JPWO2017038061A1 - 燃料電池システム及びその集合体 - Google Patents

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Abstract

燃料電池システムは、複数台の燃料電池スタック(1A〜1C)と、燃料電池スタック(1A〜1C)と1対1で対応する複数台のパワーコントローラ(2A〜2C)とを備える。燃料電池システムは、負荷に応じて燃料電池スタック(1)の稼働台数が変更され、複数台のパワーコントローラ(2A〜2C)のうちの1台のみがマスタのパワーコントローラに設定され、それ以外がスレーブのパワーコントローラに設定される。マスタのパワーコントローラと接続された燃料電池スタックの運転時間よりも、スレーブのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間が長くなるように、マスタとなるパワーコントローラが設定される。

Description

本発明は、燃料電池スタックが複数台搭載された燃料電池システム及びその集合体に関する。
近年、一戸建て住宅及び集合住宅などに設置されて使用される家庭用燃料電池システムが知られている。この家庭用燃料電池システムは、家庭で消費する電力をまかなうように構成され、その発電出力は例えば0.7〜1kWと小さい。
そこで、このような家庭用燃料電池システムを利用して、例えば、3〜5kWの発電出力を得るために、複数の燃料電池スタックを並列に接続して発電出力を得る燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の発電システムの構成のブロック図である。図7に示すように、燃料電池システムなどの発電システム300は、直流電源6A〜6C及びパワーコントローラ2A〜2Cから構成されている。
直流電源6A〜6Cは、燃料電池スタックなどの直流電力を出力する発電装置であり、直流電源6A〜6Cが供給する直流電力をインバータなどのパワーコントローラ2A〜2Cにより交流電力に変換し、電力系統と接続している。
従来の発電システム300は、電力系統連携運転を行う際、電力系統が停電した場合に、パワーコントローラ2A〜2Cが単独で運転する状態を回避するため、発電システム300側で停電を検出して運転を停止するなどの対応を実施する必要がある。そこで、パワーコントローラ2A〜2Cのうち、最初に起動したパワーコントローラ1台がマスタに設定され、そのマスタのパワーコントローラが単独運転検出をしている。
これにより、複数台のパワーコントローラがそれぞれ単独運転検出を行うことによる相互干渉などから単独運転状態を検出できない不具合を防止している。
しかしながら、上記のような従来の発電システムの構成では、マスタに設定されたパワーコントローラは、常に単独運転状態を検出する必要があるため、マスタに設定されたパワーコントローラと接続される直流電源である燃料電池スタックは、運転時間が長くなってしまう。
また、上記のような従来の発電システムの構成では、運転時間が長くなるほど燃料電池スタックが劣化することが考慮されていないため、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックが最も劣化し、他のパワーコントローラに接続された燃料電池スタックが正常であっても、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの耐久寿命が来ると、燃料電池システムが使えなくなってしまう課題を有している。
また、燃料電池システムにて発電された電力を、電力会社などから供給される系統電力と接続させる場合には、系統電力が停電などにより断たれた場合に、燃料電池システムについて、単独運転を検知する必要がある。単独運転検知は、パワーコントローラにより実施されるが、複数台のパワーコントローラが同時に単独運転検知を実施すると、相互干渉などから単独運転状態を検出できない不具合が発生する可能性がある。
特許第4217644号公報
本発明は、上記のような従来の課題に鑑みてなされたものであり、マスタのパワーコントローラ及びスレーブのパワーコントローラが設けられることにより、単独運転状態を検出できない不具合を防止するとともに、特定の燃料電池スタックの劣化が進み、燃料電池システムの寿命が短くなることを防止する燃料電池システム及びその集合体を提供する。
具体的には、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、複数台の燃料電池スタックが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラとを備える。さらに、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラの稼働台数が、駆動させる負荷に応じて変更されるよう、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラの稼働を制御する制御器とを備える。本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、複数台のパワーコントローラのうちの1台のみがマスタのパワーコントローラに設定され、マスタ以外のパワーコントローラがスレーブのパワーコントローラに設定される。また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、マスタのパワーコントローラと接続された燃料電池スタックの運転時間よりも、スレーブのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間が長くなるように、複数台のパワーコントローラの中からマスタとなるパワーコントローラが設定されるよう構成されている。
このような構成により、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間を、スレーブのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間と同等の時間に抑えることが可能となり、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックだけが他の燃料電池スタックに比べて劣化が進み、燃料電池システムの寿命が短くなることを防止することができる。また、燃料電池システムが有するパワーコントローラのうち、1台だけがマスタのパワーコントローラとして単独運転検知を行うよう構成されているため、燃料電池システムが単独運転を検知できない不具合が発生することを防止しながら、燃料電池スタックの運転時間を平準化することができ、燃料電池システムの寿命が短くなることを防止できる。
