JPWO2015151671A1 - シリンジ用ガスケットおよびそのガスケットを備えたシリンジ - Google Patents

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Abstract

シリンジ用ガスケット1は、コア部2と、コア部2の少なくともシリンジと接触する部分に設けられた被覆層3とを備える。被覆層形成部位は、コア部2の外面が露出せず、被覆層3により外面層が形成されている。被覆層3は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層であり、ガスケット軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たない。島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物としている。

Description

本発明は、安定した摺動性を有するシリンジ用ガスケットおよびそのガスケットを備えたシリンジに関する。
従来から、薬剤取り違えや、院内感染の防止、廃棄性、病院業務の効率化などの理由から薬液を予め充填したプレフィルドシリンジが使用されている。プレフィルドシリンジに使用されるシリンジに拘わらずシリンジは、一般に、外筒と、シリンジ内で摺動し得るガスケットと、このガスケットを移動操作するプランジャーとで構成されている。シリンジの多くは、ガスケットの摺動性を高め、薬液の吐出に大きな乱れが発生せずに高い流動精度を得るため、ガスケットの外面の摺動部若しくはシリンジの内面にシリコーンオイル等が潤滑剤として塗布されている。しかし、薬液によってはこのシリコーンオイル等の潤滑剤との相互作用が生じることが知られている。また、薬液を充填後長期間にわたって保管すると当該相互作用によって薬液が変質してしまうため、プレフィルド化が困難な薬剤もある。
特に薬液を充填した状態で長期間保管するプレフィルドシリンジにおいては、薬液の安定性を維持し続けられる、潤滑剤不要のものが望まれている。
そこで、上記の課題を解決するものとして、特許文献1(特開昭62−32970号公報)、特許文献2(特開2002−089717号公報 米国特許7111848号公報)など、ガスケットの表面をコア部材料より摩擦係数の低い材料であるフッ素系樹脂で被覆することにより、潤滑剤を不要としたプレフィルドシリンジが提案されている。
また、本出願人は、特許第5394256号(特許文献3)に示すシリンジのプラスチック製外筒内を液密に摺動可能に接触するよう形成されたガスケットであって、ガスケットは、弾性体からなるコア部と、少なくとも前記シリンジと接触する部分に設けられた被覆層とを備え、被覆層は、両末端シラノール基を有する反応性シリコーンの縮合物からなりシラノール基に由来するシロキサン結合を有するシリコーン系樹脂を含有する組成物からなるとともに固体微粒子を含まないものを提案している。
特開昭62−32970号公報 特開2002−089717号公報,米国特許7111848号公報 特許第5394256号
上記特許文献1(特開昭62−32970号公報)及び特許文献2(特開2002−089717号公報 米国特許7111848号公報)に示されたガスケットは、使用条件によっては効果が期待できる。しかし、高い圧力をかけて薬液を吐出させたり、シリンジポンプ等を用いて薬液を極めて高い精度で長時間にわたって少量ずつ安定して吐出させる性能が求められるプレフィルドシリンジ製剤においては、シリンジに対して求められる基本性能である液密性と摺動性とがいまだトレードオフの関係にある。これらの性能を高い次元で両立させるとともに、更なる高機能を有するシリンジが必要とされている。
すなわちシリンジポンプを用いた薬液投与においては、目視では確認できない程の極低速条件下(例えば、直径約24mmのシリンジにおいて、1mL/時間で吐出させた場合の移動速度は約2mm/時間程度である)において薬液を吐出させた場合、脈動と呼ばれる不安定な吐出の状態が生じがちであり、薬液の正確な投与が妨げられるおそれがあった。
また、特許文献3に示されたガスケットは、液密性を備えかつ、摺動面に潤滑剤を付与することなく、安定した摺動性を有するものである。そして、本願発明者が検討したところ、被覆層として、より高い強度を有することが望ましいことがわかった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、摺動面に潤滑剤を付与することなく安定した摺動性を有し、かつ、摺動性付与のための被覆層が層内破断することが極めて少ないガスケットおよびそれを備えたシリンジを提供するものである。
上記目的を達成するものは以下のものである。
シリンジの外筒内を液密に摺動可能なシリンジ用ガスケットであって、
前記ガスケットは、弾性体からなるコア部と、前記コア部の少なくとも前記シリンジと接触する部分に設けられた被覆層とを備え、前記被覆層形成部位は、前記コア部の外面が露出せず、前記被覆層により外面層が形成されており、さらに、前記被覆層は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層であり、かつ前記被覆層は、前記ガスケットの軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、前記島状固化部間に位置し、前記島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものであり、さらに、前記島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物とするものであるシリンジ用ガスケット。
また、上記目的を達成するものは以下のものである。
外筒と、該外筒内に摺動可能に収納された上記のガスケットと、前記ガスケットに取り付けられた、あるいは取り付け可能なプランジャーとを有することを特徴とするシリンジ。
