JPWO2016051766A1 - 拡散板及び拡散板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、簡易な構成で透過光又は反射光の輝度むらを改善できるとともに、設計及び製造が容易な拡散板及び拡散板の製造方法を提供する。本発明の拡散板は、複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板であって、複数のマイクロレンズと主面との間には位相差生成部が挿入されており、複数のマイクロレンズは、2種類以上のレンズ形状を有し、2種類以上のレンズ形状の数量比が特定の値になるように、2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズの個数がそれぞれ決定されており、複数のマイクロレンズの底面の中心が配列される主面上の各座標に対応して、レンズ形状の種類がそれぞれ選択されており、拡散光強度が略一定になる角度範囲が、所望の角度範囲の+10%から−10%の範囲内にあることを特徴とする。

Description

本発明は、拡散板及び拡散板の製造方法に関する。
ヘッドアップディスプレイやレーザプロジェクタなどのスクリーンとして、マイクロレンズアレイを用いた拡散板が使用されている。マイクロレンズアレイを用いた場合、乳半板やすりガラスなどの拡散板を用いる場合と比較して、レーザ光のスペックルノイズを抑制できる利点がある。
特許文献1には、レーザ光を光源とし、複数画素の配列で形成される映像を投影するレーザプロジェクタと複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイとを用いた拡散板を有する画像形成装置が記載されている。マイクロレンズアレイを用いた場合、入射された光を適切に拡散させることができると共に、必要な拡散角を自由に設計することができる。
特許文献2及び3並びに非特許文献1には、2枚のマイクロレンズアレイを用いたスクリーンが記載されている。1枚のマイクロレンズアレイのみを用いた場合には輝度ムラや色ムラが発生しやすい。特許文献2及び3並びに非特許文献1には、2枚のマイクロレンズアレイを用いることで、このような輝度ムラの発生を抑制できることが記載されている。
特許文献4には、垂直な側面を有するピストン形状(嵩上げ部)をマイクロレンズに設けたり、微細構造の形状又は位置を定義するパラメータの少なくとも一つを予め定められた確率密度関数に従ってランダム分布させたりすることにより、微細構造の周期性に起因する回折スポットにより生じる輝度むらや色むらを改善する方法が記載されている。
特許文献4には、(a)基板表面に形成されたマイクロレンズなどの微細構造の形状を定義し、(b)選択された微細構造の配列位置を指定し、(c)拡散光の強度分布を計算し、(d)所望の拡散光強度分布が得られるまで(a)〜(c)の工程を繰り返す光学設計方法が記載されている。さらに、特許文献4には、微細構造の形状又は位置を定義するパラメータの少なくとも一つを予め定められた確率密度関数に従ってランダム分布させることによって、微細構造の周期性により生じる回折スポットによる輝度むらを改善するための方法が記載されている。
また、特許文献5には、レンズ形状の少なくとも一部が同一ではなく、開口数が同じである、チャープされた各種マイクロレンズをランダムに配列するか、レンズの大きさ順に基準面上に順に配列することにより、放射光を均質化した装置が記載されている。
特開2010−145745号公報 特開2012−226300号公報 特表2007−523369号公報 特表2004−505306号公報 米国特許第07839573号公報
H. Urey and K. D. Powell, "Microlens-array-based exit-pupil expander for full-color displays", APPLIED OPTICS Vol.44, No.23, p.4930-4936
特許文献4及び5に記載の設計方法は繰り返し計算が必要なため、計算結果が所望の結果に収束するまでに何度も計算をする必要があり、作業負荷が大きいという問題がある。さらに、設計したマイクロレンズ形状と、製造した拡散板のマイクロレンズ形状との間には誤差が生じ、所望の光学特性を完全には得られないという問題がある。特に、レーザビームを用いたフォトリソグラフィ法によりマイクロレンズ形状を形成するときには、設計したマイクロレンズのピッチが狭くなるとレーザビーム径の影響が相対的に大きくなるため、誤差はさらに大きくなる可能性が高い。したがって、設計形状に近い形状の拡散板を製造するための作業負荷は大きくなる。また、複数のマイクロレンズの曲率及び配列位置などの複数のパラメータにランダム分布を与えると、拡散板をスクリーンとして用いた場合に、スペックルを生じ易くなるため、画質が悪化するという問題がある。
さらに、特許文献5では、同一形状ではない複数種類のマイクロレンズをランダム又はマイクロレンズの大きさ順に配列している。ピッチやレンズ高さなどの形状が大きく異なるマイクロレンズを配列した拡散板では、マイクロレンズ間の接続部の形状について精度良く設計値通りに製造することが困難になる。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で透過光又は反射光の輝度むらを改善できるとともに、設計及び製造が容易な拡散板及び拡散板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の拡散板は、
複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板であって、
前記複数のマイクロレンズと前記主面との間には位相差生成部が挿入されており、
前記複数のマイクロレンズは、2種類以上のレンズ形状を有し、前記2種類以上のレンズ形状の数量比が特定の値になるように、前記2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズの個数がそれぞれ決定されており、
前記複数のマイクロレンズの底面の中心が配列される前記主面上の各座標に対応して、前記レンズ形状の種類がそれぞれ選択されており、
前記拡散板における所望の角度範囲内の拡散光強度の加算平均を1としたときの、前記所望の角度範囲内の拡散光強度の相対強度の標準偏差が9.00×10−2以下であり、
前記拡散板のある一方向の拡散光強度の角度分布において、光入射光方向に沿った方向を拡散角度0度とし、角度分布測定方向の一方向を正、その反対方向を負にとったとき、前記所望の角度範囲の拡散光強度の加算平均に対して90%の相対強度になる拡散角度のうち、正側で絶対値が最大になる拡散角度と、負側で絶対値が最大になる拡散角度との差を、拡散光強度が略一定になる角度範囲としたときに、前記拡散光強度が略一定になる角度範囲が、前記所望の角度範囲の+10%から−10%の範囲内にある
ことを特徴とする。
本発明では、前記位相差生成部により生じる位相差の最大値は、使用される光の波長の0.2倍よりも大きいことが好ましい。
本発明では、前記所望の角度範囲AngAは、0°≦AngA≦40°であることが好ましい。
本発明では、前記位相差生成部の前記主面からの高さが、前記複数のマイクロレンズの配列される座標を独立変数とする代数関数、初等関数、又はそれらの合成関数に従って変化することが好ましい。
本発明では、前記位相差生成部の前記主面からの高さが、ランダムに設定されていることが好ましい。
本発明では、前記マイクロレンズの種類は、前記マイクロレンズの配列される座標を独立変数とする代数関数、初等関数、又はそれらの合成関数に従って選択されることが好ましい。
本発明では、前記マイクロレンズの種類は、前記マイクロレンズの配列される座標に対して、ランダムに選択されることが好ましい。
本発明の拡散板の製造方法は、
複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板の製造方法であって、
所望の角度範囲に近い拡散光強度の角度分布を得られる1種類のレンズ形状を有する前記複数のマイクロレンズが前記主面上に配列され、前記複数のマイクロレンズと前記主面との間に位相差生成部が挿入されたマイクロレンズセットを、複数種類について設計する工程と、
