JPWO2016031329A1 - 位置指示器及び位置指示器用カートリッジ - Google Patents

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Abstract

位置検出装置からの所定の交流信号を、コイルとコンデンサとからなる共振回路で受ける位置指示器の細型化を図る。ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体と、この筐体の中空部内に収納される位置指示器用カートリッジとを備える。位置指示器用カートリッジは、共振回路を構成するコイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回されていると共に、少なくとも磁性体コアのコイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成された芯体部と、共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部とからなる。

Description

この発明は、位置検出装置と共に使用される例えば電磁誘導方式として好適な位置指示器及び位置指示器用カートリッジに関する。
電磁誘導方式の座標入力装置は、多数のループコイルを座標軸のX軸方向及びY軸方向に配設してなるセンサを備える位置検出装置と、磁性体コアに巻回されたインダクタンス素子の例としてのコイルとコンデンサとからなる共振回路を有するペン形状の位置指示器とで構成される。
そして、位置検出装置は、所定の周波数の送信信号をセンサのループコイルに供給して、電磁エネルギーとして位置指示器に送信する。位置指示器の共振回路は、送信信号の周波数に応じた共振周波数を有するように構成されており、センサのループコイルとの間での電磁誘導作用に基づいて電磁エネルギーを蓄える。そして、位置指示器は、共振回路に蓄えた電磁エネルギーを位置検出装置のセンサのループコイルに帰還させる。
センサのループコイルは、この位置指示器からの電磁エネルギーを検出する。位置検出装置は、送信信号を供給したループコイルの位置と、位置指示器の共振回路からの電磁エネルギーを検出したループコイルの位置により、位置指示器により指示されたセンサ上でのX軸方向及びY軸方向の座標値を検出する。
図8に、従来のペン型の位置指示器100の概略構成の一例を示す。この図8の例の位置指示器100は、特許文献1(特開2009−86925号公報)に記載されているものである。
この位置指示器100のケース(筐体)101は、軸芯方向に組立結合された第1のケース102と第2のケース103とからなる有底の円筒状形状を備える。第1のケースの軸芯方向の一端側には、一端109a側がペン先となる棒状の芯体109の、前記一端109a側を外部に突出させるための開口102aが形成されている。ケース101の中空部内には、コイル104と、筆圧検出部105と、コイル104と共に共振回路を構成するコンデンサ106などの電子部品が搭載されたプリント基板107とが、軸芯方向に順次に並べられて収納されている。
コイル104は、軸芯方向の貫通孔108aを有する円筒状の磁性体コアの例としてのフェライトコア108に巻回されている。芯体109は、このフェライトコア108とは機構的に結合しないものとして構成されており、当該フェライトコア108の貫通孔108aを貫通するように設けられる。そして、フェライトコア108の、第1のケース102の開口102aとは反対側には、筆圧検出部105が収納されており、芯体109の他端109bが、この筆圧検出部105に嵌合される。芯体109は、印加される筆圧に応じて軸心方向の移動変位しようとする。筆圧検出部105は、その芯体109に生じる移動変位を筆圧として検出する。この例の筆圧検出部105は、静電容量の変化として筆圧を検出するように構成されている。
筆圧検出部105は、端子105a及び端子105bにより、プリント基板107のコンデンサなどの電子部品と電気的に接続されていると共に、コイル104の一端及び他端と電気的に接続されている。筆圧検出部105は、芯体109に圧力が印加されていないときであってもコイルと所定のコンデンサにより共振回路を構成しており、芯体109に圧力(筆圧)が印加されると筆圧検出部105においてコンデンサ容量が変化し、共振周波数が変化する。位置指示器100は、この共振回路により、位置検出装置との間で電磁波の授受を行う。位置検出装置は、位置指示器100との電磁波の授受を行っている座標位置として、位置指示器100の芯体109の指示位置を検出するようにする。
上述のように、従来の電磁誘導方式の位置指示器においては、フェライトコア108の軸芯方向の貫通孔108aを通じて芯体109を配することにより、この芯体109に印加される圧力を筆圧検出部105に伝達し、位置検出装置の入力面への位置指示器100の接触を検出することができる構成としている。
ところで、近年の小型化の嗜好により、携帯型の電子機器も、より小型化の要求が強くなっている。そして、ペン型の位置指示器は、この種の小型の電子機器用の位置検出装置と共に使用されるようになっており、より細型のものが求められている。
しかしながら、上述した特許文献1の従来の位置指示器の場合には、フェライトコア108の軸芯方向の貫通孔108aに棒状の芯体109を挿通させる構成であるために、細型化が困難であった。すなわち、この特許文献1の構成の位置指示器の場合にも、細いフェライトに、芯体を挿通させることができる高精度の貫通孔を形成することができれば、細型化が可能である。しかし、フェライトは硬く、正確な寸法精度の貫通孔を形成することが困難であると共に、貫通孔の形成によりフェライトの肉厚が薄くなり、破損し易くなるという問題があり、特許文献1の構造の位置指示器は、実質的に細型化が困難であった。
この問題を解決するため、フェライトコアに貫通孔を設けることなく、ペン先となる突出部材を設けることができるようにした位置指示器が、例えば特許文献2(特開2014−21674号公報)に記載されている。
図9(A)は、この特許文献2に記載の位置指示器200の構成例を示す図であり、また、図9(B)及び図9(C)は、この例の位置指示器200のペン先部分を説明するための図である。
図9(A)に示すように、この例の位置指示器200のケース(筐体)201は、例えば樹脂などからなるもので、軸芯方向に細長であって、内部に断面が円形の中空部を有し、一方が閉じられた有底の円筒形状に構成されている。
そして、この実施形態においては、このケース201の中空部内に、インダクタンス素子の例としてのコイル202が巻回された磁性体コアの一例としてのフェライトコア203と、感圧用部品(筆圧検出用部品)204と、プリント基板205とが、例えば樹脂により構成されるホルダー206により保持されて収納されている。
ケース201の軸芯方向の一端側がペン形状の位置指示器200のペン先側とされており、ケース201は、このペン先側に、芯体の突出部材(ペン先部材)207を外部に突出させるための貫通孔からなる開口201aを備える。この場合に、ケース201の中空部は、開口201aの貫通孔の径よりも大きい径を有し、中空部を構成する内壁面の開口201a部には段部201bが形成されている。
ケース201の中空部内の開口201a側には、台座部材208が配される。この台座部材208は、段部201bと係合して、開口201aから抜け落ちないような径の薄い円柱状形状を有する(図9(B),(C)参照)。フェライトコア203は、細型の円柱状形状を備え、突出部材207と結合して芯体を構成する。そして、台座部材208が、フェライトコア203の一方の端面に接着材により接着されて固定されて設けられる。そして、突出部材207が、貫通孔である開口201aを通じて、台座部材208及びフェライトコア203に挿脱自在に嵌合される。
突出部材207は、図9(B),(C)に示すように、単一材料により、ペン先本体部2071と嵌合突部2072とが一体に形成されたものとされている。ペン先本体部2071は、図9(B),(C)に示すように、開口201aの径よりも若干小さい径の円柱状の基台部2071aと、この円柱状の基台部2071aから先端に向かって、径が徐々に小さくなる紡錘形状の先端部2071bとからなる。
嵌合突部2072は、図9(B),(C)に示すように、ペン先本体部2071の基台部2071aの先端部2071b側とは反対側の端面2073の中央部に形成されている。嵌合突部2072は、図9(B),(C)に示すように、全体として四角柱形状を有すると共に、その4角柱の4個の側面により形成される4個の角部のそれぞれが、中心軸方向に矩形状に切り欠かれた形状を有する。
