JPWO2016129526A1 - エンドエフェクタ及びロボット - Google Patents

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徳和 佐藤
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一也 中村
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全弘 斎藤
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Abstract

【課題】 高精度且つ多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことのできるエンドエフェクタ及びロボットを提供する。【解決手段】 互いに開閉する複数の挟み片を備え、複数の挟み片を開閉動作、回転動作、首振り動作させること及び、複数の挟み片の各々を独立して駆動することが可能な挟み装置を、エンドエフェクタに少なくとも2つ用意する。2つの挟み装置の一方は、エンドエフェクタの固定部材に配置し、他方の挟み装置は、エンドエフェクタの可動部材に配置する。このエンドエフェクタをロボットアームの先端に取り付けることで、高精度且つ極めて多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことができる。【選択図】 図7

Description

本発明は、エンドエフェクタ及びこのエンドエフェクタを備えるロボットに関するものである。
従来より、エンドエフェクタを備えるロボットは、主に産業用ロボットとして広く使用されている。エンドエフェクタは、その用途に応じて最適なものがロボットアームの先端に取り付けられて使用される。このようなロボットの構造は、例えば、特許文献1に記載されているものがある。特に近年、エンドエフェクタを備えるロボットによって、より高精度且つ多彩な動作で、物体のハンドリングを行うことの要求が高まっている。
ところで、特許文献2などにも記載されているように、電子部品を吸着してプリント基板上に装着する表面実装機では、電子部品のリードの折れ曲がり等の不良を検知して、取り除く手段が講じられている。ここで取り除かれた要因がリードの曲がっていることによる場合は、その程度によっては、あとから手動によって修正を行うのが一般的である。
特開2006−26748号公報 特開平9−321498号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、高精度且つ多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことのできるエンドエフェクタ及びロボットを提供することにある。
より具体的には、例えば、電子部品をプリント基板上に配置する際に、電子部品の向きを変えて、より高い精度で配置したり、曲がったリードの修正を自動で行うことを可能にすることである。
上記課題を解決するための一手段として、ロボットアームの先端に取り付けられるエンドエフェクタに、互いに開閉する複数の挟み片を備え、複数の前記挟み片を開閉動作、回転動作、首振り動作させること及び、複数の前記挟み片の各々を独立して駆動することが可能である挟み装置を配置した。そして、この挟み装置は、互いに対して相対的に移動できる第1の挟み装置と第2の挟み装置とがある。
本発明は、以上説明したように構成されているので、高精度且つ多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことのできるエンドエフェクタ及びロボットとなる。
本発明に係るエンドエフェクタ及びロボットの一例を示す斜視図である。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置の一例を示す斜視図である。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置における挟み片の一例を示す拡大斜視図である。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置における要部構造図であり、両挟み片を閉じた状態を示す。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置における要部構造図であり、両挟み片を開いた状態を示す。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置における要部構造図であり、両挟み片を閉じて一方へ寄せた状態を示す。 本発明に係るエンドエフェクタの動作範囲を説明する図である。 本発明に係るエンドエフェクタを構成する挟み装置の他例を示す斜視図である。