前記複数種類のそれぞれのマイクロレンズセットに対応する形状を有するサンプル金型を前記複数種類について製造する工程と、
前記サンプル金型を用いて樹脂に1種類の前記マイクロレンズセットの形状を転写して、前記マイクロレンズセットの拡散パターンを1種類有するサンプル拡散板を前記複数種類について製造する工程と、
前記複数種類のサンプル拡散板のそれぞれの光学特性の評価を行う工程と、
前記複数種類のサンプル拡散板のそれぞれの評価結果に基づいて、前記複数種類のマイクロレンズセットを組み合わせたマイクロレンズアレイを設計する工程と、
前記マイクロレンズアレイに対応する形状を有する拡散パターン金型を製造する工程と、
前記拡散パターン金型を用いて樹脂に前記拡散パターンを転写する工程と、を備える。
本発明によれば、簡易な構成で透過光又は反射光の輝度むらを改善できるとともに、設計及び製造が容易な拡散板及び拡散板の製造方法を提供することができる。
第1実施形態に係る拡散板の製造工程で設計されるマイクロレンズセット(凸レンズ)の断面プロファイルの例を示す図である。 第1実施形態に係る拡散板の製造工程で設計されるマイクロレンズセット(凹レンズ)の断面プロファイルの例を示す図である。 本発明におけるマイクロレンズセットの断面プロファイルの例を示す図である。 拡散板の凸レンズの断面プロファイル測定結果の例を示す図である(曲率半径42μm、ピッチ13μm、ΔH=1.5μmの場合)。 所望の角度範囲の定義を示す図である。 拡散光強度が略一定になる角度範囲の定義を示す図である。 マイクロレンズAのみが複数個配列されたサンプル拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値(比較例1)を示す図である。 マイクロレンズBのみが複数個配列されたサンプル拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を示す図である。 マイクロレンズCのみが複数個配列されたサンプル拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を示す図である。 マイクロレンズDのみが複数個配列されたサンプル拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値(比較例2)を示す図である。 マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが複数個配列された各拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を基に、4種類の拡散板の拡散光強度の角度分布を0:1:1:0の数量比で加算平均した拡散光強度の角度分布の計算値を示す図である。 マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが複数個配列された各拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を基に、4種類の拡散板の拡散光強度の角度分布を0:1:1:1の数量比で加算平均した拡散光強度の角度分布の計算値を示す図である。 マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが複数個配列された各拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を基に、4種類の拡散板の拡散光強度の角度分布を0:1:3:2の数量比で加算平均した拡散光強度の角度分布の計算値を示す図である。 マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが複数個配列された各拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を基に、4種類の拡散板の拡散光強度の角度分布を1:0:1:1の数量比で加算平均した拡散光強度の角度分布の計算値を示す図である。 マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが複数個配列された各拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値を基に、4種類の拡散板の拡散光強度の角度分布を1:1:1:1の数量比で加算平均した拡散光強度の角度分布の計算値を示す図である。 実施例1のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 実施例2のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 実施例3のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 実施例4のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 比較例1のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 比較例2のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 比較例3のマイクロレンズアレイの高さ分布を示す図である。 実施例1の拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布を示す図である。 実施例2の拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布を示す図である。 実施例3の拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布を示す図である。 実施例4の拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布を示す図である。 比較例3の拡散板のX軸方向における拡散光強度の角度分布を示す図である。 実施例1の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 実施例2の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 実施例3の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 実施例4の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 比較例1の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 比較例2の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 比較例3の拡散板のHe−Neレーザ拡散像を示す図である。 第1実施形態に係る拡散板の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る拡散板の製造方法におけるマイクロレンズセットの設計方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る拡散板の製造方法におけるサンプル金型の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る拡散板の製造方法におけるマイクロレンズアレイの設計方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
本実施形態に係る拡散板10は、複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板である。図1は、複数のマイクロレンズ31が基準面S1上に配列された状態を示す断面図である。図1では、基準面S1は、拡散板10の基板の主面である。
本実施形態に係る拡散板10において、図1に示すように、複数のマイクロレンズ31と基準面S1(主面)との間には嵩上げ部41(位相差生成部)が挿入されている。複数のマイクロレンズ31にそれぞれ異なる高さの嵩上げ部41を設けることにより、複数のマイクロレンズ31を透過する光線にマイクロレンズ31ごとの位相差が生じる。嵩上げ部41により生じる位相差の最大値は、使用される光の波長の0.2倍よりも大きいことが好ましい。
