JPWO2015111498A1 - ウレタン樹脂製造用触媒、該触媒存在下で製造されるウレタン樹脂組成物、および該ウレタン樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ウレタン樹脂製造用触媒、該触媒存在下で製造されるウレタン樹脂組成物、および該ウレタン樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

従来の錫系、Ti系、Al系硬化触媒に比べて安定性が優れ、長時間の保存に耐え、ゲル化時間、ポットライフが安定で、かつ従来の錫系硬化触媒と遜色のない物性の硬化物を与え、さらに汎用性、経済性に優れ、環境衛生上の問題のないウレタン樹脂組成物の製造用触媒を提供する。本発明によれば、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有するウレタン樹脂製造用触媒が提供される。

Description

本発明は、ウレタン樹脂製造用触媒、該触媒存在下で製造されるウレタン樹脂組成物、および該ウレタン樹脂組成物の製造方法に関する。
硬化性ゴムとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリサルファイドゴム等が知られている。なかでもウレタンゴムは経済性と優れた弾性を有するために特に床材、塗膜防水剤、注型用材料、シーリング材料等として広く使用されている。
ポリウレタンゴムのこの様な用途では施行現場の状況に対応するため、また、硬化後のポリウレタン樹脂の物性を一定とするため、二液型で処方されることが多い。第一液はポリオール及び大抵の場合触媒と他の通常の添加物を含み、第二液はポリイソシアネート架橋剤を含む。その二つの液は通常、コーティングの施与の直前に混合される。二つの液を混合すると、ポリオールのヒドロキシル基とポリイソシアネートのイソシアネート基との間の化学反応が始まり、最終的にゲル化する。ウレタン樹脂の硬化剤には有機錫化合物、有機カルボン酸錫塩、鉛カルボン酸塩、ビスマスカルボン酸塩が一般的に使用されている。これら化合物は使用する量的水準において経済的であり、得られるウレタン硬化組成物の変色、その他の副次効果が最小であり、触媒活性が高い点で特に優れていることから、ウレタン硬化触媒では標準触媒と考えられており、幅広い用途で使用されている。
しかし、カルボン酸鉛塩は環境への負荷が大きく、有機錫化合物は内分泌撹乱物質として生体への影響が懸念されていることから使用に際しては十分な注意が必要となる。また、有機カルボン酸錫塩の様な2価の錫化合物は不安定であるために、空気や湿気、他金属のイオンによって影響を受けて分解する欠点があり、また泡化反応性が強く硬化物が発泡して体積の増加、気泡の混入があるため前記用途においては問題があった。
有機カルボン酸ビスマスは環境毒性が少なく、硬化物の物性を大きく変えないという点で優れている(特許文献1〜4)。しかし、高活性であるためポットライフが比較的短く、また、この時間的間隔は硬化組成物調整時の計量誤差等により、触媒量が僅に"ばらつき"を与えると、それに伴いポットライフが大きく変動してしまう。このポットライフが短いと硬化組成物は施工前にゲル化もしくは硬化し始め、長いと施行後の成型性、物性に影響を与えるため、施工時に様々な問題点があった。
特許文献5〜7では、カルボン酸ビスマス塩を使用する際のポットライフの問題点を解決するため、ウレタンプレポリマーを用いるウレタン硬化組成物が提案されている。また、特許文献8には混合触媒系でポットライフを調製する試みが提案されている。しかし、ウレタン硬化組成物に配合される硬化触媒の量が僅かばらつくことでポットライフが大きく左右されることから、これら公報に記載されているほど安定なポットライフは得られず、実用的でない。これは、いずれも硬化触媒が高活性であるために硬化触媒混入時の僅かな仕込み組成のばらつきがこのような問題を引き起こしているためである。そのため触媒量と、樹脂、その他添加剤のバランスの良い処方設計が困難であった。
また、硬化組成物の希釈剤として現在、汎用されているトルエン、キシレン等の比較的低分子の芳香族系炭化水素を用いると、環境衛生上好ましくなく、さらに硬化物の物性をかえてしまう等の問題点があった。
特開昭56−155220号公報 特開平11−60678号公報 特公平5−56769号公報 米国特許第3714077号 特開平4−65417号公報 特開平02−258877号公報 特開平03−91520号公報 特開平04−227620号公報
本発明は前記の点に鑑みて、従来の錫系、Ti系、Al系硬化触媒に比べて安定性が優れ、長時間の保存に耐え、ゲル化時間、ポットライフが安定で、かつ従来の錫系硬化触媒と遜色のない物性の硬化物を与え、さらに汎用性、経済性に優れ、環境衛生上の問題のないウレタン樹脂組成物の製造用触媒、該触媒存在下で製造されるウレタン樹脂組成物、および該ウレタン樹脂組成物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明によれば、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有するウレタン樹脂製造用触媒が提供される。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、Ti−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAをウレタン樹脂組成物の製造用触媒として使用することにより、従来汎用的に用いられてきたスタナスビスオクタノアートまたはスタナスビス2-エチルヘキサノアートよりも長時間安定で、表面固化時間、ポットライフが安定しており、しかも従来のものと遜色のない優れた硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
Ti−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAが触媒として極めて優れた物性を有する作用についてははっきりとは明らかになっていない。
比較例2のようにTi−O結合部を有するチタン化合物を使用した場合や、比較例3のようにAl−O結合部を有するアルミニウム化合物を使用した場合には、保存時の安定性が十分に高くなかった。従って、Ti−O結合部やAl−O結合部自体が優れた安定性をもたらしている訳ではない。
また、比較例4〜6のようにTi−O結合部を有するチタン化合物とAl−O結合部を有するアルミニウム化合物を併用した場合にも、保存時の安定性は十分に高くなかった。
これらの結果より、チタン−アルミ化合物TAを有する優れた物性は、この化合物がTi−O−Al結合部を備えることにより生じているという結論に得て、本発明の完成に至った。
≪ウレタン樹脂製造用触媒≫
本発明の触媒は、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有する。
チタン-アルミ化合物TA中のチタン原子数は、好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜5であり、さらに好ましくは1〜3である。チタン-アルミ化合物TA中のアルミニウム原子数は、好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜5であり、さらに好ましくは1〜3である。チタン原子数及びアルミニウム原子数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
