JPWO2016038654A1 - 光伝送方法および光伝送システム - Google Patents

光伝送方法および光伝送システム Download PDF

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Abstract

受信信号光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関と、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関とを排他的とすることで、受信部において受信信号光と局部発振光の位相雑音を区別して推定・補償し、光源位相雑音と波長分散補償の相互作用で生じる、拡大された位相雑音による性能劣化を低減し、簡易な部品構成とした上で、サブキャリア多重の有無の制限、あるいは変調方式の制限を必要としない光伝送方法および光伝送システムを実現する。

Description

本発明は、光伝送方法および光伝送システムに関し、特に、波長多重方式を用いた長距離大容量光伝送を実現する光伝送方法および光伝送システムに関する。
光ファイバにより長距離大容量伝送を行うためには、高密度な信号多重化と、ファイバ非線形光学効果の克服とが課題である。
複数の光搬送波もしくは光サブ搬送波(サブキャリア)に異なる情報を載せて高密度波長多重を行うことにより、光ファイバ当たりの伝送容量を増大させることが可能である。ここで、多重化する光搬送波や光サブ搬送波を、それぞれチャネルと呼ぶ。また、変調方式を多値化することによっても、伝送容量の増大が可能である。
従来の変調方式としては、光の有無に2値信号を割り付け、1シンボル当たり1ビットを伝送するオンオフキーイング(On Off Keying:OOK)が用いられていた。しかしながら、4値位相変調(Quaternary Phase−Shift Keying:QPSK)や16値直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation:QAM)のように、信号点を増やして、1シンボル当たりの伝送ビット数を増やすことで、伝送容量を増大させることが可能である。QPSKおよび16QAMにおいては、光送信器において、同位相軸(In−Phase軸:I軸)と、直交位相軸(Quadrature−Phase軸:Q軸)とに、信号を割り当てる。
また、偏波多重方式(Polarization Multiplexing)を用いることで、1シンボル当たりの伝送ビット数を2倍に増やす方式が知られている。偏波多重方式においては、直交する2つの偏波成分(垂直偏波、水平偏波)に、独立に信号を割り当てることが可能である。
OOK信号の復調には、受信側で光信号の有無を検出して識別する直接検波方式が用いられてきた。また、差動2値位相変調(Differential Binary Phase−Shift Keying:DBPSK)信号、差動QPSK(DQPSK)信号等の復調には、光信号を遅延干渉させた後に直接検波する、(直接)遅延検波方式が用いられてきた。
偏波多重方式を用いた信号の多くは、受信端で局部発振光源と受信信号とを混合干渉させて検波するコヒーレント検波を行って得られた電気信号を、デジタル信号処理により補償するデジタルコヒーレント方式が用いられている(例えば、非特許文献1、2参照)。
一方、長距離光伝送を行う場合には、受信端での信号品質を確保すべく、ビットレート、変調方式、検波方式に応じて、所定の光信号電力対雑音電力比が必要である。そのため、高い光電力で信号伝送を行う必要がある。このとき、光ファイバ中で生じる非線形光学効果に起因する波形歪みが、信号品質を劣化させる。
非線形光学効果による信号品質の劣化を低減のためには、伝送路の局所的な波長分散(Chromatic Dispersion:CD)を増加させる方式が考えられる。このような方式を採用することにより、非線形性起因の波形歪みの同相累積を避け、伝送性能劣化を低減することが可能である(例えば、非特許文献3参照)。
コヒーレント光伝送方式では、デジタル信号処理による大規模なCD補償(デジタルCD補償)が可能である。したがって、コヒーレント光伝送方式は、局所CDが大きく、伝送路内CD補償のない伝送路への適用が好適とされる。
伝送路内CD補償のない伝送路では、ファイバ種別や伝送距離に依存して、数万ps/nmから数10万ps/nmに及ぶCDが累積し、受信部において残留する可能性がある。
20ps/nm/kmの局所CDを有するファイバを1万km伝送した場合、累積CDは、20万ps/nmとなる。ボーレート30Gbaud級の信号においては、1000シンボル級の符号間干渉を引き起こす。CDによる符号間干渉は、既知の線形な波形歪みとして表現される。このため、残留CDの符号間干渉長に応じた規模の波形等化器により、理想的には残留CDを完全に補償することができる。