図1では同一のレンズ形状を有するマイクロレンズ31が配列されている。しかし、本実施形態に係る拡散板10においては、複数のマイクロレンズ31は、2種類以上のレンズ形状を有する。そして、2種類以上のレンズ形状の数量比が特定の値になるように、2種類以上のレンズ形状のそれぞれのマイクロレンズ31の個数が決定されている。複数のマイクロレンズ31の底面の中心が配列される基準面S1上の各座標に対応して、形状の種類がそれぞれ選択されている。
本実施形態に係る拡散板10における所望の角度範囲内の拡散光強度の加算平均を1としたときの、所望の角度範囲内の拡散光強度の相対強度の標準偏差が9.00×10−2以下であることが必要である。なお、所望の角度範囲AngAは、0°≦AngA≦40°であることが好ましい。
本実施形態に係る拡散板10において、拡散光強度が略一定になる角度範囲AngBが、所望の角度範囲の+10%から−10%の範囲内にあることが好ましい。ただし、拡散光強度が略一定になる角度範囲AngBは、拡散板10のある一方向の拡散光強度分布において、光入射光方向に沿った方向を拡散角度0度とし、角度分布測定方向の一方向を正、その反対方向を負にとったとき、所望の角度範囲の拡散光強度の加算平均に対して90%の相対強度になる拡散角度のうち、正側で絶対値が最大になる拡散角度と、負側で絶対値が最大になる拡散角度との差とする。
図35のフローチャートを用いて、本実施形態に係る拡散板10の製造方法について説明する。図35に示すように、まず、所望の角度範囲に近い拡散光強度の角度分布を得られる1種類のレンズ形状を有する複数のマイクロレンズ31が主面上に配列され、複数のマイクロレンズ31と主面との間に嵩上げ部41が挿入されたマイクロレンズセットを、複数種類について設計する(ST100)。次に、複数種類のそれぞれのマイクロレンズセットに対応する形状を有するサンプル金型を複数種類について製造する(ST200)。
次に、サンプル金型を用いて樹脂に1種類のマイクロレンズセットの形状を転写して、マイクロレンズセットの拡散パターンを有するサンプル拡散板を複数種類について製造する(ST300)。次に、複数種類のサンプル拡散板それぞれの光学特性の評価を行う(ST400)。次に、複数種類のサンプル拡散板それぞれの評価結果に基づいて、複数種類のマイクロレンズセットを組み合わせたマイクロレンズアレイを設計する(ST500)。次に、マイクロレンズアレイに対応する形状を有する拡散パターンの金型を製造する(ST600)。次に、拡散パターン金型を用いて樹脂に拡散パターンを転写する(ST700)。
以下、ST100からST700の各工程を順に説明する。
(複数種類のマイクロレンズセットの設計)
まず、複数種類のマイクロレンズセットの設計工程(ST100)を説明する。
ST100の工程は、作業者がコンピュータを用いて行えば良い。すなわち、CPU、ROM、RAM、入力手段(キーボードやマウス)及び出力手段(モニタ、プリンタ、データ出力ポート)を有するような通常のコンピュータに、幾何光学に基づいたレンズ設計用プログラムを組み込んだものを用いれば良い。
図36を用いて、複数種類のマイクロレンズセットの設計工程の流れを説明する。マイクロレンズセットを設計するにあたって、最初に行うことは、マイクロレンズ31の形状設計を行い、マイクロレンズ31のレンズデータを準備することである(ST110)。所望の角度範囲内で拡散光強度が略一定であることを実現するには、マイクロレンズ31形状の設計がまずもって大切になる。さらに考慮しなければならないことは、多数のマイクロレンズ31を並べたとしても回折・干渉による輝度むらが発生しにくいようにする、ということである。マイクロレンズ31の形状が1種類しかないと、1種類のマイクロレンズ31を多数並べたときに回折・干渉による輝度むらが発生しやすくなるおそれがある。しかれども、複数のマイクロレンズ31の形状を準備すべく1つ1つシミュレーションによって設計を実施することは大変な労苦である。
本実施形態では、シミュレーションによる設計は行わず、まずは幾何光学を使った光学設計により、所望の拡散光強度の角度分布に近い拡散特性を有する数種類のマイクロレンズ31のレンズ形状を設計する。もちろん、シミュレーションによる設計を行うことを妨げるものではない。
マイクロレンズセットを構成するマイクロレンズ31は、凸レンズ又は凹レンズのどちらを選択しても良い。図1に、設計された凸形状の複数のマイクロレンズ31及び嵩上げ部41の断面プロファイルの例を示す。図2に、設計した凹形状の複数のマイクロレンズ31及び嵩上げ部41の断面プロファイルの例を示す。
マイクロレンズ31の高さh又は深さdは特に限定されるものではないが、最終製品となったときに拡散板10の表面凹凸を人間の目から見え難くするために、30μm以下とすることが好ましい。また、製造時における3次元形状の作りやすさを考慮すると、マイクロレンズ31の高さh又は深さdは、1μm以上とすることが好ましい。
本実施形態におけるマイクロレンズ31は、球面、非球面、シリンドリカル、トロイダル、フレネルのいずれか1つを用いても良い。
マイクロレンズ31の底面の形状は、規則的に繰り返すことが可能である形状が好ましく、例えば、三角形、四角形、六角形、その他の各種多角形の中からいずれか1種類を選択すれば良い。
図36に示すように、ST110工程の次に、ST110工程で設計したマイクロレンズ31を基準面S1上に配列する(ST120)。それから、個々のマイクロレンズ31に位相差を与えるために、複数のマイクロレンズ31のそれぞれと基準面S1との間に嵩上げ部41(位相差生成部)を挿入する(ST130)。
同一形状のマイクロレンズ31を単に配列しただけでは、マイクロレンズ31の周期性に起因する回折・干渉による輝度むらが発生してしまう。そこで本実施形態のマイクロレンズセットでは、各マイクロレンズ31からの透過光又は反射光の拡散光強度の角度分布を同一とし、互いに異なるマイクロレンズ31間の位相差を設定された範囲内に分布させている。ここで、マイクロレンズ31の位相差は、マイクロレンズ31を透過又は反射した光の光路長の差を波長で規格化して表す。
位相差を変化させるには、マイクロレンズ31全体の高さや曲率、ピッチ、配列、屈折率など様々な要素を選択可能であるが、本実施形態のマイクロレンズセットでは、個々のマイクロレンズ31に位相差を与えるために、複数のマイクロレンズ31のそれぞれと基準面S1との間に嵩上げ部41が挿入されている。嵩上げ部41の高さを変化させており、個々のマイクロレンズ31の曲率が同一であるところにマイクロレンズセットの特徴がある。この結果、単一のマイクロレンズ31の光学設計結果を、全体のマイクロレンズセットの光学特性に反映させることができるので、設計工程を単純化することができる。
ST100工程のマイクロレンズセットを構成するマイクロレンズ31は、レンズ形状に関する基本要素、例えば、嵩上げ部41を除くレンズ高さh又は深さd、レンズピッチ、レンズの曲率半径、レンズ底面の形状、レンズの開口数が同じであり、拡散光強度の角度分布も等しい。以後、これらの要件を満たすマイクロレンズ31を、単一のマイクロレンズ31と記載する。
ST110工程においては、単一のマイクロレンズ31を規則的に繰り返されるように基準面S1上に配列する。図3に示すように、このとき、各マイクロレンズ31のそれぞれの位相を変化させるために、各マイクロレンズ31の底面の下に嵩上げ部41を設ける。本明細書内の基準面S1は光の入射する面に対して平行な面であることが好ましい。また、設計時の基準面S1を拡散板10の主面と考えてよい。
マイクロレンズ31が凸レンズである透過型拡散板の場合、基準面S1からのマイクロレンズ31凸部の最大高さと最小高さの差ΔH[μm]は、数式(1)で与えられる関係を満たすように制御される。
0.2≦1000×ΔH×(n−1)/λ (1)
ただし、n:マイクロレンズ31の屈折率、λ:光の波長[nm]とする。