また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間と、スレーブのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間との差が所定時間以上になった場合は、運転停止中の燃料電池スタックを発電させ、最も運転時間の短い燃料電池スタックに接続されたパワーコントローラがマスタのパワーコントローラに設定されるよう構成されていてもよい。このような構成により、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間が、他の燃料電池スタックの運転時間に比べて、所定時間を越えて長くなることを防止でき、特定の燃料電池スタックの劣化が進み、燃料電池システムの寿命が短くなることを防止できる。
また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、複数台の燃料電池スタックが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラとを備える。さらに、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラの稼働台数が、駆動させる負荷の大きさに応じて変更されるよう、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラの稼動を制御する制御器と、複数台の燃料電池スタックそれぞれの電圧を計測する電圧計測部とを備える。本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムにおいて、制御器により、複数台のパワーコントローラのうちの1台のみがマスタのパワーコントローラに設定され、マスタ以外のパワーコントローラがスレーブのパワーコントローラに設定されている。また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、マスタのパワーコントローラと接続された燃料電池スタックの電圧が所定値を下回る場合は、制御器により、マスタのパワーコントローラが複数台のパワーコントローラのうちの別のパワーコントローラに設定されるよう構成されている。このような構成により、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの劣化状態を電圧により確認することができる。劣化が進んでいるようであれば、マスタのパワーコントローラを変更することで、マスタのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの劣化が他の燃料電池スタックに比べて極端に進むことを防止し、燃料電池システムの寿命が短くなることを防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムは、パワーコントローラが系統連携インバータで構成され、スレーブのパワーコントローラは単独運転検知をしないよう構成されていてもよい。このような構成により、燃料電池システム内の複数台のパワーコントローラそれぞれが単独運転検知を行うことによる相互干渉などにより単独運転状態を検出できない不具合を防止することができる。
また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムの集合体は、水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、燃料電池スタックが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラを有する燃料電池システムを複数台備える。本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムの集合体は、複数台の燃料電池システムが互いに連動して動作するよう構成されている。また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムの集合体は、複数台の燃料電池システムが有する複数台のパワーコントローラのうちの1台のみがマスタのパワーコントローラとなるよう、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラを制御する集合体制御器を備える。このような構成により、複数台の燃料電池システムが互いに連動して動作する燃料電池システムの集合体において、複数台の燃料電池システムそれぞれに個別にマスタのパワーコントローラが設けられる必要が無く、燃料電池システムの集合体として1台のマスタのパワーコントローラを持つことができる。このため、複数台の燃料電池システムの各々が単独運転検知を行う場合に生じる相互干渉などにより単独運転状態を検出できない不具合を防止することが可能となる。
さらに、燃料電池システムの集合体において、マスタとして設定されるパワーコントローラが1台になるよう構成されていることにより、マスタのパワーコントローラを持たない燃料電池システムの運転時間を抑制することができ、複数台の燃料電池システム全てがそれぞれマスタのパワーコントローラを有する場合に比べて、複数台の燃料電池システムの寿命が短くなることを防止できる。
また、本発明の実施の形態の一例による燃料電池システムの集合体は、集合体制御器が、複数台の燃料電池システムそれぞれのパワーコントローラの中で、最も運転時間が短い燃料電池スタックと接続されたパワーコントローラをマスタとなるパワーコントローラに設定するよう構成されていてもよい。このような構成により、燃料電池システムの集合体として、特定の燃料電池スタックの運転時間が長くなることを防止し、各燃料電池スタックの運転時間を平準化することができ、燃料電池システムの集合体の寿命が短くなることを防止できる。
