JPWO2016056666A1 - 往復運動を行うマッサージ具 - Google Patents

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Abstract

骨盤床筋群を鍛えたり膣筋などの感覚の開発訓練が行えるようなマッサージ具に関して、振動刺激とは異なる刺激を与えたり、膣への挿着が確実に行われて押し出されることがなく、手で支持しておく必要がないような、新規なマッサージ具を提供したい。筐体1に電動モータ2が収められており、筐体1の先に往復部材3が往復動可能に設けられており、電動モータ2のシャフトの回転を往復部材3の往復運動に替えるベーベルギヤ20,21とクランク31とコネクティングロッド32とから成る運動変換器を内蔵し、左右の太ももに止めるための、筐体1から延設した左側の上腕11と下腕13との間に左ベルト6をまた右側の上腕12と下腕13との間に右ベルト60を備え、筐体1の下部を床面に接地させるための接地部10を備えた、往復運動を行うマッサージ具とした。

Description

この発明は、先端部分に設けた往復部材の往復運動によって新感覚の刺激を与えることが出来る感覚開発訓練用具としてのマッサージ具に係り、特に腟のような器官に挿着してこれを内側から刺激して骨盤床筋や膣筋を鍛えるのに好適なマッサージ具に関する。
従来より、特に腟壁に挿着して使用する略陰茎形状のマッサージ具として、単純構造の棒状のものや、電動モータとこの電動モータのシャフトに偏心状態で取り付けられた錘とから成る振動発生器(バイブレータ)を内蔵する棒状のものなどがあった。特表2003−514608号は、膣または直腸に挿着するプローブ内にバイブレータ
を備えた骨盤床筋を鍛錬するための装置であって、バイブレータによる骨盤床筋の収縮が起こったら、プローブ内のセンサによって収縮の力を計測することで、骨盤床筋を鍛錬しようと言うものであり、尿失禁または便失禁の治療または予防のために用いられるものである。
特表2003−514608号公報
ところが上述したような単純構造の棒状のものでは挿着感しか与えることが出来ない。また内部に振動発生器を内蔵するものでは振動刺激しか与えることが出来ない。また特表2003−514608号のプローブは単に膣や直腸に挿着するだけのものであるから、骨盤床筋の収縮によって膣や直腸から押し出されることがあり、挿着が確実に行われない問題がある。
そこで当発明者は、腟のような器官に挿着しこれを内側から刺激して骨盤床筋群を鍛えたり、膣筋などの感覚の開発訓練に当たって振動刺激とは異なる刺激を与えたり、膣への挿着が確実に行われて押し出されることがないような、これまでにはないマッサージ具を提供したいものと考えた。
上記課題の解決に先立ち当発明者は、上記プローブを棒状のものに形成してこれを両手で支え持つようにすれば、挿着状態が確実に維持されて膣器官から押し出されることがないと言う知見を得た。しかしながら治療や訓練の間ずっと、膣器官に挿着したそれなりに重量のある棒状のものをそのままの状態で支え続けるのは苦痛であり、治療や訓練に集中出来ず、訓練を続けることが難しいことが分かった。すなわち、このような新たな課題の解決を迫られたのである。
上記課題は、筐体内に電動モータが収められており、筐体の先に往復部材が往復動可能に設けられており、前記電動モータのシャフトの回転を前記往復部材の往復運動に替える運動変換器を内蔵するマッサージ器であって、前記筐体の、前記往復部材の手前で上下の位置に、前記筐体からの分岐部が身体に添うように設けられており、前記筐体を身体に固定するための固定用ベルトが、前記上下の分岐部間を左右1対となるように掛け渡されていると共に、前記筐体は床面に接地可能な接地面を備えていることを特徴とする、往復運動を行うマッサージ具とすることによって達成される。なお電源スイッチ部や電動モータの往復動制御部は上記筐体に設けるようにしても良い。あるいは例えば筐体とは別にリモコンを付属させてこれに電源スイッチ部や電動モータの往復動制御部を設けるようにしても良い。また電源部には家庭用電源や、ここから充電する二次電池や、乾電池などを用いることが出来る。膣器官に挿着された往復部材は、膣壁を前後に擦るようにして膣や骨盤床筋群に刺激を与えることが出来る。往復部材の往復運動は、電動モータの回転運動を運動変換器に通すことによって得られる。