JPWO2017069260A1 - 粒子分析装置 - Google Patents

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Abstract

粒子分析装置(1)は、測定セル(2)と測定部(10)とを備える。粒子分析装置(1)は更に、泳動部を備える。泳動部は、磁石(3a、3b)と、電極(4a、4b、4c)と、電源(5)と、レーザー光源(6)とを含む。泳動部は、磁気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、及び光泳動法のうちの少なくとも2つの手法により、測定セル(2)に注入された媒体に含まれる粒子を泳動させる。測定部(10)は、粒子の物理量の測定、及び、粒子の泳動速度の測定を行う。

Description

本発明は、粒子分析装置に関する。
本発明者等は、過去に、粒子の磁化率(体積磁化率)を1個づつ測定する磁化率測定装置を開発した(特許文献1参照)。
特開2013−253882号公報
本発明者は、粒子の様々な特性を同一の系で測定できる装置の開発を鋭意行ってきた。その結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、粒子の複数の特性を同一の系で測定できる粒子分析装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の粒子分析装置は、測定セルと泳動部と測定部とを備える。前記測定セルには、粒子を含む媒体が注入される。前記泳動部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる。前記測定部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定を行う。また、前記測定部は、前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う。前記泳動部は、磁気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、及び重力沈降法のうちの少なくとも2つの手法により、前記粒子を泳動させる。
ある実施形態において、前記測定部は、磁気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の磁化率の測定と、誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定とのうちの少なくとも2つの測定を行う。
本発明の第2の粒子分析装置は、測定セルと泳動部と測定部とを備える。前記測定セルには、粒子を含む媒体が注入される。前記泳動部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる。前記測定部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定を行う。また、前記測定部は、前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う。前記泳動部は、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、重力沈降法、及び電気泳動法のうちの少なくとも2つの手法により、前記粒子を泳動させる。
ある実施形態において、前記測定部は、誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定と、電気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子のゼータ電位の測定とのうちの少なくとも2つの測定を行う。
本発明の第3の粒子分析装置は、測定セルと泳動部と測定部とを備える。前記測定セルには、粒子を含む媒体が注入される。前記泳動部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる。前記測定部は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定を行う。また、前記測定部は、前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う。前記泳動部は、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、及び重力沈降法のうちの少なくとも1つの手法と、磁気泳動法と、電気泳動法とにより、前記粒子を泳動させる。
ある実施形態において、前記測定部は、誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定とのうちの少なくとも1つの測定を行う。また、前記測定部は、磁気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の磁化率の測定を行う。また、前記測定部は、電気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子のゼータ電位の測定を行う。
ある実施形態において、前記測定部は、静的光散乱法に基づく前記粒子の粒子径及び分子量の測定のうちの少なくとも一方を更に行う。
ある実施形態において、前記粒子分析装置は、光源と光検出素子とを更に備える。
ある実施形態において、前記光源は、前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子に照射する光を発生する。前記光検出素子は、前記光が照射された前記粒子からの光を検出する。
ある実施形態において、前記測定部は、前記光検出素子の出力に基づき、前記粒子に照射された前記光の波長に応じた吸収スペクトル、発光スペクトル、及び散乱スペクトルのうちの少なくも1つを取得する。
ある実施形態において、前記測定部は、前記粒子の物理量として、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、動的光散乱法、静的光散乱法、レーザー回折法、超音波法、及び分光学的スペクトル解析法のうちの少なくとも1つの手法に基づき、前記粒子の粒子径又は粒子径分布を測定する。
ある実施形態において、前記測定部は、粒子トラッキング法、散乱光の周波数変化解析法、超音波の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法のうちの少なくとも1つの手法に基づき、前記粒子の移動速度を測定する。
ある実施形態において、前記粒子分析装置は、表示部を更に備える。
ある実施形態において、前記表示部は、前記測定部が測定した少なくとも1つの物理量を示す画像を表示する。
ある実施形態において、前記表示部は、前記測定部が測定した少なくとも2つの物理量の関係を示す画像を表示する。
ある実施形態において、前記表示部が表示する画像は、前記測定部が測定した少なくとも2つの物理量を比較可能なレイアウトを含む。
ある実施形態において、前記表示部が表示する画像は、前記測定部が測定した少なくとも2つの物理量の関係を示すグラフを含む。
ある実施形態において、前記表示部が表示する画像は、前記測定部が測定した2つの物理量の関係を示す2次元グラフを含む。
ある実施形態において、前記表示部が表示する画像は、前記測定部が測定した3つの物理量の関係を示す3次元グラフを含む。
ある実施形態において、前記粒子分析装置は、前記粒子を撮像する撮像部を更に備える。
ある実施形態において、前記表示部が表示する画像は、前記撮像部により撮像された前記粒子の像を含む。
ある実施形態において、前記表示部は、前記測定部が測定した少なくとも1つの物理量を示す画像が前記粒子の像に重ねられた画像を表示する。
ある実施形態において、前記表示部は、所定の物理量が閾値以上の前記粒子の像と、前記所定の物理量が前記閾値未満の前記粒子の像とを異なる色に色付けした画像を表示する。
ある実施形態において、前記粒子分析装置は、前記測定セルを覆う外装部を更に備える。
ある実施形態において、前記外装部は、前記測定セルよりも屈折率が小さい物質を含む。
本発明によれば、粒子の複数の特性を同一の系で測定することが可能となる。
本発明の実施形態1に係る粒子分析装置の一部の構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係るレーザー光源の移動方向を示す図である。 本発明の実施形態1に係る測定セルに発生する各種の泳動領域を示す図である。 本発明の実施形態1に係る測定セルに発生する光泳動領域を示す図である。 本発明の実施形態1における、粒子径及び泳動速度を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る粒子分析装置がブラウン運動観察法に基づいて粒子径分布を測定している状態を示す図である。 本発明の実施形態1における、動的光散乱法に基づいて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、動的光散乱法にテロダイン法を組み合わせて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、レーザー回折法に基づいて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、レーザードップラー法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、ヘテロダイン法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、2点間移動時間解析法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、2点間移動時間解析法に基づいて磁気泳動速度を測定するための他の構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、散乱光の散乱スペクトルを取得するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1における、静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定するための構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る粒子分析装置の他の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る粒子分析装置の一部の構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係る粒子分析装置の一部の構成を示す図である。
