JPWO2016038770A1 - 無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置およびプログラム - Google Patents
無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置およびプログラム Download PDFInfo
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Abstract
自無線セルとして形成した第1の無線セルに収容される無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報生成部(11)と、前記第1の無線セルと他の無線基地局により該第1の無線セルに隣接して形成された第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報生成部(12)と、伝搬路情報生成部(11)にて取得した前記第1の伝搬路情報と負荷情報生成部(12)にて取得した前記負荷情報とを用いて前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容ユーザ群決定部(13)と、収容ユーザ群決定部(13)にて選択した前記無線端末群を収容するように前記第1の無線セルのカバレッジを変更するビームフォーミングウェイトを算出するビームフォーミングウェイト算出部(14)と、を備える。
Description
本発明は、無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムに関し、特に、グループビームフォーミングによる負荷分散方式を用いて無線セルのカバレッジを制御する無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムに関する。
WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)やLTE(Long Term Evolution)に代表されるセルラ方式の無線通信システムにおいては、複数の無線基地局が空間的に分散して設置され、各無線基地局が自身のサービスエリアである無線セルを形成・管理するように構成されている。これによって、広大なサービスエリアが複数の無線セルに分割されているため、多数の無線端末が複数の無線セルに分散されて接続されることによって、限られた周波数帯域を用いて、多数の無線端末との通信が可能になっている。ここで、1つの無線基地局は、複数の無線セルを形成しても良い。
近年においては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴って、モバイル通信のデータトラフィック量が急増する一方で、ストリートやイベント会場などのスポットのように、データトラフィック量(トラフィック需要)には地理的な偏りがある。かかる点に鑑みて、送信電力が小さく、かつ、無線セルのエリアサイズに相当するカバレッジが小さい小型の無線基地局であるスモールセル基地局を局所的かつ高密度に配置することによって、無線通信システムの大容量化が図られてきている。
一方で、トラフィック需要の地理的な偏りは、時間的に変化するため、無線基地局を計画経済的に設定することは難しい。したがって、無線セル間でトラフィック負荷に大きな差が生じる場合、トラフィック負荷が高い無線セルの無線基地局に接続される無線端末は、トラフィック負荷が低い無線セルの無線基地局に接続される無線端末に比べて、無線端末のスループットが大きく低下してしまう。かくのごときトラフィック負荷の偏りは、カバレッジが小さいスモールセル基地局において特に顕著になる。
無線セル間のトラフィック負荷の均衡化を図るための技術としては、カバレッジ最適化が一般的である。例えば、特許文献1の特表2003−500952号公報「セルラ移動無線通信システムにおけるセル負荷分担方法」に開示された手法においては、無線セルは自身(自セル)のトラフィック負荷を測定する。そして、自セルのトラフィック負荷が高負荷時には、トラフィック負荷の低い周辺の無線セルのうち、自セルとの重なりが大きい無線セルを選択する。そして、選択した周辺の無線セルおよび自セルに対して、カバレッジの基準となる信号強度のオフセットパラメータを調整することによって、選択した周辺の無線セルの実効的なカバレッジを自セル方向へ拡大させ、それに対応する方向への自セルの実効的なカバレッジを縮小させる。而して、自セルの無線基地局に接続される無線端末の一部を選択した周辺の無線セルへハンドオーバさせ、トラフィック負荷の均衡化を図る。
一方、自セルのトラフィック負荷が低い時には、周辺の無線セルの実効的なカバレッジを縮小させるとともに、それに対応する方向への自セルの実効的なカバレッジを拡大させる。
また、非特許文献1のHampelらによる“The tradeoff between coverage and capacity in dynamic optimization of 3G cellular networks”(VTC,2003 Fall)に開示された手法においては、無線基地局のアンテナチルト角や送信電力を調整することによって、トラフィック負荷の高い無線セルのカバレッジを縮小させ、かつ、隣接するトラフィック負荷の低い無線セルのカバレッジを拡大させることにより、トラフィック負荷の高い無線セルの無線基地局に接続される無線端末の一部を隣接の無線セルにハンドオーバさせる。
Hampel,G.,et al."The tradeoff between coverage and capacity in dynamic optimization of 3G cellular networks",VTC 2003 Fall.
しかしながら、前記特許文献1や前記非特許文献1等に開示されている従来のカバレッジ最適化技術においては、無線端末の受信信号品質を保ちつつ、特定の無線セル間のみにおいてトラフィック負荷の偏りを解消することができない。したがって、トラフィック負荷の集中により低下していた無線端末のスループット(ユーザスループット)を十分に改善することができず、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数(ユーザ数)・比率を増加させることができない。
つまり、前記特許文献1に開示されている技術の場合は、無線セルの信号強度オフセットパラメータの調整により周辺の無線セルにハンドオーバした無線端末は、ハンドオーバ先の無線基地局に比べて、大きな受信電力の干渉信号をハンドオーバ元無線基地局から受けるため、受信信号品質が劣化する。そのため、トラフィック負荷の低い無線セルへハンドオーバした無線端末は、無線リソースの割り当て機会が増加するにも関わらず、無線端末のスループット(ユーザスループット)が改善されない可能性がある。
また、非特許文献1に開示されている技術の場合は、無線基地局のアンテナチルト角や送信電力を調整することによって、無線端末は最も受信信号品質の高い無線基地局に接続することができるため、前記特許文献1の技術とは異なり、受信信号品質の大きな劣化を防ぎつつ、無線セル間のトラフィック偏りを是正することを期待することができる。しかしながら、無線基地局のアンテナチルト角や送信電力の調整を行うと、水平面全方向一律にカバレッジが拡大または縮小してしまうため、トラフィック負荷の低い特定の無線セルに対して任意の無線端末のみをハンドオーバさせることが難しい。そのため、カバレッジ調整によってトラフィック負荷の偏りを是正しようとした際に、新たに、トラフィック負荷の高い無線セルや低い無線セルを発生させてしまい、スループットの改善を期待することができない可能性がある。かかる事態を防ぐためには、カバレッジ調整量を制限する必要があるが、その結果として、負荷の偏りを是正する効果が小さくなってしまうという問題が生じてしまう。
(本発明の目的)
本発明は、前述のような課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、無線端末の受信信号品質の劣化を抑えながら、特定の無線セル間のトラフィック負荷の偏りを是正し、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数・比率を増加させることができる無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムを提供することにある。
本発明は、前述のような課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、無線端末の受信信号品質の劣化を抑えながら、特定の無線セル間のトラフィック負荷の偏りを是正し、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数・比率を増加させることができる無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムを提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明に係る無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明に係る無線カバレッジ制御方法は、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおいて無線セルのカバレッジを制御する無線カバレッジ制御方法であって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得ステップと、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得ステップと、前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択ステップと、前記収容無線端末群選択ステップにおいて選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更ステップと、を有していることを特徴とする。
(2)本発明に係る無線通信システムは、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムであって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と、を有することを特徴とする。
(3)本発明に係る無線基地局は、自無線セルとして形成した第1の無線セルに収容される無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、前記第1の無線セルと他の無線基地局により該第1の無線セルに隣接して形成された第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と、を有することを特徴とする。
(4)本発明に係るネットワーク管理装置は、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおけるネットワーク管理装置であって、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局を制御する無線基地局制御手段と、前記無線基地局制御手段において取得した前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれの負荷情報と、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間および前記第2の無線基地局と前記無線端末との間のそれぞれの伝搬路情報と、を用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群および前記第2の無線セルに収容する無線端末群それぞれを選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を、対応する前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれに収容するように、前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルのカバレッジを変更することを、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局それぞれに指示するカバレッジ変更手段と、を有することを特徴とする。
(5)本発明に係る無線カバレッジ制御プログラムは、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおける無線セルのカバレッジをコンピュータのプログラムの実行によって制御する無線カバレッジ制御プログラムであって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得処理と、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得処理と、前記伝搬路情報取得処理において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得処理において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択処理と、前記収容無線端末群選択処理において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更処理と、を有することを特徴とする。