本実施の形態の第一の特徴は、エンドエフェクタが、互いに開閉する複数の挟み片を有する挟み装置を備え、この挟み装置が、複数の挟み片を開閉動作、回転動作、首振り動作させること及び、複数の挟み片の各々を独立して駆動することが可能である点にある。そして、挟み装置は、第1の挟み装置と第2の挟み装置との少なくとも2つが配置されており、第1の挟み装置と第2の挟み装置とは、相対的に移動できる。
ここで、「挟み装置」には、複数の挟み片の前端側で物体を挟み持つようにした態様や、複数の挟み片の前端側で物体を挟み切るようにした態様等を含む。
この構成によれば、複数の動作形態を持つ挟み装置が2つ備わるとともに、この2つの挟み装置の位置関係を変えることができるので、高精度且つ多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことができる。
第二の特徴として、エンドエフェクタの挟み装置が有する複数の挟み片が、回動支点部を支点にして回動することで互いに開閉するようにした。そして、挟み装置は、挟み片の前端側を前方へ突出させるようにして回動支点部を支持した筒状部材と、筒状部材内で直動部材を進退させる進退機構とを備える。また、進退機構により進退する直動部材を挟み片に係合させて、挟み片を回動し、進退機構を複数の挟み片にそれぞれ対応するように複数具備する。各進退機構を各挟み片の後方側に配置し、これら複数の進退機構をそれぞれ独立して制御するようにした。
この構成によれば、挟み片が回動支点部を支点にして回動するので、安定した開閉動作ができるとともに、各々の挟み片の動作を独立して制御できるので、より高精度な動作を行うことができる。
第三の特徴として、送りネジと電動モータとで進退機構を構成している。そして、筒状部材の後方に、中空の回転軸を有する中空モータが配置して、そのロータを筒状部材に接続した。
この構成によれば、各動作の駆動源となるモータが、駆動部位の近くに配置されているので、効率良く高精度な動作を行うことができる。
第四の特徴として、前述した第一から第三の特徴の少なくともいずれかの特徴を持つエンドエフェクタを、先端に取り付けたアームを備えるロボットを構成したことにある。
この構成によれば、エンドエフェクタ部で処置をした対象物を、広い可動範囲で移動することなどができる。
例えば、表面実装機で検知された電子部品のリードの折れ曲がり等の不良品を、このエンドエフェクタを備えるロボットで把持して移動し、同じロボットでリードの修正までを行うことができる。
次に、上記特徴を有する好ましい実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係わるロボット100を示している。このロボット100のアーム101の先端にはエンドエフェクタ120が備わる。図1(b)は、このエンドエフェクタ120の部分を拡大した図である。
エンドエフェクタ120には、挟み装置1が2つ配置されている。2つの挟み装置1の内、図1(b)中で、手前側の挟み装置1Rは可動部材121に保持されており、奥側の挟み装置1Lは固定部材122に保持されている。
可動部材121は固定部材122に対して、ラック・ピニオン機構にモータ等の駆動源を組合せた構造(図示しない)によって、矢印Vで示す方向〔図1(b)では上下方向〕に移動させることができる。
可動部材121が固定部材122に対して移動するとき、挟み装置1Rと挟み装置1Lとは、互いに斜めに見ながら近接離反することになる。
挟み装置1(1R,1L)は、複数の挟み片を備え、この複数の挟み片の前端側で物体を挟んで保持するなどしてハンドリングすることができる。次に、この挟み装置1の構造について、図2〜図6を用いて説明する。
挟み装置1は、回動支点部を支点にし回動することで開閉する複数の挟み片10と、挟み片10の前端側を前方へ突出させるようにして回動支点部21を支持した筒状部材20と、筒状部材20内で直動部材31を進退させる進退機構30とを備え、進退機構30により進退する直動部材31を挟み片10に係合させて、挟み片10を回動するように構成される。
挟み片10は、筒状部材20の中心に対し直交する方向へ重なり合うように二つ設けられる。これら二つの挟み片10,10は、後端側に挿通される共通の回動支点部21(軸部材)により回転自在に支持される。そして、これら二つの挟み片10,10は、物体を挟持可能な鉗子を構成しており、前端側の挟持面11,11を互いに接近させるように回動して閉鎖動作し、同挟持面11,11を互いに離間させるように回動して開放動作する(図2参照)。