図1は、本発明の実施例であるガスケットの正面図である。 図2は、図1に示すガスケットの断面図である。 図3は、図1に示すガスケットの平面図である。 図4は、図1に示すガスケットの底面図である。 図5は、図1に示すガスケットを使用するプレフィルドシリンジの断面図である。 図6は、本発明の実施例のガスケットの被覆層の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。 図7は、本発明の実施例のガスケットの被覆層の軸方向直交断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。 図8は、本発明の他の実施例のガスケットの被覆層の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。 図9は、本発明の他の実施例のガスケットの被覆層の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。 図10は、本発明の他の実施例のガスケットの被覆層の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。 図11は、比較例のガスケットの被覆層の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像である。
本発明の実施例であるガスケットについて説明する。
本発明のガスケット1は、シリンジの外筒内に摺動可能に接触するガスケットである。ガスケット1は、弾性体からなるコア部2と、コア部2の少なくともシリンジと接触する部分に設けられた被覆層3とを備える。そして、被覆層形成部位は、コア部2の外面が露出せず、被覆層3により外面層が形成されている。被覆層3は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層である。かつ被覆層3は、ガスケット1の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものとなっている。そして、島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物とするものである。
本発明のガスケットをシリンジ用ガスケットおよびシリンジに応用した実施例を用いて説明する。
この実施例のガスケット1は、シリンジ用ガスケット1であり、シリンジ用外筒11の内部に液密かつ摺動可能に収納されるものである。また、ガスケット1は、外筒11と接触する部分に設けられた被覆層3を備えており、かつ、被覆層3は、後述するミクロ構造を備えている。
ガスケット1は、コア部2と、少なくともコア部2の外面であって外筒内面と接触する部分に設けられた被覆層3とを備えている。なお、コア部2の外面全体に被覆層3を設けてもよい。
シリンジ用ガスケット1のコア部2は、図1,図2,図5に示すように、ほぼ同一外径に延びる本体部5と、本体部5の先端側に設けられ先端側に向かってテーパー状に縮径するテーパー部6と、本体部5の基端から先端側に向かって内部に設けられたプランジャー取付部4と、本体部5の先端部側面に設けられた先端側環状リブ7aと、本体部5の後端部側面に設けられた後端側環状リブ7bを備えている。プランジャー取付部4は、図2,図4に示すように、本体部5の内部において基端から先端部付近まで延びる略円柱状の凹部となっており、凹部側面には、プランジャーの先端部に形成された螺合部と螺合可能な螺合部8が設けられている。凹部の先端面は、ほぼ平坦に形成されている。なお、プランジャー取付部は、螺合部に限定されず、プランジャーの先端部と係合する係合部であってもよい。
環状リブ7a,7bは、シリンジ用外筒11の内径より若干大きく作製されているため、外筒11内で圧縮変形するものとなっている。また、実施例において、環状リブは、2つ設けられているが、1つあるいは3つ以上設けられていてもよい。
コア部2の構成材料としては、弾性材料であることが好ましい。弾性材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料(特に、加硫処理したもの)や、スチレン系エラストマー、水添スチレン系エラストマー、及びこれらスチレン系エラストマーにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンや、流動パラフィン、プロセスオイル等のオイルやタルク、キャスト、マイカなどの粉体無機物を混合したものが挙げられる。さらに、ポリ塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーや、それら混合物等が構成材料として使用できる。構成材料としては、特に、弾性特性を有し、γ線滅菌、電子線滅菌、高圧蒸気滅菌が可能などの観点からジエン系ゴム、スチレン系エラストマーが好ましい。
この実施例のように、コア部材が外筒に液密に接触した状態にて摺動可能な環状リブを有する場合、被覆層3は、少なくとも環状リブ部分に設けられていればよい。具体的には、被覆層3は、先端側環状リブ7aと基端側環状リブ7b部分に設けられていればよい。被覆層3の厚さは、2〜30μm、特に、4〜12μmであることが好ましい。1μm以上であれば、必要な摺動性能を発揮し、30μm以下であれば、ガスケットの弾性に影響を与えることがない。シリコーン系樹脂としては、有機溶剤で溶解した溶剤系、および水に乳化、分散した水系のいずれも適用できるが、ガスケット材料への影響の点、あるいは薬液収納容器としての適性の点から、水系のものが好ましい。被覆層3は、ガスケットをコア部1のみで構成したものよりも、摩擦係数を低くすることができる材料で構成される。
そして、被覆層3は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層である。かつ被覆層3は、図6の透過型電子顕微鏡による拡大画像写真に示すように、ガスケット1の軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものとなっている。
また、この実施例のガスケット1における被覆層3は、図7の透過型電子顕微鏡による拡大画像写真に示すように、ガスケットの軸方向直交断面の透過型電子顕微鏡による拡大面像においても、島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものとなっている。
