JPWO2015111660A1 - アンチグレア層付き基材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性を有するアンチグレア層付き基材、および該アンチグレア層付き基材の製造方法を提供する。基材10と、基材10上に形成されたアンチグレア層12とを有し、アンチグレア層12がシリカ系マトリックスを含有し、かつシリカ微粒子を含有しない層、またはシリカ系マトリックスおよびシリカ微粒子を含有する層であり、アンチグレア層12の表面において特定の凸部数計測方法で計測される凸部数NPが37個以上であるアンチグレア層付き基材1。また、シリカ系マトリックスの前駆体と分散媒を含む塗布液を加熱された基材10上にスプレー法で噴霧して、アンチグレア層12を形成する、アンチグレア層付き基材の製造方法。

Description

本発明は、アンチグレア層付き基材およびその製造方法に関する。
例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)等の各種画像表示装置においては、室内照明(蛍光灯等)、太陽光等の外光が表示面に映り込むと、反射像によって視認性が低下する。反射像による視認性の低下を抑制する方法としては、表示面上にアンチグレア層(以下、AG層とも記す。)を形成して外光を乱反射させる、いわゆるアンチグレア処理が知られている。
アンチグレア処理が施されたAG層付き基材としては、例えば、試薬(フッ化水素等)を用いてガラス板の表面をエッチングしてAG層を形成したAG層付き基材が挙げられる。しかし、該AG層付き基材では、アンチグレア処理に危険な試薬を用いる必要がある、エッチング後のガラス板で潜傷が顕著となり加工歩留まりが悪い、特に面積の大きいガラス板ではエッチングが不均一になりやすい等の問題がある。
前記問題を解決するAG層付き基材としては、基材上にシリカ系マトリックスを含有するAG層を形成したAG層付き基材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
該AG層付き基材のAG層を形成する方法としては、例えば、シリカ系マトリックスの前駆体(エチルシリケート等)と分散媒を含む塗布液を加熱した基材に塗布し、加熱養生する方法が挙げられる。
特開昭60−109134号公報
しかし、特許文献1のようなAG層付き基材では、特に乱反射の効率を高めるために塗布液を塗り重ねてAG層の光沢度を低くした場合に、AG層表面にぎらつきが生じて視認性が低下することがある。
本発明の目的は、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性を有するAG層付き基材、および該AG層付き基材の製造方法を提供することである。
本発明は、以下の[1]〜[9]の構成を有するAG層付き基材およびその製造方法を提供する。
[1]基材と、該基材上に形成されたAG層とを有し、前記AG層がシリカ系マトリックスを含有し、かつシリカ微粒子を含有しない層であり、前記AG層の表面において下記の凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である、AG層付き基材。
(凸部数計測方法)
AG層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
[2]基材と、該基材上に形成されたAG層とを有し、前記AG層が、シリカ系マトリックスおよびシリカ微粒子を含有し、前記シリカ微粒子の平均一次粒子径が0.1〜1.0μmであり、前記AG層の表面において前記凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である、AG層付き基材。
[3]前記AG層の表面の光沢度が130以下である、前記[1]または[2]のAG層付き基材。
[4]前記AG層の表面粗さRaが0.01μm以上である、前記[1]〜[3]のいずれかのAG層付き基材。
[5]前記基材が、厚さ0.05〜2.5mmの強化ガラス板である、前記[1]〜[4]のいずれかのAG層付き基材。
[6]基材と、該基材上に形成されたAG層とを有するAG層付き基材の製造方法であって、シリカ系マトリックスの前駆体と分散媒を含み、シリカ微粒子を含まない塗布液を、前記凸部数計測方法で計測されるAG層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱された基材上にスプレー法で噴霧してAG層を形成する、AG層付き基材の製造方法。
