JPWO2015087378A1 - 水道施設網の異常検知装置及び異常検知方法 - Google Patents
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Abstract
配管網と、配管網に設置された複数の圧力計測器とを含む1つ以上の配水地区からなる水道施設網における異常の発生を検知する異常検知装置であって、複数の圧力計測器の圧力計測値を基に、複数の圧力計測器のうちある一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第1の差分と、他の一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第2の差分との比を示すセンサ間水消費量比指標を計算するセンサ間水消費量比指標計算部と、センサ間水消費量比指標計算部の計算結果を基に、いずれかの圧力計測器が配置された配水地区における異常の有無を診断する異常診断部と、を有する。
Description
本発明は、水道施設網の異常検知装置及び異常検知方法に関する。
本技術分野の背景技術として、US2011/0215945(特許文献1)がある。この公報には、「水を消費者に配送するための配管網と、水道施設網にわたって配管に位置決めされた複数のメーターとを含む水道施設網をモニタリングするためのコンピュータ化された方法。本方法は、配管を通じて分配されている水の流量、圧力、塩素レベル、pH、及び濁度のようなメーターによって計測されるパラメータを表すメーターデータを受け取る段階を含む。更に、本方法は、メーターに対して外部の供給源から水道施設網によってサービス提供される地域内の水の消費に影響を及ぼす気象及び休日のような条件を表す補助データを受け取る段階を含む。メーターデータ及び補助データは、統計的な技術を用いて解析され、漏れイベントと、配管を通じて流れる水の量及び質、並びに水道施設網の運用に関する他のイベントとが識別される。これらのイベントは、ユーザインタフェースを通じてユーザに報告される。」と記載されている(要約参照)。
特許文献1の水道施設網内のリソースをモニタリングするためのシステム及び方法は、水道施設網の管理者および外部の情報供給源から供給される複数種類のデータを活用して水道施設網内の異常の発生を検知する手法を提供するが、その使用に際して、複数種類のデータの準備を要求する。また、水道管網の管理者または外部の供給源から受け取ったデータを適切に活用するために水道分野における専門的知識に基づくチューニング作業を必要とする。これらの複数種類のデータおよび専門知識によるチューニング作業の片方又は双方について、装置導入先で十分な量と質を確保できない場合に、異常検知の精度が低下し、誤報の増大につながるという課題がある。
そこで本発明では、水道施設網から得られた圧力計測値を用いて、水道施設網における異常の発生を検知することができる水道施設網の異常検知装置及び異常検知方法を提供する。
上記課題を解決するために、例えば請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、圧力計測器による圧力計測値を用いて、圧力計測器設置位置によって分けられる小地区ごとの水消費量に関連するセンサ間水消費量比指標を計算し、このセンサ間水消費量比指標を監視することにより配水管網における異常発生の検知と異常の位置推定を行うことを特徴とする。センサ間水消費量比指標は、複数の圧力計測器による計測値の差分および比を利用することを特徴とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、圧力計測器による圧力計測値を用いて、圧力計測器設置位置によって分けられる小地区ごとの水消費量に関連するセンサ間水消費量比指標を計算し、このセンサ間水消費量比指標を監視することにより配水管網における異常発生の検知と異常の位置推定を行うことを特徴とする。センサ間水消費量比指標は、複数の圧力計測器による計測値の差分および比を利用することを特徴とする。
本発明によれば、水道施設網から得られた圧力計測値を用いて、水道施設網における異常の発生を検知することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。なお、実質同一部には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
本実施例では、水道施設網の異常検知を行う異常検知装置100を説明する。図1は、本実施例の水道施設網の異常検知装置100の構成図である。図1において、本実施例の水道施設網の異常検知装置100は、圧力計測データ111を入力とし、出力データ群121を出力する。圧力計測データ111は、異常検知対象とする水道施設網にわたって配管に位置決めされた圧力計測器(圧力センサ)によって計測された時系列データであって、その詳細を図3の説明で後述する。また、圧力計測データ111が、水道施設網の異常検知装置100へ入力される方法および形態について、図4の説明で後述する。出力データ群121は、消費量比推移報告データ122と、異常報告データ123と、その他のデータ124と、を含むことができる。出力データ群121の詳細を図6の説明で後述する。
水道施設網の異常検知装置100は、センサ間水消費量比指標計算部101と、異常診断部102からなる。センサ間水消費量比指標計算部101は、圧力計測データ111を入力として、センサ間水消費量比指標を計算し、計算結果から消費量比推移報告データ122を生成し、生成した消費量比推移報告データ122を出力する。この消費量比推移報告データ122は異常診断部102の入力となる。センサ間水消費量比指標計算部101の動作詳細について、図5の説明で後述する。異常診断部102は、センサ間水消費量比指標計算部101から受け取る消費量比推移報告データ122を入力として、水道施設網の異常の有無を診断し、診断結果として異常報告データ123と、その他のデータ124とを出力する。異常診断部102の動作詳細について、図6の説明で後述する。
図2は、本実施例の異常検知装置100のハードウェアブロック図である。図2において、水道施設網の異常検知装置100は、CPU(Central Processing Unit)201と、メモリ202と、メディア入出力部203と、入力部205と、通信制御部204と、表示部206と、周辺機器インタフェース207と、バス210とから構成されている。
CPU201は、メモリ202上のプログラムを実行する。メモリ202は、プログラム、テーブル等を一時記憶する。メディア入出力部203は、プログラム、テーブル等を保持する。入力部205は、キーボード、マウス等である。通信制御部204は、ネットワーク220と接続されている。表示部206は、各種情報を表示するディスプレイである。周辺機器インタフェース207は、プリンタ等のインタフェースである。バス210は、CPU201、メモリ202、メディア入出力部203、入力部205、通信制御部204、表示部206、周辺機器インタフェース207を相互接続する。