つまり、被覆層3は、島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部により形成された立体構造を有するものとなっている。
そして、島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物とするものとなっている。このため、島状固化部は、十分な弾性を有する。また、島状固化部は、略円形であり直径が、0.05〜0.8μmであることが好ましい。特に、0.1〜0.6μmであることが好ましい。また、各島状固化部の面積は、0.002〜0.5μmであることが好ましい。特に、0.007〜0.3μmであることが好ましい。また、被覆層3の断面における島状固化部の面積占有率は、80〜95%であることが好ましく、特に、85〜90%であることが好ましい。島状固化部の占有率を上記のようにすることにより、被覆層全体において、島状固化部が主部となり、被覆層3が十分な弾性を有するものとなる。
そして、島状固化部と海状固化部は、物性が異なっていることが好ましい。具体的には、島状固化部は、海状固化部より高弾性であることが好ましく、さらに、海状固化部は、島状固化部より高強度であることが好ましい。また、逆に、海状固化部が島状固化部より高弾性であり、島状固化部が海状固化部より、高強度のものであってもよい。上述のように、島状固化部と海状固化部とを物性が異なるものとすることにより、被覆層3内における破断、いわゆる層内剥離を生じる可能性が低いものとなる。
そして、被覆層3は、乾燥に起因する圧縮固化物であることが好ましい。乾燥に起因する圧縮固化物とは、被覆層3形成用液状物をコア部2に塗布後、乾燥による溶媒の揮発により、塗布物の厚さが減少することにより形成されるものを意味する。このような乾燥に起因する圧縮固化物とすることにより、被覆層3内にピンホールが形成されることがなく、かつ、内容物が凝集するため、コア部2との密着性が高く、かつ、被覆層3自体の強度も高いものとなる。
そして、被覆層3の海状固化部は、シランカップリング剤由来の固化物を含有していることが好ましい。このようなものであれば、島状固化部と確実に結合し、強度の高い被覆層3を形成する。そして、被覆層3に用いるシリコーン系樹脂は、熱硬化性型シリコーン系樹脂であることが好ましい。
そして、島状固化部の主構成成分となる反応性シリコーン系樹脂を含有する組成物は、熱硬化性型シリコーン系樹脂、常温硬化型シリコーン系樹脂であることが好ましく、特に、作業性などの点より、熱硬化性型シリコーン系樹脂であることが好ましい。
反応性シリコーンとしては、末端シラノール基を有するポリジメチルシロキサンであることが好ましい。特に、反応性シリコーンは、両末端にシラノール基を有するものであることが好ましい。そして、反応性シリコーンとして、上述した末端シラノール基を有するポリシロキサン系シリコーンを用いた場合、この反応性シリコーンの縮合物は、主鎖の全体にシロキサン結合を有するものとなる。
そして、末端シラノール基を有する反応性シリコーンとしては、具体的には、両末端シラノールポリジメチルシロキサン、両末端シラノールポリジフェニルシロキサン、両末端シラノールジフェニルシロキサン−ジメチルシロキンサンコポリマーなどの両末端にシラノール基を有するポリシロキサン系シリコーンが好適である。また、反応性シリコーンの形態としては、特に限定されないが、上記のような反応性シリコーンシロキサン化合物、又はその縮合物からなるポリシロキサンを水性媒体に分散、乳化、溶解したもの、さらにアルコキシシリル基含有ビニルモノマ−を必要に応じて他のビニルモノマ−と共重合してなる共重合体エマルジョン、有機重合体にポリシロキサンを複合化させてなるエマルジョンなども使用できる。
そして、被覆層3を形成する樹脂組成物は、シラノール基もしくはシロキサン結合を有する反応性シリコーン系樹脂と異なる第2のシリコーン系化合物を含有していることが好ましい。第2のシリコーン系化合物としては、アルキルアルコキシシラン、フェニルアルコキシシラン、アルキルフェノキシシラン、アミノアルキルアルコキシシランまたはグリシドキシアルキルアルコキシシランなどが好適である。
さらに、被覆層3を形成する組成物は、アルキルアルコキシシランまたはフェニルアルコキシシランを第2のシリコーン系化合物として含有し、さらに、アミノアルキルアルコキシシランまたは/およびグリシドキシアルキルアルコキシシランを第3のシリコーン系化合物として含有していることが好ましい。
より好ましくは、被覆層3を形成する樹脂組成物は、アルキルアルコキシシランまたはフェニルアルコキシシランを第2のシリコーン系化合物として含有し、さらに、アミノアルキルアルコキシシランを第3のシリコーン系化合物として含有し、グリシドキシアルキルアルコキシシランを第4のシリコーン系化合物として含有していることが好ましい。
また、第2のシリコーン系化合物としては、アルキルアルコキシシラン、アルキルフェノキシシラン、フェニルアルコキシシランなどが好ましい。アルキルアルコキシシランとしては、炭素数が1〜20の少なくとも一個のアルキル基および炭素数が1〜4の少なくとも一個のアルコキシ基を有する。メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソブトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルsec−トリオクチルオキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、n−オクチルメトキシシロキサン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリ(アクリロイルオキシエトキシ)シラン、オクチルトリエトキシシラン、ラウリルトリエトキシシラン、ステアリルトリメトキシシラン、ステアリルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリメトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ノナデシルトリメトキシシラン、ノナデシルトリエトキシシラン、エイコシルトリメトキシシラン、エイコシルトリエトキシシランなどが好適である。
