JPWO2015087894A1 - 周波数可変フィルタ - Google Patents

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Abstract

周波数可変フィルタ(10)は、直列腕共振回路(21)と並列腕共振回路(22)を備える。直列腕共振回路(21)と並列腕共振回路(22)は、それぞれに圧電共振子、インダクタ、および可変キャパシタを備える。周波数可変フィルタ(10)の通過帯域(BWpass)は、直列腕共振回路(21)の共振点(fsr)と並列腕共振回路(22)の副反共振点(fpaCO)によって形成される。通過帯域(BWpass)の高周波数側の減衰極(fapH)は、直列腕共振回路(21)の反共振点(fsa)と並列腕共振回路(22)の共振点(fpr)によって形成される。

Description

本発明は、圧電共振子を利用した周波数可変フィルタに関する。
従来、共振点と反共振点を有する圧電共振子を用いた高周波フィルタが各種考案されている。このような圧電共振子を有する高周波フィルタとして、フィルタ特性を調整可能な周波数可変フィルタが各種考案されている。なお、フィルタ特性とは、例えば通過特性や減衰特性、挿入損失等である。
特許文献1,2に記載の周波数可変フィルタは、圧電共振子に対して可変キャパシタを直列接続や並列接続した共振回路を有する。特許文献1,2では、2つの高周波入出力端子間に直列接続された直列腕共振回路と、当該直列腕共振回路と高周波入出力端子とを接続する伝送ラインとグランドとの間に接続された並列腕共振回路とを備える。
特許文献1,2に記載の周波数可変フィルタでは、直列腕共振回路の共振点および反共振点と、並列腕共振回路の共振点および反共振点とを適宜組み合わせることで、周波数可変フィルタとしての通過周波数帯域および減衰極の周波数を設定している。
図10は、従来の周波数可変フィルタの通過帯域および減衰極の設定原理を示す図である。図10において、横軸は周波数であり、縦軸は挿入損失およびインピーダンスである。実線は、周波数可変フィルタの通過特性(挿入損失の周波数特性)FCを示し、破線は並列腕共振回路のインピーダンス特性(インピーダンスの周波数特性)ICrpを示し、一点鎖線は直列腕共振回路のインピーダンス特性ICrsを示す。
図10に示すように、圧電共振子を用いているので、直列腕共振回路の共振点fsrは反共振点fsaよりも低く、並列腕共振回路の共振点fprは反共振点fpaよりも低い。
そして、直列腕共振回路においては、共振点fsr付近で、2つの高周波入出力端子間での伝送損失が低く、反共振点fsa付近で、2つの高周波入出力端子間での伝送損失が高くなる。一方、並列腕共振回路においては、共振点fpr付近で、2つの高周波入出力端子間での伝送損失が高く、反共振点fpa付近で、2つの高周波入出力端子間での伝送損失が低くなる。
この特性を利用して、直列腕共振回路の共振点fsrと、並列腕共振回路の反共振点fpaとを一致もしくは近接させ、周波数可変フィルタの通過帯域BWpassを形成する。また、直列腕共振回路の反共振点fsaによって、周波数可変フィルタの通過帯域BWpassに対する高周波数側の減衰極fapを形成する。さらに、並列腕共振回路の共振点fprによって、周波数可変フィルタの通過帯域BWpassに対する低周波数側の減衰極fapを形成する。
ここで、直列腕共振回路および並列腕共振回路の圧電共振子に直列接続または並列接続された可変キャパシタのキャパシタンスを変化させることで、直列腕共振回路の共振点fsr、反共振点fsa、および、並列腕共振回路の共振点fpr、反共振点fpaは調整が可能である。したがって、従来の周波数可変フィルタでは、直列腕共振回路および並列腕共振回路の可変キャパシタのキャパシタンスを変化させることで、周波数可変フィルタの通過帯域BWpassおよび減衰極fap,fapを調整している。
特開2009−130831号公報 特許第4053504号明細書
しかしながら、上述のような回路構成からなる周波数可変フィルタでは、周波数可変幅は、直列腕共振回路および並列腕共振回路の共振点および反共振点の可変幅と略同じである。したがって、周波数可変フィルタにおける周波数可変幅を大きくしようとすると、可変キャパシタのキャパシタンスの可変幅を大きくしなければならない。
可変キャパシタのQは、圧電共振子のQと比較して低く、キャパシタンスの可変幅が大きくなるほど、Qはさらに劣化してしまう。このため、周波数可変フィルタとしての通過特性および減衰特性は、圧電共振子のみを用いたフィルタと比較して劣化してしまう。特に、周波数可変幅が大きくなるほど、通過特性および減衰特性がより大きく劣化してしまう。
本発明の目的は、通過特性および減衰特性の劣化を抑制した周波数可変フィルタを提供することにある。
この発明の周波数可変フィルタは、次の構成を備えることを特徴としている。直列腕共振回路と並列腕共振回路を備える。直列腕共振回路は、第1入出力端子と第2入出力端子との間に接続されている。並列腕共振回路は、第1入出力端子と第2入出力端子のいずれかと直列腕共振回路とを接続する伝送ラインとグランドとの間に接続されている。周波数可変フィルタは、通過帯域および減衰域を調整可能なフィルタである。直列腕共振回路と並列腕共振回路とは、圧電共振子と、該圧電共振子に直列接続または並列接続されるインダクタと、圧電共振子に直列接続または並列接続される可変キャパシタと、を備える。周波数可変フィルタは、当該周波数可変フィルタがフィルタ処理する複数の通信バンドの内の少なくとも1つの通信バンドに対して、直列腕共振回路の副共振点または副反共振点、もしくは、並列腕共振回路の副共振点または副反共振点の少なくとも1つを用いて、通過帯域および減衰域を調整する。