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの運転方法を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムの運転方法を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムの集合体の構成を示すブロック図である。 図6は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムの集合体の運転方法を示すフローチャートである。 図7は、従来の発電システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムのブロック図を示す。
図1において、燃料電池システム100は、燃料電池スタック1A,1B,1Cと、パワーコントローラ2A,2B,2Cと、制御器3とを備える。
燃料電池スタック1A〜1Cは、水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電するよう構成されている。水素含有ガス及び酸化剤ガスは、それぞれの供給装置(図示せず)により供給される。なお、本実施の形態では、水素含有ガスとしては純水素ガスが用いられ、酸化剤ガスとしては空気が用いられている。燃料電池スタックとしては、固体高分子型燃料電池が用いられている。
パワーコントローラ2A〜2Cは、それぞれ、燃料電池スタック1A〜1Cに1対1で対応して接続され、対応する燃料電池スタック1A〜1Cが発電した電力を取り出す。本実施の形態では、パワーコントローラ2A〜2Cとして、それぞれ、燃料電池スタック1A〜1Cが発電した直流電力を交流電力に変換するインバータが用いられている。
制御器3は、燃料電池システム100を制御するための制御機能を有するものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、例えばCPUが用いられる。記憶部としては、例えばメモリが用いられる。
固体高分子型燃料電池は、一般的に、MEA(Membrane Electrode Assembly)がセパレータで挟持された構造を有する。MEAは、一般的には、ガス拡散層、カソード触媒層、固体高分子電解質膜、アノード触媒層、及び、ガス拡散層が積層された構造を有する。電池反応は、触媒と、触媒を担持する担体と、アイオノマ(イオン伝導性高分子)とからなる触媒層において進行する。
燃料電池スタック1A〜1Cは、運転時間が長くなるほど劣化し、劣化により電圧が低下することが知られている。劣化の原因は、一般的に、大気中に含まれる不純物成分によるカソード触媒層の被毒、及び、燃料ガスに含まれる不純物成分によるアノード触媒層の被毒などによる電極構造の変化である。
燃料電池スタック1A〜1Cの電極構造が変化すると、ガスの拡散性及び生成水の排出性が低下して、電圧が低下する。燃料電池スタック1A〜1Cの電圧低下が進むと、燃料電池スタック1A〜1Cにて必要な電力を出力することができなくなり、燃料電池スタック1A〜1Cの耐久的な寿命が尽きることとなる。
また、燃料電池スタック1A〜1Cの運転時間が長くなると、燃料電池スタック1A〜1Cが出力する電圧は低下するが、この運転時間とは、燃料電池スタック1A〜1Cそれぞれが発電している時間である。
ここで、複数の同一要素に対して付された参照符号について説明しておく。例えば「燃料電池スタック1A〜1C」の場合、添え字の「A」、「B」及び「C」は、同一要素を互いに区別するために付されたものであり、「A」、「B」及び「C」の3個の燃料電池スタック1を意味している。
以下の説明では、任意の燃料電池スタック1を示す場合には、添え字を省略して参照符号「1」のみを付し、「燃料電池スタック1」と表記する。この場合、燃料電池スタック1は、1台もしくは複数台を示す。この記載の仕方は、パワーコントローラ2についても同様である。
燃料電池システム100では、発電する電力量に応じて、燃料電池スタック1の発電台数が変更される。燃料電池システム100で発電する電力量が少ない場合は、全ての燃料電池スタック1にて発電するのではなく、発電する電力量を得るために必要最少の台数の燃料電池スタック1にて発電する。また、発電する電力量が多い場合には、より多くの台数(発電する電力量の大きさによっては全ての台数)の燃料電池スタック1を用いて発電する。
上述のとおり、燃料電池システム100にて発電された電力を、電力会社などから供給される系統電力と接続させる場合には、系統電力が停電などにより断たれた場合に、燃料電池システム100について、単独運転を検知する必要がある。
単独運転検知は、パワーコントローラ2により実施されるが、複数台のパワーコントローラ2が同時に単独運転検知を実施すると、相互干渉などから単独運転状態を検出できない不具合が発生する可能性がある。
そこで、単独運転検知を行うパワーコントローラ2を1台のみとすることで、安定して単独運転状態が検知可能となる。単独運転検知を行うパワーコントローラ2がマスタのパワーコントローラ2に設定され、それ以外のパワーコントローラ2がマスタに従属するスレーブのパワーコントローラ2に設定される。
マスタのパワーコントローラ2は、燃料電池システム100が発電している間は、常に単独運転検知を行う必要があるため、燃料電池システム100が発電する際は、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1が発電する必要がある。
このため、マスタのパワーコントローラ2が特定のパワーコントローラ2に固定されてしまうと、そのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が他の燃料電池スタック1よりも長くなってしまい、特定の燃料電池スタック1のみ劣化が進んでしまう。そうなると、特定の燃料電池スタック1が寿命に達した時点で、燃料電池システム100を運転することができなくなってしまう。
そこで、マスタのパワーコントローラ2が別のパワーコントローラ2に変更されるように、マスタとなるパワーコントローラ2を設定する必要がある。
マスタのパワーコントローラ2を別のパワーコントローラ2に設定するタイミングは、本実施の形態では、燃料電池スタック1の運転時間に基づき、制御器3により設定される。
以上のように構成された燃料電池システム100について、以下その動作及び作用を、図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施の形態1の燃料電池システムの運転方法を示すフローチャートである。図2のフローチャートに示す動作(ステップS)は、制御器3の制御によって実行される。
