JP2005207794A - 爆速測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 套管やコイルを損傷させるおそれがなく、検出信号の出力電圧を高め、検出感度(S/N比)を高めることができる爆速測定装置を提供する。
【解決手段】 套管内を進行する爆轟波が2つの定点A,Bを通過する時の時間間隔を計測することにより爆速を測定する装置。2つの定点部位にあって套管11を取囲む検出用コイル21と、検出用コイルの内側に磁場を発生させる永久磁石ユニット40と、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置30とを備える。永久磁石ユニット40は、検出用コイルの軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有する複数の複合永久磁石42からなり、各複合永久磁石は、検出用コイル21の軸線に対して対称に位置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 套管内を進行する爆轟波が2つの定点A,Bを通過する時の時間間隔を計測することにより爆速を測定する装置。2つの定点部位にあって套管11を取囲む検出用コイル21と、検出用コイルの内側に磁場を発生させる永久磁石ユニット40と、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置30とを備える。永久磁石ユニット40は、検出用コイルの軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有する複数の複合永久磁石42からなり、各複合永久磁石は、検出用コイル21の軸線に対して対称に位置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、套管内を進行する爆轟波が2つの定点を通過する時の時間間隔を計測することにより爆速を測定する装置に係わり、特に火工品、例えば導爆線の爆速測定に利用する爆速測定装置に関する。
従来、かかる爆速測定を行なう一般的な手段として、ドードリッシュ法、イオンギャップ法、光ファイバ法、流し写真法等があり、これらの手段については例えば[非特許文献1](工業火薬ハンドブック)に記載されている。
一例としてイオンギャップ法を、図8によりその概略を説明する。この図において、51は套管、52はこの套管に封入した被検火薬、53は套管51の一端に装着した電気雷管である。套管51上に所定の距離Lを隔てて2つの定点A,Bを設定し、これらの定点部位を穿孔してイオンギャップ54を挿入する。このイオンギャップは2本のエナメル電線を捻回してその先端にギャップを形成したものであり、55はエナメル電線のガイシである。
一例としてイオンギャップ法を、図8によりその概略を説明する。この図において、51は套管、52はこの套管に封入した被検火薬、53は套管51の一端に装着した電気雷管である。套管51上に所定の距離Lを隔てて2つの定点A,Bを設定し、これらの定点部位を穿孔してイオンギャップ54を挿入する。このイオンギャップは2本のエナメル電線を捻回してその先端にギャップを形成したものであり、55はエナメル電線のガイシである。
この装置において、電気雷管53により被検火薬52を起爆すると、その爆轟波が套管51の他端に向って進行する。爆轟波の波面ではイオン解離を伴っているので、波面の致達によりイオンギャップ54が導通する。したがって2つのイオンギャップ54がそれぞれ導通した時の時間間隔と定点間距離Lとによって爆速が測定できる。なお、56および57はそれぞれこの時間間隔を計測するための水晶発信器およびカウンタである。
また上述したドードリッシュ法では基準導爆線を接続するための通孔を套管51に穿設し、光ファイバ法、流し写真法等では爆轟波面の光輝観測用の通孔を套管51に穿設して、それぞれの手段に応じ爆速の測定がなされる。
また上述したドードリッシュ法では基準導爆線を接続するための通孔を套管51に穿設し、光ファイバ法、流し写真法等では爆轟波面の光輝観測用の通孔を套管51に穿設して、それぞれの手段に応じ爆速の測定がなされる。
しかし、上述した従来の手段は主として火薬単体についての爆速測定を対象としたものであり、これを完成された火工品の性能確認試験等に採用しようとするときは多くの困難を伴ったり、あるいは採用不可能な場合も生じる問題があった。
この問題を例えばロケットの信号伝達に供せられる導爆線について説明する。図9に示すごとく、この導爆線10は、外径が数ミリ、内径が数百ミクロンの鉛等で作られた套管11に芯薬12を内填してなる規格導爆線に対し、ガラスクロス等を用いてしっかりとした厚い被覆13を施したものである。そのため、このような導爆線10について上述した穿孔をしたり、あるいはここにイオンギャップなどの検出素子を挿入したりする作業はほとんど不可能に近いのである。
