JPWO2016051494A1 - アダプタ部品 - Google Patents
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Abstract
Description
この点、内視鏡に限定されず、医療用機器を接続する装置一般にあてはまる状況である。
医療用機器を回転させるための回転機構を有する不潔部分の装置に対して、当該医療用機器を接続するためのアダプタ部品であって、
当該医療用機器を保持するアダプタと、
前記アダプタを挿入するための中空の筒の形状を有し、少なくとも当該筒の内側面が清潔部分となっており、当該筒の外側面において前記回転機構と接続するセパレータと、
前記回転機構を含む前記装置を清潔部分から隔離するドレープを接続するための接続部と、
を備えることを特徴とする。
前記セパレータと前記回転機構とを嵌合する第2嵌合部と
をさらに備えてもよい。
ようにすることもできる。
本実施形態のロボットシステム1は、内視鏡や鉗子等の手術機器12を保持操作することが可能な、空気圧駆動のロボットアーム11を有している。
ロボットアーム11は、空気圧サーボ制御により駆動され、動作モードとして、受動操作モードと能動操作モードを有している。
受動操作モードとは、本実施形態ではユーザ(手術をする医師等)がスイッチ(後述の図8の切替スイッチ103)を押下している間に機能するモードであり、ユーザが、通常の内視鏡等の手術機器を保持している場合とほぼ同様の直感的な感覚で、ロボットアーム11をあたかも手動操作で移動させる(実際には自重補償制御及び圧力制御を実行している)モードである。
能動操作モードとは、位置制御と圧力制御の自動制御により、指定された目標位置まで、ロボットアーム11を自動的に移動させるモードである。
具体的には、ロボットアーム11は、回転駆動部21と、連結部22と、並行駆動部23と、空気圧シリンダ24と、回転モータ25と、タイミングベルト26と、タイミングプーリー27と、アダプタセット28とを有している。
連結部22は、軸Aに対する回転に追従して移動するように、回転駆動部21と並行駆動部23とを連結する。
並行駆動部23は、ロボットアーム11を回転駆動させることで、手術機器12をピッチ回転させる。
空気圧シリンダ24は、ロボットアーム11を方向Bに略平行に駆動させることさせる空気圧シリンダである。
回転モータ25は、回転力(トルク)を発生し、当該回転力をタイミングベルト26を介してタイミングプーリー27に伝達する。
タイミングベルト26は、回転モータ25とタイミングプーリー27を繋ぐベルトである。
タイミングプーリー27は、回転モータ25からタイミングベルト26を介して伝達された回転力により、アダプタセット28にセットされた手術機器12をロール回転させる。
アダプタセット28は、当該タイミングプーリー27を含み、手術機器12をロボットアーム11に対して回転可能に取り付ける部材である。
従って、図1に示すように、不潔部分からなるロボットアーム11は、ドレープ31により覆われることによって、手術中の患者が存在する清潔部分から分離されることになる。
しかし、手術機器12は、清潔部分に存在させる必要がある一方で、回転可能なようにアダプタセット28に支持される必要もある。従って、何ら手当をしないと、アダプタセット28を介して手術機器12が不潔部分に触れるおそれもある。
そこで、本実施形態では、アダプタセット28において、不潔部分と清潔部分とが完全に分離される工夫がなされている。
以下、図2乃至図7を参照して、このようなアダプタセット28について具体的に説明する。
図3は、図1のロボットアーム11のうち、手術機器12が取り付けられたアダプタセット28の外観的構成を示す側面図を示している。
図4は、各構成要素が分解された状態のアダプタセット28の外観的構成を示す斜視図を示している。
図5は、図4の各構成要素が組み込まれた状態のアダプタセット28の外観的構成を示す図を示している。ここで、手術機器12の先端側(図3の左端側)を、以下「出側」と呼ぶ。この逆側(図3の右端側)を「入側」と呼ぶ。図5(A)は、アダプタセット28の出側の正面図を示している。図5(B)は、アダプタセット28の側面図を示している。図5(C)は、アダプタセット28の入側の正面図を示している。
これにより、図1乃至図3に示すように、ロボットアーム11がドレープ31に覆われるようになる。即ち、原則として、ロボットアーム11の不潔部分FAは、清潔部分SAと分離されることになる。
ただし、清潔部分SAに存在すべき手術機器12は、アダプタセット28において、不潔部分FAと触れる可能性がある。このため、本実施形態では、セパレータ46の内側面が清潔部分SAになっている。