[7]基材と、該基材上に形成されたAG層とを有するAG層付き基材の製造方法であって、シリカ系マトリックスの前駆体と平均一次粒子径が0.1〜1.0μmのシリカ微粒子と分散媒とを含む塗布液を、前記凸部数計測方法で計測されるAG層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱された基材上にスプレー法で噴霧してAG層を形成する、AG層付き基材の製造方法。
[8]前記塗布液の固形分濃度が0.3〜6.0質量%である、前記[6]または[7]のAG層付き基材の製造方法。
[9]前記塗布液を、二流体スプレーノズル構造を有するスプレー噴霧装置を用いて噴霧する、前記[6]〜[8]のいずれかのアンチグレア層付き基材の製造方法。
本発明のAG層付き基材は、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性を有している。
本発明のAG層付き基材の製造方法によれば、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性を有するAG層付き基材を得ることができる。
本発明のAG層付き基材の一例を示した断面図である。 本発明における凸部数計測方法を説明する図である。 実施例におけるスプレーピッチおよびスプレーパターンを示した図である。 例1のAG層付き基材のAG層の断面曲線グラフである。
<AG層付き基材>
以下、本発明のAG層付き基材の一例を示して説明する。
本実施形態のAG層付き基材1は、図1に示すように、基材10と、基材10上に形成されたAG層12とを有する。
[基材]
基材10の材質としては、ガラス、プラスチック等が挙げられる。
ガラスとしては、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、無アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。
プラスチックとしては、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース等が挙げられる。基材10の材質がプラスチックの場合には、AG層12との密着性の点から、基材10の表面にシランカップリング剤等によるプライマー処理が施されていてもよい。
基材10の形状としては、特に限定されず、板状、フィルム状、球状、曲面形状等が挙げられる。
基材10がガラス板の場合、基材10の厚さは、0.05〜2.5mmが好ましく、0.1〜2.2mmがより好ましい。
基材10としては、強度や耐擦傷性の点からガラス板が好ましく、厚さが0.05〜2.5mmの強化ガラス板が特に好ましい。また、基材10を厚みの薄い強化ガラス板とする場合は、アルミノシリケートガラスを化学強化処理により強化した化学強化ガラスが好ましい。
[AG層]
AG層12は、シリカ微粒子を含有するか否かによって以下のAG層(i)またはAG層(ii)に分類される。
(i)シリカ微粒子を含有しないAG層。
(ii)シリカ微粒子を含有するAG層。
以下、AG層(i)およびAG層(ii)についてそれぞれ説明する。
(AG層(i))
AG層(i)は、シリカ微粒子を含有しない層であり、以下の条件(1)および(2)を満たす。
(1)シリカ系マトリックスを含有する。
(2)AG層表面において後述の凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である。
シリカ系マトリックスとしては、AG層の形成に使用される公知のシリカ系マトリックスが使用でき、例えば、後述のアルコキシシランの加水分解重合物またはシランカップリング剤の加水分解重合物からなるシリカ、シリコーン樹脂等が挙げられる。
凸部数計測方法は、以下のとおりである。
AG層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
例えば、図2に例示した断面曲線グラフでは、横軸方向に長さ500μmの範囲内において、最も高さが低い点aにおける高さを最低断面高さとし、該最低断面高さとの断面高さの高低差が50nmの凸部b、120nmの凸部c、80nmの凸部d、100nmの凸部eのうち、高低差が100nm以上の凸部c、凸部eの数を計測して凸部数Nとする。
AG層(i)の表面において計測される凸部数Nは、37個以上であり、37〜100個がより好ましく、40〜60個がさらに好ましく、44〜55個が特に好ましい。凸部数Nが前記下限値以上であれば、AG層表面にぎらつきが生じることを抑制できる。凸部数Nが前記上限値以下であれば、耐傷性を損ないにくい。
