JPWO2016047654A1 - インダクタ部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

樹脂層にインダクタが設けられたインダクタ部品において、インダクタのコイル特性を向上するとともに、その特性のばらつきを低減する。インダクタ部品1aは、内部に空隙6aを有する第1の樹脂層2aと、第1の樹脂層2a内に立設された2本の金属ピン4と、両金属ピン4の一端同士を接続する接続導体5とを有するインダクタ3とを備え、空隙6aの少なくとも一部が、平面視で両金属ピン4の間であって、側面視で両金属ピン4が重なる領域であるピン対向領域Rに配置されている。この構成によると、インダクタ3の一部が、比抵抗が低く、そのばらつきも小さい金属ピン4で形成されるため、コイル特性に優れ、かつ、特性のばらつきが小さいインダクタ3を形成することができる。また、金属ピン4間に樹脂のない領域が形成されるため、両金属ピン4間に発生する寄生容量を低減することができる。

Description

本発明は、絶縁層にインダクタが設けられたインダクタ部品およびその製造方法に関する。
従来より、絶縁層の内部にインダクタが形成されたインダクタ部品が知られている。例えば、図10に示すように、特許文献1に記載のインダクタ部品100は、多層基板101にインダクタ102が内蔵されて成る。ここで、多層基板101は、複数の磁性体層101aの積層体で構成される。また、インダクタ102は、所定の磁性体層101aの一方主面に形成された面内導体103a〜103dと、層間の面内導体103a〜103dを接続する柱状導体104a〜104cとを備え、多層基板101の内部に1本の導体として形成される。そして、このような構成により、インダクタ102がインダクタ素子として機能している。
特開2005−183890号公報(段落0051、図5等参照)
多層基板101にインダクタ102を内蔵する場合、各柱状導体104a〜104cは、磁性体層101a毎に、ビア導体またはスルーホール導体を形成し、これらの導体を、重ね合せて積み上げることで形成される。このような柱状導体104a〜104cの形成方法によると、磁性体層101aの積層ずれによって、隣接する導体(ビア導体またはスルーホール導体)間の接続面積が減少するため、柱状導体104a〜104c全体としての抵抗値が高くなり、ひいてはインダクタ102の抵抗値が高くなる。また、積層ずれのばらつきは、インダクタ102の抵抗値のばらつきの原因になる。また、図10に示すインダクタ部品100の構造では、各柱状導体104a〜104c間に発生する寄生容量により、コイル特性が低下(たとえば、Q値の低下)することも懸念される。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、絶縁層にインダクタが設けられたインダクタ部品において、インダクタのコイル特性を向上するとともに、その特性のばらつきを低減することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のインダクタ部品は、内部に空隙を有する絶縁層と、前記絶縁層内に立設された2本の金属ピンと、前記両金属ピンの一端同士を接続する接続導体とを有するインダクタとを備え、前記空隙の少なくとも一部が、平面視で前記両金属ピンの間であって、側面視で両金属ピンが重なる領域であるピン対向領域に配置されていることを特徴としている。
金属ピンは、例えば、Cuなどの金属で形成された線材をせん断加工するなどしてそれぞれ形成されるため、ビアホールに導電性ペーストを充填して形成されたビア導体と比較して比抵抗が低く、そのばらつきも小さい。そのため、コイル特性に優れ(例えば、Q値が高い)、かつ、特性のばらつきが小さいインダクタを形成することができる。
また、高周波信号が使用されるインダクタ部品においては、インダクタの寄生容量がコイル特性の低下(例えば、Q値の低下)の原因になることが知られている。絶縁層に立設された2本の金属ピンと、両金属ピンの一端同士を接続する接続導体とを有するインダクタの場合は、特に電位差が大きくなる両金属ピン間の寄生容量を下げる必要がある。そこで、本発明では、平面視で前記両金属ピンの間であって、側面視で両金属ピンが重なる領域に空隙が設けられる。このように、金属ピン間に絶縁層を構成する絶縁材料のない領域を形成することにより、両金属ピン間に発生する寄生容量を低減することができるため、インダクタのコイル特性を向上することができる。
また、前記空隙が、前記接続導体に接しないように設けられていてもよい。このようにすると、絶縁層に接続導体を容易に配置することができる。
