JPWO2017145567A1 - 制御ネットワークシステム、そのノード装置 - Google Patents

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Abstract

データ送受信部51は、所定のデータ交換周期毎に、その第1の帯域内において、自装置のデータを送信すると共に、他装置の送信データを受信/中継する。メッセージ送信部52は、前記所定のデータ交換周期毎に、前記第1の帯域より後の第2の帯域内の所定のタイミングにおいて、自装置のメッセージ送信要求がある場合には該メッセージを隣接局へ送信する。メッセージ受信部53は、前記第2の帯域内において、一方の隣接局からメッセージを受信した場合、該メッセージを他方の隣接局へ中継し、または該メッセージが自装置宛である場合には該メッセージを取得する。

Description

本発明は、複数のノード装置が通信線で接続され、所定の周期毎にデータ交換を行う制御用ネットワークシステムに関する。
制御用ネットワークシステム(プラント制御用伝送システム等)においては、システムを構成する各機器(ノード)が、相互に大容量データ交換を、リアルタイム性を保証したうえで行う必要がある。リアルタイム性を保証するとは、例えば、定周期の各期間内に、データ交換が必要な全ての機器間のデータ交換を完了することを意味する。各機器は、例えば定周期で、その時点の当該機器の状態等を示すデータを収集して、これを他の全機器へ渡す必要がある。
各機器(ノード)に搭載されるアプリケーションによるアクセス要求の発生に応じてイベント的に相互アクセスを行うような伝送方式を採用していると、ネットワーク負荷がアプリケーションに依存してしまい、リアルタイム性を保証することができない。そこで、各機器に仮想的な共有メモリ(コモンメモリ)を設けて、各機器が通信サイクル(スキャン時間)毎に、時分割多重方式で(相互に異なるタイミングで)ネットワーク上の全ノードへ自ノードデータの送信を行うようにする伝送方式によって、リアルタイム性を保証したデータ交換方式を実現している。上記データ交換を実現する為のネットワーク上での効率的な同報通信(ブロードキャスト通信)手法については、既に様々な手法が提案されているが、ここではその一例として特許文献1の発明がある。
特許文献1の発明は、各ノードの内蔵タイマによる時分割多重アクセス方式と、マスタノードからの同期化フレームによるスレーブノードの内蔵タイマ補正とを併用することで、各ノードからの送信タイミング重複を防ぎつつ効率の高い伝送を実現している。
あるいは、例えば、特許文献2にも、特許文献1と略同様の従来技術が、開示されている。
図14に、上記特許文献1、2等の従来手法によるデータ交換の具体例を示す。
この従来手法では、各局(ノード)は、サイクルタイマとセンドタイマの2種類のタイマを備える。サイクルタイマは、データ交換周期(スキャン時間)を生成する為のタイマであり、全ての局で同一の時間が設定されている。従来手法では、同期フレームによって全ての局のサイクルタイマの同期化を図るが、これについては特に説明しない。
センドタイマは、各局のデータ送信タイミングを生成する為のタイマであり、全ての局で相互に異なる値が設定される。センドタイマは、サイクルタイマのタイマアップ時に起動され、上記設定値に応じたタイミングでタイマアップするので、全ての局で相互に異なるタイミングでタイマアップすることになる。これより、例えば図14に示すように、全ての局のデータ送信タイミングが、相互に異なることになる。
上記サイクルタイマによって、図示のように、データ交換周期(通信サイクル)であるスキャン時間101が生成される。スキャン時間101は、時刻合わせに使用する図示のTC帯域102及びデータ交換に使用する図示のTS帯域103で構成される。尚、TC帯域、TS帯域については、例えば特許文献2に記載の通りであり、ここでは特に説明しない。
尚、図示の符号105,108が各局に割り当てられる送信タイムスロット、符号107,110が各局から送信されるフレームデータの一例を意味するが、これらについては特に説明しない。
また、プラント制御用伝送システムにおいては、上記通信サイクル(例えばスキャン時間101等)を、リアルタイム性を保証したデータ通信を行う帯域(上記TS帯域など)と、イベント的に一方向アクセスを行うデータ通信(メッセージ通信など)を行う帯域(後述するMSG帯域など)と、上記TC帯域等に分けている場合がある。
イベント的に一方向アクセスを行うデータ通信は、ネットワークに参加している局の単位時間当たりのメッセージ送信要求数に“ばらつき”があり、それらの同一単位時間当たりの合計が、伝送可能なメッセージ送信数を上回ることがあるため、単位時間当たりの送信可能数に上限を設け、その範囲内で通信を行う必要がある。そこで、ある単位時間内で送信できる局数を管理し、割り当てられた局がデータ通信を行うことで、単位時間当たりの送信可能数上限内でのデータ通信を実現している。
上記データ通信を実現するためのメッセージ通信手法についてはすでにさまざまな手法が提案されているが、ここでは一例としてトークン方式がある。トークン方式では、マスタ局が、他の各局(スレーブ局)からのメッセージ送信要求を受け付け、送信要求を通知した局の中から一部の局に対して、トークンにて送信権を付与する。送信権を付与された局のみがメッセージ通信を行うことができ、送信権を付与された局はメッセージフレームをネットワーク回線上に送信する。単位時間当たりの送信可能数上限内で送信権を付与することで、単位時間当たりの送信可能数を超えずに、イベント的に一方向アクセスを行うデータ通信(メッセージ通信など)を実現している。
特開2005−159754号公報 国際公開番号2013/121568号
例えば100BASE-TXや1000BASE-TなどのEthernetを伝送路とした全二重回線等であって、且つ、トポロジとしてリング型またはライン型を採用した場合、各局(ノード)は、隣接局以外の局と通信する為には、自局と通信相手局との間にある1以上の局によって中継することを前提とした伝送を行う構成となる。
図15は、リング型トポロジの全二重回線による制御用ネットワークシステムの具体例である。
図示の例では、4台のノード(局1、局2、局3、局4)が、それぞれ、上記上りと下りの2本の通信線によって、図示のようにリング型に接続されており、ネットワーク全体で右回り(時計回り)の通信経路を回線A、左回り(反時計回り)の通信経路を回線Bとする。回線Aの場合、例えば局1からの送信データは、局1→局3→局2→局4→局1というように、局3、局2、局4によって順次中継されて、局1に戻ってくる。同様に、回線Bの場合、例えば局1からの送信データは、局1→局4→局2→局3→局1というように、局4、局2、局3によって順次中継されて、局1に戻ってくる。
図16に、図15のシステムにおける従来の通信方式による制御用ネットワークシステムの動作の一例を示す。尚、図16は、上記回線Aの動作例であるが、回線Bについても略同様である。
上述したように、制御用ネットワークシステムにおいて、定周期の各スキャン時間内に、全ての局が、自局のデータを他の全ての局に渡す必要がある。これを例えば図15に示すようなリング型トポロジの構成において実現する場合の動作例を、図16に示している。
図16の例は、トークン方式であり、トークン(送信権)を獲得した局が、自局のデータを送信できるものであり、それ以外の局は、このデータの受信と中継を行うことになる。
図示の例では、まず、局1がトークンを獲得し、これより、自局のデータを下流の隣接局へ送信する。下流の隣接局は、図15の構成で回線Aの場合には局3となり、また局1の上流の隣接局は局4ということになる。尚、図16において、矩形は送受信データフレーム(パケット)を示し、各局毎に、上側が受信、下側が送信を示す。また、横軸は時間である。矩形の中の数字は送信元の局を示し、例えば‘1’であれば送信元は局1となり、パケット’局1’と記すものとする。上記トークンを獲得した局1は、局3に対してパケット’局1’を送信することになる。尚、矩形の中が‘T’であるのはトークンを意味する。
局3は、上記パケット’局1’を受信すると、これを取得すると共に下流の隣接局(局2)へ中継する。このパケット’局1’を受信した局2も、同様にして、これを取得すると共に下流の隣接局(局4)へ中継する。このパケット’局1’を受信した局4も、同様にしてこれを取得すると共に下流の隣接局(局1)へ中継する。
これより、局1は、自局の送信データフレームを受信することになり、以ってトークンをリリースする。ここでは、トークンには権限局情報が含まれ、リリースの際に権限局が更新されるものとする。ここでは仮に権限局は‘1’→‘2’→‘3’→‘4’→‘1’→‘2’→等のように、リリースの度に更新されるものとする。
これより、その後、局2、局3、局4も、トークンを獲得して送信権を得ると、自局のデータを送信することになり、データは他の局によって順次中継されて自局に戻ってくる。
このようにして、全ての局1,2,3,4が、自局のデータを送信することになり、他局全てがそのデータを受信・取得することになる。つまり、全ての局が、自局のデータを他の全ての局に渡したことになる。
尚、上記特許文献1,2の従来技術を用いれば、トークンを用いることなく、図16の動作例と略同様の動作を行うこともできる。つまり、図16の動作では、結果的に、各ノードは、TS帯域内で相互に異なるタイミングで、自局のデータを送信している。上記特許文献1,2の従来技術は、この様な動作を、トークンを用いることなく、相互に異なる設定が行われたセンドタイマを用いて、実現することができる。例えば、データが回線を1周するのに掛かる時間を、予め実測する等して、この時間分の間隔で各ノードが自局のデータを送信するように、各局のセンドタイマを設定すればよい。
一方、メッセージ帯域におけるメッセージ送信は、定周期で常に行われるわけではなく、送信すべきメッセージが無い場合もあれば、送信すべきメッセージが複数(多数)あることもある。自局のメッセージ送信イベントが発生した局は、上記TS帯域における自局の送信パケットに、メッセージ送信要求を含める。また、複数の局の中から、予め、メッセージ送信調停を行う局(マスタ局とする)を決めておく。
上記TS帯域において任意の局からのメッセージ送信要求を受けたマスタ局は、許可するか否かを判定する。ここで、仮に、局3がマスタ局であり、任意のスキャン時間101のTS帯域中に局1と局4からメッセージ送信要求があったものとし、局3は局1を許可したものとする。この例の場合、図15の構成では、MSG帯域中のメッセージ送受信動作は、例えば図17に示すようになる。
尚、図17の例では、1つの通信サイクル(スキャン時間)が、上記TC帯域、TS帯域と、メッセージ帯域(MSG帯域)とに分けられており、ここではMSG帯域について説明する為、TC帯域、TS帯域の動作については省略している。この様に図示しないが、TS帯域の動作は例えば上記図16の動作であり、且つ、必要に応じて上記メッセージ送信要求が、上記図16に示す送受信データフレーム(パケット)に付加されて送信されているものとする。これによって、MSG帯域開始前には、マスタ局は、メッセージ送信要求があった局を認識できており、且つ、その中からメッセージ送信を許可する局(許可局)を決定しているものとする。尚、この決定方法は様々であってよく、ここでは特に説明しない。図17の例では、許可局は、局1に決定されたものとする。また、図17の例ではマスタ局は局3であるものとする。
更に、尚、図17ではTC帯域の動作についても省略して示すと共に、都合により、TC帯域の欄に各局を示す情報(局番やマスタ/スレーブ)を示している。尚、TC帯域の動作は、従来技術であり、特に説明しない。
図17に示すように、MSG帯域において、まず最初にマスタ局(局3)が許可局(局1)宛に許可通知(TOKEN)を出す。この許可通知は、図16と略同様にして、各局において自局の下流の隣接局へ中継されて、図示のように局3→局2→局4→局1と順次中継されて局1に届く。局1では、この許可通知を自局の下流の隣接局(局3)へ中継すると共に、許可されたことから、自局のメッセージ(図示の“局1MSG”)を送信する。このメッセージも、各局において自局の下流の隣接局へ中継されて、図示のように局1→局3→局2→局4と順次中継されて局4に届く(ここでは仮に宛先は局4とする)。
尚、図2では局4が更にこのメッセージを局1に中継しているが、これは必ずしも必要ない。
MSG帯域(メッセージ伝送帯域)の長さは予め決まっており、またスキャン時間101の一部であることや、メッセージが1通もない場合もあることから、あまり長くすることはできない。この為、上記の例では、未だ、他のメッセージ送信要求局のメッセージ送信が残っているかもしれないが、これは次の通信サイクルで送信されることになるかも知れない。
