JPWO2017149763A1 - 充放電器 - Google Patents

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Abstract

充放電器(10)は、商用系統(14)又は太陽電池(20)を用いて電気自動車(12)の内部に備えられたメインバッテリ(80)を充電し、又はメインバッテリ(80)に充電された電力を住宅用分電盤(28)に接続された外部負荷に放電させるものである。充放電器(10)は、充放電器本体(10A)と、充放電ケーブル(42)と、電気自動車(12)に電気的に接続される充放電コネクタ(44)と、を備える。充放電器本体(10A)は、電力変換器(30)を備える。充放電コネクタ(44)は、充放電ケーブル(42)の内部から延びる第1電線(75a)と、第1電線(75a)の一端に接続されたヒューズ(74)と、ヒューズ(74)の第1電線(75a)とは反対側に接続された第2電線(75b)と、電気絶縁性及び放熱性を有し、ヒューズ(74)に接触してヒューズ(74)を覆う絶縁部材(120)と、を有する。

Description

本発明は、車両の内部に備えられた蓄電池を充電し、又は蓄電池に充電された電力を放電させる充放電器に関する。
電気自動車等の車両の内部に備えられた蓄電池から住宅内負荷に電力を供給したり、家庭向けの商用系統から蓄電池を充電したりする電力供給システムが知られている。電力供給システムは、車両の内部に備えられた蓄電池から住宅内負荷に電力を供給する場合、車両の内部に備えられた蓄電池からの直流電力を、充放電器である電気自動車パワーコンディショナで交流電力に変換して住宅内負荷に交流電力を供給する。電力供給システムは、家庭向けの商用系統から蓄電池を充電する場合、家庭向けの商用系統からの交流電力を、充放電器である電気自動車パワーコンディショナで直流電力に変換して、車両の内部に備えられた蓄電池に直流電力を供給する。このような充放電器においては、電力の経路となるケーブルが用いられる。特許文献1には、電力の経路となるケーブルを保護する機構が記載されている。
特許第5704337号公報
特許文献1に記載の技術では、ケーブルをヒューズで保護し、電力の経路となるケーブルに出力する電流と出力する時間とを制限することで、ケーブルに設けられたヒューズを保護している。しかしながら、このような電力供給システムに、特許文献1のケーブルを採用した場合、ケーブルが太くかつ重くなるため、使用者が日常的に取り扱うことが困難となる。また、このような電力供給システムに、使用者が日常的に取り扱うことが可能なように、細くかつ軽いケーブルを採用した場合、ケーブルに設けられたヒューズが十分に保護されない可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ケーブルに設けられたヒューズを保護しつつ、ケーブルの取り扱いを容易にすることができる充放電器を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の充放電器は、外部電力を用いて車両の内部に備えられた蓄電池を充電し、又は蓄電池に充電された電力を外部負荷に放電させる充放電器であって、充放電器本体と、充放電ケーブルと、充放電コネクタと、絶縁部材と、を含むことを特徴とする。充放電器本体は、供給された電力を供給先に合わせて変換する電力変換器を備える。充放電ケーブルは、充放電器本体の内部から延びて、供給された電力又は供給先に供給する電力の経路となる電線を含む。充放電コネクタは、充放電ケーブルの内部から延びる第1電線と、第1電線の一端に接続されたヒューズと、ヒューズの第1電線とは反対側に接続された第2電線と、を有し、充放電ケーブルの充放電器本体とは反対側に設けられており、車両のインレットに接続されることで、充放電ケーブルと車両とを電気的に接続させる。絶縁部材は、電気絶縁性及び放熱性を有し、ヒューズに接触してヒューズを覆う。
本発明によれば、ケーブルの間に設けられたヒューズを保護しつつ、ケーブルの取り扱いを容易にすることができる充放電器を得るという効果を奏する。
実施の形態1に係る充放電器を含む電力供給システムの構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る充放電器に接続される宅内コントローラ周辺の構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る充放電器の外観を示す斜視図 実施の形態1に係る充放電器の電力変換器及び充放電コネクタと、電気自動車と、の各内部の電気回路系統の詳細を示すブロック図 実施の形態1に係る充放電器と電気自動車とが接続された形態のインタフェースの構成の一例を示す図 実施の形態1に係る充放電器における充放電ケーブル及び充放電コネクタの構成の一例を示す断面図 実施の形態1に係る充放電器における充放電コネクタに用いられるヒューズの内部の構造の一例を示す図 実施の形態1に係る充放電器における充放電コネクタに用いられるヒューズの構造の一例を示す図 実施の形態1に係る充放電器に用いられるヒューズが絶縁部材で被覆された際の構造の一例を示す図 実施の形態1に係る充放電器に用いられるヒューズが絶縁部材で被覆された後に放熱体で覆われた際の構造の一例を示す図 実施の形態1に係る充放電器に用いられるヒューズが絶縁部材で被覆され、放熱体で覆われた後に絶縁ケースで固定された際の構造の一例を示す図 実施の形態2に係る充放電器における充放電ケーブル及び充放電コネクタの構成の一例を示す断面図
以下に、本発明の実施の形態に係る充放電器を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明は、本発明を限定するものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1の構成例を示すブロック図である。図2は、実施の形態1に係る充放電器10に接続される宅内コントローラ38周辺の構成例を示すブロック図である。図3は、実施の形態1に係る充放電器10の外観を示す斜視図である。図4は、実施の形態1に係る充放電器10の電力変換器30、充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44と、電気自動車12と、の各内部の電気回路系統の詳細を示すブロック図である。
電力供給システム1は、図1に示すように、充放電器10と、電気自動車12と、商用系統14と、主幹漏電遮断器16と、保守用MCCB(Molded Case Circuit Breaker)18と、太陽電池20と、太陽電池用パワーコンディショナ22と、切替開閉器24と、切替開閉器26と、住宅用分電盤28と、電圧検出変圧器VTと、変流器CTと、を備える。充放電器10は、電気自動車パワーコンディショナ、すなわちEV−PCS(Electric Vehicle Power Conditioning Sub-system)であり、図1ではEV−PCSと示されている。電気自動車12は、EV(Electric Vehicle)であり、図1ではEVと示されている。太陽電池用パワーコンディショナ22は、PV−PCS(Photo Voltaic Power Conditioning Sub-system)であり、図1ではPV−PCSと示されている。
充放電器10は、実施の形態1では、電力会社の電力系統の電源である商用系統14及び自然エネルギー発電システムである太陽電池20と電気的に接続される。充放電器10は、商用系統14から供給される電力及び太陽電池20から供給される電力を、車両である電気自動車12の図4に示されるメインバッテリ80に供給して充電する。充放電器10は、これに限定されることはなく、電力系統の電源と自然エネルギー発電システムとのうち少なくとも一方と接続され、電力系統の電源から供給される電力と自然エネルギー発電システムから供給される電力とのうち少なくとも一方を用いて車両の蓄電池を充電するものであればよい。
図1に示すように、充放電器10の本体である充放電器本体10Aは、電力変換器30と、変流器32と、解列用電磁接触器34,36と、を備える。変流器32は、充放電器10から商用系統14への逆潮流を検出する。解列用電磁接触器34,36は、図4に示される電力変換器30の制御部58からの制御に基づいて、開路と閉路とを切り替える開閉切替スイッチである。解列用電磁接触器34,36は、停電等により商用系統14からの電力の供給が停止した場合に開路とすることで、充放電器10を商用系統14の電気回路系統から切り離すことができる。電力変換器30において、変流器32及び解列用電磁接触器34,36が設けられている側、すなわち商用系統14、太陽電池20及び住宅用分電盤28が接続される側を、以下においては電力変換器30のA側と称する。電力変換器30において、電気自動車12が接続される側を、以下においては電力変換器30のB側と称する。
