JPWO2017130515A1 - 三次元造形装置、及びその制御方法、並びにその造形物 - Google Patents

三次元造形装置、及びその制御方法、並びにその造形物 Download PDF

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Abstract

本発明に係る造形物は、第1の層および第2の層の繰り返し構造を有する造形物であって、第1の層は、第1の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、第1の層の上部の前記第2の層は、第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、第1の層の樹脂材料および第2の層の樹脂材料は、その交差部において、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びる。

Description

本発明は、三次元造形装置、及びその制御方法、並びにその造形物に関する。
三次元設計データに基づいて造形物を製造する三次元造形装置が、例えば特許文献1により知られている。このような三次元造形装置の方式としては、光造形法、粉末焼結法、インクジェット法、溶融樹脂押し出し造形法など、様々な方式が提案され、製品化されている。
一例として、溶融樹脂押し出し造形法を採用した三次元造形装置では、造形物の材料となる溶融樹脂を吐出するための造形ヘッドを三次元移動機構上に搭載し、造形ヘッドを三次元方向に移動させて溶融樹脂を吐出しつつ溶融樹脂を積層させて造形物を得る。その他、インクジェット法を採用した三次元造形装置も、加熱した熱可塑性材料を滴下するための造形ヘッドを三次元移動機構上に搭載した構造を有している。

このような三次元造形装置において、上下層の接合部における樹脂の密着力を上げることが重要になる。
特開2002−307562号公報
本発明は、樹脂材料同士の密着力を高めた三次元造形装置、その制御方法、及び造形物を提供することを目的とする。
本発明に係る造形物は、第1の層および第2の層の繰り返し構造を有する造形物であって、第1の層は、全体として第1の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、第1の層の上部の第2の層は、全体として第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、第1の層の樹脂材料および第2の層の樹脂材料は、その交差部において、第1の方向および第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びる。
また、本発明に係る造形物は、複数種類の樹脂材料を含む第1の層および第2の層の繰り返し構造を有する造形物であって、第1の層は、全体として第1の方向に連続的に延び、且つ第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列される第1の樹脂材料と、全体として第1の方向に連続的に延び、且つ隙間に配列される部分を含む第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料とを有し、第1の層の上部の第2の層は、第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び且つ第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列される第1の樹脂材料と、第3の方向に連続的に延び且つ隙間に配列される部分を含む第2の樹脂材料とを有し、第1の層の第1の樹脂材料および第2の層の第1の樹脂材料は、その交差部において、第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延び、第1の層の第2の樹脂材料および第2の層の第2の樹脂材料は、その交差部において、第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びる。
本発明に係る三次元造形装置の制御方法は、造形ヘッドを備えた三次元造形装置の制御方法である。この方法では、第1の層において、樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延びるように造形ヘッドを制御するステップと、第1の層の上部の第2の層において、樹脂材料が、全体として第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びるように造形ヘッドを制御するステップとを備え、第1の層の樹脂材料および第2の層の樹脂材料は、その交差部において、第1の方向および第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びるよう制御される。
また、本発明に係る造形ヘッドを備えた三次元造形装置の制御方法は、第1の層において、第1の樹脂材料が第1の方向に連続的に延び、且つ第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列されると共に、第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料が第1の方向に連続的に延び、且つ隙間に配列されるように造形ヘッドを制御するステップと、第1の層の上部の第2の層において、第1の樹脂材料が、第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び、且つ第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列されるように造形ヘッドを制御するステップとを備え、第1の層の第1の樹脂材料および第2の層の第1の樹脂材料が、その交差部において第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延びるように制御され、第1の層の上部の第2の層において、第2の樹脂材料が、全体として第3の方向に連続的に延びるよう隙間に配列されるように造形ヘッドを制御するステップとを備え、第1の層の第2の樹脂材料および第2の層の第2の樹脂材料が、その交差部において、第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びるように制御される。
本発明に係る三次元造形装置は、造形物が載置される造形ステージと、前記造形ステージに対し少なくとも垂直方向に移動可能な昇降部と、前記昇降部に搭載され樹脂材料の供給を受ける造形ヘッドと、前記昇降部及び前記造形ヘッドを制御する制御部とを備える。前記制御部は、第1の層において、樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延びるように造形ヘッドを制御し、制御部は更に、第1の層の上部の第2の層において、樹脂材料が全体として第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びると共に、第1の層の樹脂材料および第2の層の樹脂材料が、その交差部において、第1の方向および第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びるよう、造形ヘッドを制御するよう、造形ヘッドを制御する。