図1と図2との対比から明らかなように、図1の水道施設網の異常検知装置100は、CPU201がプログラムを実行することで実現している。
図3は、水道施設網の異常検知装置100が異常検知対象とする水道施設網の構成図である。図3には、水道施設網へ水を供給する配水池301と、水道施設網の配水地区331ないし332と、実線により該水道施設網における配水管網とが図示されている。配水管網には、流量計測器311ないし314が設置され、配水地区331には、圧力計測器321ないし324が設置され、配水地区332には、圧力計測器325ないし328が設置されている。
本実施例の水道施設網の異常検知装置100が異常検知対象とする水道施設網は、少なくとも一つ以上の配水地区が該配水地区内に3つ以上の圧力計測器を有する。
流量計測器311ないし314は、流量計測器が位置決めされた配管を流れる水の流量又は流速を計測する。圧力計測器321ないし328は、各圧力計測器が位置決めされた配管を流れる水の圧力又は水頭を計測する。
流量計測器311ないし314、及び圧力計測器321ないし328は、例えば、一定の時間間隔ごとに計測を行う。流量計測器311ないし314、または、圧力計測器321ないし328が計測を行うごとに、計測値は、例えば、水道施設網の監督制御及びデータ取得システムを通じて逐次的に水道施設網の管理者に送られる。水道施設網の監督制御及びデータ取得システムは、受け取った計測値を時系列順に時系列データとして整理し、記録する。圧力計測器321ないし328によって計測され、水道施設網の監督制御及びデータ取得システムによって時系列順に記録された時系列データを、圧力計測データ111と呼ぶ。水道施設網の監督制御及びデータ取得システムの詳細について、図4の説明で後述する。
図4は、水道施設網の管理者402が、水道施設網に関連するデータを収集し、水道施設網の異常検知装置100を利用して、水道施設網の管理を行う形態のブロック図である。
図4において、水道施設網の管理者402は、圧力計測データを含むメーターデータ421と、水道施設網の顧客データ422と、水道施設網のGIS(Geographical Information System)データ423と、水道施設網の運用データ424と、水道施設網のアセットデータ425と、を管理する。水道施設網の管理者402は、水道施設網管理空間451で前記データ421ないし425を管理する。
圧力計測データを含むメーターデータ421は、水道施設網中に配置される複数の計測器(例えば、流量計測器311ないし314、および圧力計測器321ないし328)によって計測される計測値を時系列順に記した時系列データである。圧力計測データを含むメーターデータ421は、その一部または全部に圧力計測データ111を含む。
水道施設網の監督制御及びデータ取得システム411は、水道施設網内に設置される計測器から新たな計測時刻の計測値を受け取るたびごとに、受け取った新たな計測時刻の計測値を、圧力計測データを含むメーターデータ421に時系列順に追加して、更新する。水道施設網の監督制御及びデータ取得システム411は、圧力計測データを含むメーターデータ421を、水道施設網の管理者402に逐次的に送信する。
水道施設網の顧客データ422は、水道施設網の顧客に関する情報である。例えば、水道施設網の顧客の人数や分布、過去の水消費量と支払金額情報を含むことができる。
水道施設網のGISデータ423は、水道施設網における配管や計測機器、及び設備機器の位置情報及び構造情報である。例えば、水道施設網の有する配管の地理的位置情報や、配管網のレイアウトや、流量計測機器及び圧力計測機器の設置位置情報や、配水ポンプ及び配水池の設置位置情報を含むことができる。
水道施設網の運用データ424は、水道施設網を運用するための機器の操作及び状態情報である。例えば、水道施設網の管路を流れる水量に影響を及ぼす弁の開閉や、ポンプの稼働状況を表す情報を含むことができる。
水道施設網のアセットデータ425は、水道施設網を構成する要素及び機器のアセット情報と、水道施設網の周辺環境についての物理的または化学的情報である。例えば、水道施設網の有する配管の素材及び年齢や、配管及びその他の機器の修復履歴及び事故履歴を表す情報を含むことができる。また、水道施設網に設置される配管の周辺の土壌の化学的性質の情報や、水道施設網内部に存在する建築物の物理的情報を含むことができる。
水道施設網管理空間451は、水道施設網の管理者402が、水道施設網の管理のために用いることのできる物理的空間およびリソース空間(例えば、水道施設網の管理者402が所有する建築物や、設備機器や、計算機や、電子記憶媒体や、紙等の記録媒体を含む)である。
水道施設網の管理者402は、水道施設網の管理者と必ずしも同一でない個人又は組織から、外部データ431を受け取ることがある。外部データ431は、水道施設網の管理者402が、水道施設網の管理のために取得するデータであり、例えば、水道施設網の水の消費量に影響を及ぼす天候や気象情報やイベント情報を含むことができる。
水道施設網の管理者402は、これらのデータ421ないし425、及び431を管理し、圧力計測データ111を入出力インタフェース441を介して水道施設網の異常検知装置100へと送信する。水道施設網の管理者402は、水道施設網の異常検知装置100から、入出力インタフェース441を介して出力データ群121を受信する。水道施設網の管理者402は、水道施設網の異常検知装置100から受け取った出力データ群121と、水道施設網の管理者402が管理するデータ421ないし425、及び431とを水道施設網の管理に利用する。
入出力インタフェース441は、水道施設網の管理者402が、圧力計測データ111を送信し、出力データ群121を受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース441の詳細を、図8の説明で後述する。
水道施設網の異常検知装置100は、異常検知装置の管理者401によって、異常検知サービス管理空間452で管理される。異常検知サービス管理空間452は、異常検知装置の管理者401が、異常検知サービスの管理のために用いることのできる物理的空間およびリソース空間(例えば、異常検知装置100の管理者401が所有する建築物や、設備機器や、計算機や、電子記憶媒体や、紙等の記録媒体を含む)である。異常検知サービス管理空間452の一部または全部が、水道施設網管理空間451と一致することがある。
図5は、消費量比推移報告データ122の例を表すデータ構成図である。図5を参照して、センサ間水消費量比指標計算部101の動作詳細を説明する。
センサ間水消費量比指標計算部101は、圧力計測データ111から、センサ間水消費量比指標を計測時間ごとに計算する。ある計測時刻tにおけるセンサ間水消費量比指標は、具体的には、例えば、同一配水地区内に圧力計測器が4つ以上設置されている場合、同一配水地区内に設置された4つの異なる圧力計測器の計測時刻tにおける圧力計測値に対して、下記の式の値を計算することで得られる。
ここで、
S1〜S4:圧力計測器(圧力計測器321ないし324、及び325ないし328の中の4つの圧力計測器に相当する圧力計測器)