充放電器10は、図2に示すように、宅内コントローラ38が電気的に接続されている。宅内コントローラ38は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ40が電気的に接続されている。宅内コントローラ38は、充放電器10の状態を表示し、使用者からの操作の入力を受け付ける。HEMSコントローラ40は、住宅用分電盤28に接続された住宅内負荷の消費電力状態と、太陽電池用パワーコンディショナ22に接続された太陽電池20の発電状態と、に応じて、充放電器10及び住宅用分電盤28に接続された住宅内負荷の運転状態を制御する。
充放電器10は、図3に示すように、上記の電力変換器30を備える充放電器本体10Aと、電力変換器30から延びる充放電ケーブル42と、充放電ケーブル42の先端に設けられた充放電コネクタ44と、充放電ケーブル42を巻き付けて収納する収納ホルダ46,48と、を備える。充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44は、電力変換器30のB側に電気的に接続されている。充放電器10は、充放電コネクタ44が電気自動車12のインレット76(図4参照)に嵌められて接続されることで、電気自動車12と電気的に接続される。充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44の構造の詳細は、後述する。
電力変換器30は、図1に示すように、変流器32及び解列用電磁接触器34,36と、保守用MCCB18、変流器CT、電圧検出変圧器VT及び主幹漏電遮断器16とを介して、商用系統14と電気的に接続される。電力変換器30は、変流器32と、切替開閉器24及び太陽電池用パワーコンディショナ22とを介して、太陽電池20と電気的に接続される。電力変換器30は、切替開閉器26を介して、住宅用分電盤28と電気的に接続される。電力変換器30は、商用系統14から供給される交流電力及び太陽電池20から太陽電池用パワーコンディショナ22を介して供給される交流電力を、直流電力に変換して、電気自動車12に供給する。
電気自動車12は、内部にメインバッテリ80(図4参照)を含む各種の蓄電池を備えている。少なくともメインバッテリ80は、充放電器10により直流電流に変換されてから供給される直流電力を蓄電する。電気自動車12のメインバッテリ80を含む蓄電池は、電力容量が1kWh以上30kWh以下の範囲内である場合が例示されるが、実施の形態1はこの範囲に限定されない。電気自動車12のメインバッテリ80を含む蓄電池は、実施の形態1では、一般に使用されるリチウムイオンバッテリー(LiB)が例示される。実施の形態1では、充放電器10が電気自動車12と電気的に接続されるが、これに限定されることはない。充放電器10は、電気自動車12に代えて充放電対応のプラグインハイブリッドカー(PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle))と電気的に接続されても良い。
商用系統14は、電力会社の電力系統の電源であり、充放電器10及び住宅用分電盤28へ交流電力を供給可能な供給源である。商用系統14は、電力が単相200Vで3kW以上12kW以下の範囲内である場合が例示されるが、実施の形態1はこの範囲に限定されない。商用系統14は、主幹漏電遮断器16と、電圧検出変圧器VTと、変流器CTと、切替開閉器26と、を介して、住宅用分電盤28と電気的に接続される。主幹漏電遮断器16は、商用系統14を住宅内に受電可能にするために設けられた遮断機である。
電圧検出変圧器VT及び変流器CTは、主幹漏電遮断器16に対して商用系統14の反対側のすぐ近くに、この順で設置されている。電圧検出変圧器VTは、設置された箇所の電圧に比例した電圧の電圧信号Vを電力変換器30の制御部58(図4参照)に出力する。変流器CTは、設置された箇所の電圧に比例した電流の電流信号Iを電力変換器30の制御部58(図4参照)に出力する。
保守用MCCB18は、主幹漏電遮断器16からの出力が充放電器10側及び住宅用分電盤28側へ分岐されている充放電器10側に設けられた開閉切替スイッチである。保守用MCCB18は、充放電器10と商用系統14との連系運転をする場合には閉路し、故障等により充放電器10を停止して保守・修理する場合には開路して、充放電器10と商用系統14との接続を開く。
太陽電池20は、太陽光を用いて発電を行う自然エネルギー発電システムの一例である。実施の形態1では、自然エネルギー発電システムとして太陽電池が用いられているが、これに限定されることはなく、水車等の水力発電機又は風力発電機等が用いられてもよい。太陽電池用パワーコンディショナ22は、太陽光発電用電力変換装置であり、太陽電池20が発電した直流電流を交流電流に変換して出力する。太陽電池20は、設置面積及び日射量に依って発電量が変化し、発電量が2kW以上12kW以下の範囲内である場合が例示されるが、実施の形態1はこれに限定されない。
切替開閉器24は、太陽電池20が太陽電池用パワーコンディショナ22を介して電気的に接続される接続先を、充放電器10と住宅用分電盤28との間で切り替えることができる。切替開閉器26は、住宅用分電盤28が電気的に接続される接続先を、充放電器10と主幹漏電遮断器16を介した商用系統14との間で切り替えることができる。
住宅用分電盤28は、分電盤内主幹漏電遮断器と、複数の分岐ブレーカと、を備える。各分岐ブレーカには、交流電力を使用する住宅内負荷が接続されている。住宅用分電盤28は、接続される一般家庭の全負荷容量が、例えば3kW以上12kW以下の範囲内である。図1では、住宅用分電盤28は、分岐ブレーカを4個備えるが、これに限定されない。住宅用分電盤28に備えられるブレーカの数は、1個から3個でもよいし、5個以上でもよい。住宅用分電盤28は、切替開閉器26に電気的に接続されている。住宅用分電盤28は、切替開閉器24及び太陽電池用パワーコンディショナ22を介して、太陽電池20と電気的に接続される。
以上により、実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1は、商用系統14が災害等で停電した場合、太陽電池20の発電量が日射量の急激な変化に伴って急激に変化した場合、及び住宅用分電盤28に電気的に接続された住宅内負荷が急激に変化した場合、等に対応して、電力供給システム1内の電力の流れを適切に制御することができる。電力供給システム1は、電気自動車12の蓄電池を商用系統14又は太陽電池20からの電力で充電させることと、電気自動車12の蓄電池に充電された電力を住宅用分電盤28に対して供給させることと、を切り替えることができる。さらに、電力供給システム1は、商用系統14からの電力で電気自動車12の蓄電池を充電することと、太陽電池20からの電力で電気自動車12の蓄電池を充電することと、を切り替えることができる。
電力供給システム1は、宅内コントローラ38で充放電器10の状態を確認することができる。電力供給システム1のHEMSコントローラ40は、住宅用分電盤28に接続された住宅内負荷の消費電力状態と、太陽電池用パワーコンディショナ22に接続された太陽電池20の発電状態と、に応じて、充放電器10及び住宅用分電盤28に接続された住宅内負荷の運転状態を制御する。充放電器10の充放電コネクタ44が電気自動車12の図4に示されるインレット76に嵌められたりインレット76から外されたりすることで、電力供給システム1は、電気自動車12と電気的に接続したり切断したりすることができる。
