JPWO2015064617A1 - 貫流ファン及び空気調和機 - Google Patents
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Abstract
貫流ファン8は、羽根車8aと、羽根車8aを回転可能に支持するシャフトとを備えており、貫流ファン8の羽根車8aは、複数の支持板8bと、一対の支持板8bの間に周方向に間隔をおいて配置された複数の翼8cとを有しており、複数の翼8cはそれぞれ、一対の支持板8bの間において、その外径及び内径が回転軸方向にわたって同一であり、回転方向に対して前進または後退している領域を、少なくとも一つ有している。
Description
本発明は、貫流ファン及びそれを用いた空気調和機に関するものである。
特許文献1には、各翼をファン軸に対して所定角度傾斜させると共に、翼の取付ピッチを不等間隔に設定した横流ファンが開示されている。また、この横流ファンでは、翼が羽根車長手方向で薄肉になっている。
特許文献2には、回転軸に直交する翼断面が、主表面に連設された羽根部の付け根部から先端部に向かうにつれ小さくなるように形成された軸流ファンが開示されている。また、かかる軸流ファンでは、回転軸に直交する翼断面の中心は、羽根部の付け根部から先端部に向かうに従って回転軸を中心に回転方向前方側または後方側に向けて変位している。さらに、翼断面は、径方向外方に向けて湾曲している。
さらに、特許文献3には、羽根の先端部を根元より回転方向に傾斜させた第1構成部品と、反回転方向に傾斜させた第2の構成部品とを交互に積層して構成されたファンが開示されている。
しかしながら、上述した従来のファンでは、ファンから吹出された空気は、一対のリング間で特定の方向に斜めに拭き出されるものの、ファン全体でみると、場所毎や時間毎で、風量の疎密が生じている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ファン全体でみて回転軸方向にわたって流れを好適に分散させることができる、貫流ファンを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の貫流ファンは、羽根車と、該羽根車を回転可能に支持するシャフトとを備える貫流ファンであって、前記羽根車は、複数の支持板と、対応する一対の前記支持板の間に周方向に間隔をおいて配置された複数の翼とを有し、前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転方向に対し前進または後退している領域を、少なくとも一つ有している。
また、前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、少なくとも2つの異なる翼出口角を有しているように構成してもよい。
さらに、前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転軸方向にわたって断面形状と翼出口角とが同一であって且つ回転軸方向にわたって回転方向に対し前進または後退している領域を、複数有しているように構成してもよい。
その場合、前記複数の翼はそれぞれ、中心断面部を中心に左右対称に形成されており、前記中心断面部から離れる向きに順に、一対の翼リング間中央部8cb、一対の翼間部8cc、一対の翼リング近傍部8caを含んでおり、前記複数の翼はそれぞれ、前記翼リング間中央部の翼出口角βb2及び翼傾斜ずれ角Δ2と、前記翼間部の翼出口角βb3及び翼傾斜ずれ角Δ3と、前記翼リング近傍部の翼出口角βb1及び翼傾斜ずれ角Δ1とに関し、翼出口角βb2<βb1<βb3となり、翼傾斜ずれ角Δ3<Δ1<Δ2となるように形成されていてもよい。
また、同目的を達成するため、本発明の空気調和機は、本体内における吸込側風路及び吹出側風路を区画するスタビライザーと、前記吸込側風路及び吹出側風路の間に配置された貫流ファンと、前記本体内に配置された通風抵抗体と、前記貫流ファンから放出された空気を前記本体の吹出口に導くガイドウォールとを備えており、前記貫流ファンは、上記の本発明に係る貫流ファンである。
また、前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、少なくとも2つの異なる翼出口角を有しているように構成してもよい。
さらに、前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転軸方向にわたって断面形状と翼出口角とが同一であって且つ回転軸方向にわたって回転方向に対し前進または後退している領域を、複数有しているように構成してもよい。