また、前記空隙が、前記絶縁層の複数箇所に設けられていてもよい。この場合、空隙を金属ピン間に分散して配置することができる。
また、前記空隙と、前記絶縁層内の前記金属ピンの配置スペースとが連続していてもよい。この構成によると、金属ピンと絶縁層との間に前記空隙による隙間を形成することができるため、金属ピンに応力が作用した場合に、絶縁層が破損するのを低減することができる。また、例えば、絶縁層を金型で成形する場合に、容易に空隙を形成することができる。
また、前記空隙が、前記ピン対向領域のみに設けられていてもよい。このようにすると、金属ピン間で発生する寄生容量を低減しつつ、金属ピンを所望の位置に容易に固定することができる。
また、前記空隙が、前記絶縁層の内部に収まるように形成されていてもよい。この場合、絶縁層の主面に空隙がない状態になるため、接続導体を絶縁層の主面に形成するのが容易になる。
また、本発明のインダクタ部品の製造方法は、その一方主面に金属ピンを立設状態で収容するための2つの収容孔が設けられるとともに、その内部に空隙が設けられた、第1の絶縁層を準備する準備工程と、前記両収容孔それぞれに金属ピンを収容する収容工程と、前記両金属ピンの前記第1の絶縁層の一方主面側に位置する一端同士を接続導体で接続する接続工程と、前記接続導体を被覆するように、前記第1の絶縁層の一方主面に第2の絶縁層を積層する積層工程とを備え、前記準備工程では、前記空隙の少なくとも一部が、前記絶縁層の平面視で前記両収容孔の間であって、側面視で前記両収容孔が重なる領域に配置されるように、前記空隙を形成することを特徴としている。
この場合、絶縁層の準備工程で、両金属ピンを収容するための収容孔と、空隙とを予め形成した上で、両金属ピンを収容孔に配置してインダクタ部品を製造するため、両金属ピン間に発生する寄生容量を低減できるインダクタ部品を容易に製造することができる。また、金属ピンの部分を従来のビア導体で形成する場合と比較して、積層ずれによる接続抵抗の増加がなく、コイル特性のばらつきも小さいインダクタ部品を製造することができる。
また、前記準備工程では、前記空隙を前記両収容孔のいずれかと連続するように形成するようにしてもよい。この場合、例えば、絶縁層を金型で成形する場合に、収容孔と空隙とを容易に形成することができる。
本発明によれば、インダクタの一部が、比抵抗が低く、そのばらつきも小さい金属ピンで形成される。そのため、コイル特性に優れ(例えば、Q値が高い)、かつ、特性のばらつきが小さいインダクタを形成することができる。また、平面視で前記両金属ピンの間であって、側面視で両金属ピンが重なる領域に空隙が設けられる。このようにすると、金属ピン間に絶縁層を構成する絶縁材料のない領域が形成されるため、両金属ピン間に発生する寄生容量を低減することができる。
本発明の第1実施形態にかかるインダクタ部品を示す図である。 図1のピン対向領域を説明するための図である。 樹脂層の形成方法を説明するための図である。 図1のインダクタ部品の製造方法を説明するための図である。 図1の空隙の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるインダクタ部品を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかるインダクタ部品を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかるインダクタ部品を示す図である。 図8の空隙の変形例を示す図である。 従来のインダクタ部品の断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態にかかるインダクタ部品1aについて、図1および図2を参照して説明する。なお、図1(a)はインダクタ部品1aの断面図、図1(b)はインダクタ部品1aの平面図、図2はピン対向領域Rを説明するための図である。ここで、図1(a)は図1(b)のA−A矢視断面図であり、図1(b)は第2の樹脂層2bを図示省略している。また、図2はインダクタ部品1aを平面視したときの金属ピン4および第1の樹脂層2aを示している。
この実施形態にかかるインダクタ部品1aは、図1(a)および図1(b)に示すように、第1の樹脂層2a(本発明の「絶縁層」および「第1の絶縁層」に相当)と、インダクタ3と、第1の樹脂層2aの上面に積層された第2の樹脂層2b(本発明の「第2の絶縁層」に相当)とを備え、例えば、携帯電話等の電子機器に搭載される。
第1、第2の樹脂層2a,2bは、例えば、エポキシ樹脂などの絶縁性熱硬化樹脂とフェライト粉末などの磁性体フィラとを混合した磁性体含有樹脂でそれぞれ形成される。
