JPWO2016080129A1 - X線管装置及びx線ct装置 - Google Patents
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Abstract
回転軸受けから固体潤滑膜が脱落したとしても、固体潤滑膜がX 線管内で飛散することを防止できる構造のX 線管装置を提供する。X 線管装置は、電子線が照射されることでX 線を放射する陽極(212)と、前記陽極(212)を回転可能に支持する回転軸受け(304)と、前記回転軸受け(304)の表面に形成され、前記回転軸受け(304)によって強磁性体が混入させられる固体潤滑膜と、前記回転軸受け(304)から脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部(303)と、を備える。
Description
本発明はX線管装置及びX線CT(Computed Tomography)装置に係わり、特に回転陽極の回転軸受けから脱落する固体潤滑膜の飛散を防止する構造に関する。
X線CT装置とは、被検体にX線を照射するX線管装置と、被検体を透過したX線量を投影データとして検出するX線検出器と、を被検体の周囲で回転させることにより得られる複数角度からの投影データを用いて被検体の断層画像を再構成し、再構成された断層画像を表示するものである。X線CT装置で表示される画像は、被検体の中の臓器の形状を描写するものであり、画像診断に使用される。
X線CT装置に用いられるX線管装置には、円盤形状の陽極を回転させる回転陽極型X線管装置が使用される。陽極を回転可能に支持する回転軸受けは、真空かつ高温の環境で使用されるため、回転軸受けの潤滑剤には鉛や銀のような軟質金属を主成分とする固体潤滑膜が広く用いられる。しかし固体潤滑膜は、回転軸受けを構成する軸受ボール及び内輪、外輪の表面と機械的に密着しているに過ぎないので、使用状況によっては脱落することがある。脱落した固体潤滑膜がX線管内で飛散すると、様々な不具合、例えば放電が発生する。
そこで、特許文献1には、脱落した固体潤滑膜がX線管内で飛散することを抑制するために、回転軸受けの近傍にキャップを設ける構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されているような構造でも、脱落した固体潤滑膜がキャップの隙間からX線管内へ飛散する場合があり、放電等の不具合を防止するには不十分であった。
そこで本発明の目的は、脱落した固体潤滑膜がX線管内で飛散することを防止できる構造のX線管装置を提供すること、及びそのX線管装置を搭載するX線CT装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、電子線が照射されることでX線を放射する陽極と、前記陽極を回転可能に支持する回転軸受けと、前記回転軸受けの表面に形成され、前記回転軸受けによって強磁性体が混入させられる固体潤滑膜と、前記回転軸受けから脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部と、を備えることを特徴とするX線管装置である。
また、前記X線管装置と、前記X線管装置に対向配置され被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線管装置と前記X線検出器を搭載し前記被検体の周囲を回転する回転円盤と、前記X線検出器により検出された複数角度からの透過X線量に基づき前記被検体の断層画像を再構成する画像再構成装置と、前記画像再構成装置により再構成された断層画像を表示する画像表示装置と、を備えたX線CT装置である。
本発明によれば、脱落した固体潤滑膜がX線管内で飛散することを防止できる構造のX線管装置を提供すること、及びそのX線管装置を搭載するX線CT装置を提供することができる。
本発明に係るX線管装置は、電子線が照射されることでX線を放射する陽極と、前記陽極を回転可能に支持する回転軸受けと、前記回転軸受けの表面に形成され、強磁性体が混入させられる固体潤滑膜と、前記回転軸受けから脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部と、を備える。
また、前記吸着部と前記回転軸受けの間には常磁性体が配置されることを特徴とする。
また、前記吸着部は永久磁石を含み、前記永久磁石は前記永久磁石のキュリー温度を超えない位置に配置されることを特徴とする。
また、前記回転軸受けを有し、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、前記永久磁石は前記回転体支持機構の出口に配置されることを特徴とする。
また、前記吸着部は、前記永久磁石に接触させて配置される強磁性体を含むことを特徴とする。
また、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、前記回転体支持機構は、内面に前記回転軸受けが保持される固定部を備え、前記固定部は円筒の一端に底面が設けられた形状を有し、前記永久磁石は前記固定部の内側の底面に配置されることを特徴とする。
また、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、前記回転体支持機構は、円筒形状の常磁性体と段付き円柱形状の強磁性体とを有する固定部を備え、前記円筒形状の常磁性体の内面に前記回転軸受けが保持され、前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に永久磁石が配置される又は磁気コイルが巻き付けられることを特徴とする。