このように、1つのメッセージを送受信完了するまでに時間が掛かるので、例えばシステム全体で多数のメッセージ送信イベントがある場合、全てが送信完了するまでに非常に時間が掛かることになる。例えば、あるとき、局1で3通、局2で4通、局4で2通のメッセージ送信イベントが生じていた場合、仮に1通信サイクル当たり1通しか送信できないとした場合には、全てのメッセージの送受信完了するまでに「1通信サイクルの時間×9」の時間が掛かることになり、非常に時間が掛かることになる。
あるいは、許可された局が多くのメッセージを送信する必要がある場合、これらメッセージの送受信完了まで他の局はメッセージ送信できないことになる。
本発明の課題は、ネットワークに接続される全ノード装置が相互にデータ交換すると共に任意のメッセージ送受信も行う制御ネットワークシステムにおいて、メッセージ送受信の伝送効率を高めることができる制御ネットワークシステム、そのノード装置等を提供することである。
本発明の制御ネットワークシステムは、複数のノード装置が相互にデータ交換する制御ネットワークシステムにおいて、前記各ノード装置は、下記の各手段を有する。
・所定のデータ交換周期毎に、その第1の帯域内において、自装置のデータを送信すると共に、他装置の送信データを受信するデータ送受信手段;
・前記所定のデータ交換周期毎に、前記第1の帯域より後の第2の帯域内の所定のタイミングにおいて、自装置のメッセージ送信要求がある場合には該メッセージを隣接局へ送信するメッセージ送信手段;
・前記第2の帯域内において、一方の隣接局からメッセージを受信した場合、該メッセージを他方の隣接局へ中継し、または該メッセージが自装置宛である場合には該メッセージを取得するメッセージ受信手段。
本発明の制御ネットワークシステム、そのノード装置等によれば、ネットワークに接続される全ノード装置が相互にデータ交換すると共に任意のメッセージ送受信も行う制御ネットワークシステムにおいて、メッセージ送受信の伝送効率を高めることができる。
(a)、(b)は、本例の制御ネットワークシステムの全体構成図である。 (a)、(b)は、本例のノードのドライバの処理を示すフローチャート図である。 本例のノードの処理部の処理を示すフローチャート図である。 ステップS44の処理の詳細例である。 ステップS63の処理の一例である。 本例の各ノードのフレーム送受信動作例(その1)である。 本例の各ノードのフレーム送受信動作例(その2)である。 本例の各ノードのフレーム送受信動作例(その3)である。 (a)はステップS24,S26の処理のイメージ、(b)はステップS21,S23の処理のイメージを示す。 本例のネットワークトポロジの他の例である。 本例の制御ネットワークシステムの機能ブロック図である。 ライン型の全二重回線の例を示す図である。 1回線の場合の構成例である。 特許文献1、2等の従来手法によるデータ交換の具体例を示す。 リング型トポロジの全二重回線による制御用ネットワークシステムの具体例である。 図15のシステムにおける従来の通信方式による制御用ネットワークシステムの動作の一例を示す。 従来のメッセージ送信動作の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)、(b)は、本例の制御ネットワークシステムの全体構成図である。
尚、本例の制御ネットワークシステムは、例えば上述した100BASE-TXや1000BASE-TなどのEthernetを伝送路とした全二重回線等であって、且つ、トポロジとしてリング型またはライン型を採用したシステム構成である。
この様なシステム構成では、各局(ノード)は、隣接局以外の局と通信する為には、自局と通信相手局との間にある1以上の局によって中継することを前提とした伝送を行う構成となる。つまり、この構成の場合、各局が直接的に通信可能となるのは、隣接局のみとなる。あるノードは、隣接局から送信されたフレームデータが、自局宛ではない場合、これを別の隣接局へ中継する。この中継が繰り返されることで、最終的に、フレームデータは宛先局に到達することになる。尚、上記隣接局とは、自局と直接、通信線によって接続された他局である。また、図1に示す一例は、全二重回線であるので、通信線は、上りと下りの2つが設けられる。つまり、自局から隣接局へのデータ送信用の通信線と、隣接局から送られるデータの受信用の通信線とが、設けられる。
尚、図1には、全二重回線等であり且つトポロジとしてリング型であるネットワークシステムを例にしているが、本例の制御ネットワークシステムの構成は、この例に限らない。例えば、リング型ではなく、ライン型であってもよいし、後に図示する他の型であってもよい。また、全二重回線に限るものでもなく、例えばその2倍の回線数(全四重回線と呼ぶ)等であっても構わないし、1回線であっても構わない。また、図1には、構成ノードが4つである例を示すが、勿論、この例に限らない。
また、本例の制御ネットワークシステムは、一例としては、システムを構成する各機器(ノード)が、上記TS帯域において相互にデータ交換を行う必要があり、これをリアルタイム性を保証したうえで行う必要がある。その為、一例としては、例えば上記サイクルタイマで規定されるデータ交換周期の時間内に(1通信サイクル内のTS帯域内に)全ノード間のデータ交換を完了させる必要がある。つまり、一例としては、各通信サイクル毎にそのTS帯域内に、全ノードが、自ノードのデータを、他の全てのノードに渡す必要がある。換言すれば、一例としては、上記のように、システムを構成する各機器(局;ノード)が相互にデータ交換を、リアルタイム性を保証したうえで行う必要がある。但し、本発明は、上記一例に限定されるものではない。
一方で、上記メッセージ伝送帯域(MSG帯域)におけるメッセージ送受信は、1回の通信サイクル内のMSG帯域内に、その時点で発生したメッセージ全てを送受信しなければならないわけではない。しかしながら、伝送効率を高めて、1回の通信サイクルで出来るだけ多くのメッセージを送受信出来るようになることが望ましい。その一方で、上記の通り、MSG帯域の長さは予め決められているので、メッセージ送受信処理が完了する前にMSG帯域が終了するという事態が起こることは、避けなければならない。
本手法は、基本的には、上記メッセージ伝送帯域(MSG帯域)におけるメッセージ送受信の伝送効率を高めるものであるが、これに加えて更に、上記TS帯域におけるデータ交換の伝送効率を高めるようにしてもよい。
以下にまず示す具体例では、MSG帯域とTS帯域の両方について伝送効率を高める例を示すが、この例に限らず、後に説明するように、TS帯域については従来と同様であり、MSG帯域についてのみ伝送効率を高める形態であってもよい。
図1(a)に示す例の制御ネットワークシステムは、上記図15と同様に、図示の4台のノード10(局1、局2、局3、局4)が、全二重の通信回線12,13によって接続されており、ネットワーク全体で右回り(時計回り)の通信経路を回線A、左回り(反時計回り)の通信経路を回線Bとする。但し、図15に比べて、局2と局3の配置が変わっている。
図15で説明したように、通信回線12,13は例えば上りと下りの通信線であり、例えば局1と局2との間の通信は、通信回線12によって局1が局2へデータ送信し、通信回線13によって局2が局1へデータ送信する。
更に詳しくは、図1(b)に示すように、各ノード10は例えばドライバ11を有しており、上記回線Aに係わる通信回線12(12a,12b,12c,12d),上記回線Bに係わる通信回線13(13a,13b,13c,13d)が、それぞれ、図示のように各ノード10のドライバ11に接続している。
ここで、通信回線12,13は、それぞれが、1本の通信線(シリアル線など)ではなく、複数の通信線(シリアル線など)から成る。つまり、例えば通信回線12は、図示の通信線12a、12b、12c、12dから成る。各通信線は、任意の2つのノード10間を接続している。図示の例では、通信線12aは局1−局2間、通信線12bは局2−局3間、通信線12cは局3−局4間、通信線12dは局4−局1間を、それぞれ接続している。
通信回線13についても同様である。すなわち、通信回線13は、図示の通信線13a、13b、13c、13dから成る。各通信線は、任意の2つのノード10間を接続している。図示の例では、通信線13aは局1−局2間、通信線13bは局2−局3間、通信線13cは局3−局4間、通信線13dは局4−局1間を、それぞれ接続している。
そして、例えば局1−局2間の通信に関しては、局1は通信線12aにより局2へデータフレーム(パケット)を送信し、局2は通信線13aにより局1へデータフレーム(パケット)を送信する。よって、局1と局2が相互に同時にパケット送信しても、使用する通信線が異なるので、パケット衝突が起こることはない。これは他の局間の通信についても同様であり、ネットワークシステム全体として、全局が同時にパケット送信しても、各々がパケット送信に使用する通信線が異なるので、パケット衝突が起こることはない。
尚、このパケットは、TS帯域におけるデータ(コモンメモリフレーム)のパケット、MSG帯域におけるメッセージのパケットのどちらであってもよい。本例では、TS帯域、MSG帯域のどちらにおいても、各局が同じタイミングでパケット送信してもパケット衝突が起こることはない。尚、TC帯域については、基本的には、その説明は省略する。
また、各ノード10は、上記ドライバ11以外に、処理部14、サイクルタイマ15、センドタイマ16、メッセージ用センドタイマ17等も有している。サイクルタイマ15、上記特許文献1,2で説明されており、ここでの説明は省略する。
センドタイマ16は、TS帯域における自局のデータ送信タイミングを決定するものであり、その意味では上記特許文献1,2と同様である。しかし、特許文献1,2では各局で相互に異なる設定となっており、それ故に、TS帯域における各局のデータ送信タイミングは、図14で説明したように相互に異なるものとなっていた。これに対して、センドタイマ16は、例えば全ての局(ノード10)で同じ設定となっており、これよりTS帯域における全ての局が同一のタイミングで自局のデータ(コモンメモリフレーム)を送信開始する。後述する図6、図7等の例では、全てのノード10において、そのセンドタイマ16のタイムアウトが、TS帯域の開始タイミングとなるように、設定されている。
尚、上記のことから、センドタイマ16は、コメンメモリ用センドタイマであると言える。
メッセージ用センドタイマ17は、各ノード10において、MSG帯域における自局のデータ送信タイミングを決定するものである。尚、従来の不図示のメッセージ用センドタイマは、そのタイムアウトが、MSG帯域の開始を示すものであり、マスタ局が備えていれば良く、そのタイムアウトによりマスタ局からトークンが送信されるものであった。
メッセージ用センドタイマ17も、全てのノード10で同一タイミングでタイムアウトするように設定されている。後述する図6、図7等の例では、全てのノード10において、そのメッセージ用センドタイマ17のタイムアウトが、MSG帯域の開始タイミングとなるように、設定されている。例えば、全てのノード10のメッセージ用センドタイマ17に同一の設定値が設定されており、且つ、センドタイマ16のタイムアウトのときに起動するようにしている。この他に、メッセージ用センドタイマ17をサイクルタイマ15のタイムアウトの時に同一の設定値で起動するようにしても良く、センドタイマ16をメッセージ用としてMSG帯域の開始タイミングとなるように再起動するようにしても良い。
そして、各ノード10は、自局に送信すべきメッセージがある場合には、メッセージ用センドタイマ17のタイムアウトのタイミングで、自局のメッセージを1通送信する。その後、図3の処理結果より、自局が複数のメッセージ送信を許可されている場合には、続いて、2通目以降も送信する。後述する図6の例では、例えば局1は、自局のメッセージを3通送信している。上記自局のメッセージを許可数だけ送信したら(図2(a)により送信)、その後は、図2(b)の処理により、他局からの送信メッセージを中継する。
処理部14は、ノード10のメインの処理を実行するものであり、例えば不図示の制御対象機器の制御、その状態を示すデータ等の収集、サイクルタイマ15、センドタイマ16、メッセージ用センドタイマ17等の設定・起動の管理、送信データフレーム(パケット)の生成など、様々な処理を行う。
