JPWO2016147845A1 - インダクタ部品 - Google Patents

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Abstract

複数の金属ピンを有するインダクタ部品において、金属ピン間の接続抵抗の低減を図るとともに、金属ピン間を接続する配線パターンで生じる抵抗熱の低減を図ることを目的とする。インダクタ部品1aは、第1の絶縁層2aと、該第1の絶縁層2aに埋設されたコイルコア3と、該第1の絶縁層2aの上面に積層された第2の絶縁層2bと、コイル電極4とを備え、コイル電極4は、コイルコア3の内周側に配置された複数の第1内側金属ピン5aと、各第1内側金属ピン5aと複数の対を成すようにコイルコア3の外周側に配置された複数の第1外側金属ピン6aとを有し、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの上端面の間を接続する経路が、第1の絶縁層2aの上面に形成された第1の配線パターン7aを通る第1経路と、第2の絶縁層2bの上面に形成された第2の配線パターン7bを通る第2経路との2つの経路で構成されている。

Description

本発明は、絶縁層と、インダクタ電極とを備えるインダクタ部品に関する。
従来、図11に示すように、その内部にトランスが構成されたインダクタ部品500が提案されている。インダクタ部品500は、樹脂絶縁層(図示省略)に埋設されたコイルコア501と、一次コイルを形成する第1のインダクタ電極502aと、二次コイルを形成する第2のインダクタ電極502bとを備えている。また、第1、第2のインダクタ電極502a,502bそれぞれは、コイルコア501の外周面に沿って配列された第1、第2の外側柱状導体503a,503bと、コイルコア501の内周面に沿って配列された第1、第2の内側柱状導体504a,504bとを備えている。
そして、樹脂絶縁層の両主面それぞれに形成された複数の第1の配線パターン505aにより、第1の外側柱状導体503aおよび第1の内側柱状導体504aの対応する端部どうしが接続されることで、コイルコア501の周囲を螺旋状に巻回する第1のインダクタ電極502aが形成されている。また、樹脂絶縁層の両主面それぞれに形成された複数の第2の配線パターン505bにより、第2の外側柱状導体503bおよび第2の内側柱状導体504bの対応する端部どうしが接続されることで、コイルコア501の周囲を螺旋状に巻回する第2のインダクタ電極502bが形成されている。
また、第1、第2のインダクタ電極502a,502bそれぞれは、一次、二次コイル電極対506a,506bと、一次、二次コイルセンタータップ507a,507bとを備えている。なお、図11中では、二次コイルを形成する第2の配線パターン505b、二次コイル電極対506bおよび二次コイルセンタータップ507bにハッチングが施されている。
特許第5270576号公報(段落0044〜0046、図3など参照)
上記した従来のインダクタ部品500では、各外側柱状導体503a,503bおよび各内側柱状導体504a,504bが、いずれも金属ピンで形成され、各配線パターン505a,505bは、たとえば導電性ペーストで形成される。金属ピンは略金属成分で構成されるのに対して、たとえば導電性ペーストは有機溶剤などの金属成分以外の物質を含有するため、配線パターン505a,505bの比抵抗は、各外側、内側柱状導体503a,503b,504a,504bよりも高い。そこで、内側柱状導体504a,504bと外側柱状導体503a,503bとの間を低抵抗で接続することが、インダクタ部品500の特性の向上を図る上で課題となっている。
また、配線パターン505a,505bは、内側、外側柱状導体503a,503b,504a,504bよりも比抵抗が高いため、インダクタ電極502a,502bの通電時に、配線パターン505a,505bで、高い抵抗熱が発生する場合もある。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、複数の金属ピンを有するインダクタ電極を備えるインダクタ部品において、金属ピン間の接続抵抗の低減を図るとともに、金属ピン間を接続する配線パターンで生じる抵抗熱の低減を図ることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のインダクタ部品は、第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層の一方主面に積層された第2の絶縁層と、インダクタ電極とを備え、前記インダクタ電極は、一端が前記第1の絶縁層の前記一方主面に露出するとともに、他端が前記第1の絶縁層の他方主面に露出した状態で前記第1の絶縁層の異なる位置にそれぞれ配置された金属ピンから成る第1柱状導体および第2柱状導体と、前記第1の絶縁層または前記第2の絶縁層の前記両絶縁層の境界を成す主面に設けられ、一端部が前記第1柱状導体の前記一端に接続されるとともに、他端部が前記第2柱状導体の前記一端に接続された第1の配線パターンと、一端が前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側と反対の一方主面に露出するとともに、他端が前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側の他方主面に露出した状態で前記第2の絶縁層に配置され、当該他端が前記第1の配線パターンの前記一端部に接続された第3柱状導体と、一端が前記第2の絶縁層の前記一方主面に露出するとともに、他端が前記第2の絶縁層の前記他方主面に露出した状態で前記第2の絶縁層に配置され、当該他端が前記第1の配線パターンの前記他端部に接続された第4柱状導体と、前記第2の絶縁層の前記一方主面に設けられ、前記第3柱状導体と前記第4柱状導体の前記一端同士を接続する第2の配線パターンとを備えることを特徴としている。
この構成によると、インダクタ部品は、第1柱状導体と第2柱状導体とを接続する経路として、第1の配線パターンを通る経路と、第2の配線パターンを通る経路の2つの経路が形成される。したがって、第1柱状導体と第2柱状導体とを1つの配線パターン(1つの経路)で接続する構成と比較して、両柱状導体間の接続抵抗の低抵抗化を図ることができる。