また、前記陽極を真空雰囲気に保持する外囲器を更に備え、前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に配置される永久磁石又は巻き付けられる磁気コイルが前記外囲器の外側にあることを特徴とする。
また、前記円筒形状の常磁性体及び前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に円筒形状の強磁性体が配置されることを特徴とする。
また、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、前記回転体支持機構は、内面に前記回転軸受けが保持される固定部を備え、前記固定部は常磁性体であって、その外周には円筒形状の強磁性体が配置され、前記円筒形状の強磁性体の外周には磁気コイルが巻き付けられることを特徴とする。
また、前記回転体支持機構の稼働状況に同期させて前記磁気コイルへ電力を供給することを特徴とする。
また、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、前記回転体支持機構は、円筒の一端に底面を有する形状であって前記陽極に接続されて回転駆動力を受けて回転する回転円筒部を備え、前記吸着部は、前記回転円筒部の内壁に配置される円環形状の永久磁石を含むことを特徴とする。
本発明に係るX線CT装置は、被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源に対向配置され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線源と前記X線検出器を搭載し前記被検体の周囲を回転する回転円盤と、前記X線検出器により検出された透過X線量に基づき被検体の断層画像を再構成する画像再構成装置と、前記画像再構成装置により再構成された断層画像を表示する画像表示装置と、を備えたX線CT装置であって、前記X線源は、前記X線管装置であることを特徴とするX線CT装置。
以下、添付図面に従って本発明に係るX線CT装置の好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
図1を用いて本発明を適用したX線CT装置1の全体構成を説明する。X線CT装置1はスキャンガントリ部100と操作卓120とを備える。
スキャンガントリ部100は、X線管装置101と、回転円盤102と、コリメータ103と、X線検出器106と、データ収集装置107と、寝台105と、ガントリ制御装置108と、寝台制御装置109と、X線制御装置110と、を備えている。
X線管装置101は寝台105上に載置された被検体にX線を照射する装置である。X線管装置101の構成については図2を用いて後述する。コリメータ103はX線管装置101から照射されるX線の放射範囲を制限する装置である。回転円盤102は、寝台105上に載置された被検体が入る開口部104を備えるとともに、X線管装置101とX線検出器106を搭載し、X線管装置101とX線検出器106を被検体の周囲で回転させるものである。
X線検出器106は、X線管装置101と対向配置され、被検体を透過したX線を検出することにより透過X線の空間的な分布を計測する装置であり、多数のX線検出素子を回転円盤102の回転方向に配列したもの、若しくは回転円盤102の回転方向と回転軸方向との2次元に配列したものである。データ収集装置107は、X線検出器106で検出されたX線量をデジタルデータとして収集する装置である。ガントリ制御装置108は回転円盤102の回転を制御する装置である。寝台制御装置109は、寝台105の上下前後左右動を制御する装置である。X線制御装置110はX線管装置101に入力される電力を制御する装置である。
操作卓120は、入力装置121と、画像演算装置122と、表示装置125と、記憶装置123と、システム制御装置124とを備えている。入力装置121は、被検体氏名、検査日時、撮影条件などを入力するための装置であり、具体的にはキーボードやポインティングデバイスである。画像演算装置122は、データ収集装置107から送出される計測データを演算処理して断層画像を再構成する装置である。
表示装置125は、画像演算装置122で再構成された断層画像を表示する装置であり、具体的にはCRT(Cathode-Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。記憶装置123は、データ収集装置107で収集したデータ及び画像演算装置122で再構成された断層画像の画像データを記憶する装置であり、具体的にはHDD(Hard Disk Drive)等である。システム制御装置124は、これらの装置及びガントリ制御装置108と寝台制御装置109とX線制御装置110を制御する装置である。
入力装置121から入力された撮影条件、特にX線管電圧やX線管電流などに基づきX線制御装置110がX線管装置101に入力される電力を制御することにより、X線管装置101は撮影条件に応じたX線を被検体に照射する。X線検出器106は、X線管装置101から照射され被検体を透過したX線を多数のX線検出素子で検出し、透過X線の分布を計測する。回転円盤102はガントリ制御装置108により制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特に回転速度などに基づいて回転する。寝台105は寝台制御装置109によって制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特にらせんピッチなどに基づいて動作する。
