JPWO2017098950A1 - 受信装置、及び、データ処理方法 - Google Patents

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Abstract

本技術は、より簡素化された構成で遅延補償を行うことができるようにする受信装置、及び、データ処理方法に関する。受信装置は、放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する遅延補償部を備える。本技術は、例えば、チャネルボンディングの機能を有するテレビ受像機に適用することができる。

Description

本技術は、受信装置、及び、データ処理方法に関し、特に、より簡素化された構成で遅延補償を行うことができるようにした受信装置、及び、データ処理方法に関する。
デジタル放送において、複数のチャネルを結合して使用するチャネルボンディング(Channel bonding)が知られている。また、ATSC3.0と称される、次世代のATSC(Advanced Television Systems Committee)規格においても、チャネルボンディングの採用が見込まれている(例えば、非特許文献1参照)。
ATSC Candidate Standard:Physical Layer Protocol(Doc. S32-230r21 28 September 2015)
ところで、ATSC3.0等の放送方式によるデータ伝送において、送出設備(送信所)から送出される放送波(電波)では、送出地点から受信地点までの距離に応じた伝播遅延が生じることになるが、チャネルボンディングを採用した場合には、異なる送出設備から送出される放送波が、受信地点までの距離に応じて異なる伝播遅延量を有することになる。
このような場合において、受信機では、誤動作などを防止するために、遅延を補償する必要があるが、この遅延補償を行う回路の構成が、より簡素化された構成であることが望ましい。そのため、より簡素化された構成で遅延補償を行うための提案が要請されていた。
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、より簡素化された構成で遅延補償を行うことができるようにするものである。
本技術の一側面の受信装置は、放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する遅延補償部を備える受信装置である。
本技術の一側面の受信装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。また、本技術の一側面のデータ処理方法は、上述した本技術の一側面の受信装置に対応するデータ処理方法である。
本技術の一側面の受信装置、及び、データ処理方法においては、放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延が補償される。
本技術の一側面によれば、より簡素化された構成で遅延補償を行うことができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術を適用した伝送システムの一実施の形態の構成を示す図である。 チャネルボンディングの概念を示す図である。 送信側のチャネルボンディングの処理を示す図である。 受信側のチャネルボンディングの処理を示す図である。 BBPカウンタの配置例を示す図である。 OFIの値を説明する図である。 EXT_TYPEの値を説明する図である。 チャネルボンディングの伝播遅延の概要を説明する図である。 チャネルボンディングの伝播遅延の影響を説明する図である。 本技術を適用した伝播遅延補償部の構成例を示す図である。 従来の方式の構成を示す図である。 本技術の方式1を採用した場合の構成例を示す図である。 本技術の方式2を採用した場合の構成例を示す図である。 放送・通信連携の伝播遅延の概要を説明する図である。 放送・通信連携の伝播遅延の影響を説明する図である。 複数の伝送経路に通信の経路を含む場合の構成例を示す図である。 送出設備ごとに時刻がずれている場合の遅延補償を説明する図である。 遅延補償処理の流れを説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.システムの構成
2.チャネルボンディングの概要
3.本技術の遅延補償
(1)チャネルボンディングの遅延補償
(2)放送・通信連携の遅延補償
(3)送出設備ごとに時刻がずれている場合の遅延補償
4.受信側の遅延補償処理の流れ
5.変形例
6.コンピュータの構成
<1.システムの構成>
(伝送システムの構成例)
図1は、本技術を適用した伝送システムの一実施の形態の構成を示す図である。なお、システムとは、複数の装置が論理的に集合したものをいう。
図1において、伝送システム1は、送信装置10と受信装置20から構成される。この伝送システム1では、ATSC3.0等の放送方式(デジタル放送の規格)に準拠したデータ伝送が行われる。
送信装置10は、ATSC3.0等の放送方式に対応した送信機であって、伝送路30を介してコンテンツを送出(送信)する。例えば、送信装置10は、放送番組等のコンテンツを構成するビデオやオーディオ等(のコンポーネント)とシグナリングを含む放送ストリームを、放送波(電波)として、伝送路30を介して送出する。
受信装置20は、ATSC3.0等の放送方式に対応した受信機であって、送信装置10から伝送路30を介して伝送されてくる、コンテンツを受信して出力する。例えば、受信装置20は、送信装置10からの放送波(電波)を受信して、放送ストリームに含まれる、コンテンツを構成するビデオやオーディオ等(のコンポーネント)とシグナリングを処理し、放送番組等のコンテンツの映像や音声を再生する。
なお、伝送システム1において、伝送路30は、地上波(地上波放送)のほか、例えば、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)や通信衛星(CS:Communications Satellite)を利用した衛星放送、あるいは、ケーブルを用いた有線放送(CATV)などであってもよい。
<2.チャネルボンディングの概要>
(チャネルボンディングの概念)
図2は、チャネルボンディングの概念を示す図である。
デジタル放送において、複数のチャネル(周波数帯域)を結合して使用するチャネルボンディング(Channel bonding)が知られている。例えば、DVB-C2(Digital Video Broadcasting - Cable second generation)規格では、チャネルボンディングの1つとして、PLPバンドリング(PLP bundling)が規定されている。また、次世代の放送方式の1つであるATSC3.0においても、チャネルボンディングの採用が見込まれている。
このチャネルボンディングを用いることで、例えば、送信側で、高データレートのストリームを、複数(チャネル)の分割ストリームに分割して伝送する一方で、受信側においては、複数の分割ストリームを、元のデータレートのストリームに復元(再合成)する、といった運用が可能となる。
なお、ATSC3.0では、伝送方式として、現在広く普及しているMPEG2-TS(Transport Stream)方式ではなく、通信の分野で用いられているIP(Internet Protocol)パケットをデジタル放送に用いたIP伝送方式を導入することで、より高度なサービスを提供することが想定されている。
図2において、入力フォーマット部(Input Formatting)101は、そこに入力される入力ストリーム(Input Packet Stream)に対して、必要な処理を施し、それにより得られるデータを格納したパケットを、PLP(Physical Layer Pipe)に分配する処理を行う。入力フォーマット部101により処理されたデータは、分割部102に出力される。
分割部(Stream Partitioner)102は、入力フォーマット部101から入力されるPLPごとのデータを、RFチャネルごとに分配して、RFチャネルの系列に応じたBICM(Bit Interleaved Coding and Modulation)処理部103に出力する。この例では、RFチャネル1とRFチャネル2の2つのチャネルを利用してチャネルボンディングが行われるため、RFチャネル1で伝送されるPLPRF1のデータが、BICM処理部103−1に出力され、RFチャネル2で伝送されるPLPRF2のデータが、BICM処理部103−2に出力される。
BICM処理部103−1は、分割部102からのPLPRF1のデータに対して、誤り訂正処理やビットインターリーブ、直交変調等の処理を行う。BICM処理部103−1により処理されたデータは、時間インターリーブ処理部104−1に出力される。
時間インターリーブ処理部(Time Interleaver)104−1は、BICM処理部103−1から入力されるデータに対して、時間方向のインターリーブの処理を行う。時間インターリーブ処理部104−1により処理されたデータは、フレーム・周波数インターリーブ処理部105−1に出力される。
フレーム・周波数インターリーブ処理部(Frame & Frequently Interleaver)105−1は、時間インターリーブ処理部104−1から入力されるデータに対して、物理層フレームの生成や周波数方向のインターリーブなどの処理を行う。フレーム・周波数インターリーブ処理部105−1により処理されたデータは、OFDM処理部106−1に供給される。
OFDM処理部106−1は、フレーム・周波数インターリーブ処理部105−1から入力されるデータを処理して、物理層フレームに対応するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を生成し、RFチャネル1(RF1)を含む放送波によって、伝送路30を介して送出する。
また、BICM処理部103−2乃至OFDM処理部106−2は、上述したBICM処理部103−1乃至OFDM処理部106−1と同様の機能を有する。BICM処理部103−2乃至OFDM処理部106−2においては、分割部102からのPLPRF2のデータに対する処理が行われることで、PLPRF2のデータに応じたOFDM信号が生成され、RFチャネル2(RF2)を含む放送波によって、伝送路30を介して送出される。
