JPWO2015053039A1 - レーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法 - Google Patents

レーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法 Download PDF

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Abstract

従来の分析装置をそのまま使用しても、空間分解能を向上することができる試料の採取装置を提供する。試料を載置することができ、該試料を水平方向に移動することができる試料移動手段、熱可塑性フィルムを載置することができ、該熱可塑性フィルムを水平方向及び垂直方向に移動することができる熱可塑性フィルム移動手段、試料にダイセクションレーザー光を照射し、該ダイセクションレーザー光を照射した箇所の試料を切り出し、熱可塑性フィルムに採取試料として接着するためのレーザー照射部、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶する記憶手段、及び前記記憶手段に記憶された試料の位置座標及び熱可塑性フィルムの位置座標に基づき、前記試料移動手段及び前記熱可塑性フィルム移動手段を駆動制御する移動手段駆動制御部、を含むことを特徴とするレーザーマイクロダイセクション装置を提供する。

Description

本発明は、レーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法であって、特に、レーザー光を照射する際の試料の位置座標と採取試料が熱可塑性フィルムに接着する位置座標を関連付けて記憶しておくことで、分析装置の空間分解能を向上することができ、更に、試料の画像と分析装置による分析結果を併せて表示することができる分析装置に関するものである。
近年、生命科学の研究では、ある分子が生体試料のどの場所に存在しているのか、又、生体試料中の興味のある場所にどのような分子が存在しているのかを精度よく分析することが求められている。
また、生体試料を分析する際には、試料を取り出して単に分析するのではなく、顕微鏡により観察している試料にどの様な分子が含まれているのかを併せて表示する質量分析イメージングが要望されている。当該要望を実現する装置としては、顕微鏡で生体試料を観察し、そして、生体試料を質量分析することができる質量顕微鏡が市販されている。
通常の質量分析方法は、試料にレーザー光を照射し、照射された部分の試料をイオン化して質量分析している(以下、質量分析装置の試料をイオン化するためのレーザー光を「イオン化レーザー光」と記載することがある。)。したがって、試料を連続的に分析するためには、イオン化レーザー光を試料に照射した後、当該試料をイオン化レーザー光の直径に相当する長さ移動し再度イオン化レーザー光を照射することで、試料を連続的に分析することが可能である。しかしながら、質量分析においては、イオン化レーザー光を照射した部分のみがイオン化するのではなく、イオン化レーザー光の直径に相当する長さを移動した後にイオン化レーザー光を照射しても、移動前の試料も同時にイオン化してしまうという問題がある。そのため、イオン化レーザー光を照射する箇所を連続的に移動することは難しく、使用するイオン化レーザー光の直径にもよるものの空間分解能は約200μm程度であることから、試料を連続的に精密分析することが難しいという問題がある(非特許文献1参照)。また、イオン化レーザー光を照射した部分の生体試料を完全にイオン化することはできず、分析結果の定量性にも問題がある。更に、従来の質量顕微鏡は、単に顕微鏡と質量分析装置を組み合わせたもので、装置が大型化するという問題もある。
上記問題点を解決するため、大気圧イオン化法を用いた質量顕微鏡が知られている(特許文献1参照)。大気圧イオン化法を用いた質量顕微鏡では、イオン化レーザー光を直径1μm程度まで絞ることで空間分解能を約5μm程度にすることができ、また、真空にする必要が無いことから、装置が小型化され手軽に試料を分析することができるというメリットがある。しかしながら、大気圧イオン化法を用いた質量顕微鏡は、試料をイオン化する際に真空にしていないことから、分析できる試料は大気圧下でイオン化レーザー光を照射してイオン化できるものに限られ、分析能の限界は分子量が2000程度で、多様な試料の分析をすることができないという問題がある。また、イオン化レーザー光の直径を細径化するためにはイオン化レーザー光源を高性能化する必要があるため、コストが大幅に増加するという問題がある。
更に、大気圧イオン化法を用いての分析は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法を用いた飛行時間質量分析計(以下、「MALDI−TOF−MS」と記載することがある。)に限られており、液体クロマトグラフ質量分析(以下、「LC−MS」と記載することがある。)、エレクトロスプレーイオン化質量分析(以下、「ESI−MS」と記載することがある。)、等の他の質量分析方法には対応していないという問題がある。
上記のイオン化レーザー光を直接試料に照射して質量分析する方法以外にも、例えば、試料から所望の位置の試料をレーザーマイクロダイセクションで採取し、LC−MS分析を行う方法も知られている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に記載されている方法は、採取したサンプルに含まれているタンパク質を検出しているのみで、検出解析したデータを質量顕微鏡のように生体試料に重ね合わせて表示することはできないという問題がある。
上記特許文献2に記載されているレーザーマイクロダイセクション装置による試料の採取方法以外に、レーザーマイクロダイセクション装置による試料の採取方法として、コールドレーザーアブレーションまたはマルチフォトン吸収によって、サブミリメータ領域で試料から所定の構造体を切り離す方法(特許文献3参照)、熱可塑性フィルムを試料の上に置き、レーザー光(以下、試料を切り出すためのレーザー光を「ダイセクションレーザー光」と記載することがある。)を照射することで試料を熱可塑性フィルムに接着させる方法(特許文献4、5参照)等が知られている。
しかしながら、特許文献4、5に記載されている技術は、単に、組織標本から細胞やDNAを取り出すための技術に過ぎず、そもそも、熱可塑性フィルムに接着した生体試料にイオン化レーザー光を照射して質量分析を行うと、通常は、熱可塑性フィルムもイオン化レーザー光によりイオン化されてしまい、質量分析のノイズになると考えられていたため、熱可塑性フィルムに試料を接着したまま、質量分析を行うことは知られていなかった。
更に、上記特許文献4、5に記載されているレーザーマイクロダイセクション装置は、生体試料から単に所望部分の試料を採取するものであり、特許文献4、5に記載されているレーザーマイクロダイセクション装置を通常の質量分析装置で分析するためのサンプル採取装置として使用したとしても、空間分解能を向上することは難しいという問題がある。
