JPWO2015068192A1 - ロゴスキーコイル及びその製作方法 - Google Patents

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Abstract

本発明によるロゴスキーコイル(1)は、金属シース(7)内に無機絶縁材粉末を介在させて、トロイダルコイル(2)、巻戻し線(4)及びリード線(5)を収容することにより、耐高温性と耐高放射線性を持たせたものである。また、このロゴスキーコイル(1)は、トロイダルコイル(2)を分割製造することにより、被測定電流が通過する中央開口の径が3mを超えるような大口径に困難なくできるという特徴も持つ。この構造と製造方法によって、従来のロゴスキーコイル(1)にあった、高温、高放射線環境において使用可能でかつ大口径のものを作るのが困難であるという問題を解決した。

Description

本発明は、電流測定に用いるロゴスキーコイル及びその製作方法に関する。特に、中央開口が大口径であって、かつ耐高温性、耐放射線性を求められる過酷な環境で使用されるロゴスキーコイル及びその製作方法に関する。
ロゴスキーコイルは、周知のとおり、空芯若しくは非磁性体(磁場中で磁気を帯びない材料)を巻芯とし、環状に巻回してトロイダル状のコイルとしたトロイダルコイルと呼ばれる導体線の巻終わりが、環に添って巻始め位置まで巻戻した一般に巻戻し線と呼ばれている導体線と繋がれたもので、トロイダルの中央開口を通過する交流電流の電流値を測定するためのものである。測定原理は、交流電流がトロイダルコイルの内側に作る磁場の変動によりトロイダルコイルに生じる誘導起電力を測定して電流値を求めるものであって、電流値は、導体線の両端の電位差を積分することによって求められる。ロゴスキーコイルの導体線経路の具体的な形は、例えば特許文献2の図8に示されているとおりで、これに示されるトロイダルコイル2と巻戻し線4を図3に再掲する。なお、トロイダルコイルの巻芯を空芯、若しくは非磁性体とするのは、被測定電流が作るコイル内の磁束が飽和するのを避けるためで、巻戻し線は、トロイダルコイルの中央開口を貫く磁場の影響を無くすためのものである。
従来、このロゴスキーコイルの構造、製法には種々のものがあり、主なものを示すと、特許文献1に示される、可撓性の絶縁被覆を持つ導体を、可撓性のある絶縁材で作られたチューブに巻いてトロイダルコイルとしたもの(従来例1)、特許文献2に示される、絶縁材を材料とする円環状の基台に導電膜を堆積させてトロイダルコイルを形成したもの(従来例2)、また、特許文献3に示される、中央に円形開口がある絶縁材を材料とする板の表裏に、放射状に金属堆積物の線を設け、板を貫通する導体によって表裏の金属堆積物の線を電気的に接続することにより、トロイダルコイルを形成したもの(従来例3)などが挙げられる。
さらには、特許文献4に示されるように、金属薄板の打抜き加工と曲げ加工によりトロイダルコイルとしたもの(従来例4)もある。
特開2012−88224号公報 特開2001−102230号公報 特開平06−176947号公報 特開2007−201199号公報
従来の技術では、被測定電流が通過する中央開口の径が3mを越えるような大口径で、かつ、高温環境又は高放射線環境で使用できるロゴスキーコイルを作ることが困難であるという問題があった。
従来例1に示される可撓性のある絶縁材を使用するものは、絶縁材として、ポリエチレン、ビニル、ゴム類などの使用が可能であるが、これらは一般に耐熱性、耐放射線性が低く、300℃以上の高温で使用できる耐熱性と、高放射線環境で長期間使用できる耐放射線性を持つものは存在しない。
また、従来例2及び3に示される金属等の導電物を堆積させるものは、小さなロゴスキーコイルの製作には適しても、上述のような大口径のものに堆積させる装置を作るは現実的には困難であり、堆積物をトロイダルコイルに成形するのにも多大の工数を必要とする。これらのことは、従来例4も同様で、打抜き加工と曲げ加工によって大口径のトロイダルコイルを作るのは、大規模な装置と多くの工数を要することから、実現には困難が多い。
核融合実験炉では、プラズマ電流の測定やポロイダルコイル電流等の測定に、ロゴスキーコイルが高温で高放射線の環境で用いられている。近年、炉の大型化に伴い、中央開口の径が3mを越える大口径のロゴスキーコイルが求められているものの、上述のように従来の技術では実現が難しい。
本発明は、中央開口の径が3mを越えるような大口径で、かつ、高温環境や高放射線環境で使用できるロゴスキーコイルを作ることが困難であるという以上説明した問題を解決することを課題としている。
(第1の態様)
本発明の第1の態様は、少なくともトロイダルコイル、巻戻し線、シース、無機絶縁材粉末、2本のリード線、及びシースの開口部を密閉する先端側シールと後端側シールから構成され、
トロイダルコイルは、非磁性金属を材質とする裸線で、環状に1周又は螺旋状に複数周巻回されており、
巻戻し線は、非磁性金属を材質とする裸線で、先端部がトロイダルコイルの先端部と接合され、トロイダルコイルの内側を通してトロイダルコイルの後端部まで配されており、
2本のリード線は、金属を材質とする裸線で、その1本目は巻戻し線の後端部と接合され、2本目はトロイダルコイルの後端部と接合されており、
シースは、非磁性金属を材質とし、その内部に、トロイダルコイル、巻戻し線及び2本のリード線を、無機絶縁材粉末を介在させて、トロイダルコイルの中心軸とシース中心軸が略一致した状態で収容しており、
先端側シールは、金属、セラミック、金属とセラミックの組合せ、又は金属とセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質とし、トロイダルコイルと巻戻し線が接合された側のシースの先端部の開口を密閉しており、
後端側シールは、絶縁部材であるセラミック、金属と絶縁部材であるセラミックの組合せ、又は金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質とし、トロイダルコイルとリード線が接合された側のシースの後端部の開口を、リード線が絶縁部材であるセラミックを貫通した状態で密閉しており、
シース内のトロイダルコイル、巻戻し線及びリード線は、トロイダルコイルと巻戻し線との接合部、トロイダルコイルとリード線との接合部、及び巻戻し線とリード線との接合部以外で互いに接触しない状態、及びシースと接触しない状態で無機絶縁材粉末を介在させて固定され、かつ、トロイダルコイルがなす環又は螺旋が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面において、シース内のトロイダルコイルの両端が略接するように、シースの両端部が垂直な方向の前後に重なっていることを特徴とするものである。
このロゴスキーコイルとすることにより、後述の如く被測定電流が通過する中央開口を大口径とすることが可能である。
