JPWO2017006838A1 - 鋳造材及び鋳造材の製造方法 - Google Patents

鋳造材及び鋳造材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017006838A1
JPWO2017006838A1 JP2017527415A JP2017527415A JPWO2017006838A1 JP WO2017006838 A1 JPWO2017006838 A1 JP WO2017006838A1 JP 2017527415 A JP2017527415 A JP 2017527415A JP 2017527415 A JP2017527415 A JP 2017527415A JP WO2017006838 A1 JPWO2017006838 A1 JP WO2017006838A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard phase
phase particles
cast material
particles
major axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017527415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6842414B2 (ja
Inventor
敏一 大毛
敏一 大毛
田代 博文
博文 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kohan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kohan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Kohan Co Ltd filed Critical Toyo Kohan Co Ltd
Publication of JPWO2017006838A1 publication Critical patent/JPWO2017006838A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6842414B2 publication Critical patent/JP6842414B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • B22D19/14Casting in, on, or around objects which form part of the product the objects being filamentary or particulate in form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • B22D19/02Casting in, on, or around objects which form part of the product for making reinforced articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D30/00Cooling castings, not restricted to casting processes covered by a single main group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/04Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
    • C22C1/0433Nickel- or cobalt-based alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/04Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
    • C22C1/047Making non-ferrous alloys by powder metallurgy comprising intermetallic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C19/00Alloys based on nickel or cobalt
    • C22C19/03Alloys based on nickel or cobalt based on nickel
    • C22C19/05Alloys based on nickel or cobalt based on nickel with chromium
    • C22C19/058Alloys based on nickel or cobalt based on nickel with chromium without Mo and W
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C29/00Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides
    • C22C29/14Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides based on borides
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2998/00Supplementary information concerning processes or compositions relating to powder metallurgy
    • B22F2998/10Processes characterised by the sequence of their steps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2999/00Aspects linked to processes or compositions used in powder metallurgy

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材であって、前記硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、前記硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である前記硬質相粒子の含有量が2450μm2あたり3個以下、前記硬質相粒子同士の接触率が40%以下である鋳造材を提供する。

Description

本発明は、鋳造材及び鋳造材の製造方法に関する。
各種機械設備や機械装置などに用いられる耐摩耗材料に対する要求は年々厳しくなっており、近年では、単に耐摩耗性が高いのみでなく、耐食性、耐熱性などに優れていることが求められている。
このような耐摩耗材料として、従来、セラミックと金属との複合材料であるサーメット材が検討されている。このようなサーメット材の製造方法としては、例えば、粉末冶金法によって、原料となる粉末を混合し、型押しなどで成形した状態で原料の融点以下の温度で焼成する方法が知られている。
この粉末冶金法では、原料を溶融させないことから、原料の過度な粒成長を抑制することができ、引け巣やデンドライド組織(柱状晶)の発生を防止できる。その一方で、粉末冶金法では、得られるサーメット材は、内部に空隙が残存してしまうため、密度が不十分なものとなってしまう場合がある。
これに対して、特許文献1では、鋳造法により、Mo(モリブデン),Ni(ニッケル),B(ホウ素)などを含むサーメットからなる鋳造材を得る方法が開示されている。
国際公開第2012/063879号