特開2006−170689号公報 特開2013−27387号公報 特開2009−103701号公報 特許3786711号公報 特許4156851号公報
澤田誠、"サブセルラー分析対応高解像度質量分析イメージング試料調製技術の開発"、〔online〕、〔平成26年7月17日検索〕、インターネット<URL: http://www.jst.go.jp/sentan/hyouka/h24cyuukan/4−08sawada_m.html>
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされた発明であり、鋭意研究を行ったところ、(1)レーザーマイクロダイセクション装置のダイセクションレーザー光を試料に照射して切り出し、熱可塑性フィルムに接着した試料(以下、ダイセクションレーザー光で切り出して熱可塑性フィルムに接着した試料を「採取試料」と記載することがある。)に直接イオン化レーザー光を照射してイオン化することで質量分析を行っても、熱可塑性フィルム由来のノイズがなく採取試料を定量性よく質量分析することができること、(2)ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された試料の位置座標及び熱可塑性フィルムの位置座標に基づき、試料移動手段と熱可塑性フィルム移動手段を駆動制御する移動手段駆動制御部を設けることで、ダイセクションレーザー光を照射して採取する試料の間隔より、熱可塑性フィルムに接着する採取試料の間隔を大きくすることがでること、(3)熱可塑性フィルムに接着する採取試料の間隔を、イオン化レーザー光を照射した際に隣の試料がイオン化レーザー光の影響を受けない距離とすることで、レーザーマイクロダイセクション装置で連続的に採取した微小試料を、従来の質量分析装置のイオン化レーザー光源を変更することなく隣の試料の影響を排除して分析できることから、従来の質量分析装置の空間分解能を向上することができること、(4)ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶手段に記憶しておき、そして、熱可塑性フィルムに接着した試料の位置座標と当該試料の分析装置による分析結果とをリンクすることで質量イメージングを簡単に行えること、(5)熱可塑性フィルムに接着する採取試料の間隔を任意に設定することができるので、例えば、採取試料に液体を塗布して試料を溶液としてコンタミすることなく回収できる範囲に設定することで、LC−MS等の様々な分析装置の試料調製に使用することができること、を新たに見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の目的は、レーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法を提供することである。
本発明は、以下に示す、レーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法に関する。
(1)試料を載置することができ、該試料を水平方向に移動することができる試料移動手段、
熱可塑性フィルムを載置することができ、該熱可塑性フィルムを水平方向及び垂直方向に移動することができる熱可塑性フィルム移動手段、
試料にダイセクションレーザー光を照射し、該ダイセクションレーザー光を照射した箇所の試料を切り出し、熱可塑性フィルムに採取試料として接着するためのレーザー照射部、
ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶する記憶手段、及び
前記記憶手段に記憶された試料の位置座標及び熱可塑性フィルムの位置座標に基づき、前記試料移動手段及び前記熱可塑性フィルム移動手段を駆動制御する移動手段駆動制御部、
を含むことを特徴とするレーザーマイクロダイセクション装置。
(2)前記熱可塑性フィルムには少なくとも2以上の採取試料を接着することができ、接着した任意の採取試料と該採取試料に隣接する他の採取試料との中心間距離が、ダイセクションレーザー光を照射した際の試料の中心間距離より大きいことを特徴とする上記(1)に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
(3)前記任意の採取試料と該採取試料に隣接する採取試料との中心間距離が、(イオン化レーザー光の直径+採取試料の直径)/2より大きいことを特徴とする上記(2)に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
(4)前記試料移動手段が垂直方向にも移動することができることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
(5)上記(1)〜(4)の何れか一に記載のレーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置。
(6)前記分析装置が、質量分析装置、クロマトグラフィーを含む分析装置、元素分析装置、核酸配列分析装置、マイクロチップ分析装置から選ばれる1種であることを特徴とする上記(5)に記載の分析装置。
(7)前記分析装置が、試料の画像と分析装置による分析結果を併せて表示することができる表示部を含むことを特徴とする上記(5)又は(6)に記載の分析装置。
(8)上記(1)〜(4)の何れか一に記載のレーザーマイクロダイセクション装置を用いた、熱可塑性フィルムに試料が接着したマイクロチップの製造方法。
本発明のレーザーマイクロダイセクション装置は、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶する記憶手段を含み、熱可塑性フィルムに接着する採取試料の間隔を、ダイセクションレーザー光を照射して採取する試料の間隔より任意の大きな間隔で設定することができる。
そのため、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を、例えば、従来の質量分析装置に組み合わせることで、空間分解能を向上することができる。更に、試料の位置座標及び熱可塑性フィルムの位置座標を記憶していることから、分析した試料の位置座標と分析結果とを関連付けることで、簡単に2次元及び3次元の質量イメージングを行うことができるので、従来の質量分析装置を用いて安価に質量イメージングを行うことができる。
また、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を用いて試料を調製した場合、試料のイオン化方法として大気圧イオン化法に限定されないことから、分子量が15,000程度の試料まで分析することができる。
