JPWO2016080034A1 - 信号伝送絶縁デバイス及びパワー半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

信号伝送絶縁デバイスを、第1コイルと、第1コイルに対向し第1コイルとトランスを構成する第2コイルと、第1コイルと第2コイルとが対向する間の第1の誘電体からなる第1絶縁膜と、第1コイルを囲み第1の誘電体より低抵抗率の第2の誘電体からなる第2絶縁膜と、第2コイルを囲み第1の誘電体より低抵抗率の第3の誘電体からなる第3絶縁膜とを備えたもの、又は第1コイルと、第1コイルに対向し第1コイルとトランスを構成する第2コイルと、第1コイルと第2コイルとが対向する間の第1の誘電体からなる第1絶縁膜と、第1コイルを囲み第1の誘電体より高誘電率の第2の誘電体からなる第2絶縁膜と、第2コイルを囲む第1の誘電体よりも高誘電率の第3の誘電体からなる第3絶縁膜とを備えたものとする。

Description

本発明は、信号伝送絶縁デバイス及びこれを備えたパワー半導体モジュールに関するものである。
従来の薄膜トランス構造を有する信号伝送絶縁デバイスにおいては、半導体基板に設けた凹部の底部に下側コイルを形成し、液状のポリイミド樹脂で凹部を充填し硬化させることで第1絶縁膜を形成して、その上に上側コイルを形成し、第1絶縁膜の厚さを調整することで、下側コイルと上側コイルとの間の絶縁耐圧を確保するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような薄膜トランス構造を有する信号伝送絶縁デバイスでは、上側コイル及び下側コイルに電圧が印加された場合、上側コイル及び下側コイルそれぞれの角部において電界集中が発生する。そして、トランス構造を有する信号伝送絶縁デバイスでは複数の角部があり、印加される電圧が大きくなると上側コイル又は下側コイルのいずれかの角部から絶縁破壊が生じる。一方、特許文献2に記載された信号伝送絶縁デバイスのように、下側コイルの上側コイルに対向する面上に第1絶縁膜よりも誘電率の高い第2絶縁膜を設け、その上に第1絶縁膜及び上側コイルを順次形成した信号伝送絶縁デバイスでは、下側コイルと上側コイルとの間の下側コイル側に第1絶縁膜よりも誘電率の高い第2絶縁膜が下側コイルに接して形成されているため、第2絶縁膜内での電界が小さくなり、第2絶縁膜に接する下側コイルの角部での電界集中を緩和することができる。
特開2007−165343号公報 特開2010−80774号公報
しかしながら、上述の第2絶縁膜を有する信号伝送絶縁デバイスであっても、薄膜トランス構造の上下コイルに電圧が印加された場合、下側コイルの角部における電界集中は緩和されるものの、第2絶縁膜が下側コイルの上側コイルに対向する面上に配置されているだけなので、電界集中を緩和する効果は十分得られない。また、上側コイルの角部においては依然として電界集中が発生する。ところで、絶縁破壊は電界が集中する最も絶縁が弱い箇所が起点となって開始することが通常である。従って、印加される電圧が大きくなると、電界が集中する絶縁の弱点箇所である上側コイルの角部から絶縁破壊が生じてしまい、絶縁耐圧を向上させることが困難となっていた。そのため、所定の耐圧を確保するためには、上側コイルの角部における電界集中を考慮して必要以上に絶縁膜の厚みを厚くしなくてはならない。しかし、絶縁膜の厚みを必要以上に厚くしすぎると結果として、上側コイルと下側コイルとの間の距離が長くなり、信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性が低下するという問題が生じていた。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、信号の伝送特性の低下を抑制するとともに耐圧を向上させることができる信号伝送絶縁デバイスを提供することを目的とする。
本発明にかかる信号伝送絶縁デバイスは、
第1コイル、
前記第1コイルに対向し前記第1コイルとともにトランスを構成する第2コイル、
前記第1コイルと前記第2コイルとが対向する間に設けられ、第1の誘電体からなる第1絶縁膜、
前記第1コイルの前記第2コイルに対向する第一主面とは反対側の第二主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられ、前記第1コイルを埋めて覆う第1の膜、および前記第二主面に接する面で前記第1の膜に隣接して設けられた第2の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第2の誘電体からなる第2絶縁膜、
前記第2コイルの前記第1コイルに対向する第三主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられた第3の膜、および当該第3の膜に前記第三主面に接する面で前記第3の膜に隣接し、前記第2コイルを埋めて覆う第4の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第3の誘電体からなる第3絶縁膜、
を備えたものである。