この構成では、共振点と反共振点だけでなく、反共振点よりも高周波数側に現れる副共振点、または共振点よりも低周波数側に現れる副反共振点も、通過帯域および減衰域の設定に利用できる。したがって、共振点および反共振点の可変周波数幅を狭くしても、周波数可変フィルタとしてフィルタ処理する複数の通信バンドに対する通過帯域および減衰域の設定を行うことができる。そして、共振点および反共振点の可変周波数幅が狭くなることで、各共振回路のQが改善され、通過特性および減衰特性が向上する。
また、この発明の周波数可変フィルタは、次の構成とすることができる。この周波数可変フィルタの並列腕共振回路は、該並列腕共振回路の圧電共振子に並列接続するインダクタを備え、並列腕共振回路の共振点よりも低周波数側に副反共振点を発生させる。そして、この副反共振点を用いて、周波数可変フィルタの通過帯域を設定する。
より具体的な一態様としては、次の構成であることが好ましい。
周波数可変フィルタは、並列腕共振回路の副反共振点と直列腕共振回路の共振点とを近接させることで、通過帯域を設定する。周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の反共振点と並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、通過帯域の高周波数側の減衰域を設定する。
この構成では、並列腕共振回路の副反共振点を用いることで、並列腕共振回路の反共振点の周波数可変幅が小さくても、通過帯域の周波数可変幅を大きく取ることができる。
また、この発明の周波数可変フィルタは、次の構成とすることができる。この周波数可変フィルタの直列腕共振回路は、該直列腕共振回路の圧電共振子に直列接続するインダクタを備え、直列腕共振回路の反共振点よりも高周波数側に副共振を発生させる。そして、この副共振点を用いて通過帯域を設定する。
より具体的な一態様としては、次の構成であることが好ましい。
周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の副共振点と並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、通過帯域を設定する。周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の反共振点と並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、通過帯域の低域側の減衰域を設定する。
この構成では、直列腕共振回路の副共振点を用いることで、直列腕共振回路の共振点の周波数可変幅が小さくても、通過帯域の周波数可変幅を大きく取ることができる。
また、この発明の周波数可変フィルタは、次の構成とすることができる。この周波数可変フィルタの直列腕共振回路は、該直列腕共振回路の圧電共振子に並列接続するインダクタを備え、直列腕共振回路の共振点よりも低周波数側に副反共振点を発生させる。そして、この副反共振点を用いて減衰域を設定する。
より具体的な一態様としては、次の構成であることが好ましい。
周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の共振点と並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、通過帯域を設定する。周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の副反共振点と並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、通過帯域の低周波数側の減衰域を設定する。
この構成では、直列腕共振回路の副反共振点を用いることで、直列腕共振回路の反共振点の周波数可変幅が小さくても、減衰域の周波数可変幅を大きく取ることができる。
また、この発明の周波数可変フィルタは、次の構成とすることができる。この周波数可変フィルタの並列腕共振回路は、該並列腕共振回路の圧電共振子に直列接続するインダクタを備え、並列腕共振回路の反共振点よりも高周波数側に副共振を発生させる。そして、この副共振点を用いて減衰域を設定する。
より具体的な一態様としては、次の構成であることが好ましい。
周波数可変フィルタは、直列腕共振回路の共振点と並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、通過帯域を設定する。並列腕共振回路の副共振点を用いて通過帯域の高周波数側の減衰域を設定する。
この構成では、並列腕共振回路の副共振点を用いることで、並列腕共振回路の共振点の周波数可変幅が小さくても、減衰域の周波数可変幅を大きく取ることができる。
このようないずれの態様であっても、直列腕共振回路または並列腕共振回路の可変キャパシタのキャパシタンス可変範囲を大きくせずに、通過帯域の可変範囲を広くすることができる。
この発明によれば、優れた通過特性および減衰特性を有する周波数可変フィルタを実現することができる。
本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの回路図である。 本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第1設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第2設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第3設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第4設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 複数の通信バンドで利用する場合の第1の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 複数の通信バンドで利用する場合の第2の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 複数の通信バンドで利用する場合の第3の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。 本発明の実施形態に係る共振回路の回路構成例を示す図である。 従来の周波数可変フィルタの通過帯域および減衰極の設定原理を示す図である。