本発明の無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムによれば、以下のような効果を奏することができる。
すなわち、無線端末の伝搬路情報および各無線セルの負荷情報に応じて、各無線セルが収容すべき無線端末群(ユーザ群)を決定し、決定した無線端末群(ユーザ群)を収容するように、無線基地局のアンテナ指向性を制御して、無線セルのカバレッジを変更しているので、無線端末の受信信号品質の劣化を抑えながら、無線セル間のトラフィック負荷の偏りを是正し、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数(ユーザ数)・比率を増加させることができる。
以下、本発明に係る無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局、ネットワーク管理装置および無線カバレッジ制御プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係る無線カバレッジ制御方法、無線通信システム、無線基地局およびネットワーク管理装置について説明するが、かかる無線カバレッジ制御方法をコンピュータにより実行可能な無線カバレッジ制御プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、無線カバレッジ制御プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。なお、以下の各図面において、同一要素には同一の図面参照符号が付されており、説明の明確化のために必要な場合を除いて、同一要素に関する重複した説明を省略している。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、自無線基地局の無線セルに収容する無線端末群(ユーザ群)を収容無線端末群(収容ユーザ群)として決定し、決定した該収容無線端末群(収容ユーザ群)を収容するように自無線基地局のアンテナ指向性を制御して、無線セルのカバレッジを変更することを主要な特徴としている。而して、無線端末の受信信号品質の劣化を抑えながら、無線セル間のトラフィック負荷の偏りを是正し、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数(ユーザ数)・比率を増加させることができる。
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、自無線基地局の無線セルに収容する無線端末群(ユーザ群)を収容無線端末群(収容ユーザ群)として決定し、決定した該収容無線端末群(収容ユーザ群)を収容するように自無線基地局のアンテナ指向性を制御して、無線セルのカバレッジを変更することを主要な特徴としている。而して、無線端末の受信信号品質の劣化を抑えながら、無線セル間のトラフィック負荷の偏りを是正し、所望のスループットを達成することが可能な無線端末数(ユーザ数)・比率を増加させることができる。
<第1の実施の形態>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法、無線基地局、無線通信システムについて図面を参照しながら説明する。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法、無線基地局、無線通信システムについて図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態の構成例の説明)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成例について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。ただし、第1の実施の形態として図1のシステム構成に示した各構成要素の数は単なる一例であり、かかる数に限定されるものでないことは言うまでもない。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成例について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。ただし、第1の実施の形態として図1のシステム構成に示した各構成要素の数は単なる一例であり、かかる数に限定されるものでないことは言うまでもない。
本第1の実施の形態においては、無線通信システムにLTE(Long Term Evolution)方式を適用し、上り回線と下り回線とで、同一周波数を使用するTDD(Time Division Duplex)を適用した場合について説明する。TDD方式においては、時間軸上で上り回線と下り回線との通信を分けて使用する。
本第1の実施の形態における無線通信システムは、図1に示すように、無線基地局1−1(第1の無線基地局)、無線基地局1−2(第2の無線基地局)の2つの無線基地局を含んで構成され、無線基地局1−1は、無線セル2−1(第1の無線セル)を形成し、無線基地局1−1は、無線セル2−2(第2の無線セル)を形成する。また、図1に示す無線通信システムにおいては、無線セル2−1のエリア内には、無線端末3−1、無線端末3−2および無線端末3−3の3つの無線端末が存在し、それぞれ、無線基地局1−1と接続中の状態にある。また、無線セル2−2のエリア内には、無線端末3−4の1つの無線端末が存在し、それぞれ、無線基地局1−2と接続中の状態にある。
無線基地局1−1は、無線セル2−1を管理し、無線端末3−1〜無線端末3−3との間で双方向の無線通信を行う。また、無線基地局1−2は、無線セル2−2を管理し、無線端末3−4との間で双方向の無線通信を行う。なお、本第1の実施の形態においては、無線基地局1−1、無線基地局1−2の各無線基地局において、無線端末3−1〜無線端末3−4宛てのそれぞれの送信データを保持しているものとする。
無線基地局1−1、無線基地局1−2同士は、無線あるいは有線の通信回線4によって互いに接続されている。なお、必ずしも、無線基地局1−1、無線基地局1−2同士は、通信回線4によって直接的に接続されている必要はなく、例えば、上位ネットワーク(図1には図示していない)を介して間接的に接続されていても良い。無線基地局1−1、無線基地局1−2の各無線基地局は、自無線セル2−1、自無線セル2−2それぞれの負荷情報を、例えば通信回線4を介してあるいは上位ネットワークを介して周辺の無線基地局と交換し合うことができる。而して、無線基地局1−1、無線基地局1−2の各無線基地局は、自無線セル2−1、自無線セル2−2それぞれの負荷情報のみならず、周辺の無線基地局の無線セルの負荷情報も取得することができる。
次に、図1の無線通信システムに示した無線基地局1、無線端末3の内部構成について図2を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局1と無線端末3との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図1に示した無線基地局1−1と無線基地局1−2との内部構成は同一であり、図2には、無線基地局1として内部構成の一例を示し、また、図1に示した無線端末3−1〜無線端末3−4の各無線端末の内部構成も同一であり、図2には、無線端末3として内部構成の一例を示している。また、以下の説明においては、無線基地局1が形成する無線セルについても、必要に応じて、符号2を付して、無線セル2と表現することにする。以下、無線基地局1、無線端末3の各装置の内部構成について順に説明する。
まず、無線基地局1の内部構成について説明する。無線基地局1は、図2に示すように、無線送受信部10、伝搬路情報生成部11、負荷情報生成部12、収容ユーザ群決定部13およびビームフォーミングウェイト算出部14を含んで構成されている。
無線送受信部10は、無線端末3−1〜無線端末3−4の各無線端末3との無線通信における、無線基地局1の無線送受信の基本機能を備えている。該基本機能として、下り回線参照信号を含む制御信号やデータ信号の無線端末3への送信機能や、上り回線参照信号を含む制御信号やデータ信号の無線端末3からの受信機能、および、下り回線のデータ送信相手となる無線端末3を選択し、割り当てた周波数リソース(PRB:Physical Resource Block)やMCS(Modulation and Coding Schemes)などのスケジューリング情報とともに、選択した無線端末に対してデータを送信するスケジューラ機能、無線端末3への未送信データを一時的に保存するバッファ機能、当該無線基地局1に接続される無線端末3を管理する無線端末管理機能等がある。無線送受信部10において受信した上り回線参照信号の受信信号は、伝搬路情報生成部11に対して提供される。
また、無線送受信部10は、無線送受信のために、周波数毎に複数の送受信アンテナ素子を備えている。複数の該送受信アンテナ素子は、例えば、電波の半波長の間隔でリニアアレイ状に配置されているものとすることにより、送信ビームのビームフォーミングや受信ビームの到来角推定が可能である。
また、無線送受信部10は、無線基地局1に接続される各無線端末3に送信しようとする下り回線参照信号に対して、後述するビームフォーミングウェイト算出部14において算出されたウェイトを乗算して送信する。
次に、伝搬路情報生成部11は、自無線基地局1(第1の無線基地局)と無線端末3との間の伝搬路情報(第1の伝搬路情報)を取得する伝搬路情報取得手段を提供する部位であり、無線送受信部10から上り回線参照信号の受信信号を取得し、該上り回線参照信号を用いて当該無線基地局1と無線端末3との間の下り回線の伝搬路情報を推定する。
本第1の実施の形態においては、前述したように、TDD方式を用いているので、上り回線と下り回線との伝搬路を同一とみなすことができ、上り回線の受信信号から下り回線の伝搬路情報を推定することができる。ここで、上り回線参照信号に含まれている上り回線の到来角を取得して、取得した上り回線の到来角を下り回線の放射角として推定することにより、無線基地局1と無線端末3との間の伝搬路情報として取得することができる。伝搬路情報生成部11は、推定して取得した該伝搬路情報を、収容ユーザ群決定部13に対して通知する。
次に、負荷情報生成部12は、自無線基地局1が形成する自無線セル(第1の無線セル)と周辺の無線基地局1が形成する無線セル(第2の無線セル)とのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段を提供する部位であり、無線送受信部10が管理する無線端末3の情報を基に、自無線基地局1が形成する自無線セル(第1の無線セル)の負荷情報を生成して、保存する。
本第1の実施の形態における負荷情報としては、例えば、無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数(アクティブユーザ数)を用いる。また、生成した該負荷情報を、通信回線4または上位ネットワークを経由して、接続されている周辺の他の無線基地局1に対して送信することができるとともに、周辺の他の無線基地局1から送信されてくる負荷情報を取得することもできる。
次に、収容ユーザ群決定部13は、伝搬路情報取得手段の伝搬路情報生成部11において取得した伝搬路情報(第1の伝搬路情報)と負荷情報取得手段の負荷情報生成部12において取得した負荷情報とを用いて、自無線セル(第1の無線セル)に収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段を提供する部位であり、伝搬路情報生成部11から取得した伝搬路情報と負荷情報生成部12から取得した負荷情報とを用いて、カバレッジ調整後の無線セルが収容する収容無線端末群(収容ユーザ群)を決定する。収容ユーザ群の決定方法の詳細については後述の図3のフローチャートを用いて説明する。
次に、ビームフォーミングウェイト算出部14は、収容無線端末群選択手段の収容ユーザ群決定部13において選択した収容無線端末群(収容ユーザ群)を収容するように、自無線セル(第1の無線セル)のカバレッジを変更するカバレッジ変更手段を提供する部位であり、伝搬路情報生成部11より取得した伝搬路情報と収容ユーザ群決定部13において決定した収容無線端末群(収容ユーザ群)とに基づいて、ビームフォーミングウェイト(各アンテナ素子へ入力する信号の振幅および位相回転量)を計算する。
該ビームフォーミングウェイトの計算方法としては、強い信号を向けたい方向において受信波の位相が揃うように、各アンテナ素子への入力に位相差を付けるとともに、振幅を等しくする等振幅励振や、各アンテナ素子から無線端末3への伝搬路応答をそのままウェイトとすることによって振幅応答が大きい伝搬路に対して強い指向性を向ける整合フィルタ、などのような、本分野において一般的な技術を適用すれば良い。
次に、無線端末3の内部構成について説明する。無線端末3は、図2に示すように、基本端末動作部30を含んで構成される。
基本端末動作部30は、無線基地局1との間の通信における、無線端末3の無線送受信の基本機能や、下り回線伝搬路の品質を測定する測定機能等を備えている。該基本機能として、上り回線参照信号を含む制御信号やデータ信号の無線基地局1への送信機能や、下り回線参照信号を含む制御信号やデータ信号の無線基地局1からの受信機能等がある。