しかしながら、コヒーレント光伝送方式では、光源線幅による位相雑音がもたらす瞬時周波数変動が、大規模デジタルCD補償により拡大された位相雑音(Equalization Enhanced Phase Noise:EEPN)となり、性能劣化をもたらすことが知られている(例えば、非特許文献4参照)。
例えば、受信部におけるデジタルCD補償(受信デジタルCD補償)を行う場合のEEPNによる性能劣化を低減するためには、受信デジタルCD補償よりも上流で、局部発振光の位相雑音補償を行う必要がある。
受信デジタルCD補償によるEEPNは、局部発振光源の位相雑音のみが関連する。一方、送信部でデジタルCD補償(送信デジタルCD補償)を行う場合には、送信光源の位相雑音が関連することとなる。
受信信号光の位相雑音と、局部発振光の位相雑音とは、通常、区別することができない。そこで、局部発振光を2分岐して、信号干渉用とは別に局部発振光解析用の経路をもつことで、局発光位相雑音推定を行う方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、単一光源から出力された光を複数サブキャリアで変調する場合において、複数サブキャリアに割りつけたパイロット信号を受信側で差分解析する方法(例えば、特許文献2参照)や、特定の変調方式を用いることで、局部発振光の位相雑音変化を追跡可能な方法(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
これらの方法により、局部発振光の位相雑音を受信信号光の位相雑音と区別して、局部発振光の位相雑音のみを抽出して推定し、補償することができる。その後、受信デジタルCD補償を行うことで、EEPNによる性能劣化を低減することができる。
米国特許出願公開第2012/0213532号明細書 米国特許第8647690号明細書 米国特許出願公開第2013/0230312号明細書
Optical Internetworking Forum、「100G Ultra Long Haul DWDM Framework Document」、2009年6月 E. Yamazaki、外27名、「Fast optical channel recovery in field demonstration of 100−Gbit/s Ethernet over OTN using real−time DSP」、Optics Express、vol. 19、no. 14、pp. 13179―13184、2011年 P.Poggiolini、「The GN Model of Non−Linear Propagation in Uncompensated Coherent Optical Systems」、Journal of Lightwave Technology、vol. 30、no. 24、pp. 3857―3879、2012年 W.Shieh and Keang−Po Ho、「Equalization−enhanced phase noise for coherent detection systems using electronic digital signal processing」、Optics Express、vol. 16、no. 20、pp. 15718―15727、2008年
上記の特許文献1〜3の方法は、受信デジタルCD補償によるEEPNに起因する性能劣化を低減するためには有効であった。しかしながら、特許文献1の方法では、局部発振光源から出力された光を2分岐する光学部品、局部発振光解析用の電気光学部品、電気的にデジタル信号処理するための専用のアナログ・デジタル変換器が必要となるなど、部品構成が複雑化してしまう課題があった。
また、特許文献2および特許文献3の方法では、サブキャリア多重を行うことが必要であり、特定の変調方式を用いる必要がある点で、汎用性に課題があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであって、簡易な部品構成により光源位相雑音を推定し、EEPNに起因する性能劣化を低減可能であり、かつ、サブキャリア多重の有無の制限、あるいは変調方式の制限を必要としない光伝送方法および光伝送システムを得ることを目的とする。
本発明に係る光伝送方法は、直交偏波多重およびコヒーレント検波を用いる光伝送方法であって、受信信号光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第1の相互相関と、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第2の相互相関とを排他的とする相関ステップと、コヒーレント検波を用いて、受信信号光の位相雑音と局部発振光の位相雑音とが混在する直交2偏波の電気信号を生成し、受信信号光の位相雑音および局部発振光の位相雑音のそれぞれを推定する推定ステップと、第1の相互相関の遅延差および第2の相互相関の遅延差が最大となる条件で、推定ステップによるそれぞれの位相雑音の推定結果を合成することにより、受信信号光の位相雑音、あるいは、局部発振光の位相雑音のいずれか一方を低減することを可能とし、受信信号光の位相雑音と局部発振光の位相雑音とを区別して推定かつ補償する補償ステップとを有するものである。