本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタについて、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの回路図である。
図1に示すように、周波数可変フィルタ10は、直列腕共振回路21、および並列腕共振回路22を備える。
直列腕共振回路21は、第1入出力端子P1と第2入出力端子P2との間に接続されている。すなわち、直列腕共振回路21は、高周波信号の伝送ラインに対してシリーズ接続されている。並列腕共振回路22は、直列腕共振回路21と第2入出力端子P2とを接続する伝送ラインとグランドとの間に接続されている。すなわち、並列腕共振回路22は、伝送ラインに対してシャント接続されている。
直列腕共振回路21は、圧電共振子211、インダクタ212,213、可変キャパシタ214,215を備える。圧電共振子211、インダクタ213、および、可変キャパシタ215は、第1入出力端子P1と第2入出力端子P2との間に直列接続されている。この際、第1入出力端子P1側から、圧電共振子211、インダクタ213、可変キャパシタ215の順で接続されている。インダクタ212は、圧電共振子211に並列接続されている。可変キャパシタ214は、圧電共振子211とインダクタ213の直列回路に対して、並列接続されている。
並列腕共振回路22は、圧電共振子221、インダクタ222,223、可変キャパシタ224,225を備える。圧電共振子221、インダクタ223、および可変キャパシタ225は、伝送ラインとグランドとの間に直列接続されている。この際、グランド側から、圧電共振子221、インダクタ223、可変キャパシタ225の順に接続されている。インダクタ222は、圧電共振子221に並列接続されている。可変キャパシタ224は、圧電共振子221とインダクタ223の直列回路に対して、並列接続されている。
圧電共振子211,221は、SAW共振子やBAW共振子によって実現される。例えば、SAW共振子の場合には、所定カット(例えば、Yカット)がなされたニオブ酸リチウム基板の表面に、櫛形電極を形成することにより実現される。
インダクタ212,213,221,223は、例えば、圧電共振子211,221を実装する実装基板に形成した電極パターンや、実装基板の表面に実装したチップ部品によって実現される。可変キャパシタ214,215,224,225は、例えば、圧電共振子211,221を実装する実装基板の表面に実装したチップ部品によって実現される。
直列腕共振回路21において、インダクタ212,213は、所謂、伸長のインダクタと呼ばれるものである。インダクタ212を備えることで、圧電共振子211とインダクタ212からなる回路の反共振点の周波数は、圧電共振子211の反共振点の周波数よりも高くなる。インダクタ213を備えることで、圧電共振子211、インダクタ212、およびインダクタ213からなる回路の共振点の周波数は、圧電共振子211およびインダクタ212からなる回路の共振点の周波数よりも低くなる。このようなインダクタ212,213を備えることで、共振点および反共振点の周波数可変範囲を広くすることができる。
直列腕共振回路21では、可変キャパシタ214を備えることで、圧電共振子211、インダクタ212,213、および可変キャパシタ214からなる回路の反共振点は、圧電共振子211とインダクタ212,213からなる回路の反共振点よりも周波数が低く、圧電共振子211とインダクタ212,213からなる回路の共振点よりも周波数が高くなる。この際、可変キャパシタ214のキャパシタンスを変化させることで、この周波数範囲内で、共振点の周波数を調整することができる。すなわち、直列腕共振回路21の反共振点の周波数fsaを調整することできる。
直列腕共振回路21では、可変キャパシタ215を備えることで、圧電共振子211、インダクタ212,213、および可変キャパシタ214,215からなる回路、すなわち直列腕共振回路21の反共振点の周波数は、圧電共振子211、インダクタ212,213、および可変キャパシタ214からなる回路の共振点の周波数よりも高く、圧電共振子211、インダクタ212,213、および可変キャパシタ214からなる回路の反共振点の周波数よりも低くなる。この際、可変キャパシタ215のキャパシタンスを変化させることで、この周波数範囲内で、共振点の周波数を調整することができる。
さらに、直列腕共振回路21は、圧電共振子211とともに、インダクタ212,213を備えることで、副共振点fsrCOおよび副反共振点fsaCOが現れる。直列腕共振回路21の反共振点fsaに最も近い副共振点fsrCOは、反共振点fsaよりも高周波数側に現れる。直列腕共振回路21の共振点fsrおよび反共振点fsaに最も近い副反共振点fsaCOは、共振点fsrよりも低周波数側に現れる。
並列腕共振回路22において、インダクタ222,223は、所謂、伸長のインダクタと呼ばれるものである。インダクタ222を備えることで、圧電共振子221とインダクタ222からなる回路の反共振点の周波数は、圧電共振子221の反共振点の周波数よりも高くなる。インダクタ223を備えることで、圧電共振子221、インダクタ222、およびインダクタ223からなる回路の共振点の周波数は、圧電共振子221およびインダクタ222からなる回路の共振点の周波数よりも低くなる。このようなインダクタ222,223を備えることで、共振点および反共振点の周波数可変範囲を広くすることができる。