しかしながら、上述した特許文献1に記載された鋳造法によって得られるサーメットの鋳造材は、密度が向上する一方で、内部においてデンドライド組織が成長し易くなる。これにより、特許文献1に記載された鋳造法によって得られる鋳造材は、成長したデンドライド組織が起点となって破損し易くなるおそれがある。そのため、特許文献1に記載された鋳造法によって得られる鋳造材では、特に抗折力を必要とする用途に用いることが困難であった。
本発明は、耐食性及び耐摩耗性に優れ、かつ、高硬度及び高抗折力を実現した鋳造材を提供することを目的とする。
本発明者らは、硼化物又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材において、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量、及び硬質相粒子同士の接触率を、所定範囲に制御することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材であって、前記硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、前記硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である前記硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下、前記硬質相粒子同士の接触率が40%以下である鋳造材が提供される。
本発明の鋳造材において、前記硬質相粒子が、Ni,Co,Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも一種と、B及び/又はCとからなる硼化物及び/又は炭化物であることが好ましい。
本発明の鋳造材において、前記結合相が、Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも1種の金属と、Co及び/又はNiとの合金であることが好ましい。
本発明の鋳造材において、鋳造材中におけるBの含有量が1〜6重量%であり、前記鋳造材中におけるCの含有量が0〜2.5重量%であることが好ましい。
本発明の鋳造材において、前記硬質相粒子がMoNiBまたはMo(Ni,Cr)Bで表される複硼化物からなり、前記結合相がNi基合金からなるものであることが好ましい。
さらに、本発明によれば、硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材の製造方法であって、前記鋳造材を形成するための原料を混合させた状態で溶解させることで、溶解混合物を得る工程と、前記溶解混合物を冷却する工程と、を有し、前記溶解混合物を冷却する工程において、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して前記溶解混合物を冷却する過程を含む鋳造材の製造方法が提供される。
本発明の製造方法において、前記溶解混合物の冷却を、前記溶解混合物を、室温〜1100℃の金型中に流し込むことにより行うことが好ましい。
本発明によれば、耐食性及び耐摩耗性に優れ、かつ、高硬度及び高抗折力を実現した鋳造材を提供することができる。
図1は、本発明の鋳造材の微細構造の測定方法を説明するための図である。 図2は、実施例1の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図3は、実施例2の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図4は、実施例3の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図5は、実施例4の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図6は、実施例5の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図7は、比較例1の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図8は、比較例2の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。 図9は、比較例3の鋳造材の断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した反射電子像を示す写真である。
以下、本発明の鋳造材について説明する。
本発明の鋳造材は、硼化物又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなり、硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である前記硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下、硬質相粒子同士の接触率が40%以下であることを特徴とする。
<硬質相粒子>
本発明の鋳造材を構成する硬質相粒子は、硼化物および/または炭化物を主として含み、鋳造材の硬度及び耐摩耗性に寄与する。本発明の鋳造材において、硬質相粒子は、後述する結合相のマトリックス中に分散された状態で存在している。
硬質相粒子を構成する硼化物や炭化物としては、特に限定されないが、Ni,Co,Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも一種と、B及び/又はCとからなる析出粒子が挙げられる。なお、硬質相粒子としては、その組成が異なるものが混在したものであってもよい。
硼化物としては、特に限定されないが、MB型、MB型、MB型、M型、MM’B型の硼化物(M及びM’は、それぞれNi,Co,Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも1種の金属を表し、M’はMとは異なる金属原子を表す。)が挙げられ、その具体例としては、CrB、MoB、CrB、MoB、Mo、MoFeB、MoCrB、およびMoNiBの硼化物などが挙げられる。
また、炭化物としては、特に限定されないが、たとえば、M23型、MC型、M型、MC型、MC型の炭化物(Mは、それぞれNi,Co,Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも1種の金属を表し、また、Mは異なる金属原子で置換されていてもよい。)が挙げられ、具体的には、Cr23、Cr、CrC、MoC、CrCの炭化物などが挙げられる。
本発明の鋳造材中における、上述した硬質相粒子の含有割合は、好ましくは10〜50vol%、さらに好ましくは20〜45vol%である。なお、鋳造材中における、硬質相粒子の含有比率を制御する方法としては、鋳造材中に含まれるBの含有量や、鋳造材中に含まれるCの含有量を調整する方法を用いることができる。硬質相粒子の含有比率を上記範囲とすることにより、本発明の鋳造材を、耐食性、耐摩耗性、及び硬度や抗折力などの機械的強度が高度にバランスしたものとすることができる。さらに、硬質相粒子の含有比率を上記範囲とすることにより、硬質相粒子同士の接触率が大きくなり過ぎることを抑制し、硬質相粒子の凝集に起因する鋳造材の抗折力の低下を防止できる。また、硬質相粒子の含有比率を上記範囲とすることにより、硬質相粒子の原料の溶融に要する温度を低下させることができ、溶融に必要な熱エネルギーを抑えられ、コスト的に有利になる。
<結合相>
本発明の鋳造材を構成する結合相は、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含み、上述した硬質相粒子を結合するためのマトリックスを形成する相である。結合相を構成する合金の具体例としては、Co基合金及び/又はNi基合金であって、Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiから選択される少なくとも1種を含む合金などが挙げられる。本発明の鋳造材では、結合相を、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含むものとすることにより、例えば、結合相に、Fe基合金を主成分とする合金を含有させた場合と比較して、得られる鋳造材の耐食性が向上する。