更に、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置は、熱可塑性フィルムに接着する採取試料の間隔を任意の大きさに設定することができる。したがって、例えば、採取試料に液体を塗布して試料を溶液としてコンタミすることなく回収できる間隔にすることで、LC−MS等の様々な分析装置用の試料調製装置として使用することができる。
図1は、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1の概略を示す図である。 図2は、レーザーマイクロダイセクションの原理を示す図である。 図3は、図面代用写真で、中空リング34の写真である。 図4は、ダイセクションレーザー光を、試料23を介して熱可塑性フィルム31に照射する例を示す図である。 図5は、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標と採取試料が接着する熱可塑性フィルム31の位置座標の関係を表す図で、試料を連続的に切り出す場合の例を示している。 図6は、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標と採取試料が接着する熱可塑性フィルム31の位置座標の関係を表す図で、試料の切り出す位置を任意に設定する場合の例を示している。 図7は、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1の一例の断面図及びシステムの概略を示す図である。 図8は、図面代用写真で、作製したレーザーマイクロダイセクション装置の外観を表す写真である。 図9は、図面代用写真で、図9(1)は、採取範囲を設定した際の切片の全体像、図9(2)は表示部に表示された採取範囲を拡大したもので、表示部に点で示される採取位置に数字を上書き表示したもの、図9(3)はダイセクションレーザー照射後の採取済み切片に数字及び破線の円を上書き表示したものである。 図10は、図面代用写真で、採取した試料が接着したEVAフィルムにマトリックスを塗布した後の写真である。 図11は、実施例2で得られた試料の質量イメージングである。 図12は、実施例2で得られたペプチドの分析結果の質量スペクトルである。 図13は、図面代用写真で、切片の画像、試料の採取範囲、及び当該採取範囲の試料採取位置、Amyloid beta染色の結果、及びAmyloid beta 1−40の質量分析結果のHeatMap表示を示している。 図14は、図面代用写真で、図14(1)は正常マウスの海馬の3次元画像、図14(2)はアルツハイマー病モデルマウスの海馬の3次元画像である。
以下に、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置、該レーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置及びマイクロチップの製造方法について詳しく説明する。
図1は、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1の概略を示す図で、試料移動手段2、熱可塑性フィルム移動手段3、レーザー照射部4、図示しない記憶手段及び移動手段駆動制御部を含んでいる。
図1に示す試料移動手段2は、試料を載せたスライドガラス21等を載置することができる試料載置台22と、該試料載置台22を水平方向(X,Y軸方向)に移動するための図示しない駆動原及び該駆動原の駆動力を試料載置台22に伝達する駆動力伝達機構を含んでいる。駆動原としては、パルスモーター、超音波モーター等を用いればよい。また、駆動力伝達機構は、例えば、倒立顕微鏡等に使われている試料載置台を水平方向に駆動するための駆動力伝達機構等、公知のものを用いればよい。
図1に示す熱可塑性フィルム移動手段3は、熱可塑性フィルム31を一端に載置することができ他端はアーム支柱33に取り付けることができるアーム32、該アーム32を水平方向(X,Y軸方向)に回転及び垂直方向(Z軸方向)に移動することができるアーム支柱33、アーム32を水平方向に回転及び垂直方向に移動するための図示しない駆動原及び該駆動原の駆動力を伝達してアーム32を回転及び移動するための駆動力伝達機構を含んでいる。駆動原としては、パルスモーター、超音波モーター等を用いればよい。また、駆動力伝達機構は、例えば、自動分析装置のサンプル移動用のアーム機構等、水平方向に回転及び垂直方向に移動することができる公知のアーム機構を用いればよい。なお、熱可塑性フィルム移動手段3は、図1に例示した実施形態に限定されず、採取試料を接着させるための熱可塑性フィルム31を水平方向及び垂直方向に移動することができれば特に制限は無い。
熱可塑性フィルム31としては、後述するレーザー照射部4から照射したダイセクションレーザー光により溶解し、採取試料を変性させずに接着できるものであれば特に制限は無い。熱可塑性フィルムとしては、融点が低い方が試料の熱変性を防止できることから、融点が約50−70℃程度までの熱可塑性樹脂を原料に用いることが好ましく、例えば、エチルビニルアセテート(EVA)、ポリオレフィン、ポリアミド、アクリル、ポリウレタン等が挙げられる。また、熱可塑性フィルムには、ダイセクションレーザー光源の波長域のスペクトルを選択的に吸収するため、ナフタレンシアニン染料等の有機染料を添加してもよく、用いるダイセクションレーザー光源の波長域に応じて好適な有機染料を選択すればよい。熱可塑性フィルム31としては、上記の熱可塑性樹脂及び有機染料を適宜配合して作製してもよいし、市販の熱可塑性フィルムを用いることもできる。市販されている熱可塑性フィルムとしては、例えば、熱可塑性トランスファフィルム(エレクトロシール社製)、熱可塑性EVAフィルム(シグマ−アルドリッチジャパン社製)等が挙げられる。
レーザー照射部4に含まれるダイセクションレーザー光源としては、照射スポットを最小にするためにシングルモードファイバー出力のレーザー光を用いることが好ましく、また、集光の為の近赤外用高NA長焦点対物レンズを用いることが好ましい。また、パルス幅は0.1ミリ秒〜100ミリ秒、好ましくは5ミリ秒、波長は785ナノメートル〜900ナノメートル、好ましくは808ナノメートル、出力は0.2ワット〜0.3ワット、照射レーザーパワーは0.1%〜100%、好ましくは80%〜100%のパルスレーザー光を発生できるものが好ましく、具体的には、Z−808−200−SM(ルシール社製)等が挙げられる。
図2は、レーザーマイクロダイセクションの原理の一例を示す図である。図2(1)に示すようにスライドガラス21に固定した試料23、及び熱可塑性フィルム31を装着した光透過性のアクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の樹脂製の支持体を、図2(2)に示すように熱可塑性フィルム31を試料23に当接し、支持体及び熱可塑性フィルム31を通してダイセクションレーザー光43を試料23に照射し、次いで図2(3)に示すように、熱可塑性フィルム31を試料23から引き離すことで、ダイセクションレーザー光43を照射して切り出した試料23を熱可塑性フィルム31に接着することができる。