ドライバ11は、例えば、上記処理部14からの要求に応じて上記送信データフレームを他ノードへ送信したり、他ノードからの送信データフレームを受信するとこれを処理部14に渡す/中継する等、通信回線12,13を介した通信処理を行う処理部(通信専用プロセッサ等)である。
ドライバ11は、通信回線12、13の何れについても、上流側から送られてくるパケットを受信すると、これを中継するものと判定した場合には、下流側へ送出する。例えば、局1を例にすると、回線Aに関しては局4が上流側、局2が下流側となり、回線Bに関しては局4が下流側、局2が上流側となる。
これより、局1のドライバ11は、通信線12dを介して局4からの送信パケット(データフレーム)を受信すると、これを中継する場合には、通信線12aを介して局2へ転送する。尚、中継する際には、データフレームの内容(データ)は取得して、必要に応じて処理部14へ渡す。同様に、通信線13aを介して局2からのパケットを受信すると、これを中継する場合には、通信線13dを介して局4へ送信する。また、局1が自局のデータを送信する場合には、局1のドライバ11は、このデータフレームを、回線A、回線Bの両系へ送出する。つまり、このデータフレームを、通信線12aを介して局2へ送信すると共に通信線13dを介して局4へ送信する。
図2(a)、(b)は、ノード10のドライバ11の処理を示すフローチャート図である。尚、ドライバ11内蔵の不図示の演算プロセッサが、内蔵の不図示のメモリに予め記憶されているアプリケーションプログラムを実行することで、図2(a)、(b)の処理が実現される。
図2(a)は、自局データ送信の際のドライバ11の処理を示す。
ノード10が有する上記処理部14(CPU/MPU等)は、所定のソフトウェア(プログラム)等を実行することで、所定の制御処理等を実行している。この処理の一例を図3に示し後に説明する。そして、この処理の1つとして自局のデータを送信するイベントが発生した場合、このデータと送信要求をドライバ11に渡す。
ドライバ11は、上記データと送信要求を受けると(ステップS11)、このデータフレームを上記回線A、回線Bの両系に送信する(ステップS12)。これは、上記の通り、両方とも下流側へ送信する。従って、局1の場合、回線Aについては通信回線12aを介して局2へ送信し、回線Bについては通信回線13dを介して局4へ送信する。
上記送信した自局データ(パケット)は、正常であれば、ネットワークを一巡して自局に戻ってくる。また、他局の送信データ(パケット)を受信する場合もある。
図2(b)は、データ受信の際のドライバ11の処理を示す。
ドライバ11は、上記回線A,Bの何れかを介して任意のパケットを受信すると、図2(b)の処理を実行する。まず、受信パケットの送信元をチェックして、送信元が自局である場合には(ステップS21,NO)、このパケットを破棄する(ステップS23)。この場合は、自局が上記ステップS12で送信したパケットが、ネットワークを一巡して、戻ってきたものであるはずだからである。
一方、受信パケットの送信元が他局(自局以外)である場合には(ステップS21,YES)、受信パケットを中継する(ステップS22)。つまり、受信パケットを下流の隣接局へ転送する。勿論、回線Aで受信した場合は回線Aにおける下流へ、回線Bで受信した場合は回線Bにおける下流へ、中継することになる。また、中継する場合でも、受信パケットは不図示のバッファ等に残しておき、後述するステップS24,S25の処理の際に利用する。
ステップS22の処理を行った場合には、更に、この受信パケットが、既に受信済みのパケットと同一であるか否かを判定する(ステップS24)。本例では送信元ノードは上記ステップS12で回線A、回線Bの両系にパケット送信するので、正常であれば、他局は、この2つのパケットを受信することになる。よって、後から受信したパケットは必要ないことになる。これより、既に受信済みのパケットと同じパケットを受信した場合には(ステップS24,YES)、受信パケットを破棄する(ステップS26)。
尚、例えば、送信元ノードは、上記ステップS12の際に、送信する2つのパケット(データフレーム)に同一フレーム番号を付与している。通常、データフレーム送信毎に、フレーム番号を付与して送信する。フレーム番号は、送信毎に、更新(例えば+1インクリメント)される。これより、ステップS24の処理では、例えば、受信パケットと、既に受信済みのパケットとが、送信元ノードが同一で且つフレーム番号が同一である場合に、両者が同一であるものと判定する。但し、これは一例であり、この例に限らない。尚、言うまでも無く、各パケットには、送信元ノードを示す識別ID等が付加されている。
一方、受信パケットが、上記2つのパケットのうちのどちらか一方を先に受信したものである場合には(ステップS24,NO)、この受信パケットのデータを処理部14に渡す(ステップS25)。処理部14は、このデータを用いて何等かの処理を行うことになる。例えば、受信パケットがコモンメモリフレームであった場合には、後述する図3のステップS48がYESの場合の処理を実行することになる。
尚、上述した図2(a)、(b)の処理におけるパケットは、上記TS帯域で送受信するデータパケット(コモンメモリフレーム)、上記MSG帯域で送受信するメッセージのパケットのどちらであってもよい。
尚、図2(b)の例に限らず、例えば、受信パケットの送信元が他局であり、且つ、最初のパケットを受信した場合に、このパケットの中継処理を行うようにしてもよい。換言すれば、受信パケットの送信元が他局であっても、既に受信済みのパケットと同じパケットを受信した場合には、このパケットの中継は行わないようにしてもよい。尚、図2(b)の処理では、この様なケースであっても、パケットの中継を行う。
尚、言うまでもないが、各パケット(データフレーム)には、送信元ノードの識別番号(局IDなど)が付与されている。また、例えば、各ノード10は、予め、ネットワーク構成情報を記憶している。ネットワーク構成情報は、各ノード10毎に、自ノードの上流側と下流側の隣接局の上記局ID等の情報が含まれている。ネットワーク構成情報は、例えば開発者等が予め任意に作成して、各ノード10に記憶させるが、この例に限らない。
また、図2(b)の例の場合、自局がステップS12で送信したフレームが、リング型ネットワークを一周して戻ってきたら、破棄するものであった。しかし、この例に限らず、自局の1つ手前の他局で破棄させるようにしてもよい。
以上、図2や他の処理を纏めると、例えば下記のようになる。
・パケットは、リング型ネットワークの各ノード10を一巡したら、すなわち他の全ノード10が受信したら、破棄する。破棄を行うのは、パケット送信元のノード10であってもよいし、その1つ手前のノード10(送信元ノードにパケットを中継するノード10)であっても構わない。
・送信元ノードは、上記パケットを、回線A、回線Bの両系に送信する。他の各ノード10は、異常が無ければ両系からパケットを受信する。他の各ノード10のドライバ11は、最初に受信したパケットは処理部14に渡すが(実質的に受け取るが)、2番目に受信したパケットは処理部14に渡さない(実質的に受け取らない)。
・上記他の各ノードは、上記2番目に受信したパケットは、中継してもよいし、中継しなくてもよい。
・上記パケットは、コモンメモリフレーム、または/及び、メッセージフレームである。
図3は、ノード10の処理部14の処理を示すフローチャート図である。
メッセージ送信に関しては、従来ではマスタ局で送信権割り当て局判定を行っていたが、本例では全ノード10でそれぞれ図3の処理を行うことで各々で送信権(送信許可数)割当て判定を行う。この判定に伴って自局のメッセージ送信可否と割当数が判定される。このように、本例では、トークンフレームによる送信権の付与を行わず、各局が能動的にメッセージ送信可否や割当数などを判断する。そして、自局がメッセージ送信可能である場合には、メッセージ伝送帯域になったらトークンを待つことなく自局のメッセージを送信する。
図3の処理は、随時実行されるものであり、基本的には何等かのイベント待ち状態であり(ステップS31)、何等かのイベントが発生する毎に(ステップS32,YES)、発生したイベントの内容を判定して(ステップS33)それに応じた処理を実行する。
すなわち、発生したイベントが、サイクルタイマ15のタイムアウト(サイクルT.O.)である場合には(ステップS34,YES)、ステップS35〜S38の処理を実行する。
つまり、基本的には、センドタイマ16に所定の設定値をセットして(ステップS35)センドタイマ16を起動する(ステップS38)が、この起動前に、自局のメッセージ送信要求の有無を確認して、ある場合には(ステップS36,YES)、メッセージ送信要求数(単に要求数という場合もあるものとする)をセット&エントリーする(ステップS37)。尚、セットとはコモンメモリフレーム中に格納することであり、エントリーするとは不図示の“送信権管理を行うためのエントリーテーブル”(以下、エントリーテーブルと記す)に記憶することである。
これによって後述するステップS40の処理によって上記要求数が付加されたコモンメモリフレームが送信されると、上述した各ノード10による中継処理によって、全てのノード10にコモンメモリフレームが渡されることで、全てのノード10にメッセージ送信要求数が渡されることになる。渡されたメッセージ送信要求数は、各ノード10の上記“エントリーテーブル”に記憶される。そして、各ノード10毎に、それぞれ、自局の上記“エントリーテーブル”に記憶された各局のメッセージ送信要求数に基づいて、後述するステップS44の処理を実行することになる。
ここで、上述したことから、本例では、上記ステップS35でセンドタイマ16にセットする設定値は、全てのノード10で同じ値とする。尚、従来では、図14のように、全てのノードで相互に異なる設定値が、不図示のセンドタイマにセットされていた。
上記特許文献1,2の従来技術により全てのノード10で同一タイミングでサイクルタイマ15がタイムアウトとする状態とすることによって、全てのノード10で同一タイミングでセンドタイマ16がタイムアウトすることになる。これより、例えば後述する図6のように、全てのノード10で同一タイミングでコモンメモリフレームを送信開始することになる。
また、発生したイベントが、センドタイマ16のタイムアウト(センドT.O.)である場合には(ステップS39,YES)、自局のデータ(コモンメモリフレーム)を送信させる(ステップS40)。これは、上記自局のデータ(場合によってはメッセージ送信要求が付加されている)を、ドライバ11に渡すものである。これより、上記の通り、ドライバ11は、上記ステップS11のデータ&送信要求を受けることになり、上記ステップS12によりこのデータを上記回線A、回線Bの両系に送信することになる。
更に、メッセージ用センドタイマ17に所定の設定値をセットして(ステップS41)起動する(ステップS42)。尚、この起動後、メッセージ用センドタイマ17がタイムアウトするイベントが発生したときに、後述するステップS43の判定がYESとなることになる。尚、上記設定値は、例えば、全てのノード10において同一値とする。これより、後述する図6の例のように、全てのノード10で同一タイミングでMSG帯域となり、送信すべきメッセージがあるノード10は直ちに1通目のメッセージを送信する。本例では、最低1通はメッセージ送信許可されるからである。
尚、基本的には、上記ステップS38で起動したセンドタイマ16が、タイマアップするイベントが発生したときに、上記ステップS39がYESとなることになる。
また、発生したイベントが、メッセージ用センドタイマ17のタイムアウト(センドT.O.)である場合には(ステップS43,YES)、ステップS44〜S47の処理を実行する。
すなわち、まず、コモンメモリフレーム抜け判定と、メッセージ送信許可局判定を行う(ステップS44)。この処理は、各ノード10のメッセージ送信許可数を決定する処理でもあり、それによって自局のメッセージ送信可否とメッセージ送信許可数が決定される。尚、本例では、基本的に、全てのメッセージ要求ノードが少なくとも1つのメッセージの送信が許可されるようにしているが、この例に限らない。
そして、上記ステップS44の判定結果に応じて(ステップS45)、自局のメッセージ送信要求があり且つ送信が許可された場合には(ステップS46,YES)、自局のメッセージ送信許可数の分だけ、メッセージフレームを送信する(ステップS47)。
一方、そもそも自局のメッセージ送信要求がない場合あるいはメッセージ送信が許可されなかった場合などには(ステップS46,NO)、メッセージ送信は行われない。尚、上記の通り、本例では、必ず最低1通はメッセージ送信できるので、メッセージ許可されないことはないが、この例に限らないので、メッセージ送信が許可されないケースも含まれるものとする。