以下、図4を用いて、充放電器10の電力変換器30及び充放電コネクタ44と、電気自動車12と、の各内部の電気回路系統の詳細について説明する。図4は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続している状態を示している。図4に示すように、充放電器10の電力変換器30は、コンタクタ50と、リアクトル52X,52Yと、交直交換器54A,54B,54Cと、駆動部56A,56B,56Cと、制御部58と、電力供給ユニット60と、バッテリ62と、コンデンサ64,66と、絶縁トランス68と、整流回路70と、ダイオード72と、を備える。電力変換器30は、供給された電力を供給先に合わせて変換する。詳細には、電力変換器30は、商用系統14から供給された交流電力及び太陽電池20から太陽電池用パワーコンディショナ22を介して供給された交流電力を電気自動車12に合わせて直流電力に変換する。また、電力変換器30は、電気自動車12から供給された直流電力を住宅用分電盤28及び住宅用分電盤28に接続される一般家庭の負荷に合わせて交流電力に変換する。
充放電コネクタ44は、充放電ケーブル42の内部から延在して設けられた第1電線75aと、第1電線75aの一端に接続されたヒューズ74と、ヒューズ74の第1電線75aとは反対側に接続された第2電線75bと、充放電ケーブル42の内部から延在して第1電線75aと並列に設けられ、充放電コネクタ44の内部を貫通する第3電線75cと、を有する。ヒューズ74は、交直交換器54Cにおける電力変換器30のB側から延びて充放電コネクタ44の内部を貫通する2本の電線75a,75c、すなわち電力の経路となる2本の電線75a,75cのうちの一方の電線75aに設けられている。充放電コネクタ44の詳細な構造は、後述する。
電気自動車12は、自動車本体12Aと、インレット76と、を備える。自動車本体12Aは、開閉スイッチ78と、メインバッテリ80と、充電ユニット82と、補機用バッテリ84と、駆動部86と、車両制御部88と、を備える。
コンタクタ50は、電力変換器30のA側に配置されている。コンタクタ50は、制御部58からの制御に基づいて開閉の切り替え動作をする開閉切替スイッチである。コンタクタ50は、閉路とすることで、電力変換器30のA側の電線と、リアクトル52X,52Y及びリアクトル52X,52Yに電気的に接続されている交直交換器54Aと、を電気的に接続する。コンタクタ50は、開路とすることで、電力変換器30のA側の電線と、交直交換器54Aと、を電気的に切り離す。
交直変換器54Aは、トランジスタ等のスイッチング素子と、スイッチング素子に並列に接続されたダイオードと、を有する。交直変換器54Aは、コンタクタ50における電力変換器30のB側に、リアクトル52X,52Yを介して電気的に接続されている。交直変換器54Aは、電力変換器30のA側から供給される交流電力を直流電力に変換して、交直交換器54Aにおける電力変換器30のB側、すなわち交直変換器54Bに供給する。交直変換器54Aは、電力変換器30のB側、すなわち交直変換器54Bから供給される直流電力を交流電力に変換して、交直交換器54Aにおける電力変換器30のA側に供給する。
交直変換器54Bは、トランジスタ等のスイッチング素子と、スイッチング素子に並列に接続されたダイオードと、を有する。交直変換器54Bは、交直変換器54Aにおける電力変換器30のB側に、電気的に接続されている。交直変換器54Bは、電力変換器30のA側、すなわち交直交換器54Aから供給される直流電力を交流電力に変換して、交直交換器54Bにおける電力変換器30のB側、すなわち交直変換器54Cに供給する。交直変換器54Bは、電力変換器30のB側、すなわち交直変換器54Cから供給される交流電力を直流電力に変換して、交直変換器54Bにおける電力変換器30のA側、すなわち交直変換器54Aに供給する。
交直変換器54Cは、トランジスタ等のスイッチング素子と、スイッチング素子に並列に接続されたダイオードと、を有する。交直変換器54Cは、絶縁トランス68を介して、交直変換器54Bにおける電力変換器30のB側に、接続されている。
駆動部56A,56B,56Cは、それぞれ、交直交換器54A,54B,54Cを駆動する。駆動部56A,56B,56Cは、制御部58からの制御に基づいて、それぞれ、交直交換器54A,54B,54Cを構成するスイッチング素子を動作させる。駆動部56A,56B,56Cは、制御部58から、交直交換器54A,54B,54Cの駆動に必要な電力の供給を受ける。
制御部58は、CPU、主記憶部、補助記憶部、インタフェースを有するコンピュータを備えており、電力変換器30の各部を統括する。制御部58は、電圧検出変圧器VTからの電圧信号Vと、変流器CTからの電流信号Iを監視して、充放電器10の解列用電磁接触器34,36、電力変換器30のコンタクタ50、電力供給ユニット60を制御し、駆動部56A,56B,56Cを介して交直交換器54A,54B,54Cを制御する。制御部58は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されている場合、通信線90で、電気自動車12の車両制御部88と互いに情報通信可能に接続される。制御部58は、車両制御部88から、通信線90を介して、メインバッテリ80に蓄電された電力量等の情報を受信する。制御部58は、メインバッテリ80に蓄電された電力量等の情報を宅内コントローラ38に送信し、宅内コントローラ38が電力量等の情報の表示をすることを可能にする。
電力供給ユニット60は、制御部58に電力を供給するためのユニットである。電力供給ユニット60は、整流回路70を介して、電力変換器30のA側の電線と電気的に接続されている。電力供給ユニット60は、電力変換器30のA側の電線に供給される商用系統14又は太陽電池20からの交流電力が整流回路70で直流電力に変換されて、供給される。電力供給ユニット60は、整流回路70を介して供給される直流電力を、制御部58に供給する。電力供給ユニット60は、整流回路70を介して供給される直流電力を、バッテリ62に供給し、バッテリ62を充電する。
電力供給ユニット60は、さらに、交直変換器54Aと交直交換器54Bとの間に、ダイオード72を介して電気的に接続されている。電力供給ユニット60は、電力変換器30のA側の電線に供給される商用系統14又は太陽電池20からの交流電力が交直交換器54Aで直流電力に変換されて、ダイオード72を介して、供給される。電力供給ユニット60は、交直交換器54A及びダイオード72を介して供給される直流電力を、制御部58に供給する。電力供給ユニット60は、交直交換器54A及びダイオード72を介して供給される直流電力を、バッテリ62に供給し、バッテリ62を充電する。
電力供給ユニット60は、整流回路70を介して供給される直流電力と、交直交換器54A及びダイオード72を介して供給される直流電力とのうち、電圧が高い方の直流電力を制御部58及びバッテリ62に供給する。電力供給ユニット60は、商用系統14が停電し、かつ太陽電池20が発電を停止することにより、電力変換器30のA側から直流電力が供給されない場合、電力供給ユニット60により直流電力が充電されたバッテリ62から、直流電力が供給される。電力供給ユニット60は、バッテリ62から直流電力が供給される場合、この直流電力を制御部58に供給する。
バッテリ62は、電解液が充填された複数のセルからなるバッテリを有する。バッテリ62は、商用系統14が停電していない場合又は及び太陽電池20が発電を停止していない場合に、電力供給ユニット60を介して電力が供給されて、充電される。バッテリ62は、商用系統14が停電しかつ太陽電池20が発電を停止した場合に、充電された電力が、交直変換器54A,54B,54Cの始動に用いられる。
コンデンサ64は、交直変換器54Aと交直変換器54Bとの間に電気的に接続して設けられており、交直変換器54A及び交直交換器54Bの各端子間電圧を安定させる。コンデンサ66は、交直交換器54Cにおける電力変換器30のB側に電気的に接続して設けられており、交直交換器54Cの端子間電圧を安定させる。
絶縁トランス68は、商用系統14及び太陽電池20と、電気自動車12と、を電気的に絶縁する目的で設けられている。絶縁トランス68は、交直交換器54Bと交直交換器54Cとの間で、交直交換器54Bの交直交換器54C側の交流電流と、交直交換器54Cの交直交換器54B側の交流電流と、の出力位相が調整されることで、コンデンサ64とコンデンサ66とのどちら側の両端電圧を高くしてどちら側の両端電圧を低くするかを制御することを可能にする。
整流回路70は、電力変換器30のA側の電線及び電力供給ユニット60と電気的に接続されている。整流回路70は、電力変換器30のA側から供給される商用系統14又は太陽電池20からの交流電力を直流電力に変換し、電力供給ユニット60に供給する。