以上のように、チャネルボンディングによって、RFチャネル1(RF1)とRFチャネル2(RF2)等の複数のチャネルを利用して、データを伝送することができる。次に、図3と図4を参照して、送信側と受信側のチャネルボンディングの処理について説明する。
(送信側のチャネルボンディングの処理)
図3は、送信装置10におけるチャネルボンディングの処理を示す図である。
図3において、分割部102は、入力フォーマット部101から入力されるBB(Baseband)パケット(以下、BBP(Baseband Packet)とも記述する)を、RFチャネル1(RF1)の系列に応じた物理層処理部111−1と、RFチャネル2(RF2)の系列に応じた物理層処理部111−2に分配する。
例えば、分割部102は、BBP#1,BBP#2,BBP#3,BBP#4,BBP#5,・・・がその順に入力された場合には、BBP#1,BBP#3,BBP#5,・・・を、物理層処理部111−1に出力し、BBP#2,BBP#4,・・・を、物理層処理部111−2に出力する。ただし、各BBパケットの拡張ヘッダには、BBパケットの順番を示すBBPカウンタが含まれている。なお、BBPカウンタの詳細については、図5乃至図7を参照して後述する。
物理層処理部111−1は、図2のBICM処理部103−1乃至OFDM処理部106−1に相当し、物理層に関する物理層処理を行う。この物理層処理によって、例えば、誤り訂正処理やビットインターリーブ、直交変調、時間方向や周波数方向のインターリーブなどが行われることで、物理層フレームに対応するOFDM信号が生成され、RFチャネル1(RF1)を含む放送波により送出される。
物理層処理部111−2は、図2のBICM処理部103−2乃至OFDM処理部106−2に相当し、物理層に関する物理層処理が行われ、物理層フレームに対応するOFDM信号が、RFチャネル2(RF2)を含む放送波により送出される。
以上のように、送信装置10においては、チャネルボンディングの処理が行われることで、対象の入力ストリームを複数の分割ストリームに分割して、RFチャネル1(RF1)とRFチャネル2(RF2)等の複数のチャネルを利用して伝送することができる。
(受信側のチャネルボンディングの処理)
図4は、受信装置20におけるチャネルボンディングの処理を示す図である。
受信装置20においては、送信装置10からのRFチャネル1(RF1)を含む放送波で伝送されるOFDM信号が受信され、物理層処理部201−1に入力される。また、受信装置20では、送信装置10からのRFチャネル2(RF2)を含む放送波で伝送されるOFDM信号が受信され、物理層処理部201−2に入力される。
物理層処理部201−1は、RFチャネル1(RF1)を含む放送波で伝送されるOFDM信号に対して物理層に関する物理層処理を行う。この物理層処理によって、物理層フレームに関する処理、周波数方向や時間方向のデインターリーブ、直交復調、ビットデインターリーブ、誤り訂正処理などの処理が行われることで、BBパケットが抽出される。物理層処理部201−1により抽出されたBBP#1,BBP#3,BBP#5,・・・は、その順にバッファメモリ202−1に保持される。
物理層処理部201−2は、RFチャネル2(RF2)を含む放送波で伝送されるOFDM信号に対する物理層処理を行い、この物理層処理により抽出されたBBP#2,BBP#4,・・・を、その順に、バッファメモリ202−2に保持させる。
バッファメモリ202−1には、BBP#1,BBP#3,BBP#5,・・・がその順に保持され、バッファメモリ202−2には、BBP#2,BBP#4,・・・がその順に保持されている。ここで、BBパケットの拡張ヘッダには、BBパケットの順番を示すBBPカウンタが含まれており、このBBPカウンタが、BBパケットごとに、合成部203に供給される。なお、BBPカウンタの詳細については、図5乃至図7を参照して後述する。
合成部203は、BBカウンタに従い、バッファメモリ202−1又はバッファメモリ202−2からBBパケットを読み出して、出力する。例えば、合成部203は、BBカウンタに従い、BBP#1,BBP#3,BBP#5,・・・を保持するバッファメモリ202−1と、BBP#2,BBP#4,・・・を保持するバッファメモリ202−2から交互にBBパケットを読み出すことで、BBP#1,BBP#2,BBP#3,BBP#4,BBP#5,・・・がその順に出力されることになる。
なお、BBパケットが抽出される順番は、例えば、物理層のパラメータや、送信装置10や受信装置20の実装などによって変わるものであるが、BBパケットの拡張ヘッダに含まれるBBPカウンタを用いることで、正しい順番に並び替えることが可能となる。ここで、物理層のパラメータとしては、例えば、時間インターリーブ処理部104(図2)によって、時間方向のインターリーブが行われる際に設定されるパラメータなどがある。
以上のように、受信装置20においては、チャネルボンディングの処理が行われることで、RFチャネル1(RF1)とRFチャネル2(RF2)等の複数のチャネルを利用して伝送される複数の分割ストリームから、元のストリームを復元(再合成)することができる。
なお、上述した説明では、説明の簡略化のため、RFチャネル1(RF1)とRFチャネル2(RF2)の2つのRFチャネルによるチャネルボンディングについて説明したが、RFチャネル数は、2つに限らず、3つ以上のRFチャネルを利用してチャネルボンディングが行われるようにしてもよい。また、以下の説明では、上述した物理層フレームを、放送パケット(物理層のパケット)とも称して説明するものとする。ただし、この放送パケットは、物理層のパケット(物理層で処理されるパケット)のほかに、放送の経路で伝送されるパケットとしての意味も有している。
(BBPカウンタの構成)
ここで、図5乃至図7を参照して、BBPカウンタの構成について説明する。
図5は、BBパケット(BBP:Baseband Packet)の構成を示している。図5において、BBパケットは、BBPヘッダとペイロード(Payload)から構成される。BBPヘッダには、1又は2バイトの基本フィールド(Base Field)のほか、オプショナルフィールド(Optional Field)と、拡張フィールド(Extension Field)を配置することができる。
すなわち、基本フィールドにおいて、1ビットのモード(MODE)として、"0"が設定された場合には、7ビットのポインタ情報(Pointer(LSB))が配置される。なお、ポインタ情報は、BBパケットのペイロードに配置されるALP(ATSC Link-layer Protocol)パケットの位置を示すための情報である。
また、モード(MODE)として、"1"が設定された場合には、7ビットのポインタ情報(Pointer(LSB))と、6ビットのポインタ情報(Pointer(MSB))と、2ビットのオプショナルフィールドフラグ(OFI)が配置される。オプショナルフィールドフラグ(OFI)は、オプショナルフィールド(Optional Field)と、拡張フィールド(Extension Field)を配置して、ヘッダを拡張するかどうかを示す情報である。
すなわち、図6に示すように、オプショナルフィールドと拡張フィールドの拡張を行わない場合は、オプショナルフィールドフラグ(OFI)には、"00"が設定され、非拡張モード(No Extension Mode)となる。また、1バイトのオプショナルフィールドと、0〜31バイトの拡張フィールドの拡張を行う場合は、オプショナルフィールドフラグ(OFI)には、"01"が設定され、ショート拡張モード(Short Extension Mode)となる。
また、2バイトのオプショナルフィールドと、任意のバイトの拡張フィールドの拡張を行う場合は、オプショナルフィールドフラグ(OFI)には、"10"又は"11"が設定され、ロング拡張モード(Long Extension Mode)又はミックス拡張モード(Mixed Extension Mode)となる。
図5の説明に戻り、ここで、ショート拡張モードの場合、オプショナルフィールドの先頭には、3ビットの拡張タイプ情報(EXT_TYPE)が設定される(図5の「A」)。図7に示すように、この拡張タイプ情報として、"000"が設定された場合には、拡張フィールド(Extension Field)に、5ビットの拡張レングス情報(EXT_LEN)で設定されるバイト数に応じたBBPカウンタ(Counter)が配置される(図7の「A」)。
また、ロング拡張モード又はミックス拡張モードの場合、オプショナルフィールドの先頭には、3ビットの拡張タイプ情報(EXT_TYPE)又は拡張数情報(NUM_EXT)が設定される(図5の「A」)。この拡張タイプ情報又は拡張数情報として、"000"が設定された場合には、拡張フィールド(Extension)に、13ビットの拡張レングス情報(EXT_LEN)で設定されるバイト数に応じたBBPカウンタ(Counter)が配置される(図7の「A」)。
以上のように、BBパケットの拡張ヘッダ(BBPヘッダの拡張フィールド(Extension Field))に、BBパケットの順番を示すBBPカウンタを含めることができる。
<3.本技術の遅延補償>
(1)チャネルボンディングの遅延補償
(チャネルボンディングの伝播遅延)
図8は、チャネルボンディングの伝播遅延の概要を説明する図である。
図8においては、放送局の送信装置10によって、入力ストリームが、2つの分割ストリームに分割され、そのOFDM信号を含む放送波(電波)が、送信所40−1と送信所40−2からそれぞれ送出される様子を模式的に表している。なお、図8において、送信所40−1と送信所40−2は、異なる場所に設置された送出設備である。
送信所40−1から送出(送信)される放送波(RFチャネル1を含む放送波)と、送信所40−2から送出(送信)される放送波(RFチャネル2を含む放送波)は、住宅に設置されたアンテナ50により受信され、住宅内に設置された受信装置20(例えばテレビ受像機)により処理される。
すなわち、受信装置20は、送信所40−1からの放送波で伝送されるパケット(以下、放送パケットP1ともいう)と、送信所40−2からの放送波で伝送されるパケット(以下、放送パケットP2ともいう)を処理することで、2つの分割ストリームから、元のストリームを復元(再合成)する。
