JPWO2016121393A1 - Cn比検出回路及び受信回路 - Google Patents

Cn比検出回路及び受信回路 Download PDF

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Abstract

CN比検出回路は、電圧検出部と、平均化部と、時間変動幅計算部と、CN比計算部とを有する。電圧検出部は、信号の入力電圧を測定する。平均化部は、所定時間内における入力電圧の平均値を算出する。時間変動幅計算部は、上記所定時間内における入力電圧の時間変動幅を算出する。CN比計算部は、入力電圧の平均値及び時間変動幅を用いて、信号のCN比を算出する。

Description

本開示の一態様は、FMなど振幅一定の変調方式の無線信号を受信する無線受信機などに備えられるCN比検出回路及び受信回路に関する。
従来、FM(Frequency Modulation)放送を受信するカーラジオでは、受信した無線信号電圧に応じて、音声信号の出力電圧(音声出力電圧)を下げたり(ミュート)、音声の高周波数成分の電圧を下げたり(ハイカット)するなどの信号処理が一般的に行われている。その理由は、低電界の環境で耳障りとなる雑音を緩和するためである。
例えば、自動車で走行中にトンネルに入ると、カーラジオのアンテナ周囲の電界強度が突然低下する。このとき、トンネルに入る前とトンネル内とで音声出力電圧が同じであると、トンネル内では、トンネルに入る前と比較して非常に大きい雑音が聞こえてくることになり不快である。そのため、カーラジオでは、受信した無線信号電圧が下がったことを検出して、音声出力電圧を下げる信号処理(ミュート)が行われる。音声の高周波数成分の電圧を下げる信号処理(ハイカット)も同じ目的で行われている。
また、近年、カーラジオのアンテナとして、従来のロッドアンテナ(例えば、75センチメートル程度の長さを持つ)だけでなく、シャークフィンアンテナなどの小型アンテナ(例えば、10センチメートル程度の長さを持つ)が使われている。
小型アンテナの場合、アンテナ素子の小型化によるアンテナ素子の受信利得の低下を補うために、受信信号を増幅するアンテナアンプが併用されている。このようなアンテナアンプを伴うアンテナのことを、「アクティブアンテナ」と呼ぶ。アクティブアンテナのアンテナアンプは、放送波を含む無線信号だけでなく、雑音も増幅する。すなわち、アクティブアンテナでは、ロッドアンテナと比較して、ノイズフロアが上がるため、低電界環境でも無線信号電圧が下がりにくいという違いがある。
この無線信号電圧は、上述した音声信号処理の適用を判断する基準(動作点)として使用されることがある。無線信号電圧を表す指標として「Sメータ」がある。本明細書では、以降、無線受信機で同調、および復調する受信チャネルの無線信号電圧のことを「Sメータ」と呼ぶ。
アンテナアンプ有りの場合と、アンテナアンプ無しの場合とでは、受信信号の入力レベルが同程度であっても、アンテナアンプのゲインに起因して、無線信号電圧(Sメータ)に差が生じてしまう。したがって、無線受信機で音声信号処理を行うソフトウェアにおいて、アンテナアンプ無しのSメータに対応する動作点に基づいて音声信号にミュートをかける設定となっていた場合、アンテナアンプ無しの場合にはミュートがかかるが、アンテナアンプ有りの場合にはミュートがかからない場合が生じる。
このため、例えば、アクティブアンテナ(アンテナアンプ有りの場合)では、トンネル内を走行時でも適切な信号処理が行われずに雑音がうるさくなってしまう等の問題が発生する。
この問題の対策として、アンテナアンプ使用時には、アンテナアンプのゲインに合わせて信号処理の動作点を変更すればよい。更には、単純な無線信号電圧であるSメータではなく、受信した無線信号の品質を示す指標として搬送波対雑音比(CN比:Carrier to Noise Ratio)を使用して、音声信号処理の制御を行うことが望ましい。
CN比を検出する従来技術として、受信したデジタル放送信号を復調して測定コンスタレーションを得て、復調された測定コンスタレーションと理論的コンスタレーションとの誤差分(電力比)を、CN比と1対1で対応する変調誤差比(MER:Modulation Error Ratio)として測定する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、CN比を検出する別の従来技術として、入力信号を復調して得られるベースバンド信号から信号帯域外のノイズ成分を抽出し、抽出された雑音レベルに基づき入力電波の受信レベル(CN比に対応)を表示する方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2002−124931号公報 特開平5−63593号公報
本開示は、FM放送の受信信号のCN比を精度良く算出することができるCN比検出回路及び受信回路を提供する。
本開示の一態様に係るCN比検出回路は、電圧検出部と、平均化部と、時間変動幅計算部と、CN比計算部とを有する。電圧検出部は、信号の入力電圧を測定する。平均化部は、所定時間内における入力電圧の平均値を算出する。時間変動幅計算部は、上記所定時間内における入力電圧の時間変動幅を算出する。CN比計算部は、入力電圧の平均値及び時間変動幅を用いて、信号のCN比を算出する。
本開示の一態様に係る受信回路は、復調部と、CN比検出回路と、音声信号処理部とを有する。復調部は、受信信号を復調する。CN比検出回路は、この受信信号のCN比を算出する。音声信号処理部は、算出されたCN比に従って、復調後の受信信号に対する音声信号処理を行う。上記CN比検出回路は、電圧検出部と、平均化部と、時間変動幅計算部と、CN比計算部とを含む。電圧検出部は、受信信号の入力電圧を測定する。平均化部は、所定時間内における入力電圧の平均値を算出する。時間変動幅計算部は、上記所定時間内における入力電圧の時間変動幅を算出する。CN比計算部は、入力電圧の平均値及び時間変動幅を用いて、CN比を算出する。
本開示によれば、FM放送の受信信号のCN比を精度良く算出することができる。
本発明者らが検討した無線受信機の構成を示すブロック図 受信回路の無線信号電圧を測定する測定系のブロック図 本発明者らが検討した無線受信機におけるSメータの測定結果を示す図 実施の形態1に係る無線受信機の構成を示すブロック図 実施の形態1におけるCN比の測定結果を示す図 実施の形態2に係る無線受信機の構成を示すブロック図 実施の形態2における時間変動幅の補正処理の説明に供する図 実施の形態2におけるSメータの標準偏差の測定結果を示す図 実施の形態2におけるCN比の測定結果を示す図 実施の形態3に係る無線受信機の構成を示すブロック図 実施の形態3における60%変調信号入力時のSメータとCN比の測定結果を示す図 実施の形態3における70%変調信号入力時のSメータとCN比の測定結果を示す図 実施の形態3における80%変調信号入力時のSメータとCN比の測定結果を示す図 実施の形態3におけるSメータとCN比との対応関係の説明に供する図 実施の形態3における判定処理及びスイッチ処理の説明に供する図 実施の形態3に係る無線受信機の他の構成を示すブロック図 実施の形態4におけるCN比検出回路のブロック図 実施の形態4におけるCN比とSメータの測定結果を示す図
本発明の実施の形態の説明に先立ち、従来の技術における問題点を簡単に説明する。
特許文献1に開示された方法は、デジタル変調の無線方式を前提としており、同期検波を行ってコンスタレーションシンボルを求めている。そのため、アナログ変調の無線方式であるFMラジオ放送には適用できない。