AG層(i)は、シリカ系マトリックスおよびシリカ微粒子以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、例えば、チタニア、ジルコニア、アルミナ、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)等の酸化金属を成分とするマトリックスおよび微粒子、金属微粒子、無機顔料等が挙げられる。
AG層(i)の光沢度は、AG効果の指標となる。
AG層(i)の光沢度は、130以下が好ましく、110以下がより好ましい。
AG層の光沢度は、JIS Z8741(1997年)の60°鏡面光沢度に規定されている方法で測定される。
AG層(i)の表面粗さRaは、0.01μm以上が好ましく、0.01〜1.0μmがより好ましく、0.03〜0.5μmがさらに好ましく、0.04〜0.3μmが特に好ましい。AG層(i)の表面粗さが前記下限値以上であれば、光沢度を充分に抑えやすく、AG効果が充分に発揮される。AG層(i)の表面粗さRaが前記上限値以下であれば、解像度の低下が少なく、かつヘイズが充分に小さくなりやすい。
AG層の表面粗さRaは、JIS B0601(2001年)に準拠して測定される算術平均粗さである。
AG層(i)の屈折率は、1.1〜1.8が好ましく、1.2〜1.6がより好ましい。AG層(i)の屈折率が前記下限値以上であれば、充分なAG効果が得られやすい。AG層(i)の屈折率が前記上限値以下であれば、反射光が強くなりにくい。
屈折率は、550nmにおける屈折率を意味し、屈折率計により測定される。
(AG層(ii))
AG層(ii)は、シリカ微粒子を含み、かつ以下の条件(1)〜(3)を満たす。
(1)シリカ系マトリックスを含有する。
(2)AG層表面において前記凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である。
(3)AG層(ii)に含有されるシリカ微粒子の平均粒子径が0.1〜1.0μmである。
AG層(ii)における条件(1)および(2)は、AG層(i)における条件(1)および(2)と同じであり、好ましい態様も同じである。
AG層(ii)は、平均一次粒子径が0.1〜1.0μmのシリカ微粒子(以下、シリカ微粒子(P)とも記す。)を含有しているため、AG層(i)に比べて外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制する効果が高い。
シリカ微粒子(P)の平均一次粒子径は、0.1〜1.0μmが好ましく、0.3〜0.7μmがより好ましい。シリカ微粒子(P)の平均一次粒子径が前記範囲内であれば、充分なぎらつき抑制効果が得られやすい。
シリカ微粒子(P)としては、例えば、中実シリカ微粒子、多孔質シリカ微粒子、中空シリカ微粒子等が挙げられる。
シリカ微粒子(P)は、Si以外の他の金属を含んでいてもよい。他の金属としては、Al、Cu、Ce、Sn、Ti、Cr、Co、Fe、Mn、Ni、Zn、Zr等が挙げられる。他の金属は、Siとともに複合酸化物を形成していてもよい。
AG層(ii)における、シリカ系マトリックスのSiO換算質量に対する、シリカ微粒子(P)のSiO換算質量の比率(以下、SiO比率M1とも記す。)は、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。SiO比率M1が前記下限値以上であれば、AG層の表面粗さRaを小さくしても、外光を乱反射させて視認性を高めるAG効果が充分に発揮されやすい。SiO比率M1が前記上限値以下であれば、AG層の基材との密着強度が高くなりやすい。
AG層(ii)は、シリカ系マトリックスおよびシリカ微粒子以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、例えば、AG層(i)で挙げたものと同じものが挙げられる。
[ヘイズ]
AG層付き基材1のヘイズは、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。ヘイズが前記上限値以下であれば、画像のコントラストの低下を充分に抑えやすい。AG層付き基材1のヘイズは、低ければ低いほどよい。
ヘイズは、JIS K7105(1981年)に準拠し、市販のヘイズメーターを用いて測定される。
[用途]
AG層付き基材1の用途としては、特に限定されず、例えば、各種画像表示装置(LCD、PDP等)、画像表示装置用フィルタまたは保護板、太陽電池用カバーガラス等が挙げられる。
[作用効果]
