JPWO2016047728A1 - ユーザ端末、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

デュアルコネクティビティにおいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適切に適用すること。異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成される複数のセルグループと通信を行うユーザ端末は、上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする。

Description

本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末、無線通信システムおよび無線通信方法に関する。
UMTS(universal mobile telecommunications system)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)が仕様化された(非特許文献1)。
LTEではマルチアクセス方式として、下り回線(下りリンク)にOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)をベースとした方式を用い、上り回線(上りリンク)にSC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)をベースとした方式を用いている。
LTEからのさらなる広帯域化および高速化を目的として、たとえばLTEアドバンストまたはLTEエンハンスメントと呼ばれるLTEの後継システムが検討され、LTE Rel.10/11として仕様化されている。
LTE Rel.10/11のシステム帯域は、LTEシステムのシステム帯域を一単位とする少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC:component carrier)を含んでいる。このように、複数のコンポーネントキャリアを集めて広帯域化することをキャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)という。
LTEのさらなる後継システムであるLTE Rel.12においては、複数のセルが異なる周波数帯(キャリア)で用いられるさまざまなシナリオが検討されている。複数のセルを形成する無線基地局が実質的に同一の場合には、上述のキャリアアグリゲーションを適用可能である。一方、複数のセルを形成する無線基地局が完全に異なる場合には、デュアルコネクティビティ(DC:dual connectivity)を適用することが考えられる。
デュアルコネクティビティでは、同期デュアルコネクティビティの場合と、非同期デュアルコネクティビティの場合とで、異なる制御が存在する。ユーザ端末が同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するのかを判断する場合、セルグループ間のタイミング差が所定の条件を満たすか否かで判断することが想定される。しかしながらこの場合、当該所定の条件の境界に存在するユーザ端末は、たとえば基地局によるタイミングアドバンス制御や端末自身によるタイミング調整制御が行われると、セルグループ間のタイミング差が所定の条件を挟んで変動することがある。このような場合には、ユーザ端末は、タイミング差の変動に基づいて両制御を高頻度で切り替えるピンポン問題が発生する可能性がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、デュアルコネクティビティにおいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適切に適用することができるユーザ端末、無線通信システムおよび無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明のユーザ端末は、異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成される複数のセルグループと通信を行うユーザ端末であって、上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で前記指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする制御部を有することを特徴とする。
本発明によれば、デュアルコネクティビティにおいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適切に適用することができる。
キャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティに係る無線基地局およびユーザ端末の通信を示す図である。 デュアルコネクティビティの送信電力制御を説明する図である。 同期デュアルコネクティビティおよび非同期デュアルコネクティビティにおける非保証電力の割り当てについて説明する図である。 デュアルコネクティビティにおけるピンポン問題について説明する図である。 第1の態様に係るユーザ端末の動作の一例を説明する図である。 メジャメント制御について説明する図である。 第2の態様に係るユーザ端末の動作の一例を説明する図である。 本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
LTE−Aシステムでは、半径数キロメートル程度の広範囲のカバレッジエリアを有するマクロセル内に、半径数十メートル程度の局所的なカバレッジエリアを有するスモールセルが形成されるHetNet(heterogeneous network)が検討されている。キャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティは、HetNet構成に適用することが可能である。
図1Aは、キャリアアグリゲーションに係る無線基地局およびユーザ端末の通信を示している。図1Aに示す例において、無線基地局eNB1はマクロセルを形成する無線基地局(以下、マクロ基地局という)であり、無線基地局eNB2はスモールセルを形成する無線基地局(以下、スモール基地局という)である。たとえば、スモール基地局は、マクロ基地局に接続するRRH(remote radio head)のような構成であってもよい。
キャリアアグリゲーションが適用される場合、1つのスケジューラ(たとえば、マクロ基地局eNB1の有するスケジューラ)が複数セルのスケジューリングを制御する。マクロ基地局eNB1の有するスケジューラが複数セルのスケジューリングを制御する構成では、たとえば光ファイバのような高速回線などの理想的バックホール(ideal backhaul)で各無線基地局間が接続されることが想定される。
図1Bは、デュアルコネクティビティに係る無線基地局およびユーザ端末の通信を示している。デュアルコネクティビティが適用される場合、複数のスケジューラが独立して設けられ、当該複数のスケジューラがそれぞれ管轄する1つ以上のセルのスケジューリングを制御する。具体的には、マスタ基地局(MeNB:master eNB)の有するスケジューラがマスタセルグループ(MCG:master cell group)に属するコンポーネントキャリアのスケジューリングを行う。また、セカンダリ基地局(SeNB:secondary eNB)の有するスケジューラ)がセカンダリセルグループ(SCG:secondary cell group)に属するコンポーネントキャリアのスケジューリングを行う。
マスタセルグループ内またはセカンダリセルグループ内では、LTE Rel.10/11 キャリアアグリゲーションを適用可能である。ただし、マスタセルグループおよびセカンダリセルグループを構成するセルの合計数は、所定値(たとえば、5セル)以下となるように設定される。
マスタ基地局MeNBの有するスケジューラおよびセカンダリ基地局SeNBの有するスケジューラがそれぞれの管轄する1つ以上のセルのスケジューリングを制御する構成では、たとえばX2インタフェースなどの遅延の無視できない非理想的バックホール(non-ideal backhaul)で各無線基地局間が接続されることが想定される。したがって、マスタセルグループとセカンダリセルグループのスケジューリング間では、サブフレーム長に相当するダイナミックな協調制御は不可能であることが想定される。また、デュアルコネクティビティでは、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBが一定の精度で同期しているケースおよび同期を一切想定しないケースの2つの運用が可能となる。