図2に示すように、制御器3は、燃料電池システム100に電源が投入された時点を燃料電池システム100の運転のスタートとし、常時以下の動作を行う。なお、現在のマスタのパワーコントローラ2が、パワーコントローラ2Aであるとして以下説明を行う。
制御器3は、マスタのパワーコントローラ2Aに接続された燃料電池スタック1Aの運転時間Tm1の情報を取得するとともに、スレーブのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1のうち、最も運転時間が短い燃料電池スタック1(ここでは、例えば、燃料電池スタック1Bとする)の運転時間Ts1の情報を取得する(ステップS101)。
次に、制御器3は、燃料電池スタック1Aの運転時間と燃料電池スタック1Bの運転時間との差ΔT1を、Tm1からTs1を引くことで算出する(ステップS102)。また、制御器3は、算出されたΔT1が所定時間以上(ステップS103)であれば、現在運転停止中の燃料電池スタック1(ここでは、燃料電池スタック1B)を発電開始させる(ステップS104)。
ここで、本実施の形態では、所定時間は5時間に設定されている。また、ステップS102にて算出されたΔT1が所定時間である5時間未満(ステップS103でNo)であれば、ステップS101に戻り、再びステップS101以下の動作が行われる。ステップS104にて、燃料電池スタック1Bが発電開始した後、最も運転時間の短い燃料電池スタック1である燃料電池スタック1Bに接続されたパワーコントローラ2Bが、マスタのパワーコントローラ2に設定される(ステップS105)。
ステップS101からステップS105までの制御は、燃料電池スタック1が発電するのに要する時間よりも長い時間周期で実施される。例えば、本実施の形態では、5分周期で制御が実施されるように、タイマが設定され、タイマをスタートさせる(ステップS106)。次に、タイマが5分経過するまで待ち(ステップS107)、5分経過すれば、タイマをストップさせて(ステップS108)、ステップS101に戻り、再びステップS201以下の動作が行われる。
このような構成(制御)により、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が、他の燃料電池スタック1の運転時間よりも所定時間(例えば5時間)を上回って長くならないように、マスタとなるパワーコントローラ2を変更することができる。
また、最も運転時間が短い燃料電池スタック1に接続されたパワーコントローラ2が、新たに設定されるマスタのパワーコントローラ2となるよう構成されていることにより、全ての燃料電池スタック1の運転時間を平準化することができる。このように、特定の燃料電池スタック1だけが劣化することを防止することができ、燃料電池システム100として、寿命を延ばすことが可能となる。
なお、燃料電池スタック1及びパワーコントローラ2は、複数台であれば3台に限らず、何台であっても構わない。
また、燃料電池スタック1A〜1Cは、固体高分子型燃料電池に限らず、いずれの種類であってもよく、例えば、固体酸化物形燃料電池、及び、燐酸形燃料電池などが用いられる。
なお、燃料電池スタック1A〜1Cでの発電に用いられる水素含有ガスは、都市ガス及びLPGなどの炭化水素系原料が改質されて生成されたものであっても構わないし、純水素ガスであっても構わない。
なお、パワーコントローラ2A〜2Cは、直流電力を交流電力に変換するインバータに限られるものではなく、直流電力を別電圧の直流電力に変換するものであっても構わない。
なお、燃料電池システム100が発電する電力量は、燃料電池システム100が設置された住宅及び商業施設などの電力負荷に応じて変更されても構わないし、ある発電パターンに則り変更されても構わない。燃料電池システム100において発電電力量を変更することができれば、如何なる条件により電力量が変更されても構わない。
また、運転時間とは、累積の発電時間であってもよいし、連続発電時間であっても構わない。さらに、燃料電池スタック1が発電している時間に限らず、燃料電池スタック1に酸化剤ガスが供給されている時間、及び、燃料電池スタック1に水素含有ガスが供給されている時間などでもよい。
なお、パワーコントローラ2を変更するためにステップS103で用いられる所定時間は、5時間に限られず、特定の燃料電池スタック1が劣化しなければ如何なる時間であっても構わない。ただし、所定時間が短い時間に設定されると、燃料電池スタック1が起動停止を頻繁に繰り返す可能性があるため、秒単位及び分単位ではなく、時間単位が望ましい。
なお、燃料電池システム100において、図2のフローチャートの動作は、燃料電池システム100に電源が投入された時点を燃料電池システム100の運転のスタートとし、常時行われても構わないし、起動中及び発電中に実施されても構わないし、発電中のみ実施されても構わない。
なお、燃料電池システム100において、発電中にステップS104が実行される場合は、発電を開始する燃料電池スタック1は、最も運転時間が短い燃料電池スタック1となる。
燃料電池システム100が発電を継続する中で、燃料電池スタック1A〜1Cの運転時間に差が生じるのは、少なくとも一つ以上の燃料電池スタック1が運転停止しており、停止している燃料電池スタック1の運転時間とマスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間との間に差が生じるためである。
また、ステップS105にて、マスタのパワーコントローラ2の設定が変更された場合は、燃料電池システム100は、変更前のマスタのパワーコントローラ2に接続されていた燃料電池スタック1の運転を停止させるよう構成されていることが望ましい。このように構成されていることで、運転時間が長くなっていた燃料電池スタック1の運転時間が延びることを抑えることができる。
さらに、本実施の形態における燃料電池システム100は、燃料電池スタック1が並列に接続されているが、これに限られず、直列に接続されていてもよい。
なお、本実施の形態では、過渡的に、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が、スレーブのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間よりも長くなるが、マスタのパワーコントローラ2が設定される際に、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1が最も運転時間が短い燃料電池スタック1となるので、燃料電池スタック1の耐久上問題はない。