また、シース、トロイダルコイル、巻戻し線及びリード線は金属のみを材質としているので、耐高温性と耐高放射線性を持つ。さらに、無機絶縁材粉末は一般に、耐高温性と耐高放射線を持っており、マグネシア、アルミナ、シリカ等の粉末を経済的かつ耐高温性と耐高放射線性のある材料として使用することができる。加えて、セラミックも一般に、耐高温性と耐高放射線を持ち、金属、セラミック及び無機絶縁材粉末のうちの1つ又は2つ以上を部材とする先端側シールと後端側シールも、セラミックとしてマグネシア、アルミナ、シリカ等を焼成したものを、無機絶縁粉末としてマグネシア、アルミナ、シリカ等の粉末を、経済的かつ耐高温性と耐高放射線性のある材料として使用することができる。
以上のとおり本発明によるロゴスキーコイル全体に、耐高温性と耐高放射線性を持たせることができる。
先端側シールと後端側シールは、無機絶縁材粉末を外気から遮断し、湿分の侵入がもたらす無機絶縁粉末の絶縁低下による電流測定誤差の発生を防止している。
本発明によるロゴスキーコイルはまた、シースとトロイダルコイルが非磁性金属でつくられており、無機絶縁材粉末も非磁性であるので、ロゴスキーコイルに求められる被測定電流が作る磁束が飽和しないという要件を満たしており、かつ、トロイダルコイル内外に被測定電流の作る磁場が磁性体(磁場中で磁気を帯びる材料)の存在により乱されて電流測定誤差の要因になることが防止されている。
ロゴスキーコイルは、そのトロイダルコイル両端の間のコイルの存在しない範囲が長いと、電流の測定誤差が増加する要因となる。本発明では、シース両端のシールの存在によりコイルの存在しない範囲を完全に無くすことはできないが、トロイダルコイルがなす環又は螺旋が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面において、シース内のトロイダルコイルの両端が略接するように、シースの両端部が垂直な方向の前後に重なった状態とすることによって、電流測定誤差を抑制している。
また、1周のトロイダルコイルでは、被測定電流によってトロイダルコイルに発生する誘導起電力が小さいために電流値に変換した際の誤差が大きくなる場合、螺旋状に複数回の周回をすることにより、誘導起電力が大きくなり、誘導起電力が小さいための誤差を回避することができる。本発明によるロゴスキーコイルは、後の態様に示すように特別の困難なく長尺化が可能であるので、大口径の螺旋状に複数回の周回をしたロゴスキーコイルが実現可能である。
加えて、本ロゴスキーコイルにおいて、先端側シールと後端側シールの一方または両方の部材うちの金属を非磁性金属とすることにより、これらシールがトロイダルコイルに近接しているために非磁性でない金属が被測定電流の作る磁場を乱して電流測定誤差の要因となるのを防ぐことが可能である。
即ち、先端側シールがトロイダルコイルに近接している場合は、その部材を非磁性金属、セラミック、非磁性金属とセラミックの組合せ、又は非磁性金属とセラミックと無機絶縁材粉末を組合せたものとした非磁性の先端側シールとすることにより、このシールが電流測定誤差の要因となることを避けることができる。後端側シールについても同様である。
このシース両端の非磁性シールは、具体的には、例えば、先端側シールは、材質が非磁性の金属板をシースに全周溶接することにより簡便に行うことができ、後端側シールは、特許第5126563号に示されるような非磁性の端末スリーブを適用することができる。
同様に、リード線についても、リード線を非磁性金属の裸線とすることにより、リード線がトロイダルコイルに近接しているために非磁性でない金属の裸線が被測定電流の作る磁場を乱して電流測定誤差の要因となるのを防ぐことができる。
(第2の態様)
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のロゴスキーコイルの製作方法であって、
無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
コイル付き碍子のそれぞれの碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、碍子保持棒に順次、コイル付き碍子製作工程で製作された複数個のコイル付き碍子を、隣り合うコイル付き碍子の端面が略接するように装着し、端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う端面につき1本の短尺導線を、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔においてコイル線の端部と接触するようにして、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
コイル付き碍子配列工程により碍子保持棒に装着したすべてのコイル付き碍子の直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した直線状導線の先端部と、この先端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の先端側の端部とを接合し、また、直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、碍子保持棒に装着されたコイル付き碍子を挿入して、円筒状碍子によりすべてのコイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
円筒状碍子装着工程に続いて、コイル付き碍子、短尺導線、直線状導線、リード線及び円筒状碍子がそれぞれ装着された碍子保持棒を、直線状をしたシースに挿入し、これら挿入物のシース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、シースの外周に機械的な力を加えることによりシースの外径を縮径するシース縮径工程と、
シース縮径工程に続いて、シースの両端部に先端側シール及び後端側シールを取付け、シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、コイル線と短尺導線はトロイダルコイルとなり、また直性状導線は巻戻し導線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
シース縮径工程では、シースの外径が縮径されることにより、コイル付き碍子の円柱状碍子及び円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によってコイル線の端部と短尺導線が密着するものである。
この製作方法によれば、コイル付き碍子の数を増すことにより、特別に困難な工程なしに、被測定電流が通過する中央開口の径が3mを越えるような大口径のロゴスキーコイルを製作することができる。
また、従来、ロゴスキーコイルの製作において、どのような構造のものであれ、最も工数を要したのはコイル部の製作であった。これに対し、本発明による製作方法では、円柱形碍子に導体線をコイル状に巻付ける作業に機械による巻付けが適用できるために、コイル製作の効率化が図られ、従来のものに比べてトロイダルコイルの製作工数を減らすことができる。