そこで、かかる完成された火工品に加工を施さないで爆速の測定を行い得るようにするため、[特許文献1]が本発明の発明者等により提案されている。
[特許文献1]の「爆速測定装置」は、図10に示すように、2つの定点部位A,Bにあって套管10を取囲む検出用コイル21a,21bと、検出用コイルと同軸的に配置した磁場発生用コイル22a,22bと、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置30とを備えるものである。なおこの図で、23はスイッチ、24は電源電池、33はトリガ発生手段、34は電気フューズまたは易破断性の導電線、35はコンデンサである。
この構成により、磁場発生用コイル22a,22bを励磁して磁場を形成し、その磁場に変化を与えると磁場発生用コイルと同軸関係にある検出用コイル21a,21bに電圧が誘起される。一方、爆轟波の波面は前述のようにイオン解離を伴っているので、この波面が通過すると磁場の磁束が乱される。従って検出用コイル21a,21bには爆轟波が通過する時に過渡的に電圧が誘起されるので、この現象を過渡現象記録装置30に記録させることによって爆速の測定を行なうことができる。
工業火薬協会編「工業火薬ハンドブック」、共立出版株式会社、昭和41年11月1日発行、358頁乃至363頁
上述したように、[特許文献1]の「爆速測定装置」では、検出用コイル21a,21bの同軸上両側に磁場発生コイル22a,22bを配置し、導爆線(套管10)が点火され爆轟波が検出用コイル2点A,B間を通過した時に磁場の撹乱により、検出用コイルに誘起電圧を発生させ、この出力を高応答の計測装置30で測定し、爆速を測定するものである。
しかし、かかる従来の爆速測定装置は、その後の実施により、以下の問題点が明らかとなった。
(1)磁場発生コイルに通電することにより、磁場発生コイルが発熱するため、高電圧(大電流)を印加すると、套管やコイルが損傷するおそれがある。そのため、通電時間を数秒に制限する必要があり試験上の制約となっている。
(2)検出用コイルに誘起される電圧が低く(例えば、P-Pで30mV程度)、そのため検出信号がノイズレベルに埋もれる場合が多く、検出感度(S/N比)が低い。また、S/N比を高めるために磁場発生コイルの通電電圧または通電電流を高めると、套管やコイルの損傷可能性が更に高まり、通電時間が一層短くなってしまう。
(1)磁場発生コイルに通電することにより、磁場発生コイルが発熱するため、高電圧(大電流)を印加すると、套管やコイルが損傷するおそれがある。そのため、通電時間を数秒に制限する必要があり試験上の制約となっている。
(2)検出用コイルに誘起される電圧が低く(例えば、P-Pで30mV程度)、そのため検出信号がノイズレベルに埋もれる場合が多く、検出感度(S/N比)が低い。また、S/N比を高めるために磁場発生コイルの通電電圧または通電電流を高めると、套管やコイルの損傷可能性が更に高まり、通電時間が一層短くなってしまう。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、套管やコイルを損傷させるおそれがなく、検出信号の出力電圧を高め、検出感度(S/N比)を高めることができる爆速測定装置を提供することにある。
本発明によれば、套管内を進行する爆轟波が2つの定点を通過する時の時間間隔を計測することにより爆速を測定する装置において、
前記2つの定点部位にあって套管を取囲む検出用コイルと、該検出用コイルの内側に磁場を発生させる永久磁石ユニットと、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置と、を備えることを特徴とする爆速測定装置が提供される。
前記2つの定点部位にあって套管を取囲む検出用コイルと、該検出用コイルの内側に磁場を発生させる永久磁石ユニットと、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置と、を備えることを特徴とする爆速測定装置が提供される。
上記本発明の構成によれば、従来の磁場発生コイルを無くし、永久磁石ユニットにより検出用コイルの内側に磁場を発生させるので、通電及びこれに伴う発熱なしに磁場を発生させることができる。従って、通電等の試験上の制約が無くなり、套管やコイルの損傷を本質的に無くすことができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記永久磁石ユニットは、検出用コイルの軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有する複数の複合永久磁石からなり、各複合永久磁石は、検出用コイルの軸線に対して対称に位置する。