H1〜H4:S1ないしS4によって計測される水頭[m]
である。
S1〜S4:圧力計測器(圧力計測器321ないし324、及び325ないし328の中の4つの圧力計測器に相当する圧力計測器)
H1〜H4:S1ないしS4によって計測される水頭[m]
である。
圧力計測器によって計測時刻tの圧力計測値が存在しない場合には、例えば、当該圧力計測器における計測時刻tに最も近い計測時刻の圧力計測値を利用する。
同一配水地区内に圧力計測器が4つ以上存在する場合、センサ間水消費量比指標計算部101は、全ての可能な圧力計測器の選び方について(1)式を計算する。
さらに、同一配水地区内に圧力計測器が3つ以上設置されている場合、同一配水地区内に設置されている3つの異なる圧力計測器による、計測時刻tにおける計測値に対して、センサ間水消費量比指標計算部101は、例えば、下記の式の値を計算する。
圧力計測器によって計測時刻tの圧力計測値が存在しない場合には、当該圧力計測器における計測時刻tに最も近い計測時刻の圧力計測値を利用する。
同一配水地区内に圧力計測器が3つ以上存在する場合、センサ間水消費量比指標計算部101は、全ての可能な圧力計測器の選び方について(2)式を計算する。
センサ間水消費量比指標計算部101は、全ての可能な圧力計測器の組み合わせと全ての計測時刻に対して(1)及び(2)を計算し、全ての計算結果から消費量比推移報告データ122を生成して出力する。消費量推移報告データ122は、例えば、図5に示すような、行列構造のデータとして出力する。
図5には、計測時刻列501と、各圧力計測器の組み合わせに対するセンサ間水消費量比指標の計算結果列502及び503などと、が図示されている。センサ間水消費量比指標の計算結果列502や503などのセンサ間水消費量比指標の計算結果列において、同じ列のデータには、同じ組み合わせの圧力計測器に対するセンサ間水消費量指標計算結果を格納する。また同じ行のデータには、同一計測時刻に対する各組み合わせの圧力計測器に対するセンサ間水消費量指標計算結果を格納する。ここで、計測時刻列501の計測時刻は、当該行の他列の数値で表されるセンサ間水消費量比指標の計算に用いた圧力計測値に対する代表的な計測時刻(例えば、最も多い計測時刻や、用いた全ての圧力計測器の計測時刻の平均など)を格納する。
センサ間水消費量比指標計算部101は、センサ間水消費量比指標を含む消費量比推移報告データ122を異常診断部102へ送信すると共に、消費量比推移報告データ122を含む出力データ群121を入出力インタフェース441へ送信する。
図6は、ある圧力計測器の組み合わせ(S1,S2,S3)に対して計算されたセンサ間水消費量比指標の時系列プロットのグラフを示す特性図である。ここで、S1ないしS3はある同一の配水地区内に設置された3つの異なる圧力計測器を表す。図6において、グラフの横軸が計測時刻を表し、縦軸が水消費量比指標を表す。
図6を参照して、異常診断部102の動作詳細を説明する。図6において、異常診断部102は、センサ間水消費量比指標計算部101から、消費量比推移報告データ122を受信する。本実施例の異常診断部102は、消費量比推移報告データ122が表すセンサ間水消費量比指標の時系列データに、一定値からの統計的に大きな逸脱を見つけることによって、センサ間水消費量比指標の計算に、その圧力計測値が用いられた圧力計測器が存在する配水地区に異常の発生ありと診断する。
例えば、図6において、センサ間水消費量比指標601をI(S1,S2,S3)とした場合、センサ間水消費量比指標601は、時刻602までほぼ一定値をとっている。時刻602以降、センサ間水消費量比指標601が該一定値から大きく逸脱したため、異常診断部102は、圧力計測器S1及びS2及びS3が設置されている配水地区に異常が発生したと判定する。
統計的に有意な逸脱であるかどうかの判定には、公知の技術を用いることができる。例えば、過去の同じ組み合わせの圧力計測器に対するセンサ間水消費量比指標の時系列データの逸脱の大きさから、適切な閾値(異常判定値)を設定し、閾値を超えた逸脱を観測した際に、統計的に有意な逸脱であると判断する。また、例えば、閾値を超える逸脱が起こる頻度が多い場合や、閾値から超えた値をとる持続時間が長い場合に、統計的に有意な逸脱であると判断する。
異常診断部102の異常発生の有無判定と、センサ間水消費量比指標について、補足する。
(1)式、(2)式で表されるセンサ間水消費量比指標は、ポンプ等の配水地区の特定の管路の水圧を増加させる機器が当該配水地区内で稼働せず、また配水地区における各地点での水の消費量が時刻に対する関数として相似である等の適切な仮定を満たす場合に、配水地区内に漏水が存在しないならば、理論的に一定値となることを示すことができる。漏水等の異常が起きた場合には、(1)式、(2)式で表されるセンサ間水消費量比指標は、一般には一定値にならない。本実施例の異常検知装置100の異常診断部102は、配水管網における上記の水理学特性を用いて、(1)式、(2)式で表される指標が一定値からの逸脱を監視することで、指標計算に用いた圧力計測器付近での異常の発生を検知する。
本実施例の水道施設網の異常検知装置100において用いられるセンサ間水消費量比指標(例えば、(1)式、(2)式)は、複数の圧力計測器による圧力計測値の差および比を利用することを特徴とする。同じ配水地区内に位置決めされた2つの圧力計測器による圧力計測値の差分は、該2圧力計測器を結ぶ管路と、該管路を流れる流量によって定まる。したがって、複数の圧力計測値の差分をとることで、各配水地区において該圧力計測器によって区切られる地区を流れる水量に関する局所的情報を得ることができる。また、該差分の比をとることで、各配水地区において該圧力計測器によって区切られる地区で流れる水量に共通して影響する変動を自動的に相殺することができる。
センサ間水消費量比指標は、(1)式、(2)式の実現例に限るものではない。例えば、(1)式、(2)式の右辺の値の任意の関数としてもよい。容易に示せるように、(1)式、(2)式の右辺の値の任意の関数をセンサ間水消費量比指標としても、(1)式、(2)式で与えられるセンサ間水消費量比指標が一定値となるときに、関数は一定となる。また、水道施設網で異常が発生し、(1)式、(2)式で与えられるセンサ間水消費量比指標が一定値から逸脱するとき、(1)式、(2)式の右辺の値の任意の関数をセンサ間水消費量比指標も一定値から逸脱する。また、例えば、(1)式、(2)式の分母および分子の差分を用いた1次式を指標としてもよい。容易に示すことが出来るように、(1)式、(2)式のセンサ間水消費量比指標が一定値となるとき、適切に係数を調整すれば、(1)式、(2)式の分母および分子の差分を用いた1次式も一定値となる。
さらに、本実施例の異常診断部102は、異常の発生を検知した場合に、その発生位置を消費量比推移報告データ122に基づき推定する。具体的には、例えば、消費量比推移報告データ122において統計的に有意に逸脱しているセンサ間水消費量比指標を、逸脱の度合いが大きい順に列挙する。