その場合、前記複数の翼はそれぞれ、中心断面部を中心に左右対称に形成されており、前記中心断面部から離れる向きに順に、一対の翼リング間中央部8cb、一対の翼間部8cc、一対の翼リング近傍部8caを含んでおり、前記複数の翼はそれぞれ、前記翼リング間中央部の翼出口角βb2及び翼傾斜ずれ角Δ2と、前記翼間部の翼出口角βb3及び翼傾斜ずれ角Δ3と、前記翼リング近傍部の翼出口角βb1及び翼傾斜ずれ角Δ1とに関し、翼出口角βb2<βb1<βb3となり、翼傾斜ずれ角Δ3<Δ1<Δ2となるように形成されていてもよい。
また、同目的を達成するため、本発明の空気調和機は、本体内における吸込側風路及び吹出側風路を区画するスタビライザーと、前記吸込側風路及び吹出側風路の間に配置された貫流ファンと、前記本体内に配置された通風抵抗体と、前記貫流ファンから放出された空気を前記本体の吹出口に導くガイドウォールとを備えており、前記貫流ファンは、上記の本発明に係る貫流ファンである。
本発明によれば、ファン全体でみて回転軸方向にわたって流れを好適に分散させることができる。
以下、本発明に係る空気調和機の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における貫流ファンを搭載した空気調和機の部屋から見たときの設置概要図、図2は、図1の空気調和機の縦断面図、図3は、図1の空気調和機に搭載される貫流ファンの羽根車の正面及び側面を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態1における貫流ファンを搭載した空気調和機の部屋から見たときの設置概要図、図2は、図1の空気調和機の縦断面図、図3は、図1の空気調和機に搭載される貫流ファンの羽根車の正面及び側面を示す図である。
図1に図示されるように、空気調和機(室内機)100は、本体1及び本体1の前面に設けられる前面パネル1bによって、空気調和機100の外郭が構成されている。ここで、図1では、空気調和機100が空調対象空間である部屋11の壁11aに設置されている。すなわち、図1では、空気調和機100が壁掛け型である例を図示しているが、本発明は、かかる態様に限定されるものではなく、例えば、天井埋込型などでもよい。また、空気調和機100は、部屋11に設置されることに限定されるものではなく、たとえばビルの一室や倉庫などに設置されていてもよい。
図2に図示されるように、本体1の上部を構成する本体上部1aには室内空気を空気調和機100内に吸い込むための吸込グリル2が形成され、本体1の下側には空調空気を室内に供給するための吹出口3が形成され、さらに、後述の貫流ファン8から放出された空気を吹出口3に導くガイドウォール10が形成されている。
図2に示すように、本体1は、吸込グリル2から吸い込まれる空気中の塵埃などを除去するフィルタ(通風抵抗体)5と、冷媒の温熱又は冷熱を空気に伝達して空調空気を生成する熱交換器(通風抵抗体)7と、吸込側風路E1及び吹出側風路E2を区画するスタビライザー9と、吸込側風路E1及び吹出側風路E2の間に配置され、吸込グリル2から空気を吸い込み吹出口3から空気を吹き出す貫流ファン8と、貫流ファン8から吹き出された空気の方向を調整する上下風向ベーン4a及び左右風向ベーン4bとを有している。
吸込グリル2は、貫流ファン8によって強制的に室内空気を空気調和機100内部に取り込む開口である。吸込グリル2は本体1の上面に開口形成されている。吹出口3は、吸込グリル2から吸い込まれ、熱交換器7を通過した空気を室内に供給する際に、当該空気が通過する開口である。吹出口3は、前面パネル1bに開口形成されている。ガイドウォール10は、スタビライザー9の下面側と協働して、吹出側風路E2を構成するものである。ガイドウォール10は、貫流ファン8から吹出口3にかけて渦巻き面を形成している。
フィルタ5は、たとえば網目状に形成され、吸込グリル2から吸い込まれる空気中の塵埃などを除去するものである。フィルタ5は、吸込グリル2から吹出口3までの風路(本体1内部の中央部)のうち、吸込グリル2の下流側であって熱交換器7の上流側に設けられている。
熱交換器7(室内熱交換器)は、冷房運転時において、蒸発器として機能して空気を冷却し、暖房運転時において、凝縮器(放熱器)として機能して空気を加温するものである。この熱交換器7は、吸込グリル2から吹出口3までの風路(本体1内部の中央部)のうち、フィルタ5の下流側であって貫流ファン8の上流側に設けられている。なお、図2では、熱交換器7の形状は、貫流ファン8の前面及び上面を取り囲むような形状をしているが、あくまでも一例であり、特に限定されるものではない。