輝度むらの改善効果を生じさせるには、複数のマイクロレンズ31の有する位相差の最大値は0.2以上に設定することが好ましい。さらに、位相差による干渉を弱めるという観点からいえば、位相差の平均値を0.5前後に設定することがさらに好ましい。ここで、光源が複数の波長からなる場合は、使用する波長の中で最も長い波長で代表して位相差を計算すれば良い。
また、マイクロレンズ31が凹レンズである透過型拡散板の場合、基準面S1からのマイクロレンズ31凹部の最大深さと最小深さの差ΔD[μm]は、数式(2)で与えられる関係を満たすように制御される。
0.2≦1000×ΔD×(n−1)/λ (2)
ただし、n:マイクロレンズ31の屈折率、λ:光の波長[nm]とする。
一方、マイクロレンズ31が凸レンズである反射型拡散板10の場合、基準面S1からのマイクロレンズ31凸部の最大高さと最小高さの差ΔH[μm]は、数式(3)で与えられる関係を満たすように制御される。
0.1≦ΔH×1000/λ (3)
ただし、λ:光の波長[nm]とする。
輝度むらの改善効果を生じさせるには、透過型の場合と同様に、位相差は0.2以上に設定することが好ましく、位相差の平均値を0.5前後とすることがさらに好ましい。
また、マイクロレンズ31が凹レンズである反射型拡散板10の場合、基準面S1からのマイクロレンズ31凹部の最大深さと最小深さの差ΔD[μm]は、数式(4)で与えられる関係を満たすように制御される。
0.1≦ΔD×1000/λ (4)
ただし、λ:光の波長[nm]とする。
ST100工程において、あるマイクロレンズセットにおける各マイクロレンズ31の嵩上げ部41の高さの分布としては、上述のように最大高低差ΔH又はΔDを設定し、その範囲内で嵩上げ部41の高さを一様ランダム配列、擬似ランダム配列、規則配列など任意の分布に設定すれば良い。
以上説明した方法によって、単一形状の複数のマイクロレンズ31を有するマイクロレンズセットの設計データを用意することができた。
マイクロレンズ31のレンズ形状を定義する基本要素の一部を変えて繰り返し上述の方法を実行することにより、拡散光強度の角度分布を変えたマイクロレンズセットのデータを複数種類用意することができる。複数のマイクロレンズ31に位相差を与える嵩上げ部41の高さを決める条件を変更してもよいが、変更しなくても特に問題はない。この作業の繰り返しにより、拡散光強度の角度分布が異なる2種類以上の形状のマイクロレンズセットを準備することができる。
マイクロレンズ31の拡散光強度の角度分布を変更するために、どの基本要素を変更するかには特に制限はないが、設計データを用意する際の作業負荷を考えると、マイクロレンズ31の曲率又はレンズ高さ(レンズ深さ)を変えることが好ましい。
(サンプル金型の製造)
ST200工程では、ST100工程で作成した設計データから、マイクロレンズセットに対応する形状が加工されたサンプル金型を作製する。加工方法は、機械加工、マスクを用いたフォトリソグラフィ、マスクレスフォトリソグラフィ、エッチング、レーザアブレーションなどの加工方法から適宜選択すれば良い。本実施形態ではマスクレスフォトリソグラフィによるサンプル金型の製造工程について、図37を用いて簡単に説明する。
図37に示すように、まず、基板上にフォトレジストを塗布する(ST210)。例えば、スピンコート等により基板にポジ型のフォトレジストを塗布すればよい。塗布されたレジスト膜の膜厚は、拡散パターンとして形成されるマイクロレンズセットのレンズ高さ以上であれば良い。次の露光工程の前に、塗布されたレジスト膜に対して、70〜110℃でのベーキング処理を施しておくことが好ましい。
次に、レーザビームを照射することによりフォトレジストを露光する(ST220)。レーザビームの波長に特に制限はなく、フォトレジストの種類に応じて適宜選定される。レーザビームの波長は、例えば、351nm、364nm、458nm、488nm(Ar+レーザの発振波長)、351nm、406nm、413nm(Kr+レーザの発振波長)、352nm、442nm(He−Cdレーザの発振波長)、355nm、473nm(半導体励起固体レーザのパルス発振波長)、375nm、405nm、445nm、488nm(半導体レーザ)などを選択することができる。
嵩上げ部41つきのマイクロレンズ31の露光工程では、マイクロレンズセットの設計データに従って、レーザパワーをレンズ形状とレジスト感度から決まる値に変調させながら、レジスト上にレーザを走査させる。あるマイクロレンズ31とその隣のマイクロレンズ31では嵩上げ部41の高さが異なるので、それらの境界でレーザパワーを階段状に変化させる。レーザ露光に用いられるレーザは対物レンズで集光してレジストに焦点を結ばせている。レーザスポットは一般に有限の径を有するガウス分布であるため、レーザパワーを階段状に変化させてもレジストに露光された光量分布は階段状にはならず、マイクロレンズ31境界部でも一定の傾斜を持つ露光量分布となり、この部分の形状は設計形状からずれてしまう。焦点位置におけるレーザビームスポットサイズφは、一般的に、φ=k×λ/NA(k:比例定数、λ:波長、NA:レンズ開口数)で表される。
あるマイクロレンズ31とそれに隣接するマイクロレンズ31との嵩上げ部41の高さの差を大きくするには、隣接するマイクロレンズ31間のレーザパワーの差を大きくとれば良い。しかし、レーザパワーの差を大きくとり過ぎると、隣接するレンズ境界に近い部分のレンズ形状が光学設計により設定された形状から外れる領域が増える。このため、拡散光強度の角度分布が他のマイクロレンズ31と同一なマイクロレンズ31の比率が低下する。したがって、光学設計とできるだけ同じ拡散光強度の角度分布を得るためには、隣接するマイクロレンズ31間の嵩上げ部41の高さの差を一定の範囲内に収めたほうが好ましい。
本実施形態で、各マイクロレンズ31の高さは一定とすると、各マイクロレンズ31の凸部の頂点の高さの最大高低差ΔHは、嵩上げ部41の高さの最大高低差と一致する。前述した波長で規格化した位相差を1とし、嵩上げ部41の高さを一様なランダム分布とした場合、各マイクロレンズ31間の位相差の平均が0.5となる。これにより、マイクロレンズセットが平均的に1/2波長の位相差を持つことになり、干渉や回折の影響がより有効に抑えられるという観点でより好ましい。
続いて、露光後のフォトレジストを現像する(ST230)。フォトレジストの現像は、例えば、現像液を塗布又は現像液に浸漬するなどの方法をとれば良い。現像液としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ現像液を用いることができるが、フォトレジストの種類に応じて決めるべきものであり、アルカリ現像液に限定されるものではない。ポジ型レジストを現像した場合、露光量に応じてフォトレジストが除去され、フォトレジストに凹凸パターンが形成される。
続いて、電鋳によりニッケル金型を作る(ST240)。すなわち、凹凸パターンを有するフォトレジスト表面に対して、電鋳(電解めっき)によりニッケルを板状に成長させる。電鋳後に、ニッケル板をフォトレジスト原盤から剥離することにより、フォトレジスト上の凹凸パターンが反転転写されたニッケル金型(スタンパ)を得る。
(サンプル拡散板の製造)
図35に示すように、ST200工程に続いて、ST200工程で得られた金型の表面凹凸パターンを樹脂基材に転写して、マイクロレンズセットの拡散パターンを1種類有するサンプル拡散板を製造する(ST300)。成形法は、ロールトゥロール成形、熱プレス成形、紫外線硬化性樹脂を用いた成形、射出成形などが好適に用いられる。
最終製品としての拡散板10の用途にもよるが、樹脂基材としては、電離放射線の透過性及び可撓性を有する樹脂シートを用いることができる。樹脂基材の厚さは限定されないが、50〜500μm程度の薄型であっても良い。
透過型拡散板を製造する際の、樹脂基材の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート等のメタクリル酸若しくはアクリル酸エステルの重合体(いわゆるアクリル樹脂)、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリプロピレン、又は、分子中に重合性不飽和結合若しくはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー若しくは単量体を適宜混合した組成物を例として挙げることができる。