並列腕共振回路22では、可変キャパシタ224を備えることで、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224からなる回路の反共振点の周波数は、圧電共振子221とインダクタ222,223からなる回路の反共振点の周波数よりも低く、圧電共振子221とインダクタ222,223からなる回路の共振点の周波数よりも高くなる。この際、可変キャパシタ224のキャパシタンスを変化させることで、この周波数範囲内で、反共振点を調整することができる。すなわち、並列腕共振回路22の反共振点fpaを調整することできる。
並列腕共振回路22では、可変キャパシタ225を備えることで、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224,225からなる回路、すなわち並列腕共振回路22の共振点の周波数は、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224からなる回路の共振点の周波数よりも高く、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224からなる回路の反共振点の周波数よりも低くなる。この際、可変キャパシタ215のキャパシタンスを変化させることで、この周波数範囲内で、共振点の周波数fprを調整することができる。
さらに、並列腕共振回路22は、圧電共振子221とともに、インダクタ222,223を備えることで、副共振点fprCOおよび副反共振点fpaCOが現れる。並列腕共振回路22の共振点fprおよび反共振点fpaに最も近い副共振点fprCOは、反共振点fpaよりも高周波数側に現れる。並列腕共振回路22の共振点fprおよび反共振点fpaに最も近い副反共振点fpaCOは、共振点fprよりも低周波数側に現れる。
本実施形態の周波数可変フィルタ10は、直列腕共振回路21の副共振点fsrCO、副反共振点fsaCO、並列腕共振回路22の副共振点fprCOまたは副反共振点fpaCOの少なくとも1つを利用して、フィルタ特性を設定している。この際、直列腕共振回路21の副共振点fsrCOおよび並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOは、通過帯域の設定に利用し、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOおよび並列腕共振回路22の副共振点fprCOは減衰域の設定に利用する。
副共振点fsrCO,fprCOは、可変キャパシタのキャパシタンスにより、共振点fsr,fprと同じように、周波数をシフトすることができる。そして、副共振点fsrCO,fprCOは、反共振点fsa,fpaを基準にして、共振点fsr,fprと反対側の高い周波数帯域側に現れる。
同様に、副反共振点fsaCO,fpaCOも、可変キャパシタのキャパシタンスにより、反共振点fsa,fpaと同じように、周波数をシフトすることができる。そして、副反共振点fsaCO,fpaCOは、共振点fsr,fprを基準にして、反共振点fsa,fpaと反対側の低い周波数帯域側に現れる。
したがって、直列腕共振回路21の副共振点fsrCO、副反共振点fsaCO、並列腕共振回路22の副共振点fprCOまたは副反共振点fpaCOの少なくとも1つを利用することで、共振点fsr,fprと反共振点fsa,fpaのみで設定するよりも、広い周波数範囲でフィルタ特性を可変することができる。
言い換えれば、従来の共振点fsr,fprと反共振点fsa,fpaの可変のみによって対応した複数の通信バンドに対しても、共振点fsr,fprと反共振点fsa,fpaの周波数可変範囲を従来構成のように広げることなく対応することができる。これにより、可変キャパシタのキャパシタンス可変範囲を狭くすることができ、直列腕共振回路21や並列腕共振回路22のQを改善でき、周波数可変フィルタ10の通過特性および減衰特性を向上させることができる。
次に、具体的な設定態様を、図を参照して説明する。なお、以下の各設定態様を説明する特性図では、横軸は周波数であり、縦軸は挿入損失およびインピーダンスである。実線は、周波数可変フィルタの通過特性(挿入損失の周波数特性)FCを示し、破線は並列腕共振回路のインピーダンス特性(インピーダンスの周波数特性)ICrpを示し、一点鎖線は直列腕共振回路のインピーダンス特性ICrsを示す。fsrは直列腕共振回路の共振点(共振周波数)、fsaは直列腕共振回路の反共振点(反共振周波数)、fprは並列腕共振回路の共振点(共振周波数)、fpaは並列腕共振回路の反共振点(反共振周波数)である。fsrCOは、直列腕共振回路の副共振点(副共振周波数)、fsaCOは、直列腕共振回路の副反共振点(副反共振周波数)である。fprCOは、並列腕共振回路の副共振点(副共振周波数)、fpaCOは、並列腕共振回路の副反共振点(副反共振周波数)である。
(第1設定態様)
図2は、本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第1設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第1設定態様では、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOを利用する。
図2に示すように、直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOを、所定の周波数幅をもって近接させる。これにより、周波数可変フィルタ10の通過帯域BWpassを形成する。さらに、並列腕共振回路22の共振点fprの周波数と直列腕共振回路21の反共振点fsaの周波数を略一致させる。これにより、通過帯域BWpassの高周波数側の減衰極fapを形成する。