従って従来の振動刺激とは異なる刺激を膣や骨盤床筋群に与えることが出来る。この際に膣壁の収縮が誘発されて往復部材が膣口から押し出されやすくなるが、床に腰を下ろし、この発明のマッサージ具の筐体の先に設けられた往復部材を膣器官に挿着すると、往復部材が設けられた筐体に、床面に接地可能な接地面があることによって接地し、マッサージ具自体を支えることが出来る。またこの際に左右1対の固定用ベルトの、右側のもので右脚の付け根を、左側のもので左脚の付け根を、それぞれ締めるようにしているため、マッサージ具を身体に固定することが出来る。従って膣への挿着が確実に行われて押し出されることがなくなると共に手で支え持つ必要がないから、訓練の間中手放しが出来て楽である。すなわちこの発明のマッサージ具によれば、床面に接地可能な接地面が設けられており、安定した訓練を続けることが可能であるが、身体に固定するための固定用ベルトを使用するようにすることで一層安定度が高くなっている。なお上記固定用ベルトと同様の目的で、前記筐体の底部に床面に吸着するための吸盤を備えるようにしても良い。これによっても訓練の安定度をより高めることが出来るようになる。
ところで膣の訓練と言うと自とく具を思われるやも知れない。しかしながらこの発明のマッサージ具はそのような公序良俗を乱す商品であると考える必要はない。例えば女性が出産を経験すると、膣が閉まりにくくなり、風呂上がりに膣からお湯が出て来る、尿漏れがある、夫婦生活で膣を締めることが出来ず双方に不満が残る、などの現実的かつ深刻な問題を抱えるようになる場合がある。この問題に対処するための膣の訓練が医学誌や女性誌などで繰り返し奨励されている。この発明のマッサージ具は斯様に切実な社会的要請に応えることが出来るのである。一方、日本特許第5261382号の精子採取装置では、出願人の男性側に於ける同種の主張が認められていることをここに付記する。
次に請求項2の発明は、更に前記往復部材に振動発生器が内蔵されており、この振動発生器は、振動発生用電動モータとこの振動発生用電動モータのシャフトに偏心状態で取り付けられた錘とから成るなるものである。この発明は従来の振動刺激によるマッサージを否定するものではなく、より良い製品を提供しようとするものであるため、上述したこの発明に独自の優れた作用効果に加えて、従来の振動刺激による効果を加味したのである。
次に請求項3の発明は、更に前記分岐部に分岐部用の振動発生器が内蔵されており、この分岐部用の振動発生器は振動発生用電動モータとこの振動発生用電動モータのシャフトに偏心状態で取り付けられた錘とから成るものである。なお錘を用いずに、永久磁石と電磁石との組に成るリニアな振動発生装置を用いるようにしても良い。何れにしてもこれ等は膣の入口の周辺に従来の振動刺激を与えるための手段である。
次に請求項4の発明は、前記筐体の先に前記往復部材が、前記筐体に対して着脱自在に設けられているものである。このようにすることで、往復部材にデザインやカラーや大きさの大小などに違いがあるものを数種類用意しておいて、ユーザーが自分の感性や身体に合うものを適宜選択し得るようにすることが出来るようになる。
この発明のマッサージ具によれば、従来の振動刺激とは異なる刺激を往復部材によって膣や骨盤床筋群に与えることが出来、往復部材の膣への挿入が確実に行われて押し出されることがなくなると共に、マッサージ具を手で支え持つ必要がないから訓練の間中手放しが出来て楽である、と言うような効果を奏する。
図1は実施例1の側面視による説明図である。
図2は内部構造の模式的な説明図である。
図3は斜面視による説明図である。
図4電動モータ2周りをブロック図にて表した説明図である。
図5は実施例2のコントローラ5の説明図である。
図6は実施例3の内部構造の模式的な説明図である。
図7は実施例4の内部構造の模式的な説明図である。
図1乃至図4によりこの実施例のマッサージ具を説明する。共肉と口とその辺りの触手とからなるポリプのような形状を呈する合成樹脂製の筐体1は、接地部10、左右の上腕11,12および下腕13、この間に蛇腹33を介して設けた往復部材3とから構成されている。元来この実施例1のマッサージ具では、接地部10と左右の上腕11,12および下腕13とは不要として、鎖線で表した筐体1’を採用して良いものではあるが、後に述べる実施例3と金型を共通化するために筐体1を採用している。
