JPWO2016136746A1 - 積層体、タッチパネル、積層体のパターニング方法 - Google Patents

積層体、タッチパネル、積層体のパターニング方法 Download PDF

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Abstract

透明基板2と、この透明基板2上にパターニングされた透明電極3、4と、この透明電極3、4を覆うように設けられた高屈折率層5と、この高屈折率層5の上に設けられた有機樹脂層6とを具備し、前記高屈折率層5は、前記有機樹脂層6のパターニング形状によりパターニングされている。

Description

本発明は、例えば、静電容量方式のタッチパネルに用いることができる積層体、これを用いたタッチパネル及び積層体のパターニング方法に関する。
近年、スマートフォンなどに用いられるタッチパネルとしては、基板を1枚にして薄型化を図れるため、静電容量方式が好適な方式として広く使用されている。
このようなタッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置に組み込まれ、タッチ位置を検出可能なタッチパネル機能付き表示装置として使用される。タッチパネルを操作する者は、タッチパネルを通して表示装置を視認するため、透明電極には、光の透過特性に優れた部材が使用される。例えば、ITO(酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide)などの無機材料が使用されている。
しかしながら、静電容量方式のタッチパネルにおいては、ITOなどの透明電極の形成領域と透明電極の形成されていない領域とで反射率に違いが生じる。このため、透明電極のパターンが視認されてしまい、表示性を低下させるという問題があった。
そこで、基板上に配置された透明電極の上に、屈折率と膜厚とが所望の範囲内となるように制御された金属アルコキシド層を設けることにより、タッチパネルにおいて、意図しない電極パターンが視認される現象を抑えるという技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上述した技術は、タッチパネルの構造によっては電極パターンの視認現象が抑えられないという問題がある。すなわち、接着剤層を介してカバーガラスを設けるようなタッチパネル構造では電極パターンの視認性が抑えられるが、カバーガラスとの間に空気層を有するようなタッチパネル構造では視認現象が抑えられないという問題がある。
一方、上記金属アルコキシ層は、フレキソ印刷などの印刷技術によりパターニングする必要があるが、微細なパターンに対応できないという問題がある。
再表2012−057165号公報
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、透明電極パターンが視認されることによる表示装置の表示性低下を低減可能な積層体、タッチパネル、積層体のパターニング方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、高い硬度と、透明電極との高い密着性と、印刷技術を利用した成膜とが可能な膜を、透明電極上に形成して構成された静電容量方式のタッチパネルを提供することにある。
本発明は、透明基板と、この透明基板上にパターニングされた透明電極と、この透明電極を覆うように設けられた高屈折率層と、この高屈折率層の上に設けられた有機樹脂層とを具備し、前記高屈折率層は、前記有機樹脂層のパターニング形状とよりパターニングされていることを特徴とする積層体にある。
ここで、前記高屈折率層は、屈折率が1.50〜1.75であり、膜厚が40nm〜170nmであることが好ましい。
また、前記高屈折率層は、無機金属酸化物層であることが好ましい。
また、前記高屈折率層は、下記一般式(I)
(OR・・・・・・(I)
(式中、Mは金属を、RはC1〜C5のアルキル基を、nはMの価数を表す。)
で示される金属アルコキシドを
下記一般式(II)
(X)・・・・・・(II)
(式中、Mは金属を、Xは塩素、硝酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸、スルホン酸、アセト酢酸、アセチルアセトナートまたはこれらの塩基性塩を、mはMの価数を表す。)
で示される金属塩または一般式(II)で用いられる金属の蓚酸塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られるコーティング組成物から形成される金属酸化物の層からなることが好ましい。
また、前記有機樹脂層は、ネガ型感放射線性有機樹脂により形成されたものであることが好ましい。
また、前記有機樹脂層は、屈折率が1.45〜1.65であることが好ましい。
また、前記有機樹脂層は、膜厚が0.5μm〜10μmであることが好ましい。
本発明は、透明基板上にパターニングされた透明電極を覆うように、高屈折率層形成用塗布液を塗布し、乾燥して高屈折率層形成用塗布膜を形成する工程と、この高屈折率層形成用塗布膜の上に有機樹脂層形成用塗布膜を形成する工程と、この有機樹脂層形成用塗布膜をパターニングして有機樹脂層を形成すると共に、前記高屈折率層形成用塗布膜を前記有機樹脂層のパターン形状に合わせてパターニングする工程とを具備することを特徴とする積層体のパターニング方法にある。
ここで、前記有機樹脂層形成用塗布膜と前記高屈折率層形成用塗布膜とを同じ現像液でパターニングすることが好ましい。
また、前記有機樹脂層形成用塗布膜を現像液でパターニングして前記有機樹脂層を形成し、その後、この有機樹脂層を介して前記高屈折率層形成用塗布膜を前記有機樹脂層形成用塗布膜をパターニングした現像液とは別の現像液でパターニングすることが好ましい。
また、前記高屈折率層は、屈折率が1.50〜1.75であり、膜厚が40nm〜170nmである無機金属酸化物層であることが好ましい。
また、前記高屈折率層形成用塗布液は、下記一般式(I)
(OR・・・・・・(I)
(式中、Mは金属を、RはC1〜C5のアルキル基を、nはMの価数を表す。)
で示される金属アルコキシドを
下記一般式(II)
(X)・・・・・・(II)
(式中、Mは金属を、Xは塩素、硝酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸、スルホン酸、アセト酢酸、アセチルアセトナートまたはこれらの塩基性塩を、mはMの価数を表す。)
で示される金属塩または一般式(II)で用いられる金属の蓚酸塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られるものであることが好ましい。
また、前記析出防止剤は、N−メチル−ピロリドン、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、前記高屈折率層形成用塗布液に含まれる金属アルコキシドの金属原子(M)と、金属塩の金属原子(M)とのモル比は、
0.01≦M/(M+M)≦0.7
であることが好ましい。
また、前記金属塩は、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属塩化物、金属スルファミン酸塩、金属スルホン酸塩、金属アセト酢酸塩、金属アセチルアセトナートおよびこれらの塩基性塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、上記積層体を具備することを特徴とするタッチパネルにある。
本発明によれば、透明電極パターンが視認されることのない積層体を提供でき、種々のタッチパネルや他の用途に用いても透明電極パターンの視認が抑制される。
本実施の形態の第1の例であるタッチパネルの平面図、断面図である。 タッチパネルの製造工程の一例を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層体は、透明基板と、この透明基板上にパターニングされた透明電極と、この透明電極を覆うように設けられた高屈折率層と、この高屈折率層の上に設けられた有機樹脂層とを具備し、前記高屈折率層は、前記有機樹脂層のパターニング形状によりパターニングされていることを特徴とする。