熱交換器7は、圧縮機、室外熱交換器、及び絞り装置などを有する周知の態様でよい室外機に接続されて冷凍サイクルを構成しているものとする。また、熱交換器7には、例えば伝熱管と多数のフィンとにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器が用いられている。
スタビライザー9は、吸込側風路E1と吹出側風路E2とを区画するもので、図2に図示されるように熱交換器7の下側に設けられており、吸込側風路E1は、スタビライザー9の上面側に位置し、吹出側風路E2は、スタビライザー9の下面側に位置している。スタビライザー9は、熱交換器7に付着した結露水を一時的に貯留するドレンパン6を有している。
貫流ファン8は、吸込グリル2から室内空気を吸い込み、吹出口3から空調空気を吹き出すためのものである。貫流ファン8は、吸込グリル2から吹出口3までの風路(本体1内部の中央部)のうち、熱交換器7の下流側であって吹出口3の上流側に設けられている。
貫流ファン8は、図3に示すように、たとえばガラス繊維入りのAS樹脂(Styrene-AcryloNitrile copolymer)などの熱可塑性樹脂で構成される羽根車8aと、羽根車8aを回転させるためのモータ12と、モータ12の回転を羽根車8aに伝達させるモータシャフト12aとを有し、羽根車8a自身が回転することで、吸込グリル2から室内空気を吸い込み、空調空気を吹出口3に送り込むものである。
羽根車8aは、複数の羽根車単体8dが連結されて構成されており、羽根車単体8dそれぞれが、複数の翼8cと、それら複数の翼8cの端部側に固定される少なくとも一つのリング(支持板)8bとを有している。すなわち、羽根車単体8dにおいては、複数の翼8cのそれぞれが円板状のリング8bの外周部側面から当該側面と略垂直となるように延びており、且つ、それら複数の翼8cはリング8bの周方向に所定間隔で整列しており、羽根車8aは、そのような複数の羽根車単体8dを溶着し連結して一体としたものである。
羽根車8aは、羽根車8aの内部(中央)側に突出したファンボス8eを有している。ファンボス8eは、ネジ等でモータシャフト12aに固定される。そして、羽根車8aは、羽根車8aの一方側がファンボス8eを介してモータシャフト12aに支持され、羽根車8aの他方側がファンシャフト8fによって支持されている。これにより、羽根車8aは、両端側が支持された状態で、羽根車8aの羽根車回転中心Oを中心に回転方向ROに回転し、吸込グリル2から室内空気を吸い込み、吹出口3に空調空気を送り込むことができるようになっている。なお、羽根車8aについては、後ほど詳しく説明する。
上下風向ベーン4aは貫流ファン8から吹き出された空気の方向のうちの上下を調整するものであり、左右風向ベーン4bは貫流ファン8から吹き出された空気の方向のうちの左右を調整するものである。上下風向ベーン4aは、左右風向ベーン4bよりも下流側に設けられている。なお、説明における上下方向は、図2の上下方向に対応しており、説明における左右方向は、図2の紙面の表裏方向に対応している。
次に、翼8cの形状について、図4〜図10に基づいて、詳細に説明する。図4は、貫流ファンの羽根車の翼1枚に関する、羽根車回転方向側表面(翼圧力面)から見た斜視図である。図5は、翼全体を、回転軸方向から投影的に示す図である。ここで、R01は、翼内径であり、R02は、翼外径であり、λは、翼回転軸方向前傾角を示す。
翼8cは、中心断面部51を中心に左右対称に形成されている。中心断面部51は、回転軸方向に直交する断面のうち翼8cの回転軸方向の中心に位置する断面のある部分である。翼8cは、中心断面部51から離れる向きに順に、一対の翼リング間中央部8cb、一対の中央側連結部8ce、一対の翼間部8cc、一対の端部側連結部8cd、一対の翼リング近傍部8caを有している。また、図4には、断面部53、55、57、59を、便宜上、図示している。断面部53は、翼リング近傍部8caと端部側連結部8cdとの境界をなしており、断面部55は、端部側連結部8cdと翼間部8ccとの境界をなしており、断面部57は、翼間部8ccと中央側連結部8ceとの境界をなしており、断面部59は、中央側連結部8ceと翼リング間中央部8cbとの境界をなしている。