また、第1の配線パターンと第2の配線パターンとは絶縁層の異なる主面に形成されるため、両配線パターンを同一主面に形成した場合の弊害である、当該主面の配線パターン等の設計自由度の低下も生じない。
また、第1柱状導体と第2柱状導体とを接続する経路を2つの経路にすることで、第1および第2の配線パターンそれぞれに流れる電流量を小さくできるため、両配線パターンで生じる抵抗熱を低減することができる。また、これに伴って、インダクタ電極の通電時の発熱量を低減することができるため、大電流対応が可能なインダクタ部品を提供することができる。
また、前記第3柱状導体および前記第4柱状導体が、いずれも金属ピンで形成されていてもよい。この構成によると、第3および第4柱状導体をビア導体で形成する場合と比較して両柱状導体の低抵抗化を図ることができ、ひいては、第1柱状導体と第2柱状導体間の接続抵抗のさらなる低抵抗化を図ることができる。
また、前記第1柱状導体と前記第3柱状導体とが、前記第1柱状導体の長さ方向から見た平面視でずれて配置されていてもよい。柱状導体と配線パターンとの接続部は、比抵抗値の変化ポイントであるため、通電時に当該接続部で発熱する場合がある。そこで、第1柱状導体と第3柱状導体とを平面視でずらして配置することで、局所的な発熱を抑えることができる。
また、前記第2柱状導体と前記第4柱状導体とが、前記第2柱状導体の長さ方向から見た平面視でずれて配置されていてもよい。この構成によると、第2柱状導体および第4柱状導体と、配線パターンとの接続部で生じる局所的な発熱を抑えることができる。
また、前記第1の絶縁層に埋設されたコイルコアと、前記コイルコアに巻回されたコイル電極とを備え、前記コイル電極は、前記第1柱状導体が前記コイルコアの一方側に配置され、前記第2柱状導体が前記コイルコアの他方側に配置されて、前記コイル電極の巻回軸方向に沿って配列された複数の前記インダクタ電極と、前記第1の絶縁層の前記他方主面に設けられ、一の前記インダクタ電極の前記第1柱状導体の前記他端と、当該一のインダクタ電極の所定側に隣接する前記インダクタ電極の前記第2柱状導体の前記他端とを接続する複数の第3の配線パターンとを有していてもよい。
この構成によると、コイルコアの周囲に巻回されるコイル電極においても、柱状導体間の接続抵抗を下げることができる。また、コイル電極全体の抵抗値を下げることもできるため、例えば、Q値などのコイル特性の向上を図ることができる。また、コイル電極の通電時の発熱量を低減することができるため、コイルコアを備えるインダクタ部品の大電流対応が可能になる。
また、前記第1の絶縁層の前記他方主面に積層された第3の絶縁層と、一端が前記第1の絶縁層と前記第3の絶縁層との境界をなす前記第3の絶縁層の一方主面に露出し、他端が前記第3の絶縁層の他方主面に露出した状態で前記第3の絶縁層に配置され、当該一端が一の前記第3の配線パターンの一端部に接続された第5柱状導体と、一端が前記第3の絶縁層の前記一方主面に露出し、他端が前記第3の絶縁層の前記他方主面に露出した状態で前記第3の絶縁層に配置され、当該一端が前記一の第3の配線パターンの他端部に接続された第6柱状導体と、前記第3の絶縁層の前記他方主面に設けられ、前記第5柱状導体と前記第6柱状導体の前記他端同士を接続する第4の配線パターンとを備えていてもよい。
この構成によると、第1柱状導体と第2柱状導体の他端間の接続抵抗も下げることができるため、コイル電極全体としての発熱量をさらに低減できるとともに、コイル電極の特性のさらなる向上を図ることができる。
本発明によれば、インダクタ部品の第1柱状導体と第2柱状導体とを接続する経路として、第1の配線パターンを通る経路と、第2の配線パターンを通る経路の2つの経路が形成される。したがって、第1柱状導体と第2柱状導体とを1つの配線パターンで接続する構成と比較して、両柱状導体間の接続抵抗の低抵抗化を図ることができる。また、インダクタ電極の通電時に、第1および第2の配線パターンそれぞれに流れる電流量を小さくできるため、両配線パターンで生じる抵抗熱を低減することができる。
本発明の第1実施形態にかかるインダクタ部品の部分断面図である。 図1のインダクタ部品の平面図である。 本発明の第2実施形態にかかるインダクタ部品の部分断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるインダクタ部品の部分断面図である。 本発明の第4実施形態にかかるインダクタ部品の部分断面図である。 本発明の第5実施形態にかかるインダクタ部品の平面図である。 図6の金属ピンの配置関係を示す図である。 金属ピンの配置関係の変形例を示す図である。 本発明の第6実施形態にかかるインダクタ部品の斜視図である。 コイルコアの変形例を示す図である。 従来のインダクタ部品を示す図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態にかかるインダクタ部品1aについて、図1および図2を参照して説明する。なお、図1はインダクタ部品1aの部分断面図、図2はインダクタ部品1aの平面図である。なお、図2では後述する絶縁被覆膜13を図示省略している。
この実施形態にかかるインダクタ部品1aは、図1および図2に示すように、コイルコア3が埋設された第1の絶縁層2aと、該第1の絶縁層2aの上面(本発明の「第1の絶縁層の一方主面」に相当)に積層された第2の絶縁層2bと、コイルコア3の周囲に巻回されたコイル電極4と、コイル電極4の一端に引出配線9aを介して接続された外部接続用の入力電極10aと、コイル電極4の他端に引出配線9b接続された外部接続用の出力電極10bとを備え、高周波信号が使用される携帯電話機等の電子機器に搭載される。
第1の絶縁層2aは、例えば、エポキシ樹脂などの絶縁材料で形成され、コイルコア3および後述する複数の金属ピン5a,6aを被覆するように、所定の厚みで形成される。第2の絶縁層2bも、例えば、エポキシ樹脂などの絶縁材料で形成され、後述する複数の第2内側金属ピン5bおよび第2外側金属ピン6bを被覆するように、所定の厚みで形成される。
コイルコア3は、Mn−Znフェライト等の一般的なコイルコアとして採用される磁性材料で形成されている。また、この実施形態におけるコイルコア3は、円環状に形成されている。なお、コイルコア3は、円環状に限らず、例えば、多角形や楕円のループ状に形成されていてもよい。