このように本発明の積層体は、透明電極上に、高屈折率層と有機樹脂層との二層の屈折率調整層を具備する。
透明電極パターンが視認されることによって表示装置の表示性が低下するのは、透明電極の屈折率と基板の屈折率とが異なることに起因している。
透明電極は、通常、無機の金属酸化物であるITO(酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide)からなる。ITOの屈折率は、1.8〜2.1程度である。一方、ガラス基板の屈折率は1.5程度であるので、ITOの屈折率とは大きく異なる。かかる屈折率の違いは、透明電極が形成された領域と、形成されていない領域との間に、光反射特性の違いを生じさせる。すなわち、干渉を伴う界面反射特性が、透明電極の形成された領域と、形成されない領域とで異なることにより、画面表示において電極パターンを目立たせる結果となる。
そこで、本発明者は、電極パターンを目立たなくするべく鋭意検討を重ねた結果、基板上に配置された透明電極の上に、屈折率と膜厚とが所望の範囲内となるように制御された高屈折率層と、この上に重ねた所定の屈折率を有する有機樹脂層とを設けることが有効であることを見出した。このような二層からなる調整層を設けることで、どのようなタッチパネル構造においても、意図しない電極パターンが視認される現象を抑えることができ、また、積層体自体での透明電極の視認性を抑制することができるので、積層体をタッチパネル以外の他の用途にも容易に適用できることを見いだした。
また、タッチパネルの額縁部の配線部分に絶縁膜を配してはならないが、近年素子の狭額縁化により、微細なパターニングが必要であり、フレキソ印刷などの印刷技術を利用した膜形成では、この微細なパターニングは困難である。それ故、膜形成にあたっては、工程が複雑なフォトリソグラフィ技術の利用が必要になるが、高屈折率層がフォトリソグラフィ技術でのパターニングができなくても、二層を一緒にパターニングすることにより、フォトリソグラフィ技術でのパターニングが可能になる。
こうしたことから、高屈折率層は、屈折率が1.50〜1.75であり、膜厚が40nm〜170nmであることが好ましい。また、高屈折率層は、透明電極を保護する機能、具体的には、機械的強度に優れ、指などによる多数回の押圧から透明電極を保護できることが望ましく、無機金属酸化物層であることが好ましく、特に好ましくは、下記に述べる所定の無機金属酸化物層であるのが好ましい。
一方、有機樹脂層は、屈折率が1.45〜1.65であることが好ましい。また、かかる有機樹脂層は、フォトリソグラフィ技術により直接パターニングされたもの、すなわち、感放射性有機樹脂から形成されたものが好ましい。また、このような有機樹脂層であれば、有機樹脂層のパターニングの際に同時に高屈折率層をパターニングすることができ、また、パターニングした有機樹脂層を介して高屈折率層をパターニングすることもできる。
以下、まず、本発明の積層体の利用形態の1つであるタッチパネルについて説明する。次いで、このタッチパネルに適用される積層体の構造について述べる。
<タッチパネル>
図1は、本実施の形態の第1の実施形態であるタッチパネルの構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A´線断面図、(c)は(a)のB−B´線断面図である。
図1に示すように、タッチパネル1は、透明な基板2と、X方向の座標を検出するための第1の透明電極3と、Y方向の座標を検出するための第2の透明電極4とを有する。第1の透明電極3と第2の透明電極4は、基板2の同一面に設けられた同一層から形成される。
基板2は、ガラス、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、トリアセチルセルロース樹脂およびポリエチレンナフタレート樹脂などの透明材料を用いて構成される。特に、後述する高屈折率層5の形成に好適な耐熱性と耐薬品性能を備えた材料を選択することが好ましい。基板2の厚みは、ガラスを用いた場合には、例えば0.1mm〜2mm程度であり、樹脂フィルムを用いた場合には、例えば10μm〜2000μm程度である。
第1の透明電極3と第2の透明電極4は、タッチパネル1の操作面に相当する位置に形成されている。そして、第1の透明電極3は、X方向に沿った複数の領域に分離して設けられており、第2の透明電極4は、Y方向に沿った複数の領域に分離して設けられている。このような構造とすることで、タッチ位置検出の精度を高めることができる。
図1において、第1の透明電極3と第2の透明電極4は、それぞれ複数のパッド部21を構成要素としており、各パッド部21は、それぞれが平面的に隔離され、且つ、各パッド部21間の隙間が少なくなるように配置される。すなわち、X軸方向に列をなすパッド部21と、Y軸方向に列をなすパッド部21とは、これらが互いに交差する領域が可能な限り小さくなるようにして、操作面の全体に配置される。パッド部21は、例えば、菱形、矩形および六角形などの多角形形状とすることができ、これらは、例えば、互い違いまたは直列状に配置される。また、分離(離間)した電極の本数も図1の例に限られるものではなく、操作面の大きさと要求される検出位置の精度に応じて決定される。
第1の透明電極3および第2の透明電極4は、少なくとも可視光に対する透過率が高く、導電性を有する透明電極材料を用いて形成される。このような導電性を有する透明電極材料としては、例えば、ITO(酸化インジウム錫、Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)またはZnO(酸化亜鉛)などが挙げられる。ITOを用いる場合には、十分な導電性を確保できるよう、厚さを10nm〜200nmとすることが好ましい。
第1の透明電極3と第2の透明電極4は、例えば、次のようにして形成される。
まず、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スプレー法、ディップ法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの中から、下地となる基板2の材質を考慮して選択した方法によって透明導電膜を成膜する。次に、上記透明導電膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする。あるいは、有機溶剤に上記材料からなる導電性フィラーなどを分散させた塗料を用い、印刷法によって所望のパターンを形成してもよい。
透明電極の形成工程で重要となるのは、膜厚を精度良く制御できるかどうかである。したがって、形成にあたっては、特に、所望の膜厚とすることができるとともに、透明性に優れた低抵抗の膜を形成可能な方法を選択することが好ましい。
図1に示すように、第1の透明電極3と第2の透明電極4とは、基板2の同一面上に形成されており、同一層をなしている。このため、第1の透明電極3と第2の透明電極4とは、複数の箇所で交差しており、交差部18を形成している。
本実施の形態では、交差部において、第1の透明電極と第2の透明電極のいずれか一方が他方と接触しないよう分断されている。すなわち、図1(b)に示すように、複数の交差部18のいずれにおいても、第2の透明電極4は繋がっているが、第1の透明電極3は分断されている。そして、第1の透明電極3の分断箇所を接続させるために、架橋電極20が設けられており、架橋電極20と第2の透明電極4の間には、絶縁性物質からなる層間絶縁膜19が設けられている。以下、図1を参照して、さらに詳述する。
図1(b)に示すように、交差部18における第2の透明電極4の上には、光透過性の層間絶縁膜19が形成されている。層間絶縁膜19には、SiOなどの無機材料や、感光性アクリル樹脂などの有機材料を用いることができる。SiOを用いる場合、例えば、マスクを用いたスパッタリング法によって、交差部18における第2の透明電極4の上にのみSiO膜が形成された構造とすることができる。また、感光性アクリル樹脂を用いる場合にも、フォトリソグラフィ法を利用して、同様の構造を形成することができる。
層間絶縁膜19の上層には、架橋電極20が設けられている。架橋電極20は、交差部18で分断されている第1の透明電極3同士を電気的に接続するものであり、光透過性の材料によって形成されている。架橋電極20を設けることで、第1の透明電極3をY方向に電気的に接続することができる。