[粒子分析装置の概要]
まず、本実施形態に係る粒子分析装置の概要(測定原理)について説明する。
粒子は外部から与えられた外場の影響を受ける。具体的には、粒子は、外場由来の力に応じた泳動速度で泳動する。外場由来の力の大きさは、外場に対応する粒子の物理量に依存する。したがって、泳動速度は、外場に対応する粒子の物理量に応じた速度となる。よって、泳動速度に基づいて、外場に対応する粒子の物理量を測定することができる。
[磁気泳動法]
外場として磁場が与えられている場合、粒子は、磁化率(体積磁化率)に応じた泳動速度で磁気泳動する。したがって、磁気泳動によって泳動中の粒子の移動速度(磁気泳動速度)に基づき、粒子の磁化率を測定することができる。より詳しくは、磁気泳動速度と粒子径とに基づき、磁化率を測定することができる。
[電気泳動法]
外場として均一電場が与えられている場合、粒子は、表面電荷(ゼータ電位)に応じた泳動速度で電気泳動する。したがって、電気泳動によって泳動中の粒子の移動速度(電気泳動速度)に基づき、粒子のゼータ電位を測定することができる。
[誘電泳動法]
外場として不均一電場が与えられている場合、粒子は、誘電率に応じた泳動速度で誘電泳動する。したがって、誘電泳動によって泳動中の粒子の移動速度(誘電泳動速度)に基づき、粒子の誘電率を測定することができる。より詳しくは、誘電泳動速度と粒子径とに基づき、誘電率を測定することができる。
[光泳動法]
外場として光(レーザー光)が与えられている場合、粒子は、屈折率に応じた泳動速度で光泳動する。具体的には、粒子は、媒体との間の屈折率の差によって光泳動する。したがって、光泳動によって泳動中の粒子の移動速度(光泳動速度)に基づき、粒子の屈折率を測定することができる。より詳しくは、光泳動速度と粒子径とに基づき、屈折率を測定することができる。
[電磁泳動法]
外場として電磁場が与えられている場合、粒子は、表面電気伝導度(表面電気伝導率)に応じた泳動速度で電磁泳動する。したがって、電磁泳動によって泳動中の粒子の移動速度(電磁泳動速度)に基づき、粒子の表面電気伝導度を測定することができる。より詳しくは、電磁泳動速度と粒子径とに基づき、表面電気伝導度を測定することができる。
[重力沈降法]
粒子の比重が大きい場合、粒子は、重力場由来の力を受けて、比重に応じた泳動速度で沈降する。具体的には、粒子の比重と媒体の比重との差に応じた速度で沈降する。したがって、重力沈降によって泳動中の粒子の移動速度(泳動速度又は沈降速度)に基づき、粒子の比重を測定することができる(重力沈降法)。更に、粒子の体積が既知である場合、粒子の質量を測定することもできる。なお、粒子の体積は、粒子径を用いて算出してもよい。
[粒子径測定]
外場による粒子の移動の速度(泳動速度)は、粒子径に依存する場合がある。よって、外場に対応する物理量が既知であった場合、泳動速度に基づいて粒子径を算出することができる。具体的には、磁気泳動速度、誘電泳動速度、光泳動速度、及び電磁泳動速度が、粒子径に応じた速度となる。よって、例えば粒子の磁化率が既知の場合、磁気泳動速度を用いて粒子径を算出できる。
また、粒子径及び粒子径分布(粒度分布)は、泳動速度を用いて算出する方法とは異なる方法によって測定することができる。
例えば、個々の粒子を直接観察することにより、個々の粒子の粒子径を測定することができる(画像イメージング法)。具体的には、個々の粒子を明視野観察する。つまり、粒子に均一に光を照射した状態で、顕微鏡を介して、粒子を含む媒体(例えば、溶媒)を撮像する。以降、汎用コンピューターを用いて、個々の粒子の粒子径を測定する。即ち、撮像した画像をモノクロ化し、各位置の輝度を数値化する。次に、各輝度値の微分値をしきい値と比較して、粒子の境界を設定する。その後、粒子の面積を検出し、その面積に対応する円の半径から粒子径を測定する。あるいは、粒子の中心を規定し、粒子の中心を通過する複数の直線を引き、各直線において粒子の境界と交わる2つの点の間の距離の平均を、粒子径として測定する。なお、画像イメージング法に基づく粒子径の測定は、好ましくは、粒子径が1μm程度以上である場合に実行する。
また、粒子のブラウン運動を観察することにより、粒子径分布を測定することができる(ブラウン運動観察法)。具体的には、まず、ブラウン運動している粒子を暗視野観察する。つまり、粒子にレーザー光を照射して得られる散乱光を、顕微鏡を介して撮像する。あるいは、蛍光染色した粒子を暗視野観察する。以降、汎用コンピューターを用いて、粒子径分布を測定する。即ち、撮像した画像から粒子のブラウン運動軌跡を取得する。次に、ブラウン運動軌跡から粒子の拡散係数を求める。次に、拡散係数を用いて粒子径分布を測定する。なお、ブラウン運動観察法に基づく粒子径分布の測定は、好ましくは、粒子径が1μm程度よりも小さい場合に実行する。
また、散乱光の吸収スペクトルから、粒子径分布を測定することができる(分光学的スペクトル解析法)。具体的には、分光器(例えば、回折格子)を介して粒子に光を照射して、粒子から散乱する光(散乱光)を検出する。光源には、白色光のような自然光(可視光)を出射する光源を使用し得る。散乱光の検出には、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又は電荷結合素子(Charge Coupled Device:CCD)によって構成される光センサーを使用し得る。以降、汎用コンピューターを用いて、粒子径分布を測定する。即ち、散乱光の検出結果(光センサーの出力)に基づき、散乱光の吸収スペクトルを測定する。吸収スペクトルは粒子の体積に依存する。したがって、粒子の体積に対応する球形の半径から、粒子径を測定することができる。
また、粒子径分布を測定する方法として、動的光散乱法、静的光散乱方、及びレーザー回折法等が一般的に知られている。動的光散乱法は、粒子から散乱する光(散乱光)の強度に、ブラウン運動に応じた揺らぎ生じることを利用して、粒子径分布を測定する。具体的には、粒子にレーザー光を照射し、光センサーによって散乱光の強度を検出する。そして、得られた散乱光の強度をフーリエ変換して周波数成分化し、散乱光のパワースペクトルを取得する。次いで、適切な自己相関関数により散乱光のパワースペクトルを解析して、粒子径分布を測定する。静的光散乱法では、複数個所で散乱光の強度を検出する。詳しくは、散乱角が異なる散乱光の強度を検出する。次いで、散乱光の角度依存性を解析して、粒子径分布を測定する。レーザー回折法は、粒子径に応じた回折光の角度依存性(レイリー散乱)を解析して、粒子径分布を測定する。
[分子構造測定]
粒子の吸収スペクトル、発光スペクトル、又は散乱スペクトルに基づき、粒子を構成する成分の分子構造を同定することができる。粒子に照射する光の波長は、深紫外から赤外までの波長のうちから選択する。具体的には、X線を用いることで、粒子の構成元素、結合距離を得ることができる。また、遠紫外から深紫外までの波長(概ね200nm以下の波長)を有する光を用いることで、原子間の単結合に由来する構造情報を得ることができる。また、紫外から赤外までの波長を有する光を用いることで、電子遷移、並びに原子核の振動、回転、及び並進に由来する分子構造情報を得ることができる。また、対象とする粒子が、光を吸収して発光する粒子である場合、発光スペクトルに対応した構造情報を得ることができる。粒子からの光の検出には、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDによって構成された光センサーを使用し得る。
[分子量測定]
粒子を構成する成分の分子量を測定する方法として、静的光散乱法が一般的に知られている。
以上説明した各種測定原理に基づき、本実施形態に係る粒子分析装置は、粒子の物理量として、磁化率、ゼータ電位、誘電率、屈折率、表面電気伝導度(表面電気伝導率)、比重、質量、粒子径、及び分子量を同一の系で測定する。
また、本実施形態に係る粒子分析装置は、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、分光学的スペクトル解析法、動的光散乱法、静的光散乱法、及びレーザー回折法のうちのいずれかの手法を用いて、粒子径又は粒子径分布を測定する。更に、本実施形態に係る粒子分析装置は、これらの手法を組み合わせて、幅広い粒子径領域において粒子径及び粒子径分布を測定する。
また、本実施形態に係る粒子分析装置は、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、分光学的スペクトル解析法、動的光散乱法、静的光散乱法、及びレーザー回折法のうちのいずれかによって測定した粒子径又は粒子径分布(粒度分布)を用いて、磁化率、誘電率、屈折率、表面電気伝導度、及び質量を算出することができる。
また、本実施形態に係る粒子分析装置によれば、粒子を構成する成分の分子構造を同定することができる。
[実施形態1]