X線管装置101からのX線照射とX線検出器106による透過X線分布の計測が回転円盤102の回転とともに繰り返されることにより、様々な角度からの投影データが取得される。取得された様々な角度からの投影データは画像演算装置122に送信される。画像演算装置122は送信された様々な角度からの投影データを逆投影処理することにより断層画像を再構成する。再構成して得られた断層画像は表示装置125に表示される。
図2を用いて、X線管装置101の構成について説明する。X線管装置101は、X線を発生するX線管210と、X線管210を収納する容器220とを備える。
X線管210は、電子線を発生する陰極211と、陰極211に対し正の電位が印加される陽極212と、陰極211と陽極212を真空雰囲気中に保持する外囲器213とを備える。
陰極211はフィラメントもしくは冷陰極と、集束電極とを備える。フィラメントはタングステンなどの高融点材料をコイル状に巻いたものであり、電流が流されることにより加熱され、電子を放出する。冷陰極はニッケルやモリブデンなどの金属材料を鋭利に尖らせたもので、陰極表面に電界が集中することで電界放出により電子を放出する。集束電極は、放出された電子を陽極212上のX線焦点へ向けて集束させるための集束電界を形成する。フィラメントもしくは冷陰極と、集束電極とは同電位である。
陽極212はターゲットと陽極母材とを備える。ターゲットはタングステンなどの高融点で原子番号の大きい材質で構成される。ターゲット上のX線焦点に陰極211から放出された電子が衝突することにより、X線焦点からX線217が放射される。陽極母材は、銅などの熱伝導率の高い材質からなり、ターゲットを保持する。ターゲットと陽極母材とは同電位である。
外囲器213は陰極211と陽極212の間を電気的に絶縁するために、陰極211と陽極212を真空雰囲気中に保持する。外囲器213にはX線217をX線管210外へ放射するための放射窓218が備えられる。放射窓218は、X線透過率が高いベリリウムなどの原子番号の小さい材質で構成される。放射窓218は後述する容器220にも備えられる。外囲器213の電位は接地電位である。
陰極211から放出された電子は、陰極と陽極との間に印加される電圧により加速され電子線216となる。電子線216が集束電界により集束されてターゲット上のX線焦点に衝突すると、X線焦点からX線217が発生する。発生するX線のエネルギーは、陰極と陽極との間に印加される電圧、いわゆる管電圧によって決まる。発生するX線の線量は、陰極から放出される電子の量いわゆる管電流と、管電圧によって決まる。
電子線216のエネルギーの内、X線に変換される割合は1%程度に過ぎず、残りのほとんどのエネルギーは熱となる。医療用のX線CT装置1に搭載されるX線管装置101では、管電圧は百数十kV、管電流は数百mAであるので、陽極212は数十kWの熱量で加熱される。このような加熱により陽極212が過熱溶融することを防止するため、陽極212は回転体支持機構215に接続されており、回転体支持機構215の駆動により、図2中の1点鎖線219を回転軸として回転する。
以降の説明では、陽極212の回転軸を、符号219を用いて回転軸219と呼ぶ。回転体支持機構215は、励磁コイル214が発生した磁界を回転駆動力として駆動する。陽極212を回転させることで、電子線216が衝突する部分であるX線焦点が常に移動するので、X線焦点の温度をターゲットの融点より低く保つことができ、陽極212が過熱溶融することを防止できる。
X線管210と励磁コイル214とは、容器220の中に収納される。容器220の中には、X線管210を電気的に絶縁するとともに冷却媒体となる絶縁油が充填される。容器220内に充填された絶縁油は、X線管装置101の容器220に接続された配管を通じて冷却器に導かれ、冷却器にて熱を放散した後、配管を通じて容器220内に戻される。
X線焦点で発生した熱により陽極212は平均温度1000℃程度となる。発生した熱の大半は陽極212の表面からの輻射により外囲器213へ放熱され、残りの熱は熱伝導により回転体支持機構215を通じて外囲器213へ流れる。
図3を用いて、陽極212に接続される回転体支持機構215について説明する。図3(a)は陽極212周辺の構造を示す図であり、回転軸219に沿った断面図である。なお、図面を簡略化するため、回転軸219より上側の半分を図示している。回転体支持機構215は、陽極212が陰極211と対向する面の裏側に接続され、固定部300と、回転軸受け304と、回転軸部302と、回転円筒部301と、スペーサ305を備えている。
固定部300は、円筒の一端に底面が設けられた形状と段付き円柱部を組み合わせた形状であり、円柱部の一端が外囲器213に支持される。固定部300の円筒の内面には回転軸受け304が保持される。
回転軸受け304は、回転軸部302を固定部300に対して回転可能に支持するものであって、いわゆる転がり軸受である。回転軸受け304は、回転軸219方向において複数箇所、例えば2箇所設けられる。複数の回転軸受け304の間にはスペーサ305が設けられる。回転軸受け304の構成については図3(b)を用いて後述する。
回転軸部302は、段付き円柱形状を有しており、固定部300の円筒の内側に配置される。