図2はこの内部構造を模式的に表したものであるが、接地部10から斜め上方に形成された筐体1内に電動モータ2が収められており、この電動モータ2のシャフトに取り付けられたベーベルギヤ(傘歯車)20に、水平の回転面を有するベーベルギヤ21が噛合している。さらにこのベーベルギヤ21にクランク31とコネクティングロッド32とが取り付けられており、このコネクティングロッド32には水平設置の作動桿30が連結されて、電動モータ2のシャフトの回転運動が作動桿30の往復運動に変換されるように構成されている。そしてこの作動桿30の先側に、膣に挿着される部材である所の往復部材3が取り付けられている。作動桿30は、筐体1の左右の上腕11,12と下腕13との間に設けた図示しない開口部を通して筐体1の外側に取り出されて、往復部材3が取り付けられるため、作動桿30の筐体1の外側の部位の露出を避けるべく、上記開口部と往復部材3との間の作動桿30の周りをベローズ33で被覆している。さらに左右の上腕11,12の各々の端部に1箇所ずつ、また下腕13の端部に2箇所、通孔14が開孔されており、左側の上腕11の通孔14と下腕13の左側の通孔14とに左ベルト6が、また右側の上腕12の通孔14と下腕13の右側の通孔14とに右ベルト60が、それぞれ掛け渡されている。すなわち左ベルト6および右ベルト60は筐体13を左右の太ももに止めるためのものである。なお図3に表したように、電動モータ2はモータ制御部4によって駆動される。またこれ等には、電源スイッチ22をONにすることによって、家庭用電源に接続された電源アダプタ40から電力が供給される。
さて両脚の間にこの実施例のマッサージ具を位置させ、清潔にした往復部材3を膣器官に挿着して、電源スイッチ22をONにすると、電動モータ2が回転してその回転運動は往復部材3の往復運動となり、この往復部材3が膣壁を前後に擦り膣や骨盤床筋群に刺激を与えることが出来る。この際、筐体1の接地面10が床に腰を下ろしたユーザーの前の床面に接地しており、このマッサージ具自体の重さは床に支えられているため、安定安全安心の内に使用することが出来るが、これに加えて、左ベルト6で左脚に、また右ベルト60で右脚に固定することによって、より一層安定度を高くすることが出来るのである。なお図示はしないが、左右のベルト6,60には長さ調節具が備わっている。
図5はこの実施例のコントローラ5を表したものである。上述した実施例1では筐体1内にモータ制御部4(図示せず)を設けていたが、これをコントローラ5側に移したのがこの実施例2である。
すなわちこのコントローラ5は、マッサージ具の本体に接続するための電線55とコンセントに接続するための電線56とを備え、また電線56の先には図示しない電源プラグを備えている。符号50は電源ボタンであり、電源ボタン50は一度押すとONであり、二度目に押すとOFFとなる言わばトグル式である。ON時にはLEDの電源ライト53が点灯する。アップボタン52とダウンボタン51との間には、往復部材3の往復運動の早さの段階を示すLEDのインジケータ54が設けられている。往復部材3の往復運動はアップボタン52を押すごとに早くなり逆にダウンボタン51を押すごとに遅くなるように設計されている。すなわちこのような各種制御を行うモータ制御部をコントローラ5は内蔵している。この実施例では、電源ボタン50、ダウンボタン51、アップボタン52にメンブレンスイッチを用いている。なお電源ボタン50は電源ON/OFFのトグル式であるが、さらにこれに往復運動のリズムを切り替えるための機能を付与するようにしても良い。するとリズム往復動の種類ごとにダウンボタン51とアップボタン52とを作用させ得る。
図6によりこの実施例のマッサージ具を説明する。このものはその殆どの構成を上述した実施例1のマッサージ具に倣うものであるが、さらに筐体1の上記分岐部としての左右の上腕11,12が合わさる付け根の部分の中に振動発生用の電動モータ7と、この電動モータ7のシャフトに偏心状態で取り付けられた錘70とから成る振動発生器が設けられている点に特徴を有する。
上腕11,12も下腕13も共に身体に添うように設けられているので、身体に接触して筐体1の安定感をさらに高めることが可能である。
またこの実施例で特徴的なのは、筐体1の先に、着脱部35を有する作動桿を設けて、この着脱部35で往復部材34を着脱自在に取り付けることを可能にした点である。このようにすることで、往復部材34にデザインやカラーや大きさの大小などに違いがあるものを数種類用意しておいて、ユーザーが自分の感性や身体に合うものを適宜選択し得るようにしたのである。