そして、嵌合突部2072は、図9(B),(C)に示すように、その先端側に向かって徐々に細くなるように形成されている。そして、この嵌合突部2072の軸芯方向の長さは、台座部材208の厚さよりも大きく選定されている。
台座部材208は、POM樹脂やABS樹脂からなる突出部材207よりも硬度が大である材料、例えばポリカーボネートで構成されている。そして、台座部材208の貫通孔208aの径は、突出部材207の嵌合突部2072が圧入嵌合される径とされている。
したがって、突出部材207の嵌合突部2072が、図9(C)に示すように、台座部材208の貫通孔208a内に挿入されると、台座部材208よりも硬度が小さい突出部材207の嵌合突部2072が一部変形をすることにより、突出部材207は、図9(C)に示すように台座部材208と嵌合して、台座部材208に圧入保持される状態となる。これにより、突出部材207は、台座部材208にしっかりと固定される。
また、ホルダー206は、開口201aとは反対側において、係止部206aと連続するように形成されている部品配置部206bを備え、更に、この部品配置部206bに連続するように形成されているプリント基板載置部206cを備える。そして、部品配置部206bには、感圧用部品204が保持される。更に、ホルダー206のプリント基板載置部206cには、プリント基板205が保持される。
感圧用部品204は、フェライトチップ2041と、コイルバネ2042と、弾性体、この例ではシリコンゴム2043とが軸心方向に、順次並べられて構成されている。そして、部品配置部206bにおいては、コイルバネ2042により、フェライトチップ2041の一方の端面がフェライトコア203の鍔部203aの端面に装着されたシリコンゴム2043との間に所定の空隙Arを形成するような状態で、感圧用部品204が保持される。
そして、位置指示器200の使用者により、ペン先を構成する突出部材207に押圧力(筆圧)が印加されると、その押圧力に応じて、フェライトコア203が、コイルバネ2042の偏倚力に抗して、フェライトチップ2041側に偏倚して接近する。すると、これに応じてコイル202のインダクタンスが変化し、共振回路のコイル202から送信される電波の位相(共振周波数)が変化する。
特開2009−86925号公報 特開2014−21674号公報
上述の特許文献2の位置指示器によれば、フェライトコアに貫通孔を設ける必要はなく、その分、フェライトコアを細くすることができ、位置指示器の細型化が可能となる。しかしながら、特許文献2では台座部材をフェライトコアに接着する構成であり、その接着を確実にするために、フェライトコアの先端端面には所定の面積が必要となる。このため、フェライトコアの細型化には限度があり、位置指示器自身の細型化にも限度がある。
また、特許文献2の場合、フェライトコアの先端に台座部材を介して突出部材を装着する構成であるので、台座部材を介した突出部材の分だけ、フェライトコアの位置が、ペン先から離れることになる。このため、位置検出装置のセンサとフェライトコアとの距離が大きくなり、位置指示器とセンサとの間の電磁結合がその分だけ弱くなる恐れがある。
この発明は、以上の問題点を解決して、より細型化が可能な位置指示器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、
ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体を有し、少なくとも1本の位置指示器用カートリッジが前記筒状の筐体内に収納されている位置指示器であって、
前記位置指示器用カートリッジは、
コイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回されていると共に、少なくとも前記磁性体コアの前記コイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成された芯体部と、
前記コイルと共に共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部と、
からなることを特徴とする。
この発明の位置指示器は、ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体に、新規の構成の位置指示器用カートリッジを収納することにより構成される。
この位置指示器用カートリッジは、芯体部と、筒状体部とが一体的に結合されたものとして構成されると共に、芯体部は、コイルが巻回された磁性体コアの少なくともコイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成されたものとされている。従来のように、磁性体コアに貫通孔を開けて芯体を挿通したり、磁性体コアの端部にペン先部となる突出部材を結合させたりする必要はないので、磁性体コアを容易に細くすることができる。したがって、芯体部の細型化が容易となる。
そして、位置指示器用カートリッジを構成する筒状体部をも細くすることで、位置指示器用カートリッジ全体の細型化が可能となり、位置指示器の細型化が実現できる。これにより、位置指示器用カートリッジを、市販のボールペンの替え芯と互換性を取れる構成とすることができるようになる。
磁性体コアを細くすると当該磁性体コアが破損し易くなる恐れがあるが、この発明においては、ペン先側の磁性体コアは、保護材で覆われて補強されるので、破損しにくくすることができる。
また、この発明の位置指示器においては、磁性体コア自体に保護材を被せることで、芯体部を構成するようにするので、磁性体コアと位置検出装置のセンサとの距離を短くすることができて、両者の間の電磁結合を強くすることができる。
また、筐体に位置指示器用カートリッジが収納される構成であるので、この発明の位置指示器を、インク芯を交換可能なボールペンと同様の構成とすることができる。特に、位置指示器用カートリッジの寸法を、ボールペンの替え芯と同じ寸法にすることにより、ボールペンの替え芯を、この発明の位置指示器の筐体内に収納することで、位置指示器をボールペンとして使用することが可能である。換言すれば、市販のボールペンの筐体内に、この発明の位置指示器の位置指示器用カートリッジを収納することができ、当該市販のボールペンの筐体を用いて位置指示器を構成することができるというメリットもある。
この発明による位置指示器によれば、磁性体コアを覆うように形成した保護材によりペン先部を形成するようにした芯体部を有する位置指示器用カートリッジと、筐体内に収容する構成であるので、磁性体コアを容易に細くすることができて、位置指示器自身も細型化が可能となる。
そして、この発明においては、位置指示器用カートリッジのペン先側の磁性体コアは、保護材で覆われて補強されるので、破損しにくくすることができる。
また、この発明の位置指示器においては、磁性体コア自体に保護材を被せることで、芯体部のペン先部を構成するようにするので、磁性体コアと位置検出装置のセンサとの距離を短くすることができて、両者の間の電磁結合を強くすることができる。
この発明による位置指示器の第1の実施形態の構成例を示す図である。 この発明による位置指示器用カートリッジの実施形態の構成例を説明するための図である。 この発明による位置指示器の第1の実施形態の回路構成を、当該位置指示器共に使用する位置検出装置の回路構成と共に示す図である。 この発明による位置指示器の第2の実施形態の構成例を示す図である。 この発明による位置指示器の第2の実施形態の回路構成を、当該位置指示器共に使用する位置検出装置の回路構成と共に示す図である。 第2の実施形態の位置指示器を用いる位置検出装置における処理動作例を示すフローチャートを示す図である。 この発明による位置指示器用カートリッジの他の実施形態の要部の構成例を説明するための図である。 従来の位置指示器の一例を説明するための図である。 従来の位置指示器の他の例を説明するための図である。
以下、この発明による位置指示器の実施形態を、図を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は、この発明による位置指示器の第1の実施形態の構成例を示す図である。この第1の実施形態の位置指示器1は、筒状の筐体2の中空部2a内に、位置指示器用カートリッジ3が収納され、ノックカム機構部4により、位置指示器用カートリッジ3のペン先が、筐体2の長手方向の一端の開口2b側から出し入れされるノック式の構成を備える。