各挟み片10は、図3に示すように、前方へ突出するように延設された突片部10aと、該突片部10aの後端側で略直交方向へ曲げられた基片部10bとを有する略L字状に形成される。
挟み片10bにおける筒状部材20中心寄りの位置には、回動支点部21を挿通するための軸孔15が設けられる。そして、同挟み片10bにおいて、軸孔15から筒状部材20の径外方向(図3によれば右方向)へ離れた位置には、軸孔15に対し接近離間する方向へ長尺な被係合孔16が設けられる。
両側の挟み片10,10は、後端側の基片部10bを重ね合わせて、共通の回動支点部21によって回動自在に支持される。
筒状部材20は、長尺円筒状の部材であり、その前端側における径方向の両側に、前方へ突出する支持片部20aを有し、これら両側の支持片部20aの間に、回動支点部21を支持している。
この筒状部材20内には、進退機構30、および進退機構30の給電配線や制御基板等が収納される。
なお、図示例の筒状部材20は、周壁の一部に切欠部25を設けることで、内部の進退機構30等に対するメンテナンス性を向上しているが、他例としては、切欠部25を省いてもよい。
また、進退機構30は、回転駆動源33によって直動部材31を進退するようにした機構である。
この進退機構30は、複数の挟み片10の各々に対応して、複数(図示例によれば二つ)設けられる。各進退機構30は、対応する挟み片10の後方側に直線的に配置される。
そして、これら複数の進退機構30は、図示しない制御回路によってそれぞれ独立して制御される。
回転駆動源33は、電動式のギヤモータであり、例えば、モータの回転力を遊星歯車により適宜な回転速度に調整して出力する構成とすればよい。この回転駆動源における出力軸の前端側には、送りネジ32が設けられ、この送りネジ32には直動部材31が螺合している。
直動部材31は、その内部に、前記送りネジ32に螺合する雌ネジ(図示せず)を有する。この直動部材31は、筒状部材20に対し回転不能且つ進退自在に係合している。この構成は、例えば、直動部材31の外周部を角柱状に形成し、この直動部材31の外周部に筒状部材20の内面を嵌め合せて該外周部を前後方向へ案内するようにした態様や、直動部材31の外周部と筒状部材20の内周部との内の一方に凸部を設けるとともに、他方に凸部を前後方向へ案内する溝を設けた態様等とすればよい。
直動部材31の前端側は、挟み片10の後端側部分を挟む二股状に形成され(図2参照)、この二股状部分には、筒状部材20中心線に対し直交するように係合軸34が固定される。この係合軸34は、挟み片10の被係合孔16(図3参照)に挿通されており、前進することで挟み片10を閉方向へ回動し(図4参照)、後退することで同挟み片10を開方向へ回動する(図5参照)。
筒状部材20の後方には、中空の回転軸を有する中空モータ50(図2参照)が配置されている。この中空モータ50のロータ(図示しない)は、筒状部材20に接続されており、進退機構30及び挟み片10と一体の筒状部材20を回転駆動することができる。進退機構30の給電配線は、中空部を挿通して、中空モータ50の後方に導かれている。
次に、上記構成の挟み装置1及び、この挟み装置1を複数配置したエンドエフェクタ120について、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
挟み装置1に関して、先ず、図4に示すように、両挟み片10,10を閉じた状態を初期状態とする。この初期状態において、両方の進退機構30,30により両直動部材31,31を後退させると、挟み片10後端側の係合軸34が後方へ回動するため、両挟み片10,10の前端側が開放する。
また、開放状態において、両方の進退機構30,30により両直動部材31,31を前進させた場合には、前記と逆の動作により両挟み片10,10の前端側が閉動するため、両挟持面11,11の間に物体Aを挟持することができる。
また、初期状態(図4参照)において、一方の進退機構30により一方の直動部材31を前進させながら、他方の進退機構30により他方の直動部材31を後退させた場合には、図6に示すように、両挟み片10,10の閉鎖状態を維持しながら、これら挟み片10,10の前端側を一方側へ寄せて、いわゆる首振り動作をさせることができる。
その他、複数の進退機構30をそれぞれ独立して制御することで、閉鎖状態の挟み片10,10を逆側へ寄せたり、一方の挟み片10のみを回動したりなど、あらゆるパターンの動作が可能である。しかも、ワイヤを用いた従来技術に比較して、挟み片10の応答性が良好な上、回転駆動源33の選定により出力アップも容易である。