図1(a)に示すように、第1の透明電極3と第2の透明電極4は、菱形のパッド部21を縦または横に複数並べた形状をしている。第2の透明電極4において、交差部18に位置する接続部分は、第2の透明電極4の菱形のパッド部21より幅の狭い形状になっている。また、架橋電極20も、菱形のパッド部21より幅の狭い形状で短冊状に形成されている。
図1に示すように、本実施の形態のタッチパネル1においては、第1の透明電極3と第2の透明電極4の上に(すなわち、第1の透明電極3と第2の透明電極4を覆って)高屈折率層5および有機樹脂層6とが形成され、積層体7が構成されている。そして、タッチパネル1の操作面に相当する部分における透明電極の形成領域と非形成領域とを被覆している。高屈折率層5は硬度が高く、第1の透明電極3および第2の透明電極4との密着性に優れる。また、有機樹脂層6は、高屈折率層5と密着性に優れる。
高屈折率層5は、上述した所定の屈折率を有するものであれば、有機材料、無機材料および有機−無機ハイブリッド材料いずれからなるものでもよいが、機械的強度に優れ、透明電極を保護できる機能および透明電極との密着性に優れることから、無機材料もしくは有機−無機ハイブリッド材料からなるのが好ましい。この内、無機材料としては、無機金属酸化物が好ましい。
高屈折率層5の形成には、金属アルコキシドを金属塩(例えば、アルミニウム塩)の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られる高屈折率層形成用塗布液が用いられる。この高屈折率層形成用塗布液の詳細については、後に説明する。
タッチパネル1においては、第1の透明電極3と第2の透明電極4の各電極パターンが見立たないように、高屈折率層5の屈折率と膜厚が選択される。具体的には、高屈折率層5の屈折率は1.50〜1.75の範囲内が好ましく、より好ましくは1.54〜1.70の範囲内である。膜厚は40nm〜170nmの範囲内であることが好ましい。そして、高屈折率層5の屈折率が1.54以上で1.60より小さい場合、膜厚は60nm〜150nmの範囲内であることがさらに好ましい。また、高屈折率層5の屈折率が1.60以上で1.70以下の範囲内である場合、膜厚は40nm〜170nmの範囲内であることがさらに好ましい。なお、高屈折率層5は、第1の透明電極3と第2の透明電極4とが導通しないように、絶縁性であり、さらに可視光透明性の高い金属酸化物層から選ばれる。タッチパネル1においては、例えば、高屈折率層5は、シリコンアルコキシドとチタンアルコキシドとを含むコーティング組成物から形成されたものであり、屈折率は1.60、膜厚は80nmである。
有機樹脂層6は、高屈折率層5の上に設けられ、高屈折率層5のパターニング形状は、有機樹脂層6のパターニング形状と一致する。すなわち、高屈折率層5は、有機樹脂層6のパターニング時に同時に又は有機樹脂層6をマスクとして別途パターニングされたものである。
有機樹脂層6は、その上にレジスト層を設けてパターニングしてもよいが、それ自体が感放射線性有機樹脂からなるものが好ましい。感放射線性有機樹脂は、紫外線、具体的には、g線から、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光などの他、電子線やX線、あるいはEUV光(極端紫外線)などを用いたリソグラフィ技術によりパターニングできる材料であり、ネガ型でもポジ型でもよいが、ネガ型が好ましい。
有機樹脂層6は、屈折率が1.45〜1.65であるのが好ましく、より好ましくは1.47〜1.61である。このような屈折率を有することにより、積層体での透明導電膜の視認性が抑制され、また、積層体での視認性が抑制されたものであれば、接着剤を介してカバーガラスを設けるタッチパネルでも、空気層を介してカバーガラスを設けるタッチパネルでも、透明電極の視認性の抑制効果を得ることができる。また、有機樹脂層6は、膜厚が0.5μm〜10μmであるのが好ましく、より好ましくは0.5μm〜5μmである。
<感放射線性有機樹脂>
感放射線性有機樹脂は、アルカリに可溶な有機基及び、重合性基を含有するポリマーである。
ポリマーとしては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン等の不飽和二重結合を有するモノマーを用いて共重合して得られるポリマーが挙げられる。
アルカリに可溶な有機基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、酸無水物基、マレイミド基を有する有機基などが挙げられる。
カルボキシル基を有する有機基としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、モノ−(2−(アクリロイルオキシ)エチル)フタレート、モノ−(2−(メタクリロイルオキシ)エチル)フタレート、N−(カルボキシフェニル)マレイミド、N−(カルボキシフェニル)メタクリルアミド、N−(カルボキシフェニル)アクリルアミド、4ビニル安息香酸等が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する有機基としては、例えば、ヒドロキシスチレン、N−(ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられる。
酸無水物基を有する有機基としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
マレイミド基を有する有機基としては、例えば、マレイミドが挙げられる。
重合性基の具体例としては、アクリレート基、メタクリレート基、ビニル基、アリル基などが挙げられるが、これらに限定はされない。
このような化合物の具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールジメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ―S―トリアジン、1,3,5−トリメタクリロイルヘキサヒドロ
―S―トリアジン、トリス(ヒドロキシエチルアクリロイル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシエチルメタクリロイル)イソシアヌレート、トリアクリロイルホルマール、トリメタクリロイルホルマール、1,6−ヘキサンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エタンジオールジアクリレート、エタンジオールジメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロパンジオールジアクリレート、2−ヒドロキシプロパンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、イソプロピレングリコールジアクリレート、イソプロピレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、N,N‘−ビス(アクリロイル)システイン、N,N‘−ビス(メタクリロイル)システイン、チオジグリコールジアクリレート、チオジグリコールジメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、ビスフェノールSジアクリレート、ビスフェノールSジメタクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタクリレート、ジアリルエーテルビスフェノールA、o―ジアリルビスフェノールA、マレイン酸ジアリル、トリアリルトリメリテート等が挙げられるが、これらに限定されない。
<光重合開始剤>
感放射線性有機樹脂用塗布液中、感光性ポリマーに含有される光重合開始剤は、露光によりラジカルを発生するものであれば特に制限はない。具体例としては、例えばベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルオキサジアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−(4−フェニルチオフェニル)−1,2−オクタンジオン−2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノン等が挙げられる。