また、特許文献2に開示された方法は、信号帯域外(高周波数側)の信号を帯域通過フィルタで抽出し、FM復調してノイズ電圧(ノイズ成分)として利用している。しかしながら、FMラジオ放送の場合、受信チャネルに隣接したチャネル(つまり、信号帯域外)に強いレベルの妨害信号が存在する場合がある。このため、特許文献2のように受信チャネルの帯域外の信号電圧をノイズ成分として使用しても、CN比を精度良く測定することは困難である。
[本開示の一態様に係る発明に至った経緯]
次に、本開示の各実施の形態を説明する前に、本発明者が行った実験について説明する。
図1は、本発明者が検討した無線受信機の構成の一例を示すブロック図である。無線受信機10において、アンテナ11が受信した無線信号は、アンテナアンプ12に入力され、アンテナアンプ12の出力信号が受信回路13に入力される。受信回路13は、音声信号処理の出力である音声信号をスピーカ14へ出力する。以上の構成により、無線受信機10は、FMラジオ放送を無線信号として受信し、放送内容の音声をスピーカ14から出力する。
また、受信回路13において、フロントエンド回路(F/E回路)15は、アンテナアンプ12から出力された無線信号の増幅、周波数変換、帯域通過フィルタを用いたフィルタリングなどを適宜行う。F/E回路15は、最終的に、受信対象のチャネル(受信チャネル)の周波数の信号(FM変調信号)を、復調部16及びSメータ検出部17へ出力する。
復調部16は、F/E回路15から入力された信号をFM復調して、得られる音声信号を音声信号処理部18へ出力する。
Sメータ検出部17は、F/E回路15から入力された信号から、Sメータを算出し、算出されたSメータを音声信号処理部18へ出力する。
音声信号処理部18は、Sメータ検出部17から入力されるSメータに従って、復調部16から入力された音声信号に対し、電圧を下げたり(ミュート)、高周波数成分の電圧のみを下げたり(ハイカット)するなどの音声信号処理を行う。すなわち、音声信号処理部18は、Sメータを、音声信号処理の動作点(処理適用の判断基準)として利用する。
次に、本発明者が実験室にて確認実験をした結果について、図2、図3を参照しながら説明する。
図2は、図1に示す無線受信機10の受信環境と等価である無線信号電圧の測定系20を示す図である。測定系20は、標準信号源21、アンテナダミー回路22、アンテナアンプ23、受信回路24から構成される。測定系20では、標準信号源21の出力がアンテナダミー回路22の入力部に接続され、アンテナダミー回路22の出力がアンテナアンプ23の入力部に接続され、アンテナアンプ23の出力が受信回路24の入力部に接続される。
アンテナアンプ23及び受信回路24は、図1に示すアンテナアンプ12及び受信回路13にそれぞれ対応する。
図3は、受信回路24における無線信号電圧(Sメータ)の測定結果である。図3では、比較のため、アンテナアンプを使用した場合の測定結果(Sメータ(アンプ有り))と、ロッドアンテナの模擬としてアンテナアンプを使用しない場合の測定結果(Sメータ(アンプ無し))を示す。
図3では、アンテナアンプ23のゲインを10dBとする。このため、図3に示すように、アンテナアンプ使用時のSメータは、アンテナアンプを使用しない場合の同一の入力レベルにおけるSメータと比較して10dB程度高くなっている。
また、図3に示すように、入力レベル(図2では、アンテナダミー回路22の出力電圧に相当する)が−20dBμVの近傍では、Sメータ(アンプ無し)は、−3dBμVまで低下するが、Sメータ(アンプあり)は、5dBμVまでしか低下しない。
したがって、Sメータを音声信号処理の適用の判断基準として用いると、音声信号処理(ミュート又はハイカット等)が動作する入力レベルがアンテナアンプの有無によって異なってしまう。
例えば、図3において、Sメータが8dBμV以下の場合に音声信号処理を適用するよう音声信号処理のソフトウェアが設定されていたとする。この場合、アンテナアンプを使用しない場合には入力レベルが8dBμV以下で音声信号処理が適用されるが、アンテナアンプ使用時には入力レベルが−5dBμV以下で音声信号処理が適用される。すなわち、アンテナアンプの有無によって音声信号処理が動作する入力レベルがずれてしまう。
また、例えば、図3において、Sメータが0dBμV以下の場合に音声信号処理を適用するよう音声信号処理のソフトウェアが設定されていたとする。この場合、アンテナアンプを使用しない場合には入力レベルが0dBμV以下で音声信号処理が適用される。一方、アンテナアンプ使用時には、Sメータが0dBμVまで下がらないため、音声信号処理が適用されることはない。
以上のように、単純な無線信号電圧であるSメータを用いるのでは、弱電界の環境において、アンテナアンプ使用時には、アンテナアンプを使用しない時と同等の音声信号処理を実施することができなってしまう。
そこで、本開示の各実施の形態では、弱電界の環境においてアンテナアンプを使う場合でも、アンテナアンプを使用しない時と同等の音声信号処理を実施するために、CN比を用いて音声信号処理の制御を行う方法について説明する。また、本開示の一態様に係る発明は、FMなどのアナログ変調方式の無線信号についてもCN比を精度良く算出することを目的とする。
以下、本開示の態様に係る種々の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
[無線受信機の構成]
図4は、本実施の形態に係る無線受信機の構成を示すブロック図である。なお、図4において、図1に示す無線受信機10の構成部と同一の構成部には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4に示す無線受信機100は、アンテナ11、アンテナアンプ12、受信回路101、スピーカ14から構成される。
無線受信機100において、アンテナ11が受信した無線信号は、アンテナアンプ12に入力され、アンテナアンプ12の出力信号が受信回路101に入力される。受信回路101は、音声信号処理の出力である音声信号をスピーカ14へ出力する。以上の構成により、無線受信機100は、FMラジオ放送を無線信号として受信し、放送内容の音声をスピーカ14から出力する。
[受信回路の構成]
受信回路101は、F/E回路15、復調部16、CN比検出回路102、音声信号処理部18から構成される。
CN比検出回路102は、F/E回路15から入力された信号のCN比を算出し、算出したCN比を音声信号処理部18へ出力する。
音声信号処理部18は、CN比検出回路102から入力されるCN比に従って、復調部16から入力された音声信号に対し、電圧を下げたり(ミュート)、高周波数成分の電圧のみを下げたり(ハイカット)するなどの信号処理を行う。具体的には、音声信号処理部18は、CN比検出回路102から入力されるCN比を、音声信号処理の動作点として使用する。
[CN比検出回路の構成]
CN比検出回路102は、電圧検出部103、平均化部104、時間変動幅計算部105、CN比計算部106からなる。
CN比検出回路102には、F/E回路15の出力信号が入力される。また、CN比検出回路102の計算結果であるCN比が音声信号処理部18へ出力される。
CN比検出回路102において、電圧検出部103は、入力電圧を測定する。電圧検出部103は、測定した入力電圧を平均化部104及び時間変動幅計算部105へ出力する。