回転軸部302には回転円筒部301が接続され、回転円筒部301には陽極212が接続される。
回転円筒部301は、円筒の一端に底面を有する形状であり、回転円筒部301の内側には固定部300及び回転軸部302が配置される。回転円筒部301は、励磁コイル214が発生した磁界を受けることにより、回転軸219を中心として回転する。回転円筒部301の回転に伴い、回転円筒部301に接続される陽極212及び回転軸部302も回転する。
図3(b)を用いて回転軸受け304について説明する。図3(b)は、図3(a)中の点線の四角部を拡大した図である。回転軸受け304は、内輪304aと、軸受ボール304bと、外輪304cとを有する。内輪304aは回転軸部302の外周に形成された円弧形状の溝である。外輪304cは、内側に円弧形状の溝を有する円環形状の部材である。外輪304cは回転軸部302と同心であって、内輪304aと外輪304cの溝が対向するように配置される。
内輪304aと外輪304cとの間には、複数個の軸受ボール304bが回転軸部302の外周に沿って配置される。内輪304aと軸受ボール304b、外輪304cには、数百℃の高温環境下においても耐摩耗性に優れる高速度工具鋼が用いられる。回転軸受け304に用いられる高速度工具鋼は脱磁されたものであり、脱磁が不十分であると回転時の摩擦が増え、回転に支障をきたす。さらに回転時の摩擦を低減するために、内輪304aと軸受ボール304b、外輪304cの表面に鉛や銀、錫、あるいはこれらの合金の膜を固体潤滑膜として形成する。
内輪304aと軸受ボール304b、外輪304cの表面に形成された固体潤滑膜は脱落することがあり、脱落した固体潤滑膜が飛散すると、X線管210内での放電の原因となる。また脱落した固体潤滑膜が内輪304aと軸受ボール304b、外輪304cの表面に再付着すると、回転時の摩擦が増えることがある。このような不具合を抑制するには、固体潤滑膜が脱落したとしてもその飛散を防止すれば良い。
ところで、回転軸受け304に用いられる高速度工具鋼の主成分は鉄であり、内輪304a及び外輪304cと軸受ボール304bとが擦れあうことにより、固体潤滑膜中に鉄が混入する。強磁性体である鉄が混入した固体潤滑膜は磁力によって吸着される。つまり、X線管210内の適切な位置に磁力を発する部材を設け、この部材に固体潤滑膜を吸着させることにより、脱落した固体潤滑膜の飛散を防止することができる。
以下、固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部を備えたX線管装置101の様々な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図3を用いて第1の実施形態について説明する。本実施形態では、固定部300の円筒部分の外周であって、回転軸219方向において回転円筒部301の開放端部の位置に、脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部として磁石303が配置される。回転円筒部301の開放端部の位置は、脱落した固体潤滑膜にとって、回転体支持機構215からの出口に相当する。回転体支持機構215からの出口に磁石303が配置されることにより、点線矢印306のように飛散していた固体潤滑膜は、破線矢印307のように磁石303に吸着される。なお、脱落した固体潤滑膜が磁石303により吸着されるには、固体潤滑膜の中に強磁性体、例えば鉄が混入されている必要があるので、固体潤滑膜が表面に形成される回転軸受け304は強磁性体、例えば鉄を含む。
図3を用いて第1の実施形態について説明する。本実施形態では、固定部300の円筒部分の外周であって、回転軸219方向において回転円筒部301の開放端部の位置に、脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部として磁石303が配置される。回転円筒部301の開放端部の位置は、脱落した固体潤滑膜にとって、回転体支持機構215からの出口に相当する。回転体支持機構215からの出口に磁石303が配置されることにより、点線矢印306のように飛散していた固体潤滑膜は、破線矢印307のように磁石303に吸着される。なお、脱落した固体潤滑膜が磁石303により吸着されるには、固体潤滑膜の中に強磁性体、例えば鉄が混入されている必要があるので、固体潤滑膜が表面に形成される回転軸受け304は強磁性体、例えば鉄を含む。
磁石303は円環形状の永久磁石であり、固定部300の外周面に被せられる。永久磁石はキュリー点以上において強磁性の性質を失うので、磁石303のキュリー点を超えない位置に磁石303を配置するのが好ましい。図3(a)において磁石303が配置された位置は、発熱部である陽極212から離れた位置にあり、X線管210内においては比較的低温となる位置である。
またX線管装置101を製造する過程において、磁石303が配置される位置での最高温度よりも高いキュリー点を有するものを磁石303に用いるようにしても良い。具体的には、X線管装置101の管内表面の吸蔵ガスを放出させるために300℃近くまで熱せられる脱ガス処理があるため、磁石303には例えばサマリウムコバルト磁石(キュリー点約800℃)、ネオジム磁石(キュリー点約310℃)、フェライト磁石(キュリー点約460℃)、アルニコ(キュリー点約850℃)のいずれかを用いる。