本発明の鋳造材を構成する硬質相粒子及び結合相としては、上述した構成のうち、特に、硬質相粒子がMoNiBで表される複硼化物からなり、結合相がNi基合金からなるものとすることが好ましい。
<鋳造材の微細構造>
本発明の鋳造材は、その微細構造、具体的には、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量、及び硬質相粒子同士の接触率が、後述する所定の範囲に制御されたものである。本発明によれば、これらを後述する所定の範囲に制御することにより、耐食性及び耐摩耗性に優れ、かつ、高硬度及び高抗折力を備えるものとすることができる。
本発明の鋳造材は、上述した硬質相粒子の平均粒径が、3μm以下であり、好ましくは2.8μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下である。硬質相粒子の平均粒径を上記範囲とすることにより、得られる鋳造材の硬度及び抗折力を十分なものとすることができる。硬質相粒子の平均粒径が3μmを超えると、硬質相粒子が破壊の起点となり鋳造材の抗折力が著しく低下してしまうという不具合を生じてしまう。なお、硬質相粒子の平均粒径の下限値は、特に限定されないが、0.5μmとすることが好ましい。硬質相粒子の平均粒径を0.5μm未満とするためには、冷却速度を非常に大きくする必要があり、通常の水冷等では実現が難しく、実現するとしても製造コストの増大を招く。
硬質相粒子の平均粒径は、たとえば、硬質相粒子の円相当径を算出し、算出した円相当径の平均値を演算することにより測定することができる。具体的には、まず、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、鋳造材の断面について、反射電子像の撮影を行い、得られた反射電子像を用いて、フルマンの式(下記式(1))により、硬質相粒子の平均粒径を算出することができる。
=(4/π)×(N/N) …(1)
上記式(1)中、dは、硬質相粒子の平均粒径である。πは、円周率である。Nは、断面組織上の任意の直線によってヒットされる(任意の直線を引いた場合に、該任意の直線と接触あるいは交差する)、該任意の直線の単位長さあたりの硬質相粒子の数であり、具体的には、断面組織上の長さLの任意の直線によってヒットされる粒子の数を、該任意の直線の長さLで除したものにより算出される値である。また、Nは、任意の単位面積内に含まれる硬質相粒子の数を表したものであって、測定領域範囲Sの任意の測定面積内に含まれる粒子の数を、該任意の測定領域範囲Sで除したものを表す。なお、この際においては、直線Lの長さは、平均粒径の測定に十分な数の硬質相粒子が交わる長さとすればよく、20μm以上とすることが好ましい。なお、後述する実施例では、直線Lの長さは42μmとしている。また、測定領域範囲Sは、平均粒径の測定に十分な数の硬質相粒子が含まれる範囲とすればよく、長さ20μm以上、幅20μm以上の範囲とすることが好ましい。なお、後述する実施例では、測定領域範囲Sの長さは57μm、幅は43μm(すなわち、2450μm)としている。
また、本発明の鋳造材は、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、すなわち、硬質相粒子の短径に対する長径の比率(長径/短径)の平均値が、2.3以下であり、好ましくは2.2以下、さらに好ましくは2.1以下である。硬質相粒子のアスペクト比の平均値を上記範囲とすることにより、鋳造材の抗折力を著しく向上させることができる。なお、硬質相粒子のデンドライド組織(柱状晶)が成長する等により、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が大きくなり過ぎると、そのデンドライド組織の部分において、鋳造材の抗折力が低下して、鋳造材が破損し易くなってしまう。
硬質相粒子のアスペクト比の平均値は、例えば、JIS R1670に準拠して、次のようにして求めることができる。まず、鋳造材を切断し、切断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影し、反射電子像を得る。次いで、得られた反射電子像について、上述した平均粒径の測定と同様にして、上述した測定領域範囲S(長さ20μm以上、幅20μm以上の範囲)から硬質相粒子を任意に所定数選択し、各々の硬質相粒子の最も長い部分の長さ(長径)と、当該長径に直交する方向で最も長い部分の長さ(短径)とを測定する。そして、測定した長径及び短径から、短径に対する長径の比率(長径/短径)を、硬質相粒子のアスペクト比として求めることができる。本発明では、所定数(例えば、10個以上)の硬質相粒子について、このようなアスペクト比を求めて、その平均値を算出することで、硬質相粒子のアスペクト比の平均値を求めることができる。
また、本発明の鋳造材は、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下であり、好ましくは2個以下、さらに好ましくは1個以下である。鋳造材において、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量を上記範囲とすることにより、上述した硬質相粒子のアスペクト比の平均値を制御することと同様に、鋳造材の抗折力を著しく向上させることができる。なお、長径が5μm超である硬質相粒子の個数は、上述した硬質相粒子のアスペクト比の測定と同様に、任意の断面における、SEMの反射電子像中の測定領域範囲S(長さ20μm以上、幅20μm以上の範囲)において、長径が5μmを超える硬質相粒子を算出することで、求めることができる。なお、本発明においては、後述する実施例において、実際に測定を行った測定領域範囲Sである2450μmあたりの個数にて、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量を規定しているが、実際の測定は、このような面積範囲に特に限定されるものではなく、異なる面積範囲における反射電子像を用いて測定する場合は比例計算にて求めればよい。たとえば、本発明においては、5000μmの面積範囲あたりの長径が5μm超である硬質相粒子の含有量を制御するようにしてもよく、この場合には、5000μmあたりの長径が5μm超である硬質相粒子の含有量は、6個以下、好ましくは4個以下、より好ましくは2個以下である。
さらに、本発明の鋳造材は、硬質相粒子同士の接触率(Contiguity)が40%以下であり、好ましくは39%以下、さらに好ましくは38%以下である。硬質相粒子同士の接触率は、硬質相粒子の分散性を表す指標であり、接触率が低いほど分散性に優れ、これにより強度の向上が可能となる。硬質相粒子同士の接触率が高すぎると、硬質相粒子同士の接触によって粗大な凝集体が発生したり、硬質相粒子同士が結合することによる粒成長が発現したりしてしまい、粒成長が発現した部分が破損の起点となって鋳造材の抗折力が低下してしまうという不具合を生じてしまう。
硬質相粒子同士の接触率は、たとえば、次のようにして測定することができる。すなわち、まず、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、鋳造材の表面について、反射電子像の撮影を行い、上述した平均粒径の測定と同様にして、図1に示すように、反射電子像上に、任意に所定の長さの測定用のラインLを引き、ラインL上に存在する硬質相界面について観察を行なう。なお、図1は、本発明の鋳造材の微細構造の測定方法を説明するための図である。具体的には、硬質相粒子界面について観察を行い、硬質相粒子同士が互いに接触している界面を、硬質相−硬質相界面IHHとし、硬質相粒子と結合相とが互いに接触している界面を、硬質相−結合相界面IHBとし、これらの数をカウントする。そして、本発明においては、硬質相−硬質相界面IHHのL1の単位長さ当たりの数N(IHH)と、硬質相−結合相界面IHBのL1の単位長さ当たりの数N(IHB)から、下記式(2)にしたがって、硬質相粒子同士の接触率Cont(単位は、%)を算出することができる。