なお、マスタのパワーコントローラ2が設定されるタイミングは、上記に限られることはなく、燃料電池システム100において、制御器3が、常に、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が燃料電池スタック1の中で一番長くなることがないように、燃料電池スタック1及びパワーコントローラ2の稼動を制御するよう構成されていても構わない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成要素については、同一符号を付与し、その説明はここでは省略する。
図3に示すように、本実施の形態の燃料電池システム100は、燃料電池スタック1A〜1Cのそれぞれの電圧を計測する電圧計測部4A,4B,4Cを備える点で、実施の形態1と異なっている。
電圧計測部4は、燃料電池スタック1の電圧を計測できればよく、本実施の形態では、燃料電池スタック1が出力する総電圧を計測する電圧計が用いられている。
本実施の形態における燃料電池システム100を構成する各機器の動作については、制御器3が、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間ではなく、燃料電池スタック1の電圧を用いて、マスタのパワーコントローラ2を他のスレーブのパワーコントローラ2に変更する制御を行う点が実施の形態1と異なる。その他の各機器の動作は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
燃料電池スタック1は、運転時間が経過するなどで劣化が進むと、出力する電圧が低下する。本実施の形態では、燃料電池スタック1の現在の電圧の絶対値から、燃料電池スタック1の劣化状態を判断する。
以上のように構成された本実施の形態の燃料電池システム100について、以下その動作及び作用を、図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施の形態2の燃料電池システム100の運転方法を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートの燃料電池システム100の動作(ステップS)は、制御器3の制御によって実行される。図4に示すように、制御器3は、燃料電池システム100に電源が投入された時点を燃料電池システム100の運転のスタートとし、常時以下の動作を行う。
まず、現在のマスタのパワーコントローラ2は、パワーコントローラ2Aであるとして以下説明を行う。
制御器3は、マスタのパワーコントローラ2Aに接続された燃料電池スタック1Aの電圧Vを、電圧計測部4Aにより計測し、電圧Vの情報を取得する(ステップS201)。電圧Vが所定値を下回る(ステップS202でYes)場合は、運転停止中の燃料電池スタック1を発電開始させる(ステップS203)。最も電圧が高い燃料電池スタック1が運転停止中である場合は、その燃料電池スタック1を発電開始させる。また、電圧Vが所定値以上である(ステップS202でのNo)場合は、ステップS201に戻り、再びステップS201以下の動作を行う。
制御器3は、ステップS203を実施した後、最も電圧が高い燃料電池スタック1(ここでは、例えば、燃料電池スタック1Bとする)に接続されたパワーコントローラ2(ここでは、パワーコントローラ2Bとする)をマスタのパワーコントローラ2に設定する(ステップS204)。
ステップS201からステップS204までの制御は、燃料電池スタック1が発電するのに要する時間よりも長い時間周期で実施される。例えば、本実施の形態では、制御器3により、5分周期で制御されるように、タイマが設定され、タイマをスタートさせる(ステップS205)。次に、制御器3は、タイマが5分経過するまで待ち(ステップS206)、5分経過すれば(ステップS206でYes)、タイマをストップさせて(ステップS207)、ステップS201に戻り、再びステップS201以降の動作が実行される。
以上のように、本実施の形態において、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の電圧が、所定値を大きく下回るような状態にならないように、マスタのパワーコントローラ2が変更される。
また、上述したように、最も電圧が高く劣化が進んでいない燃料電池スタック1に接続されたパワーコントローラ2が、新たに設定されるマスタのパワーコントローラ2に設定されるように構成されていることで、全ての燃料電池スタック1の劣化の進行度合いを平準化することができる。
このように、本実施の形態の燃料電池システム100は、特定の燃料電池スタック1だけが劣化することを防止することができ、燃料電池システム100の寿命を延ばすことが可能となる。
なお、電圧計測部4は、燃料電池スタック1が両端から出力する総電圧を計測するよう構成されていても構わない。また、電圧計測部4は、燃料電池スタック1が有する各セルの電圧を個別に計測するよう構成されていても構わない。また、電圧計測部4は、燃料電池スタック1を代表する1つのセルの電圧を計測するよう構成されていても構わない。電圧計測部4にて計測された電圧を用いて、燃料電池スタック1の劣化状態を把握することができれば、燃料電池スタック1の如何なる電圧が計測されるよう構成されていても構わない。
また、燃料電池スタック1の劣化を判断する手段としては、燃料電池スタック1の電圧の絶対値だけに限られず、運転開始初期からの電圧の低下量及び低下率などでも構わない。燃料電池スタック1の電圧を用いて、燃料電池スタック1の劣化状態を検知できれば、如何なる手段であっても構わない。
なお、ステップS202で用いられる所定値は、常に一定ではなく、運転状態に応じて変更されることが望ましい。例えば、最も電圧が高い燃料電池スタック1の電圧値よりも一定量少ない電圧値に設定されることなどが望ましい。
また、ステップS204にて最も電圧が高い燃料電池スタック1を選ぶ際に、燃料電池スタック1それぞれの現在の発電時の電圧が用いられても構わないし、前回発電時に計測された電圧値が用いられても構わない。最も劣化が進んでいない燃料電池スタック1を選定することができれば如何なるタイミングの電圧が用いられても構わない。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における燃料電池システムの集合体の構成について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムの集合体の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施の形態の燃料電池システムの集合体200は、実施の形態1の燃料電池システム100複数集合させたものであり、上記の点以外は、実施の形態1と同様である。