アルキルフェノキシシランとしては、例えば、メチルトリフェノキシシランなどが好適である。また、フェノキシアルコキシシランとしては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどが好適である。
さらには、第2のシリコーン系化合物として、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルクロロシラン、メチルトリクロロシラン、テトラエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、テトラプロポキシランなども使用できる。
さらに、第2のシリコーン系化合物として、アミノアルキルアルコキシシランを用いてもよい。アミノアルキルアルコキシシランとしては、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどが好適である。
さらに、第2のシリコーン系化合物として、グリシドキシアルキルアルコキシシランを用いてもよい。グリシドキシアルキルアルコキシシランとしては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが好適である。
さらに、第2のシリコーン化合物としては、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、n−オクチルジメチルクロロシラン、テトラエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシランのシラン系化合物などを用いてもよい。
そして、被覆層3を形成する組成物は、第2および第3のシリコーン系化合物を含有するものであってもよい。第2のシリコーン化合物としては、アルキルアルコキシシラン、アルキルフェノキシシラン、フェニルアルコキシシランより選択することが好ましい。また、第3のシリコーン系化合物としては、アミノアルキルアルコキシシランまたはグリシドキシアルキルアルコキシシランを用いることが好ましい。さらに、被覆層3を形成する組成物は、第2、第3および第4のシリコーン系化合物を含有するものであってもよい。第2のシリコーン化合物としては、アルキルアルコキシシラン、アルキルフェノキシシラン、フェニルアルコキシシランより選択することが好ましい。また、第3のシリコーン系化合物としては、アミノアルキルアルコキシシランが好ましく、第4のシリコーン系化合物としては、グリシドキシアルキルアルコキシシランを用いることが好ましい。
以上のように被覆層3を有することにより、本発明のガスケット1は、摺動面に潤滑剤を付与することなく安定した摺動性を有するとともに、薬剤収納空間内の密封性を維持することができる。そして、被覆層3は、ガスケット1を初期摺動抵抗値が動的摺動抵抗値の最高値以下とするものが好ましい。言い換えれば、被膜層を有するガスケットは、初期摺動抵抗値が動的摺動抵抗値の最高値以下となっているものであることが好ましい。このようなものであれば、良好な初期摺動が開始できかつ、過剰な初期移動を起こすこともない。
さらに、水性シリコーン系樹脂としては、架橋重合体であるコア部とそれを被覆する非架橋重合体であるシェル部とを有し、シェルの表面近傍にポリシロキサンを有するポリシロキサン複合水性エマルジョンが好適に使用できる。
次に、被覆層3の形成方法について説明する。被膜層の形成方法は、上述のシリコーン系樹脂を所要組成にて所要量配合したものを精製水に分散、懸濁させた被覆液を調製する。そして、この被覆液を清浄なガスケット表面に対して塗布させた後、硬化させることで得られる。このとき、ガスケット表面に塗布させる方法としては、浸漬法、噴霧法等、従来公知の方法で行うことができる。特に、被覆対象物を回転(具体的には、100〜600rpm)させた状態にて、被覆液を噴霧塗布(スプレー塗布)することが好ましい。さらに、噴霧塗布を行う場合には、ガスケットの被覆対象部位を60〜120℃程度に加熱処理した後に行うことが好ましい。このようにすることにより、被覆対象表面に対して、撥水することなく、速やかに被覆液が定着する。
硬化方法としては、常温放置でもよいが、加熱硬化が好ましい。加熱硬化させる方法としては、ガスケット基材を変質、あるいは変形させない方法であれば特に限定されるものではないが、熱風乾燥、赤外線を使用した乾燥炉などが挙げられる。あるいは減圧乾燥機を用いる方法など従来公知の方法で行うことができる。形成される被覆層3の厚さは、1〜30μm程度で良く、好ましくは3〜10μmである。このような被膜層を形成するにあたっては、混合液の濃度、あるいは浸漬手法、噴霧手法を適当に制御することで、容易に形成可能である。
なお、シリコーン系樹脂を含有する被覆液の調製には、熱硬化を促進させるための触媒を添加剤として用いてもよい。
触媒としては、酸、アルカリ、アミン、金属の有機塩、チタネート、ボレートが用いられるが、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉄、またはコバルト、スズ、鉛などの有機酸塩類が好ましい。
特に、スズの有機酸塩としては、ビス(2-エチルヘキサノエート)スズ、ビス(ネオデカノエート)スズ、ジ-n-ブチルビス(2-エチルヘキシルマレート)スズ、ジ-n-ブチルビス(2,4-ペンタンジオネート)スズ、ジ-n-ブチルブトキシクロロスズ、ジ-n-ブチルジアセトキシスズ、ジ-n-ブチルジラウリル酸スズ、ジメチルジネオデカノエートスズ、ジメチルヒドロキシ(オレエート)スズ、ジオクチルジラウリル酸スズなどが使用できる。
また、シリコーン系樹脂を含有する被覆液の調製には、液を均一に乳化、懸濁、分散させておくために、界面活性剤や、アルコール等の添加剤を用いてもよい。
界面活性剤としては、陰イオン(アニオン)界面活性剤であることが好ましい。陰イオン(アニオン)界面活性剤としては、どのようなものでもよいが、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、分子鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、油脂硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩などが使用できる。
また、非イオン(ノニオン)界面活性剤を用いてもよい。非イオン(ノニオン)界面活性剤としては、どのようなものでもよいが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミドなどが使用できる。
また、本発明のシリンジ10は、外筒11と、外筒11内に摺動可能に収納されたガスケット1と、ガスケット1に取り付けられた、あるいは取り付け可能なプランジャー17とを有する。
具体的には、シリンジ10は、図5に示すように、先端部に注射針取付部15が設けられ後端部にフランジ16が対向して設けられたシリンジ用外筒11と、シリンジ用外筒11の内面12を液密かつ気密に摺動可能なシリンジ用ガスケット1と、シリンジ用ガスケット1に取り付けられもしくは取り付け可能なプランジャー17と、シリンジ用外筒11の注射針取付部15を封止する封止部材18と、封止部材18と外筒内面12とシリンジ用ガスケット1との間に形成された薬剤26を収納する薬剤収納部19からなる。なお、注射針取付部15には、封止部材18ではなく、注射針が取り付けられていてもよい。
また、封止部材としては、図5に示すように、両頭針を直接挿通可能な刺通部を有するタイプであっても良いし、封止部材を外すことではじめて薬剤の排出が可能になるタイプであっても良い。また、ガスケット1は、上述した被覆層3を備えている。そして、このシリンジ10では、外筒11内でのガスケット1の低速摺動時(100mm/min)における動的摺動抵抗値が20N以下であることが好ましい。このような低動的摺動抵抗値は、ガスケット1が上述した被覆層3を有することにより得ることができる。特に、外筒11内でのガスケット1の低速摺動時(100mm/min)における動的摺動抵抗値は、1N〜20Nであることが好ましい。
特に、この医療用具は、プレフィルドシリンジ25であり、図5に示すように、シリンジ10と薬剤26からなる。
シリンジ用外筒11は、先端部に注射針取付部15が設けられ、後端部にフランジ16が設けられた円筒状部材である。シリンジ用外筒11は、透明もしくは半透明材料により形成されている。好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成されている。また、形成材料としては、110℃以上のガラス転移点、または融点を有する材料であることが好ましい。
外筒11の形成材料としては、汎用される各種硬質プラスチック材料、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリアレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、非晶性ポリエーテルイミドなどが好ましく、特に、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、環状ポリオレフィン、ポリエチレンナフタレート、及び非晶性ポリエーテルイミドが透明性、熱滅菌耐性の点で好ましい。これらの樹脂はバレルに限らず、薬剤を収納可能な容器に共通して使用可能なものである。さらに、ガラスを形成材料として用いてもよい。
また、図5に示すようにプランジャー17は、断面十字状の軸方向に延びる本体部20と、プランジャー取付部4と螺合するプランジャー17の先端部に設けられたプランジャー側螺合部21と、プランジャー側螺合部21と本体部20との間に設けられた円盤状のガスケット押圧部と、本体部20の後端に設けられた押圧用の円盤部22と、本体部20の途中に設けられた円盤状のリブを備えている。
そして、この実施例のシリンジ10の内部には、薬剤26が収納されている。薬剤26としては、液剤であっても粉末剤や凍結乾燥剤などの固形剤であっても良いが、難水溶性、吸着性の高い薬液、界面活性剤を含む低粘稠、かつ浸透力の高い薬液などを収納した場合、シリコーンオイルを必要とせず、また被覆層3を収納された薬剤に接する部分に設けた場合は薬剤吸着等を防止できることからより好適に用いることができる。
そして、プランジャー17および封止部材18の構成材料としては、ポリ塩化ビニル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の硬質もしくは半硬質樹脂を用いることが好ましい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
ブチルゴムを用いて、図1および図2に示す形状のシリンジ用ガスケットのコア部を作製した。コア部の形成は、ブチルゴムに添加剤を配合した加硫性ゴム組成物をプレス成形することにより行った。得られたコア部の形状は、長さ20mm、先端側及び後端側環状リブ部分での外径23.7mm、先端側環状リブ中央と後端側環状リブ中央間の長さ10mm、先端側環状リブと後端側環状リブ間の同一外径部分での外径21.5mm、内側に雌ねじ部を有するプランジャー取付用凹部の長さ(深さ)8mm、プランジャー取付用凹部の先端側での内径14.5mm、及び後端側での内径15mmであった。
次に、精製水66重量部に、シリコーン系樹脂29重量部、ジオクチルジラウリル酸スズ1重量部を添加して、被覆液を調製した。なお、シリコーン系樹脂は以下のものを、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いて混合した。
1)主成分が両末端シラノールポリジメチルシロキサンである製品名1501Fluid(東レ・ダウコーニング株式会社製)25重量部
2)主成分がメチルトリメトキシシランである製品名Z−6366(東レ・ダウコーニング株式会社製)0.1重量部
3)主成分が3−アミノプロピルトリエトキシシランである製品名Z−6011(東レ・ダウコーニング株式会社製)とマレイン酸無水物との反応生成物のエタノール溶液1重量部(反応生成物の含率50%)
4)主成分が3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである製品名Z−6040(東レ・ダウコーニング株式会社製)0.5重量部