この構成により、複数の複合永久磁石が、検出用コイルの軸線に対して対称に位置し、かつ各永久磁石ユニットは、軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有するので、検出用コイルの内側に軸方向に磁場を発生させることができる。
この構成により、複数の複合永久磁石が、検出用コイルの軸線に対して対称に位置し、かつ各永久磁石ユニットは、軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有するので、検出用コイルの内側に軸方向に磁場を発生させることができる。
前記各複合永久磁石は、端部がN極又はS極であり前記軸方向に延びる棒状永久磁石と、該N極及びS極に密着し半径方向内方にそれぞれ延びる1又は複数の円筒形永久磁石とからなる。
この構成により、使用する円筒形永久磁石の個数(1又は複数)により、検出用コイルの内側に発生する磁場の強度又は磁束密度を調整することができる。
この構成により、使用する円筒形永久磁石の個数(1又は複数)により、検出用コイルの内側に発生する磁場の強度又は磁束密度を調整することができる。
前記各永久磁石は、希土類のネオジム磁石又はコバルト磁石であるのが好ましい。
ネオジム磁石又はコバルト磁石を用いることにより、強い磁場又は高い磁束密度を小型の永久磁石で容易に得ることができる。
ネオジム磁石又はコバルト磁石を用いることにより、強い磁場又は高い磁束密度を小型の永久磁石で容易に得ることができる。
また、前記定点部位は、前記永久磁石ユニットのN極とS極の間に位置し、套管を取囲む外套管に形成した周溝によって確定され、前記検出用コイルは、該周溝に巻回されている。
この構成により、定点部位を正確に位置決めし、かつ定点部位に対して軸方向に対称な磁場を形成することができる。
この構成により、定点部位を正確に位置決めし、かつ定点部位に対して軸方向に対称な磁場を形成することができる。
上述したように、本発明の爆速測定装置は、套管やコイルを損傷させるおそれなく、検出信号の出力電圧を高め、検出感度(S/N比)を高めることができる、等の優れた効果を有する。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1は、本発明の爆速測定装置の全体構成図である。この図において、10は検体としての導爆線、A,BおよびLは定点および定点距離、3は導爆線10の一端に装着した電気雷管である。
21はそれぞれ定点AおよびBのところに配置した検出用コイル、30は検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置、40は検出用コイル21の内側に磁場を発生させる永久磁石ユニットである。
21はそれぞれ定点AおよびBのところに配置した検出用コイル、30は検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置、40は検出用コイル21の内側に磁場を発生させる永久磁石ユニットである。
過渡現象記録装置30において、31はウエーブメモリで、これは微小時間内に発生する入力変化を記憶する高分解能の記憶装置として市販されているものであり、計測の終了後にトリガを印加すると、この印加時点から起算した指定秒時間内の記憶を電気量として出力する。32はX-Yレコーダで、ウエーブメモリ31の上記出力を受けてこれを時間軸(X軸)上に記録する。
36は抵抗であり、検出用コイル21の出力は抵抗36によって容量成分を消去したのちウエーブメモリ31へ入力する。なお、複数の検出用コイル21を並列に結合して同一の時間軸に対して複数の出力を計測するようにしてもよい。
36は抵抗であり、検出用コイル21の出力は抵抗36によって容量成分を消去したのちウエーブメモリ31へ入力する。なお、複数の検出用コイル21を並列に結合して同一の時間軸に対して複数の出力を計測するようにしてもよい。
図2は、本発明による検出コイル21と永久磁石ユニット40の構成図である。図2Aに示すように、永久磁石ユニット40は、検出用コイル21の軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有する複数の複合永久磁石42からなり、各複合永久磁石42は、検出用コイル21の軸線に対して対称に位置する。
なお、各定点部位A,Bに設ける複合永久磁石42は、この例のように検出用コイル21の軸線に対して対称に複数(2以上)を配置するのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、各定点部位A,Bに単一の複合永久磁石42を配置してもよい。
なお、各定点部位A,Bに設ける複合永久磁石42は、この例のように検出用コイル21の軸線に対して対称に複数(2以上)を配置するのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、各定点部位A,Bに単一の複合永久磁石42を配置してもよい。