そして、このような直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOを近接させた状態、および、並列腕共振回路22の共振点fprと直列腕共振回路21の反共振点fsaを略一致させた状態を維持して、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22の可変キャパシタを調整することで、通過帯域BWpassおよび減衰極fapの周波数、すなわち周波数可変フィルタの通過特性FCを調整することができる。
また、このような構成を用いることで、通過帯域BWpassの高周波数側の減衰特性を特に急峻にすることができる。
なお、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰極fapは、例えば、直列腕共振回路21の副反共振点(図示せず)、または、並列腕共振回路22の共振点(図示せず)を用いることで形成できる。
(第2設定態様)
図3は、本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第2設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第2設定態様では、直列腕共振回路21の副共振点fsrCOを利用する。
図3に示すように、直列腕共振回路21の副共振点fsrCOと並列腕共振回路22の反共振点fpaを所定の周波数幅をもって近接させる。これにより、周波数可変フィルタ10の通過帯域BWpassを形成する。さらに、並列腕共振回路22の共振点fprと直列腕共振回路21の反共振点fsaを略一致させる。これにより、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰極fapを形成する。
そして、このような直列腕共振回路21の副共振点fsrCOと並列腕共振回路22の反共振点fpaを、近接させた状態、および、並列腕共振回路22の共振点fprと直列腕共振回路21の反共振点fsaを略一致させた状態を維持して、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22の可変キャパシタを調整することで、通過帯域BWpassおよび減衰極fap、すなわち周波数可変フィルタの通過特性FCを調整することができる。
また、このような構成を用いることで、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰特性を特に急峻にすることができる。
なお、通過帯域BWpassの高周波数側の減衰極fapは、例えば、並列腕共振回路22の副共振点(図示せず)を用いることで形成できる。
(第3設定態様)
図4は、本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第3設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第3設定態様では、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOを利用する。
図4に示すように、直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の反共振点fpaを、所定の周波数幅をもって近接させる。これにより、周波数可変フィルタ10の通過帯域BWpassを形成する。さらに、並列腕共振回路22の共振点fprと直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOを略一致させる。これにより、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰極fapを形成する。
さらに、直列腕共振回路21の反共振点fsaによって、通過帯域BWpassの高周波数側の減衰極fapを形成する。
そして、このような直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の反共振点fpaを近接させた状態、並列腕共振回路22の共振点fprと直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOを略一致させた状態を維持して、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22の可変キャパシタを調整することで、通過帯域BWpassおよび減衰極fap,fapの周波数、すなわち周波数可変フィルタの通過特性FCを調整することができる。
また、このような構成を用いることで、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰特性を特に急峻にすることができる。
(第4設定態様)
図5は、本発明の実施形態に係る周波数可変フィルタの第4設定態様を説明するための挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第4設定態様では、並列腕共振回路22の副共振点fprCOを利用する。
図5に示すように、直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の反共振点fpaを近接もしくは略一致させる。これにより、周波数可変フィルタ10の通過帯域BWpassを形成する。略一致させる態様を用いることで、通過帯域BWpassの幅を狭くし、さらに挿入損失を低減させることができる。さらに、並列腕共振回路22の副共振点fprCOにより、通過帯域BWpassの高周波数側の減衰極fapを形成する。
さらに、並列腕共振回路22の共振点fprによって、通過帯域BWpassの低周波数側の減衰極fapを形成する。
そして、このような直列腕共振回路21の共振点fsrと並列腕共振回路22の反共振点fpaを近接もしくは略一致させた状態を維持して、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22の可変キャパシタを調整することで、通過帯域BWpassおよび減衰極fap,fapの周波数、すなわち周波数可変フィルタの通過特性FCを調整することができる。