また、本発明に係る三次元造形装置は、造形物が載置される造形ステージと、造形ステージに対し少なくとも垂直方向に移動可能な昇降部と、昇降部に搭載され材料が異なる複数種類の樹脂材料の供給を受ける造形ヘッドと、昇降部及び造形ヘッドを制御する制御部とを備える。制御部は、第1の層において、複数種類の樹脂材料のうちの第1の樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延び、且つ第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列されると共に、複数種類の樹脂材料のうちの第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料が、全体として第1の方向に連続的に延び、且つ隙間に配列されるように造形ヘッドを制御し、且つ第1の層の上部の第2の層において、第1の樹脂材料が、全体として第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び、且つ第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列されると共に、第2の樹脂材料が全体として第3の方向に連続的に延び、且つ隙間に配列されるよう造形ヘッドを制御すると共に、第1の層の第1の樹脂材料および第2の層の第1の樹脂材料が、その交差部において第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延び、第1の層の第2の樹脂材料および第2の層の第2の樹脂材料が、その交差部において第1の方向および第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びるよう、造形ヘッドを制御する。
第1の実施の形態に係る三次元造形装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る三次元造形装置の概略構成を示す正面図である。 XYステージ12の構成を示す斜視図である。 昇降テーブル14の構成を示す平面図である。 コンピュータ200(制御装置)の構成を示す機能ブロック図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の一例を示す平面図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の他の例を示す平面図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の他の例を示す平面図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の他の例を示す平面図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の他の例を示す平面図である。 第2の実施の形態により形成される造形物Sの構造の一例を示す平面図である。 第2の実施の形態に係る図8に示す造形物Sの製造工程を示す工程図である。 第2の実施の形態に係る図8に示す造形物Sの製造工程を示す工程図である。 第2の実施の形態に係る図8に示す造形物Sの製造工程を示す工程図である。 第2の実施の形態に係る図8に示す造形物Sの製造工程を示す工程図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の別の例を示す斜視図である。 本実施の形態により形成される造形物Sの構造の別の例を示す平面図である。 本実施の形態の三次元造形装置による造形の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態の三次元造形装置による造形の手順を示す概念図である。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(全体構成)
図1は、第1の実施の形態で用いる3Dプリンタ100の概略構成を示す斜視図である。3Dプリンタ100は、フレーム11と、XYステージ12と、造形ステージ13と、昇降テーブル14と、ガイドシャフト15とを備えている。
この3Dプリンタ100を制御する制御装置としてコンピュータ200が、この3Dプリンタ100に接続されている。また、3Dプリンタ100中の各種機構を駆動するためのドライバ300も、この3Dプリンタ100に接続されている。
(フレーム11)
フレーム11は、図1に示すように、例えば直方体の外形を有し、アルミニウム等の金属材料の枠組を備えている。このフレーム11の4つの角部に、例えば4本のガイドシャフト15が、図1のZ方向(上下方向)、すなわち造形ステージ13の平面に対し垂直な方向に延びるように形成されている。ガイドシャフト15は、後述するように昇降テーブル14を上下方向に移動させる方向を規定する直線状の部材である。ガイドシャフト15の本数は4本には限られず、昇降テーブル14を安定的に維持・移動させることができる本数に設定される。
(造形ステージ13)
造形ステージ13は、造形物Sが載置される台であり、後述する造形ヘッドから吐出される樹脂が堆積される台である。
(昇降テーブル14)
昇降テーブル14(昇降部)は、図1及び図2に示すように、その4つの角部においてガイドシャフト15を貫通させており、ガイドシャフト15の長手方向(Z方向)に沿って移動可能に構成されている。昇降テーブル14は、ガイドシャフト15と接触するローラ34,35を備えている。ローラ34,35は昇降テーブル14の2つの角部に形成されたアーム部33において回動可能に設置されている。このローラ34,35がガイドシャフト15上と接触しつつ回動することで、昇降テーブル14はZ方向にスムーズに移動することが可能とされている。また、昇降テーブル14は、図2に示すように、モータMzの駆動力をタイミングベルト、ワイヤ、プーリ等からなる動力伝達機構により伝達することにより、上下方向に所定間隔(例えば0.1mmピッチ)で移動する。モータMzは、例えば、サーボモータ、ステッピングモータなどが好適である。なお、実際の昇降テーブル14の高さ方向の位置を連続的又は間欠的にリアルタイムで、図示しない位置センサを用いて測定し、適宜補正をかけることによって、昇降テーブル14の位置精度を高めるようにしてもよい。後述する造形ヘッド25A、25Bについても同様である。
(XYステージ12)
XYステージ12は、この昇降テーブル14の上面に載置されている。図3は、このXYステージ12の概略構成を示す斜視図である。XYステージ12は、枠体21と、Xガイドレール22と、Yガイドレール23と、リール24A、24Bと、造形ヘッド25A、25Bと、造形ヘッドホルダHを備えている。Xガイドレール22は、その両端がYガイドレール23に嵌め込まれ、Y方向に摺動自在に保持されている。リール24A、24Bは、造形ヘッドホルダHに固定されており、造形ヘッドホルダHによって保持された造形ヘッド25A、25Bの動きに追従してXY方向を移動する。造形物Sの材料となる熱可塑性樹脂は、径が3〜1.75mm程度の紐状の樹脂(フィラメント38A、38B)であり、通常リール24A,24Bに捲かれた状態で保持されているが、造形時には後述する造形ヘッド25A,25Bに設けられたモータ(エクストルーダ)によって造形ヘッド25A,25B内に送り込まれる。