さらに、図6から図10に基づいて、翼8cの各部の詳細を説明する。図6は、翼における翼リング近傍部8caを、回転軸方向から投影的に示す図である。翼リング近傍部8caは、図4及び図6に示されるように、回転軸方向中央部(中心断面部51)に近づくほど、回転方向に後退している。また、翼リング近傍部8caは、一定の翼傾斜ずれ角(翼の外周側端部と内周側端部に接する直線と、翼内周側端部の円弧中心と羽根車回転軸中心点Oを通る直線との成す角)Δ1及び一定の翼出口角(円弧状の翼の肉厚中心線Sb(図13)の翼外周端部の円弧中心での接線と、翼外周端部の肉厚中心と羽根車回転中心点Oを結ぶ直線に対する前記翼肉厚中心での垂線との成す角度)βb1を有している。
図7は、翼における端部側連結部8cdを、回転軸方向から投影的に示す図である。端部側連結部8cdは、図4及び図7に示されるように、回転軸方向中央部に近づくほど、回転方向に後退している。また、断面部55の翼傾斜ずれ角Δ3は、断面部53の翼傾斜ずれ角Δ1よりも小さく、断面部55の翼出口角βb3は、断面部53の翼出口角βb1よりも大きい。すなわち、端部側連結部8cdにおいては、回転軸方向中央部に近づくほど、翼傾斜ずれ角が小さくなり、翼出口角は大きくなっている。
図8は、翼における翼間部8ccを、回転軸方向から投影的に示す図である。翼間部8ccは、図4及び図8に示されるように、回転軸方向中央部に近づくほど、回転方向に後退している。また、翼間部8ccは、一定の翼傾斜ずれ角Δ3及び一定の翼出口角βb3を有している。
図9は、翼における中央側連結部8ceを、回転軸方向から投影的に示す図である。中央側連結部8ceは、図4及び図9に示されるように、回転軸方向中央部に近づくほど、外周側端部15a側の部分を除いた大部分が、回転方向に後退している。また、断面部59の翼傾斜ずれ角Δ2は、断面部57の翼傾斜ずれ角Δ3よりも大きく、断面部59の翼出口角βb2は、断面部57の翼出口角βb3よりも小さい。すなわち、中央側連結部8ceにおいては、回転軸方向中央部に近づくほど、翼傾斜ずれ角が大きくなり、翼出口角は小さくなっている。また、断面部59の翼傾斜ずれ角Δ2は、断面部53の翼傾斜ずれ角Δ1よりも大きく、断面部59の翼出口角βb2は、断面部53の翼出口角βb1よりも小さい。
図10は、翼における翼リング間中央部8cbを、回転軸方向から投影的に示す図である。翼リング間中央部8cbは、図4及び図10に示されるように、回転軸方向中央部に近づくほど、回転方向に後退している。また、翼リング間中央部8cbは、一定の翼傾斜ずれ角Δ2及び一定の翼出口角βb2を有している。
翼全体でみると、一対のリング間において、翼8cは、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転軸方向にわたって断面形状と翼出口角とが同一であって且つ回転軸方向にわたって回転方向に対し前進または後退している領域を、複数有し、一対のリング間において、翼8cは、少なくとも2つの異なる翼出口角を有している。より具体的には、翼8cは、翼出口角βb2<βb1<βb3となり、翼傾斜ずれ角Δ3<Δ1<Δ2となるように形成されている。また、翼8cにおける内周側端部15bは、対応する一方のリングから対応する他方のリングに向けて、回転方向に後退した後、再度、回転方向に前進する形状を含んでおり、且つ、外周側端部15aも、対応する一方のリングから対応する他方のリングに向けて、回転方向に後退した後、再度、回転方向に前進する形状を含んでいる。換言すると、図4に示されるように、翼8cの圧力面を投影的にみた場合、複数の翼8cはそれぞれ、内周側端部15b及び外周側端部15aのそれぞれが、上下逆V字状をなしている。なお、翼は、一対の翼リング近傍部8caのそれぞれのさらに外側(中心断面部51から離れる側)に、翼断面の、内周側端部15b及び外周側端部15aの位置、翼出口角、並びに、翼傾斜ずれ角を、回転軸方向に維持して延びる部分が設けられていてもよい。
次に、翼8cに関する回転軸と直交する方向の断面形状の詳細について説明する。図11〜図13はそれぞれ、図3のA−A線による断面についての翼形状を説明する図である。
図11〜図13のように、翼8cの外周側端部15a及び内周側端部15bは、それぞれ円弧形状で形成されている。そして、翼8cは、外周側端部15a側が、内周側端部15b側に対して羽根車回転方向ROに前傾するように、形成されている。すなわち、翼8cを縦断面視した際において、翼8cの翼圧力面13a及び翼負圧面13bが、羽根車8aの羽根車回転中心(回転軸)Oから翼8cの外側に向かうにしたがって、羽根車回転方向ROに湾曲している。
外周側端部15aに形成される円弧形状に対応する円の中心をP1(円弧中心P1とも称する)とし、内周側端部15bに形成される円弧形状に対応する円の中心をP2(円弧中心P2とも称する)とする。また、円弧中心P1、P2を結ぶ線分を翼弦線(翼弦)Lとすると、図13に示すように、翼弦線Lの長さはLoとなる(以下、翼弦長Loとも称する)。