また、発生したイベントが、コモンメモリフレーム受信である場合には(ステップS48,YES)、このコモンメモリフレームのデータを、不図示のコモンメモリの該当領域に格納する(ステップS49)。尚、ここでは、上記ステップS40の処理で送信されるフレームを、コモンメモリフレームと呼ぶものとする。上記図2(b)等の処理により、任意の他局が上記ステップS40の処理により送信したコモンメモリフレームをドライバ11が受信し、これをドライバ11が上記ステップS25により処理部14に渡すと、上記ステップS48の判定がYESとなることになる。
また、受信したコモンメモリフレーム中にその送信元ノード10で上記ステップS37により格納されたメッセージ送信要求数が含まれている場合には、メッセージ送信要求があったものと見做して当該要求数を送信元ノード10のIDなどと共に上記“エントリーテーブル”に追加記憶しておく(ステップS50)。このエントリーテーブル”は、後に上記ステップS44の処理で参照される(一例を図4に示す)。尚、各フレームには、当然、送信元ノードのID(識別情報)等が含まれている。
尚、特に図示していないが、メッセージフレームを受信した場合、ドライバ11が受信したメッセージを処理部14に渡し、処理部14は、当該メッセージフレームの宛先が自局である場合には当該メッセージフレームを取込み、宛先が自局ではない場合には当該メッセージフレームを破棄するようにしてもよい。勿論、受信したメッセージフレームは、ドライバ11が図2(b)の処理により下流側の隣接局へ中継する。
上記のように本例では、コモンメモリフレームを受信した各ノード10(各局)は、それぞれが、送信元局のメッセージ送信要求を受け付ける。つまり、ネットワークに参加する各局(ノード10)からのメッセージ送信要求(要求数)を、各局がそれぞれ受け付け、各局がそれぞれ独自に、メッセージの送信許可局と割当数(送信許可数)を判定する。各々が独自に判定しても、判定アルゴリズムは同一であるので、同一のデータが与えられれば同じ判定結果が得られることになる。つまり、各局からの全コモンメモリフレームが全て正しく伝送できれば、全ての局で、同一の割当て結果(判定結果)が得られることになる。各局は、自局におけるメッセージ送信権割当て判定結果を元に、自局のメッセージ送信可否と割当数を判定する。そして、メッセージ送信可能である場合には、メッセージフレームの送信を、全局が同期したメッセージ用センドタイマ17を元に同時に行っている。
上記メッセージの送信許可局と割当数(送信許可数)の判定方法は、様々であってよく、例えば均等割当てや、あるいは“重み付けラウンドロビン”等の優先順付け割当てを行ってもよいし、あるいはこれらの組み合わせであってもよいし、他の任意の既存手法を用いても良い。何れにしても、この判定方法自体は、特に制限はなく、既存の何等かの手法や、当該既存手法の組み合わせなど、何でもよい。
本例では、上記図2や図3の処理により、自局に係るコモンメモリフレームもメッセージフレームも、各々の帯域においてトークンを得る必要なく直ちに送信開始できる。図1のような構成・通信方式では、このようにして各局が同時にデータ送信しても、各フレーム同士が衝突することはない。自局のデータフレーム送信完了後は、他局のこれらフレームを順次中継する。これについても、各局が同一タイミングで一斉に中継送信しても、各フレーム同士が衝突することはない。
この様な本例の送信/中継動作によれば、コモンメモリフレームもメッセージフレームも、例えば後述する図6のような送信/中継動作となる。つまり、コモンメモリフレームもメッセージフレームも、従来よりも効率的に伝送できる。
この動作によれば、例えばメッセージフレームに関して、仮に1局だけが1通分の送信を行い、それを各局が中継して回線を1周回するまでに必要な時間は、全局(若しくは一部の局)が1通分の送信を行い、それを各局が中継して回線を1周回するまでに必要な時間と等しくなる。このため、各局は、少なくとも1通は他局のメッセージ送信要求数に関わらず送信可能である。
この観点から、本例では、後述するように、全ての局に最低1通のメッセージ送信権が許可されるようにしている。但し、この例に限らない。
ここで、上記ステップS44の処理の詳細例を、図4に示す。
図4の例では、まず、フレーム抜けの有無を判定する(ステップS61)。この処理については後述するが、フレーム抜けがある場合には(ステップS61,YES)強制的に全てのノードのメッセージ送信許可数を、予め設定される基本値(本例では‘1’とする)に決定する。これによって、自局のメッセージ送信要求がある場合には、ステップS47において1通のメッセージのみを送信することになる。尚、メッセージ送信許可数が例えば‘1’に決定されても、自局のメッセージ送信要求が無ければステップS46がNOとなるので、メッセージ送信は行われない。
この様に強制的に全局のメッセージ送信許可数を一律‘1’にする理由については、後に上記フレーム抜けの説明の際に説明する。
一方、フレーム抜けが無い場合には(ステップS61,NO)、まず、上記ステップS37,S50の処理でエントリーテーブルに記憶した各局の要求数に基づいて、自局と他局のメッセージ送信要求の有無と要求数を認識する。更に、各局の現在の優先順位を認識する(ステップS62)。この優先順位は、例えば所定のカウンタの現在のカウント値に基づいて決定される。
尚、このカウンタは図示していないが上記ステップS34がYESとなる毎にカウントアップされる(+1インクリメント)。また、このカウンタは、本例では、1→2→3→4→1→2→3→4→1・・・というように、1〜4の間をサイクリックにカウントする。そして、その局番がカウント値と同一であるノード10が、最も優先順位が高いものとする。例えばカウンタのカウンタ値が‘3’であるときには、局3が最も優先順位が高くなり、この例では優先順位が高い順に、局3→局4→局1→局2となる。
ステップS62では、更に、予め設定されている上限値を認識する。この上限値は、MSG帯域において送受信可能なメッセージの数の上限であり、MSG帯域の長さやメッセージフレームのフレームサイズ等に応じて、決まるものであり、予め開発者等が決めて設定している。
そして、上記自局を含む各局のメッセージ送信要求の有無と要求数と、優先順位と、上限値などに基づいて、各局のメッセージ送信許可数を決定し、以って自局のメッセージ送信許可数を決定する(ステップS63)。これは、例えば、少なくとも、全ての局のメッセージ送信許可数の合計値が、上記上限値を超えないようにして、決定するものである。
ステップS63の処理の一例を、図5に示す。
図5の処理では、各局のメッセージ送信許可数は、基本値と、余剰値からの任意の割当値との合計としている。基本値とは、例えば、全ての局に必ず一律に割り当てる値であり、本例では‘1’としている(均等割り)。つまり、この例では、メッセージ送信要求を行った全ての局は、少なくとも1つのメッセージは送信できることになり、要求があるのに1つもメッセージを送信できない局は、存在しないようにしている。
これより、まず、要求があった全ての局に対して、基本値(=1)を割り当てる(ステップS71)。
また、上記余剰値は、例えば、余剰値=上限値−(基本値×局数)等とする。尚、局数が固定的であれば、最初から上限値の代わりに余剰値を設定しておくようにしてもよい。
上記余剰値を、上記優先順位に従って、優先順位の最も高い局から順次割り当てていく(“重み付けラウンドロビン”方式)(ステップS72)。例えば、優先順位が高い順に、「余剰値≧要求数」であるか否かを判定して、「余剰値≧要求数」である場合には「割当数=要求数」とすると共に、「余剰値=余剰値−要求数」により余剰値を更新する。「余剰値<要求数」である場合には「割当数=余剰値」とすると共に、処理を終了する。そして、各局のメッセージ送信許可数を、「基本値+割当数」により決定する。
ここでは、余剰値=上限値−(基本値×局数)の例を用いて説明する。また、上限値は‘7’とし、基本値は‘1’とし、局数は図1に示す4台とする。よって、この例では余剰値は‘3’となる。また、本例では優先順位が高い順に、局3→局4→局1→局2であるものとする。また、例えば、局3は要求数が‘2’、局1は要求数が‘3’、局2は要求数が‘1’であったものとする。尚、局4は要求を出していない。この例の場合、上記処理例では、まず局3を対象とし、「余剰値(=3)≧要求数(=2)」であることから、割当数=‘2’とすると共に、余剰値を‘1’に更新する。
次に優先順位が高い局4は、要求を出していないので、その次に優先順位が高い局1を対象とすると、「余剰値(=1)<要求数(=3)」であることから、割当数=‘1’とすると共に、本処理を終了する。つまり、局2は基本値のみとなる。また、局1、局2は、今回は、要求するメッセージ全てを送信できない。但し、次回以降でいずれは送信できることになる。
この結果、各局のメッセージ送信許可数は、局1は基本値‘1’+割当数‘1’=‘2’となり、局2は基本値‘1’+割当数‘0’=‘1’となり、局3は基本値‘1’+割当数‘2’=‘3’となる。
尚、上記一例のメッセージ送信許可数の決定処理は、例えば「均等割り+“重み付けラウンドロビン”」による処理であると言えるが、この例に限らない。
上記のように、上記一例では、基本となるメッセージ1通(この伝送時間は、上述したように、1局だけが送信する場合も全局が送信する場合も、同じとなる)に加えて、更に3通のメッセージフレームを伝送可能であるとしている。
この前提の元では、例えば図6に示す例では、仮に局1、局2、局3、局4の順で優先順位付けが行われたとすると、図示のようなメッセージ送信が行われることになる。これについて、以下、説明する。
尚、図6においても、上記図17と同様に、TC帯域の動作については省略して示すと共に、都合により、TC帯域の欄に各局を示す情報(局番やマスタ/スレーブ、要求数など)を示している。これは、図7、図8についても同様である。尚、TC帯域の動作は、従来技術であり、特に説明しない。また、本例の場合、マスタとは同期化などの為のマスタであり、トークン(送信権)に係るマスタではない。本例では、トークン(送信権)に係るマスタは存在しない。
この図6の例では、図示のように、各局のメッセージ要求数は、局1が‘3’、局2が‘1’、局3が‘4’、局4が‘0’となっている。つまり、局4は、メッセージ送信要求していない。そして、上記優先順位に従って、局1から順に優先的に、余剰値から割当てが行われる。
すなわち、上記のように、局1はメッセージ送信要求数が‘3’であるので、無条件に送信可能な1通に加えて、メッセージ伝送帯域内に追加で送信可能な3通(余剰値)に対して、残りの要求数が2通であるので、すべてのメッセージフレームを送信可能となり、合計で3通のメッセージフレームが送信許可されることになる。これに伴って追加で送信可能なメッセージ数(余剰値)は、残り1通(=3−2)となる。
局2は、メッセージ送信要求が1であるので、無条件に送信可能な1通の範囲内で、メッセージフレームを1通、送信することになる。
局3は、メッセージ送信要求が4であるので、無条件に送信可能な1通に加えて、追加で送信可能な残り1通のメッセージフレームを送信可能となり、合計で2通のメッセージフレームが送信許可されることになる。
尚、メッセージ送信要求の無い局4については、上記処理では無条件に送信可能な1通のみが送信可能となるが、当然、局4はメッセージ送信を行わない。
上述した図3の処理により、各ノード10のフレーム送受信動作は、例えば図6や図7に示すようになる。尚、図6が正常時、図7が異常発生した場合の動作を示す。
まず基本として、リアルタイム性の保証が必要なコモンメモリフレーム伝送をコモンメモリ伝送帯域(TS帯域)にて実施し、イベント的に一方向アクセスを行うメッセージフレーム伝送は別途、メッセージ伝送帯域(MSG帯域)を設け、実施している。
各局は、メッセージを送信する必要がある場合、コモンメモリフレームに要求数を付加して送信する。
図6に示す例では、まず、コモンメモリ伝送帯域(TS帯域)において、各ノード10(局1〜局4)は、自局のコモンメモリフレームを同じタイミングで送信開始すると共に、他局から送信されたコモンメモリフレームを受信すると、これを下流側の隣接局へ中継すると共にそのデータを該当する記憶領域へ記憶する。
また、自局のメッセージ送信イベントがある場合には、要求数(メッセージ送信要求数)をコモンメモリフレームに付加して送信する。このコモンメモリフレームを受信した各ノード10は、要求数が付加されていることを以って当該フレームの送信元のノード10が、メッセージ送信要求を出しているものと判定する。