また、本発明に係る光伝送システムは、光送信部と光受信部とを備える光伝送システムであって、光送信部は、無変調光を生成する送信光源と、送信光源で生成された無変調光に関して、直交偏波多重信号を生成する光変調部と、直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第1の相互相関が、遅延差τにて最大となるように相関制御を行う相関制御部とを備え、光受信部は、局部発振光を無変調光として生成する局部発振光源と、相関制御部において相関制御された光信号を受信信号光として受信し、相関制御を行わないことで、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第2の相互相関が遅延差0で最大とさせ、受信信号光と局部発振光とを混合干渉させて検波し、電気信号を生成する光電気変換部と、光電気変換部により生成された電気信号に含まれている受信信号光の位相雑音および局部発振光の位相雑音のそれぞれを推定し、第1の相互相関の遅延差および第2の相互相関の遅延差が最大となる条件で、それぞれの位相雑音の推定結果を合成することにより、受信信号光の位相雑音、あるいは、局部発振光の位相雑音のいずれか一方を低減することを可能とし、受信信号光の位相雑音と局部発振光の位相雑音とを区別して推定かつ補償する位相雑音補償部と、位相雑音補償部によって位相雑音補償された信号に対して、残留波長分散を補償する信号処理を施す波長分散補償部とを備えるものである。
本発明は、受信信号光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関と、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関とを排他的とすることで、受信部における信号処理により受信信号光と局部発振光の位相雑音を区別して抽出することを可能とすることを特徴とする光伝送方法である。この結果、簡易な部品構成により光源位相雑音を推定し、EEPNに起因する性能劣化を低減可能であり、かつ、サブキャリア多重の有無の制限、あるいは変調方式の制限を必要としない光伝送方法および光伝送システムを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る光伝送方法を用いた光伝送システムの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る光送信部の内部構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る光受信部の内部構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る相関制御部による位相雑音の相関制御結果の一例を示した概念図である。 本発明の実施の形態1に係る局部発振光の位相雑音の相関の一例を示した概念図である。 本発明の実施の形態1に係る位相回転部によって推定された局部発振光の位相を示す概念図である。 本発明の実施の形態1に係る光伝送システムにおける局部発振光源の周波数変動推定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る光伝送システムにおけるEEPN補償による改善効果の一例を示した図である。
以下に、本発明にかかる光伝送方法および光伝送システムの好適な実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る光伝送方法を用いた光伝送システムの一例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態1に係る光伝送システムは、光送信部1000と、光ファイバ、光中継器等で構成される光伝送部2000と、光受信部3000とで構成される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る光送信部1000の内部構成の一例を示すブロック図である。光送信部1000は、送信光源1100と、光変調部1200と、相関制御部1300とで構成される。ここで、光変調部1200は、光分岐部1201と、X偏波光変調部1202と、Y偏波光変調部1203と、光合成部1204とで構成される。
図3は、本発明の実施の形態1に係る光受信部3000の内部構成の一例を示すブロック図である。光受信部3000は、アナログフロントエンド部3100と、位相雑音補償部3200と、波長分散補償部3300と、搬送波復元部3400とで構成される。
ここで、アナログフロントエンド部3100は、局部発振光源3101と、光電気変換部3102と、アナログ・デジタル変換部(A/D変換部)3103とで構成される。また、位相雑音補償部3200は、信号事前整形部3201と、偏波分離部3202と、位相雑音推定部3203と、位相雑音分別部3204と、信号調整部3205と、位相回転部3206とで構成される。