以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
本実施の形態の燃料電池システムの集合体200における燃料電池システム100A,100B,100Cを構成する各機器は、実施の形態1と同様であるため、実施の形態1と同様の構成要素については、同一符号を付与し、その説明はここでは省略する。
符号の付与の仕方として、燃料電池システム100A〜100Cのうち、どの燃料電池システム100が備える機器であるかを明確化するために、符号の最後に、燃料電池システム100A〜100Cそれぞれに対応して、a〜cが付与されている。例えば、燃料電池システム100Cに備えられている燃料電池スタック1Bは、燃料電池スタック1Bcと記載する。
燃料電池スタック1と記載されている場合は、燃料電池スタック1のいずれかに限定されるものではなく、燃料電池スタック1のいずれか一つ及び複数のいずれをも意味する。燃料電池スタック1Bと記載されている場合は、燃料電池システム100A〜100Cのいずれであるかは特定されないが、燃料電池システム100A〜100Cのいずれかの燃料電池スタック1Bを意味し、その数は、一つ及び複数のいずれの場合も含まれる。燃料電池スタック1Bcなどのように記載されている場合は、燃料電池システム100A〜100Cのいずれか一つ(例えば、燃料電池システム100C)の、燃料電池スタック1のいずれか一つ(例えば、燃料電池スタック1Bc)に特定されることを意味する。
燃料電池システム100Aは、燃料電池スタック1Aa,1Ba,1Caと、パワーコントローラ2Aa,2Ba,2Caと、制御器3aとを備える。燃料電池システム100Bは、燃料電池スタック1Ab,1Bb,1Cbと、パワーコントローラ2Ab,2Bb,2Cbと、制御器3bとを備える。燃料電池システム100Cは、燃料電池スタック1Ac,1Bc,1Ccと、パワーコントローラ2Ac,2Bc,2Ccと、制御器3cとを備える。
集合体制御器5は、燃料電池システムの集合体200を制御するための制御機能を有するものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、例えば、CPUが用いられる。記憶部としては、例えば、メモリが用いられる。
燃料電池システムの集合体200は、燃料電池システム100Aと燃料電池システム100Bと燃料電池システム100Cとを集合させて構成されており、燃料電池システム100(燃料電池システム100A,100B,100C)それぞれにて発電された電力は、まとめて、燃料電池システムの集合体200の外部に供給される。
燃料電池システムの集合体200にて発電された電力を、電力会社などから供給される系統電力と接続する場合には、系統電力が停電などにより断たれた場合に、燃料電池システムの集合体200が単独で運転している状態であるかを検知(単独運転検知)する必要がある。
単独運転検知は、パワーコントローラ2により実施されるが、複数台のパワーコントローラ2が同時に単独運転検知を実施すると、相互干渉などから単独運転状態を検出できない不具合が発生する可能性がある。
本実施の形態の燃料電池システムの集合体200においては、単独運転検知を行うパワーコントローラ2が、燃料電池システムの集合体200の中で1台のみに設定されるよう構成されている。このような構成により、安定して単独運転状態を検知することが可能となる。単独運転検知を行うパワーコントローラ2は、マスタのパワーコントローラ2として設定され、それ以外のパワーコントローラ2は、マスタに従属するスレーブのパワーコントローラ2として設定される。
マスタのパワーコントローラ2は、燃料電池システムの集合体200が発電している間は、常に単独運転検知を行う必要があるため、燃料電池システムの集合体200が発電する際は、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1が発電する必要がある。
このため、マスタのパワーコントローラ2が特定のパワーコントローラ2に固定されてしまうと、そのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が他の燃料電池スタック1よりも長くなってしまい、特定の燃料電池スタック1のみ劣化が進んでしまう。そうなると、特定の燃料電池スタック1が寿命に達した時点で、燃料電池システムの集合体200は、運転することができなくなってしまう。
そこで、特定の燃料電池スタック1の劣化が進む前に、マスタのパワーコントローラ2が別のパワーコントローラ2に変更されるように、マスタのパワーコントローラ2が設定される必要がある。
マスタのパワーコントローラ2が別のパワーコントローラ2に設定されるタイミングとして、本実施の形態では、燃料電池スタック1の運転時間が用いられている。
以上のように構成された燃料電池システムの集合体200について、以下その動作及び作用を、図6を参照しながら説明する。
図6は、本発明の実施の形態3の燃料電池システムの集合体の運転方法を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートの動作は、集合体制御器5の制御によって実行される。
図6に示すように、集合体制御器5は、燃料電池システムの集合体200に電源が投入された時点を燃料電池システムの集合体200の運転のスタートとし、常時以下の動作を行う。
まず、集合体制御器5は、マスタのパワーコントローラ2(ここでは、例えば、パワーコントローラ2Ccとする)に接続された燃料電池スタック1(ここでは、燃料電池スタック1Cc)の運転時間Tm2の情報を取得するとともに、燃料電池システムの集合体200の中で最も運転時間が短い燃料電池スタック1(ここでは、例えば、燃料電池スタック1Abとする)の運転時間Ts2の情報を取得する(ステップS301)。