図1(A)は、位置指示器用カートリッジ3の全体が筐体2の中空部2a内に収容されている状態を示し、図1(B)は、ノックカム機構部4により位置指示器用カートリッジ3のペン先側が、筐体2の開口2bから突出した状態を示している。なお、図1の例では、位置指示器1の筐体2が透明の合成樹脂で構成されていて、その内部が透けて見える状態として示している。
この実施形態の位置指示器1は、市販のノック式ボールペンと互換性が取れる構成とされている。
筐体2及び当該筐体2内に設けられるノックカム機構部4は、周知の市販のノック式ボールペンと同一の構成とされると共に、寸法関係も同一に構成される。換言すれば、筐体2及びノックカム機構部4は、市販のノック式のボールペンの筐体及びノックカム機構部をそのまま用いることもできる。
ノックカム機構部4は、図1に示すように、カム本体41と、ノック棒42と、回転子43とが組み合わされた周知の構成とされている。カム本体41は、筒状の筐体2の内壁面に形成されている。ノック棒42は、使用者のノック操作を受け付けることができるように、端部42aが、筐体2のペン先側とは反対側の開口2cから突出するようにされている。回転子43は、位置指示器用カートリッジ3のペン先側とは反対側の端部が嵌合される嵌合部43aを備える。
図1(A)の状態において、ノック棒42の端部42aが押下されると、ノックカム機構部4により、位置指示器用カートリッジ3は、筐体2内において図1(B)の状態にロックされ、位置指示器用カートリッジ3のペン先側が、筐体2の開口2bから突出する状態になる。そして、この図1(B)の状態から、ノック棒42の端部42aが再度押下されると、ノックカム機構部4によりロック状態が解除され、復帰用バネ5により、位置指示器用カートリッジ3の筐体2内の位置は、図1(A)の状態に戻る。ノックカム機構部4の詳細な構成及びその動作は、周知であるので、ここでは、その説明を省略する。
[位置指示器用カートリッジの実施形態]
図2は、位置指示器用カートリッジ3の構成例を、市販のノック式ボールペンの替え芯と比較して示す図である。すなわち、図2(A)は、市販のノック式ボールペンの替え芯6を示し、また、図2(B)は、この実施形態の位置指示器用カートリッジ3の構成例を示している。そして、図2(C)は、図2(B)に示すこの実施形態の位置指示器用カートリッジ3の要部の構成を説明するための図である。
市販のノック式ボールペンの替え芯6は、図2(A)に示すように、ボールが先端に配設されているペン先部61と、インク収納部62とが、結合部63で結合されて一体化された周知の構成を備える。結合部63は、インク収納部62と同じ径を有する。
一方、この実施形態の位置指示器用カートリッジ3は、図2(B)に示すように、芯体部31と、筒状体部32とが結合されて一体化された構成を有する。芯体部31は、図2(C)に示すように、磁性体コア、この例ではフェライトコア310に、部分的にコイル311が巻回されていると共に、そのコイル311が巻回されていない部分を保護材312で覆うようにしてペン先部313が形成された構成とされている。
この例では、芯体部31においては、コイル311は、フェライトコア310の一方の端部近傍から、フェライトコア310の全長の約1/2長の部分に巻回されている。そして、フェライトコア310の、コイル311が巻回されていない残りの約1/2長の部分が、例えば樹脂からなる保護材312で覆われてペン先部313とされている。ペン先部313の保護材312としては、比較的硬質で弾性を有する樹脂材料、例えばPOM(Polyoxymethylene)が用いられる。
フェライトコア310を保護材312で覆うように構成する方法としては、例えば、溶融している保護材312となる樹脂材料の中に、フェライトコア310の内の保護材312で覆いたい部分を浸漬し、引き上げる工程を繰り返すなどの手法を用いることができる。
この場合に、図2(A)及び図2(B)に示すように、位置指示器用カートリッジ3の芯体部31のペン先部313の径及び長さは、ボールペンの替え芯6のペン先部61の径R1及び長さL1とほぼ等しくなるように構成されている。また、位置指示器用カートリッジ3の芯体部31のコイル311が巻回された部分の径は、ボールペンの替え芯6のインク収納部62の径R2(R2>R1)とほぼ等しくなるように構成されている。
また、筒状体部32は、電子回路部品が配設される第1の筒状体部321と、筆圧検出用部品が配設される第2の筒状体部322とで構成される。そして、図2(A)及び(B)に示すように、芯体部31と筒状体部32とを結合した状態の長さ(全長)は、ボールペンの替え芯6の全長L2と等しく選定されている。
筒状体部32の第1の筒状体部321内には、図2(C)に示すように、プリント基板33が配設されると共に、そのプリント基板33上には、コイル311と共に共振回路を構成するコンデンサを含む回路部品34が設けられている。
そして、芯体部31と、筒状体部32の第1の筒状体部321とは、例えば芯体部31のフェライトコア310の一部が、第1の筒状体部321内に挿入される状態で結合されて一体的に構成される。この場合に、芯体部31と、筒状体部32の第1の筒状体部321との結合に際しては、コイル311の巻き始め端311aと巻き終わり端311bとが、第1の筒状体部321内のコンデンサの一端と他端とに電気的に接続されるようにされる。
なお、筒状体部32の径も、ボールペンの替え芯6のインク収納部62の径R2とほぼ同じとされるが、図2(B)の例では、第1の筒状体部321の径は、前述した径R2よりも若干大きくされている。しかし、この第1の筒状体部321の部分は、ボールペンの筐体に収納されたときに、筒状の筐体の中空部内において、替え芯6との間に余裕がある部分に位置するので、このような径としても問題はない。
第2の筒状体部322は、この例では、市販のボールペンの替え芯6のインク収納部62の径R2と等しい径の筒状体で構成されている。図2の例では、この第2の筒状体部322は、長尺部322aと、短尺部322bとに2分されており、この例では、その結合部35の近傍に筆圧検出部材36が設けられている。
すなわち、図2(C)に示すように、この例においては、長尺部322aと短尺部322bとは、結合部25において、連結棒部材351とコイルバネ352を介して結合されている。この場合に、長尺部322aと短尺部322bとは、コイルバネ352により、常に、軸心方向において、互いに離れるように弾性変位されるが、連結棒部材351により、所定位置で係止して、それ以上は軸芯方向に変位しないように構成されている。そして、その係止状態における位置指示器用カートリッジ3の全長が、前述したボールペンの替え芯6の全長L2と等しくなるように構成されている。
そして、図2(C)に示すように、この実施形態では、長尺部322aには、筆圧検出部材36が設けられる。そして、連結棒部材351の一端351a側が、筆圧検出部材36の押圧部として働くように構成されている。
この例の筆圧検出部材36は、例えば特許文献:特開2011−186803号公報に記載されている周知の構成の筆圧検出手段を使用した、筆圧に応じて静電容量が変化する可変容量コンデンサの構成とすることができる。なお、例えば、特開2013−161307号公報に開示されているような筆圧に応じて静電容量を可変とする半導体素子を用いた構成することもできる。
この位置指示器用カートリッジ3が筐体2に収納されている状態で、芯体部31に圧力が加わると、位置指示器用カートリッジ3の長尺部322a側の全体が、コイルバネ352の弾性力に抗して、短尺部322b側に移動しようとする力が働き、筆圧検出部材36の静電容量が筆圧に応じたものとなる。
以上のような構成の位置指示器用カートリッジ3を、その筒状体部32の短尺部322bをノックカム機構部4の回転子43の嵌合部43aに嵌合させることにより、筐体2内に収納する。そして、この実施形態の位置指示器1においては、使用者は、位置検出装置と共に使用するときには、ノック棒42の端部42aを押下することで、図1(B)に示すように、芯体部31のペン先部313の先端を筐体2の開口2bから突出させるようにする。そして、位置指示器1の使用が終了したら、ノック棒42の端部42aを再押下することで、図1(A)に示すように、位置指示器用カートリッジ3の全体を筐体2の中空部2a内に収容するようにして、芯体部31を保護するようにする。