チタン-アルミ化合物TAは、好ましくは、チタン原子とアルミニウム原子、チタン原子同士、又はアルミニウム原子同士が、酸素原子を介して結合されて構成されるチタン−アルミ構造単位を備える。このチタン−アルミ構造単位は、好ましくは、Ti−O−Al結合のみ、又はTi−O−Al結合とTi−O−Ti結合のみによって構成される。
チタン-アルミ化合物TAは、好ましくは、Ti−O−R結合とAl−O−R結合の少なくとも一方と、前記チタン−アルミ構造単位とで構成される。R、Rは、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。炭素原子数1〜10のアルキル基としては、直鎖又は分岐していてもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシルなどが挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の炭素原子数1〜4の炭化水素基で、さらに好ましくは、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルである。アリール基としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル、ベンジルなどが挙げられ、好ましくは炭素原子数6〜10のアリール基で、さらに好ましくはフェニル又はベンジルである。アラルキル基としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられ、好ましくはベンジルである。R、Rの炭素数は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
チタン-アルミ化合物TAは、好ましくは、下記一般式(I)又は(II)で表される。
(Xは、各々独立して、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れかであるか、又は2つのXが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。Yは、各々独立して、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れかであるか、又は2つのYが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。)
Xは、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れであってもよく、Yは、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れであってもよい。Xが−O−Al−Yである場合、Xの位置に、酸素原子を介してアルミニウム原子が結合され、そのアルミニウム原子にYが2つ結合される。また、Xが−O−Ti−Xである場合、Xの位置に、酸素原子を介してチタン原子が結合され、そのチタン原子にXが3つ結合される。Yが−O−Al−Yである場合、Yの位置に、酸素原子を介してアルミニウム原子が結合され、そのアルミニウム原子にYが2つ結合される。また、Yが−O−Ti−Xである場合、Yの位置に、酸素原子を介してチタン原子が結合され、そのチタン原子にXが3つ結合される。
さらに、一般式(I)又は(II)の2つのX又はYを一般式(III)又は(IV)で置き換えてもよい。これによって、酸素原子と、金属原子(Ti又はAl)で構成される環状部が導入される。なお、この環状部に含まれる金属原子数は2に限定されず、例えば一般式(I)において、Yが−O−Ti−Xである場合には、このY由来のXと、一般式(I)でチタン原子に結合されているXとが一般式(III)で置換される場合には、環状部には、3つの金属原子が含まれる。この金属原子数は、例えば2〜5であり、例えば2,3,4,又は5である。
このように、X,Yは、再帰的に解釈される。但し、一般式(I)又は(II)に含まれるチタン原子数及びアルミニウム原子数がそれぞれ1〜10に制限されているので、X,Yの再帰が無限に繰り返されることはない。
一般式(I)又は(II)で表されるチタン-アルミ化合物TAは、例えば、以下の化学式(VII-1)〜(VII-10)、(VIII-1)〜(VIII-29)の構造を有する。なお、以下の式中のPrは、上記のR又はRで置換可能である。
<チタン-アルミ化合物TAの製造方法>
次に、チタン-アルミ化合物TAの製造方法について説明する。
チタン-アルミ化合物TAは、チタンアルコキシドに含まれるチタン原子と、アルミニウムアルコキシドに含まれるアルミニウム原子との間にTi−O−Al結合を形成する反応によって得ることができる。
好ましくは、チタンアルコキシドは、下記一般式(V)で表され、アルミニウムアルコキシドは、下記一般式(VI)で表される。一般式(V)〜(VI)中でのR,Rは、既に説明したように、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。
Ti(OR(V)
Al(OR(VI)
式(V)で表されるチタンアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラsec-ブトキシチタン、テトラtert-ブトキシチタン、テトラペンチロキシチタン、テトラヘキシロキシチタン、テトラへプチロキシチタン、テトラオクチロキシチタン、テトラノニロキシチタン、テトラデシロキシチタン等が挙げられ、特に、テトライソプロポキシチタンが好ましい。
式(VI)で表されるアルミニウム化合物としては、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム、トリsec-ブトキシアルミニウム、トリtert-ブトキシアルミニウム、トリペンチロキシアルミニウム、トリヘキシロキシアルミニウム、トリへプチロキシアルミニウム、トリオクチロキシアルミニウム、トリノニロキシアルミニウム、トリデシロキシアルミニウム等が挙げられ、特に、トリイソプロポキシアルミニウムが好ましい。
上記反応を生じさせる方法は、特に限定されないが、一例では、チタンアルコキシドのアルコキシ基の少なくとも1つをカルボキシル基で置換する置換反応を行ってチタンカルボキシレートを得て、このチタンカルボキシレートをアルミニウムアルコキシドと反応させる方法が挙げられる(反応1)。なお、アルミニウムアルコキシドのアルコキシ基の少なくとも1つをカルボキシル基で置換する置換反応を行ってアルミニウムカルボキシレートを得て、このアルミニウムカルボキシレートをチタンアルコキシドと反応させてもよい。
置換反応によって形成されるチタンカルボキシレートは、例えば、一般式(IX)で表される。
(RO)−Ti−(OCOR4−n (IX)
式中、Rは、Rと同様に、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である。nは、0〜3の整数であり、化合物の取扱いの観点からnは、2〜3が好ましい。