この製作方法において、シース縮径工程におけるシースの縮径によってコイル付き碍子の円柱状碍子及び円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によってコイル線の端部と短尺導線が密着する。また、充填された無機絶縁材粉末もシースの縮径によって高密度に充填された状態となる。
シース曲げ加工工程後、コイル付き碍子のコイル線は短尺導線で繋がれたトロイダルコイルとなり、直線状導線は巻戻し導線となる。
シース縮径工程において高密度に充填された無機絶縁材粉末により、仕上がったロゴスキーコイルのシース内にあるトロイダルコイル、巻戻し線、リード線及び碍子保持棒は、トロイダルコイルと巻戻し線との接合部、リード線とトロイダルコイルとの接合部、及びリード線と巻戻し線との接合部以外で互いに接触しない状態、及びシースと接触しない状態で、無機絶縁材粉末中に固定される。
(第3の態様)
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様のロゴスキーコイルの製作方法であって、
無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
コイル付き碍子のそれぞれの碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、碍子保持棒に順次、コイル付き碍子製作工程で製作された複数個のコイル付き碍子を、隣り合うコイル付き碍子の端面が略接するように装着し、端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う端面につき1本の短尺導線を、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔においてコイル線の端部と接触するようにして、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
コイル付き碍子配列工程により碍子保持棒に装着したすべてのコイル付き碍子の直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した直線状導線の先端部と、この先端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の先端側の端部とを接合し、また、直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、碍子保持棒に装着されたコイル付き碍子を挿入して、円筒状碍子によりすべてのコイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
円筒状碍子装着工程に続いて、直線状をしたシースの一端に先端側シールを取付けた後、コイル付き碍子、短尺導線、直線状導線、リード線及び円筒状碍子がそれぞれ装着された碍子保持棒を、シースの他端より挿入し、これら挿入物のシース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、シースの外周に機械的な力を加えることによりシースの外径を縮径するシース縮径工程と、
シース縮径工程に続いて、シースに後端側シールを取付け、シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、コイル線と短尺導線はトロイダルコイルとなり、また直性状導線は巻戻し導線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
シース縮径工程では、シースの外径が縮径されることにより、コイル付き碍子の円柱状碍子及び円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によってコイル線の端部と短尺導線が密着するものである。
第2の様態では、先端側シールの取付けを、シースを縮径した後に行うのに対し、本態様はシースに先ず先端側シールを取付け、続いて、コイル付き碍子、短尺導線、直線状導線、リード線及び円筒状碍子がそれぞれ装着された碍子保持棒をシースに挿入した後にシースを縮径する点が異なる。これ以外の特徴、効果等は第2の様態と同じである。
(第4の態様)
本発明の第4の態様は、本発明の第2の態様又は第3の態様のロゴスキーコイルの製作方法であって、シース縮径工程は、無機絶縁材粉末を充填する前に碍子保持棒貫通孔から外部に碍子保持棒を抜き取り、碍子保持棒が抜き取られた後にシース内に無機絶縁材粉末を充填するものである。
本発明によれば、碍子保持棒がシース内に残っても、材質が非磁性体で、かつトロイダルコイル、巻戻し線及びリード線とは接触しない位置であるので問題はないが、仕上がったロゴスキーコイルにおいて意味のある機能を果たすものではないので、このように取り去ってもよい。
従来は難しかった中央開口の径が大口径で、かつ、高温環境や高放射線環境で使用できるロゴスキーコイルを作ることが、本発明によれば困難なく可能である。
本発明によるロゴスキーコイルの一実施形態を示す図である。 図1に示したロゴスキーコイルの製作方法を示す図である。 ロゴスキーコイルの概念図である。
本発明によるロゴスキーコイルの一実施形態を、以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明によるロゴスキーコイルの一実施形態を示した図で、図1(a)は上面部分図、図1(b)は全体の正面図である。図1(a)と図1(b)のBに示す範囲、つまり鎖線で示す境界線から先端側シール8までの範囲はシース7の手前側半分と無機絶縁材粉末6を透明にして、トロイダルコイル2、巻戻し線4等のシース7内存在物を外面図で示している。また、図1(a)と図1(b)のAに示す範囲、つまり上記以外の範囲は中央部の断面図である。
図1に示すように本実施形態では、ロゴスキーコイル1は、トロイダルコイル2、巻戻し線4、シース7、無機絶縁材粉末6、2本のリード線5,5及び先端側シール8と後端側シール9から構成されていている。なお、本実施形態では、それぞれの構成要素の先端側としてロゴスキーコイル1の先端側シール8側のことをいい、また後端側としてロゴスキーコイル1の後端側シール9側のことをいう。
トロイダルコイル2は複数に分割されたコイルが短尺導線3によって繋がれることにより形成されており、トロイダルコイル2、巻戻し線4、及びリード線5は非磁性材質である銅の裸線で、環状に巻回したトロイダルコイル2の先端部14が、環に添ってトロイダルコイル2の後端部位置まで巻戻す巻戻し線4の先端部に接合され、巻戻し線4は、トロイダルコイル2の内側を通って巻戻されていて、トロイダルコイル2の後端部と巻戻し線4の後端部には其々リード線5,5が接合されている。