ここで、逸脱の度合いの評価には、公知の技術を用いることができる。例えば、センサ間水消費量比指標の時系列データにおける過去数時間または数日の偏差と、判定した異常発生後の数分ないし数時間のセンサ間水消費量比指標の時系列データの偏差との比の大きい順に列挙する。または、例えば、センサ間水消費量比指標ごとに閾値(異常判定値)を設定し、閾値から指標計算値が逸脱した単位時間あたりの回数の多い順に列挙する。または、例えば、閾値から指標計算値が継続して逸脱した時間の長い順に列挙する。または、例えば、上記の偏差比の大きさ、単位時間あたりの逸脱回数、継続して逸脱した時間の長さを適切な重みをつけて総合的に評価する。
逸脱の度合いの大きい順に列挙されたセンサ間水消費量比指標の時系列データにおいて、逸脱の度合いの大きいセンサ間水消費量比指標に差分が含まれる圧力計測器のペア(例えば、(1)式で与えられるセンサ間水消費量比指標であれば(S1,S2)および(S3,S4))に大きなポイントを与え、逸脱の度合いの小さいセンサ間水消費量比指標に差分が含まれる圧力計測器のペアに小さいポイントを与える。統計的に有意な逸脱ありと診断された全てのセンサ間水消費量比指標に対して、当該センサ間水消費量比指標に差分が含まれる圧力計測器のペアに個別にポイントを与える。圧力計測器のペアごとに全てのポイントを合計する。
本実施例の異常診断部102は、最も多くのポイントを獲得した圧力計測器のペアが示す配水地区、例えば(S1,S2)ならば圧力計測器S1およびS2を連結する管路付近、が異常発生位置の最有力候補であると診断する。
異常診断部102は、異常報告データ123と、その他のデータ125とを、出力データ群121の一部として、入出力インタフェース441へ出力する。
異常報告データ123は、異常診断部102による異常発生の有無判定結果と、異常発生と判定される場合には、推定異常位置情報とを含む。推定異常位置は、例えば、「圧力計測器S1およびS2を連結する管路付近」のように、配水地区に配置された圧力計測器を基準として、圧力計測器によって区切られる小地区を指定する。異常報告データ123は、推定異常位置として、1つ、または複数の小地区の候補を獲得したポイントが高い順に含むことができる。
出力データ群121は、その他のデータ124を含むことができる。その他のデータ124は、異常報告データ123の情報を異なる形式に変換したものを含むことができる。すなわち、その他のデータ124は、水道施設網の管理者402が利用するさまざまな装置やアプリケーションに対し、それらの装置やアプリケーションが必要とする、水道施設網の異常発生の有無および推定位置情報を含むことができる。水道施設網の管理者402が利用するさまざまな装置やアプリケーションは、例えば、異常発生の場合の緊急対応を立案する装置や、管路更新計画を立案する装置や、水道施設網の地区ごとの漏水リスク評価を行う装置を含む。
その他のデータ124は、水道施設網の異常検知装置100が他のアプリケーションと連携して動く場合には、その動作報告を含むことができる。例えば、水道施設網の管理者402が、異常検知に伴い警報を自動で発生させるシステムを用いる場合には、水道施設網の異常検知装置100が異常を検知した場合に、推定異常発生位置に応じて警報の発令を提案したことを報告するデータを含むことができる。
図7は、水道施設網の異常検知装置100の処理を示すフローチャートである。図7において、ステップ開始701にて、水道施設網の異常検知装置100は処理を開始する。水道施設網の異常検知装置100は、通信制御部204が、データ入力部として、入出力インタフェース441から送信される圧力計測データ111を受信する(S702)。
次に、CPU201、即ち、センサ間水消費量比指標計算部101は、通信制御部204により受信された圧力計測データ111を基にセンサ間水消費量比指標を計算し(S703)、計算結果から消費量比推移報告データ122を生成し、生成した消費量比推移報告データ122を入出力インタフェース441及び異常診断部102に出力する(S704)。
異常診断部102は、消費量比推移報告データ122から異常の有無を判定し(S705)、このステップS705で異常がないと判定した場合、ステップS702の処理に戻り、ステップS705で異常があると判定した場合、異常発生の位置推定を行い(S706)、ステップS707の処理に進む。
異常診断部102は、ステップS707では、ステップS706の処理で得られたデータを基に異常報告データ及びその他のデータを生成し、生成した異常報告データ及びその他のデータを、入出力インタフェース441へ送信し、その後、ステップS702の処理に戻る。
図8は、本実施例の入出力インタフェース441が、水道施設網の管理者402へ表示する出力画面の例である。
図8を参照して、入出力インタフェース441の機能詳細を説明する。入出力インタフェース441は、水道施設網の管理者402が管理もしくは所有する情報のうち、圧力計測データ111を水道施設網の異常検知装置100へと送信する。また、入出力インタフェース441は、水道施設網の異常検知装置100から、出力データ群121を受信する。
入出力インタフェース441は、入出力データの送受信を逐次的に行う。例えば、圧力計測器321ないし328の計測時刻間隔と同じか、それより小さい間隔で入力データの送信および出力データ群121の受信を行う。
入出力インタフェース441は、水道施設網の異常検知装置100から受け取る出力データ群121と、水道施設網の管理者402が管理する、圧力計測データを含むメーターデータ421と水道施設網の顧客データ422と、水道施設網のGISデータ423と、水道施設網の運用データ424と、水道施設網のアセットデータ425とを、水道施設網の管理空間451で同時に表示することができる。さらに、水道施設網の管理者402が、外部の提供者から外部データ431を入手する場合には、入出力インタフェース441はこれを水道施設網の管理空間451で同時に表示することができる。
画面800は、本実施例の入出力インタフェース441が、水道施設網の管理者402へ表示する画面例である。画面800は、消費量比推移報告データ表示部801と、異常報告データ表示部802と、その他のデータ表示部803と、水道施設網のGISデータ表示部811と、圧力計測データを含むメーターデータ表示部812と、水道施設網の運用データ表示部813と、水道施設網の顧客データ表示部814と、水道施設網のアセットデータ表示部815と、外部データ表示部816と、からなる。
消費量比推移報告データ表示部801は、消費量比推移報告データ122を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、画面800上で選択した水消費量比指標の時系列データをグラフとして表示する。
異常報告データ表示部802は、異常報告データ123を表示する。例えば、異常発生の推定位置を、「圧力計測器S1およびS2を連結する管路付近」などのように、圧力計測器の位置を基準として文字で表示する。