熱可塑性フィルム31と試料23に隙間があると、採取試料が熱可塑性フィルム31に接着し難くなる。そのため、例えば、ステンレス、チタン等の金属等で作製した中空リング34の中空部分に上記支持体を保持し、中空リング34の重みで熱可塑性フィルム31を試料23に押し付けるように当接することができる。当接具合は、中空リングの厚み等を調整し重量を変えることで適宜調整すればよい。
図3(1)は、中空リング34の側面写真で、中空の基部35及び先端に熱可塑性フィルム31を装着した支持体を保持する中空の凸部36で構成されている。図3(2)は凸部36の先端方向から撮影した写真で、基部35及び凸部36の中空部37には熱可塑性フィルム31を装着した支持体が保持される。また、中空リング34をスライドガラス21に当接した際のズレを防止するために、凸部36には、シリコンゴム、合成ゴム等から作製したOリング38を設けてもよい。図3(3)は、アーム32の先端に中空リング34を装着した写真で、アーム32の先端に凸部36より大きく基部35より小さな孔を形成し、凸部36を挿入すればよい。
なお、熱可塑性フィルム31を支持体に装着した場合、採取した試料を分析するためには、支持体から熱可塑性フィルム31を剥す必要がある。採取した試料を直接質量分析装置等で分析できるようにして効率化するため、例えば、導電処理をしたスライドガラスに熱可塑性フィルム31を直接装着してもよい。その場合、アーム32の先端には、例えば、スライドガラスを挟んで固定する固定手段を設け、スライドガラスを挟むように取り付ければよい。
また、図2に示すレーザーマイクロダイセクション装置は、倒立顕微鏡をベースにしているため、ダイセクションレーザー光43を、熱可塑性フィルム31を通して試料23に照射しているが、ダイセクションレーザー光43を、試料23を介して熱可塑性フィルム31に照射してもよい。図4は、ダイセクションレーザー光43を、試料23を介して熱可塑性フィルム31に照射する例を示す図で、ダイセクションレーザー光43を透過できる材料、例えばガラスや光透過性樹脂で作製したスライド24に固定した試料23に、基材39に装着した熱可塑性フィルム31を当接し、スライド24側からダイセクションレーザー光43を照射すればよい。この場合、基材39は光を透過してもしなくてもよいことから、ガラス等の光透過性材料に加え、そのまま各種分析装置に使用できる光不透過性材料で作製してもよい。また、分析装置として質量分析装置を用いる場合は、基材39を導電処理しておいてもよく、例えば、金属等の導電性材料、導電加工したスライドガラス、導電加工した粘着テープを貼付けた任意の素材等で作製すればよい。
図5は、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標と採取試料が接着する熱可塑性フィルム31の位置座標の関係を表す図で、試料を連続的に切り出す場合の例を示している。例えば、図5(1)の試料23をa、b、c・・・のように連続的に切り出す場合、(i)試料移動手段2により、試料23のaの部分をダイセクションレーザー光が照射される位置に移動する。(ii)次に、熱可塑性フィルム移動手段3により、図5(2)に示す熱可塑性フィルム31の採取試料aが接着する箇所a′を、試料23aと重なる位置に移動し、アーム32を垂直方向に下げることで熱可塑性フィルム31と試料23を当接する。(iii)ダイセクションレーザー光を照射することで、試料23aの箇所から採取した試料を熱可塑性フィルム31のa′の位置に接着し、次いで、アーム32を垂直方向に上げることで熱可塑性フィルム31を試料23から離し、熱可塑性フィルム31の予め決められた箇所に、試料23aを接着する。試料23b、c・・・についても、上記(i)〜(iii)の手順を繰り返すことで、試料23b、c・・・を、熱可塑性フィルム31のb′、c′・・・に接着することができる。
試料23から採取する試料の大きさAは、対象とする組織切片や目的に応じて切り出す試料の大きさを変えればよい。例えば、細胞下構造体の分析や高空間分解能を得たい場合には1μm〜5μm、単一細胞を採取する場合には15μm〜30μm、癌や変性部位などを採取する場合は50μm〜100μmの大きさの試料を、ダイセクションレーザー光を照射して試料23から切り出し採取すればよい。切り出す試料の大きさは、照射するダイセクションレーザー光の直径および強度を調整することで、ダイセクションレーザー光の直径と同じ大きさの試料を切り出すこともできるし、ダイセクションレーザー光の強度を強くしたり照射時間を長くすることで、ダイセクションレーザー光の直径より大きな試料を切り出すこともできる。採取する試料に応じて、ダイセクションレーザー光の直径や強度を適宜調整すればよい。ダイセクションレーザー光の直径は、光学絞りや集光レンズ等を用いて焦点を絞ればよい。ダイセクションレーザー光の強度は、可変抵抗などを用いてレーザーの発振体の電圧を変化させれば良い。
本発明においては、試料23から採取した試料を、採取する前の試料の間隔より大きな任意の間隔で熱可塑性フィルム31に接着できる。したがって、採取した試料を分析する分析装置の空間分解能や試料の前処理等に応じて、採取した試料を接着する間隔を調製することで、分析の空間分解能を向上することができる。例えば、質量分析装置で分析する場合は、(イオン化レーザー光の直径+採取試料の直径)/2より大きくすればよく、汎用のMALDI−TOF−MSの場合、イオン化レーザー光の直径は約200μmであることから、熱可塑性フィルム31に接着した採取試料と隣の採取試料の中心間距離は、(200μm+採取試料の直径)/2より大きくすればよい。なお、試料の種類により、採取試料の形状が円形にならない場合は、採取試料の任意の外周点と外周点を結ぶ最も長い線を直径としてもよく、また、ダイセクションレーザー光の直径及び/又はダイセクションレーザー光の強度を調整することで設定した切り出す予定の試料の直径を採取試料の直径としてもよい。なお、(200μm+採取試料の直径)/2については、採取試料の中心とイオン化レーザー光の中心が同じになるように照射した場合であって、例えば、イオン化レーザー光の直径より採取試料の直径が非常に小さく、イオン化レーザー光の端の部分が採取試料に照射できるように照射制御を行えば、採取試料と隣の採取試料の中心間距離は、(200μm+採取試料の直径)/2より小さくてもよい。また、試料を液化して液体クロマトグラフィー等で分析を行う場合は、試料を液化・回収する際に、隣の採取試料とコンタミしない距離となるように、液化に要する液体量等を考慮し、適宜調整すればよい。