インダクタ3は、それぞれ第1の樹脂層2a内に立設された2本の金属ピン4と、両金属ピン4の上端(本発明の「一端」に相当)同士を接続する接続導体5とを有する。両金属ピン4それぞれは、上端面が第1の樹脂層2aの上面に露出し、下端面が第1の樹脂層2aの下面に露出して設けられる。また、この実施形態では、両金属ピン4が第1の樹脂層2a内で略平行に配置されている。そして、両金属ピン4の上端面それぞれが、接続導体5との接続面として使用され、下端面それぞれが外部接続用の外部電極として使用される。
ここで、金属ピン4は、Cu、Cu−Ni合金などのCu合金またはFeなどの金属材料で形成される。なお、金属ピン4は、これらの金属材料のいずれかにより形成された線材をせん断加工するなどして柱状に形成される。
接続導体5は、例えば、CuやAgなどの金属を含有する導電性ペーストを用い、スクリーン印刷などで所定のパターン形状に形成される。ここで、接続導体5については、導電性ペーストにより下地電極を形成し、該下地電極の表面に例えばCuめっきにより表面電極を形成して2層構造としてもよい。このようにすると、接続導体の一部が、下地電極よりも比抵抗が低いめっき膜(表面電極)で形成されるため、接続導体の抵抗値を下げることができる。なお、接続導体5は、金属板を所定のパターン形状に形成したものあってもかまわない。この場合、両金属ピン4とは、例えば、超音波接合により接合することができる。
ところで、高周波が用いられる場合は、上記したように、インダクタ3が持つ寄生容量がコイル特性の劣化(例えばQ値の低下)の原因になることが知られている。この実施形態のインダクタ3のように、第1の樹脂層2a内で両金属ピン4が略平行に配置された構造の場合、特に、両金属ピン4間で電位差が大きくなるため、両金属ピン4間で発生する寄生容量を下げる必要がある。そこで、この実施形態では、両金属ピン4間に発生する寄生容量を下げることができるように、両金属ピン4間に空隙6aが設けられている。
この実施形態では、両金属ピン4それぞれの周縁に空隙6aが設けられるとともに、両空隙6aそれぞれの一部が、平面視で両金属ピン4の間であって、側面視で両金属ピン4が重なる領域であるピン対向領域Rに重なる領域に配置されている。このピン対向領域Rは、図2の点描写された領域と平面視で重なる第1の樹脂層2a内の領域である。より具体的には、側面視として、図2に示す矢印Fの方向を見たときに、両金属ピン4が重なる領域がピン対向領域Rとして設定されている。空隙6a内は第1の樹脂層2aの樹脂よりも誘電率が低い空気で占有されるため、空隙6aの一部をピン対向領域Rに配置することで、両金属ピン4間に生じる寄生容量を低減することができる。
空隙6aについて具体的に説明すると、図1(b)に示すように第1の樹脂層2aには、金属ピン4の配置スペースと空隙6aとが連続して設けられる。この金属ピン4の配置スペースと空隙6aとを合わせた時の横断面形状は、それぞれ横長矩形(空隙6aの形成部分)と円(金属ピン4の配置スペース)とを合成したような形状(図1(b)および図3(b)参照)になり、この合成したものから金属ピン4の配置スペースを除いた領域が空隙6aになる。
ここで、横長矩形の短辺の長さよりも円の直径が大きく形成されて、この円が横長矩形の長手方向の略真ん中に配置される。さらに、空隙6aを形成する前記横長矩形の長手方向それぞれが、両金属ピン4を結ぶ直線に略平行になるように配置される。したがって、金属ピン4それぞれにおいて、空隙6aは、ピン対向領域R側と、該ピン対向領域Rの反対側の両方に配置される。そして、接続導体5が、金属ピン4から空隙6aが配置されていない方向(前記横長矩形の短手方向)に引き出されて、両金属ピン4の一端同士を接続する。換言すれば、両空隙6aそれぞれは、接続導体5に接しないように設けられている。なお、空隙6aは、一方の金属ピン4の周縁のみに設けられていてもよい。
(インダクタ部品1aの製造方法)
次に、図3および図4を参照してインダクタ部品1aの製造方法について説明する。なお、図3(a)は金属ピン4を配置する前の第1の樹脂層2aの断面図、図3(b)は図3(a)のB−B矢視断面図、図4(a)〜(c)それぞれは製造方法の各工程を示している。
まず、図3に示すように、その上面(本発明の「一方主面」に相当)に金属ピン4を立設状態で収容するための2つの収容孔7が設けられるとともに、その内部に空隙6aが設けられた第1の樹脂層2aを準備する(準備工程)。このとき、両空隙6aそれぞれの少なくとも一部が、第1の樹脂層2aのピン対向領域Rに重なるように配置する。なお、この実施形態では、上記したように、金属ピン4の配置スペースとなる収容孔7と空隙6aとが連続するように形成される(収容孔7と空隙6aの一体形成)。ここで、収容孔7と空隙6aとを合わせた時の横断面形状は、横長矩形(空隙6a部分)と円(金属ピン4の配置部分)とを合成したような形状で形成される。