以下、本実施の形態1に係る光伝送システムの動作を、図1〜図3の構成に基づいて詳細に説明する。
光送信部1000の内部の送信光源1100は、無変調光を生成し、光変調部1200に対して出力する。送信光源1100で生成された無変調光の中心周波数は、例えば、C帯のITU−Tグリッドのいずれかの周波数に概略一致した周波数とする。なお、送信光源1100で生成された無変調光には、位相雑音が含まれている。このため、周波数スペクトルは、ある広がりをもち、その線幅は、kHz〜MHzオーダとなることが一般的である。
光変調部1200の内部の光分岐部1201は、送信光源1100で生成された無変調光を2分岐し、X偏波光変調部1202と、Y偏波光変調部1203に対して、それぞれ出力する。ここで、X偏波とY偏波は、例えば、水平偏波と垂直偏波にそれぞれ対応するものとする。
X偏波光変調部1202は、光分岐部1201によって分岐された無変調光を、図示しない外部から入力されるX偏波変調用電気信号により変調し、光合成部1204に対して出力する。ここで、X偏波用電気信号は、例えば、ボーレート32GBaudのQPSK変調用信号とする。
一方、Y偏波光変調部1203は、光分岐部1201によって分岐された無変調光を、図示しない外部から入力されるY偏波変調用電気信号により変調し、光合成部1204に対して出力する。ここで、Y偏波用電気信号は、例えば、ボーレート32GBaudのQPSK変調用信号とする。
光合成部1204は、X偏波光変調部1202によって変調された信号光と、Y偏波光変調部1203によって変調された信号光とを、直交偏波合成し、相関制御部1300に対して出力する。
相関制御部1300は、光変調部1200によって直交偏波合成された信号光について、X偏波の位相雑音と、Y偏波の位相雑音との相関を制御して、光伝送部2000に出力する。
ここで、相関制御部1300によって行われる相関制御は、例えば、X偏波の信号光とY偏波の信号光との間に群遅延差τを与えることで実現される。これにより、X偏波の信号光の位相雑音φx_tx[t]と、Y偏波の信号光の位相雑音φy_tx[t]とは、遅延差τにて相互相関が最大となる。図4は、本発明の実施の形態1に係る相関制御部1300による位相雑音の相関制御結果の一例を示した概念図である。なお、直交偏波間への群遅延差付加は、例えば、偏波保持ファイバ等の複屈折媒質により実現できる。
光伝送部2000は、光送信部1000から入力される光信号を伝送し、光受信部3000に出力する。なお、この光伝送部2000は、具体的には、光ファイバ、光中継器、光分岐挿入装置等で構成される。
光受信部3000の内部のアナログフロントエンド部3100は、その内部の局部発振光源3101において、無変調光を生成し、光電気変換部3102に出力する。ここで、局部発振光源3101から出力される無変調光の中心周波数は、受信信号光の中心周波数に概略一致した周波数とする。なお、この無変調光には、位相雑音が含まれているため、周波数スペクトルは、ある広がりをもち、その線幅は、kHz〜MHzオーダとなることが一般的である。
光電気変換部3102は、光伝送部2000を介して入力される受信信号光と、局部発振光源3101から入力される無変調光とを混合干渉させた後に、電気信号に変換し、アナログ・デジタル変換部3103に出力する。ここで、光電気変換部3102としては、例えば、偏波ダイバーシチ型コヒーレントレシーバを用いればよい。
光伝送部2000における位相擾乱が無視できる範囲内であるとすると、受信信号光のX偏波信号とY偏波信号との間の位相雑音は、図4に示す、光送信部1000の出力端における位相雑音の特徴と同様に、遅延差τで相互相関が最大となる。
一方、光電気変換部3102においては、X偏波とY偏波との間での相関制御は行われず、受信信号光と無変調光とが混合干渉される。このため、X偏波の局部発振光の位相雑音φx_lo[t]と、Y偏波の局部発振光の位相雑音φy_lo[t]とは、遅延差0で相互相関が最大となる。図5は、本発明の実施の形態1に係る局部発振光の位相雑音の相関の一例を示した概念図である。
アナログ・デジタル変換部3103は、光電気変換部3102から入力される電気信号をアナログ・デジタル変換し、位相雑音補償部3200に出力する。
位相雑音補償部3200の内部の信号事前整形部3201は、アナログ・デジタル変換部3103によってA/D変換されたデジタル信号に対して、デジタル信号処理により信号整形を行い、偏波分離部3202に出力する。
偏波分離部3202は、信号事前整形部3201によって信号整形されたデジタル信号に対して、X偏波信号とY偏波信号との分離を行い、分離したX偏波信号およびY偏波信号を、位相雑音推定部3203と信号調整部3205の両方に出力する。