コイル電極4は、コイルコア3の周囲を螺旋状に巻回するものであり、それぞれ複数の第1〜第3の配線パターン7a,7b,8a、それぞれ第1の絶縁層2aに配置された複数の第1内側金属ピン5aおよび複数の第1外側金属ピン6a、それぞれ第2の絶縁層2bに配置された複数の第2内側金属ピン5bおよび第2外側金属ピン6bとで構成されている。ここで、各第1内側金属ピン5aそれぞれが、本発明の「第1柱状導体」に相当し、各第1外側金属ピン6aそれぞれが、本発明の「第2柱状導体」に相当する。
各第1内側金属ピン5aは、上端面(一端)が第1の絶縁層2aの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第1の絶縁層2aの下面(本発明の「第1の絶縁層の他方主面」に相当)に露出した状態で、コイルコア3の内周に沿って配列される(図2参照)。また、各第1外側金属ピン6aは、上端面(一端)が第1の絶縁層2aの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第1の絶縁層2aの下面に露出した状態で、各第1内側金属ピン5aと複数の対を成すようにコイルコア3の外周に沿って配列される(図2参照)。
各第1の配線パターン7aは、第1の絶縁層2aまたは第2の絶縁層2bの、当該両絶縁層2a,2bの境界を成す主面にそれぞれ形成される。すなわち、各第1の配線パターン7aは、第1の絶縁層2aの上面または第2の絶縁層2bの下面(本発明の「第2の絶縁層の他方主面」に相当)に形成される。このとき、各第1の配線パターン7aは、一端部がコイルコア3の内側(内周側)に配置され、他端部がコイルコア3の外側(外周側)に配置された状態で、コイル電極4の巻回軸方向(コイルコア3の周方向であって、コイル電極4の通電時に発生する磁束線の方向)に配列されている。
これらの第1の配線パターン7aは、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aとの上端面同士をそれぞれ接続する。詳しくは、各第1の配線パターン7aそれぞれは、内周側に配置された一端部の下面側が、接続先の第1内側金属ピン5aの上端面に接続され、外周側に配置された他端部の下面側が、接続先の第1外側金属ピン6aの上端面に接続される。
各第3の配線パターン8aは、第1の絶縁層2aの下面にそれぞれ形成される。このとき、各第3の配線パターン8aは、一端部がコイルコア3の内側(内周側)に配置され、他端部がコイルコア3の外側(外周側)に配置された状態で、コイル電極4の巻回軸方向(コイルコア3の周方向であって、コイル電極4の通電時に発生する磁束線の方向)に配列されている。
これらの第3の配線パターン8aは、対を成す第1内側金属ピン5aの下端面と、当該第1内側金属ピン5aと対をなす第1外側金属ピン6aの時計方向(本発明の「所定側」に相当)に隣接する第1外側金属ピン6aの下端面とをそれぞれ接続する。詳しくは、各第3の配線パターン8aそれぞれは、内周側に配置された一端部の上面側が、接続先の第1内側金属ピン5aの下端面に接続され、外周側に配置された他端部の上面側が、接続先の第1外側金属ピン6aの下端面に接続される。なお、この実施形態の各第1、第3の配線パターン7a,8bは、いずれも平面視でコイルコア3の内周側に向かうに連れて先細りした形状を有する。
なお、各第1内側金属ピン5aおよび各第1外側金属ピン6aは、Cu、Au、Ag、AlやCu系の合金など、配線電極として一般的に採用される金属材料からなる線材をせん断加工するなどして形成される。また、この実施形態では、各第1内側金属ピン5aおよび各第1外側金属ピン6aは、略同じ太さおよび長さで円柱状に形成されている。なお、各金属ピン5a,6aは、例えば、角柱状などに形成されていてもよい。
また、この実施形態では、各第1、第3の配線パターン7a,8a、引出配線9a,9bおよび入出力電極10a,10bは、いずれもCuやAg等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷で形成された下地電極11と、該下地電極11に、例えばCuめっきで積層された表面電極12との2層構造で形成されている。なお、各第1、第3の配線パターン7a,8a、引出配線9a,9bおよび入出力電極10a,10bは、1層構造であってもかまわない。この場合、下地電極11と同様、CuやAg等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成することができる。
ところで、各配線パターン7a,8aは、導電性ペーストの下地電極11とめっき膜の表面電極12の2層構造であるため、導電性ペーストのみで形成された従来の配線パターンよりも比抵抗が低いが、導電性ペースト部があることから、各金属ピン5a,6aと比較すると比抵抗が高い。そのため、コイル電極4の通電時には、配線パターン7a,8aでの抵抗熱が金属ピン5a,6aでの抵抗熱よりも高くなる。そこで、この実施形態では、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの上端面同士を接続する経路として、上述の第1の配線パターン7aを通る経路(第1経路)に加えて、第2の配線パターン7bを通る経路(第2経路)を形成して、両金属ピン5a,6a間の接続抵抗の低抵抗化が図られている。
各第2経路は、第2の配線パターン7bと第2内側金属ピン5b(本発明の「第3柱状導体」に相当)と第2外側金属ピン6b(本発明の「第4柱状導体」に相当)とで形成されている。ここで、各第2内側金属ピン5bは、上端面(一端)が第2の絶縁層2bの第1の絶縁層2aと反対側に位置する上面(本発明の「第2の絶縁層の一方主面に相当」)に露出するとともに、下端面(他端)が第2の絶縁層2bの第1の絶縁層2a側に位置する下面に露出した状態で第2の絶縁層2bに配置される。そして、各第2内側金属ピン5bの下端面は、対応する一の第1の配線パターン7aの一端部(内周側)の上面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第2内側金属ピン5bは、その長さ方向に直交する方向の断面(横断面)の形状が、各第1内側金属ピン5aと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、図2に示すように、各第2内側金属ピン5bそれぞれは、当該第2内側金属ピン5bが接続される第1の配線パターン7aの一端部の下面側で接続される第1内側金属ピン5aと平面視(各金属ピン5bの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。
