JPWO2017022122A1 - 受信機 - Google Patents

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Abstract

従来のRSSI検波器を用いた受信機は、検波範囲の拡大と低消費電力化を両立できないという課題があった本発明の受信機は、制御信号によって利得を切り替え、変調された受信信号を増幅する可変利得増幅器と、可変利得増幅器の利得よりダイナミックレンジが小さく、可変利得増幅器が増幅した受信信号を検波する第1の検波器と、第1の検波器の検波信号から第1の検波器の飽和状態を判別し、第1の検波器が飽和している場合、第1の検波器の飽和領域が線形領域に置き換わるように、可変利得増幅器の利得を不連続に切り替える制御信号を出力する制御器とを備える。

Description

本発明は、変調信号を受信する受信機に関するものである。
ASK(Amplitude Shift Keying)変調信号を用いる通信では、通信距離の確保のため、広大なダイナミックレンジが要求される。このため、ASK変調信号の受信機の受信回路は、RSSI(Recieved Signal Strength Indication)検波器が広く用いられている。ASK変調信号を入力とした場合は、ASK変調信号の包絡線がRSSI検波器の出力として得られ、その出力をベースバンド信号として後段の復調器で復調を行う。
RSSI検波器としては、非特許文献1に記載されているRSSI検波器が開示されている。非特許文献1記載された従来のRSSI検波器は、増幅器と増幅器に接続される検波器との組合せが5段従属に接続されており、5個の検波器が電流加算器に接続されている。そして、電流加算器の後段に電流電圧変換器が接続されている。
従来のRSSI検波器に入力されたRF信号は、固定利得Gvをもつ各増幅器で増幅される。初段増幅器の後段に装荷された検波器は、初段増幅器が出力するRF信号を検波し、増幅器の出力する信号振幅に応じて直流電流を出力する。2段目の増幅器では、さらにRF信号を増幅する。2段目の増幅器の後段に装荷された検波器は、初段増幅器用の検波器と同様に、2段目の増幅器が出力するRF信号を検波し、直流電流を出力する。後段の増幅器及び検波器も同様の動作を行い、電流加算器は、それぞれの検波器の出力電流を加算し、検波器の出力電流の総和を電流変換器に出力する。電流電圧変換器は、検波器の出力電流の総和を電圧に変換しRSSI検波器から出力する。
従来のRSSI検波器では、各増幅器の利得と検波器のダイナミックレンジは等しいので、RSSI検波器の検波特性は、入力されるRF信号に対して線形の特性を示し、従来のRSSI検波器の検波範囲は、増幅器の利得の総和で決定される。上記の例では、増幅器が5段接続されるので、検波範囲は5Gvである。
Y. Tao、 et al.、" A Bipolar IF Amplifier/RSSI for ASK Receiver"、 ASPDAC、 Vol.2 pp.1236−1239、 Jan 2005
従来のRSSI検波器では、検波範囲を大きくしようとすると、増幅器の利得を大きくする必要がある。しかし、検波器のダイナミックレンジより増幅器の利得を大きくすると、増幅器よりも先に検波器が飽和していまい、検波特性が劣化してしまう。検波特性の劣化を抑えるためには、検波器のダイナミックレンジを増幅器の利得に合わせて大きくすることが考えられるが、検波器の消費電力が大きくなるため、低消費電力化を図ることができない。
本発明の目的は、このような状況を鑑みてなされたもので、検波範囲内に飽和領域が存在するRSSI検波器を用いても、受信信号を検波できる受信機を得るところにある。
本発明の受信機は、制御信号によって利得を切り替え、変調された受信信号を増幅する可変利得増幅器と、可変利得増幅器の利得よりダイナミックレンジが小さく、可変利得増幅器が増幅した受信信号を検波する第1の検波器と、第1の検波器の検波信号から第1の検波器の飽和状態を判別し、第1の検波器が飽和している場合、第1の検波器の飽和領域が線形領域に置き換わるように、可変利得増幅器の利得を不連続に切り替える制御信号を出力する制御器とを備える。
本発明によれば、RSSI検波器の検波範囲の拡大と低消費電力化を両立できるという効果がある。
この発明の実施の形態1に係る受信機の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る可変利得増幅器20の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る可変利得増幅器20の利得周波数特性図である。 この発明の実施の形態1に係る検波器24の検波特性図である。 この発明の実施の形態1に係るRSSI検波器2の検波特性図である。 この発明の実施の形態1に係る判定回路33の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る判定回路33のフローチャート図である。 この発明の実施の形態1に係るプリアンブル検出器35の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRSSI検波器2の検波特性及び動作点を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る間欠動作時の利得制御の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る受信機の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る干渉波検出器38の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る可変利得増幅器40の一構成例を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る可変利得増幅器20の利得周波数特性図である。 この発明の実施の形態2に係るRSSI検波器2の検波特性図である。
実施の形態1
図1は、この発明の実施の形態1に係る受信機の一構成例を示す構成図である。
本受信機は、アンテナ1、RSSI検波器2、制御器3(制御器の一例)、復調回路4を備える。
アンテナ1は、ASK変調信号を受信するアンテナである。例えば、アンテナ1には、ダイポールアンテナ、開口面アンテナ、フェーズドアレイアンテナなどが用いられる。
RSSI検波器2は、アンテナ1より入力されるASK変調信号を増幅するとともに検波して、検波信号を制御器3へ出力する検波器である。RSSI検波器2は、可変利得増幅器20(可変利得増幅器の一例)、増幅器21(増幅器の一例)、増幅器22〜24(第1の検波器の一例)、検波器25〜27(第2の検波器の一例)、電圧加算器28(電圧加算器の一例)、LPF29(Low Pass Filter ローパスフィルタの一例)を備える。
可変利得増幅器20は、RSSI検波器2の初段に位置し、制御器3からの利得制御信号にしたがって利得を切り替え、アンテナ1が受信した受信信号を増幅する可変利得増幅器である。可変利得増幅器20の入力端子は、アンテナ1に接続され、可変利得増幅器20の出力端子は、増幅器21の入力端子及び検波器24の入力端子に接続される。可変利得増幅器20の制御端子は、制御器3内の判定回路33の出力端子に接続される。