本発明にかかる信号伝送絶縁デバイスによれば、下側コイルである第1コイルは上下面が平坦に形成された第2絶縁膜に囲まれ、上側コイルである第2コイルは上下面が平坦に形成された第3絶縁膜に囲まれるように形成され、かつ第2絶縁膜及び第3絶縁膜の抵抗率は第1絶縁膜の抵抗率よりも低いか、または第2絶縁膜及び第3絶縁膜の誘電率は第1絶縁膜の誘電率よりも高いので、第2絶縁膜及び第3絶縁膜内での電界が小さくなる。そのため、第2絶縁膜に囲まれた下側コイルの角部及び第3絶縁膜に囲まれた上側コイルの角部での電界集中を緩和することができる。よって、第1絶縁膜の厚みを厚くすることなく絶縁耐圧を向上させることができるため、絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送特性の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイスの構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイスの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイスの製造フローを示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイスの動作波形を示す波形図である。 本発明の実施の形態1に係る信号伝送絶縁デバイスを備えたパワー半導体モジュールを用いたモータ駆動装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイスの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイスの製造フローを示す断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイスの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイスの構造を示す断面図である。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイスの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの構成を示す平面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの構成を示す断面図である。なお、図2は、図1におけるA−A断面図に相当するものである。
図1において、信号伝送絶縁デバイス1aは、配線が複数周巻き回されたコイル形状の第1コイル4と第2コイル5を備えており、第1コイル4と第2コイル5とは互いに対向しトランスを構成する。なお、図1において、第1コイル4の第2コイル5に重なっている部分については図示省略している。
図2において、信号伝送絶縁デバイス1aは、Si等からなる半導体基板2上にいわゆる薄膜トランス構造9が形成された構造となっている。薄膜トランス構造9は、下側絶縁膜15、第2絶縁膜6a、第1コイル4、第2絶縁膜6b、第1絶縁膜3、第3絶縁膜7a、第2コイル5、第3絶縁膜7b及び上側絶縁膜16から構成されている。半導体基板2の上には、下側絶縁膜15が形成されており、下側絶縁膜15の上には、下側コイルである第1コイル4が第2絶縁膜6a、6bに囲まれるように形成されている。さらに、第2絶縁膜6b上には、第1絶縁膜3を介して上側コイルである第2コイル5が第3絶縁膜7aと7bに囲まれるように形成されており、第3絶縁膜7b上には上側絶縁膜16が形成されている。
第1絶縁膜3、下側絶縁膜15、及び上側絶縁膜16はSiO(酸化珪素)膜から成る絶縁膜であり、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bはSiOよりも抵抗率の低いSiN(窒化珪素)膜から成る絶縁膜である。また、第1コイル4と第2コイル5は互いに対向するように形成されており、第1コイル4が第2絶縁膜6aと6bに囲まれるように形成されているのと同様に、第2コイル5も第3絶縁膜7aと7bに囲まれるように形成されている。ここで、第1コイル4の隣り合う周のコイル部分それぞれの間を第2絶縁膜を構成する第1の膜6b(以下では単に第2絶縁膜6bと呼ぶ)で埋めて第2絶縁膜を構成する第2の膜6a(以下では単に第2絶縁膜6aと呼ぶ)の下面と第2絶縁膜6bの上面を平坦に形成することにより、第1コイル4の角部での電界集中を緩和する効果を高めることができ、第2コイル5の隣り合う周のコイル部分それぞれの間を第3絶縁膜を構成する第4の膜7b(以下では単に第3絶縁膜7bと呼ぶ)で埋めて第3絶縁膜7aを構成する第3の膜(以下では単に第3絶縁膜7aと呼ぶ)の下面と第3絶縁膜7bの上面を平坦に形成することにより第2コイル5の角部での電界集中を緩和する効果を高めることができる。
また、上記のような構成にすることにより、第2絶縁膜6aと下側絶縁膜15、第2絶縁膜6bと第1絶縁膜3、第3絶縁膜7aと第1絶縁膜3、第3絶縁膜7bと上側絶縁膜16の膜応力あるいは熱膨張率の違いにより発生するそれぞれの膜への機械的ストレス(例えば、引張応力、圧縮応力など。以下同様)を分散することができるためクラックなどの発生を抑制して絶縁信頼性を向上させることができる。
なお、上記で述べた平坦に形成するとは、例えば第2絶縁膜6bの場合で説明すると、第2絶縁膜6bの上面が、第1コイル4の真上の部分であるか否かにかかわらず凹凸面を形成することなく、全面にわたって第2絶縁膜6aの下面と互いにほぼ平行な平面を形成することをいう(以下同様)。第3絶縁膜7b上面と第3絶縁膜7a下面との関係についても第2絶縁膜6b上面と第2絶縁膜6a下面の関係と同様である(以下同様)。
なお、本実施の形態では、第1絶縁膜3、下側絶縁膜15、及び上側絶縁膜16にSiOを用いることとしているが、これに限定されるものではなく、第1絶縁膜3、下側絶縁膜15、及び上側絶縁膜16にはポリイミドまたはパリレン等の他の材料を用いることとしてもよく、同一の材料であっても異なる材料であっても構わない。また、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bにSiNを用いることとしているが、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bには第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも抵抗率の低い他の絶縁材料を用いることとすればよく、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bは同一の材料であっても異なる材料であっても構わない。
次に、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの製造方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの製造フローを示す断面図である。