デュアルコネクティビティでは、無線基地局間はキャリアアグリゲーションと同等のタイトな協調は前提としない。そのため、ユーザ端末は、セルグループごとに下りリンクL1/L2制御(PDCCH/EPDCCH)、上りリンクL1/L2制御(PUCCH/PUSCHによるUCI(uplink control information)フィードバック)を独立に行う。
セカンダリセルグループには、共通サーチスペース、PUCCH、必ず活性化しているとみなされる(always activated)などのプライマリセル(PCell:primary cell)と同等の機能を有するPSCell(primary secondary cell)が設定されている。
デュアルコネクティビティでは、マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBがそれぞれ独立にスケジューリングする。そのため、マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBに対するユーザ端末の合計送信電力が、許容最大送信電力PCMAXを超えない範囲で、送信電力を動的に調整する送信電力制御をすることが困難である。ユーザ端末は、必要となる合計送信電力がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超える場合、許容最大送信電力PCMAXを超えない値になるまで、電力をスケールダウン(パワースケーリング)するか、一部または全部のチャネルまたは信号を欠落させる(ドロッピング)処理を行う。
デュアルコネクティビティでは、マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBは、それぞれ対となる無線基地局(マスタ基地局MeNBにとってセカンダリ基地局SeNB、セカンダリ基地局SeNBにとってマスタ基地局MeNB)がどのような電力制御を行っているか把握できない。そのため、ユーザ端末によるパワースケーリングやドロッピングが起こるタイミングや頻度を想定できないおそれがある。マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBにとって、想定外のパワースケーリングやドロッピングが行われた場合、正しく上りリンク通信を行うことができなくなり、通信品質やスループットが著しく劣化するおそれがある。
そこで、デュアルコネクティビティでは、少なくともPUCCH/PUSCH送信に対して、セルグループごとの「保証送信電力(minimum guaranteed power)」という概念が導入される。マスタセルグループ(MCG)の保証送信電力をPMeNB、セカンダリセルグループ(SCG)の保証送信電力をPSeNBとする。マスタ基地局MeNBまたはセカンダリ基地局SeNBは、ユーザ端末に対し、保証送信電力PMeNBとPSeNBの両方、またはいずれか一方をRRCなど上位レイヤシグナリングにより通知する。特にシグナリングや指示がない場合、ユーザ端末は、保証送信電力PMeNBとPSeNBの両方、またはいずれか一方の値が0と認識すればよい。
ユーザ端末は、マスタ基地局MeNBから送信要求があった場合、すなわち上りリンクグラントまたはRRC(radio resource control)によりPUCCH/PUSCHの送信がトリガされた場合に、マスタセルグループ(MCG)への送信電力を計算し、必要とされる送信電力(要求電力)が保証送信電力PMeNB以下であれば、当該要求電力をマスタセルグループ(MCG)の送信電力として確定する。
ユーザ端末は、セカンダリ基地局SeNBから送信要求があった場合、すなわち上りリンクグラントまたはRRCによりPUCCH/PUSCHの送信がトリガされた場合に、セカンダリグループ(SCG)への送信電力を計算し、必要とされる送信電力(要求電力)が保証送信電力PSeNB以下であれば、当該要求電力をセカンダリセルグループ(SCG)の送信電力として確定する。
すなわち、無線基地局xeNB(マスタ基地局MeNBまたはセカンダリ基地局SeNB)の要求電力が、保証送信電力PxeNB(保証送信電力PMeNBまたはPSeNB)以下であれば、ユーザ端末は、パワースケーリングやドロッピングを行わない。
無線基地局xeNBの要求電力が保証送信電力PxeNBを超える場合には、ユーザ端末は、条件次第で送信電力が保証送信電力PxeNB以下となるように制御することがある。具体的には、ユーザ端末は、マスタセルグループおよびセカンダリセルグループの合計要求電力がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超えるおそれがある場合には、保証送信電力PxeNBを超える電力が要求されたセルグループに対し、パワースケーリングやチャネルまたは信号のドロッピングを行う。その結果、送信電力が保証送信電力PxeNB以下となったら、ユーザ端末は、それ以上のパワースケーリングやチャネルまたは信号のドロッピングは行わない。
同期デュアルコネクティビティの場合(図2A参照)、マスタ基地局およびセカンダリ基地局から同じタイミングで要求された要求電力の合計がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超えることが、ユーザ端末がパワースケーリングまたはドロッピングを行う条件となる。この場合、ユーザ端末は、セルグループあたりの送信電力が保証送信電力PxeNBを超えるセルグループに対してパワースケーリングまたはドロッピングを行い、ユーザ端末あたりの送信電力の合計がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超えないよう制御する(条件1)。
非同期デュアルコネクティビティの場合(図2B参照)、部分重複区間の要求電力がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超えるおそれがあることが、ユーザ端末がパワースケーリングまたはドロッピングを行う条件となる。部分重複区間の要求電力がユーザ端末の許容最大送信電力PCMAXを超えないことをユーザ端末が把握できない場合には、ユーザ端末は各セルグループの送信電力がそれぞれ保証送信電力PxeNB以下となるように割り当てる(条件2)。
保証送信電力PxeNBは、設定されたすべての保証送信電力PxeNBの合計が100%とならないように設定することもできる。たとえば、マスタセルグループの保証送信電力PMeNBを30%、セカンダリセルグループの保証送信電力PSeNBを30%と設定することができる。この場合、いずれの無線基地局xeNBにとっても電力割り当てが保証されない非保証電力が40%となる(図3A参照)。
同期デュアルコネクティビティの場合(図3B参照)、送信するチャネルまたは制御情報ごとに規定された優先度に従って、優先度の高いチャネルまたは制御情報に優先的に非保証電力を配分する。電力が不足する場合には、優先度の低いチャネルまたは制御情報には電力は配分されない。図3Bに示す例では、HARQ確認応答(HARQ−ACK:hybrid automatic repeat request-acknowledge)の方が、データよりも優先度が高いため、HARQ−ACKに優先的に電力が配分されている。
非同期デュアルコネクティビティの場合(図3C参照)、すでに送信しているセルグループ(先発セルグループ)を優先して、非保証電力を配分する。後発セルグループで電力が不足する場合には、セルグループ内のチャネルまたは制御情報の優先度に従ってセルグループ内で電力の配分を行う。図3Cに示す例では、すでに電力割り当てがなされている先発セルグループが優先されるため、後発セルグループでは先発セルグループに割り当てられている電力を奪うことはできない。
以上説明したように、同期デュアルコネクティビティと非同期デュアルコネクティビティとでは、好適な送信電力制御が異なる。同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御は、セルグループ間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs]、ここで33[μs]はセルグループ間の受信タイミング差、αは受信タイミング差に対して端末内部の処理等で加わる追加のタイミング差を表す)以内である場合に適用される。非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御は、セルグループ間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超える場合に適用される。なお、同期デュアルコネクティビティおよび非同期デュアルコネクティビティを、それぞれDC mode1、DC mode2と呼んでもよい。また、同期デュアルコネクティビティに好適な送信電力制御を同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御またはDC power−control(PC) mode 1、非同期デュアルコネクティビティに好適な送信電力制御を非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御またはDC power−control(PC) mode 2と呼んでもよい。