図示の例では、局1、局2、局3にメッセージ送信イベントがあり、局1、局2、局3はそれぞれメッセージ送信要求数をコモンメモリフレームに付加して送信する。尚、要求数は図示の例では局1が‘3’、局2が‘1’、局3が‘4’となっている。
上記各ノード10から送信されたコモンメモリフレームは、上記図2(b)の処理により、図示のように他局によって順次中継されて、ネットワークを一巡した後、送信元ノード10に戻ってきて破棄される。
各ノード10は、他局が送信したコモンメモリフレームを受信すると、上記のように中継すると共に、そのデータを取得してコモンメモリに格納する。その際、メッセージ送信要求数が付加されている場合には、これらも取得して上記エントリーテーブルに追加記憶する。図示の例では、各ノード10は、局1、局2、局3が送信したコモンメモリフレームを受信した際に、それに付加されているメッセージ送信要求数を取得して、送信元ノードのID等と共にエントリーテーブルに追加記憶する(但し、自局の送信フレームの場合には上記の通り破棄するだけである)。
また、各ノード10毎に、コモンメモリフレームの送信数は予め決まっており、図示の例では局1が送信数=‘1’、局2が送信数=‘3’、局3が送信数=‘2’、局4が送信数=‘1’となっている。そして、各ノード10は、最初に送信するフレームにのみ上記メッセージ送信要求数を付加する。例えば局2は図示のように3つのコモンメモリフレームを送信するが、最初のフレームにだけメッセージ送信要求数を付加する。
尚、各ノード10のコモンメモリフレームの送信数は、TS帯域(コモンメモリ伝送帯域)中に全局の全てのコモンメモリフレームの交換が完了するように、予め開発者等によって決められている。また、コモンメモリフレームの交換は、定周期で常に行われる。
一方、メッセージに関しては、各ノード10毎に、自局において何等かの処理によってメッセージ送信イベントが発生したときのみ、メッセージの送信が行われることになる。更に、送信するメッセージの数は、予め分かるわけではなく、その都度、上記何等かの処理に応じて決定されることになる。この為、上述したように各局のメッセージ送信許可数の調整・決定が行われるが、この決定処理は上記のように全てのノード10(局1〜局4)でそれぞれ独立して行われる。
つまり、従来のようにマスタノードが送信権を決定するのではなく、少なくとも送信権決定に関してはマスタノードは存在せず、全てのノード10がそれぞれ独立して決定して、以って自局の送信許可数を決定して、決定した送信許可数の分だけメッセージを送信する。その為に、まず、予め、全てのノード10に、同一のアルゴリズムの送信権決定処理用アプリケーションプログラムを、記憶させておく。そして、運用中は、各ノード10それぞれが、必要な情報(他局のメッセージ送信要求数、各局の優先順位など)をその都度取得して、この取得データを用いて上記送信権決定処理用アプリケーションプログラムを実行する。
上記の通り決定アルゴリズムは全てのノード10で同じであるので、上記必要な情報が全てのノード10で同じであれば、全てのノード10において同じ決定結果が得られることになる。上記必要な情報のうち、上記各局の優先順位は、上記一例のように各ノード10内蔵の所定のカウンタのカウンタ値も基づいて決定されるので、予め、全てのノード10で同じカウンタ値となるように設定しておけばよい。例えば初期状態で全ノード10のカウンタ値が全て‘1’に設定され、その後は例えばサイクルタイマ15がタイムアウトする毎にカウントアップするように構成する。
また、図6の例では、全てのノード10が、上記コモンメモリフレームの交換によって、全ての他局のメッセージ送信要求数が取得できるので、必要な情報を取得できている。これより、全てのノード10で上記送信権決定処理用アプリケーションプログラムを実行することで、同一の決定結果が得られることになる。図6の例では、送信権決定結果として、各ノード10のメッセージ送信許可数は、局1が‘3’、局2が‘1’、局3が‘2’となっており、これは全てのノード10で同一の結果が得られている。
上記送信権決定処理は、例えばTS帯域(コモンメモリ伝送帯域)の空き領域(コモンメモリフレームの交換が完了した後、MSG帯域開始までの間)において実行してもよいし、上記図3のようにMSG帯域(メッセージ伝送帯域)の開始直後に実行してもよい。
尚、後者の場合、送信権決定処理は、1つ目のメッセージ送信処理と並行して行っても良い。本例では、メッセージ送信要求有のノード10は、最低でも1つのメッセージは送信許可されるので、決定を待たずに1つ目のメッセージ送信を行っても問題ない。これより、図6に示すように、局1、局2、局3は、MSG帯域の開始直後から自局の1つ目のメッセージ送信を行っている。その後は、例えば上記余剰値からの任意の割当の分だけ、更に、メッセージ送信を行うことになる。これより、本例の場合、例えば局1は図示のように3つのメッセージを送信することになる。尚、この例では局4はメッセージ送信要求無しであるので、メッセージは送信しない。
メッセージ送信要求の有無に係らず、全てのノード10は、上記図2(b)の処理によって、受信したメッセージを中継する(但し、自局が送信したメッセージは除く)。これより、各ノード10は、自局のメッセージを上記決定された送信許可数の分だけ送信したら、その後は他局の送信メッセージの中継を行うことになる。図6の例では、例えば局1は、図示のように、自局の3つのメッセージを送信完了したら、その後、局3の2つのメッセージ、局2の1つのメッセージを、順次、下流の隣接局(局2)へ中継する。
この様にして、コモンメモリフレームと同様にして、送信された全てのメッセージを全てのノード10で受信することができ、以って送信された全てのメッセージが、宛先のノード10に届くことになる。また、コモンメモリフレームと同様、トークンを獲得(送信権を獲得)する必要はなく、全てのノード10が、MSG帯域の最初からメッセージを送信可能であり、且つ、何ら制約なく、メッセージを順次送信/中継することができるので、効率良くメッセージ伝送が行われ、短時間で多くのメッセージを宛先に渡すことができる。図6の例では、システム全体で6つのメッセージが伝送されることになる。尚、メッセージ伝送は、送信元と宛先の2つのノード間での1対1のメッセージ伝送となる。
尚、図示の例では宛先のノード10がメッセージを受信した場合でも、このメッセージを中継しているが、この例に限らない。宛先のノード10がメッセージを受信した場合には、宛先のノード10はこのメッセージを取得後に、中継せずに破棄するようにしてもよい。
次に、以下、図7に示す具体例について説明する。
ここで、図6の例は、上記の通り正常な場合の例であり、これは換言すれば図4のステップS61の判定がNOとなる例と言える。一方、図7の例は、上記の通り異常な場合の例であり、これは換言すれば図4のステップS61の判定がYESとなる例と言える。つまり、フレーム抜けが発生した場合と言える。
図7には、コモンメモリ伝送帯域において、一部または全部のフレームで伝送異常等が発生し、フレーム抜けが発生したケースの一例を示している。
各局からの全コモンメモリフレームが正常に伝送されれば、各局がそれぞれ同一の送信権割当判定アルゴリズムで判断することで、同一の割当て結果が得られる。しかし、一部のメッセージ送信要求が一部の局でのみ欠損し受け付けられなかった場合、送信権割当て判定結果が局によって異なったものとなってしまう。
この状態で各局がそれぞれ自局の判断結果に基づきメッセージ送信を行った場合、場合によってメッセージ伝送帯域時間内で収まりきらないメッセージ伝送が行われることになる。これを防止するため、本例では、一部または全部のコモンメモリフレームが欠損した場合、各局はこれを判断し、メッセージ伝送帯域時間内で確実に伝送完了となる、無条件に送信可能な1通のみ、メッセージフレームを送信するようにしている。
図6、図7に示す具体例から明らかなように、図6に示したコモンメモリフレームの伝送が正常に完了した場合でも、図7に示した異常が発生した場合であっても、従来技術と比較してより多くのメッセージ伝送を行うことが可能となることが分かる。あるいは、メッセージ伝送帯域の長さを短くすることができ、以ってスキャン時間を短くすることが可能となる。
本手法によれば、リング型トポロジまたはライン型トポロジの全二重ネットワークにおいて、メッセージ伝送帯域でより多くのメッセージを送信可能となり、ネットワーク全体の伝送量の大容量化を実現することが可能となる。これに加えて、更に、コメンメモリフレームについても、効率良い伝送が可能となり、短時間で全ての局間で全てのコモンメモリフレームの交換を行うことが可能となる。
図7の例では、TS帯域において、局1が送信した自局の送信フレーム(メッセージ送信要求数付き)が、何等かの伝送異常で、隣接局(局2)に受信されなかった例を示している(フレーム抜けの一例)。この為、この例では、局1以外の局は、局1のメッセージ送信要求の有無や要求数が分からないので、上記送信権決定処理に必要な情報が揃わないことになる。
この為、この様なフレーム抜けが発生した場合には(ステップS61,YES)、全てのノード10において、強制的に自局の送信数を‘1’に決定する。これより、図7に示すように、MSG帯域において、メッセージ送信要求があった局1、局2、局3は、全て一律に、1通のメッセージのみを送信することになる。
ここで、上記ステップS61の判定方法の一例について説明する。例えば上記の通り、コモンメモリフレームは各局毎の送信数が予め決まっているので、各ノード10において、自局を含めた全局の送信フレームを全て受信したか否かを判定でき、以ってフレーム抜けが発生したか否かを判定できる。尚、本例では、コモンメモリフレームは、正常であれは最終的には送信元のノード10に戻ってくるので、図7の例では局1は、自局の送信フレームが戻ってこないことから、フレーム抜けが発生したと判定できる。
この例に限らず、例えば、送信元局が自局のコモンメモリフレームを送信する際に、各コモンメモリフレーム中に、全送信数中の何番目のフレームであるかを示すデータを付加する場合には、このデータを参照することで、フレーム抜けが発生したか否かを判定できる。
尚、受信フレームが、コモンメモリフレームではなく、例えば同期化フレームである場合には、以下に説明する不図示の処理が実行される。尚、本例ではトークンに関するマスタ局は存在しないが、同期化に関するマスタ局は存在する。図6、図7において局2がマスタ局となっているが、これはトークンに関してではなく、同期化に関するものである。
すなわち、マスタノードは、上記コモンメモリフレームだけでなく、別タイミングで、サイクルタイマ15の同期化の為の同期化フレームを送信する場合がある。これは、任意の宛先ノードに対して送信するものである。宛先ノード以外の各ノード10は、この同期化フレームを受信すると、これを中継する。宛先ノードは、この同期化フレームを受信すると、中継せずに、同期応答フレームを送信元ノード(マスタノード)へ返信する。
すなわち、発生したイベントが、不図示の「自局宛の同期化フレームの受信」である場合には、上記同期応答フレームをドライバ11に渡して、送信元ノード(マスタノード)へ送信させる。
尚、システムを構成する複数のノード10のうちの何れか1つの局(一例では、局1、局2、局3、局4の何れか)が、上記同期化に係るマスタノードとして動作するように予め設定されているか、もしくは、局番やMACアドレス等の昇順または降順等で優先度判定を行い、上記マスタノードとして動作する。マスタノード以外のノード10は、基本的には全て、スレーブノードとして動作することになる。そして、マスタノードは、上記同期化フレーム等によって、全てのスレーブノードのサイクルタイマ15を、自ノードのサイクルタイマ15に同期させる。これについては、従来技術文献等に記載されており、ここではこれ以上詳細には説明しない。
また、尚、一例としては例えば、上記マスタノードは、上記同期化フレームを送信する際に、例えば図2(a)のステップS12の処理により回線A、回線Bの両系に送信する。これより、宛先のスレーブノードは、先着した同期化フレームを受信すると、これに応答する同期応答フレームをA,B両系に送信することになる。そして、マスタノードにおいて、先着した同期応答フレームが処理部14に渡されることになり、結果的に、マスタノード−宛先スレーブノード間を、フレームが最短ルートで往復することになる。
そして、この最短ルートでのフレーム往復に要する時間が、マスタノードで計測され、この計測時間の半分の時間が、マスタノード−宛先スレーブノード間の通信時間(通信遅延時間)として算出されることになる。この通信遅延時間を用いてサイクルタイマ15の同期化を図る処理については、従来技術であり、ここでは特に説明しない。