各第2外側金属ピン6bは、上端面(一端)が第2の絶縁層2bの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第2の絶縁層2bの下面に露出した状態で第2の絶縁層2bに配置される。そして、各第2外側金属ピン6bの下端面は、対応する一の第1の配線パターン7aの他端部(外周側)の上面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第2外側金属ピン6bは、横断面の形状が、各第1外側金属ピン6aと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、図2に示すように、各第2外側金属ピン6bそれぞれは、当該第2外側金属ピン6bが接続される第1の配線パターン7aの下面側の第1外側金属ピン6aと平面視(各金属ピン6bの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。なお、各第2外側金属ピン6bは、各第1内側金属ピン5aと各第1外側金属ピン6aの関係と同様、各第2内側金属ピン5bと複数の対を成すように設けられている。
各第2の配線パターン7bは、対を成す第2内側金属ピン5bと第2外側金属ピン6bの上端面同士をそれぞれ接続する。ここで、各第2の配線パターン7bそれぞれは、第1経路を形成する第1の配線パターン7aと平面視で同一形状に形成されるとともに、当該第1の配線パターン7aと平面視で重なる位置に配置されている。なお、ここでいう「同一形状」とは、製造ばらつきで若干形状が異なる場合を含む。また、第1経路の第1の配線パターン7aと第2経路の第2の配線パターン7bとが平面視で完全には重なっていなくてもよい。また、第1の配線パターン7aと第2の配線パターン7bの平面視形状が異なっていてもよい。
なお、各第2内側金属ピン5bおよび各第2外側金属ピン6bは、上述の各第1内側金属ピン5aおよび各第1外側金属ピン6aと同様の材料で形成することができる。また、各第2の配線パターン7bも、上述の各第1および第3の配線パターン7a,8aと同様の構造、材料で形成することができる。
ここで、コイル電極4のうち、対を成す第1内側金属ピン5aおよび第2外側金属ピン6aと、当該両金属ピン5a,5bの上端面を接続する2つの経路のうち、第1経路を形成する第1の配線パターン7aと、第2経路を形成する第2内側金属ピン5b、第2外側金属ピン6bおよび第2の配線パターン7bとで構成される部分が、本発明の「インダクタ電極」に相当する。この場合、コイル電極4は、第1内側金属ピン5aがコイルコア3の内側(一方側)に配置され、第1外側金属ピン6aがコイルコア3の外側(他方側)に配置された状態で、コイルコア3の周方向(コイル電極の巻回軸方向)に沿って配列された複数のインダクタ電極と、一のインダクタ電極の第1内側金属ピン5aの下端面と、当該インダクタ電極の時計方向に隣接するインダクタ電極の第1外側金属ピン6aの下端面とを接続する複数の第3の配線パターン8aとで構成されているともいえる。
絶縁被覆膜13は、第2の絶縁層2bの上面と第1の絶縁層2aの下面を被覆して、各第2の配線パターン7bおよび各第3の配線パターン8aを保護するものであり、例えば、ポリイミドやエポキシ樹脂で形成することができる。
(インダクタ部品の製造方法)
次に、インダクタ部品1aの製造方法の一例について簡単に説明する。
まず、平板状の転写板の一方主面に各第1内側金属ピン5aおよび各第1外側金属ピン6aを配置する。この場合、各金属ピン5a,6aの上端面を転写板の一方主面に固定し、各金属ピン5a,6aを立った状態で固定する。なお、各金属ピン5a,6aは、例えば、横断面が円形の金属線材(例えば、Cu、Au、Ag、Al、Cu系の合金)をせん断加工するなどして形成することができる。
次に、離型層付き樹脂シート(平板状)の一方主面に樹脂層を形成する。この場合、樹脂シート、離型層、樹脂層の順番で配置し、樹脂層を未硬化状態で形成する。
次に、各金属ピン5a,6aの下端面と樹脂層とが当接するように、転写板を樹脂シート上に反転搭載後、樹脂層の樹脂を硬化させる。
次に、転写板を剥離した後、樹脂シート上の所定位置にコイルコア3を配置し、例えばエポキシ樹脂で各金属ピン5a,6aおよびコイルコア3をモールドして、樹脂シート上に第1の絶縁層2aを形成する。
次に、離型層付き樹脂シートを剥離し、第1の絶縁層2aの表裏面を研磨または研削する。これにより、各金属ピン5a,6aの上端面が第1の絶縁層2aの上面から露出し、下端面が第1の絶縁層2aの下面から露出する。
次に、第1の絶縁層2aの上面に各第1の配線パターン7aを形成し、下面に各第3の配線パターン8a、入力、出力電極10a,10b、引出配線9a,9bを形成する。各配線パターン7a,8a、入力、出力電極10a,10b、引出配線9a,9bそれぞれは、例えば、Cu等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷などで形成することができる。また、この導電性ペーストで形成された配線パターン上にCuめっきを施すことで、2層構造にしてもよい。また、これらの形成方法の他の例としては、例えば、板状部材の一方主面にCu箔を張り付けたものをエッチングにより所定のパターン形状(各配線パターン7a,8aの形状)に加工する。この板状部材は第1の絶縁層2aの上面に形成されるパターンと、下面に形成されるパターンとで個別に用意する。この場合、各配線パターン7a,8aは、前記板状部材を用いた超音波接合により、各金属ピン5a,6aの上端面または下端面に接合することができる。
次に、上述の第1の絶縁層2aの部分の製造方法と同じ要領で、第2の絶縁層2bの部分を個別に用意する。このとき、第2の絶縁層2bの部分として、第2の絶縁層2bの上面に各第2の配線パターンが形成され、第2の絶縁層2bの下面に、各第2内側金属ピン5bおよび各第2外側金属ピン6bそれぞれの下端面が露出した状態のものを用意する。