次に、複数の通信バンドで利用する場合の具体的な特性の設定例について説明する。なお、以下の各具体的な特性の設定例を説明する特性図では、横軸は周波数であり、縦軸は挿入損失およびインピーダンスである。また、実線は、第1通信バンドに対応する第1フィルタ処理を行う場合の特性を示し、破線は、第2通信バンドに対応する第2フィルタ処理を行う場合の特性を示し、一点鎖線は、第3通信バンドに対応する第3フィルタ処理を行う場合の特性を示す。また、各図において、(A)は周波数可変フィルタの挿入損失特性(通過特性)を示し、(B)は直列腕共振回路のインピーダンス特性を示し、(C)は並列腕共振回路のインピーダンス特性を示す。
(第1実施例)
図6は、複数の通信バンドで利用する場合の第1の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第1通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrAと、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOAによって、通過帯域BWpassを形成する。また、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOAによって、低周波数側の減衰極fapLAを形成する。さらに、並列腕共振回路22の共振点fprAによって、高周波数側の減衰極fapHAを形成する。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路22の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
第3通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrCと、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprCによって、低周波数側の減衰極fapLCを形成する。さらに、直列腕共振回路22の反共振点fsaCによって、高周波数側の減衰極fapHCを形成する。
このような構成とすることで、異なる周波数帯域を通過帯域とする帯域通過フィルタを実現できる。この際、各通過帯域への調整は、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22に含まれる可変キャパシタのキャパシタンスのみで調整される。
そして、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCOA、および、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOAを用いることで、並列腕共振回路22の反共振点fpaA、および、直列腕共振回路21の反共振点fsaAを用いる場合、すなわち、共振点と反共振点のみを用いる場合よりも所望のフィルタ特性を得るのに必要となるキャパシタンスの可変幅を小さくできたり、より広い通過帯域を持つフィルタ特性を実現できる。そして、キャパシタンスの可変幅を小さくできることにより、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22のQを改善でき、周波数可変フィルタ10の挿入損失の劣化を抑制することができる。
(第2実施例)
図7は、複数の通信バンドで利用する場合の第2の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第1通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrAと、並列腕共振回路22の反共振点fpaAによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprAによって、低周波数側の減衰極fapLAを形成する。さらに、直列腕共振回路21の反共振点fsaAによって、高周波数側の減衰極fapHAを形成する。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路22の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
第3通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の副共振点fsrCOCと、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCによって、通過帯域BWpassを形成する。また、直列腕共振回路21の反共振点fsaCによって、低周波数側の減衰極fapLCを形成する。さらに、並列腕共振回路22の副共振点fprCOCによって、高周波数側の減衰極fapHCを形成する。
このような構成とすることで、異なる周波数帯域を通過帯域とする帯域通過フィルタを実現できる。この際、各通過帯域への調整は、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22に含まれる可変キャパシタのキャパシタンスのみで調整される。
そして、直列腕共振回路21の副共振点fsrCOC、および、並列腕共振回路22の副共振点fprCOCを用いることで、直列腕共振回路21の共振点fsrC、および、並列腕共振回路22の共振点fprCを用いる場合、すなわち、共振点と反共振点のみを用いる場合よりもキャパシタンスの可変幅を小さくできたり、より広い通過帯域を持つフィルタ特性を実現できる。キャパシタンスの可変幅を小さくできることにより、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22のQを改善でき、周波数可変フィルタ10の挿入損失の劣化を抑制することができる。
(第3実施例)