式(IX)で表されるチタンカルボキシレートとしては、例えば、メトキシチタントリアセテート、ジメトキシチタンジアセテート、トリメトキシチタンアセテート、チタンテトラアセテート、エトキシチタントリアセテート、ジエトキシチタンジアセテート、トリエトキシチタンアセテート、プロポキシチタントリアセテート、ジプロポキシチタンジアセテート、トリプロポキシチタンアセテート、イソプロポキシチタントリアセテート、ジイソプロポキシチタンジアセテート、トリイソプロポキシチタンアセテート、ベンジロキシチタントリアセテート、ジベンジロキシチタンジアセテート、トリベンジロキシチタンアセテート等が挙げられ、特にイソプロポキシチタントリアセテート、ジイソプロポキシチタンジアセテート、トリイソプロポキシチタンアセテートが好ましい。
また、別の方法としては、チタンアルコキシドとアルミニウムアルコキシドとを水の存在下で接触させる方法が挙げられる(反応2)。この方法では、最初にチタンアルコキシド又はアルミニウムアルコキシドと水との反応によってチタンアルコキシド又はアルミニウムアルコキシドが活性化され、この活性化されたチタンアルコキシド又はアルミニウムアルコキシドが別のアルミニウムアルコキシド又はチタンアルコキシドと反応することによってTi−O−Al結合が形成される。
上記の反応1および反応2において、各成分(式V,VI,IXの化合物や水)の反応比率(モル比)を変化させて、種々のTi−O−Al結合部を有するチタン-アルミ化合物を製造することができる。
チタン-アルミ化合物TAとしては、例えば、式(IX)で表されるチタンカルボキシレート1モルに対して、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを0.1〜4モル反応させて得られる化合物が挙げられ、
特に、式(IX)中、R1が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのいずれかであり(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)、Rが、メチルであるチタンカルボキシレート(n=0〜3)1モルに対して、
式(VI)中、Rが、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかである(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシドを0.3〜1モル反応させて得られる化合物が好ましい。
また、チタン-アルミ化合物TAとしては、例えば、式(V)で表されるチタンアルコキシド1モルに対して、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを0.1〜4モル、水存在下で(アルミニウムアルコキシドに対し1〜3当量)反応させて得られる化合物が挙げられ、
特に、式(V)中、R1が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのいずれかである(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)チタンアルコキシド1モルに対して、式(VI)中、Rが、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかである(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシド0.3〜1モルを、水存在下で(アルミニウムアルコキシドに対し1〜3当量)反応させて得られる化合物が好ましい。
例えば、上記反応1において、式(IX)で表されるチタンカルボキシレート1モル(n=2)に対して、一般式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシド1モルを反応させて少なくとも一つのTi−O−Al結合を有する反応生成物を製造することができる。
通常、上記反応1では、不活性ガス雰囲気下で、式(IX)で表されるチタンカルボキシレートと式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを加えて、生成するエステル(RCOOR)を減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物を得る事が出来る。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
例えば、上記反応2において、式(V)で表されるチタンアルコキシド1モルに対して、一般式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシド1モルを、水存在下で反応させて、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物を製造することができる。
通常、上記反応2では、不活性ガス雰囲気下で、式(V)で表されるチタンアルコキシド、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドと、水1〜2モルとを加えて、生成するアルコールを減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
また、上記反応1又は2で得られた反応生成物に、さらにアルコールを加えて反応させることにより、容易にアルコキシ基を交換する事が出来る。
なお、チタンアルコキシド、チタンカルボキシレート、アルミニウムアルコキシドの種類、当量数等に応じて、生成する少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物の化学構造は変化し、また混合物として存在する可能性がある。
<Ti−O−Al結合部及びTi−O-Ti結合部を有するチタン−アルミ化合物TAの製造方法>
次に、Ti−O−Al結合部を有し、かつ、Ti−O-Ti結合部を有するチタン-アルミ化合物TAの製造方法について説明する。一般式(I)又は(II)において、Xの少なくとも1つが−O−Ti−X又は一般式(III)である場合に、Ti−O−Al結合部及びTi−O-Ti結合部を有するチタン−アルミ化合物TAとなる。このようなチタン-アルミ化合物TAは、安定性の観点から好ましく、その具体例は、上記化学式(VIII-1)〜(VIII-29)の化合物である。
このようなチタン-アルミ化合物TAは、チタンアルコキシドに含まれるチタン原子と、アルミニウムアルコキシドに含まれるアルミニウム原子との間にTi−O−Al結合を形成し、かつ2つのチタン原子間にTi−O-Ti結合を形成することによって生成することができる。
Ti−O-Ti結合を形成する反応と、Ti−O−Al結合を形成する反応は、同時に行ってもく、最初に、Ti−O-Ti結合を形成し、その後で、Ti−O−Al結合してもよい。
製造方法の一例では、チタンアルコキシドのアルコキシ基の少なくとも1つをカルボキシル基で置換すると共にTi−O-Ti結合を形成する反応を行ってチタンカルボキシレートを得て、このチタンカルボキシレートをアルミニウムアルコキシドと反応させる方法が挙げられる(反応3)。