なお往復部材34に次に述べるような振動発生器を内蔵するようにしても良い。すなわちこの振動発生器は、振動発生用の電動モータ7と、この電動モータ7のシャフトに偏心状態で取り付けられた錘70とから成るものである。錘70を回転させることで強い振動を発生して膣筋を刺激することが出来る。
図7によりこの実施例のマッサージ具を説明する。このものはその殆どの構成を上述した実施例1のマッサージ具に倣うものであるが、往復部材300が装着桿301を以て着脱座37に対して着脱自在である点で異なる。上述したコネクティングロッド32には、往復部材300を付けたり外したりするための着脱座37が取り付けられており、この着脱座37の図6で右側に当たる前面の中央に、後述する装着桿301をきつく填めて止めるための着脱溝38が設けられている。この装着桿301は往復部材300に、往復部材300の図6で左側に当たる後端部から突出するように内蔵されている。着脱の作業には多少の力が必要であるが、往復部材300はその装着桿301によって着脱座37の着脱溝38にしっかりと差し込んで固定することが出来る。この際に往復部材300の上記後端部が出入りし得るように、筐体1のこの部位に装着口39が開口されている。なお実施例1のマッサージ具にあったベローズ33はこの実施例にはない。このような構成であるから形状などが異なる往復部材300を数種類用意しておけば、これ等を自由に取り替えて使用することが可能になる。
なお、さらに筐体1の上記分岐部としての左右の上腕11,12が合わさる付け根の部分の中に振動発生用の電動モータ7と、この電動モータ7のシャフトに偏心状態で取り付けられた錘70とから成る振動発生器が設けられていると共に、上記付け根の部分の表面で身体に接触する部位に立毛部36が設けられている。立毛部36は合成樹脂製の筐体1の成型時に複数の凸部として形成されたものである。従って錘70の回転振動はこの立毛部36を介して身体接触部に加えられる。
この他、この発明のマッサージ具に防水性を付与するなどの工夫をすると良い。風呂場での使用にはより好都合である。また筐体を光らせるイルミネーション用のライトを配するようにすると美しい。
この発明のマッサージ具は、医療用のみならず個人の訓練用として構成することが可能である。
1 筐体 1’筐体 10接地部 11左上腕
12右上腕 13下腕 14通孔
2 電動モータ 20ベーベルギヤ 21ベーベルギヤ 22電源スイッチ
3 往復部材 30作動桿 31クランク 32コネクティングロッド
33ベローズ 34往復部材 35着脱部 36立毛部
37着脱座 38着脱口 38着脱溝 39装着口
300往復部材 301装着桿
4 モータ制御部 40電源アダプタ
5 コントローラ 50電源ボタン 51ダウンボタン 52アップボタン
53電源ライト 54インジケータ 55電線 56電線
6 左ベルト 60右ベルト
7 電動モータ 70錘

Claims (4)

  1. 筐体内に電動モータが収められており、筐体の先に往復部材が往復動可能に設けられており、前記電動モータのシャフトの回転を前記往復部材の往復運動に替える運動変換器を内蔵するマッサージ器であって、前記筐体の、前記往復部材の手前で上下の位置に、前記筐体からの分岐部が身体に添うように設けられており、前記筐体を身体に固定するための固定用ベルトが、前記上下の分岐部間を左右1対となるように掛け渡されていると共に、前記筐体は床面に接地可能な接地面を備えていることを特徴とする、往復運動を行うマッサージ具。
  2. 更に前記往復部材に振動発生器が内蔵されており、この振動発生器は、振動発生用電動モータとこの振動発生用電動モータのシャフトに偏心状態で取り付けられた錘とから成るものである、請求項1に記載の往復運動を行うマッサージ具。
  3. 更に前記分岐部に分岐部用の振動発生器が内蔵されており、この分岐部用の振動発生器は、振動発生用電動モータとこの振動発生用電動モータのシャフトに偏心状態で取り付けられた錘とから成るものである、請求項1に記載の往復運動を行うマッサージ具。
  4. 前記筐体の先に前記往復部材が、前記筐体に対して着脱自在に設けられている、請求項1に記載の往復運動を行うマッサージ具。
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