プレポリマー又はオリゴマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、又は、メラミンアクリレートなどが例として挙げられる。
熱プレス成形の場合は、前述のスタンパを用いてアクリルシートを加熱しながらプレスすることにより、凸レンズ形状の微細パターンがアクリルシートに転写される。この結果、凹レンズによるマイクロレンズセット部材を製造することができる。両面にスタンパを配置した両面成形を採用すれば、両面にマイクロレンズセットを形成した部材を成形することも可能である。成形に使用される樹脂はアクリルに限らず、成形条件に応じて、拡散板10に使用可能な樹脂を選定すれば良い。
図4は、本実施形態に係るニッケルスタンパのマイクロレンズセットの一部のマイクロレンズ31の断面プロファイルをレーザ顕微鏡で計測した結果を示す図である。図4では、レンズ形状の設計値を点線で、実測値を実線で示している。図4中の一部のマイクロレンズ31には、嵩上げ部41の設計値をハッチングにより示している。この例では、マイクロレンズ31のレンズ部は曲率半径42μmの球面レンズであり、レンズピッチは13μm、マイクロレンズ31の凸部の頂点の最大高低差はΔH=1.5μmである。
図4のマイクロレンズセットの各マイクロレンズ31では、光学設計形状と一致しないレンズ部の比率の最大値が断面プロファイルの約30%であり、設計と実際の製造物との間には誤差があることが分かる。特に、マイクロレンズ31のピッチが狭くなると、レーザビーム径の影響が相対的に大きくなるため、設計形状通りの拡散板10を製造するためには、設計から試作のループを繰り返す可能性があり、作業負荷は大きくなりがちである。
(サンプル拡散板の評価)
図35に示すように、ST300工程の次に、ST300工程で製造された複数種類のサンプル拡散板それぞれの光学特性の評価を行う(ST400)。拡散板の光学特性、特に拡散光強度の角度分布の評価は、下記の方法で行う。サンプル拡散板の評価だけでなく、最終的に製造される拡散板10も同様に評価することができる。
製造した拡散板に対して、He−Neレーザ光源をコリメートして得られる平行光を入射させ、拡散板から出射された出射光の、スクリーンへの拡散像をHe−Neレーザ拡散像とする。拡散板の拡散光強度の角度分布は、He−Neレーザ拡散像から得られるものとする。一例としては、He−Neレーザ拡散像の写真を撮影し、写真上の拡散光強度を読み取ればよい。また、拡散板の拡散光強度の角度分布特性を、ハロゲンライトによる白色光を光源とした輝度計とゴニオステージによって計測してもよい。拡散板が単一種類のマイクロレンズ31からなるマイクロレンズセットによるサンプル拡散板の場合、回折・干渉に起因する強度むら(輝度変動)が少なからず観察される。
本発明の発明者らの実験結果によれば、この強度むらの山と谷を生じる角度位置は、マイクロレンズ31のレンズ面の形状が同じであれば、嵩上げ部41による位相差の与え方を変えてもほとんど変化しないことが判明している。一方、上記の山と谷の角度位置は、マイクロレンズ31の形状、例えば曲率や高さなどを変えることにより変化させることができる。本実施形態では、マイクロレンズ31の形状を定義する基本要素の一部を変えたマイクロレンズセットを複数用意した結果、拡散光強度の角度分布の山と谷の位置が異なるサンプル拡散板を複数用意することができる。
なお、マイクロレンズセット又は拡散板におけるHe−Neレーザ拡散像から得られた拡散光強度の角度分布について、図5に示すように、入射光と同じ光軸方向を拡散角度の0度とし、角度分布測定方向の一方向を正、その反対方向を負にとる。拡散板において拡散光強度を略一定に保ちたいと設計者が考える光軸を中心とした角度の範囲を、所望の角度範囲とする。拡散板における所望の角度範囲は、光軸を挟んで正側と負側が対称な形状になる場合、正側の最大値と負側の最小値の絶対値を|AngA/2|とすると、AngAと定義される。AngAの値は、拡散板の使用用途や目的に応じて拡散板ごとに設定する。本実施形態の拡散板10におけるAngAの範囲は、0°≦AngA≦40°とする。設計者が考える所望の角度範囲が不明な場合は、ある角度範囲内の拡散光強度の加算平均を1としたときの、前記ある角度範囲内の拡散光強度の相対強度の標準偏差が9.00×10−2以下となる最大の角度範囲を所望の角度範囲とする。
所望の角度範囲(AngA)の光強度の加算平均Laveは、下記の数式(5)で定義される。ここで、L:i番目の角度に対応する拡散光強度、とすると、i=1のときにL:所望の角度範囲(AngA)における負の最大値(=−AngA/2)となり、i=nのときにL:所望の角度範囲(AngA)における正の最大値(=+AngA/2)、となる。
Figure 2016051766
所望の角度範囲(AngA)の光強度の加算平均Laveに対する90%の相対強度Lave’は、下記の数式(6)で定義される。
ave’=0.9×Lave (6)
図6に示すように、拡散板10における拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)は、所望の角度範囲(AngA)の拡散光強度の加算平均Laveに対して90%の相対強度Lave’となる拡散角度のうち、正側で絶対値が最大になる拡散角度と、負側で絶対値が最大になる拡散角度との差とする。
(選択したサンプル拡散板のマイクロレンズセットを組み合わせたマイクロレンズアレイを設計する工程)
図35に示すように、ST400工程の次に、複数種類のサンプル拡散板それぞれの評価結果に基づいて、複数種類のマイクロレンズセットを組み合わせたマイクロレンズアレイを設計する(ST500)。ST500工程では、拡散板10の拡散光強度の角度分布を改善するために、上述の複数種類のマイクロレンズセットを構成するマイクロレンズ31を複数種類組み合わせてなるマイクロレンズアレイを設計する。図38を用いて、ST500工程について詳細に説明する。
図38に示すように、まず、複数種類のマイクロレンズセットから、マイクロレンズアレイに用いるマイクロレンズ31の形状の種類を選択する(ST510)。ここでは、ST400工程における複数種類のサンプル拡散板の評価結果を見比べて、2種類以上のサンプル拡散板の拡散光強度の角度分布を加算平均したときの強度むらが、単独のサンプル拡散板の拡散光強度の角度分布の強度むらよりも改善する組み合わせを選択する。そして、選択されたサンプル拡散板のマイクロレンズ31の形状をマイクロレンズアレイの設計に用いる。このとき、それぞれのサンプル拡散板の拡散光強度の角度分布の評価結果に基づいて、所望の角度範囲(AngA)における拡散光強度の山と谷の位置が相殺される組み合わせを選択する。
ここで、拡散板の拡散光強度の角度分布の強度むら、つまり、本実施形態における輝度むらを以下のように定量的に定義する。
ある1種類のマイクロレンズセットを有する拡散板の拡散光強度の角度分布について考える。所望の角度範囲(AngA)の拡散光強度の加算平均(Lave)を1としたとき、輝度むらは、所望の角度範囲内における拡散光強度の相対強度の標準偏差と定義される。すなわち、輝度むら(LSTD)は、下記の数式(7)で定義される。ここで、L/Lave:拡散光強度の相対強度、とする。
Figure 2016051766
2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31を組み合わせたマイクロレンズアレイの設計においては、全てのマイクロレンズ31のピッチ及び底面形状が同一である方が、設計を簡便にできるため好ましい。この場合、マイクロレンズ31形状を定義する基本要素のうち、曲率又はレンズの高さh(凹レンズの場合は深さd)の異なるマイクロレンズ31を組み合わせることが好適である。
図38に示すように、ST510工程の次に、ST510工程で選択された2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31を基準面S1に配列する(ST520)。選択した2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31を平面(基準面S1)内に配列する際の配列方法は、ランダムにマイクロレンズ31のレンズ形状を選択して配列してもよいし、配置する位置に対して一定の規則に従ってマイクロレンズ31の種類を選択して配列しても良い。