図2は、この発明の実施の形態1に係る可変利得増幅器20の一構成例を示す構成図である。可変利得増幅器20は、差動増幅器201、抵抗202、抵抗203、キャパシタ204、スイッチ205、スイッチ206、キャパシタ207、スイッチ208、スイッチ209、インバータ210を備える。
可変利得増幅器20において、差動増幅器201の差動出力端子対は、抵抗202及び抵抗203の入力端子に接続される。抵抗202及び抵抗203の出力端子は、可変利得増幅器20の差動出力端子対である。抵抗202の出力端子は、スイッチ205の一端に接続され、スイッチ205の他端は、キャパシタ204の一端に接続され、スイッチ206の一端は、キャパシタ204の他端に接続され、スイッチ206の他端は、抵抗203の出力端子に接続される。スイッチ208、キャパシタ207、及びスイッチ209は、スイッチ205、キャパシタ204、及びスイッチ206と同様の接続関係で、可変利得増幅器20の差動出力端子対に接続される。
スイッチ205及びスイッチ206は、制御端子から利得制御信号を受け、スイッチの状態を変化させるスイッチである。利得制御信号が”H”の場合、スイッチ205及びスイッチ206は、短絡状態となり、利得制御信号が”L”の場合、開放状態となる。ここで、”H”とは電圧がHighレベルを示す論理信号であり、”L”とは電圧がLowレベルを示す論理信号である。これに対して、スイッチ208及びスイッチ209は、インバータ210を介して利得制御信号を受け、スイッチの状態を変化させる。インバータ210を介しているので、利得制御信号が”H”の場合、スイッチ208及びスイッチ209は、開放状態となり、利得制御信号が”L”の場合、短絡状態となる。
可変利得増幅器20は、以上のように構成されており、抵抗202及び203とキャパシタ204またはキャパシタ207とで構成されるRC回路のカットオフ周波数を切り替えるによって、利得を切り替える。
図3は、この発明の実施の形態1に係る可変利得増幅器20の利得周波数特性図である。
縦軸が利得であり、横軸は周波数である。fc1は、利得制御前(利得制御信号が”L”の場合)のカットオフ周波数であり、fc2は、利得制御後(利得制御信号が”H”の場合)のカットオフ周波数である。fは、入力されるASK変調信号の中心周波数である。例えば、利得制御信号が”L”から”H”に変化することにより、RC回路のキャパシタはキャパシタ207からキャパシタ204に切り替わり、可変利得増幅器20のカットオフ周波数はfc1からfc2に切り替わる。これにより、可変利得増幅器20の利得は、GvからGv/2に切り替わる。
増幅器21は、可変利得増幅器20が出力した信号をさらに増幅する増幅器である。増幅器21の入力端子は、可変利得増幅器20の出力端子と接続され、増幅器21の出力端子は、増幅器22の入力端子、検波器25の入力端子と接続される。増幅器20の出力端子から入力される受信信号を利得Gvだけ増幅し、増幅器22の入力端子、検波器25の入力端子へ出力する。例えば、増幅器21はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のプロセスを用いてICに実装された差動増幅器が用いられる。
増幅器22、増幅器23、増幅器24は、増幅器21と同様の構成をもち、増幅器21が増幅した信号をさらに増幅する増幅器である。
検波器24は、可変利得増幅器20が出力した信号を検波する検波器である。検波器24の入力端子は、可変利得増幅器20の出力端子に接続され、検波器24の出力端子は、電圧加算器28の入力端子と接続される。検波器24は、可変利得増幅器20で増幅した受信信号を検波し、入力電力の対数値に応じた出力電圧を電圧加算器28の入力端子に出力する。また、検波器24は、入力電力に対して閾値を保持しており、この閾値を超過する電力が入力された場合には、所定の電圧で飽和する特性を持つ。
図4は、この発明の実施の形態1に係る検波器24の検波特性図である。縦軸が検波電圧(Vdet)であり、横軸が入力電圧(Vin)である。Vin_minは、検波器24が検波できる最小入力電圧であり、Vin_maxは、検波器24が飽和しない最大入力電圧である。Vlimは、Vin_maxにおける検波電圧である。Vin_minとVin_maxとの間が、検波器24が検波可能な線形領域を示し、Vin_maxより大きい領域が、飽和領域(非線形領域とも言う)を示す。ここで、線形領域とは、入力電力に対して出力電圧が直線的に比例する領域、つまり、検波特性の1次の微分係数が、他の高次の微分係数より大きい領域を言う。Vin_maxとVin_minとの差が、検波器24のダイナミックレンジに相当する。検波特性の傾きは、検波器24を構成するトランジスタの相互コンダクタンス(gm)によって決定される。例えば、検波器24は、CMOS等のプロセスを用いてIC(Integrated Circuit)に実装されたトランジスタと抵抗で構成された検波器またはダイオード検波器などが用いられる。
検波器25〜27は、検波器24と同様の構成を持ち、それぞれ増幅器21〜23の出力端子に接続される。
電圧加算器28は、検波器24、検波器25、検波器26、及び検波器27がそれぞれ出力する検波電圧を加算する電圧加算器である。電圧加算器28の入力端子は、検波器24、検波器25、検波器26、及び検波器27の出力端子に接続され、電圧加算器28の出力端子は、LPF29の入力端子に接続される。電圧加算器28は、各検波器から入力された電圧を加算し、加算した電圧をLPF29に出力する。例えば、電圧加算器28は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装されたオペアンプが用いられる。
LPF29は、電圧加算器28が加算した検波電圧から、自身のカットオフ周波数以下の信号を通過させることで、不要信号を遮断し、所望の受信信号を通過させるローパスフィルタである。LPF29の入力端子は、電圧加算器28の出力端子に接続され、LPF29の出力端子は、制御器3に内蔵する比較器34の入力端子と、平滑回路37の入力端子とに接続される。LPF29は、カットオフ周波数を有し、自身のカットオフ周波数より高い周波数成分を遮断することで、入力された信号の帯域制限を行う。例えば、LPF29は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装された抵抗、キャパシタ等で実装される。
以上のように、RSSI検波器2は、アンテナ1が受信した受信信号を、可変利得増幅器20、増幅器21、増幅器22及び増幅器23で増幅するとともに、検波器24、検波器25、検波器26、検波器27で各増幅器の出力信号を検波する。RSSI検波器2は、増幅した受信信号を制御器3内の検波器31に出力するとともに、検波信号を比較器34及び平滑回路37に出力する。また、RSSI検波器2は、制御器3からの利得制御信号により可変利得増幅器20の利得を変化させる。
図5は、この発明の実施の形態1に係るRSSI検波器2の検波特性図である。
縦軸が検波電圧であり、横軸が入力電力である。DRは、検波器24、検波器25、検波器26、及び検波器27のダイナミックレンジであり、線形領域である。Gvは、可変利得増幅器20、増幅器21、増幅器22、増幅器23の利得である。det1、det2、det3、det4は、それぞれ検波器24、検波器25、検波器26、及び検波器27の検波範囲である。