その他のデータ表示部803は、その他のデータ124を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、水道施設網の異常検知装置800と、他のアプリケーションを連動させて運用している場合に、水道施設網の異常検知装置800と、該他のアプリケーションとの相互作用についての情報を表示する。
水道施設網のGISデータ表示部811は、水道施設網の管理者402が管理する、水道施設網のGISデータ423を表示する。例えば、水道施設網のレイアウトをグラフ形式で表示する。
圧力計測データを含むメーターデータ表示部812は、水道施設網の管理者402が管理する、圧力計測データを含むメーターデータ421を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、画面800上で選択した圧力計測器または流量計測器の時系列データをグラフとして表示する。
水道施設網の運用データ表示部813は、水道施設網の管理者402が管理する、水道施設網の運用データ424を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、画面800上で選択したポンプの吐出圧の時系列データやバルブの開閉状況の時系列データをグラフとして表示する。
水道施設網の顧客データ表示部814は、水道施設網の管理者402が管理する、水道施設網の顧客データ422を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、画面800上で選択した顧客情報を表示する。
水道施設網のアセットデータ表示部815は、水道施設網の管理者402が管理する、水道施設網のアセットデータ425を表示する。例えば、水道施設網の管理者402が、画面800上で選択した管路または設備機器のアセット情報を表示する。
図9は、本実施例の入出力インタフェース441が、水道施設網の管理者402へ表示する出力画面の別の例である。入出力インタフェース441は、画面900で示す出力画面を水道施設網の管理者402に表示してもよい。
画面900で表す出力画面の実現例では、異常発生の推定位置を異常報告データ表示部802で言葉によって表示する代わりに、該当する地区を水道施設網のGISデータ表示部911に重ねて表示する。複数の圧力計測器によって指定された小地区(例えば「圧力計測器S1およびS2を連結する管路付近」)の水道施設網における地理的位置は、水道施設網のGISデータ423の一部として、あらかじめ記憶させておくことができる。
特許文献1で与えられる水道施設網内のリソースをモニタリングするためのシステム及び方法が、水道施設網の管理者から受け取る複数種類かつ多量のデータを利用して、各種計測値に対する推定正常値を生成し、該推定正常値に基づき水道施設網内の異常発生の検知を行うのに対し、本実施例の水道施設網の異常検知装置100は、水道施設網における圧力計測値のみを用いて、センサ間水消費量比指標に基づき異常を検知する。
本実施例の水道施設網の異常検知装置100は、従来技術と比較して、特に、以下の場合に高い異常発生検知精度を有することを示すことができる。各配水地区におけるユーザi(i=1,・・・,N)の水の消費量qiが時間関数として、ある共通の関数f(t)を用いて
と表すことができるとする。ここでqi’は、各ユーザの水の消費量により定まる定数である。このとき、(1)式、(2)式で表される水消費量指標は、配水地区内のポンプ等の機器が作動していない等の適当な仮定の下で配水地区内に漏水が発生していないならば一定になる。したがって、(1)式、(2)式のわずかな逸脱からも異常の発生を検知することができる。このことから、配水地区全体が住宅地である、配水地区全体が同様の工業地である、などのように、配水地区においてユーザの水消費量パターンが類似の時に、本実施例の水道施設網の異常検知装置100は、高い異常検知精度を有することが期待できる。
さらに、本実施例の水道施設網の異常検知装置100は、異常がない場合に一定値をとるべきセンサ間水消費量比指標を監視することで異常を検知するため、短時間かつ少量の圧力計測データのみを利用して装置を使用することも可能になると期待できる。
本実施例においては、複数の圧力計測器321ないし324、及び325ないし328の圧力計測値であって、計測時間が相異なる複数の圧力計測値を基に、複数の圧力計測器のうち一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第1の差分((1)式又は(2)式の分子の値)と、複数の圧力計測器のうち少なくとも一方の圧力計測器が前記一対の圧力計測器とは異なる一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第2の差分((1)式又は(2)式の分母の値)との比を示すセンサ間水消費量比指標を計算し、この計算結果を基に複数の圧力計測器のうちいずれかの圧力計測器が配置された配水地区における異常の有無を診断することができる。この際、第1の差分として複数の第1の差分と計算すると共に、第2の差分として複数の第2の差分を計算し、計算で得られた各第1の差分と計算で得られた各第2の差分との比を示す複数のセンサ間水消費量比指標を計算することで、広範囲に亘る配水地区における異常の有無を診断することができる。
また、異常診断部102は、異常の発生と診断した場合、複数のセンサ間水消費量比指標のうち異常値を示すセンサ間水消費量比指標を構成する第1の差分又は第2の差分のうち少なくとも一方の差分に対応する計測値の計測元となる一対の圧力計測器が配置された配管の位置を異常の発生位置として推定することができる。
本実施例によれば、水道施設網の管理者402から少量かつ少数種類のデータのみを受け取り、簡略化された解析手法によって水道施設網における異常の発生を自動で検知し、その発生位置を推定することができる。この際、例えば、水道施設網の管理者402から圧力計測器による計測データのみを受け取り、少なくとも特定の条件を満たす水道施設網で異常発生検知精度および位置推定精度を、向上させることはあっても低下させない異常検知装置を提供することができる。
本実施例によれば、圧力計測器の計測値から得られたセンサ間水消費量比指標が一定値から逸脱しているか否かで、水道施設網における配管の異常の有無を診断しているので、配水地区においてユーザの水消費量パターンが類似する場合、水道施設網における配管の異常を高精度に検知することができる。また、本実施例によれば、圧力計測器の計測値のみからセンサ間水消費量比指標を計算しているので、外部データの収集・参照、過去データからの周期分析、センサ間相関解析等の操作を行うことなく、水道施設網における配管の異常の有無を診断することができ、異常検知のための準備及び解析の労力を減少させることができる。
本実施例では、配水地区内の小地区ごとにユーザの水消費パターンが大きく異なる場合にも、圧力計測データのみを用いて水道施設網の異常を検知する、水道施設網の異常検知装置の例を説明する。
図10は、実施例2における水道施設網の異常検知装置1000を示す構成図である。本実施例の水道施設網の異常検知装置1000のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例の水道施設網の異常検知装置1000は、センサ間水消費量比指標計算部101と、異常診断部1002と、データベース1003からなる。