上記チタンカルボキシレートは、例えば、一般式(X)で表される。一般式(X)中のカルボキシレート基の数は、例えば1〜10である。
式中、Xは、各々独立して、−OR、−OCOR、−O−Ti−X の何れかであるか、又は2つのXが一般式(XI)で置換され、Xのうちの少なくとも1つは、−OCORであり、チタン原子数は、2〜10である。
式(X)で表されるチタンカルボキシレートとしては、例えば、例えば、1,1,3,3-テトラメトキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラエトキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトライソプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラブトキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラペンタノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラヘキサノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラヘプタノイキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラオクタノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラ2-エチルヘキサノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラノナノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラメデカノキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、等が挙げられ、特に1,1,3,3-テトライソプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、1,1,3,3-テトラブトキシ-1,4-ジチタノオキサン‐1,3-アセテート、が好ましい。
また、別の方法としては、チタンアルコキシド由来の2つのチタン原子を酸素原子を介して結合させてTi−O−Ti結合を形成することによって、以下の一般式(XII)で表されるチタンアルコキシドを得て、このチタンアルコキシドとアルミニウムアルコキシドとを水の存在下で接触させる方法が挙げられる(反応4)。この方法によってTi−O−Al結合が形成される原理は、反応2と同様である。
式中、Xは、各々独立して、−OR、−O−Ti−X の何れかであるか、又は2つのXが一般式(XIII)で置換され、チタン原子数は、2〜10である。
式(XII)で表されるチタンアルコキシドとしては、例えば、1,1,1,3,3,3-ヘキサメトキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサエトキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサイソプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサブトキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサペンタノキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサヘキサノキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサヘプタノイキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサオクタノキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサ2-エチルヘキサノキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサノナノキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサメデカノキシ-1,4-ジチタノオキサン等が挙げられ、特に1,1,1,3,3,3-ヘキサイソプロポキシ-1,4-ジチタノオキサン、1,1,1,3,3,3-ヘキサブトキシ-1,4-ジチタノオキサンが好ましい。
上記の反応3および反応4において、各成分(式VI,X,XIIの化合物や水)の反応比率(モル比)を変化させて、種々のTi−O−Al結合部を有し、かつTi−O-Ti結合部を有するチタン-アルミ化合物TAを製造することができる。
例えば、式(X)中、R1がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのいずれかであり(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)、Rが、メチルであるチタンカルボキシレート1モル(チタン原子数2〜7)に対して、
式(VI)中、Rが、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかである(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシド1〜16モルを反応させて得られる化合物が好ましい。
例えば、式(XII)中、R1が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのいずれかである(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い。)チタンアルコキシド1モル(n=0〜5)に対して、式(VI)中、Rが、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかであり(各々のRは他のRと同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシド1〜16モルを反応させて得られる化合物が好ましい。
例えば、上記反応3において、式(X)で表されるチタンカルボキシレート1モル(チタン原子数=2、各チタン原子のカルボキシレート数が1)に対して、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシド1〜2モルを反応させて、式(I)又は(II)で表わされる少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を製造することができる。
通常、反応は、不活性ガス雰囲気下で、式(X)で表されるチタンカルボキシレートと式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを加えて、生成するエステル(RCOOR)を減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
例えば、上記反応4において、式(XII)で表されるチタンアルコキシド1モル(n=0)に対して、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシド1〜2モルを反応させて、(I)又は(II)で表わされる少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を製造することができる。