次に、各第1の配線パターン7aの一端部(内周側)それぞれの上面側と、所定の第2内側金属ピン5bの下端面とを半田で接続するとともに、各第1の配線パターン7aの他端部(外周側)それぞれの上面側と、所定の第2外側金属ピン6bの下端面とを半田で接続した上で、第1の絶縁層2aの上面に第2の絶縁層2bを積層して熱硬化を行い絶縁層2aと絶縁層2bとを接合する。
最後に、第2の絶縁層2bの上面および第1の絶縁層2aの下面に絶縁被覆膜13を形成してインダクタ部品1aが完成する。絶縁被覆膜13は、例えば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をモールドして形成したり、所定形状に切り抜いた接着剤つきのポリイミドシートを貼り付けることによって形成したり、あるいは、ポリイミドインクを用いた印刷技術などにより形成することができる。なお、第1内側金属ピン5aの上端面と第1外側金属ピン6aの上端面間の接続抵抗を下げる他の方法として、第1の配線パターン7aの表面電極12を厚くすることが考えられるが、所望の接続抵抗を得ようとすると第1の配線パターン7aの形成にかかる時間が長くなる。これに対して、この実施形態のインダクタ部品1aのように、2つの経路を設けることで、表面電極12の膜厚を増やす必要がなくなるため、インダクタ部品1aの製造時間の短縮を図ることができる。
なお、上述の製造方法において、各第1の配線パターン7aを第2の絶縁層2bの部分で形成するようにしてもよい。この場合、例えば、第2の絶縁層2bの下面に、導電性ペーストおよびめっきにより各第1の配線パターン7aを形成した後、第1の絶縁層2aに第2の絶縁層2bを積層する際、各第1内側金属ピン5aおよび各第1外側金属ピン6aの上端面と各第1の配線パターン7aとを半田で接続するようにすればよい。
したがって、上記した実施形態によれば、インダクタ部品1aは、第1内側金属ピン5aの上端面と第1外側金属ピン6aの上端面とを接続する経路として、第1の配線パターン7aを通る第1経路と、第2の配線パターン7bを通る第2経路の2つの経路が形成される。したがって、第1内側金属ピン5aの上端面と第1外側金属ピン6aの上端面とを1つの配線パターン(経路)で接続する構成と比較して、両金属ピン5a,6a間の接続抵抗の低抵抗化を図ることができる。
また、第1の配線パターン7aと第2の配線パターン7bとは絶縁層の異なる主面に形成されるため、両配線パターン7a,7bを同一主面(例えば、第1の絶縁層2aの上面)に形成した場合の弊害である、当該主面の配線パターン等の設計自由度の低下も生じない。すなわち、コイル電極4の巻数を維持しつつ、両金属ピン5a,6aの上端面間の接続抵抗の低減を図ることができる。
また、第1内側金属ピン5aの上端面と第1外側金属ピン6aの上端面とを接続する経路を2つに分けることで、第1および第2の配線パターン7a,7bそれぞれに流れる電流量を小さくできるため、コイル電極4の通電時に、両配線パターン7a,7bで生じる抵抗熱を低減することができる。また、これに伴って、コイル電極4全体の通電時の発熱量を抑えることができるため、大電流対応が可能なインダクタ部品1aを提供することができる。
また、各第1の配線パターン7aと各第3の配線パターン8aの接続、および、各第1の配線パターン7aと各第2の配線パターン7bの接続をそれぞれ金属ピン5a,5b,6a,6bで行うため、これらをビア導体で構成した場合と比較してコイル電極4全体の低抵抗化を図ることができる。また、コイル電極4の低抵抗化が実現することで、インダクタ部品1aのコイル特性(例えば、Q値)を向上することができる。
また、第1内側金属ピン5aおよび第1外側金属ピン6a、第1の配線パターン7aとは比抵抗が異なるため、インピーダンスの不整合が生じるが、両金属ピン5a,6a間の接続抵抗を下げることで、当該不整合を軽減することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかるインダクタ部品1bについて、図3を参照して説明する。なお、図3はインダクタ部品1bの部分断面図である。
この実施形態にかかるインダクタ部品1bが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図3に示すように、第1内側金属ピン5aの下端面と第1外側金属ピン6aの下端面とが、両金属ピン5a,6aの上端面と同様、2つの経路で接続されることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、第1の絶縁層2aの下面には、第3の絶縁層2cが積層され、該第3の絶縁層2cの下面が絶縁被覆膜13で被覆される。また、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの下端面間を接続する2つの経路として、上述の第3の配線パターン8aを通る経路(第3経路)と、第4の配線パターン8bを通る経路(第4経路)とが形成される。
各第4経路は、第3内側金属ピン5c(本発明の「第5柱状導体」に相当)、第3外側金属ピン6c(本発明の「第6柱状導体」に相当)および第4の配線パターン8bでそれぞれ構成される。ここで、各第3内側金属ピン5cは、上端面(一端)が第1の絶縁層2aと第3の絶縁層2cの境界を成す第3の絶縁層2cの上面(本発明の「第3の絶縁層2cの一方主面」に相当)に露出し、下端面(他端)が第3の絶縁層2cの下面(本発明の「第3の絶縁層の他方主面」に相当)に露出した状態で第3の絶縁層2cに配置される。そして、各第3内側金属ピン5cの上端面は、対応する一の第3の配線パターン8aの一端部(内周側)の下面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第3内側金属ピン5cは、横断面の形状が、各第1内側金属ピン5aと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、各第3内側金属ピン5cそれぞれは、当該第3内側金属ピン5cが接続される第3の配線パターン8aの一端部の上面側に位置する第1内側金属ピン5aと平面視(各金属ピン5cの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。