マイクロレンズ31を配置する位置に対して、マイクロレンズ31の種類を一定の規則に従って選択して、選択されたマイクロレンズ31を基準面S1上の予め定められた位置にそれぞれ配列することが好ましい。この場合、例えば、配列するマイクロレンズ31の底面の中心座標(x,y)を代表点として、代数関数、初等関数、又は、それらの合成関数である関数Ux,yの値に従って、複数種類の中から一種類のマイクロレンズ31を選択することができる。
ここで、代数関数とは有理関数及び無理関数のことである。初等関数とは、複素数を変数とする多項式関数、指数関数、又は、対数関数主値の四則演算及び合成によって表示できる関数である。三角関数や双曲線関数、そして両者の逆関数主値も初等関数に含まれる。また、それらの合成関数とは、代数関数及び初等関数に含まれる関数のうち、少なくとも2つの関数を四則演算により組み合わせた関数のことである。また、マイクロレンズ31の選択及び配列の際は、x座標及びy座標を合成した値を独立変数とする関数Ux,yの代わりに、x方向及びy方向ごとに異なる関数U及びUを用いて、マイクロレンズ31を選択しても良い。
例えば、それぞれ拡散光強度の角度分布が異なるマイクロレンズ31を3種類(A1,A2,A3)選択してマイクロレンズアレイを作る場合、下記の数式(8)の関数Ux,yを使って、Ux,yの値が−1〜−0.33になる座標(x,y)ではマイクロレンズA1を、−0.33〜0.33になる座標(x,y)ではマイクロレンズA2を、0.33〜1.00になる座標(x,y)ではマイクロレンズA3をそれぞれ選択して配列する。ここで、下記の数式(8)において、p1、p2、p3、Xb1、Yb1はそれぞれ定数であり、(x,y)はマイクロレンズの底面の中心座標である。
Figure 2016051766
図38に示すように、ST520工程の次に、ST520工程で配置された2種類以上のマイクロレンズ31と基準面S1との間に嵩上げ部41を挿入する(ST530)。各マイクロレンズ31における嵩上げ部41の高さHx,y又は深さDx,yは、予め定めた最大高低差ΔH又はΔDの範囲内で、ランダムあるいは規則的に変化する。これにより、複数のマイクロレンズ31に位相差を与えることができる。例えば、複数のマイクロレンズ31の位相差を規則的に変化させる場合、マイクロレンズ31を配列する座標を独立変数とする代数関数、初等関数、又は、それらの合成関数に従って、嵩上げ部41の高さHx,y又は深さDx,yを変化させる。これにより、回折・干渉で生じるいわゆる回折スポットによる輝度むらを簡便に抑制することができる。
具体的には、まず、基準面S1にx軸とy軸とからなる座標(x,y)を設定し、コンピュータに(x,y)に対するHx,y又はDx,yを計算させれば良い。各マイクロレンズ31の嵩上げ部41の高さHx,y又は深さDx,yを決定する関数としては、代数関数、初等関数、又は、それらの合成関数から適宜選択すればよい。この際、x方向及びy方向ごとに異なる関数にHx,、H、D、Dを選択しても良いし、x座標及びy座標を合成した値を独立変数とする関数Hx,y、Dx,yを選択しても良い。
例えば、マイクロレンズ31底面の中心座標(x,y)を代表点とし、マイクロレンズ31のHx,y又はDx,yを下記の数式(9)や数式(10)で定義することで、各座標でのHx,y及びDx,yを決めることができる(図1及び図2参照)。ここで、a1、a2、b1、b2、c1、c2、Xa1、Ya1、Xa2、Ya2を定数とし、(x,y)をマイクロレンズ31の底面の中心座標とする。
Figure 2016051766
Figure 2016051766
また、最大高低差ΔH又はΔDを変化させるために、嵩上げ部41を挿入するだけでなく、関数Hx,y又はDx,yに従って厚みが可変した基板を平板状の基板の代わりに用いても良いし、厚みが可変した基板を嵩上げ部41と組み合わせて用いても良い。
以上のようにして設計した、本実施形態における2種類以上の形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイが、少なくとも以下の(イ)〜(ハ)の条件を満たすように設計されているかを確認する。
(イ)2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイの輝度むら(LSTD)が、1種類のマイクロレンズセットからなる各サンプル拡散板で実測した輝度むら(LSTD)よりも小さい。
(ロ)2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイの輝度むら(LSTD)が、9.00×10−2以下である。
(ハ)2種類以上の形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイにおける、拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)は、下記の数式(11)を満たす。
0.9×AngA(度)≦AngB(度)≦1.1×AngA(度) (11)
条件(イ)は、2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズ31を組み合わせることで輝度むらが改善されていることを示す。条件(ロ)は本実施形態に係る拡散板10における輝度むらの目標値であり、2種類以上の形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイの輝度むらLSTDは、9.00×10−2以下であることが好ましく、7.00×10−2以下であることがより好ましい。
また、本実施形態では、所望の角度範囲において輝度むらの少ない拡散板10を得ることを目的としている。そのため、拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)が所望の角度範囲(AngA)から大きくずれると、製品として好ましくない。したがって、本実施形態では条件(ハ)を満たすことを基準としている。上述の条件(イ)〜(ハ)の内、少なくとも1つ以上が満たされていなければ設計をやり直し、全て満たされれば次の工程に移る。
図35に示すように、ST500工程の次に、マイクロレンズアレイに対応する形状を有する拡散パターン金型を製造する(ST600)。上述のサンプル金型製造工程(ST200)と同様のマスクレスフォトリソグラフィにより、ST500工程で設計した2種類以上の形状のマイクロレンズ31の組み合わせからなるマイクロレンズアレイに対応する形状の拡散パターン金型を製造する。
次に、ST600工程で製造された拡散パターン金型を用いて樹脂に拡散パターンを転写する(ST700)。これにより、設計時に確認した所望の角度範囲で拡散光強度が略一定になる拡散板10が製造される。
凸レンズのマイクロレンズアレイ部材を得るには、電鋳工程で得られた凸レンズ形状のスタンパを型として複製電鋳を行って、凹レンズのマイクロレンズアレイ形状が形成されたスタンパを作製し、このスタンパを用いて樹脂を熱プレス成形すれば良い。マスクレスリソグラフィの露光工程で、凸レンズに応じた露光パワーの変調によりレジストを露光する方法を用いてもよいが、電鋳工程でスタンパを複製電鋳する上記方法の方がより簡便である。
反射型拡散板を製造する場合は、例えば、マイクロレンズアレイが形成された樹脂部材の表面にアルミニウム反射膜を真空蒸着させればよい。これにより、入射光をアルミニウム面で反射させることができる。また、マイクロレンズアレイが基板の片面のみに形成されていて、マイクロレンズアレイ面にアルミニウム反射膜が形成されている構成にしてもよい。この場合、基板の平面側から光を入射させ、マイクロレンズアレイ面のアルミニウム反射膜で光を反射させる。