同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御において、保証送信電力PxeNBは、当該セルグループ(xCG)に優先的に割り当てられる電力として解釈される。非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御において、保証送信電力PxeNBは、当該セルグループ(xCG)に排他的に割り当てられる電力として解釈される。たとえば、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御において、保証送信電力PMeNBは、セカンダリセルグループ(SCG)には割り当てられない電力である。
同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御において、非保証電力は、チャネルや制御情報の優先順位に従って割り当てられる。チャネルや制御情報の優先順位は、たとえば、HARQ−ACKまたはスケジューリング要求信号(SR:scheduling request)>チャネル状態情報(CSI:channel state information)>データ>サウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と規定される。非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御において、非保証電力は、後発セルグループ送信時に先発セルグループがある場合にはその電力が優先され、部分重複する後発セルグループには割り当てられない。
このように、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御および非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御が規定されている。しかしながら、どちらの送信電力制御を行うべきか結論が出されていないケースが存在する。
たとえば、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBは同期しているが、ユーザ端末におけるセルグループ間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えるケースが考えられる。無線基地局xeNBからユーザ端末までの伝搬路差が、マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBの想定以上となる場合である。ただし、このケースは、正しく置局されていれば起こり得ない。
たとえば、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBは非同期であるが、ユーザ端末におけるセルグループ間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内となるケースが考えられる。ユーザ端末が、たまたま受信タイミング差が非常に小さくなる場所で通信している場合である。このケースは非同期デュアルコネクティビティでは一定の確率で発生し得、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBが非同期である限り、置局等では解決できない。
送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内であるか否かによって、ユーザ端末が自律で同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御と非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御とを切り替えることが検討されている。この場合、無線基地局xeNBは、ユーザ端末がどちらの送信電力制御を適用しているか認識することができない。したがって、無線基地局xeNB側とユーザ端末側とで、想定する送信電力制御が不一致となる可能性がある。
より具体的には、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBが非同期の状況において、ユーザ端末におけるセルグループ間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内となるケースが発生する。この例を図4Aで示す。送信または受信タイミング差がたまたま非常に小さい領域(図4Aにおいて斜線を引いた領域)のユーザ端末は、自身の移動や周囲の環境変化により、伝搬路が変化したり、無線基地局xeNBまでの距離が変化したりすることがある。この場合、ユーザ端末は、無線基地局xeNBのタイミングアドバンス制御または端末自身のタイミング調整制御を適用し、短時間のうちに送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えたり、所定の値(たとえば33+α[μs])以内となったりと変化することがある(図4A参照)。この場合、ユーザ端末は2つの送信電力制御を切り替えることとなり(ピンポン問題)、ユーザ端末の電池をいたずらに消費してしまう可能性がある(図4B参照)。
無線基地局xeNBがユーザ端末に対して適用する送信電力制御を指示する方法を採れば、上記認識不一致やピンポン問題は生じない。たとえば、マスタ基地局MeNBが、デュアルコネクティビティを設定するユーザ端末に対し、デュアルコネクティビティ設定と同時またはその後にRRCシグナリングやMACシグナリング等により、ユーザ端末に対し、マスタ基地局MeNBとセカンダリ基地局SeNBが所定のタイミング以内に収まるよう同期しているかどうか、または、ユーザ端末に対し、どちらの送信電力制御を用いなければならないか、を通知する。ユーザ端末は、前記シグナリングを検出したら、所定の時間内に通知された送信電力に切り替える。しかし、この方法では、シグナリングオーバヘッドが増加するという問題がある。
同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御は、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御よりも高効率である。そのため、ユーザ端末が非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用している場合に、無線基地局xeNBがユーザ端末において同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用していると認識する認識不一致は問題となる。このような認識不一致によれば、無線基地局xeNBの電力割り当てに対し、ユーザ端末が所要電力を割り当てられないケースや、無線基地局xeNBからの上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)に基づく優先順位で電力割り当てされないケースが生じるためである。
ユーザ端末が同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用している場合に、無線基地局xeNBがユーザ端末において非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用していると認識する認識不一致は問題とはならない。無線基地局xeNBの電力割り当てに対し、ユーザ端末はより多くの電力を割り当てる能力を有するためである。また、無線基地局xeNBは非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を想定しているので、ユーザ端末に対し、効率的な電力制御を期待しないためである。
無線基地局xeNBが、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用していると認識している場合、無線基地局xeNBは非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御が適用されることを前提に電力割り当てを行う。このとき、ユーザ端末が、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用していたとしても、特段の問題は生じない。