通常、反応は、不活性ガス雰囲気下で、式(XII)で表されるチタンアルコキシドと、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドと、水1〜2モルとを加えて、生成するエステルアルコールを減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
なお、チタンアルコキシド、チタンカルボキシレート、アルミニウムアルコキシドの種類、当量数等に応じて、生成する少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物の化学構造は変化し、また混合物として存在する可能性がある。
上記のチタン−アルミ化合物TAは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のウレタン樹脂組成物の製造用触媒は、上記のチタン−アルミ化合物TA以外の成分を含むことができ、例えば、下記の他の硬化触媒等の添加剤等を含むことができる。
本発明のウレタン樹脂組成物の製造用触媒は、一液型又は二液型のウレタン樹脂(硬化性)組成物における硬化触媒として使用できる。この様なウレタン樹脂(硬化性)組成物は、シーリング剤、接着剤などに使用される。
≪ポリウレタン樹脂組成物≫
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、主剤成分と硬化剤成分とを、前記チタン−アルミ化合物TAを含有する硬化触媒の存在下で反応して得られるものである。
<主剤成分>
主剤成分としては、活性水素含有有機化合物が使用され、一般にウレタンの製造に使用されるものであれば、特に制限されることはないが、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、さらにはリン含有ポリオールやハロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で使用することも出来、適宜混合して使用することも出来る。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン等を開始剤として、これに、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドあるいはこれらの混合物を開環付加重合させて得られるもの、あるいはテトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価塩基カルボン酸と多価アルコールとの縮合反応によって得られるもの、ラクトンの重合物等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、2,4,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ヒドロキノンビス(ヒドロキシエチルエーテル)、水添ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ヒマシ油等が挙げられ、ヤシ油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、綿実油脂肪酸、キリ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸等の高級脂肪酸を酸成分中に配合して、油変性ポリエステルポリオールとしたものも挙げられる。また、ラクトンの重合物は、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタム等を開環重合させたものが挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロールプロパンアクリル酸モノエステル等の水酸基を含有する重合性モノマーを単独で、またはこれらと共重合可能なモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリロニトリル、α−メチルスチレン等とを重合または共重合して得られる化合物等が挙げられる。
難燃ポリオールとしては、例えばリン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られるリン含有ポリオール、エピクロロヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られるポリオールやポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールの水素原子がフッ素原子に一部または全部置換されたハロゲン含有ポリオール等が挙げられる。
これらのポリオールの重量平均分子量(M)は62〜15000の範囲のものが通常使用される。軟質ポリウレタンフォームには、分子量(M)が1000〜15000の範囲のものが通常使用されるが、好ましくは分子量(M)が3000〜15000の範囲のポリエーテルポリオール及びポリマーポリオールである。分子量(M)が3000より小さい場合、物性(弾力性)等が劣る場合がある為、3000以上のものが好ましい。さらに好ましくはポリエーテルポリオールとポリマーポリオールを併用して用いる軟質ポリウレタンフォームである。ポリマーポリオールは樹脂の強度(硬度、弾性)を上げる効果があり、分子設計が容易になる。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、GPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を示す。
また、硬質ポリウレタンフォームには、重量平均分子量(M)が62〜8000の範囲のものが通常使用されるが、好ましくは分子量(M)が62〜1500の範囲のポリエーテルポリオールである。硬質ポリウレタンフォーム用のポリオールとしては、官能基数が多く(4〜8)、低分子量のものが好まれる。
<硬化剤成分>
硬化剤成分としては、イソシアネート成分が使用され、一般に使用されているものであれば、特に制限される事はないが、例えば、トリメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のアルキレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のシクロアルキレン系ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジイソシアネートジエチルベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートトルエン等のトリイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンテトライソシアネート等のテトライソシアネート、トリレンジイソシアネート二量体および三量体等の重合ポリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネートの過剰量にエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、水添ビスフェノールA、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヒマシ油、トリエタノールアミン等の低分子活性水素含有有機化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含有化合物等が挙げられる。