制御器3は、RSSI検波器2が出力する検波信号から検波器24〜27のうち少なくとも1つが飽和しているか否かを判別し、検波器24〜27のうち少なくとも1つが飽和している場合、可変利得増幅器20の利得を切り替える利得制御信号を可変利得増幅器20に出力する制御器である。制御器3は、検波器31、比較器32、判定回路33、比較器34(比較器の一例)、プリアンブル検出器35、基準電圧源36及び平滑回路37(平滑回路の一例)を備える。
検波器31は、増幅器23が出力した信号を検波する検波器である。検波器31の入力端子は増幅器23の出力端子と接続され、検波器31の出力端子は比較器32の入力端子と接続される。検波器31は、増幅器23が増幅した受信信号を検波し、入力電力の対数値に応じた出力電圧を比較器32の入力端子に出力する。例えば、検波器31は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装されたトランジスタと抵抗で構成された検波器、ダイオード検波器などが用いられる。
比較器32は、RSSI検波器2に入力される受信信号が検波できる最低入力電力より大きいか否かを判別するために、検波器31が出力した検波信号と基準電圧とを比較する比較器である。比較器32の第1の入力端子は、検波器31の出力端子に接続され、第2の入力端子は、基準電圧源36の出力端子に接続される。比較器32の出力端子は、判定回路33の入力端子に接続される。比較器32は、検波器31が出力した受信信号の検波電圧と基準電圧源36が出力する基準電圧とを比較し、基準電圧源より検波電圧が大きい場合に、RSSI検波器2が検波できる最低入力電力以上がRSSI検波器2に入力されているものと判断し、検出信号として”H”を判定回路33へ出力する。基準電圧源より検波電圧が小さい場合は、検出信号として”L”を判定回路33へ出力する。例えば、比較器32は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装されたオペアンプが用いられる。
判定回路33は、プリアンブル検出器35が出力するプリアンブル検出信号及び比較器32が出力する検出信号から、RSSI検波器2の検波範囲内でRSSI検波器2内の検波器が飽和しているか否かを判定し、飽和している場合、RSSI検波器2の制御端子に可変利得増幅器20の利得を切り替える利得制御信号を出力する判定回路である。判定回路33の第1の入力端子は、比較器32の出力端子に接続され、判定回路33の第2の入力端子は、プリアンブル検出器35の出力端子に接続され、判定回路33の出力端子は、RSSI検波器2が内蔵する可変利得増幅器20の制御端子に接続される。例えば、判定回路33は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)が用いられる。
図6は、この発明の実施の形態1に係る判定回路33の一構成例を示す構成図である。
判定回路33は、制御回路331及びメモリ332を備える。
制御回路331は、RSSI検波器2に出力する利得制御信号を制御する制御回路である。制御回路331の第1の入力端子は、判定回路33の第1の入力端子であり、制御回路331の第2の入力端子は、判定回路33の第2の入力端子である。制御回路331のメモリ端子は、メモリ332に接続される。例えば、制御回路331は、ASICまたはFPGA上に実装された論理回路である。
メモリ332は、可変利得増幅器20の初期状態を記憶しているメモリである。メモリ332は、可変利得増幅器20の利得制御をかける前に、可変利得増幅器20内の各スイッチが開放であるか短絡であるかを示す利得制御信号を記憶している。例えば、メモリ332は、スイッチ205及びスイッチ206の初期状態は開放であり、スイッチ208及びスイッチ209の初期状態は短絡状態であり、その状態が利得制御信号としては”L”であることを記憶している。メモリ332は、制御回路331と接続されており、制御回路331に初期値を出力している。例えば、メモリ332は、ASICまたはFPGA上に実装された不揮発メモリが用いられる。
図7は、この発明の実施の形態1に係る判定回路33のフローチャート図である。
まず、ステップS101において、制御回路331は、比較器31が出力する検出信号から、RSSI検波器2が受信信号を検波できているか否かを判定する。比較器31が出力する検出信号が”H”の場合、制御回路331は、RSSI検波器2に検波できる最低入力電力以上の受信信号が入力されていると判断し、ステップS103に進む。一方、比較器31が出力する検出信号が”L”の場合、制御回路331は、RSSI検波器2に検波できる最低入力電力未満の受信信号が入力されており、RSSI検波器2は受信信号を検波できていないと判断し、ステップS102に進む。
次に、ステップS102において、制御回路331は、メモリ332が記憶している可変利得増幅器20の初期状態を表す制御信号を可変利得増幅器20に出力し、可変利得増幅器20の利得を初期状態に戻す。
次に、ステップS103において、制御回路331は、プリアンブル検出器35が出力するプリアンブル検出信号から、プリアンブル信号が検出されているか否かを判断する。プリアンブル検出信号が”H”の場合、プリアンブル信号が検出できていると判断し、ステップS104に進む。一方、プリアンブル検出信号が”L”の場合、プリアンブル信号が検出できていると判断し、ステップS105に進む。
次に、ステップS104において、制御回路331は、可変利得増幅器20に出力する利得制御信号の内容を保持し、利得制御前と同じ利得制御信号を出力する。例えば、制御回路331は、利得制御信号として”L”を出力していた場合、利得制御信号”L”を可変利得増幅器20に出力する。
次に、ステップ105において、制御回路331は、可変利得増幅器20に出力する利得制御信号の内容を変更し、可変利得増幅器20に出力する。例えば、制御回路331は、可変利得増幅器20に利得制御信号として”L”を出力していた場合、”H”の利得制御信号を可変利得増幅器20に出力する。
図1の受信機の構成の説明に戻る。
比較器34は、RSSI検波器2の検波電圧の瞬時値と平滑回路37から出力されたRSSI検波器2の検波電圧の時間平均値とを比較し、比較結果を出力する比較器である。比較器34の第1の入力端子は、RSSI検波器2に内蔵されるLPF29と接続され、第2の入力端子は、平滑回路37の出力端子に接続される。比較器34の出力端子は、プリアンブル検出器35の入力端子と復調回路4の入力端子と接続される。比較器34は、LPF29が出力した検波信号の瞬時値と平滑回路37が出力した検波信号の時間平均電圧とを比較し、瞬時電圧が平均電圧より大きい場合は”H”を、瞬時電圧が平均電圧より小さい場合は”L”をベースバンド信号として、プリアンブル検出器35の入力端子及び復調回路4の入力端子に出力する。例えば、比較器34は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装されたオペアンプが用いられる。ベースバンド信号とは、RSSI検波器2が出力する検波信号をデジタル化した信号である。
プリアンブル検出器35は、比較器34が出力するベースバンド信号に含まれるプリアンブル信号を検出する検出器である。プリアンブル検出器35の入力端子は、比較器34の出力端子に接続され、プリアンブル検出器35の出力端子は、判定回路33の入力端子及び復調回路4の入力端子に接続される。プリアンブル検出器35は、比較器34が出力したベースバンド信号から、内部のクロック抽出回路を用いてプリアンブル信号を抽出し、抽出したプリアンブル信号が自身の記憶しているプリアンブル信号のデータパターンと一致する場合には、プリアンブル検出信号として”H”を判定回路33及び復調回路4に出力する。自身の記憶しているプリアンブル信号のデータパターンと一致しない場合は、プリアンブル検出信号として”L”を判定回路33及び復調回路4に出力する。例えば、プリアンブル検出器35は、ASICまたはFPGAで構成される。