無線基地局xeNBが、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用していると認識している場合に、ユーザ端末において所定の値(たとえば33+α[μs])を超える送信タイミング差を観測したため、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用するケースは伝搬路差が非常に大きいケースであり、上り電力制御のみならず下り通信品質の観点でも品質劣化が大きい場合になる。
そこで、本発明者らは、シグナリングオーバヘッドの増加を避けつつ、上記認識不一致による問題やピンポン問題を解決する構成を見出した。
(第1の態様)
ユーザ端末は、上位レイヤにおける特定のイベントが発生した場合、次のイベントが発生するまでの間、自端末の観測する送信タイミング差に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御または非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。上位レイヤにおける特定のイベントには、たとえば、デュアルコネクティビティの設定(configure)が該当する。次のイベントには、たとえば、デュアルコネクティビティの再設定(re-configure)が該当する。
ユーザ端末は、特定のイベント時点での観測結果に基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御と非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御のいずれかを適用するか決定した後、他の送信電力制御に切り替えない。
あるいは、ユーザ端末は、特定のイベント時点での観測結果に基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御と非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御のいずれかを適用するか決定した後、所定回数(たとえば1回)だけ他の送信電力制御に切り替えることができる。
上記所定回数を1回とすれば、ユーザ端末の送信電力制御の切り替えを一方向のみとすることができる(図5参照)。すなわち、遷移は最大でも1回しか起こらず、前記所定の条件を適用するか否かの境界に存在するユーザ端末がピンポン問題を起こすことを回避することができる。
図5に示す例では、ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用している状態で、観測する送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えた場合、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替える(パターン1)。
図5に示す例では、ユーザ端末は、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用している状態で、観測する送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以下となった場合であっても、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えない(パターン2)。
これにより、上位レイヤにおける特定のイベントが発生してから次のイベントが発生するまでの間に、最大1回の状態遷移しか起こらないため、ネットワークシグナリングによりオーバヘッドを増やさずに、ピンポン問題を回避できる。また、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御が適用されるユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用するか否かの判定をしなくてもよいため、バッテリー消費を抑えることができる。
ユーザ端末は、一度、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用した場合には、上位レイヤからの変更指示がない限り、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えない構成としてもよい。
マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBが同期デュアルコネクティビティの場合、ユーザ端末が同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御から非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に遷移するのは、送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えた場合である。これは、ネットワーク側では想定しないタイミング差になっている状態をあらわしているため、通信品質は保証できない。正しく置局されていれば起こり得ないケースであり、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に遷移するか否かにかかわらず、そもそも通信品質が悪くなる可能性が高い。
マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBが非同期デュアルコネクティビティの場合、ユーザ端末が同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用するケースは存在し得るが、無線基地局xeNBでは非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御が適用されるものと想定して電力割り当てするため、認識不一致による特段のデメリットは発生しない。ユーザ端末が、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御から非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に遷移した場合、再度同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に遷移することができなくても、そもそも無線基地局xeNBは非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を想定しているため、これも特段の懸念は生じ得ない。
図5に示す動作をするユーザ端末を例として、端末観点のプロシージャを説明する。
図5に示す動作は、非同期デュアルコネクティビティと同期デュアルコネクティビティの両方に対応しているユーザ端末が対象となる。そのため、ユーザ端末は、自端末が、同期デュアルコネクティビティのみに対応しているか、非同期デュアルコネクティビティと同期デュアルコネクティビティの両方に対応しているかという端末能力(capability)シグナリングを無線基地局xeNBに送信する。
無線基地局xeNBは、ユーザ端末に対してデュアルコネクティビティを設定する。デュアルコネクティビティの設定としては、たとえばRRCシグナリングが用いられる。ユーザ端末は、無線基地局xeNBからのRRCシグナリングにより、たとえば2つ以上のセルグループが設定された場合に、当該セルグループ間がデュアルコネクティビティであると認識する。
ユーザ端末は、上位レイヤにおける特定のイベント(たとえば、デュアルコネクティビティの設定)が発生した場合、マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBが同期ケースであるか否かを観測する。このような観測としては、たとえば、マスタ基地局MeNBに属するマスタセルグループのサービングセルと、セカンダリ基地局SeNBに属するセカンダリセルグループのサービングセルとの間の送信タイミング差を用いることができる。この場合、ユーザ端末は、両セルグループのサービングセルに対する送信タイミング差がしきい値を超えるか否かに応じて、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御または非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。
ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内であると判断すると、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。その後、送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えたと判断すると、ユーザ端末は、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替える。
ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えると判断すると、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。その後、送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内になったと判断しても、ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えない。
ユーザ端末は、次のイベント(たとえば、デュアルコネクティビティの再設定)が発生した場合、再度マスタ基地局MeNBおよびセカンダリ基地局SeNBの送信タイミング差を観測する。ユーザ端末は、観測した送信タイミング差がしきい値を超えるか否かに応じて、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御または非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。
ユーザ端末が送信タイミング差を観測するトリガとなる上位レイヤにおける特定のイベントは、デュアルコネクティビティの設定に限らず、RRCパラメータ再設定(RRC parameter re-configuration)、PSCellチェンジ(PSCell change)、SCellチェンジ(SCell change)、セカンダリセルグループの変更(SCG-modification)またはSCellのアクティブ化/非アクティブ化(SCell activation/deactivation)のすべてまたはいずれかのイベントであってもよい。
特定のイベントは、下りリンクで判定する場合には、パスロス変更パラメータ、たとえば「DL pathloss reference change」であってもよい。
特定のイベントは、上りリンクで判定する場合には、セカンダリセルグループのSCell(sTAG:secondary timing advance group)でのRACH手順であってもよい。これは、所定のSCellに限定されてもよい。たとえば、PSCellまたはSCellインデックスの最も小さいものまたは最も大きいものであってもよいし、下りリンク品質の最も良いものであってもよいし、CQI(channel quality indicator)の最も良いものであってもよいし、最近RACH手順を行ったものであってもよい。
特定のイベントは、タイミングアドバンス(TA:timing advance)コマンド受信であってもよい。この場合も、特定のTAGに限定されてもよい。特定のイベントは、セカンダリセルグループのSCellにおける「PDCCH order」であってもよい。特定のイベントは、TAタイマーの起動または再起動タイミングであってもよい。
特定のイベントは、PSCellの追加または変更(廃止と追加)であってもよい。
上記いずれかのイベントにより上位レイヤ観点でユーザ端末の状態が変わった場合に、ユーザ端末は、送信タイミング差を観測する。ユーザ端末は、観測した送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えるか否かに応じて、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御または非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用する。
たとえば、ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差に応じて同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用した後、別のイベントが発生するまでの間に送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えたら、非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えることができる。
たとえば、ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差に応じて非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御を適用した後、別のイベントが発生するまでの間に送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内になったとしても、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えないようにすることができる。
たとえば、ユーザ端末は、一度非同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えた後は、送信タイミング差が変動したとしても、別のイベントが発生しない限り、同期デュアルコネクティビティ向け送信電力制御に切り替えないようにすることができる。
第1の態様に係る制御は、送信電力制御に限らず、同期デュアルコネクティビティと非同期デュアルコネクティビティとで異なる制御をする場合に適用できる。
たとえば、同期デュアルコネクティビティの場合、マスタセルグループとセカンダリセルグループとで、メジャメントギャップを揃えることが前提となる(図6A参照)。メジャメントギャップとは、メジャメントを行うために通信を止める必要がある区間を指す。図6Aに示す例では、それぞれのセルグループで6サブフレーム区間がメジャメントギャップとして設けられている。
非同期デュアルコネクティビティの場合、マスタセルグループとセカンダリセルグループとで、メジャメントギャップがずれる可能性がある(図6B参照)。図6Bに示す例では、マスタセルグループで6サブフレーム区間、セカンダリセルグループで7サブフレーム区間がメジャメントギャップとして設けられている。
このようなメジャメント制御において、ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差に応じて同期デュアルコネクティビティ向けメジャメントギャップパターンを適用した後、観測した送信タイミング差に応じて、1回のみ非同期デュアルコネクティビティ向けメジャメントギャップパターンに切り替えてもよい(図6C参照)。
ユーザ端末は、特定のイベント時点で観測した送信タイミング差に応じて非同期デュアルコネクティビティ向けメジャメントギャップパターンを適用した後、送信タイミング差が変動したとしても、同期デュアルコネクティビティ向けメジャメントギャップパターンに切り替えないとしてもよい(図6C参照)。
送信電力制御やメジャメントギャップパターンなどの同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するかという判断指標として、ユーザ端末は、以下のいずれかまたは複数の組み合わせを用いることができる。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属する任意のサービングセルの上りリンク送信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、任意のサービングセル間で上りリンク送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属するサービングセルの最大の上りリンク送信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、上りリンク送信タイミング差が最大のセル間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属するサービングセルの最小の上りリンク送信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、上りリンク送信タイミング差が最小のセル間の送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、マスタセルグループに属するPCellとセカンダリセルグループに属するPSCellの上りリンク送信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、マスタセルグループに属するPCellとセカンダリセルグループに属するPSCellの送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属する任意のサービングセルの下りリンク受信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、任意のサービングセル間で下りリンク受信タイミング差が33[μs]以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属するサービングセル間の最大の下りリンク受信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、下りリンク受信タイミング差が最大のセル間の受信タイミング差が33[μs]以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、各セルグループに属するサービングセル間の最小の下りリンク受信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、下りリンク受信タイミング差が最小のセル間の受信タイミング差が33[μs]以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