各第3外側金属ピン6cは、上端面(一端)が第3の絶縁層2cの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第3の絶縁層2cの下面に露出した状態で第3の絶縁層2cに配置される。そして、各第3外側金属ピン6cの上端面は、対応する一の第3の配線パターン8aの他端部(外周側)の下面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第3外側金属ピン6cは、横断面の形状が、各第1外側金属ピン6aと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、各第3外側金属ピン6cそれぞれは、当該第3外側金属ピン6cが接続される第3の配線パターン8aの他端部(外周側)の上面側に位置する第1外側金属ピン6aと平面視(各金属ピン6cの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。なお、各第3外側金属ピン6cは、各第1内側金属ピン5aと各第1外側金属ピン6aの関係と同様、各第3内側金属ピン5cと複数の対を成すように設けられている。
各第4の配線パターン8bは、対を成す第3内側金属ピン5cと第3外側金属ピン6cの下端面同士をそれぞれ接続する。ここで、各第4の配線パターン8bそれぞれは、第3経路を形成する第3の配線パターン8aと平面視で同一形状に形成されるとともに、当該第3の配線パターン8aと平面視で重なるように配置されている。なお、ここでいう「同一形状」とは、製造ばらつきで若干形状が異なる場合を含む。また、第3経路の第3の配線パターン8aと第4経路の第4の配線パターン8bとが平面視で完全には重なってなくてもよい。また、第3の配線パターン8aと第4の配線パターン8bの平面視形状が異なっていてもよい。
なお、各第3内側金属ピン5cおよび各第3外側金属ピン6cは、上述の他の金属ピン5a,5b,6a,6bと同様の材料で形成することができる。また、各第4の配線パターン8bも、上述の他の配線パターン7a,7b,8aと同様の構造、材料で形成することができる。
したがって、この実施形態によれば、第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの下端面間の接続抵抗も下げることができるため、通電時のコイル電極4全体としての発熱量をさらに低減できるとともに、コイル電極4の特性(例えば、Q値)のさらなる向上を図ることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態にかかるインダクタ部品1cについて、図4を参照して説明する。なお、図4はインダクタ部品1cの部分断面図である。
この実施形態にかかるインダクタ部品1cが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図4に示すように、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの上端面間が3つの経路で接続されていることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、第2の絶縁層2bと、上側の絶縁被覆膜13との間に第4の絶縁層2dが配置される。また、対を成す第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの上端面間を接続する3つの経路として、上述の第1の配線パターン7aを通る経路(第1経路)と、第2の配線パターン7bを通る経路(第2経路)に加えて、第5の配線パターン7cを通る経路(第5経路)が形成される。
各第5経路は、第4内側金属ピン5d、第4外側金属ピン6dおよび第5の配線パターン7cでそれぞれ構成される。ここで、各第4内側金属ピン5dは、上端面が第4の絶縁層2dの上面に露出し、下端面が第4の絶縁層2dの下面に露出した状態で第4の絶縁層2dに配置される。そして、各第4内側金属ピン5dの下端面は、対応する一の第2の配線パターン7bの一端部(内周側)の上面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第4内側金属ピン5dは、横断面の形状が、各第1、第2内側金属ピン5a,5bと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、各第4内側金属ピン5dそれぞれは、当該第4内側金属ピン5dが接続される第2の配線パターン7bの一端部の下面側に位置する第2内側金属ピン5bと平面視(各金属ピン5dの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。
各第4外側金属ピン6dは、上端面が第4の絶縁層2dの上面に露出するとともに、下端面が第4の絶縁層2dの下面に露出した状態で第4の絶縁層2dに配置される。そして、各第4外側金属ピン6dの下端面は、対応する一の第2の配線パターン7bの他端部(外周側)の上面側にそれぞれ接続される。
また、この実施形態では、各第4外側金属ピン6dは、横断面の形状が、各第1、第2外側金属ピン6a,6bと同形状、すなわち、同じ太さで形成されている。そして、各第4外側金属ピン6dそれぞれは、当該第4外側金属ピン6dが接続される第2の配線パターン7bの他端部(外周側)の下面側に位置する第2外側金属ピン6bと平面視(各金属ピン6dの長さ方向から見たときの平面視)で重なるように配置されている。なお、各第4外側金属ピン6dは、各第1内側金属ピン5aと各第1外側金属ピン6aの関係と同様、各第4内側金属ピン5dと複数の対を成すように設けられている。
各第5の配線パターン7cは、対を成す第4内側金属ピン5dと第4外側金属ピン6dの上端面同士をそれぞれ接続する。ここで、各第5の配線パターン7cそれぞれは、第2経路を形成する第2の配線パターン7bと平面視で同一形状に形成されるとともに、当該第2の配線パターン7bと平面視で重なる位置に配置されている。なお、ここでいう「同一形状」とは、製造ばらつきで若干形状が異なる場合を含む。また、第2経路の第2の配線パターン7bと第5経路の第5の配線パターン7cとが平面視で完全には重なってなくてもよい。また、第2の配線パターン7bと第5の配線パターン7cの平面視形状が異なっていてもよい。
なお、各第4内側金属ピン5dおよび各第4外側金属ピン6dは、上述の他の金属ピン5a,5b,5c,6a,6b,6cと同様の材料で形成することができる。また、各第5の配線パターン7cも、上述の他の配線パターン7a,7b,8a,8bと同様の構造、材料で形成することができる。