図8は、この発明の実施の形態1に係るプリアンブル検出器35の一構成例を示す構成図である。
プリアンブル検出器35は、クロック抽出回路351、シフトレジスタ352、メモリ353、比較器354を備える。
クロック抽出回路351は、比較器34が出力したベースバンド信号のエッジに基づいてベースバンド信号のクロックを抽出するクロック抽出回路である。クロック抽出回路351の入力端子は、プリアンブル検出器35の入力端子に接続され、クロック抽出回路351の出力端子はシフトレジスタ352のクロック端子に接続される。例えば、クロック抽出回路351は、ASICまたはFPGA上の論理回路で構成される。
シフトレジスタ352は、クロック抽出回路351が出力するクロック信号を用いて、比較器34が出力したベースバンド信号を1ビットずつサンプルホールドし、サンプルホールドした結果を1ビットずつパラレルに比較器354へ出力するシフトレジスタである。シフトレジスタ352の入力端子は、プリアンブル検出器35の入力端子に接続され、シフトレジスタ352のクロック端子は、クロック抽出回路351の出力端子に接続される。また、シフトレジスタ352は、Nビットの出力端子を備え、Nビットの出力端子は、比較器354の入力端子に接続される。
メモリ353は、受信信号に含まれるプリアンブルデータが予め記憶されたメモリである。メモリ353は、Nビットの出力端子を備え、それらの出力端子は比較器354入力端子に接続される。メモリ353は、2進数のプリアンブルデータを格納しており、プリアンブルデータを1ビット単位でパラレルに比較器354に出力する。
比較器354は、メモリ353が記憶しているプリアンブルデータとシフトレジスタ352が出力するベースバンド信号のサンプルホールド結果とを比較する比較器である。比較器354は、2×N(Nは自然数)ビットの入力端子を備え、一方のNビットの入力端子は、メモリ353に接続されており、もう一方のNビットの入力端子は、シフトレジスタ352の出力端子に接続されている。比較器354は、メモリ353が出力したNビットのプリアンブルデータとシフトレジスタ351が出力したNビットのベースバンド信号のサンプルホールド結果とに対して、1ビットずつ排他論理和を取り、一致しているかどうかの判定を行う。Nビット一致していた場合に”H”を判定回路33に出力し、一致していない場合は”L”を判定回路33に出力する。
図1の受信機の構成の説明に戻る。
基準電圧源36は、比較器32に基準電圧を出力する基準電圧源である。基準電圧源36の出力端子は、比較器32の入力端子に接続される。基準電圧源36は、RSSI検波器2が最低入力電力の信号を受信しているときに検波器31が出力する検波電圧と等しい電圧を出力するように予め設定されており、その電圧を比較器32に出力する。例えば、基準電圧源36はCMOS等のプロセスを用いてICに実装された固定電流源と抵抗を用いて構成される。
平滑回路37は、LPF29が出力したRSSI検波器2の検波信号を所定の時定数で時間平均し、平滑化する平滑回路である。平滑回路37の入力端子は、RSSI検波器2に内蔵されるLPF29に接続されており、平滑回路37の出力端子は、比較器34の入力端子に接続される。平滑回路37は、LPF29が出力する信号のうち、検波信号中のASK変調信号成分より周波数の低い周波数帯の信号を通過させることで、所定の時定数で検波信号を時間平均し、時間平均した検波信号を比較器34に出力する。平滑回路37の時定数は、平滑回路37のカットオフ周波数の逆数に対応する。例えば、平滑回路37は、抵抗及びキャパシタを用いたローパスフィルタで構成される。
次に、実施の形態1に係る受信機の動作について述べる。まず、干渉波がなく、ASK変調信号(以下、所望信号ともいう)が入力されている場合を説明する。
本受信機に入力されるASK変調信号は、プリアンブル信号と通信用データ信号とから構成されている。プリアンブル信号は、予め定められたNビットのパターンデータでASK変調された信号である。また、通信用データ信号は、通信するデータをASK変調した信号であり、プリアンブル信号の後に送信される。
アンテナ1は、ASK変調信号を受信し、受信したASK変調信号をRSSI検波器2に出力する。
RSSI検波器2は、可変利得増幅器20、増幅器21、増幅器22、及び増幅器23で増幅したASK変調信号を検波器31に出力する。
検波器31は、ASK変調信号を検波し、検波電圧を比較器32に出力する。比較器32は、検波器31が出力した検波電圧と基準電圧源36が出力する基準電圧とを比較する。ここで、基準電圧源36が出力する基準電圧は、RSSI検波器2の最低受信電圧である。比較器32は、検波電圧が最低受信電圧より高い場合に”H”を、検波電圧が最低受信電圧より低い場合には”L”を判定回路33に出力する。
また、RSSI検波器2は、検波信号を制御器3の比較器34及び平滑回路34に出力する。RSSI検波器2内の可変利得増幅器20は、アンテナ1が出力したASK変調信号を増幅し、増幅したASK変調信号を増幅器21に出力する。このとき、可変利得増幅器20の制御端子の論理は”L”であり、増幅器20に内蔵されるスイッチ205、206は開放であり、スイッチ208、209は短絡である。この場合、抵抗202、203とキャパシタ207で構成されるRC回路によって増幅器20の周波数特性が決定され、ASK変調信号の周波数帯での利得がGvとなるようにカットオフ周波数が設定される。
可変利得増幅器20が増幅したASK変調信号は、さらに、増幅器21、増幅器22、増幅器23にて増幅され検波器27が反応する電力まで増幅される。RSSI検波器2に入力される受信信号の電力がRSSI検波器2の最低入力電力である場合、検波器24、検波器25、検波器26は、入力電力が小さいため反応せず、それぞれの検波器の出力は0Vとなる。したがって、検波器27の出力電圧が電圧加算器28に入力され、電圧加算器28は、その出力電圧をそのままLPF29に出力する。LPF29は、電圧加算器28が出力した電圧信号のうち、不要成分を遮断し、信号成分を通過させる。LPF29は、帯域制限した信号を比較器34及び平滑回路37に出力する。
平滑回路37は、平滑回路37のカットオフ周波数より高い周波数の信号を遮断し、カットオフ周波数より低い周波数の信号を通過させることで、LPF29が出力した信号を時間平均し、平滑化する。平滑回路37は、平滑化した信号を比較器34に出力する。
比較器34は、LPF29が出力した検波信号の瞬時電圧と平滑回路37が出力した検波信号の時間平均電圧とを比較し、平均電圧より高ければ"H"を、低ければ"L"をベースバンド信号としてプリアンブル検出器35及び復調回路4に出力する。
プリアンブル検出器35は、比較器34が出力したベースバンド信号からクロック抽出を行い、そのクロックを用いて、ベースバンド信号をサンプルホールドする。プリアンブル検出器35は、サンプルホールドした結果と内蔵するメモリから読みだしたプリアンブル信号のパターンデータとを比較し、ベースバンド信号にプリアンブル信号が含まれているか否かを判別する。干渉波がない場合、サンプルホールドした結果とメモリから読みだしたプリアンブル信号のパターンデータとは一致するので、プリアンブル検出器35は、プリアンブル検出信号として”H”を復調回路4及び判定回路33に出力する。