以上説明した本発明のAG層付き基材にあっては、前記した条件(2)を満たすAG層が形成されているため、塗布液を塗り重ねて光沢度を低くしても、AG層表面がぎらつくことを抑制できる。そのため、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性が得られる。このような効果が得られる要因は、以下のように考えられる。
塗布液を塗り重ね、AG層表面を粗くして光沢度を低くしても、AG層が条件(2)を満たしていれば、AG層表面の凹凸の各部分で屈折した光同士がAG層の表面近傍で互いに干渉しにくくなると考えられる。その結果、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制できると考えられる。また、さらにシリカ微粒子を含有する場合は、条件(2)および(3)を同時に満たすことにより、さらに高いぎらつき抑制効果が得られる。
なお、本発明のAG層付き基材は、前記したAG層付き基材1には限定されない。例えば、本発明のAG層付き基材は、基材の両面にAG層が形成されたAG層付き基材であってもよい。
また、本発明のAG層付き基材は、基材とAG層の間に、反射防止層、アルカリバリヤ層、着色層、帯電防止層等の中間層を1層ないし複数層有していてもよい。
また、本発明のAG層付き基材は、AG層の表面に反射防止(AR)層、指紋付着防止(AAFP)層、着色層、耐傷性向上層等の上層を1層ないし複数層有していてもよい。
<AG層付き基材の製造方法>
以下、AG層付き基材の製造方法の一例として、AG層付き基材1の製造方法について説明する。
AG層付き基材1の製造方法としては、形成するAG層12の種類に応じて、以下の方法(X)および方法(Y)に分類される。
(X)AG層12としてAG層(i)を形成する方法。
(Y)AG層12としてAG層(ii)を形成する方法。
以下、方法(X)および(Y)について説明する。
[方法(X)]
方法(X)としては、シリカ系マトリックスの前駆体と分散媒を含み、シリカ微粒子を含まない塗布液(以下、塗布液(Z1)とも記す。)を、AG層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱した基材10上にスプレー法で噴霧し、必要に応じて加熱養生してAG層12を形成する方法が挙げられる。
(塗布液(Z1))
塗布液(Z1)は、シリカ系マトリックスの前駆体と分散媒を含み、シリカ微粒子を含まない分散液である。
シリカ系マトリックスの前駆体としては、例えば、アルコキシシランの加水分解重合物、シランカップリング剤の加水分解重合物等が挙げられる。
アルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニル基を有するアルコキシシラン(ビニルトリメトキシシラン等)、エポキシ基を有するアルコキシシラン(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、アクリル基を有するアルコキシシラン(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)等が挙げられる。
分散媒としては、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸メチル等)、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノアルキルエーテル等)、含窒素化合物類(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等)、含硫黄化合物類(ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
塗布液(Z1)の固形分濃度は、0.3〜6.0質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。塗布液(Z1)の固形分濃度が前記下限値以上であれば、スプレー法により充分なAG効果を発現するAG層12を形成しやすい。塗布液(Z1)の固形分濃度が前記上限値以下であれば、AG層12の膜厚制御が容易になる。
[塗布方法]
塗布液(Z1)は、形成されるAG層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱した基材10上にスプレー法で噴霧する。
形成されるAG層12表面の凸部数Nは、噴霧する塗布液の液滴径、スプレーノズル先端と基材10との距離、スプレー法によるコート面数(重ね塗り回数)、基材10の加熱温度等を調節することにより制御できる。