翼8cは、羽根車8aの回転方向RO側の表面である翼圧力面13aと、羽根車8aの回転方向ROの反対側の表面である翼負圧面13bとを有し、翼8cは翼弦線Lの中央付近が、翼圧力面13aから翼負圧面13bに向かう方向に湾曲した凹形状をしている。
また、翼8cは、翼圧力面13a側の円弧形状に対応する円の半径が、羽根車8aの外周側と、羽根車8aの内周側とで異なっている。すなわち、図12に示すように、翼8cの翼圧力面13a側の表面は、羽根車8aの外周側の円弧形状に対応する半径(円弧半径)がRp1である外周側曲面Bp1と、羽根車8aの内周側の円弧形状に対応する半径(円弧半径)がRp2である内周側曲面Bp2とを有しており、多重円弧曲面となっている。さらに、翼8cの翼圧力面13a側の表面は、内周側曲面Bp2の端部のうち内周側の端部に接続され、平面形状をしている平面Qpを有している。
このように、翼8cの翼圧力面13a側の表面は、外周側曲面Bp1、内周側曲面Bp2及び平面Qpが連続的に接続されて構成されている。なお、翼8cを縦断面視した際に、平面Qpを構成する直線は、内周側曲面Bp2を構成する円弧に接続される点において、接線となっている。
一方、翼8cの翼負圧面13b側の表面は、翼圧力面13a側の表面と対応した表面となっている。具体的には、翼8cの翼負圧面13b側の表面は、羽根車8aの外周側の円弧形状に対応する半径(円弧半径)がRs1である外周側曲面Bs1と、羽根車8aの内周側の円弧形状に対応する半径(円弧半径)がRs2である内周側曲面Bs2とを有している。さらに、翼8cの翼負圧面13b側の表面は、内周側曲面Bs2の端部のうち内周側の端部に接続され、平面形状をしている平面Qsを有している。
このように、翼8cの翼負圧面13b側の表面は、外周側曲面Bs1、内周側曲面Bs2及び平面Qsが連続的に接続されて構成されている。なお、翼8cを縦断面視した際に、平面Qsを構成する直線は、内周側曲面Bs2を構成する円弧に接続される点において、接線となっている。
次に翼厚について説明する。翼8cを縦断面視した際に、その翼面に内接する円の直径を翼厚(肉厚)tとすると、図12に示すように、外周側端部15aの翼厚(肉厚)t1は、内周側端部15bの翼厚(肉厚)t2よりも薄い。なお、翼厚t1は、外周側端部15aの円弧を構成する円の半径R1×2に対応し、翼厚t2は、内周側端部15bの円弧を構成する円の半径R2×2に対応する。
つまり、翼8cの翼圧力面13a及び翼負圧面13bに内接する円の直径を翼厚としたとき、翼厚は、外周側端部15aが内周側端部15bよりも小さく、外周側端部15aから中央へ向け徐々に増加し、中央付近の所定位置で最大となり、内側に向け徐々に薄肉となり、直線部Qで略同一の肉厚となるように形成されている。
より詳細には、翼8cの翼厚tは、外周側端部15a及び内周側端部15bを除く、翼圧力面13aと翼負圧面13bで形成される外周側曲面Bp1、内周側曲面Bp2、外周側曲面Bs1、内周側曲面Bs2の範囲において、外周側端部15aから翼8cの中央へ向けて徐々に増加し、翼弦線Lの中央付近の所定位置で最大肉厚t3となり、内周側端部15bに向けて徐々に薄肉化する。そして、翼厚tは、直線部Qの範囲、すなわち、平面Qpと平面Qsとの間の範囲において、略一定値である内周側端部肉厚t2となっている。
ここで、翼8cのうち内周側端部15bの平面Qp、Qsを表面として有する部分を直線部Qと称する。すなわち、翼8cの翼負圧面13bは、羽根車外周側から内周側にかけて多重円弧と直線部Qで形成されている。
以上のような構成を有する貫流ファン、及び、それを搭載した空気調和機においては、次のような効果が得られる。
まず、貫流ファン8の内部から外側へと空気を吹出す場合(すなわち貫流ファン8において図2の紙面でいう下部右寄りの位置にある翼8cでの流れの場合、つまり吹出側風路E2側に位置したときの翼8cにおける流れの場合)には、図4で、実線矢印で示すように、内周側端部15bから外周側端部15aに向けて流れる。ここで、複数の翼8cはそれぞれ、対応する一対のリング間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転軸方向にわたって断面形状と翼出口角とが同一であって且つ回転軸方向にわたって回転方向に対し前進または後退している領域を、少なくとも一つ有しており、しかも、少なくとも2つの異なる翼出口角を有している。