なお、リール24A、24Bを造形ヘッドホルダHに固定せずに枠体21等に固定し、造形ヘッド25の動きに追従させない構成とすることもできる。また、フィラメント38A、38Bを露出した状態で造形ヘッド25内に送り込まれる構成としたが、ガイド(例えば、チューブ、リングガイド等)を介在させて造形ヘッド25A,25B内に送り込むようにしても良い。なお、後述するように、フィラメント38A、38Bは同一の樹脂材料としてもよいし、それぞれ異なる樹脂材料としてもよい。一例として、一方がABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネイト樹脂のうちのいずれかである場合、他方は、その一方の樹脂以外の樹脂とすることができる。あるいは、同じ樹脂材料であっても、その内部に含まれるフィラーの材料の種類や割合が異なるようにすることもできる。すなわち、フィラメント38A、38Bは、それぞれ異なる性状を有し、その組み合わせにより造形物の特性(強度など)を向上させることができる。
なお、図1〜図3では、造形ヘッド25Aは、フィラメント38Aを溶融・吐出するよう構成され、造形ヘッド25Bは、フィラメント38Bを溶融し吐出するよう構成され、異なるフィラメントのためにそれぞれ独立の造形ヘッドが用意されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の造形ヘッドのみを用意し、単一の造形ヘッドにより複数種類のフィラメント(樹脂材料)を選択的に溶融・吐出させるような構成も採用することができる。また、単一の造形ヘッドのみを使用し、単一のフィラメントを溶融・吐出させて造形物Sを得るような構成も可能である。さらに、図1〜図3には造形ヘッドが2つ設けられている場合を図示しているが、3つ以上の造形ヘッドとすることも可能である。すなわち、造形ヘッドの数やフィラメントの樹脂の種類数は任意に変更可能である。
樹脂材料として、熱可塑性樹脂が好適に使用される。熱可塑性樹脂として、例えばABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等が挙げられる。そのうち分子構造として結晶構造を多く含む結晶性樹脂(結晶性プラスチック)はさらに好適であり、特にエステル結合によって芳香環を直鎖で連結した直鎖芳香族ポリエステル樹脂は最も好適である。その一例としてパラヒドロキシ安息香酸とビフェニルやエチレンテレフタレートなどの他の成分をエステル結合した直鎖芳香族ポリエステル樹脂、すなわち液晶ポリマー(LCP)を例示することができる。
フィラメント38A、38Bは、リール24A、24BからチューブTbを介して造形ヘッド25A、25B内に送り込まれる。造形ヘッド25A、25Bは、造形ヘッドホルダHにより保持され、リール24A、25Bと共にX,Y方向のガイドレール22,23に沿って移動可能に構成されている。また、図2及び図3では図示を省略するが、造形ヘッド25A、25B内には、フィラメント38A,38BをZ方向下方へ送り込むためのエクストルーダモータが配列される。造形ヘッド25A,25Bは、XY平面内においては互いに一定の位置関係を保って造形ヘッドホルダHと共に移動可能とされていればよいが、XY平面においても、互いの位置関係が変更可能なように構成されていてもよい。
なお、図2及び図3では図示を省略するが、造形ヘッド25A、25BをXYテーブル12に対し移動させるためのモータMx、Myも、このXYステージ12上に設けられている。モータMx、Myは、例えば、サーボモータ、ステッピングモータなどが好適である。
(ドライバ300)
次に、図4のブロック図を参照してドライバ300の構造の詳細について説明する。ドライバ300は、CPU301、フィラメント送り装置302、ヘッド制御装置303、電流スイッチ304、及びモータドライバ306を含んでいる。
CPU301は、コンピュータ200から入出力インタフェース307を介して各種信号を受信して、ドライバ300の全体の制御を行う。フィラメント送り装置302は、CPU301からの制御信号に従い、造形ヘッド25A,25B内のエクストルーダモータに対して、フィラメント38A、38Bの造形ヘッド25A、25Bに対する送り量(押し込み量又は退避量)を指令し制御する。
電流スイッチ304は、ヒータ26に流れる電流量を切り換えるためのスイッチ回路である。電流スイッチ304のスイッチング状態が切り換わることにより、ヒータ26に流れる電流が増加又は減少し、これにより造形ヘッド25A,25Bの温度が制御される。また、モータドライバ306は、CPU301からの制御信号に従い、モータMx、My、Mzを制御するための駆動信号を発生させる。
図5は、コンピュータ200(制御装置)の構成を示す機能ブロック図である。コンピュータ200は、空間フィルタ処理部201、スライサ202、造形スケジューラ203、造形指示部204及び造形ベクトル生成部205を備えている。これらの構成は、コンピュータ200の内部において、コンピュータプログラムにより実現することができる。
空間フィルタ処理部201は、造形しようとする造形物の三次元形状を示すマスタ3Dデータを外部から受領し、このマスタ3Dデータに基づいて造形物が形成される造形空間に対し各種データ処理を施す。具体的に空間フィルタ処理部201は、後述するように、造形空間を必要に応じて複数の造形ユニットUp(x、y、z)に分割すると共に、マスタ3Dデータに基づいて前記複数の造形ユニットUpの各々に、各造形ユニットに与えるべき特性を示すプロパティデータを付与する機能を有する。造形ユニットへの分割の要否、及び個々の造形ユニットのサイズは、形成される造形物Sのサイズ、形状によって決定される。例えば、単なる板材を形成するような場合には、造形ユニットへの分割は不要である。
造形指示部204は、造形の内容に関する指示データを、空間フィルタ処理部201及びスライサ202に提供する。指示データには、一例として以下のものが含まれる。これらは単なる例示であり、これらの指示のうち全てが入力されてもよいし、一部のみが入力されてもよい。また、下記に列記する事項とは異なる指示が入力されてもよいことは言うまでもない。
(i)1つの造形ユニットUpのサイズ
(ii)複数の造形ユニットUpの造形順序
(iii)造形ユニットUp内で使用される複数種類の樹脂材料の種類
(iv)造形ユニットUp内での異なる種類の樹脂材料の配合比率(配合比)
(v)造形ユニットUp内での同種の樹脂材料を連続的に形成する方向(以下、「造形方向」という)
なお、造形指示部204は、キーボードやマウス等の入力デバイスから指示データの入力を受けるものであってもよいし、造形内容を記憶した記憶装置から指示データを提供されるものであってもよい。
また、スライサ202は、造形ユニットUpの各々を、複数のスライスデータに変換する機能を有する。スライスデータは、後段の造形スケジューラ203に送られる。造形スケジューラ203は、前述したプロパティデータに従って、スライスデータにおける造形手順や造形方向などを決定する役割を有する。また、造形ベクトル生成部205は、造形スケジューラ203において決定された造形手順及び造形方向に応じて造形ベクトルを生成する。この造形ベクトルのデータはドライバ300に送信される。ドライバ300は、受信された造形ベクトルのデータに応じて3Dプリンタ100を制御する。
