JPWO2017149598A1 - 機器分類装置 - Google Patents

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Abstract

データ取得部(101)は、機器分類指標データベース(201)から機器分類指標データを取得する。分類指標定量化部(102)は、機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する。機器分類部(103)は、定量的データを用いて機器単位で設備を分類する。

Description

本発明は、設備を構成する機器単位で設備を分類する機器分類装置に関するものである。
昇降機、空調等、同種のものが多様な環境に複数存在する設備において、同じ特徴を持つもの毎に分類することは有用である。例えば特許文献1に記載された従来のシステムでは、建物設備での省エネルギを目的とした照明・空調の制御において、昇降機を同じ特徴を持つもの毎に分類している。特許文献1に記載されたシステムでは、昇降機稼働情報を利用して、共用部の人流量や、室の在室人数、在室率を曜日、時間帯毎などでパターン化し、制御スケジュールを計画している。ここで、昇降機稼働情報を取得できない建物において、同じ特徴を持つ類似建物の解析結果を流用するために、建物の分類を行っている。
特開2005−104635号公報
昇降機、空調等の設備を構成する機器に対して故障や異常等の解析をする場合、複数の設備・機器を同種、同特徴の機器で分類し解析することで、単一設備のみでの解析と比較し、故障や異常の検出精度の向上が見込まれる。
しかしながら、従来の手法では、昇降機といった設備単位で分類しているため、異なる特徴を持つ機器であっても、設備単位で同種、同特徴であれば機器としては分類できないという問題があった。例えば、昇降機Aを構成するドア機器と昇降機Bを構成するドア機器が、同型ではあるが特徴が異なる機器の場合であっても、従来では昇降機Aと昇降機Bは昇降機という設備として同特徴と判定されると、どちらのドア機器も同特徴として分類されてしまう。
また、従来の手法では、分類に利用する指標は昇降機稼働情報、昇降機の用途、規模であったが、故障や異常等の解析の場合、過去の故障履歴、設備・機器の設置環境、機器交換情報など多くの情報を考慮し分類することで、分類精度の向上が見込める。これらの情報は必ずしも数値からなる定量的データではなく、文字情報を含む定性的データであることもある。ところが、従来の手法では、定性的データに基づいて分類する場合、異なる定性的データ同士がどの程度類似しているかの評価は考慮していない。その結果、異常の原因解析を十分に行うことができず、異常検出精度の低下等に繋がるという問題があった。
この発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、機器の故障や異常等の解析を精度良く行うことのできる機器分類装置を提供することを目的とする。
この発明に係る機器分類装置は、各々が単数または複数の機器から構成される複数の設備における各機器の監視データから得られる各機器に固有の情報である機器分類指標データを取得するデータ取得部と、機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する分類指標定量化部と、定量的データを用いて機器単位で設備を分類する機器分類部とを備えたものである。
この発明に係る機器分類装置は、機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換し、この定量的データを用いて機器単位で設備を分類するようにしたものである。これにより、機器の故障や異常等の解析を精度良く行うことができる。
この発明の実施の形態1の機器分類装置の構成図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置が用いる保守実績データ例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置のハードウェア構成図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置の機器分類処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1の機器分類装置が用いる定量的データ例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置の定性的データ類似度の事前情報がある場合の機器分類処理を示すフローチャートである。 図7A,図7B,図7Cは、この発明の実施の形態1の機器分類装置の事前情報例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置の定量的データの分類例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の機器分類装置の機器毎の特徴量を示す説明図である。 この発明の実施の形態2の機器分類装置の構成図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態による機器分類装置100を含む監視システムの構成図である。
