%の水とを混合すると、溶解パラメータ(SP値)は14.8となった。これらをメチレンブルーとエオシンとを含有する色素の溶媒として利用すれば、メタノールとほぼ一致する呈色基準となった。これに対し、図4のステップS10は従来のNMG原液の作成工程であり、メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、メタノール原液が溶媒として添加されていることが分かる。
<NMG原液希釈(染色液調製)工程(S2)>
ステップS2(希釈工程S2)は、ステップS1により作成したNMG原液を希釈して染色液を生成する工程である。NMG原液では濃度が濃すぎるため、希釈液として前述の原液作成時の溶媒を利用して染色液を作成してもよい。混合比は、例えば、原液:希釈液=1:3であってもよい。これに対し、図4のステップS11は、従来のNMG原液の希釈工程であり、NMG原液にメタノール原液を希釈液として希釈していることが分かる。希釈液としてメタノール原液を使用するので、希釈液の取扱いが本実施例よりも危険となることが分かる。
<染色工程(S3)>
ステップS3は、ステップS2により作成した染色液を米粒に添加して染色する工程である。図1に示す試験管5には、あらかじめ5gの精白米がそれぞれ投入されている。この試験管5に、ステップS2により作成した染色液を5ml加え、1〜2分間振とうすることで米粒の染色が行われる。これに対し、図4のステップS12,S13は従来の染色液を米粒に添加して染色する工程である。染色するステップS13の前工程として、米粒を水洗するステップS12が設定されていることにより、粉状の糠粉を除去したり、染色液を米粒に染み込みやすくする作用がある。一方、このステップS12(水洗工程)によれば、染色液が米粒の内部まで染み込んで染色ムラが生じたり、糠が剥がれやすくなる。このため、このステップS12を省略するのが好ましい。
<米粒表面洗浄工程(S4)>
ステップS4は、ステップS3にて使用した染色液を廃棄し、米粒表面を洗浄する工程である。米粒表面の洗浄を行う際には、希釈工程S2において使用した希釈液を使用して2〜3回洗浄してもよい。これにより、米粒の中心部まで染色液が染み込むことがなくなり、染色が米粒全体にムラなく行われるようになる。これに対し、従来例の図5の米粒表面を洗浄するステップS14では、表面の洗浄に水を使用するので、染色液が内部まで染み込んで染色ムラが生じたり、糠が剥がれやすくなる。このため、洗浄の際には、本実施例のように希釈液を使用するのが好ましい。
<風乾工程(S5)>
ステップS5は、ステップ4にて洗浄した米粒を風乾する工程である。米粒の洗浄後に、図1に示すろ紙6上に米粒を取り出して風乾するか又は吸水(湿)シート(高分子吸水ポリマー入りシートや高吸水性シート。例えば、吸水パッド(橋本クロス)、キムタオル(日本製紙クレシア)、ワイプオール(日本製紙クレシア)などが挙げられる。)に米粒を取出し表面水分を拭き取ることを行い、その後、米粒の判別装置を利用した呈色判定が行われる。図5のステップS15については、図2の風乾工程(ステップS5)と同様である。
図3は、図1に示した米粒の判別装置を使用して米粒の搗精度評価方法を実施するための測定フロー図である。
<米粒を測定部に供給する供給工程(S6)>
まず、ステップS6において、染色・風乾の工程を経た米粒が、撮像装置2の測定部に供給される。具体的には、まず、試料トレー11上に染色・風乾の工程を経た米粒が配置される。次いで、手で把手11f,11fを持って試料トレー11を振ることによって、試料トレー11上の米粒は、米粒の粒どうしが重ならない程度に分散される。その後、試料トレー11が画像読取部9に載置される。
<光を照射する照射工程(S7)>
次いで、撮像装置2の開閉カバーを閉鎖することによって、測定準備が完了する。次に、ステップS7では本体8に内蔵された光源から画像読取部9に向けて光の照射が行われる。
<光量検出工程(S8)>
光の照射に引き続いて、ステップS8では本体8に内蔵された受光部により反射光米粒からの反射光及び透過光のうち、少なくとも一つの光量が検出される。
<米粒の搗精度演算工程(S9)>
そして、ステップS9では、光量検出ステップS8で検出した光量に基づいて、米粒の搗精度が演算される。この演算は、例えば、判別装置3(より具体的には、上述した画像処理部、特徴抽出部および比較演算部)によって行われる。
比較演算部において得られた結果は、判別装置3の表示部13に表示される。
図4は、判別装置3の表示部13に表示された米粒の搗精度評価の演算結果の一例である。図4(a)は、呈色の目視評価(撮像装置2で撮像されたそのままの画像)の図であり、図4(b)は、呈色の画像処理評価(撮像された画像を加工して画像処理、特徴抽出、比較演算を行った画像)の図である。
図2の染色操作により米粒を染色すれば、玄米における果皮又は種皮部は緑色に、精白米の糊粉層は青色に、精白米の胚乳部(デンプン層)はピンク色に呈色されることになる。目視評価(撮像装置2により撮像した原画、図4(a)のNo.1参照)によれば、精白米の胚乳部(デンプン層)が、精白米全体のほぼ9割の表面領域において呈色され、糊粉層はほんの少し呈色されていると判断できる。一方、画像評価(撮像装置2により撮像した原画を加工して画像処理等を行う評価、すなわち、機械評価、図4(b)のNo.1参照)によれば、米粒表面の呈色状態が詳細に画像表示される。具体的には、デンプン層の占める占有面積と、糊粉層の占める占有面積と、が定量的に表示され、さらに、背溝糠の有無が表示される。例えば、図4(b)のNo.1では、「デンプン層が98%、糊粉層が2%、背溝糠は無し」として表示される。これにより、人の主観に頼ることなく米粒の搗精度を定量的に評価することができる。つまり、個人差のない精度のよい米粒の搗精度評価方法を提供することができる。同様の評価手法により、図4(b)のNo.3〜No.5に示すものは、「背溝糠が有り、糊粉層が比較的高い」ことが定量的表示で分かりやすくなる。ひいては、米粒の搗精度合、除糠度合も悪いことが分かるので、品質、特に、米粒を消費者に流通する際の等級が低くランク付けされることとなる。