続いて、図面を参照して実施形態1に係る粒子分析装置1を説明する。ただし、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1は、実施形態1に係る粒子分析装置1の一部の構成を示す図である。なお、図1は、測定セル2を横方向から見ている。図1に示すように、粒子分析装置1は、測定セル2、磁石3a、3b、平板電極4a、4b、針状電極4c、電源5、レーザー光源6、白色光源7、第1分光器8、第1光センサー9、測定部10、及び表示部11を備える。図1に示す粒子分析装置1は、磁気泳動法、電気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、及び光泳動法により、粒子を泳動させることができる。
測定セル2には、測定対象の粒子を含む媒体が注入される。本実施形態において、測定セル2はガラス製の直管である。測定セル2の内径は、例えば5mmである。図示しないが、測定セル2は媒体の流入口を有し、その流入口は媒体の注入後に閉じられる。例えば測定セル2の流入口は、バルブを介してポンプに接続される。ポンプによって測定セル2に媒体が注入された後、バルブが閉じられる。
磁石3a、3bは、測定セル2を挟んで対向している。本実施形態において、磁石3a、3bは永久磁石である。また、磁石3aがN極であり、磁石3bがS極である。磁石3a、3bは磁場を発生させて、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子を磁気泳動させる。
平板電極4a、4bは、測定セル2の両端に設けられる。平板電極4a、4bは電源5に接続される。電源5は、直流電圧及び高周波電圧を切り換えて生成する。電源5が直流電圧を生成すると、平板電極4aはプラス極となり、平板電極4bはマイナス極となる。電源5が直流電圧を生成すると、平板電極4a、4bにより均一電場が発生して、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子が電気泳動する。
また、平板電極4bは、針状電極4cと交換可能である。針状電極4cは、粒子の誘電泳動に使用される。即ち、針状電極4cは、不均一電場を発生させて、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子を誘電泳動させる。不均一電場を発生させる際には、電源5は高周波電圧を生成する。
また、電源5が直流電圧を生成して、測定セル2内に電場が発生すると、磁石3aと磁石3bとの間に電磁場が発生する。したがって、磁石3aと磁石3bとの間において、粒子は電磁泳動する。
レーザー光源6は、レーザー光を出射する。また、レーザー光源6は移動させることができる。換言すると、レーザー光の照射角度を調整することができる。レーザー光源6が出射したレーザー光は、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子に照射される。レーザー光源6は、ブラウン運動観察法による粒子径分布の測定、動的光散乱法による粒子径分布の測定、静的光散乱法による粒子径分布の測定、レーザー回折法による粒子径分布の測定、及び、静的光散乱法による分子量の測定に使用される。更に、レーザー光源6は、光泳動法による粒子の泳動に使用される。また、レーザー光源6は、泳動速度の測定にも使用される。
白色光源7は、自然光の一例である白色光を出射する。白色光源7から出射された白色光は、第1分光器8(例えば、回折格子)を介して、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子に照射される。第1光センサー9は、第1分光器8を介して白色光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を検出する。第1光センサー9は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。白色光源7、第1分光器8、及び第1光センサー9は、分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定に用いられる。
分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定において、散乱光を検出する領域(散乱光の検出領域)は特に限定されないが、好ましくは、外場由来の力を粒子が受けない領域に散乱光の検出領域を設定する。散乱光の検出領域が、外場由来の力を粒子が受けない領域に設定されることにより、粒子のブラウン運動に起因する散乱光の吸収スペクトルの揺らぎを精度よく捉えることができる。本実施形態では、磁石3a、3bが永久磁石であるため、磁石3a、3bにより発生する磁場の影響を粒子が受けない領域に散乱光の検出領域を設定することが好ましい。また、第1光センサー9による散乱光の検出は、電源5が電圧を生成していない状態において行うことが好ましい。換言すると、第1光センサー9による散乱光の検出は、測定セル2に電場が発生していない状態において行うことが好ましい。なお、第1光センサー9が散乱光を検出する際には、散乱光の検出領域にレーザー光が入射しないようにする。例えば、レーザー光源6によるレーザー光の出射を停止させる。
測定部10は、例えば、汎用コンピューターである。測定部10は、測定セル2に注入された媒体中の粒子の物理量を測定する。具体的には、測定部10は、磁化率、ゼータ電位、誘電率、屈折率、表面電気伝導度(表面電気伝導率)、粒子径、粒子径分布、及び分子量を測定する。例えば、測定部10は、外場に対応する物理量が既知であった場合、泳動速度に基づいて粒子径を算出する。また、測定部10は、第1光センサー9の出力に基づいて散乱光の吸収スペクトルを測定し、吸収スペクトルの変化から粒子径分布を測定する(分光学的スペクトル解析法)。また、測定部10は、静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定する。
更に、測定部10は、粒子トラッキング法、散乱光の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法に基づき、粒子の移動速度(泳動速度)を測定する。また、測定部10は、粒子の吸収スペクトル、発光スペクトル、又は散乱スペクトルに基づき、粒子を構成する成分の分子構造を同定する。
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部11は、測定部10が測定した物理量を示す画像を表示する。具体的には、表示部11は、磁化率の分布、ゼータ電位の分布、誘電率の分布、屈折率の分布、表面電気伝導度の分布、粒子径の分布、及び分子量の分布を表示し得る。また、表示部11は、測定部10が測定した少なくとも2つの物理量の関係を示す画像を表示する。また、表示部11は、測定部10が同定した分子構造を表示し得る。表示部11に表示させる画像は、測定部10が生成する。また、表示部11が表示する画像は、測定部10が測定した少なくとも2つの物理量を比較可能なレイアウトを含み得る。例えば、表示部11が表示する画像は、測定部10が測定した少なくとも2つの物理量の関係を示すグラフを含み得る。具体的には、表示部11が表示する画像は、測定部10が測定した2つの物理量の関係を示す2次元グラフを含み得る。また、表示部11が表示する画像は、測定部10が測定した3つの物理量の関係を示す3次元グラフを含み得る。
例えば、表示部11が表示する画像は、粒子径と泳動速度(例えば、磁気泳動速度)との関係を示すグラフ、及び粒子の半径を2乗した値と泳動速度との関係を示すグラフ等を含み得る。また、表示部11が表示する画像は、粒子径と磁化率との関係を示すグラフや、粒子径とゼータ電位との関係を示すグラフ等を含み得る。また、表示部11が表示する画像は、磁化率とゼータ電位との関係を示すグラフや、磁化率と誘電率との関係を示すグラフや、ゼータ電位と誘電率との関係を示すグラフ等を含み得る。また、表示部11が表示する画像は、粒子径と磁化率とゼータ電位との関係を示すグラフや、粒子径と磁化率と誘電率との関係を示すグラフ等を含み得る。また、表示部11が表示する画像は、磁化率とゼータ電位と誘電率との関係を示すグラフ等を含み得る。
図2は、レーザー光源6の移動方向を示す図である。詳しくは、図2は、測定セル2を上方向から見たときのレーザー光源6の移動方向を示す。なお、図2は、測定セル2に平板電極4bが取り付けられた状態を示している。図1及び図2に示すように、レーザー光源6は、1/8球の球面に沿って移動可能である。例えば、屈曲自在のアーム部を備える支持部材によってレーザー光源6を支持することで、レーザー光源6を1/8球の球面に沿って移動させることが可能となる。なお、レーザー光源6の移動範囲は、1/8球の球面に限定されない。例えば、レーザー光源6は、1/4球の球面又は1/2球の球面に沿って移動させ得る。あるいは、レーザー光源6は、略球面に沿って移動させ得る。
図3は、測定セル2に発生する各種の泳動領域を示す図である。換言すると、図3は、各種の外場発生領域を示している。また、図3は、針状電極4cが使用されることにより発生する電気力線を示している。図3に示すように、測定セル2に、磁気泳動領域12、電磁泳動領域13、電気泳動領域14、及び誘電泳動領域15を発生させることができる。
詳しくは、図1を参照して説明した電源5が電圧を生成していない状態では、磁石3a、3bの端付近の不均一磁場が発生している領域(磁場に勾配が存在する領域)が、磁気泳動領域12となる。測定セル2内の粒子は、磁気泳動領域12において磁気泳動する。