本実施の形態の三次元造形装置は、延引する方向(造形方向)が層ごとに異なるよう直鎖構造の樹脂材料を配列し、且つ、上下の層の樹脂材料が交差する交差部において、樹脂材料同士が平行に重なって接合するように制御装置200(制御部)が動作する。すなわち、樹脂材料の交差部における分子鎖の方向が揃うように制御装置200が動作する。ここで、交差部とは、上下の層の樹脂材料が交差する「点」を意味するのではなく、上下の層の樹脂材料が接着することができる程度の長さを持つ部分同士が重なる領域のことを意味する。図6及び図7に、本実施の形態により形成される造形物Sの構造の一例を示す。
図6は、第1の実施の形態により形成される造形物Sの構造の一例を示す平面図である。従来の三次元造形装置により製造される造形物Sは、図6の左側に示すように、樹脂材料R1が一つの層(第1の層)においてX方向(第1の方向)を造形方向として直線状に延びる一方で、それよりも1つ上の層(第2の層)においてはX方向(第1の方向)と交差するY方向(第2の方向)を造形方向として直線状に延びる。これにより、造形物Sは、第1の層および第2の層の樹脂材料R1の交差部CRにおいて、樹脂材料R1同士が直交して上下方向で接合する構造(いわゆる井桁構造)を有している。
樹脂材料として結晶性プラスチックを用いて造形を行う場合、図6の左側に示すように結晶方向が上下の層で異なっていると、分子鎖同士が交差するため結晶部分は接合しにくくなる。この現象は結晶性プラスチックを用いる場合に顕著であり、さらにはその一例である液晶ポリマー(LCP)を用いる場合に特に顕著になる。すなわち上下方向において分子鎖の方向が異なると結合できない現象が発生し、造形はできても内部の結合力が弱く、実用的な保持が困難になることが問題となっている。
また、従来は溶融樹脂の温度をより高くし、分子の活性度を上げることで交差部の溶着強度を上げていたが、これを行うと結晶部分よりも非晶質部分が増えてしまい、結晶性プラスチックの基本特性を劣化させていた。さらに、造形温度が高温になるため、吐出後の温度降下時の収縮で造形物が撓んでしまうという現象も確認されていた。
本実施の形態における造形物Sは、全体として井桁構造を有している点で図6の左側と同様であるが、図6の右側に示すように、樹脂材料R1が直線状には形成されておらず、一部が折れ曲がるように形成されている。より具体的には、第1の層における樹脂材料R1は、全体としてX方向(第1の方向)に延びているが、所定の長さごとにY方向に角度θ(第1の角度)折れ曲がるパターンWDと、角度−θ(第2の角度)で折れ曲がるパターンWDとが交互に形成されている。角度θは任意に変更可能であり、図6の右側に示す例では、θは45度である。第2の層における樹脂材料R1も同様に、全体としてY方向(第2の方向)に延びているが、所定の長さごとにX方向に角度90−θ(第3の角度)で折れ曲がるパターンWDと、角度−(90−θ)(第4の角度)で折れ曲がるパターンWDとが交互に形成されている。
ここで、「全体としてX方向に延びる」、「全体としてY方向に延びる」とは、樹脂材料R1が連続的に形成される方向(造形方向)がX方向、またはY方向であることを示している。換言すれば、「全体としてX方向に延びる」、「全体としてY方向に延びる」とは、複数の交差部CRを含む樹脂材料R1の長手方向がX方向、またはY方向と一致することを示している。また、樹脂材料R1の折れ曲がる角度は全てが精密にθでなくともよく、平均してθであれば、ばらつきがあってもよい。すなわち、第1の層と第2の層の樹脂材料R1は同様のパターンを有し、且つ造形方向が直交するように形成されており、交差部CRにおいて、第3の方向に延びる折れ曲がるパターンWD同士が重なるように形成されている。従って、第1の層と第2の層とにおける樹脂材料R1の交差部CRにおいて、図6の左側に示す場合は樹脂材料R1同士が直交しているのに対して、図6の右側では、樹脂材料R1同士が平行に接合した状態となる。この結果、平行接合した部分では分子鎖同士も平行となり、その結果上下に密着する。これにより、図6の左側においては、上から見た場合に第1の層と第2の層との樹脂材料R1のなす図形がすべて四角形であるのに対して、図6の右側の場合は、八角形と四角形が交互に並んだような形状となっている。このように、樹脂材料R1が上下方向において平行に接合されていると、交差部CRにおける分子鎖の配向を揃えることができ、樹脂材料R1が直交する場合と比較して、溶着強度を上げることができる。
図7は、第1の実施の形態により形成される造形物Sの構造の他の例を示す平面図である。図7の左側は、三次元造形装置により製造される従来の造形物Sにおいて、樹脂材料R1を隙間なく直線状に配列し、第1の層および第2の層の樹脂材料R1の交差部CRにおいて、樹脂材料R1同士が直交して上下方向で接合する井桁構造を形成した場合を示している。図7の右側は、本実施の形態における造形物Sの他の例を示しており、樹脂材料R1は第1の層、第2の層においてそれぞれ全体としてX方向、Y方向を造形方向として連続的に延びるように形成されている。ただし、樹脂材料R1は第1の層においては、所定の長さごとに角度θ、角度−θで交互に折れ曲がるジグザグ状になっており、第2の層においては、所定の長さごとに角度180−θ、角度−(180−θ)で交互に折れ曲がるジグザグ状になっている。θは任意に変更可能であり、図7の右側に示す例では、θは90度である。さらに、第1の層、第2の層の樹脂材料R1のジグザグ状の辺となる部分が平行に重なるように配列されている。すなわち、図7の左側の例においては、交差部CRにおいて樹脂材料R1同士が直交して重なっていたが、図7の右側のように樹脂材料R1が直角に折れ曲がるようにすることで、上下の層の樹脂材料R1同士が平行に重なるようにしている。これにより、交差部CRにおける分子鎖の配向を揃えることができ、図7の左側の場合と比較して、樹脂材料R1の溶着強度を上げることができる。また、図6の右側の場合と比較して、樹脂材料R1を隙間なく配列することで樹脂材料R1が平行に接合する交差部CRの数が単位面積中で増加しており、樹脂材料R1の溶着強度をさらに上げることができる。
このように、本実施の形態によると、上下方向の樹脂材料の交差部CRにおいて平行に接合する箇所ができるように吐出パターンを設定することで、当該交差部CRにおいて樹脂材料の分子鎖の配向が揃うため密着力が上がり、より溶着強度の高い造形物Sを得ることができる。また、造形温度を高くしなくても樹脂材料の密着力が上がるようになるため、より低温での造形が可能となる。造形温度が抑えられることで、吐出後の温度降下時の収縮による造形物内の歪応力も小さくすることができ、造形物の撓みを抑えることも可能となる。
図6および図7において、説明の簡略化のため第1の層と第2の層がそれぞれ1層ずつ重ねられている場合を図示しているが、これに限られず、第1の層と第2の層とを交互に、任意の数だけ重ねることで所望の造形物Sを得ることができる。
図8Aは、図6の右側に示した例の変形例である。上述のように、θは任意に変更が可能であり、図8Aは、θが60度である場合を図示している。この場合においても、上下方向の樹脂材料R1の交差部CRにおいて、折れ曲がるパターンWD同士が平行に接合する構造となるため、樹脂材料R1同士の溶着強度を上げることができる。