一方、マイクロレンズアレイ面ではなく平面側にアルミニウム反射膜が形成されている構成でもよい。反射膜を形成しないマイクロレンズアレイ面から入光して、反射膜を形成した平面側で反射させる構成でも拡散板として利用できる。さらに、両面にマイクロレンズアレイを成形した基板において、入射側の反射膜の膜厚を調整してハーフミラーとし、裏面側は反射率をほぼ100%とする構成とすることで、表裏両面の二つのマイクロレンズアレイによる拡散板とすることも可能である。また、必要であればアルミニウム反射膜を保護するために保護層をコートしても良い。
(サンプル拡散板を用いた予備実験)
所望の角度範囲(AngA)を14度とした本実施形態に係る透過型の拡散板10の実施例を以下に述べる。4種類のサンプル拡散板を上述の工程に従ってまず製造した。4種類のサンプル拡散板のマイクロレンズセットはそれぞれ、x方向及びy方向の曲率半径が異なるトロイダルレンズの形状を有する単一のマイクロレンズ31により構成される。4種類のサンプル拡散板の複数のマイクロレンズ31の全てについて、x方向のピッチをPx=22μm、y方向のピッチをPy=22μmとし、マイクロレンズ31の底面を正方形とした。
マイクロレンズ31として、形状の異なるマイクロレンズA、B、C、Dを用いた。曲率半径は、マイクロレンズAでRx=39μm、Ry=41μm、マイクロレンズBでRx=42μm、Ry=44μm、マイクロレンズCでRx=35μm、Ry=37μm、マイクロレンズDでRx=32μm、Ry=34μm、とした。ここで、Rxはx方向の曲率半径で、Ryはy方向の曲率半径である。嵩上げ部41の高さについては、部材屈折率n=1.5、使用波長λ=750nmとしたときに、複数のマイクロレンズの最大高低差ΔHにより生じる光路差が1波長となるように、1000×ΔH×(n−1)÷λ=1より、ΔH=1.5μmとした。
マイクロレンズA、B、C、Dの形状はそれぞれ異なっているので、マイクロレンズA、B、C、Dのうちの一つを主面上に配列したサンプル拡散板の拡散光強度の角度分布は、それぞれ異なる。図7〜図10は、マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類のみが主面上に配列された4種類の異なるサンプル拡散板の、X軸方向における拡散光強度の角度分布の実測値をそれぞれ示す。図7〜図10における各マイクロレンズの数量比は、図7でA:B:C:D=1:0:0:0、図8でA:B:C:D=0:1:0:0、図9でA:B:C:D=0:0:1:0、図10でA:B:C:D=0:0:0:1、である。
すなわち、図7はマイクロレンズAのマイクロレンズセットを有するサンプル拡散板、図8はマイクロレンズBのマイクロレンズセットを有するサンプル拡散板、図9はマイクロレンズCのマイクロレンズセットを有するサンプル拡散板、図10はマイクロレンズDのマイクロレンズセットを有するサンプル拡散板、の拡散光強度の角度分布の実測値をそれぞれ示す。
なお、各サンプル拡散板のX軸方向の拡散光強度の角度分布は、各サンプル拡散板についてそれぞれ撮影されたHe−Neレーザ拡散像写真から求める。He−Neレーザ拡散像写真上のy=0.5度からy=−0.5度の範囲において、拡散角x(度)における拡散光強度を算出する。拡散角xについて、0.1度ずつxを変化させながら拡散光強度を算出する。
すなわち、x=0.1×n’度(n’:任意の整数)におけるy=−0.5、−0.4、−0.3、−0.2、−0.1、0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5度の11点の拡散光強度値の加算平均値を、x=0.1×n’度における拡散光強度とする。x=−20度〜20度の範囲で拡散光強度を算出し、X軸方向の拡散光強度の角度分布とした。本発明における拡散光強度の角度分布のプロファイルの算出方法は、上述の方法に限られるものではない。
上述のようにして得られた4種類のサンプル拡散板の拡散光強度の角度分布を、マイクロレンズA〜Dの数量比で加算平均することにより、図11〜図15を得た。図11〜図15におけるマイクロレンズA〜Dの数量比は、図11でA:B:C:D=0:1:1:0、図12でA:B:C:D=0:1:1:1、図13でA:B:C:D=0:1:3:2、図14でA:B:C:D=1:0:1:1、図15でA:B:C:D=1:1:1:1とした。
また、表1に、マイクロレンズA、B、C、Dの個数の比を変化させたときの、輝度むらLSTDと、拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)と、対応する拡散光強度の角度分布図と、を示した。
Figure 2016051766
マイクロレンズA、B、C、Dのうちの1種類の形状のみからなる各サンプル拡散板の拡散光強度の角度分布(図7〜図10)と比較して、2種類以上のマイクロレンズを特定の数量比で選択して加算平均した拡散光強度の角度分布(図11〜図15)の方が、回折・干渉に起因する強度むら(輝度むら)が小さいことが分かる(表1中のLSTD)。
また、表1に示すように、図11〜図15に対応する拡散板の拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)は、12.6°≦AngB≦15.4°の範囲を満たしている。ここで、所望の角度範囲(AngA)が14°のときに、AngAの+10%の角度が15.4°であり、AngAの−10%の角度が12.6°である。1種類の形状のマイクロレンズのみからなるサンプル拡散板の拡散光強度が略一定の拡散角度(AngB)と比較して、所望の角度範囲(AngA)の±10%以内に収まっている。なお、詳細を記していないが、マイクロレンズA〜Dの数量比のさらなる適正化を行えば、拡散板の拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)を所望の角度範囲(AngA)により近づけることができる。
[実施例1〜4]
上述の予備実験の結果をふまえて、本発明の実施例1〜4では、最も輝度むら(表1のLSTD)が小さかったA:B:C:D=0:1:1:1の数量比でマイクロレンズA、B、C、Dを選択した。マイクロレンズアレイにおける各マイクロレンズの選択及び配列Ux,yを、上述のようにランダム又は数式(8)の関数に従って決定した。各マイクロレンズの嵩上げ部41の高さHx,yをランダム又は数式(10)の関数に従って決定した。
表2に、実施例1〜4及び比較例1〜3におけるマイクロレンズアレイの設計条件、輝度むら(LSTD)、及び拡散光強度が略一定になる角度範囲(AngB)の計算値を示す。
Figure 2016051766
比較例1におけるマイクロレンズアレイでは、マイクロレンズAのみを使用し、嵩上げ部41の高さHx,yをランダムに決定した。また、比較例2におけるマイクロレンズアレイでは、マイクロレンズDのみを使用し、嵩上げ部41の高さHx,yをランダムに決定した。比較例3におけるマイクロレンズアレイでは、実施例1〜4と同様にマイクロレンズの数量比をA:B:C:D=0:1:1:1とした。しかし、比較例3におけるマイクロレンズアレイでは、嵩上げ部41の高さは全マイクロレンズで一定値であり、各マイクロレンズのレンズ形状の選択及び配列Ux,yを数式(8)の関数に従って決定した。なお、嵩上げ部41の高さについては、予備実験と同様に最大高低差ΔH=1.5μmとした。
表2より、実施例1〜4の拡散板10は条件(イ)〜(ハ)をすべて満たした。
(イ)実施例1〜4のマイクロレンズアレイの輝度むら(LSTD)は、比較例1〜3の輝度むら(LSTD)よりも小さい。
(ロ)実施例1〜4のマイクロレンズアレイの輝度むら(LSTD)は、9.00×10−2以下である。
(ハ)実施例1〜4のマイクロレンズアレイにおける、拡散光強度が略一定になる拡散角度(AngB)は、所望の角度範囲(AngA)の±10%以内である。すなわち、12.6°≦AngB≦15.4°の範囲を満たしている。
なお、詳細を記していないが、マイクロレンズA〜Dの数量比のさらなる適正化を行えば、2種類以上の形状のマイクロレンズを特定の数量比で選択して加算平均したマイクロレンズアレイの輝度むら(LSTD)を実施例1〜4よりも小さくすることもできる。
実施例1〜4及び比較例1〜3の約350μm×約350μmの単位領域のマイクロレンズアレイの設計結果を図16〜図22に示す。図16〜図22においては、底面からの高さをグレースケールで表し、底面からの高さが高くなるほど明るい色をつけている。これらの単位領域を複数個並べて、約30mm×30mmのマイクロレンズアレイ領域を設計した。