電源5が直流電圧を生成すると、針状電極4cの先端付近に不均一な電場が発生し、針状電極4cの先端から離れた領域に均一な電場が発生する。磁石3a、3bは、均一電場が発生する領域を挟んで対向しており、その結果、磁石3a、3bとの間において、均一電場と均一磁場とが直交する。よって、磁石3a、3bとの間に均一な電磁場が発生する。つまり、磁石3a、3bとの間の領域が、電磁泳動領域13となる。測定セル2内の粒子は、電磁泳動領域13において電磁泳動する。なお、電磁場が発生している領域では、媒体も電磁力を受ける。その結果、粒子に対して、電磁力が働く方向とは逆方向に電磁浮力が働く。したがって、電磁泳動速度は、電磁力と電磁浮力とに応じた速度となる。また、ポリスチレン粒子のような絶縁性の粒子には電磁力が働かないため、電磁泳動速度は、電磁浮力にのみ応じた速度となる(重力場の影響は除く)。
均一電場が発生している領域のうち、磁石3a、3bによる磁場の影響を受けない領域が、電気泳動領域14となる。測定セル2内の粒子は、電気泳動領域14において電気泳動する。
測定セル2内の粒子を誘電泳動させる際には、電源5に高周波電圧を生成させる。電源5が高周波電圧を生成すると、直流電圧を生成した場合と同様に、針状電極4cの先端付近に不均一な電場が発生する。換言すると、針状電極4cの先端付近では電場に勾配が存在する。この不均一な電場が発生している領域が、誘電泳動領域15となる。なお、電源5が直流電圧を生成した場合、不均一な電場が発生する領域では、粒子に電気泳動力と誘電泳動力とが働く。これに対し、電源5が高周波電圧を生成すると、粒子に電気泳動力は働かなくなる。よって、粒子は、誘電泳動領域15において、不均一な電場(電場の勾配)由来の力に応じた泳動速度で誘電泳動する。
粒子を誘電泳動させる必要がない場合には、平板電極4a、4bを使用して、測定セル2内に均一電場を発生させてもよい。
図4は、測定セル2に発生する光泳動領域16を示す図である。図4に示すように、レーザー光源6からレーザー光が照射される領域が、光泳動領域16となる。粒子は、光泳動領域16において、レーザー光から受ける力に応じた泳動速度で光泳動する。図4は、測定セル2の半径方向に粒子を光泳動させる際にレーザー光源6が配置される位置を示している。
図5は、粒子径及び泳動速度を測定するための構成を示す図である。詳しくは、図5は、画像イメージング法に基づいて粒子径を測定し、粒子トラッキング法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す。
図5に示すように、粒子分析装置1は、第1光源17と、撮像部18とを更に備える。第1光源17は、可視光成分を含む比較的高い強度の光を出射する。第1光源17から出射される光の波長スペクトルは比較的ブロードであってもよい。第1光源17として、例えば、ハロゲンランプを使用し得る。
撮像部18は、第1光源17から出射されて測定セル2を透過した光を撮像する。このように、第1光源17から出射される光を利用することにより、粒子をより鮮明に撮像することができる。測定部10は、撮像部18による撮像結果から、粒子径、及び泳動速度を測定する。
撮像部18は、顕微鏡(例えば、電子顕微鏡)と、撮像素子とを含む。撮像素子は、例えば光電子増倍管、CCD、又はフォトダイオードアレイであり得る。
粒子トラッキング法は、個々の粒子の移動を追跡することによって、泳動速度を求める方法である。具体的には、測定部10は、撮像部18で撮像された粒子の位置の時間的な変化から、粒子の泳動速度を取得する。例えば、撮像部18が、所定の時間間隔ごとに粒子を撮像し、測定部10が、それらの撮像結果から粒子の泳動速度を取得してもよい。
測定部10は更に、撮像部18により撮像された粒子の像を表示部11に表示させる。また、測定部10は、測定した物理量の少なくとも1つを示す画像が粒子の像に重ねられた画像を表示部11に表示させ得る。また、測定部10は、所定の物理量(例えば、磁化率)が閾値以上の粒子の像と、所定の物理量が閾値未満の粒子の像とを異なる色に色付けした画像を表示部11に表示させ得る。例えば、磁化率が閾値以上の粒子の像の色を赤色にし、磁化率が閾値未満の粒子の像の色を白色にする。閾値は、予め測定部10に設定されている。
撮像部18の撮像領域19は、取得する泳動速度の種類に応じて、図3及び図4を参照して説明した各種の泳動領域のうちから選択する。第1光源17が光を照射する領域は、撮像領域19に合わせて調整する。例えば、磁気泳動速度を取得する際には、撮像領域19を、図3を参照して説明した磁気泳動領域12に設定する。
図5を参照して説明した構成によれば、1粒子ごとに、粒子径と泳動速度とを同時に測定することが可能となる。
続いて図6を参照して、ブラウン運動観察法について説明する。図6は、粒子分析装置1がブラウン運動観察法に基づいて粒子径分布を測定している状態を示している。図6に示すように、ブラウン運動を観察する際には、レーザー光源6から測定セル2に対してレーザー光が照射される。撮像部18は、レーザー光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を撮像する。測定部10は、撮像部18による撮像結果から、粒子のブラウン運動軌跡を取得した後、ブラウン運動軌跡から粒子の拡散係数を求める。更に、測定部10は、拡散係数を用いて粒子の粒子径分布を測定する。なお、測定部10は、粒子のブラウン運動軌跡を示す画像を表示部11に表示させ得る。
ブラウン運動観察法に基づく粒子径分布の測定において、撮像部18が撮像する領域(撮像領域)19は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域に撮像領域19を設定する。また、電源5が電圧を生成していない状態で、撮像部18による撮像を行うことが好ましい。
続いて図7を参照して、動的光散乱法について説明する。図7は、動的光散乱法に基づいて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。即ち、図7は、粒子分析装置1が動的光散乱法に基づいて粒子径分布を測定している状態を示している。図7に示すように、粒子分析装置1は、第2光センサー20を備える。第2光センサー20は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。
図7に示すように、動的光散乱法に基づいて粒子径分布を測定する際には、レーザー光源6から測定セル2に対してレーザー光が照射される。第2光センサー20は、レーザー光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を検出する。測定部10は、第2光センサー20の出力から散乱光の強度の揺らぎを解析して、粒子径分布を測定する。なお、第2光センサー20として、図1を参照して説明した第1光センサー9を使用してもよい。
動的光散乱法に基づく粒子径分布の測定において、散乱光を検出する領域(散乱光の検出領域)は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域に散乱光の検出領域を設定する。また、電源5が電圧を生成していない状態で、散乱光を検出することが好ましい。
なお、動的光散乱法にヘテロダイン法を組み合わせて、粒子径分布を測定してもよい。動的光散乱法にテロダイン法を組み合わせることにより、ノイズの低減を図ることができる。よって、粒子径分布の測定精度を向上させることができる。したがって、外場由来の力を粒子が受ける領域(例えば、磁気泳動領域12)に散乱光の検出領域を設定した場合における粒子径分布の測定精度を向上させることができる。
図8は、動的光散乱法にテロダイン法を組み合わせて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。動的光散乱法にテロダイン法を組み合わせて粒子径分布を測定する場合、図8に示すように、粒子分析装置1は、第1回折格子21を更に備える。第1回折格子21は、レーザー光源6と測定セル2との間に配置される。したがって、レーザー光源6から出射されたレーザー光は第1回折格子21に入射する。
第1回折格子21によって回折されたレーザー光の一部は、測定セル2に入射する。測定セル2に入射したレーザー光は粒子に照射され、粒子によって散乱される。粒子から散乱する光(散乱光)は、第2光センサー20に入射する。一方、第1回折格子21によって回折されたレーザー光の他の一部は、測定セル2を通過することなく、参照光として第2光センサー20に直接入射する。したがって、第2光センサー20は、散乱光と参照光とを合成した光を検出する。その結果、第2光センサー20の出力は、散乱光と参照光とを合成した光の強度を示す信号となる。測定部10は、散乱光と参照光とを合成した光の強度の揺らぎを自己相関関数によって解析して、粒子径分布を測定する。
なお、図8に示す構成では、第1回折格子21によって回折されたレーザー光の一部を、参照光として第2光センサー20に直接入射させたが、少なくとも1枚のミラーによって回折光(参照光)を反射させて、第2光センサー20に入射してもよい。あるいは、少なくとも1枚のミラーと、少なくとも1枚のハーフミラーとを用いて、第2光センサー20の前段において散乱光の光路と回折光(参照光)の光路とを一致させてもよい。
また、図8に示す構成では、1つの光センサー(第2光センサー20)が散乱光と参照光とを検出したが、散乱光と参照光とを異なる光センサーで検出して、各光センサーの出力を測定部10が合成してもよい。
また、図8に示す構成では、第1回折格子21を用いてレーザー光を分岐させたが、ハーフミラーによってレーザー光を分岐させてもよい。
続いて図9を参照して、レーザー回折法について説明する。図9は、レーザー回折法に基づいて粒子径分布を測定するための構成を示す図である。即ち、図9は、粒子分析装置1がレーザー回折法に基づいて粒子径分布を測定している状態を示している。図9に示すように、粒子分析装置1は、リングディテクタ22を更に備える。