図3(a)において、Si等からなる半導体基板2上に、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相法)法によりSiOからなる下側絶縁膜15となる絶縁膜17を形成し、その上にSiNにより第2絶縁膜6aを形成する。そして、この第2絶縁膜6a上に、スパッタ蒸着法により、アルミニウムなどの金属膜8aを形成する。
図3(b)において、金属膜8aをエッチングして第1コイル4を形成する。そして、第1コイル4を囲うように第1コイル4の隣り合う周のコイル部分それぞれの間と第1コイル4の第2コイル5に対向する面上に、CVD法を用いてSiNからなる絶縁膜6cをまず形成する。
図3(c)において、CMP(Chemichal Mechanical Polish:化学機械研磨)法により、先に形成しておいた第2絶縁膜6cの上面(図3(b)参照)を研磨し平坦にして第2絶縁膜6bを形成し、その上に上面が平坦な第1絶縁膜3を形成する。
以上により、第1絶縁膜3の上に平坦な第3絶縁膜7aを形成する準備が整うので、その後、第1絶縁膜3上にSiNからなる第3絶縁膜7aを形成し、第3絶縁膜7a上に、スパッタ蒸着法により、金属膜8bを形成する。
図3(d)において、金属膜8bをエッチングして第2コイル5を形成する。そして、第2コイル5の隣接する周のコイル部分の間と第2コイル5の上面を覆うように第3絶縁膜7bを形成する。具体的には、CMP法により、形成した第3絶縁膜7bの上面を研磨して、上面が平坦な第3絶縁膜7bを形成し、その後、その上に上側絶縁膜16を形成する。以上の工程により、図2に示した信号伝送絶縁デバイス1aを得ることができる。
本発明の実施の形態1では、以上のような構成としたことにより、第1コイル4と第2コイル5との間に電位差が生じた場合に、薄膜トランス構造9を有する信号伝送絶縁デバイス1aでは第1コイル4と第2コイル5の複数の角部において電界集中が発生することとなるが、第1コイル4と第2コイル5の角部を囲うように第1絶縁膜3よりも抵抗率の低い第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bが形成されており、第1絶縁膜3よりも抵抗率の低い第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bの内部の電界が緩和される。そこで、電界集中が生じる第1コイル4及び第2コイル5それぞれの角部が、電界が緩和される第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bに囲まれているため、当該角部における電界集中が緩和される。その結果、第1コイル4及び第2コイル5側の双方での電界集中が緩和されるため、絶縁膜の厚さを厚くすることなく、すなわち第1コイル4と第2コイル5との距離を長くすることなく絶縁耐圧を向上させることができる。よって、絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性の低下を抑制することができる。
図1において、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aは、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bには、第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも抵抗率の低い誘電体を用いるが、第1絶縁膜3、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bの組合せは、SiO膜とSiN膜とに限らず、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bとに用いた誘電体が第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも抵抗率が低い組み合わせとなるように、SiO、SiN、ポリイミド、パリレン等の誘電体から適宜選択することができる。
また、本実施の形態のように、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bに相対的に抵抗率の低い絶縁材料を用いると、薄膜トランス構造9を構成する第1コイル4の隣り合うコイル間、又は第2コイル5の隣り合うコイル間において、第2絶縁膜6a、6b又は第3絶縁膜7a、7bを介して電気的に短絡することで、トランスとしての機能を失ってしまう恐れがある。そこで、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bは、第1コイル4の隣り合うコイル間又は第2コイル5の隣り合うコイル間において電気的に短絡しない抵抗率以上の抵抗率とする。
図4に、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの動作波形を示す。図4において、図4(a)は入力矩形波電気信号を示し、図4(b)は出力パルス電気信号を示す。また、縦軸は各信号の電圧を示し、横軸は時間を示している。例えば、図4(a)に示すように、第1コイル4又は第2コイル5のいずれか一方に対して矩形波電気信号Vinが入力され、入力された矩形波電気信号Vinの立上りと立下りに対応して、他方のコイルに周波数Fのパルス電気信号Voutが出力される。かかる場合、図4(b)に示す周期をT[sec]、すなわち周波数F=1/T[Hz]とすると、パルス電気信号Voutが出力される間に、第1コイル4又は第2コイル5の隣り合うコイル間が電気的に短絡しないためには、隣り合うコイル間の時定数τ[sec]が式(1)を満たす必要がある。
τ>1/F (1)
時定数τは抵抗率ρ[Ωm]と比誘電率ε、真空の誘電率ε[F/m]を用いて、式(2)によって求まる。