図6は、ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標と採取試料が接着する熱可塑性フィルム31の位置座標の関係を表す図で、試料を採取する位置を任意に設定する場合の例を示している。図6に示す例では、試料23のどの箇所の試料をどの順番で採取するのか予め設定し、採取試料を熱可塑性フィルム31のどの箇所に接着させるのか予め決めておけばよい。図6に示す例では、試料中の任意の箇所の試料を切り出すことができるので、例えば、サブセルラー等の分析や試料上に点在する複数の目的物の弁別的採取に有効である。
図7は、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1の一例の断面図及びシステムの概略を示す図である。図7に示すレーザーマイクロダイセクション装置1は、倒立型光学顕微鏡をベースに作製した例を示しており、試料載置台22の上方には、照明部50が設けられている。この照明部50の内部には、レーザー照射部4の他に、照明光源51、光学レンズ52、ダイクロイックミラー53、集光レンズ54が設けられ、照明光源51より放射される照明光が光学レンズ52、ダイクロイックミラー53、集光レンズ54を通して試料載置台22上方から試料23に照射されるようになっている。試料23は、スライドガラス21の中央に、カバーガラスで覆われることなく固定されている。試料23の固定は、バネ力によりスライドガラス21を抑えつけて固定する公知の固定手段を試料載置台22に設け、スライドグラス21を試料載置台22に固定すればよい。
レーザー照射部4には、ダイセクションレーザー光源41とダイセクションレーザー光源41から出力されるダイセクションレーザー光の光軸上に配置されるコリメータレンズ42が設けられ、ダイセクションレーザー光源41から出力されるダイセクションレーザー光は、コリメータレンズ42を通ってダイクロイックミラー53で反射して照明光の光軸と同軸上を進んで観察視野中心にある熱可塑性フィルム31を通して試料23に照射されるようになっている。
レーザーマイクロダイセクション装置1の試料載置台22の下方には、対物レンズ57、ハーフミラー58、ミラー59および接眼レンズ60からなる観察光学系61とCCDカメラ62が配置されている。観察光学系61は、照明光源51からの照明光が照射され試料23を透過した観察光を対物レンズ57、ハーフミラー58を通してミラー59で反射し、接眼レンズ60で目視観察可能にしている。また、CCDカメラ62は、ハーフミラー58の分光光軸上の観察光の結像位置に撮像面が位置するように配置され、接眼レンズ60で目視観察されるのと同じ観察像が撮像できるようになっている。なお、図7は倒立顕微鏡をベースに作製した例を示しているが、試料23を接眼レンズ60で観察する必要は無く、表示部65への表示のみを行う場合は、ハーフミラー58、ミラー59および接眼レンズ60を設ける必要は無く、対物レンズ57を通過した観察光が直接又はミラーを介して結像する位置にCCDカメラ62を配置すればよい。
レーザー照射部4には、レーザーコントローラ63が接続され、このレーザーコントローラ63には、制御用コンピュータ64が接続されている。また、制御用コンピュータ64には、表示部65、例えばマウス等のポインティングデバイス66が接続されるとともに、CCDカメラ62および試料移動手段2及び熱可塑性フィルム移動手段3の駆動制御を行う移動手段駆動制御部67が接続されている。
制御用コンピュータ64は、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1専用のソフトウェアを組み込んだパーソナルコンピュータ等で、この制御用コンピュータ64の命令に基づいて、レーザーコントローラ63により、ダイセクションレーザー光源41から出力されるダイセクションレーザー光の出力状態が制御されるとともに、移動手段駆動制御部67により、試料移動手段2及び熱可塑性フィルム移動手段3の駆動原に対する電源供給とパルス信号が制御されるようになっている。
移動手段駆動制御部67には、ジョイスティックコントローラ68が接続されている。このジョイスティックコントローラ68には、図示しないジョイスティックが組み込まれ、このジョイスティックの操作に応じたパルス信号を試料移動手段2に与えるようにしている。ここでは、例えば、ジョイスティックの傾き方向で、パルス信号を送る試料移動手段2の駆動原の選択と、駆動原の回転方向が決まり、傾き角度に応じた周波数でパルス信号が発振されて駆動原が回転し、試料移動手段2が移動するようにしている。なお、ジョイスティックコントローラ68は必須ではなく、例えば、CCDカメラ62で撮影した画像を表示部65に表示し、ポインティングデバイス66を差した箇所が表示部65の中心となるように、また、表示部65をタッチ機能を有する画面で作製してタッチした箇所が表示部65の中心となるように制御することで、ジョイスティックを使用することなく、試料移動手段2の駆動原の選択と、駆動原の回転方向を制御してもよい。
次に、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1により試料を切り出す手順と制御用コンピュータ64に組み込まれた専用ソフトウェアによる動作について説明する。
まず、レーザーマイクロダイセクション装置1の電源を投入して制御用コンピュータ64の専用ソフトウェアを起動し、自動的に実行される初期化動作に従って、試料載置台22を初期化のために所定の位置に移動する。そして、図示していない原点検出器により原点位置検出を行って、原点から所定の距離だけ離れたダイセクションレーザー光の照射領域へ移動して待機する。待機する時の試料載置台22の位置は、試料載置台22上に固定したスライドガラス21上の試料が、ダイセクションレーザー光の照射領域と照明光の照射領域に入る位置である。この状態で、試料23を固定したスライドガラス21を試料載置台22に取り付ける。
次に、照明光源51から照明光を光学レンズ52、ダイクロイックミラー53、集光レンズ54を通して試料載置台22の上方からスライドガラス21上の試料23に照射し、試料23を透過した観察光を対物レンズ57、ハーフミラー58、ミラー59を通してCCDカメラ62で撮像し、表示部65上に映し出す。その際、ジョイスティックコントローラ68又は表示部65のタッチ機能等により試料載置台22の位置を微調整し、試料23の採取したい位置を表示部65に表示できるようにする。
次に、図5に示すように、試料23から連続的に試料を切り出す場合には、表示部65に表示された試料23の採取したい範囲をポインティングデバイス66等により設定する。制御用コンピュータ64は、照射するダイセクションレーザー光の直径に基づき、設定された範囲の試料23を連続的に切り出せるよう、ダイセクションレーザー光を照射する試料の位置座標を算出する。なお、前記の例は、試料23を連続的に切り出す場合であるが、例えば、設定した範囲の試料を任意の間隔をおいて切り出せるように、ダイセクションレーザー光を照射する試料の位置座標を設定してもよい。