また、下り回線伝搬路の品質を測定する測定機能によって得られる情報としては、例えば、LTE方式の場合、参照信号の受信電力を示すRSRP(Reference Signal Received Power)、参照信号の受信品質を示すRSRQ(Reference Signal Received Quality)、プリコーディングウェイトのコードブックからどのウェイトを用いるべきかを示すPMI(Precoding Matrix Indicator)、伝搬路の品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)、最適な送信レイヤ数を示すRI(Rank Indicator)などが存在する。
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、図1、図2に示した無線通信システムの無線基地局1における無線セル2のカバレッジ制御処理の具体例について、図3のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するための無線基地局1における動作手順を示すフローチャートであり、無線基地局1においてあらかじめ定めた時間間隔例えば1秒間隔で周期的に実施される。なお、ここでは、特に記載しない限り、図1に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
次に、図1、図2に示した無線通信システムの無線基地局1における無線セル2のカバレッジ制御処理の具体例について、図3のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するための無線基地局1における動作手順を示すフローチャートであり、無線基地局1においてあらかじめ定めた時間間隔例えば1秒間隔で周期的に実施される。なお、ここでは、特に記載しない限り、図1に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
また、以下の説明においては、無線基地局1において制御対象となる自無線セル2を第1の無線セル、該第1の無線セルの周辺に存在し、該第1の無線セルに存在する無線端末3すなわち収容無線端末(収容ユーザ)のハンドオーバ先となる無線セル2を第2の無線セルと表現することとする。つまり、図1に示す無線基地局1−1の無線セル2−1をハンドオーバ元の制御対象の無線セルとした場合、第1の無線セルは無線セル2−1であり、ハンドオーバ先の第2の無線セルは、該第1の無線セルの周辺に存在する無線セル2−2となる。
図3のフローチャートが起動されると、まず、収容ユーザ群決定部13において、カバレッジ制御処理対象の第1の無線セルにおける直近のアクティブユーザ数(自無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数)に基づいて、第1の無線セルの負荷があらかじめ定めた閾値を超えた状態になっているか否かを判定する(ステップS100)。第1の無線セルの負荷が前記閾値を超えた状態になっていた場合は(ステップS100のYes)、ステップS101に進み、一方、第1の無線セルの負荷が前記閾値を超えていない場合は(ステップS100のNo)、図3のカバレッジ制御処理を終了する。
第1の無線セルの負荷が前記閾値を超えた状態になっていて、カバレッジ制御処理を実施するために、ステップS101に進むと、収容ユーザ群決定部13において、次に、第1の無線セルの周辺の第2の無線セルそれぞれにおける直近のアクティブユーザ数(周辺の無線基地局1それぞれが送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数)に基づいて、当該第1の無線セルの周辺の無線セル2の中に、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在するか否かを判定する(ステップS101)。ここで、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在するか否かを判定する基準として、本第1の実施の形態においては、次の式(1)を用い、該式(1)を満足する無線セル2が存在していれば、該当する無線セル2を第2の無線セルの候補として選択する。
ここで、NAUE1は第1の無線セルにおけるアクティブユーザ数、NAUE2は第2の無線セルにおけるアクティブユーザ数、Th2はあらかじめ定めた台数差分閾値、をそれぞれ意味している。
すなわち、第1の無線セルの周辺の無線セル2のうち、第1の無線セルにおけるアクティブユーザ数NAUE1と周辺の無線セル2におけるアクティブユーザ数NAUE1との差が、あらかじめ定めた台数差分閾値Th2以上であった場合には、言い換えると、負荷が前記閾値を超えている第1の無線セルにおけるアクティブユーザ数NAUE1と比べて、アクティブユーザ数が、あらかじめ定めた台数差分閾値Th2以上に少なく、処理にまだ余裕がある無線セル2が存在していた場合には、当該無線セル2を第2の無線セルの候補として選択する。
式(1)の条件を満たし、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在している場合は(ステップS101のYes)、ステップS102に進み、一方、式(1)の条件を満たさなく、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在していなかった場合は(ステップS101のNo)、図3のカバレッジ制御処理を終了する。
式(1)の条件を満たし、ステップS102に進むと、収容ユーザ群決定部13は、次に、ステップS101において選択された第2の無線セルの候補のうち、直近のあらかじめ定めた時間閾値以内の時間内に第2の無線セルとして選択されたことがある無線セル2を除いて、アクティブユーザ数が最も少なく、負荷が最も低い無線セル2を第2の無線セルとして選択する(ステップS102)。ここで、アクティブユーザ数が同数の無線セル2が複数存在する場合には、例えば、無線セル2に付与されているセルID(PCI:Physical Cell Identity)の値が小さい方の無線セル2を第2の無線セルとして選択する。また、ステップS101において選択された第2の無線セルの候補の中に、直近の所定の時間閾値以内の時間内に第2の無線セルとして選択されたことがない無線セル2が存在していない場合は、例えば、直近から最も長い時間の間選択されていなかった無線セル2を第2の無線セルとして選択する。
ハンドオーバ先となる第2の無線セルが選択されると、収容ユーザ群決定部13は、次に、カバレッジ制御処理対象の第1の無線セルと第2の無線セルとのそれぞれのアクティブユーザ数(無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数)すなわち第1の無線セルと第2の無線セルとの直近のトラヒック負荷に基づいて、第1の無線セルと第2の無線セルのトラフィック負荷の差を縮小させて、均等化することができるように、目標負荷指標として、第1の無線セルがカバレッジ調整後に収容するアクティブユーザ数の目標値(目標アクティブユーザ数)を算出する(ステップS103)。例えば、次の式(2)を用いて算出する。
ここで、NAUE1targetは第1の無線セルの目標アクティブユーザ数であり、ceil(x)はx以上の最小の整数、NAUE1は第1の無線セルにおけるアクティブユーザ数、NAUE2は第2の無線セルにおけるアクティブユーザ数、をそれぞれ意味している。
すなわち、第1の無線セルのカバレッジ調整後の目標アクティブユーザ数NAUE1targetは、第1の無線セル、第2の無線セルそれぞれにおけるアクティブユーザ数NAUE1、NAUE2の算術平均値に近い整数値として算出される。例えば、図1の無線通信システムのシステム構成図に示した例においては、第1の無線セルにおけるアクティブユーザ数NAUE1=3、第2の無線セルにおけるアクティブユーザ数NAUE2=1であることから、目標アクティブユーザ数NAUE1target=2となる。したがって、カバレッジ調整としてハンドオーバ処理を実施した後は、第1の無線セルのアクティブユーザ数NAUE1が目標アクティブユーザ数NAUE1targetまで減少し、ハンドオーバ先の第2の無線セルのアクティブユーザ数NAUE2が目標アクティブユーザ数NAUE1targetまで増加することになる。而して、第1の無線セルと第2の無線セルとのアクティブユーザ数がほぼ等しくなり、無線セル間のトラフィック負荷の差が縮小し、均等化を図ることが可能になる。
図3のフローチャートに戻って、収容ユーザ群決定部13は、次に、伝搬路情報生成部11から取得した伝搬路情報(下り回線の放射角情報)を用いて、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局に接続する無線端末3のうち、該第1の無線基地局に引き続き収容する収容ユーザ群を決定するための起点ユーザとなる無線端末3を選択する(ステップS104)。
ここで、起点ユーザとしては、第2の無線セルが収容することが最も難しい無線端末3すなわちハンドオーバの対象とすることが最も難しい無線端末3を選択する。例えば、無線端末3の放射角が第2の無線セル方向の角度から最も離れている無線端末3を起点ユーザに選択する。図1に示したシステム構成図の無線端末3の存在例においては、カバレッジ制御対象のハンドオーバ元の第1の無線セルを無線セル2−1とし、ハンドオーバ先の第2の無線セルを無線セル2−2と仮定した場合、第2の無線セルから最も離れた位置に存在する無線端末3−1が起点ユーザとなる。
起点ユーザを決定すると、収容ユーザ群決定部13は、該起点ユーザの無線端末3を収容ユーザ群に登録した後、伝搬路情報生成部11から取得した伝搬路情報(下り回線の放射角情報)を用いて、第1の無線基地局に接続中であり、かつ、収容ユーザ群にまだ含まれていない無線端末3のうち、前記起点ユーザと放射角が近接する無線端末3を、収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザ数が、式(2)で与えられる目標アクティブユーザ数NAUE1targetに達するまで、順に、収容ユーザ群に追加登録していく(ステップS105)。
図1のシステム構成図には図示していないが、第1の無線セルにはアクティブユーザではない無線端末3が存在しているが、アクティブユーザではない無線端末を収容ユーザ群に追加登録したとしても、収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザ数の増加分としては数えないものとする。図1のシステム構成図に示した構成例においては、起点ユーザの無線端末3−1の放射角と近接する放射角となる無線端末3−2がアクティブユーザとして収容ユーザ群に追加登録されることになり、収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザとしては、無線端末3−1と無線端末3−2とが含まれた構成になる。
収容ユーザ群に登録される無線端末3が決定すると、次に、ビームフォーミングウェイト算出部14が起動されて、まず、該収容ユーザ群に登録された各無線端末3それぞれの放射角が含まれる放射角範囲(放射角の最大値と最小値とからなる角度範囲)を算出し、次に、該放射角範囲の中心方向の角度(すなわち、放射角の最大値と最小値の中央値)を中心放射角として算出する。そして、アンテナ指向性のメインローブが、該中心放射角方向へ向くよう、等振幅励振に基づき、ビームフォーミングウェイトを計算する(ステップS106)。ビームフォーミングウェイト算出部14は、計算したビームフォーミングウェイトを、無線送受信部10に対して通知する。
ビームフォーミングウェイト算出部14からの通知を受け取った無線送受信部10は、ビームフォーミングウェイト算出部14にて算出したビームフォーミングウェイトを第1の無線セルの下り回線参照信号に乗算して送信することによって、無線セル共通信号に対するアンテナ素子の指向性を変更させ、第1の無線セルのカバレッジ形状を変更する(ステップS107)。しかる後、カバレッジ制御処理を終了するが、以降、第1の無線セルの送信ビームの指向性は、収容ユーザ群に登録された無線端末3に向かうようになる。
以上に詳細に説明したように、本第1の形態の実施に係る無線基地局1例えば無線基地局1−1は、自無線セル2例えば無線セル2−1と特定の隣接無線セル2例えば無線セル2−2とのトラフィック負荷の差から、自無線基地局1例えば無線基地局1−1に収容する目標アクティブユーザ数NAUE1targetを設定し、さらに、アクティブユーザの無線端末3との間の伝搬路情報に基づいて、自無線基地局1例えば無線基地局1−1に収容する無線端末3の群すなわち収容ユーザ群を定める。
しかる後、定めた収容ユーザ群に含まれる各アクティブユーザ、すなわち無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3、を無線基地局1例えば無線基地局1−1に収容するようにアンテナ指向性を変更することによって、前記収容ユーザ群に含まれない無線端末3(例えば、図1のシステム構成図に示した構成例においては無線端末3−3)の隣接無線セル例えば無線セル2−2へのハンドオーバを促し、隣接無線セル例えば無線セル2−2とのトラフィック負荷の差の縮小を図ることが可能になる。