またX線管210内に配置される磁石303により回転軸受け304が磁化されると、陽極212が回転する時の回転軸受け304の摩擦が増え、回転に支障をきたす。そこで、磁石303は回転軸受け304から離れた位置に配置されるのが好ましい。さらに、磁石303の磁力が回転軸受け304へ伝達することを抑制するために、磁石303と回転軸受け304との間には常磁性体、例えば銅を介在させることが好ましい。本実施形態では固定部300を銅で構成することにより、磁石303と回転軸受け304との間に常磁性体を介在させる。
以上、述べたように本実施形態では、回転体支持機構215からの出口に磁石303が配置される。このような構成により、脱落した固体潤滑膜が磁石303に吸着されるので、固体潤滑膜の飛散を防止することができる。さらに回転軸受け304の摩擦の増加をさせずにすむ。
(第2の実施形態)
図4を用いて第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成に磁性部400が加えられ、磁性部400を吸着部として利用する。以下、磁性部400について詳細に説明する。
図4を用いて第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成に磁性部400が加えられ、磁性部400を吸着部として利用する。以下、磁性部400について詳細に説明する。
回転陽極型のX線管装置では、回転体支持機構215の回転駆動力である励磁コイル214が発生する磁界を集めるために、固定部300の外周に円筒形状の磁性部400が配置される場合がある。磁性部400には強磁性体、例えば純鉄が用いられる。磁性部400が固定部の外周に配置されることにより、励磁コイル214が発生する磁界が磁性部400に集められ、回転円筒部301を効率良く回転させることができる。
本実施形態では、この磁性部400を脱落した固体潤滑膜の吸着に利用するために、磁性部400に磁石303を接触させる。すなわち、本実施形態では、磁石303とともに磁性部400が吸着部となる。磁石303は、第1の実施形態と同じ構成である。磁性部400に磁石303を接触させることにより、磁性部400が磁化するので、磁気を帯びた部分の面積が広くなり、脱落した固体潤滑膜は図4中の点線矢印のように磁性部400または磁石303に吸着する。つまり第1の実施形態に比べて、固体潤滑膜の捕獲率を向上させることができる。また、固定部300は第1の実施形態と同様に銅で構成されるので、磁石303及び磁性部400から発せられる磁力の回転軸受け304への伝達は抑制される。
なお、磁石303と磁性部400を接触させることにより、回転駆動力となる励磁コイル214が発生する磁界が乱される場合は、磁界を補正するための補正コイルを、例えば磁石303の近傍に設けても良い。
以上、述べたように本実施形態では、磁石303を磁性部400に接触させて配置する。このような構成により、磁性部400または磁石303により脱落した固体潤滑膜が吸着され、固体潤滑膜の飛散を防止することができる。
(第3の実施形態)
図5を用いて、第3の実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成に吸着部として磁石500が加えられたものである。以下、磁石500について詳細に説明する。
図5を用いて、第3の実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成に吸着部として磁石500が加えられたものである。以下、磁石500について詳細に説明する。
本実施形態では固定部300内の底部に磁石500を設ける。磁石500は円板形状の永久磁石であり、例えば第1の実施形態に用いられた永久磁石と同じものが使用される。図5において磁石500が配置された位置は、発熱部である陽極212から離れた位置であって、X線管210内においては比較的低温となるので、使用される永久磁石のキュリー点より低い温度である。また、磁石500は回転軸受け304に直接接触しておらず、両者の間には銅製の固定部300が介在している。
脱落した固体潤滑膜は、X線管210内での放電の原因となるだけでなく、内輪304aまたは軸受ボール304b、外輪304cの表面への再付着により、回転軸受け304の摩擦増加をもたらすことがある。固定部300内の底部に磁石500を設けることにより、固定部300の円筒部内に脱落した固体潤滑膜は図5中の点線矢印501のように磁石500に吸着されるので、回転軸受け304への再付着やX線管210への飛散を防止できる。
以上、述べたように本実施形態では、磁石303を設けるとともに、固定部300内の底部に磁石500を設ける。このような構成により、磁石500及び磁石303により脱落した固体潤滑膜が吸着され、固体潤滑膜の回転軸受け304への再付着や飛散を防止することができる。
(第4の実施形態)
図6を用いて、第4の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、固定部300の一部が強磁性体で構成されるとともに、磁石600が外囲器213の外に配置される。本実施形態は、第2の実施形態と構成が類似するので、第2の実施形態と異なる点である固定部300と磁石600について詳細に説明する。
図6を用いて、第4の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、固定部300の一部が強磁性体で構成されるとともに、磁石600が外囲器213の外に配置される。本実施形態は、第2の実施形態と構成が類似するので、第2の実施形態と異なる点である固定部300と磁石600について詳細に説明する。