これにより、セパレータ46の内側面及びドレープ31を境にして(図2の太線を境界線にして)、不潔部分FAと清潔部分SAとを完全分離させることが可能になる。さらに、このことについて図6を参照に詳しく説明する。
具体的には、図6(A)は、アダプタセット28の側面図を示している。図6(B)は、アダプタセット28の断面図を示している。図6(C)は、アダプタセット28の入側の正面図を示している。図6(C)の線Aによる断面図が図6(B)になっている。
そこで、セパレータ46の少なくとも内側面は、上述したように、滅菌がされた清潔部分になっている。これにより、手術機器12が不潔部分FAに接することなく、アダプタ47がセパレータ46に挿入させることが可能になる。
また、アダプタ47も滅菌された清潔部分のため、アダプタ47がセパレータ46に挿入されて組み込まれた後も、図2に示すように、セパレータ46の内側面及びドレープ31を境にして(図2の太線を境界線にして)、不潔部分FAと清潔部分SAとが完全分離される。
具体的には、図7(A)は、アダプタセット28の側面図を示している。図7(B)は、アダプタセット28の断面図を示している。図7(A)の線Aによる断面図が図7(B)になっている。
即ち、ツメ雄部27aとツメ雌部46aとが嵌合することによって、タイミングプーリー27とセパレータ46とが結合する。
即ち、ツメ雌部47bとツメ雄部46bとが嵌合することによって、セパレータ46とアダプタ47とが結合する。
これにより、手術機器12の軸方向(図7(A)参照)に力が加わった際に、セパレータ46とアダプタ47とが先に外れることになる。
その結果、手術機器12を突き刺すリスクが低減すると共に、不潔部分FAが清潔部分SAに露出してしまうことを確実に防止することができる。
同様に、入側ドレープベアリング45と入側ドレープベアリングカバー44との夫々の結合部においても、ツメ45dとツメ44dの夫々が設けられている。即ち、ツメ45dとツメ44dとの嵌め合い構造とすることにより、入側ドレープベアリング45が抜けないようにしている。
これにより、ドレープ31が外れてロボットアーム11の不潔部分FAが清潔部分SAに露出してしまうことを確実に防止することができる。
不潔部分であるロボットアーム11の回転機構たるタイミングプーリー27に接続され、内空構造を有し、内側面が清潔部分となっているセパレータ46と、
手術機器12に取り付け固定が可能であって、セパレータ46の内空に挿入されるアダプタ47と、
タイミングプーリー27を含むロボットアーム11を覆うことで清潔部分から遮断するドレープ31を取り付けるための、出側ドレープベアリング41及び入側ドレープベアリング45を有している。
これにより、不潔部分と清潔部分とを完全に分離することが可能になる。
さらに、セパレータ46とアダプタ47とが結合して、回転力を伝達しかつ手術機器12を固定するために、嵌合部分としてのツメ雌部47b及びツメ雄部46bが設けられている。
また、セパレータ46と、ロボットアーム11の回転機構たるタイミングプーリー27についても、回転力を伝達する嵌合部分としてのツメ雄部27aとツメ雌部46aが設けられている。
ここで、本実施形態では、セパレータ46とアダプタ47との嵌合の度合を、セパレータ46とロボットアーム11との嵌合の度合と比較して緩めている。これにより、手術機器12に一定以上の押しつけ力が加わると、アダプタ47がセパレータ46から外れる機能が実現されている。
図8に示すように、ロボットアーム11に対する空気圧サーボ制御を実現するために、空気圧源104と、サーボ弁105と、圧力検出部106と、入出力部107と、制御部108とが設けられている。
また、ロボットアーム11には、位置検出部101と、空気圧アクチュエータ102と、切替スイッチ103とが設けられている。
図9の各機能ブロックは、本実施形態では、図8の制御部108内に設けられている。なお、各機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、或いはまた、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより構成してもよい。
この位置目標と、位置制御対象204からの現在位置との差分(誤差)が、位置制御器202に入力される。位置制御器202は、この誤差を0にするような位置制御を実行し、その制御結果として圧力目標を出力する。