環状に1周巻回させたトロイダルコイル2としたが、これに限らず、螺旋状に複数周巻回させたトロイダルコイル2としてもよい。トロイダルコイル2、巻戻し線4及び2本のリード線5,5は、非磁性金属であるSUS316ステンレス鋼を材質とするトロイダル状のシース7の中に、トロイダルコイル2の中心軸とシース7の中心軸が略一致した状態で、非磁性材質であるマグネシアを粉末にした無機絶縁材粉末6を介在させて収容されている。
さらに、これらシース7の内部のトロイダルコイル2、巻戻し線4及びリード線5,5は、トロイダルコイル2の先端部14と巻戻し線4との接合部、リード線5とトロイダルコイル2との接合部、及びリード線5と巻戻し線4との接合部以外で互いに接触しない状態、及びシース7と接触しない状態で、介在する無機絶縁材粉末6により固定されている。
このように、トロイダルコイル2、巻戻し線4、シース7及び無機絶縁材粉末6は非磁性材質であるので、ロゴスキーコイルに求められる被測定電流が作る磁束を飽和させないという要件を満たしたものとなっており、かつ、トロイダルコイル内外に被測定電流の作る磁場が磁性体の存在により乱されて電流測定誤差の要因となることも防止されている。
また、図1(a)に示すように、環状に1周巻回されているトロイダルコイル2の環が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面では、シース7内のトロイダルコイル2の両端が略接するように、シース7の両端部が垂直な方向の前後に重なる形状、換言すると、トロイダルコイル2の中央開口面に垂直な軸の方向から見た場合に、トロイダルコイル2の両端が略接するようにシース7の両端部が当方向の前後に重なる形状にしているため、トロイダルコイル2の両端にコイルの存在しない範囲が長いことによる電流測定誤差の増加が抑制されている。逆に、投影面においてトロイダルコイル2の両端が軸方向に重なっている場合も電流測定誤差の増加の要因となるが、上記のように投影面においてトロイダルコイル2の両端が略接する形状としているので、この誤差要因も抑制されている。
なお、本実施形態では、環状に1周巻回したトロイダルコイル2としているため、その環が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面としたが、螺旋状に複数周巻回したトロイダルコイル2とする場合は、その螺旋が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面となる。この投影面においてトロイダルコイル2の両端が略接する形状とすることにより、環状に1周巻き回した場合と同様に、電流測定誤差の増加が抑制される。
トロイダルコイル2は線径0.26mm、巻径5mm、巻ピッチ0.5mm、軸方向長さは約13mで、巻戻し線4は線径0.7mm、シース7は外径8.4mm、トロイダル状のシース7の被測定電流が通過する中央開口の径は約4.1mである。なお、図1は構造を解かり易くすることを優先して、縮尺、トロイダルコイルの巻数、巻きピッチ、分割数等は、本実施形態とは必ずしも一致させていない。
トロイダルコイル2の先端部14が内部に位置するシース7の先端部には、先端側シール8が設けられている。この先端側シール8は、非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼のシール板10をシース7の先端に全周共付け溶接することにより、シース7の先端を密閉したものである。
本実施形態の先端側シール8は、非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼を材質としたが、これに限らず、その他の金属、セラミック、金属とセラミックの組合せ、又は金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質してもよい。例えば、シース7の先端側開口に、次段の後端側シール9で使用されているようなセラミック端子を打ち込むこと、若しくは全周銀ろう付けすることにより密閉することでもよい。また、シース7の後端部に、次段に示す後端側シール9と同様にスリーブ管を全周溶接し、内部に無機絶縁材粉末を充填するとともに、このスリーブ管の先端側開口にセラミック端子を設けて、このセラミック端子とシース7を全周銀ろう付けにより密閉することでもよい。
リード線5、5が内部に位置する側のシース7の後端部には、後端側シール9が設けられて密閉されている。この後端側シール9は、2つのスリーブ管11a、11bと絶縁部材であるセラミック端子12、端子管13、13及びスリーブ管11a、11b内に充填されたマグネシア粉末の無機絶縁材粉末6より構成されている。スリーブ管11aは非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼の管でシース7側の先端がシース7と全周溶接されており、スリーブ管11bはセラミック端子12と熱膨張係数が近い金属であるコバールを材質とし、スリーブ管11aと全周溶接されている。セラミック端子12は非磁性であるアルミナを材質とするセラミックで、2つの貫通孔に各1本の端子管13とリード線5が挿通された状態でスリーブ11bと全周銀ろう付けされており、端子管13とリード線5も端子管13の後端部で銀ろう付けされている。端子管13、13は、コバールを材質とし、セラミック端子12と全周銀ろう付けされている。
本実施形態の後端側シール9は、金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末6の組み合わせを材質としたが、これに限らず、絶縁部材であるセラミックのみ、又は金属と絶縁部材であるセラミックの組合せのいずれかを材質としたものでもよい。例えば、上記後端側シール9の構成において、スリーブ管11a、11bを設けず、シース7の後端側開口に、セラミック端子12を打ち込むこと、若しくは全周銀ろう付けすることにより取付け、セラミック端子12と挿通されたリード線5、5をセラミック接着材、若しくは銀ろう付けにより密閉することでもよい。
先端側シール8と後端側シール9によりトロイダルコイル2の内部の無機絶縁材粉末6を外気から遮断し、湿分の侵入がもたらす無機絶縁材粉末6の絶縁低下による電流測定誤差の発生を防いでいる。
以上のように本実施形態におけるロゴスキーコイル1は、金属、マグネシア粉末及びアルミナセラミックにより作られている。これらの材質はいずれも300℃以上の耐高温性と耐高放射線性を持っており、耐高温性と耐高放射線性のあるロゴスキーコイル1となっている。
なお、後端側シール9のスリーブ管11bと端子管13に用いているコバールは磁性体であるが、本実施形態の場合、これらの磁性体はトロイダルコイル2から離れた位置にあるので、これらが被測定電流の作る磁場を乱すことによる電流測定誤差は微小である。しかし、これら磁性体がトロイダルコイル2の近くに位置するようなロゴスキーコイル1で、これらの存在による電流測定誤差が増加する場合は、コバールを非磁性金属であるチタンに替えることにより誤差を避けることができる。また銀ロウは非磁性であるが、その前処理に使われるメッキ材が磁性体である場合は、特許第5126563号公報に示されるニッケル‐リンメッキを採用することにより、メッキ材も非磁性体とすることができる。これらの変更によって、耐高温性と耐高放射線性が損なわれることはない。