ここで、電圧検出部103において得られる入力電圧は、受信信号の強度が反映された値であればよく、受信回路101中の特定の箇所での電圧値に限られるものではない。また、受信信号の入力電圧としては、測定した電圧値に、演算を加えた値でもよい。例えば、以下のような値を本実施の形態における受信信号の入力電圧として用いることができる。
すなわち、入力電圧は、F/E回路15の後段におけるベースバンド信号の電圧でもよく、受信回路101のF/E回路15の前段における無線信号電圧でもよい。例えば、無線信号電圧(Sメータ)は、ベースバンド信号の電圧に、F/E回路15における処理(例えば、LNA(Low Noise Amplifier)等)のゲイン又はロスを逆算した値として算出される。本実施の形態では、電圧検出部103は、入力電圧としてSメータを計算する。
平均化部104は、電圧検出部103から入力されるSメータ(入力電圧)について、所定時間T0の間だけ電圧を平均化し、所定時間T0内におけるSメータの平均値S_aveを算出する。平均化部104は、算出したSメータの平均値S_aveをCN比計算部106へ出力する。
時間変動幅計算部105は、電圧検出部103から入力されるSメータ(入力電圧)について、所定の時間T0内におけるSメータの時間変動幅S_devを算出する。時間変動幅計算部105は、算出したSメータの時間変動幅S_devをCN比計算部106へ出力する。
CN比計算部106は、平均化部104から入力されるSメータの平均値S_ave、及び、時間変動幅計算部105から入力されるSメータの時間変動幅S_devを用いてCN比を計算する。例えば、CN比計算部106は、次式(1)のように、Sメータの平均値S_aveの平方と、Sメータの時間変動幅S_devの平方と定数Nの積と、の比をCN比(C/N[dB]と表す)として算出する。なお、式(1)において、S_ave及びS_devの単位をボルトとする。
Figure 2016121393
式(1)において、Nは、Sメータの時間変動幅S_devの計算方法に応じて変わる任意の定数である。例えば、Sメータの時間変動幅S_devが標準偏差として求められる場合には、N=2となる。また、例えば、Sメータの時間変動幅S_devが、Sメータの最大値S_max及び最小値S_minの差(S_max−Smin)として求められた場合には、N=1/2程度となる。
例えば、N=2において、Sメータの時間変動の標準偏差(以降、簡略化のため、「Sメータの標準偏差」とも呼ぶ)をS_devstと表す場合、式(1)に示すCN比は、次式(2)で表される。
Figure 2016121393
式(2)を用いてCN比を計算できる理由は、雑音のエネルギーがSメータの時間変動幅として求まるからである。
具体的には、Sメータの時間変動が電圧に対して正規分布していると仮定すれば、雑音の平均エネルギーは、2×(Sメータの標準偏差の平方)に比例する。式(2)においてSメータの標準偏差S_devstの平方に係数N=2をかける理由は、標準偏差が正規分布している母集団の平均値より上側又は下側の何れか一方へのばらつきの平均値を表すためである。つまり、Sメータが上がる方向の雑音電力と、Sメータが下がる方向の雑音電力のそれぞれが、Sメータの標準偏差の平方に比例し、それらは等しい。したがって、雑音の総電力は、Sメータが上がる方向の電力と下がる方向の電力との和になる。これより、雑音の総電力を求めるために、係数N=2をSメータの標準偏差の平方にかけている(参考文献:「コロナ社 ディジタル移動通信の電波伝搬基礎 (唐沢好男)」などを参照)。
また、計算時間T0を長くとるほど、時間変動幅計算部105における標準偏差の計算精度を向上させることができる。一方で、カーラジオの場合、周囲の電界変動に追従してCN比を計算することも重要な要件として考慮する必要がある。また、デジタル処理により計算処理を行う場合には、データサンプル数によって計算精度が決まる。本発明者が評価したところでは、データ数を30サンプル以上とすることで、CN比の計算誤差が2dB以上となる確率を10%以下にすることができる結果を得ている。計算時間はサンプリングレートによって変わるものの、30×1000サンプル/秒(つまり、30kHz)以上のレートであれば、1ミリ秒以下で計算が可能となる。よって、平均化部104及び時間変動幅計算部105における計算時間T0としては、電界変動の追従及び計算精度を考慮すると、1ミリ秒以下に設定されることが好ましい。
[CN比検出回路の特性]
以上のようにして構成されたCN比検出回路102の特性について説明する。
図5は、本実施の形態に係るCN比検出回路102におけるCN比の測定結果である。図5では、アンテナアンプ12を使用した場合のCN比と、アンテナアンプ12を使用しない場合のCN比を示す。また、アンテナアンプ12のゲインは10dBである。
また、図5に示す測定結果は、本発明者がカーラジオチューナにCN比検出回路102を搭載して実測した結果である。その際、電圧検出部103をベースバンド信号部内に設け、CN比検出回路102をマイクロコード化して実装した。
図5において、アンテナアンプを使用した場合のCN比と、アンテナアンプを使用しない場合のCN比とは、CN比5〜40dBにおいてよく一致していることが分かる。すなわち、CN比検出回路102では、アンテナアンプの使用の有無に依らず、同一の入力レベルに対してほぼ同一のCN比が算出される。
上述したように、図3の無線受信機では、アンテナアンプの有無によって、同一の入力レベルに対するSメータの値が異なるため、アンテナアンプの有無によって音声信号処理の内容が異なってしまう場合がある。これに対して、本実施の形態では、図5に示すCN比を音声信号処理の動作点として用いることにより、音声信号処理部18は、アンテナアンプの有無に依らず、アンテナアンプ使用時でもアンテナアンプを使用しない時と同等の音声信号処理を行うことができる。
以上のように、本実施の形態では、CN比検出回路102は、受信信号の入力電圧の平均値及び時間変動幅を用いて、当該受信信号のCN比を算出する。すなわち、CN比検出回路102は、受信信号の入力電圧を用いてCN比を算出する。これにより、本実施の形態では、変調方式(アナログ変調、デジタル変調)に依らず、CN比を求めることができる。
また、本実施の形態では、CN比検出回路102は、受信チャネルの受信信号を用いてCN比を算出するので、特許文献2のように、FMラジオ放送の場合の受信チャネル以外のチャネルにおいて別途雑音成分を抽出することなく、CN比を測定できる。これにより、本実施の形態では、受信チャネルにおけるCN比を精度良く測定することができる。
よって、本実施の形態によれば、FM放送の受信信号のCN比を精度良く算出することができる。
また、本実施の形態によれば、受信回路101は、CN比検出回路102において算出されるCN比を用いて音声信号処理を行うことができるので、アンテナアンプ12を使用する場合でも、アンテナアンプ12を使用しない場合と同様にして、弱電界の音声信号処理を適切に行うことができる。
また、図5に示すように、アンテナアンプの使用の有無に依らず、同一の入力レベルに対してほぼ同一のCN比を用いて音声信号処理を行うことができるので、本実施の形態では、アンテナアンプのゲインに合わせて音声信号処理の動作点を変更するような複雑な処理を回避することができる。