上記の光重合開始剤は、市販品として容易に入手が可能であり、その具体例としては、例えばIRGACURE 173、IRGACURE 500、IRGACURE 2959、IRGACURE 754、IRGACURE 907、IRGACURE 369、IRGACURE 1300、IRGACURE 819、IRGACURE 819DW、IRGACURE 1880、IRGACURE 1870、DAROCURE TPO、DAROCURE 4265、IRGACURE 784、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02、IRGACURE 250(以上、BASF社製)、KAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE 2−EAQ(以上、日本化薬社製)、TAZ−101、TAZ−102、TAZ−103、TAZ−104、TAZ−106、TAZ−107、TAZ−108、TAZ−110、TAZ−113、TAZ−114、TAZ−118、TAZ−122、TAZ−123、TAZ−140、TAZ−204(みどり化学社製)等が挙げられる。
図1に示すように、タッチパネル1は、積層体の第1の透明電極3などが形成された面に、アクリル系光硬化性樹脂などを用いた接着層9を介してカバーガラス10を重ね合わせることで構成される。なお、接着層9は、有機樹脂層6の上に設けられる。
タッチパネル1は、例えば、表示装置に用いられ、表示装置は、タッチパネル1と、ディスプレイパネルとを有し、必要に応じてバックライトを有することができる。図1では詳細を省略しているが、ディスプレイパネルは、公知の表示装置と同様の構成とすることができる。例えば、液晶表示装置の場合、ディスプレイパネルは、2枚の透明基板の間に液晶層が挟持された構造とすることができる。各透明基板の液晶層に接する側とは反対の側には、それぞれ偏光板を設けることができる。また、各透明基板には、液晶の状態を制御するためにセグメント電極やコモン電極を形成することができる。そして、液晶層は、各透明基板とシール材とによって封止される。
図1に示すように、タッチパネル1において、積層体7の第1の透明電極3と第2の透明電極4の端部には、それぞれ端子(図示されない)が設けられており、その端子から複数の引き出し配線11が引き出される。引き出し配線11は、銀、アルミニウム、クロム、銅、モリブデンのほか、Mo-Nb(モリブデン-ニオブ)合金など、これら金属を含む合金などを使用した不透明な金属配線とすることができる。引き出し配線11は、第1の透明電極3と第2の透明電極4への電圧印加や、タッチ位置を検出する制御回路(図示されない)に接続される。
以上の構成を有するタッチパネル1では、複数の第1の透明電極3および第2の透明電極4に順次電圧を印加して電荷を与える。操作面のいずれかの箇所に導電体である指が触れると、指先と、第1の透明電極3および第2の透明電極4との間の静電容量結合によってコンデンサが形成される。したがって、指先の接触位置における電荷の変化を捉えることで、いずれの箇所に指が触れたのかを検出することができる。
また、タッチパネル1は、制御回路(図示されない)の制御により、第1の透明電極3と第2の透明電極4のいずれか一方に選択的に電圧を印加することもできる。この場合、電圧が印加された透明電極上には電界が形成され、この状態で指などが触れると、接触位置は人の体の静電容量を介して接地されることになる。その結果、対象となる第1の透明電極3または第2の透明電極4の端子(図示されない)と接触位置との間に抵抗値の変化が生じる。この抵抗値は、接触位置と、対象となる第1の透明電極3または第2の透明電極4の端子との距離に比例するため、接触位置と、対象となる第1の透明電極3または第2の透明電極4の端子との間に流れる電流値を制御回路が検出することで、接触位置の座標を求めることができる。
本実施の形態のタッチパネル1では、第1および第2の透明電極3、4上に設けられた高屈折率層5の効果により、操作面において電極パターンが目立つことが抑制されている。
次に、本実施の形態の積層体7の製造方法について説明する。
図2(a)〜(f)は、本実施の形態の第1の例であるタッチパネルの製造方法を示す工程断面図である。
まず、ガラス基板などの透明な基板2を準備する。基板2は、必要に応じて所望の形状にカットし、洗浄する。また、基板2と透明導電膜の間にSiOx、SiNx、SiONなどの中間層が形成される場合もある。次いで、基板2の一面に透明導電膜を形成する。透明導電膜は、例えばITOであり、スパッタ法や真空蒸着法などを用いて10nm〜200nmの厚さで成膜する。次いで、透明導電膜の上層側に感光性樹脂などからなるエッチングマスクを形成した状態で、透明導電膜をエッチングし、第1の透明電極3および第2の透明電極4をパターニング形成する。エッチングマスクを除することにより、図2(a)に示すような透明導電膜基板が得られる。
ここで、透明導電膜基板14の交差部18において、第2の透明電極4は接続部分を介して繋がっているが、第1の透明電極3は分断されている。この部分には、層間絶縁膜19および架橋電極20を形成するが、この工程は省略する。なお、層間絶縁膜19を形成するための感光性樹脂としては、透明性と耐熱性を有するものが用いられる。例えば、アクリル樹脂などが使用可能である。尚、SiOを用いて層間絶縁膜19を形成する場合には、マスクを用いたスパッタリング法によって、同様の構造とすることができる。また、層間絶縁膜19の上層に、第1の透明電極3の分断部分を繋ぐように架橋電極20は、例えばITO膜などの透明電極で形成される。
尚、前述した引き出し配線11については、後の工程で銀インクなどを使用して形成される。しかし、上記工程で透明導電膜をエッチングする際に、第1の透明電極3および第2の透明電極4の外周縁の各々に沿うように透明導電膜を残し、引き出し配線11を形成することも可能である。
次に、図2(b)に示すように、第1の透明電極3、第2の透明電極4の上に、高屈折率層形成用塗布液を塗布する。ここで、高屈折率層形成用塗布液は、後述するが、これを塗布した後、乾燥し、高屈折率層形成用塗布膜15とする。ここでの高屈折率層形成用塗布膜15の乾燥は、後述する現像工程で用いる現像液に対する溶解性を保持する程度に行う。
次いで、図2(c)に示すように、高屈折率層形成用塗布膜15上に、有機樹脂層形成用塗布液を塗布し、有機樹脂層形成用塗布膜16を形成する。ここで、有機樹脂層形成用塗布液としては、ネガ型感光性有機樹脂を含有する塗布液を用いる。
次に、図2(d)に示すように、所定のパターン形状の露光用マスクを介して、所定波長の紫外線を照射する。続いて、図2(e)に示すように、未露光の有機樹脂層形成用塗布膜16および高屈折率層形成用塗布膜15を現像する現像液で現像し、未露光部の有機樹脂層形成用塗布膜16および高屈折率層形成用塗布膜15を同時に除去する。
ここで、現像液は、有機樹脂層形成用塗布膜16および高屈折率層形成用塗布膜15を同時に除去できるものであれば、特に限定されず、アルカリ性現像液、酸性現像液を用いることができる。また、有機樹脂層形成用塗布膜16および高屈折率層形成用塗布膜15を同時に現像せず、まず、有機樹脂層形成用塗布膜16を現像し、その後、異なる現像液で高屈折率層形成用塗布膜15を現像するようにしてもよい。
その後、100〜300℃(例えば、200℃)の、例えばオーブン内で加熱して、第1の透明電極3、第2の透明電極4の上に高屈折率層5および有機樹脂層6を形成する。これにより、図2(f)に示す積層体7が得られる。尚、基板2上の塗膜を、例えばホットプレート上で乾燥した後、この塗膜に紫外線を照射してから、オーブン内で加熱してもよい。
次に、高屈折率層を形成するための高屈折率層形成用塗布液(以下、コーティング組成物ともいう)の一例について説明する。
<コーティング組成物>
高屈折率層を形成するのに使用されるコーティング組成物は、代表的には、金属アルコキシドを金属塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られる組成物である。