また、図6、図7および図8Aの例では、第1の層と第2の層両方において、樹脂材料R1が直線状でない場合を示したが、どちらか一方の層においては樹脂材料が直線状に形成され、他方の層においては非直線状に形成し、交差部CRで平行に重なるようにすることも可能である。例えば、図8Bに示すように、第1の層における樹脂材料R1は、X方向に延びる直線状に形成されている。一方、第2の層における樹脂材料R1は、全体としてY方向に延びるように形成され、且つコの字状および逆コの字状を交互に形成するようなパターンWDを有する。さらに、コの字状の一部のX方向を向くパターンWDが、第1の層の樹脂材料R1と平行に重ねられている。図8Bの例では、コの字状の凸部が向かい合う場合を示しているが、全て同じ方向を向くようにしてもよい。また、図8Cに示すように、第1の層における樹脂材料R1をX方向に延びる直線状に形成する一方で、第2の層における樹脂材料R1をY方向に延びる鋸歯状に形成して、鋸歯状の一部のX方向を向く箇所を、第1の層の樹脂材料R1と平行に重ねることもできる。図8B、8Cの例においても、交差部CRにおいて樹脂材料R1同士が平行に重なっている。
さらに、上述のように、第1の層と第2の層の樹脂材料R1の交差部CRすべてにおいて樹脂材料R1同士が平行に接合されている場合を説明したが、これに限定されず、一部の交差部CRでは樹脂材料R1が交差し、一部の交差部CRでは樹脂材料R1が平行に接合するという構造としても、樹脂材料R1の交差部CRがすべて直交する場合と比較して、樹脂材料R1の密着力を向上させることが可能である。
[第2の実施の形態]
次に、図9および図10A〜10Dを参照して、第2の実施の形態に係る造形物Sおよびその造形手順を説明する。第2の実施の形態に係る三次元造形装置は、第1の実施の形態と同様であるため重複する説明を省略する。第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と異なり、造形物Sが複数種類の樹脂材料を用いて造形される。図9および図10A〜10Dの例においては、説明の簡単化のため、2種類の樹脂材料R1、R2(第1の樹脂材料、第2の樹脂材料)を使用して造形物Sを造形する場合を説明するが、3種類以上の樹脂材料を用いてもよいことは言うまでもない。
図9は、第2の実施の形態に係る造形物Sの平面図である。本実施の形態に係る造形物Sは、図7の右側と同様に、全体として樹脂材料R1および樹脂材料R2が井桁構造を形成しているが、樹脂材料R1、R2は直線状に形成されていない。樹脂材料R1は、一つの層(第1の層)において全体としてX方向(第1の方向)に延び、且つ所定の長さごとに角度θ、−θで交互に折れ曲がるジグザグ状に形成されている。それよりも1つ上の層(第2の層)においては、樹脂材料R1は、全体としてX方向と交差するY方向(第2の方向)に延び、所定の長さごとに角度180−θ、角度−(180−θ)で交互に折れ曲がるジグザグ状になっている。θは任意に変更可能であり、図9に示す例では、θは90度である。樹脂材料R2も同様に、樹脂材料R1に挟まれた位置において、一つの層(第1の層)において全体としてX方向(第1の方向)に延び、且つ所定の長さごとに角度θ、角度−θで交互に折れ曲がるジグザグ状に形成されている。それよりも1つ上の層(第2の層)においては、全体としてX方向と交差するY方向(第2の方向)に延び、所定の長さごとに角度180−θ、角度−(180−θ)で交互に折れ曲がるジグザグ状になっている。樹脂材料R2においても、θは90度である。さらに、第1の層、第2の層における樹脂材料R1、R2のジグザグ状の辺となる部分がそれぞれ平行に重なるような位置に配列されている。このような構造により、たとえ異種の樹脂材料R1とR2の間の(横方向の)接合力が弱くても、上述のような井桁構造における同一樹脂材料間の上下方向の接合力が強ければ、造形物Sの強度を十分に高いものとすることができる。
図9の例では、樹脂材料R1、R2の配合比を1:1とし、一つの層において樹脂材料R1、R2が交互に配列されている。後述の説明からも明らかな通り、樹脂材料の数、樹脂材料の配合比、層数等はあくまでも一例であり、要求される造形物の仕様等によって様々に変更可能である。なお、図9では、1つの層において樹脂材料R1、R2が隙間なく接触する構造を図示しているが、造形物Sの構造はこれに限定されるものではない。1つの層において横方向に隣接する樹脂材料間には、隙間が生じていても良い。また、図示は省略するが、樹脂材料R1、R2をそれぞれ図6の右側に示す構造と同様の構造に形成することも可能である。この場合においても、樹脂材料R1およびR2の配合比は任意に変更可能であるが、井桁構造の交差部CRにおいて上下方向の樹脂材料R1同士、樹脂材料R2同士が平行に接合することが可能なように配列する。
また、このように異種の樹脂材料を1つの造形物Sの中で組み合わせて使用することにより、異種の樹脂材料の特性を併せ持った造形物を提供することができる。例えば、第1の樹脂材料の長所を有すると共に、第1の樹脂材料の短所を第2の樹脂材料の長所により補うことも可能になる。
図9に示す造形物Sの造形手順を、図10A〜10Dを参照して説明する。まず、第1の層においては、図10Aに示すように、樹脂材料R1を1:1の配列ピッチで、所定の長さごとに角度θ、角度−θで交互に折れ曲がるジグザグ状に、X方向(第1の方向)を造形方向として形成する。このとき、θは90度である。
続いて、図10Bに示すように、樹脂材料R1の間隔を埋めるように、樹脂材料R2を、同様に1:1の配列ピッチで形成する。このとき、樹脂材料R2は、樹脂材料R1の外周形状に沿って、2つの樹脂材料R1の間隔を埋めるように形成することができる。このようにすることで、樹脂材料R1とR2の間の接合を強固にすることができる。
次に、図10Cに示すように、第2の層において、樹脂材料R2を1:1の配列ピッチで、所定の長さごとに角度θ、角度−θで交互に折れ曲がるジグザグ状に、Y方向(第2の方向)を造形方向として形成する。このとき、第1の層および第2の層における樹脂材料R2のジグザグ状の辺部分が平行に重なるようにする。
続いて、図10Dに示すように、第2の層における樹脂材料R2の間隔を埋めるように、樹脂材料R1を、同様に1:1の配列ピッチで形成する。このとき、樹脂材料R1は、樹脂材料R2の外周形状に沿って、2つの樹脂材料R2の間隔を埋めるように形成することができる。さらに、第1の層および第2の層の樹脂材料R1のジグザグ状の辺部分が平行に重なるようにする。このようにすることで樹脂材料R1同士、樹脂材料R2同士それぞれの密着力が増加し、また、樹脂材料R1とR2の間の接合を強固にすることができる。
上述の図10A〜10Dに示した手順により、図9に示す造形物Sが出来上がる。
なお、図10C、10Dでは、第2の層において、樹脂材料R2を先に所定の配列ピッチで形成し、その後樹脂材料R1を樹脂材料R2の隙間に埋め込むようにし、第1の層と第2の層とで樹脂材料R1、R2の形成順序を異ならせていた。これに変えて、いずれの層においても、特定の樹脂材料(例えば樹脂材料R1)を先に形成し、その後別の樹脂材料(例えば樹脂材料R2)をその隙間に埋め込むようにしてもよい。