また、本実施の形態では、入力電圧(例えば、Sメータ)の代わりに、受信信号の品質を示すCN比を用いて音声信号処理が行われるので、車両の電装品ノイズ又は車外の妨害電磁波を受信して雑音電圧が高い状態を検出できる。よって、受信回路101では、雑音電圧を考慮したCN比に従って、ミュート及びハイカットなどの音声信号処理を適切に行うことができ、無線受信機100ではスピーカ14から出力される音声の違和感をなくすことができる。
なお、本実施の形態では、CN比検出回路102を、ベースバンド信号を扱うデジタル回路内に設ける場合について例示したが、中間周波数信号又は無線信号を扱うRFアナログ回路内にCN比検出回路102を設けることも可能である。この場合、平均化部104及び時間変動幅計算部105は、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)又はピークホールド回路等を用いて実現できる。
(実施の形態2)
[無線受信機の構成]
図6は、本実施の形態に係る無線受信機200の構成を示すブロック図である。なお、図6において、実施の形態1(図4)と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、F/E回路15と復調部16との間に帯域通過フィルタ201を設けた点と、CN比検出回路102内に時間変動幅補正部202を設けた点である。
無線受信機200の受信回路101において、帯域通過フィルタ201は、F/E回路15から出力されたFM変調信号の中から、受信対象の周波数帯域(受信チャネル)の信号のみを抽出し、抽出した信号を復調部16及びCN比検出回路102へ選択的に出力する。また、帯域通過フィルタ201は、設定されている帯域幅BPF_bwをCN比検出回路102の時間変動幅補正部202に出力する。
CN比検出回路102において、電圧検出部103は、帯域通過フィルタ201の出力端に電気的に接続され、帯域通過フィルタ201から出力された電圧を測定し、実施の形態1と同様、Sメータに換算する。本実施形態においても、電圧検出部103にて算出したSメータを入力電圧とする。
時間変動幅補正部202は、帯域通過フィルタ201から入力される帯域幅BPF_bwに応じて、時間変動幅計算部105から入力されるSメータの時間変動幅S_dev(又はSメータの標準偏差S_devst)を補正し、Sメータの補正後の時間変動幅S_dev_cor(又はSメータの補正後の標準偏差S_devst_cor)をCN比計算部106へ出力する。具体的には、時間変動幅補正部202は、Sメータの時間変動幅S_devの値が、帯域幅BPF_bwに応じて設定される基準値(以下、雑音レベル基準値N_lvとする)より低い場合には、Sメータの時間変動幅S_devの値を雑音レベル基準値N_lvに補正する。
CN比計算部106は、平均化部104から入力されるSメータの平均値S_aveと、時間変動幅補正部202から入力されるSメータの補正後の時間変動幅S_dev_cor(又はSメータの補正後の標準偏差S_devst_cor)を用いてCN比を計算する。具体的には、CN比計算部106は、式(1)内のSメータの時間変動幅S_devを、Sメータの補正後の時間変動幅S_dev_corに置き換えて用いればよい。又は、CN比計算部106は、式(2)内のSメータの標準偏差S_devstを、Sメータの補正後の標準偏差S_devst_corに置き換えて用いればよい。
[時間変動幅の補正処理]
時間変動幅補正部202には、帯域通過フィルタ201の帯域幅BPF_bwに対応する雑音レベル基準値N_lvが予め設定されている。
そして、時間変動幅補正部202は、時間変動幅計算部105から入力されるSメータの時間変動幅S_devと、雑音レベル基準値N_lvの大小を比較する。図7は、時間変動幅補正部202におけるS_devとN_lvとの比較結果、及び、比較結果に基づく出力値を示す。
すなわち、時間変動幅補正部202は、Sメータの時間変動幅S_devが雑音レベル基準値N_lv以上の場合、Sメータの時間変動幅S_devをそのまま出力する(Case 1:補正無し)。一方、時間変動幅補正部202は、Sメータの時間変動幅S_devが雑音レベル基準値N_lv未満の場合、Sメータの補正後の時間変動幅S_dev_corとして雑音レベル基準値N_lvを出力する(Case 2:補正有り)。
時間変動幅補正部202においてSメータの時間変動幅の補正を行う目的は、CN比の低い領域(低CN比領域)にまでCN比の測定レンジを伸ばすことである。
具体的には、入力電圧(Sメータ)の時間変動幅S_devは、雑音電圧を表すので、原理的には、帯域通過フィルタ201の帯域幅BPF_bwで規定される熱雑音の電力(kTB:kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは帯域幅(すなわちBPF_bw))から決まる電圧以下には下がらないはずである。
しかし、受信する無線信号電圧が下がり、低CN比領域(主にCN比:10dB以下)になると、Sメータの時間変動幅S_devが下がってくる。図8は、Sメータの標準偏差S_devstの入力レベル特性の実測結果を示す。
Sメータの時間変動幅S_devが、低CN比領域で下がってくる理由は、Sメータの値が電圧下限(0V)に近くなり、Sメータの時間変動の分布が正規分布からずれてくるためである。この状態では、Sメータの時間変動幅計算部105から出力されるSメータの時間変動幅S_devは、実際の雑音レベルを表していないと考えられる。
Sメータの時間変動幅S_devが下がるほど、低CN比領域におけるCN比は実際の値よりも高く表れてしまう。よって、低CN比領域では、他の領域と比較してCN比の計算精度が劣化してしまう。
そこで、時間変動幅補正部202は、帯域通過フィルタ201の帯域幅BPF_bwで規定される熱雑音の電力から決まる電圧の下限値として雑音レベル基準値N_lvを予め設定し、Sメータの時間変動幅S_devが適切な雑音レベルを表しているか否かを判断するための閾値として雑音レベル基準値N_lvを用いる。つまり、時間変動幅補正部202は、Sメータの時間変動幅S_devが雑音レベル基準値N_lv未満の場合、Sメータの時間変動幅S_devの値が適切な値ではないと判断し、雑音レベル基準値N_lvをSメータの補正後の時間変動幅S_dev_corとして出力する。
図9は、本実施の形態に係るCN比検出回路102におけるCN比の測定結果である。図9では、比較のため、Sメータの時間変動幅の補正を行う場合のCN比、及び、Sメータの時間変動幅の補正を行わない場合のCN比を示す。また、図9では、アンテナアンプ12の適用が無い場合について示す。
図9に示すように、低CN比領域(例えば、CN比:10dB以下)において、Sメータの時間変動幅が未補正の場合にはCN比の測定値が5dBまでしか下がっていないのに対して、Sメータの時間変動幅を補正した場合には、CN比が2dB付近まで下がっていることが分かる。つまり、Sメータの時間変動幅を補正することにより、Sメータの時間変動幅が未補正の場合と比較して、実際の雑音レベルを正確に特定することができ、低CN比領域におけるCN比の計算精度を向上させることができる。
以上より、本実施の形態では、時間変動幅補正部202においてSメータの時間変動幅S_devの補正を行うことにより、CN比の計算に使用するSメータの時間変動幅(雑音レベル)の計算精度を向上させることができる。これにより、低CN比領域にまでCN比の測定レンジを伸ばすことができ、低CN比領域における音声信号処理の動作点の設定を適切に行うことができる。
よって、本実施の形態によれば、実施の形態1と比較して、FM放送の受信信号のCN比を更に精度良く算出することができる。