ここで、送信所40−1や送信所40−2等の送出設備から送出される放送波では、その放送波が送出される送出地点から、その放送波が受信される受信地点までの距離に応じた伝播遅延が生じることになる。図8においては、送信所40−1(の送出地点)からアンテナ50(の受信地点)までの距離と、送信所40−2(の送出地点)からアンテナ50(の受信地点)までの距離とが異なっているため、各送信所から送出される放送波ごとに異なる伝播遅延量を有することになる。
すなわち、複数の送出地点から送出される放送波が、同一の受信地点で受信されるため、受信装置20で受信される放送パケットは、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を有することになる。そして、受信装置20においては、このような異なる伝播遅延量を有する放送パケットを処理しても、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができないため、このような伝播遅延を補償する必要がある。
そこで、本技術では、複数の伝送経路ごとに伝送される分割ストリームのデータを格納する放送パケットに、時刻情報が付加されるようにして、この時刻情報を利用して、伝送経路ごとの伝播遅延量の差分値を計測することで、伝播遅延を補償することができるようにする。
例えば、図8においては、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1は、ペイロード(Payload1)とプリアンブル(Preamble)から構成されるが、このプリアンブルに、時刻情報が含まれるようにする。同様に、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2は、ペイロード(Payload2)とプリアンブル(Preamble)から構成されるが、このプリアンブルにも、時刻情報が含まれるようにする。
ここで、図9に示すように、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1と、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2とは、伝播遅延量が異なっているため、受信装置20において、それらの放送パケットが入力(受信)されるタイミングが異なっている。図9においては、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2が、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1よりも先に入力(受信)されている。
このとき、異なるタイミングで入力(受信)される放送パケットP1と放送パケットP2の先頭の時刻の差分(Δt12)が、送信所40−1から送出される放送波での伝播遅延の時間T1と、送信所40−2から送出される放送波での伝播遅延の時間T2との差分(T1-T2)に相当している。そして、これらの放送パケットの時刻の差分(Δt12)が、0になれば、伝播遅延の時間T1と伝播遅延の時間T2との差分(T1-T2)も、0になり、結果として、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を補償することが可能となる。
また、放送パケットP1と放送パケットP2のプリアンブルには、時刻情報が含まれているが、この時刻情報は、対象の放送パケットが、送信装置10から送出される時刻、すなわち、送信所40−1又は送信所40−2から送出される時刻(絶対時刻)を表している。この例では、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1のプリアンブルと、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2のプリアンブルには、同一の時刻t1を示す時刻情報がそれぞれ含まれている。
したがって、送信所40−1と送信所40−2から送出される放送波を、アンテナ50を介して受信する受信装置20においては、同一の時刻t1を示す時刻情報を有する放送パケットの間の遅延(図9の放送パケットP1と放送パケットP2との遅延)がなくなるようにすれば、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。そして、受信装置20では、この伝播遅延量が補償された放送パケットを処理することで、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができる。
このように、本技術では、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの間の遅延をなくすために、先に入力(受信)された放送パケット(例えば、図9の放送パケットP2)が、その後に入力(受信)される放送パケット(例えば、図9の放送パケットP1)が入力(受信)されるまで、遅延されるようにして、それらのパケットの間の遅延(例えば、図9の放送パケットP1と放送パケットP2との遅延)がなくなるようにする(遅延を0にする)。
換言すれば、ここでは、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットのうち、最も遅れている放送パケットP1を基準パケットとして、他のパケット(放送パケットP2)が遅延されるようにする。これにより、受信装置20では、放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
(伝播遅延補償部の構成例)
図10には、受信装置20において、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を補償するための伝播遅延補償部211の構成例が示されている。伝播遅延補償部211は、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻を示す時刻情報を含む放送パケットの間の遅延をなくすために、伝播遅延量計測部221、遅延部222−1、及び、遅延部222−2を有している。
図10においては、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1と、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2とは、伝播遅延量が異なっているため、受信装置20で入力(受信)されるタイミングが異なっている。ここで、伝播遅延量計測部221は、送信所40−1と送信所40−2から送出される放送波で伝送される放送パケットを監視することで、放送パケットP1の先頭の時刻と、放送パケットP2の先頭の時刻との差分(Δt12)を計測する。
伝播遅延量計測部221においては、これらの放送パケットの時刻の差分(Δt12)を計測することで、送信所40−1から送出される放送波での伝播遅延の時間T1と、送信所40−2から送出される放送波での伝播遅延の時間T2との差分(T1-T2)が求められる。すなわち、放送パケットP1と放送パケットP2の入力時刻(受信時刻)の差分(Δt12)を計測することで、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)が計測されることになる。
そして、伝播遅延量計測部221では、この伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間が、遅延部222−1又は遅延部222−2に供給されるようにする。
伝播遅延補償部211において、遅延部222−1には、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1が入力され、遅延部222−2には、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2が入力される。また、遅延部222−1又は遅延部222−2には、伝播遅延量計測部221からの遅延時間が供給されるので、この遅延時間に応じて、入力される放送パケットP1又は放送パケットP2が遅延されることになる。
ここでは、例えば、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2が先に入力され、その後に、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1が入力された場合、伝播遅延量計測部221によって、放送パケットP1と放送パケットP2との入力時刻の差分(Δt12)が計測されることで、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間が、遅延部222−2に供給される。
伝播遅延補償部211において、遅延部222−2は、伝播遅延量計測部221からの遅延時間に従い、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2を遅延させる。すなわち、遅延部222−2では、伝播遅延補償部211(の遅延部222−1)に、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1が入力されるまで、放送パケットP2が遅延される。
そして、伝播遅延補償部211においては、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1が入力されると、遅延部222−1を通過した放送パケットP1と、遅延部222−2で遅延されていた放送パケットP2とが、同時に出力される。なお、このとき、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1は、遅延部222−1では遅延されずに(0遅延で)、そのまま出力される。
これにより、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻t1を示す時刻情報を有する放送パケットP1と放送パケットP2との間の遅延がなくなり(遅延が0になり)、結果として、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
なお、受信装置20においては、送信所40−1から送出される放送波での伝播遅延の時間T1と、送信所40−2から送出される放送波での伝播遅延の時間T2とを計測することはできないが、このような伝送経路ごとの伝播遅延の時間(T1やT2)を推定することができれば、その推定結果を用いて伝播遅延を補償することはできる。しかしながら、仮に、このような伝播遅延の時間の推定を行う場合には、伝播遅延時間を推定するための回路や複雑な処理などを要することになる。