また、自無線セル2例えば無線セル2−1のカバレッジ形状を変更して、収容ユーザ群に含まれる特定無線端末3に向かうようにアンテナ指向性を変更するので、隣接無線セル2例えば無線セル2−2へハンドオーバされる無線端末3への干渉電力を抑えることができる。
而して、無線端末3の受信信号品質の劣化を抑えながら、無線セル2間のトラフィック負荷の偏りを是正することができるので、トラフィック負荷が集中していたことにより低下していた無線端末3のスループットを改善し、所望のスループットを達成することが可能なユーザ数すなわち無線端末3の台数を増加させることができる。したがって、本発明の第1の実施の形態における無線カバレッジ制御方法は、トラフィック負荷の偏りが顕著となるスモールセル環境において、特に効果的になる。
ただし、本発明の第1の実施の形態における無線カバレッジ制御方法は、かかる場合に限るものではなく、例えば、カバレッジの大きいマクロセル内にカバレッジの小さいスモールセルを配置した構成からなる無線通信システムの場合においても、スモールセルのみにおいて、適用するようにしても勿論構わない。この場合、カバレッジの変更によって、スモールセルからの受信電力が大きく低下した無線端末は、マクロセルを形成する無線基地局へ接続を切り替えることができる。
なお、本第1の実施に形態においては、伝搬路情報として下り回線の放射角を用いたが、本発明はかかる場合のみに限るものではない。例えば、伝搬路情報として、伝搬路応答を用いても良いし、無線端末3からの上り回線参照信号の受信信号を用いて伝搬路情報を推定する代わりに、無線端末3における測定情報(LTE方式におけるPMIなど)を用いても良いし、無線端末3の位置情報を用いても良い。
また、本第1の実施に形態においては、トラフィック負荷としてアクティブユーザ数を用いたが、本発明はかかる場合のみに限るものではない。例えば、同時接続ユーザ数を用いても良い。アクティブユーザ数を用いた場合は、たまたま、バッファが空のユーザが存在していることまで考慮に入れることができないが、同時接続ユーザ数を用いた場合は、かくのごとき事態を回避することができる。同時接続ユーザ数を用いる場合、図3のステップS103において、式(2)を用いて目標アクティブユーザ数NAUE1targetを算出する代わりに、例えば、目標接続ユーザ数を、次の式(3)のように算出すれば良い。
ここで、NCUE1targetは、第1の無線基地局の目標接続ユーザ数であり、ceil(x)はx以上の最小の整数、NCUE1は第1の無線基地局の接続ユーザ数、NCUE2は第2の無線基地局の接続ユーザ数、をそれぞれ意味している。そして、図3のステップS105において、収容ユーザ群に含まれる無線端末3の台数が、式(3)で与えられる目標接続ユーザ数NCUE1targetに達するまで、収容ユーザ群に無線端末3を追加登録していくようにすれば良い。
あるいは、トラフィック負荷として、各接続ユーザすなわち各接続無線端末3に対するバッファサイズ(バッファに保存されている各無線端末3宛てのユーザデータサイズ)を用いても良い。各接続ユーザに対するバッファサイズを用いる場合、図3のステップS103において、式(2)を用いて目標アクティブユーザ数NAUE1targetを算出する代わりに、例えば、目標合計バッファサイズを、次の式(4)のように算出すれば良い。
ここで、Btotal1targetは第1の無線セルの目標合計バッファサイズであり、Btotal1は第1の無線基地局の接続ユーザの合計バッファサイズ、Btotal2は第2の無線基地局の接続ユーザの合計バッファサイズ、をそれぞれ意味している。そして、図3のステップS105において、収容ユーザ群に含まれる無線端末3の合計バッファサイズが、式(4)で与えられる目標合計バッファサイズBtotal1targetに達するまで、収容ユーザ群に無線端末3を追加登録していくようにすれば良い。
また、本第1の実施の形態においては、中心放射角に応じた等振幅励振をビームフォーミングウェイトとして用いたが、本発明はかかる場合のみに限るものではない。例えば、伝搬路応答を用いた整合フィルタなどの方法を用いても良い。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法、無線基地局、無線通信システムについて図面を参照しながら説明する。前述の第1の実施の形態においては、図1のシステム構成図に示した無線基地局1−1は、自無線セルとして形成した無線セル2−1を無線カバレッジ制御対象とし、周辺に隣接する無線セル2−2については、無線カバレッジ制御対象としていない場合について説明した。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法、無線基地局、無線通信システムについて図面を参照しながら説明する。前述の第1の実施の形態においては、図1のシステム構成図に示した無線基地局1−1は、自無線セルとして形成した無線セル2−1を無線カバレッジ制御対象とし、周辺に隣接する無線セル2−2については、無線カバレッジ制御対象としていない場合について説明した。
これに対して、本第2の実施の形態においては、図1のシステム構成図に示した無線基地局1−1は、自無線セルとして形成した無線セル2−1のみならず、周辺の無線基地局1−2によって近接して形成された無線セル2−2についても、無線カバレッジ制御対象とする場合について示している。すなわち、第1の実施の形態の図3のフローチャートに示す処理によって作成された無線セル2−1の収容ユーザ群に含まれないユーザ(無線端末3)を、隣接する無線セル2−2がハンドオーバ先として収容することができるように、該無線セル2−2を形成する無線基地局1−2のアンテナ指向性も合わせて変更する場合について示している。
(第2の実施の形態の構成例の説明)
まず、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成例について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。ただし、第2の実施の形態として図4のシステム構成に示した各構成要素の数は単なる一例であり、かかる数に限定されるものではないことは言うまでもない。
まず、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成例について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。ただし、第2の実施の形態として図4のシステム構成に示した各構成要素の数は単なる一例であり、かかる数に限定されるものではないことは言うまでもない。
本第2の実施の形態として図4に示す無線通信システムは、第1の実施の形態として図1に示した無線通信システムに対して、さらに、ネットワーク管理装置5が追加され、無線基地局1−1、無線基地局1−2のそれぞれが、無線あるいは有線の通信回線4−1、通信回線4−2によって、ネットワーク管理装置5と相互に接続されている点が、図1の無線通信システムとの相違点である。したがって、ネットワーク管理装置5は、伝搬路情報や負荷情報の一部あるいは全てを無線基地局1−1、無線基地局1−2の各無線基地局から収集することができるとともに、ビームフォーミングウェイトや制御情報等を無線基地局1−1、無線基地局1−2の各無線基地局に対して送信することができる。
なお、図4に示す無線通信システムのそれ以外の構成要素については、図1の場合と同様であり、ここでの重複する説明は省略する。ただし、図4に示す無線通信システムにおいては、図1の無線通信システムの場合と異なり、無線基地局1−1と無線基地局1−2との間を接続する通信回線4は、本第2の実施形態としては必ずしも必須の構成要素ではないので、記載していない。しかし、通信回線4を配置した構成であっても差し支えない。
次に、図4の無線通信システムに示した無線基地局1、無線端末3およびネットワーク管理装置5の内部構成について図5を参照しながら詳細に説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局1、無線端末3およびネットワーク管理装置5それぞれの内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図4に示した無線基地局1−1と無線基地局1−2との内部構成は同一であり、図2には、無線基地局1として内部構成の一例を示し、また、図4に示した無線端末3−1〜無線端末3−4の各無線端末の内部構成も同一であり、図2には、無線端末3として内部構成の一例を示している。また、以下の説明においては、無線基地局1が形成する無線セルについても、必要に応じて、符号2を付して、無線セル2と表現することにする。
本第2の実施の形態としてネットワーク管理装置5が新たに追加された図5のブロック図においては、第1の実施の形態として図2に示したブロック図の無線基地局1に配置されていた収容ユーザ群決定部13とビームフォーミングウェイト算出部14とが削除され、新たに追加されたネットワーク管理装置5側に、収容ユーザ群決定部50とビームフォーミングウェイト算出部51とが配置されている。また、ネットワーク管理装置5には、無線基地局1を制御するための無線基地局制御部52も配置されている。以下、第1の実施の形態の図2とは異なる内部構成になっている無線基地局1とネットワーク管理装置5との各装置の内部構成について順に説明する。無線端末3については、第1の実施の形態の図2の場合と同様であるので、ここでの重複する説明は省略する。
まず、無線基地局1の内部構成について説明する。無線基地局1は、図5に示すように、無線送受信部10、伝搬路情報生成部11および負荷情報生成部12を含んで構成されている。
無線送受信部10は、第1の実施の形態の図2の場合とは次の点で異なっている。すなわち、ネットワーク管理装置5を備えている本第2の実施の形態においては、無線基地局1に接続される各無線端末3に対する下り回線参照信号を送信しようとする際に、ネットワーク管理装置5から通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、ビームフォーミングウェイトを取得し、取得した該ビームフォーミングウェイトを、無線基地局1に接続される各無線端末3に対する下り回線参照信号に乗算して送信する動作になる。
また、伝搬路情報生成部11は、伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得手段であるが、第1の実施の形態の図2の場合とは次の点で異なっている。すなわち、ネットワーク管理装置5を備えている本第2の実施の形態においては、伝搬路情報生成部11において伝搬路情報を推定した際に、推定した伝搬路情報を、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、ネットワーク管理装置5に対して通知する動作になる。
また、負荷情報生成部12は、無線セル2の負荷情報を取得する負荷情報取得手段であるが、第1の実施の形態の図2の場合とは次の点で異なっている。すなわち、ネットワーク管理装置5を備えている本第2の実施の形態においては、負荷情報生成部12において無線セル2の負荷情報を生成した際に、生成した負荷情報を、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、ネットワーク管理装置5に対して通知する動作になる。
次に、ネットワーク管理装置5の内部構成について説明する。ネットワーク管理装置5は、図5に示すように、収容ユーザ群決定部50、ビームフォーミングウェイト算出部51および無線基地局制御部52を含んで構成される。
収容ユーザ群決定部50は、各無線基地局1における伝搬路情報取得手段の伝搬路情報生成部11において取得された伝搬路情報と負荷情報取得手段の負荷情報生成部12において取得した負荷情報とを用いて、自無線セル(第1の無線セル)に収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段を提供する部位であり、各無線基地局1から通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して取得した伝搬路情報および負荷情報を用いて、各無線基地局1それぞれに関するカバレッジ調整後の各無線セル2が収容する収容無線端末群(収容ユーザ群)を決定する。つまり、収容ユーザ群決定部50は、第1の無線基地局から取得した第1の伝搬路情報と負荷情報とを用いて、第1の無線セルに収容する第1の無線端末群を選択する第1の収容無線端末群選択手段を提供するとともに、第2の無線基地局から取得した第2の伝搬路情報と負荷情報とを用いて、第2の無線セルに収容する第2の無線端末群を選択する第2の収容無線端末群選択手段を提供している。収容ユーザ群の決定方法の詳細については後述の図6、図7のフローチャートを用いて説明する。
ビームフォーミングウェイト算出部51は、収容無線端末群選択手段の収容ユーザ群決定部50において決定した各無線セル2の収容無線端末群(収容ユーザ群)を収容するように、各無線セル2のカバレッジを変更するカバレッジ変更手段を提供する部位であり、各無線基地局1から通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して取得した伝搬路情報と、収容ユーザ群決定部50において決定したユーザ群と、に基づき、各無線基地局1におけるビームフォーミングウェイトを計算する。