なお、本実施の形態において、受信回路101が、帯域幅の異なる複数の帯域通過フィルタ201を備え、受信状態に応じて帯域幅の異なる帯域通過フィルタ201を使い分ける構成を採ってもよい。
この場合、時間変動幅補正部202は、複数の帯域通過フィルタ201の帯域幅の各々に対応する雑音レベル基準値のテーブルを予め保持し、使用中の帯域通過フィルタ201の帯域幅に応じた雑音レベル基準値を使用すればよい。
このような構成にすることにより、弱電界又は隣接妨害信号が存在する場合に受信帯域幅を狭めたり、逆に受信帯域幅を広げたりした場合でも、CN比検出回路102は、低CN比領域においてもCN比を精度良く検出することができる。
(実施の形態3)
図10は、本実施の形態に係る無線受信機300の構成を示すブロック図である。なお、図10において、実施の形態1(図4)又は実施の形態2(図6)と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、実施の形態2と同様にしてF/E回路15と復調部16との間に帯域通過フィルタ201を設けた点と、CN比検出回路102内に判定部301及びスイッチ302を設けた点である。
すなわち、CN比検出回路102において、電圧検出部103は、実施の形態2と同様、帯域通過フィルタ201から出力された電圧をSメータに換算し、当該Sメータを入力電圧とする。
判定部301は、電圧検出部103から入力されるSメータと、CN比計算部106から入力されるCN比とを比較して、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する。判定部301は、判定結果をスイッチ302に出力する。
スイッチ302は、2入力1出力のスイッチである。スイッチ302には、電圧検出部103から出力されるSメータ、及び、CN比計算部106から出力されるCN比が入力される。スイッチ302は、判定部301の判定結果に基づいて、Sメータ及びCN比の何れか1つを選択し、選択した値を音声信号処理部18へ出力する。
具体的には、スイッチ302は、判定部301において帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定された場合、Sメータを出力し、判定部301において帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態ではないと判定された場合、CN比を出力する。
[CN比検出回路102の出力切替]
次に、判定部301及びスイッチ302における出力切替処理の詳細について説明する。
帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、帯域通過フィルタ201により、入力信号の一部が欠落するため、音声の歪みが比較的大きい状態となる。また、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、入力信号の一部が欠落することにより、CN比検出回路102内の時間変動幅計算部105では、雑音レベルとして適切な時間変動幅を計算できなくなる。
つまり、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、CN比検出回路102において算出されるCN比の精度は劣化してしまう。
以下、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態において算出されるCN比について詳細に説明する。
無線受信機300の受信信号はFM信号であるので、搬送波の周波数は時間的に変動する。帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、搬送波の周波数は、帯域通過フィルタ201の通過帯域外に出たり、帯域通過フィルタ201の通過帯域内に戻ったり、を繰り返すことになる。
よって、帯域通過フィルタ201を通過した信号の電圧を測定する電圧検出部103では、測定される電圧も瞬間的に低下してしまう。この場合、電圧検出部103で測定される電圧は、入力信号の本来の電圧と比較して著しく低い値となるので、入力電圧(Sメータ)の時間変動幅は大きくなる。
すなわち、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、時間変動幅計算部105の出力値S_devは、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より広がっている場合(通常の状態とする)よりも大きな値となる。
その結果、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合、CN比計算部106でのCN比の計算結果は、通常の状態でのCN比の計算結果と比較して非常に小さい値となる。つまり、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態の場合に算出されるCN比の精度は劣化しており、音声信号処理の制御に用いることには適さない。
そこで、判定部301は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定した場合、スイッチ302に対してSメータの選択を指示する制御信号(すなわち判定結果)を出力する。スイッチ302は、Sメータを音声信号処理部18へ出力する状態に切り替える。
一方、判定部301は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅以上であると判定した場合、スイッチ302に対してCN比の選択を指示する制御信号(すなわち判定結果)を出力する。スイッチ302は、CN比を音声信号処理部18へ出力する状態に切り替える。
[判定部301における判定処理]
次に、判定部301において、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する方法について説明する。
図11〜図13は、通常の状態、及び、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態における、Sメータ及びCN比の測定結果を示す。
一般に、FM変調信号の占有帯域幅Bは、最大周波数偏移Δfと変調周波数fpを用いて、占有帯域幅B=2×(最大周波数偏移Δf+変調周波数fp)で表される。すなわち、この占有帯域幅Bが、帯域通過フィルタ201の必要帯域幅Bとなる。
例えば、FMラジオ放送では、最大周波数偏移Δf[kHz]=75[kHz]×変調率rとなる(変調率rは、通常、百分率(%)で表す)。例えば、変調率rが30%のFM変調信号は、最大周波数偏移Δf=75×0.3=22.5kHzとなる。
また、FMラジオ放送では、変調周波数fpは、モノラル変調の場合には最大15kHz(音声の周波数帯域幅)であり、ステレオ変調の場合には最大53kHz(=パイロット周波数19kHz×2+音声の最大周波数15kHz)である。
図11〜図13のデータを取得した測定条件における帯域通過フィルタ201の帯域幅を120kHzとする。また、図11〜図13において、受信信号はFMモノラル変調(変調周波数fp=1kHz)であり、変調率をそれぞれ60%、70%、80%とする。すなわち、図11は変調率60%(通常の状態とする)でのSメータ及びCN比の時間特性を示し、図12は変調率70%でのSメータ及びCN比の時間特性を示し、図13は変調率80%でのSメータ及びCN比の時間特性を示す。