ユーザ端末は、判断指標として、マスタセルグループに属するPCellとセカンダリセルグループに属するPSCellの下りリンク受信タイミング差を用いることができる。たとえば、ユーザ端末は、マスタセルグループに属するPCellとセカンダリセルグループに属するPSCellの受信タイミング差が33[μs]以内か否かに基づいて、同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用するか判断してもよい。
以上のとおり、ユーザ端末は、たとえばデュアルコネクティビティの設定、セカンダリセルグループの変更、RRC再設定またはSCellアクティブ化などの所定のイベントが発生した場合に、受信タイミング差や送信タイミング差などの所定の判定条件に基づいて、同期デュアルコネクティビティか非同期デュアルコネクティビティかを判定する。
ユーザ端末は、所定のイベント時点で同期デュアルコネクティビティと判定した場合には、たとえば送信電力制御やメジャメント制御などの同期デュアルコネクティビティ向け制御を行う。その後、同期デュアルコネクティビティの判定条件を逸脱した場合には、ユーザ端末は、非同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えることができる。
ユーザ端末は、所定のイベント時点で非同期デュアルコネクティビティと判定した場合には、非同期デュアルコネクティビティ向け制御を行う。その後、非同期デュアルコネクティビティの判定条件を逸脱したとしても、再度所定のイベントが発生しない限り、ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えないようにすることができる。
ユーザ端末は、一度非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用した場合には、再度所定のイベントが発生しない限り、非同期デュアルコネクティビティ向け制御を行い続けることができる。
(第2の態様)
ユーザ端末が、同期デュアルコネクティビティのみに対応している場合の制御について説明する。
ユーザ端末は、たとえば同期デュアルコネクティビティの設定など、上位レイヤで特定のイベントが発生すると、次のイベントが発生するまでの間、同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用する。ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け制御と、同期デュアルコネクティビティ向け制御の停止を切り替える。同期デュアルコネクティビティ向け制御の停止とは、たとえば、セカンダリセルグループの上りリンク送信を停止することを指す。この場合、ユーザ端末自律の状態遷移を一方向のみとすることで(図7参照)、ピンポン問題を回避し、かつ、バッテリー消費を抑えることが可能となる。
ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用している状態で、観測する送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えた場合は、同期デュアルコネクティビティ向け制御を停止する。
一度、同期デュアルコネクティビティ向け制御を停止したら、その後、観測する送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内になったとしても、次のイベントが発生しない限り、ユーザ端末は、同期デュアルコネクティビティ向け制御を開始しない。
次のイベントが発生した場合、ユーザ端末は、再度送信タイミング差を観測し、観測した送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])以内であれば同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用し、観測した送信タイミング差が所定の値(たとえば33+α[μs])を超えていたら同期デュアルコネクティビティ向け制御を開始しない。
同期デュアルコネクティビティのみに対応したユーザ端末が、非同期領域に入った場合には、セカンダリセルグループにおける無線リンク障害(RLF:radio link failure)を検出してもよいし、再接続手順を起動してもよいし、セカンダリセルグループのSCellの個別リソース(PUCCHまたはSRS)を開放してもよいし、あるいは、セカンダリセルグループのsTAGのTAタイマーをすべて強制的に満了または停止してもよい。
(無線通信システムの構成)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上述の制御を行う無線通信方法が適用される。
図8は、本実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す概略構成図である。図8に示すように、無線通信システム1は、複数の無線基地局10(11および12)と、各無線基地局10によって形成されるセル内にあり、各無線基地局10と通信可能に構成された複数のユーザ端末20と、を備えている。無線基地局10は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。
図8において、無線基地局11は、たとえば相対的に広いカバレッジを有するマクロ基地局で構成され、マクロセルC1を形成する。無線基地局12は、局所的なカバレッジを有するスモール基地局で構成され、スモールセルC2を形成する。なお、無線基地局11および12の数は、図8に示す数に限られない。
マクロセルC1およびスモールセルC2では、同一の周波数帯が用いられてもよいし、異なる周波数帯が用いられてもよい。また、無線基地局11および12は、基地局間インタフェース(たとえば、光ファイバ、X2インタフェース)を介して互いに接続される。
無線基地局11と無線基地局12との間、無線基地局11と他の無線基地局11との間または無線基地局12と他の無線基地局12との間では、デュアルコネクティビティ(DC)またはキャリアアグリゲーション(CA)が適用される。
ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでいてもよい。ユーザ端末20は、無線基地局10を経由して他のユーザ端末20と通信を実行できる。
上位局装置30には、たとえば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)、下り制御チャネル(PDCCH:Physical downlink control channel、EPDCCH:enhanced physical downlink control channel)、報知チャネル(PBCH:physical broadcast channel)などが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、所定のSIB(system information block)が伝送される。PDCCH、EPDCCHにより、下り制御情報(DCI:downlink control information)が伝送される。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)、上り制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。