図2Aにおいて、各複合永久磁石42は、端部がN極又はS極であり検出用コイル21の軸方向に延びる棒状永久磁石43と、この棒状永久磁石43のN極及びS極に密着し半径方向内方にそれぞれ延びる円筒形永久磁石44とからなる。
図2Aの例では、円筒形永久磁石44は棒状永久磁石43のN極及びS極にそれぞれ1個設けられているが、図2B、図2Cの例では、棒状永久磁石43のN極及びS極にそれぞれ2個、3個の円筒形永久磁石44を半径方向内方に直列に接続して設けられている。なお、4個以上を同様に用いてもよい。
図2Aの例では、円筒形永久磁石44は棒状永久磁石43のN極及びS極にそれぞれ1個設けられているが、図2B、図2Cの例では、棒状永久磁石43のN極及びS極にそれぞれ2個、3個の円筒形永久磁石44を半径方向内方に直列に接続して設けられている。なお、4個以上を同様に用いてもよい。
各永久磁石43、44は、強い磁場又は高い磁束密度を小型の永久磁石で得るために希土類のネオジム磁石又はコバルト磁石であることが好ましい。例えば、市販のネオジム磁石の場合、直径10mm、厚さ8mmの円筒形永久磁石は、5100Gの表面磁束を有し、厚さ8mm、幅11mm、長さ40mmの角形棒状永久磁石は、3800Gの表面磁束を有する。従って、これらを図2A〜Cのように組み合わせて用いることにより、検出用コイルの内側に発生する磁場の強度又は磁束密度を調整することができる。
なお、以下本発明において、図2A、図2B、図2Cの組み合わせをそれぞれ1型、2型、3型と呼ぶ。
なお、以下本発明において、図2A、図2B、図2Cの組み合わせをそれぞれ1型、2型、3型と呼ぶ。
図2A〜Cにおいて、前述した定点部位A,Bは、永久磁石ユニット42のN極とS極の間に位置する。また、套管(導爆線10)を取囲む外套管25に形成した周溝25aによって確定され、検出用コイル21は、この周溝25aに巻回されている。
外套管25および図示しないリテーナは非磁性体、例えば樹脂で作られており、リテーナ内に導爆線10を挿通してこれを直線状に保持する。25aは前記定点間距離Lを隔てて外套管25の外周面に切削した狭い周溝である。従ってこれらの周溝により定点A,Bの部位が確定されるので、この溝にエナメル電線などを巻回して検出用コイル21を形成する。
外套管25および図示しないリテーナは非磁性体、例えば樹脂で作られており、リテーナ内に導爆線10を挿通してこれを直線状に保持する。25aは前記定点間距離Lを隔てて外套管25の外周面に切削した狭い周溝である。従ってこれらの周溝により定点A,Bの部位が確定されるので、この溝にエナメル電線などを巻回して検出用コイル21を形成する。
上述した構成により、永久磁石ユニット42により検出用コイル21の内側に軸方向の磁場を発生させることができ、その磁場に変化を与えると検出用コイル21に電圧が誘起される。一方爆轟波の波面は前述のようにイオン解離を伴っているので、この波面が通過すると前記磁場の磁束が乱される。よって検出用コイル21には爆轟波が通過する時に過渡的に電圧が誘起されるので、この現象を過渡現象記録装置30に記録させることによって爆速の測定を行なうことができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
表1は、試験に用いた検出用コイル21の仕様である。この表に示すように、この試験では線径と巻数の異なる3種(線径を、0.5、0.3、0.2mm)を準備し、上述した図2A、図2B、図2Cの永久磁石ユニット(1型、2型、3型)と組み合わせて用いた。
以下、検出用コイル21と永久磁石ユニット40の組み合わせを、(検出用コイルの線径d/永久磁石ユニットの型n)すなわちd/n(例えば、0.5/1、0.2/2、0.3/3)と記載する。
以下、検出用コイル21と永久磁石ユニット40の組み合わせを、(検出用コイルの線径d/永久磁石ユニットの型n)すなわちd/n(例えば、0.5/1、0.2/2、0.3/3)と記載する。
実施例1では、図3Aに示すように、1本の導爆線10に7種の検出用コイル21と永久磁石ユニット40の組み合わせ(左から順に0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2、0.2/1、0.2/2、0.5/3)を直列に配置し、導爆線10に着火して同時に7点の検出出力を計測した。
図4は、本発明の第1実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2、0.2/1、0.2/2、0.5/3の各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