図8は、複数の通信バンドで利用する場合の第3の具体的な実施例における挿入損失およびインピーダンスの特性図である。
第1通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrAと、並列腕共振回路22の反共振点fpaAによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprAと直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOAを略一致させることによって、低周波数側の減衰極fapLAを形成する。さらに、直列腕共振回路21の反共振点fsaAによって、高周波数側の減衰極fapHAを形成する。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路22の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
第3通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrCと、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprCによって、低周波数側の減衰極fapLCを形成する。さらに、直列腕共振回路21の反共振点fsaCによって、高周波数側の減衰極fapHCを形成する。
このような構成とすることで、異なる周波数帯域を通過帯域とする帯域通過フィルタを実現できる。この際、各通過帯域への調整は、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22に含まれる可変キャパシタのキャパシタンスのみで調整される。
そして、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOAを用いることで、直列腕共振回路21の反共振点fsaCOAのみを用いる場合、すなわち、共振点と反共振点のみを用いる場合よりもキャパシタンスの可変幅を小さくできたり、より広い通過帯域を持つフィルタ特性を実現できる。キャパシタンスの可変幅を小さくできることにより、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22のQを改善でき、周波数可変フィルタ10の挿入損失の劣化を抑制することができる。
さらに、第3実施例に示すように、反共振点とこれに対応する副反共振点を組み合わせて用いることで、さらに多様な通過特性および減衰特性を実現することができる。なお、共振点と副共振点を組み合わせても、同様に、さらに多様な通過特性および減衰特性を実現することができる。
なお、上述の直列腕共振回路21および並列腕共振回路22は、上述の構成に限ることなく、図9(A),(B),(C)に示す構成であってもよい。図9は、本発明の実施形態に係る共振回路の回路構成例を示す図である。なお、以下では、直列腕共振回路21の派生例を示すが、並列腕共振回路22についても同様の派生例を実現することができる。
図9(A)に示す周波数可変共振回路21Aでは、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215は、直列接続されている。インダクタ212は、圧電共振子211、インダクタ213の直列回路に並列接続されている。可変キャパシタ214は、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215の直列回路に対して並列接続されている。
図9(B)に示す周波数可変共振回路21Bでは、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215は、直列接続されている。インダクタ212は、圧電共振子211、インダクタ213の直列回路に並列接続されている。インダクタ212は、圧電共振子211、インダクタ213の直列回路に並列接続されている。可変キャパシタ214は、インダクタ212に並列接続されている。
図9(C)に示す周波数可変共振回路21Cでは、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215は、直列接続されている。インダクタ212および可変キャパシタ214は、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215の直列回路に対して並列接続されている。
なお、上述の各実施形態では、複数の通信バンドに対応する周波数可変型の帯域通過フィルタを形成する例を示したが、複数の通信バンドに対応する周波数可変型の低域通過フィルタや高域通過フィルタに適用することもできる。
10:周波数可変フィルタ
21,21A,21B,21C:直列腕共振回路
22:並列腕共振回路
211,221:圧電共振子
212,213,222,223:インダクタ(伸長のインダクタ)
214,215,224,225:可変キャパシタ
インダクタ212,213,22,223は、例えば、圧電共振子211,221を実装する実装基板に形成した電極パターンや、実装基板の表面に実装したチップ部品によって実現される。可変キャパシタ214,215,224,225は、例えば、圧電共振子211,221を実装する実装基板の表面に実装したチップ部品によって実現される。
並列腕共振回路22では、可変キャパシタ225を備えることで、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224,225からなる回路、すなわち並列腕共振回路22の共振点の周波数は、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224からなる回路の共振点の周波数よりも高く、圧電共振子221、インダクタ222,223、および可変キャパシタ224からなる回路の反共振点の周波数よりも低くなる。この際、可変キャパシタ25のキャパシタンスを変化させることで、この周波数範囲内で、共振点の周波数fprを調整することができる。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路2の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