したがって、この実施形態によれば、第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの上端面間の接続抵抗をさらに下げることができるため、通電時のコイル電極4全体としての発熱量をさらに低減できるとともに、コイル電極4の特性(例えば、Q値)のさらなる向上を図ることができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態にかかるインダクタ部品1dについて、図5を参照して説明する。なお、図5はインダクタ部品1dの部分断面図である。
この実施形態にかかるインダクタ部品1dが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図5に示すように、各第2内側金属ピン5bおよび各第2外側金属ピン6bの部分が、いずれもビア導体14で形成されていることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため同一符号を付すことにより説明を省略する。
この構成によれば、上述の第1実施形態のインダクタ部品1aと同様の効果を得ることができる。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態にかかるインダクタ部品1eについて、図6および図7を参照して説明する。なお、図6はインダクタ部品1eの平面図、図7は図6の金属ピン5a,5b,6a,6bの配置関係を説明するための図である。また、図6では、絶縁被覆膜13を図示省略している。また、図7(a)は第1内側金属ピン5aと第1外側金属ピン6aの配置関係を示し、図7(b)は第2内側金属ピン5bと第2外側金属ピン6bの配置関係を示している。なお、図7(a)および(b)はともに、説明に関係する構成のみを図示し、その他の構成をそれぞれ図示省略している。
この実施形態にかかるインダクタ部品1eが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図6および図7に示すように、第1外側金属ピン6aと第2外側金属ピン6bとが、平面視でずれて配置されていることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、各第2外側金属ピン6bは、第1実施形態において重なっていた第1外側金属ピン6aに対して、平面視(金属ピン6bの長さ方向から見た平面視)でコイルコア3の内周側にそれぞれずれて配置される。
金属ピン5a,5b,6a,6bと配線パターン7a,7b,8aとの接続部は、比抵抗の変化ポイントであるため、通電時に当該接続部で発熱する場合がある。そこで、この実施形態では、第1外側金属ピン6aと第2外側金属ピン6bとを平面視でずらして配置することで、インダクタ部品1eの内部の局所的な発熱を抑えることができる。
(金属ピンの配置関係の変形例)
次に、各金属ピン5a,5b,6a,6bの配置関係の変形例について、図8を参照して説明する。なお、図8は本例を説明するための図で、図7(b)に対応する図である。
各金属ピン5a,5b,6a,6bの配置関係は、適宜変更することができる。例えば、図8に示すように、第1内側金属ピン5aと第2内側金属ピン5bとを平面視でずらして配置してもよい。また、第1外側金属ピン6aと第2外側金属ピン6bとを平面視でずらしつつ、第1内側金属ピン5aと第2内側金属ピン5bとを平面視でさらにずらして配置してもよい。また、金属ピン5a,5b,6a,6bのずらす方向も適宜変更することができる。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態のインダクタ部品1fについて、図9を参照して説明する。なお、図9はインダクタ部品1fの斜視図である。また、図9では絶縁被覆膜13を図示省略している。
この実施形態にかかるインダクタ部品1fが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図9に示すように、コイルコア3を有していないことと、絶縁層2a,2bに設けられる電極の構成が異なることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、インダクタ電極40が、第1〜第4金属ピン50a,50b,60a,60bと第1、第2の配線パターン70a,70bとで形成されている。ここで、第1金属ピン50aが本発明の「第1柱状導体」に相当し、第2金属ピン60aが本発明の「第2柱状導体」に相当し、第3金属ピン50bが本発明の「第3柱状導体」に相当し、第4金属ピン60bが本発明の「第4柱状導体」に相当する。
第1および第2金属ピン50a,60aは、上端面(一端)が第1の絶縁層2aの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第1の絶縁層2aの下面に露出した状態で、第1の絶縁層2aの異なる位置にそれぞれ配置される。
第1の配線パターン70aは、第1の絶縁層2aまたは第2の絶縁層2bの当該両絶縁層2a,2bの境界をなす主面(第1の絶縁層2aの上面または第2の絶縁層2bの下面)に形成される。ここで、第1の配線パターン70aは、一端部の下面側が第1金属ピン50aの上端面に接続されるとともに、他端部の下面側が第2金属ピン60aの上端面に接続される。なお、この実施形態では、第1の配線パターン70aと、後述する第2の配線パターン70bとは、それぞれ平面視でコ字状に形成されている。
第3および第4金属ピン50b,60bは、上端面(一端)が第2の絶縁層2bの上面に露出するとともに、下端面(他端)が第2の絶縁層2bの下面に露出した状態で、第2の絶縁層2bにそれぞれ配置される。ここで、第3金属ピン50bの下端面は、第1の配線パターン70aの一端部の上面側に接続され、第4金属ピン60bの下端面は、第1の配線パターン70aの他端部の上面側に接続される。また、第2の絶縁層2bの上面には、一端部が第3金属ピン50bの上端面に接続され、他端部が第4金属ピン60bの上端面に接続された第2の配線パターン70bが形成される。
なお、この実施形態では、第1、第2の絶縁層2a,2bは、磁性体粉末を含有する樹脂で形成されている。