一方で、本技術では、単に、放送パケットに付加された時刻情報を利用して、同一の時刻を示す時刻情報を含む放送パケットの間の伝播遅延量(遅延量)をいわば間接的に計測し、その計測結果に従い、特定のパケットを遅延させるだけで、伝播遅延を補償することができる。すなわち、本技術では、伝播遅延の時間を推定するための回路や複雑な処理を要することなく、より簡素化された構成で、遅延補償(伝播遅延補償)を行うことができる。さらに、本技術では、より簡素化された構成とすることができるので、制御が容易になるというメリットもある。
(伝播遅延補償処理を行う場所)
次に、図11乃至図13を参照して、チャネルボンディングの機能を有する受信装置20において、図10の伝播遅延補償部211による伝播遅延補償処理を行う場所について説明する。ここでは、比較のため、まず、図11を参照して、従来の方式の構成について説明してから、その後に、図12及び図13を参照して、本技術の方式の構成について説明する。
(従来の方式の構成)
図11のAには、従来の方式1の構成を図示している。
図11のAにおいて、信号入力部231−1は、そこに入力される、送信所40−1からの放送波(RFチャネル1を含む放送波)で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−1に出力する。信号処理部232−1は、信号入力部231−1からのデータに対する物理層処理を行い、合成部203に出力する。ただし、この物理層処理では、物理層フレーム(物理層のパケット)に関する処理やデインターリーブ処理、誤り訂正処理などの処理が行われる。
また、信号入力部231−2は、そこに入力される、送信所40−2からの放送波(RFチャネル2を含む放送波)で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−2に出力する。信号処理部232−2は、信号入力部231−2からのデータに対する物理層処理を行い、合成部203に出力する。
合成部203は、信号入力部231−1から入力される放送パケットと、信号入力部231−2から入力される放送パケットを並び替えて、信号出力部233に出力する。信号出力部233は、合成部203から入力される放送パケット(並び替え後の放送パケット)に対して必要な処理を施し、それにより得られるデータを、後段の回路に出力する。
以上のように、従来の方式1では、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットが処理されるが、伝播遅延補償処理が行われていないため、受信装置20で処理される放送パケットは、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を有したままとなる。そのため、受信装置20では、このような異なる伝播遅延量を有する放送パケットを処理しても、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することはできない。
図11のBには、従来の方式2の構成を図示している。
図11のBの構成では、図11のAの構成と比べて、信号処理部232の前段と後段にバッファメモリが設けられている。すなわち、信号入力部231−1からのデータがバッファメモリ241−1に保持され、信号入力部231−2からのデータがバッファメモリ241−2に保持される。信号処理部232は、バッファメモリ241−1又はバッファメモリ241−2に保持されたデータを適宜読み出して、物理層処理を行う。
信号処理部232において、バッファメモリ241−1からのデータに対する物理層処理で得られる放送パケットは、バッファメモリ242−1に保持され、バッファメモリ241−2からのデータに対する物理層処理で得られる放送パケットは、バッファメモリ242−2に保持される。
合成部203は、バッファメモリ242−1又はバッファメモリ242−2に保持された放送パケットを適宜読み出し、信号処理部232で処理された放送パケットを並び替えて、信号出力部233に出力する。信号出力部233は、合成部203から入力される放送パケット(並び替え後の放送パケット)に対して必要な処理を施し、それにより得られるデータを、後段の回路に出力する。
以上のように、従来の方式2においては、信号処理部232の前段と後段にバッファメモリを設けることで、いわゆる時分割方式によって、複数の系列からのデータを1つの信号処理部232で処理して、元の系列に戻すことができる。このように、従来の方式2では、上述した従来の方式1と比べて、信号処理部232による物理層処理が系列ごとに時分割で行われるため、回路を削減することができる。
しかしながら、従来の方式2においても、伝播遅延補償処理が行われていないため、受信装置20で処理される放送パケットは、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を有したままとなる。そのため、受信装置20では、このような異なる伝播遅延量を有する放送パケットを処理しても、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することはできない。
(本技術の方式1の構成例)
図12には、本技術の方式1を採用した場合の構成例を図示している。
図12の構成では、上述した図11のAの構成と比べて、信号処理部232−1及び信号処理部232−2と、合成部203との間に、伝播遅延補償部211が設けられている。この伝播遅延補償部211は、伝播遅延量計測部221、遅延部222−1、及び、遅延部222−2から構成される。なお、遅延部222−1と、遅延部222−2は、上述した図4のバッファメモリ202−1と、バッファメモリ202−2にも相当するものである。
信号入力部231−1は、そこに入力される、送信所40−1から送出される放送波(RFチャネル1を含む放送波)で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−1に出力する。信号処理部232−1は、信号入力部231−1からのデータに対する物理層処理を行い、それにより得られる放送パケット(BBパケット)を、伝播遅延補償部211の遅延部222−1に出力する。ただし、この物理層処理では、物理層フレーム(物理層のパケット)に関する処理やデインターリーブ処理、誤り訂正処理などの処理が行われる。
信号入力部231−2は、そこに入力される、送信所40−2から送出される放送波(RFチャネル2を含む放送波)で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−2に出力する。信号処理部232−2は、信号入力部231−2からのデータに対する物理層処理を行い、それにより得られる放送パケット(BBパケット)を、伝播遅延補償部211の遅延部222−2に出力する。
ここで、伝播遅延補償部211において、伝播遅延量計測部221は、信号処理部232−1で処理される放送パケットP1(図9や図10等)と、信号処理部232−2で処理される放送パケットP2(図9や図10等)を監視して、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの入力時刻(受信時刻)の差分(Δt12)を計測することで、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)を計測する。伝播遅延量計測部221は、この間接的に計測された伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間を、遅延部222−1又は遅延部222−2に供給する。
例えば、放送パケットP1が信号処理部232−1で処理され、放送パケットP2が信号処理部232−2で処理される場合において、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP2が先に入力(受信)され、その後に、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1が入力(受信)された場合、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間が、遅延部222−2に供給される。
伝播遅延補償部211において、遅延部222−1及び遅延部222−2は、バッファメモリに相当しているが、遅延部222−2は、伝播遅延量計測部221からの遅延時間に従い、信号処理部232−2から入力される放送パケット(BBパケット)を遅延させる。一方で、遅延部222−1においては、信号処理部232−1から入力される放送パケット(BBパケット)に対する遅延は不要である。
合成部203は、例えば、BBパケットの拡張ヘッダに含まれるBBPカウンタに従い、バッファメモリとしての遅延部222−1及び遅延部222−2に保持されている放送パケット(BBパケット)を適宜読み出して、物理層処理が施された放送パケット(BBパケット)を並び替えて、信号出力部233に出力する。
この場合において、遅延部222−2から読み出される放送パケット(BBパケット)は、伝播遅延量の差分(T1-T2(=Δt12))に応じた遅延時間だけ遅延される一方で、遅延部222−1から読み出される放送パケット(BBパケット)は、遅延されていない(0遅延となっている)。これにより、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1と放送パケットP2との間の遅延がなくなり(遅延が0になり)、結果として、複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
なお、ここでは、放送パケットP1よりも、放送パケットP2のほうが先に入力(受信)される場合を説明したが、放送パケットP2よりも、放送パケットP1のほうが先に入力(受信)される場合には、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間が、伝播遅延量計測部221から、遅延部222−1に供給される。そして、伝播遅延補償部211においては、遅延部222−1が、その遅延時間に応じて、信号処理部232−1から入力される放送パケット(BBパケット)を遅延させることになる。