図9及び図10A〜10Dでは、樹脂材料R1及びR2の配合比が1:1である造形物Sを例示したが、本実施の形態で製造される造形物Sがこれに限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、配合比は1:1には限られず、その他の所望の比率を設定することが可能である。例えば、図11は、樹脂材料R1とR2の配合比が2:1である場合を示している。更に配合比はZ方向、及び/又は水平方向(同一層内)において段階的又は連続的に変化させることも可能である。
樹脂材料R1、R2の配合比が2:1である造形物Sは、図11のように、2本の樹脂材料R1と1本の樹脂材料R2を繰り返し形成することにより形成することができる。ただし、これには限られず、例えば4本の樹脂材料R1と2本の樹脂材料R2を繰り返し形成することにより、配合比2:1を得ることもできる。図11のような樹脂材料R1、R2の繰り返しのパターンを「2:1の繰り返しパターン」と表現する。また、図示は省略するが、樹脂材料R1とR2を、それぞれm本、n本ずつ繰り返し形成する場合を、m:nの繰り返しパターンと表現する。この繰り返しパターンは、後述する繰り返しパターンデータPRにより表現される。
第2の実施の形態に係る造形物Sにおいても、複数種類の樹脂材料をそれぞれ図6の構造のように形成することが可能である。また、図8B、8Cで説明した場合と同様に、第1の層と第2の層いずれかにおいて樹脂材料が直線状に形成され、もう一方の層において非直線状に形成することで交差部CRの樹脂材料が平行に接合するようにすることも可能である。また、本実施の形態においても、すべての交差部CRで樹脂材料同士が平行に接合していなくともよく、一部の交差部CRでは交差あるいは直交し、一部の交差部CRでは平行に接合するようにしてもよい。
また、上述した例では、1つの造形ユニットUpにおける構造(又は、造形ユニットへの分割が行われない場合の造形物Sの構造)を説明した。造形物Sが複数の造形ユニットUpに分割される場合、1つの層における造形物Sは、例えば図12のように構成される(図12は、配合比が1:1の場合であるが、これはあくまで一例であり、図示以外の配合比にすることも可能であることは言うまでもない)。
図12に示すように、造形空間は必要に応じて複数の造形ユニットUpに分割され得る。1つの造形ユニットUpは、更に複数のスライスデータに分割され、スライスデータに対応する1つの層ごとに造形が行われる。例えば、1つの造形ユニットUpの第1の層の造形が終了すると、次は、この造形ユニットUpに隣接する造形ユニット(例えば図12の造形ユニットUp’)の第1の層の造形が開始される。
このとき、1つの造形ユニットUpにおいては、一方向(例えばX方向)を造形方向として樹脂材料R1、R2が所定の配列ピッチで互いに隣り合うように形成されるが、隣接する造形ユニットUp’では、同じ層においては異なる方向(例えばY方向)を造形方向として樹脂材料R1、R2が連続的に形成される。これが各層において繰り返されることにより、例えば図9に示すような構造が多数形成される。
次に、図13のフローチャート、及び図14の概略図を参照して、本実施形態の三次元造形装置を用いた造形物Sの具体的な造形手順を説明する。
まず、コンピュータ200は、外部より造形物Sの形態に関するマスタ3Dデータを受信する(S11)。ここでは、図14の左側に示すような造形物Sを想定する。この図14に図示した造形物Sは、3重構造の球形の造形物であり、主に樹脂材料R1からなる外周部Rs1、樹脂材料R1と樹脂材料R2が混合されている内周部Rs2、及び主に樹脂材料R2からなる中心部Rs3からなる。
マスタ3Dデータには、造形物Sの各構成点における座標(X,Y,Z)と、その構成点における樹脂材料R1、R2の配合比を示すデータ(Da、Db)が含まれる。以下では、各構成点のデータをDs(X、Y、Z、Da、Db)のように標記する。なお、使用する樹脂材料が3種類以上である場合、データDa、Dbに加えて、当該樹脂材料の配合比を示すデータDc、Dd・・・が構成点データDsに追加される。
また、造形ユニットUsのサイズSu、複数の造形ユニットUsを1つの層において造形する手順を示す造形順序データSQ、使用する複数種類の樹脂材料を特定する樹脂データRU、及び複数種類の樹脂材料をどのようにして繰り返し形成するかを示す繰り返しパターンデータPR(複数種類の樹脂材料をどのようなパターンで形成するかを示すデータ)等を、造形指示部204より出力又は指示する(S12)。この時、必要なデータの一部またはすべてはキーボードやマウス等の入力デバイスを用いて外部から造形指示部204へ入力されるか、外部の記憶装置から造形指示部204へ入力される。
次に、空間フィルタ処理部201では、マスタ3Dデータが示す造形空間を、指示された造形ユニットサイズSuに基づいて複数の造形ユニットUpに分割する(S13)。造形ユニットUpは、図14の中央部に示すように、XYZ方向において造形物Sの造形空間を分割した矩形状の空間である。
分割された各造形ユニットUpには、対応する構成点データDs(X、Y、Z、Da、Db)を反映させたプロパティデータが付与される(S14)。マスタ3Dデータが造形物Sの形状を示す連続値の3Dデータであるのに対し、造形ユニットUp毎のデータは、造形ユニットUp毎の形状を示す離散値の3Dデータである。
次に、このようなプロパティデータが付与された造形ユニットUpのデータが、スライサ202に送信される。スライサ202は、この造形ユニットUpのデータを更にXY平面に沿って分割し、複数組のスライスデータを生成する(S15)。スライスデータには、前述のプロパティデータが付与される。
続いて、造形スケジューラ203は、各スライスデータに含まれるプロパティデータに従い、各スライスデータに対し密度変調を実行する(S16)。密度変調とは、前述の配合比(Da、Db)に従って、当該スライスデータにおける樹脂材料R1とR2の形成比率を決定する演算動作である。図14に示す例において、図14右側は外周部Rs1および内周部Rs2の境界部分を拡大したものであり、樹脂材料R1、R2の配合比を異ならせて形成されている。
また、造形スケジューラ203は、前述の密度変調の演算結果、及び造形指示部204から受信した造形順序データSQ及び繰り返しパターンデータPRに基づいて、樹脂材料R1及びR2の繰り返しパターン、及び造形方向を決定する(S17)。1つの層のスライスデータにおける造形方向は、上述の井桁構造を得るため、その1つ下の層におけるスライスデータと交差する方向に設定される。図示は省略しているが、図14右側に示す造形方向と、1つ下の層の樹脂材料R1、R2の造形方向は直交するようになっている。さらに、上下の層で樹脂材料同士が平行に重なる部分を有するように、樹脂材料R1、R2がジグザグ状に延びるパターンで形成されている。
続いて、造形ベクトル生成部205は、造形スケジューラ203において決定された造形方向データに従い、造形ベクトルを生成する(S18)。この造形ベクトルが、ドライバ300を介して3Dプリンタ100に出力され、マスタ3Dデータに従った造形動作が実行される(S19)。また、造形指示部204で指示された造形順序データSQに従い、複数の造形ユニットUpが形成され、最終的に造形空間全体において造形物Sが形成される。