<他の添加剤>
本発明のポリウレタン樹脂組成物には、さらに、他の硬化触媒、発泡剤、充填剤、界面活性剤、着色剤、可塑剤、硬化遅延剤、タレ防止剤、老化防止剤、溶剤、各種チタネート系あるいはシラン系カップリング剤、カップリング剤とイソシアネートとの反応生成物などの接着付与剤、紫外線吸収剤、等を添加してもよい。
(他の硬化触媒)
本発明のポリウレタン樹脂組成物において、前記チタン−アルミ化合物TA以外の他の硬化触媒を、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、併用して用いることが出来る。他の硬化触媒としては、例えば、公知の酸性成分、有機金属触媒、第3級アミン触媒及び4級アンモニウム塩触媒等を挙げることが出来る。
酸性成分としては、例えば、炭素原子数2〜18の飽和または不飽和の直鎖状または分岐鎖状脂肪族カルボン酸の1種または2種以上が好ましく使用される。具体的に例示すると、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪族カルボン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪族カルボン酸、フマル酸、マレイン酸などの飽和または不飽和脂肪族ジカルボン酸などがあげられる。
酸性成分を併用する場合は、前記錫化合物に対して40〜60質量%配合するのが好ましい。酸性成分の含有量が前記範囲にある場合、ハンドリング性能の向上や硬化時間をコントロールすることが可能となるなどの効果を得ることができる。
有機金属触媒としては、例えば、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクタン酸ニッケル、オクタン酸コバルト、オクタン酸鉄等が挙げられる。
第3級アミンとしては、例えば、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N',N'−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N'−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N'−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N'−トリメチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N'−トリメチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N−メチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、ビス(ジメチルアミノプロピル)メチルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、3−キヌクリジノール等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラアルキルアンモニウム−2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩等が挙げられる。
これらのうち、本発明のポリウレタン樹脂組成物において、前記チタン−アルミ化合物TAと好適に併用されるのは、第3級アミン触媒である。
(発泡剤)
発泡剤としては、水及び/または低沸点有機化合物である。低沸点有機化合物としては、例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類等の低沸点の有機化合物が挙げられる。炭化水素類としては、具体的には、公知のメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素類としては、具体的には、公知のハロゲン化メタン、ハロゲン化エタン類、フッ素化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、HCFC−141b、HFC−245fa、HFC−356mfc等)が挙げられる。これら発泡剤の使用においては、水と低沸点有機化合物をそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよいが、環境上特に好ましい発泡剤は水である。その使用量は目的とする製品の密度により変わるが、ポリオール100質量部で対して通常0.1質量部以上であり、好ましくは0.5〜10.0質量部の範囲である。
(充填剤)
充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイト、有機ベントナイト、シラスバルーン、ガラス繊維、石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化チタン、等が挙げられる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤が好適なものとして挙げられ、その使用量は、ポリオール100質量部に対して通常0.1〜10質量部の範囲である。
(着色剤)
着色剤としては、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が使用される。
(可塑剤)
可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジイソデシル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、ペンタエリスリトールエステル等のグリコールエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤、塩素化パラフィン等が使用される。
≪ポリウレタン樹脂組成物の製造方法≫
本発明のポリウレタン樹脂組成物の製造方法は、前記チタン−アルミ化合物TAを含む触媒を用いるものであり、主剤成分および硬化剤成分については特に制限されない。
本製造方法の一態様としては、前記活性水素含有有機化合物(主剤成分)と前記チタン−アルミ化合物TA(硬化触媒)とをそれぞれ充分混練し、均一に分散させた後、前記イソシアネート成分(硬化剤成分)を混合して反応させ、ポリウレタン樹脂組成物を製造する方法が挙げられる。前記製造工程における活性水素含有有機化合物とチタン−アルミ化合物TAとの割合は、良好な硬化速度を得る点から、前者100質量部に対して、後者0.001〜20質量部の範囲が好ましく、0.01〜10質量部の範囲が更に好ましい。
また、前記製造工程における活性水素含有有機化合物とイソシアネート成分との配合割合は、特に限定されるものではないが、イソシアネートインデックス(イソシアネート基/イソシアネート基と反応しうる活性水素基)で表すと、軟質ポリウレタンフォームおよび半硬質ポリウレタンフォームの製造では一般に60〜130の範囲が好ましく、硬質ポリウレタンフォーム及びウレタンエラストマーの製造においては一般に60〜400の範囲が好ましい。