τ=ρ×ε×ε (2)
式(1)と式(2)から、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bの抵抗率ρは数式(3)を満たすように選択すればよい。
ρ>1/(F×ε×ε) (3)
また、第1絶縁膜3の下面側と上面側には、それぞれの全面に第2絶縁膜6bと第3絶縁膜7aとが設けられているため、第1絶縁膜3の反り等の変形を効果的に抑制することができる。
さらに、第1絶縁膜3では圧縮応力が発生し、第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7aでは引張応力が発生するように、すなわち、第1絶縁膜3で発生する応力と第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7aとで発生する応力とが打ち消し合うように、各絶縁膜を形成することが望ましい。これにより、各絶縁膜同士で発生する応力が打ち消し合うため、半導体基板2あるいは各絶縁膜の反り変形を低減することができる。なお、各絶縁膜で発生する応力は絶縁膜を形成する際の温度あるいはガスの流量、さらには絶縁膜の膜厚といった複合的な条件によって定まるため、膜を積層する際に応力を計測しながらこれらの条件を調整し製造すればよい。また、第1絶縁膜3では引張応力が発生し、第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7aでは圧縮応力が発生するように形成することとしてもよい。
なお、本実施の形態では金属膜8a及び金属膜8bをそれぞれスパッタ蒸着法により形成することしたが、これに限定されるものではなく、熱蒸着法あるいは電子ビーム蒸着法等を用いて形成することとしてもよい。また、半導体基板2はSiに限定されるものでなくSiC等の他の半導体基板でもよく、金属膜8a及び金属膜8bはいずれもアルミニウムに限定されるものではなくCu等の他の材料を用いることができる。
また、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aは、IPM(Intelligent Power Module)をはじめとするパワー半導体モジュールに用いることができる。以下、本発明の実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aを備えたパワー半導体モジュールを、モータ駆動装置に用いた場合について説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係る信号伝送絶縁デバイス1aを備えたパワー半導体モジュール50を用いたモータ駆動装置100を示すブロック図である。
図5において、モータ駆動装置100は、パワー半導体モジュール50及びモータ30から構成され、図示しない駆動用電源から出力される電力をパワー半導体モジュール50によって適宜変換することでモータ30を駆動することができる。
パワー半導体モジュール50は、制御部10(「制御回路」ともいう。)、信号伝送絶縁デバイス1a、駆動回路11、パワー半導体装置21、及びセンサ22から構成される。駆動回路11は、制御部10から信号伝送絶縁デバイス1aを介して入力される制御信号12によって動作し、パワー半導体装置21に駆動信号13を出力する。パワー半導体装置21はIGBTあるいはMOSFET等の半導体装置であり、駆動信号13に基づいてスイッチング動作を行う。一方、センサ22は、パワー半導体装置21のチップ温度あるいは通流する電流を計測し、センサ信号14を駆動回路11及び制御部10に出力する。制御部10は、センサ22から信号伝送絶縁デバイス1aを介して入力されるセンサ信号14等に基づいて駆動回路11に制御信号12を出力し、パワー半導体装置21を制御する。そして、制御部10がパワー半導体装置21の動作を制御することで、インバータ回路として所定の電力変換が行われモータ30を駆動することができる。なお、制御部10と駆動回路11又はセンサ22との信号の入出力は、パワー半導体モジュール50に設けられた信号伝送絶縁デバイス1aを介して行われる。
また、センサ22がパワー半導体装置21への過電流を計測した場合、あるいはパワー半導体装置21のチップ温度が所定の値以上に上昇したことを計測した場合には、駆動回路11はパワー半導体装置21への駆動信号13の出力を停止し、パワー半導体装置21を保護する。このような構成とすることで、パワー半導体モジュール50に設けられた駆動回路11及びセンサ22によってパワー半導体装置21を保護することが可能となるため、パワー半導体モジュール50が保護機能を有することとなり高機能化される。
ここで、制御部10側ではモータ駆動装置100の中でも相対的に低い電圧の信号が流れるため、制御部10はモータ駆動装置100の中でも低電位となる。一方、駆動回路11あるいはパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路ではモータ駆動装置100の中でも相対的に高い電圧の信号が流れるため、駆動回路11あるいはパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路はモータ駆動装置100の中でも高電位となる。その結果、制御部10と駆動回路11又はパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路との間には、数百から数千ボルトの電位差が生じることとなり、この電位差によって駆動回路11又はパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路側から制御部10側へと電流が流れると制御部10の素子が破壊されてしまうことがあった。
そこで、図5に示すように、信号伝送絶縁デバイス1aを介して制御部10と駆動回路11又はパワー半導体装置21などのインバータ回路との信号の伝送を行うことにより、制御部10と駆動回路11又はパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路との間において絶縁を保つとともにセンサ信号14あるいは制御信号12の伝送を行うことができる。