[効果]
以上説明したように、本実施の形態の三次元造形装置によれば、第1の層においては、複数種類の樹脂材料が第1の方向に沿って形成され、且つ第1の方向と交差する第2の方向において複数種類の樹脂材料が並ぶように造形ヘッド24A、24Bが制御される。そして、第1の層の上部の第2の層においては、複数種類の樹脂材料が、第1の方向と交差する第3の方向に沿って形成され、且つ第3の方向と交差する第4の方向において複数種類の樹脂材料が並び、さらにそれぞれの樹脂材料が上下の層で平行に重なる部分を有するように造形ヘッド25A、25Bが制御される。これにより、造形物の中において、複数種類の樹脂材料がいわゆる井桁構造に組み込まれ、複数材料を複合的に用いた造形物を生成する場合においても、高さ方向に同一の樹脂材料が平行に重なることで分子鎖の配向が揃う点が存在するので、同一樹脂材料間の接合を強固にし、異なる複数の樹脂材料の間の接合も総合的に強固にすることができる。さらに、樹脂材料の分子鎖の配向を揃えることで、より低温での造形でも樹脂材料同士の密着力を上げることができるようになる。造形温度を抑えることで、造形物内の歪応力も小さくすることができ、撓みを防止することも可能になった。
また、複数種類の樹脂材料を1つの造形物において使用することにより、複数種類の樹脂材料の長所を併せ持った造形物を提供することが可能になる。例えば、材料は一般的に強度と柔軟性は相反する特性を持ち、両者を兼ね備えた材料の開発、生産は工業的に極めて難しいとされる。しかしながら本発明の造形装置によれば、例えば強度の高い樹脂材料R1と、柔軟性の高い樹脂材料R2を用いて井桁構造を構成することにより、強度が高く、且つ柔軟性の高い樹脂材料を実現することができる。
また樹脂材料R1と樹脂材料R2の構成比を可変させることにより、強度と柔軟性を自在に可変することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

例えば、上記の実施の形態では、3Dプリンタ100の移動機構は、造形ステージ13に対し垂直に延びるガイドシャフト15、ガイドシャフト15に沿って移動する昇降テーブル14、及びXYテーブル12を備えているが、本発明の3Dプリンタ100の移動機構は、これに限定されるものではない。例えば造形ヘッド25A、25Bを搭載するXYテーブル12を固定とし、造形ステージ13を昇降可能とする移動機構としてもよい。 また、上記の実施の形態では、3Dプリンタ100と、コンピュータ200、及びドライバ300はそれぞれ独立している構成を示していた。しかし、コンピュータ200、及びドライバ300は、3Dプリンタ100に内蔵させることも可能である。
100・・・3Dプリンタ、 200・・・コンピュータ、 300・・・ドライバ、 11・・・フレーム、 12・・・XYステージ、 13・・・造形ステージ、 14・・・昇降テーブル、 15・・・ガイドシャフト、21・・・枠体、 22・・・Xガイドレール、 23・・・Yガイドレール、 24A、24B・・・フィラメントホルダ、 25A、25B・・・造形ヘッド、 31・・・枠体、 34、35・・・ローラ、 38A、38B・・・フィラメント、 201・・空間フィルタ処理部、 202・・スライサ、 203・・・造形スケジューラ、 204・・・造形指示部、 205・・・造形ベクトル生成部、 WD・・・パターン、 CR・・・交差部。

Claims (18)

  1. 第1の層および第2の層の繰り返し構造を有する造形物であって、
    前記第1の層は、全体として第1の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、
    前記第1の層の上部の前記第2の層は、全体として前記第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びる樹脂材料を有し、
    前記第1の層の樹脂材料および前記第2の層の樹脂材料は、その交差部において、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びる
    ことを特徴とする造形物。
  2. 前記第1の方向と前記第2の方向は直交し、
    前記第1の層における前記樹脂材料は、所定の長さごとに前記第1の方向に対して第1の角度曲がるパターンと、前記第1の角度とは反対方向に第2の角度曲がるパターンとを交互に有し、前記第2の層における前記樹脂材料は、所定の長さごとに前記第1の方向に対して第3の角度曲がるパターンと、前記第3の角度とは反対方向に第4の角度曲がるパターンとを交互に有し、前記樹脂材料の前記パターン同士が上下方向で接合することにより、上方向から見た場合に、前記第1の層と前記第2の層の前記樹脂材料のなす図形が八角形および四角形を交互に形成している
    ことを特徴とする請求項1記載の造形物。
  3. 複数種類の樹脂材料を含む第1の層および第2の層の繰り返し構造を有する造形物であって、
    前記第1の層は、
    全体として第1の方向に連続的に延び、且つ前記第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列される第1の樹脂材料と、
    全体として前記第1の方向に連続的に延び、且つ前記隙間に配列される部分を含む前記第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料とを有し、
    前記第1の層の上部の前記第2の層は、
    前記第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び且つ前記第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列される前記第1の樹脂材料と、
    前記第3の方向に連続的に延び且つ前記隙間に配列される部分を含む前記第2の樹脂材料とを有し、
    前記第1の層の前記第1の樹脂材料および前記第2の層の前記第1の樹脂材料は、その交差部において、前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延び、
    前記第1の層の前記第2の樹脂材料および前記第2の層の前記第2の樹脂材料は、その交差部において、前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びる
    ことを特徴とする造形物。
  4. 前記第1の層、及び前記第2の層は、それぞれ複数のユニットに分割され、互いに隣接する前記複数のユニットでは、前記樹脂材料が連続的に延びる方向が互いに異なる
    請求項1記載の造形物。
  5. 前記樹脂材料は結晶性樹脂である
    請求項1記載の造形物。
  6. 前記樹脂材料は液晶ポリマーである
    請求項5記載の造形物。
  7. 前記第1の層、及び前記第2の層は、それぞれ複数のユニットに分割され、互いに隣接する前記複数のユニットでは、前記樹脂材料が連続的に延びる方向が互いに異なる
    請求項3記載の造形物。
  8. 前記樹脂材料は結晶性樹脂である
    請求項3記載の造形物。
  9. 前記樹脂材料は液晶ポリマーである
    請求項8記載の造形物。