つぎに実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによって限定されるものではない。
製造例1A
窒素導入管を取り付けた200mlナスフラスコに、チタン(IV)イソプロポキシド28.42g(0.1mol)を量り込み、酢酸6.00g(0.1mol)を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて充分に混合しながら90〜100℃で反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。その後、アルミニウムイソプロポキシド6.74g(0.033mol)を加え、140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例2A〜10A
酢酸とアルミニウムイソプロポキシドの使用量を表1に示すように変更した以外は、製造例1Aと同様の方法によりチタン-アルミ化合物B〜Jを得た。表1中の数値の単位は、molである。また、チタン-アルミ化合物B−Jの性状及びFT-IR分析の結果を表1に合わせて示す。Ti-O-Al結合部の行の「○」という表示は、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収が確認されたことを意味する。また、チタン-アルミ化合物B−Jの全てにおいて、-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失が確認された。
製造例11A
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)n-ブトキシド34.03g(0.1mol)を量り込み、イソプロピルアルコール20g(0.3mol)、アルミニウムイソプロポキシド6.74g(0.033mol)を加えマグネチックスターラーにて充分に混合しながら140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Kを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例12A
製造例1Aの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aにベンジルアルコール32.44g(0.3mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Lを得た。この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例13A
製造例1Aの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aに2-エチルヘキサノール39.06g(0.3mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Mを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例1B
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)イソプロポキシド28.42g(0.1mol)を量り込み、酢酸6.00g(0.1mol)と水0.90g(0.05mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて充分に混合しながら90〜100℃で反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。その後、アルミニウムイソプロポキシド10.21g(0.05mol)を加え、140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例2B〜15B
酢酸とアルミニウムイソプロポキシドの使用量を表2に示すように変更した以外は、製造例1Bと同様の方法によりチタン-アルミ化合物b〜oを得た。表2中の数値の単位は、molである。製造例5B、13B、14Bでは、200mlナスフラスコを使用した。
チタン-アルミ化合物b−oの性状及びFT-IR分析の結果を表2に合わせて示す。Ti-O-Al結合部の行中の「○」の意味は、表1と同じであり、Ti-O-Ti結合部の行の「○」という表示は、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収が確認されたことを意味する。また、チタン-アルミ化合物b−oの全てにおいて、-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失が確認された。
製造例16B
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)n-ブトキシド34.03g(0.1mol)を量り込み、イソプロピルアルコール20g、水0.90g(0.05mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて80℃で混合した。その後、アルミニウムイソプロポキシド10.21g(0.05mol)を加え、イソプロピルアルコール20g、水1.80g(0.1mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコール、n-ブチルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物pを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例17B
製造例1Bの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aにベンジルアルコール48.66g(0.45mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物qを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例18B
製造例1Bの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aに2-エチルヘキサノール58.60g(0.45mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物rを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
実施例1〜31および比較例1〜6
ポリプロピレングリコール(三井東圧(株)製 三井ポリオールNM−3050、平均重合度3,000、水酸基価56.1mgKOH/g)100質量部に対して、トリレンジイソシアネート16質量部を混練し、ウレタンプレポリマー116質量部を得、これをA液として用いた。
一方、ポリプロピレングリコール(三井東圧(株)製 三井ポリオールNM−3050、平均重合度3,000、水酸基価56.1mgKOH/g)100質量部に対して、各種添加剤を表3〜表5に示す割合(質量部)で配合し、混練してB液とした。