尚、発生したイベントが、上述した各種イベントの何れでも無い場合には、発生したイベントに応じた処理を実行するが、これについては特に図示・説明はしないものとする。
ここで、従来技術ではセンドタイマの設定値は、全ての局で相互に異なる値が設定されるものであった。これに対して本手法では、一例としては、全ての局で同一の設定値がセットされるものとする(完全に同一に限らず、ほぼ同一であってもよいものとする。つまり、多少は異なってもよいものとする)。これは、上記2種類のセンドタイマ16,17の両方ともである。
換言すれば、従来技術の場合、ステップS35のセンドタイマ16の設定値は、各ノード毎に、一例としては下記の算出式によって決定されていた。
設定値=TC帯域時間+(スロット単位時間×自局の割当スロット番号)
スロット単位時間は、上記送信タイムスロット(105,108等)の長さであり、一例としては、スロット単位時間=TS帯域時間÷局数、等とする。また、割当スロット番号は「‘0’と自然数」であり、例えば局数=N台とした場合、0、1,2,・・・、N−1の何れかが、各局に重複しないように割当てられるものである。
一方、本手法の場合、一例としては全てのノードのセンドタイマ16の設定値として、同じ値が予め設定されている。その一例を下記に示す。
設定値=TC帯域時間+α(α;0または任意の正の値)
尚、本例では、上記自局データを同時に送信する為に、例えば上記のように全てのセンドタイマ16が同一タイミングでタイマアップするように構成するものであり、これを実現する為の一例として、サイクルタイマ15の同期化を図ったうえで、全てのノード10のセンドタイマ16に同一の値が設定されるようにしているが、この例に限らない。尚、この場合の“同時に”は、完全に同時である場合に限らず、多少のズレがあっても構わない。
更に、本手法では、必ずしも全てのセンドタイマ16が同一タイミングでタイマアップするように構成しなくてもよく、結果的に全てのノード10の自局データ送信タイミングが同一となるものであれば、何でも良い。
そして、上記“同一タイミング”とは、完全に同一のタイミングに限らず、多少のズレがあっても構わないものとする。
尚、上記同一タイミングでデータ送信が行われるためには、全てのノードのサイクルタイマ15が同期していることが前提となるが、これは上記特許文献1,2等の従来技術で実現されているので、ここでは上記のように同期化について簡単に説明しており、これ以上詳細には説明しない。
尚、図6、図7には、上記2つの回線A、回線Bのうち回線A上の動作について示すが、特に図示・説明しないが、回線Bにおいても回線Aと同様の動作が行われている。
ここで、本手法は、上述した例に限らない。例えば、TS帯域のコメンメモリフレーム送信・中継に関しては、既存技術を用いても良い。一例としては例えば、図16に示すトークン方式の動作であっても構わない。但し、TS帯域の処理中に、メッセージ送信イベントが発生した全てのノード10は、他の全てのノード10に対して、自局のメッセージ送信要求数を通知する必要がある。その後のMSG帯域に係る処理については、上述した図3、図6、図7の処理であってもよい。
この様な変形例の動作の一例を、図8に示す。
図8に示す動作例では、TS帯域(コモンメモリ伝送帯域)については、基本的には図16に示す既存技術による動作と同様であるが、メッセージ送信イベントが発生している局は、自局のコモンメモリフレームに要求数などを付加して送信する。
これに応じたMSG帯域における各ノード10のメッセージ送信/中継動作は、図6に示すものと同様であってよいので、ここでは特に説明しない。
尚、図6、図7、図8において、図示の矩形は送受信データ(パケット)を示し、各局毎に、上側が受信、下側が送信を示す。また、横軸は時間である。また、矩形内には送信元の局を記述してある。上記センドタイマ16がタイマアップした時点で各局は同時に自局のデータを送信している。例えば、局4は、図6、図7に示す矩形内が“局4”のデータを送信している。送信データは、伝送路上で多少遅延して、下流の隣接局に受信される。
図6〜図8に示すように、全てのノード10が、MSG帯域において、殆ど空き時間なく、メッセージの送受信処理をすることになり、効率よくメッセージの送受信を行うことができる。よって、上記図17に示した従来手法に比べて、短時間でメッセージ送受信処理が完了すること、あるいは従来に比べてメッセージ数を増やせることは、明らかである。図6、図7の例では、この効果に加えて更に、TS帯域においても、殆ど空き時間なく、コモンメモリフレームの伝送を行うことができ、効率よくコモンメモリフレームの全交換を行うことができる。これより、例えば、サイクルタイマ15の設定値を小さくして、スキャン時間を短くしてもよい。
従来技術のように各ノード間の通信帯域が未使用状態とならないため、全ノード間で相互にデータ交換するために必要な時間が短縮され、残った帯域時間において更なるデータ交換が可能となり、ネットワーク上のデータ量を増やすことができる。また、この残った帯域時間を次スキャン時間として使用することで、データ交換周期の高速化を実現することができる。
また、ここでは上記のように回線Aの動作について説明したが、回線Bについても同様にしてパケットがリング型ネットワークを一巡することになる。そして、正常であれば上記の通り、各ノード10は、同じパケットを回線Aと回線Bの両方から受け取ることになる。そして、後から受け取ったパケットは、上記ステップS26の処理が実行されることになり破棄されることになる。
また、例えば、図6のように、例えば局2が例えばTS帯域において、3つの自局データ(“局2”データ)を送信する場合、例えばドライバ11が後述するFIFOメモリと送信専用チップ(IC等)を備える構成の場合、ドライバ11は上記3つの“局2”データをFIFOメモリに格納する。送信専用チップはFIFOメモリの格納データを順次取り出して送信する。まず、上記3つの“局2”データのうち最初の“局2”データを取り出して送信開始する。図6の例では、この送信処理中に“局1”データを受信開始しており、“局1”データを受信完了したらこれをFIFOメモリに格納する。更に、その後、“局4”データを受信開始し、“局4”データを受信完了したらこれをFIFOメモリに格納する。
送信専用チップはFIFOメモリの格納データを格納順に順次取り出して送信するので、上記の例では図6に示すように、まず、上記3つの“局2”データを順次送信し、続いて、“局1”データを送信し、その後、“局4”データを送信することになる。尚、“局1”データ、“局4”データの送信は、中継(転送)処理である。尚、送信先は下流の隣接局である局3である。
局2は、更に、2つの“局3”データも順次受信し、これらも既に受信済みの他局データを中継完了した後に、中継を行う。更に、3つの自局データ(“局2”データ)も順次受信することになるが、これら全て上記ステップS23により破棄することになる。
尚、上記の例では、自局データを受信したら破棄するものとしたが、この例に限らない。例えば、自局の下流側の隣接局が送信元であるパケットを受信したら、このパケットのデータを取得するが中継は行わない(例えば破棄する)ようにしてもよい。当然のことながら送信元はこのパケットのデータを取得する必要はなく、上記ステップS23のように単に破棄するだけなので、このパケットを中継する処理は無駄であり、この無駄を省く為に上記処理を行うようにしてもよい。これによって、更に短時間で全ノードのデータ交換が完了することになる。
他局の動作についても上記局2と略同様となり、説明は省略する。
尚、ここでは一例として、図1(b)に示すドライバ11は、不図示のFIFOメモリと送信専用チップとを備えるものとする。FIFOメモリと送信専用チップ(IC等)は、回線A用と回線B用が、それぞれ、設けられている。例えば、回線A用の送信専用チップは、回線A用のFIFOメモリに任意の1以上のデータフレームがある場合には、これを順次、回線A上に送信する。例えば、局2の場合、通信線12b上に(つまり局3に対して)データフレームを送信することになる。
一方、ドライバ11本体は、上記ステップS12またはステップS22の処理の際には、自局データフレームまたは受信したデータフレームを、該当するFIFOメモリに格納する処理を行うことになる。上記図6の局2を例にすると、局2は、まずステップS12の処理で、3つのデータフレームより成る自局データを、回線A、回線B両系へ送信する。ここでは回線Aについてのみ説明するならば、回線Aに対応するFIFOメモリに、上記3つの“局2”データフレームを、順次、格納することになる。
これより、回線Aに対応する送信専用チップは、この3つの“局2”データフレームを、順次、通信線12b上に送信することになる。これより、図6の例のように、局2は、3つの自局データ(“局2”データ)を順次、局3へ送信することになる。そして、この処理中に、図6の例のように、局2は、“局1”データ、“局4”データ等を順次受信することになり、これらをステップS22の中継処理により、回線Aに対応するFIFOメモリに、順次格納することになる。これより、図6の例のように、局2は、3つの“局2”データフレームを送信完了したら、続いて、“局1”データ、“局4”データ等を順次送信することになる。
図9(b)に上記ステップS21,S23の処理のイメージを示し、図9(a)に上記ステップS24,S26の処理のイメージを示す。
ここでは、各ノード10が図示のフィルタ33の機能を有するものとして説明する。フィルタ33によって、上記ステップS21,S23の処理やステップS24,S26の処理が、実現されるものとする。また、ここでは局1と局2のみ示すが、他の局もあっても構わない(省略しているものと見做して構わない)。そして、局1におけるパケット受信に係わる動作例を説明する。
まず、図9(a)に示すように、局2が自局データを送信した場合、これが回線A、回線Bを介して局1に渡される。これら両系からの2つのパケットを局1が受信したものが、図示の局2A回線フレーム31、局2B回線フレーム32である。フィルタ33は、これ2つのデータフレーム31,32のうちの何れか一方を、先着優先または後着優先で、図示の局2フレーム34として自局内に取り込む。
また、図9(b)では、局1が自局データを回線A、回線Bの両系に送信し、これらが局2等の他局によって中継されて、最終的には局1に戻ってきたものが、図示の局1A回線フレーム41、局1B回線フレーム42であるものとする。この場合、フィルタ33によって、これら2つのデータフレーム41、42の両方とも、上記ステップS23によって破棄する。
尚、本手法の適用対象となるネットワークトポロジは、上記リング型やライン型の例に限らない。例えば一例としては、図10に示すようなネットワークトポロジであっても構わない。尚、図10において任意の2つのノード10間を接続する各通信線46は、上記通信線12a、12b、12c、12dや通信線13a、13b、13c、13dに相当するものと見做しても構わない。また、本例の制御ネットワークシステムは、イーサネットに限るものでもない。
図11は、本例の制御ネットワークシステムの機能ブロック図である。
図11の制御ネットワークシステムは、複数のノード装置50から成り、例えば概略的には、複数のノード装置50が同時にデータ送信しても、通信干渉が起きないネットワークシステムである。
更に詳しくは、本手法の適用対象となるネットワークは、例えば、複数の通信線61から成り、各通信線がピアtoピアの関係で任意の2つのノード装置50間を接続して成るネットワークである。更に一例としては全二重回線である。つまり、上り用通信線と下り用通信線により構成される。つまり、各ノード装置50が同時にデータ送信しても、パケット衝突が起こることはないネットワーク構成である。更に、通信線61によって直接接続されていないノード装置50間の通信は、他のノード装置50が中継を行うことで実現するネットワークでもある。
そして、図11に示す例では、各ノード装置50は、それぞれ、データ送受信部51、メッセージ送信部52、メッセージ受信部53、メッセージ送信許可数決定部54、タイマ機能部55等の各種処理機能部を有する。
データ送受信部51は、所定のデータ交換周期毎に、その第1の帯域内において、自装置のデータを送信すると共に、他装置の送信データを受信/中継する。
メッセージ送信部52は、上記所定のデータ交換周期毎に、上記第1の帯域より後の第2の帯域内の所定のタイミングにおいて、自装置のメッセージ送信要求がある場合には該メッセージを隣接局へ送信する。
メッセージ受信部53は、上記第2の帯域内において、一方の隣接局からメッセージを受信した場合、該メッセージを他方の隣接局へ中継し、または該メッセージが自装置宛である場合には該メッセージを取得する。