この構成によると、コイルコアを有さないインダクタ部品1fにおいても、第1実施形態のインダクタ部品1aと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、上記した第1〜5実施形態では、コイルコア3が円環状に形成される場合について説明したが、例えば、図10に示すように、棒状(図10(a)参照)や、環状の一部が切れたような形状(図10(b)、図10(c)参照)であってもよい。
また、上述の第1〜第4の絶縁層2a〜2dを、例えは、セラミック材料で形成してもよい。
また、上記した各実施形態の構成を組合わせてもよい。
また、上記した各実施形態では、各金属ピン5a,5b,5c,5d,50a,50b,6a,6b,6c,6d,60a,60dが同じ太さで形成されているが、これに限定するものではない。
本発明は、絶縁層とインダクタ電極とを備える種々のインダクタ部品に広く適用することができる。
1a〜1f インダクタ部品
2a 第1の絶縁層
2b 第2の絶縁層
2c 第3の絶縁層
3 コイルコア
4 コイル電極
5a 第1内側金属ピン(第1柱状導体)
5b 第2内側金属ピン(第3柱状導体)
5c 第3内側金属ピン(第5柱状導体)
6a 第1外側金属ピン(第2柱状導体)
6b 第2外側金属ピン(第4柱状導体)
6c 第3外側金属ピン(第6柱状導体)
7a,70a 第1の配線パターン
7b,70b 第2の配線パターン
8a 第3の配線パターン
8b 第4の配線パターン
40 インダクタ電極
50a 第1金属ピン(第1柱状導体)
50b 第3金属ピン(第3柱状導体)
60a 第2金属ピン(第2柱状導体)
60b 第4金属ピン(第4柱状導体)

Claims (6)

  1. 第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層の一方主面に積層された第2の絶縁層と、
    インダクタ電極とを備え、
    前記インダクタ電極は、
    一端が前記第1の絶縁層の前記一方主面に露出するとともに、他端が前記第1の絶縁層の他方主面に露出した状態で前記第1の絶縁層の異なる位置にそれぞれ配置された金属ピンから成る第1柱状導体および第2柱状導体と、
    前記第1の絶縁層または前記第2の絶縁層の前記両絶縁層の境界を成す主面に設けられ、一端部が前記第1柱状導体の前記一端に接続されるとともに、他端部が前記第2柱状導体の前記一端に接続された第1の配線パターンと、
    一端が前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側と反対の一方主面に露出するとともに、他端が前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側の他方主面に露出した状態で前記第2の絶縁層に配置され、当該他端が前記第1の配線パターンの前記一端部に接続された第3柱状導体と、
    一端が前記第2の絶縁層の前記一方主面に露出するとともに、他端が前記第2の絶縁層の前記他方主面に露出した状態で前記第2の絶縁層に配置され、当該他端が前記第1の配線パターンの前記他端部に接続された第4柱状導体と、
    前記第2の絶縁層の前記一方主面に設けられ、前記第3柱状導体と前記第4柱状導体の前記一端同士を接続する第2の配線パターンとを備えることを特徴とするインダクタ部品。
  2. 前記第3柱状導体および前記第4柱状導体が、いずれも金属ピンで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記第1柱状導体と前記第3柱状導体とが、前記第1柱状導体の長さ方向から見た平面視でずれて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインダクタ部品。
  4. 前記第2柱状導体と前記第4柱状導体とが、前記第2柱状導体の長さ方向から見た平面視でずれて配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインダクタ部品。
  5. 前記第1の絶縁層に埋設されたコイルコアと、
    前記コイルコアに巻回されたコイル電極とを備え、
    前記コイル電極は、
    前記第1柱状導体が前記コイルコアの一方側に配置され、前記第2柱状導体が前記コイルコアの他方側に配置されて、前記コイル電極の巻回軸方向に沿って配列された複数の前記インダクタ電極と、
    前記第1の絶縁層の前記他方主面に設けられ、一の前記インダクタ電極の前記第1柱状導体の前記他端と、当該一のインダクタ電極の所定側に隣接する前記インダクタ電極の前記第2柱状導体の前記他端とを接続する複数の第3の配線パターンとを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインダクタ部品。
  6. 前記第1の絶縁層の前記他方主面に積層された第3の絶縁層と、
    一端が前記第1の絶縁層と前記第3の絶縁層との境界をなす前記第3の絶縁層の一方主面に露出し、他端が前記第3の絶縁層の他方主面に露出した状態で前記第3の絶縁層に配置され、当該一端が一の前記第3の配線パターンの一端部に接続された第5柱状導体と、
    一端が前記第3の絶縁層の前記一方主面に露出し、他端が前記第3の絶縁層の前記他方主面に露出した状態で前記第3の絶縁層に配置され、当該一端が前記一の第3の配線パターンの他端部に接続された第6柱状導体と、
    前記第3の絶縁層の前記他方主面に設けられ、前記第5柱状導体と前記第6柱状導体の前記他端同士を接続する第4の配線パターンとを備えることを特徴とする請求項5に記載のインダクタ部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20030112114A1 (en) * 2001-12-13 2003-06-19 International Business Machines Corporation Embedded inductor and method of making
JP2008177574A (ja) * 2007-01-18 2008-07-31 Harris Corp 改善されたqのためのトロイダルインダクタの設計

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