なお、収容孔7は、第1の樹脂層2aを厚み方向で貫通するように形成するが、空隙6a部分(横断面横長矩形)は、第1の樹脂層2aの下面側に底部を有する有底形状にする(図3(a)参照)。この第1の樹脂層2aは、例えば、金型を用いた成形技術により形成することができる。
次に、図4(a)に示すように、両収容孔7それぞれに、金属ピン4を収容(配置)する(収容工程)。
次に、図4(b)に示すように、両金属ピン4の上端(上端面)同士、すなわち、両金属ピン4の第1の樹脂層2aの一方主面側に位置する一端同士を接続するように、第1の樹脂層2aの上面に接続導体5を形成する(接続工程)。接続導体5は、例えば、下地電極と表面電極との2層構造で形成することができる。この場合、下地電極は、CuやAgなどの金属を含有した導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成し、表面電極は、下地電極の表面の金属成分をめっき核としてCuめっきなどにより形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、接続導体5を被覆するように、第1の樹脂層2aの上面に第2の樹脂層2bを積層してインダクタ部品1aが完成する(積層工程)。この場合、半硬化(Bステージ)状態の第2の樹脂層2bを準備した上で、この第2の樹脂層2bを第1の樹脂層2aに積層した後、第2の樹脂層2bを完全硬化するのが好ましい。このようにすると、第2の樹脂層2bの樹脂が空隙6aの内部に入り込むのを防止することができる。なお、空隙6aの他の形成方法としては、例えば、各金属ピン4の周面に予め離型剤やワックス状の物を塗布した上で、この状態の各金属ピン4を樹脂層に配置し、樹脂層を硬化させるときの熱で、離型剤またはワックス状の物を気化させるという方法もある。この方法は、後述する他の実施形態の空隙の形成方法にも適用することができる。
したがって、上記した実施形態によれば、インダクタ3の一部が、金属ピン4により形成される。金属ピン4は、例えば、Cuなどの金属で形成された線材をせん断加工するなどしてそれぞれ形成されるため、ビアホールに導電性ペーストを充填して形成されたビア導体と比較して比抵抗を低く、そのばらつきも小さい。そのため、コイル特性に優れ(例えば、Q値が高い)、かつ、特性のばらつきが小さいインダクタ3を形成することができる。
また、第1の樹脂層2aの内部に設けられた空隙6aは、その一部がピン対向領域Rに重なるように配置されるため、金属ピン4間に、第1の樹脂層2aよりも誘電率の低い空気を配置することができる。このようにすると、両金属ピン4間に発生する寄生容量を低減することができるため、インダクタ3のコイル特性(例えば、Q値)を向上することができる。
また、両空隙6aが接続導体5に接しないように設けられるため、第1の樹脂層2aに接続導体5を容易に配置することができる。
また、空隙6aと、第1の樹脂層2a内の金属ピン4の配置スペース(収容孔7)とが連続するように形成される。このようにすると、金属ピン4と第1の樹脂層2aとの間に空隙6aによる隙間を形成することができるため、金属ピン4に応力が作用した場合に、第1の樹脂層2aが破損するのを低減することができる。この実施形態では、第1の樹脂層2aが磁性体含有樹脂であるため、磁性体フィラを含有しない熱硬化性樹脂よりも脆い。したがって、このように、金属ピン4と第1の樹脂層2aとの間に隙間を設けることが、第1の樹脂層2aの破損を防止する上で効果的である。
また、上記したインダクタ部品1aの製造方法によると、第1の樹脂層2aの準備工程で、両金属ピン4を収容するための収容孔7と、空隙6aとを予め形成した上で、両金属ピン4を収容孔7に配置してインダクタ部品1aを製造するため、両金属ピン4間に発生する寄生容量を低減できるインダクタ部品1aを容易に製造することができる。また、金属ピン4の部分を従来のビア導体で形成する場合と比較して、積層ずれによる接続抵抗の増加がなく、コイル特性のばらつきの小さいインダクタ部品1aを製造することができる。
また、空隙6aと収容孔7とが連続するように形成されるため、例えば、第1の樹脂層2aを金型で成形する場合に、収容孔7および空隙6aを容易に形成することができる。
(空隙の変形例)