信号出力部233は、合成部203から入力される放送パケット(並び替え後の放送パケット)に対して必要な処理を施し、それにより得られるデータを、後段の回路に出力する。ここでは、例えば、信号出力部233によって、並び替え後のBBパケットが処理され、それにより得られるIPパケットが、後段の回路に出力される。
以上のように、本技術の方式1においては、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットが処理されるが、伝播遅延補償部211によって、伝播遅延補償処理が行われ、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの間の遅延をなくして、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されている。そのため、受信装置20では、このような伝播遅延量が補償された放送パケットを処理することで、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができる。
また、本技術の方式1においては、伝播遅延補償部211によって、放送パケットに含まれる時刻情報を利用して、同一の時刻を示す時刻情報を含む放送パケットの間の伝播遅延量をいわば間接的に計測し、その計測結果に従い、特定の放送パケットを遅延させるだけで、伝播遅延を補償することができる。すなわち、本技術の方式1では、伝播遅延の時間を推定するための回路や複雑な処理を要することなく、より簡素化された構成で、伝播遅延補償を行うことができる。
(本技術の方式2の構成例)
図13には、本技術の方式2を採用した場合の構成例を図示している。
図13の構成では、上述した図11のAの構成と比べて、信号入力部231、信号処理部232、及び、信号出力部233の前段に、伝播遅延補償部211と、合成部203が配置されている。この伝播遅延補償部211は、伝播遅延量計測部221、遅延部222−1、及び、遅延部222−2から構成される。なお、遅延部222−1と、遅延部222−2は、上述した図4のバッファメモリ202−1と、バッファメモリ202−2にも相当するものである。
伝播遅延補償部211においては、伝播遅延量計測部221が、信号処理部232で処理される放送パケットP1(図9や図10等)と、放送パケットP2(図9や図10等)を監視して、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの入力時刻(受信時刻)の差分(Δt12)を計測することで、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)を計測する。伝播遅延量計測部221は、計測された伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間を、遅延部222−1又は遅延部222−2に供給する。
例えば、放送パケットP1と放送パケットP2が信号処理部232で処理される場合において、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP2が先に入力(受信)され、その後に、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1が入力(受信)された場合、それらの放送パケットの伝播遅延量の差分(T1-T2)に応じた遅延時間が、遅延部222−2に供給される。
伝播遅延補償部211において、遅延部222−2には、送信所40−2から送出される放送波で伝送されるOFDM信号を処理して得られるデータ(放送パケット)が入力され、保持される。遅延部222−2は、伝播遅延量計測部221から供給される遅延時間に従い、そこに入力されるデータ(放送パケット)を遅延させる。一方で、遅延部222−1においては、送信所40−1から送出される放送波で伝送されるOFDM信号を処理して得られるデータ(放送パケット)に対する遅延は不要である。
合成部203は、バッファメモリとしての遅延部222−1及び遅延部222−2に保持されているデータ(放送パケット)を適宜読み出して、放送パケットを並び替える。このようにして並び替えられた放送パケットは、信号入力部231に出力される。
この場合において、遅延部222−2から読み出される放送パケットは、伝播遅延量の差分(T1-T2(=Δt12))に応じた遅延時間だけ遅延される一方で、遅延部222−1から読み出される放送パケットは、遅延されていない(0遅延となっている)。これにより、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1と放送パケットP2との間の遅延がなくなり(遅延が0になり)、結果として、複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
なお、ここでも、放送パケットP1よりも、放送パケットP2のほうが先に入力(受信)される場合を説明したが、放送パケットP2よりも、放送パケットP1のほうが先に入力(受信)される場合には、遅延されるパケットが、放送パケットP1となるだけで、同様に処理を行うことができる。
以上のように、本技術の方式2においては、OFDM信号を処理(復調)した後に、伝播遅延補償処理が行われるようにすることで、合成部203の後段の回路を、1つの系統に統合することができる。また、本技術の方式2においても、伝播遅延補償部211によって、伝播遅延補償処理が行われ、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの間の遅延をなくして、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されている。そのため、受信装置20では、このような伝播遅延量が補償された放送パケットを処理することで、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができる。
また、本技術の方式2においては、伝播遅延補償部211によって、放送パケットに含まれる時刻情報を利用して、同一の時刻を示す時刻情報を含む放送パケットの間の伝播遅延量をいわば間接的に計測し、その計測結果に従い、特定の放送パケットを遅延させるだけで、伝播遅延を補償することができる。すなわち、本技術の方式2では、伝播遅延の時間を推定するための回路や複雑な処理を要することなく、より簡素化された構成で、伝播遅延補償を行うことができる。
なお、上述した説明では、時刻情報として、対象の物理層フレーム(物理層のパケット)が、送信設備(送信装置10)から送出される時刻(絶対時刻)を表しているとして説明したが、この時刻情報は、物理層フレーム(物理層のパケット)のストリームにおける所定の位置の絶対的な時刻を表しているとも言える。
ここで、ストリームにおける所定の位置の時刻とは、所定の位置のビットが、送信装置10で処理されている最中の所定のタイミングの時刻である。このような、所定の位置のビットが送信装置10で処理されている最中の所定のタイミングの時刻としては、例えば、送信装置10のあるブロックから、所定の位置のビットが出力されたときのタイミングの時刻や、送信装置10のあるブロックで、所定の位置のビットの処理が行われたタイミングの時刻などがある。
また、放送パケットに付加される時刻情報としては、例えば、PTP(Precision Time Protocol)で規定される時刻の情報を用いることができる。また、上述した説明では、伝播遅延を補償する対象の放送パケットが、同一の時刻(例えば時刻t1)を示す時刻情報を有していることを前提として説明したが、伝播遅延を補償すべき対象の放送パケットを特定できる時刻情報であれば、必ずしも同一の時刻を示している必要はない。
なお、上述した説明では、説明の都合上、放送局の送信装置10が単独で、マルチプレクサや変調部などの構成を有するような説明をしたが、一般的なデジタル放送のシステムでは、マルチプレクサと変調部などは、異なる場所に設置されるものである。すなわち、例えば、図8においては、送信所40−1と送信所40−2に対して、送信装置10を点線で表しているが、これは、送信装置10の一部の機能(例えば変調部)が、送信所40−1と送信所40−2に設置されていることを表現している。この場合、送信装置10の他の機能(例えばマルチプレクサ)は、例えば、放送局内に設置されることになる。
また、上述した説明では、複数の伝送経路として、チャネルボンディングの対象となる複数の放送の経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)が含まれる場合を中心に説明したが、放送の経路は、チャネルボンディングの対象の経路である必要はない。すなわち、受信装置20は、チャネルボンディングの対象ではない複数の放送の経路からの放送波(電波)を受信する場合に、伝播遅延補償処理を行うことで、当該複数の放送の経路ごとに異なる伝播遅延量を補償することができる。
さらに、上述した説明では、複数の伝送経路(放送の経路)ごとに異なる伝播遅延量を補償する場合を説明したが、複数の伝送経路ごとに補償される遅延は、伝播遅延に限らず、他の遅延が補償されるようにしてもよい。例えば、放送波を伝送するための物理層のパラメータ(送信パラメータ)や、送信装置10や受信装置20の実装などによっても、信号遅延などの遅延が生じることが想定されるが、受信装置20では、遅延補償処理(伝播遅延補償処理)を行うことで、信号遅延などの遅延を補償することができる。
また、上述した説明では、複数の伝送経路として、RFチャネル1(RF1)とRFチャネル2(RF2)に対応した2つの放送の経路を一例に説明したが、伝送経路は、2つに限らず、3つ以上の伝送経路を対象にすることができる。また、伝送経路は、放送の経路に限らず、後述するように、通信の経路などの他の経路が含まれるようにしてもよい。
(2)放送・通信連携の遅延補償
上述した説明では、複数の伝送経路として、放送の経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)について説明したが、伝送経路としては、放送の経路に限らず、例えば、通信の経路を含めることができる。そこで、以下、図14乃至図16を参照して、複数の伝送経路として、放送の経路とともに、通信の経路を含む場合の遅延補償について説明する。
(放送・通信連携の伝播遅延)
図14は、放送・通信連携の伝播遅延の概要を説明する図である。