復調回路4は、プリアンブル検出信号が入力された時点で起動を始め、その後所定の時間に入力されたベースバンド信号を復調する。
判定回路33には、比較器32が出力する信号”H”及びプリアンブル検出器35が出力する信号”H”が入力される。判定回路33は、2つの信号に基づいて、RSSI検波器2に最低受信信号以上の信号が入力されているか否か及びプリアンブル信号が検出できているか否かを判定し、利得制御信号を可変利得増幅器20に出力する。比較器32が出力する信号は”H”であり、プリアンブル検出器35が出力する信号は”H”であるので、判定回路33は、RSSI検波器2には最低受信信号以上の信号が入力されており、プリアンブル検出器35は干渉波の影響がなくプリアンブル信号を検出できていると判定し、利得制御信号の内容を保持する。よって、判定回路33は、可変利得増幅器20に利得を変更しない利得制御信号”L”を出力する。可変利得増幅器20は、初期状態において利得制御信号”L”に対応する構成であったとする。
次に、ASK変調信号とともに干渉波が入力されている場合の本受信機の動作について述べる。
アンテナ1が、ASK変調信号とともに干渉波を受信し、受信した信号をRSSI検波器2に出力する。
図9は、この発明の実施の形態1に係るRSSI検波器2の検波特性及び動作点を示す図である。
縦軸が検波電圧であり、横軸が入力電力である。点線が利得制御前の検波特性であり、実線が利得制御後の検波特性である。点線で囲まれた部分が利得制御前の飽和領域であり、斜線部分が利得制御後の飽和領域である。図9において、DRは、検波器24、検波器25、検波器26及び検波器27のダイナミックレンジであり、Gvは、可変利得増幅器20、増幅器21、増幅器22及び増幅器23の利得である。DET4、DET3、DET2及びDET1は、それぞれ検波器24、検波器25、検波器26及び検波器27に対応する。点Aは、RSSI検波器2の動作点を示す。なお、点Aにおける受信信号の電力は、ASK変調信号の電力と干渉波の電力の和である。
図9の点線における点AでRSSI検波器2が動作している場合、検波器27は飽和している。これは、可変利得増幅器20の利得より検波器27のダイナミックレンジが小さいため生じる。RSSI検波器2内の検波器27が飽和領域で動作している場合、検波器27の非線形性が強い領域で検波するため、検波信号に相互変調歪みが含まれ、検波器27は、相互変調歪みを含む検波信号を電圧加算器28に出力する。
電圧加算器28は、検波器24、検波器25、検波器26及び検波器27の検波信号を加算するが、図9の点Aの受信電力では検波器27だけが検波しているため、電圧加算器28は、検波器27の検波信号をそのままLPF29に出力する。
LPF29は、自身のカットオフ周波数より周波数が高い成分を遮断するが、カットオフ周波数より低い周波数をもつ相互変調歪みはLPF29を通過し、比較器34及び平滑回路37に出力される。LPF29の出力信号には、干渉波及びASK変調信号の検波信号が含まれる。
平滑回路37は、LPF29を通過した検波信号を時間平均し、平滑化する。平滑回路37は、時間平均した検波信号を比較器34に出力する。平滑回路37は、自身のカットオフ周波数より低い周波数を通過させるので、干渉波の検波信号の周波数がカットオフ周波数より低ければ、干渉波の検波信号は比較器34に出力される。ここで、平滑回路37のカットオフ周波数は、ASK変調信号の検波信号の周波数より低く、干渉波の検波信号の周波数より高いとする。したがって、平滑回路37の出力信号には、ASK変調信号の検波信号は含まれないが、干渉波の検波信号が含まれる。
比較器34は、LPF29が出力した検波信号の瞬時電圧と平滑回路37が出力した検波信号の時間平均電圧とを比較し、瞬時電圧が時間平均電圧より高ければ"H"を、低ければ"L"をベースバンド信号としてプリアンブル検出器35及び復調回路4に出力する。比較器34は、LPF29が出力するASK変調信号及び干渉波の検波信号と、平滑回路37が出力する干渉波の検波信号とを比較するので、比較器34の出力信号には、干渉波成分が含まれていない。つまり、干渉波がCW(Continus Wave)であるか、またはASK変調信号の変調帯域より狭帯域な変調信号であれば、比較器34以降へは干渉波成分が出力されない。
RSSI検波器2が飽和領域で動作をしている場合、比較器34が出力するベースバンド信号には、ASK変調信号成分だけでなく、相互変調歪み成分が含まれる。したがって、プリアンブル検出器35は、入力されるベースバンド信号の時間波形に相互変調歪みによるチャタリングが観測される。このチャタリングが原因となり、プリアンブル検出器35はベースバンド信号をサンプルホールドする際に誤ったデータをサンプルホールドする。プリアンブル検出器35は、サンプルホールドされた結果のプリアンブル信号とメモリに記憶されているプリアンブル信号のパターンデータとを比較する。ここでは、干渉波が存在しRSSI検波器2が飽和領域で動作をしており、両者は一致しないので、プリアンブル検出器35は、プリアンブル検出信号”L”を判定回路33及び復調回路4に出力する。
RSSI検波器2は、増幅したASK変調信号を検波器27に出力するとともに、増幅したASK変調信号を検波器31に出力する。検波器31は、ASK変調信号を検波し、検波電圧を比較器32に出力する。比較器32は、検波器31が出力した検波電圧と基準電圧源36が出力する基準電圧とを比較する。図9の点AはRSSI検波器2の最低受信電圧より高いので、比較器32は、”H”を判定回路33に出力する。
判定回路33には、比較器32から”H”が入力され プリアンブル検出器35から”L”が入力される。図7のフローにしたがい、判定回路33は、ステップS101においてRSSI検波器2の入力電力を検出できていると判別し、ステップS103に進む。判定回路33は、ステップS103において、プリアンブル検出器35の出力信号が”L”なので、プリアンブル信号を検出できていないと判断し、ステップS105に進む。判定回路33は、ステップS105において、利得制御信号の内容を”L”から”H”に変更して、可変利得増幅器20に出力する。
可変利得増幅器20は、利得制御信号にしたがいスイッチの状態を変更し、利得を変化させる。利得制御信号は”L”から”H”に変更されたので、可変利得増幅器20に内蔵されるスイッチ205及びスイッチ206は開放状態から短絡状態に変化する。同様に、スイッチ208及びスイッチ209は短絡端状態から開放状態に変化する。これにより、差動増幅器201の出力回路は抵抗202及び抵抗203とキャパシタ207とで構成されていたRC回路から、抵抗202及び抵抗203とキャパシタ204とで構成されるRC回路に変更されるので、可変利得増幅器20の利得は変化する。ここで、キャパシタ207とキャパシタ204とは異なる容量である。
図3に示すように、可変利得増幅器20の利得は、ASK変調信号の周波数において、GvからGv/2に変化する。
この利得制御によって、RSSI検波器2の検波特性は、図9に示すように変化する。RSSI検波器2は、RSSI検波器2の初段増幅器である可変利得増幅器20の利得を変化させることにより、RSSI検波器2の飽和領域が線形領域になるようにシフトさせる。これにより、図9の点Aは、利得制御前では飽和領域であったが、利得制御後では線形領域に変化する。