図示の監視システムにおいて、機器分類装置100はデータ収集管理装置200と接続され、データ収集管理装置200はネットワーク300を介して監視対象400と接続されている。
機器分類装置100は、データ取得部101と分類指標定量化部102と機器分類部103とを備える。データ取得部101は、データ収集管理装置200が管理する機器分類指標データベース201から機器分類指標データを取得する処理部である。分類指標定量化部102は、機器分類指標データに含まれる定性的データを定量的データに変換する処理部である。機器分類部103は、分類指標定量化部102で生成された定量的データを用いて機器単位で設備を分類する処理部である。
データ収集管理装置200は、監視対象400からの監視データを収集して機器分類指標データベース201として蓄積し管理する装置である。機器分類指標データベース201に蓄積される監視データとは、監視対象400に対する保守員の点検や設備情報により作成されたデータ(例えば保守実績データ)など、監視対象400から直接的または間接的に得られたデータを指す。機器分類指標データベース201に蓄積される機器分類指標データとして、昇降機を例とした保守実績データの例を図2に示す。
図2では、一つの設備の一つの機器に対する保守員の点検や設備情報から得られる保守実績データ例を示している。保守実績データ例ではデータ項目の例として、設備ID、機種ID、機器ID、設置地域、作業者名、保守作業内容、異常の有無などを記載している。これらデータ項目の値は一例である。データ項目は、実際の設備、機器から収集した保守実績データの項目を格納するために変更可能である。また、設備、機器を区別可能であれば、複数の設備、機器のデータを集約し、一つの表としても構わない。さらに、設備、機器の対応付けが可能であれば、一つの設備の一つの機器のデータが複数の表に分割されていても構わない。また、平常時の保守作業と、故障、異常が発生した場合の保守作業など、形態の異なる保守作業の保守実績データを分割して管理しても構わない。すなわち、機器分類指標データベース201に格納される機器分類指標データとしては機器に固有の情報であればどのような情報であってもよい。
監視対象400は、例えば、昇降機や空調といった、単一または複数の機器からなる設備である。監視対象400は、同様の機器からなる設備が二つ以上存在することを想定している。ネットワーク300に接続せず、監視対象400とデータ収集管理装置200を直結する構成でも構わない。監視対象400とデータ収集管理装置200の接続方法によらず、データ収集管理装置200と機器分類装置100をネットワーク接続する構成でも構わない。
図3は、本実施の形態の機器分類装置を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。図3では、図1の機器分類装置100とデータ収集管理装置200を一つのハードウェア上に構成した例を示している。機器分類装置100及びデータ収集管理装置200は、プロセッサ11、メモリ12、通信I/F(インタフェース)装置13、ストレージ14、出力装置15を備える。プロセッサ11は機器分類装置100及びデータ収集管理装置200の機能を実現するためのプロセッサである。メモリ12は、機器分類装置100及びデータ収集管理装置200の機能に対応した各種プログラムを記憶するプログラムメモリ、プロセッサ11がデータ処理を行う際に使用するワークメモリ及び信号データを展開するメモリ等として使用するROM及びRAM等の記憶部である。通信I/F装置13は、ネットワーク300等の外部との通信インタフェースである。ストレージ14は、各種データやプログラムを蓄積するための記憶装置である。出力装置15は、外部へ処理結果を出力するための装置である。
図1におけるデータ取得部101、分類指標定量化部102及び機器分類部103が行う処理は、メモリ12に記憶されたプログラムをプロセッサ11が読み出して実行する。機器分類指標データベース201が蓄積するデータは、監視対象400からネットワーク300経由で通信I/F装置13を通してストレージ14に格納される。機器分類部103の処理結果は、必要に応じてストレージ14に格納し、出力装置15にて外部に出力される。なお、機器分類装置100とデータ収集管理装置200とを異なるハードウェア上に構成しても構わない。
次に、本実施の形態の機器分類装置100の動作について説明する。
データ収集管理装置200は、監視対象400から得られた機器分類指標データを機器分類指標データベース201へ継続的または断続的に入力する。機器分類装置100は、機器分類指標データベース201から機器分類指標データを取得して処理を行う。図4は機器分類装置100の処理を示すフローチャートである。
先ず、データ取得部101は、機器分類指標データベース201より機器分類指標データを取得する(ステップST1)。なお、機器分類指標データに複数のデータ項目が含まれる場合、データ項目毎に図4のフローを実行する。例えば、機器分類指標データのインデックスとして機器IDが入力された場合、分類された機器IDのリストが出力される。リストの形式は問わないが、一例としては、各分類に分類IDを割り振り、各機器IDと該当する分類IDを1行に格納した表形式での出力がある。また、その他のリストの例としては、分類毎に一つのファイルを作成し、ファイル内に当該分類に属する機器IDを格納する方法もある。