ここで、偏波分離部3202に入力される信号は、一般的には、X偏波信号とY偏波信号が混ざっている。トレーニング信号等の既知信号を用いないブラインド型の偏波分離を行う場合には、一般に、偏波分離処理よりも上流で、残留するCD値を低減する必要がある。このため、信号事前整形部3201において、事前に残留CDを低減する等の処置が必要となる。一方、トレーニング信号等の既知信号を用いて偏波分離を行う場合には、偏波分離処理よりも上流で、残留するCD値を低減することは、必ずしも必要ではない。
位相雑音推定部3203は、偏波分離されたX偏波信号およびY偏波信号について、それぞれ搬送波位相復元を行うことで、X偏波の位相雑音φx[t]とY偏波の位相雑音φy[t]とを推定し、それぞれの推定結果を、位相雑音分別部3204に出力する。
X偏波の位相雑音φx[t]には、光送信部1000で相関制御した位相雑音φx_tx[t]と、局部発振光の位相雑音φx_lo[t]とが合成されて含まれている。同様に、Y偏波の位相雑音φy[t]には、光送信部1000で相関制御した位相雑音φy_tx[t]と、局部発振光の位相雑音φy_lo[t]とが合成されて含まれている。
位相雑音分別部3204は、位相雑音推定部3203によって推定されたX偏波の位相雑音φx[t]とY偏波の位相雑音φy[t]とに基づき、局部発振光の位相変動成分の推定値Δφe_lo[t]を推定し、位相回転部3206に出力する。
上述したように、受信信号光については、X偏波の位相雑音とY偏波の位相雑音の相互相関が遅延差τで最大となり、局部発振光については、X偏波の位相雑音とY偏波の位相雑音の相互相関が遅延差0で最大となる。このような特徴を利用することで、局部発振光の位相変動成分は、下式(1)により推定することができる。
Δφe_lo[t]
=φx[t+τ/2]−φy[t−τ/2]−φxy[t] (1)
これは、遅延差τで相互相関が最大となる成分をキャンセルする処理に相当する。ここで、上式(1)におけるφxy[t]は、φx[t]とφy[t]との間にある固定的な位相差であり、例えば、下式(2)のようにして求めることができる。
φx[t+τ/4]−φy[t−τ/4] (2)
信号調整部3205は、偏波分離部3202によって偏波分離されたデジタル信号に対して、信号事前整形部3201にて行った事前整形を元に戻す処置を行い、位相回転部3206に出力する。
具体的には、信号調整部3205は、例えば、信号事前整形部3201において、事前に残留CDを低減した場合には、低減したCD値を元に戻す処理を行うこととなる。
位相回転部3206は、位相雑音分別部3204によって推定された局部発振光の位相変動成分推定値Δφe_lo[t]を積分して、局部発振光位相の推定値φe_lo[t]を求める。さらに、位相回転部3206は、求まった局部発振光位相の推定値φe_lo[t]に基づいて、信号調整部3205から入力されるデジタル信号に対して、角度−φe_lo[t]の位相回転を与え、波長分散補償部3300に出力する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る位相回転部3206によって推定された局部発振光の位相φe_lo[t]を示す概念図である。変動成分さえ補償できていれば、EEPNによる劣化は、低減できる。このため、φx_lo[t]やφy_lo[t]に対しては、通常、オフセットをもつが、問題はない。
波長分散補償部3300は、位相回転部3206によって位相雑音補償されたデジタル信号に対して、デジタル信号処理によるCD補償を行い、搬送波復元部3400に出力する。
搬送波復元部3400は、波長分散補償部3300によってCD補償が行われたデジタル信号に対して搬送波復元を行い、図示しない外部に出力され、復号される。
次に、本発明の効果を表すシミュレーション結果を示す。ロールオフ率0.1のRoot Raised Cosine型低域通過フィルタにより帯域整形した128Gbit/s偏波多重QPSK信号に対して、以下の条件によるシミュレーションを行った。
・光送信部1000により、X/Y偏波間に遅延差τ=1000symbolを付加する。
・光伝送部2000により、2万ps/nmのCDを与える。
・光受信部3000により、一括してデジタルCD補償する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る光伝送システムにおける局部発振光源の周波数変動推定結果の一例を示した図である。より具体的には、送信光源1100、局部発振光源3101ともに、光源線幅を500kHzとして、局部発振光の位相変動を推定した例を示した図である。この図7の結果から、真値に対して、概ね0.1πの誤差範囲内で、局部発振光の位相変動が推定できていることがわかる。
図8は、本発明の実施の形態1に係る光伝送システムにおけるEEPN補償による改善効果の一例を示した図である。より具体的には、信号品質を示すQ値の光源線幅依存性を示した図である。この図8では、光信号電力対雑音電力比を15dB(雑音帯域幅:0.1nm)とし、偏波状態をランダムに変えて、それぞれビット誤り率を求め、ビット誤り率の平均値を求めた後、Q値に変換した結果を示している。