B液を50℃のインキュベーターに保存し、一定時間経過ごとにサンプリングを行い、以下に示す試験を行った。結果を表3〜表5に示す。
三井ポリオールNM−3050:ポリプロピレングリコール(三井東圧(株)製)
トリレンジイソシアネート:キシダ化学(株)試薬
DINP(ジイソノニルフタレート):キシダ化学(株)試薬
酸化チタン:キシダ化学(株)試薬
2−エチルヘキサン酸錫:日東化成(株)製
チタン(IV)イソプロポキシド:キシダ化学(株)試薬
アルミニウムイソプロポキシド:キシダ化学(株)試薬
混合物a:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの1:1(mol比)混合物
混合物b:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの2:1(mol比)混合物
混合物c:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの3:1(mol比)混合物
<試験方法>
(1)表面固化時間
主剤成分と硬化剤成分とを表3〜表5に示す配合割合で混合後、25℃において硬化性組成物の表面が固化して膜が形成されるまでの時間を測定した。
(2)ポットライフ
主剤成分と硬化剤成分とを表3〜表5に示す配合割合で混合後、25℃においてBH型粘度計にて粘度を測定し、100Pa・sになるまでの時間を測定した。
(3)硬度
主剤成分と硬化剤成分とを表3〜表5に示す配合割合で混合し、25℃にて72時間の硬化養生を行い、硬化試料を得た。この硬化試料についてJIS K6301に規定されるA型スプリング式硬度計を用いて硬度を測定した。A型スプリング式硬度計は0〜100度の目盛があり、0度は非常に軟いことを、100は非常に硬いことを示す。
表3〜表5における実施例と比較例の対比から、Ti−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物からなるポリウレタン用硬化触媒は、ポリオール中での安定性が従来のTi触媒、Al触媒から格段に向上していることが明らかとなった。
ポリウレタン用硬化触媒として、比較例2のようにTi−O結合部を有するチタン化合物を使用した場合や、比較例3のようにAl−O結合部を有するアルミニウム化合物を使用した場合には、保存時の安定性が十分に高くなかった。
また、ポリウレタン用硬化触媒、比較例4〜6のようにTi−O結合部を有するチタン化合物とAl−O結合部を有するアルミニウム化合物を併用した場合にも、保存時の安定性は十分に高くなかった。
(発明の効果)
本発明のポリウレタン用硬化触媒は、従来の錫系硬化触媒、チタン化合物、アルミニウム化合物よりポリオール中での安定性が向上していることから、実用面において長時間の保存に耐え、ゲル化時間、ポットライフが安定しており、かつ従来の錫系硬化触媒と遜色のない物性の硬化物を与え、さらに環境衛生上の問題のないものである。このような本発明のポリウレタン用硬化触媒は、シーリング剤、コーティング剤、弾性接着剤として有用なポリウレタン硬化性組成物の硬化触媒として好適である。

Claims (12)

  1. 少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有するウレタン樹脂製造用触媒。
  2. 前記チタン−アルミ化合物TAは、チタン原子数が1〜10であり、アルミニウム原子数が1〜10である、請求項1に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  3. 前記チタン−アルミ化合物TAは、チタン原子とアルミニウム原子、チタン原子同士、又はアルミニウム原子同士が、酸素原子を介して結合されて構成されるチタン−アルミ構造単位を備える、請求項2に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  4. 前記チタン−アルミ構造単位は、Ti−O−Al結合のみ、又はTi−O−Al結合とTi−O−Ti結合のみによって構成される、請求項3に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  5. 前記チタン-アルミ化合物TAは、Ti−O−R結合とAl−O−R結合の少なくとも一方と、前記チタン−アルミ構造単位とで構成される、請求項3又は請求項4に記載のウレタン樹脂製造用触媒(R、Rは、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。)。
  6. 前記チタン-アルミ化合物TAは、下記一般式(I)又は(II)で表される、請求項5に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
    (Xは、各々独立して、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れかであるか、又は2つのXが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。Yは、各々独立して、−OR、−O−Al−Y、−O−Ti−Xの何れかであるか、又は2つのYが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。)
  7. 前記チタン−アルミ化合物TAが、チタンアルコキシドに含まれるチタン原子と、アルミニウムアルコキシドに含まれるアルミニウム原子との間にTi−O−Al結合を形成する反応によって得られる生成物である、請求項1に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  8. 前記生成物は、2つの前記チタン原子が酸素原子を介して結合させて形成されるTi−O−Ti結合をさらに備える、請求項7に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  9. 前記Ti−O−Ti結合は、前記Ti−O−Al結合の形成前に形成される、請求項8に記載のウレタン樹脂製造用触媒。
  10. 前記チタンアルコキシドは、下記一般式(V)で表され、前記アルミニウムアルコキシドは、下記一般式(VI)で表される、請求項7〜請求項9の何れか1つに記載のウレタン樹脂製造用触媒。
    Ti(OR(V)
    (式中、Rは、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である。)
    Al(OR(VI)
    (式中、Rは、各々同一であっても異なっていても良く、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基。)
  11. ポリオール成分とイソシアネート成分とを、請求項1〜請求項10の何れか1つに記載のウレタン樹脂製造用触媒の存在下で反応させて得られたウレタン樹脂組成物。
  12. ポリオール成分とイソシアネート成分とを、請求項1〜請求項10の何れか1つに記載のウレタン樹脂製造用触媒の存在下、反応させることを特徴とするウレタン樹脂組成物の製造方法。
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