分類指標定量化部102では、各機器から入手した機器分類指標データに含まれる定性的データを、類似性の判定が可能な形式として数値からなる定量的データへ変換する。ステップST2では、入力された機器分類指標データが数値か否かによって定量的データか否かを判断し、その後の処理を分岐する。ステップST2において定量的データであった場合(ステップST2:YES)、分類指標定量化部102はその処理を終了する。すなわち、分類指標定量化部102に入力された機器分類指標データをそのまま機器分類部103に出力する。一方、ステップST2において定量的データでなかった場合(ステップST2:NO)は、ステップST3の処理を実行する。ステップST3では、定性的データ同士の類似度として、定性的データ間の距離を算出し、距離に応じた値を各データに割り振ることで、定量的データとする。定性的データ間の距離は、n−gramの階層的クラスタ分析など、文字列解析手法により算出し、距離に応じた数値を定量的データとする。ここで、定性的データが、前方の文字ほど大きな括りでの分類を表すため距離への影響が大きく、後方の文字ほど小さな括りでの分類のため距離への影響が小さいなど、文字の位置と距離への影響の関係が既知の場合は、距離算出の際に距離への影響が大きい文字へ重みづけ等の処理をしてもよい。例えば、機器IDの文字列で、前半がメジャーアップデートバージョン番号を表し、後半がマイナーアップデートバージョン番号を表す場合などであれば、前の文字列ほど距離への影響が大きい場合がある。
図5では、定性的データを変換した定量的データ例を示す。図5では、簡単な例として、機器IDの名称が、機器のメジャーアップデートバージョン番号とマイナーアップデートバージョン番号をハイフン記号“−”で繋いで表記した場合の定量的データ例を示している。この定量的データ例では、機器IDがAAA−01、AAA−02、AAA−03のものは、メジャーアップデートバージョン番号が同じであり、マイナーアップデートバージョン番号のみ異なるため、近い値を割り振っている。機器IDがBBB−01、BBB−02は、AAA−01、AAA−02、AAA−03とはメジャーアップデートバージョン番号が異なるため、遠い値を割り振っている。
ステップST2において機器分類指標データが定量的データであった場合またはステップST3の処理を行った後、機器分類部103は、多変量解析手法や機械学習手法などにより、入力された値、すなわち、多変量解析等における特徴量が近い機器毎に分類する(ステップST4)。具体的な分類例については後述する。
一方、事前情報として定性的データ同士の類似度が分かっている場合は、事前情報の類似度を適用しても良い。事前情報では、定性的データの一部に関してのみ指定しても良い。例えば、機器IDのうち、メジャーアップデート番号の類似度のみ指定するなどである。また、事前情報では、定性的データの文字位置毎の重みづけルールを指定しても良い。例えば、機器IDのうち、メジャーアップデート番号とマイナーアップデート番号の重みの比率を指定するなどである。また、定量的データへ変換しない定性的データを、事前情報として与えても良い。
事前情報がある場合の分類指標定量化フローを図6に示す。図4と同じ処理は、同じステップ番号を付している。分類指標定量化部102は、先ず、ステップST2の定量的データか否かの判断ステップにおいて、定量的データではなかった場合(ステップST2:NO)、入力された機器分類指標データに関する類似度の事前情報があるか否かを判断し、その後の処理を分岐する(ステップST5)。ステップST5において、類似度の事前情報がない場合(ステップST5:NO)は、図4のフローと同様にステップST3の処理を実施する。類似度の事前情報がある場合(ステップST5:YES)は、ステップST6の処理にて、与えられた事前情報の類似度に応じた数値を割り振る。ここで、事前情報の類似度が定量的データではなく定性的データである場合は、ステップST3と同様、定性的データ同士の類似度として、定性的データ間の距離を算出し、距離に応じた値を各データに割り振ることで、定量的データとする。定性的データ間の距離は、n−gramの階層的クラスタ分析など、語間の距離を算出する手法により算出し、距離に応じた数値を定量的データとする。定性的データ間の距離を算出する方法は、ステップST3と異なる方法を用いても構わない。
図7に事前情報の例を示す。定性的データの類似度を指定する例を図7Aに示す。図7Aは機器IDの前方3文字の類似度を指定する例であり、機器IDがAAAとBBBの機器は比較的類似度が高く、機器IDがCCCの機器は機器IDがAAAとBBBの機器より比較的類似度が低いことを表している。また、定性的データの文字位置毎の重みづけルールを指定する例を図7Bに示す。図7Bは機器IDの文字位置毎の重みづけルールの例であり、機器IDの1〜3文字目の重みを重くするため10とし、5〜6文字目の重みを1〜3文字目より軽くするため1とした場合の例である。なお、4文字目はハイフンであるため重みづけルールから除外している。また、定量的データへ変換しない定性的データを指定する例を図7Cに示す。図7Cでは設備IDを定量化しない場合を示している。図7A、図7B、図7Cは指定する情報の例であり、情報の与え方は変更しても構わない。