コーティング組成物に用いられる金属アルコキシドとしては、珪素(Si)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、錫(Sn)および亜鉛(Zn)などの金属のアルコキシドが挙げられる。この内、入手の容易性と、コーティング組成物の貯蔵安定性の点から、シリコンアルコキシド、シリコンアルコキシドの部分縮合物、およびチタンアルコキシドから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
コーティング組成物は、上述のように、これらの金属アルコキシドを金属塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合して得られる組成物である。このコーティング組成物は、析出防止剤を含む。析出防止剤は、塗布被膜を形成した際、塗膜中に金属塩が析出するのを防止する効果を有する。
コーティング組成物中にチタンアルコキシド成分を含む場合には、有機溶媒中にチタンアルコキシド成分を安定化させる効果を有するアルキレングリコール類またはそのモノエーテルを含むことが望ましい。
チタンアルコキシド成分を含むコーティング組成物を製造する場合、チタンアルコキシドを安定化してコーティング組成物の貯蔵安定性をよくするため、チタンアルコキシドとアルキレングリコール類またはそのモノエーテルを混合安定化後、チタンアルコキシド単独またはシリコンアルコキシドと混合し、金属塩の存在下で加水分解・縮合する。
コーティング組成物中に、チタンアルコキシドとシリコンアルコキシド両成分を含む場合には、シリコンアルコキシドを金属塩の存在下で加水分解した後、前もってグリコール類またはそのモノエーテル類を混合安定化したチタンアルコキシドを混合することが好ましい。
コーティング組成物に用いられる金属アルコキシドは、一般式(I)で示される。
(OR・・・・・・(I)
(式中、Mは金属を表し、RはC1〜C5のアルキル基を表し、nはMの価数を表す。)
特に、シリコンアルコキシドまたはその部分縮合物には、一般式(III)で示される化合物の1種若しくは2種以上及び部分縮合物(5量体以下)から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
Si(OR’)・・・・・・(III)
(式中、R’はC1〜C5のアルキル基を表す。)
また、チタンアルコキシドまたはその部分縮合物には、一般式(IV)で示される化合物の1種または2種以上及び部分縮合物(5量体以下)から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
Ti(OR”)・・・・・・(IV)
(式中、R”はC1〜C5のアルキル基を表す。)
コーティング組成物に用いられる金属塩は、一般式(II)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(X)・・・・・・(II)
(式中、Mは金属を、Xは塩素、硝酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸、スルホン酸、アセト酢酸、アセチルアセトナートまたはこれらの塩基性塩を、mはMの価数を表す。)
および一般式(II)で用いられる金属の蓚酸塩
上記一般式(II)で示される金属塩の金属Mとしては、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、ランタン(La)、タンタル(Ta)、イットリウム(Y)およびセリウム(Ce)よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
上記で示される化合物のうち、特に、金属硝酸塩、金属塩化物塩およびその塩基性塩が好ましい。この内、入手の容易性と、コーティング組成物の貯蔵安定性の点から、アルミニウム、インジウム、セリウムなどの金属硝酸塩が好ましい。
コーティング組成物に用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールおよびt−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチルエステルなどのエステル類;エチレングリコールなどのグリコール類およびそのエステル誘導体;ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類;または、ベンゼンおよびトルエンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられ、これらは単独または組み合わせて用いられる。
コーティング組成物中に、チタンアルコシド成分を含む場合、有機溶媒中に含まれるアルキレングリコール類またはそのモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびそれらのモノメチル、モノエチル、モノプロピル、モノブチルまたはモノフェニルエーテルなどが挙げられる。
コーティング組成物に用いられる有機溶媒に含まれるグリコール類またはそのモノエーテルは、チタンアルコキシドに対してモル比が1未満であると、チタンアルコキシドの安定性に効果が少なく、コーティング用組成物の貯蔵安定性が悪くなる。一方、グリコール類またはそのモノエーテルを多量に用いることは何ら問題でない。例えば、コーティング組成物に用いられる有機溶媒の全てが、上述のグリコール類またはそのモノエーテルであっても差支えない。しかしながら、コーティング組成物がチタンアルコキシドを含まない場合には、上述したグリコールおよび/またはそのモノエーテルを特に含む必要はない。
コーティング組成物に含まれる析出防止剤は、塗布被膜を形成する際に、塗膜中に金属塩が析出するのを防止する。析出防止剤としては、N−メチル−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、これらを少なくとも1種以上使用することができる。
析出防止剤は、金属塩の金属を金属酸化物に換算して、(析出防止剤)/(金属酸化物)≧1(重量比)の比率で用いられる。重量比が1未満であると、塗布被膜の形成時における金属塩の析出防止効果が小さくなる。一方、析出防止剤を多量に用いることは、コーティング組成物に何ら影響を与えない。
析出防止剤は、金属アルコキシド、特に、シリコンアルコキシド、チタンアルコキシド、または、シリコンアルコキシドおよびチタンアルコキシドが、金属塩の存在下で加水分解・縮合反応する際に添加されていても良く、加水分解・縮合反応の終了後に添加されていても良い。
コーティング組成物に含まれる金属アルコキシドの金属原子(M)と金属塩の金属原子(M)の含有比率は、モル比換算で、0.01≦M/(M+M)≦0.7の関係を満たすことが好ましい。この値が0.01より小さいと、得られる被膜の機械的強度が充分でないため好ましくない。一方、0.7を越えると、ガラス基板や透明電極などの基材に対する金属酸化物層の密着性が低下する。さらに、450℃以下の低温で焼成した場合、得られる金属酸化物層の耐薬品性が低下する傾向にもある。なお、コーティング組成物に含まれる金属アルコキシドの金属原子が複数種の場合、上記金属原子(M)は、複数種の金属原子の合計を意味し、またコーティング組成物に含まれる金属塩の金属原子が複数種の場合、上記金属原子(M)は、複数種の金属原子の合計を意味する。
コーティング組成物中の固形分濃度については、金属アルコキシドと金属塩を金属酸化物として換算した場合、固形分としては0.5〜20wt%の範囲であることが好ましい。固形分が20wt%を越えると、コーティング組成物の貯蔵安定性が悪くなる上、金属酸化物層の膜厚制御が困難になる。一方、固形分が0.5wt%以下では、得られる金属酸化物層の厚みが薄くなり、所定の膜厚を得るために多数回の塗布が必要となる。