次に、採取試料を熱可塑性フィルム31に接着する際の試料の位置座標を設定する。位置座標の設定は、例えば、設定した範囲の試料23を、熱可塑性フィルム31に、5×5、25×25、50×50等のスポットで接着する等、予め制御用コンピュータ64に記憶したリストの中から選択してもよいし、制御用コンピュータ64に、所望の間隔値を入力することで座標位置を制御用コンピュータ64で計算させてもよい。制御用コンピュータ64は、選択又は計算した位置座標を、制御用コンピュータ64の図示しない記憶手段に、CCDカメラで撮像した試料の画像、ダイセクションレーザー光を照射する試料の位置座標及びダイセクションレーザー光の照射により採取した試料を熱可塑性フィルム31に接着する位置座標を関連付けて記憶手段に記憶しておく(以下、記憶した情報を「採取情報」と記載することがある。)。
また、図6に示すように、試料23の採取する位置を任意に設定する場合は、表示部65に表示された試料23のダイセクションレーザー光を照射して採取したい箇所をポインティングデバイス66等により設定、もしくは画像解析ソフトにより色情報、染色強度、目的物の面積、周囲長、長径、形状などを利用して自動的に識別してそれぞれの位置座標を設定し、制御用コンピュータ64の記憶手段に設定した箇所の位置座標を記憶しておく。その際、表示部65に表示されている試料23のポインティングデバイス66で設定した箇所にも、例えば、マークを表示又は設定した順番毎に数字を表示したりする等、どの箇所の試料を切り出すのか表示することが好ましい。
次に、上記と同様に、採取試料を熱可塑性フィルム31に接着する位置座標を算出し、制御用コンピュータ64の図示しない記憶手段に、CCDカメラで撮像した試料、好ましくはどの箇所の試料を切り出すのか表示した試料の画像、ダイセクションレーザー光を照射する試料の位置座標及びダイセクションレーザー光の照射により採取試料を熱可塑性フィルム31に接着する位置座標を関連付けて記憶手段に記憶しておく(以下、記憶した情報を「採取情報」と記載することがある。)。
上記の手順により採取情報を記憶した後、移動手段駆動制御部67は、採取情報の位置座標情報に基づき、最初にダイセクションレーザー光を照射する試料23の箇所がダイセクションレーザー光の光軸上に位置するように試料移動手段2を駆動制御する。次に、移動手段駆動制御部67は、該記憶手段に記憶された位置座標情報に基づき、試料23の最初に採取した箇所が接着する熱可塑性フィルム31の箇所をダイセクションレーザー光の光軸上に位置し、次いで熱可塑性フィルム31が試料23に当接するように熱可塑性フィルム移動手段3を駆動制御する。
次に、制御用コンピュータ64からの指示により、レーザーコントローラ63はダイセクションレーザー光源41からダイセクションレーザー光を照射するよう制御する。ダイセクションレーザー光照射後は、移動制御手段67は、熱可塑性フィルム31を上方に移動するよう熱可塑性フィルム移動手段3を駆動制御することで、最初に採取した試料23を熱可塑性フィルム31に接着させた状態で試料切片から剥離する。その後は、予め設定した採取する試料の全てを熱可塑性フィルム31に接着剥離するまで上記手順を繰り返す。
上記手順により、熱可塑性フィルム31に接着した試料23は、公知の手法により分析を行えばよい。例えば、試料23を熱可塑性フィルムに接着したまま、必要な前処理を行い、公知の質量分析装置の真空チャンバーにセットして、接着している採取試料23を順番にイオン化レーザー光を照射してイオン化して質量分析を行えばよい。従来の大気圧イオン化法を用いての分析は、MALDI−TOF−MSに限られていたが、本発明では、LC−MS、ESI−MS等、全ての質量分析装置を用いて分析することができる。また、質量分析以外にも、例えば、熱可塑性フィルムに接着した試料を液化することで、HPLC−蛍光分光機、HPLC−電気化学的検出器等のクロマトグラフィーを含む分析装置、電子線マイクロアナライザ、X線光電子分光装置等の元素分析装置、PCRまたはLCRで遺伝子を増幅しシークエンサーを用いて試料に含まれるDNA配列の解析を行う核酸配列分析装置、試料に含まれる核酸を鋳型にDNAをハイブリダイズするDNAチップ、タンパク質に抗体を反応させる抗体チップ等のマイクロチップ分析装置、等を用いて分析することができる。
また、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置は、上記の質量分析装置、クロマトグラフィーを含む分析装置、元素分析装置、核酸配列分析装置、マイクロチップ分析装置の試料採取装置として、当該分析装置に組み込むこともできる。更に、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を用いると、採取した試料を所望の間隔で熱可塑性フィルムに接着・配列することができることから、例えば、DNAチップや抗体チップを製造するための製造装置として使用することもできる。
分析により得られた採取試料23の分析結果を記憶手段に記憶する場合には、それぞれの採取試料23の位置座標と分析結果を関連付けて記憶手段に記憶する(以下、記憶した情報を「分析情報」と記載することがある。)。そして、記憶手段に記憶された採取情報及び分析情報に基づき画像構成を行うことで、試料の画像を表示するとともに、試料を採取した箇所に含まれていた試料の分析結果を併せて表示することができる。
試料画像と分析結果の表示は、レーザーマイクロダイセクション装置1と分析装置が別体の場合は、例えば、レーザーマイクロダイセクション装置1の制御用コンピュータ64により分析情報を読み込み、レーザーマイクロダイセクション装置1の記憶手段に記憶されている採取情報と読み込んだ分析情報に基づき画像構成を行い、表示部65に試料画像と分析結果を併せて表示すればよい。分析装置の表示部に表示を行いたい場合は、分析装置の制御用コンピュータにより採取情報を読み込み、分析装置の記憶手段に記憶されている分析情報と読み込んだ採取情報に基づき画像構成を行い、分析装置の表示部に試料画像と分析結果を併せて表示すればよい。
レーザーマイクロダイセクション装置1を組み込んだ分析装置の場合は、採取情報と分析情報に基づき画像構成を行い、表示部に試料画像と分析結果を併せて表示すればよい。また、採取情報と分析情報を、レーザーマイクロダイセクション装置1と分析装置とは別のパーソナルコンピュータ等に読み込ませ、当該パーソナルコンピュータの表示部に試料画像と分析結果を併せて表示してもよい。また、本装置は、自動化することも可能であることから遠隔操作、解析をすることもでき、離れた場所から分析をしたり、検査を行ったりすることもできる。