ここで、変調率60%における必要帯域幅B(60%)=2×(45+1)=92[kHz]となり、変調率70%における必要帯域幅B(70%)=2×(52.5+1)=107[kHz]となり、変調率80%における必要帯域幅B(80%)=2×(60+1)=122[kHz]となる。すなわち、図11、図12は、通常の状態(帯域通過フィルタ201の帯域幅>必要帯域幅B)を示し、図13は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が必要帯域幅Bよりも狭い状態を示す。
図11に示すように、変調率60%(必要帯域幅B=92kHz)でのCN比の時間変動は、おおよそ6dB程度であり、CN比とSメータとの差分は最大6dB程度である。
一方、図12に示すように、変調率70%(必要帯域幅B=107kHz)でのCN比は、瞬時の最小値として20dB程度まで低下している。つまり、図12に示すCN比の時間変動はおおよそ20dB程度あり、CN比とSメータとの差分は最大20dB程度である。
図13に示すように、変調率80%(必要帯域幅B=122kHz)でのCN比は、瞬時の最小値として5dB程度まで低下している。つまり、図13に示すCN比の時間変動はおおよそ35dB程度あり、CN比とSメータとの差分は最大35dB程度である。
なお、図11〜図13に示すように、Sメータも変調率に応じて時間変動はみられる。ただし、SメータにはCN比ほど顕著な変化は見られない。
すなわち、図11〜図13に示すように、帯域通過フィルタ201の帯域幅と入力信号の占有帯域幅(必要帯域幅B)との大小関係に応じて、測定されるCN比の時間特性の変化は、Sメータの時間特性の変化と比較して顕著に表れる。具体的には、帯域通過フィルタ201の帯域幅を一定として、入力信号の占有帯域幅(必要帯域幅B)が広くなるほど、CN比の時間変動(CN比とSメータとの差分)はより大きくなる。
そこで、判定部301は、CN比の時間特性に着目し、算出されるCN比が想定される範囲内であるか否かに応じて、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する。
以下、SメータとCN比との対応関係について説明する。
図14は、アンプゲインの影響を考慮したSメータとCN比との関係を示す。図14に示すように、SメータをX[dBμV]とし、アンテナアンプ12のゲインをY[dB]とし、アンテナアンプ12の適用が無い場合の雑音レベル(アンテナアンプ12のアンプゲインが0[dB]の場合の雑音レベルと考えても良い)をSメータ換算でZ[dBμV]とする。なお、雑音レベルZは、帯域通過フィルタ201の帯域幅に依存する値である。
すなわち、図14では、雑音レベルは、アンテナアンプ12の適用が無い場合の雑音レベルZを、アンテナアンプ12のアンプゲインYで増幅したレベル(Y+Z)[dBμV]となる。この場合、CN比は、雑音レベル(Y+Z)に対するSメータXの比、すなわち、X−(Y+Z)[dB]で表される。
また、SメータXとCN比(X−(Y+Z))との差分は(Y+Z)で表される。つまり、通常の状態では、SメータとCN比との差分は、(Y+Z)の値を採ることになる。換言すると、SメータとCN比との差分が(Y+Z)以上の値を採る場合には、ここでは帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態となっているために、CN比が小さくなっているものと判定することができる。すなわち、SメータとCN比の差分が、閾値(Y+Z)以下であるか、閾値(Y+Z)を超えるかを検出することで、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態か否かを判定することができる。
例えば、図14において、Xを30[dBμV]とし、Yを15[dB]とし、Zを5[dBμV]とした場合について説明する。この場合、通常の状態では、CN比は、X−(Y+Z)として計算でき、10[dB]となり、SメータXとCN比との差分は20[dB]となる。つまり、瞬時的であっても、CN比が10[dB]よりも低くなる場合(すなわち、SメータとCN比との差分が20[dB]を超える場合)には、通常の状態ではなく、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態となっているために、CN比が小さくなっているものと判定することができる。すなわち、SメータとCN比の差分が、閾値20[dB]以下であるか、閾値20[dB]を超えるかを検出することで、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態か否かを判定することができる。
そこで、判定部301は、SメータとCN比との差分を算出し、差分がアンテナアンプ12のアンプゲインによって想定される範囲内の差分であるか否かに基づいて、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する。つまり、判定部301は、SメータとCN比との差分が所定の閾値を超える場合に、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定する。
図15は、判定部301における、CN比とSメータとの差分と、閾値との比較結果(つまり、上記差分が想定される範囲内であるか否かの判定結果)、及び、比較結果に基づくスイッチ302の出力を示す。
判定部301は、SメータとCN比との差分が想定される範囲内である場合、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態ではないと判定する。この場合、スイッチ302は、CN比を音声信号処理部18へ出力する。つまり、スイッチ302は、SメータとCN比との差分が閾値以下の場合、CN比を出力する(Case 3)。
一方、判定部301は、SメータとCN比との差分が想定される範囲を超える場合、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定する。この場合、スイッチ302は、Sメータを音声信号処理部18に出力する。つまり、スイッチ302は、SメータとCN比との差分が閾値より大きい場合、Sメータを出力する(Case 4)。
ただし、実際には、Sメータは時間領域において変動している。よって、判定部301において図15に示すようなSメータとCN比との比較を行う際には、SメータとCN比との差分に対して時間変動を考慮したマージンを加えた値が想定される範囲内であるか否かを判定すればよい。つまり、判定部301は、図14において、SメータとCN比との差分が、{(Y+Z)+マージン}の範囲内であるか否かを判定すればよい。すなわち、判定部301での判定に用いる閾値を{(Y+Z)+マージン}とすればよい。マージンは、Sメータの時間変動を考慮して、例えば、5[dB]と決めることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、CN比検出回路102は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する。そして、CN比検出回路102は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態でない場合には、実施の形態1と同様にして、CN比を音声信号処理部18に出力する。一方、CN比検出回路102は、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態である場合には、Sメータを音声信号処理部18に出力する。