コーティング組成物は、M(ORで示される金属アルコキシドを金属塩(例えば、アルミニウム塩)の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合して得られるものである。シリコンアルコキシド、チタンアルコキシド、または、シリコンアルコキシドおよびチタンアルコキシドの加水分解に用いられる水の量は、シリコンアルコキシド、チタンアルコキシド、または、シリコンアルコキシドおよびチタンアルコキシドの総モル数に対して、モル比換算で2〜24にすることが好ましい。より好ましくは2〜20である。モル比(水の量(モル)/(金属アルコキシドの総モル数))が2以下の場合には、金属アルコキシドの加水分解が不十分となって、成膜性を低下させたり、得られる金属酸化物被膜の強度を低下させたりするので好ましくない。また、モル比が24より多い場合は、重縮合が進行し続けるため、貯蔵安定性を低下させるので好ましくない。
その他の金属アルコキシドを用いる場合でも同様である。
尚、他の金属アルコキシドを用いた場合にも、水の添加量について、同様の条件を選択することが好ましい。
上記、金属アルコキシド成分として、特性を著しく損なわない範囲で以下の成分を含んでも良い。
(ORk−j・・・・・・(V)
(式中、Mは、珪素(Si)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)および亜鉛(Zn)よりなる群から選択された少なくとも1種若しくは2種以上の金属を表す。Rは、水素原子またはフッ素原子で置換されてもよく、且つ、ハロゲン原子、ビニル基、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イオシアネート基、アミノ基またはウレイド基で置換されていてもよく、且つ、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Rは、C1〜C5のアルキル基を表す。mは、Mの価数3〜5を表し、jは、kの価数が3の場合1または2であり、kの価数が4の場合1〜3のいずれかであり、kの価数が5の場合1〜4のいずれかである。)
式(V)に示される金属アルコキシドとしては、例えば、MがSiである場合、以下の化合物を挙げることができる。
例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセチキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリペントキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、αーグリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルエチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシランまたはメチルビニルジエトキシシランなどを挙げることができる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて使用することができる。
<その他の成分>
本発明の金属酸化物被膜形成用塗布液においては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記した成分以外のその他の成分、例えば、無機微粒子、メタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマー、レベリング剤、界面活性剤等の成分が含まれていてもよい。
無機微粒子としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、ジルコニア微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、および前記2種以上の金属を含む複合微粒子等が好ましく、これらの無機微粒子のコロイド溶液が特に好ましい。このコロイド溶液は、無機微粒子粉を分散媒に分散したものでもよいし、市販品のコロイド溶液であってもよい。
本発明においては、無機微粒子を含有させることにより、形成される硬化被膜の表面形状やその他の機能を付与することが可能となる。無機微粒子としては、その平均粒子径が0.001μm〜0.2μmであることが好ましく、更に好ましくは0.001μm〜0.1μmである。無機微粒子の平均粒子径が0.2μmを超える場合には、調製される塗布液を用いて形成される硬化被膜の透明性が低下する場合がある。
無機微粒子の分散媒としては、水及び有機溶剤を挙げることができる。コロイド溶液としては、被膜形成用塗布液の安定性の観点から、pH又はpKaが1〜10に調整されていることが好ましく、より好ましくは2〜7である。
コロイド溶液の分散媒に用いる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;又はテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ−テル類を挙げることができる。これらの中で、アルコール類及びケトン類が好ましい。これら有機溶剤は、単独で又は2種以上を混合して分散媒として使用することができる。
コーティング組成物を調製する際の加水分解過程において、共存する金属塩(例えば、アルミニウム塩)が含水塩の場合には、その含水分が反応に関与するため、加水分解に用いる水の量に対して金属塩(例えば、アルミニウム塩)の含水分を考慮する必要がある。
コーティング組成物は、金属アルコキシドを加水分解・縮合させて製造されるものであり、金属アルコキシドの組成を選択することにより、得られる金属酸化物層の屈折率を所定の範囲内で調整することが可能である。例えば、金属アルコキシドとして、シリコンアルコキシドとチタンアルコキシドを選択した場合、その混合比率を調整することにより、後述する所定の範囲内で、具体的には1.45〜2.1の範囲内で、得られる金属酸化物層の屈折率を調整することが可能である。
換言すると、コーティング用組成物を塗布し焼成した後の金属酸化物層に要求される屈折率が決められると、その屈折率にしたがって、シリコンアルコキシドとチタンアルコキシドの組成モル比を決めることが可能である。この組成モル比は任意であるが、例えば、シリコンアルコキシドのみを加水分解することによって得られるコーティング組成物からの金属酸化物層の屈折率は、1.45程度の値である。そして、チタンアルコキシドのみを加水分解して得られるコーティング組成物からの金属酸化物層の屈折率は、2.1程度の値である。したがって、金属酸化物層の屈折率を1.45〜2.1までの間で設定したい場合、その範囲内の屈折率値に合わせてシリコンアルコキシドとチタンアルコキシドを所定の割合で用いてコーティング組成物を製造することが可能である。
また、他の金属アルコキシドを用いることによっても、得られる金属酸化物層の屈折率の調整は可能である。
さらに、金属酸化物層の屈折率については、組成条件以外に、成膜条件を選択することで調整することも可能である。こうすることで、金属酸化物層の高い硬度を実現するとともに、所望の屈折率値を実現することが可能である。
すなわち、コーティング組成物の塗膜を焼成して金属酸化物層を製造する場合、その焼成温度にしたがって、金属酸化物層の屈折率は変動する。この場合、焼成温度が高くするほど、金属酸化物層の屈折率を高くすることができる。したがって、焼成温度を適度な値に選択することで、得られる金属酸化物層の屈折率の調整が可能である。そして、他のタッチパネル構成部材の耐熱性を考慮した場合、焼成温度は100℃〜300℃の範囲が好ましく、150℃〜250℃の範囲内とすることがより好ましい。
また、コーティング組成物がチタンアルコキシドを含む場合、焼成前に塗膜に紫外線(UV)を照射すると、得られる金属酸化物層の屈折率が変動する。具体的には、紫外線照射量を多くするほど、金属酸化物層の屈折率を高くすることができる。したがって、所望の屈折率を実現するため紫外線照射の有無を選択することが可能である。金属酸化物層において、組成等の条件選択により所望の屈折率が実現できる場合は、紫外線照射は行わなくてもよい。そして、紫外線照射を行う場合は、その照射量を選択することで、金属酸化物層の屈折率を調整することが可能である。金属酸化物層において、所望の屈折率を得るために紫外線照射が必要な場合は、例えば、高圧水銀ランプを使用することができる。そして、高圧水銀ランプを使用した場合、365nm換算で全光照射1000mJ/cm以上の照射量が好ましく、3000mJ/cm〜10000mJ/cmの照射量がより好ましい。また、UV光源としては特に指定はなく、別のUV光源を使用することもできる。別の光源を用いる場合は、上記高圧水銀ランプを使用した場合と同量の積算光量が照射されればよい。