図9は、本実施の形態に係る無線基地局10の全体構成図である。図9に示すように、無線基地局10は、MIMO(multiple-input and multiple-output)伝送のための複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部(送信部および受信部)103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、インタフェース部106とを備えている。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30からインタフェース部106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、PDCP(packet data convergence protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(radio link control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(medium access control)再送制御、たとえば、HARQ(hybrid automatic repeat request)の送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:inverse fast fourier transform)処理、プリコーディング処理が行われて各送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われて、各送受信部103に転送される。
各送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナごとにプリコーディングして出力された下り信号を無線周波数帯に変換する。アンプ部102は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ101により送信する。送受信部103には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッタ/レシーバ、送受信回路または送受信装置を適用できる。
一方、上り信号については、各送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部102で増幅され、各送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:fast fourier transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:inverse discrete fourier transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、インタフェース部106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
インタフェース部106は、基地局間インタフェース(たとえば、光ファイバ、X2インタフェース)を介して隣接無線基地局と信号を送受信(バックホールシグナリング)する。あるいは、インタフェース部106は、所定のインタフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。
図10は、本実施の形態に係る無線基地局10が有するベースバンド信号処理部104の主な機能構成図である。図10に示すように、無線基地局10が有するベースバンド信号処理部104は、制御部301と、下り制御信号生成部302と、下りデータ信号生成部303と、マッピング部304と、デマッピング部305と、チャネル推定部306と、上り制御信号復号部307と、上りデータ信号復号部308と、判定部309と、を少なくとも含んで構成されている。
制御部301は、PDSCHで送信される下りユーザデータ、PDCCHと拡張PDCCH(EPDCCH)の両方、またはいずれか一方で伝送される下り制御情報、下り参照信号などのスケジューリングを制御する。また、制御部301は、PRACHで伝送されるRAプリアンブル、PUSCHで伝送される上りデータ、PUCCHまたはPUSCHで伝送される上り制御情報、上り参照信号のスケジューリングの制御(割り当て制御)も行う。上りリンク信号(上り制御信号、上りユーザデータ)の割り当て制御に関する情報は、下り制御信号(DCI)を用いてユーザ端末20に通知される。
制御部301は、上位局装置30からの指示情報や各ユーザ端末20からのフィードバック情報に基づいて、下りリンク信号および上りリンク信号に対する無線リソースの割り当てを制御する。つまり、制御部301は、スケジューラとしての機能を有している。制御部301には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路または制御装置を適用できる。
下り制御信号生成部302は、制御部301により割り当てが決定された下り制御信号(PDCCH信号とEPDCCH信号の両方、またはいずれか一方)を生成する。具体的に、下り制御信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下りリンク信号の割り当て情報を通知する下りリンクアサインメントと、上りリンク信号の割り当て情報を通知する上りリンクグラントを生成する。下り制御信号生成部302には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器または信号生成回路を適用できる。
下りデータ信号生成部303は、制御部301によりリソースへの割り当てが決定された下りデータ信号(PDSCH信号)を生成する。下りデータ信号生成部303により生成されるデータ信号には、各ユーザ端末20からのCSI等に基づいて決定された符号化率、変調方式に従って符号化処理、変調処理が行われる。
マッピング部304は、制御部301からの指示に基づいて、下り制御信号生成部302で生成された下り制御信号と、下りデータ信号生成部303で生成された下りデータ信号の無線リソースへの割り当てを制御する。マッピング部304には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッピング回路またはマッパーを適用できる。
デマッピング部305は、ユーザ端末20から送信された上りリンク信号をデマッピングして、上りリンク信号を分離する。チャネル推定部306は、デマッピング部305で分離された受信信号に含まれる参照信号からチャネル状態を推定し、推定したチャネル状態を上り制御信号復号部307、上りデータ信号復号部308に出力する。
上り制御信号復号部307は、上り制御チャネル(PRACH,PUCCH)でユーザ端末から送信されたフィードバック信号(送達確認信号等)を復号し、制御部301へ出力する。上りデータ信号復号部308は、上り共有チャネル(PUSCH)でユーザ端末から送信された上りデータ信号を復号し、判定部309へ出力する。判定部309は、上りデータ信号復号部308の復号結果に基づいて、再送制御判定(A/N判定)を行うとともに結果を制御部301に出力する。
図11は、本実施の形態に係るユーザ端末20の全体構成図である。図11に示すように、ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部(送信部および受信部)203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
下りリンクのデータについては、複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部202で増幅され、送受信部203で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部204でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などがなされる。この下りリンクのデータのうち、下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。送受信部203には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッタ/レシーバ、送受信回路または送受信装置を適用できる。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御(HARQ)の送信処理や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT)処理、逆高速フーリエ変換(IFFT)処理などが行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する。その後、アンプ部202は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ201により送信する。