本実施形態では固定部300が鉄製固定部300-1と銅製固定部300-2とにより構成される。鉄製固定部300-1は強磁性体、例えば純鉄により構成され、段付き円柱形状を有する。外囲器213の外側であって鉄製固定部300-1の径の小さい円柱部分の外周には、円環形状の磁石600が配置される。取り付けられる位置を除いて、磁石600は第1の実施形態の磁石300と同じ構成である。
銅製固定部300-2は常磁性体、例えば銅により構成され、円筒形状を有する。鉄製固定部300-1及び銅製固定部300-2の外周には、円筒形状の磁性部400が配置される。回転軸219方向の長さを除いて、磁性部400は第2の実施形態と同じ構成である。本実施形態では、磁性部400の内面に鉄製固定部300-1と銅製固定部300-2が配置されるので、磁性部400が両者を接続する部材となっても良い。
このような構成により、磁石600に接触している鉄製固定部300-1及び鉄製固定部300-1に接触している磁性部400に磁石600の磁力は伝達するので、X線管210内において鉄製固定部300-1及び磁性部400が吸着部となる。すなわち、脱落した固体潤滑膜は鉄製固定部300-1または磁性部400に吸着されるので、回転軸受け304への再付着やX線管210への飛散を防止できる。
また、磁気を帯びている磁石600及び鉄製固定部300-1、磁性部400と、回転軸受け304とは直接接触しておらず、銅製固定部300-2が介在している。すなわち、磁石600の磁力による回転軸受け304の磁化が抑制され、回転軸受け304の摩擦の増加をさせずにすむ。
さらに、外囲器213の外側に磁石600が配置されるので、X線管210を加熱する脱ガス処理した後で磁石600を取り付ければよく、第1〜3の実施形態に比べてX線管装置101の製造が容易になる。また、磁石600を絶縁油により冷却できるので、第1〜3の実施形態に比べてキュリー点の低い永久磁石を用いることができる。
以上、述べたように本実施形態では、固定部300の一部である鉄製固定部300-1を強磁性体で構成するとともに、外囲器213の外側にある鉄製固定部300-1に磁石600を設ける。さらに外囲器213内では鉄製固定部300-1の外周に磁性部400を配置する。このような構成により、脱落した固体潤滑膜が鉄製固定部300-1及び磁性部400により吸着され、固体潤滑膜の回転軸受け304への再付着や飛散を防止することができる。
(第5の実施形態)
図7を用いて、第5の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、第2の実施形態で用いられた永久磁石の代わりに電磁石を吸着部として用いる。以下、第2の実施形態と異なる点である電磁石を構成する磁気コイル700と磁性部400について詳細に説明する。
図7を用いて、第5の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、第2の実施形態で用いられた永久磁石の代わりに電磁石を吸着部として用いる。以下、第2の実施形態と異なる点である電磁石を構成する磁気コイル700と磁性部400について詳細に説明する。
本実施形態では、固定部300の外周に配置された磁性部400に磁気コイル700が巻き付けられる。磁性部400は第2の実施形態と同様に円筒形状の強磁性体であり、例えば純鉄で構成される。磁気コイル700は銅等の素線をセラミック等でコーティングして絶縁されたものであり、真空中でガスを発生しない構成が好ましい。磁気コイル700へは電力供給線701により電力が供給される。
また電力供給線701はハーメチックシール等を介して外囲器213の内と外で接続される。磁気コイル700は磁性部400と同電位になるので、磁性部400が接地電位に対して数十kV程度の電位差を有する場合は、電力供給線701と電力源との間に絶縁トランスが接続される。なお、陽極212の電位を接地電位とするいわゆる陽極接地型のX線管装置では絶縁トランスは不要となる。
電力供給線701から磁気コイル700に電力が供給されると、磁性部400が磁気を帯び、脱落した固体潤滑膜が磁性部400に吸着される。磁性部400に固体潤滑膜が吸着されることにより、固体潤滑膜の飛散を防止することができる。
なお、磁気コイル700への電力供給は常に行われる必要はなく、回転体支持機構215の稼働状況に合わせて電力供給が行われるようにしても良い。すなわち、システム制御装置124により、励磁コイル214への電力供給と同期させて、磁気コイル700へ電力供給すれば良い。このように動作させることにより、回転軸受け304が回転している間は脱落した固体潤滑膜が磁性部400に吸着されるので、固体潤滑膜の回転軸受け304への再付着による不具合を防止することができるとともに、磁気コイル700への電力供給を節約することができる。
(第6の実施形態)
図8を用いて、第6の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、第4の実施形態で用いられた永久磁石の代わりに電磁石を吸着部として用いる。以下、第4の実施形態と異なる点である電磁石を構成する磁気コイル800について詳細に説明する。
図8を用いて、第6の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、第4の実施形態で用いられた永久磁石の代わりに電磁石を吸着部として用いる。以下、第4の実施形態と異なる点である電磁石を構成する磁気コイル800について詳細に説明する。