なお、図2の例では、フェライトコア310のほぼ1/2長部分にコイル311を巻回するようにしたが、フェライトコア310において、コイル311を巻回する部分の長さは、これに限られるものではなく、任意である。そして、芯体部31のペン先部313の長さは、市販のボールペンの替え芯との互換性を確保する場合においては、上述した長さL1に限定されるわけではなく、長さL1以上であればよい。
また、図2の例においては、第2の筒状体部322においては、上述の例では、ペン先側とは反対側を短尺部322bとしたが、当該ペン先側とは反対側を長尺部としてもよいし、第2の筒状体部322は、同じ長さの部分に2分してもよい。
[位置指示器1と共に使用する位置検出装置における位置検出および筆圧検出のための回路構成]
次に、上述の実施形態の位置指示器1による指示位置の検出および位置指示器1に印加される筆圧の検出を行う位置検出装置400の回路構成例及びその動作について、図3を参照して説明する。
位置指示器1は、図3に示すように、インダクタンス素子としてのコイル311と、筆圧検出部材36により構成される可変容量コンデンサCvと、筒状体部32に収納されている共振用コンデンサCfとが並列に接続された共振回路を備える。
一方、位置検出装置400には、X軸方向ループコイル群411と、Y軸方向ループコイル群412とが積層されて位置検出コイル410が形成されている。各ループコイル群411,412は、例えば、それぞれn,m本の矩形のループコイルからなっている。各ループコイル群411,412を構成する各ループコイルは、等間隔に並んで順次重なり合うように配置されている。
また、位置検出装置400には、X軸方向ループコイル群411及びY軸方向ループコイル群412が接続される選択回路413が設けられている。この選択回路413は、2つのループコイル群411,412のうちの一のループコイルを順次選択する。
さらに、位置検出装置400には、発振器421と、電流ドライバ422と、切り替え接続回路423と、受信アンプ424と、検波器425と、低域フィルタ426と、サンプルホールド回路427と、A/D変換回路428と、同期検波器429と、低域フィルタ430と、サンプルホールド回路431と、A/D変換回路432と、処理制御部433とが設けられている。処理制御部433は、マイクロコンピュータにより構成されている。
発振器421は、周波数f0の交流信号を発生する。そして、発振器421は、発生した交流信号を、電流ドライバ422と同期検波器429に供給する。電流ドライバ422は、発振器421から供給された交流信号を電流に変換して切り替え接続回路423へ送出する。切り替え接続回路423は、処理制御部433からの制御により、選択回路413によって選択されたループコイルが接続される接続先(送信側端子T、受信側端子R)を切り替える。この接続先のうち、送信側端子Tには電流ドライバ422が、受信側端子Rには受信アンプ424が、それぞれ接続されている。
選択回路413により選択されたループコイルに発生する誘導電圧は、選択回路413及び切り替え接続回路423を介して受信アンプ424に送られる。受信アンプ424は、ループコイルから供給された誘導電圧を増幅し、検波器425及び同期検波器429へ送出する。
検波器425は、ループコイルに発生した誘導電圧、すなわち受信信号を検波し、低域フィルタ426へ送出する。低域フィルタ426は、前述した周波数f0より充分低い遮断周波数を有しており、検波器425の出力信号を直流信号に変換してサンプルホールド回路427へ送出する。サンプルホールド回路427は、低域フィルタ426の出力信号の所定のタイミング、具体的には受信期間中の所定のタイミングにおける電圧値を保持し、A/D(Analog to Digital)変換回路428へ送出する。A/D変換回路428は、サンプルホールド回路427のアナログ出力をデジタル信号に変換し、処理制御部433に出力する。
一方、同期検波器429は、受信アンプ424の出力信号を発振器421からの交流信号で同期検波し、それらの間の位相差に応じたレベルの信号を低域フィルタ430に送出する。この低域フィルタ430は、周波数f0より充分低い遮断周波数を有しており、同期検波器429の出力信号を直流信号に変換してサンプルホールド回路431に送出する。このサンプルホールド回路431は、低域フィルタ430の出力信号の所定のタイミングにおける電圧値を保持し、A/D(Analog to Digital)変換回路432へ送出する。A/D変換回路432は、サンプルホールド回路431のアナログ出力をデジタル信号に変換し、処理制御部433に出力する。
処理制御部433は、位置検出装置400の各部を制御する。すなわち、処理制御部433は、選択回路413におけるループコイルの選択、切り替え接続回路423の切り替え、サンプルホールド回路427、431のタイミングを制御する。処理制御部433は、A/D変換回路428、432からの入力信号に基づき、X軸方向ループコイル群411及びY軸方向ループコイル群412から一定の送信継続時間(連続送信区間)をもって電波を送信させる。
X軸方向ループコイル群411及びY軸方向ループコイル群412の各ループコイルには、位置指示器1から送信される電波によって誘導電圧が発生する。処理制御部433は、この各ループコイルに発生した誘導電圧の電圧値のレベルに基づいて位置指示器1のX軸方向及びY軸方向の指示位置の座標値を算出する。また、処理制御部433は、送信した電波と受信した電波との位相差に応じた信号のレベルに基づいて筆圧を検出する。
このようにして、位置検出装置400では、接近した位置指示器1の位置を処理制御部433で検出する。そして、受信した信号の位相を検出することにより、位置指示器1の筆圧値の情報を得る。
[実施形態の効果]
以上説明したように、上述の第1の実施形態の位置指示器においては、芯体部は、コイルが巻回されたフェライトコア310のうち、コイル311が巻回されていない部分を保護材312で覆うようにしてペン先部313が形成される構成としたので、従来のように、フェライトコア310に貫通孔を開けて芯体を挿通したり、フェライトコア310の端部にペン先部となる突出部材を結合させたり場合に比較して、フェライトコア310を容易に細くすることができる。
そして、フェライトコア310を細くすると破損し易くなる恐れがあるが、ペン先部313のフェライトコア310は、保護材312で覆われて補強されるので、破損しにくくすることができる。
また、上述の実施形態の位置指示器用カートリッジ3においては、フェライトコア310に保護材312を被せることで、芯体部31のペン先部313を構成したので、フェライトコア310の端部は、ペン先部313の先端部にまで至る位置となる。したがって、フェライトコア310と位置検出装置のセンサとの距離を短くすることができて、両者の間の電磁結合を強くすることができるという効果もある。
そして、芯体部31に加えて、筒状体部32を細型にすることで、位置指示器用カートリッジ3の全体の細型化が可能となる。これにより、位置指示器の細型化が実現できる。また、上述の実施形態のように、位置指示器用カートリッジ3を、市販のボールペンの替え芯と互換性を取れる構成とすることができるようになる。
位置指示器用カートリッジ3を、市販のボールペンの替え芯と互換性を取れる構成とした場合には、位置指示器1の筐体2を、市販のボールペンの筐体を流用することができるというメリットがある。すなわち、ボールペンの替え芯の代わりに、この実施形態の位置指示器用カートリッジ3を、ボールペンの筐体に収納することで、位置指示器1を構成することが可能となる。
[第2の実施形態]
この第2の実施形態の位置指示器は、第1の実施形態の変形例である。上述した第1の実施形態では、位置指示器用カートリッジを筐体内に1本のみを収納するようにした。この第2の実施形態では、筐体内に複数本の位置指示器用カートリッジを収納させ、ノックカム機構により、その複数本の位置指示器用カートリッジの内の1本を選択して、その選択した位置指示器用カートリッジのペン先部の先端を、筐体のペン先側の開口から突出させて使用するようにする。
上述したように、第1の実施形態の位置指示器1の位置指示器用カートリッジ3は、ボールペンの替え芯6と互換性を取れる構成を備えるようにされている。市販のボールペンとしては、インク色の異なる替え芯を装着した多色ボールペンが存在する。この第2の実施形態は、位置指示器用カートリッジ3を、この多色ボールペンの筐体と同様の構成の筐体に収納することで構成される位置指示器を提供するものである。