上述したように、信号伝送絶縁デバイス1aは絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送特性の低下を抑制することができるため、所定の絶縁耐圧が設定された場合には、信号伝送絶縁デバイス1aは他の信号伝送絶縁デバイスよりも信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性が高いものとなる。そのため、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aをパワー半導体モジュール50に適用することにより、制御部10と駆動回路11又はパワー半導体装置21などのインバータ回路の主回路との間の絶縁性を維持するとともに、制御信号12あるいはセンサ信号14の伝送特性の向上させることができる。そして、伝送特性の向上により制御遅れ等が低減されるため、パワー半導体装置21をより高速で動作させることができる。その結果、パワー半導体モジュール50は、絶縁破壊に対する安全性を損なうことなく、かつ、高速での応答等が可能なパワー半導体モジュールとなる。すなわち、高品質で安全性の高いパワー半導体モジュールとなる。
なお、本実施の形態では、パワー半導体モジュール50内にセンサ22を設けることで保護機能を有するパワー半導体モジュール50としたが、これに限定されるものではなく、センサが設けられてなく保護機能を有さないパワー半導体モジュールであっても構わない。そのような場合でも、パワー半導体モジュールは信号伝送絶縁デバイス1aを備えることによって駆動回路と制御部との絶縁を行うとともに制御信号12等の伝送特性を向上させることが可能となり、高速動作等が可能となる。
実施の形態2.
本発明の構成は、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの構成に限定されるものでなく、他の構成とすることもできる。特に、半導体基板2が導電性で、かつ第1コイル4と半導体基板2が接地されている場合、第1コイル4の半導体基板2に面した角部での電界集中の発生が抑えられるため、第1コイル4の下側に設ける第2絶縁膜6aの構成を省略して製造時の工程数を削減することができ、生産コストを低減することができる。そこで、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aとは異なる構成について説明する。なお、以下において、本発明の実施の形態1と相違する第2絶縁膜の部分について説明し、同一または対応する他の部分についての説明は省略する。
まず、実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bの構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bの構成を示す断面図である。図6において、図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。
図6において、実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bは、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aと比較して第2絶縁膜6aの部分を省略したことが相違する。第1コイル4は下側絶縁膜15上に配置され、第2絶縁膜6bは、第1コイル4の第2コイル5に面した角部を囲うように、隣接する周のコイル部分それぞれの間と第1コイル4の第2コイル5と向かい合う面上に設けられている。
ここで、第1コイル4の隣り合う周のコイル部分それぞれの間を第2絶縁膜6bで埋めて第2絶縁膜6bの上面を平坦に形成することにより第1コイル4の角部での電界集中を緩和する効果を高めることができ、第2コイル5の隣り合う周のコイル部分それぞれの間を第3絶縁膜7bで埋めて第3絶縁膜7aの下面と第3絶縁膜7bの上面を平坦に形成することにより第2コイル5の角部での電界集中を緩和する効果を高めることができる。
また、上記のように平坦に形成することにより、第2絶縁膜6bと第1絶縁膜3、第3絶縁膜7aと第1絶縁膜3、第3絶縁膜7bと上側絶縁膜16の膜応力あるいは熱膨張率の違いにより発生するそれぞれの膜への機械的ストレスを分散することができるためクラックなどの発生を抑制して絶縁信頼性を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bの製造方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bの製造フローを示す断面図である。
図7(a)において、Si等からなる半導体基板2上に、CVD法により下側絶縁膜15を形成する。そして、下側絶縁膜15上に、スパッタ蒸着法により、アルミニウムなどの金属膜8aを形成する。
図7(b)において、金属膜8aをエッチングして第1コイル4を形成する。そして、第1コイル4の第2コイル5に面した角部を囲うように、第1コイル4の隣接する周のコイル部分それぞれの間と第1コイル4の第2コイル5と向かい合う面上に、CVD法により第2絶縁膜6bとなる絶縁膜6cを形成する。
図7(c)において、CMP法により第2絶縁膜6cの上面を研磨して平坦にし第2絶縁膜6bを形成して、その上に上面が平坦な第1絶縁膜3を形成する。さらに、第1絶縁膜3上に第3絶縁膜7aを形成する。その後、第3絶縁膜7a上に、スパッタ蒸着法により、金属膜8bを形成する。
図7(d)において、金属膜8bをエッチングして第2コイル5を形成する。そして、第2コイル5を囲うように、第2コイル5の隣接する周のコイル部分の間と第2コイル5の上面に第3絶縁膜を形成し、CMP法で研磨して上面が平坦な第3絶縁膜7bを形成し、その上に上側絶縁膜16を形成する。