一方、本実施形態の先端側シール8は非磁性金属で作られているが、先端側シール8がトロイダルコイル2から離れていて被測定電流の作る磁場を乱して電流測定誤差の要因とならない場合は、磁性体を用いることもできる。また、本実施形態のリード線5も非磁性金属で作られているが、同様に電流測定誤差の要因とならない場合は、非磁性でない金属を用いることもできる。
トロイダルコイル2の出力に関し、図1のような1周のトロイダルコイル2では、被測定電流によってトロイダルコイル2に発生する誘導起電力が小さいために、積分等によって電流値に変換した際の誤差が大きくなる場合、トロイダルコイル2を螺旋状に複数回の周回をさせることにより、誘導起電力が大きくなり、誘導起電力が小さいための誤差を回避することができる。N回の周回をすれば、図1に示す1周のトロイダルコイルに比べて出力はN倍となる。
引き続いて、図1に示した本実施形態のロゴスキーコイル1の製作方法を図2(a)乃至図2(e)に添って説明する。符号は原則として、最初に対象が出現する箇所にのみ付している。なお、図2は外形図であるが、図2(a)乃至図2(e)において、円柱状碍子15の内部及び後ろ側のコイル線16、直線状導線19及び碍子保持棒18は鎖線で表わし、図2(d)は円筒状碍子20の手前側半分を、図2(e)は円筒状碍子20、シース7及びシール板10の手前側半分と無機絶縁材粉末6,23を透明にして内部を図示している。
図2も図1と同様に、製作方法を解かり易くするために、縮尺、トロイダルコイル2の巻数、巻きピッチ、分割数等は、本実施形態とは必ずしも一致させていない。
始めに、図2(a)に示す、径方向断面の定まった箇所に軸方向に平行な碍子保持棒貫通孔22及び直線状導線貫通孔21を持つ無機絶縁粉末であるマグネシア粉末を焼成した長さ300mm、外径5mmの円柱状碍子15の軸方向表面全長に亘って、銅を材質とする導体線をピッチ0.45mmでコイル状に約670回巻付けてコイル線16としたコイル付き碍子17を30個作った。(コイル付き碍子製作工程)
本実施形態では、円柱状碍子15に碍子保持棒貫通孔22を2孔設けたが、これに限らず、碍子保持棒貫通孔22を1孔又は3孔以上設けるようにしてもよい。
以下、図2(b)乃至図2(e)は見やすくするためにコイル付き碍子17の数を3として描いている。
次に、図2(b)のように、NiとCrの非磁性合金を材質とする2本の碍子保持棒18、18を平行に保持し、コイル付き碍子17の2孔の碍子保持棒貫通孔22に其々1本の碍子保持棒18を挿入することにより、碍子保持棒18、18に順次、30個のコイル付き碍子17を、隣り合うコイル付き碍子17の端面が概略接するように装着し、その端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う端面につき1本の短尺導線3を、コイル付き碍子17と隣り合うコイル付き碍子17のそれぞれの端部に設けられた窪みにおいてコイル線16の端部と接触するようにして、コイル付き碍子17と隣り合うコイル付き碍子17をまたいで設置した。(コイル付き碍子配列工程)
短尺導線3は上記窪みでなく、コイル付き碍子17の円柱状碍子15に設けた専用の図示していない貫通孔においてコイル線16の端部と接触させてもよい。
続いて、図2(c)に示すように、1本の銅を材質とする直線状導線19を直線状導線貫通孔21に挿入して全コイル付き碍子17を貫通させ、その貫通した直線状導線19の先端部と、この先端側の端部にあるコイル付き碍子17のコイル線16の先端部とを図中の14において接合し、また、直線状導線19の後端部、及びこの後端側の後端のコイル付き碍子17のコイル線16の後端側の端部に其々リード線5、5を接合した。(導体接続工程)
次に、図2(d)に示すように、コイル線16の外周と接する内径の円筒状をした無機絶縁粉末であるマグネシア粉末を焼成した円筒状碍子20に、碍子保持棒18、18に装着したコイル付き碍子17を挿入して、複数の円筒状碍子20により全コイル付き碍子17の外周面を囲んだ。(円筒状碍子装着工程)
このように碍子保持棒18に装着したコイル付き碍子17、短尺導線3、直線状導線19、リード線5及び円筒状碍子20を、SUS316ステンレス鋼を材質とする外径10mmのシース7に挿入した後、SUS304ステンレス鋼を材質とする円盤状のシール板10をシース7の先端に全周共付け溶接して先端側シール8とし、また、碍子保持棒18、18をシース7の外部に後端側から抜き去り、次に、シース7内のこれら挿入物の隙間にマグネシアを材質とする無機絶縁材粉末23を充填した。その後、図2(e)に示す如く、ダイス24に左から右へ通すことにより、シース7の外周に機械的な力を加え、シース7を外径10mmから前述の外径8.4mmに縮径した。(シース縮径工程)
シース7の縮径は、ダイス引きではなくローラー引き、スエージング加工などの他の手段によってもよく、一度の縮径ではなく、複数回に分けて少しずつ縮径してもよい。
続いて、シース7の後端部に後端側シール9の取付けを行った後、シース7を図1に示した環形状に曲げた。(シース曲げ加工工程)
このようにして図1に示したロゴスキーコイル1を製作した。先端側シール8はシース曲げ加工工程で取付けてもよく、碍子保持棒18、18は、材質が非磁性体で、かつトロイダルコイル2、巻戻し線4及びリード線5とは接触しない位置にあるために、シース7内に残ってもロゴスキーコイル1の性能に影響しないので、外部への取出しを実施しなくてもよい。
この製作方法によれば、コイル付き碍子17の数を増すことにより、特別に困難な工程を伴わずに、被測定電流が通過する中央開口の径が3mを越えるような大口径のロゴスキーコイル1を製作することができる。また、ロゴスキーコイル1の製作において最も工数を要していたコイル部の製作に関し、円柱状碍子15に導体線をコイル状に巻付ける作業に機械による巻付けが適用できるために、コイル製作の効率化を図ることができる。
この製作方法において、シース縮径工程におけるシース7の縮径によってコイル付き碍子17の円柱状碍子15及び円筒状碍子20が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末6となるとともに、高密度化によってコイル線16の端部と短尺導線3が密着する。また、シース7の縮径前に充填されたマグネシアを材質とする無機絶縁材粉末23もシース7の縮径によって高密度に充填された状態となる。なお、シース7の縮径率が大きい場合、つまり、縮径前後のシース7の外径差が大きい場合は、縮径前に無機絶縁材粉末23を充填しなくとも縮径後、マグネシア粉末が高密度に充填された状態となるので、縮径前の無機絶縁材粉末23の充填は必要ない。