上記の例は、採取試料から2次元の分析を行う例を示しているが、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置1又は該装置を組み込んだ分析装置を用いて、3次元イメージングを行うこともできる。例えば、同じ組織から複数枚の試料切片を作製し、試料切片毎に上記と同様の手順で採取情報と分析情報を取得する際に、当該試料切片が組織から作製した何枚目の試料切片であるのかを関連付けて記憶することで、簡単に3次元イメージングを行うことができる。このとき各切片の画像の位置ずれをおこさない手段として、(1)検体の包埋時に包埋剤のしかるべき場所に有色ナイロンフロス等を位置マーカとして刺入する、(2)検体中の複数の特定箇所に墨汁等によるマーキングもしくは微小切削によるメスマークを作る等により位置マーカを作成し、制御用コンピュータ64に組み込んだ画像処理機能により試料採取前に位置補正をした画像を表示すればよい。なお、各切片の厚みは非常に薄い場合には、組織から切り出した連続した試料切片はほとんど同じ大きさであるため、1枚目の試料を上記手順により採取情報を取得した後、2枚目の試料のCCDカメラで撮像した画像を表示部65に表示する際に、1枚目の画像に重ね合うようにして表示し、1枚目の画像で設定した試料の採取範囲と同じになるように2枚目の画像で試料の採取範囲を設定してもよい。
また、熱可塑性フィルム31は、ダイセクションレーザー光を吸収することで溶解し、ダイセクションレーザー光の照射を止めることで再び固化し、固化する際にダイセクションレーザー光により切り出された試料と接着する。そのため、試料23のダイセクションレーザー光を照射する位置座標を同じにしておき、1回目のダイセクションレーザー光の照射により採取された試料を熱可塑性フィルム31の予め設定した位置に接着した後、試料23は移動させず、熱可塑性フィルム31のみを次に採取する試料の接着位置に移動し、ダイセクションレーザー光を照射する。そうすると、溶解した熱可塑性フィルム31は、既に試料が採取された凹部に染み込むが、熱可塑性フィルム31は粘性があることから、溶解した熱可塑性フィルム31は固化する際には溶解していない熱可塑性フィルム31に引き戻されるように固化するので、ダイセクションレーザー光で切り出された試料を接着してスライドガラス21に固定した試料23から採取することができる。
なお、上記の方法により試料を採取する場合、凹部の深さにより採取できる試料の量が異なる可能性がある。そのため、試料載置台22を、水平方向への移動に加え垂直方向に移動できるようにしてもよい。試料載置台22を垂直方向に移動して、試料を採取した後のスライドガラス21に固定された試料の凹部面に光学系のピントを合わせることで、凹部の深さを測定し、採取された試料の量を求めることができるので、3次元イメージングをする際の定量性を向上することができる。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。
<実施例1>
倒立顕微鏡(オリンパス社製IXシリーズ)をベースに、駆動原としてステッピングモータ(Bio Precision;ルードル社製)、移動手段駆動制御部として3D−A−LCSソフトウエア(ルシール社製)、ダイセクションレーザー光源としてZ−808−200−SM(ルシール社製)を取り付けることで、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を作製した。図8は作製したレーザーマイクロダイセクション装置の外観写真である。
<実施例2>
上記実施例1で作製したレーザーマイクロダイセクション装置を用いて、以下の手順でスライドガラスに固定した試料を採取しイメージング処理を行った。
〔分析組織の取得〕
分析組織には、以下の手順で取得したAPP/PS1マウス(10ヶ月齢、約25g)の脳を用いた。
1.マウスをジエチルエーテルで麻酔後、仰臥位にし、四肢を固定した。
2.開腹後、横隔膜を切開し、左右の肋骨を頭部方向へ切開した。
3.剣状突起をつまんで頭部方向へ反転し、鉗子で固定し、心臓を露出させた。
4.左心室に翼状針を刺し、1×PBS溶液(生理食塩水)を注入した。
5.剪刀で右心耳を切開し、約70mlの生理食塩水で脱血・灌流した。
6.灌流後、頭部を切断し、開頭後脳を摘出した。
7.摘出した脳は矢状断で半切し切断面を下面(切削面)に配置後、包埋剤(OCTコンパウンド)に入れ凍結し、凍結ブロックを作製した。
〔試料切片の作製〕
上記の手順で得られた凍結ブロックから、以下の手順で試料切片を作製した。
1.凍結ブロックから10μmの厚さで切片を作製した。なお、スライドガラスはコートなしのものを使用した。
2.凍結切片を以下の手順で乾燥させた。
(1)100%アセトン 10分
(2)PBS 1分
(3)70%エタノール 1分
(4)100%エタノール 1分
(5)100%エタノール 1分
(6)100%キシレン 2分
(7)100%キシレン 2分
〔切片から試料の切出し及び熱可塑性フィルムへの接着〕
以下の手順で、上記の手順で得られた凍結切片から設定した箇所の試料を採取し、熱可塑性フィルムに接着させた。
1.実施例1で作製したレーザーマイクロダイセクション装置の電源を入れ、試料載置台の初期化を行った後、得られた凍結切片をレーザーマイクロダイセクション装置の試料載置台にセットした。また、先端にEVAフィルム(シグマ−アルドリッチジャパン社製)を装着した中空リングを熱可塑性フィルム移動手段のアームの先端の孔に挿入した。
2.凍結切片の画像を表示部に表示し、一辺が800μmの正方形の部分を15×15=225点で採取できるように試料にダイセクションレーザー光を照射する位置座標を設定した。
3.採取した試料をEVAフィルムに試料中心の間隔が233μmで接着するように、位置座標を設定した。
4.Live Cell Imaging System V7(ルシール社製)のプログラムに従い、上記2.3.の位置座標にしたがって、スライドガラスに固定した試料にダイセクションレーザー光(出力:300mA、照射時間:5msec、照射径:30μm)を照射し、切り出した試料をEVAフィルムの予め設定した箇所に接着・回収した。当該実施例で採取した試料の直径は60μmとなるようにレーザー強度を調節した。
図9(1)は、採取範囲を設定した際の切片の全体像、図9(2)は表示部に表示された採取範囲を拡大したもので、表示部に点で示される採取位置に数字を上書き表示したもの、図9(3)はダイセクションレーザー照射後の採取済み切片に数字及び破線の円を上書き表示したものである。
〔採取した試料の質量分析〕
1.中空リングから装着した樹脂製支持体を取り出し、回収した試料が上になるようにEVAフィルムを剥がし、どの位置の試料が最初に採取した試料であるのかわかるように黒色の油性マジックで印をつけた導電性両面テープに、EVAフィルムを貼り付けた。
2.ケミカルプリンタを用いて、MALDI−TOF−MSに供するためのマトリックスを採取した試料に塗布した。マトリクスにはCHCA(50%アセトニトリル、0.1%TFA)を用い、10000pl(100pl×5滴/1spot×20回)の量を塗布した。図10は、採取した試料が接着したEVAフィルムにマトリックスを塗布した後の写真である。
3.キャリアブラントには、Angiotensin 2(M.W.1046.3)、Insulin(M.W. 5804.6)を用いて、キャリアブラントの位置情報を設定した。