ここで、位置検出対象204は、本実施形態ではロボットアーム11である。このため、ロボットアーム11に備えられた位置検出部101からの位置信号が入出力部107を介して制御部108に入力される。この位置信号又はそれが加工された信号が、図9の現在位置として用いられる。
このように、図9の制御系では、位置制御がメインループ系を構成している。
ここで本実施形態では、上述したように受動操作モードと能動操作モードとが選択的に使用可能となっている。
能動操作モード時には、位置制御器202の出力が圧力目標として、圧力制御器203に入力される。
一方、受動操作モード時には、位置制御器202の出力は禁止され(出力が0になり)、自重補償制御器205の出力が圧力目標として、圧力制御器203に入力される。即ち、自重補償制御器205は、現在位置に基づいて自重を補償し、その補償の結果を圧力目標として出力する。
圧力制御器203の制御結果、即ち圧力制御器203の出力は、位置制御対象204に供給される。ここで、位置制御対象204は、本実施形態ではロボットアーム11である。
具体的には、圧力制御器203の出力は、入出力部107を介して電圧出力としてサーボ弁105に入力される。
サーボ弁105は、当該電圧出力に応じた圧力で、空気圧源104の空気を空気圧アクチュエータ102に提供する。即ち、当該電圧出力に応じた圧力が駆動圧力であり、この駆動圧力に応じて空気圧アクチュエータ102が駆動する。この空気圧アクチュエータ102は、代表的には図1の空気圧シリンダ24が該当するが、特にこれだけに限定されず、ロボットアーム11を空気圧で駆動させるもの全体を含む。
この駆動圧力は、圧力検出部106によって検出され、圧力信号として入出力部107を介して制御部108に入力される。この圧力信号又はそれが加工された信号が、図9の現在圧力として用いられる。
上述したように、制御部108は、位置検出部101からの位置信号を現在の位置として入出力部107を介して取得すると共に、圧力検出部106からの圧力信号を現在の圧力として入出力部107を介して取得する。
受動操作モードとは、ユーザ(医師等)があたかも手術機器12を手動操作する感覚で動作するモードであるため、手術機器12のヘッド(先端の反対側端、即ち入側の端)近傍に、切替スイッチ103が設けられるとよい。
ステップS3において、制御部108は、位置目標と現在の位置から圧力目標値を計算する。
ステップS6において、制御部108は、圧力目標と現在の圧力から電圧出力値を計算する。
当該電圧出力値は、入出力部107を介してサーボ弁105に入力される。サーボ弁105は、当該電圧出力値に応じた圧力を駆動圧力として、空気圧源104の空気を空気圧アクチュエータ102に提供する。
このようにして、能動操作モードによる空気圧アクチュエータ102の駆動制御が実現される。
ステップS4において、制御部108は、位置目標を現在の位置に書き換える。即ち、誤差が0になるので、図9の位置制御器202の出力は0になるような制御、換言すると差圧が0になるような制御がなされる。
ステップS5において、制御部108は、位置情報(現在位置)から自重補償に必要な圧力目標値(ピッチ軸)を計算する。即ち、図9の自重補償制御器205が圧力目標値(ピッチ軸)を計算する。
ステップS6において、制御部108は、圧力目標と現在の圧力から電圧出力値を計算する。
当該電圧出力値は、入出力部107を介してサーボ弁105に入力される。サーボ弁105は、当該電圧出力値に応じた圧力を駆動圧力として、空気圧源104の空気を空気圧アクチュエータ102に提供する。
このようにして、受動操作モードによる空気圧アクチュエータ102の駆動制御が実現される。
ここで、本実施形態では、手術機器12がロボットアーム11にセットされた際における当該手術機器12のヘッド(内視鏡ヘッド)の近傍に、切替スイッチ103が配置されているものとする。これにより、ユーザ(医師等)は、当該切替スイッチ103を押下するだけで、受動操作モードに移行させることができ、当該受動操作モード時には、従来の内視鏡を自分の手で滑らかに動かすのと同等の感覚で、ロボットアーム11にセットされた手術機器12を動かすことができる。
この滑らかな動作の実現のために、本実施形態では、空気圧アクチュエータ102は空気圧のサーボ弁105を用いた空気圧サーボ制御で動作する。つまり、空気圧サーボ制御は、圧力フィードバックによる外力追従制御によって実現されているが、受動操作モードの際には、特に、空気圧アクチュエータ102の圧力フィードバック制御によって、自重を補償することで、軽く滑らかな操作の実現が可能になっている。
さらに、切替スイッチ103の押下が解除されると、能動操作モードとなり、自動的な位置制御が実現可能になる。