図9に示すように、レーザー回折法に基づいて粒子径分布を測定する際には、レーザー光源6から測定セル2に対してレーザー光が照射される。レーザー光は、測定セル2内の粒子によって回折する。リングディテクタ22は、粒子によって回折された光(回折光)を検出する。
リングディテクタ22は、複数の光検出素子(例えば、フォトダイオード)によって構成される。リングディテクタ22は、互いに異なる半径を有するリング状又は半リング状の検出面を含む。複数の光検出素子は同心円状に配置されて、それぞれの位置に応じた回折角度を有する光(回折光)を検出する。したがって、リングディテクタ22は、回折角度ごとの光の強度を示す信号を出力する。換言すると、リングディテクタ22から、回折光の空間的な光強度分布を示す信号が出力される。測定部10は、リングディテクタ22の出力から、フラウンフォーファ回折理論やミーの散乱理論に基づく演算を行うことで、粒子径分布を測定する。
レーザー回折法に基づく粒子径分布の測定において、レーザー光を照射する領域は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域にレーザー光を照射する。また、電源5が電圧を生成していない状態で回折光を検出することが好ましい。
また、レーザー回折法に基づく粒子径分布の測定においては、測定セル2に平行光速を入射することが好ましい。よって、レーザー光源6と測定セル2との間に、レーザー光源6から出射されたレーザー光を平行光化するための光学系(光学素子)を配置することが好ましい。
続いて図10を参照して、散乱光の周波数変化解析法の一例であるレーザードップラー法について説明する。図10は、レーザードップラー法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。即ち、図10は、粒子分析装置1がレーザードップラー法に基づいて泳動速度を測定している状態を示している。図10に示すように、粒子分析装置1は、第3光センサー23と、ハーフミラー24、25と、ミラー26、27とを更に備える。
図10に示すように、レーザードップラー法に基づいて泳動速度を測定する際には、レーザー光源6からレーザー光が出射される。レーザー光の一部は、ハーフミラー24を介して、測定セル2内で泳動している粒子に照射される。第3光センサー23は、ハーフミラー25を介して、レーザー光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を検出する。一方、ハーフミラー24によって反射されたレーザー光は、ミラー26、27を介して、測定セル2を通過することなくハーフミラー25に入射する。その結果、第3光センサー23は、ハーフミラー24によって反射されたレーザー光を検出する。第3光センサー23は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。
測定部10は、第3光センサー23の出力から、泳動速度を測定する。即ち、泳動している粒子から散乱する光(散乱光)の周波数は、ドップラー効果によりシフト(変化)する。シフト量(変化量)は泳動速度に比例することから、シフト量を測定することにより泳動速度を求めることができる。ハーフミラー24によって反射されたレーザー光は、参照光として使用される。換言すると、測定部10は、ハーフミラー24によって反射されたレーザー光の周波数と、散乱光の周波数との差(シフト量)を測定する。
なお、第3光センサー23として、図1を参照して説明した第1光センサー9を使用してもよい。また、2枚のハーフミラー24、25と、2枚のミラー26、27とを用いる構成について説明したが、ハーフミラーの数、及びミラーの数は特に限定されない。例えば、ミラー26によって反射された光と散乱光とが直接入射する位置に第3光センサー23を配置することにより、ハーフミラー25とミラー27とを省略することができる。また、レーザー光源6から出射されるレーザー光の周波数を、周波数の基準値として予め測定部10に設定してもよい。この場合、ハーフミラー24、25、及びミラー26、27を省略することができる。また、ハーフミラー24に替えて、回折格子を配置してもよい。レーザー光源6と測定セル2との間に回折格子を配置する場合、回折格子によって回折された光の一部と散乱光とが直接入射する位置に第3光センサー23を配置することにより、ハーフミラー及びミラーを省略することができる。
泳動速度を測定する領域(レーザー光を照射する領域)は、取得する泳動速度の種類に応じて、図3を参照して説明した各種の泳動領域のうちから選択する。例えば、磁気泳動速度を取得する際には、図3を参照して説明した磁気泳動領域12にレーザー光を照射する。
続いて図11を参照して、ヘテロダイン法に基づいて泳動速度を測定するための構成を説明する。図11は、ヘテロダイン法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。即ち、図11は、粒子分析装置1がヘテロダイン法に基づいて泳動速度を測定している状態を示している。詳しくは、粒子分析装置1は、散乱光の周波数変化をヘテロダイン法によって解析して泳動速度を測定する。
図11に示すように、粒子分析装置1は、第2回折格子28を備える。第2回折格子28は、レーザー光源6と測定セル2との間に配置される。ヘテロダイン法に基づいて泳動速度を測定する際には、レーザー光源6からレーザー光が出射される。レーザー光源6から出射されたレーザー光は第2回折格子28に入射する。
第2回折格子28によって回折されたレーザー光の一部は、測定セル2に入射する。測定セル2に入射したレーザー光は粒子に照射され、粒子によって散乱される。粒子から散乱する光(散乱光)は、第3光センサー23に入射する。一方、第2回折格子28によって回折されたレーザー光の他の一部は、測定セル2を通過することなく、参照光として第3光センサー23に直接入射する。したがって、第3光センサー23は、散乱光と参照光とを合成した光を検出する。その結果、第3光センサー23の出力は、散乱光と参照光とを合成した光の周波数を示す信号となる。測定部10は、散乱光と参照光とを合成した光の周波数変化を自己相関関数によって解析して、泳動速度を測定する。
泳動速度を測定する領域(レーザー光を照射する領域)は、取得する泳動速度の種類に応じて、図3を参照して説明した各種の泳動領域のうちから選択する。例えば、磁気泳動速度を取得する際には、図3を参照して説明した磁気泳動領域12にレーザー光を照射する。
なお、図11に示す構成では、第2回折格子28によって回折されたレーザー光の一部を、参照光として第3光センサー23に直接入射させたが、少なくとも1枚のミラーによって回折光(参照光)を反射させて、第3光センサー23に入射させてもよい。あるいは、少なくとも1枚のミラーと、少なくとも1枚のハーフミラーとを用いて、第3光センサー23の前段において散乱光の光路と回折光(参照光)の光路とを一致させてもよい。
また、図11に示す構成では、1つの光センサー(第3光センサー23)が散乱光と参照光とを検出したが、散乱光と参照光とを異なる光センサーで検出して、各光センサーの出力を測定部10が合成してもよい。
また、図11に示す構成では、第2回折格子28を用いてレーザー光を分岐させたが、ハーフミラーによってレーザー光を分岐させてもよい。
また、第2回折格子28として、図8を参照して説明した第1回折格子21を使用してもよい。
続いて図12及び図13を参照して、2点間移動時間解析法について説明する。2点間移動時間解析法では、所定距離(2点間距離)を粒子が移動(泳動)するために要した時間を解析して、泳動速度を測定する。2点間移動時間解析法には、例えば、均一性の高い試料が好適に用いられる。
図12は、2点間移動時間解析法に基づいて泳動速度を測定するための構成を示す図である。図12に示す構成では、泳動速度を測定するために、測定セル2内の2つの所定位置(A点及びB点)にレーザー光が照射される。
図12に示すように、粒子分析装置1は、第4光センサー29と、第5光センサー30と、ハーフミラー31と、ミラー32とを備える。泳動速度を測定する際には、レーザー光源6からレーザー光が出射される。レーザー光の一部は、ハーフミラー31を介して、測定セル2内のA点を通過する。第4光センサー29は、A点を通過するレーザー光を検出する。一方、ハーフミラー31によって反射されたレーザー光は、ミラー32を介して、測定セル2内のB点を通過する。第5光センサー30は、B点を通過するレーザー光を検出する。第4光センサー29及び第5光センサー30は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。
外場の力を受けた粒子が泳動してA点を通過すると、第4光センサー29の出力が変化する。測定部10は、第4光センサー29の出力の変化から、粒子がA点を通過したことを検知する。その後、粒子がB点を通過すると、第5光センサー30の出力が変化する。測定部10は、第5光センサー30の出力の変化から、粒子がB点を通過したことを検知する。測定部10は、第4光センサー29の出力、及び第5光センサー30の出力から、粒子がA点からB点に到達するために要した時間(以下、2点間移動時間と記載する)を測定する。また、測定部10は、2点間移動時間と、A点からB点までの距離(所定距離)とに基づき、粒子の泳動速度を算出する。
泳動速度を測定する領域(レーザー光を照射する領域)は、取得する泳動速度の種類に応じて、図3を参照して説明した各種の泳動領域のうちから選択する。例えば、磁気泳動速度を取得する際には、図3を参照して説明した磁気泳動領域12にレーザー光を照射する。
なお、1つのレーザー光源6を用いてA点及びB点にレーザー光を照射する構成について説明したが、A点及びB点にそれぞれ対応させた2つのレーザー光源を用いる構成であってもよい。