塗布液(Z1)の液滴径は、スプレー噴霧装置において、スプレーノズルの種類、スプレー圧力、液量等により適宜調整できる。例えば、2流体ノズルでは、スプレー圧力が高くなるほど液滴は小さくなり、また、液量が多くなるほど液滴は大きくなる。
塗布液(Z1)を噴霧する際のノズルの種類、スプレー圧力、液量等の噴霧条件は、水を噴霧した際にその液滴径が30μm以下となる条件が好ましく、2〜20μmとなる条件がより好ましく、3〜15μmとなる条件がさらに好ましい。液滴径が前記下限値以上であれば、塗着効率が極端に低下しない。液滴径が前記上限値以下であれば、凸部数Nが37個以上となりやすく、従って充分なAG効果が得られやすい。
液滴径は、レーザ測定器によって測定されるザウター平均粒子径である。
スプレー圧力は、0.1〜0.7MPaが好ましく、0.2〜0.5MPaがより好ましい。
スプレー法に用いるスプレー噴霧装置におけるノズルとしては、二流体スプレーノズル、一流体スプレーノズル等が挙げられる。本発明では、凸部数Nが37個以上のAG層12を形成しやすい点から、二流体スプレーノズル構造を有するスプレー噴霧装置を用いて塗布液を噴霧することが好ましい。ここにおける二流体スプレーノズルは、液体を気体と混合させることによって微細な霧にして噴霧するノズルを有するタイプのものであり、一流体スプレーノズルより微細な粒子径が得られ、液流量の調節範囲が広くするという利点がある。
塗布液の基材へのスプレー時のスプレーノズル先端と基材10との距離は、80〜300mmが好ましく、100〜200mmがより好ましい。スプレーノズル先端と基材10との距離が前記範囲内であれば、防眩性に優れたAG層を形成しやすい。
塗布液(Z1)を基材表面に塗布する際の基材10の加熱温度は、30〜100℃が好ましく、40〜95℃がより好ましい。基材10の加熱温度が前記範囲内であれば、凸部数Nが37個以上のAG層12を形成しやすい。基材10の加熱温度が前記下限値以上であれば、分散媒が早く蒸発するため、AG層12の形成が容易になる。基材10の加熱温度が前記上限値以下であれば、基材10との密着性が良好なAG層12を形成しやすい。
塗布液(Z1)を基材表面に塗布する際には、加熱した保温板を基材の下に配置して、基材の温度低下を抑えてもよい。
塗布液(Z1)の塗布後に塗布層の加熱養生を行う場合、加熱養生温度は、100〜700℃が好ましく、200〜700℃がより好ましい。
[方法(Y)]
方法(Y)としては、シリカ系マトリックスの前駆体とシリカ微粒子(P)と分散媒を含む塗布液(以下、塗布液(Z2)とも記す。)を、AG層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱した基材10上にスプレー法で噴霧し、必要に応じて加熱養生してAG層12を形成する方法が挙げられる。
(塗布液(Z2))
塗布液(Z2)におけるシリカ系マトリックスの前駆体および分散媒としては、例えば、塗布液(Z1)で挙げたものと同じものが挙げられる。
塗布液(Z2)における、シリカ系マトリックスの前駆体のSiO換算質量に対するシリカ微粒子(P)のSiO換算質量の比率は、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
塗布液(Z2)の固形分濃度は、0.3〜6.0質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。塗布液(Z2)の固形分濃度が前記下限値以上であれば、スプレー法により充分なAG効果を発現するAG層12を形成しやすい。塗布液(Z2)の固形分濃度が前記上限値以下であれば、AG層12の膜厚制御が容易になる。
(塗布方法)
方法(Y)における基材表面への塗布液(Z2)の塗布は、塗布液(Z1)の代わりに塗布液(Z2)を用いる以外は、方法(X)と同様にして行うことができ、好ましい態様も同じである。
[作用効果]
以上説明した本発明のAG層付き基材の製造方法(X)及び(Y)によれば、凸部数Nが37個以上のAG層が形成されるため、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制できる、優れた防眩性を有するAG層付き基材が得られる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は、以下の記載によっては限定されない。例1〜12は実施例であり、例13〜18は比較例である。
[光沢度]
AG層の光沢度としては、光沢度計(日本電色工業社製、PG−3D型)を用いて、JIS Z8741(1997年)の60゜鏡面光沢度に規定されている方法により、AG層付き基材の裏面反射を含む光沢度をAG層のほぼ中央部で測定した。
[ヘイズ]