図4は、本発明の第1実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2、0.2/1、0.2/2、0.5/3の各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
図11は、従来例による検出出力図である。この図から従来例の出力電圧(縦軸)は、最大でも15mV(0.015V)程度であり、検出感度(S/N比)が低いことがわかる。また、従来例においてS/N比を高めるために磁場発生コイルの通電電圧または通電電流を高めると、套管やコイルの損傷可能性が更に高まり、通電時間が一層短くなってしまう。
これに対して、図4の実施例では、最大出力が0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
これに対して、図4の実施例では、最大出力が0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
実施例2では、図3Bに示すように、1本の導爆線10に6種の検出用コイル21と永久磁石ユニット40の組み合わせ(左から順に0.3/3、0.2/3、0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2)を直列に配置し、導爆線10に着火して同時に6点の検出出力を計測した。
図5は、本発明の第2実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.3/3、0.2/3、0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2の各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
また、この実施例でも、最大出力は0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
図5は、本発明の第2実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.3/3、0.2/3、0.5/1、0.5/2、0.3/1、0.3/2の各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
また、この実施例でも、最大出力は0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
実施例3では、図3Cに示すように、1本の導爆線10に4種の検出用コイル21と永久磁石ユニット40の組み合わせ(左から順に0.5/3、0.3/3、0.2/1、0.2/2)を直列に配置し、導爆線10に着火して同時に4点の検出出力を計測した。
図6は、本発明の第3実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.3/3の検出は計測器の故障で計測されなかったが、その他の0.5/3、0.2/1、0.2/2は、各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
また、この実施例でも、最大出力は0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
図6は、本発明の第3実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.3/3の検出は計測器の故障で計測されなかったが、その他の0.5/3、0.2/1、0.2/2は、各組み合わせに対応した電圧出力が得られていることがわかる。
また、この実施例でも、最大出力は0.3V以上に達しており、従来例の10倍以上の出力電圧が得られ、検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
上述した実施例1〜3から、以下のことが確認された。
(1)検出用コイル21の線径が0.5mm、巻数60回(抵抗値0.9〜1.7Ω、自己リアクタンス0.170〜0.183mH)であり、永久磁石ユニット40が3型の組み合わせ(0.5/3)において、-0.45V/+0.32Vの最大出力電圧が得られる。
(2)検出用コイル21の線径は、0.5、0.3、0.2mmの順で高い出力電圧が得られる。これらの出力電圧は、従来例に比較して、10倍以上であり検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
(3)検出用コイル21の抵抗値と自己リアクタンスから、R-L直列回路として、線径0.5mmで1410Hz、線径0.1〜0.3mmでは540〜600Hzであり、高速の爆速測定用として高応答が必要なことから周波数特性の高いコイル特性が有効である。
(1)検出用コイル21の線径が0.5mm、巻数60回(抵抗値0.9〜1.7Ω、自己リアクタンス0.170〜0.183mH)であり、永久磁石ユニット40が3型の組み合わせ(0.5/3)において、-0.45V/+0.32Vの最大出力電圧が得られる。