シース曲げ加工工程後、コイル付き碍子17のコイル線16は短尺導線3で繋がれた図1のトロイダルコイル2となり、直線状導線19は図1の巻戻し導線4となる。
シース縮径工程において高密度に充填された無機絶縁材粉末により、図1に示すように、仕上がったロゴスキーコイル1のシース7内にあるトロイダルコイル2、巻戻し線4及びリード線5は、トロイダルコイル2の先端部14と巻戻し線4との接合部、リード線5とトロイダルコイル2との接合部、及びリード線5と巻戻し線4との接合部以外で互いに接触しない状態、及びシース7と接触しない状態で、無機絶縁材粉末6中に固定されている。
以上の実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
産業上の利用の可能性
前述のように本発明は、核融合実験炉におけるプラズマ電流の測定やポロイダルコイル電流等の測定に利用することができる。これに限らず一般に、高温又は(及び)高放射線環境で用いられるロゴスキーコイル、中央開口の径が3mを越えるような大口径のロゴスキーコイルに好適に用いることができる。
1 ロゴスキーコイル
2 トロイダルコイル
3 短尺導線
4 巻戻し線
5 リード線
6 無機絶縁材粉末
7 シース
8 先端側シール
9 後端側シール
15 円柱状碍子
16 コイル線
17 コイル付き碍子
18 碍子保持棒
19 直線状導線
20 円筒状碍子
21 直線状導線貫通孔
22 碍子保持棒貫通孔
また、シース、トロイダルコイル、巻戻し線及びリード線は金属のみを材質としているので、耐高温性と耐高放射線性を持つ。さらに、無機絶縁材粉末は一般に、耐高温性と耐高放射線性を持っており、マグネシア、アルミナ、シリカ等の粉末を経済的かつ耐高温性と耐高放射線性のある材料として使用することができる。加えて、セラミックも一般に、耐高温性と耐高放射線性を持ち、金属、セラミック及び無機絶縁材粉末のうちの1つ又は2つ以上を部材とする先端側シールと後端側シールも、セラミックとしてマグネシア、アルミナ、シリカ等を焼成したものを、無機絶縁粉末としてマグネシア、アルミナ、シリカ等の粉末を、経済的かつ耐高温性と耐高放射線性のある材料として使用することができる。
以上のとおり本発明によるロゴスキーコイル全体に、耐高温性と耐高放射線性を持たせることができる。
(第2の態様)
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のロゴスキーコイルの製作方法であって、
無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
コイル付き碍子のそれぞれの碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、碍子保持棒に順次、コイル付き碍子製作工程で製作された複数個のコイル付き碍子を、隣り合うコイル付き碍子の端面が略接するように装着し、端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う端面につき1本の短尺導線を、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔においてコイル線の端部と接触するようにして、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
コイル付き碍子配列工程により碍子保持棒に装着したすべてのコイル付き碍子の直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した直線状導線の先端部と、この先端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の先端側の端部とを接合し、また、直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、碍子保持棒に装着されたコイル付き碍子を挿入して、円筒状碍子によりすべてのコイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
円筒状碍子装着工程に続いて、コイル付き碍子、短尺導線、直線状導線、リード線及び円筒状碍子がそれぞれ装着された碍子保持棒を、直線状をしたシースに挿入し、これら挿入物のシース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、シースの外周に機械的な力を加えることによりシースの外径を縮径するシース縮径工程と、
シース縮径工程に続いて、シースの両端部に先端側シール及び後端側シールを取付け、シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、コイル線と短尺導線はトロイダルコイルとなり、また直線状導線巻戻し線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
シース縮径工程では、シースの外径が縮径されることにより、コイル付き碍子の円柱状碍子及び円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によってコイル線の端部と短尺導線が密着するものである。
シース曲げ加工工程後、コイル付き碍子のコイル線は短尺導線で繋がれたトロイダルコイルとなり、直線状導線は巻戻し線となる。
シース縮径工程において高密度に充填された無機絶縁材粉末により、仕上がったロゴスキーコイルのシース内にあるトロイダルコイル、巻戻し線、リード線及び碍子保持棒は、トロイダルコイルと巻戻し線との接合部、リード線とトロイダルコイルとの接合部、及びリード線と巻戻し線との接合部以外で互いに接触しない状態、及びシースと接触しない状態で、無機絶縁材粉末中に固定される。
(第3の態様)
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様のロゴスキーコイルの製作方法であって、
無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
コイル付き碍子のそれぞれの碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、碍子保持棒に順次、コイル付き碍子製作工程で製作された複数個のコイル付き碍子を、隣り合うコイル付き碍子の端面が略接するように装着し、端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う端面につき1本の短尺導線を、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔においてコイル線の端部と接触するようにして、コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