インレット76は、電気自動車12に設けられ、充放電器10の充放電コネクタ44を嵌めることが可能である。インレット76は、充放電器10の充放電コネクタ44が嵌められることで、充放電器10と電気自動車12とを電気的に接続する。
開閉スイッチ78は、自動車本体12Aのインレット76側に配置されている。開閉スイッチ78は、車両制御部88からの制御に基づいて開閉の切り替え動作をする。開閉スイッチ78は、駆動部86により駆動される。開閉スイッチ78は、閉路とすることで、自動車本体12Aのインレット76側の電線と、メインバッテリ80と、を電気的に接続する。開閉スイッチ78は、開路とすることで、自動車本体12Aのインレット76側の電線と、メインバッテリ80と、を電気的に切り離す。
メインバッテリ80は、電気自動車12の走行に使用される電力を蓄えるバッテリである。メインバッテリ80は、複数のリチウムイオン電池が用いられる。実施の形態1では、3V〜4Vのリチウムイオン電池セルが直列に接続されることで、端子電圧200V〜400V程度のバッテリが構成されている。メインバッテリ80は、開閉スイッチ78のインレット76とは反対側に電気的に接続されている。メインバッテリ80は、充放電コネクタ44が電気自動車12に接続され、開閉スイッチ78が閉路となることで、充放電器10と電気的に接続される。メインバッテリ80は、充放電器10と電気的に接続されると、商用系統14又は太陽電池20から電力を充電することが可能であり、かつ、住宅用分電盤28に対して電力を放電することが可能である状態になる。
充電ユニット82は、メインバッテリ80と補機用バッテリ84の間に設けられている。充電ユニット82は、メインバッテリ80の電圧を降圧して、補機用バッテリ84と、車両制御部88に印加する。すなわち、充電ユニット82は、補機用バッテリ84を充電し、補機用バッテリ84が車両制御部88に電力を供給することを可能にする。
補機用バッテリ84は、車両制御部88の制御に用いられる電力を蓄えるバッテリである。補機用バッテリ84は、端子電圧が12Vもしくは24V程度で、電解液が充填された複数のセルから構成されている。補機用バッテリ84は、充電ユニット82によりメインバッテリ80からの電圧が供給されて、充電される。補機用バッテリ84は、車両制御部88に電力を供給する。
駆動部86は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されている場合、自動車本体12Aのインレット76を介して充放電器10からの電力が供給される。駆動部86は、車両制御部88の指示に基づいて、供給される電力を用いて、開閉スイッチ78を駆動する。
車両制御部88は、CPU、主記憶部、補助記憶部、インタフェースを有するコンピュータを備えており、電気自動車12の各部を統括する。車両制御部88は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されている場合、通信線90で、電力変換器30の制御部58と互いに情報通信可能に接続される。車両制御部88は、制御部58からの制御に基づいて、駆動部86を動作させる。車両制御部88は、メインバッテリ80から、メインバッテリ80に蓄電された電力量等の情報を取得する。車両制御部88は、通信線90を介して、メインバッテリ80に蓄電された電力量等の情報を制御部58に送信する。
通信線90は、充放電器10の充放電コネクタ44がインレット76に嵌められることで、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されると同時に、充放電器10の制御部58と電気自動車12の車両制御部88との間で形成される信号線であり、充放電器10の制御部58と電気自動車12の車両制御部88との間の情報通信を可能にする。
以上により、実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続された場合、制御部58により、商用系統14又は太陽電池20からの電力を電気自動車12のメインバッテリ80に充電させることと、電気自動車12のメインバッテリ80に蓄電された電力を住宅用分電盤28に放電させることと、をそれぞれ制御することができる。
実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1では、ヒューズ74が充放電コネクタ44の内部に設けられた第1電線75aと第2電線75bとに接続する。そのため、例えば、原動機型の草刈り機等により、第1電線75a及び第3電線75cの一方が切断し、それに伴って第1電線75aと第3電線75cとの間で短絡が発生してしまうような場合、電気自動車12において開閉スイッチ78を開路とすることで自動車本体12Aのインレット76側の電線とメインバッテリ80とを電気的に切り離すまでの間に、ヒューズ74が第1電線75aと第2電線75bとの間を開路状態とすることで、電気自動車12側の電気回路を保護することができる。
図5は、実施の形態1に係る充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続された形態のインタフェースの構成の一例を示す図である。通信線90は、第1の充電開始停止線90aと、第2の充電開始停止線90bと、コネクタ接続確認線90cと、充電許可禁止線90dと、接地線90eと、第1のCAN(Controller Area Network)通信線90fと、第2のCAN通信線90gと、を有する。第1の充電開始停止線90aと、第2の充電開始停止線90bと、コネクタ接続確認線90cと、充電許可禁止線90dと、接地線90eと、第1のCAN通信線90fと、第2のCAN通信線90gとは、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されることで、制御部58側と車両制御部88側とを接続するそれぞれ1本の通信線となる。
図4に示される制御部58は、d1リレー92と、d2リレー94と、接続検出器96と、充電許可禁止入力部98と、電源と、を有する。d1リレー92は、制御部58の電源と第1の充電開始停止線90aの制御部58側との間で、開路と閉路とを切り替え可能な開閉切替スイッチである。d2リレー94は、接地線90eの制御部58側と第2の充電開始停止線90bの制御部58側との間で、開路と閉路とを切り替え可能な開閉切替スイッチである。
接続検出器96は、制御部58の電源と接地線90eの制御部58側と、コネクタ接続確認線90cの制御部58側とにそれぞれ接続されており、充放電器10と電気自動車12とが接続しているか否かを検出する。充電許可禁止入力部98は、制御部58の電源と充電許可禁止線90dの制御部58側との間の電圧を検出することが可能なフォトカプラである。充電許可禁止入力部98は、充電許可禁止線90dを介して充放電許可禁止出力部110から送信される充電許可信号又は充電禁止信号を受信する。
図4に示される車両制御部88は、コンタクタ駆動リレー102と、d1リレー検出器104と、d2リレー検出器106と、接続検出器108と、充放電許可禁止出力部110と、電源バッテリ112と、を有する。コンタクタ駆動リレー102は、駆動部86及び開閉スイッチ78と第2の充電開始停止線90bの車両制御部88側との間で、開路と閉路とを切り替え可能な開閉切替スイッチである。
d1リレー検出器104は、第1の充電開始停止線90aの車両制御部88側と接地電圧との間の電圧を検出可能なフォトカプラである。d1リレー検出器104は、第1の充電開始停止線90aが制御部58側と車両制御部88側とで1本の通信線となっている場合、d1リレー92が閉路であることを検出できる。
d2リレー検出器106は、第1の充電開始停止線90aの車両制御部88側と第2の充電開始停止線90bの車両制御部88側との間の電圧を検出可能なフォトカプラである。d2リレー検出器106は、第1の充電開始停止線90a及び第2の充電開始停止線90bが制御部58側と車両制御部88側とで1本の通信線となっている場合、かつ、d1リレー92が閉路である場合、d2リレー94が閉路であることを検出できる。
接続検出器108は、電源バッテリ112とコネクタ接続確認線90cの車両制御部88側との間の電圧を検出可能なフォトカプラである。接続検出器108は、コネクタ接続確認線90cが制御部58側と車両制御部88側とで1本の通信線となっている場合、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されていることを検出できる。