図13は、2点間移動時間解析法に基づいて磁気泳動速度を測定するための構成を示す図である。図13に示す構成では、磁気泳動速度を測定するために、測定セル2内の2つの所定位置(A点及びB点)にそれぞれ対応させた2つの磁気的センサー(第1磁気的センサー33と第2磁気的センサー34)が用いられる。
図13に示すように、粒子分析装置1は、第1磁気的センサー33と、第2磁気的センサー34とを備える。第1磁気的センサー33と第2磁気的センサー34とには、例えば、磁気抵抗効果素子を用いたセンサーを使用し得る。第1磁気的センサー33は、測定セル2内のA点に対応して配置され、第2磁気的センサー34は、測定セル2内のB点に対応して配置される。A点及びB点は、図3を参照して説明した磁気泳動領域12内に設定される。
粒子が磁気泳動してA点を通過すると、第1磁気的センサー33の出力が変化する。測定部10は、第1磁気的センサー33の出力の変化から、粒子がA点を通過したことを検知する。その後、粒子がB点を通過すると、第2磁気的センサー34の出力が変化する。測定部10は、第2磁気的センサー34の出力の変化から、粒子がB点を通過したことを検知する。測定部10は、第1磁気的センサー33の出力、及び第2磁気的センサー34の出力から、2点間移動時間を測定する。また、測定部10は、2点間移動時間と、A点からB点までの距離(所定距離)とに基づき、粒子の泳動速度を算出する。
続いて図14を参照して、散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得するための構成について説明する。図14は、散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得するための構成を示す図である。図14に示すように、粒子分析装置1は、第2光源35、第2分光器36、及び第6光センサー37を更に備える。
第2光源35には、深紫外から赤外までの波長のうちから選択した波長を有する光を出射する光源を使用する。第2光源35から出射された光は、第2分光器36(例えば、回折格子)を介して、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子に照射される。換言すると、分光された光が粒子に照射される。第6光センサー37は、第2分光器36を介して光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を検出する。第6光センサー37は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。
測定部10は、第6光センサー37の出力から、粒子に入射する分光された各光の波長(入射波長)に応じた散乱光のスペクトル(吸収スペクトル又は発光スペクトル)を取得する。散乱光の吸収スペクトル及び発光スペクトルは、粒子を構成する分子の構造の情報を有しており、測定部10は、散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルから、分子構造を同定する。
散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルから分子構造を測定する際にレーザー光を照射する領域は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域にレーザー光を照射する。また、電源5が電圧を生成していない状態で、散乱光の吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得することが好ましい。
なお、第6光センサー37として、図1を参照して説明した第1光センサー9を使用してもよい。
続いて図15を参照して、散乱光の散乱スペクトルを取得するための構成について説明する。図15は、散乱光の散乱スペクトルを取得するための構成を示す図である。図15に示すように、粒子分析装置1は、第3分光器38、及び第7光センサー39を更に備える。
第2光源35から出射された光は、測定セル2に注入された媒体に含まれる粒子に照射される。第7光センサー39は、光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を、第3分光器38(例えば、回折格子)を介して検出する。換言すると、分光された散乱光を検出する。第7光センサー39は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。
測定部10は、第7光センサー39の出力から、粒子に入射する光の波長(入射波長)に応じた散乱光の散乱スペクトルを取得する。散乱光の散乱スペクトルは、粒子を構成する分子の構造の情報を有しており、測定部10は、散乱光の散乱スペクトルから、分子構造を同定する。
散乱光の散乱スペクトルから分子構造を測定する際にレーザー光を照射する領域は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域にレーザー光を照射する。また、電源5が電圧を生成していない状態で、散乱光の散乱スペクトルを取得することが好ましい。
なお、第7光センサー39として、図1を参照して説明した第1光センサー9を使用してもよい。
続いて図16を参照して、静的光散乱法について説明する。図16は、静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定するための構成を示す図である。即ち、図16は、粒子分析装置1が静的光散乱法に基づいて、粒子径分布、及び、粒子を構成する分子の分子量を測定している状態を示している。図16に示すように、粒子分析装置1は、第8光センサー40を更に備える。
静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定する際には、レーザー光源6からレーザー光が出射される。レーザー光は、測定セル2内の粒子に照射される。第8光センサー40は、測定セル2の中心軸まわりに移動しながら、レーザー光が照射された粒子から散乱する光(散乱光)を複数の所定位置で検出する。例えば、第8光センサー40は、円弧状のレールに沿って移動してもよい。第8光センサー40は、光検出素子として、例えば光電子増倍管、フォトダイオードアレイ、又はCCDを含み得る。測定部10は、第8光センサー40の出力(散乱角ごとの散乱光の強度を示す信号)から、レイリーの理論に従って粒子径分布及び分子量を測定する。
静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定する際にレーザー光を照射する領域は特に限定されないが、好ましくは、図1を参照して説明した分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布の測定と同様に、磁石3a、3bによる磁場の影響を粒子が受けない領域にレーザー光を照射する。また、電源5が電圧を生成していない状態で散乱光を検出することが好ましい。
なお、第8光センサー40として、図1を参照して説明した第1光センサー9を使用してもよい。あるいは、複数の光センサーを使用して分子量を測定してもよい。即ち、散乱光の検出位置(散乱角)ごとに光センサーを配置してもよい。
以上、実施形態1について説明した。実施形態1によれば、粒子の複数の特性を同一の系で測定することが可能となる。具体的には、実施形態1に係る粒子分析装置1によれば、磁化率、ゼータ電位、誘電率、屈折率、表面電気伝導度、粒子径、粒子径分布、分子構造、分子量を測定し得る。更に、実施形態1に係る粒子分析装置1によれば、泳動速度を測定することができる。
また、実施形態1によれば、1つのレーザー光源6を用いて、光泳動と、ブラウン運動観察法、動的光散乱法、静的光散乱法、及びレーザー回折法に基づく粒子径分布測定と、散乱光の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法に基づく泳動速度測定と、静的光散乱法に基づく分子量測定とを実行することができる。
また、実施形態1によれば、粒子が泳動していない領域において粒子径分布を測定するとともに、粒子が泳動している領域において粒子径分布を測定し、それらの測定結果に基づいて粒子径分布を補正することができる。よって、粒子径分布の測定精度の向上を図ることができ、ひいては、磁化率や誘電率等の測定精度の向上を図ることができる。例えば、粒子の磁化率の測定時に、磁場の影響を粒子が受けない領域において粒子径分布を測定するとともに、磁気泳動領域12において粒子径分布を測定し、それらの測定結果に基づいて粒子径分布を補正することにより、粒子径分布の測定精度が向上し、ひいては、磁化率の測定精度が向上する。
また、実施形態1によれば、表示部11は、粒子径と磁化率との関係を示すグラフを表示し得る。例えば、表示部11は、粒子径ごとに磁化率をプロットしたグラフを表示する。このグラフは、粒子径に対する磁化率の分布を示す。粒子径に対する磁化率の分布は、測定対象の粒子の結晶性又は密度に依存する。したがって、結晶性又は密度が異なる粒子間(例えば、銅フタロシアニンα結晶と銅フタロシアニンβ結晶との間)では、粒子径に対する磁化率の分布が異なる。よって、粒子径に対する磁化率の分布から、粒子の結晶性又は密度を評価することができる。なお、粒子の密度は、粒子の体積に対する粒子の骨格部分(バルク部分)の体積の割合を示す。
また、実施形態1によれば、表示部11は、粒子径と磁気泳動速度との関係を示すグラフを表示し得る。例えば、表示部11は、粒子径ごとに磁気泳動速度をプロットしたグラフを表示する。このグラフは、粒子径に対する磁気泳動速度の分布を示す。粒子径に対する磁気泳動速度の分布も、測定対象の粒子の結晶性又は密度に依存する。したがって、結晶性又は密度が異なる粒子間では、粒子径に対する磁気泳動速度の分布が異なる。よって、粒子径に対する磁気泳動速度の分布から、粒子の結晶性又は密度を評価することができる。