本実施例の異常診断部1002は、センサ間水消費量比指標計算部101から出力されるセンサ間水消費量比指標の時系列データを、データ蓄積部としてのデータベース1003に保存する。配水地区内の全てのユーザの消費パターンが類似しない場合には、(1)式、(2)式等で与えられるセンサ間水消費量比指標は一定値をとらないことが予想される。したがって本実施例の異常診断部1002は、センサ間水消費量比指標を監視し、一定値からの逸脱ではなく、データベース1003に保存されている過去データが示す時系列データからの有意な逸脱を検知することにより異常の発生を検知する。過去データが示す時系列データからの有意な逸脱の検知には、機械学習等の公知技術を用いることができる。
例えば、過去データが示す時系列データが、周期性を有する時系列データであって、各圧力計測器の計測値から計算されたセンサ間水消費量比指標が、周期性を有するセンサ間水消費量比指標である場合、周期性を有する各センサ間水消費量比指標をそれぞれ過去のセンサ間水消費量比指標を含む消費量比推移報告データ122としてデータベース1003に蓄積する。この際、異常診断部1002は、センサ間水消費量比指標計算部101の計算結果とデータベース1003に蓄積された過去のセンサ間水消費量比指標とを比較し、センサ間水消費量比指標計算部101の計算結果が、過去のセンサ間水消費量比指標から得られた値であって、周期性を示す異常判定値から逸脱している場合、異常の発生と診断することができる。
データベース1003は、圧力計測器の組み合わせごとにセンサ間水消費量比指標の過去計算値を保存する。
また、本実施例の異常診断部1002は、異常発生位置の推定を、過去データが示す時系列データからの逸脱の度合いの大きさを用いて行う。逸脱の大きさの評価には、統計分野の公知技術を用いることができる。
本実施例の異常診断部1002は、実施例1の異常診断部102と同様に、逸脱の大きいセンサ間水消費量比指標に差分が含まれる圧力計測器のペアに大きな得点を与え、圧力計測器のペアごとに全ての逸脱からの得点を合計することで異常発生の推定位置を算出する。
本実施例において、センサ間水消費量比指標計算部101は、いずれかの配水地区に属する複数の圧力計測器の圧力計測値から得られた、周期性を有する複数のセンサ間水消費量比指標をそれぞれ過去のセンサ間水消費量比指標としてデータベース1003に蓄積し、異常診断部1002は、圧力計測データ111を基にセンサ間水消費量比指標計算部101で計算された計算結果とデータベース1003に蓄積された過去のセンサ間水消費量比指標から得られた、周期性を有する異常判定値とを比較し、センサ間水消費量比指標計算部101の計算結果が、周期性を示す異常判定値から逸脱している場合、異常の発生と診断することができる。
本実施例によれば、データベース1003に保存されている過去データが示す時系列データからの有意な逸脱を検知することにより異常の発生を検知しているので、配水地区内の小地区ごとにユーザの水消費パターンが大きく異なる場合(ユーザの消費パターンが類似しない場合)にも、圧力計測器の圧力計測値から得られたセンサ間水消費量比指標を用いて水道施設網における配管の異常を高精度に検知することができる。
本実施例では、水道施設網の管理者から圧力計測データ以外のデータが提供された場合に、これを活用する水道施設網の異常検知装置の例を説明する。
図11は、実施例3における水道施設網の異常検知装置1100を示す構成図である。本実施例の水道施設網の異常検知装置1100のうち、既に説明した図1ないし図10に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例の水道施設網の異常検知装置1100は、センサ間水消費量比指標計算部101と、異常診断部1102と、データベース1003からなる。
本実施例の水道施設網の異常検知装置1100は、入力データ群1111を入力とし、出力データ群121を出力する。
入力データ群1111は、例えば、圧力計測データを含むメーターデータ421や、水道施設網の顧客データ422や、水道施設網のGISデータ423や、水道施設網の運用データ424や、水道施設網のアセットデータ425や、外部データ431を含むことができる。
本実施例の異常診断部1102は、実施例2の異常診断部1002と同様に、センサ間水消費量比指標計算部101から出力されるセンサ間水消費量比指標の時系列データをデータベース1003に保存する。本実施例の異常診断部1102は、実施例2の異常診断部1002と同様に、センサ間水消費量比指標を監視し、データベース1003に保存されている過去データが示す時系列データからの逸脱を検知することにより異常の発生を検知する。過去データが示す時系列データからの逸脱の検知には、機械学習等の公知技術を用いることができる。
ただし、本実施例の異常診断部1102は、水道施設網の管理者402から提供される入力データ群1111を同時に活用し、異常発生有無の診断を修正する。
例えば、圧力計測データ111の他に水道施設網の運用データ424及び水道施設網のGISデータ421が水道施設網の管理者402から提供される場合に、本実施例の異常診断部1102は次のような修正つきの診断を行う。
ある圧力計測器の組み合わせに対するセンサ間水消費量比指標が通常の挙動から大きく逸脱したとする。このとき、水道施設網の運用データ424及び水道施設網のGISデータ421が当該センサ間水消費量比指標に用いられる圧力計測器付近でポンプが通常(正常時)と異なる挙動をとっていることを示している場合には、本実施例の異常診断部1102は、例えば、センサ間水消費量比指標における逸脱はポンプの動作によるものと判断し、異常の発生とは診断しない。
即ち、異常診断部1102は、入力された水道施設網の運用データ424及び水道施設網のGISデータ(地図情報システムデータ)423が、推定した異常の発生位置を含む配水地区に設置された機器(ポンプ)の異常を示す場合には、異常の発生の診断を、正常に修正する。
また、例えば、圧力計測データ111の他に水道施設網の顧客データ422及び水道施設網のGISデータ421が水道施設網の管理者402から提供される場合に、本実施例の異常診断部1102は次のような修正つきの診断を行う。
水道施設網の顧客データ422及び水道施設網のGISデータ421が、水道施設網に設置された圧力計測器によって区切られるある複数の小地区における顧客が類似していることを示すとする。この場合には、本実施例の異常診断部1102は、当該圧力計測器の組み合わせに対する水消費量比指標に対して、推定される正常時系列データを一定値と仮定し、一定値からの有意な逸脱を観測することによって異常の発生ありと診断する。
この際、異常診断部1102は、入力された水道施設網の顧客データ422及び水道施設網のGISデータ(地図情報システムデータ)423を基に、センサ間水消費量比指標計算部101の計算結果の中から特定の配水地区(圧力計測器によって区切られるある複数の小地区)に属する圧力計測器の圧力計測値から計算されたセンサ間水消費量比指標を選択し、選択したセンサ間水消費量比指標から、特定の配水地区に属する圧力計測器を診断するための異常判定値を生成し、生成した異常判定値を用いて、特定の配水地区における異常の有無を診断する。