充放電許可禁止出力部110は、トランジスタであり、ベースが車両制御部88の内部と接続されており、コレクタが充電許可禁止線90dの車両制御部88側と接続されており、エミッタが接地されている。充放電許可禁止出力部110は、車両制御部88における充電許可指令又は充電禁止指令に応じて、充電許可禁止線90dを介して充電許可禁止入力部98に電圧信号として充電許可信号又は充電禁止信号を送信する。
電源バッテリ112は、電気自動車12における制御用の12V電源であり、補機用バッテリ84から電力が供給される。
以上により、実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1は、以下に説明するような充放電準備処理を実行する。制御部58の接続検出器96は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されると、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されたことを検出する。車両制御部88の接続検出器108は、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されると、充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されたことを検出する。
制御部58のd1リレー92は、接続検出器96により充放電器10と電気自動車12とが電気的に接続されたことを検出されると、閉路に切り替えられる。そして、車両制御部88のd1リレー検出器104は、d1リレー92が閉路とされたことを検出すると、車両制御部88は、第1のCAN通信線90f及び第2のCAN通信線90gを介してCAN通信の信号を制御部58に送信する。制御部58は、車両制御部88からのCAN通信の信号を受信すると、CAN通信の信号を車両制御部88に送信して、車両制御部88との相互的なCAN通信が成立していることを確認する。
車両制御部88は、制御部58とCAN通信が成立していることを確認すると、充電許可指令を出し、充放電許可禁止出力部110が充電許可指令に応じて充電許可信号を、充電許可禁止線90dを介して充電許可禁止入力部98に送信する。そして、制御部58の充電許可禁止入力部98が、充電許可禁止線90dを介して充放電許可禁止出力部110から送信される充電許可信号を受信すると、制御部58は、電磁ロックによって、充放電コネクタ44がインレット76に嵌められた状態をロックする、すなわちコネクタロックをかける。
制御部58は、充放電コネクタ44の出口付近の回路に対して電圧を短時間印加して、充放電コネクタ44の出口付近の回路を含むコネクタインターフェースに短絡又は地絡等の異常がないかどうか、絶縁診断を行う。制御部58は、絶縁診断の結果、短絡又は地絡等の異常がないと判定した場合、d2リレー94を閉路とする。そして、車両制御部88のd2リレー検出器106は、d2リレー94が閉路とされたことを検出することで、制御部58が充放電の準備が完了したことを認識する。実施の形態1に係る充放電器10を含む電力供給システム1は、このように、充放電準備処理を実行する。
図6は、実施の形態1に係る充放電器10における充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44の構成の一例を示す断面図である。図7は、実施の形態1に係る充放電器10における充放電コネクタ44に用いられるヒューズ74の内部の構造の一例を示す図である。図7では、エレメント74a及び口金74b以外は省略されている。図8は、実施の形態1に係る充放電器10における充放電コネクタ44に用いられるヒューズ74の構造の一例を示す図である。図8では、エレメント74a、口金74b及び筒部材74c以外は省略されている。図9は、実施の形態1に係る充放電器10に用いられるヒューズ74が絶縁部材120で被覆された際の構造の一例を示す図である。図9では、放熱体122及び絶縁ケース124が省略されている。図10は、実施の形態1に係る充放電器10に用いられるヒューズ74が絶縁部材120で被覆された後に放熱体122で覆われた際の構造の一例を示す図である。図10では、絶縁ケース124が省略されている。図11は、実施の形態1に係る充放電器10に用いられるヒューズ74が絶縁部材120で被覆され、放熱体122で覆われた後に絶縁ケース124で固定された際の構造の一例を示す図である。以下、図6から図11を用いて、充放電器10における充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44の構成の詳細について説明する。
充放電ケーブル42は、充放電器本体10Aの内部から延びており、充放電器10に供給された電力又は充放電器10から供給先に供給する電力の経路となる。充放電ケーブル42は、電力の経路となる第1電線75a、第2電線75b及び第3電線75cを含む。充放電ケーブル42は、実施の形態1では、第1電線75a、第2電線75b及び第3電線75cの側面を覆うことで絶縁処理する第1絶縁層と、第1絶縁層の側面をさらに覆うことで二重絶縁処理する第2絶縁層と、を有するキャブタイヤケーブルが用いられる。この場合、充放電ケーブル42は、二重絶縁処理されているため、電気的な安全性が高いので、好ましい。
充放電ケーブル42の第2絶縁層は、実施の形態1ではビニルシーズであるが、これに限定されることはなく、ゴム製のシーズであっても良い。充放電ケーブル42の第2絶縁層がビニルシーズである場合、安価であるため好ましく、第2絶縁層がゴム製のシーズである場合、低温時の取り回しが良いため好ましい。
充放電ケーブル42の第1絶縁層は、実施の形態1ではビニル製であり、耐熱ビニル電線を形成しているが、これに限定されることはない。第1絶縁層はゴム製であり、耐熱ゴム電線を形成していても良い。第1絶縁層は、ビニル製である場合、安価であるため好ましく、ゴム製である場合、低温時の取り回しが良いため好ましい。
充放電ケーブル42は、各電線の断面が3.5mm以上14mm以下の範囲内であることが好ましい。充放電ケーブル42は、各電線の断面が3.5mm以上14mm以下の範囲内である場合、各電線が、急速充電用ケーブルに一般に使用される断面が22mm以上の電線より細いため、急速充電用ケーブルより軽量であり、急速充電用ケーブルより低温時の取り回しが良い。このため、充放電ケーブル42は、各電線の断面が3.5mm以上14mm以下の範囲内である場合、使用者が使用しやすくなるので、好ましい。また、充放電ケーブル42は、各電線の断面が3.5mm以上14mm以下の範囲内である場合、電気自動車12の電圧が例えば200V前後である場合でも、住宅用分電盤28に接続される一般家庭の全負荷容量として例示される3kW以上12kW以下の範囲内の電気容量に十分に耐えることができるので、好ましい。これは、電気自動車12に代えて充放電対応のプラグインハイブリッドカーが充放電ケーブル42に接続される場合も同様である。
充放電対応のプラグインハイブリッドカーは、一般に、汎用品による低コストを図るため、一般的に電気自動車12で用いられるリチウムイオンバッテリー(LiB)が、一般的な電気自動車12よりも少ない直列接続数で搭載されるため、一般的な電気自動車12と比較して電池電圧の合計が低い。充放電ケーブル42は、このような一般的な充放電対応のプラグインハイブリッドカーが接続される場合、充放電ケーブル42に出力される電力が同じであれば、一般的な電気自動車12が接続される場合と比較して充放電ケーブル42を流れる電流が大きいため、各電線を太く設計する必要がある。充放電ケーブル42は、そのような場合でも、急速充電用ケーブルに一般に使用される各電線の断面が22mm以上の電線より細いため、急速充電用ケーブルより軽量であり、急速充電用ケーブルより低温時の取り回しが良いため、使用者が使用しやすく、好ましい。
充放電コネクタ44は、充放電ケーブル42の充放電器本体10Aとは反対側の端部に設けられている。充放電コネクタ44は、ヒューズ74、第1電線75a、第2電線75b及び第3電線75cに加えて、図6に示すように、コネクタハウジング114と、コネクタケース116と、コネクタピン118と、絶縁部材120と、放熱体122と、絶縁ケース124と、を有する。充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44において、電気自動車12が接続される側を、以下においては先端側と称し、充放電器本体10Aが接続されている側を、以下においては基端側と称する。第1電線75aの基端側は、充放電ケーブル42の内部に延びている。第1電線75aの先端側は、ヒューズ74の一端と電気的に接続されている。第2電線75bの基端側は、ヒューズ74の他端と電気的に接続されている。第2電線75bの先端側は、コネクタピン118の一端と電気的に接続されている。