AG層付き基材のヘイズは、ヘイズメーター(村上色彩研究所社製、HR−100型)を用いて、AG層のほぼ中央部で測定した。
[ぎらつき]
AG層付き基材のぎらつきは、iPad(アップル社製、Retinaディスプレイモデル)に緑画面を表示し、そのディスプレイ上にAG層付き基材を載せた状態で、目視により以下の基準で判定した。
「◎」:ぎらつきが認められない。
「○」:ぎらつきが極僅かである。
「△」:ぎらつきが僅かである。
「×」:ぎらつきが認められる。
「××」:ぎらつきが強く認められる。
[顕微鏡観察]
AG層付き基材のAG層の観察は、OLYMPUS社製システム顕微鏡BX51を用いて行い、倍率は500倍とした。走査型電子顕微鏡による観察には、日立製作所社製、型式:S−4300を用いた。
[凸部数N
AG層の表面の任意の3箇所について、東京精密社製SURFCOM1500DX2を用いてJIS B0601(2001年)に準拠して断面曲線を測定し、測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、それらの平均値を凸部数Nとした。
[表面粗さRa]
AG層の表面粗さRaは、JIS B0601(2001年)に準拠し、表面粗さ測定機(東京精密社製、サーフコム130A)を用いて、AG層のほぼ中央部で測定した。測定長さは4mm、カットオフ値は0.25mmとした。
[AG層中のシリカ微粒子の平均一次粒子径]
得られたAG層付き基材のAG層の断面を切り出し、該断面を走査型電子顕微鏡により観察し、10個のシリカ微粒子の直径を測定し、それらを平均して平均一次粒子径とした。
[シリカ微粒子の含有量]
AG層中のシリカ微粒子の含有量を、以下のようにして測定した。
AG層を光学顕微鏡により観察し、その観察像における50μm四方の3つの視野内のシリカ微粒子の粒子数を計測し、それらの平均値をnとした。次いで、50μm四方の視野内におけるシリカ微粒子の占める体積V(%)を下式(1)により算出し、さらに下式(2)によりシリカ微粒子の含有量Wを算出した。シリカ微粒子の半径rとしては、AG層中のシリカ微粒子の平均一次粒子径から算出した値を用いた。なお、後述の多孔質シリカ微粒子分散液(σ)を用いて形成したAG層では、多孔質シリカ微粒子の比重(1.15)とシリカマトリックスの比重(2.2)が大きく異なる。そのため、該AG層については、下式(1)の代わりに下式(3)によって50μm四方の視野内におけるシリカ微粒子の占める体積V(%)を算出した。
=n×4×π×r/3 ・・・(1)
W=(100×V)/(2500×Ra) ・・・(2)
=n×4×π×r/3×(1.15/2.2) ・・・(3)
(ただし、式(1)および式(3)中、rはシリカ微粒子の半径である。また、式(2)中、RaはAG層の表面粗さである。)
[液滴径]
スプレー法による塗布液の塗布中の液滴径は、レーザ測定器(マルバーン社製、マスターサイザーS)により、同条件で水を噴霧したときのザウター平均粒子径を測定して求めた。
[製造例1]
(マトリックス前駆体の溶液(α)の調製)
変性エタノール(日本アルコール販売社製、ソルミックスAP−11(商品名)、エタノールを主剤とした混合溶媒。以下同様。)の72.1gを撹拌しながら、これにイオン交換水の6.0gと61質量%硝酸の1.23gとの混合液を加え、さらに5分間撹拌した。次に、エチルシリケート40(SiO換算固形分濃度:40質量%)の9.0gを加え、室温で30分間撹拌して溶液(α1)とした。さらに、変性エタノールの7.2gを撹拌しながら、イオン交換水の0.7g、61質量%硝酸の0.15g、および1,6−ビストリメトキシシリルヘキサンを1.04g加えて5分間撹拌した後、60℃で15分撹拌して溶液(α2)とした。溶液(α1)に溶液(α2)を加え、さらにエチレングリコールの2.8gを加え、室温で30分間撹拌して、SiO換算固形分濃度が3.78質量%のマトリックス前駆体の溶液(α)(以下、溶液(α)とも記す。)を調製した。
なお、SiO換算固形分濃度は、テトラエトキシシランのすべてのSiがSiOに転化したときの固形分濃度である。
[製造例2]
(中実シリカ微粒子分散液(β))
中実シリカ微粒子(株式会社日本触媒製、KE−P10(商品名))を、SiO換算固形分濃度が23質量%となるようにジメチルアセトアミドに混合し、中実シリカ微粒子分散液(β)(以下、分散液(β)とも記す。)とした。
[製造例3]
(中実シリカ微粒子分散液(γ))
中実シリカ微粒子(株式会社日本触媒製、KE−P30(商品名))を、SiO換算固形分濃度が23質量%となるようにジメチルアセトアミドに混合し、中実シリカ微粒子分散液(γ)(以下、分散液(γ)とも記す。)とした。