(2)検出用コイル21の線径は、0.5、0.3、0.2mmの順で高い出力電圧が得られる。これらの出力電圧は、従来例に比較して、10倍以上であり検出感度(S/N比)が高いことがわかる。
(3)検出用コイル21の抵抗値と自己リアクタンスから、R-L直列回路として、線径0.5mmで1410Hz、線径0.1〜0.3mmでは540〜600Hzであり、高速の爆速測定用として高応答が必要なことから周波数特性の高いコイル特性が有効である。
上述した実施例1〜3の結果に基づき、実施例4では、図3Dに示すように、1本の導爆線10に検出用コイル21と永久磁石ユニット40の3種の組み合わせ(左から順に0.5/1、0.5/2、0.5/2、0.5/3、0.5/3)を直列に配置し、導爆線10に着火して同時に5点の検出出力を計測した。なおこのうち、0.5/1は、永久磁石ユニット40が片側のみ、0.5/2、0.5/2の間隔は200mm、0.5/3、0.5/3の間隔も200mmに設定した。なお、この場合の抵抗値と自己リアクタンスは、0.5/1が抵抗値0.9Ω、自己リアクタンス0.109mH、0.5/2が抵抗値0.5Ω、自己リアクタンス0.184〜0.197mHであった。
図7は、本発明の第4実施例による検出出力図である。この図において、横軸は時間(ms)、縦軸は出力電圧(V)である。この図から、0.5/2、0.5/2の時間間隔と0.5/3、0.5/3の時間間隔の両方から爆速6800m/sが測定でき、本発明による計測精度が高いことが確認された。
以上説明したように、本発明は爆轟波面による磁場のじょう乱作用を利用してこの現象を検体の外部から磁気的に検出するようにしたので、完成された火工品などに何等の加工を施すことなく爆速の測定をおこないうる。
また、従来の磁場発生コイルを無くし、永久磁石ユニットにより検出用コイルの内側に磁場を発生させるので、通電及びこれに伴う発熱なしに磁場を発生させることができる。従って、通電等の試験上の制約が無くなり、套管やコイルの損傷を本質的に無くすことができる。
また、従来の磁場発生コイルを無くし、永久磁石ユニットにより検出用コイルの内側に磁場を発生させるので、通電及びこれに伴う発熱なしに磁場を発生させることができる。従って、通電等の試験上の制約が無くなり、套管やコイルの損傷を本質的に無くすことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
3 電気雷管、10 検体(導爆線)、11 套管、12 芯薬、13 被覆、
21 検出用コイル、25 外套管、25a 周溝、
30 過渡現象記録装置、31 ウエーブメモリ、32 X-Yレコーダ、36 抵抗、
40 永久磁石ユニット、42 複合永久磁石、43 棒状永久磁石、44 円筒形永久磁石
21 検出用コイル、25 外套管、25a 周溝、
30 過渡現象記録装置、31 ウエーブメモリ、32 X-Yレコーダ、36 抵抗、
40 永久磁石ユニット、42 複合永久磁石、43 棒状永久磁石、44 円筒形永久磁石
Claims (5)
- 套管内を進行する爆轟波が2つの定点を通過する時の時間間隔を計測することにより爆速を測定する装置において、
前記2つの定点部位にあって套管を取囲む検出用コイルと、該検出用コイルの内側に磁場を発生させる永久磁石ユニットと、検出用コイルの過渡現象を時間軸について記録する過渡現象記録装置と、を備えることを特徴とする爆速測定装置。 - 前記永久磁石ユニットは、検出用コイルの軸方向に間隔を隔てたN極とS極を有する複数の複合永久磁石からなり、各複合永久磁石は、検出用コイルの軸線に対して対称に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の爆速測定装置。
- 前記各複合永久磁石は、端部がN極又はS極であり前記軸方向に延びる棒状永久磁石と、該N極及びS極に密着し半径方向内方にそれぞれ延びる1又は複数の円筒形永久磁石とからなる、ことを特徴とする請求項2に記載の爆速測定装置。
- 前記各永久磁石は、希土類のネオジム磁石又はコバルト磁石である、ことを特徴とする請求項3に記載の爆速測定装置。
- 前記定点部位は、前記永久磁石ユニットのN極とS極の間に位置し、套管を取囲む外套管に形成した周溝によって確定され、
前記検出用コイルは、該周溝に巻回されている、ことを特徴とする請求項2に記載の爆速測定装置。
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2004
- 2004-01-21 JP JP2004012538A patent/JP2005207794A/ja active Pending
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