しかしながら、特にコーティング組成物にチタンアルコキシド成分を含む場合には、室温保存下で徐々に粘度が上昇するという性質を有する。実用上大きな問題となる懸念は無いものの、金属酸化物層の厚みを精密に制御する場合には、温度などに対する慎重な管理が必要となる。尚、こうした粘度の上昇は、コーティング組成物中のチタンアルコキシドの組成比率が多くなるにしたがって顕著となる。これは、チタンアルコキシドがシリコンアルコキシドなどに対して加水分解速度が大きく、縮合反応が速いためと考えられる。
コーティング組成物がチタンアルコキシド成分を含む場合において、粘度変化を少なくするためには、次の2つの製法が有効である。
1)チタンアルコキシドを金属塩の存在下、加水分解する際にあらかじめグリコール類とチタンアルコキシドを充分混合した後、必要に応じて、シリコンアルコキシドと混合し、有機溶媒の存在下で加水分解する。こうすることにより、粘度変化の小さいコーティング組成物が得られる。
1)の製法が有効なのは、チタンアルコキシドをグリコール類と混合した際に発熱があることから、チタンアルコキシドのアルコキシド基と、グリコール類との間でエステル交換反応が起こり、加水分解・縮合反応に対して安定化されるためと考えられる。
2)予めシリコンアルコキシドを金属塩の存在下で加水分解反応させた後、グリコール類と混合したチタンアルコキシド溶液に混合して縮合反応を行い、コーティング組成物を得る。こうすることにより、粘度変化の小さいコーティング組成物が得られる。
2)の製法が有効なのは、次の理由によると考えられる。すなわち、シリコンアルコキシドの加水分解反応は速い速度で行われるが、その後の縮合反応はチタンアルコキシドに比較して遅い。そのため、加水分解反応を終えた後、速やかにチタンアルコキシドを加えると、加水分解反応したシリコンアルコキシドのシラノール基と、チタンアルコキシドとが均一に反応する。これにより、チタンアルコキシドの縮合反応性を、加水分解されたシリコンアルコキシドが安定化させると考えられる。
予め加水分解されたシリコンアルコキシドと、チタンアルコキシドとを混合する方法は、既に試みられている。しかし、反応に用いられる有機溶媒にグリコール類が含まれていない場合には、貯蔵安定性に優れたコーティング用組成物が得られない。また、2)に示した方法は、大きな加水分解速度を有する他の金属アルコキシドとシリコンアルコキシドとからコーティング組成物を得る場合にも有用である。
以上説明したコーティング組成物は、一般に行われている塗布法を適用して、塗膜を成膜し、その後、金属酸化物層とすることが可能である。塗布法としては、例えば、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、刷毛塗り法、ロール転写法、スクリーン印刷法、インクジェット法またはフレキソ印刷法などが用いられる。この内、塗膜均一性の観点から、スピンコート法、スリットコート法、スプレーコート法、インクジェット法とフレキソ印刷法が特に好ましい。
以下、実施例にしたがって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例で用いる略記号]
以下の実施例などで用いる略記号の意味は、次の通りである。
・TEOS:テトラエトキシシラン
・MPMS:メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
・TTE:テトラエトキシチタン
・AN:硝酸アルミニウム九水和物
・HG:2−メチル−2,4−ペンタンジオール(別称:ヘキシレングリコール)
・PB:プロピレングリコールモノブチルエーテル
・PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
・EtOH:エタノール
<高屈折率層形成用塗布液>
<合成例1>
300mL容量のフラスコ中に、AN 3.3g、水 3.0g、EtOH 77.7gを加えて撹拌し、ANを溶解した。このANの水溶液に、TEOS 17.2gを入れ、室温下で30分間攪拌した。その後、TTEを18.8g入れ、室温下でさらに30分間攪拌した。
この溶液に、HG 110.4gを加え、ロータリーバキュームエバポレーター(東京理化器械社製、N−1000S−WD)により60℃で80mmHg(10.7kPa)まで徐々に減圧しながら溶液を留去して、その後、PGME 47.3gを加え、200gの溶液(K1)を得た。
<合成例2>
300mL容量のフラスコ中に、AN 3.3g、水 3.1g、EtOH 76.0gを加えて撹拌し、ANを溶解した。このANの水溶液に、TEOS 21.0g、MPMS 2.8gを入れ、室温下で30分間攪拌した。その後、TTEを13.8g入れ、室温下でさらに30分間攪拌した。
この溶液に、HG 124.8g、PB 31.2gを加え、ロータリーバキュームエバポレーター(東京理化器械社製、N−1000S−WD)により60℃で80mmHg(10.7kPa)まで徐々に減圧しながら溶液を留去して、その後、PGME 47.3gを加え、200gの溶液(K2)を得た。
次に、上述したコーティング組成物K1〜K2を用いて、高屈折率層を成膜する成膜方法の例について説明する。
<成膜方法I>
上述した高屈折率層形成用塗布液を孔径0.5μmのメンブランフィルタで加圧濾過し、基板にスピンコート法により成膜した。この基板を80℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。その後、150℃のホットプレート上で5分間仮焼成を行った。
次に、ネガ型の有機アクリル樹脂を孔径0.5μmのメンブランフィルタで加圧濾過し、基板上にスピンコート法により成膜した。この基板を100℃に設定されたホットプレート上で100秒間乾燥した。
<成膜方法II>
上述した高屈折率層形成用塗布液を孔径0.5μmのメンブランフィルタで加圧濾過し、基板にスピンコート法により成膜した。この基板を80℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。
<成膜方法III>
ネガ型の有機アクリル樹脂を孔径0.5μmのメンブランフィルタで加圧濾過し、基板上にスピンコート法により成膜した。この基板を100℃に設定されたホットプレート上で100秒間乾燥した。
<屈折率の評価>
上述したコーティング組成物K1〜K2を用い、基板にシリコン基板(100)を使用し、この基板上に焼成後に膜厚が100nmになるように、スピンコート法により成膜し、80℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。その後、150℃のホットプレート上で5分間仮焼成後、230℃の熱風循環式オーブンにて30分間焼成を行い測定基板を作製した。
また、ネガ型の有機アクリル樹脂を基板にシリコン基板(100)を使用し、この基板上に焼成後に膜厚が100nmになるように、スピンコート法により成膜し、100℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。その後、230℃の熱風循環式オーブンにて30分間焼成を行い、測定基板を作製した。
これらの基板を用いて、エリプソメータ(溝尻光学工業所社製 DVA−FLVW)を使用し、波長633nmにおける屈折率を測定した。
<膜厚の評価>
上述したコーティング組成物K1〜K2を用い、基板にシリコン基板(100)を使用し、この基板上にスピンコート法により成膜し、80℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。その後、150℃のホットプレート上で5分間仮焼成後、230℃の熱風循環式オーブンにて30分間焼成を行い測定基板を作製した。
また、ネガ型の有機アクリル樹脂を基板にシリコン基板(100)を使用し、この基板上にスピンコート法により成膜し、100℃のホットプレート上で100秒間乾燥した。その後、230℃の熱風循環式オーブンにて30分間焼成を行い測定基板を作製した。
これらの基板にカッターで膜面の一部を削りることで溝を作り、微細形状測定器(小坂研究所社製 サーフコーダET−4000A)を使用し、膜厚を測定した。
<パターニング試験>