図6では図示が省略されている第3電線75cは、第1電線75a、ヒューズ74及び第2電線75bと並列に設けられている。第3電線75cの基端側は、充放電ケーブル42の内部に延びている。第3電線75cの基端側は、コネクタピン118とは別のコネクタピンの一端と電気的に接続されている。
コネクタハウジング114は、充放電コネクタ44の先端側に配されたコネクタピン118を外周から覆っている。コネクタハウジング114は、電気自動車12のインレット76に嵌め合わされる形状を有し、インレット76に嵌め合わされることで、電気自動車12に充放電器10を固定する。コネクタハウジング114は、内部にコネクタピン118を含む複数のコネクタピンを固定している。
コネクタケース116は、コネクタハウジング114の基端部分から充放電ケーブル42の先端部分までの領域に設けられている。コネクタケース116は、充放電コネクタ44の基端側に配されたヒューズ74と、第1電線75a、第2電線75b及び第3電線75cと、絶縁部材120と、放熱体122と、絶縁ケース124とを外周から覆っている。
コネクタハウジング114及びコネクタケース116は、絶縁性、難燃性、耐落下性及び耐薬品性を有することが好ましく、絶縁性、難燃性、耐落下性及び耐薬品性を有する樹脂であることがより好ましい。コネクタハウジング114及びコネクタケース116が樹脂で製造される場合、これらは、軽量化されるため、使用者が使用しやすく、好ましい。また、この場合、コネクタケース116は、金属等の材料が用いられる場合と比較して、冬場等の寒い季節に使用者に冷たく感じさせることを低減できるため、好ましい。この場合、コネクタケース116は、金属等の材料が用いられる場合と比較して、金型を用いて、比較的安価に量産することができるため、好ましい。
コネクタピン118は、コネクタハウジング114の内部に固定されている。コネクタピン118は、金属製であり、電気伝導性を有する。コネクタピン118の先端側は、コネクタハウジング114の内部で露出している。コネクタピン118の基端側は、第2電線75bと電気的に接続されている。コネクタピン118の基端側は、第2電線75bと、例えば圧着で接続されている。コネクタピン118は、コネクタハウジング114が電気自動車12のインレット76に嵌め合わされることで、インレット76に固定された電気自動車12側の電線と電気的に接続される。これにより、充放電器10は、電気自動車12と電気的に接続される。
ヒューズ74は、2つの端子を有する。コネクタケース116の内部において、ヒューズ74の基端側の端子は、第1電線75aと電気的に接続されている。ヒューズ74の先端側の端子は、第2電線75bと電気的に接続されている。ヒューズ74の各端子は、第1電線75a及び第2電線75bと、電気伝導性を有する材料、例えば半田で、電気的かつ機械的に接続されている。
ヒューズ74は、エレメント74aと、口金74bと、筒部材74cと、を有する。エレメント74aは、電気伝導性を有する。エレメント74aの一端は、第1電線75aと、例えば半田で接続されている。エレメント74aの他端は、第2電線75bと、例えば半田で接続されている。エレメント74aは、平常時には第1電線75a及び第2電線75bと共に電力の経路となる。エレメント74aは、何らかの異常によって定格電流以上の電流が流されると、ジュール熱により溶断し、開路となることで第1電線75a及び第2電線75bに接続された電気回路を保護する。ヒューズ74のエレメント74aは、低い温度でも繰り返し加熱されることでエレメント74a内の可溶体組織の結晶化が進み、この結晶の界面から亀裂が生じることでの耐久性が低下することがある。
口金74bは、電気伝導性を有する筒状の金属部材である。図7に示すように、口金74bは、エレメント74aの両端部をそれぞれ覆うように2箇所に設けられる。口金74bは、エレメント74aの各両端部に、電気伝導性を有する材料、例えば半田で固定されている。これにより、口金74bは、エレメント74a、第1電線75a及び第2電線75bと電気的に接続される。筒部材74cは、電気絶縁性を有する筒状のセラミック部材である。図8に示すように、筒部材74cの軸方向の両端の内周側は、各口金74bの外周部と、例えば接着剤で機械的に固定されている。
図9に示すように、絶縁部材120は、エレメント74aの両端が第1電線75a及び第2電線75bと電気伝導性を有する材料で接続されたヒューズ74のほぼ全面に接触して、ヒューズ74を覆うように成形される。絶縁部材120は、電気絶縁性及び放熱性を有する。絶縁部材120は、第1電線75a及び第2電線75bが両端に接続されたヒューズ74が金型の内部に置かれた後に、金型にインサート成形される。すなわち、絶縁部材120は、モールド成形される。
絶縁部材120は、ヒューズ74のほぼ全面に接触して、ヒューズ74を覆うように成形されている。そのため、絶縁部材120は、ヒューズ74付近で生じる発熱を、ヒューズ74外へ素早く放熱することができる。実施の形態1では、ヒューズ74付近で生じる発熱には、エレメント74aの発熱と、第1電線75a及び第2電線75bとエレメント74aとを接続する半田の発熱とがある。これにより、絶縁部材120は、繰り返し加熱によるエレメント74a内の可溶体組織の結晶化の進行を低減できるので、可溶体組織の結晶の界面から生じる亀裂によるヒューズ74の耐久性の低下を抑制できる。
絶縁部材120の材料は、実施の形態1では、120℃以上160℃以下といった比較的低温で高精度の成形が可能なガラスフィラ入りの不飽和ポリエステル樹脂が例示される。実施の形態1において、絶縁部材120の材料は、例示した材料には限定されず、前述した温度範囲で成形ができる材料であればよい。絶縁部材120の材料は、ガラスフィラ入りの不飽和ポリエステル樹脂である場合、インサート成形の過程において、化学反応をすることで耐熱温度が上昇するため、好ましい。また、絶縁部材120の材料がガラスフィラ入りの不飽和ポリエステル樹脂である場合、線膨張係数は、一般的な樹脂材料と比較して、金属又はセラミックに近い値となる。その結果、絶縁部材120とヒューズ74との間で生じる応力が低減されるため、好ましい。
絶縁部材120の材料がガラスフィラ入りの不飽和ポリエステル樹脂である場合、120℃以上160℃以下といった比較的低温でモールド成形できるので、絶縁部材120とヒューズ74との間で生じる応力がより低減されるため、好ましい。以上により、絶縁部材120の材料がガラスフィラ入りの不飽和ポリエステル樹脂である場合、絶縁部材120とヒューズ74とに生じる応力が低減されることで、モールド成形によるエレメント74aの劣化が低減される。
絶縁部材120は、実施の形態1では、金型にインサート成形されるが、これに限定されず、電気絶縁性及び放熱性を有し、ヒューズ74を覆うようにヒューズ74に設けられるいかなる形態であってもよい。
絶縁部材120の外周は、図6に示すように、放熱体122で覆われる。放熱体122は、放熱性を有する。放熱体122は、電気伝導性を有することが好ましい。放熱体122は、金属であることがより好ましい。放熱体122は、図10に示すように、ヒューズ74の各口金74bの部分を絶縁部材120の外周から覆うように、ヒューズ74の第1電線75a側と第2電線75b側との2箇所に設けられる。
放熱体122は、内側が絶縁部材120のみと接触しているので、エレメント74a、口金74b、第1電線75a及び第2電線75bとは電気的に絶縁されている。そのため、放熱体122は、電力の経路とならない。また、放熱体122は、各口金74bを覆う形で2箇所に分けて設けられているので、放熱体122,122のいずれか一方が口金74b、第1電線75a又は第2電線75bと短絡した場合でも、電力の経路とならないので、ヒューズ74の機能を妨げない。
放熱体122,122は、それぞれ、ヒューズ74のエレメント74aが延びる方向に沿って2つに分断されている。放熱体122,122は、それぞれ、互いに嵌め合わせ可能な1組の第1放熱体部材122Aと第2放熱体部材122Bとを有する。