そして、例えば、上記第2の帯域内の所定のタイミングは、該第2の帯域の開始時とする。従来のように送信権を得る必要はなく、各ノード装置50はそれぞれ第2の帯域になったら直ちにメッセージ送信することができる。
また、例えば、上記第2の帯域内の所定のタイミングは、全ての上記ノード装置50で同じタイミングとする。
尚、同一とは完全に同一とは限らず、多少のズレがあっても構わない。つまり、“同一”は、ほぼ同一の場合も含むものとする。上記第2の帯域内の所定のタイミングを生成する為に、一例としては1以上のタイマ機能を用いる。上記具体例では、上記サイクルタイマ15、センドタイマ16、メッセージ用センドタイマ17を用いて、上記第2の帯域内の所定のタイミングを生成している。ここでは、一例としては、ノード装置50はこれら各タイマ15,16,17を有するものとして説明するが、この例に限らない。また、これら各タイマ15,16,17は、後述するタイマ機能部55の具体例と見做してよい。
上記の通り、例えば、上記第2の帯域内の所定のタイミングは、全ての上記ノード装置50で同じタイミングとする。あるいは、上記第2の帯域内の所定のタイミングは、例えば、該第2の帯域の開始時とする。また、後述する第1の帯域内の所定のタイミングも、上記1以上のタイマ機能を用いて生成してもよい。
仮にこの具体例を用いて説明するならば、例えば、全てのノード装置50のセンドタイマ16、メッセージ用センドタイマ17の設定値を同一とすることで、全てのノード装置50の上記第1の帯域内の所定のタイミング、第2の帯域内の所定のタイミングを、それぞれ、同一タイミングとするものであるが、この例に限らない。尚、前提として、例えば、全てのノード装置50のサイクルタイマ15を、同期させておく必要があるが、この例に限らない。同期させる方法は、上記の通り、従来技術である。サイクルタイマ15によってデータ交換周期(通信サイクル)が生成される。
尚、上記第2の帯域の具体例が上記メッセージ伝送帯域(MSG帯域)であり、上記第1の帯域の具体例が上記コメンメモリ伝送帯域(TS帯域)である。
また、例えば、上記データ送受信部51は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、上記自装置のデータに要求数を付加して送信すると共に、上記他装置の送信データに該他装置の上記要求数が付加されている場合には該要求数を記憶する。勿論、自装置の上記要求数も記憶しておく。
そして、例えば上記メッセージ送信許可数決定部54が、上記記憶した要求数と予め設定される所定値とに基づいて各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定することで、自装置のメッセージ送信許可数を決定する。
そして、上記メッセージ送信部52は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、上記自装置のメッセージ送信許可数の分のメッセージを送信する。
また、例えば、上記メッセージ送信許可数決定部54は、上記記憶した要求数と上記予め設定される所定値と、更に現在の上記各ノード装置の優先順位とに基づいて、上記各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定する。
また、例えば、上記所定値には、上記第2の帯域内にシステム全体で送信可能なメッセージ数である上限値が含まれる。そして、上記メッセージ送信許可数決定部54は、上記記憶した要求数と該上限値に基づいて、全ノード装置による上記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないように、上記メッセージ送信許可数を決定する。
あるいは、上記メッセージ送信許可数決定部54は、上記記憶した要求数と上記上限値に基づいて、全ノード装置による上記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないようにしつつ、上記優先順位の高いノード装置に優先的に割当てを行うことで上記メッセージ送信許可数を決定する。
また、例えば、上記メッセージ送信許可数決定部54は、全ノード装置にそれぞれ上記メッセージ送信許可数の基本値を割り当てて、上記上限値から該基本値合計を減算して成る余剰値を、上記優先順位に従って各ノード装置に分配することで、全てのノード装置が1以上のメッセージを送信できるようにして、各ノード装置の上記メッセージ送信許可数を決定する。
また、例えば、上記メッセージ送信許可数決定部54は、全てのノード装置おいて同一のアルゴリズムを用いるものとする。これにより、上述してあるように、処理に使用するデータが同じであれば同じ処理結果(各ノード装置の上記メッセージ送信許可数)が得られることになる。
また、例えば、上記記憶した要求数には上記自装置の要求数も含まれる。自装置の要求数も含めて、各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定するものである。
尚、本構成によれば、上記各ノード装置50が同一タイミングで上記メッセージを送信しても、メッセージ同士の衝突は起こらないことになる。
上記各ノード装置50は、それぞれ、自装置の上記一方の隣接局と第1の通信線により1対1で接続されると共に自装置の上記他方の隣接局と第2の通信線により1対1で接続されており、上記メッセージ受信部は、上記第1の通信線を介して上記一方の隣接局からのメッセージを受信すると共に、上記第2の通信線を介して上記他方の隣接局へメッセージを中継する。
図11に示す通信線61が、上記第1の通信線及び第2の通信線に相当する。
また、例えば、上記データ送受信部51は、上記第1の帯域内の所定のタイミングで、上記自装置のデータを上記隣接局へ送信すると共に、上記一方の隣接局からの送信データを受信した場合、該送信データを取得すると共に上記他方の隣接局へ中継する。
また、例えば、上記第1の帯域内の所定のタイミングは、該第1の帯域の開始時とする。あるいは、例えば、上記第1の帯域内の所定のタイミングは、全ての上記ノード装置50で同じタイミングとする。
例えば、上記各ノード装置50は、タイマ機能部55(1以上のタイマを有する)を有し、該タイマ機能部55を用いて上記第2の帯域内の所定のタイミングを生成する。または、該タイマ機能部55を用いて上記第1の帯域内の所定のタイミングを生成する。
また、例えば、上記データ交換周期内の上記第1の帯域内に、全ての上記ノード装置50の送信データが、それぞれ、上記中継が繰り返されることによって全ての他のノード装置50に受信されることで、全てのノード装置50間の相互のデータ交換が完了する。
また、例えば、上記データ交換周期内の上記第2の帯域内に、上記各ノード装置50の上記メッセージ送信部52により送信されたメッセージが、それぞれ、上記中継が繰り返されることによって全ての他のノード装置50に受信されることで、全てのメッセージがその宛先のノード装置50に受信される。
また、たとえば、上記制御ネットワークシステムは、複数の上記ノード装置50と複数の通信線61から成り、各通信線61が任意の2つのノード装置50間を接続している。そして、各ノード装置50が上記通信線61によって接続されている他のノード装置50である上記隣接局と通信可能である。通信線によって接続されていないノード装置50間の通信は、他の1以上のノード装置50が中継することで実現する。
また、例えば、各ノード装置50がデータ送受信部51によって送信したデータは、全て、他のノード装置50の中継機能によって中継されることで、データ交換周期内に全ての他のノード装置50に受信・取得されて全ノード装置間の相互のデータ交換が完了することになる。尚、受信・取得は、例えば、受信かつ取得の意味であるが、この例に限らない。尚、“/”は、“または”や“あるいは”を意味する。
また、上記通信線61は、例えば全二重回線である。
また、例えば、図11の制御ネットワークシステムは、リング型またはライン型のネットワークであるが、この例に限らない。
あるいは、例えば、図11の制御ネットワークシステムは、リング型またはライン型のトポロジにて全二重の通信回線によって上記各ノード装置が接続されたネットワークである。そして、例えば、データ送受信部51やメッセージ送信部52は、該全二重の両系に自装置のデータを送信する。
また、例えば、各ノード装置50は、受信したデータの送信元が自装置であった場合には、中継を行わずに、該受信データを破棄する。あるいは、例えば、各ノード装置50は、受信したデータの送信元が下流側の隣接局であった場合には、中継を行わずに、該受信データを破棄する。
例えば、上記データ交換周期内に、全てのノード装置50の送信データが、それぞれ、上記中継が繰り返されることによって全ての他のノード装置50に受信されることで、全てのノード装置間のデータ交換が完了する。
また、ノード装置50は、不図示のCPU/MPU等の演算プロセッサやメモリ等の記憶部を備える。記憶部には予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されている。演算プロセッサが、このアプリケーションプログラムを実行することで、上記図2(a)、(b)、図3、図4、図5に示すフローチャートの処理や、図11の各種処理機能部の処理が、実現される。
尚、図1には、リング型で全二重回線の例を示す。ライン型の全二重回線の例を図12に示す。図12の構成は、図1(b)において通信線12d及び通信線13dが、存在しない構成と見做して構わない。この様なライン型の構成の場合、各ノード10の送信データは、自局に戻ってくることなく、両端のノード10(この例では局1、局4)に到達した時点で中継は終了となる。
上述したように、本手法では、例えば特許文献2等のノード同期方法によってマスタノードのタイマと同期されたタイマを用いて、ネットワークを構成している全ノード10が、同時に自局データの送信を両隣の隣接ノードに行う。自局データの送信完了後は、全ノード10が、それぞれ、自ノードの一方の隣接ノードから受信したフレームデータを、他方の隣接ノードに対して中継する。このフレームデータは、メッセージフレーム、コモンメモリフレームである。
そして、本例の図6等の例では、メッセージフレーム、コモンメモリフレームは、どちらも、対応する帯域(MSG帯域、TS帯域)において、特に送信権を得る必要なく、フレーム送信することができ、例えば同時に(帯域の開始時点から)、送信開始することができる。自局のフレームデータ送信後は、受信した他局からの送信データを、中継する。
このように、構成ノード間の全二重回線の伝送帯域を同時に使用し、伝送効率を高め、ネットワーク全体の伝送量の大容量化及びデータ交換周期の高速化の実現を可能とする。これより、例えば、リング型トポロジまたはライン型トポロジの全二重回線のネットワークシステムにおいて、ネットワーク上のデータ量を増やすことができるし、データ交換周期の高速化を実現することが可能となる。
また、メッセージは、常に送信するわけではなく、メッセージの送信要求が発生したときに送信する。送信要求が発生したとき、そのノードは、要求数をコモンメモリフレームに付加して送信する。これより、上記TS帯域における全ノード間のコモンメモリフレーム交換処理により、全てのノードが全ての要求数を認識できる。これより、各ノードにおいて、各々、自局と各他局の要求数等に基づいて、同一の決定アルゴリズムにより、各局のメッセージ送信許可数を決定する。異常が無ければ、全てのノードで同じ決定結果が得られるはずである。これより、各局は自局の送信許可数に基づいて、MSG帯域において自局のメッセージフレームを送信する。これより、MSG帯域内に全てのメッセージ送受信が完了すると共に、出来るだけ多くのメッセージが送信されるようにできる。また、逐一、マスタから送信権を得る必要なく、全ての局がMSG帯域の開始時から直ちに自局のメッセージフレームを送信可能となるので、効率よくメッセージ送信を行うことができる。
尚、本手法は、上述した実施例に限らない。例えば、適用対象は、上記“リング型トポロジまたはライン型トポロジの全二重回線のネットワークシステム”に限らない。トポロジがリング型やライン型に限らないことは既に述べた通りである。更に、全二重回線に限るものではなく、多重回線(4重回線など)であってもよいし、1回線であっても構わない。
一回線の場合、例えば図1に示す回線A、回線Bの各通信回線12,13のうちの何れか一方のみが、存在する構成となる。例えば、通信回線12のみが存在する構成となる。この様な構成例を、図13に示す。