別の例として、機器の保守作業の結果として記載されたフリーテキストを機器分類指標データとして利用しても構わない。例えば、保守作業の結果記載されたフリーテキスト中に含まれる“異常有”、“処置済み”、“原因は事象A”などの単語を形態素解析により抽出し、類似した形態素が多いテキストに、近い数値を割り振るなどである。
機器分類部103では、各機器を特徴が類似した機器毎に分類するため、分類指標定量化部102にて変換した定量的データを複数の機器分入力し、定量的データが近い値の機器毎に分類する。定量的データは、一つのデータ項目のみ入力しても良いし、複数のデータ項目をまとめて入力してもよい。図4または図6のステップST4では、デンドログラムなどの階層的クラスタ分析やk−means法などの非階層的クラスタ分析などの一般的な多変量解析手法や、サポートベクターマシンなどの一般的な機械学習手法を利用してもよい。分類の例を図8に示す。
図8は、定量的データの分類の例として、三つの機器の定量的データを複数のデータ項目分入力し、主成分分析等の多変量解析手法を実行した際の特徴量空間として、特徴量1と特徴量2を2次元散布図上に模式的に表示したものである。図8では、特徴量値801と特徴量値802は、散布図上での距離が近いため、一つの分類804としてまとめられたことを示している。特徴量値803は、特徴量値801と特徴量値802から散布図上での距離が遠いため、分類804とは別の分類805とされたことを示している。このように分類する方法として、特徴量値801,802,803それぞれの間の距離を算出し、距離の閾値により分類する最近隣法や、予め分類の数を決めておくk−means法など、一般的なクラスタ分析法を利用しても構わない。
本発明の一つの用途として、機器の故障・異常解析がある。例えば、機器の保守計画を立案するために将来故障する時期を予測する場合、機器から得られたデータから、統計的な故障発生頻度や劣化傾向から将来故障が発生する確率(故障リスク)を予測し、保守が必要となる時期を推測する手法がある。
ここで、類似した特徴を有する機器は、故障が発生する確率や劣化傾向も類似する可能性が高いため、類似した特徴毎に機器を分類することは故障リスクを予測するためにも有用である。より類似した機器毎に分類することは、故障リスクの予測精度向上につながる。故障リスクを算出するために使用するデータは、本実施の形態の機器分類装置100にて使用したデータと同じでもよく、他のデータを使用してもよい。故障リスク推定時は、機器単位で故障リスクの予測が可能であるが、同設備を構成する複数の機器の相関関係など、複数の機器の故障リスクを総合的に判断し、設備単位での故障リスクを予測しても構わない。
次に、実施の形態1の効果を説明する。図9は、機器毎の特徴量の例として、機器1、機器2の二つの機器について、設備a、設備b、設備cの三つの設備からデータを集め、特徴量を算出し、それぞれ二つの特徴量から作成した2次元散布図上に表現したものである。機器1の設備特徴量を901に、機器2の設備特徴量を902として示す。
従来法では、設備単位の分類のため、設備a、設備b、設備cが同じ特徴をもつ設備と分類された場合は、機器1、機器2の特徴に関わらず、同じ分類とされていた。一方、実施の形態1では、例えば機器1の設備特徴量901において、設備aと設備bを一つの分類、設備cを別の分類とした場合でも、機器2の設備特徴量902では設備aと設備cを一つの分類、設備bを別の分類とするなど、機器単位で分類することが可能となる。
同じ特徴をもつ機器毎に分類することで、機器の故障リスクの予測精度、故障・異常検出の精度などの向上が期待できる。また、類似した機器毎に分類することで、ある機器で故障・異常等が発見された場合に、同じ特徴をもつ機器を抽出し保守することで他の機器での故障・異常を未然に防ぐ、機器毎の保守作業のスケジューリングによる保守効率化が期待できる。例えば、昇降機Aのドア開閉モータのトルク低下により閉じ込めが発生した場合に、同じ特徴を持つ他の昇降機のドア開閉モータにトルク低下の兆候がないかを点検、保守することで、故障や事故を削減することが期待できる。別の例として、昇降機Aのドア開閉モータのトルク低下が検出された場合に、同じ特徴を持つ他の昇降機のドア開閉モータにおいてもトルク低下が発生する可能性があるがすぐに対処する必要がなければ、保守作業を適切にスケジューリングすることで作業の効率化が期待できる。
以上説明したように、実施の形態1の機器分類装置によれば、各々が単数または複数の機器から構成される複数の設備における各機器の監視データから得られる各機器に固有の情報である機器分類指標データを取得するデータ取得部と、機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する分類指標定量化部と、定量的データを用いて機器単位で設備を分類する機器分類部とを備えたので、機器の故障や異常等の解析を精度良く行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では分類指標定量化部102で定量化した機器分類指標データに基づいて機器分類部103が機器毎の分類を行うようにした。これに対し、分類指標定量化部102にて定量化した機器分類指標データを、機器分類部103へ入力する前に、各機器の特徴の差異を強調するために特徴量へ変換し、機器分類部103がこの特徴量に基づいて機器毎に分類するようにしても良く、これを実施の形態2として説明する。