ここで、該ビームフォーミングウェイトの計算方法は、第1の実施の形態におけるビームフォーミングウェイト算出部14の場合と同様の計算方法を用いれば良い。計算された各無線基地局1のビームフォーミングウェイトは、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、該当する各無線基地局1に対して通知される。つまり、ビームフォーミングウェイト算出部51は、収容ユーザ群決定部50において選択した第1の無線端末群を収容するように、第1の無線セルのカバレッジを変更する第1のカバレッジ変更手段を提供するとともに、収容ユーザ群決定部50において選択した第2の無線端末群を収容するように、第2の無線セルのカバレッジを変更する第2のカバレッジ変更手段を提供している。
無線基地局制御部52は、各無線基地局1を制御するための無線局制御手段であり、各無線基地局1から通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して取得した負荷情報を用いて、カバレッジ制御対象とする第1の無線セルおよび第2の無線セルのそれぞれを決定し、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、該当する各無線基地局1に対して、カバレッジ制御対象とする無線セル2(第1の無線セルまたは第2の無線セル)に決定したことを通知する。また、各無線基地局1から通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して取得した伝搬路情報を用いて、複数基地局協調伝送(CoMP:Coordinated Multi-Point transmission/reception)用の伝搬路品質測定を実施する無線端末(CoMPユーザ)を選択し、選択したCoMPユーザ(すなわちCoMP無線端末:協調送受信無線端末)に関する情報は、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して、該当する各無線基地局1に対して通知される。
また、無線基地局制御部52は、各無線基地局1を制御するために、第1の無線基地局と第2の無線基地局との各無線基地局1から、第1の無線セルと無線端末3との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、第2の無線セルと無線端末3との間の伝搬路情報を第2の伝搬路情報としてさらに取得する第2の伝搬路情報取得手段とを提供するとともに、第1の無線基地局と第2の無線基地局との各無線基地局1から、第1の無線セルの負荷情報を第1の負荷情報として取得する負荷情報取得手段と、第2の無線セルの負荷情報を第2の負荷情報としてさらに取得する第2の負荷情報取得手段とを提供している。
(第2の実施の形態の動作の説明)
次に、図4、図5に示した無線通信システムの無線基地局1における無線セル2のカバレッジ制御処理の具体例について、図6、図7のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
((ネットワーク管理装置5における動作例))
まず、図4、図5に示した無線通信システムのネットワーク管理装置5における動作例について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するためのネットワーク管理装置5における動作手順を示すフローチャートであり、ネットワーク管理装置5においてあらかじめ定めた時間間隔例えば1秒間隔で周期的に実施される。なお、ここでは、第1の実施の形態の場合と同様、特に記載しない限り、図4に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
次に、図4、図5に示した無線通信システムの無線基地局1における無線セル2のカバレッジ制御処理の具体例について、図6、図7のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
((ネットワーク管理装置5における動作例))
まず、図4、図5に示した無線通信システムのネットワーク管理装置5における動作例について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するためのネットワーク管理装置5における動作手順を示すフローチャートであり、ネットワーク管理装置5においてあらかじめ定めた時間間隔例えば1秒間隔で周期的に実施される。なお、ここでは、第1の実施の形態の場合と同様、特に記載しない限り、図4に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
また、以下の説明においては、第1の実施の形態における図3のフローチャートの説明の場合と同様、無線基地局1において制御対象となる自無線セル2を第1の無線セル、該第1の無線セルの周辺に存在し、該第1の無線セルに存在する無線端末3すなわち収容無線端末(収容ユーザ)のハンドオーバ先となる無線セル2を第2の無線セルと表現することとする。つまり、図1に示す無線基地局1−1の無線セル2−1をハンドオーバ元の制御対象の無線セルとした場合、第1の無線セルは無線セル2−1であり、ハンドオーバ先の第2の無線セルは、該第1の無線セルの周辺に存在する無線セル2−2となる。
図6のフローチャートが起動されると、まず、ネットワーク管理装置5の無線基地局制御部52は、各無線基地局1から直近に取得した負荷情報を参照して得られる各無線セル2の直近のアクティブユーザ数(各無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数)に基づいて、無線セル2の負荷があらかじめ定めた閾値を超えた状態になっている無線セル2が存在しているか否かを判定する(ステップS501)。無線セル2の負荷が前記閾値を超えた状態になっている無線セル2が存在していた場合は(ステップS501のYes)、当該無線セル2をカバレッジ制御対象の第1の無線セル候補と定義して、ステップS502に進み、一方、いずれの無線セル2も、無線セル2の負荷が前記閾値を超えた状態になっていない場合は(ステップS501のNo)、図6のカバレッジ制御処理を終了する。
カバレッジ制御対象の第1の無線セル候補が検出されて、ステップS502に進むと、ステップS502からステップS512までの各ステップは、第1の無線セル候補毎に実行される処理になる。ステップS501において、第1の無線セル候補が複数存在していることを検知した場合、本第2の実施の形態においては、アクティブユーザ数が最も多い無線セル2から優先して、カバレッジ制御処理を実行する第1の無線セル候補として選択する。また、アクティブユーザ数が同数の無線セルが複数存在する場合は、無線セル2に付与されているセルID(PCI:Physical Cell Identity)の値が最も小さい方の無線セル2を優先して、カバレッジ制御処理を実行する第1の無線セル候補として選択する。ただし、第2の無線セルとして、既に選択済みの無線セル2については、第1の無線セルとして選択しない。
カバレッジ制御処理対象となる第1の無線セル候補が選択されると、次に、無線基地局制御部52において、選択された当該第1の無線セル候補の周辺の第2の無線セルそれぞれにおける直近のアクティブユーザ数(周辺の無線基地局1が送信バッファに送信データを蓄積している接続中の無線端末3の台数)に基づいて、当該第1の無線セルの周辺の無線セル2の中に、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在するか否かを判定する(ステップS503)。ここで、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在するか否かを判定する基準として、本第2の実施の形態においても、第1の実施の形態の場合と同様、前述の式(1)を用い、該式(1)を満足する無線セル2が存在していれば、該当する無線セル2を第2の無線セルの候補として選択する。
すなわち、選択された第1の無線セル候補の周辺の無線セル2のうち、第1の無線セル候補におけるアクティブユーザ数NAUE1と周辺の無線セル2におけるアクティブユーザ数NAUE1との差が、あらかじめ定めた台数差分閾値Th2以上であった場合には、言い換えると、負荷が前記閾値を超えている第1の無線セル候補におけるアクティブユーザ数NAUE1と比べて、アクティブユーザ数が、あらかじめ定めた台数差分閾値Th2以上に少なく、処理にまだ余裕がある無線セル2が存在していた場合には、当該無線セル2を第2の無線セルの候補として選択する。ただし、本カバレッジ制御処理において既に第2の無線セルとして選択されている無線セル2は第2の無線セルの候補から除外する。
式(1)の条件を満たし、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在している場合は(ステップS503のYes)、ステップS504に進み、一方、式(1)の条件を満たさなく、ハンドオーバ先となる第2の無線セルの候補が存在していなかった場合は(ステップS503のNo)、選択された第1の無線セル候補のカバレッジ制御処理を終了して、次の第1の無線セル候補の選択動作に移行するために、ステップS512に進む。
式(1)の条件を満たし、ステップS504に進むと、無線基地局制御部52は、次に、選択された当該第1の無線セル候補をカバレッジ制御処理対象の第1の無線セルとして決定するとともに、ステップS503において選択された第2の無線セルの候補のうち、直近のあらかじめ定めた時間閾値以内の時間内に第1の無線セルに対する第2の無線セルとして選択されたことがある無線セル2を除いて、アクティブユーザ数が最も少なく、負荷が最も低い無線セル2を第2の無線セルとして選択する(ステップS504)。ここで、アクティブユーザ数が同数の無線セル2が複数存在する場合には、例えば、無線セル2に付与されているセルID(PCI:Physical Cell Identity)の値が小さい方の無線セル2を第2の無線セルとして選択する。
また、ステップS503において選択された第2の無線セルの候補の中に、直近の所定の時間閾値以内の時間内に第2の無線セルとして選択されたことがない無線セル2が存在していない場合は、例えば、直近から最も長い時間の間選択されていなかった無線セル2を第2の無線セルとして選択する。
しかる後、無線基地局制御部52は、第1の無線セル、第2無線セルそれぞれに決定した旨を、該当する無線基地局1それぞれに対して通信回線4(図4の通信回線4−1または通信回線4−2)を経由して通知するとともに、決定した第1の無線セルおよび第2の無線セルのセルIDを収容ユーザ群決定部50に対して通知する。
第1の無線セルおよび第2の無線セルのセルIDの通知を受け取った収容ユーザ群決定部50は、第1の無線セルおよび第2の無線セルのアクティブユーザ数に基づき、第1の無線セルがカバレッジ調整後に収容する目標アクティブユーザ数を算出する(ステップS505)。ここで、目標アクティブユーザ数の算出に当たっては、本第2の実施の形態においても、第1の実施の形態の場合と同様、前述の式(2)を用いて算出する。
次に、無線基地局制御部52は、隣接する無線基地局1のうち、対象とする無線端末3が接続されていない他方の無線基地局1からの伝搬路情報(すなわち無線端末3が現在接続中の無線基地局1とは異なる他方の無線基地局1との間の伝搬路情報)も測定するために、第1の無線セルを形成する無線基地局1から各無線端末3の受信電力情報(RSRP)を取得して、複数基地局協調伝送(CoMP:Coordinated Multi-Point transmission/reception)用の伝搬路品質測定を実施する無線端末3(CoMPユーザ)を決定する。
具体的には、第1の無線セルを形成する無線基地局1の受信電力と第2の無線セルを形成する無線基地局1−2の受信電力との差が、あらかじめ定めた所定の電力閾値以内である無線端末3を選択してCoMPユーザ(CoMP無線端末)として決定する。しかる後、無線基地局制御部52は、CoMPユーザとして決定した無線端末3に関する情報を、CoMPユーザ設定情報として、第1の無線セル、第2の無線セルそれぞれを形成する各無線基地局1に対して通知する(ステップS506)。なお、CoMPユーザが存在しない場合には、CoMPユーザ設定情報は通知しない。図4に示した無線通信システム構成例においては、無線セル2−1と無線セル2−2とが近接する位置に存在する無線端末3−3が、CoMPユーザとして決定され、その旨が、CoMPユーザ設定情報として、無線基地局1−1および無線基地局1−2に通知される。
次に、収容ユーザ群決定部50は、第1の無線基地局および第2の無線基地局の各無線基地局1から直近の伝搬路情報として各無線端末3における放射角情報を取得する(ステップS507)。しかる後、収容ユーザ群決定部50は、直近の伝搬路情報として各無線基地局1から取得した各無線端末3における放射角情報を用いて、第1の無線セルを形成する第1の無線基地局に接続される無線端末3のうち、該第1の無線基地局に引き続き収容する収容ユーザ群を決定するための起点ユーザとなる無線端末3を選択する(ステップS508)。