[製造例4]
(中実シリカ微粒子分散液(δ))
中実シリカ微粒子(株式会社日本触媒製、KE−P50(商品名))を、SiO換算固形分濃度が23質量%となるようにジメチルアセトアミドに混合し、中実シリカ微粒子分散液(δ)(以下、分散液(δ)とも記す。)とした。
[製造例5]
(多孔質シリカ微粒子分散液(σ))
多孔質シリカ微粒子(日産化学工業社製、ライトスターS23A(商品名))を、SiO換算固形分濃度が23質量%となるようにジメチルアセトアミドに混合し、多孔質シリカ微粒子分散液(σ)(以下、分散液(σ)とも記す。)とした。
[製造例6]
(中実シリカ微粒子分散液(ε))
中実シリカ微粒子(株式会社日本触媒製、KE−P100(商品名))を、SiO換算固形分濃度が23質量%となるようにジメチルアセトアミド液に混合し、中実シリカ微粒子分散液(ε)(以下、分散液(ε)とも記す。)とした。
[製造例7]
(マトリックス前駆体の溶液(ζ)の調製)
変性エタノールの268gを撹拌しながら、イオン交換水の47gと61質量%硝酸の0.36gとの混合液を加え、5分間撹拌した。さらに、テトラエトキシシランの84gを加え、室温で90分間撹拌して、SiO換算固形分濃度が3質量%のマトリックス前駆体の溶液(ζ)(以下、溶液(ζ)とも記す。)を調製した。
[製造例8]
(塗布液(A)の調製)
溶液(α)をそのまま用いて、塗布液(A)とした。
[製造例9]
(塗布液(B)の調製)
溶液(α)と分散液(β)とを、溶液(α)のマトリックス前駆体のSiO換算質量に対する分散液(β)のシリカ微粒子のSiO換算質量の比率が1質量%となるように混合し、塗布液(B)を調製した。
[製造例10〜16]
(塗布液(C)〜(I)の調製)
分散液(β)を表1に示す分散液に変更した以外は、製造例9と同様にして塗布液(C)〜(I)を調製した。
[製造例17]
(塗布液(J)の調製)
溶液(ζ)をそのまま用いて、塗布液(J)とした。
製造例8〜17で得られた塗布液の組成を表1に示す。なお、表1における「SiO比率M2」とは、塗布液中のマトリックス前駆体のSiO換算質量に対するシリカ微粒子のSiO換算質量の比率を意味する。
Figure 2015111660
[例1]
透明基材として、ガラス板(ソーダライムガラス、旭硝子社製、FL1.1、サイズ:300mm×300mm、厚さ1.1mm。)を用意した。該ガラス板の表面を炭酸水素ナトリウム水で洗浄した後、イオン交換水でリンスし、乾燥させた。
次に、ガラス板を表面温度が80℃になるようにオーブンで加熱し、塗布液(A)をスプレー法にて下記の条件でガラス板上に塗布した。
スプレー圧力:0.4MPa、
塗布液量:7mL/分、
ノズル移動速度:750mm/分、
スプレーピッチ:22mm、
ノズル先端とガラス板との距離:115mm、
液滴径:6.59μm。
スプレーピッチおよびスプレーパターンは、図3に示すとおりとし、ガラス板10Aの上端部から下端部まで、以下の(x1)〜(x4)を繰り返すようにガラス板10A上でノズル20を移動させ、ガラス板10Aの全面に塗布液(A)を塗布した。これを1面コート品とし、さらに同様の操作を5回繰り返して6面コート品を得た後、450℃のオーブンで30分間加熱養生してAG層付き基材を得た。
(x1)ノズル20をガラス板10Aの第1の端10aから第2の端10bまで横方向に移動させる。
(x2)ノズル20を縦方向に22mm移動させる。
(x3)ノズル20をガラス板10Aの第2の端10bから第2の端10bまで横方向に移動させる。
(x4)ノズル20を縦方向に22mm移動させる。
スプレー法による塗布には、6軸塗装用ロボット(川崎ロボティックス社製、JF−5)を用いた。また、ノズル20としては、SU1Aノズル(スプレーイングシステムジャパン社製)を用いた。
[例2〜18]
塗布条件を表2および表3に示すとおりに変更した以外は、例1と同様にしてAG層付き基材を得た。
各例におけるスプレー条件、および評価結果を表2および表3に示す。また、AG層の表面において測定して得られた断面曲線グラフの代表例として、例1のAG層付き基材におけるAG層の断面曲線グラフを図4に示す。図4において、実線は、粗さ曲線を示す。
Figure 2015111660
Figure 2015111660
表2および表3に示すように、本発明のAG層付き基材である例1〜12では、光沢度が低く防眩性が良好であり、かつぎらつきも抑制されていた。また、例1〜12のAG層付き基材では、コントラスト低下の要因となるヘイズも充分に低かった。