図14においては、図8と同様に、送信所40−1から送出される放送波(RFチャネル1を含む放送波)と、送信所40−2から送出される放送波(RFチャネル2を含む放送波)が、住宅に設置されたアンテナ50により受信され、住宅内に設置された受信装置20(例えば通信機能を有するテレビ受像機)により処理される。また、この受信装置20は、インターネット40−3を介してサーバ60と接続され、インターネット40−3を介してデータをやりとりすることができる。なお、以下の説明では、インターネット40−3を経由して伝送されるパケットを、通信パケットP3とも称する。
ここで、送信所40−1や送信所40−2などの各送信所から送出される放送波ごとに異なる伝播遅延量を有することは先に述べた通りである。また、受信装置20とサーバ60が、インターネット40−3を介して通信を行う場合にも、遅延(伝播遅延)が生じることになる。したがって、受信装置20で受信されるパケット(放送パケットや通信パケット)は、放送の経路と通信の経路を含む複数の経路ごとに、異なる伝播遅延量を有することになるため、このような伝播遅延を補償する必要がある。
そこで、本技術では、複数の伝送経路として、放送の経路とともに通信の経路が含まれる場合に、通信の経路で伝送される通信パケットにも、時刻情報が付加されるようにして、この時刻情報を用いて、伝送経路ごとの伝播遅延量の差分値を計測することで、伝播遅延を補償することができるようにする。
例えば、図14において、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1のプリアンブルと、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2のプリアンブルには、時刻情報が含まれている。同様に、サーバ60からインターネット40−3を介して伝送される通信パケットP3にも、時刻情報が含まれるようにする。
ここで、図15に示すように、送信所40−1からの放送波で伝送される放送パケットP1と、送信所40−2からの放送波で伝送される放送パケットP2と、サーバ60からインターネット40−3を介して伝送される通信パケットP3とは、伝播遅延量が異なっているため、受信装置20において、それらのパケットが入力(受信)されるタイミングが異なっている。
図15においては、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路、インターネット40−3を経由した経路)ごとに伝送されるパケットであって、同一の時刻t1を示す時刻情報を有するパケットが、放送パケットP2、通信パケットP3、放送パケットP1の順に入力(受信)されているので、最も遅れている放送パケットP1を基準パケットとして、他のパケット(放送パケットP2と、通信パケットP3)が遅延されるようにする。
すなわち、放送パケットP1の先頭の時刻と、放送パケットP2の先頭の時刻との差分(Δt12)を0にすれば、伝播遅延の時間T1と伝播遅延の時間T2との差分(T1-T2)も0になる。また、放送パケットP1の先頭の時刻と、通信パケットP3の先頭の時刻との差分(Δt13)を0にすれば、伝播遅延の時間T1と伝播遅延の時間T3との差分(T1-T3)も0になる。このように、放送パケットP1を基準パケットとして、他のパケット(放送パケットP2と、通信パケットP3)との時刻の差分を0にすることで、結果として、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量を補償することが可能となる。
具体的には、先に入力(受信)されたパケット(例えば、図15の放送パケットP2と通信パケットP3)が、その後に入力(受信)されるパケット(例えば、図15の放送パケットP1)が入力(受信)されるまで、遅延されるようにして、それらのパケットの間の遅延(例えば、図15の放送パケットP1と、放送パケットP2及び通信パケットP3との遅延)がなくなるようにする(遅延を0にする)。これにより、受信装置20では、放送の経路と通信の経路を含む複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
(複数の伝送経路に通信の経路を含む場合の構成例)
図16は、複数の伝送経路に通信の経路を含む場合の構成例を示す図である。
図16の構成では、上述した図12の構成と比べて、送信所40−1から送出される放送波(RFチャネル1を含む放送波)と、送信所40−2から送出される放送波(RFチャネル2を含む放送波)の系列の他に、通信回線(インターネット40−3)の系列からの信号が入力される。
信号入力部231−1は、そこに入力される、送信所40−1から送出される放送波で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−1に出力する。信号処理部232−1は、信号入力部231−1からのデータに対する物理層処理を行い、それにより得られる放送パケット(BBパケット)を、信号出力部233−1に出力する。信号出力部233−1は、信号処理部232−1から入力される放送パケット(BBパケット)に対して必要な処理を施し、それにより得られるIPパケットを、伝播遅延補償部211の遅延部222−1に出力する。
信号入力部231−2には、そこに入力される、送信所40−2から送出される放送波で伝送されるOFDM信号を処理して、信号処理部232−2に出力する。信号処理部232−2は、信号入力部231−2からのデータに対する物理層処理を行い、それにより得られる放送パケット(BBパケット)を、信号出力部233−2に出力する。信号出力部233−2は、信号処理部232−2から入力される放送パケット(BBパケット)に対して必要な処理を施し、それにより得られるIPパケットを、伝播遅延補償部211の遅延部222−2に出力する。
また、受信装置20においては、サーバ60からインターネット40−3を介して伝送されてくる通信パケット(IPパケット)が受信され、伝播遅延補償部211の遅延部222−3に入力される。
ここで、伝播遅延補償部211において、伝播遅延量計測部221は、信号処理部232−1で処理される放送パケットP1(図15等)と、信号処理部232−2で処理される放送パケットP2(図15等)と、インターネット40−3を介して受信された通信パケットP3(図15等)を監視する。そして、伝播遅延量計測部221は、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットと通信パケットの入力時刻(受信時刻)の差分(Δt12,Δt13)を計測することで、それらのパケットの伝播遅延量の差分(T1-T2,T1-T3)を計測する。
伝播遅延量計測部221は、この間接的に計測された伝播遅延量の差分(T1-T2,T1-T3)に応じた遅延時間を、遅延部222−1、遅延部222−2、又は遅延部222−3に供給する。
例えば、放送パケットP1が信号処理部232−1で処理され、放送パケットP2が信号処理部232−2で処理され、さらに通信パケットP3が入力(受信)される場合に、同一の時刻t1を示す時刻情報を有するパケットが、放送パケットP2、通信パケットP3、放送パケットP1の順に受信されるとき、それらのパケットの伝播遅延量の差分(T1-T2,T1-T3)に応じた遅延時間が、遅延部222−2と、遅延部222−3に供給される。
伝播遅延補償部211において、遅延部222−1乃至遅延部222−3は、バッファメモリに相当しているが、遅延部222−2は、伝播遅延量計測部221からの遅延時間(T1-T2(=Δt12)に応じた遅延時間)に従い、信号出力部233−2から入力される放送パケット(IPパケット)を遅延させる。また、遅延部222−3は、伝播遅延量計測部221からの遅延時間(T1-T3(=Δt13)に応じた遅延時間)に従い、インターネット40−3を介して受信された通信パケット(IPパケット)を遅延させる。一方で、遅延部222−1においては、信号出力部233−1から入力される放送パケット(IPパケット)に対する遅延は不要である。
合成部203は、バッファメモリとしての遅延部222−1乃至遅延部222−3に保持されている放送パケット(IPパケット)と通信パケット(IPパケット)を適宜読み出して、IPパケットとしての放送パケットと通信パケットを並び替える。このようにして並び替えられた放送パケット(IPパケット)と通信パケット(IPパケット)は、後段の回路に出力される。
この場合において、遅延部222−2から読み出される放送パケット(IPパケット)は、伝播遅延量の差分(T1-T2(=Δt12))に応じた遅延時間だけ遅延され、遅延部222−3から読み出される通信パケット(IPパケット)は、伝播遅延量の差分(T1-T3(=Δt13))に応じた遅延時間だけ遅延されている。一方で、遅延部222−1から読み出される放送パケット(IPパケット)は、遅延されていない(0遅延となっている)。
これにより、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2、インターネット40−3を経由した経路)ごとに伝送されるパケットであって、同一の時刻を示す時刻情報を含む放送パケットP1と、放送パケットP2と、通信パケットP3との間の遅延がなくなる(遅延が0になる)ことになる。その結果として、複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
なお、ここでは、複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットであって、同一の時刻を示す時刻情報を有するパケットのうち、最も遅れている放送パケットP1を基準パケットとして、他のパケット(放送パケットP2と、通信パケットP3)が遅延されるようにしたが、放送パケットP2と又は通信パケットP3が最も遅れている場合には、放送パケットP2と又は通信パケットP3を基準パケットとして、他のパケットが遅延されるようにすればよい。
以上のように、複数の伝送経路に放送の経路とともに、通信の経路を含む場合であっても、伝播遅延補償部211によって、伝播遅延補償処理が行われ、同一の時刻を示す時刻情報(タイムスタンプ)を有する放送パケットと通信パケットの間の遅延をなくして(遅延のばらつきを抑制して)、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されている。そのため、受信装置20では、このような伝播遅延量が補償された放送パケットと通信パケットを処理することで、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができる。