このため、各翼の外周側端部が、一方のリングから他方のリングに向けて一様に傾いているだけの場合とは異なり、各翼毎でみて回転軸方向に複数態様で傾き且つ回転方向にも複数態様で傾いた流れが、次々と繰り返し吹出されるので、一対のリング間で満遍なく流れが吹出され、貫流ファンの回転に伴う継続的な流れ状態として、極めて均一な吹出し分布を得ることができる。回転軸方向にわたってみてもファン全体で流れ好適に分散させることができる。また、空気は、内周側端部15bを流れる際、内周側端部15bを端部とする翼端渦を伴い、はく離が抑制された流れとして翼8cを流れる。よって、はく離が抑制されることによって、外周側端部15aでの吹出しが好適に維持され、それによっても、流れの分散が促進される。
加えて、次のような作用効果が得られる。
(1)翼8cの負圧面13bは、羽根車外周側から内周側にかけて多重円弧と直線部Qで形成されているため、翼8cが吸込側風路E1を通過する時、翼表面の流れが外周側曲面Bs1で剥離しかけた時に次の円弧半径が異なる内周側曲面Bs2により流れが再付着する。
(1)翼8cの負圧面13bは、羽根車外周側から内周側にかけて多重円弧と直線部Qで形成されているため、翼8cが吸込側風路E1を通過する時、翼表面の流れが外周側曲面Bs1で剥離しかけた時に次の円弧半径が異なる内周側曲面Bs2により流れが再付着する。
(2)また、翼8cが平面Qsを有し、負圧が生成さるため、内周側曲面Bs2で流れが剥離しかけたとしても再付着する。
(3)また、翼厚tが羽根車外周側に比べて羽根車内周側が増加するため、隣り合う翼8cとの間の距離が縮小する。
(4)さらに、平面Qsが平坦なので、曲面の場合に比べ翼厚tが羽根車外周に向け急激に増加しないので摩擦抵抗が抑制できる。
(5)翼8cの圧力面13aも、羽根車外周側から内周側にかけて多重円弧と直線部(平面)で形成されている。このため、空気が外周側曲面Bp1から円弧半径の異なる内周側曲面Bp2へ流れる際、流れが徐々に加速され、負圧面13bへ圧力勾配を生成するため、剥離を抑制し流体異常音が発生しない。
(6)また、下流側の平面Qpは、内周側曲面Bs2に対する接線となっている。言い換えれば、翼8cは、下流側の平面Qpを有するため、回転方向ROに対して所定角度屈曲した形状となっている。このため、直線表面(平面Qp)がない場合と比較すると、内周側端部15bの翼肉厚t2が厚肉であったとしても、負圧面13bへ流れを向けることができ、内周側端部15bから羽根車内部へ流入する時の後流渦を抑制できる。
(7)翼8cは、内周側端部15bが厚肉となっており、吹出側風路E2でのさまざまな流入方向に対し剥離しづらくなっている。
(8)また、翼8cは、平面Qsの下流側である翼弦中央付近で最大肉厚をもつ。このため、流れが平面Qsを通過後に剥離しそうとなると、内周側曲面Bs2で翼弦中央付近へ向け翼厚tが徐々に厚くなるため流れが沿い剥離が抑制できる。
(9)さらに、翼8cは、内周側曲面Bs2の下流側に、円弧半径の異なる外周側曲面Bs1を有するため、流れの剥離が抑制され、羽根車からの有効吹出側風路が拡大でき、吹出風速の低減及び均一化が図れ、翼面にかかる負荷トルクが減少できる。
(10)翼出口角または翼傾斜ずれ角が、少なくとも2種類以上の異なる値に設定されているので、流れの剥離を抑制し低騒音化できる。
(11)翼出口角は、翼リング側部8ca、翼リング間中央部8cb、翼間部8ccで異なり、それぞれの翼出口角βb1、βb2、βb3は、βb2<βb1<βb3となるように形成されているので、翼リング間中央部8cbの出口角βb2が最小で翼回転方向の前方へ突出する。よって、リング間の長手方向中央部に流れが集中しすぎない。さらに、翼間部8ccにおいては、出口角が最も大きく他の領域に比べて相対的に半径方向へ吹出され、回転方向に隣合う翼と翼との間の距離が拡大することで風速を低減できる。また低速な翼リング近傍部8caにおいては、出口角を小さくし翼間距離を縮小したことで、流れの不安定さによる乱れ生成を防止でき、かつ風速を増加できる。
(12)さらに、出口角が異なる複数の領域がそれぞれにおいて回転軸方向に所定長さで延びているように翼形状が変化するので、下流側の吹出口への風速分布の均一化が図れる。よって、回転軸方向で同じ翼形状であるものに比べ、さらに高効率、低騒音な貫流ファンを搭載した省エネで静粛な空気調和装置の室内機が得られる。