また、実施形態1によれば、表示部11は、粒子の半径を2乗した値と磁気泳動速度との関係を示すグラフを表示し得る。例えば、表示部11は、粒子の半径を2乗した値ごとに磁気泳動速度をプロットしたグラフを表示する。このグラフは、粒子の半径を2乗した値に対する磁気泳動速度の分布を示す。粒子の半径を2乗した値に対する磁気泳動速度の分布は、粒子形状に依存する。具体的には、粒子形状が球形状に近いほど、分布のバラツキが小さくなる。一方、破砕トナーのような、形状が球形状に揃わない粒子を測定対象とした場合、分布のバラツキが大きくなる。よって、粒子の半径を2乗した値に対する磁気泳動速度の分布から、粒子形状を評価することができる。
なお、測定セル2に対するレーザー光の入射方向は、測定セル2の長手方向に沿った方向にし得る。換言すると、測定セル2の長手方向の端面から測定セル2の内部へレーザー光を入射させ得る。例えば、測定セル2の一方の端部に透明電極を取り付けることにより、測定セル2の一方の端面から測定セル2の内部へレーザー光を入射させることが可能となる。レーザー光の入射方向を測定セル2の長手方向に沿った方向にすることにより、例えば、測定セル2の長手方向に沿った粒子の光泳動が可能となる。
また、測定セル2の端面からレーザー光を入射する場合、レーザー光が進行する方向を測定セル2の長手方向に一致させるためには、レーザー光源6の角度調整を高い精度で行う必要がある。よって、多くの場合、レーザー光は、測定セル2の側壁で反射しながらジグザグに進行する。しかし、測定セル2の側壁に対するレーザー光の入射角度によっては、レーザー光の一部が測定セル2の側壁を通過する可能性がある。その結果、粒子に照射されるレーザー光の光量及びパワーが小さくなる可能性がある。また、測定セル2の側壁を通過したレーザー光が、第1光センサー9や撮像部18等に、ノイズとなって入射する可能性がある。そこで、このような不具合の回避を図るため、図17に示すように、粒子分析装置1は、測定セル2の外周面を覆う外装部41を備えてもよい。
図17は、粒子分析装置1の他の例を示す図である。図17に示すように、粒子分析装置1は、測定セル2の外周面を覆う外装部41を更に備える。外装部41は、測定セル2よりも屈折率が小さい物質を含む。例えば、外装部41は、測定セル2よりも屈折率が小さい液体を含み得る。
図17に示す粒子分析装置1によれば、測定セル2の側壁に対するレーザー光Lの入射角が臨界角以上となる場合、レーザー光が全反射する。よって、レーザー光Lが測定セル2の側壁を通過し難くなる。また、測定セル2の側壁においてレーザー光Lを全反射させることにより、粒子分析に必要な光量及びパワーを有するレーザー光Lを、測定セル2の全領域において粒子に照射させることが可能となる。
本実施形態では、磁石3a、3bが永久磁石である場合を例に説明したが、磁石3a、3bは、電磁石又は超電導磁石であってもよい。磁石3a、3bが電磁石又は超電導磁石である場合、例えば分光学的スペクトル解析法に基づく粒子径分布を測定する際に、磁場をオフすることにより、散乱光の検出領域を、磁石3a、3bの端付近(換言すると、図3を参照して説明した磁気泳動領域12)に設定した場合における粒子径分布の測定精度が向上する。
また、本実施形態では、1組の磁石3a、3bを使用する場合を例に説明したが、N極の磁石とS極の磁石との組の数は特に限定されない。具体的には、複数個のN極の磁石を並べて配置し、それらに対向するように複数個のS極の磁石を配置してもよい。
また、本実施形態では、磁気泳動法、電気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、及び光泳動法により粒子を泳動させる構成を例に説明したが、粒子分析装置1は、磁気泳動法、電気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、及び光泳動法のうちの一部を組み合わせた構成であってもよい。例えば、粒子分析装置1は、電気泳動法と光泳動法とにより粒子を泳動させる構成、磁気泳動法と誘電泳動法とにより粒子を泳動させる構成、又は、磁気泳動法、電気泳動法、及び光泳動法により粒子を泳動させる構成であり得る。
同様に、本実施形態では、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、分光学的スペクトル解析法、動的光散乱法、静的光散乱法、及びレーザー回折法により粒子径及び粒子径分布を測定する構成を例に説明したが、粒子分析装置1は、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、分光学的スペクトル解析法、動的光散乱法、静的光散乱法、及びレーザー回折法のうちの1つを備えた構成、又はそれらのうちの一部を組み合わせた構成であり得る。
また、本実施形態では、粒子トラッキング法、散乱光の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法に基づき、粒子の移動速度(泳動速度)を測定する構成を例に説明したが、粒子分析装置1は、粒子トラッキング法、散乱光の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法のうちの1つを備えた構成、又はそれらのうちの一部を組み合わせた構成であり得る。
また、本実施形態では、吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得する構成と、散乱スペクトルを取得する構成とを備えた粒子分析装置1を説明したが、粒子分析装置1は、吸収スペクトル又は発光スペクトルを取得する構成と、散乱スペクトルを取得する構成とのいずれかを備えた構成であり得る。
また、本実施形態では、粒子分析装置1が分子構造を同定する構成について説明したが、分子構造を同定する構成は省略し得る。同様に、本実施形態では、粒子分析装置1が分子量を測定する構成について説明したが、分子量を測定する構成は省略し得る。
また、本実施形態では、静的光散乱法に基づいて粒子径分布及び分子量を測定したが、静的光散乱法に基づいて粒子径分布と分子量とのうちの一方を測定してもよい。
[実施形態2]
続いて、図面を参照して実施形態2に係る粒子分析装置1を説明する。ただし、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と重複する説明は適宜割愛する。実施形態2は、粒子分析装置1が、磁気泳動法、電気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、及び光泳動法に加えて、重力沈降法によっても粒子を泳動させることができる点において、実施形態1と異なる。
図18は、実施形態2に係る粒子分析装置1の一部の構成を示す図である。実施形態2に係る粒子分析装置1は、測定セル2が鉛直方向に沿って配置されている点において、実施形態1に係る粒子分析装置1と異なる。
図18に示すように、鉛直方向に沿って測定セル2を配置することにより、重力沈降法に基づく粒子の比重の測定が可能となる。即ち、粒子pの比重が媒体mの比重よりも大きい場合、粒子pは、重力場由来の力を受けて、比重に応じた速度で沈降する。測定部10は、沈降する粒子pの移動速度に基づき、粒子pの比重を測定する。更に、測定部10は、粒子pの質量を測定する。具体的には、測定部10は、粒子pの粒子径を用いて粒子pの体積を算出する。また、測定部10は、粒子pの比重と体積とを用いて、粒子pの質量を算出する。測定部10は、粒子pの比重及び質量を表示部11に表示させる。なお、測定部10に粒子pの体積が予め設定されている場合には、予め設定されている粒子pの体積を用いて、粒子pの質量を算出してもよい。
以上、実施形態2について説明した。実施形態2によれば、粒子pの比重及び質量を算出することが可能となる。
[実施形態3]
続いて、図面を参照して実施形態3に係る粒子分析装置1を説明する。ただし、実施形態1及び実施形態2と異なる事項を説明し、実施形態1及び実施形態2と重複する説明は適宜割愛する。実施形態3は、粒子分析装置1が、媒体を測定セル2に導入するための機構を備える点において、実施形態1及び実施形態2と異なる。
図19は、実施形態3に係る粒子分析装置1の一部の構成を示す図である。実施形態3に係る粒子分析装置1は、サイフォンの原理に従って媒体を測定セル2に導入する。具体的には、粒子分析装置1は、供給部42と、回収部43と、バルブ44とを備える。また、測定セル2は、導入部51と、本体部52と、流出部53とを含む。
導入部51、本体部52、及び流出部53はこの順に連接する。具体的には、本体部52の長手方向の一方の端部に導入部51が連接し、本体部52の長手方向の他方の端部に流出部53が連接する。導入部51及び流出部53は下方向に延在し、流出部53は導入部51よりも長い。換言すると、流出部53の出口が、導入部51の入口よりも下方に位置する。
供給部42は導入部51の下方に位置し、回収部43は流出部53の下方に位置する。バルブ44は流出部53に設けられる。また、バルブ44は、導入部51の入口よりも下方に位置する。
測定セル2の本体部52に、粒子を含む媒体mを流入させる際には、バルブ44を閉じた状態で、供給部42に粒子を含む媒体mを供給する。その後、バルブ44を開くことにより、サイフォンの原理に従って、供給部42から測定セル2に媒体mが流入する。測定セル2に流入した媒体mは、導入部51、本体部52、及び流出部53をこの順に流れて、回収部43で回収される。その結果、媒体mに含まれる粒子が、媒体mとともに、導入部51、本体部52、及び流出部53をこの順に流れる。