4.CSVファイル(スポット位置の座標)を作成した。
5.EVAフィルムをデシケーターに移し、真空ポンプで20分乾燥させた後、AXIMA Performance(株式会社 島津製作所)にて質量分析を行った。質量分析の測定条件は、Laser Power 65、Profile 1、Shots 200で、ChIP Imaging Experimentに各パラメーターを設定した。
〔試料と質量イメージング表示〕
AXIMA Performanceによる分析結果を、BioMapソフトウェア、もしくはImage Pro PlusソフトウェアのHeatMap表示を用いてイメージング化し、試料の位置座標と関連付けて画像構成を行い、表示部に結果を表示した。図11は表示部に表示された画像である。以上の結果より、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を用いることで、試料の位置座標と関連付けて効率よく質量イメージングを行うことができる。
また、図12は、上記試料から得られたペプチドの分析結果の質量スペクトルである。分子量14、173のペプチドが検出できた。
<実施例3>
次に、APP/PS1マウス(ジャクソン・ラボラトリー社)の左脳の海馬の質量イメージングを行った。マウスから実施例2と同様の手順で切片を作製し、左脳の海馬の部分を30×30=900点で切片から採取した以外は、実施例2と同様の手順で熱可塑性フィルムに試料を接着・回収し、採取した試料の分析を行った。また、当該切片に隣接する別の切片で左脳の海馬の部分を、FSB solution(株式会社 同人化学)を用いてAmyloid beta染色を行った。図13は、切片の画像、試料の採取範囲、及び当該採取範囲の試料採取位置、Amyloid beta染色の結果、及びAmyloid beta 1−40の質量分析結果のHeatMap表示を示している。Amyloid beta染色では、写真から明らかなように、数か所染色が確認されたに過ぎなかった。一方、Amyloid beta 1−40の質量イメージング結果では、Amyloid beta 1−40が海馬の形状に類似した形状で検出された(質量イメージングの色の濃い部分)。以上の結果より、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を使用すると、現在最も感度が高いと言われているペプチドの特異的蛍光染色よりも、一般的な質量分析装置を用いて高感度で生体内ペプチドを分析できた。
<実施例4>
次に、本発明のレーザーマイクロダイセクション装置を含む質量分析装置により、3次元イメージングを行った。試料は、APP/PS1マウス及び同腹の正常マウス(アルツハイマー病モデルマウス;ジャクソン・ラボラトリー社)を準備し、検体の包埋時に包埋剤のしかるべき場所に有色ナイロンフロスを位置マーカとして刺入した以外は、実施例2と同様の手順で切片を作製し、同様の手順で質量分析を行った。なお、実施例4では、3次元画像を得るため10枚の切片(試料の厚みは計100μm)で質量分析を行い、分析を行う際には切片番号と関連付けて分析結果を記憶し、実施例2と同様の手順でイメージング化した画像を重ね合わせた。図14(1)は正常マウスの海馬の3次元画像、図14(2)はAPP/PS1マウスの海馬の3次元画像である。図14(1)及び(2)から明らかなように、正常マウスではアミロイドベータ1−40は観察されなかったが、APP/PS1マウスでは、図14(2)に示すとおり、アミロイドベータ1−40の分布が3次元で確認された。
本発明に係るレーザーマイクロダイセクション装置を用いることで、従来の質量分析装置の空間分解能を向上することができ、更に、簡単に質量イメージングを行うことができる。本発明に係るレーザーマイクロダイセクション装置を用いることで、質量分析装置に限らず、採取した試料を様々な分析装置で分析を行い、その結果をイメージング表示することができる。したがって、医療機関や大学医学部などの研究機関、一般病院等において、組織分析のための装置として利用が可能である。

Claims (8)

  1. 試料を載置することができ、該試料を水平方向に移動することができる試料移動手段、
    熱可塑性フィルムを載置することができ、該熱可塑性フィルムを水平方向及び垂直方向に移動することができる熱可塑性フィルム移動手段、
    試料にダイセクションレーザー光を照射し、該ダイセクションレーザー光を照射した箇所の試料を切り出し、熱可塑性フィルムに採取試料として接着するためのレーザー照射部、
    ダイセクションレーザー光を照射する箇所の試料の位置座標及び採取試料が接着する箇所の熱可塑性フィルムの位置座標を関連付けて記憶する記憶手段、及び
    前記記憶手段に記憶された試料の位置座標及び熱可塑性フィルムの位置座標に基づき、前記試料移動手段及び前記熱可塑性フィルム移動手段を駆動制御する移動手段駆動制御部、
    を含むことを特徴とするレーザーマイクロダイセクション装置。
  2. 前記熱可塑性フィルムには少なくとも2以上の採取試料を接着することができ、接着した任意の採取試料と該採取試料に隣接する他の採取試料との中心間距離が、ダイセクションレーザー光を照射した際の試料の中心間距離より大きいことを特徴とする請求項1に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
  3. 前記任意の採取試料と該採取試料に隣接する採取試料との中心間距離が、(イオン化レーザー光の直径+採取試料の直径)/2より大きいことを特徴とする請求項2に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
  4. 前記試料移動手段が垂直方向にも移動することができることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のレーザーマイクロダイセクション装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のレーザーマイクロダイセクション装置を含む分析装置。
  6. 前記分析装置が、質量分析装置、クロマトグラフィーを含む分析装置、元素分析装置、核酸配列分析装置、マイクロチップ分析装置から選ばれる1種であることを特徴とする請求項5に記載の分析装置。
  7. 前記分析装置が、試料の画像と分析装置による分析結果を併せて表示することができる表示部を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の分析装置。
  8. 請求項1〜4の何れか一項に記載のレーザーマイクロダイセクション装置を用いた、熱可塑性フィルムに試料が接着したマイクロチップの製造方法。
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