次に、集合体制御器5は、運転時間Tm2と運転時間Ts2との差ΔT2(以下、運転時間差ΔT2と記す)を、Tm2からTs2を引いて算出する(ステップS302)。次に、運転時間差ΔT2が所定時間以上であるか確認する(ステップS303)。運転時間差ΔT2が所定時間以上であれば(ステップS303でYes)、ステップS304に移行し、運転時間差ΔT2が所定時間未満であれば、ステップS301に戻り、ステップS301以降の動作が行われる。ここで、本実施の形態では、所定時間は5時間に設定されている。
集合体制御器5は、ステップS304に移行した場合、最も運転時間が短い燃料電池スタック1Abを発電開始させる(ステップS304)。燃料電池スタック1が発電開始した後、最も運転時間の短い燃料電池スタック1Abに接続されたパワーコントローラ2Abがマスタのパワーコントローラ2に設定される(ステップS305)。これにより、マスタのパワーコントローラ2は、パワーコントローラ2Ccからパワーコントローラ2Abに変更されることができる。
ステップS301からステップS305までの制御は、燃料電池スタック1が発電するのに要する時間よりも長い時間周期で実施される。例えば、本実施の形態では、5分周期で制御されるように、タイマが設定され、タイマをスタートさせる(ステップS306)。次に、タイマが5分経過するまで待ち(ステップS307)、5分経過すれば(ステップS307でYes)、タイマをストップさせて(ステップS308)、ステップS301に戻り、再びステップS301以降の動作が実施される。
以上のように、本実施の形態においては、マスタのパワーコントローラ2に接続された燃料電池スタック1の運転時間が、他の燃料電池スタック1の運転時間よりも所定時間を上回って長くならないように、マスタのパワーコントローラ2が変更される。
また、最も運転時間が短い燃料電池スタック1に接続されたパワーコントローラ2が、新たに設定されるマスタのパワーコントローラ2となるように構成されていることにより、全ての燃料電池スタック1の運転時間を平準化することができる。このように、本実施の形態の特定の燃料電池スタック1だけが劣化することを防止することができるので、燃料電池システムの集合体200の寿命を延ばすことが可能となる。
なお、燃料電池システムの集合体200を構成する燃料電池システム100の台数は、本実施の形態では3台としたが、これに限られるものではなく、複数台であれば如何なる台数の燃料電池システム100の集合体として、燃料電池システムの集合体200が構成されていても構わない。また、燃料電池スタック1それぞれに対して、水素含有ガス及び酸化剤ガスを供給する手段は、水素含有ガス及び酸化剤ガスを安定して供給可能であれば如何なる構成であっても構わない。例えば、燃料電池システムの集合体200は、燃料電池スタック1それぞれがポンプなどの供給手段を備えてもよい。また、燃料電池システムの集合体200は、燃料電池システム100それぞれがポンプなどの供給手段を備え、燃料電池システム100それぞれの内で水素含有ガス及び酸化剤ガスが分岐されて燃料電池スタック1それぞれに供給されるよう構成されていてもよい。また、燃料電池システムの集合体200において、共通の水素含有ガス及び酸化剤ガスの供給手段が設けられ、共通の水素含有ガス及び酸化剤ガスの供給手段から供給された水素含有ガス及び酸化剤ガスが、燃料電池システムの集合体200内で分岐されて燃料電池スタック1それぞれに供給されるよう構成されていても構わない。
なお、本実施の形態では、燃料電池システムの集合体200が、燃料電池システム100それぞれが制御器3を備え、さらに、燃料電池システムの集合体200全体を制御するための集合体制御器5を備える構成を例示しているが、燃料電池システムの集合体200は、制御器3が燃料電池システム100毎に個別に配置されず、集合体制御器5が全てを制御するよう構成されていても構わない。この場合、燃料電池システム100それぞれの制御器3は、マスタのパワーコントローラの設定に関わる制御は行わない。
なお、本実施の形態では、マスタのパワーコントローラ2が変更される条件として、燃料電池スタック1の運転時間が用いられているが、これに限られるものではなく、燃料電池スタック1の劣化状態を把握できるものであれば如何なる条件であっても構わない。例えば、燃料電池スタック1の電圧などであってもよい。
また、運転時間は、累積の発電時間であってもよいし、連続発電時間であってもよい。さらに、燃料電池スタック1が発電している時間に限られず、燃料電池スタック1に酸化剤ガスが供給されている時間、または、燃料電池スタック1に水素含有ガスが供給されている時間などでもよい。
ステップS301で最も運転時間が短い燃料電池スタック1を特定する方法としては、燃料電池システム100それぞれにおいて最も運転時間が短い燃料電池スタック1を特定し、それらの燃料電池スタック1の中で最も運転時間が短いものを特定する方法であってもよい。また、燃料電池システムの集合体200における全ての燃料電池スタック1を比較し、最も運転時間が短いものを特定する方法であっても構わない。燃料電池システムの集合体200において、最も運転時間が短い燃料電池スタック1を特定することができれば、如何なる方法であっても構わない。
なお、図6のフローチャートに示す動作(ステップS)は、燃料電池システムの集合体200に電源が投入された時点をスタートとし、常時を行われても構わないし、起動及び発電中に実施されても構わないし、発電中のみ実施されても構わない。
なお、パワーコントローラ2を変更するためにステップS303で用いられる所定時間は、特定の燃料電池スタック1が劣化しなければ如何なる時間であっても構わない。ただし、所定時間が短い時間に設定されると、燃料電池スタック1が起動停止を頻繁に繰り返す可能性があるため、秒単位及び分単位などではなく、時間単位で設定されることが望ましい。
上記の説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良及び他の実施の形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の実施の形態の一例である燃料電池システム及びその集合体は、複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラを有していても、安定した系統連系運転をすることができ、停電が発生した場合は、単独運転を検知することが可能である。
さらに、特定の燃料電池スタックの運転時間だけが長くなることが抑制され、複数台の燃料電池スタックの運転時間を平準化することができるため、特定の燃料電池スタックのみが劣化することを防止し、燃料電池システム及びその集合体の寿命が短くなることを予防することができる。