図4は、この第2の実施形態の位置指示器1Mの外観を示す構成図である。この図4の例も、位置指示器1Mの筐体2Mが透明の合成樹脂で構成されていて、その内部が透けて見える状態として示している。
位置指示器1Mの筐体2Mは、市販のノック式の多色ボールペンの筐体及びノックカム機構と同一の構成を備えている。市販のノック式の多色ボールペンの筐体及びノックカム機構をそのまま用いてもよい。この筐体2M内には、この例では、3本の位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eが収納されている。
この位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eは、多色ボールペンの替え芯と同寸法に構成されている点を除けば、外形的には、第1の実施形態の位置指示器用カートリッジ3と同様に構成される。ただし、この第2の実施形態の場合の位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eにおいては、電子回路部品が配設される第1の筒状体部321には、前述した共振回路を構成するコンデンサCfの他、自身の識別情報を位置検出装置に送信する機能を実現するためのIC及びその周辺回路が設けられる。位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのその他の構成は、第1の実施形態の位置指示器用カートリッジ3と同様とされる。
そして、位置指示器1Mのノックカム機構には、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのそれぞれが嵌合される結合部のそれぞれに対応して、ノック棒42B,42R,42Eが備えられている。そして、ノック棒42B,42R,42Eのいずれかが、ペン先側にスライド移動されることで、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのいずれかのペン先部313の先端が突出して、位置検出装置のセンサと電磁誘導結合するようにされる。
そして、この実施形態の場合、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eと共に使用される位置検出装置は、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのそれぞれから送信されてくる識別情報を受信して、判別する機能を備える。すなわち、この実施形態の場合の位置検出装置は、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eの違いを判別して、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのそれぞれに割り当てられた機能を実現するようにする。
以下に説明する例では、例えば、位置指示器用カートリッジ3Bは、その指示位置に応じて表示する軌跡(文字や図形)を黒色で表す機能を割り当てられ、位置指示器用カートリッジ3Rは、その指示位置に応じて表示する軌跡を赤色で表す機能を割り当てられ、位置指示器用カートリッジ3Eは、その指示位置に応じて、先に指示入力された軌跡を消去する機能を割り当てられる。位置指示器用カートリッジに割り当てられる機能は、この例のような指示位置に応じた軌跡の表示色のみではなく、軌跡の太さや、実線、点線、一点鎖線などの表示する線の種別などであってもよい。
図5は、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eの識別情報(以下、ID信号という)を、位置指示器1Mと共に使用する位置検出装置400Mに送信するように構成した場合の位置指示器1Mと、位置検出装置400Mとの回路構成を示す図である。図5では、位置指示器1Mの回路構成は、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eの内の一つを代表として示したものである。他の位置指示器用カートリッジ3R,3Eは同一の回路構成を備え、同一の動作をするものであることは言うまでもない。
以下の説明においては、位置指示器1Mにおいて、この位置指示器用カートリッジ3Bが、ノック棒42Bがスライド移動させられることで、そのペン先部313の先端が筐体2Mの開口2Maから外部に突出して、位置検出装置400Mと電磁誘導結合するようにされている場合として説明する。なお、以下の説明において、位置指示器用カートリッジ3Bにおいて第1の実施形態の位置指示器用カートリッジ3と同一の構成部分については、同一参照符号を用いると共に、位置検出装置400Mにおいて第1の実施形態の位置検出装置400と同一の構成部分については、同一参照符号を用いるものとする。
位置指示器用カートリッジ3Bは、第1の実施形態の位置指示器用カートリッジ3と同様に、コイル311に対して、筒状体部32の第1の筒状体部321に設けられているコンデンサCf及び筆圧検出部材36の可変容量コンデンサCvが並列に接続された並列共振回路500と、ID送信回路600とを備える。
並列共振回路500のコイル311の一端及び他端に接続される端子500a及び500bは、ID送信回路600の2端子600a及び600bにそれぞれ接続されている。
ID送信回路600は、図5に示すように、ID発生制御回路としてのIC(Integrated Circuit;集積回路)601を備える。このIC601は、並列共振回路500にて位置検出装置400Mから電磁誘導結合により受信した交流信号を、ダイオード602及びコンデンサ603からなる整流回路(電源供給回路)604にて整流して得られる電源Vccにより動作するように構成されている。そして、この例では、端子600aと電源供給回路604との間には、通常は開(ノーマルオープン)の状態とされるスイッチ回路605が設けられている。このスイッチ回路605は、例えば半導体スイッチ回路で構成され、開の状態では、高インピーダンスの状態となっている。
このスイッチ回路605は、スイッチ制御回路606からのスイッチ制御信号によりオンとなるように制御される。スイッチ制御回路606は、並列共振回路500にて位置検出装置400Mから電磁誘導結合により受信した交流信号からスイッチ制御信号を生成する。
また、ID送信回路600においては、並列共振回路500に並列に、スイッチ回路607が接続されている。このスイッチ回路607は、IC601によりオン・オフ制御されるように構成されている。
IC601は、この例では、位置指示器用カートリッジ3Bの製造者番号、製品番号及び、上述のような機能の種別等の情報を含む、例えば8ビットのデジタル信号からなるID信号を、内蔵するメモリ601Mに記憶している。そして、IC601は、メモリ601Mに記憶しているID信号で、スイッチ回路607をオン・オフ制御することで、位置検出装置400Mから受信した交流信号を断続させてASK(Amplitude Shift Keying)信号を生成して、前記ID信号を位置検出装置400Mに送信する。
一方、この図5の例の位置検出装置400Mは、図3に示した位置検出装置400の構成において、ゲインが固定の電流ドライバ422の代わりに、外部からのゲイン制御信号によりゲインの可変調整が可能な電流ドライバ422Mを設けると共に、処理制御部433の代わりに、処理制御部433Mを設ける構成とされる。その他の各部は、図3に示した位置検出装置400と全く同様である。
電流ドライバ422Mは、処理制御部433Mからのゲイン制御信号を受けて、送信信号の信号レベルを変更可能に構成されている。
また、処理制御部433Mは、例えばマイクロコンピュータにより構成されており、前述の処理制御部433と同様にして位置指示器1Mとの間での電磁誘導信号の送受により、位置指示器1Mにより指示された位置の検出、また、位置指示器1Mに印加された筆圧の検出を行うことに加え、電流ドライバ422Mに、送信信号を断続制御するための信号及び送信信号レベル制御のための信号を供給すると共に、位置指示器1MからのID信号の受信処理を行うようにする。処理制御部433Mは、後述するように、位置指示器1Mからの断続信号を、数ビット例えば8ビットのデジタル信号として検出して、ID信号を検出するようにする。
以下に、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bと位置検出装置400Mとの間で電磁誘導結合している場合を例として、そのID信号の送受と、位置検出動作及び筆圧検出動作について説明する。