よって、RSSI検波器2は点Aにおいて飽和せずに、受信信号を検波でき、検波信号に相互変調歪みも生じない。RSSI検波器2の検波器27は、検波信号を電圧加算器28に出力する。この後の動作は、干渉波がない場合の動作と同じである。ベースバンド信号の時間波形に観測されていたチャタリングが緩和されるので、プリアンブル検出器35は、プリアンブル信号の検出が可能となり、復調回路4は、ベースバンド信号の復調処理が可能となる。
以上の通り、実施の形態1によれば、判定回路33は、プリアンブル検出器35が出力する検出信号から、RSSI検波器2が飽和しているか否かを判別し、飽和していると判別した場合、RSSI検波器2内の可変利得増幅器20の利得を変化させるので、干渉波によりRSSI検波器2が検波範囲内で飽和していても、RSSI検波器2は飽和領域をずらして受信信号を受信できる。このため、実施の形態1の受信機は、増幅器の利得より検波器のダイナミックレンジが小さいRSSI検波器でも受信機の検波器として利用できる。よって、検波器のダイナミックレンジを広げるために、消費電力が大きい検波器を使用する必要がなくなり、RSSI検波器2及び受信機の低消費電力化が図れる。
本実施の形態では、可変利得増幅器20の利得変化量としてGv/2としたが、利得変化量はGv−DR以上でGv以下であれば飽和領域をずらして受信信号を受信できる。利得変化量をGv−DRとすると、検波特性が、飽和領域分シフトするので、利得制御前では飽和領域であった部分が利得制御後では線形領域に置き換わり、受信信号を線形領域で検波することができる。
本実施の形態では、ASK変調信号の周波数帯における可変利得増幅器20の利得を制御しているが、干渉波の周波数帯における可変利得増幅器20の利得を制御しても良い。システムに影響を与える干渉波の周波数が特定できており、その干渉波の電力がASK変調信号より大きい場合、制御器3は、干渉波の周波数における利得を制御することが有効である。これにより、ASK変調信号の電力ではなく干渉波の電力で検波器27の動作点が決まっていても、検波器27は、飽和領域をずらして検波できる。干渉波の周波数帯における利得制御は、可変利得増幅器20のASK変調信号の周波数帯の利得と干渉波の周波数帯の利得とが異なる場合において、干渉波の電力が大きい場合に有効である。
なお、本実施の形態に係る受信機は、間欠動作をするようなシステムで特に有効である。
図10は、この発明の実施の形態1に係る間欠動作時の利得制御の一例を示す図である。実線が本発明の受信機の利得特性であり、破線がAGC(Automatic Gain Control)回路を用いた受信機の利得特性である。
まず、受信機は、t=t1においてポーリング信号に同期して電源が投入され、受信信号を受信し始める。ポーリング信号とは、精度の良いクロック信号を基に生成される周期性を持つ信号であり、消費電力を低減させる目的で使用される。精度の良いクロック信号は、例えば、水晶発振器等で生成される。このポーリング信号に同期して受信機の電源がON、OFFされることにより、常時連続して動作する場合に比べて、消費電力の低減が可能となる。次に、受信機は、t=t2において受信信号に含まれるプリアンブル信号を検出し、プリアンブル信号中のプリアンブルパターンが予め記憶されたパターンと一致するか否かを判断する。プリアンブルパターンが一致しない場合、受信機は、t=t3において、利得制御信号の論理を切り替えることにより可変利得増幅器20の利得を不連続に切り替える。次に、受信機は、切り替えた利得で、t=t4においてプリアンブル信号を受信し、プリアンブルパターンが予め記憶されたパターンと一致することを確認する。そして、受信機は、t=t5において、データ信号を受信し、受信したデータ信号を復調する。このように、本受信機は、ポーリング信号に同期して間欠動作する場合であっても、間欠動作に対応してデータ信号を受信機内の検波器が飽和しない利得で受信できる。
一方、AGC回路では、プリアンブルパターンが一致しない場合、可変利得増幅器20の利得を連続的に変化させながら、プリアンブル信号が検出できる利得に変化させる。しかし、AGC回路は、内蔵するフィードバック回路に時定数が存在するため、利得制御量の収束に時間を要する。したがって、利得制御量を収束させる間にデータ信号が送信されると、データ信号を受信機内の検波器が飽和しない利得で受信できず、データ信号を復調できない。つまり、間欠動作をするようなシステムでは、AGC回路は間欠動作に対応できず、データ信号を受信するまでに時間がかかる。
このように、本受信機は、プリアンブル信号が検出できなかった場合に、利得制御信号の論理を反転させ、フィードバック制御による収束動作を要さず、可変利得増幅器20の利得を不連続に切り替えることによって、検波器の検波領域を飽和領域から線形領域に切り替える。これにより、本受信機は、収束の応答を待つ必要がなく、定められた期間内に信号を受信できる。ここで、利得を不連続に切り替えるというのは、一定の条件を満たすときに、利得を予め決められた値に切り替えることを言う。本受信機は、AGC回路のようにある観測信号(例えば、干渉波の電力レベルを示す信号)の大きさに対応して連続的に利得を切り替えるのではなく、観測信号の大きさがある閾値以上のときに、可変利得増幅器20の利得を予め決められた値に切り替える。なお、可変増幅器20が、デジタル信号によって利得を制御できる増幅器であって、制御器3が出力する制御信号が、可変増幅器20の利得を示す場合、制御器3は、予め決められた可変増幅器20の利得を示す制御信号を出力するようにしても良い。
実施の形態2
この発明の実施の形態1の受信機では、RSSI検波器2の検波信号に含まれるプリアンブル信号のプリアンブルパターンと予め記憶しているパターンとを比較することで、RSSI検波器2内の検波器が飽和領域にいるか否かを判別していた。
この発明の実施の形態2の受信機では、RSSI検波器2の検波信号に含まれる相互変調歪みを検出することにより、RSSI検波器2内の検波器が飽和領域にいるか否かを判別する。これにより、プリアンブルパターンを検出する必要がなく、高速に検波器が飽和状態にいるか否かを判別できる。
本実施の形態で述べるRSSI検波器2も実施の形態1同様、各検波器のダイナミックレンジをDRとし、増幅器利得Gvを3/2×DRとする。線形性を高めるためにGv=DRとした場合に比べ、増幅器及び検波器の段数が2/3であるため、低消費電力化が図れている。
図11は、この発明の実施の形態2に係る受信機の一構成例を示す構成図である。
図11において図1と同一の符号は、同一または相当の部分を示している。実施の形態2の受信機では、比較器34は出力信号をプリアンブル検出器35だけでなく干渉波検出器38にも出力する。そして、干渉波検出器38は出力信号を判定回路33に出力し、干渉波検出器38の出力信号に基づいて判定回路33が利得制御信号を出力する。また、実施の形態2に係るRSSI検波器2では、可変利得増幅器20の代わりに可変利得増幅器40が装荷されており、可変利得増幅器40の入力段に検波器30が接続されている。
干渉波検出器38は、比較器34が出力するベースバンド信号から検波器の相互変調歪みを検出する検出器である。干渉波検出器38の入力端子は、比較器34の出力端子に接続され、干渉波検出器の出力端子は、判定回路33の入力端子に接続される。
図12は、この発明の実施の形態2に係る干渉波検出器38の一構成例を示す構成図である。