次に、空隙6aの変形例について、図5を参照して説明する。上記した実施形態では、両空隙6aそれぞれが、第1の樹脂層2aの上面に達するように形成されている場合について説明したが、例えば、図5に示すように、両空隙6bそれぞれが、第1の樹脂層2aの内部に収まるように形成されていてもよい。このようにすると、第1の樹脂層2aの上面全てが樹脂で構成されるため、第2の樹脂層2bの積層時に、両空隙6bに樹脂が入り込むのを防止することができる。この場合、第2の樹脂層2bの形成時に液状樹脂を用いることができる。また、第1の樹脂層2aの上面全てが樹脂となることで、接続導体5の形成が容易になる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかるインダクタ部品1bについて、図6を参照して説明する。なお、図6(a)はインダクタ部品1bの断面図、図6(b)は図6(a)のC−C矢視断面図である。
この実施形態にかかるインダクタ部品1bが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図6に示すように、空隙6cの形状が異なることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、金属ピン4の配置スペース(収容孔7)と空隙6cとを合わせた時の合成形状が、円錐台形状に形成される。換言すれば、前記合成形状は、第1の樹脂層2aの下面から上面に向かうにつれて先細りするテーパ状に形成される。このようにしても、第1実施形態のインダクタ部品1aと同様の効果を得ることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態にかかるインダクタ部品1cについて、図7を参照して説明する。なお、図7(a)はインダクタ部品1cの断面図、図7(b)はインダクタ部品1cの平面図である。ここで、図7(a)は図7(b)のD−D矢視断面図であり、図7(b)は第2の樹脂層2bを図示省略している。
この実施形態にかかるインダクタ部品1cが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図7に示すように、空隙6dの形状が異なることである。その他の構成は、第1実施形態のインダクタ部品1aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、両空隙6dそれぞれは、ピン対向領域R側のみに形成されて、第1実施形態において、ピン対向領域Rの反対側に形成されていた空隙6aの一部が第1の樹脂層2aの樹脂で埋められている。このように、空隙6dをピン対向領域R側のみに設けることで、金属ピン4の周側面と第1の樹脂層2aの樹脂との接触領域を増やすことができるため、両金属ピン4間で発生する寄生容量を低減しつつ、両金属ピン4の所望の位置への固定を容易に行うことができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態にかかるインダクタ部品1dについて、図8を参照して説明する。なお、図8(a)はインダクタ部品1dの断面図、図8(b)はインダクタ部品1cの平面図、図8(c)は図8(a)のE−E矢視断面図、図8(d)はピン対向領域Rを説明するための図である。ここで、図8(b)は第2の樹脂層2bを図示省略している。また、図8(d)は図2に対応する図である。
この実施形態にかかるインダクタ部品1dが、図7を参照して説明した第3実施形態のインダクタ部品1aと異なるところは、図8に示すように、金属ピン4の配置が異なることと、接続導体5が平面視でL字状に形成されていることと、空隙6eの形状が異なることとである。その他の構成は、第3実施形態のインダクタ部品1cと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
第3実施形態の両金属ピン4は、平面視横長矩形状の第1の樹脂層2aの長手方向に沿って配列されていたが、この実施形態の金属ピン4は、一方が平面視横長矩形状の第1の樹脂層2aの四隅部のうちの1つに配置され、他方の金属ピン4が、一方の金属ピン4と点対称の位置(中心が平面視で第1の樹脂層2aの中心点)に配置される。そして、両金属ピン4の上端同士が、平面視L字状の接続導体5により接続される。
また、金属ピン4の配置スペース(収容孔7)と空隙6eとを合わせた時の横断面形状それぞれは、図8(c)に示すように、円(収容孔7)と、該円の直径よりも大きい直径を有する円の半円とを合成したような形状を成している。これらの円は、同心円となるように配置されるとともに、空隙6eを形成する大径側の半円がピン対向領域R(図8(d)参照)側に配置される。
このように空隙6eを構成しても、第3実施形態のインダクタ部品1cの効果と同様の効果を得ることができる。