  10. 造形ヘッドを備えた三次元造形装置の制御方法において、
    第1の層において、樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延びるように前記造形ヘッドを制御するステップと、
    前記第1の層の上部の第2の層において、前記樹脂材料が、全体として前記第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びるように前記造形ヘッドを制御するステップとを備え、
    前記第1の層の前記樹脂材料および前記第2の層の前記樹脂材料は、その交差部において、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びるように制御される
    ことを特徴とする、三次元造形装置の制御方法。
  11. 造形ヘッドを備えた三次元造形装置の制御方法において、
    第1の層において、第1の樹脂材料が第1の方向に連続的に延び、且つ前記第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列されると共に、前記第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料が前記第1の方向に連続的に延び、且つ前記隙間に配列されるように前記造形ヘッドを制御するステップと、
    前記第1の層の上部の第2の層において、前記第1の樹脂材料が、前記第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び、且つ前記第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列されるように前記造形ヘッドを制御するステップとを備え、
    前記第1の層の前記第1の樹脂材料および前記第2の層の前記第1の樹脂材料が、その交差部において前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延びるように制御され、
    前記第1の層の上部の第2の層において、前記第2の樹脂材料が、全体として前記第3の方向に連続的に延びるよう前記隙間に配列されるように前記造形ヘッドを制御するステップとを備え、
    前記第1の層の前記第2の樹脂材料および前記第2の層の前記第2の樹脂材料が、その交差部において、前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びるように制御される
    ことを特徴とする、三次元造形装置の制御方法。
  12. 座標データ、及び前記座標データが示す位置における前記複数種類の樹脂材料の配合比率を表す配合比データを含む造形物データを受信し、この造形物データに従って、前記造形ヘッドが制御されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項11記載の制御方法。
  13. 前記造形物が形成される領域を複数の造形ユニットに分割するステップと、
    前記複数の造形ユニットの各々に、対応する前記造形物データに対応するプロパティデータを付与するステップと、
    前記プロパティデータに従って、前記造形ユニットの各々において前記複数種類の各々の密度変調及び造形方向を決定するステップと
    を更に備えることを特徴とする、請求項12記載の制御方法。
  14. 造形物が載置される造形ステージと、
    前記造形ステージに対し少なくとも垂直方向に移動可能な昇降部と、
    前記昇降部に搭載され樹脂材料の供給を受ける造形ヘッドと、
    前記昇降部及び前記造形ヘッドを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、第1の層において、前記樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延びるように前記造形ヘッドを制御し、
    前記制御部は更に、前記第1の層の上部の第2の層において、前記樹脂材料が全体として前記第1の方向とは交差する第2の方向に連続的に延びると共に、前記第1の層の樹脂材料および前記第2の層の樹脂材料が、その交差部において、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一つと交差する第3の方向に延びるよう、前記造形ヘッドを制御する
    ことを特徴とする三次元造形装置。
  15. 造形物が載置される造形ステージと、
    前記造形ステージに対し少なくとも垂直方向に移動可能な昇降部と、
    前記昇降部に搭載され材料が異なる複数種類の樹脂材料の供給を受ける造形ヘッドと、
    前記昇降部及び前記造形ヘッドを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、第1の層において、前記複数種類の樹脂材料のうちの第1の樹脂材料が全体として第1の方向に連続的に延び、且つ前記第1の方向と交差する第2の方向において隙間を空けて配列されると共に、前記複数種類の樹脂材料のうちの前記第1の樹脂材料以外の第2の樹脂材料が、全体として前記第1の方向に連続的に延び、且つ前記隙間に配列されるように前記造形ヘッドを制御し、且つ
    前記第1の層の上部の第2の層において、前記第1の樹脂材料が、全体として前記第1の方向とは交差する第3の方向に連続的に延び、且つ前記第3の方向と交差する第4の方向において隙間を空けて配列されると共に、前記第2の樹脂材料が全体として前記第3の方向に連続的に延び、且つ前記隙間に配列されるよう制御すると共に、前記第1の層の前記第1の樹脂材料および前記第2の層の前記第1の樹脂材料が、その交差部において前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第5の方向に延び、前記第1の層の前記第2の樹脂材料および前記第2の層の前記第2の樹脂材料が、その交差部において前記第1の方向および前記第3の方向の少なくとも一つと交差する第6の方向に延びるよう、前記造形ヘッドを制御する
    ことを特徴とする三次元造形装置。
  16. 前記制御部は、
    座標データ、及び前記座標データが示す位置における前記複数種類の樹脂材料の配合比率を表す配合比データを含む造形物データを受信し、この造形物データに従って、前記造形ヘッドを制御する
    ことを特徴とする請求項15記載の三次元造形装置。
  17. 前記制御部は、前記造形物が形成される領域を複数の造形ユニットに分割し、
    前記複数の造形ユニットの各々に、対応する前記造形物データに対応するプロパティデータを付与し、
    前記プロパティデータに従って、前記造形ユニットの各々において前記複数種類の各々の密度変調及び造形方向を決定する
    ことを特徴とする請求項15記載の三次元造形装置。
  18. 前記制御部は、前記第1の層において、前記第1の樹脂材料を形成した後、前記第2の樹脂材料を形成し、前記第2の層において、前記第2の樹脂材料を形成した後、前記第1の樹脂材料を形成するよう前記造形ヘッドを制御する、請求項15記載の三次元造形装置。
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