第1放熱体部材122A及び第2放熱体部材122Bは、複数の放熱板が組み合わされて形成されている。第1放熱体部材122Aは、第2放熱体部材122Bに嵌め合わせることができ、第2放熱体部材122Bから取り外すことができる。そのため、放熱体122は、ヒューズ74のエレメント74aが溶断した場合に使用者がヒューズ74を交換することを容易にするので、好ましい。
放熱体122は、各口金74bを覆う形で、絶縁部材120の外周のほぼ全面に接触するので、ヒューズ74付近で生じる発熱を、絶縁部材120の外へ素早く放熱することができる。これにより、放熱体122は、繰り返し加熱によるエレメント74a内の可溶体組織の結晶化の進行を低減できるので、可溶体組織の結晶の界面から生じる亀裂によるヒューズ74の耐久性の低下を抑制できる。
放熱体122の外周は、図6に示すように、絶縁ケース124で覆われて固定される。絶縁ケース124は、電気絶縁性及び放熱性を有する。絶縁ケース124は、難燃性を有することが好ましい。絶縁ケース124は、図11に示すように、放熱体122の外周から覆うように設けられる。
絶縁ケース124は、ヒューズ74のエレメント74aが延びる方向に沿って2つに分断されている。絶縁ケース124は、互いに嵌め合わせ可能な1組の第1絶縁ケース部材124Aと第2絶縁ケース部材124Bとを有する。
第1絶縁ケース部材124A及び第2絶縁ケース部材124Bは、電気絶縁性及び放熱性を有する複数の絶縁シートが組み合わされて形成されている。第1絶縁ケース部材124Aは、第2絶縁ケース部材124Bに嵌め合わせることができ、第2絶縁ケース部材124Bから取り外すことができる。そのため、絶縁ケース124は、ヒューズ74のエレメント74aが溶断した場合に使用者がヒューズ74を交換することを容易にするので、好ましい。
絶縁ケース124は、放熱体122の外周のほぼ全面に接触するので、ヒューズ74付近で生じる発熱を、放熱体122の外へ素早く放熱することができる。絶縁ケース124は、絶縁部材120の外周のうち放熱体122が覆われていない領域にも接触するので、ヒューズ74付近で生じる発熱を、絶縁部材120の外へ素早く放熱することができる。これにより、絶縁ケース124は、繰り返し加熱によるエレメント74a内の可溶体組織の結晶化の進行を低減できるので、可溶体組織の結晶の界面から生じる亀裂によるヒューズ74の耐久性の低下を抑制できる。
絶縁ケース124は、電気絶縁性及び放熱性を有し、放熱体122の外周の全面を覆うので、放熱体122の外周を絶縁し、保護することができる。
以上のように、実施の形態1に係る充放電器10において、充放電コネクタ44の内部では、絶縁部材120が、ヒューズ74の外周のほぼ全面に接触して、ヒューズ74を覆うように成形されている。絶縁部材120には、放熱体122が、絶縁部材120の外周のほぼ全面に接触して、絶縁部材120を覆うように設けられている。放熱体122には、絶縁ケース124が、放熱体122の外周のほぼ全面に接触して、放熱体122を覆うように設けられている。そのため、絶縁部材120、放熱体122、及び絶縁ケース124は、それぞれ、ヒューズ74付近で生じる発熱を、ヒューズ74の外側へ素早く放熱することができる。これにより、実施の形態1に係る充放電器10は、繰り返し加熱によるエレメント74a内の可溶体組織の結晶化の進行を低減できるので、可溶体組織の結晶の界面から生じる亀裂によるヒューズ74の耐久性の低下を抑制できる。
実施の形態1に係る充放電器10は、ヒューズ74のエレメント74a及び口金74bが絶縁部材120及び絶縁ケース124で二重絶縁処理されているため、電気的な安全性が高い。実施の形態1に係る充放電器10は、充放電ケーブル42内の第1電線75a、第2電線75b及び第3電線75cがいずれも第1絶縁層及び第2絶縁層で二重絶縁処理されているため、電気的な安全性が高い。そのため、実施の形態1に係る充放電器10において、コネクタケース116に絶縁性を有しない電気伝導性材料、すなわち金属を用いることも可能である。この場合、コネクタケース116は、ヒューズ74付近で生じる発熱を素早く外に放熱させることができ、好ましい。これにより、実施の形態1に係る充放電器10は、繰り返し加熱によるエレメント74a内の可溶体組織の結晶化の進行をより低減できるので、可溶体組織の結晶の界面から生じる亀裂によるヒューズ74の耐久性の低下をより抑制できる。
実施の形態1に係る充放電器10は、従来のようにヒューズ74が浮いた状態で配置されておらず、絶縁部材120、放熱体122及び絶縁ケース124で固定される。そのため、実施の形態1に係る充放電器10は、従来のように第1電線75a及び第2電線75b及び空気のみで放熱されてしまうために放熱効率が低下してしまうことがない。
実施の形態1に係る充放電器10は、放熱性能が高いので、ヒューズ74を放熱するためにコネクタハウジング114又はコネクタケース116の内部に穴をあける必要がない。そのため、実施の形態1に係る充放電器10は、コネクタハウジング114又はコネクタケース116の内部に設けられたコネクタロック機構が塵埃、金属片及び昆虫等の侵入によって、機構の不動作等の不具合を生じることを抑制できる。また、実施の形態1に係る充放電器10は、ヒューズ74を放熱するためにコネクタハウジング114又はコネクタケース116の内部に穴をあける必要がない。そのため、実施の形態1に係る充放電器10は、コネクタハウジング114又はコネクタケース116を分解してコネクタハウジング114又はコネクタケース116の内部から塵埃、金属片及び昆虫等を除去する掃除をする等のメンテナンスをする必要がなくなるので、特に常時メンテナンスを行うことが困難である一般の使用者にとって使いやすい。
実施の形態1に係る充放電器10は、低い温度で繰り返し加熱される環境で用いられるが、上記のようにヒューズ74の耐久性の低下を低減しているので、エレメント74a内の可溶体組織の結晶化が進むことでヒューズ74の耐久性が低下することを想定して定格電流よりも大きな溶断電流を有するヒューズを用いなくてもよい。そのため、実施の形態1に係る充放電器10は、定格電流通りの溶断電流を有するヒューズ74を用いることができる。これにより、実施の形態1に係る充放電器10は、定格電流通りのヒューズ74の溶断電流に合わせて従来のものより細い充放電ケーブル42を用いることができるようになる。以上により、実施の形態1に係る充放電器10は、軽量で、低温時の取り回しが良く、特に一般の使用者が使用しやすいものを提供することができる。すなわち、実施の形態1に係る充放電器10は、ケーブルの間に設けられたヒューズを十分に保護しつつ、ケーブルの取り扱いを容易にすることができる。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2に係る充放電器における充放電ケーブル42及び充放電コネクタ44aの構成の一例を示す断面図である。実施の形態2に係る充放電器は、実施の形態1に係る充放電器10において、充放電コネクタ44aの内部に設けられたヒューズ74の筒部材74cと絶縁部材120との間に応力緩和樹脂126が設けられ、さらに、第1電線75a又は第2電線75bと、エレメント74aと、口金74bとを、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接に例示される溶接部での接続としたものである。実施の形態2に係る充放電器は、実施の形態1と同様の構成に実施の形態1と同一の符号群を用い、その詳細な説明を省略する。
応力緩和樹脂126は、ヒューズ74の筒部材74cと絶縁部材120との間に設けられている。具体的には、応力緩和樹脂126は、筒部材74cの外周部に塗布して設けられ、その後に絶縁部材120が外周に成形されることで、筒部材74cと絶縁部材120との間に配置される。応力緩和樹脂126は、負荷される応力に対してヒューズ74より伸びやすい性質を有する。応力緩和樹脂126は、電気絶縁性を有することが好ましい。
ヒューズ74のエレメント74aが延びる方向の線膨張係数と絶縁部材120の線膨張係数との差により、ヒューズ74のエレメント74aが延びる方向には、応力が発生する。応力緩和樹脂126は、ヒューズ74よりも伸びやすいので、この応力に対してヒューズ74よりも伸びる。これにより、応力緩和樹脂126は、この応力がヒューズ74に対して与える影響を低減する。その結果、実施の形態2に係る充放電器は、この応力によってもたらされるヒューズ74の機械的なストレスを低減することができ、ヒューズ74の機械的ストレスによる機械的な劣化を低減することができる。