位置指示器用カートリッジ3Bにおいては、スイッチ回路605がオフで、電源供給回路604から電源電圧Vccが供給されていない状態ではIC601は動作を停止しており、このときには、並列共振回路500側から見たとき、ID送信回路600が高インピーダンスとなり、並列共振回路500には、何も接続されていない状態と等価となる。したがって、このときには、並列共振回路500の共振周波数は、ID送信回路600によって影響を受けることはない。なお、IC601には位置検出装置400Mとの間での電磁誘導信号の授受のための同期信号として、コンデンサ608を介して、位置検出装置400Mから送信された電磁誘導信号が供給される。
図6は、位置検出装置400Mの処理制御部433Mの処理動作を説明するためのフローチャートであり、位置検出装置400Mに電源が投入されているときには、この図6の処理を繰り返し実行する。
すなわち、処理制御部433Mは、先ず、電流ドライバ422Mに、送信信号の信号レベルを大とするゲイン制御信号を供給する。これにより、発振器421からの周波数f0の交流信号は、電流ドライバ422Mにより大レベルとされ、選択回路413を介してループコイル群411X,412Yに供給される(ステップS1)。
位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bにおいては、この位置検出装置400Mからの大レベルの交流信号による電磁誘導信号を並列共振回路500で受信する。このとき、位置検出装置400Mからの交流信号の信号レベルが大きいことに対応して、スイッチ制御回路606は、並列共振回路500が受信した交流信号から、スイッチ回路605をオンにするスイッチ制御信号を生成する。これにより、スイッチ回路605がオンになると、並列共振回路500が受信した交流信号を整流して生成された電源電圧Vccが、電源供給回路604からIC601に供給される。
IC601に電源電圧Vccが供給されるとIC601は動作を開始する。IC601は、位置指示器用カートリッジ3BのID信号をデジタル信号として生成し、そのデジタル信号により、スイッチ回路607をオン・オフ制御して並列共振回路500をオン・オフ制御する。これにより、位置指示器用カートリッジ3Bからは、位置検出装置400Mからの交流信号がID信号により断続されてASK信号とされた電磁誘導信号が、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bから、位置検出装置400Mに送信される。
すなわち、例えば、ID信号のビットが「0」で、スイッチ回路607がオフであるときには、並列共振回路500は、位置検出装置400Mから送信された交流信号に対して共振動作を行って、電磁誘導信号を位置検出装置400Mに返送することができる。位置検出装置400Mのループコイルは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bの並列共振回路500からの電磁誘導信号を受信する。これに対して、ID信号のビットが「1」で、スイッチ回路607がオンであるときには、並列共振回路500は、位置検出装置400Mからの交流信号に対する共振動作が禁止された状態になり、このために、並列共振回路500から位置検出装置400Mに電磁誘導信号は返送されず、位置検出装置400Mのループコイルは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bからの信号を受信しない。
この例では、位置検出装置400Mの処理制御部433Mは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bからの受信信号の有無の検出を8回行うことにより、8ビットのデジタル信号を受信する。すなわち、処理制御部433Mは、ステップS1では、電流ドライバ422Mをゲイン制御して、送信信号の信号レベルを大きく設定して送出する状態にすると共に、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bからの8ビットのID信号を検出するため、座標検出の際と同様なタイミングで送受信を8回継続して行う。
そして、位置検出装置400Mの処理制御部433Mは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bからの受信信号の有無の検出を8回行うことにより、8ビットのデジタル信号であるID信号を受信することができる。
位置検出装置400Mの処理制御部433Mは、以上のような処理をすることにより、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3BからのID信号を受信したか否か判別し(ステップS2)、ID信号を所定の時間内に受信できなかったと判別したときには、ステップS1に戻り、大レベルでの送信信号の送信を所定回数継続して行う。なお、大レベルの送信信号に代えて、信号継続期間が長い所定レベルのバースト信号を送信信号としてもよい。
処理制御部433Mは、ID信号の受信処理を所定回数継続して行ってもID信号が受信できなかったときには、位置指示器1MにはID信号を送出する機能が備わっていないものと判断してID信号の受信処理をスキップさせる。
そして、ステップS2で、ID信号を受信したと判別したときには、処理制御部433Mは、電流ドライバ422Mのゲインを下げて、送信信号の信号レベルを、ステップS1での大レベルよりも所定のレベル(通常使用レベル)まで下げるようにする(ステップS3)。このときの所定のレベルは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bによる指示位置の検出及び筆圧の検出が、位置検出装置400Mで可能であるが、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bのスイッチ制御回路606が、スイッチ回路605を、オンにすることができないレベルとされる。
こうして、位置検出装置400Mから送信された電磁誘導信号の信号レベルが所定レベル(通常使用状態)に設定されると、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bのスイッチ制御回路606はスイッチ回路605をオンとするスイッチ制御信号を出力しない。このため、電源供給回路604からの電源電圧VccのIC601への供給が停止し、IC601は、動作不能となるので、図6のフローチャートの処理は、終了となり、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3BはID信号の送信を停止する。
しかし、位置検出装置400Mから送信された電磁誘導信号の信号レベルが所定レベル(通常使用状態)に設定された状態は、図3の場合と全く同様の状態となるので、位置検出装置400Mの処理制御部433Mは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bの並列共振回路500との間での電磁誘導信号の送受により、上述した第1の実施形態で説明したようにして位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bによる指示位置及び筆圧を検出する処理を行う(ステップS4)。
そして、処理制御部433Mは、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bの並列共振回路500からの電磁誘導信号の返送を監視し、当該電磁誘導信号の返送がなくなったために、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bを検出できない状態になったか否か判別する(ステップS5)。このステップS5で、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bを検出できていると判別したときには、処理制御部433Mは、処理をステップS4に戻す。また、ステップS5で、位置指示器1Mの位置指示器用カートリッジ3Bを検出できなくなったと判別したときには、処理制御部433Mは、処理をステップS1に戻して、電流ドライバ422Mに、送信信号の信号レベルを大レベルとするゲイン制御信号を供給することで、ループコイル群411X,412Yに供給する送信信号の信号レベルを大レベルにする。そして、処理制御部433Mは、このステップS1以降の処理を繰り返す。