(空隙の変形例)
空隙6eの変形例について、図9を参照して説明する。なお、図9(a)〜(c)それぞれは、空隙6eの変形例を示す図であり、それぞれ図8(c)に対応する図である。空隙6eの形状は適宜変更することができる。例えば、図9(a)に示すように、両金属ピン4それぞれにおいて、横断面矩形状の複数の空隙6fを金属ピン4の周方向に沿って複数箇所に配置するようにしてもよい。この場合、第4実施形態のインダクタ部品1dと比較して、金属ピン4の周側面と第1の樹脂層2aの樹脂との接触領域が増えるため、金属ピン4を容易に所望の位置に固定することができる。
また、図9(b)に示すように、空隙6gの横断面を碇状に形成してもかまわない。この場合、金属ピン4の周側面と第1の樹脂層2aの樹脂との接触領域がさらに増えるため、金属ピン4の位置固定をより確実に行うことができる。また、図9(c)に示すように、金属ピン4の配置スペース(収容孔7)と空隙6hとを合わせた時の横断面を、円(金属ピン4の配置スペース)と楕円(空隙6hの形成部分)とを合成したような形状にしてもよい。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、上記した各実施形態では、金属ピン4の配置スペース(収容孔7)と空隙6a〜6hとが連続するように構成したが、不連続であってもかまわない。このようにすると、両金属ピン間の寄生容量を低減しつつ、両金属ピン4の位置固定を容易に行うことができる。
また、上記した各実施形態では、インダクタ部品1a〜1dが1つのインダクタ3を備える場合について説明したが、複数のインダクタ3を備えるように構成してもよい。
また、上記した各実施形態では、接続導体5の平面視形状が、コの字状、L字状の場合について説明したが、例えば、渦巻き状(スパイラル形状)等、種々の形状を採用することができる。
また、本発明は、樹脂層および該樹脂層に設けられたインダクタを備える種々のインダクタ部品に広く適用することができる。
1a〜1d インダクタ部品
2a 第1の樹脂層(絶縁層、第1の絶縁層)
2b 第2の樹脂層(第2の絶縁層)
3 インダクタ
4 金属ピン
5 接続導体
6a〜6h 空隙
7 収容孔(金属ピンの配置スペース)

Claims (8)

  1. 内部に空隙を有する絶縁層と、
    前記絶縁層内に立設された2本の金属ピンと、前記両金属ピンの一端同士を接続する接続導体とを有するインダクタとを備え、
    前記空隙の少なくとも一部が、平面視で前記両金属ピンの間であって、側面視で両金属ピンが重なる領域であるピン対向領域に配置されていることを特徴とするインダクタ部品。
  2. 前記空隙が、前記接続導体に接しないように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記空隙が、前記絶縁層の複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインダクタ部品。
  4. 前記空隙と、前記絶縁層内の前記金属ピンの配置スペースとが連続していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインダクタ部品。
  5. 前記空隙が、前記ピン対向領域のみに設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインダクタ部品。
  6. 前記空隙が、前記絶縁層の内部に収まるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインダクタ部品。
  7. その一方主面に金属ピンを立設状態で収容するための2つの収容孔が設けられるとともに、その内部に空隙が設けられた、第1の絶縁層を準備する準備工程と、
    前記両収容孔それぞれに金属ピンを収容する収容工程と、
    前記両金属ピンの前記第1の絶縁層の一方主面側に位置する一端同士を接続導体で接続する接続工程と、
    前記接続導体を被覆するように、前記第1の絶縁層の一方主面に第2の絶縁層を積層する積層工程とを備え、
    前記準備工程では、前記空隙の少なくとも一部が、前記絶縁層の平面視で前記両収容孔の間であって、側面視で前記両収容孔が重なる領域に配置されるように、前記空隙を形成することを特徴とするインダクタ部品の製造方法。
  8. 前記準備工程では、前記空隙を前記両収容孔のいずれかと連続するように形成することを特徴とする請求項7に記載のインダクタ部品の製造方法。
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