本実施形態では、外囲器213の外側であって鉄製固定部300-1の径の小さい円柱部分の外周に磁気コイル800が巻き付けられる。鉄製固定部300-1は第4の実施形態と同様に強磁性体、例えば純鉄により構成される。磁気コイル800は銅等の素線をセラミック等でコーティングして絶縁されたものでも、エナメルやビニル等の樹脂で素線を絶縁したものでも良い。磁気コイル800は鉄製固定部300-1と同電位になるので、鉄製固定部300-1が接地電位に対して数十kV程度の電位差を有する場合は、磁気コイル800と電力源との間に絶縁トランスが接続される。なお、陽極212の電位を接地電位とするいわゆる陽極接地型のX線管装置では絶縁トランスは不要となる。
磁気コイル800への電力供給は常に行っても良いし、第5の実施形態と同様に、システム制御装置124により、励磁コイル214への電力供給と同期させて行っても良い。励磁コイル214への電力供給と同期させることにより、回転軸受け304が回転している間は脱落した固体潤滑膜が磁性部400に吸着されるので、固体潤滑膜の回転軸受け304への再付着による不具合を防止することができるとともに、磁気コイル800への電力供給を節約することができる。
(第7の実施形態)
図9を用いて、第7の実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、第6の実施形態の構成に磁石900及び磁石901が吸着部として加えられたものである。以下、磁石900及び磁石901について詳細に説明する。
図9を用いて、第7の実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、第6の実施形態の構成に磁石900及び磁石901が吸着部として加えられたものである。以下、磁石900及び磁石901について詳細に説明する。
本実施形態では、回転円筒部301の内壁に、磁石900と磁石901を設ける。磁石900と磁石901はともに円環形状の永久磁石であり、例えば第1の実施形態に用いられた永久磁石と同じものが使用される。
このような構成により、脱落した固体潤滑膜が吸着される箇所が第6の実施形態よりも増えるので、固体潤滑膜の捕獲率を向上させることができる。また磁石900又は磁石901に吸着された固体潤滑膜は、回転する回転円筒部301の遠心力により回転円筒部301の内壁に押さえつけられる。
本実施形態では、磁石900と磁石901の2つの磁石を設ける場合について説明したが、磁石900と磁石901のいずれか一方の磁石でも良いし、回転円筒部301の内面に3つ以上の磁石を設けても良い。磁石を配置する場所は励磁コイル214から発せられる磁界を乱さない位置であることが望ましい。励磁コイル214から発せられる磁界を乱す位置に磁石を配置する場合は、磁界を補正するための補正コイルを設けても良い。
以上、複数の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、第3の実施形態において、磁石500を永久磁石ではなく電磁石で構成しても良い。磁石500を電磁石で構成した場合は、第5の実施形態と同様に励磁コイル214への電力供給と同期させて磁石500を動作させても良い。また第4の実施形態において、磁石600を磁性部400の外周に配置しても良い。
また、本発明は複数の実施形態を適宜組み合わせて用いても良い。例えば、第7の実施形態で説明した回転円筒部301の内壁に設けられた磁石900を第1乃至5のいずれかの実施形態と組み合せて用いても良い。
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線管装置、102 回転円盤、103 コリメータ、104 開口部、105 寝台、106 X線検出器、107 データ収集装置、108 ガントリ制御装置、109 寝台制御装置、110 X線制御装置、120 操作卓、121 入力装置、122 画像演算装置、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、210 X線管、211 陰極、212 陽極、213 外囲器、214 励磁コイル、215 回転体支持、216 電子線、217 X線、218 放射窓、219 回転軸、220 容器、300 固定部、300-1 鉄製固定部、300-2 銅製固定部、301 回転円筒部、302 回転軸部、303 磁石、304 回転軸受け、304a 内輪、304b 軸受ボール、304c 外輪、305 スペーサ、306 点線矢印、307 破線矢印、400 磁性部、500 磁石、501 点線矢印600 磁石、700 磁気コイル、701 電力供給線、800 磁気コイル、900 磁石、901 磁石
本実施形態では固定部300が鉄製固定部300-1と銅製固定部300-2とにより構成される。
鉄製固定部300-1は強磁性体、例えば純鉄により構成され、段付き円柱形状を有する。外囲器213の外側であって鉄製固定部300-1の径の小さい円柱部分の外周には、円環形状の磁石600が配置される。取り付けられる位置を除いて、磁石600は第1の実施形態の磁石303と同じ構成である。
鉄製固定部300-1は強磁性体、例えば純鉄により構成され、段付き円柱形状を有する。外囲器213の外側であって鉄製固定部300-1の径の小さい円柱部分の外周には、円環形状の磁石600が配置される。取り付けられる位置を除いて、磁石600は第1の実施形態の磁石303と同じ構成である。