なお、通信パケットに付加される時刻情報としては、例えば、NTP(Network Time Protocol)で規定される時刻の情報を用いることができる。また、インターネット40−3等の通信の経路の場合、伝播遅延以外の他の遅延も想定されるが、ここでは、伝播遅延を一例に説明した。ただし、伝播遅延以外の他の遅延を考慮するようにしてもよい。
(3)送出設備ごとに時刻がずれている場合の遅延補償
ところで、上述した説明では、複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量の補償について説明したが、送信所40−1や送信所40−2等の送出設備ごとに放送パケットの送出タイミングがずれている場合がある。このような場合であっても、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットについて、最も遅れている放送パケットを基準パケットとして、他のパケットを遅延させることで、結果として、伝播遅延とともに、送出設備ごとの時刻のずれも補償することができる。
図17は、送出設備ごとに時刻がずれている場合の遅延補償を説明する図である。
図17において、送信所40−1からの放送波(RFチャネル1を含む放送波)で伝送される放送パケットP1と、送信所40−2からの放送波(RFチャネル2を含む放送波)で伝送される放送パケットP2とは、伝播遅延量が異なっているのと、送出設備ごとに送出タイミングがずれているため、受信装置20において、それらの放送パケットが入力(受信)されるタイミングが異なっている。
図17においては、複数の伝送経路(送信所40−1や送信所40−2を経由した経路)ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻t1を示す時刻情報を有する放送パケットが、放送パケットP2、放送パケットP1の順に受信されているので、最も遅れている放送パケットP1を基準パケットとして、他のパケット(放送パケットP2)が遅延されるようにする。
すなわち、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1の先頭の時刻と、時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP2の先頭の時刻との差分(Δt12)を0にすれば、伝播遅延の時間T1と伝播遅延の時間T2との差分(T1-T2)と、送出設備ごとの時刻のずれ(送信所40−1と送信所40−2の時刻の差)とを足し合わせたものが0となる。これにより、複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量と、送出設備ごとの放送パケットの送出時刻のずれを補償することが可能となる。
具体的には、先に入力(受信)された放送パケット(例えば、図17の時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP2)が、その後に入力(受信)される放送パケット(例えば、図17の時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1)が入力(受信)されるまで、遅延されるようにして、それらの放送パケットの間の遅延(例えば、図17の時刻t1を示す時刻情報を含む放送パケットP1と放送パケットP2との遅延)がなくなるようにする(遅延を0にする)。これにより、受信装置20では、放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに異なる伝播遅延量だけでなく、送出設備ごとの放送パケットの送出時刻のずれが補償されることになる。
以上のように、送信所40−1や送信所40−2等の送出設備ごとに放送パケットの送出タイミングがずれている場合であっても、伝播遅延補償部211によって、遅延補償処理(伝播遅延補償処理)が行われ、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの間の遅延をなくして、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量と、送出設備ごとの放送パケットの送出時刻のずれが補償されている。そのため、受信装置20では、このような伝播遅延量と送出時刻のずれが補償された放送パケットを処理することで、複数の分割ストリームから元のストリームを、正しく復元(再合成)することができる。
なお、図17においては、送信所40−1や送信所40−2等の送出設備ごとに放送パケットの送出タイミングがずれている場合を説明したが、インターネット40−3に接続されたサーバ60が、通信パケットを送出するタイミングがずれている場合にも同様に処理を行うことができる。
<4.受信側の遅延補償処理の流れ>
次に、図18のフローチャートを参照して、受信装置20により実行される伝播遅延補償処理の流れについて説明する。なお、この伝播遅延補償処理の説明では、受信装置20が、図12の構成を有する場合を一例に説明するものとする。
ステップS21−1において、信号処理部232−1は、送信所40−1から送出される放送波(RFチャネル1を含む放送波)で伝送されるOFDM信号に対する処理(物理層処理)を行うことで、RFチャネル1(RF1)のデータを処理する。
ステップS22−1において、信号処理部232−1は、ステップS21−1の処理の結果得られる放送パケットP1(のプリアンブル)に含まれる時刻情報(図9等)を取得する。なお、信号処理部232−1で処理された放送パケットP1は、伝播遅延補償部211の遅延部222−1に出力される。
ステップS21−2において、信号処理部232−2は、送信所40−2から送出される放送波(RFチャネル2を含む放送波)で伝送されるOFDM信号に対する処理(物理層処理)を行うことで、RFチャネル2(RF2)のデータを処理する。
ステップS22−2において、信号処理部232−2は、ステップS21−2の処理の結果得られる放送パケットP2(のプリアンブル)に含まれる時刻情報(図9等)を取得する。なお、信号処理部232−2で処理された放送パケットP2は、伝播遅延補償部211の遅延部222−2に出力される。
なお、受信装置20において、ステップS21−1乃至S22−1の処理(RFチャネル1のデータ処理)と、ステップS21−2乃至S22−2の処理(RFチャネル2のデータ処理)とは、並列的に実行される。
ステップS23において、伝播遅延量計測部221は、ステップS21−1乃至S22−1で処理される放送パケットP1と、ステップS21−2乃至S22−2で処理される放送パケットP2を監視することで、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻(例えば、時刻t1)を示す時刻情報を含む放送パケットの伝播遅延量の差分(例えば、T1-T2(=Δt12))を計測する。伝播遅延量計測部221は、計測された伝播遅延量の差分(例えば、T1-T2(=Δt12))に応じた遅延時間を、遅延部222−1又は遅延部222−2に供給する。
なお、この伝播遅延量の差分は、同一の時刻を示す時刻情報を有する放送パケットの入力時刻(受信時刻)の差分を求めることで計測される。また、放送パケットの入力時刻(受信時刻)の差分は、例えば、受信装置20の内部時刻を用い、放送パケットごとの入力時刻(受信時刻)を比較することで計測することができる。
ステップS24において、遅延部222−1又は遅延部222−2は、伝播遅延量計測部221から供給される遅延時間(伝播遅延量の差分に応じた遅延時間)に従い、信号処理部232−1又は信号処理部232−2から入力される放送パケット(放送パケットP1又は放送パケットP2)を遅延させる。これにより、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットであって、同一の時刻(例えば、時刻t1)を示す時刻情報を有する放送パケットにおいて、最も遅れている放送パケット(例えば、放送パケットP1)を基準パケットとして、他のパケット(例えば、放送パケットP2)が遅延されることになる。
ステップS25において、合成部203は、バッファメモリとしての遅延部222−1又は遅延部222−2に保持されている放送パケット(放送パケットP1又は放送パケットP2)を適宜読み出すことで、ステップS24の処理で伝播遅延が補償された放送パケットを並び替える。
このステップS24乃至S25の処理は、合成部203によって、例えば、次のように行われる。すなわち、合成部203は、放送パケット(BBパケット)の拡張ヘッダに含まれるBBPカウンタに従い、バッファメモリとしての遅延部222−1又は遅延部222−2に保持されている放送パケット(BBパケット)を適宜読み出して、物理層処理が施された放送パケット(BBパケット)を並び替えることができる(S25)。その際、放送パケット(BBパケット)は、ステップS24の処理で、放送パケットの間の遅延がなくなり(遅延が0になり)、複数の伝送経路ごとの異なる伝播遅延が補償されたものとなる。
なお、ステップS25の処理で並び替えられた放送パケット(BBパケット)は、信号出力部233により処理され、例えば、IPパケットとして出力される。ステップS25の処理が完了すると、図18の伝播遅延補償処理は終了される。
以上、伝播遅延補償処理の流れについて説明した。この伝播遅延補償処理においては、複数の伝送経路ごとに伝送される放送パケットに付加されている時刻情報を用いて、伝送経路ごとの伝播遅延量の差分が間接的に計測され、この伝播遅延量の差分に応じて特定の放送パケットを遅延させることで、伝送経路ごとに異なる伝播遅延量が補償されることになる。
なお、図18の伝播遅延補償処理では、複数の伝送経路として、放送の経路を含む場合の遅延補償について説明したが、上述したように、複数の伝送経路として通信の経路が含まれる場合や、送出設備ごとのパケットの送出時刻にずれが生じている場合であっても、遅延を補償することができる。なお、通信の経路の場合には、インターネット40−3等のネットワークの状況によって、伝播遅延が時間と共に変化するため、図18の伝播遅延補償処理を適時行うことで、伝播遅延が補償されることになる。
<5.変形例>