ここで、起点ユーザとしては、第1の実施の形態の場合と同様、第2の無線セルが収容することが最も難しい無線端末3を選択する。例えば、無線端末3の放射角が第2の無線セル方向の角度から最も離れている無線端末3を起点ユーザに選択する。図4に示したシステム構成図の無線端末3の存在例においては、カバレッジ制御対象のハンドオーバ元の第1の無線セルを無線セル2−1とし、ハンドオーバ先の第2の無線セルを無線セル2−2と仮定した場合、第2の無線セルから最も離れた位置に存在する無線端末3−1が起点ユーザとなる。
起点ユーザを決定すると、収容ユーザ群決定部50は、第1の実施の形態の場合と同様、該起点ユーザの無線端末3を収容ユーザ群に登録した後、各無線基地局1から取得した直近の伝搬路情報(下り回線の放射角情報)を用いて、第1の無線基地局に接続中であり、かつ、収容ユーザ群にまだ含まれていない無線端末3のうち、前記起点ユーザと放射角が近接する無線端末3を、収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザ数が、前述の式(2)で与えられる目標アクティブユーザ数NAUE1targetに達するまで、順に、収容ユーザ群に追加登録していく(ステップS509)。
なお、図4のシステム構成図には図示していないが、第1の無線セルにはアクティブユーザではない無線端末3が存在しているが、アクティブユーザではない無線端末を収容ユーザ群に追加登録したとしても、収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザ数の増加分としては数えないものとする。
収容ユーザ群決定部50は、第1の無線セルに関する収容ユーザ群に登録される無線端末3が決定した段階で、次に、第2の無線セルに関する収容ユーザ群の登録動作に移る。第2の無線セルに関する収容ユーザ群には、当該第2の無線セルを形成する第2の無線基地局に接続中の無線端末3の他に、さらに、第1の無線基地局に接続中の無線端末3のうち、第1の無線セルに関する収容ユーザ群に含まれていない無線端末3も追加して登録する。
その結果、図4のシステム構成図に示した構成例においては、起点ユーザの無線端末3−1の放射角と近接する放射角となる無線端末3−2がアクティブユーザとして、第1の無線セルに関する収容ユーザ群に追加登録され、第1の無線セルに関する収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザとしては、無線端末3−1と無線端末3−2とが含まれた構成になる。一方、第2の無線セルに関する収容ユーザ群に含まれるアクティブユーザとしては、無線端末3−3と無線端末3−4とが含まれた構成になる。
第1の無線セルおよび第2の無線セルそれぞれに関する収容ユーザ群に登録された無線端末3が決定すると、次に、ビームフォーミングウェイト算出部51が起動されて、第1の無線セルおよび第2の無線セルそれぞれについて、収容ユーザ群に含まれる無線端末3それぞれの放射角の情報に基づいて、第1の無線セルおよび第2の無線セルそれぞれにおけるビームフォーミングウェイトを、第1の実施の形態の場合と同様の算出方法を用いて算出する(ステップS510)。
第1の無線セルおよび第2の無線セルそれぞれにおけるビームフォーミングウェイトを算出すると、ビームフォーミングウェイト算出部51は、算出したビームフォーミングウェイトに関する情報を、第1の無線基地局、第2の無線基地局それぞれに対して送信する(ステップS511)。
ビームフォーミングウェイト算出部51からの通知を受け取った第1の無線基地局、第2の無線基地局それぞれの無線送受信部10は、受け取ったビームフォーミングウェイトを第1の無線セルの下り回線参照信号に乗算して送信することによって、無線セル共通信号に対するアンテナ素子の指向性を変更させ、第1の無線セル、第2の無線セルそれぞれのカバレッジ形状を変更する。しかる後、カバレッジ制御処理を終了するが、以降、第1の無線セル、第2の無線セルそれぞれの送信ビームの指向性は、それぞれの収容ユーザ群に登録された無線端末3に向かうようになる。
ビームフォーミングウェイト算出部51からの第1の無線基地局、第2の無線基地局それぞれに対するビームフォーミングウェイトの送信動作が終了すると、選択された第1の無線セル候補のカバレッジ制御処理を終了して、次の第1の無線セル候補の選択動作に移行するために、ステップS512に進む。ステップS512においては、選択すべき次の第1の無線セル候補がまだ残っている場合は、次の第1の無線セル候補を選択して、ステップS502からステップS512までの動作を繰り返すが、第1の無線セル候補の全ての選択が完了した場合には、図6のカバレッジ制御動作を終了する。
((無線基地局1における動作例))
次に、図4、図5に示した無線通信システムの無線基地局1における動作例について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するための無線基地局1における動作手順を示すフローチャートであり、カバレッジ制御対象の無線セル(第1の無線セルまたは第2の無線セル)に選択された旨の通知をネットワーク管理装置5から受け取った時点で起動される。なお、ここでは、第1の実施の形態の場合と同様、特に記載しない限り、図4に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
次に、図4、図5に示した無線通信システムの無線基地局1における動作例について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係る無線カバレッジ制御方法の一例を実現するための無線基地局1における動作手順を示すフローチャートであり、カバレッジ制御対象の無線セル(第1の無線セルまたは第2の無線セル)に選択された旨の通知をネットワーク管理装置5から受け取った時点で起動される。なお、ここでは、第1の実施の形態の場合と同様、特に記載しない限り、図4に示した無線通信システムの各構成要素の数(すなわち、無線セル2が2つ、無線基地局1が2つという構成要素の数)に限定しないで、説明を行うことにする。
ネットワーク管理装置5からカバレッジ制御対象の無線セル(第1の無線セルまたは第2の無線セル)に選択された旨の通知を受け取って図7のフローチャートが起動されると、まず、無線送受信部10において、CoMPユーザ設定情報(CoMPユーザとして決定した無線端末3に関する情報)を、ネットワーク管理装置5から受信しているか否かを確認する(ステップS110)。CoMPユーザ設定情報を受信している場合は(ステップS110のYes)、ステップS111に進み、CoMPユーザ設定情報を受信していない場合は(ステップS110のNo)、ステップS112に進む。
CoMPユーザ設定情報を受信していて、ステップS111に進むと、該CoMPユーザ設定情報に含まれている対象となる無線端末3(CoMPユーザ)に対して、下り回線参照信号を用いて第1の無線セルと第2の無線セルとの双方の伝搬路情報の測定を実施するように指示した後(ステップS111)、ステップS112に進む。例えば、図4のシステム構成図に示す無線基地局1−1の場合は、図6のフローチャートの説明において前述したように、CoMPユーザとして無線端末3−3が指定されており、当該無線端末3−3に対して、無線セル2−1と無線セル2−2との双方の伝搬路情報(すなわち、無線基地局1−1との間および無線基地局1−2との間の双方の伝搬路情報)の測定を指示する。
なお、CoMPユーザ以外の無線端末3に対しては、接続中の無線セル2の伝送路情報の測定を指示する。例えば、図4のシステム構成図に示す無線基地局1−1の場合は、無線端末3−1と無線端末3−2とに対して、それぞれ、接続中の無線セル2−1の伝搬路情報(すなわち、無線基地局1−1との間の伝搬路情報)の測定を指示する。
しかる後、無線送受信部10は、伝搬路情報の測定を指示した無線端末3から上り回線参照信号を受信するとともに、CoMPユーザ設定情報を受信していた場合は、該当する無線端末3(CoMPユーザ)からフィードバックされてくる他の無線基地局1からの伝搬路情報も加えて受信して、伝搬路情報生成部11に対して出力する。伝搬路情報生成部11は、第1の実施の形態の場合と同様に、無線送受信部10から受け取った各無線端末3の伝搬路情報(上り回線の到来角)を基に、下り回線の放射角情報を生成する。さらに、伝搬路情報生成部11は、生成した各無線端末3に対する下り回線の放射角情報を、伝搬路情報として、ネットワーク管理装置5に対して送信する(ステップS112)。
しかる後、無線送受信部10は、伝搬路情報生成部11から伝搬路情報を送信していたネットワーク管理装置5からビームフォーミングウェイトを受信すると(ステップS113)、第1の実施の形態の場合と同様、受信したビームフォーミングウェイトを無線セル2の下り回線参照信号に乗算して送信することによって、無線セル共通信号に対するアンテナ素子の指向性を変更させ、無線セル2のカバレッジ形状を変更する(ステップS114)。しかる後、無線基地局1におけるカバレッジ制御処理を終了するが、以降、無線セル2の送信ビームの指向性は、当該無線セル2に収容する無線端末3として収容ユーザ群に登録された無線端末3に向かうようになる。
以上に詳細に説明したように、本第2の形態の実施に係るネットワーク管理装置5は、複数の無線基地局1から受信した負荷情報および伝搬路情報を用いて、各無線基地局1が収容するユーザ群を決定し、各無線基地局1に対して、ネットワーク管理装置5が決定したユーザ群を収容するようにアンテナ指向性の変更を指示する。この結果、複数の無線基地局1が、同時に、アンテナ指向性を変更することになるため、他の無線基地局1へのハンドオーバ対象となる無線端末3においては、ハンドオーバ元の無線基地局1からの受信信号電力が弱まることに加えて、さらに、ハンドオーバ先の無線基地局1からの受信信号電力が強まるので、本発明の第1の実施の形態の場合に比し、ハンドオーバ先の無線基地局1へのハンドオーバが実行される可能性が高くなり、隣接無線セルとのトラフィック負荷の差をより確実に縮小することができる。さらに、ハンドオーバ対象の無線端末3においては、ハンドオーバ後の受信信号電力が強まることにより、無線端末3の受信信号品質の劣化を抑制することができる。
而して、無線端末3の受信信号品質の劣化を抑えながら、無線セル2間のトラフィック負荷の偏りを是正することができるので、トラフィック負荷が集中していたことにより低下していた無線端末3のスループットを改善し、所望のスループットを達成することが可能なユーザ数すなわち無線端末3の台数を増加させることができる。
なお、本第2の実施の形態において、隣接する無線基地局1のうち、無線端末3が現在接続中の無線基地局1とは異なる他方の無線基地局1との間の伝搬路情報も測定するために、CoMPユーザ(協調送受信無線端末)を選択して設定し、CoMPユーザ(協調送受信無線端末)が測定した他方の無線基地局1との間の伝搬路情報を取得する場合について説明したが、本発明は、かかる場合に限るものではない。
例えば、無線端末3の接続を強制的にもう一方の無線基地局に一時的に切り替えて接続し、無線基地局1において上り回線参照信号を受信することによって伝搬路情報を測定するようにしても良い。あるいは、無線端末3が接続中の無線基地局1から他方の無線基地局1に対して、当該無線端末3が上り回線参照信号を送信する送信リソース情報および上り回線参照信号に用いる使用系列情報を通知し、他方の無線基地局1において当該無線端末3からの上り回線参照信号を受信することによって、伝搬路情報を測定するようにしても良い。あるいは、当該無線端末3の位置情報に基づいて当該無線端末3方向の見通し角を計算することにより、当該無線端末3の放射角を推定して、伝搬路情報として用いるようにしても良い。
また、本第2の実施の形態において、第1の無線セルの収容ユーザ群に含まれる無線端末3を先に決定し、決定した該収容ユーザ群に含まれない無線端末3を第2の無線セルの収容ユーザ群に含まれる無線端末3に設定する場合について説明したが、本発明は、かかる場合に限るものではない。
例えば、順番を逆にして、まず、第2の無線セルの収容ユーザ群に含まれる無線端末3を先に決定し、決定した該収容ユーザ群に含まれない無線端末3を第1の無線セルの収容ユーザ群に含まれる無線端末3に設定するようにしても良い。あるいは、第1の無線セルと第2の無線セルとのそれぞれにおいて、引き続き収容する無線端末3を選択するための起点となる起点ユーザ(すなわちハンドオーバの対象とすることが最も難しい無線端末3)を設定し、第1の無線セルと第2の無線セルとのいずれかの起点ユーザに放射角が近い無線端末3から順番に対応する無線セル2の収容ユーザ群に追加していくようにしても良い。
前述した第1、第2の実施形態に係る無線通信システムは、互いの包含関係がない第1の無線セル、第2の無線セルが隣接して配置されている場合について説明したが、かくのごとき第1の無線セルおよび第2の無線セルの双方を包含する第3の無線セルを形成する第3の無線基地局をさらに備えるように構成した無線通信システムであっても、本発明は好適に適用することができることは言うまでもない。
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。 また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