特徴量へ変換する目的は、複数の機器分類指標データから機器を分類する場合に、機器毎の差異を明確化することである。機器分類指標データ一つのみから機器分類する場合は、定量的データに変換する際に類似した機器分類指標データには近い値を割り振っているため、機器分類指標データの値のみによって分類可能である。しかし、機器分類指標データ複数から機器分類する場合は、ある機器分類指標データは近い値の機器であっても、別の機器分類指標データは遠い値を持つ場合がある。このような場合、機器分類指標データの値そのままでは機器毎の差異が明確には分からないため、機器を正しく分類できない。そこで、複数の機器分類指標データから、機器毎の差異を明確化するような特徴量を求めることで、機器をより正しく分類できる可能性がある。例えば、機種ID、設置地域等複数の機器分類指標データから、MT法での距離を利用し、特徴量とする方法がある。特徴量としては、例えば主成分分析の各主成分、回帰分析での回帰係数と誤差、パターンマッチング法での類似度等の多変量解析手法など、一般的な手法でもよい。
図10は、実施の形態2の機器分類装置100aを適用した監視システムの構成図である。実施の形態2の機器分類装置100aは、データ取得部101、分類指標定量化部102、機器分類部103a及び特徴量変換部104を備えている。ここでデータ取得部101及び分類指標定量化部102は実施の形態1と同様である。特徴量変換部104は、分類指標定量化部102で定量化された機器分類指標データを特徴量に変換する処理部である。機器分類部103aは、特徴量変換部104で変換された特徴量を用いて機器を分類する処理部である。なお、図10において、データ収集管理装置200、ネットワーク300及び監視対象400は図1に示した実施の形態1と同様である。
このように構成された機器分類装置100aでは、分類指標定量化部102にて生成した定量的データを、機器分類部103aへ入力する前に、特徴量変換部104が定量的データを特徴量へ変換する。機器分類部103aは、特徴量変換部104から特徴量を取得し、特徴量の値が類似した機器を、特徴が類似した機器として分類する。なお、特徴量変換部104が、分類指標定量化部102で生成した定量的データを全て特徴量に変換するのではなく、一部のみ変換する構成であっても良い。一部のみ変換した場合、機器分類部103aは、変換された特徴量と定量的データの双方を用いて分類を行う。
以上説明したように実施の形態2の機器分類装置によれば、各々が単数または複数の機器から構成される複数の設備における各機器の監視データから得られる各機器に固有の情報である機器分類指標データを取得するデータ取得部と、機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する分類指標定量化部と、定量的データを、各機器の特徴の差異を示す特徴量に変換する特徴量変換部と、特徴量が近い機器を特徴が類似した機器として機器単位で設備を分類する機器分類部とを備えたので、機器の故障や異常等の解析をさらに精度良く行うことができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
以上のように、この発明に係る機器分類装置は、複数の設備に対して、これらの設備が持つ機器毎に各設備を分類するものであり、昇降機や空調等、同種のものが異なる環境に複数存在する設備に対して用いるのに適している。
100,100a 機器分類装置、101 データ取得部、102 分類指標定量化部、103,103a 機器分類部、104 特徴量変換部、200 データ収集管理装置、201 機器分類指標データベース、300 ネットワーク、400 監視対象。

Claims (2)

  1. 各々が単数または複数の機器から構成される複数の設備における前記各機器の監視データから得られる当該各機器に固有の情報である機器分類指標データを取得するデータ取得部と、
    前記機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する分類指標定量化部と、
    前記定量的データを用いて機器単位で設備を分類する機器分類部とを備えたことを特徴とする機器分類装置。
  2. 各々が単数または複数の機器から構成される複数の設備における前記各機器の監視データから得られる当該各機器に固有の情報である機器分類指標データを取得するデータ取得部と、
    前記機器分類指標データに含まれる定性的データを、定性的データ間の類似度を示す定量的データに変換する分類指標定量化部と、
    前記定量的データを、前記各機器の特徴の差異を示す特徴量に変換する特徴量変換部と、
    前記特徴量が近い機器を特徴が類似した機器として当該機器単位で設備を分類する機器分類部とを備えたことを特徴とする機器分類装置。
JP2017541413A 2016-02-29 2016-02-29 機器分類装置 Active JP6366852B2 (ja)

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