コイル付き碍子配列工程により碍子保持棒に装着したすべてのコイル付き碍子の直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した直線状導線の先端部と、この先端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の先端側の端部とを接合し、また、直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にあるコイル付き碍子のコイル線の後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、碍子保持棒に装着されたコイル付き碍子を挿入して、円筒状碍子によりすべてのコイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
円筒状碍子装着工程に続いて、直線状をしたシースの一端に先端側シールを取付けた後、コイル付き碍子、短尺導線、直線状導線、リード線及び円筒状碍子がそれぞれ装着された碍子保持棒を、シースの他端より挿入し、これら挿入物のシース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、シースの外周に機械的な力を加えることによりシースの外径を縮径するシース縮径工程と、
シース縮径工程に続いて、シースに後端側シールを取付け、シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、コイル線と短尺導線はトロイダルコイルとなり、また直線状導線巻戻し線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
シース縮径工程では、シースの外径が縮径されることにより、コイル付き碍子の円柱状碍子及び円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によってコイル線の端部と短尺導線が密着するものである。
トロイダルコイル2の先端部14が内部に位置するシース7の先端部には、先端側シール8が設けられている。この先端側シール8は、非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼のシール板10をシース7の先端に全周共付け溶接することにより、シース7の先端を密閉したものである。
本実施形態の先端側シール8は、非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼を材質としたが、これに限らず、その他の金属、セラミック、金属とセラミックの組合せ、又は金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質してもよい。例えば、シース7の先端側開口に、次段の後端側シール9で使用されているようなセラミック端子を打ち込むこと、若しくは全周銀ろう付けすることにより密閉することでもよい。また、シース7の先端部に、次段に示す後端側シール9と同様にスリーブ管を全周溶接し、内部に無機絶縁材粉末を充填するとともに、このスリーブ管の先端側開口にセラミック端子を設けて、このセラミック端子とシース7を全周銀ろう付けにより密閉することでもよい。
リード線5、5が内部に位置する側のシース7の後端部には、後端側シール9が設けられて密閉されている。この後端側シール9は、2つのスリーブ管11a、11bと絶縁部材であるセラミック端子12、端子管13、13及びスリーブ管11a、11b内に充填されたマグネシア粉末の無機絶縁材粉末6より構成されている。スリーブ管11aは非磁性金属であるSUS304ステンレス鋼の管でシース7側の先端がシース7と全周溶接されており、スリーブ管11bはセラミック端子12と熱膨張係数が近い金属であるコバールを材質とし、スリーブ管11aと全周溶接されている。セラミック端子12は非磁性であるアルミナを材質とするセラミックで、2つの貫通孔に各1本の端子管13とリード線5が挿通された状態でスリーブ管11bと全周銀ろう付けされており、端子管13とリード線5も端子管13の後端部で銀ろう付けされている。端子管13、13は、コバールを材質とし、セラミック端子12と全周銀ろう付けされている。
本実施形態の後端側シール9は、金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末6の組み合わせを材質としたが、これに限らず、絶縁部材であるセラミックのみ、又は金属と絶縁部材であるセラミックの組合せのいずれかを材質としたものでもよい。例えば、上記後端側シール9の構成において、スリーブ管11a、11bを設けず、シース7の後端側開口に、セラミック端子12を打ち込むこと、若しくは全周銀ろう付けすることにより取付け、セラミック端子12と挿通されたリード線5、5をセラミック接着材、若しくは銀ろう付けにより密閉することでもよい。
シース曲げ加工工程後、コイル付き碍子17のコイル線16は短尺導線3で繋がれた図1のトロイダルコイル2となり、直線状導線19は図1の巻戻し線4となる。

Claims (4)

  1. 少なくともトロイダルコイル、巻戻し線、シース、無機絶縁材粉末、2本のリード線、及びシースの開口部を密閉する先端側シールと後端側シールから構成され、
    前記トロイダルコイルは、非磁性金属を材質とする裸線で、環状に1周又は螺旋状に複数周巻回されており、
    前記巻戻し線は、非磁性金属を材質とする裸線で、先端部が前記トロイダルコイルの先端部と接合され、該トロイダルコイルの内側を通して該トロイダルコイルの後端部まで配されており、
    2本の前記リード線は、金属を材質とする裸線で、その1本目は前記巻戻し線の後端部と接合され、2本目は前記トロイダルコイルの後端部と接合されており、
    前記シースは、非磁性金属を材質とし、その内部に、前記トロイダルコイル、前記巻戻し線及び2本の前記リード線を、無機絶縁材粉末を介在させて、該トロイダルコイルの中心軸と該シース中心軸が略一致した状態で収容しており、
    前記先端側シールは、金属、セラミック、金属とセラミックの組合せ、又は金属とセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質とし、前記トロイダルコイルと前記巻戻し線が接合された側の前記シースの先端部の開口を密閉しており、
    前記後端側シールは、絶縁部材であるセラミック、金属と絶縁部材であるセラミックの組合せ、又は金属と絶縁部材であるセラミックと無機絶縁材粉末の組み合わせのいずれかを材質とし、前記トロイダルコイルと前記リード線が接合された側の前記シースの後端部の開口を、前記リード線が絶縁部材である前記セラミックを貫通した状態で密閉しており、