例えば上述の実施形態では、ロボットアーム11には、内視鏡や鉗子等の手術機器12がセットされたが、特にこれに限定されず、清潔部分を保つ必要がある回転可能な医療用機器であれば足りる。
また、当該医療用機器を保持するアダプタ47や、当該アダプタ47が挿入されるセパレータ46の形状は、特に円柱状に限定されず、所定の軸に対して回転可能に医療用機器を取り付けることができる形状であれば足りる。ただし、セパレータ46は、アダプタ47を挿入するために中空の筒の形状であり、筒の内側面が清潔部になっている必要がある。
また、ロボットアーム11の回転機構としては、タイミングプーリー27が採用された画、特にこれに限定されず、セパレータ46及びアダプタ47を介して、医療用機器に回転力を伝達可能なものであれば足りる。さらに言えば、ロボットアーム11である必要も特になく、医療用機器を回転させるための回転機構を有する不潔部分の装置一般に、本発明は適用可能である。
さらにまた、回転機構を含む装置を清潔部分から隔離するドレープ31を接続するためには、上述の実施形態では、出側ドレープベアリング41と出側ドレープベアリングカバー42の組と、入側ドレープベアリング45と入側ドレープベアリングカバー44の組とが採用されたが、特にこれに限定されない。
即ち、医療用機器を回転させるための回転機構を有する不潔部分の装置に対して、当該医療用機器を接続するためのアダプタ部品であって、
当該医療用機器を保持するアダプタと、
前記アダプタを挿入するための中空の筒の形状を有し、少なくとも当該筒の内側面が清潔部分となっており、当該筒の外側面において前記回転機構と接続するセパレータと、
前記回転機構を含む前記装置を清潔部分から隔離するドレープを接続するための接続部と、
を備えるアダプタ部品であれば足りる。
これにより、不潔部分と清潔部分とを確実に隔離することが可能になる。
このためには、前記アダプタと前記セパレータとを嵌合する第1嵌合部と、
前記セパレータと前記回転機構とを嵌合する第2嵌合部と
をさらに備えるとよい。
医療用機器に一定以上の押しつけ力が加わるとアダプタがセパレータから外れるため、医療用機器を突き刺すリスクが低減すると共に、不潔部分が露出することを確実に防止することができるからである。
即ち、受動操作モードと能動操作モードを切り替える切替部と、
前記能動操作モードのときには、前記ロボットアームの現在位置の位置目標に対する誤差を用いた位置制御の結果に基づいて圧力目標を設定し、当該圧力目標に基づいて圧力制御を実行し、前記受動操作モードのときには、前記ロボットアームの現在位置から自重補償に必要な圧力目標を設定し、当該圧力目標に基づいて圧力制御を実行する制御部と
を備える制御システムであれば足りる。
これにより、受動操作モードでは、ユーザ(医師)が、通常の内視鏡等の医療用機器を保持している場合とほぼ同様な直感的な感覚で、医療用機器がセットされたロボットアームを手動操作できるようになる。
ユーザにとって、操作性が格段に向上するからである。
11 ロボットアーム
12 手術機器
21 回転駆動部
22 連結部
23 並行駆動部
24 空気圧シリンダ
25 回転モータ
26 タイミングベルト
27 タイミングプーリー
28 アダプタ
31 ドレープ
41 ドレープベアリング
42 出側ドレープベアリングカバー
44 入側ドレープベアリングカバー
45 入側ドレープベアリング
46 セパレータ
47 アダプタ
101 位置検出部
102 空気圧アクチュエータ
103 切替スイッチ
104 空気圧源
105 サーボ弁
106 圧力検出部
107 入出力部
108 制御部
201 位置目標入力部
202 位置制御器
203 圧力制御器
204 位置検出部
205 自重補償制御器
Claims (3)
- 医療用機器を回転させるための回転機構を有する不潔部分の装置に対して、当該医療用機器を接続するためのアダプタ部品であって、
当該医療用機器を保持するアダプタと、
前記アダプタを挿入するための中空の筒の形状を有し、少なくとも当該筒の内側面が清潔部分となっており、当該筒の外側面において前記回転機構と接続するセパレータと、
前記回転機構を含む前記装置を清潔部分から隔離するドレープを接続するための接続部と、
を備えるアダプタ部品。 - 前記アダプタと前記セパレータとを嵌合する第1嵌合部と、
前記セパレータと前記回転機構とを嵌合する第2嵌合部と
をさらに備える請求項1に記載のアダプタ部品。 - 前記第1嵌合部の嵌合の度合は、前記第2嵌合部の嵌合の度合よりも弱い、
請求項2に記載のアダプタ部品。
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