上述のマイクロレンズアレイ領域の設計データを用い、前述のマスクレスリソグラフィ工程、電鋳工程を経て、凸レンズによるマイクロレンズアレイが形成されたスタンパを得た。このスタンパを用いて、熱プレス法(加熱150℃、圧力0.9MPa、加圧時間300秒)にて厚み1mmのアクリルシートにマイクロレンズアレイの凹凸パターンを転写した。成形は離型不良などの問題もなく実施することができ、マイクロレンズアレイが片面に形成された拡散板を得ることができた。
実施例1〜4及び比較例1〜3の拡散板について、He−Neレーザ拡散像から得られたX軸方向の拡散光強度の角度分布をそれぞれ図23〜図26、図7、図10、図27に示す。図23〜図26、図7、図10、図27のX軸方向の拡散光強度の角度分布は、各拡散板についてHe−Neレーザ拡散像写真をそれぞれ撮影し、各写真上のy=0±0.5度に対応する各拡散角x(度)における拡散光強度をx=0.1度ずつ抽出し、x=0.1×n’度(n’:任意の整数)におけるy=−0.5、−0.4、−0.3、−0.2、−0.1、0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5度の11点の拡散光強度値の加算平均値をx=0.1×n度における拡散光強度とする。x=−20〜20度までの拡散光強度の分布を、X軸方向の拡散光強度の角度分布とした。
従来技術である比較例1及び2のX軸方向の拡散光強度の角度分布(図7、図10)では、−5度〜+5度付近に回折スポットに起因する大きな輝度変動が観察されている。また、比較例3のX軸方向の拡散光強度の角度分布(図27)では数度ごとに周期的な輝度変動が確認されている。一方、実施例1〜4の拡散板(図23〜図26)では、回折が緩和され、輝度むらが改善していることが確認される。
実施例1〜4及び比較例1〜3の拡散板に対して、He−Neレーザ拡散像をそれぞれ図28〜図34に示す。従来技術による拡散板(図32、図33)では大きな暗線がX、Y方向にそれぞれ2本ずつ確認され、回折による輝度むらが発生している。また、白色LEDの光を、マイクロレンズアレイを有しない面側から約4cmの距離を隔てて入射させたときの拡散像を確認すると、色むらも確認された。さらにまた、比較例3では、拡散像全面で著しい回折スポットが確認されている(図34)。しかし、本発明に係る拡散板のHe−Neレーザ拡散像(図28〜図31)では、回折による輝度むらが大幅に改善されていることが分かる。また、本発明に係る拡散板への白色LEDからの拡散像では色むらの低減が確認された。
本発明により、所望の角度範囲で拡散光強度を容易に略一定にすることで、1枚のマイクロレンズアレイによる透過光又は反射光の輝度むらを改善した拡散板を提供することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記実施形態において、マイクロレンズは凸レンズを前提にして説明されているが、凹レンズであっても同様に拡散板として機能する。また、上記実施形態において、透過型の拡散板を前提として説明がされているが、反射型の拡散板についても本発明は同様に成り立つ。反射型の拡散板における「マイクロレンズ」は、凹凸形状の表面に反射膜を形成したものをいう。
この出願は、2014年9月30日に出願された日本出願特願2014−201607を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 拡散板
31 マイクロレンズ
41 嵩上げ部
S1 基準面
ΔH 凸形状の複数のマイクロレンズの頂点の最大高低差
ΔD 凹形状の複数のマイクロレンズの底部の最大高低差
AngA 所望の角度範囲
AngB 拡散光強度が略一定になる角度範囲
ave 所望の角度範囲の光強度の加算平均
ave’ 所望の角度範囲の光強度の加算平均に対して90%の相対強度

Claims (8)

  1. 複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板であって、
    前記複数のマイクロレンズと前記主面との間には位相差生成部が挿入されており、
    前記複数のマイクロレンズは、2種類以上のレンズ形状を有し、前記2種類以上のレンズ形状の数量比が特定の値になるように、前記2種類以上のレンズ形状のマイクロレンズの個数がそれぞれ決定されており、
    前記複数のマイクロレンズの底面の中心が配列される前記主面上の各座標に対応して、前記レンズ形状の種類がそれぞれ選択されており、
    前記拡散板における所望の角度範囲内の拡散光強度の加算平均を1としたときの、前記所望の角度範囲内の拡散光強度の相対強度の標準偏差が9.00×10−2以下であり、
    前記拡散板のある一方向の拡散光強度の角度分布において、光入射光方向に沿った方向を拡散角度0度とし、角度分布測定方向の一方向を正、その反対方向を負にとったとき、前記所望の角度範囲の拡散光強度の加算平均に対して90%の相対強度になる拡散角度のうち、正側で絶対値が最大になる拡散角度と、負側で絶対値が最大になる拡散角度との差を、拡散光強度が略一定になる角度範囲としたときに、前記拡散光強度が略一定になる角度範囲が、前記所望の角度範囲の+10%から−10%の範囲内にある
    ことを特徴とする拡散板。
  2. 請求項1に記載の拡散板であって、
    前記位相差生成部により生じる位相差の最大値は、使用される光の波長の0.2倍よりも大きいことを特徴とする拡散板。
  3. 請求項1又は2に記載の拡散板であって、
    前記所望の角度範囲AngAは、0°≦AngA≦40°であることを特徴とする拡散板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の拡散板において、
    前記位相差生成部の前記主面からの高さが、前記複数のマイクロレンズの配列される座標を独立変数とする代数関数、初等関数、又はそれらの合成関数に従って変化する
    ことを特徴とする拡散板。
  5. 請求項1〜3いずれかに記載の拡散板において、
    前記位相差生成部の前記主面からの高さが、ランダムに設定されていることを特徴とする拡散板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の拡散板において、
    前記マイクロレンズの種類は、前記マイクロレンズの配列される座標を独立変数とする代数関数、初等関数、又はそれらの合成関数に従って選択されることを特徴とする拡散板。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の拡散板において、
    前記マイクロレンズの種類は、前記マイクロレンズの配列される座標に対して、ランダムに選択されることを特徴とする拡散板。
  8. 複数のマイクロレンズが主面に配列された拡散板の製造方法であって、
    所望の角度範囲に近い拡散光強度の角度分布を得られる1種類のレンズ形状を有する前記複数のマイクロレンズが前記主面上に配列され、前記複数のマイクロレンズと前記主面との間に位相差生成部が挿入されたマイクロレンズセットを、複数種類について設計する工程と、
    前記複数種類のそれぞれのマイクロレンズセットに対応する形状を有するサンプル金型を前記複数種類について製造する工程と、
    前記サンプル金型を用いて樹脂に1種類の前記マイクロレンズセットの形状を転写して、前記マイクロレンズセットの拡散パターンを1種類有するサンプル拡散板を前記複数種類について製造する工程と、
    前記複数種類のサンプル拡散板のそれぞれの光学特性の評価を行う工程と、
    前記複数種類のサンプル拡散板のそれぞれの評価結果に基づいて、前記複数種類のマイクロレンズセットを組み合わせたマイクロレンズアレイを設計する工程と、
    前記マイクロレンズアレイに対応する形状を有する拡散パターン金型を製造する工程と、
    前記拡散パターン金型を用いて樹脂に前記拡散パターンを転写する工程と、を備える
    拡散板の製造方法。
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