また、逆に、水道施設網の顧客データ422及び水道施設網のGISデータ421が、ある小地区における顧客の水消費パターンが類似しないことを示すときには、本実施例の異常診断部1102は、実施例2の異常診断部1002と同様に過去データやその他の情報から公知技術を用いて推定される関数を推定正常時系列データとし、該推定正常時系列データからの有意な逸脱を観測することによって異常の発生ありと診断する。
また、例えば、圧力計測データ111の他に水道施設網のアセットデータ425及び水道施設網のGISデータ421が水道施設網の管理者402から提供される場合に、本実施例の異常診断部1102は次のような修正つきの診断を行う。
水道施設網のアセットデータ425が水道施設網のある小地区において漏水等の事故及び異常があったことを示す情報を含むとする。さらに、事故当時の圧力計測データが水道施設網の管理者402から提供されるとする。このとき、事故及び異常のあった小地区に関連付けられるセンサ間水消費量比指標に関して、本実施例の異常診断部1102は、正常と推定される過去の時系列データと同時に事故時の時系列データを異常発生の有無診断に用いる。当該診断には、教師あり機械学習などの公知の技術を用いることができる。
また、例えば、圧力計測データ111の他に外部データ431が水道施設網の管理者402から提供される場合に、本実施例の異常診断部1102は次のような修正つきの診断を行う。
本実施例の異常診断部1102は、外部データ431の示す条件によって異なる推定正常時系列データを生成する。本実施例の異常診断部1102は、データベース1103に保存された複数の推定正常時系列データから、現在の条件にもっとも近い条件に関連付けられた推定正常時系列データを選択し、これからの逸脱の有無を検知することにより異常発生の有無診断を行う。
図12は、道施設網の管理者402が、水道施設網に関連するデータを収集し、水道施設網の異常検知装置1100を利用して、水道施設網の管理を行う形態のブロック図である。
水道施設網の異常検知装置の管理者401は、入出力インタフェース1241から、入力データ群1111を受け取り、出力データ群121を出力する。
本実施例の入出力インタフェース1241は、水道施設網の異常検知装置の管理者401に入力データ群1111を送信し、出力データ群121を受信する。
本実施例の入出力インタフェース1241は、水道施設網の異常検知装置の管理者401に入力データ群1111を送信し、出力データ群121を受信する。
本実施例によれば、圧力計測器の圧力計測値とは異なるデータが入力される場合、入力されたデータを用いて、センサ間水消費量比指標から得られた診断結果を修正することができる。
なお、本発明は、上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、既存漏水が存在する場合、各圧力計測器から得られたセンサ間水消費量比指標は常に一定にならず、変動するので、変動したセンサ間水消費量比指標を基に異常判定値を生成し、生成した異常判定値を用いて、水道施設網の新規の異常の発生有無を診断することもできる。また、上記した各実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
100 水道施設網の異常検知装置、101 センサ間水消費量比指標計算部、102 異常診断部、111 圧力計測データ、122 消費量比推移報告データ、123 異常報告データ、321ないし328 圧力計測器。
Claims (14)
- 水を消費者に配送するための配管網と、前記配管網に設置された複数の圧力計測器とを含む1つ以上の配水地区からなる水道施設網における異常の発生を検知する水道施設網の異常検知装置であって、
前記複数の圧力計測器の圧力計測値を入力するデータ入力部と、
前記データ入力部に入力された複数の圧力計測値を基に、前記複数の圧力計測器のうち一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第1の差分と、前記複数の圧力計測器のうち少なくとも一方の圧力計測器が前記一対の圧力計測器とは異なる一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第2の差分との比を示すセンサ間水消費量比指標を計算するセンサ間水消費量比指標計算部と、
前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果を基に前記複数の圧力計測器のうちいずれかの圧力計測器が配置された配水地区における異常の有無を診断する異常診断部と、を有することを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項1に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記センサ間水消費量比指標計算部は、
前記データ入力部に入力された複数の圧力計測値であって、計測時間が相異なる複数の圧力計測値を基に、前記第1の差分として複数の第1の差分を計算すると共に、前記第2の差分として複数の第2の差分を計算し、前記計算で得られた各第1の差分と前記計算で得られた各第2の差分との比を示す複数のセンサ間水消費量比指標を計算し、当該計算結果を前記異常診断部に出力してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項2に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記異常診断部は、
前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果から異常の発生と診断した場合、前記複数のセンサ間水消費量比指標のうち異常値を示すセンサ間水消費量比指標を構成する第1の差分又は第2の差分のうち少なくとも一方の差分に対応する圧力計測値の計測元となる一対の圧力計測器が配置された配管の位置を異常の発生位置として推定してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項2に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記異常診断部は、
前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果が、一定値を示す異常判定値から逸脱している場合、異常有と診断してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項2に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記いずれかの配水地区に属する複数の圧力計測器の圧力計測値から得られた、周期性を有する複数のセンサ間水消費量比指標をそれぞれ過去のセンサ間水消費量比指標として蓄積するデータ蓄積部を有し、