以上のように、本発明の一実施形態の穀類の搗精度評価方法は、染色液を使用して穀粒を染色する染色工程(ステップS3)と、穀粒に光を照射する照射工程(ステップS7)と、光を照射された穀粒からの反射光及び透過光のうち、少なくとも一方の光量を検出する光量検出工程(ステップS8)と、光量検出工程で検出した光量に基づいて、穀粒の搗精度を演算する演算工程(ステップS9)と、メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して染色液を作成する染色液調製工程(ステップS1,S2)と、を備える。このため、従来技術と比べて染色液の致死量が軽減されるので、染色液の取扱い時の吸入、故意の摂取、誤飲がなされても、従来技術と比べて安全・安心である。したがって、染色液の取扱いが容易で、危険性も軽減する。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上述した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。例えば、上述した米粒の搗精度評価方法は、麦、とうもろこし、豆類など任意の穀粒の搗精度評価方法としても実現可能である。また、上述した染色液の製造方法は、穀粒に光を照射して穀粒からの反射光および透過光のうちの少なくとも一方に基づいて搗精度を機械的に評価する方法に限らず、任意の穀粒の搗精度評価方法(例えば、染色の程度を単純に目視確認する搗精度評価方法など)にも適用可能である。
本発明は、米粒のほか、麦、とうもろこし、豆類など穀類の搗精度評価方法に適用することができる。
1 器具
2 撮像装置
3 判別装置
4 試験管立て
5 試験管
6 ろ紙
7 ケーブル
8 本体
9 画像読取部
10 開閉カバー
11 試料トレー
12 本体部
13 表示部

Claims (9)

  1. 穀類の搗精度評価方法であって、
    染色液を使用して穀粒を染色する染色ステップと、
    前記穀粒に光を照射する照射ステップと、
    前記光を照射された穀粒からの反射光及び透過光のうち、少なくとも一方の光量を検出する光量検出ステップと、
    前記光量検出ステップで検出した光量に基づいて、前記穀粒の搗精度を演算する演算ステップと、
    メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して前記染色液を作成する染色液調製ステップと
    を備えた穀粒の搗精度評価方法。
  2. 請求項1に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記溶解パラメータSP値が13〜18の範囲になるよう濃度調製した、メタノール以外の溶液を使用して、前記染色ステップの後であって前記照射ステップの前に、前記染色液で染色された前記穀粒を洗浄する洗浄ステップを備える
    穀粒の搗精度評価方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記染色液調製ステップにおいて作成する前記染色液の組成は、0.1%のメチレンブルーと、0.1%のエオシンと、99.8%のエタノール水溶液と、からなる
    穀粒の搗精度評価方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記染色液調製ステップにおいて作成する前記染色液の組成は、0.1%のメチレンブルーと、0.1%のエオシンと、99.8%のイソプロパノール水溶液と、からなる
    穀粒の搗精度評価方法。
  5. 請求項1に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記溶媒はエタノール水溶液であり、該エタノール水溶液の濃度は80%である
    穀粒の搗精度評価方法。
  6. 請求項2に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記溶液はエタノール水溶液であり、該エタノール水溶液の濃度は80%濃度である
    穀粒の搗精度評価方法。
  7. 請求項1に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記溶媒はイソプロパノール水溶液であり、該イソプロパノール水溶液の濃度は72.5%である
    穀粒の搗精度評価方法。
  8. 請求項2に記載の穀粒の搗精度評価方法であって、
    前記溶液はイソプロパノール水溶液であり、該イソプロパノール水溶液の濃度は72.5%である
    穀粒の搗精度評価方法。
  9. 穀類の搗精度評価を行うために穀粒を染色するための染色液の製造方法であって、
    メチレンブルーとエオシンとを含有する色素に、溶解パラメータSP値が13〜18の範囲となるように濃度調整を行った、メタノール以外の溶媒を混合して、前記染色液を得るステップを備えた
    染色液の製造方法。
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