また、1回線の場合には、サイクルタイマ15の同期をとる為に、例えば最初は図1に示す2回線の構成としてサイクルタイマ15の同期をとった後に、1回線の構成に変更して、1回線で運用させるようにするが、この例に限らない。例えば他の例としては全ノード10に電波時計を設けることで、各ノード10毎に自己の電波時計による時刻にサイクルタイマ15を合わせることで、結果的に全ノードのサイクルタイマ15が同期するようにしてもよい。
また、一回線の場合(ここでは、回線Aのみとする)、各ノード10の処理は、基本的には上記図2(a)(b)、図3、図4、図5の処理と略同様であるが、一部が異なる。すなわち、まず、上記ステップS12の処理は、回線Aにのみデータ送信する処理となる。また、受信処理に関しては、両系から2つのパケットを受信することは無くなるので、ステップS24,S26の処理は削除されることになる。
本発明の制御ネットワークシステム、そのノード10等によれば、従来よりも短時間で1以上のメッセージ送受信を行うことができる。特にシステム全体で複数の(多数の)メッセージを送信すべき状況では、顕著な効果が得られる。
本手法によれば、まず、メッセージ送信に関して、伝送効率を高め、ネットワーク全体の伝送量の大容量化の実現を可能とする。これは、決められたMSG帯域内で、必ずメッセージ送受信か完了するようにしつつ、伝送量の大容量化の実現を可能とするものである。更に、メッセージ要求を含むデータ伝送に異常が発生した場合であっても、問題なく、決められたMSG帯域内で、必ずメッセージ送受信か完了するようにしつつ、伝送効率を高め、ネットワーク全体の伝送量の大容量化の実現を可能とする。
更に、メッセージだけでなく、全ノード10が相互にデータ(コモンメモリデータ;制御データなど)を交換する際にも、従来よりも短時間でデータ交換を完了させることができる。従い、本発明の制御ネットワークを使った制御システムではデータリフレッシュ周期(定期的)を高速化できるので、制御の高速化が図れる。さらには顧客システムにおける生産性向上などが期待できる。
尚、本発明は、上記図1のリング型や図12のライン型の構成に限定されない。勿論、メッセージ通信に関してはリング型やライン型の構成を用いる必要があるが、コモンメモリデータ交換に関しては、必ずしもリング型やライン型の構成を用いることなく、例えば、特許文献1,2のようなバス型の構成を用いるようにしてもよい。これより、特に図示しないが、例えば図1の構成において更にバス型ネットワークを構築して、このバスを介してTS帯域におけるコモンメモリデータの交換を行うようにしてもよい。この通信のための各ノード10の構成や動作は、例えば特許文献1,2と同様であってよく、例えば上述した図14の送信動作を行うようにすればよい。
尚、ここでは、“/”は、数式等を除けば、“または”や“あるいは”を意味するものとする。よって、例えば、「または/及び」は、「または、あるいは、及び」を意味することになる。
10 ノード
11 ドライバ
12、13 通信回線
12a、12b、12c、12d 通信線
13a、13b、13c、13d 通信線
14 処理部
15 サイクルタイマ
16 センドタイマ
17 メッセージ用センドタイマ
31 局2A回線フレーム
32 局2B回線フレーム
33 フィルタ
41 局1A回線フレーム
42 局1B回線フレーム
46 通信線
50 ノード装置
51 データ送受信部
52 メッセージ送信部
53 メッセージ受信部
54 メッセージ送信許可数決定部
55 タイマ機能部

Claims (18)

  1. 複数のノード装置が相互にデータ交換する制御ネットワークシステムにおいて、
    前記各ノード装置は、
    所定のデータ交換周期毎に、その第1の帯域内において、自装置のデータを送信すると共に、他装置の送信データを受信するデータ送受信手段と、
    前記所定のデータ交換周期毎に、前記第1の帯域より後の第2の帯域内の所定のタイミングにおいて、自装置のメッセージ送信要求がある場合には該メッセージを隣接局へ送信するメッセージ送信手段と、
    前記第2の帯域内において、一方の隣接局からメッセージを受信した場合、該メッセージを他方の隣接局へ中継し、または該メッセージが自装置宛である場合には該メッセージを取得するメッセージ受信手段と、
    を有することを特徴とする制御ネットワークシステム。
  2. 前記第2の帯域内の所定のタイミングは、該第2の帯域の開始時とすることを特徴とする請求項1記載の制御ネットワークシステム。
  3. 前記第2の帯域内の所定のタイミングは、全ての前記ノード装置で同じタイミングとすることを特徴とする請求項2記載の制御ネットワークシステム。
  4. 前記データ送受信手段は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、前記自装置のデータに要求数を付加して送信すると共に、前記他装置の送信データに該他装置の前記要求数が付加されている場合には該要求数を記憶し、
    前記各ノード装置は、前記記憶した要求数と予め設定される所定値とに基づいて各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定することで、自装置のメッセージ送信許可数を決定するメッセージ送信許可数決定手段を更に有し、
    前記メッセージ送信手段は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、前記自装置のメッセージ送信許可数のメッセージを送信することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の制御ネットワークシステム。
  5. 前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と前記予め設定される所定値と、更に現在の前記各ノード装置の優先順位とに基づいて、前記各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項4記載の制御ネットワークシステム。
  6. 前記所定値は、前記第2の帯域内にシステム全体で送信可能なメッセージ数である上限値であり、
    前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と該上限値に基づいて、全ノード装置による前記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないように、前記メッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項4記載の制御ネットワークシステム。
  7. 前記所定値は、前記第2の帯域内にシステム全体で送信可能なメッセージ数である上限値であり、
    前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と該上限値に基づいて、全ノード装置による前記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないようにしつつ、前記優先順位の高いノード装置に優先的に割当てを行うことで前記メッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項5記載の制御ネットワークシステム。
  8. 前記メッセージ送信許可数決定手段は、全ノード装置にそれぞれ前記メッセージ送信許可数の基本値を割り当てて、前記上限値から該基本値合計を減算して成る余剰値を、前記優先順位に従って各ノード装置に分配することで、全てのノード装置が1以上のメッセージを送信できるようにして、各ノード装置の前記メッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項7記載の制御ネットワークシステム。
  9. 前記データ送受信手段は、前記第1の帯域内の所定のタイミングで、前記自装置のデータを前記隣接局へ送信すると共に、前記一方の隣接局からの送信データを受信した場合、該送信データを取得すると共に前記他方の隣接局へ中継することを特徴とする請求項1記載の制御ネットワークシステム。
  10. 前記各ノード装置は、更に、1以上のタイマ手段を有し、
    該1以上のタイマ手段を用いて前記第2の帯域内の所定のタイミングを生成することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の制御ネットワークシステム。
  11. 前記データ交換周期内の前記第1の帯域内に、全ての前記ノード装置の送信データが、それぞれ、前記中継が繰り返されることによって全ての他のノード装置に受信されることで、全てのノード装置間の相互のデータ交換が完了し、
    前記データ交換周期内の前記第2の帯域内に、前記各ノード装置の前記メッセージ送信手段により送信されたメッセージが、それぞれ、前記中継が繰り返されることによって全ての他のノード装置に受信されることで、全てのメッセージがその宛先のノード装置に受信されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の制御ネットワークシステム。
  12. 複数のノード装置が相互にデータ交換する制御ネットワークシステムにおける該ノード装置であって、
    所定のデータ交換周期毎に、その第1の帯域内において、自装置のデータを送信すると共に、他装置の送信データを受信/中継するデータ送受信手段と、
    前記所定のデータ交換周期毎に、前記第1の帯域より後の第2の帯域内の所定のタイミングにおいて、自装置のメッセージ送信要求がある場合には該メッセージを隣接局へ送信するメッセージ送信手段と、
    前記第2の帯域内において、一方の隣接局からメッセージを受信した場合、該メッセージを他方の隣接局へ中継し、または該メッセージが自装置宛である場合には該メッセージを取得するメッセージ受信手段と、
    を有することを特徴とするノード装置。
  13. 前記第2の帯域内の所定のタイミングは、該第2の帯域の開始時とすることを特徴とする請求項12記載のノード装置。
  14. 前記第2の帯域内の所定のタイミングは、全ての前記ノード装置で同じタイミングとすることを特徴とする請求項13記載のノード装置。
  15. 前記データ送受信手段は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、前記自装置のデータに要求数を付加して送信すると共に、前記他装置の送信データに該他装置の前記要求数が付加されている場合には該要求数を記憶し、
    前記記憶した要求数と予め設定される所定値とに基づいて各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定することで、自装置のメッセージ送信許可数を決定するメッセージ送信許可数決定手段を更に有し、
    前記メッセージ送信手段は、自装置のメッセージ送信要求がある場合には、前記自装置のメッセージ送信許可数のメッセージを送信することを特徴とする請求項12〜14の何れか一項に記載のノード装置。
  16. 前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と前記予め設定される所定値と、更に現在の前記各ノード装置の優先順位とに基づいて、前記各ノード装置のメッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項15記載のノード装置。
  17. 前記所定値は、前記第2の帯域内にシステム全体で送信可能なメッセージ数である上限値であり、
    前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と該上限値に基づいて、全ノード装置による前記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないように、前記メッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項15記載のノード装置。
  18. 前記所定値は、前記第2の帯域内にシステム全体で送信可能なメッセージ数である上限値であり、
    前記メッセージ送信許可数決定手段は、前記記憶した要求数と該上限値に基づいて、全ノード装置による前記メッセージ送信許可数の合計が該上限値を超えないようにしつつ、前記優先順位の高いノード装置に優先的に割当てを行うことで前記メッセージ送信許可数を決定することを特徴とする請求項16記載のノード装置。
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