(13)翼傾斜ずれ角Δは、翼リング側部8ca、翼リング間中央部8cb、翼間部8ccで異なり、それぞれの翼傾斜ずれ角Δ1、Δ2、Δ3は、Δ3<Δ1<Δ2となるように形成されているので、翼リング間中央部8cbの翼傾斜ずれ角Δ2が最大で回転方向の前方へ突出し、リング間の長手方向中央部に流れが集中しすぎず、翼間部8ccは翼傾斜ずれ角△3が最小で、他の領域に比べ相対的に半径方向へ吹出され、回転方向に隣合う翼と翼との間の距離も拡大することで風速を低減できる。また、低速な翼リング側部8caは、翼傾斜ずれ角Δ1を小さくし、翼間距離を縮小したことで、流れの不安定さによる乱れ生成を防止でき、かつ風速を増加できる。
さらに、本実施の形態においては、前述した特許文献1〜3に開示された従来の構成に対しても、有利な効果が得られている。まず、特許文献1に開示の構成では、翼が、羽根車の回転軸方向の位置に応じて、翼が薄肉化する構成となっている。また、特許文献2に開示の構成では、翼のリング側の付け根から延びるにつれて、外径が縮小すると共に内径が拡大する先細りの形状に構成され、さらに翼端部が回転軸方向で傾斜し、翼外径が羽根車長手方向で変化している。このため、一方のリングから他方のリングに向かう羽根車回転軸方向の流れが発生してしまう。また、羽根車に対向するスタビライザーやケーシングとの隙間が回転軸方向で拡大するので、流れの漏れ損失が増加するとともに、羽根車回転軸方向で隙間が変化することで、隙間が狭い領域から広い領域へ流れが流出し、さらに漏れ損失が増加する。さらに、効率悪化によりモータ消費電力が増加してしまう。さらに、特許文献3に開示の構成では、2つの構成部品が必要となる。また、羽根車単体ごとに翼の傾斜の向きが交代で変更されているので、流れがリング近傍に集中する領域とリング近傍から離脱する領域とがリングごとに交互に生成され、吹出風速分布の粗密が一つ飛びのリングごとと広い間隔となり、空気調和機の吸込口に設置されたフィルタにホコリなど堆積し圧力損失が増大すると粗密が顕著となり広い粗の領域に最悪逆流が生じる。そのため、冷房時高湿空気が逆流することで結露し、外部へ結露水が放出される恐れある。
(14)これらの問題に関連し、本実施の形態では、翼8cが、羽根車回転軸と直交する翼断面が同じまま、羽根車回転方向に対し翼リング間中央部が羽根車回転方向に対し後退(又は前進)した形態であるので、羽根車に対向するスタビライザー9との隙間が同一となり、上記従来構成では問題であった隙間が長手方向で異なることで循環渦g1による漏れ流れが増大することを抑制できるので高効率化が図れ、駆動するモータ電力が低減できる。
(15)また、翼が羽根車回転方向に対し後退し、かつ翼端部が羽根車回転軸に対し傾斜する領域を有するので、羽根車に対向するスタビライザー9周辺を翼が通過するとき、羽根車長手方向で翼端部全領域に圧力変動を受けず分散されるので、回転数と翼枚数に起因する耳障りな回転音(NZ音)が低減し、低騒音化が図れる。その結果、羽根車吸込側、吹出側で翼面での流れの剥離を抑制できるので低騒音化が図れ、またファンモータの消費電力が低減できる。つまり、静粛で省エネな貫流ファン8を搭載した室内機100を得ることができる。
実施の形態2.
次に、図14及び図15を参照しながら、本発明の実施の形態2について説明する。図14は、本発明の実施の形態2に関する、図3と同態様の図であり、図15は、図14のB−B線による断面についての翼形状を説明する図である。本実施の形態2は、以下に説明する部分以外の構成は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、図14及び図15を参照しながら、本発明の実施の形態2について説明する。図14は、本発明の実施の形態2に関する、図3と同態様の図であり、図15は、図14のB−B線による断面についての翼形状を説明する図である。本実施の形態2は、以下に説明する部分以外の構成は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態2に
おいては、複数の翼108cはそれぞれ、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、一対のリング間が回転方向に対し前進している領域のみ又は後退している領域のみからなる。一方のリング側の翼部分と、他方のリング側の翼部分とは、角度δだけずれている。
おいては、複数の翼108cはそれぞれ、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、一対のリング間が回転方向に対し前進している領域のみ又は後退している領域のみからなる。一方のリング側の翼部分と、他方のリング側の翼部分とは、角度δだけずれている。
このように構成された本実施の形態2においても、実施の形態1と同様な効果が得られる。
実施の形態3.