以上述べたように、本発明は、特定の燃料電池スタックのみが他の燃料電池スタックに比べて劣化することを防止することが可能な燃料電池システム及びその集合体を提供する。よって、長期間にわたり安定した発電を行うような家庭用及び業務用の燃料電池システム等の用途に広く利用することができる。
1,1A,1B,1C 燃料電池スタック
1Aa,1Ab,1Ac,1Ba,1Bb,1Bc,1Ca,1Cb,1Cc 燃料電池スタック
2,2A,2B,2C パワーコントローラ
2Aa,2Ab,2Ac,2Ba,2Bb,2Bc,2Ca,2Cb,2Cc パワーコントローラ
3,3a,3b,3c 制御器
4,4A,4B,4C 電圧計測部
5 集合体制御器
100,100A,100B,100C 燃料電池システム
200 燃料電池システムの集合体
次に、制御器3は、燃料電池スタック1Aの運転時間と燃料電池スタック1Bの運転時間との差ΔT1を、Tm1からTs1を引くことで算出する(ステップS102)。また、制御器3は、算出されたΔT1が所定時間以上(ステップS103でYes)であれば、現在運転停止中の燃料電池スタック1(ここでは、燃料電池スタック1B)を発電開始させる(ステップS104)。
ステップS101からステップS105までの制御は、燃料電池スタック1が発電するのに要する時間よりも長い時間周期で実施される。例えば、本実施の形態では、5分周期で制御が実施されるように、タイマが設定され、タイマをスタートさせる(ステップS106)。次に、タイマが5分経過するまで待ち(ステップS107)、5分経過すれば、タイマをストップさせて(ステップS108)、ステップS101に戻り、再びステップS01以下の動作が行われる。

Claims (6)

  1. 水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、
    前記複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、前記複数台の燃料電池スタックが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラと、
    前記複数台の燃料電池スタック及び前記複数台のパワーコントローラのうち、少なくともいずれかの稼働台数が、駆動させる負荷に応じて変更されるよう、前記複数台の燃料電池スタック及び前記複数台のパワーコントローラの稼働を制御する制御器とを備え、
    前記複数台のパワーコントローラのうちの1台のみがマスタのパワーコントローラに設定され、
    前記複数台のパワーコントローラのうちの前記マスタのパワーコントローラ以外のパワーコントローラがスレーブのパワーコントローラに設定され、
    前記複数台の燃料電池スタックのうち、前記マスタのパワーコントローラと接続された燃料電池スタックの運転時間よりも、前記スレーブのパワーコントローラに接続された燃料電池スタックの運転時間が長くなるように、前記制御器により、前記マスタのパワーコントローラが設定されるよう構成された燃料電池システム。
  2. 前記マスタのパワーコントローラに接続された前記燃料電池スタックの前記運転時間と、前記スレーブのパワーコントローラに接続された前記燃料電池スタックの前記運転時間との差が、所定時間以上になると、前記複数台の燃料電池スタックのうちの運転停止中の燃料電池スタックを発電させ、前記複数台のパワーコントローラのうち、前記複数台の燃料電池スタックのうちの最も運転時間の短い燃料電池スタックに接続されたパワーコントローラが、前記マスタのパワーコントローラに設定されるよう構成されている請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、
    前記複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、前記複数台の燃料電池スタックが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラと、
    前記複数台の燃料電池スタック及び前記複数台のパワーコントローラの稼働台数が、駆動させる負荷の大きさに応じて変更されるよう、前記複数台の燃料電池スタック及び前記複数台のパワーコントローラの稼動を制御する制御器と、
    前記複数台の燃料電池スタックそれぞれの電圧を計測する電圧計測部とを備え、
    前記複数台のパワーコントローラのうちの1台のみが前記マスタのパワーコントローラに設定され、
    前記複数台のパワーコントローラのうち、前記マスタのパワーコントローラ以外のパワーコントローラがスレーブのパワーコントローラに設定され、
    前記複数台の燃料電池スタックのうち、前記マスタのパワーコントローラと接続された燃料電池スタックの前記電圧が所定値を下回る場合は、前記制御器により、前記マスタのパワーコントローラが、前記複数台のパワーコントローラのうちの別のパワーコントローラに設定されるよう構成された燃料電池システム。
  4. 前記複数台のパワーコントローラは、系統連携インバータで構成され、前記スレーブのパワーコントローラは、単独運転検知をしないよう構成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する複数台の燃料電池スタックと、前記複数台の燃料電池スタックそれぞれと1対1で対応して接続され、前記複数台の燃料電池スタックそれぞれが発電した電力を取り出す複数台のパワーコントローラとを有する燃料電池システムを複数台備え、
    前記複数台の燃料電池システムは、互いに連動して動作するよう構成され、
    前記複数台の燃料電池システムが有する前記複数台のパワーコントローラのうちの1台のみが、マスタのパワーコントローラに設定されるよう、前記複数台の燃料電池スタック及び複数台のパワーコントローラを制御する集合体制御器を備えた燃料電池システムの集合体。
  6. 前記集合体制御器は、前記複数台の燃料電池システムの中の前記複数台のパワーコントローラの中で、前記複数台の燃料電池スタックのうち最も運転時間が短い燃料電池スタックと接続されたパワーコントローラを、前記マスタのパワーコントローラに設定するよう構成された請求項5に記載の燃料電池システムの集合体。
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