実施の形態2に係る充放電器は、第1電線75a又は第2電線75bと、エレメント74aと、口金74bとが、溶接部によって接続される。すなわち、実施の形態2に係る充放電器において、第1電線75aとエレメント74aとの間に第1溶接部を有し、第2電線75bとエレメント74aとの間に第2溶接部を有し、エレメント74aと各口金74bとの間に第3溶接部を有する。第1溶接部、第2溶接部及び第3溶接部は、いずれも半田と比較して、耐熱性が高く、加熱及び冷却が繰り返されたときに受ける熱応力に対する耐久性が高い。そのため、実施の形態2に係る充放電器は、耐熱性が高く、加熱及び冷却が繰り返されてエレメント74aと第1電線75a又は第2電線75bとの間に生じる熱応力に対する耐久性が高い。これにより、実施の形態2に係る充放電器は、放熱目的で複数の素材をヒューズ74に用いてもヒューズ74の耐久性を長く保持することができるので、耐久性のある電力供給システム1を構築することができる。
なお、実施の形態2に係る充放電器は、応力緩和樹脂126が、筒部材74cの外周部に塗布して設けられたが、これに限定されることはない。実施の形態2に係る充放電器は、応力緩和樹脂126に代えて、熱収縮性を有するチューブを筒部材74cの外周部に被せて設けた場合にも、応力緩和部材126を設けた場合と同等の効果が得られる。
以上の実施の形態1及び実施の形態2に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 電力供給システム、10 充放電器、10A 充放電器本体、12 電気自動車、12A 自動車本体、14 商用系統、16 主幹漏電遮断器、18 保守用MCCB、20 太陽電池、22 太陽電池用パワーコンディショナ、24,26 切替開閉器、28 住宅用分電盤、30 電力変換器、32 変流器、34,36 解列用電磁接触器、38 宅内コントローラ、40 HEMSコントローラ、42 充放電ケーブル、44,44a 充放電コネクタ、46,48 収納ホルダ、50 コンタクタ、52X,52Y リアクトル、54A,54B,54C 交直交換器、56A,56B,56C 駆動部、58 制御部、60 電力供給ユニット、62 バッテリ、64,66 コンデンサ、68 絶縁トランス、70 整流開路、72 ダイオード、74 ヒューズ、74a エレメント、74b 口金、74c 筒部材、75a 第1電線、75b 第2電線、75c 第3電線、76 インレット、78 開閉スイッチ、80 メインバッテリ、82 充電ユニット、84 補機用バッテリ、86 駆動部、88 車両制御部、90 通信線、90a 第1の充電開始停止線、90b 第2の充電開始停止線、90c コネクタ接続確認線、90d 充電許可禁止線、90e 接地線、90f 第1のCAN通信線、90g 第2のCAN通信線、92 d1リレー、94 d2リレー、96 接続検出器、98 充電許可禁止入力部、102 コンタクタ駆動リレー、104 d1リレー検出器、106 d2リレー検出器、108 接続検出器、110 充放電許可禁止出力部、112 電源バッテリ、114 コネクタハウジング、116 コネクタケース、118 コネクタピン、120 絶縁部材、122 放熱体、122A 第1放熱体部材、122B 第2放熱体部材、124 絶縁ケース、124A 第1絶縁ケース部材、124B 第2絶縁ケース部材、126 応力緩和樹脂、VT 電圧検出変圧器、CT 変流器。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の充放電器は、外部電力を用いて車両の内部に備えられた蓄電池を充電し、又は蓄電池に充電された電力を外部負荷に放電させる充放電器であって、充放電器本体と、充放電ケーブルと、充放電コネクタと、絶縁部材と、を含むことを特徴とする。充放電器本体は、供給された電力を供給先に合わせて変換する電力変換器を備える。充放電ケーブルは、充放電器本体の内部から延びて、供給された電力又は供給先に供給する電力の経路となる電線を含む。充放電コネクタは、充放電ケーブルの内部から延びる第1電線と、第1電線の一端に接続されたヒューズと、ヒューズの第1電線とは反対側に接続された第2電線と、を有し、充放電ケーブルの充放電器本体とは反対側に設けられており、車両のインレットに接続されることで、充放電ケーブルと車両とを電気的に接続させる。絶縁部材は、充放電コネクタの内部に設けられ、ヒューズの外周から覆うコネクタケースを有し、電気絶縁性及び放熱性を有し、ヒューズに接触してヒューズを覆う。
なお、実施の形態2に係る充放電器は、応力緩和樹脂126が、筒部材74cの外周部に塗布して設けられたが、これに限定されることはない。実施の形態2に係る充放電器は、応力緩和樹脂126に代えて、熱収縮性を有するチューブを筒部材74cの外周部に被せて設けた場合にも、応力緩和樹脂126を設けた場合と同等の効果が得られる。

Claims (11)

  1. 外部電力を用いて車両の内部に備えられた蓄電池を充電し、又は前記蓄電池に充電された電力を外部負荷に放電させる充放電器であって、
    供給された電力を供給先に合わせて変換する電力変換器を備える充放電器本体と、
    前記充放電器本体の内部から延びて、前記供給された電力又は前記供給先に供給する電力の経路となる電線を含む充放電ケーブルと、
    前記充放電ケーブルの内部から延びる第1電線と、前記第1電線の一端に接続されたヒューズと、前記ヒューズの前記第1電線とは反対側に接続された第2電線と、を有し、前記充放電ケーブルの前記充放電器本体とは反対側に設けられており、前記車両のインレットに接続されることで、前記充放電ケーブルと前記車両とを電気的に接続させる充放電コネクタと、
    電気絶縁性及び放熱性を有し、前記ヒューズに接触して前記ヒューズを覆う絶縁部材と、
    を含むことを特徴とする充放電器。
  2. 前記絶縁部材は、120℃以上160℃以下で成形ができる樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の充放電器。
  3. 放熱性を有し、かつ前記絶縁部材に接触して前記絶縁部材を覆う放熱体をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の充放電器。
  4. 前記放熱体は、電気伝導性を有することを特徴とする請求項3に記載の充放電器。
  5. 電気絶縁性及び放熱性を有し、前記放熱体に接触して前記放熱体を覆う絶縁ケースをさらに有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の充放電器。
  6. 前記充放電ケーブルは、前記電線の側面を覆う第1絶縁層と、前記第1絶縁層の側面を覆う第2絶縁層と、を有し、
    前記充放電コネクタは、前記車両の前記インレットに嵌め合わされる先端側の領域よりも基端側の領域に電気伝導性を有する材料が用いられていることを特徴とする請求項5に記載の充放電器。
  7. 前記充放電コネクタは、前記ヒューズと前記絶縁部材との間に設けられた応力緩和樹脂を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の充放電器。
  8. 前記応力緩和部材は、負荷される応力に対して前記ヒューズより伸びやすい性質を有することを特徴とする請求項7に記載の充放電器。
  9. 前記ヒューズは、前記第1電線と電気的に接続する第1溶接部と、前記第2電線と電気的に接続する第2溶接部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の充放電器。
  10. 電力系統の電源と自然エネルギー発電システムとの少なくとも一方と接続され、前記電力系統の電源から供給される電力と前記自然エネルギー発電システムから供給される電力との少なくとも一方を用いて前記車両の前記蓄電池を充電することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の充放電器。
  11. 前記電力系統の電源が停電した場合、前記自然エネルギー発電システムから供給される電力を用いて前記車両の前記蓄電池を充電することを特徴とする請求項10に記載の充放電器。
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