一方、AG層に含有されるシリカ微粒子の平均一次粒子径が1.0μm超である例13のAG層付き基材では、ぎらつきが充分に抑制されなかった。
また、AG層の表面における凸部数Nが37個未満の例14〜18のAG層付き基材でも、ぎらつきが充分に抑制されなかった。
本発明によれば、外光を高効率に乱反射させつつ、ぎらつきを充分に抑制でき、優れた防眩性を有するアンチグレア層付き基材を提供することができる。本発明のアンチグレア層付き基材は、各種画像表示装置(LCD、PDP等)用、画像表示装置用フィルタ用または保護板用、太陽電池用カバーガラス等用として有用である。
なお、2014年1月24日に出願された日本特許出願2014−011674号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
1 AG層付き基材
10 基材
10A ガラス板
12 AG層
20 ノズル

Claims (9)

  1. 基材と、該基材上に形成されたアンチグレア層とを有し、
    前記アンチグレア層がシリカ系マトリックスを含有し、かつシリカ微粒子を含有しない層であり、
    前記アンチグレア層の表面において下記の凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である、アンチグレア層付き基材。
    (凸部数計測方法)
    アンチグレア層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
  2. 基材と、該基材上に形成されたアンチグレア層とを有し、
    前記アンチグレア層が、シリカ系マトリックスおよびシリカ微粒子を含有し、
    前記シリカ微粒子の平均一次粒子径が0.1〜1.0μmであり、
    前記アンチグレア層の表面において下記の凸部数計測方法で計測される凸部数Nが37個以上である、アンチグレア層付き基材。
    (凸部数計測方法)
    アンチグレア層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
  3. 前記アンチグレア層の表面の光沢度が130以下である、請求項1または2に記載のアンチグレア層付き基材。
  4. 前記アンチグレア層の表面粗さRaが0.01μm以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンチグレア層付き基材。
  5. 前記基材が、厚さ0.05〜2.5mmの強化ガラス板である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンチグレア層付き基材。
  6. 基材と、該基材上に形成されたアンチグレア層とを有するアンチグレア層付き基材の製造方法であって、
    シリカ系マトリックスの前駆体と分散媒を含み、シリカ微粒子を含まない塗布液を、下記の凸部数計測方法で計測されるアンチグレア層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱された基材上にスプレー法で噴霧してアンチグレア層を形成する、アンチグレア層付き基材の製造方法。
    (凸部数計測方法)
    アンチグレア層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
  7. 基材と、該基材上に形成されたアンチグレア層とを有するアンチグレア層付き基材の製造方法であって、
    シリカ系マトリックスの前駆体と平均一次粒子径が0.1〜1.0μmのシリカ微粒子と分散媒とを含む塗布液を、下記の凸部数計測方法で計測されるアンチグレア層表面の凸部数Nが37個以上となるように、加熱された基材上にスプレー法で噴霧してアンチグレア層を形成する、アンチグレア層付き基材の製造方法。
    (凸部数計測方法)
    アンチグレア層の表面の任意の3箇所について、JIS B0601(2001年)に準拠して測定されたそれぞれの断面曲線グラフにおいて、横軸方向に長さ500μmの範囲内で、最低断面高さに対する高低差が100nm以上の断面高さを有する凸部の数を計測し、その平均値を凸部数Nとする。
  8. 前記塗布液の固形分濃度が0.3〜6.0質量%である、請求項6または7に記載のアンチグレア層付き基材の製造方法。
  9. 前記塗布液を、二流体スプレーノズル構造を有するスプレー噴霧装置を用いて噴霧する、請求項6〜8のいずれか一項に記載のアンチグレア層付き基材の製造方法。
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