そして、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、その中心軸を中心として回転(300rpm)させるとともに、ガスケットの回転する側面側より、上記組成の被覆液をスプレー塗布した後、150℃、30分間乾燥させることによって、本発明のガスケットを作製した。その後、作製したガスケット上の余分な被覆液を洗うために、80℃以上の精製水で、洗浄を実施した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3の平均厚さは、約8μmであった。このガスケットを実施例1とした。
(実施例2)
精製水66重量部に、実施例1と同じシリコーン系樹脂29重量部、ジオクチルジラウリル酸スズ1重量部を添加して、主剤を調製した。
主剤8重量部に対して、精製水5重量部を添加して、混合することにより、被覆液を調製した。そして、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、その中心軸を中心として回転(300rpm)させるとともに、ガスケットの回転する側面側より、上記組成の被覆液をスプレー塗布した後、150℃、30分間乾燥させることによって、本発明のガスケットを作製した。その後、作製したガスケット上の余分な被覆液を洗うために、80℃以上の精製水で、洗浄を実施した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3の平均厚さは、約5μmであった。このガスケットを実施例2とした。
(実施例3)
精製水66重量部に、シリコーン系樹脂29重量部、ジオクチルジラウリル酸スズ1重量部を添加して、被覆液を調製した。なお、シリコーン系樹脂は以下のものを、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いて混合した。
1)主成分が両末端シラノールポリジメチルシロキサンである製品名DMS−S14(GELEST社製)25重量部
2)主成分がメチルトリメトキシシランである製品名SIP6560.0(GELEST社製)0.1重量部
3)主成分が3−アミノプロピルトリエトキシシランである製品名SIA0610.0(GELEST社製)とマレイン酸無水物との反応生成物のエタノール溶液1重量部(反応生成物の含率50%)
4)主成分が3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである製品名SIG5840.1(商品名、GELEST社製)0.5重量部
そして、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、その中心軸を中心として回転(300rpm)させるとともに、ガスケットの回転する側面側より、上記組成の被覆液をスプレー塗布した後、150℃、30分間乾燥させることによって、本発明のガスケットを作製した。その後、作製したガスケット上の余分な被覆液を洗うために、80℃以上の精製水で、洗浄を実施した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3の平均厚さは、約8μmであった。このガスケットを実施例3とした。
(実施例4)
精製水66重量部に、シリコーン系樹脂29重量部、ジオクチルジラウリル酸スズ1重量部を添加して、被覆液を調製した。なお、シリコーン系樹脂は以下のものを、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いて混合した。
1)主成分がシラノール基を有するポリアルキルフェニルシロキサンである製品名YR3204(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)25重量部
2)主成分がフェニルトリエトキシシランである製品名TSL8178(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)0.1重量部
3)主成分が3−アミノプロピルトリエトキシシランである製品名TSL8331(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)とマレイン酸無水物との反応生成物のエタノール溶液1重量部(反応生成物の含率50%)
4)主成分が3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである製品名TSL8350(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)0.5重量部
そして、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、その中心軸を中心として回転(300rpm)させるとともに、ガスケットの回転する側面側より、上記組成の被覆液をスプレー塗布した後、150℃、30分間乾燥させることによって、本発明のガスケットを作製した。その後、作製したガスケット上の余分な被覆液を洗うために、80℃以上の精製水で、洗浄を実施した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3の平均厚さは、約8μmであった。このガスケットを実施例4とした。
(比較例1)
次に、精製水66重量部に、シリコーン系樹脂29重量部、ジオクチルジラウリル酸スズ1重量部を添加して、被覆液を調製した。なお、シリコーン系樹脂は以下のものを、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いて混合した。
1)主成分が両末端シラノールポリジメチルシロキサンである製品名1501Fluid(東レ・ダウコーニング株式会社製)25重量部
2)両末端メチルのポリジメチルシロキサンである製品名360メディカルフルイド12500(東レ・ダウコーニング株式会社製)4重量部
そして、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、その中心軸を中心として回転(300rpm)させるとともに、ガスケットの回転する側面側より、上記組成の被覆液をスプレー塗布した後、150℃、30分間乾燥させることによって、ガスケットを作製した。その後、作製したガスケット上の余分な被覆液を洗うために、80℃以上の精製水で、洗浄を実施した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3の平均厚さは、約6μmであった。このガスケットを比較例1とした。