    前記シース内の前記トロイダルコイル、前記巻戻し線及び前記リード線は、該トロイダルコイルと該巻戻し線との接合部、該トロイダルコイルと該リード線との接合部、及び該巻戻し線と該リード線との接合部以外で互いに接触しない状態、及び前記シースと接触しない状態で無機絶縁材粉末を介在させて固定され、かつ、該トロイダルコイルがなす前記環又は前記螺旋が取り囲む面に垂直な方向から見た投影面において、該シース内の前記トロイダルコイルの両端が略接するように、該シースの両端部が前記垂直な方向の前後に重なっていることを特徴とするロゴスキーコイル。
  2. 無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、該円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
    前記コイル付き碍子のそれぞれの前記碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、該碍子保持棒に順次、前記コイル付き碍子製作工程で製作された複数個の該コイル付き碍子を、隣り合う該コイル付き碍子の端面が略接するように装着し、該端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う該端面につき1本の短尺導線を、該コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔において前記コイル線の端部と接触するようにして、該コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
    該コイル付き碍子配列工程により前記碍子保持棒に装着したすべての前記コイル付き碍子の前記直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した該直線状導線の先端部と、この先端側の端部にある該コイル付き碍子のコイル線の該先端側の端部とを接合し、また、該直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にある該コイル付き碍子のコイル線の該後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
    該導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、前記碍子保持棒に装着された前記コイル付き碍子を挿入して、該円筒状碍子によりすべての該コイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
    該円筒状碍子装着工程に続いて、前記コイル付き碍子、前記短尺導線、前記直線状導線、前記リード線及び前記円筒状碍子がそれぞれ装着された前記碍子保持棒を、直線状をした前記シースに挿入し、これら挿入物の該シース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、該シースの外周に機械的な力を加えることにより該シースの外径を縮径するシース縮径工程と、
    該シース縮径工程に続いて、前記シースの両端部に前記先端側シール及び前記後端側シールを取付け、該シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、前記コイル線と前記短尺導線は前記トロイダルコイルとなり、また前記直性状導線は前記巻戻し導線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
    前記シース縮径工程では、前記シースの外径が縮径されることにより、前記コイル付き碍子の円柱状碍子及び前記円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によって前記コイル線の端部と前記短尺導線が密着する請求項1記載のロゴスキーコイルの製造方法。
  3. 無機絶縁材粉末を焼成して円柱状に作られ、径方向の定まった位置に軸方向に平行な1孔又は複数孔の碍子保持棒貫通孔及び1孔の直線状導線貫通孔を有する円柱状碍子と、該円柱状碍子の軸方向の表面の略全長に亘って導体線をコイル状に巻きつけたコイル線とから構成されるコイル付き碍子を複数個製作するコイル付き碍子製作工程と、
    前記コイル付き碍子のそれぞれの前記碍子保持棒貫通孔に非磁性体からなる碍子保持棒を挿入することにより、該碍子保持棒に順次、前記コイル付き碍子製作工程で製作された複数個の該コイル付き碍子を、隣り合う該コイル付き碍子の端面が略接するように装着し、該端面を略接しさせる際に、1組の向かい合う該端面につき1本の短尺導線を、該コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子のそれぞれの端部に設けられた窪み又は貫通孔において前記コイル線の端部と接触するようにして、該コイル付き碍子と隣り合うコイル付き碍子をまたいで設置するコイル付き碍子配列工程と、
    該コイル付き碍子配列工程により前記碍子保持棒に装着したすべての前記コイル付き碍子の前記直線状導線貫通孔に1本の直線状導線を挿入して貫通させ、貫通した該直線状導線の先端部と、この先端側の端部にある該コイル付き碍子のコイル線の該先端側の端部とを接合し、また、該直線状導線の後端部、及びこの後端側の端部にある該コイル付き碍子のコイル線の該後端側の端部にそれぞれリード線に接合する導体接続工程と、
    該導体接続工程に続いて、無機絶縁材粉末を焼成して作られた複数の円筒状碍子に、前記碍子保持棒に装着された前記コイル付き碍子を挿入して、該円筒状碍子によりすべての該コイル付き碍子の外周面を囲う円筒状碍子装着工程と、
    該円筒状碍子装着工程に続いて、直線状をした前記シースの一端に前記先端側シールを取付けた後、前記コイル付き碍子、前記短尺導線、前記直線状導線、前記リード線及び前記円筒状碍子がそれぞれ装着された前記碍子保持棒を、前記シースの他端より挿入し、これら挿入物の該シース内の隙間に無機絶縁材粉末を充填した後、該シースの外周に機械的な力を加えることにより該シースの外径を縮径するシース縮径工程と、
    該シース縮径工程に続いて、前記シースに前記後端側シールを取付け、該シースを所定の環状又は螺旋状に曲げることにより、前記コイル線と前記短尺導線は前記トロイダルコイルとなり、また前記直性状導線は前記巻戻し導線となるシース曲げ加工工程と、を有し、
    前記シース縮径工程では、前記シースの外径が縮径されることにより、前記コイル付き碍子の円柱状碍子及び前記円筒状碍子が粉砕されて高密度に充填された無機絶縁材粉末となるとともに、高密度化によって前記コイル線の端部と前記短尺導線が密着する請求項1記載のロゴスキーコイルの製造方法。
  4. 前記シース縮径工程は、前記無機絶縁材粉末の充填の前に前記碍子保持棒貫通孔から外部に前記碍子保持棒を抜き取り、該碍子保持棒が抜き取られた後に前記シース内に該無機絶縁材粉末を充填する請求項2又は請求項3記載のロゴスキーコイルの製造方法。

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