Cont=2N(IHH)/{2N(IHH)+N(IHB)}×100 …(2)
なお、上記方法にしたがって、硬質相粒子同士の接触率を算出する際には、上記とは別の測定用のラインLを、上記とは異なる場所を通るようにSEM写真上に引き、同様にして、硬質相−硬質相界面IHH、および硬質相−結合相界面IHBの数をカウントする操作を、合計6回行い、合計6回の測定結果を平均することにより、硬質相粒子同士の接触率を算出することが好ましい。
本発明において、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量、及び硬質相粒子同士の接触率を、上記範囲とする方法としては、特に限定されないが、たとえば、次の方法が挙げられる。すなわち、鋳造材を製造する際において、まず、硬質相粒子及び結合相を形成するための原料を溶融させて溶解混合物を得て、次いで、得られた溶解混合物を冷却する際に、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して冷却する過程を含ませる方法が挙げられる。
なお、硬質相粒子同士の接触率は、たとえば、鋳造材の組成が特定の範囲となるように調整することによっても、制御することができる。
<鋳造材の組成>
本発明の鋳造材の組成は、特に限定されないが、結合相をNiを主成分とするNi基合金とする場合には、B:1〜6重量%、C:0〜2.5重量%、Co:0〜30重量%、Si:0〜5重量%、Cr:0〜20重量%、Mo:5〜40重量%、Fe:0〜25重量%、Ni:残部であることが好ましい。あるいは、結合相をCoを主成分とするCo基合金とする場合には、B:1〜6重量%、C:0〜2.5重量%、Ni:0〜5重量%、Si:0〜5重量%、Cr:0〜25重量%、Mo:5〜40重量%、Fe:0〜25重量%、Co:残部であることが好ましい。
B(ホウ素)は、硬質相粒子となる硼化物を形成するための元素である。Bの含有割合を上記範囲とすることにより、鋳造材における硬質相粒子の含有割合を適度なものとすることができ、これにより、鋳造材の耐摩耗性が向上する。また、Bの含有割合を上記範囲とすることにより、硬質相粒子同士の接触率を上述した範囲とすることができ、鋳造材の硬度及び抗折力を向上させることができる。鋳造材中のBの含有量は、結合相をNiを主成分とするもの、Coを主成分とするもののいずれの場合においても、好ましくは1〜6重量%、より好ましくは2〜5重量%である。
C(炭素)は、多く含ませることにより硬質相粒子となる炭化物を形成することが可能となる。炭化物の形成により耐摩耗性が向上する。一方、Cの含有割合を上記範囲とすることにより、鋳造材中における硬質相粒子の含有割合が適度なものとなり、これにより、硬質相粒子同士の接触率を上述した範囲とすることができ、鋳造材の硬度及び抗折力を向上させることができる。鋳造材中のCの含有量は、結合相をNiを主成分とするもの、Coを主成分とするもののいずれの場合においても、好ましくは0.15重量%〜2.5重量%、より好ましくは0.2〜1重量%である。炭化物を形成せず、不可避的不純物として含有する場合には、例えば0.06%以下が好ましい。
Ni(ニッケル)は、鋳造材の結合相としてNi基合金が用いられる場合には、硬質相粒子を形成することができる元素であるとともに、結合相を構成することができる元素であり、鋳造材の耐食性を向上させる作用を有する。また、Niは、鋳造材の結合相としてCo基合金が用いられる場合には、鋳造材の耐食性を向上させる作用を有する。
Co(コバルト)は、鋳造材の結合相としてNi基合金が用いられる場合には、硬質相粒子を形成することができる元素であるとともに、結合相を構成することができる元素であり、鋳造材の耐食性を向上させる作用を有する。
Si(ケイ素)は、鋳造材の結合相を構成することができる元素であり、鋳造材を形成するための原料の溶融温度を低下させる作用を有する。Siの含有割合を適度なものとすることにより、上記溶融温度を低下させることができることに加え、鋳造材中におけるケイ化物の含有量が多くなることによる鋳造材の抗折力の低下を抑制することができる。
Crは、硬質相粒子を形成することができる元素であるとともに、結合相を構成することができる元素であり、鋳造材の耐食性、耐摩耗性、高温特性、硬度及び抗折力を向上させる作用を有する。Crの含有割合を適度なものとすることにより、鋳造材中における硬質相粒子の含有割合が上述した範囲となり、鋳造材の抗折力を向上させることができる。
Mo(モリブデン)は、硬質相粒子を形成することができる元素であるとともに、結合相を構成することができる元素であり、鋳造材の耐食性を向上させる作用を有する。特に、Moの一部は結合相に固溶し、これにより鋳造材の耐食性を向上させる作用を有する。Moの含有割合を適度なものとすることにより、鋳造材の耐摩耗性及び耐食性を向上させることができる。
<鋳造材の製造方法>
次に、本発明の鋳造材の製造方法について、説明する。
まず、本発明の鋳造材を形成するための原料粉末を準備する。原料粉末としては、鋳造材を形成する各元素の含有割合が所望の組成比となるように、準備すればよい。なお、本発明においては、原料粉末中に、予め硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子を含有させるようにしてもよいし、原料粉末中には硬質相粒子を含有させずに、原料粉末を用いて鋳造材を作製する過程で、鋳造材中に、原料粉末に含まれるホウ素や炭素に由来して、硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子が形成されるようにしてもよい。
次いで、準備した原料粉末について、必要に応じて、所定の粒径に微粉化するために、原料粉末に、バインダー及び有機溶剤などを添加し、これらをボールミルのような粉砕装置を用いて混合粉砕を行う。
バインダーは、成形時の成形性向上と粉末の酸化防止の目的で添加される。バインダーとしては特に限定されず、公知のものを用いることができるが、たとえば、パラフィンなどが挙げられる。また、バインダーの添加量は、特に限定されないが、原料粉末100重量部に対し、好ましくは3〜6重量部である。また、有機溶剤としては、特に限定されないが、アセトンなどの低沸点溶剤を用いることができる。粉砕混合時間としては、特に限定されず、得られる鋳造材中に形成される硬質相粒子の平均粒径が上記範囲となるような条件を選択すればよいが、通常、15〜30時間である。
次いで、上述した原料粉末について、溶融させて溶解混合物とした後、必要に応じて、ガスや酸化物といった不純物の除去を行う。この際における、溶融温度は、用いる原料に応じて決定すればよいが、好ましくは1100〜1300℃、より好ましくは1200〜1250℃である。
続いて、このようにして得られた溶解混合物を、所望の形状に応じた金型などの鋳型に注入して冷却し、鋳造することで、鋳造材を得ることができる。