<付記>
以上に、本発明に係る実施形態について、詳細に説明したことからも明らかなように、前述の各実施形態の一部または全部は、以下の各付記のようにも記載することができるが、本発明はかかる場合に限るものではないことは言うまでもない。
以上に、本発明に係る実施形態について、詳細に説明したことからも明らかなように、前述の各実施形態の一部または全部は、以下の各付記のようにも記載することができるが、本発明はかかる場合に限るものではないことは言うまでもない。
(付記1)第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおいて無線セルのカバレッジを制御する無線カバレッジ制御方法であって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得ステップと、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得ステップと、前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択ステップと、前記収容無線端末群選択ステップにおいて選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更ステップと、を有している無線カバレッジ制御方法。
(付記2)前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得する前記伝搬路情報が下り回線の放射角情報である前記付記1に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記3)前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得する前記伝搬路情報が伝搬路応答である前記付記1に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記4)前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得する前記伝搬路情報が前記無線基地局に対する前記無線端末の位置情報である前記付記1に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記5)前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末から受信した上り回線参照信号に基づいて前記伝搬路情報を取得する前記付記1ないし4のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記6)…前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末から受信した当該無線端末において測定した伝搬路情報に基づいて前記伝搬路情報を取得する前記付記1ないし4のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記7)前記負荷情報取得ステップにおいて取得する前記負荷情報が前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局と接続中の状態にある前記無線端末の台数を意味するアクティブユーザ数である前記付記1ないし6のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記8)前記負荷情報取得ステップにおいて取得する前記負荷情報が各前記無線端末宛てのユーザデータサイズである前記付記1ないし6のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記9)前記負荷情報取得ステップにおいて取得する前記負荷情報が同時接続無線端末数である前記付記1ないし6のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記10)前記収容無線端末群選択ステップにおいて、前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報を用いて目標負荷指標数を算出し、前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記伝搬路情報を用いて前記目標負荷指標を満たす数だけ無線端末を選択することにより、前記第1の無線セルに収容する前記無線端末群を選択する前記付記1ないし9のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記11)前記カバレッジ変更ステップにおいて、アンテナ指向性のメインローブが前記無線端末群の中心放射角へ向くように等振幅励振に基づいてビームフォーミングを行うことにより、前記無線端末群を収容するように、前記無線セルのカバレッジを変更する前記付記1ないし10のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記12)前記カバレッジ変更ステップにおいて、整合フィルタに基づきビームフォーミングを行うことにより、前記無線端末群を収容するように、前記無線セルのカバレッジを変更する前記付記1ないし10のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記13)前記第2の無線セルと前記無線端末との間の伝搬路情報を第2の伝搬路情報として取得する第2の伝搬路情報取得ステップと、前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記第2の伝搬路情報と、前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報とを用いて、前記第2の無線セルに収容する第2の無線端末群を選択する第2の収容無線端末群選択ステップと、前記第2の収容無線端末群選択ステップにおいて選択した前記第2の無線端末群を収容するように、前記第2の無線セルのカバレッジを変更する第2のカバレッジ変更ステップと、をさらに有している前記付記1ないし12のいずれかに記載のカバレッジ制御方法。
(付記14)前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末を無線セル間で協調して送受信を行う協調送受信無線端末を選択して設定して、前記協調送受信無線端末が測定した前記第2の伝搬路情報を取得することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末との間の第2の伝搬路情報を取得する前記付記13に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記15)前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末を一時的に前記第2の無線基地局に接続させて上り回線参照信号を受信することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末との間の第2の伝搬路情報を取得する前記付記13に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記16)前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末が接続中の前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局に対して上り回線参照信号の送信リソース情報および使用系列情報を送信し、前記第2の無線セルにおいて前記無線端末からの上り回線参照信号を受信することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末間の第2の伝搬路情報を取得する前記付記13に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記17)前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末の位置情報を取得し、当該無線端末方向の見通し角を計算することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末間の第2の伝搬路情報を取得する前記付記13に記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記18)前記無線通信システムは、前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルを包含する第3の無線セルを形成する第3の無線基地局をさらに備える前記付記1ないし17のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
(付記19)第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムであって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と、を少なく備えて構成されている無線通信システム。
(付記20)自無線セルとして形成した第1の無線セルに収容される無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、前記第1の無線セルと他の無線基地局により該第1の無線セルに隣接して形成された第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と、を有する無線基地局。
(付記21)第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおけるネットワーク管理装置であって、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局を制御する無線基地局制御手段と、前記無線基地局制御手段において取得した前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれの負荷情報と、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間および前記第2の無線基地局と前記無線端末との間のそれぞれの伝搬路情報と、を用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群および前記第2の無線セルに収容する無線端末群それぞれを選択する収容無線端末群選択手段と、前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群それぞれを対応する前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれに収容するように、前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれのカバレッジを変更することを、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局それぞれに指示するカバレッジ変更手段と、を有するネットワーク管理装置。
(付記22)前記無線基地局制御手段は、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局から取得した前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれの前記負荷情報に基づいて、カバレッジ制御の対象とする無線セルを選択し、カバレッジ制御の対象として選択された旨を、該当する前記無線基地局に通知する前記付記21に記載のネットワーク管理装置。
(付記23)前記無線基地局制御手段は、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局から取得した前記第1の無線基地局と前記無線端末との間および前記第2の無線基地局と前記無線端末との間のそれぞれの前記伝搬路情報に基づいて、無線セル間で協調して送受信を行う協調送受信無線端末を選択して、選択した該協調送受信無線端末が接続されている無線基地局に対してその旨を通知することを特徴とする前記付記21または22に記載のネットワーク管理装置。
(付記24)第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおける無線セルのカバレッジをコンピュータのプログラムの実行によって制御する無線カバレッジ制御プログラムであって、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得処理と、前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得処理と、前記伝搬路情報取得処理において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得処理において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択処理と、前記収容無線端末群選択処理において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更処理と、を有する無線カバレッジ制御プログラム。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