上述した説明としては、デジタル放送の規格として、米国等で採用されている方式であるATSC(特に、ATSC3.0)を説明したが、本技術は、日本等が採用する方式であるISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)や、欧州の各国等が採用する方式であるDVB(Digital Video Broadcasting)などに適用するようにしてもよい。また、上述した説明では、IP伝送方式が採用されるATSC3.0を例にして説明したが、IP伝送方式に限らず、例えば、MPEG2-TS(Transport Stream)方式等の他の方式に適用するようにしてもよい。
また、デジタル放送としては、地上波放送のほか、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)や通信衛星(CS:Communications Satellite)等を利用した衛星放送や、ケーブルテレビ(CATV)等の有線放送などに適用することができる。
上述したパケットなどの名称は、一例であって、他の名称が用いられる場合がある。ただし、これらの名称の違いは、形式的な違いであって、対象のパケットなどの実質的な内容が異なるものではない。例えば、BBパケット(BBP:Baseband Packet)は、BBストリーム(Baseband Stream)やBBフレーム(BBF:Baseband Frame)などと称される場合がある。
また、上述した説明では、パケットに付加される時刻情報として、PTP(Precision Time Protocol)やNTP(Network Time Protocol)で規定される時刻の情報を中心に説明したが、それに限らず、例えば、UTC(協定世界時:Coordinated Universal Time)や3GPP(Third Generation Partnership Project)で規定されている時刻の情報や、GPS(Global Positioning System)情報に含まれる時刻の情報、その他独自に決定された形式の時刻の情報等の任意の時刻の情報を用いることができる。
なお、本技術は、伝送路として、放送網以外の伝送路、すなわち、例えば、インターネットや電話網等の通信回線(通信網)などを利用することを想定して規定されている所定の規格(デジタル放送の規格以外の規格)などにも適用することができる。また、図1の受信装置20は、テレビ受像機、セットトップボックス(STB:Set Top Box)、又は、録画機などの固定受信機のほか、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレット端末などのモバイル受信機であってもよいし、車両に搭載される車載機器であってもよい。
<6.コンピュータの構成>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。図19は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示す図である。
コンピュータ1000において、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。バス1004には、さらに、入出力インターフェース1005が接続されている。入出力インターフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記録部1008、通信部1009、及び、ドライブ1010が接続されている。
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記録部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインターフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータ1000では、CPU1001が、ROM1002や記録部1008に記録されているプログラムを、入出力インターフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ1000(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータ1000では、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インターフェース1005を介して、記録部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線又は無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記録部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記録部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)
放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する遅延補償部を備える
受信装置。
(2)
前記遅延補償部は、
前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットのうち、同一の時刻を示す時刻情報を含むパケットの間の遅延量を計測する計測部と、
前記遅延量の計測結果に従い、同一の時刻を示す時刻情報を含むパケットのうち、最も遅れているパケットを、前記基準パケットとし、それ以外のパケットを、前記他のパケットとして遅延させる遅延部と
を有する
(1)に記載の受信装置。
(3)
前記複数の伝送経路は、複数の周波数帯域を結合して使用するチャネルボンディングの対象となる複数の周波数帯域ごとの伝送経路である
(1)又は(2)に記載の受信装置。
(4)
前記複数の周波数帯域ごとに、放送波が送出される送出地点が異なっている
(3)に記載の受信装置。
(5)
前記放送の経路で補償される遅延は、放送波が送出される送出地点と、その放送波が受信される受信地点との距離に応じた伝播遅延である
(1)乃至(4)のいずれかに記載の受信装置。
(6)
前記放送の経路で補償される遅延は、前記伝播遅延とともに、放送波を送出する送出設備ごとの時刻のずれを含む
(5)に記載の受信装置。
(7)
前記放送の経路で補償される遅延は、放送波を伝送するための物理層のパラメータ、又は、前記受信装置の実装に応じた遅延である
(1)に記載の受信装置。
(8)
前記複数の伝送経路は、前記放送の経路とともに、通信の経路を含む
(1)に記載の受信装置。
(9)
前記時刻情報は、
物理層で処理されるパケットのプリアンブルに含まれ、
前記パケットが処理された時刻を示している
(1)乃至(8)のいずれかに記載の受信装置。
(10)
受信装置のデータ処理方法において、
前記受信装置が、
放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する
ステップを含むデータ処理方法。
1 伝送システム, 10 送信装置, 20 受信装置, 30 伝送路, 40−1,40−2 送信所, 40−3 インターネット, 50 アンテナ, 60 サーバ, 102 分割部, 111−1,111−2 物理層処理部, 201−1,201−2 物理層処理部, 202−1,202−2 バッファメモリ, 203 合成部, 211 伝播遅延補償部, 221 伝播遅延量計測部, 222−1,222−2,222−3 遅延部, 231,231−1,231−2 信号入力部, 232,232−1,232−2 信号処理部, 233,233−1,233−2 信号出力部, 1000 コンピュータ, 1001 CPU

Claims (10)

  1. 放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する遅延補償部を備える
    受信装置。
  2. 前記遅延補償部は、
    前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットのうち、同一の時刻を示す時刻情報を含むパケットの間の遅延量を計測する計測部と、
    前記遅延量の計測結果に従い、同一の時刻を示す時刻情報を含むパケットのうち、最も遅れているパケットを、前記基準パケットとし、それ以外のパケットを、前記他のパケットとして遅延させる遅延部と
    を有する
    請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記複数の伝送経路は、複数の周波数帯域を結合して使用するチャネルボンディングの対象となる複数の周波数帯域ごとの伝送経路である
    請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記複数の周波数帯域ごとに、放送波が送出される送出地点が異なっている
    請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記放送の経路で補償される遅延は、放送波が送出される送出地点と、その放送波が受信される受信地点との距離に応じた伝播遅延である
    請求項1に記載の受信装置。
  6. 前記放送の経路で補償される遅延は、前記伝播遅延とともに、放送波を送出する送出設備ごとの時刻のずれを含む
    請求項5に記載の受信装置。
  7. 前記放送の経路で補償される遅延は、放送波を伝送するための物理層のパラメータ、又は、前記受信装置の実装に応じた遅延である
    請求項1に記載の受信装置。
  8. 前記複数の伝送経路は、前記放送の経路とともに、通信の経路を含む
    請求項1に記載の受信装置。
  9. 前記時刻情報は、
    物理層で処理されるパケットのプリアンブルに含まれ、
    前記パケットが処理された時刻を示している
    請求項2に記載の受信装置。
  10. 受信装置のデータ処理方法において、
    前記受信装置が、
    放送の経路を含む複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットに含まれる時刻情報に基づいて、前記複数の伝送経路のうちの基準の伝送経路で伝送される基準パケットに対して、前記基準の伝送経路以外の他の伝送経路で伝送される他のパケットを遅延させることで、前記複数の伝送経路ごとに伝送されるパケットの間の遅延を補償する
    ステップを含むデータ処理方法。
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