本発明では、溶解混合物を冷却する際には、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して溶解混合物を冷却する過程を含むようにする。本発明において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して溶解混合物を冷却する過程を含むようにするとは、一定程度継続して、100℃/min.以上の冷却速度となるような態様とすればよいことを意味し、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上継続して、100℃/min.以上の冷却速度にて冷却を行う過程が含まれていればよく、たとえば、瞬間的に100℃/min.以上の冷却速度となるような態様(たとえば、1秒以下だけ、100℃/min.以上の冷却速度となるような態様)は含まれないものである。なお、溶解混合物を冷却する際には、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して溶解混合物を冷却する過程を含むようにすればよいが、この際の冷却速度は、好ましくは200℃/min.以上、より好ましくは400℃/min.以上である。溶解混合物の冷却を上記条件で行うことによって、得られる鋳造材について、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、硬質相粒子の長径の平均値、及び硬質相粒子同士の接触率を、上述した範囲に制御することができる。
なお、本発明において、溶解混合物を上記条件で冷却する方法としては、特に限定されないが、溶解混合物を、好ましくは室温〜1100℃、より好ましくは300〜1100℃の金型中に注入して、冷却させる方法が挙げられる。室温としては、たとえば1〜30℃が挙げられる。
鋳造の方法としては、特に限定されないが、複雑な形状の鋳造材を成形することができるという観点や、厚肉のものを成形できるという観点より、金型鋳造法、ロストワックス、連続鋳造法、遠心鋳造法、などを用いることが好ましい。
以上のようにして、本発明の鋳造材は製造される。
本発明の鋳造材は、硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなり、硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である前記硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下、硬質相粒子同士の接触率が40%以下に、それぞれ制御されたものである。そのため、本発明の鋳造材は、耐食性及び耐摩耗性に優れ、かつ、高硬度及び高抗折力を実現したものとなる。
本発明の鋳造材は、耐食性及び耐摩耗性に優れ、かつ、高硬度及び高抗折力を実現したものであるため、例えば、ロール、シリンダー、軸受、産業用ポンプ部品などの、高負荷が加わる環境下においても優れた耐久性を実現可能な耐摩耗材料として好適に用いることができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
なお、各特性の定義および評価方法は、以下のとおりである。
<硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の個数、硬質相粒子同士の接触率>
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、鋳造材の切断面について、反射電子像の撮影を行い、上述した方法に従い、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の個数及び硬質相粒子同士の接触率の測定を行った。なお、本実施例では、各測定を行う際における、直線Lの長さは42μmとし、測定領域範囲Sは2450μmとした。
<硬度>
鋳造材について、硬度(ロックウェルCスケール)の測定を行なった。
<抗折力>
鋳造材を、4mm×7mm×24mmのサイズとなるように切削加工することで、試験片を得て、得られた試験片について、CIS 026に準拠して、抗折力(3点曲げ試験)の測定を行なった。
<実施例1>
MoNiB型の複硼化物20重量%と、Ni基自溶性合金(組成は、Cr:10重量%、B:2重量%、Si:2.7重量%、C:0.4重量%、Fe:2重量%、Ni:残部。)80重量%とを乾式混合して、混合粉末を得た。次いで、得られた混合粉末を、るつぼに入れて、真空鋳造機(田邊研電社製 TCP−5250)を用いて、高周波溶解炉で1200℃まで昇温して溶融させることで溶解混合物を得て、得られた1200℃の溶解混合物を、400℃に熱した金型に流し込み、その後室温まで空冷することで鋳造材を得た。このとき、溶解混合物の温度を、高周波溶解炉から取り出してから2分後に測定したところ、温度は400℃であった。すなわち、溶解混合物は、高周波溶解炉から取り出された後の2分間で、1200℃から400℃まで冷却されたこととなり、この際の溶解混合物の冷却速度は400℃/min.であり、この結果より、溶解混合物は、1200℃から400℃までの範囲において、400℃/min.程度の冷却速度にて継続して冷却されたといえる。
続いて、得られた鋳造材について、上記方法にしたがい、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の個数、硬質相粒子同士の接触率、硬度、及び抗折力の各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図2(A)、図2(B)に示す。ここで、図2(B)は、図2(A)の一部を拡大した拡大図である。図2(A)、図2(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が炭化物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。
実施例1における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が2.2μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.0、硬質相粒子の接触率が37%であり、また、硬度(HRC)が54.8、抗折力が1143MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、2.4μm、3.0μm、3.5μm、3.8μm、3.9μm、3.9μm、4.0μm、4.4μm、4.9μm、5.1μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、3.89μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は1個であった。なお、長径が5μmを超える粒子の個数の測定は、測定範囲を変更しながら、5か所の測定範囲について行ったが、いずれも、長径が5μmを超える粒子の個数は0〜1個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は2個であった。
<実施例2>
MoNiB型の複硼化物10重量%と、Ni基自溶性合金(組成は、B:2.3重量%、Si:7.1重量%、C:0.06重量%以下、Fe:1.5重量%、Ni:残部。)90重量%とを乾式混合して、混合粉末を得た。次いで、得られた混合粉末を、真空炉を用いて1160℃、30分間の条件で、真空中で焼き固めてインゴットを得た。その後、インゴットを、大気炉を用いて、大気中で1200℃まで昇温して溶解させることで溶解混合物を得て、得られた1200℃の溶解混合物を、20℃の室温の金型に流し込み、その後空冷することで鋳造材を得た。このとき、溶解混合物の温度を、大気炉から取り出してから約1分後に測定したところ、温度は400〜500℃であった。すなわち、溶解混合物は、大気炉から取り出された後の1分間で、1200℃から400〜500℃まで冷却されたこととなり、この際の溶解混合物の冷却速度は700〜800℃/min.であり、この結果より、溶解混合物は、1200℃から400℃までの温度範囲において、700〜800℃/min.程度の冷却速度にて継続して冷却される過程を経たといえる。
続いて、得られた鋳造材について、上記方法にしたがい、硬質相粒子の平均粒径、硬質相粒子のアスペクト比の平均値、長径が5μm超である硬質相粒子の個数、硬質相粒子同士の接触率、硬度、及び抗折力の各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図3(A)、図3(B)に示す。ここで、図3(B)は、図3(A)の一部を拡大した拡大図である。図3(A)、図3(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が不純物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。