干渉波検出器38は、HPF(High Pass Filter)381、検波器382、基準電圧源383及び比較器384を備える。HPF381の入力端子は、干渉波検出器の入力端子であり、HPF381の出力端子は検波器382の入力端子に接続される。検波器382の出力端子は、比較器384の第1の入力端子に接続さる。比較器384の第2の入力端子は、基準電圧源383の出力端子に接続される。比較器384の出力端子は、干渉波検出器38の出力端子に接続される。
HPF381は、比較器34が出力するベースバンド信号のうち、信号成分を遮断し、相互変調歪み成分を通過させ、検波器382へ出力する。
検波器382は、HPF381が出力する信号から相互変調歪みを検波し、検波した信号を後段の比較器384に出力する。
基準電圧源383は、復調に対して影響がない相互変調歪みのレベルを示す電圧を比較器384に出力する。つまり、基準電圧源383は、この電圧以下であれば、相互変調歪みが存在しても復調できるという基準を示す電圧を出力する。
比較器384は、検波器382が出力する相互変調歪みの検波信号と基準電圧源383が出力する基準電圧とを比較し、検波信号が基準電圧より高ければ”H”を、検波信号が基準電圧より低ければ”L”を判定回路33に出力する。例えば、比較器384は、CMOS等のプロセスを用いてICに実装されたオペアンプを用いる。
可変利得増幅器40は、判定回路33からの利得制御信号にしたがって利得を切り替える可変利得増幅器である。
図13は、この発明の実施の形態2に係る可変利得増幅器40の一構成例を示す構成図である。
可変利得増幅器40は、差動増幅器401、減衰器402、スイッチ403、スイッチ404、スイッチ405、スイッチ406及びインバータ407を備える。
差動増幅器401の入力端子対は、スイッチ404の出力端子対に接続される。差動増幅器401の出力端子対は、可変利得増幅器40の出力端子である。スイッチ404の入力端子対は、減衰器402の出力端子対が接続され、スイッチ404の制御端子は、可変利得増幅器40の制御端子に接続される。
減衰器402の入力端子対は、スイッチ403出力端子対に接続され、減衰器402の出力端子対はスイッチ404の入力端子対に接続される。減衰器402は、入力される信号を減衰させて、差動増幅器401に出力する。例えば、減衰器402の減衰量は、1/3×Gvである。
スイッチ403出力端子対は、減衰器402の入力端子対に接続される。スイッチ403入力端子対は、可変増幅器40の入力端子である。スイッチ403の制御端子は、可変利得増幅器40の制御端子に接続される。
スイッチ405とスイッチ406とは直列に接続される。直列に接続されたスイッチ405及びスイッチ406の入力端子対と出力端子対とは、スイッチ403、減衰器402、及びスイッチ404をバイパスするように、それぞれスイッチ402の入力端子対と差動増幅器401の入力端子対とに接続される。
インバータ407の入力端子は、可変利得増幅器40の制御端子と接続され、インバータ407の出力端子は、スイッチ405及びスイッチ406の制御端子に接続される。
可変利得増幅器40の制御端子に入力される信号が”L”の場合、スイッチ405及びスイッチ406は、インバータ407が論理を反転させるので、短絡になり、スイッチ403及びスイッチ404は、開放となる。したがって、可変利得増幅器40に入力される信号は、減衰器402を通過せずに差動増幅器401に入力され、差動増幅器401で増幅され、増幅された信号は出力される。
可変利得増幅器40の制御端子に入力される信号が”H”の場合、スイッチ405及びスイッチ406は、開放になり、スイッチ403及びスイッチ404は短絡となる。したがって、可変利得増幅器40に入力される信号は、減衰器402を通過して、差動増幅器401に入力され、差動増幅器401で増幅され、増幅された信号は出力される。減衰器402を通過するため、利得制御信号が”L”のときと比べて、可変利得増幅器40の利得は低くなる。
図14は、この発明の実施の形態2に係る可変利得増幅器20の利得周波数特性図である。
縦軸は利得であり、横軸は周波数である。点線が、利得制御前の利得を示し、実線が、利得制御後の利得を示す。可変利得増幅器40は、制御端子に入力される利得制御信号にしたがって、信号経路を切り替えることにより、利得をGvから2/3・Gvに切り替える。
実施の形態2に係る受信機の動作について説明する。実施の形態1と重複する部分の説明は省略し、動作の異なる部分を中心に説明する。
図15は、この発明の実施の形態2に係るRSSI検波器2の検波特性図である。
縦軸が検波電圧、横軸が入力電力である。RSSI検波器2は、可変利得増幅器40の入力端子に検波器30を追加したことによって、図2に比べて図15では、RSSI検波器2の検波範囲が、DET0の領域分大きくなっている。DET0は、検波器30のダイナミックレンジに対応する。
アンテナ1は、入力されたASK変調信号及び干渉波をRSSI検波器2の可変利得増幅器40に出力する。このとき、増幅器40の制御入力端子の論理は”L”であり、利得がGvである。ここでは、アンテナ1からRSSI検波器2には、図15の点Aに示す電力の信号が入力される。
可変利得増幅器40が増幅したASK変調信号は、後段の増幅器21、増幅器22、及び増幅器23で増幅される。最終段の増幅器23は、増幅した信号を検波器27及び検波器31に出力する。検波器31、基準電圧源36、及び比較器32の動作は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
検波器27は、増幅器23が出力した信号を検波し、検波信号を電圧加算器28に出力する。図15の点Aにおいて反応する検波器は検波器27(DET4)のみであるため、電圧加算器28では何も加算されず、検波器27の検波信号がそのままLPF29に出力される。
LPF29は、検波信号のうち自身のカットオフ周波数より高い周波数の信号を遮断し、帯域制限した検波信号を比較器34及び平滑回路37に出力する。
平滑回路37は、LPF29の出力信号を時間平均し、時間平均した信号を比較器34に出力する。
比較器34は、LPF29の出力信号と平滑回路37の出力信号とを比較し、LPF29の出力信号が平滑回路37の出力信号より高ければ"H"を、PF29の出力信号が平滑回路37の出力信号より低ければ"L"をベースバンド信号として、干渉波検出器38、プリアンブル検出器35及び復調回路4に出力する。比較器34が出力するベースバンド信号には、検波器27の相互変調歪みが含まれる。
プリアンブル検出器35及び復調器4の動作は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
干渉波検出器38は、比較器34の出力信号から相互変調歪みを検出し、そのレベルが復調に影響を与えるレベルであるか否かを判別する。検出した相互変調歪みのレベルが、基準電圧源383の出力電圧より高い場合、干渉波検出器38は、判定回路33に”H”を出力する。
判定回路33は、比較器32が出力する信号及び干渉波検出器38が出力信号に基づいて、可変利得増幅器40に出力する利得制御信号を決定する。基本的に図7に示すフローチャートにしたがって、判定回路33は、利得制御信号を決定するが、実施の形態2では、図7のステップ103において「プリアンブル信号を検出」から「相互変調歪みを検出」と読み替えて実行する。比較器32が出力する信号は”H”であり、干渉波検出器38の出力信号は”H”であるので、可変利得増幅器40に利得制御信号”H”を出力する。