第3通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrCと、並列腕共振回路22の副反共振点fpaCによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprCによって、低周波数側の減衰極fapLCを形成する。さらに、直列腕共振回路2の反共振点fsaCによって、高周波数側の減衰極fapHCを形成する。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路2の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
第2通信バンドを通過させるフィルタを形成する場合、直列腕共振回路21の共振点fsrBと、並列腕共振回路22の反共振点fpaBによって、通過帯域BWpassを形成する。また、並列腕共振回路22の共振点fprBによって、低周波数側の減衰極fapLBを形成する。さらに、直列腕共振回路2の反共振点fsaBによって、高周波数側の減衰極fapHBを形成する。
そして、直列腕共振回路21の副反共振点fsaCOAを用いることで、直列腕共振回路21の反共振点fsaAのみを用いる場合、すなわち、共振点と反共振点のみを用いる場合よりもキャパシタンスの可変幅を小さくできたり、より広い通過帯域を持つフィルタ特性を実現できる。キャパシタンスの可変幅を小さくできることにより、直列腕共振回路21および並列腕共振回路22のQを改善でき、周波数可変フィルタ10の挿入損失の劣化を抑制することができる。
図9(B)に示す周波数可変共振回路21Bでは、圧電共振子211、インダクタ213、および可変キャパシタ215は、直列接続されている。インダクタ212は、圧電共振子211、インダクタ213の直列回路に並列接続されている。可変キャパシタ214は、インダクタ212に並列接続されている。

Claims (9)

  1. 第1入出力端子と第2入出力端子との間に接続された直列腕共振回路と、
    前記第1入出力端子と前記第2入出力端子のいずれかと前記直列腕共振回路とを接続する伝送ラインとグランドとの間に接続された並列腕共振回路と、を備え、通過帯域および減衰域を調整可能な周波数可変フィルタであって、
    前記直列腕共振回路と前記並列腕共振回路とは、圧電共振子と、該圧電共振子に直列接続または並列接続されるインダクタと、前記圧電共振子に直列接続または並列接続される可変キャパシタと、を備え、
    前記直列腕共振回路の副共振点または副反共振点、もしくは、前記並列腕共振回路の副共振点または副反共振点の少なくとも1つを用いて、通過帯域または減衰域を調整する、周波数可変フィルタ。
  2. 前記並列腕共振回路は、該並列腕共振回路の圧電共振子に並列接続する前記インダクタを備え、前記並列腕共振回路の共振点よりも低周波数側に副反共振を発生させ、
    副反共振点を用いて、前記通過帯域を設定する、
    請求項1に記載の周波数可変フィルタ。
  3. 前記並列腕共振回路の副反共振点と前記直列腕共振回路の共振点とを近接させることで、前記通過帯域を設定し、
    前記直列腕共振回路の反共振点と前記並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、前記通過帯域の高周波数側の前記減衰域を設定する、
    請求項2に記載の周波数可変フィルタ。
  4. 前記直列腕共振回路は、該直列腕共振回路の圧電共振子に直列接続する前記インダクタを備え、前記直列腕共振回路の反共振点よりも高周波数側に副共振を発生させ、
    副共振点を用いて前記通過帯域を設定する、
    請求項1に記載の周波数可変フィルタ。
  5. 前記直列腕共振回路の副共振点と前記並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、前記通過帯域を設定し、
    前記直列腕共振回路の反共振点と前記並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、前記通過帯域の低域側の前記減衰域を設定する、
    請求項4に記載の周波数可変フィルタ。
  6. 前記直列腕共振回路は、該直列腕共振回路の圧電共振子に並列接続する前記インダクタを備え、前記直列腕共振回路の共振点よりも低周波数側に副反共振を発生させ、
    副反共振点を用いて前記減衰域を設定する、
    請求項1に記載の周波数可変フィルタ。
  7. 前記直列腕共振回路の共振点と前記並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、前記通過帯域を設定し、
    前記直列腕共振回路の副反共振点と前記並列腕共振回路の共振点とを近接させることで、前記通過帯域の低周波数側の前記減衰域を設定する、
    請求項6に記載の周波数可変フィルタ。
  8. 前記並列腕共振回路は、該並列腕共振回路の圧電共振子に直列接続する前記インダクタを備え、前記並列腕共振回路の反共振点よりも高周波数側に副共振を発生させ、
    副共振点を用いて前記減衰域を設定する、
    請求項1に記載の周波数可変フィルタ。
  9. 前記直列腕共振回路の共振点と前記並列腕共振回路の反共振点とを近接させることで、前記通過帯域を設定し、
    前記並列腕共振回路の副共振点を用いて前記通過帯域の高周波数側の前記減衰域を設定する、
    請求項8に記載の周波数可変フィルタ。
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