図12は、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204の主な機能構成図である。図12に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、上り制御信号生成部402と、上りデータ信号生成部403と、マッピング部404と、デマッピング部405と、チャネル推定部406と、下り制御信号復号部407と、下りデータ信号復号部408と、判定部409と、を少なくとも含んで構成されている。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH信号)や、受信したPDSCH信号に対する再送制御判定結果に基づいて、上り制御信号(A/N信号等)や上りデータ信号の生成を制御する。無線基地局から受信した下り制御信号は下り制御信号復号部407から出力され、再送制御判定結果は、判定部409から出力される。制御部401には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路または制御装置が適用される。
制御部401は、上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする。
上り制御信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上り制御信号(送達確認信号やチャネル状態情報(CSI)等のフィードバック信号)を生成する。上りデータ信号生成部403は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。なお、制御部401は、無線基地局から通知される下り制御信号に上りリンクグラントが含まれている場合に、上りデータ信号生成部403に上りデータ信号の生成を指示する。上り制御信号生成部402には、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器または信号生成回路を適用できる。
マッピング部404は、制御部401からの指示に基づいて、上り制御信号(送達確認信号等)と、上りデータ信号の無線リソース(PUCCH、PUSCH)への割り当てを制御する。
デマッピング部405は、無線基地局10から送信された下りリンク信号をデマッピングして、下りリンク信号を分離する。チャネル推定部406は、デマッピング部405で分離された受信信号に含まれる参照信号からチャネル状態を推定し、推定したチャネル状態を下り制御信号復号部407、下りデータ信号復号部408に出力する。
下り制御信号復号部407は、下り制御チャネル(PDCCH)で送信された下り制御信号(PDCCH信号)を復号し、スケジューリング情報(上りリソースへの割り当て情報)を制御部401へ出力する。また、下り制御信号に送達確認信号をフィードバックするセルに関する情報や、RF調整の適用有無に関する情報が含まれている場合も、制御部401へ出力する。
下りデータ信号復号部408は、下り共有チャネル(PDSCH)で送信された下りデータ信号を復号し、判定部409へ出力する。判定部409は、下りデータ信号復号部408の復号結果に基づいて、再送制御判定(A/N判定)を行うとともに、結果を制御部401に出力する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
本出願は、2014年9月25日出願の特願2014−195694に基づく。この内容は、全てここに含めておく。
本発明のユーザ端末は、異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成される複数のセルグループと通信を行うユーザ端末であって、前記各セルグループに属する上りリンク信号をそれぞれ送信する送信部と、同期デュアルコネクティビティが適用されている状態で、セルグループ間の送信タイミング差が所定の値を超えた場合に、前記複数のセルグループの1つであるセカンダリセルグループの上りリンク送信を停止する制御部と、を有することを特徴とする。

Claims (10)

  1. 異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成される複数のセルグループと通信を行うユーザ端末であって、
    上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で前記指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする制御部を有することを特徴とするユーザ端末。
  2. 前記制御部は、前記非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用している状態で前記指標が変動した場合に、前記同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えない制御および前記同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用している状態で前記指標が変動した場合に、前記非同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替える制御のいずれかをすることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  3. 前記制御部は、前記同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用している状態から前記非同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えた後に再度前記指標が変動しても、前記同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えないことを特徴とする請求項2に記載のユーザ端末。
  4. 前記制御部は、前記非同期デュアルコネクティビティ向け制御を適用した場合、別のイベントが発生しない限り、前記同期デュアルコネクティビティ向け制御に切り替えないことを特徴とする請求項2に記載のユーザ端末。
  5. 前記イベントは、デュアルコネクティビティの設定もしくは再設定、RRCパラメータ再設定、PSCellチェンジ、SCellチェンジ、セカンダリセルグループの変更またはSCellのアクティブ化もしくは非アクティブ化の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のユーザ端末。
  6. 前記指標は、各セルグループに属する任意のサービングセルの上りリンク送信タイミング差であることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  7. 前記指標は、各セルグループに属する任意のサービングセルの下りリンク受信タイミング差であることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  8. 前記同期デュアルコネクティビティ向け制御は、送信電力制御またはメジャメント制御であることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  9. 異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成されるセルグループを形成し、前記セルグループと異なるセルグループを形成する他の無線基地局とデュアルコネクティビティを適用して無線基地局がユーザ端末と通信する無線通信システムであって、
    前記ユーザ端末は、
    上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で前記指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする制御部を有することを特徴とする無線通信システム。
  10. 異なる周波数を利用する1つ以上のセルからそれぞれ構成される複数のセルグループと通信を行うユーザ端末の無線通信方法であって、
    上位レイヤにおけるイベントが発生した時点の指標に基づいて同期デュアルコネクティビティ向け制御および非同期デュアルコネクティビティ向け制御のいずれかを適用している状態で前記指標が変動した場合に、他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替えない制御および所定回数に限り他方のデュアルコネクティビティ用制御に切り替える制御のいずれかをする工程を有することを特徴とする無線通信方法。
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