線幅500kHzの条件では、本実施の形態1の光伝送システムを用いない場合には、1.3dBの性能劣化が生じた。これに対して、本実施の形態1の光伝送システムを用いることで、図8に示すように、性能劣化量が0.35dB緩和され、有効性を確認することができた。EEPNの影響は、変調方式の多値度が高いほど顕著である。このため、16QAM等より多値の変調方式においては、改善量が増加する可能性がある。
以上のように、実施の形態1によれば、光送信部1000において、X偏波とY偏波との間で位相雑音の相互相関を制御している。この結果、受信信号光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関と、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関とを排他的とすることができる。さらに、光受信部3000において、受信信号光の位相雑音と、局部発振光の位相雑音とを区別して推定することができる。
また、局部発振光源から出力された光を2分岐する光学部品、局部発振光解析用の電気光学部品、電気的にデジタル信号処理するための専用のアナログ・デジタル変換器等を必要とせず、簡易な部品構成により光源位相雑音を推定し、EEPNに起因する性能劣化を低減することができる。
さらに、本発明は、サブキャリア多重の有無や、変調方式を制限せず、汎用的である。このようにして、長距離大容量光伝送に有用な光伝送方法および光伝送システムを実現できる。

Claims (3)

  1. 直交偏波多重およびコヒーレント検波を用いる光伝送方法であって、
    受信信号光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第1の相互相関と、局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第2の相互相関とを排他的とする相関ステップと、
    前記コヒーレント検波を用いて、受信信号光の位相雑音と局部発振光の位相雑音とが混在する直交2偏波の電気信号を生成し、前記受信信号光の位相雑音および前記局部発振光の位相雑音のそれぞれを推定する推定ステップと、
    前記第1の相互相関の遅延差および前記第2の相互相関の遅延差が最大となる条件で、前記推定ステップによるそれぞれの位相雑音の推定結果を合成することにより、前記受信信号光の位相雑音、あるいは、前記局部発振光の位相雑音のいずれか一方を低減することを可能とし、前記受信信号光の位相雑音と前記局部発振光の位相雑音とを区別して推定かつ補償する補償ステップと
    を有する光伝送方法。
  2. 前記相関ステップは、
    光送信部において、相関制御を行うことで、遅延差τにて前記第1の相互相関が最大となるように、前記受信信号光における直交偏波間に相関をもたせる相関第1ステップと、
    光受信部において、相関制御を行わず、遅延差0にて前記第2の相互相関が最大となるように、前記局部発振光における直交偏波間に相関をもたせる相関第2ステップと
    を含む請求項1に記載の光伝送方法。
  3. 光送信部と光受信部とを備える光伝送システムであって、
    前記光送信部は、
    無変調光を生成する送信光源と、
    前記送信光源で生成された前記無変調光に関して、直交偏波多重信号を生成する光変調部と、
    直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第1の相互相関が、遅延差τにて最大となるように相関制御を行う相関制御部と
    を備え、
    前記光受信部は、
    局部発振光を無変調光として生成する局部発振光源と、
    前記相関制御部において相関制御された光信号を受信信号光として受信し、相関制御を行わないことで、前記局部発振光における直交偏波間での光位相雑音の相互相関である第2の相互相関が遅延差0で最大とさせ、前記受信信号光と前記局部発振光とを混合干渉させて検波し、電気信号を生成する光電気変換部と、
    前記光電気変換部により生成された前記電気信号に含まれている前記受信信号光の位相雑音および前記局部発振光の位相雑音のそれぞれを推定し、前記第1の相互相関の遅延差および前記第2の相互相関の遅延差が最大となる条件で、それぞれの位相雑音の推定結果を合成することにより、前記受信信号光の位相雑音、あるいは、前記局部発振光の位相雑音のいずれか一方を低減することを可能とし、前記受信信号光の位相雑音と前記局部発振光の位相雑音とを区別して推定かつ補償する位相雑音補償部と、
    前記位相雑音補償部によって位相雑音補償された信号に対して、残留波長分散を補償する信号処理を施す波長分散補償部と
    を備える
    光伝送システム。
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