実施の形態2では、以上のような構成とすることにより、第1コイル4と第2コイル5との間に電位差が生じた場合に、薄膜トランス構造9を有する信号伝送絶縁デバイス1bでは第1コイル4と第2コイル5の複数の角部において電界集中が発生することとなるが、第1コイル4と第2コイル5の角部を囲うように第1絶縁膜3よりも抵抗率の低い第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bが形成されており、第1絶縁膜3よりも抵抗率の低い第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bの内部の電界が緩和される。また、半導体基板2が導電性で、かつ第1コイル4と半導体基板2が接地されている場合、第1コイル4の半導体基板2に面した角部での電界も緩和される。そこで、電界集中が生じる第1コイル4及び第2コイル5それぞれの角部が、電界が緩和される第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bに囲まれているため、当該角部における電界集中が緩和される。その結果、第1コイル4及び第2コイル5側の双方での電界集中が緩和されるため、絶縁膜の厚さを厚くすることなく、すなわち第1コイル4と第2コイル5との距離を長くすることなく絶縁耐圧を向上させることができるので、絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性の低下を抑制することができる。
また、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aと比較して、第2絶縁膜6aの部分の製造が不要となることから、製造時の工程数を削減することができ、生産コストを低減することができる。
さらに、実施の形態1と同様に、実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bをパワー半導体モジュールに適用することにより、高品質で安全性の高いパワー半導体モジュールを提供することができる。
尚、本発明の実施の形態2では、本発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態3.
実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイス1cの構成について説明する。図8は、本発明の実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイス1cの構成を示す断面図である。図8において、図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示している。また、本実施の形態は、実施の形態1と比較して、第2絶縁膜6a、6b、第3絶縁膜7a、7bの構成で相違するため、以下においては当該相違点についてのみ説明し、他の構成については説明を省略する。
図8において、実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイス1cは、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bには、第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも誘電率の高い誘電体を用いる。例えば、第1絶縁膜3としてSiO膜を用いる場合には、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bとしてSiN膜を用いることができる。なお、第1絶縁膜3、第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bの組合せは、SiO膜とSiN膜とに限らず、第2絶縁膜6a、6bと第3絶縁膜7a、7bとに用いた誘電体が第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも誘電率が高い組み合わせとなるように、SiO、SiN、ポリイミド、パリレン等の誘電体から適宜選択することができる。
なお、本発明の実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイス1cの製造方法については、実施の形態1にかかる信号伝送絶縁デバイス1aの製造方法と同じである。
実施の形態3では、以上のような構成とすることにより、第1コイル4と第2コイル5との間に電位差が生じた場合に、薄膜トランス構造9を有する信号伝送絶縁デバイス1cでは第1コイル4と第2コイル5の複数の角部において電界集中が発生することとなるが、第1コイル4と第2コイル5の角部を囲うように第1絶縁膜3よりも誘電率の高い第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bが形成されており、第1絶縁膜3よりも誘電率の高い第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bの内部の電界が緩和される。そこで、電界集中が生じる第1コイル4及び第2コイル5それぞれの角部が、電界が緩和される第2絶縁膜6a、6b及び第3絶縁膜7a、7bに囲まれているため、当該角部における電界集中が緩和される。その結果、第1コイル4及び第2コイル5側の双方での電界集中が緩和されるため、絶縁膜の厚さを厚くすることなく、すなわち第1コイル4と第2コイル5との距離を長くすることなく絶縁耐圧を向上させることができるので、絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性の低下を抑制することができる。
さらに、実施の形態1ないし2と同様に、実施の形態3にかかる信号伝送絶縁デバイス1cをパワー半導体モジュールに適用することにより、高品質で安全性の高いパワー半導体モジュールを提供することができる。
実施の形態4.