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線管装置、102 回転円盤、103 コリメータ、104 開口部、105 寝台、106 X線検出器、107 データ収集装置、108 ガントリ制御装置、109 寝台制御装置、110 X線制御装置、120 操作卓、121 入力装置、122 画像演算装置、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、210 X線管、211 陰極、212 陽極、213 外囲器、214 励磁コイル、215 回転体支持機構、216 電子線、217 X線、218 放射窓、219 回転軸、220 容器、300 固定部、300-1 鉄製固定部、300-2 銅製固定部、301 回転円筒部、302 回転軸部、303 磁石、304 回転軸受け、304a 内輪、304b 軸受ボール、304c 外輪、305 スペーサ、306 点線矢印、307 破線矢印、400 磁性部、500 磁石、501 点線矢印600 磁石、700 磁気コイル、701 電力供給線、800 磁気コイル、900 磁石、901 磁石
Claims (13)
- 電子線が照射されることでX線を放射する陽極と、
前記陽極を回転可能に支持する回転軸受けと、
前記回転軸受けの表面に形成され、強磁性体が混入させられる固体潤滑膜と、
前記回転軸受けから脱落した固体潤滑膜を磁力で吸着する吸着部と、
を備えることを特徴とするX線管装置。 - 請求項1に記載のX線管装置において、
前記吸着部と前記回転軸受けの間には常磁性体が配置されることを特徴とするX線管装置。 - 請求項1に記載のX線管装置において、
前記吸着部は永久磁石を含み、前記永久磁石は前記永久磁石のキュリー温度を超えない位置に配置されることを特徴とするX線管装置。 - 請求項3に記載のX線管装置において、
前記回転軸受けを有し、前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、
前記永久磁石は前記回転体支持機構の出口に配置されることを特徴とするX線管装置。 - 請求項3に記載のX線管装置において、
前記吸着部は、前記永久磁石に接触させて配置される強磁性体を含むことを特徴とするX線管装置。 - 請求項3に記載のX線管装置において、
前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、
前記回転体支持機構は、内面に前記回転軸受けが保持される固定部を備え、
前記固定部は円筒の一端に底面が設けられた形状を有し、
前記永久磁石は前記固定部の内側の底面に配置されることを特徴とするX線管装置。 - 請求項1に記載のX線管装置において、
前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、
前記回転体支持機構は、円筒形状の常磁性体と段付き円柱形状の強磁性体とを有する固定部を備え、
前記円筒形状の常磁性体の内面に前記回転軸受けが保持され、
前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に永久磁石が配置される又は磁気コイルが巻き付けられることを特徴とするX線管装置。 - 請求項7に記載のX線管装置において、
前記陽極を真空雰囲気に保持する外囲器を更に備え、
前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に配置される永久磁石又は巻き付けられる磁気コイルが前記外囲器の外側にあることを特徴とするX線管装置。 - 請求項7に記載のX線管装置において、
前記円筒形状の常磁性体及び前記段付き円柱形状の強磁性体の外周に円筒形状の強磁性体が配置されることを特徴とするX線管装置。 - 請求項1に記載のX線管装置において、
前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、
前記回転体支持機構は、内面に前記回転軸受けが保持される固定部を備え、
前記固定部は常磁性体であって、その外周には円筒形状の強磁性体が配置され、
前記円筒形状の強磁性体の外周には磁気コイルが巻き付けられることを特徴とするX線管装置。 - 請求項10に記載のX線管装置において、
前記回転体支持機構の稼働状況に同期させて前記磁気コイルへ電力を供給することを特徴とするX線管装置。 - 請求項1に記載のX線管装置において、
前記陽極を回転させる回転体支持機構を更に備え、
前記回転体支持機構は、円筒の一端に底面を有する形状であって前記陽極に接続されて回転駆動力を受けて回転する回転円筒部を備え、
前記吸着部は、前記回転円筒部の内壁に配置される円環形状の永久磁石を含むことを特徴とするX線管装置。 - 被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源に対向配置され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線源と前記X線検出器を搭載し前記被検体の周囲を回転する回転円盤と、前記X線検出器により検出された透過X線量に基づき被検体の断層画像を再構成する画像再構成装置と、前記画像再構成装置により再構成された断層画像を表示する画像表示装置と、を備えたX線CT装置であって、
前記X線源は、請求項1に記載のX線管装置であることを特徴とするX線CT装置。
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