(比較例2)
両末端メチルのポリジメチルシロキサンである製品名360メディカルフルイド12500(東レ・ダウコーニング株式会社製)をそのまま被覆液として使用し、室温、常圧環境下において、上述のように作製したガスケットコア部材を、90℃、30分間加熱処理した後、上記組成の被覆液を添着させ、150℃、30分間乾燥させることによって被覆液の均質化を図り、ガスケットを作製した。なお、コア部材の表面に形成された被覆層3はオイル状であり、その平均厚さは、約1μmであった。このガスケットを比較例2とした。
(実験1:摩擦係数測定試験)
実施例1ないし4で調製した被覆液及び比較例1および2で調製した被覆液各々を、90℃、30分間加熱処理した30mm×50mm、厚み2mmのEPDMゴムシートに、刷毛塗りし、150℃、30分間乾燥させた。その後、室温で24時間静置した。このゴムシートの表面にステンレス球(直径10mm)を置き、ステンレス球を3mm/秒で20mmの距離を水平に移動させたときの応力を表面性測定機(TYPE:22、新東科学株式会社製)を用いて測定し、動摩擦係数(μd)を求めた。結果を表1に示した。
(断面性状確認)
実施例1のガスケットを切断し、凍結超薄切切片法にて調製した被覆層3の断面を透過型電子顕微鏡(H−7100型、日立製作所株式会社製、加速電圧100kV)を用いて拡大画像を撮影した。ガスケット軸方向断面における被覆層3画像は、図6に示す通りであり、ガスケット軸方向直交断面における被覆層3画像は、図7に示す通りであった。
また、実施例2のガスケット軸方向断面における被覆層3画像は、図8に示す通りであり、実施例3のガスケット軸方向断面における被覆層3画像は、図9に示す通りであり、実施例4のガスケット軸方向断面における被覆層3画像は、図10に示す通りであった。
そして、比較例1のガスケット軸方向断面における被覆層3画像は、図11に示す通りであった。比較例2のガスケット軸方向断面にて、弾性固化物層である被覆層3に相当する部分を観察したところ、島状固化部は観察されなかった。
また、実施例1ないし4及び比較例1の被覆層3画像より、島状固化部の1つの大きさ(直径)、画像処理(二値化処理)より算出した面積占有率は、下記表2の通りであった。
(実験2:摺動抵抗測定試験)
シリンジ用外筒の形成材料として、ポリプロピレン(日本ポリケム株式会社製)を用いて、射出成形により、図5に示す形状のシリンジ用外筒を作製した。シリンジ用外筒の円筒部分の内径は、23.5mm、長さは、95mmであった。また、プランジャーの形成材料として、ポリプロピレン(日本ポリケム株式会社製)を用いて、射出成形により、図5に示す形状のプランジャーを作製した。
そして、上記のシリンジ用外筒、実施例1ないし4、比較例1および2の各ガスケット、上記のプランジャーを組み立て、シリンジを作製した。
各シリンジの摺動抵抗値を、オートグラフ(機種名:EZ−Test、株式会社島津製作所製)により測定した。具体的には、シリンジの先端およびプランジャーの後端をオートグラフの測定対象物固定部に固定し、プランジャーを100mm/minの速度で60mm降下させたときの初期摺動抵抗値及び最大摺動抵抗値(N)を計測したところ、表3に示すような結果となった。
表3に示すように、実施例1ないし4、比較例1および2の各ガスケットを用いたシリンジは、初期摺動抵抗値及び最大摺動抵抗値ともに、同様なものであった。また、初期摺動抵抗値と最大摺動抵抗値との差が少なく、プランジャーを押し始めた際に薬液が設定量以上に飛び出すおそれがほとんどなく、薬液の吐出を安全かつ正確に行うことができる。初期摺動抵抗値と最大摺動抵抗値共に10N以下の良好な結果が得られた。
(実験3:層間破断試験)
実験2:摺動抵抗測定試験の後、シリンジ用外筒、実施例1ないし4、比較例1のガスケットの外観観察を行い、層剥離物の有無を確認した。
実施例1ないし4:層剥離物無し
比較例1:層剥離物有り
本発明のシリンジ用ガスケットは、以下のものである。
(1) シリンジの外筒内を液密に摺動可能なシリンジ用ガスケットであって、 前記ガスケットは、弾性体からなるコア部と、前記コア部の少なくとも前記シリンジと接触する部分に設けられた被覆層とを備え、前記被覆層形成部位は、前記コア部の外面が露出せず、前記被覆層により外面層が形成されており、さらに、前記被覆層は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層であり、かつ前記被覆層は、前記ガスケットの軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、前記島状固化部間に位置し、前記島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものであり、さらに、前記島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物とするものであるシリンジ用ガスケット。
被覆層が、弾性固化物層であり、かつ上記のような島状固化部と、島状固化部間に位置し、島状固化部を連結する海状固化部を有することにより、被覆層における層間破壊が生じにくい。このため、ガスケットの摺動時において、被覆層は安定したものとなり、良好な摺動性を維持する。
また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
(2) 前記被覆層は、前記ガスケットの軸方向直交断面および前記ガスケットの軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大面像において、前記島状固化部と、前記島状固化部間に位置し、前記島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものである上記(1)に記載のシリンジ用ガスケット。
(3) 前記被覆層は、厚さが3〜30μmである上記(1)または(2)に記載のシリンジ用ガスケット。