実施例2における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が2.8μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が1.5、硬質相粒子の接触率が14%であり、また、硬度(HRC)が64、抗折力が1101MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、2.8μm、3.8μm、2.7μm、3.6μm、2.8μm、2.4μm、3.2μm、3.7μm、4.2μm、2.9μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、3.20μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は2個であった。なお、長径が5μmを超える粒子の個数の測定は、測定範囲を変更しながら、5か所の測定範囲について行ったが、いずれも、長径が5μmを超える粒子の個数は0〜2個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は4個であった。
<実施例3>
混合粉末として、MoNiB型の複硼化物15重量%と、Ni基自溶性合金(組成は、B:2.3重量%、Si:7.1重量%、C:0.06重量%以下、Fe:1.5重量%、Ni:残部。)85重量%とを乾式混合したものを用いた以外は、実施例2と同様にして、鋳造材を得て、同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図4(A)、図4(B)に示す。ここで、図4(B)は、図4(A)の一部を拡大した拡大図である。図4(A)、図4(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が不純物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。なお、灰色の領域のうち、細長い形状をした部分(図4(B)において矢印で示した部分等)は、Ni基合金中の晶質の違いにより、Ni基合金の他の部分より色が濃く写っているものであって、あくまでNi基合金であり、硬質相粒子を構成するものではないと考えられる。
実施例3における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が2.1μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が1.8、硬質相粒子の接触率が13%であり、また、硬度(HRC)が65、抗折力が993MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、2.2μm、3.1μm、3.2μm、3.2μm、2.6μm、4.3μm、3.7μm、3.7μm、2.8μm、3.2μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、3.20μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は0個であった。なお、長径が5μmを超える粒子の個数の測定は、測定範囲を変更しながら、5か所の測定範囲について行ったが、いずれも、長径が5μmを超える粒子の個数は0〜1個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は2個であった。
<実施例4>
混合粉末として、MoNiB型の複硼化物20重量%と、Ni基自溶性合金(組成は、B:2.3重量%、Si:7.1重量%、C:0.06重量%以下、Fe:1.5重量%、Ni:残部。)80重量%とを乾式混合したものを用いた以外は、実施例2と同様にして、鋳造材を得て、同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図5(A)、図5(B)に示す。ここで、図5(B)は、図5(A)の一部を拡大した拡大図である。図5(A)、図5(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が不純物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。なお、灰色の領域のうち、細長い形状をした部分(図5(B)において矢印で示した部分等)は、Ni基合金中の晶質の違いにより、Ni基合金の他の部分より色が濃く写っているものであって、あくまでNi基合金であり、硬質相粒子を構成するものではないと考えられる。
実施例4における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が2.1μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が1.8、硬質相粒子の接触率が13%であり、また、硬度(HRC)が65、抗折力が1198MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、3.2μm、4.0μm、3.4μm、3.2μm、3.2μm、3.7μm、3.2μm、3.0μm、3.2μm、3.2μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、3.31μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は2個であった。なお、長径が5μmを超える粒子の個数の測定は、測定範囲を変更しながら、5か所の測定範囲について行ったが、いずれも、長径が5μmを超える粒子の個数は0〜2個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は4個であった。
<実施例5>
混合粉末に代えて、Ni基自溶性合金(組成は、Cr:10重量%、B:2重量%、Si:2.7重量%、C:0.4重量%、Fe:2重量%、Ni:残部。)のみを用いた以外は、実施例2と同様にして、鋳造材を得て、同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図6(A)、図6(B)に示す。ここで、図6(B)は、図6(A)の一部を拡大した拡大図である。図6(A)、図6(B)の反射電子像では、黒い領域が炭化物(硬質相粒子)であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。なお、炭化物は、Ni基自溶性合金中の炭素が、金属元素(Ni、CrまたはFe)と反応して形成されたものであると考えられる。
実施例5における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が1.1μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.4、硬質相粒子の接触率が18.7%であり、また、硬度(HRC)が44.7、抗折力が1118MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、1.5μm、2μm、1.5μm、4.5μm、4μm、2μm、2μm、1.75μm、2μm、2μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、2.4μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は0個であった。なお、長径が5μmを超える粒子の個数の測定は、測定範囲を変更しながら、5か所の測定範囲について行ったが、いずれも、長径が5μmを超える粒子の個数は0〜1個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は1個であった。