以上、実施形態3について説明した。実施形態3によれば、ポンプを用いることなく、サイフォンの原理に従って、粒子を含む媒体mを測定セル2に導入することができる。よって、ポンプを用いる場合に比べて、測定セル2を流れる媒体mの流速が安定し、粒子の分析精度を向上させることができる。即ち、ポンプを用いる場合、ポンプの脈動に起因して、測定セル2を流れる媒体mの流速が変化する。媒体mの流速の変化は、例えば、泳動速度の測定精度の低下の要因となり得る。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、本発明の実施形態では、不均一電場の発生に針状電極4cを使用する形態について説明したが、不均一電場を発生させるための電極の形状は針状に限定されない。例えば、不均一電場を発生させるために、棒状電極を使用し得る。
また、本発明の実施形態では、粒子径分布の測定にレーザー光等を利用したが、超音波を利用して粒子径分布を測定してもよい。即ち、超音波法により粒子径分布を測定してもよい。超音波法では、粒子が分散している媒体に超音波を照射して、超音波の減衰特性を測定する。次いで、減衰特性から、粒子径分布を測定する。例えば、粒子が超音波を反射又は散乱することにより、受信センサーに到達する超音波が減衰する。超音波を照射する領域は特に限定されないが、外場由来の力を粒子が受けない領域に超音波を照射することが好ましい。
また、超音波の周波数変化を解析して、粒子の泳動速度を測定してもよい。詳しくは、超音波の減衰率は、超音波の周波数に依存する。一方、泳動中の粒子が反射又は散乱した超音波の周波数は、粒子の泳動速度に応じて変化する。したがって、超音波の減衰特性は、粒子の泳動速度を反映している。よって、超音波の減衰特性を解析することにより、粒子の泳動速度を測定することができる。あるいは、受信センサーが受信する超音波のエネルギー強度の揺らぎを解析して、粒子の泳動速度を測定してもよい。
本発明は、粒子を分析する装置に有用である。
1 粒子分析装置
2 測定セル
3a、3b 磁石
4a、4b 平板電極
4c 針状電極
5 電源
6 レーザー光源
10 測定部
11 表示部

Claims (15)

  1. 粒子を含む媒体が注入される測定セルと、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる泳動部と、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定、及び前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う測定部と
    を備え、
    前記泳動部は、磁気泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、及び重力沈降法のうちの少なくとも2つの手法により、前記粒子を泳動させる、粒子分析装置。
  2. 前記測定部は、
    磁気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の磁化率の測定と、
    誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、
    電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、
    光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、
    重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定と
    のうちの少なくとも2つの測定を行う、請求項1に記載の粒子分析装置。
  3. 粒子を含む媒体が注入される測定セルと、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる泳動部と、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定、及び前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う測定部と
    を備え、
    前記泳動部は、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、重力沈降法、及び電気泳動法のうちの少なくとも2つの手法により、前記粒子を泳動させる、粒子分析装置。
  4. 前記測定部は、
    誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、
    電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、
    光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、
    重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定と、
    電気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子のゼータ電位の測定とのうちの少なくとも2つの測定を行う、請求項3に記載の粒子分析装置。
  5. 粒子を含む媒体が注入される測定セルと、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子を泳動させる泳動部と、
    前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子の物理量の測定、及び前記泳動部によって泳動中の前記粒子の移動速度の測定を行う測定部と
    を備え、
    前記泳動部は、誘電泳動法、電磁泳動法、光泳動法、及び重力沈降法のうちの少なくとも1つの手法と、磁気泳動法と、電気泳動法とにより、前記粒子を泳動させる、粒子分析装置。
  6. 前記測定部は、
    誘電泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の誘電率の測定と、
    電磁泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の電気伝導率の測定と、
    光泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の屈折率の測定と、
    重力沈降によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の比重又は質量の測定と
    のうちの少なくとも1つの測定と、
    磁気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子の磁化率の測定と、
    電気泳動によって泳動中の前記粒子の移動速度に基づく前記粒子のゼータ電位の測定とを行う、請求項5に記載の粒子分析装置。
  7. 前記測定部は、静的光散乱法に基づく前記粒子の粒子径及び分子量の測定のうちの少なくとも一方を更に行う、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  8. 前記測定セルに注入された前記媒体中の前記粒子に照射する光を発生する光源と、
    前記光が照射された前記粒子からの光を検出する光検出素子と
    を更に備え、
    前記測定部は、前記光検出素子の出力に基づき、前記粒子に照射された前記光の波長に応じた吸収スペクトル、発光スペクトル、及び散乱スペクトルのうちの少なくも1つを取得する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  9. 前記測定部は、前記粒子の物理量として、画像イメージング法、ブラウン運動観察法、動的光散乱法、静的光散乱法、レーザー回折法、超音波法、及び分光学的スペクトル解析法のうちの少なくとも1つの手法に基づき、前記粒子の粒子径又は粒子径分布を測定する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  10. 前記測定部は、粒子トラッキング法、散乱光の周波数変化解析法、超音波の周波数変化解析法、ヘテロダイン法、及び2点間移動時間解析法のうちの少なくとも1つの手法に基づき、前記粒子の移動速度を測定する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  11. 表示部を更に備え、
    前記表示部は、前記測定部が測定した少なくとも1つの物理量を示す画像、又は、前記測定部が測定した少なくとも2つの物理量の関係を示す画像を表示する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  12. 前記粒子を撮像する撮像部を更に備え、
    前記表示部が表示する画像は、前記撮像部により撮像された前記粒子の像を含む、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
  13. 前記表示部は、前記測定部が測定した少なくとも1つの物理量を示す画像が前記粒子の像に重ねられた画像を表示する、請求項12に記載の粒子分析装置。
  14. 前記表示部は、所定の物理量が閾値以上の前記粒子の像と、前記所定の物理量が前記閾値未満の前記粒子の像とを異なる色に色付けした画像を表示する、請求項12又は請求項13に記載の粒子分析装置。
  15. 前記測定セルを覆う外装部を更に備え、
    前記外装部は、前記測定セルよりも屈折率が小さい物質を含む、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の粒子分析装置。
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