また、各挟み片10の後方側に直線状に進退機構30を配置するようにしているため、比較的に細身で小型な構成とすることができる。よって、挟み装置1は動作性及び制御性が良好で小型化可能なマニピュレータとなっている。
なお、上記実施例によれば、二つの挟み片10,10によって鉗子を構成するようにしたが、他例としては、各挟み片10に刃を設けて、二つの挟み片10,10によって物体を切るハサミを構成したり、三つ以上の挟み片10を開閉する構成としたりすることも可能である。
また、上記実施例によれば、進退機構30として電動モータ及び送りネジ32を用いたが、進退機構30の他例としては、エアーモータや、油圧モータ、その他の回転式モータを用いることも可能である。さらに進退機構30の他例としては、振動式直進運動機構や、電磁ソレノイドの直進駆動源等の直進運動により、直動部材31を直接的に進退させる構造とすることも可能である。
エンドエフェクタ120に関しては、図7の矢印で示すように、複数の挟み片を「開閉」「回転」「首振り運動」「一部固定、一部動作」といった運動をさせることができる挟み装置1を2つ備えることに加えて、2つの挟み装置の内、一方を動かすことで、互いの位置を相対的に変えることできる。このことによって、高精度且つ極めて多彩な動作で、対象物のハンドリングを行うことができるエンドエフェクタを実現している。また、エンドエフェクタ120をロボットアームの先端に取り付けて、ロボット100とすることで、ロボットアーム自体の自由度も加わり、多くの自由度を有するとともに、広範な可動範囲を持つ。
上記実施例では、エンドエフェクタ120の可動部材121が固定部材122に対して移動するとき、2つの挟み装置1は、互いに斜めに見ながら近接離反する動きとなるように構成したが、例えば図8に示すエンドエフェクタ120'ように、固定部材124に対して可動部材123が矢印Hの方向にスライドするようにしてもよい。このとき、2つの挟み装置1は、互いに同じ方向を見ながら近接離反する動きとなる。
また、上記実施例によれば、挟み装置1を1つのエンドエフェクタに対して、2つ使用したが、2つに限定するものではなく、更に多くの挟み装置と、複数の可動、固定部材を組み合わせることで、更に多様な動作が可能となる。
本発明の医療用挟み装置は、エンドエフェクタ及びロボットは、例えば、電子部品のリードの折れ曲がり等を自動で選別作業から修正までを行う産業用のロボットに適用できる。その他、先進医療の現場にて使用される手術支援ロボットを含め、限られたスペースの中で、微小な対象物を精密に操作、処理する必要のある用途において、有効に適用できる。
1,1R,1L:挟み装置
10:挟み片
10a:突片部
10b:基片部
15:軸孔
16:被係合孔
20:筒状部材
21:回動支点部
30:進退機構
31:直動部材
32:送りネジ
33:回転駆動源
34:係合軸
50:中空モータ
100:ロボット
120,120':エンドエフェクタ
121,123:可動部材
122,124:固定部材
A:物体

Claims (4)

  1. 挟み装置を備え、
    前記挟み装置は、互いに開閉する複数の挟み片を備え、複数の前記挟み片を開閉動作、回転動作、首振り動作させること及び、複数の前記挟み片の各々を独立して駆動することが可能であり、
    前記挟み装置は、少なくとも第1の挟み装置と第2の挟み装置とがあり、
    前記第1の挟み装置と前記第2の挟み装置とは、相対的に移動できることを特徴とするエンドエフェクタ。
  2. 前記挟み装置は、複数の前記挟み片を回動支点部を支点にし回動することで互いに開閉し、
    前記挟み片の前端側を前方へ突出させるようにして前記回動支点部を支持した筒状部材と、前記筒状部材内で直動部材を進退させる進退機構とを備え、
    前記進退機構により進退する前記直動部材を前記挟み片に係合させて、前記挟み片を回動し、
    前記進退機構を、複数の前記挟み片にそれぞれ対応するように複数具備するとともに、各々の前記進退機構を各々の前記挟み片の後方側に配置し、これら複数の前記進退機構をそれぞれ独立して制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載のエンドエフェクタ。
  3. 前記進退機構は、送りネジと電動モータとで構成されており、
    前記筒状部材の後方に、中空の回転軸を有する中空モータが配置されており、
    前記中空モータのロータが、前記筒状部材に接続されていることを特徴とする請求項2記載のエンドエフェクタ。
  4. 請求項1から3何れか1項記載のエンドエフェクタを、
    先端に取り付けたアームを備えることを特徴とするロボット。
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