ITO蒸着ガラス基板上に上記成膜法にて、下記表の実施例および比較例のとおり、被膜を成膜した。次いで、その基板の半分にCr蒸着ガラスを載せ、紫外線が露光させる部分と、されない部分とができるようにした。
この状態で、紫外線照射装置(キヤノン社製 マスクアライナー PLA−600FA)を用いて、4mW/cm(波長365nm換算)で50秒間それぞれ照射した(積算200mJ/cm)。
その後、1%水酸化カリウム水溶液に1分間浸漬し、その後、10秒間水洗し、エアーブローにより余分な水滴を飛ばした後、目視にて膜面を観察した。領域内に膜が完全になかったものを0、膜表面が変質しているものを1、全く変化がないものを2として評価した。
<評価用積層体の作製>
パターニングされたITO蒸着ガラス基板上に上記成膜法にて被膜を成膜した基板を、230℃のオーブンで30分間焼成し、その基板を、下記表の実施例および比較例の評価用積層体とした。
なお、高屈折率層のみの場合には、パターニング試験は行わずに、230℃のオーブンで30分間焼成した。
<評価用タッチパネルの作製>
上記評価用積層体上に、光学接着剤を塗布し、0.7mmのソーダガラスを貼り合わせた。次いで、紫外線照射装置(アイグラフィック社製 UB 011−3A型)を使用し、高圧水銀ランプ(入力電源1000W)を用いて、50mW/cm(波長365nm換算)の光強度で80秒間紫外線照射した。これにより、光学接着剤を硬化させて、下記表の実施例および比較例の評価用のタッチパネルを作製した。
<密着性の評価>
上記で作製した下記表の実施例および比較例の評価用積層体を、JIS K5600の密着性のクロスカット法に準拠して剥離試験を行い、密着性を評価した。
<電極パターン見えの評価>
下記表の実施例および比較例の各評価用積層体および評価用タッチパネルを黒い布の上に置き、上部からライトを照らした状態で、目視にて観察を行った。観察の結果、電極パターンが見えないものを、<電極パターン見え評価○>とした。また、電極パターンは見えるが、その程度が、ITO膜上に高屈折率層および有機樹脂層の両者を有しないものと比べ改善されているものを、<電極パターン見え評価△>とした。さらに、ITO膜上に高屈折率層および有機樹脂層の両者を有しないものと同等なものを、<電極パターン見え評価×>として評価した。
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2016136746
1 タッチパネル
2 基板
3 第1の透明電極
4 第2の透明電極
5 高屈折率層
6 有機樹脂層
7 積層体
10 カバーガラス
11 引き出し配線
18 交差部
19 層間絶縁膜
20 架橋電極

Claims (16)

  1. 透明基板と、この透明基板上にパターニングされた透明電極と、この透明電極を覆うように設けられた高屈折率層と、この高屈折率層の上に設けられた有機樹脂層とを具備し、前記高屈折率層は、前記有機樹脂層のパターニング形状によりパターニングされていることを特徴とする積層体。
  2. 前記高屈折率層は、屈折率が1.50〜1.75であり、膜厚が40nm〜170nmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記高屈折率層は、無機金属酸化物層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記高屈折率層は、下記一般式(I)
    (OR・・・・・・(I)
    (式中、Mは金属を、RはC1〜C5のアルキル基を、nはMの価数を表す。)
    で示される金属アルコキシドを
    下記一般式(II)
    (X)・・・・・・(II)
    (式中、Mは金属を、Xは塩素、硝酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸、スルホン酸、アセト酢酸、アセチルアセトナートまたはこれらの塩基性塩を、mはMの価数を表す。)
    で示される金属塩または一般式(II)で用いられる金属の蓚酸塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られるコーティング組成物から形成される金属酸化物の層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記有機樹脂層は、ネガ型感放射線性有機樹脂により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記有機樹脂層は、屈折率が1.45〜1.65であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記有機樹脂層は、膜厚が0.5μm〜10μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 透明基板上にパターニングされた透明電極を覆うように、高屈折率層形成用塗布液を塗布し、乾燥して高屈折率層形成用塗布膜を形成する工程と、この高屈折率層形成用塗布膜の上に有機樹脂層形成用塗布膜を形成する工程と、この有機樹脂層形成用塗布膜をパターニングして有機樹脂層を形成すると共に、前記高屈折率層形成用塗布膜を前記有機樹脂層のパターン形状に合わせてパターニングする工程とを具備することを特徴とする積層体のパターニング方法。
  9. 前記有機樹脂層形成用塗布膜と前記高屈折率層形成用塗布膜とを同じ現像液でパターニングすることを特徴とする請求項8に記載の積層体のパターニング方法。
  10. 前記有機樹脂層形成用塗布膜を現像液でパターニングして前記有機樹脂層を形成し、その後、この有機樹脂層を介して前記高屈折率層形成用塗布膜を前記有機樹脂層形成用塗布膜をパターニングした現像液とは別の現像液でパターニングすることを特徴とする請求項8に記載の積層体のパターニング方法。
  11. 前記高屈折率層は、屈折率が1.50〜1.75であり、膜厚が40nm〜170nmである無機金属酸化物層であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の積層体のパターニング方法。
  12. 前記高屈折率層形成用塗布液は、下記一般式(I)
    (OR・・・・・・(I)
    (式中、Mは金属を、RはC1〜C5のアルキル基を、nはMの価数を表す。)
    で示される金属アルコキシドを
    下記一般式(II)
    (X)・・・・・・(II)
    (式中、Mは金属を、Xは塩素、硝酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸、スルホン酸、アセト酢酸、アセチルアセトナートまたはこれらの塩基性塩を、mはMの価数を表す。)
    で示される金属塩または一般式(II)で用いられる金属の蓚酸塩の存在下に有機溶媒中で加水分解・縮合し、さらに析出防止剤を添加して得られるものであることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の積層体のパターニング方法。
  13. 前記析出防止剤は、N−メチル−ピロリドン、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項12に記載の積層体のパターニング方法。
  14. 前記高屈折率層形成用塗布液に含まれる金属アルコキシドの金属原子(M)と、金属塩の金属原子(M)とのモル比は、
    0.01≦M/(M+M)≦0.7
    であることを特徴とする請求項12又は13に記載の積層体のパターニング方法。
  15. 前記金属塩は、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属塩化物、金属スルファミン酸塩、金属スルホン酸塩、金属アセト酢酸塩、金属アセチルアセトナートおよびこれらの塩基性塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の積層体のパターニング方法。
  16. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体を具備することを特徴とするタッチパネル。
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