前記異常診断部は、
前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果と前記データ蓄積部に蓄積された過去のセンサ間水消費量比指標から得られた、周期性を有する異常判定値とを比較し、前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果が、前記周期性を有する異常判定値から逸脱している場合、異常の発生と診断してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項3に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記異常診断部は、
前記データ入力部に前記水道施設網の運用データ及び前記水道施設網の地図情報システムデータが入力され、前記入力された水道施設網の運用データ及び水道施設網の地図情報システムデータが、前記推定した異常の発生位置を含む配水地区に設置された機器の異常を示す場合には、前記異常の発生の診断を、正常に修正してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 請求項1に記載の水道施設網の異常検知装置であって、
前記異常診断部は、
前記データ入力部に前記水道施設網の顧客データ及び前記水道施設網の地図情報システムデータが入力された場合、前記入力された水道施設網の顧客データ及び水道施設網の地図情報システムデータを基に、前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果の中から、特定の配水地区に属する圧力計測器の圧力計測値から計算されたセンサ間水消費量比指標を選択し、前記選択したセンサ間水消費量比指標を基に、前記特定の配水地区に属する圧力計測器を診断するための異常判定値を生成し、前記生成した異常判定値を用いて、前記特定の配水地区における異常の有無を診断してなることを特徴とする水道施設網の異常検知装置。 - 水を消費者に配送するための配管網と、前記配管網に設置された複数の圧力計測器とを含む1つ以上の配水地区からなる水道施設網における異常の発生を検知する水道施設網の異常検知方法であって、
前記複数の圧力計測器の圧力計測値を入力するデータ入力ステップと、
前記データ入力ステップで入力された複数の圧力計測値を基に、前記複数の圧力計測器のうち一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第1の差分と、前記複数の圧力計測器のうち少なくとも一方の圧力計測器が前記一対の圧力計測器とは異なる一対の圧力計測器の圧力計測値の差分を示す第2の差分との比を示すセンサ間水消費量比指標を計算する計算ステップと、
前記計算ステップの計算結果を基に前記複数の圧力計測器のうちいずれかの圧力計測器が配置された配水地区における異常の有無を診断する異常診断ステップと、を有することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項8に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記計算ステップでは、
前記データ入力ステップで入力された複数の圧力計測値であって、計測時間が相異なる複数の圧力計測値を基に、前記第1の差分として複数の第1の差分を計算すると共に、前記第2の差分として複数の第2の差分を計算し、前記計算で得られた各第1の差分と前記計算で得られた各第2の差分との比を示す複数のセンサ間水消費量比指標を計算することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項9に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記異常診断ステップでは、
前記計算ステップの計算結果から異常の発生と診断した場合、前記複数のセンサ間水消費量比指標のうち異常値を示すセンサ間水消費量比指標を構成する第1の差分又は第2の差分のうち少なくとも一方の差分に対応する圧力計測値の計測元となる一対の圧力計測器が配置された配管の位置を異常の発生位置として推定することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項9に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記異常診断ステップでは、
前記センサ間水消費量比指標計算部の計算結果が、一定値を示す異常判定値から逸脱している場合、異常有と診断することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項9に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記いずれかの配水地区に属する複数の圧力計測器の圧力計測値から得られた、周期性を有する複数のセンサ間水消費量比指標をそれぞれ過去のセンサ間水消費量比指標として蓄積するデータ蓄積ステップを有し、
前記異常診断ステップでは、
前記計算ステップの計算結果と前記データ蓄積ステップで蓄積された過去のセンサ間水消費量比指標から得られた、周期性を有する異常判定値とを比較し、前記計算ステップの計算結果が、前記周期性を有する異常判定値から逸脱している場合、異常の発生と診断することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項10に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記異常診断ステップでは、
前記データ入力ステップで、前記水道施設網の運用データ及び前記水道施設網の地図情報システムデータが入力され、前記入力された水道施設網の運用データ及び水道施設網の地図情報システムデータが、前記異常診断ステップで推定した異常の発生位置を含む配水地区に設置された機器の異常を示す場合には、前記異常診断ステップにおける異常の発生の診断を、正常に修正することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。 - 請求項8に記載の水道施設網の異常検知方法であって、
前記異常診断ステップでは、
前記データ入力ステップで前記水道施設網の顧客データ及び前記水道施設網の地図情報システムデータが入力された場合、前記入力された水道施設網の顧客データ及び水道施設網の地図情報システムデータを基に、前記計算ステップの計算結果の中から、特定の配水地区に属する圧力計測器の圧力計測値から計算されたセンサ間水消費量比指標を選択し、前記選択したセンサ間水消費量比指標を基に、前記特定の配水地区に属する圧力計測器を診断するための異常判定値を生成し、前記生成した異常判定値を用いて、前記特定の配水地区における異常の有無を診断することを特徴とする水道施設網の異常検知方法。
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