次に、図16、図17及び図18を参照しながら、本発明の実施の形態3について説明する。図16は、本発明の実施の形態3に関する、図3と同態様の図であり、図17は、本発明の実施の形態3に関する、図4と同態様の図であり、図18は、図16のC−C線による断面についての翼形状を説明する図である。本実施の形態3は、以下に説明する部分以外の構成は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、図16、図17及び図18を参照しながら、本発明の実施の形態3について説明する。図16は、本発明の実施の形態3に関する、図3と同態様の図であり、図17は、本発明の実施の形態3に関する、図4と同態様の図であり、図18は、図16のC−C線による断面についての翼形状を説明する図である。本実施の形態3は、以下に説明する部分以外の構成は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態3においては、複数の翼208cはそれぞれ、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、一対のリング間が回転方向に対し前進している領域のみ又は後退している領域と、その領域の両側に位置してそれぞれ回転方向に前進も後退もせずに回転軸方向に沿って延びる一対のリング側部分220とを有している。一方のリング側部分と、他方のリング側部分とは、角度δだけずれている。
このように構成された本実施の形態3においても、空気の流れに関し、実施の形態1と同様な作用が得られている。さらに、本実施の形態3では、複数の翼はそれぞれ、回転方向に前進も後退もせずに回転軸方向に沿って延びる一対のリング側部分を有していることにより、次のような利点が得られている。すなわち、複数の羽根車単体を積層する時、一つの羽根車単体の翼が積層する別の羽根車単体のリングに溶着される時、翼端が直立なのでリング表面に直立で接するため、組立の作業性がよく、溶着性も向上している。また、両端の翼平行部(リング側部分)で傾斜がなくなることで、リング表面への流れの集中または分散が抑制され、リング付近の流れが安定する。これにより、空気調和機の吸込口に設置されたフィルタにホコリなどが堆積し圧力損失が増大しても、風速分布が均一化され、逆流が防止できる。そのため、冷房時でも結露することなく高品質な空気調和機が得られる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
例えば、上記実施の形態1は、各部の前進後退関係を逆転させ、上下逆V字状ではなくV字状に構成した翼を用いて実施することも可能である。
1 本体、8 貫流ファン、8a 羽根車、8b リング(支持板)、8c、108c、208c、308c 翼、8ca 翼リング近傍部、8cb 翼リング間中央部、8cc 翼間部8、9 スタビライザー、15a 外周側端部、15b 内周側端部、100 空気調和機。
Claims (5)
- 羽根車と、該羽根車を回転可能に支持するシャフトとを備える貫流ファンであって、
前記羽根車は、複数の支持板と、対応する一対の前記支持板の間に周方向に間隔をおいて配置された複数の翼とを有し、
前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転方向に対し前進または後退している領域を、少なくとも一つ有している、
貫流ファン。 - 前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、少なくとも2つの異なる翼出口角を有している、
請求項1の貫流ファン。 - 前記複数の翼はそれぞれ、対応する一対の前記支持板の間において、外径及び内径が回転軸方向で同一であり、回転軸方向にわたって断面形状と翼出口角とが同一であって且つ回転軸方向にわたって回転方向に対し前進または後退している領域を、複数有している、
請求項1又は2の貫流ファン。 - 前記複数の翼はそれぞれ、中心断面部を中心に左右対称に形成されており、前記中心断面部から離れる向きに順に、一対の翼リング間中央部8cb、一対の翼間部8cc、一対の翼リング近傍部8caを含んでおり、
前記複数の翼はそれぞれ、前記翼リング間中央部の翼出口角βb2及び翼傾斜ずれ角Δ2と、前記翼間部の翼出口角βb3及び翼傾斜ずれ角Δ3と、前記翼リング近傍部の翼出口角βb1及び翼傾斜ずれ角Δ1とに関し、翼出口角βb2<βb1<βb3となり、翼傾斜ずれ角Δ3<Δ1<Δ2となるように形成されている、
請求項3の貫流ファン。 - 本体内における吸込側風路及び吹出側風路を区画するスタビライザーと、
前記吸込側風路及び吹出側風路の間に配置された貫流ファンと、
前記本体内に配置された通風抵抗体と、
前記貫流ファンから放出された空気を前記本体の吹出口に導くガイドウォールとを備えた空気調和機であって、
前記貫流ファンは、請求項1〜4の何れか一項の貫流ファンである、
空気調和機。
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