実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイス1dの構成について説明する。図9は、本発明の実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイス1dの構成を示す断面図である。図9において、図6と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示している。また、本実施の形態は、実施の形態2と比較して、第2絶縁膜6b、第3絶縁膜7a、7bの構成で相違するため、以下においては当該相違点についてのみ説明し、他の構成については説明を省略する。
図9において、実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイス1dは、第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bには、第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも誘電率の高い誘電体を用いる。例えば、第1絶縁膜3としてSiO膜を用いる場合には、第2絶縁膜6bと第3絶縁膜7a、7bとしてSiN膜を用いることができる。なお、第1絶縁膜3、第2絶縁膜6b、及び第3絶縁膜7a、7bの組合せは、SiO膜とSiN膜とに限らず、第2絶縁膜6bと第3絶縁膜7a、7bとに用いた誘電体が第1絶縁膜3に用いた誘電体よりも誘電率が高い組み合わせとなるように、SiO、SiN、ポリイミド、パリレン等の誘電体から適宜選択することができる。
本発明の実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイス1dの製造方法については、実施の形態2にかかる信号伝送絶縁デバイス1bの製造方法と同じである。
実施の形態4では、以上のような構成とすることにより、第1コイル4と第2コイル5との間に電位差が生じた場合に、薄膜トランス構造9を有する信号伝送絶縁デバイス1dでは第1コイル4と第2コイル5の複数の角部において電界集中が発生することとなるが、第1コイル4と第2コイル5の角部を囲うように第1絶縁膜3よりも誘電率の高い第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bが形成されており、第1絶縁膜3よりも誘電率の高い第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bの内部の電界が緩和される。また、半導体基板2が導電性で、かつ第1コイル4と半導体基板2が接地されている場合、第1コイル4の半導体基板2に面した角部での電界も緩和される。そこで、電界集中が生じる第1コイル4及び第2コイル5それぞれの角部が、電界が緩和される第2絶縁膜6b及び第3絶縁膜7a、7bに囲まれているため、当該角部における電界集中が緩和される。その結果、第1コイル4及び第2コイル5側の双方での電界集中が緩和されるため、絶縁膜の厚さを厚くすることなく、すなわち第1コイル4と第2コイル5との距離を長くすることなく絶縁耐圧を向上させることができるので、絶縁耐圧を向上させるとともに信号の伝送速度あるいは伝送強度といった伝送特性の低下を抑制することができる。
また、実施の形態1又は3にかかる信号伝送絶縁デバイス1a、1cと比較して、第2絶縁膜6aの製造が不要となることから、製造時の工程数を削減することができ、生産コストを低減することができる。
さらに、実施の形態1ないし3と同様に、実施の形態4にかかる信号伝送絶縁デバイス1dをパワー半導体モジュールに適用することにより、高品質で安全性の高いパワー半導体モジュールを提供することができる。
なお、本発明は、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1a 1b 1c 1d 信号伝送絶縁デバイス、2 半導体基板、3 第1絶縁膜、4 第1コイル、5 第2コイル、6a 6b 6c 第2絶縁膜、7a 7b 第3絶縁膜、8a 8b 金属膜、9 薄膜トランス構造、10 制御部、11 駆動回路、12 制御信号、13 駆動信号、14 センサ信号、15 下側絶縁膜、16 上側絶縁膜、17 絶縁膜、21 パワー半導体装置、22 センサ、30 モータ、50 パワー半導体モジュール、100 モータ駆動装置。

Claims (11)

  1. 第1コイル、
    前記第1コイルに対向し前記第1コイルとともにトランスを構成する第2コイル、
    前記第1コイルと前記第2コイルとが対向する間に設けられ、第1の誘電体からなる第1絶縁膜、
    前記第1コイルの前記第2コイルに対向する第一主面とは反対側の第二主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられ、前記第1コイルを埋めて覆う第1の膜、および前記第二主面に接する面で前記第1の膜に隣接して設けられた第2の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第2の誘電体からなる第2絶縁膜、
    前記第2コイルの前記第1コイルに対向する第三主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられた第3の膜、および当該第3の膜に前記第三主面に接する面で前記第3の膜に隣接し、前記第2コイルを埋めて覆う第4の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第3の誘電体からなる第3絶縁膜、