<比較例1>
実施例1と同様にして得た混合粉末を、るつぼに入れて、真空熱処理炉(島津製作所社製 PVSGgr 20/20)を用いて1200℃まで昇温して溶融させた溶解混合物を、高周波溶解炉内で、約1時間かけて400℃まで徐冷して、鋳造材を得た。次いで、得られた鋳造材について、実施例1と同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図7(A)、図7(B)に示す。ここで、図7(B)は、図7(A)の一部を拡大した拡大図である。図7(A)、図7(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が炭化物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。
比較例1における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が3.5μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.4、硬質相粒子の接触率が43%であり、また、硬度(HRC)が49.4、抗折力が664MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、3.4μm、3.6μm、4.1μm、4.2μm、4.7μm、5.1μm、5.1μm、5.1μm、5.6μm、6.4μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、4.73μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は5個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は10個であった。
<比較例2>
実施例1と同様にして得た混合粉末を、るつぼに入れて、真空熱処理炉(島津製作所社製 PVSGgr 20/20)を用いて1200℃まで昇温して溶融させた溶解混合物を、高周波溶解炉内で、約5時間かけて800℃まで徐冷して、鋳造材を得た。次いで、得られた鋳造材について、実施例1と同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図8(A)、図8(B)に示す。ここで、図8(B)は、図8(A)と同じ試験片の高倍率電子像である。図8(A)、図8(B)の反射電子像では、白い領域が硼化物(硬質相粒子)であり、黒い領域が炭化物であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。
比較例2における各測定の結果は、硬質相粒子の平均粒径が3.68μm、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が1.7、硬質相粒子の接触率が21%であり、また、硬度(HRC)が47.0、抗折力が522MPaであった。なお、アスペクト比の算出に用いた硬質相粒子の中から抽出した任意の10個の粒子について、長径の測定値を例示すると、3.5μm、6μm、4μm、6μm、7.5μm、8.5μm、9.5μm、8.5μm、6.5μm、5.5μmであり、これらの平均値である長径の平均値は、6.6μmであった。また、測定領域範囲S(すなわち、2450μmの範囲)内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は10個であった。また、5000μmの範囲内に存在する硬質相粒子の全てについて、長径を測定したところ、長径が5μmを超える粒子の個数は20個であった。
<比較例3>
混合粉末に代えて、Ni基自溶性合金(組成は、Cr:10重量%、B:2重量%、Si:2.7重量%、C:0.4重量%、Fe:2重量%、Ni:残部。)のみを用いた以外は、比較例2と同様にして、鋳造材を得て、同様に各測定を行った。各測定のために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)による反射電子像を、図9(A)、図9(B)に示す。ここで、図9(B)は、図9(A)の一部を拡大した拡大図である。図9(A)、図9(B)の反射電子像では、黒い領域が炭化物(硬質相粒子)であり、残りの灰色の領域がNi基合金である。
比較例3では、硬質相粒子同士が結合して大きな塊となってしまっていたため、硬質相粒子の平均粒径、アスペクト比の平均値、および接触率を測定することができなかった。また、比較例3の鋳造材は、硬度(HRC)が38.0、抗折力が519MPaであった。
実施例1〜5の測定結果より、硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下、硬質相粒子同士の接触率が40%以下である鋳造材は、抗折力及び硬度が高いという結果であった。すなわち、実施例1〜5の結果より、このような微細構造を有する鋳造材は、硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材が備えている特性である、優れた耐食性及び耐摩耗性に加え、抗折力及び硬度が高いという特性を有するものであった。
なお、上述した実施例2〜5では、溶解混合物を、室温の金型に流し込み、その後空冷することで鋳造材を得たが、金型として、実施例1と同様に400℃に加熱された金型を用いた場合でも、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して溶解混合物を冷却する過程を経たものになると考えられるため、得られる鋳造材は、同様に、優れた耐食性及び耐摩耗性に加え、抗折力及び硬度が高いという特性を有するものになると考えられる。
一方、比較例1,2の測定結果より、硬質相粒子の平均粒径が3μm超、硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3超、長径が5μm超である硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個超、硬質相粒子同士の接触率が40%超である鋳造材は、抗折力低くなる結果であった。
また、比較例3の測定結果より、硬質相粒子同士が結合して大きな塊となってしまった鋳造材は、抗折力及び硬度が、いずれも低くなる結果であった。

Claims (7)

  1. 硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材であって、
    前記硬質相粒子の平均粒径が3μm以下、前記硬質相粒子のアスペクト比の平均値が2.3以下、長径が5μm超である前記硬質相粒子の含有量が2450μmあたり3個以下、前記硬質相粒子同士の接触率が40%以下である鋳造材。
  2. 前記硬質相粒子が、Ni,Co,Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも一種と、B及び/又はCとからなる硼化物及び/又は炭化物である請求項1に記載の鋳造材。
  3. 前記結合相が、Cr,Mo,Mn,Cu,W,Fe及びSiのうち少なくとも1種の金属と、Co及び/又はNiとの合金である請求項1又は2に記載の鋳造材。
  4. 前記鋳造材中におけるBの含有量が1〜6重量%であり、前記鋳造材中におけるCの含有量が0〜2.5重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の鋳造材。
  5. 前記硬質相粒子がMoNiBまたはMo(Ni,Cr)Bで表される複硼化物からなり、前記結合相がNi基合金からなる請求項1〜4のいずれかに記載の鋳造材。
  6. 硼化物及び/又は炭化物を主体とする硬質相粒子と、Co及び/又はNiを主成分として含有する合金を含む結合相とからなる鋳造材の製造方法であって、