[第2の実施形態の効果]
上述した第2の実施形態によれば、位置指示器は複数本の位置指示器用カートリッジを収納することができると共に、位置指示器用カートリッジのそれぞれは、自分自身のID信号を、位置検出装置に伝達することができる。そして、第2の実施形態の位置指示器と共に使用される位置検出装置においては、位置指示器用カートリッジのID信号を検出することで、それぞれの位置指示器用カートリッジに割り当てられた所定の機能処理を判別するが可能となって、非常に便利である。そして、第2の実施形態の位置指示器によれば、複数の位置指示器用カートリッジを選択的に使用することで、位置検出装置側で機能選択をすることなく、種々の機能を実現することができるというメリットがある。
そして、上述の第2の実施形態の位置指示器においては、筐体及びノックカム機構は、市販の多色ボールペンと同様の構成とされているので、ボールペンの替え芯を、位置指示器用カートリッジに代えて、位置指示器の筐体内に収納して使用することができる。これにより、この第2の実施形態の位置指示器は、筆記具のボールペンとしての機能と、位置検出装置と共に使用する電子ペンの機能とを併せ持つことができる。
[第2の実施形態の変形例]
なお、上述の例では、位置指示器用カートリッジ3B,3R,3Eのスイッチ制御回路606は、位置検出装置400Mからの大レベルの電磁誘導信号を並列共振回路500で受信したときに、当該受信した大レベルの電磁誘導信号に基づき、スイッチ回路605をオンにするスイッチ制御信号を生成し、これにより、IC601に電源Vccを供給するようにした。
しかし、スイッチ制御回路606がスイッチ回路605をオンにして、IC601に電源Vccを供給するようにする方法は、このような方法に限られるものではない。例えば、他の例としては、位置検出装置400Mから所定のデジタル信号を位置指示器用カートリッジ3B,3Rまたは3Eに送り、このデジタル信号を受け取った位置指示器用カートリッジ3B,3Rまたは3Eのスイッチ制御回路606にスイッチ回路605をオンにするスイッチ制御信号を生成させるように構成することもできる。
[位置指示器用カートリッジの他の実施形態]
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態の位置指示器1及び1Mにおける位置指示器用カートリッジ3、3B,3R,3Eの芯体部31においては、フェライトコア310のコイル311が巻回されていない部分のみを保護材312により覆うようにしたが、図7に示すように、保護材312は、フェライトコア310にコイル311が巻回されている部分をも覆うようにしてもよい。
このようにすれば、細型化されたフェライトコア310を、より強固に保護材312により保護することができるという効果がある。
なお、この場合にも、市販のボールペンの替え芯との互換性を維持する場合には、図7に示すように、ペン先部313の径は、市販のボールペンのペン先の径R1とほぼ同一とし、保護材312により保護したコイル311の巻回部分の径は、市販のボールペンのインク収納部の径R2とほぼ同一とされるように設定されるものである。
[その他の実施形態または変形例]
上述の実施形態では、筆圧検出部材は、筆圧に応じて静電容量を可変する可変容量コンデンサを用いるようにしたが、共振回路の共振周波数を変化させる変化素子であれば、インダクタンス値や抵抗値を可変するものであってもよいことは言うまでもない。
また、上述の実施形態では、位置指示器用カートリッジには、筆圧検出部材を設けるようにしたが、筆圧検出部材の代わりに、位置指示器用カートリッジに印加される圧力に応じてオンとされるスイッチを設け、このスイッチがオンとされたときに、共振回路が動作するように構成してもよい。また、筆圧検出部材で検出される圧力に対して閾値を設け、筆圧検出部材で検出された圧力が閾値を超えたときに、共振回路が動作するように構成してもよい。
また、上述の実施形態では、フェライトコアを覆う保護材により芯体の先端部を一体的に構成するようにしたが、保護材と芯体の先端部とは別体として、両者を結合するようにしてもよい。
また、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態では、位置指示器用カートリッジは、市販のボールペンの替え芯と同寸法として、位置指示器1,1Mの筐体と、市販のボールペンの筐体との互換性を図ることができるようにしたが、市販のボールペンの替え芯との互換性を考慮せずに、細型化した位置指示器用カートリッジを構成することができることは勿論である。
また、上述の第1の実施形態では、ノックカム機構を用いて、位置指示器用カートリッジをノック式に筐体内に出し入れするように構成したが、このようなノック式のものに限られるものではなく、単純に、位置指示器用カートリッジを筐体内に収納した形態の位置指示器であってもよい。
また、上述の第2の実施形態では、位置指示器1Mは、位置指示器用カートリッジのみではなく、筐体及びノックカム機構も市販のノック式多色ボールペンとの互換性を考慮した構成としたが、市販のノック式多色ボールペンとの互換性は、第1の実施形態と同様に、この発明の必須の要件ではない。
なお、上述の実施形態では、フェライトコアに巻回されたコイルとコンデンサとからなる共振回路は、位置検出装置からの交流信号を受けた後、位置検出装置に帰還させるようにするための共振回路とした。しかし、フェライトコアに巻回されたコイルとコンデンサとからなる共振回路は、位置検出装置からの交流信号を帰還させるのではなく、電源電圧を生成するために用いるだけの用途に用いられる場合も、この発明は、適用可能であり、例えば静電容量方式の位置指示器であって、電源電圧をフェライトコアに巻回されたコイルとコンデンサとからなる共振回路を用いて生成する位置指示器にも適用可能である。
1,1M…位置指示器、2,2M…筐体、3,3B,3R,3E…位置指示器用カートリッジ、4…ノックカム機構、6…市販のボールペンの替え芯、31…芯体部、32…筒状体部、33…プリント基板、36…筆圧検出部材、310…フェライトコア、311…コイル、312…樹脂、313…ペン先部
上記の課題を解決するために、この発明は、
ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体を有し、少なくとも1本の位置指示器用カートリッジが前記筒状の筐体内に収納されている位置指示器であって、
前記位置指示器用カートリッジは、
コイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回されていると共に、少なくとも前記磁性体コアの前記コイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成された芯体部と、
前記コイルと共に共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部と、
からなり、
前記芯体部と前記筒状体部とが、前記芯体部の前記ペン先部とは反対側において、前記芯体部の前記コイル及び前記保護材で覆われた前記ペン先部が露出する状態で、かつ、前記コイルと前記コンデンサとを前記共振回路を構成するように電気的に接続する状態で、前記軸心方向に一体的に結合固定されている
ことを特徴とする。
すなわち、図2(C)に示すように、この例においては、長尺部322aと短尺部322bとは、結合部35において、連結棒部材351とコイルバネ352を介して結合されている。この場合に、長尺部322aと短尺部322bとは、コイルバネ352により、常に、軸心方向において、互いに離れるように弾性変位されるが、連結棒部材351により、所定位置で係止して、それ以上は軸芯方向に変位しないように構成されている。そして、その係止状態における位置指示器用カートリッジ3の全長が、前述したボールペンの替え芯6の全長L2と等しくなるように構成されている。
上記の課題を解決するために、この発明は、
ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体を有し、少なくとも1本の位置指示器用カートリッジが前記筒状の筐体内に収納されている位置指示器であって、
前記位置指示器用カートリッジは、
コイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回され、前記磁性体コアの前記コイルが巻回されていない部分がペン先部として形成された芯体部と、