可変利得増幅器40は、利得制御信号”H”にしたがい、信号の通過する経路を切り替え、利得を低下させる。利得制御信号が”L”から”H”に変化することで、入力される信号が、減衰器402を通過するので、可変利得増幅器40の利得はGvから2/3・Gvに変化する。
可変利得増幅器40の利得が2/3・Gvに変化することで、図15に示すように、RSSI検波器2は、飽和領域がずれて、線形領域で受信信号を検波する。これにより、RSSI検波器2は、線形領域で信号を検波するので、相互変調歪みの発生量を小さくできる。
これ以降の動作は、実施の形態1の動作と同様であるので説明を省略する。RSSI検波器2は、干渉波により生じる相互変調歪みを抑えて受信信号を検波できるので、本受信機は、相互変調歪みによる悪影響を抑えて検波信号を復調できる。
以上の通り、実施の形態2によれば、干渉波検出器38が検波信号に含まれる相互変調歪みを検出し、判定回路33がその検出信号からRSSI検波器2の飽和状態を判断し、飽和状態である場合、可変利得増幅器40の利得を切り替え、RSSI検波器2における検波特性の飽和領域を線形領域にずらすので、受信信号に干渉波が含まれていても、検波特性の良い線形領域で、受信信号を検波できる。これにより、実施の形態2の受信機は、増幅器の利得より検波器のダイナミックレンジが低いRSSI検波器であっても、受信機の検波器として利用できる。また、実施の形態2の受信機は、受信信号にプリアンブル信号が含まれない信号であっても、検波器の飽和状態を判断できる。
さらに、可変利得増幅器40は、減衰器402をバイパスするか否かによって利得を切り替えているので、利得の周波数特性は平坦のまま、利得を変化させることができる。つまり、可変利得増幅器40は、利得制御の前後で、ASK変調信号の周波数に対する利得と干渉波の周波数に対する利得との差が変化しない。干渉波の電力で検波器の動作点が決定している場合、干渉波の周波数に対する利得を制御することになるが、利得制御後、ASK変調信号の周波数に対する利得が大きくなり、ASK変調信号の電力で検波器の動作点が決定され、利得を制御してもまた、飽和領域に入ってしまうという問題が生じる。しかし、可変利得増幅器40は、利得制御の前後において利得の周波数特性が変化しないので、その問題を避けることができる。また、可変利得増幅器40は、周波数特性が平坦のまま利得を切り替えられるので、電力レベルが変化せず時間に対して周波数が変わる干渉波に対しても、検波器の動作点を適切に移動させることができる。
1 アンテナ、2 RSSI検波器、3 制御器、4 復調回路、20 40 可変利得増幅器、21 22 23 増幅器、24 25 26 27 30 31 382 検波器、28 電圧加算器、29 LPF、32 34 354 384 比較器、33 判定回路、35 プリアンブル検出器、36 383 基準電圧源、37 平滑回路、38 干渉波検出器、40 可変利得増幅器、201 401 差動増幅器、202 203 抵抗、204 207 キャパシタ、205 206 208 209 403 404 405 406 スイッチ、210 407 インバータ、351 クロック抽出回路、352 シフトレジスタ、353 メモリ、381 HPF、402 減衰器。
この発明に係る受信機は、制御信号によって利得を切り替え、変調された受信信号を増幅する可変利得増幅器と、可変利得増幅器の利得よりダイナミックレンジが小さく、可変利得増幅器が増幅した受信信号を検波する第1の検波器と、第1の検波器の検波信号から第1の検波器の飽和状態を判別し、第1の検波器が飽和している場合、第1の検波器の飽和領域が線形領域に置き換わるように、可変利得増幅器の利得を不連続に切り替える制御信号を出力する制御器とを備え、受信信号はプリアンブル信号を含んでおり、制御器は、プリアンブル信号に対する第1の検波器の検波信号の波形パターンと予め記憶された波形パターンとを比較し、両者が一致しない場合、第1の検波器は飽和していると判別することを特徴とするものである。

Claims (8)

  1. 制御信号によって利得を切り替え、変調された受信信号を増幅する可変利得増幅器と、
    前記可変利得増幅器の利得よりダイナミックレンジが小さく、前記可変利得増幅器が増幅した前記受信信号を検波する第1の検波器と、
    前記第1の検波器の検波信号から前記第1の検波器の飽和状態を判別し、前記第1の検波器が飽和している場合、前記第1の検波器の飽和領域が線形領域に置き換わるように、前記可変利得増幅器の利得を不連続に切り替える前記制御信号を出力する制御器と、
    を備えた受信機。
  2. 前記可変利得増幅器の利得変化量が前記可変利得増幅器の利得と前記第1の検波器のダイナミックレンジとの差以上であって前記可変利得増幅器の利得以下であることを特徴とする請求項1記載の受信機。
  3. 前記受信信号はプリアンブル信号を含んでおり、
    前記制御器は、前記プリアンブル信号に対する前記第1の検波器の検波信号の波形パターンと予め記憶された波形パターンとを比較し、両者が一致しない場合、前記第1の検波器は飽和していると判別することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信機。
  4. 前記制御器は、前記第1の検波器の検波信号の相互変調歪みを検出し、検出した前記相互変調歪みの電圧が予め定められた閾値より大きい場合、前記第1の検波器は飽和していると判別することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信機。
  5. 前記可変利得増幅器が増幅した前記受信信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器が増幅した前記受信信号を検波する第2の検波器と、
    前記第1の検波器の検波信号と前記第2の検波器の検波信号とを加算する電圧加算器とを備え、
    前記制御器は、前記電圧加算器が加算した検波信号の波形パターンから、前記第1の検波器または前記第2の検波器の少なくとも1つが飽和しているか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  6. 前記電圧加算器が加算した検波信号のうち、カットオフ周波数以上の周波数成分を遮断し、前記電圧加算器が加算した検波信号の帯域制限を行うローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタが帯域制限した検波信号を平滑化する平滑回路と、
    前記ローパスフィルタが帯域制限した検波信号と前記平滑化回路が平滑化した検波信号とを比較し、前記ローパスフィルタが帯域制限した検波信号の信号成分を出力する比較器とを備え、
    前記制御器は、前記比較器が出力した信号の波形パターンから、前記第1の検波器または前記第2の検波器の少なくとも1つが飽和しているか否かを判別することを特徴とする請求項5に記載の受信機。
  7. 前記可変利得増幅器は、出力回路にキャパシタと抵抗を有し、前記制御信号にしたがって、前記キャパシタ及び前記抵抗から決定されるカットオフ周波数を切り替えることにより、利得を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  8. 前記可変利得増幅器は、信号を減衰させる減衰器を有し、前記制御信号にしたがって前記減衰器をバイパスすることにより利得を切り替える請求項1に記載の受信機。
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