こうすることで、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態である場合において、精度が劣化したCN比を用いた音声信号処理の制御を行うことを回避し、Sメータを用いて音声信号処理の動作を安定化させることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、判定部301及びスイッチ302を備えることにより、CN比検出回路102において、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態を検出することができ、検出した状態に適した値(音声信号処理の動作に用いる値)を音声信号処理部18に提供することができる。
なお、判定部301における判定結果を帯域通過フィルタ201の帯域幅の制御に使用してもよい。図16は、判定部301における判定結果を用いて帯域通過フィルタ201の帯域幅の制御を行う無線受信機300aの構成を示すブロック図である。図16において、図10と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。無線受信機300aと無線受信機300(図10)との相違点は、判定部301の判定結果が帯域通過フィルタ201にも出力される点である。
例えば、帯域通過フィルタ201は、判定部301の判定結果が、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であることを示す場合、使用する通過フィルタの帯域幅をより広く設定する。こうすることで、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態となることを回避することができる。つまり、無線受信機300aでは、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態となることを回避し、CN比を用いて音声信号処理を適切に実施することができる。これにより、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態のときに無線受信機300aにおいて劣化する音質の歪みを改善することができる。
また、本実施の形態では、判定部301がSメータとCN比との差分に基づいて帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する場合について説明した。しかし、判定部301は、CN比の値に基づいて帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定してもよい。例えば、図14において、判定部301は、CN比が、SメータXと雑音レベル(Y+Z)の比、すなわち、X−(Y+Z)以上であれば通常の状態であると判定してもよい。一方、図14において、判定部301は、CN比が、SメータXと雑音レベル(Y+Z)の比、すなわち、X−(Y+Z)未満であれば、帯域通過フィルタ201の帯域幅が入力信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定してもよい。また、上述したように、判定部301での判定に用いる閾値は、CN比の時間変動を考慮して、{X−(Y+Z)+マージン}としてもよい。
(実施の形態4)
[無線受信機の構成]
図17は、本実施の形態に係る無線受信機400の構成を示すブロック図である。なお、図17において、実施の形態1(図4)と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、CN比検出回路102内にブレンド部401を設けた点である。
CN比検出回路102において、ブレンド部401には、電圧検出部103から出力される入力電圧(ここでは、実施の形態1と同様、Sメータとする)と、CN比計算部106から出力されるCN比が入力される。また、ブレンド部401は、CN比の適用上限値(CNR_lim)、及び、Sメータの適用下限値を示す閾値(S_lim)を予め保持する。ここで、S_lim>CNR_limである。
ブレンド部401は、入力されるCN比及びSメータの値に応じて、CN比及びSメータの選択又は補間を行い、得られるブレンド値を音声信号処理部18へ出力する。
具体的には、ブレンド部401は、入力されるCN比がCNR_lim以下の場合には当該CN比をブレンド値として音声信号処理部18に出力する。一方、ブレンド部401は、入力されるCN比がCNR_limより大きく、かつ、入力されるSメータが閾値S_lim以上の場合には、当該Sメータをブレンド値として音声信号処理部18に出力する。
また、ブレンド部401は、CN比がCNR_limより大きく、かつ、SメータがS_lim未満の場合には、入力されるCN比とSメータとの補間値をブレンド値として音声信号処理部18へ出力する。
音声信号処理部18は、ブレンド部401から入力されるブレンド値を用いて、各種の音声信号処理を行う。
[ブレンド処理]
以下、ブレンド部401におけるブレンド処理の詳細について説明する。
CN比のダイナミックレンジの上限は、時間変動幅計算部105の計算精度によって決まる。CN比の値が大きくなると、桁落ちが発生し、計算精度が落ちるので、中電界(およそ40dBμV)以上ではCN比が飽和する傾向がある。
図18は、中電界(40dBμV)以上を含むCN比及びSメータの測定結果を示す。なお、図18では、アンテナアンプの適用が有る場合の特性について示す。
入力レベルが0dBμVから70dBμVの領域において、Sメータがリニアな特性を示している。これに対し、CN比は、入力レベル30dBμV以下ではリニアな特性を有するが、入力レベル40〜70dBμVでは、CN比40dB程度で飽和してしまう。
すなわち、CN比検出回路102で検出するCN比は、Sメータに比べ、ダイナミックレンジが狭いという課題がある。そのため、CN比検出回路102で検出するCN比は、中電界以上では音声信号処理の指標としての使用には適さない。
つまり、中電界以上では音声信号処理の指標としては、CN比よりもSメータを使用することが適切である。ただし、CN比及びSメータが音声信号処理の指標としてそれぞれ別に使用されるのでは、音声信号処理部18において入力レベルに応じた処理の切替が必要となり、音声信号処理の制御が複雑化してしまう。
そこで、CN比検出回路102において、ブレンド部401は、入力されるCN比及びSメータの値に応じて、両者のブレンドを行い、得られるブレンド値を出力する。すなわち、ブレンド部401は、入力されるCN比及びSメータの数値を、ブレンド値として一本化することで、音声信号処理部18の制御が複雑化しないようにする。
ここで、ブレンド部401におけるブレンド処理の一例について説明する。
ブレンド部401は、まず、Sメータの適用下限値S_lim、及び、CN比の適用上限値CNR_limを設定する。そして、ブレンド部401は、Sメータ及びCN比の入力値について、(1)SメータがS_lim以上であるか、(2)CN比がCNR_lim以下であるか、(3)上記(1)、(2)の何れにもあてはまらないか、を判定する。
(1)の状態では、ブレンド部401は、Sメータを音声信号処理部18へ出力する。
(2)の状態では、ブレンド部401は、CN比を音声信号処理部18へ出力する。