前記コイルと共に共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部と、
からなり、
前記芯体部と前記筒状体部とが、前記芯体部の前記ペン先部とは反対側において、前記芯体部の前記コイル及び前記ペン先部が露出する状態で、かつ、前記共振回路を構成するように前記コイルと前記コンデンサとを電気的に接続した状態で、前記軸心方向に一体的に結合固定されていると共に、
前記筒状体部は、前記ペン先側とその反対側とに前記軸心方向に2分され、前記2分された前記筒状体部の前記ペン先側とその反対側とは、前記軸心方向において、互いに弾性変位可能な状態で結合されており、
前記共振回路の共振周波数または位相を変化させる電気的要素値を前記芯体部に印加される筆圧に応じて変化させる変化素子が、前記筒状体部の前記ペン先側とその反対側との一方に設けられ、前記変化素子が前記共振回路の一部を構成する
ことを特徴とする。

Claims (21)

  1. ペン先側となる軸心方向の一端側に開口が設けられ、他端側が閉塞されている筒状の筐体を有し、少なくとも1本の位置指示器用カートリッジが前記筒状の筐体内に収納されている位置指示器であって、
    前記位置指示器用カートリッジは、
    コイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回されていると共に、少なくとも前記磁性体コアの前記コイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成された芯体部と、
    前記コイルと共に共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部と、
    からなることを特徴とする位置指示器。
  2. 前記位置指示器用カートリッジは、位置検出装置のセンサからの所定の交流信号を、前記共振回路を介して前記位置検出装置の前記センサに帰還させる電磁誘導方式の位置指示器用である
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  3. 前記位置指示器用カートリッジは、
    前記コイルと前記コンデンサとを前記共振回路を構成するように電気的に接続した状態で、前記ペン先部が形成されている側とは反対側において前記芯体部と前記筒状体部とを一体的に結合してなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  4. 前記位置指示器用カートリッジの前記芯体部は、前記保護材が、前記コイルが巻回されている部分の少なくとも一部をも覆うように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  5. 前記位置指示器用カートリッジの前記芯体部の径は、ボールペンの替え芯のペン先部の径とほぼ同一とされ、前記位置指示器用カートリッジの前記筒状体部の径は、前記ボールペンの替え芯のインク収納部の径とほぼ同一とされていると共に、前記位置指示器用カートリッジの長さは、前記ボールペンの替え芯の長さとほぼ同一とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  6. 前記筐体は、前記ボールペンの替え芯を収納して、ボールペンとして機能する
    ことを特徴とする請求項5に記載の位置指示器。
  7. 前記筐体内には、前記位置指示器用カートリッジまたは前記ボールペンの替え芯についてのノック式ボールペンの機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項5に記載の位置指示器。
  8. 前記筐体内には、複数本の前記位置指示器用カートリッジを収納して、その内の1本を選択的に、前記開口から前記芯体部の先端側を外部に突出させるようにするノック式多色ボールペンの機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  9. 前記位置指示器用カートリッジの前記芯体部の径は、ボールペンの替え芯のペン先部の径とほぼ同一とされ、前記筒状体部の径は、前記ボールペンの替え芯のインク収納部の径とほぼ同一とされていると共に、前記位置指示器用カートリッジの長さは、前記ボールペンの替え芯の長さとほぼ同一とされている
    ことを特徴とする請求項8に記載の位置指示器。
  10. 前記筐体は、複数個の前記位置指示器用カートリッジの1本または複数本の代わりに、前記ボールペンの替え芯を収納して、ノック式多色ボールペンとしても機能する
    ことを特徴とする請求項9に記載の位置指示器。
  11. 前記位置指示器用カートリッジの前記筒状体部内には、当該位置指示器用カートリッジの識別情報を記憶し、当該記憶している前記識別情報を、前記共振回路の動作を制御することで前記位置検出装置に送信する制御回路が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  12. 前記位置指示器用カートリッジの前記筒状体部内には、前記位置検出装置の前記センサからの前記交流信号を整流して、前記制御回路の電源電圧を生成する回路が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  13. 前記位置指示器用カートリッジの前記筒状体部には、前記共振回路の共振周波数または位相を変化させる電気的要素値を前記芯体部に印加される筆圧に応じて変化させる変化素子が設けられ、前記変化素子が前記共振回路の一部を構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置指示器。
  14. コイルが棒状の磁性体コアに部分的に巻回されていると共に、少なくとも前記磁性体コアの前記コイルが巻回されていない部分を保護材で覆うようにしてペン先部が形成された芯体部と、
    前記コイルと共に共振回路を構成するコンデンサを少なくとも収納する筒状体部と、
    からなることを特徴とする位置指示器用カートリッジ。
  15. 位置検出装置のセンサからの所定の交流信号を、前記共振回路を通じて、前記位置検出装置の前記センサに帰還させる電磁誘導方式の位置指示器用である
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  16. 前記コイルと前記コンデンサとを前記共振回路を構成するように電気的に接続した状態で、前記ペン先部が形成されている側とは反対側において前記芯体部と前記筒状体部とを一体的に結合してなる
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  17. 前記芯体部は、前記保護材が、前記コイルが巻回されている部分の少なくとも一部をも覆うように形成されている
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  18. 前記芯体部の径は、ボールペンの替え芯のペン先部の径とほぼ同一とされ、前記筒状体部の径は、前記ボールペンの替え芯のインク収納部の径とほぼ同一とされていると共に、長さは、前記ボールペンの替え芯の長さとほぼ同一とされている
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  19. 前記筒状体部内には、当該位置指示器用カートリッジの識別情報を記憶し、当該記憶している前記識別情報を、前記共振回路の動作を制御することで前記位置検出装置に送信する制御回路が設けられている
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  20. 前記筒状体部内には、前記位置検出装置の前記センサからの交流信号を整流して、前記制御回路の電源電圧を生成する回路が設けられている
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
  21. 前記筒状体部内には、前記共振回路の共振周波数または位相を変化させる電気的要素値を前記芯体部に印加される筆圧に応じて変化させる変化素子が設けられ、前記変化素子が前記共振回路の一部を構成する
    ことを特徴とする請求項14に記載の位置指示器用カートリッジ。
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