    を備えたことを特徴とする信号伝送絶縁デバイス。
  2. 第1コイル、
    前記第1コイルに対向し前記第1コイルとともにトランスを構成する第2コイル、
    前記第1コイルと前記第2コイルとが対向する間に設けられ、第1の誘電体からなる第1絶縁膜、
    前記第1コイルの前記第2コイルに対向する第一主面とは反対側の第二主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられ、前記第1コイルを埋めて覆う第1の膜、および前記第二主面に接する面で前記第1の膜に隣接して設けられた第2の膜を含み、前記第1の誘電体よりも誘電率が高い第2の誘電体からなる第2絶縁膜、
    前記第2コイルの前記第1コイルに対向する第三主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられた第3の膜、および当該第3の膜に前記第三主面に接する面で前記第3の膜に隣接し、前記第2コイルを埋めて覆う第4の膜を含み、前記第1の誘電体よりも誘電率が高い第3の誘電体からなる第3絶縁膜、
    を備えたことを特徴とする信号伝送絶縁デバイス。
  3. 第1コイル、
    前記第1コイルに対向し前記第1コイルとともにトランスを構成する第2コイル、
    前記第1コイルと前記第2コイルとが対向する間に設けられ、第1の誘電体からなる第1絶縁膜、
    前記第1コイルの前記第2コイルに対向する第一主面とは反対側の第二主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられ、前記第1コイルを埋めて覆う第1の膜、および前記第二主面に接する面で前記第1の膜に隣接して設けられた第2の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第2の誘電体からなる第2絶縁膜、
    前記第2コイルの前記第1コイルに対向する第三主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられた第3の膜、および当該第3の膜に前記第三主面に接する面で前記第3の膜に隣接し、前記第2コイルを埋めて覆う第4の膜を含み、前記第1の誘電体よりも抵抗率が低い第3の誘電体からなる第3絶縁膜、
    を備え、
    前記第1絶縁膜に隣接する前記第1の膜の前記第1絶縁膜側の面を平坦に形成するとともに、前記第4の膜の、前記第3の膜に接する面とは反対側の面を平坦に形成したことを特徴とする信号伝送絶縁デバイス。
  4. 第1コイル、
    前記第1コイルに対向し前記第1コイルとともにトランスを構成する第2コイル、
    前記第1コイルと前記第2コイルとが対向する間に設けられ、第1の誘電体からなる第1絶縁膜、
    前記第1コイルの前記第2コイルに対向する第一主面とは反対側の第二主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられ、前記第1コイルを埋めて覆う第1の膜、および前記第二主面に接する面で前記第1の膜に隣接して設けられた第2の膜を含み、前記第1の誘電体よりも誘電率が高い第2の誘電体からなる第2絶縁膜、
    前記第2コイルの前記第1コイルに対向する第三主面に接する面と前記第1絶縁膜との間に設けられた第3の膜、および当該第3の膜に前記第三主面に接する面で前記第3の膜に隣接し、前記第2コイルを埋めて覆う第4の膜を含み、前記第1の誘電体よりも誘電率が高い第3の誘電体からなる第3絶縁膜、
    を備え、
    前記第1絶縁膜に隣接する前記第1の膜の前記第1絶縁膜側の面を平坦に形成するとともに、前記第4の膜の、前記第3の膜に接する面とは反対側の面を平坦に形成したことを特徴とする信号伝送絶縁デバイス。
  5. 前記第1コイルの前記第2コイルに対して第一主面とは反対側の第二主面に接する部分に設けられた前記第2の膜が省略されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  6. 圧縮応力が生じた前記第1絶縁膜と、
    引張応力が生じた前記第2絶縁膜及び前記第3絶縁膜と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  7. 引張応力が生じた前記第1絶縁膜と、
    圧縮応力が生じた前記第2絶縁膜及び前記第3絶縁膜と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  8. 前記第1の誘電体はSiOである、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  9. 前記第2の誘電体はSiNである、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  10. 前記第3の誘電体はSiNである、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス。
  11. パワー半導体装置、
    前記パワー半導体装置を駆動する駆動回路、
    前記駆動回路と前記パワー半導体装置を制御する制御回路との間の信号を伝送するとともに、前記駆動回路と前記制御回路とを絶縁する請求項1から10のいずれか1項に記載の信号伝送絶縁デバイス、
    を備えたことを特徴とするパワー半導体モジュール。
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