(3)の状態では、ブレンド部401は、例えば、SメータとS_limとの差分ΔS=S_lim−Sメータ、及び、CN比とCNR_limとの差分ΔCNR=CN比−CNR_limを計算する。次に、ブレンド部401は、内分比kを計算する。例えば、内分比はk=ΔCNR/(ΔS+ΔCNR)と表される。この場合、ブレンド部401は、ブレンド値=k×Sメータ+(1−k)×CN比を算出する。
図18は、ブレンド部401の出力であるブレンド値の一例を示す。
図18では、ブレンド部401は、CN比が30dB以下(つまり、CNR_lim=30dB。(2)の状態)ではCN比を選択し、Sメータが40dBμV以上(つまり、S_lim=40dBμV。(1)の状態)ではSメータを選択する。また、ブレンド部401は、CN比が30dBより大きく、かつ、Sメータが40dBμV未満の領域((3)の状態)では、CN比とSメータとの線形補完値をブレンド値として算出している。
以上のように、本実施の形態では、CN比検出回路102は、入力されるSメータ及びCN比を1つの値(ブレンド値)にブレンドするブレンド部401を備える。ブレンド部401は、CN比が適用上限値CNR_lim以下の場合には当該CN比を出力し、CN比が適用上限値CNR_limより大きい場合には、入力電圧(Sメータ)、又は、CN比とSメータとの補間値を出力する。
これにより、無線受信機400は、低電界において、実施の形態1と同様、精度の良いCN比に従って音声信号処理を行うことができる。また、無線受信機400は、CN比の精度が劣化してしまう中電界以上においても、精度が劣化したCN比のみの使用を回避し、Sメータ又は補間値に従って適切な音声信号処理が可能となる。
更に、ブレンド部401において、入力されるSメータ及びCN比が音声信号処理部18に対する指標として1つの値にブレンドされるので、音声信号処理部18の制御が複雑化することを回避できる。
よって、本実施の形態によれば、ブレンド部401を備えることにより、無線受信機400は、中電界以上の音声信号処理及び弱電界の音声信号処理をスムーズに行うことができる。
なお、Sメータ及びCN比のブレンド方法は、上述した方法に限定されない。例えば、ブレンド部401は、CN比からSメータに切り替わるときの閾値と、SメータからCN比に切り替わる閾値とを別とし、ヒステリシスを持たせてもよい。この場合、ブレンド値の時間変化を安定化させることができる。
以上、本開示の一態様に係る各実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態では、アナログFM方式の無線信号を受信する無線受信機について説明したが、本実施の形態は、振幅一定のデジタル変調方式(FSK(周波数シフトキーイング)、PSK(位相シフトキーイング))の無線信号を受信する無線受信機にも適用可能である。
また、上記各実施の形態を任意に組み合わせてもよい。例えば、実施の形態3又は実施の形態4において、実施の形態2と同様にして、入力電圧(Sメータ)の時間変動幅を補正し、補正後の時間変動幅を用いてCN比が計算されてもよい。
本開示は、振幅一定の変調方式の無線信号の受信機において、受信信号の品質を判定する回路として有用である。
10,100,200,300,300a,400 無線受信機
11 アンテナ
12,23 アンテナアンプ
14 スピーカ
15 フロントエンド回路(F/E回路)
16 復調部
17 Sメータ検出部
18 音声信号処理部
21 標準信号源
22 アンテナダミー回路
13,24,101 受信回路
102 CN比検出回路
103 電圧検出部
104 平均化部
105 時間変動幅計算部
106 CN比計算部
201 帯域通過フィルタ
202 時間変動幅補正部
301 判定部
302 スイッチ
401 ブレンド部

Claims (8)

  1. 信号の入力電圧を測定する電圧検出部と、
    所定時間内における前記入力電圧の平均値を算出する平均化部と、
    前記所定時間内における前記入力電圧の時間変動幅を算出する時間変動幅計算部と、
    前記平均値及び前記時間変動幅を用いて、前記信号のCN比を算出するCN比計算部と、を備えた、
    CN比検出回路。
  2. 前記電圧検出部は、帯域通過フィルタの出力端に電気的に接続されて、前記帯域通過フィルタの出力信号の電圧を前記入力電圧として測定し、
    前記CN比検出回路は、前記時間変動幅の値が、前記帯域通過フィルタの帯域幅に応じて設定される基準値より低い場合に前記時間変動幅の値を前記基準値に補正する時間変動幅補正部を更に備え、
    前記CN比計算部は、前記時間変動幅の値が前記基準値より低い場合には、前記平均値、及び、前記時間変動幅補正部で補正された時間変動幅の値を用いて、前記CN比を算出する、
    請求項1に記載のCN比検出回路。
  3. 前記電圧検出部は、帯域通過フィルタの出力端に電気的に接続されて、前記帯域通過フィルタの出力信号の電圧を前記入力電圧として測定し、
    前記CN比検出回路は、
    前記入力電圧と前記CN比とを比較して、前記帯域通過フィルタの帯域幅が前記信号の占有帯域幅より狭い状態であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部において前記帯域通過フィルタの帯域幅が前記信号の占有帯域幅より狭い状態であると判定された場合に前記入力電圧を出力し、前記判定部において前記帯域通過フィルタの帯域幅が前記信号の占有帯域幅より狭い状態ではないと判定された場合に前記CN比を出力するスイッチと、を更に備えた、
    請求項1に記載のCN比検出回路。
  4. 前記入力電圧と前記CN比との差分が閾値以下であるか否かを判定する判定部と、
    前記差分が前記閾値より大きい場合、前記入力電圧を出力し、前記差分が前記閾値以下の場合、前記CN比を出力するスイッチを更に備えた、
    請求項1に記載のCN比検出回路。
  5. 前記CN比が第1閾値以下の場合には当該CN比を出力し、前記CN比が前記第1閾値より大きい場合には、前記入力電圧、又は、前記CN比と前記入力電圧との補間値を出力するブレンド部を更に備えた、
    請求項1に記載のCN比検出回路。
  6. 前記ブレンド部は、前記CN比が前記第1閾値より大きく、かつ、前記入力電圧が前記第1閾値より大きい第2閾値以上の場合には当該入力電圧を出力し、前記CN比が前記第1閾値より大きく、かつ、前記入力電圧が前記第2閾値未満の場合には前記補間値を出力する、
    請求項5に記載のCN比検出回路。
  7. 前記CN比計算部は、前記平均値の平方と、前記時間変動幅の平方と定数の積との比を前記CN比として算出する、
    請求項1に記載のCN比検出回路。
  8. 受信信号を復調する復調部と、
    前記受信信号のCN比を算出するCN比検出回路と、
    前記CN比に従って、前記復調後の受信信号に対する音声信号処理を行う音声信号処理部と、を備え、
    前記CN比検出回路は、
    前記受信信号の入力電圧を測定する電圧検出部と、
    所定時間内における前記入力電圧の平均値を算出する平均化部と、
    前記所定時間内における前記入力電圧の時間変動幅を算出する時間変動幅計算部と、
    前記平均値及び前記時間変動幅を用いて、前記CN比を算出するCN比計算部と、を有する、
    受信回路。
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