    前記鋳造材を形成するための原料を混合させた状態で溶解させることで、溶解混合物を得る工程と、
    前記溶解混合物を冷却する工程と、を有し、
    前記溶解混合物を冷却する工程において、冷却開始温度から400℃までの温度範囲において、100℃/min.以上の冷却速度で継続して前記溶解混合物を冷却する過程を含む鋳造材の製造方法。
  7. 前記溶解混合物の冷却を、前記溶解混合物を、室温〜1100℃の金型中に流し込むことにより行う請求項6に記載の鋳造材の製造方法。
JP2017527415A 2015-07-04 2016-06-30 鋳造材及び鋳造材の製造方法 Active JP6842414B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015134840 2015-07-04
JP2015134840 2015-07-04
PCT/JP2016/069500 WO2017006838A1 (ja) 2015-07-04 2016-06-30 鋳造材及び鋳造材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017006838A1 true JPWO2017006838A1 (ja) 2018-05-24
JP6842414B2 JP6842414B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=57685170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017527415A Active JP6842414B2 (ja) 2015-07-04 2016-06-30 鋳造材及び鋳造材の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20180195152A1 (ja)
JP (1) JP6842414B2 (ja)
DE (1) DE112016003045T5 (ja)
WO (1) WO2017006838A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200147681A1 (en) * 2016-12-27 2020-05-14 Toyo Kohan Co., Ltd. Casting and method for manufacturing casting
CN109128025B (zh) * 2018-10-05 2020-08-25 重庆玛斯特机械制造股份有限公司 具有可控表面硬化层的凸轮轴铸件的制备方法
CN114959513B (zh) * 2022-06-23 2023-09-26 昆明理工大学 一种原位自生M3B2/FeNi合金及其制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991009980A1 (en) * 1989-12-27 1991-07-11 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Production of anticorrosive and antiwearing alloy

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05320816A (ja) * 1992-05-19 1993-12-07 Asahi Glass Co Ltd 複合材料
WO2012063879A1 (ja) 2010-11-10 2012-05-18 本田技研工業株式会社 ニッケル合金
JP2014141691A (ja) * 2011-03-30 2014-08-07 Toyo Kohan Co Ltd 硬質焼結合金
SG11201702840YA (en) * 2014-12-17 2017-07-28 Uddeholms Ab A wear resistant alloy

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991009980A1 (en) * 1989-12-27 1991-07-11 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Production of anticorrosive and antiwearing alloy

Also Published As

Publication number Publication date
JP6842414B2 (ja) 2021-03-17
WO2017006838A1 (ja) 2017-01-12
US20180195152A1 (en) 2018-07-12
DE112016003045T5 (de) 2018-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10857595B2 (en) Cobalt based alloy additive manufactured article, cobalt based alloy product, and method for manufacturing same
JP6493568B2 (ja) 合金部材、該合金部材の製造方法、および該合金部材を用いた製造物
JP6499546B2 (ja) 積層造形用Ni基超合金粉末
AU2018422117A1 (en) Cobalt based alloy additive manufactured article, cobalt based alloy product, and method for manufacturing same
WO2017006838A1 (ja) 鋳造材及び鋳造材の製造方法
JP6826766B1 (ja) Ni基超耐熱合金の製造方法およびNi基超耐熱合金
JP2014141691A (ja) 硬質焼結合金
JP2007039748A (ja) 耐熱性Al基合金
JP6693078B2 (ja) 鋳造用モールド材
JP6768497B2 (ja) 鋳造材および鋳造材の製造方法
WO2018124041A1 (ja) 鋳造材および鋳造材の製造方法
WO2016186037A1 (ja) 硬質焼結合金及びその製造方法
JP6768498B2 (ja) 鋳造材および鋳造材の製造方法
JP7366707B2 (ja) 焼結材料及びその製造方法
TW202231890A (zh) 從粉末所製作的造形體
JP5095669B2 (ja) 遠心鋳造用シリンダライニング材及びシリンダライニング材を製造する遠心鋳造方法
JPWO2020170589A1 (ja) アルミニウム合金材
JP7211561B2 (ja) 熱間金型用Ni基合金およびそれを用いた熱間鍛造用金型
JP2004099968A (ja) ガラス繊維成形スピナ−用耐熱合金およびスピナ−
JP6345945B2 (ja) 耐摩耗性に優れた粉末高速度工具鋼およびその製造方法
TW202342778A (zh) 模具用鋼及模具
JP2021001391A (ja) 積層造形用粉末及びダイカスト金型部品
JP2019108577A (ja) 焼結部材の製造方法およびそれを用いた焼結部材
JP2001192759A (ja) アルミニウム合金およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201214

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20201214

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20201222

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6842414

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150