(4) 前記島状固化部は、略円形であり直径が、0.05〜0.8μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(5) 前記各島状固化部の面積は、0.002〜0.5μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(6) 前記断面における前記島状固化部の面積占有率は、80〜95%である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(7) 前記被覆層は、乾燥に起因する圧縮固化物である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(8) 前記島状固化部と前記海状固化部は、物性が異なっている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(9) 前記島状固化部は、前記海状固化部より高弾性である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(10) 前記海状固化部は、シランカップリング剤由来の固化物を含有している上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(11) 前記シリコーン系樹脂は、熱硬化性型シリコーン系樹脂である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
(12) 前記シリンジ用ガスケットは、プラスチック製外筒を用いるシリンジ用のガスケットである上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
本発明のシリンジは、以下のものである。
(13) 外筒と、該外筒内に摺動可能に収納された上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のガスケットと、前記ガスケットに取り付けられた、あるいは取り付け可能なプランジャーとを有することを特徴とするシリンジ。
また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
(14) 前記シリンジは、薬液が充填されたものである上記(13)に記載のシリンジ。
(15) 前記外筒は、プラスチック製外筒である上記(13)または(14)に記載のシリンジ。

Claims (15)

  1. シリンジの外筒内を液密に摺動可能なシリンジ用ガスケットであって、
    前記ガスケットは、弾性体からなるコア部と、前記コア部の少なくとも前記シリンジと接触する部分に設けられた被覆層とを備え、前記被覆層形成部位は、前記コア部の外面が露出せず、前記被覆層により外面層が形成されており、さらに、前記被覆層は、シリコーン系樹脂組成物からなる弾性固化物層であり、かつ前記被覆層は、前記ガスケットの軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大画像において、島状固化部と、前記島状固化部間に位置し、前記島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものであり、さらに、前記島状固化部は、反応性シリコーンの凝集物を主構成物とするものであることを特徴とするシリンジ用ガスケット。
  2. 前記被覆層は、前記ガスケットの軸方向直交断面および前記ガスケットの軸方向断面の透過型電子顕微鏡による拡大面像において、前記島状固化部と、前記島状固化部間に位置し、前記島状固化部を連結する海状固化部を持ち、かつ、実質的にピンホールを持たないものである請求項1に記載のシリンジ用ガスケット。
  3. 前記被覆層は、厚さが3〜30μmである請求項1または2に記載のシリンジ用ガスケット。
  4. 前記島状固化部は、略円形であり直径が、0.05〜0.8μmである請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  5. 前記各島状固化部の面積は、0.002〜0.5μmである請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  6. 前記断面における前記島状固化部の面積占有率は、80〜95%である請求項1ないし5のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  7. 前記被覆層は、乾燥に起因する圧縮固化物である請求項1ないし6のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  8. 前記島状固化部と前記海状固化部は、物性が異なっている請求項1ないし7のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  9. 前記島状固化部は、前記海状固化部より高弾性である請求項1ないし8のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  10. 前記海状固化部は、シランカップリング剤由来の固化物を含有している請求項1ないし9のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  11. 前記シリコーン系樹脂は、熱硬化性型シリコーン系樹脂である請求項1ないし10のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  12. 前記シリンジ用ガスケットは、プラスチック製外筒を用いるシリンジ用のガスケットである請求項1ないし11のいずれかに記載のシリンジ用ガスケット。
  13. 外筒と、該外筒内に摺動可能に収納された請求項1ないし11のいずれかに記載のガスケットと、前記ガスケットに取り付けられた、あるいは取り付け可能なプランジャーとを有することを特徴とするシリンジ。
  14. 前記シリンジは、薬液が充填されたものである請求項13に記載のシリンジ。
  15. 前記外筒は、プラスチック製外筒である請求項13または14に記載のシリンジ。
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