この出願は、2014年9月12日に出願された日本出願特願2014−186737を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 無線基地局
1−1 無線基地局
1−2 無線基地局
2 無線セル
2−1 無線セル
2−2 無線セル
3 無線端末
3−1 無線端末
3−2 無線端末
3−3 無線端末
3−4 無線端末
4 通信回線
4−1 通信回線
4−2 通信回線
5 ネットワーク管理装置
10 無線送受信部
11 伝搬路情報生成部
12 負荷情報生成部
13 収容ユーザ群決定部
14 ビームフォーミングウェイト算出部
30 基本端末動作部
50 収容ユーザ群決定部
51 ビームフォーミングウェイト算出部
52 無線基地局制御部
1−1 無線基地局
1−2 無線基地局
2 無線セル
2−1 無線セル
2−2 無線セル
3 無線端末
3−1 無線端末
3−2 無線端末
3−3 無線端末
3−4 無線端末
4 通信回線
4−1 通信回線
4−2 通信回線
5 ネットワーク管理装置
10 無線送受信部
11 伝搬路情報生成部
12 負荷情報生成部
13 収容ユーザ群決定部
14 ビームフォーミングウェイト算出部
30 基本端末動作部
50 収容ユーザ群決定部
51 ビームフォーミングウェイト算出部
52 無線基地局制御部
Claims (20)
- 第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおいて無線セルのカバレッジを制御する無線カバレッジ制御方法であって、
前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得ステップと、
前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得ステップと、
前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択ステップと、
前記収容無線端末群選択ステップにおいて選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更ステップと
を有していることを特徴とする無線カバレッジ制御方法。 - 前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得する前記伝搬路情報が、下り回線の放射角情報、伝搬路応答、及び、前記無線基地局に対する前記無線端末の位置情報の内、少なくとも何れか一つである請求項1に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末から受信した上り回線参照信号に基づいて前記伝搬路情報を取得する請求項1または2に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末から受信した当該無線端末において測定した伝搬路情報に基づいて前記伝搬路情報を取得する請求項1または2に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記負荷情報取得ステップにおいて取得する前記負荷情報が、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局と接続中の状態にある前記無線端末の台数を意味するアクティブユーザ数、各前記無線端末宛てのユーザデータサイズ、及び、同時接続無線端末数の内、少なくとも何れか一つである請求項1ないし4のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記収容無線端末群選択ステップにおいて、前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報を用いて目標負荷指標数を算出し、前記伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記伝搬路情報を用いて前記目標負荷指標を満たす数だけ無線端末を選択することにより、前記第1の無線セルに収容する前記無線端末群を選択する請求項1ないし5のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記カバレッジ変更ステップにおいて、アンテナ指向性のメインローブが前記無線端末群の中心放射角へ向くように等振幅励振に基づいてビームフォーミングを行うことにより、前記無線端末群を収容するように、前記無線セルのカバレッジを変更する請求項1ないし6のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記カバレッジ変更ステップにおいて、整合フィルタに基づきビームフォーミングを行うことにより、前記無線端末群を収容するように、前記無線セルのカバレッジを変更する請求項1ないし6のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記第2の無線セルと前記無線端末との間の伝搬路情報を第2の伝搬路情報として取得する第2の伝搬路情報取得ステップと、
前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて取得した前記第2の伝搬路情報と、前記負荷情報取得ステップにおいて取得した前記負荷情報とを用いて、前記第2の無線セルに収容する第2の無線端末群を選択する第2の収容無線端末群選択ステップと、
前記第2の収容無線端末群選択ステップにおいて選択した前記第2の無線端末群を収容するように、前記第2の無線セルのカバレッジを変更する第2のカバレッジ変更ステップと
をさらに有している請求項1ないし8のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。 - 前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末を無線セル間で協調して送受信を行う協調送受信無線端末を選択して設定して、前記協調送受信無線端末が測定した前記第2の伝搬路情報を取得することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末との間の第2の伝搬路情報を取得する請求項9に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末を一時的に前記第2の無線基地局に接続させて上り回線参照信号を受信することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末との間の第2の伝搬路情報を取得する請求項9に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末が接続中の前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局に対して上り回線参照信号の送信リソース情報および使用系列情報を送信し、前記第2の無線セルにおいて前記無線端末からの上り回線参照信号を受信することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末間の第2の伝搬路情報を取得する請求項9に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記第2の伝搬路情報取得ステップにおいて、前記無線端末の位置情報を取得し、当該無線端末方向の見通し角を計算することにより、前記第2の無線セルと前記無線端末間の第2の伝搬路情報を取得する請求項9に記載の無線カバレッジ制御方法。
- 前記無線通信システムは、前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルを包含する第3の無線セルを形成する第3の無線基地局をさらに備える請求項1ないし13のいずれかに記載の無線カバレッジ制御方法。
- 第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムであって、
前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、
前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、
前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と
を有することを特徴とする無線通信システム。 - 自無線セルとして形成した第1の無線セルに収容される無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得手段と、
前記第1の無線セルと他の無線基地局により該第1の無線セルに隣接して形成された第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得手段と、
前記伝搬路情報取得手段において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得手段において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択手段と、
前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更手段と
を有することを特徴とする無線基地局。 - 第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおけるネットワーク管理装置であって、
前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局を制御する無線基地局制御手段と、
前記無線基地局制御手段において取得した前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれの負荷情報と、前記第1の無線基地局と前記無線端末との間および前記第2の無線基地局と前記無線端末との間のそれぞれの伝搬路情報と、を用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群および前記第2の無線セルに収容する無線端末群それぞれを選択する収容無線端末群選択手段と、
前記収容無線端末群選択手段において選択した前記無線端末群それぞれを対応する前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれに収容するように、前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれのカバレッジを変更することを、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局それぞれに指示するカバレッジ変更手段と
を有することを特徴とするネットワーク管理装置。 - 前記無線基地局制御手段は、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局から取得した前記第1の無線セルおよび前記第2の無線セルそれぞれの前記負荷情報に基づいて、カバレッジ制御の対象とする無線セルを選択し、カバレッジ制御の対象として選択された旨を、該当する前記無線基地局に通知する請求項17に記載のネットワーク管理装置。
- 前記無線基地局制御手段は、前記第1の無線基地局および前記第2の無線基地局の各無線基地局から取得した前記第1の無線基地局と前記無線端末との間および前記第2の無線基地局と前記無線端末との間のそれぞれの前記伝搬路情報に基づいて、無線セル間で協調して送受信を行う協調送受信無線端末を選択して、選択した該協調送受信無線端末が接続されている無線基地局に対してその旨を通知することを特徴とする請求項17または18に記載のネットワーク管理装置。
- 第1の無線セルを形成する第1の無線基地局と、前記第1の無線セルに隣接する第2の無線セルを形成する第2の無線基地局と、前記第1の無線基地局または前記第2の無線基地局に接続する1つ以上の無線端末とを含む無線通信システムにおける無線セルのカバレッジをコンピュータのプログラムの実行によって制御する無線カバレッジ制御プログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記第1の無線基地局と前記無線端末との間の伝搬路情報を第1の伝搬路情報として取得する伝搬路情報取得処理と、
前記第1の無線セルと前記第2の無線セルとのいずれか一方または双方の負荷情報を取得する負荷情報取得処理と、
前記伝搬路情報取得処理において取得した前記第1の伝搬路情報と前記負荷情報取得処理において取得した前記負荷情報とを用いて、前記第1の無線セルに収容する無線端末群を選択する収容無線端末群選択処理と、
前記収容無線端末群選択処理において選択した前記無線端末群を収容するように、前記第1の無線セルのカバレッジを変更するカバレッジ変更処理と
を有することを特徴とする無線カバレッジ制御プログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体。
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